JP2005007555A - 硬質被膜被覆切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬質被膜のオーバハングによるチッピングの発生、および刃先の丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗を共に抑制して、硬質被膜被覆切削工具の耐久性を向上させる。
【解決手段】工具母材20のエッジ20aに磁気研磨を施すことにより、硬質被膜22をコーティングした後のボール刃16の刃先のすくい面24側に生じるオーバハングOHの高さHが0.1〜0.5μmの範囲内とされ、オーバハングOHによるチッピングの発生を防止するとともに、刃先の丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗を回避する、という相反する要求が高いレベルで達成されて耐久性が向上する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切れ刃を有する工具母材の表面に硬質被膜がコーティングされている硬質被膜被覆切削工具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工具母材に研削加工が施されて切れ刃用のエッジが設けられているとともに、元素の周期表の IIIb族、IVa族、Va族、VIa族の金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、或いはこれらの相互固溶体から成る硬質被膜が、前記エッジを含んで前記工具母材の表面にコーティングされている硬質被膜被覆切削工具が知られている。特許文献1、2に記載されている工具はその一例で、何れも硬質被膜をコーティングする前に、研削加工されたエッジのバリ取り、被膜の剥離防止などを目的として、磁気研磨などの研磨処理によりエッジを丸くするようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−160108号公報
【特許文献2】
特開2000−52121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように研磨処理を行った硬質被膜被覆切削工具においては、確かに硬質被膜の剥離などによるチッピングは防止されるものの、早期に摩耗して必ずしも十分な耐久性向上効果が得られない場合があった。この点について詳しく調べてみると、研磨処理を行うことなく硬質被膜をコーティングした場合には、図5に示すように、工具母材20のエッジ20aに存在するバリなどに起因して、切れ刃(図はボールエンドミルのボール刃)16のすくい面24側に硬質被膜22のオーバハングOHが発生し、切削加工時にこのオーバハングOHに応力集中が生じてチッピング(欠け)が生じ易くなることを見出した。一方、研磨処理を施してエッジ20aを丸くすると、このようなオーバハングOHは解消してチッピングが防止されるが、エッジ20aに対応して切れ刃16が全体的に丸くなるため、切れ味が低下して早期に摩耗するものと考えられる。
【0005】
なお、上記オーバハングOHの高さHは、硬質被膜22の膜厚などによって異なるが、これが1μmを越えるとチッピングが生じ易くなる。また、図2の(b) は、研磨処理を施すことなく硬質被膜をコーティングした従来品の電子顕微鏡写真で、切れ刃の刃先部分を拡大した右側の写真の「OH」はオーバハング領域を示しており、刃先に沿って比較的大きな球状の結晶が集中的に発生していることが分かる。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、硬質被膜のオーバハングによるチッピングの発生、および刃先の丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗を共に抑制して耐久性を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、工具母材に研削加工が施されて切れ刃用のエッジが設けられているとともに、元素の周期表の IIIb族、IVa族、Va族、VIa族の金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、或いはこれらの相互固溶体から成る硬質被膜が、前記エッジを含んで前記工具母材の表面にコーティングされている硬質被膜被覆切削工具において、前記工具母材のエッジに機械的な研磨処理が施されることにより、前記硬質被膜コーティング後の切れ刃の刃先のすくい面側に生じるその硬質被膜のオーバハングの高さHが正で且つ1.0μm以下とされていることを特徴とする。
なお、オーバハングの高さHは、切れ刃の刃先付近のすくい面に対して垂直方向の段差寸法である。
【0008】
第2発明は、第1発明の硬質被膜被覆切削工具において、前記オーバハングの高さHは0.1〜0.5μmの範囲内であることを特徴とする。
【0009】
第3発明は、第1発明または第2発明の硬質被膜被覆切削工具において、前記研磨処理により、前記工具母材のエッジには曲率半径Rが0.5〜4.0μmの範囲内の丸みが設けられることを特徴とする。
【0010】
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかの硬質被膜被覆切削工具において、前記機械的な研磨処理は、粒度が♯10000〜♯20000の範囲内のダイヤモンド砥粒および鉄粉を含む研磨剤スラリーを用いて行われた磁気研磨であることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
このような硬質被膜被覆切削工具においては、工具母材のエッジに機械的な研磨処理が施されることにより、硬質被膜をコーティングした後の切れ刃の刃先のすくい面側に生じるオーバハングの高さHが正で且つ1.0μm以下とされているため、大きなオーバハングによるチッピングの発生、および刃先の過大な丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗が共に抑制され、工具の耐久性が向上する。
【0012】
第2発明では、オーバハングの高さHが0.1〜0.5μmの範囲内であるため、オーバハングによるチッピングの発生を防止するとともに、刃先の丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗を回避する、という相反する要求がより高いレベルで達成され、工具の耐久性が一層向上する。
【0013】
第4発明では磁気研磨によって研磨処理が施されるため、ショットブラスト等の他の研磨方法に比較して表面粗さや刃先の丸み等の研磨状態のばらつきが少なく、硬質被膜被覆切削工具の切削性能や耐久性等の品質が安定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、エンドミルやフライス、ドリルなど溝に沿って切れ刃が設けられた回転切削工具に好適に適用されるが、バイト等の非回転の切削工具にも適用され得る。
【0015】
工具母材としては、超硬合金や高速度工具鋼が好適に用いられるが、超硬合金以外の超硬質工具材料や他の種々の工具材料を用いることもできる。工具母材のエッジは、先端角が90°より小さい鋭角の場合に硬質被膜のオーバハングが生じ易く、本発明が好適に適用されるが、エッジが鈍角であってもオーバハングを生じる場合があり、本発明を同様に適用できる。
【0016】
硬質被膜は、例えばTiAlN、TiCN、TiCrN、TiNなどが好適に用いられ、単層であっても良いが、複数積層して設けることもできる。硬質被膜の膜厚は、被膜の種類などによって適宜定められるが、例えばTiAlNの場合1〜5μm程度が適当である。このような硬質被膜は、例えばアークイオンプレーティング法やスパッタリング法等のPVD法によって好適に設けられるが、他の成膜法を採用することもできる。
【0017】
機械的な研磨処理は、工具母材が強磁性体である場合には第4発明のように磁気研磨が好適に用いられるが、研磨材を圧力エアにより工具母材に投射して研磨するショットブラスト処理など、他の研磨方法を採用することもできる。磁気研磨のダイヤモンド粒子は、粒度が♯15000程度が適当であるが、♯10000より大きい(数字としては小さい)ものや♯20000より小さい(数字としては大きい)ものを用いることもできる。超硬合金は、強磁性のCoを含有しているため、上記磁気研磨によって良好に研磨できる。
【0018】
ショットブラスト処理を採用する場合、ダイヤモンド砥粒などの硬質粒子をそのまま研磨材として工具母材に投射しても良いが、ゴム等の軟質核体の外周面にダイヤモンド等の硬質砥粒を付着させた研磨材を用いることもできるなど、種々の態様が可能である。
【0019】
第3発明では、工具母材のエッジが丸くなるように、すくい面側および逃げ面側を含めて研磨処理が施されるが、硬質被膜のオーバハングは刃先のすくい面側に発生するため、第1発明の実施に際しては、オーバハングの高さHが正で且つ1.0μm以下になれば、すくい面側に研磨処理を施すだけでも良い。工具母材のエッジの丸みの曲率半径Rは0.5〜4.0μmの範囲内が適当で、1.0〜3.0μmの範囲内が望ましい。エッジの丸みは完全な円弧である必要はなく、研磨処理が施されることにより全体的に丸みを帯びていれば良い。エッジの丸みの曲率半径Rは、刃先全体の丸みの曲率半径である。
【0020】
本発明では、少なくとも硬質被膜のコーティング前に工具母材に研磨処理が施されるが、必要に応じて硬質被膜のコーティングの後に研磨処理を施すことも可能で、最終的にオーバハングの高さHが正で且つ1.0μm以下であれば良い。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるボールエンドミル10を示す図で、(a) は軸心と直角方向から見た正面図、(b) は先端側から見た底面図、(c) は先端のボール刃16の刃先部分の拡大断面図である。このボールエンドミル10は、円柱形状のシャンク12と、そのシャンク12と同軸上に設けられた刃部14とを一体に備えており、刃部14には、先端の半球状部に軸心に対して対称的に一対のボール刃16が設けられているとともに、そのボール刃16に連続して軸心まわりに捩じれた外周刃18が溝に沿って設けられている。そして、軸心まわりに回転駆動されつつ被削材に対して相対移動させられることにより、上記ボール刃16および外周刃18によって切削加工が行われる。ボール刃16および外周刃18は切れ刃に相当し、本実施例では、刃部14の径寸法は6mm(半球状部の半径3mm)である。
【0022】
ボールエンドミル10は、超硬合金製の工具母材20を主体として構成されているとともに、刃部14における工具母材20の表面には溝を含めて硬質被膜22がコーティングされている。本実施例では硬質被膜22としてTiAlN被膜がアークイオンプレーティング法やスパッタリング法等のPVD法により2〜5μm(目標3μm程度)の膜厚で設けられている。
【0023】
ここで、上記工具母材20には、溝研削や外周研削が施されてボール刃16用、外周刃18用のエッジ20aが鋭角となるように設けられているが、このようなエッジ20aにそのまま硬質被膜22をコーティングすると、図2(b) や図5に示すように刃先のすくい面24側にオーバハングOHが発生し、この高さH(図5参照)が1μmを越えるとチッピング(剥離)が生じ易くなる。このため、本実施例では硬質被膜22をコーティングする前に、工具母材20のエッジ20aは勿論、溝などを含む刃部14の全域に磁気研磨が施され、研削によるバリが除去されるとともにエッジ20aが丸くされている。この磁気研磨は、例えば図4の(b) に示すように、粒度が♯15000のダイヤモンド砥粒、鉄粉、および所定の油から成る研磨材スラリーを用いて、電磁石などの主軸回転速度1000min−1、加工間隙0.8mmの研磨条件で所定時間行われ、エッジ20aの曲率半径Rが1.0〜3.0μmの範囲内とされている。工具母材20の超硬合金には強磁性のCoが含まれているため、磁気研磨による研磨加工が良好に行われる。そして、このような研磨処理が施された工具母材20の表面に硬質被膜22がコーティングされることにより、図1(c) や図2(a) に示すように、すくい面24の先端に発生する硬質被膜22のオーバハングOHが小さくなり、高さHが0.1〜0.5μmの範囲内とされている。
【0024】
図2の(a) は本実施例品のボール刃16の刃先付近を示す電子顕微鏡写真で、左側は400倍、右側は2000倍で撮影したもの(図は、その写真を縮小表示したもの)であり、図2の(b) は、磁気研磨処理を行うことなく硬質被膜22をコーティングした標準品(従来品)の場合で、(b) の標準品ではすくい面24の先端部分に球状の成長結晶によるオーバハングOHが発生していることが分かる。また、図3の(a) は硬質被膜22をコーティングする前の磁気研磨処理品(本実施例品)の工具母材20のエッジ20a付近を示す電子顕微鏡写真で、左側は400倍、右側は2000倍で撮影したもの(図は、その写真を縮小表示したもの)であり、図3の(b) は、磁気研磨処理を行わない標準品(従来品)、言い換えれば本実施例品の磁気研磨処理を施す前の工具母材20で、(b) の標準品のエッジ20aにはザラザラした鋸歯状のバリが存在しているとともに、すくい面側および二番面側共に縞模様の研削痕が見られる。
【0025】
このように、本実施例のボールエンドミル10は、工具母材20のエッジ20aに磁気研磨が施されることにより、硬質被膜22をコーティングした後のボール刃16、外周刃18の刃先のすくい面24側に生じるオーバハングOHの高さHが0.1〜0.5μmの範囲内とされているため、オーバハングOHによるチッピングの発生を防止するとともに、刃先の丸みに伴う切れ味の低下や早期摩耗を回避する、という相反する要求が高いレベルで達成され、工具の耐久性が向上する。
【0026】
また、本実施例では磁気研磨によって工具母材20に研磨処理が施されるため、ショットブラスト等の他の研磨方法に比較して表面粗さや刃先の丸み等の研磨状態のばらつきが少なく、ボールエンドミル10の切削性能や耐久性などの品質が安定する。
【0027】
図4は、上記実施例と同様に2枚刃で先端の曲率半径が3mm(直径6mm)、工具母材20が超硬合金で、TiAlNの硬質被膜22を約3μmの膜厚でコーティングしたボールエンドミルを用いて行った耐久性試験を説明する図である。図4の(a) は使用工具で、工具No1は、磁気研磨を行うことなく工具母材20の表面に直接硬質被膜22をコーティングした標準品(従来品)の場合で、工具母材20のエッジ20aの曲率半径Rは約0.2μm、オーバハングOHの高さHは約1.2μmである。工具No2およびNo3は本発明品で、硬質被膜22をコーティングする前に図4の(b) に示す磁気研磨条件で工具母材20に対してそれぞれ15min、25min磁気研磨が施された場合であり、工具母材20のエッジ20aの曲率半径Rはそれぞれ約1.8μm、3.0μm、オーバハングOHの高さHはそれぞれ約0.4μm、0.1μmである。工具No4は比較品で、図4の(b) に示す磁気研磨条件で工具母材20に対して40min磁気研磨が施された場合であり、工具母材20のエッジ20aの曲率半径Rは約4.5μm、オーバハングOHの高さHは約−0.2μmである。
【0028】
そして、図4(c) に示す切削条件でSUS304(ステンレス鋼)に対して溝切削を行い、ボール刃16のチッピングや摩耗などで加工不可となるまでの切削距離を調べたところ、(d) に示すように工具No1の標準品は約35mでボール刃16のチッピングで工具寿命に達したのに対し、本発明品の工具No2、No3では49m切削加工しても、チッピングや摩耗が許容範囲内で継続して切削することが可能であった。また、オーバーハングOHが負の工具No4では、約20mで二番面摩耗により工具寿命となり、磁気研磨に拘らず工具No1の標準品よりも耐久性が劣っていた。
【0029】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるボールエンドミルを説明する図で、(a) は概略正面図、(b) は底面図、(c) は切れ刃の刃先部分の拡大断面図である。
【図2】ボールエンドミルのボール刃の刃先部分を示す電子顕微鏡写真で、(a) は磁気研磨を施した後に硬質被膜をコーティングした本発明品、(b) は磁気研磨を施すことなく硬質被膜をコーティングした標準品であり、それぞれ左側は400倍、右側は2000倍で撮影したものである。
【図3】図2の硬質被膜をコーティングする前の工具母材のエッジ付近を示す電子顕微鏡写真で、(a) は磁気研磨を施した本発明品、(b) は磁気研磨を行わない標準品であり、それぞれ左側は400倍、右側は2000倍で撮影したものである。
【図4】本発明品(No2、3)、標準品(No1)、および比較品(No4)を用いて行った耐久性試験を説明する図で、(a) は使用工具、(b) は磁気研磨条件、(c) は切削条件、(d) は試験結果である。
【図5】磁気研磨を施すことなく硬質被膜をコーティングした標準品における切れ刃の刃先部分を示す断面図で、図1(c) に対応する図である。
【符号の説明】
10:ボールエンドミル(硬質被膜被覆切削工具) 16:ボール刃(切れ刃) 18:外周刃(切れ刃) 20:工具母材 20a:エッジ 22:硬質被膜 OH:オーバハング

Claims (4)

  1. 工具母材に研削加工が施されて切れ刃用のエッジが設けられているとともに、元素の周期表の IIIb族、IVa族、Va族、VIa族の金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、或いはこれらの相互固溶体から成る硬質被膜が、前記エッジを含んで前記工具母材の表面にコーティングされている硬質被膜被覆切削工具において、
    前記工具母材のエッジに機械的な研磨処理が施されることにより、前記硬質被膜コーティング後の切れ刃の刃先のすくい面側に生じる該硬質被膜のオーバハングの高さHが正で且つ1.0μm以下とされている
    ことを特徴とする硬質被膜被覆切削工具。
  2. 前記オーバハングの高さHは0.1〜0.5μmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の硬質被膜被覆切削工具。
  3. 前記研磨処理により、前記工具母材のエッジには曲率半径Rが0.5〜4.0μmの範囲内の丸みが設けられる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の硬質被膜被覆切削工具。
  4. 前記機械的な研磨処理は、粒度が♯10000〜♯20000の範囲内のダイヤモンド砥粒および鉄粉を含む研磨材スラリーを用いて行われた磁気研磨である
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の硬質被膜被覆切削工具。
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