JP2005008925A - Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼とその鋼材の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶体化処理を省略しても優れた耐食性,熱間加工性を示し、曲げ加工時に"しわ模様"を発生しないオ−ステナイト系ステンレス鋼を提供する。
【解決手段】Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼を、Cu:0.20〜0.60%,Al:0.010〜0.100%,Ca:O.OO05〜0.0040%,B:0.0005〜0.0020%を必須成分とする特定の成分組成とする。更に、Ti,Nb,Vの1種以上を含有させても良い。なお、Ni-balを"−2〜+1"に調整するのが好ましい。また、この鋼に、1050℃以上での累積圧下率が50%以上で仕上温度が800〜950℃の熱間圧延を施すか、2ヒ−ト圧延を施すかした鋼材は、ケミカルタンカ−の構造部材として好適なものとなる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば優れた耐食性が求められるケミカルタンカ−等の構造部材として好適なMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼、並びにケミカルタンカ−等の構造部材として好適なMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
国の内外を問わず、種々の薬品類の多量運搬手段としてケミカルタンカ−が重要な役割を担ってきているが、このようなケミカルタンカ−等の構造部材には強度,加工性,溶接性,耐食性等に優れた材料が求められており、従来からMoを添加したオ−ステナイト系ステンレス鋼材 (例えばSUS316相当鋼材)が多用されてきた。
しかしながら、オ−ステナイト系ステンレス鋼は一般に熱間加工性が良いとは言えず、熱間加工時に割れ等の欠陥が生じやすい材料であった。特に、ケミカルタンカ−の構造部材等に適用するためMo添加によって耐食性の向上を図ったオ−ステナイト系ステンレス鋼では、その熱間加工性の改善が大きな課題となっていた。
【0003】
また、オ−ステナイト系ステンレス鋼の鋼材を製造する際には、通常、熱間圧延した鋼材を一旦冷却した後、これに再加熱して急冷する“溶体化処理”を施す工程が付加される。この溶体化処理はオ−ステナイト系ステンレス鋼に生じがちな粒界腐食を防止するために実施される熱処理であって、粒界腐食の原因となるクロム炭化物の析出を抑制するためのものである。
【0004】
ところが、近年、オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造コスト低減のために溶体化処理を省略する手法が提案されるようになった。
例えば、特開昭55−107729号公報には、850〜1150℃での累積圧下率が50%以上で、仕上温度を850℃以上とした熱間圧延を行った後、引き続いて850〜550℃の温度域を急冷することからなるオ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造法が開示されている。
【0005】
しかし、例えば板厚が20mmを超えるような厚板の鋼材を製造する場合には溶体化処理を省略すると粗大な結晶粒が混在した混粒組織が残留してしまい、このような鋼材に曲げ加工を施すと表面に微小な凹凸を有した“しわ模様”が発生することが分かった。
この傾向は、オ−ステナイト系ステンレス鋼の中でも特にMoを含有したステンレス鋼 (SUS316相当鋼等)に多いことも明らかとなった。
【0006】
この“しわ模様”が発生する原因は、鋼材の表層近傍に粒径が粗大なものと微細なものとが混在した言わば“混粒組織”が生じた状態で鋼材が曲げ変形を受けると、粒径の違いによって変形度合に差異が生じ、これが鋼材表面に凹凸模様となって現れることにあると考えられる。
“しわ模様”の原因となる上記混粒組織は、特に板厚が20mmを超えるオ−ステナイト系ステンレス鋼厚板材に多く発生する傾向があることは前述した通りである。
【0007】
ところで、前述したようにケミカルタンカ−等ではMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材が多く使用されているが、運行毎に多種の薬品を入れ替えて使用されることが多いためにその都度薬品と接触する容器部材の内部を洗浄する必要がある。しかし、この際、薬品と接触する鋼材面に“しわ模様”が存在していると“しわ”の凹部に薬品が滞留して完全に除去することが難しくなり、洗浄性が悪化するという問題が注目されるようになってきた。
【0008】
なお、オ−ステナイト系ステンレス鋼厚板材に生じがちな混粒組織の防止法として、例えば特開平9−310120号公報には、「オ−ステナイト系ステンレス鋼に850℃以上での圧延に続いて850℃未満で圧下率が20%を超える圧延を施し、次に行う1000〜1150℃での溶体化処理の均熱時間を板厚の関数で調整することからなるステンレス厚鋼板の製造方法」が示されている。
しかしながら、この方法は溶体化処理を施すことが前提となっており、近年の「製造コスト低減のために溶体化処理を省略する」という要望に沿うものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明が目的としたのは、省力化,省エネルギ−化のために溶体化処理を省略しても優れた耐食性を示すと共に熱間加工性も良好なオ−ステナイト系ステンレス鋼を提供すること、更には溶体化処理を省略しても曲げ加工時に“しわ模様”を表面に発生することがない高耐食性オ−ステナイト系ステンレス鋼材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、熱間加工性が良好な上に溶体化処理を省略しても優れた耐食性を示すオ−ステナイト系ステンレス鋼の成分系について検討を行うと共に、溶体化処理を省略しても混粒組織を少なくすることができて曲げ加工時の“しわ模様”を極力抑えることができる耐食性の優れたオ−ステナイト系ステンレス鋼材の実現手段を求めて鋭意研究を重ねた結果、次のような知見を得ることができた。
【0011】
a) 溶体化処理を施すことなくケミカルタンカ−等の構造部材に求められる耐食性を熱間加工(熱間圧延等)後のオ−ステナイト系ステンレス鋼に付与するためには、少なくとも 2.0%(以降、 化学成分割合を表す%は質量%とする)のMo含有量を確保することが欠かせない。
しかし、Moを含有したオ−ステナイト系ステンレス鋼の場合には、熱間加工中にフェライトを生成してオ−ステナイトの粒界に残存する傾向があり、このフェライトとオ−ステナイトとの強度差に起因して両者の境界部から割れが発生するなど、熱間加工性の点で満足できる材料であるとは言えない。
その上、溶体化処理を省いたオ−ステナイト系ステンレス鋼をケミカルタンカ−等に適用する場合には、Moを添加する手立てだけでは今一つ耐食性面での懸念を払拭することができない。
【0012】
b) ところが、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼に0.20%以上のCu添加を行うと、ケミカルタンカ−等のような厳しい腐食環境でも満足できる耐食性が溶体化処理を省いた材料にも維持できるようになる上、Cu添加量を調整したMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼に対し強力な脱酸成分となるAlを適量含有させることにより鋼中の酸素を下げて非金属介在物を減少させると共に、鋼中のSをCaSとして固定するCaをも適量含有させ、更に結晶粒界に優先的に偏析して粒界の親和力を高める作用を有するBの適量をCaと共存させた場合には、その熱間加工性も大幅に改善される。
即ち、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼にCu,Al,Ca,Bを必須成分として添加・共存させると共に、これら各成分の含有量を適正な範囲に調整すると、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性及び耐食性が飛躍的に向上する(Cu,Al,Ca及びBの4成分のうち1つでも欠けると圧延中に割れが発生したり、 鋼の耐食性が不十分となってケミカルタンカ−等のような厳しい腐食環境用途には適さなくなる)。
【0013】
c) また、上記Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼にTi,Nb及びVの1種又は2種以上を適量添加すると、材料の耐食性が更に改善される上、結晶粒の微細化にも有効である。
【0014】
d) 更に、一般にオ−ステナイト系ステンレス鋼を加熱した時に生じがちなデルタフェライトは熱間加工性の劣化をもたらすとされているが、本発明者らは適量のデルタフェライトの生成が熱間加工性においては逆に有利に働くことを見出した。従って、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼の熱間加工温度で適量のデルタフェライトが生成されるように鋼のNi−balを調整すれば、その熱間加工性はより一層改善される。
【0015】
e) しかも、上記の如くに成分調整された各Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼に対し“1050℃以上で累積圧下率50%以上の圧下を施してから800〜950℃の間で仕上げる条件の熱間加工”を実施すると、曲げ加工を施した後の表面の“しわ模様”が殆ど目立たないMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材を得ることができる。
【0016】
f) ただ、製品厚さが20mmを超えるような材料では“しわ模様”の発生を十分に抑え切れない場合もあるが、このような材料の製造においても加熱して圧延する工程を少なくとも2回繰り返して最終目標寸法とするならば、累積圧下率等の条件規制を行わなくても前記“しわ模様”の発生抑制効果を十分に得ることができ、そのため製品厚さが厚いMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材であっても曲げ加工後の“しわ模様”が殆ど目立たなくなる。
【0017】
本発明は、上記知見事項等を基に完成されたもので、次の▲1▼項乃至▲5▼項に示すMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼並びにMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法を提供するものである。
▲1▼ C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:0.85〜1.50%,Cu:0.20〜0.60%,Ni:12.0〜15.0%,Cr:16.0〜20.0%,Mo:2.0〜 3.0%,Al:0.010〜 0.100%,N: 0.050%以下,Ca:O.OO05〜0.0040%,B:0.0005〜0.0020%を含有すると共に、残部がFe及び不可避的不純物から成ることを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
▲2▼ 前記▲1▼項に記載の化学成分に加え、更に質量割合にてTi:0.005 〜 0.020%,Nb:0.05%以下及びV:0.15%以下のうちの1種又は2種以上を含むことを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
▲3▼ 下記の式(1) で表されるNi−balが“−2〜+1”の範囲内である、前記▲1▼項又は▲2▼項記載のMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
Figure 2005008925
▲4▼ 前記▲1▼項乃至▲3▼項の何れかに記載の鋼に対して、1050℃以上での累積圧下率が50%以上で仕上温度が800〜950℃の熱間圧延を施すことを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
▲5▼ 前記▲1▼項乃至▲3▼項の何れかに記載の鋼に対して、加熱して圧延する工程を少なくとも2回繰り返して最終目標寸法とすることを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明において鋼の化学成分組成及び鋼材の製造条件を前記の如くに限定した理由を、本発明の実施の形態を交えながら説明する。
[A] 鋼の化学成分組成
C: Cにはオ−ステナイト系ステンレス鋼の強度を確保する作用があるが、その含有量が0.03%を超えるとCrと結合した炭化物が圧延後の放冷時に結晶粒界に析出して耐食性劣化を招くようになる。従って、C含有量は0.03%以下と定めたが、強度と耐食性の観点から好ましい範囲は0.01〜0.02%である。
【0019】
Si: Siは脱酸のために必要な成分であるが、その含有量が 1.0%を超えると熱間加工性を著しく阻害することから、Si含有量の上限を 1.0%と定めた。
Mn: Mnは鋼の脱酸剤及び脱硫剤として有効な成分であり、更にオ−ステナイト相の安定化及び熱間加工性の向上に寄与する成分でもある。しかし、その含有量が0.85%未満ではオ−ステナイト相の安定化に不十分であり、一方、1.50%を超えて含有させると耐食性に悪影響を及ぼすことから、Mn含有量は0.85〜1.50%と定めた。
【0020】
Cr: Crは鋼に耐食性を付与するために欠かせない成分であって、その含有量が16.0%未満であると所望の耐食性が確保することができない。一方、Cr含有量が20.0%を超えると鋼(鋼材)の製造性が劣化する。従って、Cr含有量は16.0〜20.0%と定めたが、好ましい範囲は16.5〜18.0%である。
Ni: Niはオ−ステナイト組織の形成及び厳しい耐酸性を確保するために12.0%以上含有させることが必要であるが、15.0%を超えて含有させると熱間加工性の劣化を招くようになる。従って、Ni含有量は12.0〜15.0%と定めた。
【0021】
Mo: Moはオ−ステナイト系ステンレス鋼の耐食性を向上させる成分であり、ケミカルタンカ−等の部材用として欠かせないものであるが、その含有量が 2.0%未満であると溶体化処理を省いて熱間圧延後に放冷するという条件のみでは十分な耐食性を確保することが困難である。一方、Moの多量添加は鋼のコスト高を招く。従って、Mo含有量は 2.0〜 3.0%と定めた。
【0022】
N: Nはオ−ステナイト系ステンレス鋼の強度と耐食性を改善するために有効な成分であるが、その含有量が 0.050%を超えると熱間加工性が劣化して圧延時に表面疵を多発させたり、再結晶温度を上昇させることにより表層に混粒を発生させるおそれが生じる。従って、N含有量は 0.050%以下としたが、好ましくは 0.025%以下とするのが良い。
【0023】
Cu: Cuは重要な成分の一つであり、耐食性、特に耐硫酸性を向上させるために0.20%以上含有させるが、過剰な添加は熱間加工性を低下させると共に鋼材の表層部に混粒を生じさせることからその上限を0.60%とした。このように、Cu含有量は0.20〜0.60%と定めたが、好ましい範囲は0.25〜0.50%である。
【0024】
Al: Alは強力な脱酸剤であり、鋼中の酸素を下げることによって非金属介在物を減少させ熱間加工性を改善させる作用を有しているので、本発明ではこの目的で含有させる重要な成分の一つである。この場合、Al含有量が 0.010%未満では非金属介在物が鋼中に残るために熱間加工性の改善効果が十分でない。一方、Al含有量が 0.100%を超えると溶接時にNと結合してAlNを析出させ溶接金属部の靱性及び耐食性を劣化させる(この意味からすればAl含有量は少ない方が良いが 0.100%を超えなければ実用上特に問題とならない)。このため、Al含有量は 0.010〜 0.100%と定めたが、好ましい範囲は 0.020〜 0.060%である。
【0025】
Ca: Caにはその添加により鋼中のSをCaSとして固定し熱間加工性を改善する作用があり、本発明ではこの作用を有効活用している。しかしながら、Ca含有量が0.0005%未満では前記作用による効果が期待できず、一方、0.0040%を超えて含有させると逆に熱間加工性を害するようになるばかりか、耐食性をも劣化するようになる。従って、Ca含有量は0.0005〜0.0040%と定めた。
【0026】
B: Bは、鋼の結晶粒界に優先的に偏析して粒界の親和力を高める性質を有した成分である。特に、フェライト形成元素であるMoを含有するオ−ステナイト系ステンレス鋼では熱間加工中に結晶粒界にフェライトが生成する傾向があり、フェライトとオ−ステナイトの強度の違いからその粒界が割れ起点となりがちであるが、B添加によりこのような割れの発生を防止することが可能であるため、BはMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造には欠くことのできない重要な成分の一つである。そして、Bは、熱間加工性改善目的で添加するCaと共存させることで広い温度域でMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を改善することが可能となる。しかし、その含有量が0.0005%未満では熱間加工性改善効果が十分でなく、一方、0.0020%を超えて含有させると結晶粒界にB炭化物が析出して耐食性が劣化するようになることから、B含有量は0.0005〜0.0020%とした。
【0027】
Ti,Nb及びV: これらの成分には何れも結晶粒の微細化及び耐食性を改善する作用があるので、必要により1種又は2種以上の添加がなされるが、以下、個々の成分毎にその含有量範囲を限定した理由を説明する。
a) Tiには、鋼中のO及びNと結合してTiO,TiNとして結晶粒の微細化の核となり、スラブ鋳込み時に緩冷却となる厚肉スラブの結晶粒の粗大化を防止する作用がある。また、鋼中で安定な炭化物を生成して耐食性の向上を図る作用もある。しかし、その含有量が 0.005%未満では前記作用による効果が期待できず、一方、 0.020%を超えて含有させると逆にTiO及びTiNの析出によって表面性状が劣化するようになることから、Ti含有量は 0.005〜 0.020%とした。
b) Nbは、鋼中で微細な炭化物を形成して耐食性の向上に寄与すると共に結晶粒を微細化する効果を発揮する。しかし、0.05%を超えて含有させると再結晶温度の上昇を招くことから、Nb含有量の上限を0.05%とした。
c) Vはフェライト生成元素であり、結晶粒の微細化と高温クリ−プ強度を向上させる効果がある。また、V成分にはCr,Mo及びCuと共に適量添加することで耐孔食性を向上させる効果もある。しかし、0.15%を超えて含有させると熱間加工性の劣化を招くことから、V含有量の上限を0.15%とした。
【0028】
Ni−bal: 下記の式(1) で表されるNi−balはMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼の連続鋳造スラブを再加熱した時に生成するデルタフェライト量と相関があり、Ni−balの負の値が大きいほどデルタフェライト量が高くなる。
Figure 2005008925
本発明者等は、本発明に係る成分系のMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼では適量のデルタフェライトの生成が熱間加工性に関して有利に働くことを見出した。しかし、Ni−balが“−2”を下回るとデルタフェライト量が多くなりすぎて熱間加工性が低下し圧延時に幅端部で割れが生じるようになるほか、デルタフェライトが金属間化合物に変化して耐食性を低下させる共に靱性をも劣化する場合がある。更に、母材の靱性も悪化する。一方、Ni−balが“+1”を超えると熱間加工性が低下する。従って、Ni−balの好適範囲を“−2〜+1”と定めたが、より好ましくは“−1〜0”の範囲に調整するのが良い。
【0029】
[B] 鋼材の製造条件
本発明に係るMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼は、熱間加工性が良好な上に溶体化処理を省略しても優れた耐食性を示す材料であるが、このMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼に対して“1050℃以上で累積圧下率が50%以上の圧下を施してから800〜950℃の間で仕上げる条件の熱間加工”を施すと、曲げ加工を施しても表面に“しわ模様”が殆ど目立たない高耐食性鋼材が得られる。
【0030】
図1は、本発明に係る上記熱間加工工程 (図では熱間圧延工程を例示した) の概要説明図であるが、加熱した本発明に係るMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼(スラブ)に再結晶領域である1050℃以上で累積圧下率50%以上の圧下を施すと“動的再結晶”によって微細で均一な結晶粒を有した組織が得られ、圧延後に放冷した鋼材に十分な耐食性が確保されると共に、圧延後の鋼材に曲げ加工を施しても“しわ模様”の発生は殆ど認められなくなる。
この場合、1050℃以上での累積圧下率が50%を下回った場合には、動的再結晶が十分に進行しないために圧延後の鋼材に上記特性を確保することが困難である。
【0031】
本発明では、1050℃以上での圧下の後にも更に加工が続けられ、800〜950℃の温度で仕上げがなされるが、仕上温度を800〜950℃としたのは加工硬化による鋼材の強度確保のためである。この仕上温度が950℃を上回っていると加工硬化による強度確保が十分になされず、また仕上加工が800℃を下回る温度域に持ち越されると 圧延後の鋼材に曲げ加工を施した際の“しわ模様”の発生が懸念されるようになる(厚さ20mm以上の鋼材の場合には、 強度確保の観点から仕上温度を800〜870℃に調整することが望ましい)。
なお、上記仕上温度での圧下率は格別に規定する必要はなく、目標とする鋼材強度に応じて調整すれば良い。これにより、ケミカルタンカ−等の構造部材として必要な強度の確保を容易かつ安定に行うことができる。
【0032】
また、熱間加工後の鋼材厚(例えば板厚等の製品厚)が20mmを超える場合には、図2に示したように“1050℃以上で累積圧下率が50%以上の圧下”を施してから次の加工(例えば仕上加工)までの間に60〜120秒程度の“待ち時間(間隔)”を確保するのが好ましい。これにより動的再結晶の進行が遅い厚鋼材においても再結晶が進み、微細で均一な結晶粒組織が増えるので、圧延後の鋼材に曲げ加工を施した際の“しわ模様”の発生が抑えられる。
【0033】
図3は、後述する「実施例」の「表1」に示した「鋼A」を用い、前記図2で示した熱間圧延工程に従って280mm厚のスラブから25mm厚の鋼板を製造した際における再結晶の状況を、“熱間圧延温度”及び“当該温度での圧下率(50%又は25%)”と“その後の圧延までの待ち時間(保持時間)”との関係で示したグラフである。この図3からも、1050℃以上の温度域で50%以上の累積圧下率を確保し、更に上記待ち時間(保持時間)として60秒以上の間隔をとることによって、厚さが20mmを超える鋼板の場合でも安定して全体の約50%以上を再結晶組織にすることができ、放冷後の鋼材組織が微細で均一な組織となることが分かる。
なお、板厚が20mmを下回る場合には、1050℃以上の温度域で50%以上の累積圧下率を確保すればその後に前記“待ち時間(保持時間)”をとらなくても十分に再結晶が進行することは確認済である。
【0034】
更に、熱間加工後の鋼材厚(製品厚)が20mmを超える場合には、本発明に係るMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼に対して加熱・加工の工程を少なくとも2回繰り返せば、得られる製品を曲げ加工した際に発生しがちな“しわ模様”をより一層かつ安定して抑えることができる。
即ち、例えば2ヒ−ト圧延を行えば、1ヒ−ト目の圧延時に鋼の組織が鋳造組織から圧延組織に変わり、再結晶が進行した組織となる。また、この圧延で歪の導入もなされる。この状態で次の2ヒ−ト目の圧延を実施すれば、この2ヒ−ト目の圧延時に再結晶が更に促進され、より微細で均一な結晶粒となるため、得られた鋼材を曲げ加工した際の“しわ模様”の発生はより一層減少する。
この2ヒ−ト加工では、累積圧下率等の製造条件規制を行わなくても通常の熱間圧延条件(通常の熱間圧延条件等)で十分な効果が得られる。
勿論、前記図1に示した工程あるいは前記図2に示した工程をそれぞれ2回繰り返しても良いし、また図4に示しすように、前記図1に示した工程に続いて前記図2に示した工程を実施しても構わない。
【0035】
次いで、本発明を実施例によって説明する。
【実施例】
まず、表1に示す化学成分組成のオ−ステナイト系ステンレス鋼を溶製し、連続鋳造で得られたスラブを熱間圧延用スラブ(サイズ:280mm厚×1250mm幅×2300mm長)とした。なお、表1中に示されている化学成分以外の不可避不純物元素の含有量は通常のステンレス鋼と同程度であった。
【0036】
【表1】
Figure 2005008925
【0037】
次に、これらのスラブを表2に示す各条件で熱間圧延してから放冷し、25mm厚の鋼板を得た。
なお、1ヒ−ト材(試験番号1〜17)については、スラブを1230℃に加熱した後、スラブ厚280mmから最終厚25mmまで一度で圧延した。
また、2ヒ−ト材(試験番号18〜26)については、スラブを1230℃に加熱した後、1次圧延においてスラブ厚280mmから中間厚130mmまで圧延を実施し(中間厚までの圧延は1050℃以上の温度域で終了した)、引き続いてこれを再度1230℃に加熱してから、2次圧延において中間厚130mmから最終厚25mmまで圧延した(2次圧延での仕上温度は表2に示した通りであった)。
【0038】
【表2】
Figure 2005008925
【0039】
次いで、得られた各鋼板の幅位置よりC方向に試験片を採取し、これを各々の試験片形状に加工して特性試験に供した。
なお、機械的特性の評価は、JIS 13B号試験片を用いて 0.2%耐力,引張強さ及び伸びを測定し、”0.2%耐力”が400N/mm以上、“引張強さ”が600N/mm以上を合格とした。“伸び”については、ケミカルタンカ−内壁としての使用を考慮し、25%以上を合格とした。
また、“シャルピ−衝撃試験”は、Vノッチ試験片を使用し、JIS Z2242に従って試験温度−196℃で試験を行い3個の試験の最小値で評価した。
【0040】
「曲げ加工試験でのしわ状況」の調査は、JIS Z2204で規定する1号試験片を使用し、半径45mmのポンチにより曲げ角度90°まで曲げた加工部の頂点を目視及び触診して“しわ模様”の状況を評価した。そして、目視にて“しわ模様”が視認できるものは“×”、目視では殆ど分からないものの触診にて“しわ模様”を感じるものは“△”、目視及び触診にて“しわ模様”が確認できないものは“○”と判定し、“○”及び“△”を合格とした。
そして、“耐食性”については、ケミカルタンカ−での使用状況再現テストとして50℃の98%濃硫酸溶液中に48時間浸漬する試験を行い、このときの重量減量による腐食度で耐食性を評価した。
これらの結果を表2に併せて示す。
【0041】
さて、表2の適用鋼A〜Iについては本発明に係る鋼であるが、鋼A〜Iを用いて試験番号1〜9及び試験番号18〜26の条件で製造された鋼板については、圧延状況が良好であったことは勿論、機械的特性,シャルピ−衝撃試験結果及び腐食試験結果は何れも満足できるものであった。
しかし、曲げ試験の結果では、1ヒ−ト材である試験番号1〜5,試験番号7及び試験番号9では目視・触診でも殆ど分からない程度の“しわ模様”がどうにか認められただけであったが、試験番号6及び8は1050℃以上での累積圧下率が少ないことから、目視では分からないものの触診でわずかに認められる程度の凹凸の“しわ模様”が発生していた。
【0042】
一方、通常の圧延が2回繰り返された2ヒ−ト材である試験番号18〜26に係る鋼板については、曲げ試験の結果は何れも良好で、目視・触診によっても“しわ模様”は認められなかった。
【0043】
これに対して、試験番号10〜17は化学成分組成が本発明の規定条件を外れる比較鋼J〜Qを用いたものであるが、このような鋼を用いた試験番号11〜14及び試験番号16〜17では何れも熱間加工性が不満足である結果となった。
また、試験番号10〜17で得られた鋼板は、機械的特性,シャルピ−衝撃試験結果及び腐食試験結果の何れかが不芳であった。
なお、試験番号10及び11については、仕上温度が低かったために伸びが低くなっている。更に、試験番号14及び15については、仕上温度が高かったために引張強さが低くなっている。そして、これら試験番号10,11及び試験番号14,15に係る鋼板は、曲げ試験の結果において目視で分かるほどの“しわ模様”が発生している。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明した如く、この発明によれば、溶体化処理を省略しても優れた機械的特性,熱間加工性,耐食性を示すMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼を提供できるだけでなく、曲げ加工を施しても表面に“しわ模様”を発生することがない高耐食性Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材を低コストで製造できるようになり、ケミカルタンカ−等の構造部材として好適な材料の安定供給が可能になるなるなど、産業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱間圧延工程を例示した概要説明図である。
【図2】本発明に係る熱間圧延工程の別例を示した概要説明図である。
【図3】「実施例」の「鋼A」を用いて25mm厚の鋼板を製造した際における再結晶の状況を、“熱間圧延温度”及び“当該温度での圧下率”と“その後の圧延までの待ち時間”との関係で示したグラフである。
【図4】本発明に係る熱間圧延工程の更なる別例を示した概要説明図である。

Claims (5)

  1. 質量割合にて、C:0.03%以下,Si: 1.0%以下,Mn:0.85〜1.50%,Cu:0.20〜0.60%,Ni:12.0〜15.0%,Cr:16.0〜20.0%,Mo: 2.0〜 3.0%,Al: 0.010〜 0.100%,N: 0.050%以下,Ca:O.OO05〜0.0040%,B:0.0005〜0.0020%を含有すると共に、残部がFe及び不可避的不純物から成ることを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
  2. 請求項1記載の化学成分に加え、更に質量割合にてTi:0.005 〜 0.020%,Nb:0.05%以下及びV:0.15%以下のうちの1種又は2種以上を含むことを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
  3. 下記の式(1) で表されるNi−balが“−2〜+1”の範囲内である、請求項1又は2記載のMo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼。
    Figure 2005008925
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の鋼に対して、1050℃以上での累積圧下率が50%以上で仕上温度が800〜950℃の熱間圧延を施すことを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  5. 請求項1乃至3の何れかに記載の鋼に対して、加熱して圧延する工程を少なくとも2回繰り返して最終目標寸法とすることを特徴とする、Mo含有オ−ステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
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