JP2005009630A - 部材の継手工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業でも好適に実施でき、また、ボルトを必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない、施工性及び経済性に優れた部材の継手工法を提供する。
【解決手段】接合するべき部材1の端部、及び添え材2の各々に、位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1の端部を突き合わせ、その側面に前記添え材2を添設して各々の前記貫通孔3を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を突き合わせ接合する。
【選択図】 図1
【解決手段】接合するべき部材1の端部、及び添え材2の各々に、位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1の端部を突き合わせ、その側面に前記添え材2を添設して各々の前記貫通孔3を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を突き合わせ接合する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、板状部材や管状部材のうち、比較的薄厚(薄肉)の部材を接合する継手工法の技術分野に属し、更に云えば、前記部材の重ね合わせ接合や突き合わせ接合を効率的、且つ経済的に行い得る継手工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板や鋼管などの板状部材や管状部材のうち、比較的薄厚(薄肉)の部材を接合する継手工法は、溶接や接着による継手工法が一般的に行われている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
しかし、溶接や接着による継手工法は、開先面や接合面の形状的な精度や、清浄度などの管理が非常に重要であり、品質に与える影響が非常に大きい。また、技能や施工中の管理も品質に大きく影響する。
【0004】
そのため、施工環境が厳しい現場作業では、高度の管理や技能を要求する溶接や接着による継手工法は不向きであり、大変煩わしかった。
【0005】
これに対し、ボルト式継手に代表される機械式継手工法は、前記高度の管理や技能はあまり必要としないので、前記溶接や接着による継手工法と比して、施工環境が厳しい現場作業に向いていると云える(例えば、特許文献3、4)。
【0006】
しかし、前記機械式継手工法は、比較的薄厚の部材を接合するに際して、非常に多くのボルト孔の加工とボルトが必要になり、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題があった。
【0007】
ところで、支圧を活用した継手としては、例えば、集成材に設けたスリット内へ凹凸部を有する板状部材を差し込み、集成材と板状部材との間に充填材を充填し、同充填材が硬化することにより集成材と板状部材との強固な一体的接合が達成され、板状部材の凸部と充填材とのかみ合わせにより力の伝達を行える継手工法がある(例えば、特許文献5)。
【0008】
この継手工法は、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業に向いていると云える。また、ボルトも必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない。よって、前記問題点を解消しているように見える。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−107452号公報
【特許文献2】
特開2002−178144号公報
【特許文献3】
特公平6−74621号公報
【特許文献4】
特開平5−280511号公報
【特許文献5】
特開平9−177172号公報
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献5に基づく継手工法は、板状部材に引張力や圧縮力が作用すると、当該板状部材が充填材を介して集成材を押し広げようとする力が作用し、経時的に支圧機構を有効に機能させることが至難となる。よって、前記集成材の広がりを防ぐために外側から拘束することを余儀なくされ、そのためにボルトを多数必要とするなどコストが嵩み、改良の余地が残されている(上記特許文献5の図中の符号10参照)。
【0011】
本発明の目的は、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業でも好適に実施でき、また、ボルトを必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない、施工性及び経済性に優れた部材の継手工法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を突き合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を突き合わせ接合することを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を重ね合わせて各々の前記貫通孔を一致させ、当該一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を重ね合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した部材の継手工法において、複数の貫通孔の一部に通したボルトで部材の端部や添え材を仮止めして充填材を充填することを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した部材の継手工法において、接合するべき部材は、板状部材同士又は管状部材同士であることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1又は3〜5のいずれか一に記載した部材の継手工法において、接合するべき部材と添え材との間に、充填材の漏れを防止するシール手段を施して充填材を充填する空間部を形成することを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1又は3〜6のいずれか一に記載した部材の継手工法において、添え材は、接合するべき部材が板状部材の場合はスプライスプレートであり、管状部材の場合は鞘管であることを特徴とする。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一に記載した部材の継手工法において、充填材が貫通孔を通じて外部に漏れることを防止する粘着シートの貼付けや型枠の設置などを施すことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態及び実施例】
図1A〜Dは、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の実施形態を示している。
【0021】
この部材1、1の継手工法は、接合するべき部材1、1の端部1a、1a、及び添え材2の各々に、水平方向に位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1、1の端部1a、1aを突き合わせ、その側面に前記添え材2、2を添設して各々の前記貫通孔3を一致させ、前記一致した貫通孔3へ充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、接合するべき部材1、1を突き合わせ接合することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0022】
前記部材1は、薄厚の鋼板1を使用しているが、板状部材、又は後述する管状部材であればよく、鋼製に限定されない(請求項5記載の発明)。
【0023】
前記添え材2には、スプライスプレート2を使用している(請求項7記載の発明)。
【0024】
前記貫通孔3の径やピッチは、前記部材1や添え材2の材質や板厚に応じて構造設計上決定される。
【0025】
前記充填材4は、接合するべき部材1の強度・種類に応じてフレキシブルに選択される。例えば、接合するべき部材1が鋼板1のような強度が大きい材料を使用する場合には、鋼板1の強度に遜色のない圧縮強度を有する、高繊維などで補強されたモルタルや高強度のモルタルを使用することが好ましい。その一例として、RPC(リアクティブ・パウダー・コンクリート)など200N/mm2以上の圧縮強度を有する充填材4が挙げられる。一方、接合するべき部材1が、木材などの強度が小さい材料を使用する場合には、エポキシなどの樹脂や低強度のモルタルなどを充填材4として使用する。
【0026】
前記鋼板(部材)1の継手工法は、接合するべき鋼板1の端部を突き合わせ、その両側面にスプライスプレート(添え材)2を所要の間隔をあけてバランス良く配置し、ボルト5とナット6で仮止めする。前記ボルト5は、図1Aに示したように、スプライスプレート2の左右の鉛直方向にバランス良く3本ずつ設置する。なお、前記スプライスプレート2がねじ切りブレートであれば、ナット6は勿論不要である。また、前記ボルト5の使用本数も勿論3本に限定されない。
【0027】
ちなみに、図中の符号7は、充填材4の漏れを防止するためのゴム製又は樹脂製のガスケットであり、前記スプライスプレート2の左右両縁部と下縁部(図示省略)に設けて実施している(請求項6記載の発明)。このガスケット7の厚さについて、図1Aでは、当該ガスケット7を図面上分かり易く表すため、あえて厚く図示しているが、図1Bに示したように、薄くして実施することも勿論できる。
【0028】
また、前記スプライスプレート2の貫通孔3から充填材4が漏れることを防止するべく、前記スプライスプレート2の外側面には粘着シート8を貼り付けて実施している(請求項8記載の発明)。
【0029】
このように、接合するべき鋼板1、1の端部1a、1aを突き合わせ、その両側面にスプライスプレート2、2を添設し、ボルト5とナット6で仮止めする作業を終えた後、充填材4(例えば、前記高繊維などで補強されたモルタルやRPCなどの高強度のモルタル)を上方から空間部9へ充填する。前記充填材4は、前記空間部9を充填することはもちろん、鋼板1とスプライスプレート2にそれぞれ設けた貫通孔3にも十分に充満し、前記ガスケット7と粘着シート8の作用により、外部へ一切漏れ出すことはない。
【0030】
そして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、図2に模式的に示したように、二面せん断となる荷重伝達機構を達成する。ちなみに、図2中の斜線は充填材4を示している。前記充填材4に膨張性のモルタルを使用すれば、鋼板1及びスプライスプレート2の密着性が高まり、初期剛性が大きくなるので好ましい。
【0031】
なお、前記スプライスプレート2は、接合するべき部材1の両側面に必ずしも設ける必要はない。前記部材1の強度・種類に応じて、構造設計上必要な強度を発揮することを条件に、図3に示したように、片側面にのみ設けて実施し、図4に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することもできる。
【0032】
また、本実施形態では、前記ボルト5を埋め殺して実施しているが、当該ボルト5は、部材1と添え材2とを仮止めするためのものであり、充填材4を養生する過程で撤去することもできる。また、部材1と添え材2とを仮止めする手段はボルト5に限定されず、可能であれば水平に寝かせた状態で行うなど、公知の仮止め手段で実施すればよい。
【0033】
前記充填材4の漏れを防止する手段はガスケット7に限定されず、シリコン等のシール材でも実施可能である(請求項6記載の発明)。
【0034】
さらに、充填材4が漏れることを防止するためにスプライスプレート2の表面に粘着シート8を貼り付けて実施しているが、型枠を設けて実施することもできる(請求項8記載の発明)。
【0035】
図5は、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の異なる実施形態を示している。この実施形態は、図1に示した実施形態と比して、鋼板1に、スプライスプレート2を、貫通孔3を一致させて密着して設け、前記空間部9を一切設けない構造とすることのみ相違する。よって、ガスケット7などのシール加工を一切施す必要はない。
【0036】
この実施形態は、接合するべき部材1の強度が低強度の場合など、構造設計上、モルタルなどの充填材4の使用量を低減しても十分な接合強度を発揮できる場合に好適に実施される。前記充填材4を充填する方法としては、各貫通孔3に個別に充填材4を注入することになる。充填材4の注入を、部材(鋼板)1を鉛直に立てた状態で行う場合には、粘着シート8を貫通して注入を行うことになる。この際、前記充填材4の逆流を防止する手段としては、細い注入管を使用して、前記粘着シート8を突き破って注入する方法や、貫通孔個別に粘着シート8に設けた逆流防止弁を用いる方法がある。
【0037】
斯くして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、図6に模式的に示したように、二面せん断となる荷重伝達機構を達成することができる。
【0038】
なお、前記スプライスプレート2は、接合するべき部材1の両側面に必ずしも設ける必要はない。前記部材1の強度・種類に応じて、構造設計上必要な強度を発揮することを条件に、図7に示したように、片側面にのみ設けて実施し、図8に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することもできる。
【0039】
図9A〜Dは、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の異なる実施形態を示している。これらの実施形態は、橋梁や道路の補修・補強など、外側からのみしか施工を実施できない場合のバリエーションを示している。
【0040】
ちなみに、図中の符号10は溶接を示しており、符号11はスタッドボルトを示しており、符号12はねじ切りプレートを示している。符号16はアングル材である。一例として、図9Dについての継手工法を以下に説明する。
【0041】
この鋼板(部材)1の継手工法は、予め、一方の鋼板1の端部1aの両側面にスプライスプレート(添え材)2の左側部分をそれぞれ添えてボルト5とナット6で仮止めしている(図10A)。前記ボルト5は、図1Aのように、バランス良く鉛直方向に3本設置している。次に、前記鋼板1の端部1aへ他方の鋼板1の端部1aを突き合わせて、ボルト5で外側から仮止めする(図10B)。その後、充填材4を上方から空間部9へ充填する(図10C)。
【0042】
この継手工法によると、裏面からナットを当てがう必要がなく、外側のみから容易に継手工法を行うことができるので、橋梁や道路の補修・補強などに好適である。
【0043】
図11は、請求項2に記載した発明に係る部材の継手工法の実施形態を示している。この部材1、1の継手工法は、接合するべき部材1、1の端部1a、1aの各々に、位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1、1の端部1a、1aを重ね合わせて各々の前記貫通孔3を一致させ、当該一致した貫通孔3に充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする(請求項2記載の発明)。
【0044】
この実施形態は、接合するべき部材1の強度が低強度の場合など、構造設計上、モルタルなどの充填材4の使用量を低減しても十分な接合強度を発揮できる場合に好適に実施され、部材1、1を重ね合わせることを除けば、前記図7に基づいて説明した継手工法とほぼ同様の作業工程を経て行う。即ち、密着して設けた部材1、1の端部1a、1aを、ボルト5とナット6で仮止めし、前記充填材4を充填する方法としては、各貫通孔3に個別に充填材4を注入することになる。この際、前記充填材4の逆流を防止する手段としては、細い注入管を使用して、前記粘着シート8を突き破って注入する方法や、貫通孔個別に粘着シート8に設けた逆流防止弁を用いる方法がある。
【0045】
斯くして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、前記図7に示した実施形態とほぼ同様に、図8に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することができる。また、必要に応じて、前記重ね合わせた部材1、1の端部1a、1aの側面にスプライスプレート2を設けて実施することも勿論できる(請求項3記載の発明)。
【0046】
以上のように、図1〜図11に基づいて、部材の継手工法を説明したが、本発明は、図示例の限りでなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。例えば、図示は省略するが、前記貫通孔3の入り口部分のみを大径にして(所謂ザグリ)スプライスプレート2の脱落を防止するよう配慮して実施することもできる。
【0047】
また、図示例では、板状部材同士の継手工法について説明しているが、図12に示したように、管状部材13と管状部材13の継手工法にも十分に適用できる(請求項1及び5記載の発明)。この場合には、管状部材13の端部、及び鞘管14(請求項7記載の発明)の各々に、位置が一致する貫通孔15を複数設け、前記接合するべき管状部材13、13の端部を突き合わせ、その側面に前記鞘管14を添設して各々の前記貫通孔15を一致させてボルトで仮止めし、前記一致した貫通孔15に充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、管状部材13同士を突き合わせ接合することもできる。前記管状部材13及び鞘管14は、形状的に拘束効果の高い円形断面であるため、安定した荷重伝達機構を達成することができる。
【0048】
なお、前記鞘管14を使用しないで、内径の異なる管状部材同士を重ね合わせ接合することもできる(請求項2及び3記載の発明)。
【0049】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜8に記載した発明に係る部材の継手工法によれば、板状部材や管状部材の区別なく、また、突き合わせ継手や重ね合わせ継手にも好適に実施することができ、バリエーションに富む継手工法を実現できると共に、安定した荷重伝達機構を恒久的に有効に機能させることができる。
もちろん、前記様々なバリエーションに富む部材の継手工法は、共通して、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業に向いている。また、ボルトも必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、請求項1に記載した部材の継手工法の実施形態を示した斜視図であり、Bは、同平面図であり、Cは、部材を示した正面図であり、Dは、添え材を示した正面図である。
【図2】図1に示した継手工法による二面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図3】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図4】図3に示した継手工法による一面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図5】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図6】図5に示した継手工法による二面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図7】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図8】図7に示した継手工法による一面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図9】A〜Dは、請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図10】A〜Cは、図9Dの継手工法を段階的に示した平面図である。
【図11】Aは、請求項2に記載した部材の継手工法の実施形態を示した平面図であり、Bは、同正面図である。
【図12】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 部材(鋼板)
1a 部材の端部
2 添え材(スプライスプレート)
3 貫通孔
4 充填材
5 ボルト
6 ナット
7 ガスケット
8 粘着シート
9 空間部
10 溶接
11 スタッドボルト
12 ねじ切りプレート
13 管状部材
14 鞘管
15 貫通孔
16 アングル材
【発明の属する技術分野】
この発明は、板状部材や管状部材のうち、比較的薄厚(薄肉)の部材を接合する継手工法の技術分野に属し、更に云えば、前記部材の重ね合わせ接合や突き合わせ接合を効率的、且つ経済的に行い得る継手工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板や鋼管などの板状部材や管状部材のうち、比較的薄厚(薄肉)の部材を接合する継手工法は、溶接や接着による継手工法が一般的に行われている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
しかし、溶接や接着による継手工法は、開先面や接合面の形状的な精度や、清浄度などの管理が非常に重要であり、品質に与える影響が非常に大きい。また、技能や施工中の管理も品質に大きく影響する。
【0004】
そのため、施工環境が厳しい現場作業では、高度の管理や技能を要求する溶接や接着による継手工法は不向きであり、大変煩わしかった。
【0005】
これに対し、ボルト式継手に代表される機械式継手工法は、前記高度の管理や技能はあまり必要としないので、前記溶接や接着による継手工法と比して、施工環境が厳しい現場作業に向いていると云える(例えば、特許文献3、4)。
【0006】
しかし、前記機械式継手工法は、比較的薄厚の部材を接合するに際して、非常に多くのボルト孔の加工とボルトが必要になり、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題があった。
【0007】
ところで、支圧を活用した継手としては、例えば、集成材に設けたスリット内へ凹凸部を有する板状部材を差し込み、集成材と板状部材との間に充填材を充填し、同充填材が硬化することにより集成材と板状部材との強固な一体的接合が達成され、板状部材の凸部と充填材とのかみ合わせにより力の伝達を行える継手工法がある(例えば、特許文献5)。
【0008】
この継手工法は、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業に向いていると云える。また、ボルトも必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない。よって、前記問題点を解消しているように見える。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−107452号公報
【特許文献2】
特開2002−178144号公報
【特許文献3】
特公平6−74621号公報
【特許文献4】
特開平5−280511号公報
【特許文献5】
特開平9−177172号公報
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献5に基づく継手工法は、板状部材に引張力や圧縮力が作用すると、当該板状部材が充填材を介して集成材を押し広げようとする力が作用し、経時的に支圧機構を有効に機能させることが至難となる。よって、前記集成材の広がりを防ぐために外側から拘束することを余儀なくされ、そのためにボルトを多数必要とするなどコストが嵩み、改良の余地が残されている(上記特許文献5の図中の符号10参照)。
【0011】
本発明の目的は、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業でも好適に実施でき、また、ボルトを必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない、施工性及び経済性に優れた部材の継手工法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を突き合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を突き合わせ接合することを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を重ね合わせて各々の前記貫通孔を一致させ、当該一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明に係る部材の継手工法は、接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、前記接合するべき部材の端部を重ね合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した部材の継手工法において、複数の貫通孔の一部に通したボルトで部材の端部や添え材を仮止めして充填材を充填することを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した部材の継手工法において、接合するべき部材は、板状部材同士又は管状部材同士であることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1又は3〜5のいずれか一に記載した部材の継手工法において、接合するべき部材と添え材との間に、充填材の漏れを防止するシール手段を施して充填材を充填する空間部を形成することを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1又は3〜6のいずれか一に記載した部材の継手工法において、添え材は、接合するべき部材が板状部材の場合はスプライスプレートであり、管状部材の場合は鞘管であることを特徴とする。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一に記載した部材の継手工法において、充填材が貫通孔を通じて外部に漏れることを防止する粘着シートの貼付けや型枠の設置などを施すことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態及び実施例】
図1A〜Dは、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の実施形態を示している。
【0021】
この部材1、1の継手工法は、接合するべき部材1、1の端部1a、1a、及び添え材2の各々に、水平方向に位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1、1の端部1a、1aを突き合わせ、その側面に前記添え材2、2を添設して各々の前記貫通孔3を一致させ、前記一致した貫通孔3へ充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、接合するべき部材1、1を突き合わせ接合することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0022】
前記部材1は、薄厚の鋼板1を使用しているが、板状部材、又は後述する管状部材であればよく、鋼製に限定されない(請求項5記載の発明)。
【0023】
前記添え材2には、スプライスプレート2を使用している(請求項7記載の発明)。
【0024】
前記貫通孔3の径やピッチは、前記部材1や添え材2の材質や板厚に応じて構造設計上決定される。
【0025】
前記充填材4は、接合するべき部材1の強度・種類に応じてフレキシブルに選択される。例えば、接合するべき部材1が鋼板1のような強度が大きい材料を使用する場合には、鋼板1の強度に遜色のない圧縮強度を有する、高繊維などで補強されたモルタルや高強度のモルタルを使用することが好ましい。その一例として、RPC(リアクティブ・パウダー・コンクリート)など200N/mm2以上の圧縮強度を有する充填材4が挙げられる。一方、接合するべき部材1が、木材などの強度が小さい材料を使用する場合には、エポキシなどの樹脂や低強度のモルタルなどを充填材4として使用する。
【0026】
前記鋼板(部材)1の継手工法は、接合するべき鋼板1の端部を突き合わせ、その両側面にスプライスプレート(添え材)2を所要の間隔をあけてバランス良く配置し、ボルト5とナット6で仮止めする。前記ボルト5は、図1Aに示したように、スプライスプレート2の左右の鉛直方向にバランス良く3本ずつ設置する。なお、前記スプライスプレート2がねじ切りブレートであれば、ナット6は勿論不要である。また、前記ボルト5の使用本数も勿論3本に限定されない。
【0027】
ちなみに、図中の符号7は、充填材4の漏れを防止するためのゴム製又は樹脂製のガスケットであり、前記スプライスプレート2の左右両縁部と下縁部(図示省略)に設けて実施している(請求項6記載の発明)。このガスケット7の厚さについて、図1Aでは、当該ガスケット7を図面上分かり易く表すため、あえて厚く図示しているが、図1Bに示したように、薄くして実施することも勿論できる。
【0028】
また、前記スプライスプレート2の貫通孔3から充填材4が漏れることを防止するべく、前記スプライスプレート2の外側面には粘着シート8を貼り付けて実施している(請求項8記載の発明)。
【0029】
このように、接合するべき鋼板1、1の端部1a、1aを突き合わせ、その両側面にスプライスプレート2、2を添設し、ボルト5とナット6で仮止めする作業を終えた後、充填材4(例えば、前記高繊維などで補強されたモルタルやRPCなどの高強度のモルタル)を上方から空間部9へ充填する。前記充填材4は、前記空間部9を充填することはもちろん、鋼板1とスプライスプレート2にそれぞれ設けた貫通孔3にも十分に充満し、前記ガスケット7と粘着シート8の作用により、外部へ一切漏れ出すことはない。
【0030】
そして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、図2に模式的に示したように、二面せん断となる荷重伝達機構を達成する。ちなみに、図2中の斜線は充填材4を示している。前記充填材4に膨張性のモルタルを使用すれば、鋼板1及びスプライスプレート2の密着性が高まり、初期剛性が大きくなるので好ましい。
【0031】
なお、前記スプライスプレート2は、接合するべき部材1の両側面に必ずしも設ける必要はない。前記部材1の強度・種類に応じて、構造設計上必要な強度を発揮することを条件に、図3に示したように、片側面にのみ設けて実施し、図4に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することもできる。
【0032】
また、本実施形態では、前記ボルト5を埋め殺して実施しているが、当該ボルト5は、部材1と添え材2とを仮止めするためのものであり、充填材4を養生する過程で撤去することもできる。また、部材1と添え材2とを仮止めする手段はボルト5に限定されず、可能であれば水平に寝かせた状態で行うなど、公知の仮止め手段で実施すればよい。
【0033】
前記充填材4の漏れを防止する手段はガスケット7に限定されず、シリコン等のシール材でも実施可能である(請求項6記載の発明)。
【0034】
さらに、充填材4が漏れることを防止するためにスプライスプレート2の表面に粘着シート8を貼り付けて実施しているが、型枠を設けて実施することもできる(請求項8記載の発明)。
【0035】
図5は、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の異なる実施形態を示している。この実施形態は、図1に示した実施形態と比して、鋼板1に、スプライスプレート2を、貫通孔3を一致させて密着して設け、前記空間部9を一切設けない構造とすることのみ相違する。よって、ガスケット7などのシール加工を一切施す必要はない。
【0036】
この実施形態は、接合するべき部材1の強度が低強度の場合など、構造設計上、モルタルなどの充填材4の使用量を低減しても十分な接合強度を発揮できる場合に好適に実施される。前記充填材4を充填する方法としては、各貫通孔3に個別に充填材4を注入することになる。充填材4の注入を、部材(鋼板)1を鉛直に立てた状態で行う場合には、粘着シート8を貫通して注入を行うことになる。この際、前記充填材4の逆流を防止する手段としては、細い注入管を使用して、前記粘着シート8を突き破って注入する方法や、貫通孔個別に粘着シート8に設けた逆流防止弁を用いる方法がある。
【0037】
斯くして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、図6に模式的に示したように、二面せん断となる荷重伝達機構を達成することができる。
【0038】
なお、前記スプライスプレート2は、接合するべき部材1の両側面に必ずしも設ける必要はない。前記部材1の強度・種類に応じて、構造設計上必要な強度を発揮することを条件に、図7に示したように、片側面にのみ設けて実施し、図8に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することもできる。
【0039】
図9A〜Dは、請求項1に記載した発明に係る部材の継手工法の異なる実施形態を示している。これらの実施形態は、橋梁や道路の補修・補強など、外側からのみしか施工を実施できない場合のバリエーションを示している。
【0040】
ちなみに、図中の符号10は溶接を示しており、符号11はスタッドボルトを示しており、符号12はねじ切りプレートを示している。符号16はアングル材である。一例として、図9Dについての継手工法を以下に説明する。
【0041】
この鋼板(部材)1の継手工法は、予め、一方の鋼板1の端部1aの両側面にスプライスプレート(添え材)2の左側部分をそれぞれ添えてボルト5とナット6で仮止めしている(図10A)。前記ボルト5は、図1Aのように、バランス良く鉛直方向に3本設置している。次に、前記鋼板1の端部1aへ他方の鋼板1の端部1aを突き合わせて、ボルト5で外側から仮止めする(図10B)。その後、充填材4を上方から空間部9へ充填する(図10C)。
【0042】
この継手工法によると、裏面からナットを当てがう必要がなく、外側のみから容易に継手工法を行うことができるので、橋梁や道路の補修・補強などに好適である。
【0043】
図11は、請求項2に記載した発明に係る部材の継手工法の実施形態を示している。この部材1、1の継手工法は、接合するべき部材1、1の端部1a、1aの各々に、位置が一致する貫通孔3を複数設け、前記接合するべき部材1、1の端部1a、1aを重ね合わせて各々の前記貫通孔3を一致させ、当該一致した貫通孔3に充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする(請求項2記載の発明)。
【0044】
この実施形態は、接合するべき部材1の強度が低強度の場合など、構造設計上、モルタルなどの充填材4の使用量を低減しても十分な接合強度を発揮できる場合に好適に実施され、部材1、1を重ね合わせることを除けば、前記図7に基づいて説明した継手工法とほぼ同様の作業工程を経て行う。即ち、密着して設けた部材1、1の端部1a、1aを、ボルト5とナット6で仮止めし、前記充填材4を充填する方法としては、各貫通孔3に個別に充填材4を注入することになる。この際、前記充填材4の逆流を防止する手段としては、細い注入管を使用して、前記粘着シート8を突き破って注入する方法や、貫通孔個別に粘着シート8に設けた逆流防止弁を用いる方法がある。
【0045】
斯くして、前記充填材4に加熱養生などの養生を施して当該充填材4が硬化し、必要な強度に達した後には、前記図7に示した実施形態とほぼ同様に、図8に模式的に示したように、一面せん断となる荷重伝達機構を達成することができる。また、必要に応じて、前記重ね合わせた部材1、1の端部1a、1aの側面にスプライスプレート2を設けて実施することも勿論できる(請求項3記載の発明)。
【0046】
以上のように、図1〜図11に基づいて、部材の継手工法を説明したが、本発明は、図示例の限りでなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。例えば、図示は省略するが、前記貫通孔3の入り口部分のみを大径にして(所謂ザグリ)スプライスプレート2の脱落を防止するよう配慮して実施することもできる。
【0047】
また、図示例では、板状部材同士の継手工法について説明しているが、図12に示したように、管状部材13と管状部材13の継手工法にも十分に適用できる(請求項1及び5記載の発明)。この場合には、管状部材13の端部、及び鞘管14(請求項7記載の発明)の各々に、位置が一致する貫通孔15を複数設け、前記接合するべき管状部材13、13の端部を突き合わせ、その側面に前記鞘管14を添設して各々の前記貫通孔15を一致させてボルトで仮止めし、前記一致した貫通孔15に充填材4を充填し、同充填材4が硬化した支圧効果により、管状部材13同士を突き合わせ接合することもできる。前記管状部材13及び鞘管14は、形状的に拘束効果の高い円形断面であるため、安定した荷重伝達機構を達成することができる。
【0048】
なお、前記鞘管14を使用しないで、内径の異なる管状部材同士を重ね合わせ接合することもできる(請求項2及び3記載の発明)。
【0049】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜8に記載した発明に係る部材の継手工法によれば、板状部材や管状部材の区別なく、また、突き合わせ継手や重ね合わせ継手にも好適に実施することができ、バリエーションに富む継手工法を実現できると共に、安定した荷重伝達機構を恒久的に有効に機能させることができる。
もちろん、前記様々なバリエーションに富む部材の継手工法は、共通して、高度の管理や技能はあまり必要とすることもなく、施工環境が厳しい現場作業に向いている。また、ボルトも必須の構成部材としていないので、加工費用と材料費用、および締め付け施工費用が嵩むという問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、請求項1に記載した部材の継手工法の実施形態を示した斜視図であり、Bは、同平面図であり、Cは、部材を示した正面図であり、Dは、添え材を示した正面図である。
【図2】図1に示した継手工法による二面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図3】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図4】図3に示した継手工法による一面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図5】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図6】図5に示した継手工法による二面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図7】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図8】図7に示した継手工法による一面せん断となる荷重伝達機構を模式的に示した平面図である。
【図9】A〜Dは、請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した平面図である。
【図10】A〜Cは、図9Dの継手工法を段階的に示した平面図である。
【図11】Aは、請求項2に記載した部材の継手工法の実施形態を示した平面図であり、Bは、同正面図である。
【図12】請求項1に記載した部材の継手工法の異なる実施形態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 部材(鋼板)
1a 部材の端部
2 添え材(スプライスプレート)
3 貫通孔
4 充填材
5 ボルト
6 ナット
7 ガスケット
8 粘着シート
9 空間部
10 溶接
11 スタッドボルト
12 ねじ切りプレート
13 管状部材
14 鞘管
15 貫通孔
16 アングル材
Claims (8)
- 接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、
前記接合するべき部材の端部を突き合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、
前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を突き合わせ接合することを特徴とする、部材の継手工法。 - 接合するべき部材の端部の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、
前記接合するべき部材の端部を重ね合わせて各々の前記貫通孔を一致させ、当該一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする、部材の継手工法。 - 接合するべき部材の端部、及び添え材の各々に、位置が一致する貫通孔を複数設け、
前記接合するべき部材の端部を重ね合わせ、その側面に前記添え材を添設して各々の前記貫通孔を一致させ、
前記一致した貫通孔に充填材を充填し、同充填材が硬化した支圧効果により、接合するべき部材を重ね合わせ接合することを特徴とする、部材の継手工法。 - 複数の貫通孔の一部に通したボルトで部材の端部や添え材を仮止めして充填材を充填することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した部材の継手工法。
- 接合するべき部材は、板状部材同士又は管状部材同士であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した部材の継手工法。
- 接合するべき部材と添え材との間に、充填材の漏れを防止するシール手段を施して充填材を充填する空間部を形成することを特徴とする、請求項1又は3〜5のいずれか一に記載した部材の継手工法。
- 添え材は、接合するべき部材が板状部材の場合はスプライスプレートであり、管状部材の場合は鞘管であることを特徴とする、請求項1又は3〜6のいずれか一に記載した部材の継手工法。
- 充填材が貫通孔を通じて外部に漏れることを防止する粘着シートの貼付けや型枠の設置などを施すことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載した部材の継手工法。
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JP2003176391A JP2005009630A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 部材の継手工法 |
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JP2003176391A JP2005009630A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 部材の継手工法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009150174A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Ykk Ap株式会社 | 枠体固定構造、枠体固定方法および窓 |
JP2013111363A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-06-10 | Ebara Corp | 加圧送水ユニット及びその据え付け方法 |
JP2013253643A (ja) * | 2012-06-06 | 2013-12-19 | Nippon Steel & Sumikin Materials Co Ltd | 突合せ接着継手構造、構造物の補強方法、及び、補強構造を有する構造物 |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003176391A patent/JP2005009630A/ja active Pending
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