JP2005008058A - 遮光制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両乗員の車両の乗員において予め定められた部位(対象部位)を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供する。
【解決手段】遮光制御装置15において、中央処理部155は、車両の傾斜角、車両の進行方向、車両の現在位置及び現在の時刻情報を取得する。その後、中央処理部155は、取得した情報を使って、前記車両に対する太陽の位置を導出する。さらに、中央処理部155は、対象部位の位置を取得し、その後、導出した太陽の位置及び取得した対象部位の位置に基づいて、シールド157の遮光エリアを規定する制御信号を生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】遮光制御装置15において、中央処理部155は、車両の傾斜角、車両の進行方向、車両の現在位置及び現在の時刻情報を取得する。その後、中央処理部155は、取得した情報を使って、前記車両に対する太陽の位置を導出する。さらに、中央処理部155は、対象部位の位置を取得し、その後、導出した太陽の位置及び取得した対象部位の位置に基づいて、シールド157の遮光エリアを規定する制御信号を生成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮光制御装置に関し、より特定的には、車両の乗員において予め定められた部位(以下、対象部位と称する)を保護するために、太陽光を遮るシールドを制御する遮光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遮光制御装置は、サンバイザと、支軸と、モータと、コントローラとを備えている。サンバイザは、車両の運転座席前方で、車両のフロントガラスの上部に近接しており、かつ車両の天井内面に沿って格納される。支軸は、サンバイザが前方へと回動可能に、サンバイザの一端を指示する。モータは、支軸の他端に取り付けられており、支軸に回転力を与える。コントローラは、モータの回転量を制御する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
次に、従来の遮光制御装置の動作について説明する。まず、車両のフロントデッキに装備された日射センサが直射太陽光を検出すると、コントローラは、車両に設置されるナビゲーションシステムから現在の月日及び正確な時刻を取得し、これら月日及び時刻から、地球に対する太陽光の角度を計算する。また、コントローラは、ナビゲーションシステムから、車両の現在位置、つまり緯度及び経度を取得する。さらに、コントローラは、ナビゲーションシステムから、車両の進行方位を取得する。以上の処理の後、コントローラは、太陽光の角度、車両の現在位置及び車両の進行方位から、車両のフロントガラスに対する太陽光の左右入射角度と上下入射角度とを演算し、さらに、フロントガラスの形状や運転座席における乗員の目の位置から、太陽光が乗員の目に当たるか否かを判別する。
【0004】
以上の判別の結果、乗員の目に太陽光が指向している場合には、コントローラは、モータの適当な回転量を規定する電気信号を生成して与える。その結果、サンバイザは、運転席前方におけるフロントガラスの上部を覆って、運転席の乗員の目に太陽光が直射することを防止する。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−16555号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両は、必ずしも平坦路のみを走行するのではなく、坂路に代表される傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向に運動する場合もある。しかしながら、従来の遮光制御装置では、太陽光の角度、車両の現在位置(緯度及び経度)及び車両の進行方位のみから、車両のフロントガラスに対する太陽光の左右入射角度と上下入射角度とを演算して、サンバイザを動作させるか否かを判別する。その結果、車両が傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向に運動する場合、従来の遮光制御装置は、対象部位に光が当たらないように、サンバイザを制御することが難しいという問題点がある。
【0007】
それ故に、本発明は、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遮光制御装置は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのものであって、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得部と、車両の進行方向を取得する進行方向取得部と、現在の時刻情報を取得する時刻取得部と、傾斜角取得部で取得された傾斜角、進行方向取得部で取得された進行方向、及び時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出部と、対象部位の位置を取得する部位位置取得部と、太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0009】
また、本発明の遮光制御装置は、車両の現在位置を取得する自車位置取得部をさらに備える。ここで、太陽位置導出部は、自車位置取得部で取得された車両の位置、傾斜角取得部で取得された傾斜角、進行方向取得部で取得された進行方向、及び時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、車両を基準とした太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0010】
また、本発明の遮光制御装置は、電源がオフになる直前に、傾斜角取得部により取得された傾斜角と、進行方向取得部により取得された進行方向を少なくとも格納する記憶部をさらに備える。ここで、傾斜角取得部及び進行方向取得部は、電源がオンの直後に、記憶部から傾斜角及び進行方向を取得する。
この構成により、遮光制御装置の電源オン直後に記憶部内の傾斜角及び進行方向を少なくとも使って、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光から素早く保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明の遮光制御装置は、車両内において、対象部位があると想定可能なエリアを撮影して、撮影画像を生成する撮像装置をさらに備える。ここで、部位位置取得部は、撮像装置により生成された撮影画像から、対象部位の位置を取得する。
この構成により、乗員毎の体格の相違、又は各乗員の車両内における動きに追従して、シールドを制御できるので、車両乗員の対象部位を太陽光からより確実に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0012】
また、本発明の遮光制御装置は、車両の傾斜角を検出する傾斜角検出部をさらに備える。ここで、傾斜角取得部は、傾斜角検出部で検出された傾斜角を取得する。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、車両を基準とした太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0013】
また、本発明の遮光制御装置は、車両のナビゲーション装置と協働する。予め定められた道路区間を表し、かつ対象となる道路区間の傾斜角が割り当てられるリンクを少なくとも含む地図データと、車両の現在位置とを使ってマップマッチングを行って、車両が現在走行中のリンクを、ナビゲーション装置は特定する。ここで、傾斜角取得部は、車両が現在走行中のリンクに割り当てられている傾斜角を、ナビゲーション装置から取得する。
この構成により、遮光制御装置は、現在普及しつつあるナビゲーション装置からの情報を使えるので、傾斜角検出部を内部に備える必要がなくなる。これによって、低コストの遮光制御装置を提供することが可能となる。
【0014】
また、本発明の遮光制御装置は、進行方向取得部、時刻取得部及び自車位置取得部は、車両の進行方向、現在の時刻情報及び車両の現在位置を、ナビゲーション装置から取得する。
この構成により、遮光制御装置は、現在普及しつつあるナビゲーション装置からの情報を使えるので、進行方向取得部、時刻取得部及び自車位置取得部を内部に備える必要がなくなる。これによって、低コストの遮光制御装置を提供することが可能となる。
【0015】
また、本発明の遮光制御装置は、予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、車両がこれから進行する道路を推定するナビゲーション装置と協働する。ここで、制御信号生成部は、ナビゲーション装置の推定結果に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、遮光制御装置は、車両がこれから進行する道路に応じて、シールドを制御することができるので、車両乗員の対象部位を太陽光から素早く保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0016】
また、本発明の遮光制御装置は、予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、車両の周辺状況を判別するナビゲーション装置と協働する。ここで、制御信号生成部は、ナビゲーション装置の判別結果に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、遮光制御装置は、車両の周囲状況に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0017】
また、本発明の遮光制御装置は、太陽の日射量を検出する光量検出部と、光量検出部で検出された日射量が予め定められた基準値を超えるか否かを判断する光量判断部をさらに備える。ここで、制御信号生成部は、光量判断部で基準値を超えると判断された場合に、シールドを制御する制御信号を生成する。
この構成により、遮光制御装置は、日射量に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0018】
また、本発明の遮光制御装置は、太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、シールドが遮光可能か否かを判断する可否判断部をさらに備える。ここで、制御信号生成部は、可否判断部で遮光可能と判断された場合に、シールドを制御する制御信号を生成する。
この構成により、遮光制御装置は、太陽と対象部位との位置関係に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明の遮光制御方法は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのものであって、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御方法を提供することができる。
【0020】
また、本発明の記録媒体は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのコンピュータプログラムが記録されている。ここで、コンピュータプログラムは、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能なコンピュータプログラムを格納した記録媒体を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る遮光制御装置15を組み込んだナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。図1において、ナビゲーション装置1は、車両V(図5参照)に搭載可能に構成されており、記憶装置11と、位置算出部12と、計時部13と、ナビゲーション部14と、遮光制御装置15と、シールド16とを備える。以上の各構成は互いに通信可能に接続される。
【0022】
記憶装置11は、道路網を構成する交差点及び道路の接続関係を、複数のノード及びリンクを使って表現する地図データを格納する。ここで、図2は、地図データの要部の構造を例示する模式図である。図2において、地図データは大略的に、ノードリストNL及びリンクリストLLを備える。ノードリストNLは、交差点、屈曲点及び行き止まり地点に代表される道路網上の特徴点を表す複数のノードを定義する。そのために、ノードリストNLは、複数のノードそれぞれに割り当てられたノードレコードNRを含む。各ノードレコードNRは、自身が割り当てられたノード(以下、対象ノードと称する)の位置を特定する座標値を含む。ここで、座標値は典型的には、緯度及び経度で表される。各ノードレコードNRは、対象ノードに繋がっているリンク(以下、接続リンクと称する)の本数を、接続リンク数として含んでおり、さらに、各接続リンクに割り当てられたリンクレコードLRを特定する情報を、リンク特定情報として含む。
【0023】
また、リンクリストLLは、道路網において、2個のノードを両端とする道路区間を表す各リンクを定義する。そのために、リンクリストLLは、リンクそれぞれに割り当てられたリンクレコードLRを含む。各リンクレコードLRは、自身が割り当てられたリンク(以下、対象リンクと称する)の両端にある2個のノードに割り当てられたノードレコードNRを特定する情報を、両端ノード特定情報として含む。さらに、各リンクレコードLRは、所定の基準面に対して対象リンクが何度傾斜しているかを示す傾斜角情報が割り当てられる。ここで、所定の基準面は典型的には、対象リンク(道路区間)における代表位置における重力の方向に垂直な水平面を意味する。つまり、傾斜角情報は典型的には、水平面に対する対象リンク(道路区間)の傾斜角度を表す。他にも、傾斜角情報は、対象リンク両端の高度差と、対象リンクの水平面上の距離との比であっても良い。
【0024】
また、記憶装置11において予め定められた記録領域には、後述するタイミングで(図3のステップA16参照)、車両Vの方位、傾斜角及び位置が格納される。なお、以上の地図データは、ナビゲーション部14の処理に必要なデータを含んでいるが、これらについては、本実施形態において本質的な事項ではないため説明を省略する。さらに、後述するステップA4で、傾斜角センサ152から傾斜角を中央処理部155が取得する場合、地図データは傾斜角情報を含む必要はない。
【0025】
位置算出部12は、典型的にはプロセッサ、メインメモリ及びリードオンリーメモリから構成され、典型的にはジャイロからなる方位センサ121、車速センサ122及びアンテナ123からの出力を受け取る。方位センサ121及び車速センサ122は、車両Vの現在の進行方向及び現在の移動速度を検出し、位置算出部12に出力する。また、アンテナ123は、GPS(Global Positioning System )に代表される測位システムに収容されるいくつかの人工衛星から送られてくる信号を受信して、位置算出部12に出力する。
【0026】
位置算出部12は、アンテナ123で受信されたいくつかの信号から、車両Vの現在位置を算出する。以下、このように測位システムからの信号を使って、現在位置を算出することを他律航法と称する。その一方で、位置算出部12は、車速センサ122から得られる現在の移動速度を使って、車両Vの走行距離を算出し、さらに、算出した走行距離と、方位センサ133からの現在の進行方向とを積算して、車両Vの現在位置を算出する(自律航法)。位置算出部12は、他律航法により得た現在位置と、自律航法により得た現在位置とを相補的に利用して、車両Vの現在位置を高精度に推定して、ナビゲーション部14に渡す。なお、上述から明らかなように、ナビゲーション装置1は、いわゆるハイブリッド航法を採用している。しかし、これに限らず、ナビゲーション装置1は、他律航法のみを採用することも可能である。
【0027】
計時部13は、現在の年月日及び時刻を計時して、後述の遮光制御装置15に渡す。なお、以下、計時部13により計時される現在の年月日及び時刻を、単に、時刻情報と称する。
【0028】
ナビゲーション部14は典型的には、プロセッサ、メインメモリ及びリードオンリーメモリから構成され、典型的には、経路探索処理及び誘導・案内処理を行う。具体的には、ナビゲーション部14は、記憶装置11に格納された地図データを使って、所定の方法で指定された開始点から終了点までの経路を探索する。さらに、探索経路及び地図データを使って、ナビゲーション部14は、ユーザを終了点まで誘導・案内するための地図画像又は合成音声を作成して、表示装置又は音声出力装置(双方共に図示せず)から出力する。ここで、誘導・案内処理中、ナビゲーション部14は、位置算出部12から得られる現在位置を、記憶装置11内の地図データに含まれる特定のリンク上に合わせる(マップマッチング)。
【0029】
遮光制御装置15は、車両の乗員において、予め定められた部位(以下、対象部位と称する)を保護するために太陽光を遮るシールド16を制御する。ここで、対象部位の典型例としては、乗員の目、顔全体又は腕がある。対象部位の保護のために、遮光制御装置15は、本実施形態では、光量センサ151と、傾斜角センサ152と、撮像装置153と、プログラム格納部154と、中央処理部155と、作業領域156とを備える。
【0030】
光量センサ151は、車両Vのボディシェル又はダッシュボードに典型的には設置されており、現在の光量(日射量)を検出する。
傾斜角センサ152は、典型的には重力センサ、ジャイロセンサ又は気圧センサを応用して構成されており、基準方向に対して車両がピッチ方向及び/又はロール方向に、何度傾斜しているかを検出する。また、傾斜角センサ152は、前述の測位システムからの信号から導出可能な高度差に基づいて、基準方向に対して車両がピッチ方向及び/又はロール方向に、何度傾斜しているかを検出することも可能である。
撮像装置153は、車両内において、対象部位を撮像可能とみなせる位置に取り付けられる。以上の位置において、撮像装置153は、画角の範囲内の状況を撮影して、対象部位及びその周辺を表す撮影画像を作成して、後述の作業領域156に格納する。
【0031】
プログラム格納部154は、典型的にはリードオンリーメモリに代表される記録媒体であって、後述する遮光エリアRsの制御手順が記述されたコンピュータプログラム(以下、単にプログラムと称する)157を格納する。中央処理部155は、作業領域156を使いながらプログラム157を実行して、シールド16の遮光エリアRsを特定可能な制御信号を作成する。なお、プログラム格納部154、中央処理部155及び作業領域156は典型的には、位置算出部12及びナビゲーション部14の双方を構成するものと同じリードオンリーメモリ、プロセッサ及びメインメモリから構成されることが好ましい。
【0032】
シールド16にはいくつかの種類がある。車両のフロントガラスにおいて、天井寄りの部分に設けられた液晶フィルムを含む液晶装置がシールド16の一例である。液晶装置は、液晶フィルムにおいて、上述の制御信号により規定される遮光エリアRsを着色するために電圧を与える。シールド16の他の例としては、車両の運転座席及び/又は助手席の前方で、車両のフロントガラスの上部に近接しており、かつ車両の天井内面に沿うホームポジションに格納されるサンバイザがある。サンバイザは、自身の格納位置からフロントガラスの方向へと回動可能にシャフトにより支持される。このようなシャフトは、モータからの駆動力により、自身の軸を中心に回転し、これによって、サンバイザも回動する。ここで、モータは、上述の制御信号により規定される遮光エリアRsを遮光可能にサンバイザを回転可能な駆動力をシャフトに与える。
【0033】
次に、図3を参照して、上述の遮光制御装置15の動作について説明する。遮光制御装置15において、中央処理部155は、プログラム格納部154に格納されるプログラム157の実行を開始し、作業領域156を使いながら実行する。プログラム157の実行中、中央処理部155は、最初に、遮光制御装置15が起動直後か否かを判断する(ステップA1)。YESと判断した場合、中央処理部156は、遮光制御装置15の電源を前回にオフした時と、つまり図3の処理を前回終了した時と、車両Vの位置が変わっていないとみなして、記憶装置11から、前回終了直前における車両Vの進行方向、傾斜角及び位置を取得して、作業領域156に格納する(ステップA2)。なお、記憶装置11には、後述するステップA16で、車両Vの進行方向、傾斜角及び位置が格納される。以上のステップA2が終了すると、中央処理部155は、ステップA7を行う。
【0034】
また、ステップA1でNOと判断した場合、中央処理部155は、方位センサ121から、車両Vの進行方向を取得し、作業領域156に格納する(ステップA3)。なお、前述のように、位置算出部12でも車両Vの進行方向は積算されているので、中央処理部155は、ステップA3において、位置算出部12から車両Vの進行方向を取得しても構わない。
【0035】
また、中央処理部155は、傾斜角センサ152から、車両Vの傾斜角を取得し、作業領域156に格納する(ステップA4)。なお、ステップA4では、傾斜角センサ152から傾斜角を取得する代わりに、ナビゲーション部14が記憶装置11から取得可能で、車両Vの現在位置する道路区間(リンク)に割り当てられた傾斜角情報及びリンクの方位(図示せず)を、中央処理部155は取得して、作業領域156に格納してもよい。このように地図データから傾斜角情報を得る場合には、遮光制御装置15は、傾斜角センサ152を内部に備える必要はない。なお、以上の説明では、リンクの方位は、ナビゲーション部14が記憶装置11から取得可能で、車両Vの現在位置する道路区間(リンク)に割り当てられるとして説明したが、これに限らず、リンクの方位は、対象となるリンクの両端ノードの座標値から導出されても構わない。
【0036】
さらに、中央処理部155は、ナビゲーション部14から、車両Vの現在位置を取得し、作業領域156に格納する(ステップA5)。
ステップA2の後、又は、ステップA3〜A5の全てを行った後、中央処理部155は、計時部13から時刻情報を取得して、作業領域156に格納する(ステップA6)。その後、中央処理部155は好ましくは、今回取得した時刻情報、車両Vの進行方向、傾斜角及び現在位置から、太陽の位置を特定可能なパラメータを周知の方法に従って導出する(ステップA7)。より具体的には、ステップA7では、少なくとも、今回取得した現在位置における水平面に対する太陽光の照射角度が導出される。さらに好ましくは、今回取得した車両の進行方向に対する太陽光の照射角度が導出される。なお、ステップA7では、今回取得した進行方向に対する太陽光の仰角や方位角が算出されても良い。また、車両Vに対する太陽の位置そのものが算出されても良い。
【0037】
また、撮像装置153は、中央処理部155からの指示に応答して、対象部位及びその周辺を表す撮影画像を作成し、作業領域156に格納する。中央処理部155は、周知の輪郭抽出技術を使って、作業領域156の撮影画像から対象部位を抽出し、さらに、撮影画像内、つまりUV座標系における対象部位の位置(つまり、シールド158で影を落とすべき位置)を、UV座標値を使って導出して、作業領域156に保持する(ステップA8)。
【0038】
また、中央処理部155は、光量センサ151から、現在の日射量を取得し(ステップA9)、その後、取得した日射量が予め定められた基準値を超えるか否かを判断する(ステップA10)。ここで、基準値は、遮光制御装置15による遮光が必要か否かを判断するための指標である。
【0039】
ステップA10でNOと判断された場合、日射量が少ない(つまり、天候が良くない)、若しくは車両Vがトンネル内又は建造物の陰を走行中であることから、遮光の必要がないとみなして、中央処理部155は、遮光エリアRsを実質的に0にするための第1の制御信号を生成し、シールド158に送出する。第1の制御信号に応答して、シールド158は遮光しない(ステップA11)。具体的には、シールド158が液晶装置の場合には、液晶フィルム全域を着色しない。また、シールド158がサンバイザの場合には、サンバイザは例えば、ホームポジションに格納される。以上のステップA11の後、中央処理部155は、ステップA15を行う。
【0040】
逆に、ステップA10でYESと判断された場合、中央処理部155は、遮光可能か否か、つまりステップA8で導出した対象部位の位置にシールド158が影を落とせるか否かを判断する(ステップA12)。より具体的には、図4に示すように、車両Vの現在位置をPvとし、現在位置Pvにおける緯度をφ(度)と仮定する。さらに、地球の地軸の傾きをθ(度)と仮定する。以上の仮定下では、今回取得した現在位置Pvにおける水平面Przに対する太陽光の照射角度ψ(仰角)は、90−θ−φ(度)となる。また、図5に示すように、現在の車両Vの傾斜角をαと仮定する。さらに、今、図6に示すようなXY座標系を定義する。本実施形態では、X軸は、車両Vのフロントウィンドウの上端に接し、かつ車両Vが現在接している路面に対して平行であると仮定する。また、Y軸は、車両Vのヨー方向に平行であり、かつフロントウィンドウを貫く。以上の仮定下では、太陽光は、X軸と角度(仰角)β=ψ−αで交差し、対象部位に対しても角度βで入射する。
【0041】
また、ステップA8で得られる対象部位の位置は、UV座標値で特定されるが、周知の座標変換により、XY座標値に変換することができる。ここで、XY座標系における対象部位の位置Pp(xp,yp)と仮定する。さらに、太陽及び対象部位を結ぶ線と、車両Vのフロントウィンドウとの交点をPq(xq,yq)とおく。ここで、以上の点Pqをシールド158が覆えば、対象部位を太陽光から保護することが可能となるので、以下、点Pqを遮光基準位置と称する。ここで、Y軸は任意に選ぶことが可能であるため、xq=0とすると、yq=yp−xp・tanβとなる。
【0042】
以上のことから、シールド158が液晶装置及びサンバイザの場合には、液晶フィルム又はサンバイザの下端がyqをカバー可能であれば、中央処理部155は、ステップA12でYESと判断する。なお、以上の説明では、太陽の仰角について説明したが、今回取得した車両の進行方向に対する太陽光の方位角に対しても、同様に、シールド158が対象部位の位置にシールド158が影を落とせるか否かをステップA12で判断することも可能である。
【0043】
中央処理部155は、ステップA12でNOと判断した場合、後述するステップA15を行うが、YESと判断した場合には、上述の遮光基準位置Pqを少なくとも含む遮光エリアRsを導出する(ステップA13)。その後、中央処理部155は、遮光エリアRsをカバー可能な第2の制御信号を生成して、シールド158に送出する。第2の制御信号に応答して、シールド158は、遮光基準位置Pqを含む遮光エリアRsを覆う(ステップA14)。具体的には、シールド158が液晶装置の場合には、液晶装置は、遮光フィルムの上端から、遮光基準位置Pqよりも所定距離だけ離れた領域を着色する。また、シールド158がサンバイザの場合には、モータは、XY座標系の原点Poを中心として、サンバイザを角度γだけ回転させる。ここで、γは、少なくとも太陽、遮光基準位置Pq及び遮光対象を結ぶ線をサンバイザが切断する角度である。
【0044】
前述のステップA11の後、ステップA12でNOと判断された場合、又は、ステップA14の後、中央処理部155は、図3の処理を終了するか否かを判断する(ステップA15)。ナビゲーション部14は、前述のように、自身が探索した経路に従って、車両Vを終了点まで誘導している場合がある。一般的に、終了点に到達すると、乗員は車両Vから降りる。このように、車両Vの現在位置が終了点に一致する場合、中央処理部155は、図3の処理を終了すると判断する。
【0045】
ステップA15でNOと判断した場合、中央処理部155は、ステップA3を行う。逆に、YESと判断した場合、中央処理部155は、遮光制御装置155が次回起動された時のために、遮光制御装置15の電源がオフになる前に、ステップA3、A4及びA5で得られた車両の進行方向、傾斜角及び現在位置を記憶装置11に格納する(ステップA16)。その後、中央処理部155は、図3の処理を終了する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係る遮光制御装置155によれば、車両Vの傾斜角を使って、遮光エリアRsを決定するので、従来よりも、乗員の対象部位を太陽光から正確に保護することができる。さらに、遮光エリアRsを最適化できるので、シールド158が液晶装置の場合には、液晶フィルムの着色エリアを必要最低限に抑えることが可能となり、その結果、遮光制御装置155の消費電力量を小さくすることも可能となる。また、シールド158がサンバイザの場合には、サンバイザの大きさを小さくすることが可能となるので、乗員の視界を不必要に妨げることがなく、また、遮光制御装置155の製造コストを削減することが可能となる。
【0047】
なお、以上の実施形態では、ステップA10で日射量が多いと判断しなければ、中央処理部155は、ステップA13及びA14を行わない。しかし、これに限らず、下記のような制御も可能である。つまり、ナビゲーション部14は、前述のように、自身が探索した経路に従って、車両Vを誘導する。従って、例えば、トンネル内を走行中の車両Vがトンネルを出るのに必要な距離又は時間を推定可能であり、さらに、ビルの陰を走行中の車両Vが交差点で右左折することに起因して日射量の多い道路に出るのに必要な距離又は時間を推定可能である。さらに、ナビゲーション部14は、車両Vが道なりに進むとみなした場合にも、地図データを参照することで、車両Vが日射量の多い道路に出ることを推定することも可能である。このような場合、日射量の多い道路に出る直前に、中央処理部155は、図3のステップA12以降の処理を行うようにしても構わない。
【0048】
また、ナビゲーション部14は、短いトンネルを車両Vが通過することのように、日射量の急激な変更が短時間で起こる場所を推定できるので、遮光制御装置15は、このような情報を得ている間、ステップA10で常にYES又はNOと判断するようにしても構わない。これによって、遮光エリアRsの急激な変動を抑えることが可能となる。
【0049】
また、ナビゲーション部14は、地図データから、トンネル及び建造物の存在に代表されるように、車両Vが現在走行している周囲の状況を判別することができる。このような判別によっても、ステップA12で日射量が少ないと、中央処理部155は判断しても構わない。
【0050】
また、以上の実施形態では、シールド158の例として、液晶装置及びサンバイザを挙げたが、これに限らず、遮光制御装置15は、図3の処理に従って、カーテンの開閉を制御しても構わない。さらに、遮光制御装置15は、運転席及び助手席に居る乗員の対象部位だけでなく、後部座席の乗員の対象部位を保護するようにしても構わない。
【0051】
また、以上の実施形態では、対象部位の位置を撮像装置153の撮影画像から導出していた。しかし、対象部位がどの辺りに存在するかは、大まかではあるが、予め分かるので、中央処理部155は、予め設定された対象部位の位置を、ステップA8で取得するようにしても構わない。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明は、傾斜角取得部で取得された傾斜角を使うことにより、太陽位置導出部は、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することができる。これによって、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護できる、という効果を有する遮光制御装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る遮光制御装置15を組み込んだナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図
【図2】図1の記憶装置11に格納される地図データの要部の構造を例示する模式図
【図3】図1の遮光制御装置15の動作を示すフロー図
【図4】図3のステップA12の処理を説明するための第1の模式図
【図5】図3のステップA12の処理を説明するための第2の模式図
【図6】図3のステップA12の処理を説明するための第3の模式図
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
15 遮光制御装置
151 光量センサ
152 傾斜角センサ
153 撮像装置
154 プログラム格納部
155 中央処理部
156 作業領域
157 コンピュータプログラム
16 シールド
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮光制御装置に関し、より特定的には、車両の乗員において予め定められた部位(以下、対象部位と称する)を保護するために、太陽光を遮るシールドを制御する遮光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遮光制御装置は、サンバイザと、支軸と、モータと、コントローラとを備えている。サンバイザは、車両の運転座席前方で、車両のフロントガラスの上部に近接しており、かつ車両の天井内面に沿って格納される。支軸は、サンバイザが前方へと回動可能に、サンバイザの一端を指示する。モータは、支軸の他端に取り付けられており、支軸に回転力を与える。コントローラは、モータの回転量を制御する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
次に、従来の遮光制御装置の動作について説明する。まず、車両のフロントデッキに装備された日射センサが直射太陽光を検出すると、コントローラは、車両に設置されるナビゲーションシステムから現在の月日及び正確な時刻を取得し、これら月日及び時刻から、地球に対する太陽光の角度を計算する。また、コントローラは、ナビゲーションシステムから、車両の現在位置、つまり緯度及び経度を取得する。さらに、コントローラは、ナビゲーションシステムから、車両の進行方位を取得する。以上の処理の後、コントローラは、太陽光の角度、車両の現在位置及び車両の進行方位から、車両のフロントガラスに対する太陽光の左右入射角度と上下入射角度とを演算し、さらに、フロントガラスの形状や運転座席における乗員の目の位置から、太陽光が乗員の目に当たるか否かを判別する。
【0004】
以上の判別の結果、乗員の目に太陽光が指向している場合には、コントローラは、モータの適当な回転量を規定する電気信号を生成して与える。その結果、サンバイザは、運転席前方におけるフロントガラスの上部を覆って、運転席の乗員の目に太陽光が直射することを防止する。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−16555号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両は、必ずしも平坦路のみを走行するのではなく、坂路に代表される傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向に運動する場合もある。しかしながら、従来の遮光制御装置では、太陽光の角度、車両の現在位置(緯度及び経度)及び車両の進行方位のみから、車両のフロントガラスに対する太陽光の左右入射角度と上下入射角度とを演算して、サンバイザを動作させるか否かを判別する。その結果、車両が傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向に運動する場合、従来の遮光制御装置は、対象部位に光が当たらないように、サンバイザを制御することが難しいという問題点がある。
【0007】
それ故に、本発明は、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遮光制御装置は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのものであって、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得部と、車両の進行方向を取得する進行方向取得部と、現在の時刻情報を取得する時刻取得部と、傾斜角取得部で取得された傾斜角、進行方向取得部で取得された進行方向、及び時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出部と、対象部位の位置を取得する部位位置取得部と、太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0009】
また、本発明の遮光制御装置は、車両の現在位置を取得する自車位置取得部をさらに備える。ここで、太陽位置導出部は、自車位置取得部で取得された車両の位置、傾斜角取得部で取得された傾斜角、進行方向取得部で取得された進行方向、及び時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、車両を基準とした太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0010】
また、本発明の遮光制御装置は、電源がオフになる直前に、傾斜角取得部により取得された傾斜角と、進行方向取得部により取得された進行方向を少なくとも格納する記憶部をさらに備える。ここで、傾斜角取得部及び進行方向取得部は、電源がオンの直後に、記憶部から傾斜角及び進行方向を取得する。
この構成により、遮光制御装置の電源オン直後に記憶部内の傾斜角及び進行方向を少なくとも使って、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光から素早く保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明の遮光制御装置は、車両内において、対象部位があると想定可能なエリアを撮影して、撮影画像を生成する撮像装置をさらに備える。ここで、部位位置取得部は、撮像装置により生成された撮影画像から、対象部位の位置を取得する。
この構成により、乗員毎の体格の相違、又は各乗員の車両内における動きに追従して、シールドを制御できるので、車両乗員の対象部位を太陽光からより確実に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0012】
また、本発明の遮光制御装置は、車両の傾斜角を検出する傾斜角検出部をさらに備える。ここで、傾斜角取得部は、傾斜角検出部で検出された傾斜角を取得する。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、車両を基準とした太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0013】
また、本発明の遮光制御装置は、車両のナビゲーション装置と協働する。予め定められた道路区間を表し、かつ対象となる道路区間の傾斜角が割り当てられるリンクを少なくとも含む地図データと、車両の現在位置とを使ってマップマッチングを行って、車両が現在走行中のリンクを、ナビゲーション装置は特定する。ここで、傾斜角取得部は、車両が現在走行中のリンクに割り当てられている傾斜角を、ナビゲーション装置から取得する。
この構成により、遮光制御装置は、現在普及しつつあるナビゲーション装置からの情報を使えるので、傾斜角検出部を内部に備える必要がなくなる。これによって、低コストの遮光制御装置を提供することが可能となる。
【0014】
また、本発明の遮光制御装置は、進行方向取得部、時刻取得部及び自車位置取得部は、車両の進行方向、現在の時刻情報及び車両の現在位置を、ナビゲーション装置から取得する。
この構成により、遮光制御装置は、現在普及しつつあるナビゲーション装置からの情報を使えるので、進行方向取得部、時刻取得部及び自車位置取得部を内部に備える必要がなくなる。これによって、低コストの遮光制御装置を提供することが可能となる。
【0015】
また、本発明の遮光制御装置は、予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、車両がこれから進行する道路を推定するナビゲーション装置と協働する。ここで、制御信号生成部は、ナビゲーション装置の推定結果に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、遮光制御装置は、車両がこれから進行する道路に応じて、シールドを制御することができるので、車両乗員の対象部位を太陽光から素早く保護可能な遮光制御装置を提供することができる。
【0016】
また、本発明の遮光制御装置は、予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、車両の周辺状況を判別するナビゲーション装置と協働する。ここで、制御信号生成部は、ナビゲーション装置の判別結果に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える。
この構成により、遮光制御装置は、車両の周囲状況に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0017】
また、本発明の遮光制御装置は、太陽の日射量を検出する光量検出部と、光量検出部で検出された日射量が予め定められた基準値を超えるか否かを判断する光量判断部をさらに備える。ここで、制御信号生成部は、光量判断部で基準値を超えると判断された場合に、シールドを制御する制御信号を生成する。
この構成により、遮光制御装置は、日射量に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0018】
また、本発明の遮光制御装置は、太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、シールドが遮光可能か否かを判断する可否判断部をさらに備える。ここで、制御信号生成部は、可否判断部で遮光可能と判断された場合に、シールドを制御する制御信号を生成する。
この構成により、遮光制御装置は、太陽と対象部位との位置関係に応じて、シールドを制御できるので、不必要なシールドの制御を行わない遮光制御装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明の遮光制御方法は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのものであって、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能な遮光制御方法を提供することができる。
【0020】
また、本発明の記録媒体は、車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのコンピュータプログラムが記録されている。ここで、コンピュータプログラムは、車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える。
この構成により、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することで、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護可能なコンピュータプログラムを格納した記録媒体を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る遮光制御装置15を組み込んだナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。図1において、ナビゲーション装置1は、車両V(図5参照)に搭載可能に構成されており、記憶装置11と、位置算出部12と、計時部13と、ナビゲーション部14と、遮光制御装置15と、シールド16とを備える。以上の各構成は互いに通信可能に接続される。
【0022】
記憶装置11は、道路網を構成する交差点及び道路の接続関係を、複数のノード及びリンクを使って表現する地図データを格納する。ここで、図2は、地図データの要部の構造を例示する模式図である。図2において、地図データは大略的に、ノードリストNL及びリンクリストLLを備える。ノードリストNLは、交差点、屈曲点及び行き止まり地点に代表される道路網上の特徴点を表す複数のノードを定義する。そのために、ノードリストNLは、複数のノードそれぞれに割り当てられたノードレコードNRを含む。各ノードレコードNRは、自身が割り当てられたノード(以下、対象ノードと称する)の位置を特定する座標値を含む。ここで、座標値は典型的には、緯度及び経度で表される。各ノードレコードNRは、対象ノードに繋がっているリンク(以下、接続リンクと称する)の本数を、接続リンク数として含んでおり、さらに、各接続リンクに割り当てられたリンクレコードLRを特定する情報を、リンク特定情報として含む。
【0023】
また、リンクリストLLは、道路網において、2個のノードを両端とする道路区間を表す各リンクを定義する。そのために、リンクリストLLは、リンクそれぞれに割り当てられたリンクレコードLRを含む。各リンクレコードLRは、自身が割り当てられたリンク(以下、対象リンクと称する)の両端にある2個のノードに割り当てられたノードレコードNRを特定する情報を、両端ノード特定情報として含む。さらに、各リンクレコードLRは、所定の基準面に対して対象リンクが何度傾斜しているかを示す傾斜角情報が割り当てられる。ここで、所定の基準面は典型的には、対象リンク(道路区間)における代表位置における重力の方向に垂直な水平面を意味する。つまり、傾斜角情報は典型的には、水平面に対する対象リンク(道路区間)の傾斜角度を表す。他にも、傾斜角情報は、対象リンク両端の高度差と、対象リンクの水平面上の距離との比であっても良い。
【0024】
また、記憶装置11において予め定められた記録領域には、後述するタイミングで(図3のステップA16参照)、車両Vの方位、傾斜角及び位置が格納される。なお、以上の地図データは、ナビゲーション部14の処理に必要なデータを含んでいるが、これらについては、本実施形態において本質的な事項ではないため説明を省略する。さらに、後述するステップA4で、傾斜角センサ152から傾斜角を中央処理部155が取得する場合、地図データは傾斜角情報を含む必要はない。
【0025】
位置算出部12は、典型的にはプロセッサ、メインメモリ及びリードオンリーメモリから構成され、典型的にはジャイロからなる方位センサ121、車速センサ122及びアンテナ123からの出力を受け取る。方位センサ121及び車速センサ122は、車両Vの現在の進行方向及び現在の移動速度を検出し、位置算出部12に出力する。また、アンテナ123は、GPS(Global Positioning System )に代表される測位システムに収容されるいくつかの人工衛星から送られてくる信号を受信して、位置算出部12に出力する。
【0026】
位置算出部12は、アンテナ123で受信されたいくつかの信号から、車両Vの現在位置を算出する。以下、このように測位システムからの信号を使って、現在位置を算出することを他律航法と称する。その一方で、位置算出部12は、車速センサ122から得られる現在の移動速度を使って、車両Vの走行距離を算出し、さらに、算出した走行距離と、方位センサ133からの現在の進行方向とを積算して、車両Vの現在位置を算出する(自律航法)。位置算出部12は、他律航法により得た現在位置と、自律航法により得た現在位置とを相補的に利用して、車両Vの現在位置を高精度に推定して、ナビゲーション部14に渡す。なお、上述から明らかなように、ナビゲーション装置1は、いわゆるハイブリッド航法を採用している。しかし、これに限らず、ナビゲーション装置1は、他律航法のみを採用することも可能である。
【0027】
計時部13は、現在の年月日及び時刻を計時して、後述の遮光制御装置15に渡す。なお、以下、計時部13により計時される現在の年月日及び時刻を、単に、時刻情報と称する。
【0028】
ナビゲーション部14は典型的には、プロセッサ、メインメモリ及びリードオンリーメモリから構成され、典型的には、経路探索処理及び誘導・案内処理を行う。具体的には、ナビゲーション部14は、記憶装置11に格納された地図データを使って、所定の方法で指定された開始点から終了点までの経路を探索する。さらに、探索経路及び地図データを使って、ナビゲーション部14は、ユーザを終了点まで誘導・案内するための地図画像又は合成音声を作成して、表示装置又は音声出力装置(双方共に図示せず)から出力する。ここで、誘導・案内処理中、ナビゲーション部14は、位置算出部12から得られる現在位置を、記憶装置11内の地図データに含まれる特定のリンク上に合わせる(マップマッチング)。
【0029】
遮光制御装置15は、車両の乗員において、予め定められた部位(以下、対象部位と称する)を保護するために太陽光を遮るシールド16を制御する。ここで、対象部位の典型例としては、乗員の目、顔全体又は腕がある。対象部位の保護のために、遮光制御装置15は、本実施形態では、光量センサ151と、傾斜角センサ152と、撮像装置153と、プログラム格納部154と、中央処理部155と、作業領域156とを備える。
【0030】
光量センサ151は、車両Vのボディシェル又はダッシュボードに典型的には設置されており、現在の光量(日射量)を検出する。
傾斜角センサ152は、典型的には重力センサ、ジャイロセンサ又は気圧センサを応用して構成されており、基準方向に対して車両がピッチ方向及び/又はロール方向に、何度傾斜しているかを検出する。また、傾斜角センサ152は、前述の測位システムからの信号から導出可能な高度差に基づいて、基準方向に対して車両がピッチ方向及び/又はロール方向に、何度傾斜しているかを検出することも可能である。
撮像装置153は、車両内において、対象部位を撮像可能とみなせる位置に取り付けられる。以上の位置において、撮像装置153は、画角の範囲内の状況を撮影して、対象部位及びその周辺を表す撮影画像を作成して、後述の作業領域156に格納する。
【0031】
プログラム格納部154は、典型的にはリードオンリーメモリに代表される記録媒体であって、後述する遮光エリアRsの制御手順が記述されたコンピュータプログラム(以下、単にプログラムと称する)157を格納する。中央処理部155は、作業領域156を使いながらプログラム157を実行して、シールド16の遮光エリアRsを特定可能な制御信号を作成する。なお、プログラム格納部154、中央処理部155及び作業領域156は典型的には、位置算出部12及びナビゲーション部14の双方を構成するものと同じリードオンリーメモリ、プロセッサ及びメインメモリから構成されることが好ましい。
【0032】
シールド16にはいくつかの種類がある。車両のフロントガラスにおいて、天井寄りの部分に設けられた液晶フィルムを含む液晶装置がシールド16の一例である。液晶装置は、液晶フィルムにおいて、上述の制御信号により規定される遮光エリアRsを着色するために電圧を与える。シールド16の他の例としては、車両の運転座席及び/又は助手席の前方で、車両のフロントガラスの上部に近接しており、かつ車両の天井内面に沿うホームポジションに格納されるサンバイザがある。サンバイザは、自身の格納位置からフロントガラスの方向へと回動可能にシャフトにより支持される。このようなシャフトは、モータからの駆動力により、自身の軸を中心に回転し、これによって、サンバイザも回動する。ここで、モータは、上述の制御信号により規定される遮光エリアRsを遮光可能にサンバイザを回転可能な駆動力をシャフトに与える。
【0033】
次に、図3を参照して、上述の遮光制御装置15の動作について説明する。遮光制御装置15において、中央処理部155は、プログラム格納部154に格納されるプログラム157の実行を開始し、作業領域156を使いながら実行する。プログラム157の実行中、中央処理部155は、最初に、遮光制御装置15が起動直後か否かを判断する(ステップA1)。YESと判断した場合、中央処理部156は、遮光制御装置15の電源を前回にオフした時と、つまり図3の処理を前回終了した時と、車両Vの位置が変わっていないとみなして、記憶装置11から、前回終了直前における車両Vの進行方向、傾斜角及び位置を取得して、作業領域156に格納する(ステップA2)。なお、記憶装置11には、後述するステップA16で、車両Vの進行方向、傾斜角及び位置が格納される。以上のステップA2が終了すると、中央処理部155は、ステップA7を行う。
【0034】
また、ステップA1でNOと判断した場合、中央処理部155は、方位センサ121から、車両Vの進行方向を取得し、作業領域156に格納する(ステップA3)。なお、前述のように、位置算出部12でも車両Vの進行方向は積算されているので、中央処理部155は、ステップA3において、位置算出部12から車両Vの進行方向を取得しても構わない。
【0035】
また、中央処理部155は、傾斜角センサ152から、車両Vの傾斜角を取得し、作業領域156に格納する(ステップA4)。なお、ステップA4では、傾斜角センサ152から傾斜角を取得する代わりに、ナビゲーション部14が記憶装置11から取得可能で、車両Vの現在位置する道路区間(リンク)に割り当てられた傾斜角情報及びリンクの方位(図示せず)を、中央処理部155は取得して、作業領域156に格納してもよい。このように地図データから傾斜角情報を得る場合には、遮光制御装置15は、傾斜角センサ152を内部に備える必要はない。なお、以上の説明では、リンクの方位は、ナビゲーション部14が記憶装置11から取得可能で、車両Vの現在位置する道路区間(リンク)に割り当てられるとして説明したが、これに限らず、リンクの方位は、対象となるリンクの両端ノードの座標値から導出されても構わない。
【0036】
さらに、中央処理部155は、ナビゲーション部14から、車両Vの現在位置を取得し、作業領域156に格納する(ステップA5)。
ステップA2の後、又は、ステップA3〜A5の全てを行った後、中央処理部155は、計時部13から時刻情報を取得して、作業領域156に格納する(ステップA6)。その後、中央処理部155は好ましくは、今回取得した時刻情報、車両Vの進行方向、傾斜角及び現在位置から、太陽の位置を特定可能なパラメータを周知の方法に従って導出する(ステップA7)。より具体的には、ステップA7では、少なくとも、今回取得した現在位置における水平面に対する太陽光の照射角度が導出される。さらに好ましくは、今回取得した車両の進行方向に対する太陽光の照射角度が導出される。なお、ステップA7では、今回取得した進行方向に対する太陽光の仰角や方位角が算出されても良い。また、車両Vに対する太陽の位置そのものが算出されても良い。
【0037】
また、撮像装置153は、中央処理部155からの指示に応答して、対象部位及びその周辺を表す撮影画像を作成し、作業領域156に格納する。中央処理部155は、周知の輪郭抽出技術を使って、作業領域156の撮影画像から対象部位を抽出し、さらに、撮影画像内、つまりUV座標系における対象部位の位置(つまり、シールド158で影を落とすべき位置)を、UV座標値を使って導出して、作業領域156に保持する(ステップA8)。
【0038】
また、中央処理部155は、光量センサ151から、現在の日射量を取得し(ステップA9)、その後、取得した日射量が予め定められた基準値を超えるか否かを判断する(ステップA10)。ここで、基準値は、遮光制御装置15による遮光が必要か否かを判断するための指標である。
【0039】
ステップA10でNOと判断された場合、日射量が少ない(つまり、天候が良くない)、若しくは車両Vがトンネル内又は建造物の陰を走行中であることから、遮光の必要がないとみなして、中央処理部155は、遮光エリアRsを実質的に0にするための第1の制御信号を生成し、シールド158に送出する。第1の制御信号に応答して、シールド158は遮光しない(ステップA11)。具体的には、シールド158が液晶装置の場合には、液晶フィルム全域を着色しない。また、シールド158がサンバイザの場合には、サンバイザは例えば、ホームポジションに格納される。以上のステップA11の後、中央処理部155は、ステップA15を行う。
【0040】
逆に、ステップA10でYESと判断された場合、中央処理部155は、遮光可能か否か、つまりステップA8で導出した対象部位の位置にシールド158が影を落とせるか否かを判断する(ステップA12)。より具体的には、図4に示すように、車両Vの現在位置をPvとし、現在位置Pvにおける緯度をφ(度)と仮定する。さらに、地球の地軸の傾きをθ(度)と仮定する。以上の仮定下では、今回取得した現在位置Pvにおける水平面Przに対する太陽光の照射角度ψ(仰角)は、90−θ−φ(度)となる。また、図5に示すように、現在の車両Vの傾斜角をαと仮定する。さらに、今、図6に示すようなXY座標系を定義する。本実施形態では、X軸は、車両Vのフロントウィンドウの上端に接し、かつ車両Vが現在接している路面に対して平行であると仮定する。また、Y軸は、車両Vのヨー方向に平行であり、かつフロントウィンドウを貫く。以上の仮定下では、太陽光は、X軸と角度(仰角)β=ψ−αで交差し、対象部位に対しても角度βで入射する。
【0041】
また、ステップA8で得られる対象部位の位置は、UV座標値で特定されるが、周知の座標変換により、XY座標値に変換することができる。ここで、XY座標系における対象部位の位置Pp(xp,yp)と仮定する。さらに、太陽及び対象部位を結ぶ線と、車両Vのフロントウィンドウとの交点をPq(xq,yq)とおく。ここで、以上の点Pqをシールド158が覆えば、対象部位を太陽光から保護することが可能となるので、以下、点Pqを遮光基準位置と称する。ここで、Y軸は任意に選ぶことが可能であるため、xq=0とすると、yq=yp−xp・tanβとなる。
【0042】
以上のことから、シールド158が液晶装置及びサンバイザの場合には、液晶フィルム又はサンバイザの下端がyqをカバー可能であれば、中央処理部155は、ステップA12でYESと判断する。なお、以上の説明では、太陽の仰角について説明したが、今回取得した車両の進行方向に対する太陽光の方位角に対しても、同様に、シールド158が対象部位の位置にシールド158が影を落とせるか否かをステップA12で判断することも可能である。
【0043】
中央処理部155は、ステップA12でNOと判断した場合、後述するステップA15を行うが、YESと判断した場合には、上述の遮光基準位置Pqを少なくとも含む遮光エリアRsを導出する(ステップA13)。その後、中央処理部155は、遮光エリアRsをカバー可能な第2の制御信号を生成して、シールド158に送出する。第2の制御信号に応答して、シールド158は、遮光基準位置Pqを含む遮光エリアRsを覆う(ステップA14)。具体的には、シールド158が液晶装置の場合には、液晶装置は、遮光フィルムの上端から、遮光基準位置Pqよりも所定距離だけ離れた領域を着色する。また、シールド158がサンバイザの場合には、モータは、XY座標系の原点Poを中心として、サンバイザを角度γだけ回転させる。ここで、γは、少なくとも太陽、遮光基準位置Pq及び遮光対象を結ぶ線をサンバイザが切断する角度である。
【0044】
前述のステップA11の後、ステップA12でNOと判断された場合、又は、ステップA14の後、中央処理部155は、図3の処理を終了するか否かを判断する(ステップA15)。ナビゲーション部14は、前述のように、自身が探索した経路に従って、車両Vを終了点まで誘導している場合がある。一般的に、終了点に到達すると、乗員は車両Vから降りる。このように、車両Vの現在位置が終了点に一致する場合、中央処理部155は、図3の処理を終了すると判断する。
【0045】
ステップA15でNOと判断した場合、中央処理部155は、ステップA3を行う。逆に、YESと判断した場合、中央処理部155は、遮光制御装置155が次回起動された時のために、遮光制御装置15の電源がオフになる前に、ステップA3、A4及びA5で得られた車両の進行方向、傾斜角及び現在位置を記憶装置11に格納する(ステップA16)。その後、中央処理部155は、図3の処理を終了する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係る遮光制御装置155によれば、車両Vの傾斜角を使って、遮光エリアRsを決定するので、従来よりも、乗員の対象部位を太陽光から正確に保護することができる。さらに、遮光エリアRsを最適化できるので、シールド158が液晶装置の場合には、液晶フィルムの着色エリアを必要最低限に抑えることが可能となり、その結果、遮光制御装置155の消費電力量を小さくすることも可能となる。また、シールド158がサンバイザの場合には、サンバイザの大きさを小さくすることが可能となるので、乗員の視界を不必要に妨げることがなく、また、遮光制御装置155の製造コストを削減することが可能となる。
【0047】
なお、以上の実施形態では、ステップA10で日射量が多いと判断しなければ、中央処理部155は、ステップA13及びA14を行わない。しかし、これに限らず、下記のような制御も可能である。つまり、ナビゲーション部14は、前述のように、自身が探索した経路に従って、車両Vを誘導する。従って、例えば、トンネル内を走行中の車両Vがトンネルを出るのに必要な距離又は時間を推定可能であり、さらに、ビルの陰を走行中の車両Vが交差点で右左折することに起因して日射量の多い道路に出るのに必要な距離又は時間を推定可能である。さらに、ナビゲーション部14は、車両Vが道なりに進むとみなした場合にも、地図データを参照することで、車両Vが日射量の多い道路に出ることを推定することも可能である。このような場合、日射量の多い道路に出る直前に、中央処理部155は、図3のステップA12以降の処理を行うようにしても構わない。
【0048】
また、ナビゲーション部14は、短いトンネルを車両Vが通過することのように、日射量の急激な変更が短時間で起こる場所を推定できるので、遮光制御装置15は、このような情報を得ている間、ステップA10で常にYES又はNOと判断するようにしても構わない。これによって、遮光エリアRsの急激な変動を抑えることが可能となる。
【0049】
また、ナビゲーション部14は、地図データから、トンネル及び建造物の存在に代表されるように、車両Vが現在走行している周囲の状況を判別することができる。このような判別によっても、ステップA12で日射量が少ないと、中央処理部155は判断しても構わない。
【0050】
また、以上の実施形態では、シールド158の例として、液晶装置及びサンバイザを挙げたが、これに限らず、遮光制御装置15は、図3の処理に従って、カーテンの開閉を制御しても構わない。さらに、遮光制御装置15は、運転席及び助手席に居る乗員の対象部位だけでなく、後部座席の乗員の対象部位を保護するようにしても構わない。
【0051】
また、以上の実施形態では、対象部位の位置を撮像装置153の撮影画像から導出していた。しかし、対象部位がどの辺りに存在するかは、大まかではあるが、予め分かるので、中央処理部155は、予め設定された対象部位の位置を、ステップA8で取得するようにしても構わない。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明は、傾斜角取得部で取得された傾斜角を使うことにより、太陽位置導出部は、傾斜面に位置する場合、又はロール方向及びピッチ方向による車両の傾きを考慮して、太陽の位置を算出することができる。これによって、車両乗員の対象部位を太陽光からより正確に保護できる、という効果を有する遮光制御装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る遮光制御装置15を組み込んだナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図
【図2】図1の記憶装置11に格納される地図データの要部の構造を例示する模式図
【図3】図1の遮光制御装置15の動作を示すフロー図
【図4】図3のステップA12の処理を説明するための第1の模式図
【図5】図3のステップA12の処理を説明するための第2の模式図
【図6】図3のステップA12の処理を説明するための第3の模式図
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
15 遮光制御装置
151 光量センサ
152 傾斜角センサ
153 撮像装置
154 プログラム格納部
155 中央処理部
156 作業領域
157 コンピュータプログラム
16 シールド
Claims (13)
- 車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するための遮光制御装置であって、
前記車両の傾斜角を取得する傾斜角取得部と、
前記車両の進行方向を取得する進行方向取得部と、
現在の時刻情報を取得する時刻取得部と、
前記傾斜角取得部で取得された傾斜角、前記進行方向取得部で取得された進行方向、及び前記時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、前記車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出部と、
前記対象部位の位置を取得する部位位置取得部と、
前記太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び前記部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、前記シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える、遮光制御装置。 - 前記車両の現在位置を取得する自車位置取得部をさらに備え、
前記太陽位置導出部は、前記自車位置取得部で取得された車両の位置、前記傾斜角取得部で取得された傾斜角、前記進行方向取得部で取得された進行方向、及び前記時刻取得部で取得された時刻情報に基づいて、前記車両に対する太陽の位置を導出する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 電源がオフになる直前に、前記傾斜角取得部により取得された傾斜角と、前記進行方向取得部により取得された進行方向を少なくとも格納する記憶部をさらに備え、
前記傾斜角取得部及び前記進行方向取得部は、電源がオンの直後に、前記記憶部から傾斜角及び進行方向を取得する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 前記車両内において、前記対象部位があると想定可能なエリアを撮影して、撮影画像を生成する撮像装置をさらに備え、
前記部位位置取得部は、前記撮像装置により生成された撮影画像から、前記対象部位の位置を取得する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 前記車両の傾斜角を検出する傾斜角検出部をさらに備え、
前記傾斜角取得部は、前記傾斜角検出部で検出された傾斜角を取得する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 前記遮光制御装置は、前記車両のナビゲーション装置と協働し、
予め定められた道路区間を表し、かつ対象となる道路区間の傾斜角が割り当てられるリンクを少なくとも含む地図データと、前記車両の現在位置とを使ってマップマッチングを行って、前記車両が現在走行中のリンクを、前記ナビゲーション装置は特定し、
前記傾斜角取得部は、前記車両が現在走行中のリンクに割り当てられている傾斜角を、前記ナビゲーション装置から取得する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 前記進行方向取得部、前記時刻取得部及び前記自車位置取得部は、前記車両の進行方向、現在の時刻情報及び前記車両の現在位置を、前記ナビゲーション装置から取得する、請求項2に記載の遮光制御装置。
- 予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、前記車両がこれから進行する道路を推定するナビゲーション装置と協働し、
前記制御信号生成部は、前記ナビゲーション装置の推定結果に基づいて、前記シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 予め定められた道路区間を表すリンクを少なくとも含む地図データを使って、前記車両の周辺状況を判別するナビゲーション装置と協働し、
前記制御信号生成部は、前記ナビゲーション装置の判別結果に基づいて、前記シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成部とを備える、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 太陽の日射量を検出する光量検出部と、
前記光量検出部で検出された日射量が予め定められた基準値を超えるか否かを判断する光量判断部をさらに備え、
前記制御信号生成部は、前記光量判断部で基準値を超えると判断された場合に、前記シールドを制御する制御信号を生成する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 前記太陽位置導出部で導出された太陽の位置及び前記部位位置取得部で取得された対象部位の位置に基づいて、前記シールドが遮光可能か否かを判断する可否判断部をさらに備え、
前記制御信号生成部は、前記可否判断部で遮光可能と判断された場合に、前記シールドを制御する制御信号を生成する、請求項1に記載の遮光制御装置。 - 車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するための遮光制御方法であって、
前記車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、
前記車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、
現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、
前記傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、前記進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び前記時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、前記車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、
前記対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、
前記太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び前記部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、前記シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える、遮光制御方法。 - 車両の乗員において予め定められた対象部位を太陽光から保護するために車両に設置されるシールドを制御するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、
前記車両の傾斜角を取得する傾斜角取得ステップと、
前記車両の進行方向を取得する進行方向取得ステップと、
現在の時刻情報を取得する時刻取得ステップと、
前記傾斜角取得ステップで取得された傾斜角、前記進行方向取得ステップで取得された進行方向、及び前記時刻取得ステップで取得された時刻情報に基づいて、前記車両に対する太陽の位置を導出する太陽位置導出ステップと、
前記対象部位の位置を取得する部位位置取得ステップと、
前記太陽位置導出ステップで導出された太陽の位置及び前記部位位置取得ステップで取得された対象部位の位置に基づいて、前記シールドを制御する制御信号を生成する制御信号生成ステップとを備える、コンピュータプログラムが記録された記録媒体。
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