JP2005007581A - 外装建材の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】セメント基材ワークの寸法が一律でなかっても、揃った色模様を付けられるようにする。
【解決手段】所定の板形状に切断されたセメント基材ワーク1Aを、建材形成ラインLに沿って搬送する搬送装置L1を設け、建材形成ラインL上で、セメント基材ワーク1Aを厚み方向に加圧するロール加圧装置5を設け、建材形成ラインLでのロール加圧装置5のライン下手側に、セメント基材ワーク1Aの上に着色材3を散布する散布装置6を設けてある外装建材の製造装置であって、
ロール加圧装置5と散布装置6との間に、セメント基材ワーク1Aの位置を検出する検出手段Sを設け、検出手段Sによる検出結果からセメント基材ワーク1Aが散布装置6の箇所に達する時を割り出し、セメント基材ワーク1Aの所定位置に着色材3を散布するように散布装置6を稼動制御する制御手段Tを設けてある。
【選択図】 図2
【解決手段】所定の板形状に切断されたセメント基材ワーク1Aを、建材形成ラインLに沿って搬送する搬送装置L1を設け、建材形成ラインL上で、セメント基材ワーク1Aを厚み方向に加圧するロール加圧装置5を設け、建材形成ラインLでのロール加圧装置5のライン下手側に、セメント基材ワーク1Aの上に着色材3を散布する散布装置6を設けてある外装建材の製造装置であって、
ロール加圧装置5と散布装置6との間に、セメント基材ワーク1Aの位置を検出する検出手段Sを設け、検出手段Sによる検出結果からセメント基材ワーク1Aが散布装置6の箇所に達する時を割り出し、セメント基材ワーク1Aの所定位置に着色材3を散布するように散布装置6を稼動制御する制御手段Tを設けてある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の板形状に切断されたセメント基材ワークを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置を設け、前記建材形成ライン上で、前記セメント基材ワークを厚み方向に加圧するロール加圧装置を設け、前記建材形成ラインでの前記ロール加圧装置のライン下手側に、前記セメント基材ワークの上に着色材を散布する散布装置を設けてある外装建材の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の外装建材の製造装置としては、一色の着色材をセメント基材ワーク全体に塗布するために、散布装置は、着色材を終始散布し続けるように形成してあるものがある。
また、複数色の着色材をセメント基材ワーク上に散布し分けて色模様を形成するような場合には、散布装置は、各着色材に対応させた複数の散布部を備えたものを使用し、各散布部の散布タイミングの設定は、建材形成ラインの搬送速度を基にして、各着色材が重ならないように運転制御する制御手段を設けて、その制御手段で実施していた。
尚、この様な従来技術に関しては、当業者の間で広く知られているものであるが、セメント基材ワークの上への着色材の散布に関して詳しく言及した特許文献などは見あたらないので、先行技術文献は示していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の外装建材の製造装置の内、前者のものによれば、複数色の着色材を使用して色模様を付けることには対応できないのに加えて、単色の着色材を使用するに当たっても、着色材を散布し続けるように構成されているから、例えば、ラインを流れる各セメント基材ワークが間隔をあけて配置されている場合には、その間隔部分にも無駄に着色材が散布され、不経済となり易い問題点がある。
一方、上述した従来の外装建材の製造装置の内、後者のものによれば、複数色の着色材を使用して色模様をつけることができるものの、各散布部の散布タイミングのコントロールは、セメント基材ワークの寸法とは無関係に設定されるから、セメント基材ワーク上に描かれる色模様のピッチが、必ずしもセメント基材ワークの寸法に一致するとは限らず、色模様がそれぞれのセメント基材ワーク毎にずれて、所定の模様規格の製品を形成し難い問題点がある。
因みに、予め所定の寸法に切断されたセメント基材ワークは、ロール加圧装置によって加圧されるに伴って伸びが生じ、各セメント基材ワーク毎に長さ寸法が異なっていることがある。従って、予め、設定された切断寸法に合わせて着色材の散布タイミングを設定しても、結果的には前記伸びによる誤差分のズレが発生し、色模様が揃わないこととなる。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、セメント基材ワークの寸法が一律でなかっても、揃った色模様を付けることが可能な外装建材の製造装置を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴構成は、所定の板形状に切断されたセメント基材ワークを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置を設け、前記建材形成ライン上で、前記セメント基材ワークを厚み方向に加圧するロール加圧装置を設け、前記建材形成ラインでの前記ロール加圧装置のライン下手側に、前記セメント基材ワークの上に着色材を散布する散布装置を設けてある外装建材の製造装置において、前記ロール加圧装置と散布装置との間に、前記セメント基材ワークの位置を検出する検出手段を設け、前記検出手段による検出結果から前記セメント基材ワークが前記散布装置の箇所に達する時を割り出し、前記セメント基材ワークの所定位置に前記着色材を散布するように前記散布装置を稼動制御する制御手段を設けてあるところにある。
【0006】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記検出手段によって検出したライン上のセメント基材ワーク位置を基にして、前記制御手段によって移動するセメント基材ワークの所定位置に着色材を散布するように散布装置の可動制御を行うことができ、セメント基材ワークの所定の位置に、着色材による色模様を正確に描くことが可能となる。
即ち、前記検出手段によるワークの検出位置は、ロール加圧装置と散布装置との間であるから、ロール加圧装置によるセメント基材ワークの伸びは、位置検出の時点では既に終了しており、安定した寸法状態のワークの位置を検出でき、その位置から、散布装置による着色材の散布位置までワークが移動する時間を割り出して散布タイミングを決定するから、従来に比べてワーク上の正確な位置に着色材を散布することが出来るようになる。
そして、前記検出手段によるワークの検出位置は、例えば、ワークの前端、ワークの後端等、各種設定することができるが、前端及び後端の両方を検出するように検出手段を構成しておけば、着色材の散布時間をその都度、割り出して、対象とするワークの寸法が、夫々異なっていたとしても、ワーク上にのみ模様付けを行うように着色材の散布コントロールを行える。従って、無駄な着色材の消費を防止して、経済的な外装建材の製造を行うことが可能となる。
【0007】
本発明の第2の特徴構成は、前記散布装置は、異なる色彩の複数種の着色材を各別に散布操作自在に形成してあり、前記制御手段は、夫々の着色材の散布タイミングを各別に制御自在に構成してあるところにある。
【0008】
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、豊富な色彩の色模様を描写することが可能となり、意匠性の高い外装建材を形成することができる。
即ち、前記制御手段によって、複数色の各着色材を、例えば、それぞれ個別の領域に散布したり、一部(又は全体)の領域でラップするように散布するタイミングを実行することが可能となり、その結果、個別領域でのはっきりとした単色を組み合わせた色模様を作ったり、ラップ領域での色彩の合成効果によって、より多彩な色表現の模様を作ることが可能となる。従って、従来には見られない新規な仕上がりの外装建材を形成することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の外装建材の製造装置の一実施形態であるセメント瓦製造装置Mで形成したセメント瓦(外装建材に相当)1を示すもので、前記セメント瓦1は、セメントを含んだ基板(セメント基材ワークに相当)1Aの上に、着色セメント2を散布して形成した下着色層1Bと、着色珪砂(着色材に相当)3を散布して形成した上着色層1Cとを一体的に設けて構成してある。
【0011】
前記セメント瓦製造装置Mは、自動製造ライン(建材形成ラインに相当)Lに組み込んであり、図2に示すように、基板1Aを搬送しながらセメント瓦1に仕上げてゆくように構成してある。
図中のL1は、所定の板形状に切断された基板1Aを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置であり、4は、ライン上の基板1Aに対して、着色セメント2を散布する第一散布装置であり、5は、第一散布装置4によって着色セメント2を散布された基板1Aを予備加圧するロール加圧装置であり、6は、ロール加圧装置で予備加圧された前記着色セメント2と基板1Aの上に着色珪砂3を散布する第二散布装置(本発明に係わる散布装置に相当)であり、Tは、各装置の稼動制御を行う制御装置(制御手段に相当)である。
そして、前記ロール加圧装置5と第二散布装置6との間には、前記基板1Aの位置を検出するセンサー(検出手段に相当)Sを設けてあり、このセンサーSによる検出結果は、前記制御装置Tに送信されて、各装置の可動制御に用いられる。
尚、図には示さないが、ラインの上手側には、前記基板1Aを形成する各種装置が設置してあると同時に、ラインの下手側には、加圧や塗装や仕上げ等の工程を行う各種装置が設置してある。
【0012】
前記第一散布装置4は、当該実施形態では、一色の着色セメント2を散布自在な着色セメント散布部4Aを設けて構成してある。この着色セメント散布部4Aは、図3に示すように、着色セメント2を貯留するホッパ7と、ホッパ7の下部開口7aと隙間kをあけて配置したベルトコンベア8と、前記隙間kからベルトコンベア8上に引き出された着色セメント2をベルトコンベア終端部で受けて所定範囲に分散するフルイ9とを設けて構成してある。そして、前記ホッパ7、フルイ9には、それぞれ粉体である着色セメント2に振動を与えて分散状態を促進する振動機10が取り付けてある。また、フルイ9には、シャッタ11が設けてあり、このシャッタ11の開閉操作によってライン上への着色セメント2の供給と供給停止とを切り替えるように構成されている。
従って、着色セメント2を貯留した着色セメント散布部4Aの前記シャッタ11操作の切替によって、ライン上を流れる基板1Aの上に着色セメント2を散布することができ、その結果、基板1Aに色模様(下模様)が形成される。
【0013】
前記ロール加圧装置5は、文字通り加圧ローラ5Aによって構成してある。この加圧ローラ5Aによって加圧されることによって、基板1Aと着色セメント2との一体性が高められる。
【0014】
前記第二散布装置6は、当該実施形態では、互いに異なる色彩の着色珪砂3を備えた三つの色砂散布部6Aを設けて構成してある。また、各色砂散布部6Aの配置は、ライン長手方向に間隔をあけてそれぞれ設置してある。
【0015】
この色砂散布部6Aは、図4に示すように、着色珪砂3を貯留するホッパ12と、ホッパ12の下部開口12aを塞ぐ状態に配置した散布ローラ13とを設けて構成してある。そして、前記散布ローラ13の外周面には、交差する状態にローレット溝13aが形成してあり、このローレット溝13a内に、前記ホッパ12内の着色珪砂3が進入した状態で散布ローラ13を回転駆動させることによって、着色珪砂3がローレット溝13a内に潜り込んだ状態のままホッパ12から引き出され、ライン上の基板1Aに散布すことができる。
従って、前記制御装置Tによる前記散布ローラ13の回転駆動のオン・オフ切替によって、ライン上への着色珪砂3の供給と供給停止とを切り替えることができ、その結果、着色セメント2による下模様が付けられた基板1Aに色模様(上模様に相当)を形成することができる(図5参照)。
【0016】
前記制御装置Tは、コンピュータを備えて構成してあり、各種装置の稼動制御を実施するものである。また、その稼動制御の一環として、前記センサーSによる基板1Aの位置検知結果を基に、第二散布装置による着色珪砂3の散布タイミングのコントロールをも図っている。
即ち、ライン上に予め設定されたセンサー検出対象位置に、前記基板1Aが達した時点、及び、その検出対象位置を基板1Aが通過し終わった時点に、それぞれセンサーSから発信される検知信号を受け、前記検出対象位置から色砂散布部6Aに基板1Aの始端が到達する時間、及び、終端が到達する時間を割り出し、それらの時に合わせて該当する色砂散布部6Aの稼動のオン・オフを切換操作するものである。このように制御することで、着色珪砂3は、確実に基板1A上のみの範囲に散布することが可能となり、例えば、前後の基板1A間の無駄な範囲に散布することを防止でき、より経済的な色砂散布を実行することができる。
尚、前記検出対象位置から色砂散布部6Aに基板1Aの設定部分が達する時間は、検出対象位置と色砂散布部6Aとの距離寸法と、ラインの搬送速度とを基にして求めることができる。
【0017】
次に、セメント瓦1の形成方法について説明する。
[1] 所定の形状に成形された基板1Aそれぞれが、製造ライン上をライン下手側に搬送される。
[2] 各基板1Aの上面に、着色セメント2を散布して色付けを行う。
[3] ロール加圧装置5によって基板1A・着色セメント2を予備加圧する。
[4] 各基板1Aの上面に、着色珪砂3を散布する。着色珪砂3の散布工程は、第二散布装置6の各色砂散布部6Aの散布切替によって実施され、着色セメント2を散布一体化された下色付きの基板1A上に、各着色珪砂3による色模様 (上模様)を形成する。
以上の工程によってセメント瓦1の母体が形成され、説明は割愛するが加圧・塗装・成形・養生等の工程を経て製品となる。
そして、着色珪砂3による色模様は、前記センサーSによって各基板1A毎に計測された結果を基に着色珪砂3を散布して形成されるから、何れの基板1Aにも同様の色模様を付けることが可能となる。
【0018】
本実施形態におけるセメント瓦製造装置Mによれば、複数色の着色珪砂による上模様が揃ったセメント瓦を、大量に生産することができ、安定した品質、及び、意匠性を得ることが可能となる。
【0019】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0020】
〈1〉 前記外装建材は、先の実施形態で説明したセメント瓦に限るものではなく、例えば、セメント壁材や、セメントパネル等であってもよく、それらを含めて外装建材と総称する。
〈2〉 前記基材層の形成は、先の実施形態で説明したセメント系の場合、乾燥したセメントや骨材を板状に配置した状態で、水を散布して固めるものの他、例えば、スラリー状のものを使用しても良く、それらを総称して基材層と言う。
〈3〉 前記着色材は、先の実施形態で説明した着色珪砂に限るものではなく、他の着色粒子や着色流体であってもよい。また、着色処理を施していない珪砂本来が備えた色彩の砂であってもよく、それらを含めて着色材と総称する。また、着色材の色数に関しては、先の実施形態で説明した三色に限らず、例えば、二色や、四色以上の複数色、又は、単色であってもよい。
〈4〉 前記センサーは、各種形式のものを使用することができ、例えば、赤外線を使用した通過センサーや、光学的距離センサー等であってもよい。
それらを含めて検出手段と総称する。
【0021】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】セメント瓦の要部を示す断面模式図
【図2】セメント瓦製造装置の要部を示す断面模式図
【図3】着色セメント散布部を示す断面模式図
【図4】色砂散布部を示す模式図
【図5】セメント瓦の上面図
【符号の説明】
1A 基板(セメント基材ワークに相当)
3 着色珪砂(着色材に相当)
5 ロール加圧装置
6 第二散布装置(本発明に係わる散布装置に相当)
L 自動製造ライン(建材形成ラインに相当)
L1 搬送装置
S センサー(検出手段に相当)
T 制御装置(制御手段に相当)
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の板形状に切断されたセメント基材ワークを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置を設け、前記建材形成ライン上で、前記セメント基材ワークを厚み方向に加圧するロール加圧装置を設け、前記建材形成ラインでの前記ロール加圧装置のライン下手側に、前記セメント基材ワークの上に着色材を散布する散布装置を設けてある外装建材の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の外装建材の製造装置としては、一色の着色材をセメント基材ワーク全体に塗布するために、散布装置は、着色材を終始散布し続けるように形成してあるものがある。
また、複数色の着色材をセメント基材ワーク上に散布し分けて色模様を形成するような場合には、散布装置は、各着色材に対応させた複数の散布部を備えたものを使用し、各散布部の散布タイミングの設定は、建材形成ラインの搬送速度を基にして、各着色材が重ならないように運転制御する制御手段を設けて、その制御手段で実施していた。
尚、この様な従来技術に関しては、当業者の間で広く知られているものであるが、セメント基材ワークの上への着色材の散布に関して詳しく言及した特許文献などは見あたらないので、先行技術文献は示していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の外装建材の製造装置の内、前者のものによれば、複数色の着色材を使用して色模様を付けることには対応できないのに加えて、単色の着色材を使用するに当たっても、着色材を散布し続けるように構成されているから、例えば、ラインを流れる各セメント基材ワークが間隔をあけて配置されている場合には、その間隔部分にも無駄に着色材が散布され、不経済となり易い問題点がある。
一方、上述した従来の外装建材の製造装置の内、後者のものによれば、複数色の着色材を使用して色模様をつけることができるものの、各散布部の散布タイミングのコントロールは、セメント基材ワークの寸法とは無関係に設定されるから、セメント基材ワーク上に描かれる色模様のピッチが、必ずしもセメント基材ワークの寸法に一致するとは限らず、色模様がそれぞれのセメント基材ワーク毎にずれて、所定の模様規格の製品を形成し難い問題点がある。
因みに、予め所定の寸法に切断されたセメント基材ワークは、ロール加圧装置によって加圧されるに伴って伸びが生じ、各セメント基材ワーク毎に長さ寸法が異なっていることがある。従って、予め、設定された切断寸法に合わせて着色材の散布タイミングを設定しても、結果的には前記伸びによる誤差分のズレが発生し、色模様が揃わないこととなる。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、セメント基材ワークの寸法が一律でなかっても、揃った色模様を付けることが可能な外装建材の製造装置を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴構成は、所定の板形状に切断されたセメント基材ワークを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置を設け、前記建材形成ライン上で、前記セメント基材ワークを厚み方向に加圧するロール加圧装置を設け、前記建材形成ラインでの前記ロール加圧装置のライン下手側に、前記セメント基材ワークの上に着色材を散布する散布装置を設けてある外装建材の製造装置において、前記ロール加圧装置と散布装置との間に、前記セメント基材ワークの位置を検出する検出手段を設け、前記検出手段による検出結果から前記セメント基材ワークが前記散布装置の箇所に達する時を割り出し、前記セメント基材ワークの所定位置に前記着色材を散布するように前記散布装置を稼動制御する制御手段を設けてあるところにある。
【0006】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記検出手段によって検出したライン上のセメント基材ワーク位置を基にして、前記制御手段によって移動するセメント基材ワークの所定位置に着色材を散布するように散布装置の可動制御を行うことができ、セメント基材ワークの所定の位置に、着色材による色模様を正確に描くことが可能となる。
即ち、前記検出手段によるワークの検出位置は、ロール加圧装置と散布装置との間であるから、ロール加圧装置によるセメント基材ワークの伸びは、位置検出の時点では既に終了しており、安定した寸法状態のワークの位置を検出でき、その位置から、散布装置による着色材の散布位置までワークが移動する時間を割り出して散布タイミングを決定するから、従来に比べてワーク上の正確な位置に着色材を散布することが出来るようになる。
そして、前記検出手段によるワークの検出位置は、例えば、ワークの前端、ワークの後端等、各種設定することができるが、前端及び後端の両方を検出するように検出手段を構成しておけば、着色材の散布時間をその都度、割り出して、対象とするワークの寸法が、夫々異なっていたとしても、ワーク上にのみ模様付けを行うように着色材の散布コントロールを行える。従って、無駄な着色材の消費を防止して、経済的な外装建材の製造を行うことが可能となる。
【0007】
本発明の第2の特徴構成は、前記散布装置は、異なる色彩の複数種の着色材を各別に散布操作自在に形成してあり、前記制御手段は、夫々の着色材の散布タイミングを各別に制御自在に構成してあるところにある。
【0008】
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、豊富な色彩の色模様を描写することが可能となり、意匠性の高い外装建材を形成することができる。
即ち、前記制御手段によって、複数色の各着色材を、例えば、それぞれ個別の領域に散布したり、一部(又は全体)の領域でラップするように散布するタイミングを実行することが可能となり、その結果、個別領域でのはっきりとした単色を組み合わせた色模様を作ったり、ラップ領域での色彩の合成効果によって、より多彩な色表現の模様を作ることが可能となる。従って、従来には見られない新規な仕上がりの外装建材を形成することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の外装建材の製造装置の一実施形態であるセメント瓦製造装置Mで形成したセメント瓦(外装建材に相当)1を示すもので、前記セメント瓦1は、セメントを含んだ基板(セメント基材ワークに相当)1Aの上に、着色セメント2を散布して形成した下着色層1Bと、着色珪砂(着色材に相当)3を散布して形成した上着色層1Cとを一体的に設けて構成してある。
【0011】
前記セメント瓦製造装置Mは、自動製造ライン(建材形成ラインに相当)Lに組み込んであり、図2に示すように、基板1Aを搬送しながらセメント瓦1に仕上げてゆくように構成してある。
図中のL1は、所定の板形状に切断された基板1Aを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置であり、4は、ライン上の基板1Aに対して、着色セメント2を散布する第一散布装置であり、5は、第一散布装置4によって着色セメント2を散布された基板1Aを予備加圧するロール加圧装置であり、6は、ロール加圧装置で予備加圧された前記着色セメント2と基板1Aの上に着色珪砂3を散布する第二散布装置(本発明に係わる散布装置に相当)であり、Tは、各装置の稼動制御を行う制御装置(制御手段に相当)である。
そして、前記ロール加圧装置5と第二散布装置6との間には、前記基板1Aの位置を検出するセンサー(検出手段に相当)Sを設けてあり、このセンサーSによる検出結果は、前記制御装置Tに送信されて、各装置の可動制御に用いられる。
尚、図には示さないが、ラインの上手側には、前記基板1Aを形成する各種装置が設置してあると同時に、ラインの下手側には、加圧や塗装や仕上げ等の工程を行う各種装置が設置してある。
【0012】
前記第一散布装置4は、当該実施形態では、一色の着色セメント2を散布自在な着色セメント散布部4Aを設けて構成してある。この着色セメント散布部4Aは、図3に示すように、着色セメント2を貯留するホッパ7と、ホッパ7の下部開口7aと隙間kをあけて配置したベルトコンベア8と、前記隙間kからベルトコンベア8上に引き出された着色セメント2をベルトコンベア終端部で受けて所定範囲に分散するフルイ9とを設けて構成してある。そして、前記ホッパ7、フルイ9には、それぞれ粉体である着色セメント2に振動を与えて分散状態を促進する振動機10が取り付けてある。また、フルイ9には、シャッタ11が設けてあり、このシャッタ11の開閉操作によってライン上への着色セメント2の供給と供給停止とを切り替えるように構成されている。
従って、着色セメント2を貯留した着色セメント散布部4Aの前記シャッタ11操作の切替によって、ライン上を流れる基板1Aの上に着色セメント2を散布することができ、その結果、基板1Aに色模様(下模様)が形成される。
【0013】
前記ロール加圧装置5は、文字通り加圧ローラ5Aによって構成してある。この加圧ローラ5Aによって加圧されることによって、基板1Aと着色セメント2との一体性が高められる。
【0014】
前記第二散布装置6は、当該実施形態では、互いに異なる色彩の着色珪砂3を備えた三つの色砂散布部6Aを設けて構成してある。また、各色砂散布部6Aの配置は、ライン長手方向に間隔をあけてそれぞれ設置してある。
【0015】
この色砂散布部6Aは、図4に示すように、着色珪砂3を貯留するホッパ12と、ホッパ12の下部開口12aを塞ぐ状態に配置した散布ローラ13とを設けて構成してある。そして、前記散布ローラ13の外周面には、交差する状態にローレット溝13aが形成してあり、このローレット溝13a内に、前記ホッパ12内の着色珪砂3が進入した状態で散布ローラ13を回転駆動させることによって、着色珪砂3がローレット溝13a内に潜り込んだ状態のままホッパ12から引き出され、ライン上の基板1Aに散布すことができる。
従って、前記制御装置Tによる前記散布ローラ13の回転駆動のオン・オフ切替によって、ライン上への着色珪砂3の供給と供給停止とを切り替えることができ、その結果、着色セメント2による下模様が付けられた基板1Aに色模様(上模様に相当)を形成することができる(図5参照)。
【0016】
前記制御装置Tは、コンピュータを備えて構成してあり、各種装置の稼動制御を実施するものである。また、その稼動制御の一環として、前記センサーSによる基板1Aの位置検知結果を基に、第二散布装置による着色珪砂3の散布タイミングのコントロールをも図っている。
即ち、ライン上に予め設定されたセンサー検出対象位置に、前記基板1Aが達した時点、及び、その検出対象位置を基板1Aが通過し終わった時点に、それぞれセンサーSから発信される検知信号を受け、前記検出対象位置から色砂散布部6Aに基板1Aの始端が到達する時間、及び、終端が到達する時間を割り出し、それらの時に合わせて該当する色砂散布部6Aの稼動のオン・オフを切換操作するものである。このように制御することで、着色珪砂3は、確実に基板1A上のみの範囲に散布することが可能となり、例えば、前後の基板1A間の無駄な範囲に散布することを防止でき、より経済的な色砂散布を実行することができる。
尚、前記検出対象位置から色砂散布部6Aに基板1Aの設定部分が達する時間は、検出対象位置と色砂散布部6Aとの距離寸法と、ラインの搬送速度とを基にして求めることができる。
【0017】
次に、セメント瓦1の形成方法について説明する。
[1] 所定の形状に成形された基板1Aそれぞれが、製造ライン上をライン下手側に搬送される。
[2] 各基板1Aの上面に、着色セメント2を散布して色付けを行う。
[3] ロール加圧装置5によって基板1A・着色セメント2を予備加圧する。
[4] 各基板1Aの上面に、着色珪砂3を散布する。着色珪砂3の散布工程は、第二散布装置6の各色砂散布部6Aの散布切替によって実施され、着色セメント2を散布一体化された下色付きの基板1A上に、各着色珪砂3による色模様 (上模様)を形成する。
以上の工程によってセメント瓦1の母体が形成され、説明は割愛するが加圧・塗装・成形・養生等の工程を経て製品となる。
そして、着色珪砂3による色模様は、前記センサーSによって各基板1A毎に計測された結果を基に着色珪砂3を散布して形成されるから、何れの基板1Aにも同様の色模様を付けることが可能となる。
【0018】
本実施形態におけるセメント瓦製造装置Mによれば、複数色の着色珪砂による上模様が揃ったセメント瓦を、大量に生産することができ、安定した品質、及び、意匠性を得ることが可能となる。
【0019】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0020】
〈1〉 前記外装建材は、先の実施形態で説明したセメント瓦に限るものではなく、例えば、セメント壁材や、セメントパネル等であってもよく、それらを含めて外装建材と総称する。
〈2〉 前記基材層の形成は、先の実施形態で説明したセメント系の場合、乾燥したセメントや骨材を板状に配置した状態で、水を散布して固めるものの他、例えば、スラリー状のものを使用しても良く、それらを総称して基材層と言う。
〈3〉 前記着色材は、先の実施形態で説明した着色珪砂に限るものではなく、他の着色粒子や着色流体であってもよい。また、着色処理を施していない珪砂本来が備えた色彩の砂であってもよく、それらを含めて着色材と総称する。また、着色材の色数に関しては、先の実施形態で説明した三色に限らず、例えば、二色や、四色以上の複数色、又は、単色であってもよい。
〈4〉 前記センサーは、各種形式のものを使用することができ、例えば、赤外線を使用した通過センサーや、光学的距離センサー等であってもよい。
それらを含めて検出手段と総称する。
【0021】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】セメント瓦の要部を示す断面模式図
【図2】セメント瓦製造装置の要部を示す断面模式図
【図3】着色セメント散布部を示す断面模式図
【図4】色砂散布部を示す模式図
【図5】セメント瓦の上面図
【符号の説明】
1A 基板(セメント基材ワークに相当)
3 着色珪砂(着色材に相当)
5 ロール加圧装置
6 第二散布装置(本発明に係わる散布装置に相当)
L 自動製造ライン(建材形成ラインに相当)
L1 搬送装置
S センサー(検出手段に相当)
T 制御装置(制御手段に相当)
Claims (2)
- 所定の板形状に切断されたセメント基材ワークを、建材形成ラインに沿って搬送する搬送装置を設け、前記建材形成ライン上で、前記セメント基材ワークを厚み方向に加圧するロール加圧装置を設け、前記建材形成ラインでの前記ロール加圧装置のライン下手側に、前記セメント基材ワークの上に着色材を散布する散布装置を設けてある外装建材の製造装置であって、
前記ロール加圧装置と散布装置との間に、前記セメント基材ワークの位置を検出する検出手段を設け、前記検出手段による検出結果から前記セメント基材ワークが前記散布装置の箇所に達する時を割り出し、前記セメント基材ワークの所定位置に前記着色材を散布するように前記散布装置を稼動制御する制御手段を設けてある外装建材の製造装置。 - 前記散布装置は、異なる色彩の複数種の着色材を各別に散布操作自在に形成してあり、前記制御手段は、夫々の着色材の散布タイミングを各別に制御自在に構成してある請求項1に記載の外装建材の製造装置。
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JP2014004730A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Kmew Co Ltd | ロール加圧装置及び加圧ロールの清掃方法 |
KR20190089687A (ko) * | 2018-01-22 | 2019-07-31 | (주)엘지하우시스 | 스트라이프 패턴의 인조대리석을 제조하는 방법 및 장치 |
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2003
- 2003-06-16 JP JP2003170720A patent/JP2005007581A/ja active Pending
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KR102288019B1 (ko) * | 2018-01-22 | 2021-08-12 | (주)엘엑스하우시스 | 스트라이프 패턴의 인조대리석을 제조하는 방법 및 장치 |
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