JP2005007298A - 多孔質金属触媒 - Google Patents

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栄子 神田
Takeshi Isobe
毅 磯部
Masahiro Wada
正弘 和田
Masaaki Kato
公明 加藤
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Abstract

【課題】、水素ガス、天然ガス、メタノール、石炭ガスなどの炭化水素ガスを水蒸気改質により水素および一酸化炭素に富むガスに改質するための改質器に使用する多孔質金属触媒に関するものであり、特に燃料電池用改質器に使用する多孔質金属触媒を提供する。
【解決手段】三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の表面に、触媒粉末を担持した多孔質セラミックス層からなる触媒層21を形成してなる多孔質金属触媒であって、触媒層21は、触媒粉末3を多孔質セラミックス層の最表面およびセラミックス空孔5内部の表面に固着し担持し、さらに三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の骨格の表面にもセラッミックス粉末4を触媒粉末3が被覆した複合セラミックス粉末9が固着担持されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、水素ガス、天然ガス、メタノール、石炭ガスなどの炭化水素ガスを水蒸気改質により水素ガスに改質するための多孔質金属触媒に関するものであり、特に燃料電池用改質器に使用する多孔質金属触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃料電池は、水素ガスを燃料とするものであるが、この水素ガスは、天然ガス、メタノール、石炭ガス、都市ガスなどの炭化水素ガスを水蒸気改質して水素ガスを生成し、この生成した水素を燃料とすることができるので、発電における石油代替エネルギー化を促進することができ、さらに廃熱を利用することができるので省資源および環境問題の観点からも注目されている。
この炭化水素ガスを水蒸気改質するための改質器は、一般に、耐熱合金製筒の内部に触媒粉末またはセラミック粉末と触媒粉末との混合粉末を焼結して得られたペレット状改質触媒または繊維状もしくはフェルト状の改質触媒が充填設置された構造を有している(特許文献1参照)。
さらに三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に、多孔質セラミックス層が被覆されており、前記多孔質セラミックス層の表面に触媒粉末を担持させてなる空気浄化用多孔質金属触媒などが知られており、この空気浄化用多孔質金属触媒は、多孔質金属担体の表面にセラミックス粉末が懸濁したセラミックススラリーを塗布したのち乾燥し焼成することにより三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に多孔質セラミックス層を形成し、この多孔質セラミックス層の上に触媒粉末を含む触媒スラリーを塗布し乾燥したのち焼成することにより得られることが知られている(特許文献2参照)。このようにして得られた特許文献2記載の多孔質金属触媒は、図3の断面模式図に示されるように、多孔質金属空孔6と骨格7により構成される三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の表面に、セラミックス粉末4が焼結結合して形成されたセラミックス空孔5を内蔵する多孔質セラミックス層2が形成されており、この多孔質セラミックス層2の最表面に触媒粉末3が固着担持した触媒層22を形成した構造を有している。この場合、セラミックス粉末4は三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の多孔質金属空孔6の中にも入り込み、骨格7の表面にも付着している。この構造を有する従来の多孔質金属触媒は三次元網目構造を有する多孔質金属担体1を内蔵しているので変形させることができ、シート状に多孔質金属触媒を巻き取ったのち改質器の耐熱合金製筒の内部に充填設置するなどして改質器の触媒として使用できるものと予想される。
【0003】
前記従来の多孔質金属触媒を製造する際に使用する三次元網目構造を有する多孔質金属担体は、オーステナイト系ステンレス鋼、Ni基合金、TiまたはTi合金などの耐食性および耐熱性を有する合金で構成されており、その製造方法は、これら耐熱金属または合金の粉末を燒結する方法、発泡樹脂または繊維状樹脂の表面に耐熱金属メッキ層を形成するかまたは発泡樹脂または繊維状樹脂を耐熱金属粉末が懸濁したスラリーに浸漬したのち乾燥させたものを焼成することにより発泡樹脂または繊維状樹脂を除去して作製する方法などが知られており、また、耐熱金属粉末に有機溶剤、界面活性剤、水溶性樹脂結合剤および水を添加し混合してスラリーを作製し、このスラリーを加熱乾燥して発泡グリーン体を作製し、このグリーン体を焼成することにより作製する方法などが知られている。
【0004】
このようにして作製した多孔質金属担体の表面に微細なセラミックス粉末が懸濁したスラリーを塗布し乾燥してセラミックスコーティング層を形成し、このセラミックスコーティング層を焼成して多孔質セラミックス層を形成する。前記セラミックスコーティング層を形成するためのスラリーに含まれるセラミックス粉末は、粒径:0.001〜0.5μmであって、水中でカチオン帯電状態で安定分散できるセラミックス粉末であればいかなるセラミックス粉末であってもよく、特に限定されるものではなく、アルミナ、チタニア、低次酸化チタン(TiO2−x)酸化錫(SnO,SnO)、酸化鉄(FeO,Fe,Fe)酸化ゲルマニウム(GeO)、錫インジウム複合酸化物(ITO)、アンチモン錫複合酸化物(ATO)、酸化亜鉛、酸化ルテニウム(RuO,Ru,RuO)、アルカリ土類金属酸化物(CaO,BaO,SrO,MgO,BaTiOなど)、アルカリ土類金属水酸化物(Mg(OH))、ハロゲン化物(CaF,MgFなど)、カルコゲン化合物(CdS,CdSe,CuS(x=1〜2)、ZnSなど)、シリコンカーバイドなどの粉末が用いられる。
【0005】
前記触媒粉末として、Ag,Pd,Ru,Ti,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Rh,Pt,Cu,Zn,In,Sn,Pd,Ge,Si,Al,Sbなどの金属粉末およびそれらの合金粉末が知られており、特にメタノール、石炭ガス、都市ガスを水素および一酸化炭素に富むガスに改質するための触媒としてNi粉末やRu粉末、Rh、Ptなどの白金族金属粉末を使用することが好ましいことが知られている。これら触媒粉末をセラッミクスコーティング層の上に固着担持させるには、前記セラッミクスコーティング層を乾燥し焼成して多孔質セラミックス層を形成した後、触媒粉末または触媒酸化物粉末が懸濁した触媒スラリーを塗布し焼成することにより行われる。酸化物触媒粉末が懸濁した触媒スラリーを使用した場合は焼結したのち還元処理を行う。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−115307号公報
【特許文献2】
特開平10−258234号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、天然ガス、メタノール、石炭ガス、都市ガスなどの炭化水素ガスを、改質器内の加熱されたペレット状改質触媒、繊維状改質触媒、フェルト状の改質触媒などに通すことにより水素ガスに改質され、そこで得られた水素ガスが燃料電池の燃料として使用されているが、改質ガスを燃料とする燃料電池を一層普及させるためには燃料電池に付随して設置される改質器の改質効率を向上させて一層小型化することが必要であり、改質器の効率を向上させるために一層効率の良い多孔質金属触媒が求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、炭化水素ガスを一層効率よく水素ガスに改質することができる多孔質金属触媒を得るべく研究を行った。その結果、
(イ)図2の断面模式図に示されるように、セラッミックス粉末4の表面に触媒粉末3を吸着し被覆した複合セラミックス粉末9が懸濁している複合セラミックススラリーを作製し、この複合セラミックススラリーを三次元網目構造を有する多孔質金属担体に塗布し乾燥することにより多孔質金属担体の表面に複合セラミックスコーティング層を形成し、この複合セラミックスコーティング層を焼成すると、図1の断面模式図に示されるように、多孔質金属空孔6と骨格7により構成される三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の表面に、セラミックス粉末4が焼結結合して形成されたセラミックス空孔5を内蔵する多孔質セラミックス層2が形成されると共にこの多孔質セラミックス層2の最表面およびセラミックス空孔5の内面に触媒粉末3´が固着担持された構造を有する触媒層21が形成された多孔質金属触媒が得られる、
(ロ)さらに、この多孔質金属触媒は、複合セラミックス粉末9が三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の多孔質金属空孔6内にも入り込み、骨格7の表面に複合セラミックス粉末9が固着した構造を有しおり、触媒粉末3´がセラミックス空孔5の内面にまで均一分散して固着担持されていると共に、触媒粉末3は多孔質金属担体1の骨格7の表面にも固着担持されているので従来の多孔質金属触媒に比べて触媒粉末の固着担持量が格段に多くなり、改質効果が各段に向上する、という研究結果が得られたのである。
【0009】
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に、触媒粉末を担持した多孔質セラミックス層からなる触媒層を形成してなる多孔質金属触媒であって、前記触媒層は、触媒粉末を多孔質セラミックス層の最表面およびセラミックス空孔内面に固着担持した構造を有する多孔質金属触媒、
(2)三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に、触媒粉末を担持した多孔質セラミックス層からなる触媒層を形成してなる多孔質金属触媒であって、前記触媒層は、触媒粉末を多孔質セラミックス層の最表面およびセラミックス空孔内面に固着担持した構造を有し、さらに前記三次元網目構造を有する多孔質金属担体の骨格の表面に、セラッミックス粉末の表面を触媒粉末が被覆した複合セラミックス粉末が固着担持されている多孔質金属触媒、に特徴を有するものである。
【0010】
この発明の多孔質金属触媒における触媒粉末は、Ag,Pd,Ru,Ti,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Rh,Pt,Cu,Zn,In,Sn,Pd,Ge,Si,Al,Sbなどの金属粉末およびそれらの合金粉末のいずれかであり、この触媒粉末はすでに知られているものであるが、炭化水素ガスを改質するための改質器用触媒粉末としてはNi、Ru,Rh,Ptなどが特に好ましい。
【0011】
この発明の多孔質金属触媒を製造するには、まず、セラッミックス粉末の表面に触媒粉末または触媒粉末が吸着して被覆された複合セラミックス粉末が懸濁した複合セラミックススラリーを作製する。このとき使用するセラッミックス粉末は、粒径:0.001〜0.5μmを有し、水中でカチオン帯電状態で安定分散できるセラミックス粉末である。一層具体的には、アルミナ、チタニア、低次酸化チタン(TiO2−x)酸化錫(SnO,SnO)、酸化鉄(FeO,Fe,Fe)酸化ゲルマニウム(GeO)、錫インジウム複合酸化物(ITO)、アンチモン錫複合酸化物(ATO)、酸化亜鉛、酸化ルテニウム(RuO,Ru,RuO)、アルカリ土類金属酸化物(CaO,BaO,SrO,MgO,BaTiOなど)、アルカリ土類金属水酸化物(Mg(OH))、ハロゲン化物(CaF,MgFなど)、カルコゲン化合物(CdS,CdSe,CuS(x=1〜2)、ZnSなど)、シリコンカーバイドなどであり、前述したようにいずれも既に知られたものであるが、炭化水素ガスを改質するにはアルミナ粉末を使用することが好ましい。
【0012】
このセラミックス粉末を用いて複合セラミックススラリーを作製するには、セラミックス粉末に触媒粉末を配合し混合し、得られた混合粉末にまず水を添加し、さらに酸(硝酸、塩酸、酢酸、クエン酸など)を添加し、pHを等電点以下に調整することにより作製することができる。このとき使用する触媒粉末は平均粒径:0.001〜0.5μmの範囲内の触媒粉末を使用することができるが、触媒粉末の粒径はセラミックス粉末の粒径よりも小さい方が好ましいから平均粒径:0.001〜0.2μmの範囲内にあることが一層好ましい。
【0013】
このようにして得られた複合セラミックススラリーは、セラミックス粒子の表面に触媒粉末が吸着し包囲している図2に示される複合セラミックス粉末9が液体中に懸濁した状態にある。この複合セラミックススラリーを通常の多孔質金属担体の表面に塗布し、乾燥し、焼成することにより図1に示される多孔質金属触媒が得られる。
触媒粉末として酸化物触媒粉末を使用して複合セラミックススラリーを作製し、この複合セラミックススラリーを使用して三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に触媒層21を作製する場合は、多孔質セラミックス層2の表面およびセラミックス空孔5の内面に酸化物触媒粉末が均一分散して固着しているので、そのままでも多孔質金属触媒として使用できるが、焼成後に還元処理を施して酸化物触媒粉末を金属触媒粉末に還元することが一層好ましい。このようにして得られたこの発明の多孔質金属触媒は、図1に示されるように、セラミックス粉末4が相互に焼結結合してセラミックス空孔5を有する多孔質セラミックス層2が形成され、多孔質セラミックス層2の最表面およびセラミックス空孔5の内面に触媒粉末3が均一分散して担持固着している触媒層21が形成される。
【0014】
この発明の多孔質金属触媒において、三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の表面に形成された触媒層21は触媒層の最表面だけでなくセラミックス空孔5内の表面にも触媒粉末3´が均一に分散固着しているので、図3に示される従来の多孔質セラミックス層2の最表面にのみ触媒粉末が担持されている多孔質金属触媒よりも触媒粉末が大量に担持されており、改質効果が一層向上する。さらに、この発明の多孔質金属触媒は、前記複合多孔質セラミックス層21の他に三次元網目構造を有する多孔質金属担体1の骨格の表面にもセラッミックス粉末4および触媒粉末3からなる複合セラミックス粉末9が図2に示されるような固着担持されているので、担持されている触媒粉末3の量はさらに増大し、改質効果は各段に向上する。
【0015】
この発明の三次元網目構造を有する多孔質金属担体は、耐熱性および耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼、Ni基合金、TiまたはTi合金などで構成されている全ての多孔質金属を使用することができる。その製造方法は、これら金属または合金の粉末を燒結する方法、発泡樹脂または繊維状樹脂の表面に耐熱金属メッキ層を形成するかまたは耐熱金属粉末が懸濁したスラリーに浸漬したのち乾燥させたものを焼成することにより発泡樹脂または繊維状樹脂を除去して作製する方法、耐熱金属粉末に有機溶剤、界面活性剤、水溶性樹脂結合剤および水を添加し混合してスラリーを作製し、このスラリーを加熱乾燥して発泡グリーン体を作製し、この発泡グリーン体を焼成することにより作製する方法などが知られているが、これら製造方法の内でも前記発泡グリーン体を焼成することにより作製した発泡金属は、図1に示されるように、多孔質金属空孔6の表面に極めて多くの凹凸8が形成され、この発泡金属を多孔質金属担体とすると多孔質金属空孔6の内面に形成された凹凸8が強力なアンカー効果作用を奏して触媒層を強力に密着させるので最も好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の多孔質金属触媒を実施例により具体的に説明する。
実施例
原料粉末として平均粒径:0.02μmのAl粉末、平均粒径:0.005μmのNiO粉末を用意し、さらにHNOおよび水を用意し、Al粉末:10質量%、NiO粉末:10質量%、HNO:0.2質量%、残部:水となる割合で配合し、ジルコニアビーズを用いてペイントシェーカーで16時間撹拌し、カチオン帯電Al−NiO分散液を作製した。
このカチオン帯電Al−NiO分散液に、陽極としてSUS316L製金属板を、陰極としてSUS316L製発泡金属板をそれぞれ浸漬し、これらの間に1.5Vの電圧を10分間印加して泳動電着させることにより、Al−NiO複合セラミックスコーティング層をSUS316L製発泡金属板の表面に形成した。このAl−NiO複合セラミックスコーティング層を形成したSUS316L製発泡金属板を取り出し、大気中、温度:400℃、2次間保持の条件で焼成したのち、さらにH雰囲気中、温度:500℃、2時間保持の条件で還元処理し、本発明多孔質金属触媒を作製した。この本発明多孔質金属触媒は図1に示されるように、Ni粒子が多孔質セラミックス層の表面およびセラミックス空孔内の表面に分散して担持固着していた。
【0017】
従来例1
Ce(NO)・6HOを用意し、実施例で用意した平均粒径:0.02μmのAl粉末:19質量%、Ce(NO)・6HO:8質量%、水:40質量%となるように配合し、アルミナボールミルを用いてボールミルで16時間混合し、その後さらに1.7質量%メチルセルロース水溶液:33質量%添加したのち、アルミナボールミルを用いてボールミルで3時間混合し、Al粉末が懸濁したセラミックススラリーを作製した。このAl粉末が懸濁したセラミックススラリーに実施例で用意したSUS316L製発泡金属板を浸漬し、これを取り出して温度:250℃、1時間保持の条件で乾燥し、その後、温度:500℃、1時間保持の条件で燒結し、SUS316L製発泡金属板の表面にAl多孔質層を形成した。
さらに、実施例で用意した平均粒径:0.005μmのNiO粉末をNiO粉末:20質量%、残部:水となるように配合し、ジルコニアビーズを用いてペイントシェーカーで16時間撹拌し、NiO分散液を作製した。
先に作製したAl多孔質層被覆SUS316L製発泡金属板をNiO分散液に浸漬し、取り出して温度:300℃、1時間保持の条件で燒結し、さらにH雰囲気中、温度:500℃、2時間保持の条件で還元処理することにより従来多孔質金属触媒1を作製した。この従来多孔質金属触媒1は図2に示されるように、Ni粒子が多孔質セラミックス層の表面にのみ分散して固着担持されていた。
【0018】
従来例2
実施例で用意したAl粉末およびNiO粉末を、Al粉末:50質量%、NiO粉末:50質量%となるように配合し、アルミナボールミルを用いてボールミルで16時間混合して混合粉末を作製し、得られた混合粉末を50MPaで圧粉し、直径:2mm、高さ:5mmの寸法を有する円柱状ペレットを成形し、得られた成形体を大気中、温度:400℃、2時間保持の条件で燒結し、その後、H雰囲気中、温度:500℃、2時間保持の条件で還元処理することにより従来多孔質金属触媒2を作製した。
【0019】
得られた本発明多孔質金属触媒および従来多孔質金属触媒1〜2を触媒層体積がVリットルとなるように体積調整し、これらをSUS316製円筒における触媒充填部に充填し、円筒の周囲を800℃にヒーターで加熱しながら、改質原料ガスであるメタン+水蒸気の混合ガス(スチーム/カーボン比=2.5)を入口ガス流量:Ft(リットル/h)となるように導入し、排出ガスのメタン(CH)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)をガスクロマトグラフにて測定し、メタン転化率={1‐改質後ガスCH/(改質後ガスCO+CO+CH)}×100として転化率99%を達成するに必要な最小SV値=Ft/Vを測定し、その結果を表1に示すことにより多孔質金属触媒の評価を行った。
【0020】
【表1】
Figure 2005007298
【0021】
【発明の効果】
表1に示される結果から、本発明多孔質金属触媒は従来多孔質金属触媒1〜2に比べてSV値が各段に高いところから、多孔質金属触媒としての特性が各段に優れていることが分かる。したがって、この発明の多孔質金属触媒は、炭化水素ガスを改質するための改質器用触媒として有効であるので、特に小型化を必要とする燃料電池用水素を炭化水素ガスから製造するための改質触媒として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の多孔質金属触媒の断面を示す模式図である。
【図2】この発明の多孔質金属触媒を作製する際に使用する複合セラミックス粉末の断面を示す模式図である。
【図3】従来の多孔質金属触媒の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 多孔質金属
2 多孔質セラミックス層
3 触媒粉末
3´ 触媒粉末
4 セラミックス粉末
5 セラミックス空孔
6 多孔質金属空孔
7 骨格
8 凹凸
9 複合セラミックス粉末
21 触媒層
22 触媒層

Claims (8)

  1. 三次元網目構造を有する多孔質金属担体の表面に、触媒粉末を担持した多孔質セラミックス層からなる触媒層を形成してなる多孔質金属触媒であって、
    前記触媒層は、触媒粉末を多孔質セラミックス層の最表面およびセラミックス空孔内面に固着し担持した構造を有することを特徴とする多孔質金属触媒。
  2. 前記三次元網目構造を有する多孔質金属担体の骨格の表面に、セラッミックス粉末の表面を触媒粉末が被覆した複合セラミックス粉末が固着担持されていることを特徴とする請求項1記載の多孔質金属触媒。
  3. 前記触媒粉末は、Ag,Pd,Ru,Ti,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Rh,Pt,Cu,Zn,In,Sn,Pd,Ge,Si,Al,Sbの内のいずれかの金属粉末またはそれらの合金粉末からなることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質金属触媒。
  4. 前記触媒粉末は、Ni,Ru,Rh,Ptの内のいずれかの金属粉末からなり、前記多孔質セラミックス層はアルミナからなることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質金属触媒。
  5. 前記多孔質金属触媒は、炭化水素ガスを改質するための改質器用多孔質金属触媒であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の多孔質金属触媒。
  6. 触媒粉末をセラッミックス粉末の表面に吸着した複合セラミックス粉末が懸濁している複合セラミックススラリーを作製し、この複合セラミックススラリーを三次元網目構造を有する多孔質金属担体に塗布して複合セラミックスコーティング層を形成し、この複合セラミックスコーティング層を乾燥し焼成することを特徴とする多孔質金属触媒の製造方法。
  7. 酸化物触媒粉末をセラッミックス粉末の表面に吸着した複合セラミックス粉末が懸濁している複合セラミックススラリーを作製し、この複合セラミックススラリーを三次元網目構造を有する多孔質金属担体に塗布して複合セラミックスコーティング層を形成し、この複合セラミックスコーティング層を乾燥し焼成したのち還元処理することを特徴とする多孔質金属触媒の製造方法。
  8. 前記複合セラミックススラリーを三次元網目構造を有する多孔質金属担体に塗布する方法は、電気泳動法によることを特徴とする請求項6または7記載の多孔質金属触媒の製造方法。
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