JP2005006668A - 炭酸泉生成方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度炭酸泉を生成する。
【解決手段】圧力容器1には加圧炭酸ガスが供給される。浴槽4からの温水は原水汲み上げ管5を通じて圧力容器1の中に連続的に供給され、圧力容器1の気相領域に散布され、水粒子の状態で炭酸ガスと接触して炭酸ガスを含有した炭酸泉となり、圧力容器1の底に液相となって貯留される。圧力容器1内の炭酸泉は炭酸泉吐出管7を通じて連続的に浴槽4に排出される。炭酸泉排出管406にはオリフィスなどの排出量抑制機構8が介装されており、これにより圧力容器1の底には所定水位の炭酸泉が貯留された状態が維持される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴用や治療用の炭酸泉を生成する炭酸泉生成方法及び装置に関する。本発明は、また、業務用だけでなく一般家庭で健康状態と衛生状態とを増進するためのツールの一つとして家庭風呂や24時間風呂を楽しむことのできる炭酸泉生成方法及び装置に関する。本発明は、人工的に炭酸泉を生成したり、天然の炭酸泉や鉱泉の溶存炭酸ガスの濃度を高めるのに適用することができ、また、遊泳プール(室外プールや温水プール)にも適用することができる。本発明の炭酸泉生成方法及び装置は、美容パックや美容浴などの美容及び/又は毛髪の活性化のために用いるのに適している。
【0002】
【従来の技術】
炭酸泉は、保温効果に優れた皮膚に優しい温泉として世界的に知られている。近年、糖尿病患者に多く見られるように、例えば足のキズが悪化して壊死状態になり、このため足の切断手術が必要になる事例が世界的に増加している。このような問題を解消するのに、高濃度炭酸泉に入浴する治療方法が有効であると考えられている。
【0003】
人体の皮膚は、冷水に触れたときに体温の低下を防ぐために毛細血管の収縮が起こり、皮膚近傍での血流が減少する。これに対して、炭酸泉に肌が接すると、皮膚の下に炭酸ガスが浸透して酸素欠乏状態になり、この酸素欠乏状態の信号を受けた毛細血管は大量の血液を流せるように毛細血管の入口を開き、この結果、皮膚近傍の血流が増大し、皮膚の紅潮現象となって現れる。このメカニズムが、炭酸泉の浴用効果と考えられている。ここに、温泉として適温である40〜45℃程度の温度での炭酸ガス飽和濃度は約1,000PPMである。
【0004】
ところで、美容に関する基本的な考え方は、皮膚を反復的に刺激して皮膚近傍の毛細血管の働きを良くすることで皮膚を活性化させることにある。例えば、高濃度(例えば約800ppm以上)の炭酸ガスを含有する炭酸水を用いて美容パックを行った場合、上述したメカニズムで皮膚近傍の血流が増大して皮膚を活性化させることができると期待でき、また、同様に頭皮を高濃度炭酸泉でパックしたり炭酸泉浴(頭皮浴)させることで頭皮を活性化させることができ、このことは毛髪の活性化に通じると期待できる。
【0005】
又、冬の乾燥期間に老人特有の皮膚のかゆみを防ぐためには,高濃度の炭酸泉による毛細血管を発達させるのが効果的である。浴用剤として炭酸ガス発生剤が販売されているが、この炭酸ガス発生剤をお風呂に投入したとしても、これにより得られる炭酸泉の濃度は約60〜100ppmであり、炭酸泉の浴用効果を本格的に得るには低濃度である。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−179178号公報
【0007】
特許文献1は、比較的高濃度の炭酸泉を生成する方法及び装置を開示している。この提案によれば、タンク内に温水を貯蔵し、このタンク内の温水中に微細な気泡の炭酸ガスを約10分間、供給することにより、炭酸泉(濃度は約650〜725ppm)を生成することができると、この公報には記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示の炭酸泉生成方法及び装置は、いわゆる貯留式であり、その使用形態は、基本的には、タンクに所定量の水又は温水を投入した後に炭酸泉を生成する工程を実行し、次いで、このタンクから炭酸泉を取り出し、これにより減少したタンク内の水又は温水の不足分を補充した後に、再び炭酸泉を生成する工程を実行するというものであり、炭酸泉を連続的に生成しながら取り出すことができなかった。
【0009】
ところで、大型の温泉施設や家庭用24時間風呂でレジオネラ菌の問題が発生して社会問題化している。具体例として、宮崎の第三セクター方式の公共温泉施設で利用者がレジオネラ菌に感染して死亡するという痛ましい事故が発生している。
【0010】
本発明の目的は、効率良く炭酸泉を生成する炭酸泉生成方法及び装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、風呂から汲み上げた温水を循環させて炭酸泉を楽しむことのできる炭酸泉生成方法及び装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、営業用の大浴場から汲み上げた温水を循環させて高濃度の炭酸泉を楽しむことのできる炭酸泉生成方法及び装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、遊泳プールで使用する水として利用でき、肌に優しく且つ菌の繁殖を防止することのできる炭酸泉生成方法及び装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、水虫治療のような医療、美容や毛髪活性に使用するのに適した態様で炭酸泉を利用するのに好適な炭酸泉生成装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、健康に貢献できるだけでなく優れた殺菌効果を発揮することのできる炭酸泉生成方法及び装置を提供することにある。
【0011】
上記の課題は、本発明の一つの観点によれば、
加圧炭酸ガスを圧力容器の中に供給する炭酸ガス供給工程と、
大気圧下の原水源からの原水を温水化させながら又は温水源からの温水を連続的に圧送ポンプで圧送して前記圧力容器内の炭酸ガス領域に散布して温水を炭酸ガスと接触させる散布工程と、
前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉が残留した状態を保持することができるように炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら前記圧力容器の底部から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出抑制工程とを有する炭酸泉生成方法を提供することにより達成される。
【0012】
上記の課題は、本発明の他の観点によれば、
加圧炭酸ガスを圧力容器の中に供給する炭酸ガス供給工程と、
大気圧下の原水源からの原水を連続的に圧送ポンプで圧送して前記圧力容器内の炭酸ガス領域に散布して原水を炭酸ガスと接触させる散布工程と、
前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉が一定の水位で残留した状態を保持することができるように炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら前記圧力容器の底部から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出抑制工程と、
前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉及び/又は前記炭酸泉排出工程の炭酸泉を所定の温度まで加熱する加熱工程と、を有する炭酸泉生成方法を提供することにより達成される。
【0013】
上記の課題は、本発明の別の観点によれば、
加圧炭酸ガスが供給される複数の圧力容器を順次通過させることにより高濃度の炭酸泉を生成し、最終段の圧力容器から高濃度の炭酸泉を排出させることにより連続的に炭酸泉を生成する方法であって、
大気圧下の原水源からの原水を第1段目の圧力容器内の炭酸ガス領域に散布する散布工程と、
該第1段目の圧力容器内に貯留した炭酸泉が該第1段目の圧力容器の底に残留した状態を保持しつつ該炭酸泉を後続の圧力容器内の炭酸ガスと接触させながら該後続の圧力容器に移動させる炭酸泉移動工程とを有することを特徴とする炭酸泉生成方法を提供することにより達成され、この方法においては、比較的低温の炭酸泉(例えば鉱泉)を生成する場合にも適用することができる。
【0014】
上記の課題は、本発明の他の観点によれば、
加圧炭酸ガスが供給される圧力容器の気相領域の内周部分に上方に向けて、外周部分に下方に向けて流れる気流を生成する工程と、
前記圧力容器の気相領域に配置された、底面に多孔通気プレートを含むトレー上に水を通過させる、前記多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスにより、前記トレー上を移動する水に気泡を生成してバブリングする気相領域バブリング工程とを有することを特徴とする炭酸泉生成方法を提供することにより達成され、この方法においても、比較的低温の炭酸泉(例えば鉱泉)を生成する場合にも適用することができる。
【0015】
また、本発明の更に別の観点によれば、
加圧炭酸ガスが供給される圧力容器の気相領域の内周部分に上方に向けて、外周部分に下方に向けて流れる気流を生成する工程と、
前記圧力容器の気相領域に配置された内部タンクの底を構成する多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスにより、前記内部タンク内に供給される水に気泡を生成してバブリングする気相領域バブリング工程と、
前記内部タンクの上端縁からオーバーフローして圧力容器の底部に貯留した炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら該圧力容器から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出抑制工程とを有する炭酸泉生成方法を提供することにより達成され、この方法においても、比較的低温の炭酸泉(例えば鉱泉)を生成する場合にも適用することができる。
【0016】
本発明は、圧力容器内に供給する温水及び/又は圧力容器内及び/又は原水や圧力容器から排出する炭酸泉に銀イオンを添加するのが好ましく、これに代えて又はこれに加えて、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した殺菌液を添加するのが好ましい。
【0017】
圧力容器内に供給する温水に銀イオンを添加したときには、この温水供給管路内で温水と銀イオンとが混合しながら圧力容器に入り込むことから、温水を満遍なく殺菌することができる。この場合、圧力容器に供給する温水は、浴槽又はプールから汲み上げた温水(約24℃〜約45℃)であれば(浴槽又はプールから汲み上げた温水に圧力容器内で炭酸ガスを吸収させて、再度、浴槽又はプールに戻す循環系であれば)、使用する炭酸泉を殺菌することができるだけでなく、圧力容器内を殺菌することができるので好ましい。プールなど藻の発生を抑えるのであれば、銀イオンに加えて銅イオンも添加すればよい。
【0018】
最も好ましくは、圧力容器内に供給する温水に銀イオンを添加し、圧力容器から排出する炭酸泉に銀イオンと銅イオンとを添加すれば、殺菌効果及び藻の発生抑制効果の双方の効果を得ることができる。
【0019】
銀イオンは、各種のバクテリアの細胞に強く吸着し、バクテリアの細胞酵素をブロッキングして死滅させると考えられている。また、銀イオンは、大腸菌やレジオネラ菌に対して強い殺菌作用を示すことが知られている。この殺菌効果は、例えば24時間風呂であれば2分間〜数10分間程度銀イオンを添加して殺菌することで得られることが知られていることから、本発明においても、僅かな時間に制限して銀イオンを添加するようにすればよい。
【0020】
レジオネラ菌の発育に適したpHは6.9プラス/マイナス0.1と狭いが、ある研究レポートによれば、pHは6.2〜9の範囲の浴槽水からレジオネラ菌が検出されたと報告がある。
【0021】
炭酸泉は、実験によれば、炭酸ガス濃度が例えば100ppmでpH5.87になる。300ppmでpH5.39、42℃の温水の飽和炭酸ガス濃度である1000ppmであればpH4.87であった。従って、炭酸ガス濃度100ppmの高濃度炭酸泉を生成して、これを使用すれば、pHがレジオネラ菌の生育範囲よりも酸性側にあることから、レジオネラ菌に対して極めて安全な温泉として使用することができることが分かるであろう。
【0022】
他方、遊泳プールの殺菌で塩素系殺菌剤が使用されており、残留塩素が1.25mg/リットルを維持すると15分間でレジオネラ菌が死滅するが、0.65mg/リットル(0.65ppm)では60分間経過しても死滅しないことが分かっている。通常の遊泳プールでは、残留塩素が0.4〜1mg/リットルに維持されているが、刺激臭(塩素臭)が強い。
【0023】
したがって、本発明に従う炭酸泉生成方法又は装置により高濃度炭酸泉を生成して、例えば100ppmの炭酸泉を遊泳プール(温水プールや室外プール)に使用することでレジオネラ菌対策も可能になるが、例えば60ppm程度の炭酸泉を使用するときにはレジオネラ菌対策を施すことが好ましく、このために、炭酸泉生成装置の中または装置の前後で、単に次亜塩素酸ソーダをそのまま炭酸泉に添加したときには炭酸ソーダが生成されてしまう。
【0024】
これを解決するには、次亜塩素酸塩(典型的には次亜塩素酸ソーダ)又は亜塩素酸塩(典型的には亜塩素酸ソーダ)の溶液を酸性に調製した殺菌液を炭酸泉生成装置の中又は装置の前後で添加することで、次亜塩素酸又は亜塩素酸による殺菌を行うようにすればよい。次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した殺菌液を生成するのに、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液と酸溶液とを区分して充填した一つの容器を提供し、これを使用するときに容器内で次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液と酸溶液とを混合させて次亜塩素酸又亜塩素酸による殺菌液を生成すればよい。次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液はアルカリ度合いが高くなるほど安定化することが知られていることから、容器に充填する次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の希釈水溶液はアルカリ調整液で比較的高いアルカリ状態に調製した後に容器内に収容するのが好ましい。
【0025】
このように、本発明の炭酸泉生成方法及び装置によれば、比較的高濃度の炭酸泉を大量に生成することができるが、レジオネラ菌対策を徹底するのであれば、次亜塩素酸又は亜塩素酸による殺菌液を添加することで、塩素臭が殆ど無い状態で且つ完全に殺菌した状態で、例えばプールでの遊泳を楽しみながら且つ美容(肌)や健康によい炭酸泉浴を楽しむことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、本発明に従う炭酸泉生成方法及び装置の説明に使用する炭酸泉の用語は、基本的には、プールや風呂に使用できる程度の温度(約24℃〜約45℃)を有する炭酸ガスを含有する炭酸水を意味し、また、温水の用語は、水の中に足や身体を入れたときに震え上がらない程度の温度(約24℃〜約45℃)を有する水を意味する。したがって、本発明に従う炭酸泉生成装置は、この装置内に原水を供給する段階で加熱して温水状態にしてもよく、また、装置内で加熱して温水状態にしてもよく、また、装置から炭酸泉を排出するときに加熱してもよく、また、生成した高濃度炭酸水を浴槽に充填した後にこの浴槽内の高濃度炭酸水を加熱して炭酸泉にしてもよく、例えば室外プール(温水プールではない通常の遊泳プール)であれば、約24℃程度まで太陽の熱で加温されることを含む。したがって、この明細書で使用する「炭酸泉」という用語は、少なくとも人体に使用する段階で震え上がらない程度の温度である約24℃以上の温度を有することになる高濃度炭酸水を意味していると理解されたい。また、「高濃度」という用語は、基本的には、炭酸ガス発生剤をお風呂に投入したときに得られる濃度(約60〜100ppm)よりも高い濃度を意味していると理解されたい。
【0027】
図1を参照して本発明の概要を説明する。図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に関連している。この第1の実施の形態は、大気圧下の原水源(好ましくは温水源)からポンプにより連続的に汲み上げた原水を給湯器で加熱して温水化した後又は温水源からの温水を圧力容器内の加圧下の炭酸ガス雰囲気に散布し、これにより生成され且つ圧力容器の底部に貯留する炭酸泉を大気圧下の外部(典型的には温水源)に排出するものである。つまり大気圧下の原水源から汲み上げた原水(例えば鉱水や温水)を連続的に圧力容器の中に入れて、この圧力容器の中で高濃度の炭酸泉に生成し、圧力容器の底に所定水位以上の炭酸泉を貯留した状態で圧力容器の底から外部に排出するものである。
【0028】
図1の参照符号1は圧力容器であり、この圧力容器1には、典型的には炭酸ガスボンベである炭酸ガス源2から加圧した炭酸ガスが供給される。大気圧下の原水源の原水(例えば鉱泉や井戸水)を加熱して温水化した後又は浴槽4の天然温泉又は温水を圧力容器1に圧送する。他の態様として、大気圧下の原水源から例えば鉱泉をポンプ3により圧力容器1の中に圧送する。そして、圧力容器1内では、原水汲み上げ管5に連結された噴霧ノズルやシャワーノズルなどからなる散布手段6によって原水の散布が行われる。散布手段6は圧力容器1内の上部つまり気相領域に配置される。圧力容器1で炭酸ガスと接触することにより炭酸泉となり、この炭酸泉は、典型的には大気圧下の水槽(典型的には浴槽)に排出される。圧力容器1で加温して所定の温度(例えば45℃)の炭酸泉を生成してもよいし、圧力容器1から大気圧下の水槽に排出する過程又は炭酸泉を受け取った水槽で加温して所定の温度(例えば45℃)に調整するようにしてもよい。
【0029】
散布手段6としては、シャワーノズル、スプレーノズルであってもよい。以下の説明では、特に明記しない限り、シャワーノズル、スプレーノズルにも適用可能である。図1に例示するように、散布手段6として噴霧ノズルを用いることにより、散布する水を微粒子化することで、一層高濃度の炭酸泉を生成し易くなる。
【0030】
圧力容器1内の気相領域は、高圧炭酸ガスの供給により大気圧よりも高い圧力状態に維持され、この高圧の炭酸ガス雰囲気の中に温水がシャワーノズル又は噴霧ノズル6によって散布され、これにより高濃度に炭酸ガスを含有した炭酸泉が圧力容器1内で生成され、圧力容器1の底部に液相となって溜まる。
【0031】
圧力容器1の底部には、炭酸泉吐出管7が接続されており、圧力容器1の内部で生成されて底部に貯留する炭酸泉は、炭酸泉吐出管7を通じて浴槽4に排出される。炭酸泉吐出管7には、炭酸泉排出抑制機構としてのオリフィスや減圧機構8が介装されており、これにより圧力容器1内の液相の水位レベルが維持される。
【0032】
上述した構成から理解できるように、圧力容器1、散布手段6などからなる炭酸泉生成システムは、ポンプ3により浴槽4から温水を汲み上げ、この汲み上げた温水を炭酸ガスで充満した高圧の気相に散布して高濃度炭酸泉を生成した後に、減圧機構8を介して再び浴槽4に戻す、大気圧下の原水源(浴槽)4を含む循環式高濃度炭酸泉生成システムを構成しており、これにより、浴槽4内の炭酸泉に溶存する炭酸ガス濃度を高濃度に且つ一定に保つことができる。
【0033】
浴槽4中の温水はゴミなどを含むことから、浴槽4中の温水を汲み上げる原水汲み上げ管5の吸い込み口及び/又はポンプ3を挟んでその前後にフィルタや濾過器などのゴミ捕獲手段9を設けるのが好ましい。また、浴槽4中の温水の温度を例えば約42℃に一定に保つために、例えば圧力容器1内の液相領域にヒータ10を設けて、このヒータ10で保温及び/又は加温しながら高濃度炭酸泉を生成するのが好ましく、浴槽4の中の温水又はポンプ3で汲み上げた温水及び/又は炭酸泉吐出管7を通る温水の温度を検出する温度センサ(図示せず)を設け、この温度センサで検出した温度が所定の温度よりも低いときにヒータ10をオンさせるようにするのが好ましい。圧力容器1の中にヒータ10を内蔵する代わりに、原水汲み上げ管5及び/又は炭酸泉吐出管7の回りにヒータを付設して、このヒータによって温水の温度を一定に保つようにしてもよく、及び/又は、循環式の給湯器を浴槽4に付加して、この循環式の給湯器によって浴槽4内の温水を加温して浴槽4内の炭酸泉の温度を適温に保つようにしてもよい。
【0034】
炭酸泉生成システムを設置した後に始めて運転する初期工程、又は、炭酸泉生成システムのメンテナンスを終了した後に始めて運転するときの初期工程で、圧力容器1に炭酸ガスを充填しながら圧力容器1内の空気を外部に排出することにより圧力容器1内を炭酸ガスで満たすのが好ましい。このために、圧力容器1の例えば上部に、空気を排出するための排気管11を設けると共に、この排気管11に開閉バルブ(排気バルブ)12を設けるのがよい。
【0035】
圧力容器1の内部で生成される炭酸泉の溶存炭酸ガス濃度は、圧力容器1の内部の炭酸ガスの圧力によって左右される。炭酸ガスの圧力が高ければ炭酸泉の濃度は高くなる傾向になり、炭酸ガスの圧力が低ければ炭酸泉の濃度は低くなる傾向になる。炭酸ガス源として高圧ガスボンベを利用するのであれば、高圧ガスボンベ2から取り出した炭酸ガスの圧力を所定の圧力に調整するために減圧弁などの圧力調整弁を設けるのがよい。また、この圧力調整弁を制御することにより圧力容器1内の圧力を制御し、これにより圧力容器1内で生成する炭酸泉の濃度を制御することができる。
【0036】
高圧炭酸ガスは圧力容器1内の上部に供給するようにしてもよいが、圧力容器1に供給する高圧炭酸ガスの一部又は全てを圧力容器1の液相領域に配置した多孔質体13で散気させることによりガス接触手段を構成するようにしてもよい(図2)。高圧炭酸ガスを多孔質体13を介して圧力容器1内の液相領域に散気させることにより、気泡となって温水と接触した後に気相領域を炭酸ガスで満たすことになる。
【0037】
散布手段6は、例えば噴霧ノズルやシャワーノズルを配置するのであれば、圧力容器1内の気相領域の全領域に満遍なく水を散布できるように数多く配置するのがよい。例えば、図1に例示したように、圧力容器1の中心から放射状に延びる配管の長手方向に沿って複数の噴霧ノズルやシャワーノズルを配置すればよい。また、図3に例示したように、圧力容器1内部の外周部分に複数の配管を周方向に等間隔に配置し、各配管に複数の噴霧ノズルやシャワーノズル6を取り付けて、各噴霧ノズルやシャワーノズル6から圧力容器1の中心に向けて水を散布するようにしてもよい。
【0038】
噴霧ノズルから水を噴霧させるには、シャワーノズルやスプレーノズルに比べて比較的高圧である必要があるが、微粒化により高濃度の炭酸泉を生成し易くなる。家庭用の炭酸泉生成システムであれば、日常生活の中で炭酸泉や美容浴を楽しむことができる程度の比較的低濃度の炭酸泉が生成できれば充分であると思われることから、主にシャワーノズルやスプレーノズルを採用する可能性が大であり、圧力容器内の圧力も比較的低圧で足り、従って、システムの小型化の要請にも応じることができる。
【0039】
これに対して、薬浴効果を目的とする大浴場や温泉地での使用態様では、大量の高濃度炭酸泉の生成が容易な(例えばワンパス(one−pass)で高濃度炭酸泉が生成できるように)噴霧ノズルを採用し、圧力容器内の圧力を比較的高圧に設定することで、システムの小型化の要請に応じることができる。圧力容器1の内部で生成される炭酸泉の濃度は、気相領域に噴霧する水の粒子の大きさによって左右され、水の粒子が小さいほど炭酸泉の濃度を高くなる傾向にある。高濃度の炭酸泉を生成するには、噴霧ノズルを採用するのが好ましく、平均径が2〜50μm、好ましくは2〜15μm、最も好ましくは2〜8μmの径の粒子を噴霧できる能力を備えているのがよい。
【0040】
圧力容器1の内部に貯留される炭酸泉の水位つまり液相の水位は、所定の幅を有する所定のレベルに維持するのが好ましい。このため、炭酸泉排出抑制機構として、図3に例示したように、圧力容器1に下限水位検知センサ15と上限水位検知センサ16のような水位レベル検知手段を用意し、また、炭酸泉吐出管7の減圧機構8よりも好ましくは下流側に開閉バルブ又は流量調整バルブ17を設け、圧力容器1内の水位が上限レベルを超えたときに開閉バルブ又は流量調整バルブ17を開放し、圧力容器1内の水位が下限レベルを下回ったときに開閉バルブ又は流量調整バルブ(例えば可変オリフィス)17を制御して開閉バルブを閉じる又は流量調整バルブを絞り込むようにするのがよい。このような制御を行うのに電子式のコントローラ又はシーケンサ20を用いると都合がよい。
【0041】
圧力容器1内の気相領域に散布された水が炭酸ガスと接触する時間を延長することは、特にシャワーノズルやスプレーノズルを採用したときに、炭酸泉の濃度を高めるのに効果的である。図3に示すように圧力容器1の例えば気相領域の底部にファン21を設け、このファン21によって圧力容器1内の気相領域の中心部分に強制的な上昇気流を作る又は気相領域を攪拌するようにしてもよい。また、このファン21の回転シャフト21aに、該シャフト21aから放射状に単数又は複数の衝突板22を設け(図4)、圧力容器1の外周部から中心に向けて散布された水を、ファン21と一緒に回転する衝突板22に衝突させて、水粒子を微細化するようにしてもよい。変形例として、例えば比較的噴射圧が高い場合には、ノズルから噴射された水粒子が衝突するように、可動又は固定の衝突部材(例えば円筒状のパイプ)を配置しておき、この衝突部材に水粒子を衝突させることにより水粒子を微細化させるようにしてもよい。
【0042】
また、回転シャフト21aに設けられる衝突板22に関し、この衝突板22を、図5から理解できるように、回転シャフト21aの回転方向遅れ側に所定の角度(図示の角度θ)傾斜させて、円筒状の圧力容器1の中心に向けて配置したシャワーノズルや噴射ノズルなどの散布手段6から放出される水粒子が衝突板22とできるだけ正面衝突するようにしてもよい。なお、図5では、衝突板22を途中で屈曲させるようにしたが、回転シャフト21aから真っ直ぐに延びる形状の衝突板22であれば、円柱状の回転シャフト21aに外接し且つ接線方向に延びるように配置することにより、回転シャフト21aの回転方向遅れ側に角度θ傾斜するように配置してもよい。更に、衝突板22の形状に関し、図6のように、基端から先端に向かう途中で、回転方向遅れ側に屈曲させる(図5)ことに代えて、回転方向遅れ側に湾曲した形状であってもよい。
【0043】
また、回転シャフト21aから放射状に真っ直ぐに又は回転方向遅れ側に湾曲して延びる衝突板22の先端に、衝突板22の厚みよりも拡大した膨出部を設けるようにしてもよい。膨出部は、断面円形の円柱体、断面矩形の角柱体などで形成することができ、その断面形状は、楕円など任意である。また、変形例として、上述した膨出部を衝突板22の代わり用い、例えば膨出部としてのパイプの上端及び下端を連結部材(例えば、プレートやロッド)を介して回転シャフト21aに連結し、膨出部で水粒子と衝突させることにより微粒子化するようにしてもよい。
【0044】
回転する衝突板22は比較的に高速回転させて、散布手段6から放出される水粒子と衝突板22とが激しく衝突するようにするのがよく、このように衝突板22を高速回転させるときには、衝突板22の基端から先端までの長さ寸法は比較的小さく設計して、この衝突板22が高速回転することに伴う風の発生を極力抑えるようにするのが好ましい。
【0045】
また、圧力容器1内の温水や圧力容器1の内部を殺菌するために、炭酸ガスのほかに少量のオゾンガスを供給するか又は、圧力容器1の内部で紫外線照射しながら炭酸泉を生成してもよい。このような殺菌を行うことで、老人に多い水虫の治療などの医療用炭酸泉として利用することができ、また、レジオネラ菌やセラチア菌の発生や増殖を防止することができる。
【0046】
また、炭酸泉吐出管7には、好ましくは、オリフィスや減圧機構8の下流に、銀イオン発生システムつまりAg溶出システム23(図3)を配置して微量のAgイオンを炭酸泉に添加することが、バクテリアを殺菌するのに好ましい。Ag溶出システム23の一例としては、一対のAg電極に印加するプラス/マイナス電位を短いサイクルで入れ替えることでAgイオンを溶出させるシステムが知られている。
【0047】
また、あるいは、原水源から圧力容器1に供給される原水にオゾン又は次亜塩素酸ソーダか次亜塩素酸等を供給し、又は圧力容器1の内部にオゾン又は次亜塩素酸ソーダか次亜塩素酸ソーダ等を供給して、生成した炭酸泉の殺菌を行うようにしてもよい。
【0048】
高濃度の炭酸泉を生成するのに、図3に図示するように、圧力容器1内の水を循環させる管路25を設け、圧力容器1内の水を第2のポンプ(循環ポンプ)26で汲み上げ、汲み上げた水を圧力容器1の上部から圧力容器1の内部に例えばシャワーノズル6を介して吐出させるようにしてもよい。リターン管25は、図3に例示するように、炭酸泉吐出管7から分岐した管路構成を採用してもよく、また、独立した管路構成を採用してもよい。
【0049】
図1〜図3の炭酸泉生成システムは、浴槽4から汲み上げた炭酸泉を圧力容器1の中で高圧炭酸ガスと接触させた後に、再び、共通の浴槽4に戻す循環系を構成しているが、第1の水槽(好ましくは温水)から汲み上げた水又は温水を圧力容器1の中で高圧炭酸ガスと接触させた後に、別の第2の水槽に排出してもよいことは勿論である。
【0050】
高濃度の炭酸泉を連続的に生成する他のシステムとして、図6に例示するように、複数の圧力容器1を用意して多段形式で炭酸泉を生成するようにしてもよい。すなわち、多段式炭酸泉生成システムは、図6の例で説明すれば、3つの圧力容器1A、1B、1Cを有し、第1段目の圧力容器1Aには、ポンプ3によって汲み上げた浴槽4の中の温水が、例えばシャワーノズルからなる散布手段6によって散布され、これにより生成された炭酸泉が第1段圧力容器1Aの底部に貯留される。第1段圧力容器1A内の炭酸泉は、連通管(中継管)28及びその下流端に設けられた例えばシャワーノズルからなる散布手段6によって、第2段目の圧力容器1B内に散布される。同様に、第2段目の圧力容器1B内の炭酸泉は、連通管28及びその下流端に設けられた例えばシャワーノズルからなる散布手段6によって、第3段目の圧力容器1C内に散布される。このようにして、浴槽4内の温水は、第1段目の圧力容器1Aから、順次、第2段目の圧力容器1B、第3段目の圧力容器1Cに移行することにより、温水に含有する炭酸ガスの濃度を順次高めることができ、最終段の圧力容器1Cの高濃度炭酸泉が浴槽4に還流される。なお、図6は、原水汲み上げ管5の吸い込み口にヘアキャッチャなどの簡便なフィルタ9を設け、原水汲み上げ管5には(ポンプ3よりも下流側又は上流側)に濾過器9を設けた例を示している。
【0051】
上記の例では、最終段の圧力容器1Cから炭酸泉を取り出すようにしてあるが、これよりも上段の例えば第2段の圧力容器1B及び/又は第1段の圧力容器1Aからも炭酸泉を取り出すことができるようにしてもよい。これによれば、用途に応じて濃度の異なる炭酸泉を利用することができ、例えば露天風呂では最終段の圧力容器1Cから取り出した比較的高濃度の炭酸泉を使用し、室内風呂では第2段の圧力容器1B又は第1段の圧力容器1Cから取り出した比較的低濃度の炭酸泉を使用することができる。
【0052】
多段式炭酸泉生成システムの散布手段6にシャワーノズルを採用したときには、噴霧ノズルを採用した場合に比べて、比較的低圧であっても圧力容器1内に温水を散布することができるため、第1段圧力容器1A内の内圧つまり炭酸ガス圧を比較的低圧(例えば、5気圧)に設定し、次の第2段圧力容器1Bの内圧を3気圧、最終段の圧力容器1Cの内圧を2気圧に設定したとしても、第1段と第2段との間の圧力差及び第2段と第3段との間の圧力差で、第2段圧力容器1B及び第3段圧力容器1C内のシャワーノズル6から温水を散布させることができる。また、最終段の圧力容器1Cの内圧を1気圧程度に設定することができるのであれば、炭酸泉吐出管7に減圧機構やオリフィス407を設ける必要が無くなる。いずれにせよ、各段の圧力容器1内に貯留される温水がゼロになるのを回避するために、炭酸泉規制及び/又は抑制機構として各圧力容器1に水位センサ(図3の参照符号15、16)を設け、また、圧力容器1から延びる炭酸泉吐出管7又は連通管(中継管)28に開閉バルブ又は流量制御バルブ17を設けて、圧力容器1内の水位が所定水位よりも低下したときには、当該圧力容器1に関連した開閉バルブ又は流量を調整することのできる流量制御バルブを閉じ方向に制御することにより、圧力容器1内の水位を略一定に保つようにするのが好ましい。
【0053】
多段式炭酸泉生成システムに含まれる複数の圧力容器1の一部の圧力容器に関して、多孔質体などの散気手段30を使って炭酸ガスを供給するようにしてもよい。図7は、その一例を図示してある。最終段の圧力容器1Cに散気手段30により炭酸ガスを供給するときには、例えば、その上段の圧力容器1Bと最終段の圧力容器1Cとを、減圧機構8を介装した連通管(中継管)28で連結することにより、この最終段の圧力容器1Cの内圧が大気圧よりも若干高い圧力(例えば1.5〜2気圧)となるように調整することができる。また、この散気手段30を含む最終段の圧力容器1Cから炭酸泉吐出管7を通じて炭酸泉を取り出すのに、必要に応じて減圧機構8を炭酸泉吐出管7を設けて連続的に炭酸泉を排出させてもよく、或いは、定期的に所定時間毎に炭酸泉を排出させるようにしてもよい。また、第2段以降の圧力容器1B、1Cの連通管28にポンプ(図示せず)を配置して、このポンプ圧で散布手段6から水を散布してもよい。連通管28にポンプを配置することで、第1段から最終段までの圧力容器1内の内圧を同圧に設定することができる。
【0054】
図6、図7の多段式炭酸泉生成システムは、浴槽4から汲み上げた炭酸泉を圧力容器1A〜1Cの中で高圧炭酸ガスと接触させた後に、再び、共通の浴槽4に戻す循環系を構成しているが、第1の水槽(好ましくは温水)から汲み上げた水又は温水を圧力容器1A〜1Cの中で高圧炭酸ガスと接触させた後に、別の第2の水槽に排出してもよいことは勿論である。このことに関連して、第1の水槽から汲み上げた加温前の水(例えば井戸水や鉱泉)を第1段の圧力容器1Aに投入して炭酸ガスと接触させ、例えば第2段及び/又は第3段の圧力容器1B及び/又は1C内や、生成した炭酸泉を排水する経路で加熱して、所定の温度の炭酸泉(温泉)や温水プール用の温水にするようにしてもよい。
【0055】
圧力容器1の中に、噴霧ノズル、シャワーノズル、スプレーノズルなどの散布手段6によって散布された水が気相領域に永く滞留して炭酸ガス雰囲気との接触時間を延長し、及び/又は、散布手段6から散布された水を微粒子化するのに、先に図4を参照して説明したように、散布手段6から散布された水が衝突することのできる衝突板22を設けるのが効果的であり、特に、シャワーノズルやスプレーノズルを採用するときに有効である。図4に例示の衝突板22はファン21の軸に固設され、ファン21を駆動するためのモータ31が回転動作することにより、衝突板22が回転して、散布手段6、例えばシャワーノズルから散布された水が、回転する衝突板22に衝突して飛散し、飛散した温水がファン21によって形成される上昇気流に乗って気相領域を浮遊するようになっている。衝突板22は、圧力容器1内に散布された水が衝突する位置に固定的に配置されていてもよく、このような固定式の衝突板22は、一般的には、散布手段6から吐出される水粒子の径が比較的大きい場合の炭酸泉生成システムで採用するのがよい。
【0056】
高濃度炭酸泉システムを長期間運転したときに、析出する炭酸カルシウムなどの堆積によって例えば散布手段6の一部が目詰まりしてしまいシステムが設計通りの性能を発揮しなくなったときのことを考慮に入れたシステムを作るのであれば、例えば図8に示すように、ポンプ3の上流側に第1、第2の切換弁33、34を設け、また、炭酸泉吐出管7に第3切換弁35を設けて、洗浄薬剤タンク36から酢酸、塩酸などの有機酸を含む洗浄薬剤を汲み上げて、この洗浄薬剤を散布手段6から散布させて洗浄した後に洗浄薬剤タンク36に還流させる洗浄薬剤循環系を付設するのがよい。また、炭酸泉システムに洗浄薬剤が残留するのを避けるために、洗浄薬剤による洗浄が完了したら、上流側第2切換弁34を操作して洗浄薬剤の代わりに洗浄水(典型的には水道水や井戸水)で散布手段6などを水洗した後に、下流側の第2切換弁37を通じて排水すればよい。
【0057】
高濃度炭酸泉システムは、図9に図示するように、炭酸ガス濃度センサ40を有していてもよい。炭酸ガス濃度センサ40を原水汲み上げ管5及び/又は炭酸泉吐出管7に設けると共に、高圧炭酸ガスボンベ2などに通じるガス供給管41に開閉弁又は減圧弁のような圧力調整弁42を設けて、検出した炭酸ガス濃度が所定の値よりも低いときには開閉弁又は圧力調整弁42を開く方向に制御し、逆に、検出した炭酸ガス濃度が所定の値よりも高いときには開閉弁又は圧力調整弁42を閉じる方向に制御すればよい。このような制御を行うに電子式のコントローラ20が都合がよい。また、液晶や7セグメントLEDなどの表示器(図示せず)を用意し、炭酸ガス濃度センサ40で検出した炭酸泉の濃度や、浴槽に注入する炭酸泉の濃度を表示するようにしてもよい。また、図9に例示するように、原水汲み上げ管5及び炭酸泉吐出管7の双方に炭酸ガス濃度センサ40を設け、これら2つのセンサ40、40で検出した炭酸ガス濃度の差分値から炭酸ガス消費量を計測し、その累積値から炭酸ガス供給源である炭酸ガスボンベの交換時期を表示するようにしてもよい。
【0058】
また、炭酸ガス濃度センサ40は、安全対策にも活用することができる。すなわち、検出した炭酸ガス濃度が設定濃度を上回ったときに、システムの運転を強制的に止めたり、圧力容器1に対する炭酸ガスの供給を強制的に停止する(開閉弁42を閉じる)ようにしてもよく、また、圧力容器1の排気バルブ12を開いて、圧力容器1内の炭酸ガスを意図的に外部に排出するようにしてもよい。
【0059】
高濃度炭酸泉システムは、図9に図示するように、給湯器及び/又は昇温器(以下、これらを総称して給湯器という)43を含んでいてもよく、浴槽4内の温水の量が少なくなったときに給湯器43によって水を補給したり、定常的に一定量の水を補給することができる。また、給湯器43は、浴槽4内の炭酸泉の温度又は給湯器43が浴槽4から取り込んだ炭酸泉の温度又は浴槽4に戻す炭酸泉の温度を検出し、検出した温度が所定温度よりも低いときには給湯器43内の熱交換器を介して加熱することができる。このような保温又は加熱機構を備えた給湯器43を高濃度炭酸泉システムに付加したときには、圧力容器1内のヒータ10を省くことができる。
【0060】
本発明の他の実施の形態として定量式のシステムを採用することができる。定量式の高濃度炭酸泉生成システム45は、図10から理解できるように、メイン圧力容器46とサブ圧力容器47とを有し、メイン圧力容器46とサブ圧力容器47とは、その底部で連通管48により連通され、連通管48に設けられたポンプ49によりメイン圧力容器46内の温水がサブ圧力容器47の中に圧送される。また、サブ圧力容器47の上部には還流管50が設けられている。この還流管50は、メイン圧力容器46の上部に侵入し、シャワーノズルや噴霧ノズルなどの散布手段6が設けられている。メイン圧力容器46及び/又はサブ圧力容器47にヒータ10を設けてもよい。
【0061】
定量式システム45の初期工程では、メイン圧力容器46に、原水供給管51を通じて原水が充填される。この初期工程では、メイン圧力容器46の排気バルブ12を開いて、メイン圧力容器46内の空気を外部に排出しながら、好ましくは満水状態まで原水を充填し、メイン圧力容器46が満水状態になったら、原水供給管51の給水バルブ52を閉じて原水の供給を停止すると共に排気バルブ12を閉じる。なお、メイン圧力容器46の上部に接続した原水供給管51の代わりに、密閉可能な原水注入口を設け、この原水注入口から原水を投入するのであれば、メイン圧力容器46内の空気を原水注入口から外部に排気しながら温水又は水をメイン圧力容器46内に投入できることから、排気管11及び排気バブル12をメイン圧力容器46から省くことができることは言うまでもない。
【0062】
次いで、圧送ポンプ49を動作させてメイン圧力容器46内の原水をサブ圧力容器47に圧送する。この際に、炭酸ガスをメイン圧力容器46に供給し且つサブ圧力容器47の排気管11の排気バルブ12を開いて、サブ圧力容器47内の空気を外部に排出しながら行うのがよい。サブ圧力容器47が水又は温水で満されたらサブ圧力容器47の排気バルブ12を閉じる。この一連の初期工程により、メイン圧力容器46内には、空気を排出した後に炭酸ガスで満たされた気相領域が生成される。この状態で、メイン圧力容器46に炭酸ガスボンベ2から炭酸ガスを供給しながら、メイン圧力容器46内の温水を圧送ポンプ49によりサブ圧力容器47に圧送すると、サブ圧力容器47内の温水が還流管50及び散布手段6によりメイン圧力容器46の気相領域に散布される。このような循環を行うことにより、メイン圧力容器46、サブ圧力容器47内の温水は炭酸ガスを吸収して高濃度の炭酸泉になる。
【0063】
なお、この定量式システム45にあっても、メイン圧力容器46への炭酸ガスの供給を、メイン圧力容器46の気相領域に対して行ってもよく、及び/又は、液相領域に炭酸ガスを供給するようにしてもよい。気相領域に炭酸ガスを供給する代わりに、又は、気相領域に炭酸ガスを供給するのに加えて、液相領域に炭酸ガスを供給するときには、前述した多孔質体13(図2、図7)によって炭酸ガスの気泡を液相中に放出するようにしてもよい。
【0064】
サブ圧力容器47には、その底部に炭酸泉吐出管7が設けられ、炭酸泉吐出管7の例えば手動開閉バルブ54を開くことにより高濃度炭酸泉を取り出すことができる。炭酸泉吐出管7はメイン圧力容器46の底部に設けるようにしてもよい。このような定量式高濃度炭酸泉生成システム45は、比較的少量の炭酸泉を使用する態様、取り出した炭酸泉を、例えば大気に開放した水槽4に入れ、この水槽4に蓄えた炭酸泉をバケツなどで取り出して、患者の各人が足を漬ける水虫治療のための足浴や、エステサロンで適当なミネラル成分やオイルを添加した美容パックに適している。
【0065】
定量式高濃度炭酸泉生成システム45は、原水供給管51をメイン圧力容器46に接続する代わりにサブ圧力容器47に接続してもよく(図11)、また、原水供給管51をメイン圧力容器46又はサブ圧力容器47の下部など、任意の高さ位置に連結するようにしてもよい。なお、メイン圧力容器46とサブ圧力容器47とを内外2重のタンクで構成し、内側のタンクをメイン圧力容器46として使用し、この内側タンクを取り囲む外側タンクをサブ圧力容器47として使用してもよい。このように内外2重のタンクを採用することにより、システムを小型化することができる。
【0066】
図10を例に説明した手順の初期工程を実施するのであれば、つまり、初期工程として、メイン圧力容器46を排気しながら原水で満たした後に、メイン圧力容器46内の原水の一部をサブ圧力容器47に移すことでメイン圧力容器46に気相領域を作るのであれば、サブ圧力容器47の容量は、メイン圧力容器46の容量よりも小さく、例えばメイン圧力容器46の約半分程度の容量であるのがよい。
【0067】
図10、図11に例示の定量式炭酸泉生成システム45は、或程度の容量のサブ圧力容器47を備えることにより、初期工程で、メイン圧力容器46に充填した原水を外部にドレンして捨てることなく、メイン圧力容器46に気相領域を作ることができるという利点がある。また、メイン圧力容器46の上部又はサブ圧力容器47の上部に原水供給管51を接続し、炭酸泉生成システム45の運転中に原水供給管51から給水を行う場合、原水供給管51から水道水や井戸水を充填したとしても、好ましくはサブ圧力容器47の底部に接続された炭酸泉吐出管7から取り出す炭酸泉の温度に及ぼす影響を低減することができる。
【0068】
つまり、サブ圧力容器47は、メイン圧力容器46の例えば約半分の容量を備えているときには、初期工程で、メイン圧力容器46の中に一杯に充填した水を排水することなく、その一部でサブ圧力容器47を満水にすることでメイン圧力容器46に炭酸ガスの気相領域を作るのに役立つものであるが、例えば、メイン圧力容器46の底部にドレンバルブを設けて、このドレンバルブを開くことによりメイン圧力容器46から外部に排水しながら炭酸ガスの気相領域を作るのであれば、サブ圧力容器47を省くことができる。サブ圧力容器47の役割として、その上部に原水供給管51から井戸水や水道水を補充し、サブ圧力容器47の底部から炭酸泉を取り出すときに、井戸水などの補充による炭酸泉の温度低下を緩和するためのものであれば、サブ圧力容器47の容量は可成り小さなものであってもよい。
【0069】
また、図11に図示する構成では、初期工程として、メイン圧力容器46の上部に設けた排気バルブ12を開いた状態で、原水供給管51を通じてサブ圧力容器47に温水又は水を充填して、サブ圧力容器47を水又は温水で満たし且つメイン圧力容器46の中に所定の水位まで原水を充填する場合、メイン圧力容器46の水位が所定の水位になったことを水位センサ15(16)が検知したときに、原水供給管51の給水バルブ52を閉じるようにしてもよい。このような制御を行うときには、給水バルブ52は電動式のバルブを用いるのが都合がよい。同様に、排気バルブ12も電動式のバルブを用いて、メイン圧力容器46の水位が所定の水位になったことを水位センサ15(16)が検知したときに、この水位センサ15(16)からの信号により、又は、炭酸ガス供給バルブ42を一定時間、開弁して炭酸ガスを供給してメイン圧力容器46の空気を外部に排出した後に排気バルブ12を閉じるようにしてもよい。
【0070】
定量式炭酸泉生成システム45は、図11に例示したように、好ましくは、ポンプ49をバイパスするバイパス管55を設け、このバイパス管55に開閉バルブ56を設けるようにしてもよい。図10に例示したシステム45においても同様の構成を採用することができる。これによれば、バイパス管55の開閉バルブ(バイパスバルブ)56を閉じた状態で炭酸泉生成システム45を動作させることにより所定の濃度の炭酸泉を生成し終わったら、バイパスバルブ56を開いた状態でシステム45を休止した状態にする。
【0071】
炭酸泉吐出管7の開閉バルブ54を開くことにより高濃度炭酸泉を取り出して、これを水槽4に蓄え、例えば看護婦がヒシャク57などを用いて、水槽4内の炭酸泉を患者毎に用意した足浴槽(図示せず)に入れる。水槽4の炭酸泉が少なくなったら、炭酸泉吐出管7の開閉バルブ54を開いて炭酸泉を補充する。
【0072】
このような使用形態において、休止状態の炭酸泉生成システム45は、メイン圧力容器46及びサブ圧力容器47がバイパス管56(バイパスバルブ56が開弁状態)を通じて連通した状態にあるため、メイン圧力容器46及びサブ圧力容器47が共に、生成した炭酸泉のストック容器として機能することになる。
【0073】
メイン圧力容器46及びサブ圧力容器47内の水位が所定の水位を下回ったとき、給水バルブ52を開いて原水供給管51から原水を補充すると共に、バイパスバルブ56を閉じて炭酸泉生成システム45の動作を再開する。
【0074】
このような使用態様を考慮に入れるのであれば、水位センサ15(16)でシステム45内の水位を検知し、所定の水位よりも低下したとき、バイパスバルブ56を閉じると共に給水バルブ52を開くようにコントローラ20によって制御し、また、ポンプ49を動作させてサブ圧力容器46を満水状態にする。メイン圧力容器46の水位が所定の水位を上回ったときに、給水バルブ52を閉じて、炭酸ガスを供給しながらシステム45内の温水を循環させる。そして、所定時間が経過したら、又は、システム45が炭酸ガス濃度センサ40を備えているときには、この炭酸ガス濃度センサ40でシステム45内の炭酸泉の濃度を検知し、この炭酸泉の濃度が所定の濃度になったら、ポンプ49の動作を停止すると共にバイパスバルブ56を開放するように制御するのがよい。
【0075】
また、表示器を用意し、ポンプ49によりシステム45の温水を循環させて炭酸泉を生成している過程では、「使用禁止」表示ランプを点灯し、システム45内の炭酸泉が所定の濃度に達したら、「使用可能」表示ランプを点灯するようにするのがよい。看護婦は、「使用可能」表示ランプの点灯を確認した後に、炭酸泉吐出管7の開閉バルブ54を開いて水槽4に炭酸泉を補充することで、所定の温度の且つ所定の濃度の炭酸泉を取り出すことができる。
【0076】
図10、図11の定量式炭酸泉生成システム45の初期工程において、排気バルブ12を開いた状態で、原水供給管51からシステム45内に水を投入すると共に、ガス供給管41から炭酸ガスをメイン圧力容器46に供給し、システム45内の水量が所定の水量になったら、排気バルブ12を閉じるようにしてもよい。ここに、所定の水量とは、サブ圧力容器47を満たし且つメイン圧力容器46に気相領域を生成するのに過不足無い水量をいう。この初期工程で、必要で有れば、ポンプ49を動作させてもよく、このポンプ49の動作は一時的なものであってもよい。
【0077】
炭酸ガスは空気よりも重いため、メイン圧力容器46内に供給した炭酸ガスは下方に移行する傾向があり、このためメイン圧力容器46内の空気は上方に移動して排気バルブ12を通って外部に放出されることになる。
【0078】
以上、様々な実施の態様を説明したが、例えば一つ実施の態様に関連して説明した要素、例えば、オゾンガスの供給、紫外線照射、Ag溶出、次亜塩素酸ソーダか次亜塩素酸などの殺菌液の供給、衝突板22などを他の実施の形態に組み込むことができることは言うまでもない。また、上述した様々な実施の形態において、例えば井戸水や水道水などの原水を圧力容器1に投入して炭酸ガスと接触させて炭酸泉を生成し、生成した炭酸泉を取り出す排出経路で加熱して所定の温度(例えば42℃)の炭酸泉として利用できるようにしてもよい。また、この排出経路に貯蔵タンクを設け、圧力容器1では原水(水道水、井戸水、鉱泉)を炭酸ガスに接触させて高濃度の炭酸泉を生成し、この生成した高濃度炭酸泉を排出経路の貯蔵タンクに貯留する構成を採用したときには、貯蔵タンクで加熱することにより所定の温度(例えば42℃)の炭酸泉を利用できるようにしてもよい。
【0079】
上記のように、炭酸ガスを満たした圧力容器1内の圧力を大気圧よりも高い所定の圧力に維持しながら原水(井戸水、温水、鉱泉を含む)を散布することにより炭酸泉を生成する方法は、例えば家庭用風呂や営業用のお風呂用の温水、天然温泉、天然鉱泉を高濃度の炭酸泉に変化させることができる。風呂浴槽の中の温水を汲み上げるポンプ3としてベーンポンプを採用すれば多少汚れた温水であっても故障することなく動作する。生成した炭酸泉に、ナトリウム塩、岩塩類、カルシウム塩、明礬類、イオウ成分、リチウム塩、ゼオライトなどに吸着させた硫化ガスや市販浴用剤などを加えてもよい。
【0080】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。下記の複数の実施例は各実施例で固有の構成を備えているが、各実施例とこれに組み込まれた各要素との組み合わせは制限的なものではなく、開示の要素は特に明記しない限り任意の実施例に組み込むことが可能である。
【0081】
第1実施例(図12〜図15)
大気圧下の浴槽4を含む循環式炭酸泉生成装置100は、家庭用又は営業用の浴槽4内の温水が、浴槽4内に配置したフィルタ9及び原水汲み上げ管5を通って圧送ポンプ3によって汲み上げられる。浴槽4には、例えば給湯器(図示せず)を付設するのが好ましく、この給湯器により、浴槽4内の温水の温度及び水位が一定に保たれる。
【0082】
圧送ポンプ3により汲み上げられた温水は温水散布管101に送り込まれる。高濃度炭酸泉を生成するための圧力容器つまり圧力タンク1は横断面円筒状であり、圧力容器1内の上部に形成される気相領域に、温水を散布する噴霧ノズル又はシャワーノズル又はスプレー6が上方に向けて設けられている。また、1センチ平方当り6kg程度の高圧ガスボンベから供給される炭酸ガスはガス供給管11を通り、このガス供給管11に取り付けられた逆止弁102を通って圧力容器1の頂に供給される。圧力容器1は、高圧炭酸ガスの供給を受けて、その内圧が、約3kg/cm〜10kg/cm、好ましくは、約5kg/cm〜8kg/cmに維持される。
【0083】
また、圧力容器1の上部に接続されたベント管には、圧力容器1内に、残留しているエアーを外部に排出するエアー抜き電動排気バルブ12が設けられ、このエア抜き電動排気バルブ12は、エアー抜き停止水位センサ103からの出力によって閉弁される。これらエア抜き排気バルブ12及びエアー抜き水位センサ103は、循環式炭酸泉生成装置1の運転を開始する初期工程で用いられる。圧力容器1内で生成された高濃度炭酸泉は、炭酸泉取り出し管温水吐出管7を通って浴槽4に排水される過程で、排水時に圧力容器1内の圧力が低下しないよう減圧弁8が設けられている。
【0084】
又、温水吐出管7には、生成した炭酸泉の水分子間に炭酸ガスが良く溶け込むように、好ましくは、N極とS極の磁場かその組み合わせ磁場の中を通過するように磁気ユニット104が設けられる。また、温水吐出管7には減圧弁8の下流に、可変オリフィスの機能を含む手動式の開閉バルブ105が接続されている。圧力容器1内には炭酸泉を所定の温度に保温又は加熱するためのヒータ24が圧力容器1内の下部に取り付けられているのが好ましい。ヒータ24は、圧力容器1の外部に取り付けて、この圧力容器1の壁面を通じて圧力容器1内の炭酸泉を保温または加熱するようにしてもよい。
【0085】
又、タンクの温水吐出管7には圧力容器1内の炭酸泉を循環させるためのリターン管106が接続され、このリターン管106に設けられた循環ポンプ107によって、リターン管106を通って圧力容器1の上部より散水板108から水受けガイド手段109(その詳細は図13に示す)にできるだけ均等にかかるよう散水される。この散水板108は、水平に配置された円板であるのがよく、この円板は数多くの小孔を有していてもよい。又、タンク内では温水散布管101を通って、浴槽4内から汲み上げられた温水は噴霧ノズル又はスプレー6を介して炭酸ガス充填空間に噴出して微細な水粒子となり良く炭酸ガスと反応して、炭酸水を生成する。
【0086】
又、通常の運転時は、ポンプ3により給水が行われながら圧力容器1内の水位が、下限水位検知機構15により検知されて、排水弁105を閉じる検知信号として制御盤(図示せず)に送られる。又、排水弁105が閉じ、その一方でポンプ3による給水が継続し、圧力容器1内の水位は上昇して、上限水位検知機構16が水位を検知すると、ポンプ3を停止させる信号を出力する。なお、上限検知機構16の検知信号により排水弁105を開いて排水し、一定時間が過ぎても上限水位検知機構16が検出信号を出し続ける場合に、ポンプ3の動作を停止させて温水の汲み上げを停止するようにしてもよい。
【0087】
こうして、圧力容器1内の水位が下がり下限水位検知機構15により検知されると、再び排水電動バルブ105が閉じて圧力容器1内の水位は上昇する。こうして炭酸ガスが供給温水に溶け込み連続的に高濃度炭酸泉が生成される。
【0088】
変形例として、圧力容器1内に、上述した水位検知機構つまり水位センサ15、16の代わりに圧力センサを設け、圧力容器1内の圧力が炭酸ガス供給圧力以下になることを検出して、その信号より排水電動バルブ105を閉じる又は圧力容器1に供給される炭酸ガスの圧力を高めるようにしてもよい。圧力容器1に供給される炭酸ガスの圧力を調整するには、ガス供給管11に、例えば減圧弁のような圧力調整バルブ(図示せず)を設ければよい。
【0089】
図13は水受けガイド手段109の詳細を示す。上部から散水された循環水が散水板108によって全体に平均的に撒き散らされて複数の縦ガイド板109a〜cの内側に伝わり流れながら炭酸ガス空間で長い時間水流が炭酸ガスと接触する。縦ガイド板109a〜cの好ましくは各々の上端に水受け横補助板109dを設け、横補助板109dにより水受け縦ガイド板109a〜cの外面にも温水が伝わり流れ落ちるようにするのが好ましい。又、この水受け横補助板109dは、互いに並置された他の水受け縦ガイド板109a〜cの内側にも温水の流れ落ちるのを助けるように配置されるのが好ましい。
【0090】
図14は、スパイラル水受け手段110を示す。このスパイラル水受け手段110は上述した水受けガイド手段109に代えて、又は併用して圧力容器1内に配置される。スパイラル水受け手段110は、底面が平らなスパイラル状の樋であるのがよい。このような底面が平らな樋をスパイラル形状にすると、比較的に小さな圧力容器1内の限られた空間で長い時間、水を炭酸ガスに接触させることができるため、炭酸ガスの吸収効率を向上させることができる、また、樋の底にサインカーブのような波状凹凸をつけると、樋を流れる水の流れに攪拌と薄い層とができるため、より炭酸ガスの吸収が良くなるので、このようにすることは一層好ましいことである。
【0091】
図15は磁気ユニット104を示す。一般には、高濃度炭酸泉をN極及びS極の磁界の中を通過させると、水分子の集団が小さくなることが知られている。磁気ユニット104はアウタケース112に収められた2つのリング状マグネット113と、アウタケース112の中を貫通して延びる導水管114とからなり、磁気ユニット104の両端にはネジ部115が設けられている。
【0092】
図15の矢印の方向に炭酸泉が流れて、炭酸泉がリング状のマグネット113A及びその反対極性のマグネット113Bの磁界の中を通過すると、生成炭酸泉の中で、水分子集団(クラスター)だけのエリアと炭酸ガス溶解が進んだクラスター集団との間に集団同士の分子拡散が生じる。このような作用は、圧力容器1内で温水を噴霧する粒子の径を小さくすることでも実現することができる。磁気ユニット104を用いることで、炭酸泉生成システムを設置するスペースが制限される一般家庭で大量の炭酸泉を生成するときに効果的である。すなわち、生成した炭酸泉に磁界を作用させることで、水のクラスターを小さくして水分子間への炭酸ガス吸収濃度分布を均一化させ、生体に効果的に作用させることができる。
【0093】
第2実施例(図16〜図18)
図16は、抵抗型浴用循環炭酸泉生成装置150を示す。高圧ガスボンベ2からの炭酸ガスは、電動バルブ42を介して、逆止弁102を通り圧力容器1に入ることにより、圧力容器1内の気相領域を高圧の炭酸ガスで満たし、そこに、浴槽4の温水が、フィルタ14を通りポンプ3で加圧され噴射管路101を通り噴霧ノズル又はスプレー又はシャワーノズル6から、高圧ガス空間に散布される。これにより、従来のように炭酸ガスを水中で気泡状に放出するのでは得られなかった、膨大な表面積を作り出すことができ、これにより炭酸ガスの吸収効率を高め、容易に高濃度炭酸水を生成することができる。この時、圧力容器1内において生成された炭酸泉は、必要に応じて、ヒータ10によって加熱され所望の水温まで加温される。
【0094】
ポンプの送水圧力が圧力容器1内のガス圧に逆らって噴霧ノズル6によって大小の水粒子を生成させるためには、ポンプ3によって生じる圧力は、炭酸ガス圧力よりも少なくても1センチ平方当り1kg以上高い圧力であることが好ましい。
【0095】
図17、図18は排水抑制機構及び逃がし機構部の詳細を示す。図17は排水の水圧で電動バルブ105を開閉する形式の機構を152として図示し、電動バルブを使用しない簡易型の機構を図18に153として図示してある。圧力容器1内の水位を上限水位センサ16によって感知すると、排水バルブ(電動開閉バルブ)105が開き、流量抑制機構の一つである直動式リリーフバルブ155によって、圧力容器1内の圧力が下がり過ぎないように制御される。直動式リリーフバルブ155は、回動によって出入する螺旋ネジ156内にバネ157により付勢されて弁座と接触状態にある弁体158によって、温水吐出管7からの流れを抑制し、圧力容器1内の圧力状態に保ちながら浴槽4に炭酸泉を排出する。
【0096】
また、図17に示す、逃がし機構152の逃がし管路160は、圧力容器1内の水位が上限水位センサ16よりも著しく上回ったか、圧送ポンプ3の送水圧力がガス圧より低下して噴射が正常に行われない場合、逃がし管路160の逃がし管路用電動バルブ161を一定時間、開いて、圧力容器1内の高濃度炭酸水を直動式リリーフバルブ155をバイパスして逃がし管路160を通じて強制的に排水することにより、圧力容器1内の圧力を下げ、給水ポンプ3の送水圧力がタンク内圧より高くなり噴霧が正常にできるような状態に保つためである。
【0097】
これにより、圧力容器1内では、絶えず高圧炭酸ガス空間で水への吸収反応が起こり、従来知られているように温度が高くなると、濃度の高い炭酸水の生成が難しいとされた、42℃前後温度でも高圧の炭酸ガス雰囲気中に微粒子の温水を当てることにより、温水への炭酸ガス吸収率を上昇させて高濃度の炭酸泉を生成して毛細血管の発達促進に有効な高濃度が得られるため、治療目的のお風呂用としても十分な、高濃度炭酸ガス含有の温水を得ることができる。
【0098】
図18に示す管路は、簡易型の逃がし機構153における流量抑制機構である直動式リリーフバルブ155(図17に示すものと同様のもの)及び逃がし管路160、逃がし管路用電動バルブ161を示す。圧力容器1への供給ガス圧と給水圧との間に、十分な差圧が在る場合は、このような簡易型の逃がし機構153を採用しても十分高濃度炭酸泉を生成することができる。
【0099】
図16に図示の抵抗型浴用循環式炭酸泉生成装置は、基本的な制御や運転工程においては図12の減圧型浴用循環式炭酸泉生成装置と同じであるが、温水吐出管7には減圧弁8(図12)の代わり排水抑制機構としてバネで弁体を押え排水管路の管路断面積を抑制する方式の、直動式リリーフバルブ155と温水吐出管7にオリフィス管163が設けられて、流量に抵抗が加えられるようになっている。
【0100】
又、流量抑制機構203と圧力容器1との間に磁気ユニット104が設けられており、直動式リリーフバルブ155により、圧力容器1内が、高圧(例えば6kg/cm〜8kg/cm程度の圧力)であったとしても、排出圧力は0.8kg/cmあたりの圧力に下がるよう、管路径と流量が調整されているのが好ましい。
【0101】
図12、図16、後に説明する図19に示すように圧力容器1の中で、加熱用タンクヒータ10を用いて高濃度炭酸泉を45℃以下の温度に加熱しながら排水するか、図19に示すように、温水源の槽202内のヒータ209用いて浴槽内の温度を42℃前後の浴用に適した温度に保つように加熱及び保温しながら、絶えず、浴槽4と、炭酸ガスの充満した圧力容器1とを循環させながら高濃度炭酸泉を生成することによって、炭酸泉が高い濃度に維持される。
【0102】
第3実施例(図19)
図19に図示の附設管用高濃度炭酸泉生成装置200は公衆浴場を炭酸泉にしたり、天然の温泉(鉱泉を含む)等へ炭酸ガスを添加するのに好適である。元湯供給管201からの元湯(鉱泉を含む)又は循環湯は、温水源である一次槽202の入り口側槽202Aに入る。一次槽202は仕切板203によって仕切られた出口側槽202Bを有する。入り口側槽202Aの元湯又は循環湯はフィルタ9を介して圧送ポンプ3によって加圧され圧力容器1において高濃度炭酸泉となり炭酸泉吐出管7を通り出口側槽202Bに還流される。
【0103】
含有炭酸ガスの濃度が高められた元湯又は循環湯は、炭酸ガスの一部が空気中に放出されながら、二次槽205に移り、ここで泡やごみ等の分離や沈殿をされ、フィルタ206を通り送水ポンプ207によって目的のところに送湯される。このとき、二次槽205の邪魔板208で送水ポンプ207へ炭酸ガスの気泡が入り込むのを防止するのがよく、これによりポンプ機器の消耗を減らすことができる。
【0104】
尚、天然温泉(鉱泉を含む)に於ける炭酸濃度は極めて小さく、温泉水を一次槽202及び二次槽205により、連続的に炭酸ガスの添加処理をすることにより、極めて炭酸ガス濃度が高く毛細血管の発達を促進することのできる炭酸泉を生成し、現在のストレス社会に向いたレジャー施設(高濃度炭酸泉の露天風呂や炭酸泉の温水プール)を創造することが可能になる。
【0105】
尚、家庭において使用する場合、お風呂場の密閉度が炭酸ガス中毒との関係で注意されなければならない。安全のためには、あえて、炭酸泉の濃度を400ppm以下に制御するのが好ましい。そのための方法として、圧力容器への炭酸ガス充填圧力を1センチメートル平方当り2kg以下に圧力制御してもよいし、又は、例えばシャワーノズルを用いることにより圧力容器内で散布する温水の粒子の径を大きくしてもよい。
【0106】
第4実施例(図20)
図20に図示の定量式高濃度炭酸泉生成装置250は、定量メイン圧力容器46の注水蓋251を外し、メイン圧力容器46内に水をできるだけ多く水面252よりも上まで入れ、注水蓋251を閉じて、炭酸ガスを、逆止弁102を通してメイン圧力容器46内に加圧供給するとメイン圧力容器46内の水は連通管48を通り、ヒータ10を含むスペアタンク又はサブ圧力容器47に、エアー抜きバルブ12からサブ圧力容器47内のエアーを外部に排出しながら移動する。但しポンプ49がベーンポンプのような場合はポンプ49を作動させて炭酸泉を移動させる。
【0107】
その後、サブ圧力容器47の頂部に配設された水位センサ254によってサブ圧力容器47内のエアーが排出されたのを感知すると、エアー抜き3方バルブ12の排出管路からノズル管路(還流管)50側に切り替わり、ポンプ49で加圧された温水が噴射ノズル又はシャワーノズル6よりメイン圧力タンク46内の炭酸ガス空間に散布される。
【0108】
このとき、メイン圧力容器251の注水口付近の水面256は噴射ノズル又はシャワーノズル6よりも下方に下がり、同時に、メイン圧力容器251内の水面は噴射水面257まで下がり、温水はポンプ49の送水圧力によって噴射ノズル又はシャワーノズル6より、水面が下がって出来た炭酸ガス空間に、シャワー状又は霧状に噴射させる。加圧給水ポンプ49を一定時間作動させると、温水はメイン圧力容器46とサブ圧力容器47との間を循環しながら良質の高濃度炭酸泉になる。又、運転時間を調整することによって炭酸泉の濃度を調整することもできる。
【0109】
なお、メイン圧力容器46の中に水と一緒に塩化ナトリウム(NaCl)や塩化カルシウム(CaCl)等のミネラル剤を投入してその他の浴用剤や次亜塩素酸水などの殺菌剤を添加してもよく、高濃度の炭酸泉を生成するのに好ましい。
【0110】
図20に図示の例では、メイン圧力容器46の隣にサブ圧力容器47を配置してあるが、変形例として、メイン圧力容器46を収容した外側容器によって当該外側容器と圧力容器との間に密閉空間を作り、この密閉空間を上記サブ圧力容器47の代わりに使用するようにしてもよい。
【0111】
図20の矢印Aはオゾンガスの供給方向を示し、オゾン電動バルブ259はこの流れを制御する。矢印Bは高圧炭酸ガスの供給方向を示し、炭酸ガス電動バルブ42はこの流れを制御する。また、メイン圧力容器46内には紫外線殺菌灯260によって殺菌照射がなされている。この時、殺菌のために次亜塩素酸又は次亜塩素酸塩か亜塩素酸塩を加えてもよい。
【0112】
このとき、サブ圧力容器サブ圧力容器47の内側のヒータ10によるか、あるいは外側から巻き付けた帯状のヒータ等によって炭酸泉を加熱及び保温してもよく、また、炭酸ガスの供給は別のボンベユニットから耐圧ホースなどによって行い、この耐圧ホースの取り外しが自由にできるようにしてもよい。また、生成された高濃度炭酸泉はタンクからポンプを利用してほかの場所に送水できるようにするか、蛇口261などによって取り出してもよい。このように一定量の高濃度炭酸泉生成システム4は小型化が容易であり、医療現場や老人介護現場或いは一般家庭での例えば足浴などの使用に適している。高濃度の炭酸泉の足浴により糖尿病などで足にできた傷が膿んで切断に至るような患部の治療や蓐瘡などの治療に好適であり、また、これを防止するのにも適している。
【0113】
第5実施例(図21)
この実施例は、第1、第2の圧力容器1A、1Bを連結して、第1圧力容器1Aで一次炭酸泉を生成し、この一次炭酸泉を後続の第2段の圧力容器1Bに供給して、この第2段の圧力容器1Bで炭酸泉の濃度を高める多段式炭酸泉生成装置300を示す。図示の複数段式炭酸泉生成装置300は2つの圧力容器1A、1Bを例示しているが、3以上の圧力容器を用いてもよい。
【0114】
また、この実施例は、大量の炭酸泉を生成するために圧力容器1A、1B内に数多くの噴霧ノズル6を設置する例を示しているが、これに代えて又は噴霧ノズル6と共にシャワーノズル又はスプレーノズルを配置してもよい。噴霧ノズル6は、上下に延びる配管301に設けられ、この配管301は圧力容器1A、1Bの外周部分に周方向に等間隔に並置されている。噴霧ノズル6は圧力容器1A、1Bの中心に向けて温水を噴霧する。
【0115】
第1、第2の圧力容器1A、1Bには、モータ31によって駆動されるファン21が気相領域の下端に配置され、このファン21によって第1段、第2段の圧力容器1A、1Bの内部に強制的に矢印で示す対流が生成される。この対流効果を確実なものにするのに、圧力容器1A、1Bの外周部分に円筒中間壁303を設け、この円筒中間壁303と圧力容器1A、1Bの内壁面との間にガス流れ空間を作るのが好ましく、この円筒中間壁303は蛇腹状の凹凸を設けることで、この円筒中間壁303を伝って流れ落ちる温水が炭酸ガスと長時間に亘って接触することができるようにするのが好ましい。
【0116】
第1段の圧力容器1Aと第2段の圧力容器1Bには、液相領域に規制及び/又は抑制手段としてのフロートバルブ305が配置され、このフロートバルブ305はバネ306によって閉弁方向に付勢され、このフロートバルブ305によって第1、第2の圧力容器1A、1Bの水位は所定のレベルに維持される。
【0117】
また、第1段、第2段の圧力容器1A、1Bには、その頂部に炭酸ガスボンベからガス供給管41が接続され、第1、第2の圧力容器1A、1Bの間に減圧弁307が介装されて、この減圧弁307により、第2段の圧力容器1Bには、第1段の圧力容器1Aよりも低い圧力の炭酸ガスが供給される。
【0118】
浴槽などの温水源からポンプ3によって汲み上げた温水は、第1段の圧力容器1A内の配管301に温水供給管5を通じて供給され、第1の圧力容器1A内に噴霧される。第1段圧力容器1A内に生成された一次炭酸泉は、第1段圧力容器1A内のフロートバルブ305及び連通管28を通じて第2段の圧力容器1B内に配置した噴霧ノズル6によって散布され、この第2段圧力容器1Bで高濃度の炭酸泉が生成される。第2段圧力容器1Bで生成した炭酸泉は、フロートバルブ305及び炭酸泉吐出管7を通じて浴槽に戻される。図示の例では、第1段、第2段の圧力容器1A、1B間の圧力差で連通管(中継管)28を介して第1圧力容器1A内の一次炭酸泉を第2圧力容器1Bに供給するようにしているが、連通管28にポンプを設けて、このポンプにより一次炭酸泉を第2段目の圧力容器1Bに圧送するようにしてもよい。
【0119】
このような複数段の圧力容器を用いて上段から下段に向けて、順次、炭酸泉の濃度を高めることから、この複数段の炭酸泉生成装置は、連続的に大量の高濃度炭酸泉を生成するのに適している。また、下段の圧力容器内の圧力が上段の圧力容器よりも低くなるようにしているため、最終段の圧力容器では浴槽に炭酸泉を送るのに適した圧力レベルで炭酸泉の処理を行うことができるため、最終段の圧力容器から浴槽へ排出する過程でオリフィスや減圧機構を省くことができる。
【0120】
複数段の圧力容器を用いた炭酸泉生成装置300は、図21に図示の圧力容器内の構成に限定されるものではなく、例えば図1や図7に図示した構成を採用してもよいことは云うまでもない。また、複数段の圧力容器を用いて炭酸泉を生成する場合に、上述したように、下段の圧力容器内のガス圧を上段の圧力容器内のガス圧よりも低くしてもよいが、これらの圧力容器内に同一のガス圧の炭酸ガスを供給して、これら複数の圧力容器内の圧力を同一にしてもよい。また、必要に応じて、連通管(中継管)28にポンプ(図示せず)を配置して、このポンプで、後段の圧力容器内に散布する温水を加圧するようにしてもよい。
【0121】
第6実施例(図22)
図22は、本発明に従う炭酸泉生成装置に溶存炭酸ガス濃度を検出するセンサを設けて、生成した炭酸泉の濃度が所定の濃度になるように圧力容器内のガス圧を制御するシステム系統図である。
【0122】
浴槽4からポンプ3で汲み上げた温水を圧力容器1の気相領域に噴霧ノズルやシャワーノズルなどの散布手段6を使って散布し、また、圧力容器1には、例えば炭酸ガスボンベなどの炭酸ガス源から手動開閉バルブ351、圧力調整弁(減圧弁)352、例えばデュティ制御される電動バルブ353を備えたガス供給管41を通じて加圧した炭酸ガスが供給される。
【0123】
圧力容器1で生成した炭酸泉を浴槽4に排出する炭酸泉吐出管7には、この炭酸泉吐出管7を通る炭酸泉の濃度を検出するセンサシステム40が設けられ、この溶存炭酸ガス濃度センサ40からの濃度検出信号はコントローラ355に供給され、検出した濃度が所定の濃度よりも低いときには電動バルブ353の実質的な開度を大きくして、圧力容器1内の炭酸ガスの圧力を高める。逆に、検出した濃度が所定の濃度よりも高いときには電動バルブ353の実質的な開度を絞って、圧力容器1内の炭酸ガスの圧力を低下させるように制御する。変形例として電動バルブ353の開度を一定にしておき、圧力調整弁352で圧力容器1内のガス圧を制御するようにしてもよい。コントローラ355は、検出した溶存炭酸ガス濃度を数値に変換して、例えば液晶画面や7セグメントLEDなどの表示器356で数値表示する。浴槽4及び/又はポンプ3を配置した配管5にセンサシステム40を設けて、浴槽4内の炭酸泉の濃度や、浴槽4から汲み上げた炭酸泉の濃度を表示するようにしてもよい。
【0124】
第7実施例(図23〜図26)
定量式炭酸泉生成装置に関する、この第7実施例の装置350は、例えば病院、エステサロン、美容院や理髪店に設置され、好適には、水虫治療のための足浴、美容パック、毛髪パック、頭皮浴などに用いられる。美容パック、毛髪パック、頭皮浴などの美容や毛髪活性化のための使用形態では、適当なミネラル成分やオイルを添加して使用されるであろう。
【0125】
定量式炭酸泉生成装置350にあっては、原水供給管351がサブ圧力容器47の頂部に接続され、この原水供給管351のバルブ352を開くことにより、この原水供給管351を通じてサブ圧力容器47の中に水又は温水が供給される。メイン圧力容器46の中に温水を所定の水位に維持した状態で且つ高圧炭酸ガスボンベ2から所定の圧力で炭酸ガスをメイン圧力容器46の中に供給し続けた状態又は炭酸ガスでメイン圧力容器46内の圧力を上昇させながら、循環ポンプ49により、メイン圧力容器46内の温水は、連通管48、サブ圧力容器47、還流管50を通って散布手段、好ましくはシャワーノズル6によりメイン圧力容器46内の炭酸ガス領域に散布される。この循環操作を所定時間継続する過程で必要に応じて加熱することにより、定量式炭酸泉生成装置350内の温水を高濃度の炭酸泉に変化させることができる。メイン圧力容器46内の水位は水位センサ15(16)によって検知される。
【0126】
例えば、サブ圧力容器47内に炭酸ガス濃度センサ(図示せず)を設置することにより、定量式炭酸泉生成装置350内の炭酸泉の溶存炭酸ガス濃度が所望の濃度になったことを検出すると、定量式炭酸泉生成装置350は、その動作を停止する。
【0127】
定量式炭酸泉生成装置350内の炭酸泉は、例えば手動バルブ261を操作することにより、サブ圧力容器47から、大気圧下の水槽4に排出され、この排出が終わったら、この排出量に相当する水又は温水が原水供給管351を通じて補給され、次いで、定量式炭酸泉生成装置350を再び動作させることにより、定量式炭酸泉生成装置350内の炭酸泉の濃度が所望の濃度に維持される。
【0128】
定量式炭酸泉生成装置350は、水槽4を含む循環系を作ることができる(図24)。すなわち、水槽4の底部と連通管48(循環ポンプ49よりも上流側)とを第1切換弁354を介して第1配管355で連結し、また、メイン圧力容器46から連通管48に流入した炭酸泉を第2切換弁356を介して第2配管357を通じて水槽4に吐出するようにしてもよい。
【0129】
また、第2配管357に、例えばオリフィス、減圧弁、定量バルブなどの流量抑制機構358を設けることで、メイン圧力容器46内の水位を維持しながら、定量式炭酸泉精製創始350は水槽4を含む循環系を構成する。すなわち、水槽4内の炭酸泉は、第1配管355を通って連通管48内に入り、ポンプ49を通じてサブ圧力容器47内に入り、次いで、メイン圧力容器46内に散布されて、ガス源2から供給される炭酸ガスと接触して、メイン圧力容器46内の底部に貯留され、このメイン圧力容器46内の炭酸泉は、第2配管357を通じて水槽4に還流される。
【0130】
水槽4内の水位は、例えば水位センサ359によって検知し、所望の水位よりも低下したら、バルブ261を操作してサブ圧力容器47から炭酸泉を補充し、これによるメイン圧力容器46の水位が低下したことを水位センサ15(16)により検知したら、原水供給管351から水又は温水を補充し、メイン圧力容器46内の水位が所定の水位まで上昇したら原水供給351の開閉バルブ352を閉じる。
【0131】
定量式炭酸泉生成装置350の初期工程では、メイン圧力容器46内に炭酸ガスを供給することなく(炭酸ガスバルブ42が閉弁)、排気バルブ12を開放した状態で、原水供給管351から水又は温水をサブ圧力容器47に供給して、サブ圧力容器47及びメイン圧力容器46を満水状態にする(図25)。
【0132】
次いで、排気バルブ12を閉じ、炭酸ガスバルブ42に開いて、メイン圧力容器46内に炭酸ガスを供給しながら、メイン圧力容器46のドレン管360のドレンバルブ361を開いてメイン圧力容器46内の水又は温水を外部に排水する(図26)。
【0133】
メイン圧力容器46内の水位が所定の水位まで下がったら、ドレンバルブ361を閉じる。これにより、メイン圧力容器46内の気相領域は炭酸ガスで満たされた状態になり、その後又はそれ以前から循環ポンプ49を動作させることにより、メイン圧力容器46とサブ圧力容器47との間で温水を循環させることにより、高濃度の炭酸泉を生成することができる。
【0134】
第8実施例(図27、図28)
この第8実施例の炭酸泉生成装置400は、上記第7実施例と同様に、比較的少量の炭酸泉の使用、例えば病院、エステサロン、美容院や理髪店などで使用するのに適している。
【0135】
この炭酸泉生成装置400は、大気圧下の水槽4と圧力容器1との間で、ポンプ3が介装された原水汲み上げ管5と、炭酸泉吐出管7とを介して循環系を構成しているのは、第1実施例などと同様である。第8実施例の炭酸泉生成装置400は、炭酸泉吐出管7に開閉バルブ401を有している。また、装置400の炭酸泉吐出管7の下流端は、第1、第2の分岐管402、403に分岐され、第1の分岐管402に可変オリフィス405が設けられ、第2の分岐管403に開閉バルブ406が設けられている。
【0136】
炭酸泉生成装置400は、通常の運転状態では、第2分岐管403の開閉バルブ406が閉じられ、圧力容器1の底部の炭酸泉は、可変オリフィス405を通じて水槽4に吐出され、可変オリフィス405を調整することにより圧力容器1内の水位が維持することができる。
【0137】
第8実施例の炭酸泉生成装置400の初期工程では、蛇口410から吐出する水で水槽4を満たし、次いで、炭酸泉吐出管7の開閉バルブ463を閉じた状態でポンプ3を動作させて、水槽4内の水を圧力容器1に移す。この際、圧力容器1の排気バルブ12を開放状態にして、圧力容器1の内部の空気を外部に放出しながら、圧力容器1を水で満たす。水槽4内の水が殆ど無くなったことを第1水位センサ412によって検知したらモータ3の動作を停止する。
【0138】
次いで、排気バルブ12を閉じ、炭酸ガスバルブ42を開く。また、炭酸泉吐出管7の開閉バルブ463を開き、更に、第2分岐管403の開閉バルブ406を開く。これにより、炭酸ガスを圧力容器1の中に充填しながら、圧力容器1内の水は、炭酸泉吐出管7及び第2分岐管403を通じて水槽4に戻される(図28)。
【0139】
圧力容器1の水位センサ15(16)で圧力容器1内の水位が所望の水位になったら、第2分岐管403の開閉バルブ406を閉じ、次いで、ポンプ3を動作させ及び炭酸泉吐出管7に付設したヒータ10をON状態にして、水槽4と圧力容器1との間で水を循環させながら炭酸泉を作る。所定の濃度の炭酸泉を生成したら、ポンプ3の動作を停止してもよい。その後、水槽4内の炭酸泉の濃度が低下したときにはポンプ3を動作させて炭酸泉の濃度を一定に維持するようにすればよい。水槽4内の炭酸泉の濃度は、例えば、間欠的にポンプ3を僅かな時間動作させて、原水汲み上げ管5に付設した炭酸ガス濃度センサ40で監視することができる。
【0140】
水槽4内の炭酸泉は、例えば、図外のバケツで汲み取って、患者毎の足浴槽に移される。このような汲み取りにより、水槽4内の炭酸泉の水位が低下して第2水位センサ413で水位を検知したら、蛇口410を操作して水槽4に水を補充することができる。
【0141】
なお、圧力容器1及び/又は吐出管7にヒータ10を設ける代わりに、または、これに加えて水槽4にヒータ(図示せず)を設けるようにしてもよい。
【0142】
第9実施例(図29)
この第9実施例の炭酸泉生成装置450は、上記第7実施例と同様に、比較的少量の炭酸泉の使用、例えば病院などでの足浴や、エステサロンでの美容パック、美容院や理髪店での毛髪パック又は頭皮浴に使用するのに好適な装置を例示するものである。
【0143】
炭酸泉生成装置450は、圧力容器1の上部に排気バルブ12を有し、圧送ポンプ48を介装した還流管50によって装置450内の温水を循環させながら所定濃度の炭酸泉を生成する。図示の例では、原水供給管51は圧力容器1の上部に連結され、その先端にノズル6を設けてあるが、原水供給管51は圧力容器1の下部など任意の高さ位置に連結するようにしてもよい。また、ガス供給管41が圧力容器1の上部に連結されているが、これに代えて又はこれに加えて圧力容器1の底部に散気手段13(図7)を設け、圧力容器1の液相に気泡を作るようにして炭酸ガスを供給するようにしてもよい。
【0144】
装置450内の温水を循環させることにより所定濃度の炭酸泉を生成したら装置450を休止状態にし、炭酸泉吐出管7を通じて炭酸泉を取り出すことができる。圧力容器1の水位が所定の水位を下回ったら、原水供給管51を通じて水又は温水を圧力容器1に補充し、ポンプ49を動作させて温水を循環させ炭酸泉が所定の濃度になるまで運転を行う。
【0145】
装置450の初期工程では、排気バルブ12を開いた状態で、原水供給管51からの水(一般的には水道水)又は温水を圧力容器1に充填すると共に、ガス供給管41を通じて炭酸ガスを圧力容器1に充填する。炭酸ガスは空気よりも重いため、圧力容器1内の空気は上方に移動して排気管11を通じて外部に排出され、圧力容器1の中は炭酸ガスで満たされた状態になる。圧力容器1内の水位が所定の水位になったら水又は温水の充填を停止し、また、排気バルブ12を閉じる前後にポンプ49の動作を開始する。ポンプ49の動作を開始して、圧力容器1内の水又は温水を還流管50を通じて循環させることにより所定の濃度の炭酸泉を生成する。そして、この循環過程の任意の箇所で加熱することにより所定温度の炭酸泉を生成することができる。
【0146】
この装置450によれば、圧力容器1は、圧力下で温水を炭酸ガスと接触させるための機能と、生成した炭酸泉を貯蔵する機能とを有し、図26などを参照して説明した定量式炭酸泉生成装置350と対比してサブ圧力容器47を省いた構成となっているため、低コスト且つ一層の小型化を図ることができる。
【0147】
定量式の炭酸泉生成装置450は、図29に図示ように、水槽4にヒータ451を設け、圧力容器1から受け取った炭酸泉を水槽4で所定の温度まで加熱するようにしてもよく、水槽4に温度センサ452を設け、この温度センサ452で検知した温度が所定の温度よりも下回ったときにヒータ451をONし、所定の温度よりも上回ったときにはヒータ451をOFFにするようにヒータ451をコントローラ355により制御するようにしてもよい。このように水槽4にヒータ451を設けたときには、圧力容器1内のヒータ10を省くことができる。
【0148】
また、圧力容器1内又は好ましくは炭酸泉吐出管7に炭酸ガス濃度センサ40を設け、生成した炭酸泉の炭酸ガス濃度を検知して所定の濃度になったときに、炭酸ガスの供給を停止し及び/又は循環ポンプ49の動作を停止するように制御できることは勿論であるが、圧力容器1で生成した炭酸泉が所定の濃度になったときに、「炭酸泉使用可能」を意味する表示を表示部356に表示させ、炭酸泉の濃度が所定の濃度よりも低いときには、「炭酸泉使用不可能」を意味する表示を表示部356に表示させるようにしてもよい。これにより、看護婦は、表示部356の「炭酸泉使用可能」の表示を確認した後に、バルブ54を開いて水槽4内の炭酸泉を補充することができる。
【0149】
表示部356で表示する事項として、生成した炭酸泉の濃度や、水槽4の温度、圧力容器1内の水位、炭酸ガス源の高圧炭酸ガスボンベの交換時期を挙げることができる。また、コントローラ355による制御に、装置450の上述した初期工程の一連の作業を加えて、例えば、水槽4の水位を検出する水位センサ412を設け、水槽4の水位が所定の水位よりも下回ったときには、排水バルブ54を開いて水槽4に炭酸泉を補充し、この補充が完了したときには(水槽4の水位が所定の水位)になったら排水バルブ54を閉じる制御を加えるようにしてもよい。
【0150】
第10実施例(図50〜図59)
図50に図示の炭酸泉生成装置850は、例えば、溶存する炭酸ガス濃度が100〜150ppm程度の比較的低濃度の炭酸泉を生成するのに適した装置であり、一般家庭や美容エステサロンで、手軽に炭酸泉による美容浴を楽しむことができるように、比較的安価に製造することができるように設計されている。
【0151】
圧力容器1には、気相領域に、圧力容器1から脱着可能なカセット851が収容され、カセット851の円筒状シェル852には、その上端及び下端に目皿又は数多くの孔を有する温水ガイド手段としてのトレー853を有する。シェル852内には、液滴流下遅延手段854としてのステンレスや繊維からなる網目、シュロなどが収容されている。浴槽4から汲み上げ、散布手段6から散布された温水は、先ず、上方の目皿853又は多孔トレー853を通じて好ましくは分散した水滴の状態で、液滴流下遅延手段854を伝って流下及び/又は滴下しながら気相領域の炭酸ガスと接触することから、永い時間にわたって炭酸ガスと接触することになる。
【0152】
すなわち、液滴流下遅延手段854は、散布手段6から散布された温水の粒子を永い時間に亘って炭酸ガス領域に留まらせるためのものであり、適度な隙間をあけた状態でシュロのような繊維又は糸状体を詰めたシェル852内に配置してもよいし、ステンレス製のメッシュやエアコンデショナの吸い込み口に配設されるメッシュ状の濾過プレートのようなメッシュプレート群の各々のプレートを適当な密度で上下又は横並びにした状態でシェル852内に配置して、温水散布領域の下に、メッシュ群などで構成された適度な隙間を備えたガス/水接触手段を構成し、散布手段6から放出された温水は、このガス/水接触領域を通過した後に圧力容器1の底部に溜まる。
【0153】
圧力容器1内の圧力は、例えば大気圧よりも若干高い程度の圧力〜3kg/cm程度の圧力となるように、圧力容器1の中に供給する炭酸ガスの供給圧を調整するのが好ましい。
【0154】
散布手段6は、シャワーノズルなどであってもよいが、図56に図示するようにパイプ855に穿設した数多くの小孔856によって構成するのがコスト面で有利である。この小孔856は、同図に示すように、隣接する小孔856、856を斜めに穿設することにより、互いに隣接する小孔856から吐出する温水を互いに衝突させることにより温水を微粒化するようにしてもよいし、更に、図57に図示するように、隣接する斜行小孔856a、856aの間に鉛直方向に穿設した中央小孔856bを設け、これらの小孔856a、856bから噴出する温水が互いに衝突することにより温水を微粒化するようにしてもよい。
【0155】
圧力容器1の底部には、上下に延びる長孔857を備えた内側円筒体858と、この内側円筒体858に上下に移動可能に嵌合された外側円筒体859とで実質的な開閉バルブが構成され、外側円筒体859には、例えば独立気泡の発泡樹脂成形体からなるフロート860が固設されて、これらの要素によりフロートバルブ305が構成されている。液相の水位が高くなると、フロート860(外側円筒体859)が上方に変位して、圧力容器1内の炭酸泉が、内側円筒体858の長孔857を通じて炭酸泉吐出管7から浴槽4に吐出される。逆に、液相の水位が低くなると、フロート860(外側円筒体859)が下方に変位して内側円筒体858の長孔857が外側円筒体859によって閉じられる。
【0156】
フロートバルブ305に代えて、上下に揺動又は上下に移動するフロートを用いた水位センサの出力により、炭酸泉吐出管7に設けた電動式バルブ8を制御することにより、圧力容器1内の炭酸泉の水位を制御するようにしてもよい。
【0157】
浴槽4内の温水は圧送ポンプ3により汲み上げられ、圧力容器1の頂部つまりカセット851の上方域で散布されて炭酸ガスと接触し、次いで、上方目皿853を通ってカセット851内に入り、液滴流下遅延手段854を通過する過程で炭酸ガスと接触し、更に下方目皿853を通ってシャワー状に流下しながら炭酸ガスと接触して、最終的に圧力容器1の底部に溜まる。圧送ポンプ3として最も好ましくはベーン式ポンプであるが、これに限定されない。
【0158】
図50の例では、炭酸ガス濃度センサ40が、原水汲み上げ管5及び炭酸泉吐出管7の双方に設けられ、原水汲み上げ管5のセンサ40からの出力により、表示器356に浴槽4の現在の炭酸ガス濃度を表示し、また、炭酸泉吐出管7のセンサ40からの出力により、生成した炭酸泉の濃度を表示し、また、双方のセンサ40の差分値から炭酸ガスの消費量や炭酸ガス源としてボンベの残量などを表示することができる。
【0159】
図51〜図54は、上述した炭酸泉生成装置850の変形例を示す。図51は、カセット851の回りに空間を形成すると共にカセット851の下方にファン21を設け、ファン21によってカセット851の内部に強制的な上昇気流を作ることにより、温水がカセット851内を通過する速度を低下させるようにしてある。圧力容器1の頂部まで上昇した気流は、圧力容器1の内壁とカセット851との間を通って下方に流れる。カセット851の内部に上昇気流を作るのに、図52に示すように、ファン21を圧力容器1の頂部つまりカセット851の上端に配置してもよい。
【0160】
図53は、上下に延びる網目からなるユニットを圧力容器1の中に数多く配置することにより液滴流下遅延手段854を構成した例を示す。また、図54は、ファン21の回転シャフト21aの回りに、液滴流下遅延手段854として、上下に延びる網目からなるユニットを数多く設けたメッシュ群、これらユニットを通過する上昇気流をファン21によって生成するようにした例を示す。上述した液滴流下遅延手段854としてのユニットとして、例えば上下に延びる網目に数多くの水平フィンを設けてもよく、この水平フィンに数多くの小孔を設けるようにしてもよい。
【0161】
図1〜図29を参照して説明した炭酸泉生成装置にあっても、パイプ855に小孔856を穿設することにより散布手段6を構成するようにしもよい。図55は、前述した図5に対応する図である。また、ファン21の回転シャフト21aに設けた衝突部材22として、図55に例示するように、シャフト21aの回りに、シャフト21aと平行に延びるパイプ22を単数又は複数(図55の例では等間隔に3つ)設け、散布手段6又は温水散布パイプ855から放出される水粒子をパイプ22の外周面で衝突させて、散布された温水を微粒化するようにしてもよい。衝突部材22としてのパイプを回転シャフト21aに取り付けるには、例えば、パイプ22の上端及び下端に支持プレート865を設け、この支持プレートを回転シャフト21aと一体化させればよい(図58参照)
【0162】
カセット851などは、先に図13、図14を参照して説明した散水板108や複数の縦ガイド板109a〜c、スパイラル水受け手段110と共に液滴流下遅延手段854を構成するものであるが、カセット851などは、図1〜図29を参照して説明した炭酸泉生成装置に組み込むことができる。図58は、例示として図4に図示の炭酸泉生成装置に組み込んだ例を示す。カセット式の液滴流下遅延手段854を気相領域の下部に設けるのであれば、円筒状シェル852を圧力容器1の頂部まで上方に延長し、更に、液滴流下遅延手段854の上方にファン21を設けて、円筒状シェル852の全体に上昇気流を生成するようにするのが好ましい。
【0163】
また、炭酸泉生成装置850に、図29などで説明した循環ポンプ49及び還流管50を設けるようにしてもよく、また、圧力容器1の気相中に炭酸ガスを供給するのに加えて、或いは、これに代えて、液相中に配置した多孔質体などの散気手段30を通じて炭酸ガスを圧力容器1の中に供給するようにしてもよい。
【0164】
また、図50などに図示の炭酸泉生成装置850では、液滴流下遅延手段854の上から散布手段6により温水を散布するようにしたが、例えば、圧力容器1の中央に液滴流下遅延手段854を配置し、圧力容器1内の外周部に数多く配置した散布手段6(好ましくは数多くの上下に延びるパイプ855)から圧力容器1の中央部分の液滴流下遅延手段854に向けて温水を散布するようにしてもよく、ファン21により圧力容器1の中央領域に上昇気流を作るのが好ましい。
【0165】
また、フロートバルブ305の外側円筒体859の下端が、内側円筒体858のOリング870と摺接して止水作用を的確に実行できるように、バネ871によってフロート860を位置決めするのが好ましい。
【0166】
第11実施例(図60)
図60に図示の炭酸泉生成装置900は、圧力容器1の気相領域に、上下に延びる内筒901を有し、この内筒901によって導気路が形成されている。内筒901には、少なくとも一つ、好ましくは、上下に間隔を隔てて多段に配置された円周トレー902〜905が設けられ、この円周トレー902〜905の底板は、実質的に多孔通気プレート906で構成されている。
【0167】
トレー902〜905は、上から下に向けて第1段円周トレー902、第2段円周トレー902、・・と呼ぶと、第1段円周トレー902は、内方端に向けて若干傾斜しており、第2段円周トレー903は、外方端に向けて若干傾斜して配置されている。これにより、原水汲み上げ管5を通じて第1段円周トレー902に供給された温水は、内方端に向けて流れ、次いで、第1段円周トレー902の内方端から流れ落ちて、第2段円周トレー903の内方端に移り、この第2段円周トレー903の外方端に向けて流れ、この第2段円周トレー903の外周端から流れ落ちて、第3段円周トレー904の外周端に移る、というように第1段円周トレー902から順次下方に位置する円周トレーに移りながら気相領域でジクザグに移動する。
【0168】
円筒901の下端は、内方に向けて延びるフランジ907によって形成された比較的小さな開口908で構成され、この開口906に臨んでファン21が設けられている。ファン21が回転することにより、円筒901内に上昇気流が生成される。ファン21によって生成された上昇気流によって、気相領域の炭酸ガスは、各段の多孔通気プレート906を通過しながら、各段の円周トレー905〜902を流れる温水中で気泡となる。
【0169】
したがって、炭酸泉生成装置900では、気相領域で、各段の円周トレー902〜905を流れる温水は、この各段の円周トレー902〜905を通過する際に炭酸ガスでバブリングされながら、下方の段に移行し、これにより高濃度の炭酸泉が生成される。
【0170】
図60を参照して説明した気相領域でのバブリング機構は、図1〜図29を参照して説明した炭酸泉生成装置に組み込むことができる。図61は、例示として図4に図示の炭酸泉生成装置に組み込んだ例950を示す。
【0171】
すなわち、炭酸泉生成装置950は、圧力容器1の最上部に、散布手段6が配設されて、この散布手段6により1次炭酸泉が生成され、この一次炭酸泉は、多段の円周トレー901〜905で構成されたバブリング機構によって溶存炭酸ガス濃度が高められるようになっており、一次炭酸泉を生成する段階では、散布手段6により圧力容器1の中心部分に向けて放出された温水が、ファン21の駆動シャフトに設置された衝突部材22によって微粒子化され、また、ファン21による上昇気流によって比較的永く滞留した後に、その下に位置する気相領域でのバブリングによって温水中の炭酸ガス濃度が高められることになる。
【0172】
第12実施例(図62、図63)
図62に図示の炭酸泉生成装置1000は、内筒901の下部に仕切プレート1001が設けられ、この仕切プレート1001と内筒901によって、気相領域に、上方に向けて開放した内部タンク1002が形成されている。仕切プレート1001には多孔通気プレート906が設けられており、ファン21により生成された上昇気流は多孔通気プレート906を通過して内部タンク1002内で気泡となって温水と接触する。
【0173】
原水汲み上げ管5からの温水は、内部タンク1002内に導入され、内部タンク1002からオーバーフローした温水は内筒901と圧力容器1との間の隙間を通じて圧力容器1の底部に貯留される。
【0174】
この炭酸泉生成装置1000は、好ましくは、循環ポンプ26を備えたリターン管25によって、圧力容器1の底部に溜まった炭酸泉を内部タンク1002内に戻して、気相領域に設定された内部タンク1002内で炭酸ガスによるバブリングを行うのがよい。
【0175】
図63は、変形例の炭酸泉生成装置1050を示す。この炭酸泉生成装置1050にあっては、ファン駆動用モータ31に連結されたシャフト31aにファン21を取り付けると共に、このシャフト31aを下方に延長して、液相領域内の循環ポンプ8に連結され、この循環ポンプ8は圧力容器1の底部に設置されている。
【0176】
このような構成にすることにより、共通のモータ31を使ってファン21及び循環ポンプ8の両者を駆動することができるだけでなく、シャフト31aの軸触れを防止することができる。
【0177】
図62〜図63を参照した炭酸泉生成装置1000、1050によれば、気相領域中において、その底に多孔通気プレート906を備えた内部タンク1002に温水を貯留した状態で、通気プレート906を通じて送り込まれる炭酸ガスによりバブリングを行うことにより炭酸泉が生成され、内部タンク1002の上端からオーバーフローした炭酸泉が圧力容器1の底部に貯留される。
【0178】
図3を参照して説明した銀イオン発生システムつまりAg溶出システム23に関し、この銀イオン発生システムは上述した全ての炭酸泉生成装置に組み込むことができることは勿論であるが、これに代えて及び/又はこれに加えて次亜塩素酸又は亜塩素酸による殺菌液添加システムを組み込んでもよい。なお、図示を省略したが、銅イオン発生システムを上述した全ての炭酸泉生成装置に組み込んでもよい。これを実現するのに、銀と銅とを含む合金からなる電極を用いることで、銀イオンと銅イオンとを同時に発生させることができる。
【0179】
図64は、図2で図示した炭酸泉生成装置に銀イオン発生システム23と殺菌液添加システム1100を組み込んだ例を示し、また、図65は、殺菌液添加システム1100を図27で図示した炭酸泉生成装置400に組み込んだ例を示しているが、これは単なる例示に過ぎず、既に説明した炭酸泉生成装置の全てに同様に適用できることは言うまでもない。
【0180】
銀イオン発生システム23は、図64から理解できるように、浴槽4から温水を汲み上げる原水汲み上げ管5においてポンプ3の上流側に介装されている。これに代えて又はこれに加えて、銀イオン発生システム23は、圧力容器1から浴槽4に炭酸泉を排出する炭酸泉吐出管7に設けてもよい。銀イオン発生システム23を原水汲み上げ管5に設けることにより、この原水汲み上げ管5を通る温水を満遍なく殺菌できるだけでなく、圧力容器1の内部の殺菌もできる。銀イオン発生システム23は、圧力容器1内の液相部分に配置させてもよい。
【0181】
銀イオン発生システム23は、図66に示すように、一対の銀電極1101、1101を備えており、この一対の銀電極1101、1101にケーブル1102を通じてコントローラ(図示せず)から短いサイクルでプラス/マイナスの電位を交互に印加することにより銀イオンを発生するものであり、銀電極1101はチタン1103に支持させるのがよい。一対の銀電極1101、1101は、これらの間の離間距離が先端に向かうに従って小さくなるように配置するのが、銀電極1101の脱落を防止するのに好ましい。銀電極1101、1101の先端部分を相対的に近づけて配置することにより、銀電極1101、1101の先端同士間で電流が流れ、したがって銀電極1101の先端からAgを溶出させることができる。このような銀イオン発生システム23は、L字管1104の角部に銀電極1101、1101を配置させ、ネジ1105止めした蓋1106を備えたユニットとして、原水汲み上げ管5に組み込むのがよい。
【0182】
銀電極1101が摩耗したときには、ネジ1105を緩めて蓋1106を外すことにより新しい銀電極1101と交換することができる。この銀イオン発生ユニットは、原水汲み上げ管5の端に形成したフランジ5aと対面するフランジ1107をL字管1104の端に設け、これらフランジ5a、1107同士を互いに突き合わせた状態でU字リング1108によって固定するようにするのがよい。このようなL字管1104とU字リング1108との組み合わせにより、現場の状況に応じて、L字管1104の向きを自在に変更することができるという利点がある。
【0183】
また、この銀イオン発生システム23は、銀電極1101を銀/銅の合金電極に置換することで銀イオンと銅イオンとを一緒の発生させることができる。
【0184】
殺菌液添加システム1100は、図64、図65から理解できるように、圧力容器1から炭酸泉を排出する炭酸泉吐出管7に、チューブ1200を介して脱着可能に接続された殺菌液収容容器1201を有し、また、チューブ1200の途中にチューブポンプ1202(図67)を有する。このチューブポンプ1201は微量の流体を吐出するのに良く用いられることから、その詳しい説明は省略する。
【0185】
殺菌液収容容器1201は、図68から理解できるように、容器本体1204を有し、容器本体1204の中に内側容器1205が収容されている。内側容器1205は、容器本体1204の口部1206の端面と係合する外方フランジ1207を有し、この外方フランジ1207は、キャップ1208を口部1206にネジ止めすると、2つのシール材料1209、1210で挟持された状態で固定され、これにより、容器本体1204の中に、内側容器1205によって独立した液体収容空間が形成される。すなわち、容器本体1204内には、容器本体1204と内側容器1205との間で形成される第1の液体収容空間1212と、内側容器1205内の第2の液体収容空間1213とが形成され、これら第1、第2の液体収容空間1212、1213は互いに独立している。
【0186】
内側容器1205は、その上端の外方フランジ1207の近傍に水平段部1215(図69)を有し、水平段部1215とキャップ1208とで形成される空間には、円形刃1216を有する切断補助具1217が収容されている。
【0187】
内側容器1205の中には下記のアルカリ溶液又は酸溶液のいずれか一方の溶液が収容され、容器本体1204の中には他方の溶液が収容される。
【0188】
アルカリ溶液は、次亜塩素酸塩及び/又は亜塩素酸塩、典型的には、次亜塩素酸ナトリウム及び/又は亜塩素酸ナトリウムの希釈水溶液をアルカリ調整液によりpH9以上、好ましくは、pH10〜12程度に調整された溶液をいう。次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムの水溶液はアルカリ側で安定する性質がある。次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムを水で薄めるとpHが下がり、例えば200ppmの次亜塩素酸ナトリウムではpH8.5程度まで下がってしまう。この希釈状態では10%程度の次亜塩素酸が分離状態にあるため、長期間の保存すると次亜塩素酸が分解してしまう。アルカリ調整液として、例えば苛性ソーダ(NaOH)などを適量添加してpH約9〜12、好ましくはpH10〜12に調整することで次亜塩素酸ナトリウムを安定化することができる。保存状態が過酷な、例えば軍隊などに於ける過酷な条件での保存を考慮に入れるのであれば、一方の内側容器15内の溶液がpH13以上の強アルカリ状態となるようにアルカリ調整液で調整するのがよい。
【0189】
酸溶液は、塩酸、硫酸、炭酸などの無機酸の水溶液または酢酸などの有機酸の水溶液をいうが、この酸溶液と上記のアルカリ溶液とを混合したときに、次亜塩素酸又は亜塩素酸の濃度が10ppm〜2000ppm、一般的には10ppm〜1000ppmで、pH2.5〜7.5、好ましくはpH5〜6程度の殺菌液が生成できるように酸溶液の濃度が調整される。
【0190】
殺菌液収容容器1201は、図69に図示の状態、つまり切断補助具1217の円形刃1216を上に向けた状態で市場に供給される。ユーザは、殺菌液収容容器1201を使用する段階で、キャップ1208を外して、上側に位置する第2シール部材1210を取り除くと共に切断補助具1217を反転させて、円形刃1216に下に向けた状態にする(図68)。次いで、キャップ1208を再び装着して強く締める。これにより、切断補助具1217の円形刃1216が、内側容器1205の水平段部1215に食い込んで切断する。次いで、ユーザは、殺菌液収容容器1201の中の薬剤に手を触れる危険性無しに、単に、容器1201を上下及び/又は左右に振ることで2液を攪拌混合させることができる。
【0191】
このようにして準備した殺菌液収容容器1201をチューブ1200の先端に設けた別のキャップ1220に接続することで、このキャップ1220から容器1201の底近傍まで延びる吸い込み管1221を通じて殺菌液を取り出すことができ、炭酸泉吐出管7に入り込んだ殺菌液は、次亜塩素酸又は亜塩素酸による殺菌作用を発揮することになる。
【0192】
なお、内側容器1205は、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、塩化ビニール系樹脂、ゴム系材質その他の耐薬剤性素材等から選択されたフィルム又はシート材料から作られるのがよい。
【0193】
もし殺菌液収容容器1201内のアルカリ溶液及び酸溶液が高濃度の状態(例えば次亜塩素酸ナトリウム又は亜塩素酸ナトリウムの希釈水溶液は、例えば10,000ppmというような比較的高濃度)で収容されているときには、別の容器を用意して、殺菌液収容容器1201の殺菌液を水で薄めて使用するようにしてもよい。
【0194】
次亜塩素酸ナトリウム又は亜塩素酸ナトリウムの希釈水溶液を比較的高濃度の状態で収容するときには、比較的長い期間安定的であることから、アルカリ調整液を混合する必要が無い場合もあろう。
【0195】
上述した殺菌液収容容器1201は2液が常圧の状態で収容されることから、容器本体1204は耐圧容器である必要はなく、したがって比較的安価に製造することができる。容器本体1204の大きさは、特に制限されるものではないが、例えば、20リットルのポリタンクの大きさを有するのが搬送に都合がよい。
【0196】
銀イオンによる殺菌及び/又は次亜塩素酸(又は亜塩素酸)による殺菌を行った炭酸泉は、大腸菌やレジオネラ菌などの繁殖を効果的に抑えることができる。したがって、営業用の大浴場や24時間家庭風呂などで安心して高濃度炭酸泉を楽しむことができる。また、これまで次亜塩素酸ソーダによる遊離塩素で殺菌していた室外プールや温水プールでは、塩素の刺激臭や目を痛めるなどの問題があったが、実施例のように比較的高濃度の炭酸泉を使用し且つ次亜塩素酸による殺菌などを施すことにより、これまでの塩素殺菌による刺激臭などの問題を単に解消できるだけでなく、プールで楽しむ人たちに、刺激臭が無く且つ肌に優しい水での遊泳を提供でき、更に、知らず知らずの内に、肌の健康や毛細血管の活性化を促してスポーツによる健康増進に加えて美容や肌にも良いという、これまでにない実際上のメリットを提供することができる。
【0197】
次亜塩素酸や亜塩素酸による殺菌は、次亜塩素酸や亜塩素酸が時間の経過に伴って殺菌効果が大幅に低下するため、次亜塩素酸(亜塩素酸)生成システムを設置しなければ、次亜塩素酸などによる殺菌を利用できないと考えられていたが、殺菌液収容容器1201は、アルカリ溶液と酸溶液の2液を長期間にわたって在庫でき、且つ、殺菌を必要とするときに2液を混合して使用できるため、遊泳プールの附帯設備として次亜塩素酸生成システムを設置するまでもなく、次亜塩素酸や亜塩素酸による殺菌を行うことができる。
【0198】
図30〜図49の図面は、炭酸泉の溶存炭酸ガス濃度を検出するセンサ40に好適なセンサシステムを例示するものである。
【0199】
センサシステムの第1実施例(図30〜図34)
まず、図30を参照して、第1実施例のセンサシステムの概要を説明する。
【0200】
センサシステム40は、生成した炭酸泉が流れる管路や炭酸泉で満たされた管体などの炭酸泉源500に隣接して配置されたシリンダ501を有し、このシリンダ501は比較的小さな開口502を通じて炭酸泉源500に連通している。開口502には開閉弁503が設けられ、開閉弁503を開放した状態でピストン504を図中右方向に移動させることにより、炭酸泉源500からシリンダ501内へ炭酸泉を取り込むことができる(図30の(I)参照)。
【0201】
ピストン504は、押し込んだ最小ストローク位置P1と中間ストローク位置P2と最大ストローク位置P3との3つの位置をとることができる。開閉弁503を開放した状態でピストン504を最小ストローク位置P1から中間ストローク位置P2まで移動させて(工程I)、シリンダ501の中に炭酸泉を収容した後に開閉弁503を閉じてシリンダ501内の空間を密閉する(工程II)。次いで、ピストン504を最大ストローク位置P3まで移動させて、シリンダ501内の密閉空間の容積を拡大することにより減圧する(工程III)。工程IIから工程IIIの過程又は工程IIIで密閉空間内の炭酸泉を加熱し、取り込んだ炭酸泉の温度を所定温度Toまで上昇させる。密閉空間内の炭酸泉は、減圧工程及び加熱工程を経ることにより、溶存ガスを放出し密閉空間内でガス化する。
【0202】
次の工程IVでシリンダ501内の気相(ガス)の圧力をセンサにより直接的に測定してもよいが、シリンダ501内のガスをサンプリングする。サンプリングしたガスにより、例えばシリンダ501に設けた圧力センサにより工程IIIから工程IVへの移行過程での圧力変化や工程IVでの圧力から溶存ガスの濃度を計測してもよく、或いは、ガスの濃度から溶存ガスの濃度を計測してもよい。また、シリンダ501内の気相(ガス)を、シリンダ501に連結した分析機器に送り込んで、この分析機器で、生成した炭酸泉の溶存ガスの濃度を計測するようにしてもよい。
【0203】
すなわち、炭酸ガスを液相中からガス化させて一定体積中のガス圧や濃度信号として取り出し、圧力センサや濃度センサ(例えば日本国特許第3236254のような炭酸ガス濃度センサ素子を使用して)によって、圧力変化を電気的信号に置き換えて外部に送信するか又は予め化学分析したデータに適合させる変換を行い、これをデジタル的に数字表示として又は面積変化などのアナログ的表示として図外のモニタに表示するようにしてもよい。
【0204】
以上の一連の工程が完了したら、開閉弁503を開放した後にピストン504を最小ストローク位置P1まで押し込んでシリンダ501内の炭酸泉及びガスを炭酸泉源500に排出する。
【0205】
開閉弁503は、例えば電動バルブで構成してもよいが、例えば、ピストン504を駆動するピストンロッド(図示せず)を中空シャフトで構成し、この中空シャフト及びピストン504を貫通する弁棒で構成し、この弁棒を直線動作させることにより、弁棒の先端で開口502を開閉するようにしてもよい。
【0206】
中間ストローク位置P2及び最大ストローク位置P3、とくに中間ストローク位置P2と最大ストローク位置P3との間のストローク量は、対象とする液体の溶存ガスの濃度によって決定すればよい。また、中間ストローク位置P2と最大ストローク位置P3との間に第4のストローク位置P4を用意し、最大ストローク位置P3で液体からガスを放出させた後に、第4ストローク位置P4までピストン504を戻した後にガス圧や濃度を検知するようにしてもよい。このようなピストン504の停止位置を自在にするには、ピストン504の駆動源としてパルスモータのようなコントローラにより自在に停止位置を設定できる駆動源を採用するのがよい。
【0207】
シリンダ501内に取り込んだ炭酸泉を所定温度まで加熱するための手段として、シリンダ501の壁やピストン504などにヒータを内蔵させると共に、これに付随して温度センサを配置させて、この温度センサにより炭酸泉の温度を監視してもよいが、加熱手段として定温発熱体を採用するのが好ましい。定温発熱体の具体例としては、チタン酸バリウムを主成分とした半導体セラミックからなるPositive Temperaiture Coefficient Thermistor(PTCサーミスタ)が知られている。定温発熱体を採用すれば炭酸泉を所定の温度まで上昇させ且つこの温度を維持することができる。つまり、定温発熱体は加熱手段と温度センサの2つの機能を有する。ちなみに、PTCサーミスタは、例えば約70℃の設定温度に到達すると電気抵抗が無限大になって発熱せず、発熱体それ自体で温度を管理できるものであり、これを使用するのが部品点数を少なくするうえで望ましい。
【0208】
炭酸水中の溶存炭酸ガス濃度を検出するのであれば、水蒸気圧の影響を抑えつつターゲットの炭酸ガスの放出を促すことのできる温度まで加熱するのがよく、具体的には約50℃〜約75℃の範囲内の所定の温度を設定するのがよい。
【0209】
図31〜図34を参照して具体例を説明すると、炭酸ガス濃度計測システム550は、固定ケーシング部材551などの要素が取付板552により一体化され、単一のユニットとして炭酸泉吐出管などにネジなどにより脱着可能に固定される。この固定ケーシング部材つまりシリンダ部材551の中に円筒状ピストン553が同軸に挿入されている。円筒状ピストン553はスクリュー554及びこれに螺合した雌ネジ555を介して駆動用モータ556に連結され、雌ネジ555はプレート557を介してピストン553と一体化されている。第1駆動用モータ556が駆動することにより、ピストン553は、図32の最小ストローク位置、図33の中間ストローク位置、図34の最大ストローク位置を取ることができ、一回の計測作業が完了すると図32の最小ストローク位置に戻る。
【0210】
円筒状ピストン553の中には、弁棒つまり止水シャフト559が上下動可能に設けられている。止水シャフト559は、第2駆動モータ560によって上下動する。第2駆動モータ560の出力軸には雌ネジ561が設けられ、この雌ネジ561に螺合する雄ねじが止水シャフト559の上端部に形成されている。止水シャフト559の上部には回止めピン562が突設され、このピン562は上下に延びるスリットによって案内される。これにより、第2駆動モータ560の回転動作が止水シャフト559の上下動作に変換される。
【0211】
第2駆動モータ560は、回止めピン562と係合する2つのリミットスイッチ564、565によって停止位置が予め設定されているが、第2駆動モータ560としてパルスモータ(ゼロ点設定の位置決めスイッチとの組)を採用するのであれば、このようなリミットスイッチの必要はなくなる。又、円筒状ピストン553を駆動するための第1駆動モータ556についても、円筒状ピストン553を3つの位置P1〜P3で停止させるためのリミットスイッチなどのモータ回転停止手段567が設けられているが、駆動モータ556としてパルスモータを採用するのであれば、このようなリミットスイッチの必要はなくなるだけでなく、円筒状ピストン553の停止位置を自在に設定できるという利点があり、この利点を利用して、ガス圧や濃度を検知するときに、円筒状ピストン553を最大ストローク位置から戻して、この円筒状ピストン553を最大ストローク位置と中間ストローク位置との間の第4ストローク位置で停止させた後に、ガス圧や濃度を検知することもできる。これにより汎用のセンサを用いて比較的低濃度の炭酸水の濃度計測を行うことができる。
【0212】
止水シャフト559は図31から図32まで上昇して出入口569を開放し、また円筒状ピストン553を図33の中間ストローク位置まで上昇させることにより、管路に通じる給水口570から液溜部571に流入した炭酸泉がシリンダ内に取り込まれる。次に、図34に図示のように、止水シャフト559を下降させてシリンダ出入口を閉じてシリンダ内空間を密閉した後、円筒状ピストン553を最大ストローク位置まで上昇させて一定時間、この最大ストローク位置を保持する。また、シリンダの出入口近傍には好ましくはPTCサーミスタからなる加熱部573が設けられ、シリンダ内に取り込んだ炭酸泉の加熱を開始する。これによりシリンダ内の密閉空間は、減圧状態になり且つ加熱により液相中の炭酸ガスが放出される。
【0213】
放出された炭酸ガスは検出管路574を通じて圧力をガス圧検知装置575に伝え、この検知装置575で電圧又は電流信号に変換される。この信号は例えばコントローラ355(図22)に送られて所定の分析計量線に従いデジタル数値に変換されて表示器356に濃度が表示される。圧力を検知するガス圧検知装置575に代えて濃度を検知するものであってもよい。この一回の計測工程が終了したら加熱部573の電源がOFFとなる。また、止水ピストン553が一度上昇して出入口569を開放した後に円筒状ピストン553が先行して図32の最小ストローク位置まで戻り、次いで、止水シャフト559が下降してシリンダ出入口569を閉じる図31の初期位置に戻る。止水シャフト559に先だって円筒状ピストン553の下降動作を先行させることにより、検出管路574のガスやシリンダ内の炭酸泉を炭酸泉吐出管に排出することができる。
【0214】
図31に図示の炭酸ガス濃度計測システム550においては、加熱部573を幾つかに分割して固定ケーシング部材つまりシリンダ部材551に配置すると共に、この分割した加熱部を収容した部分をパーツ化することにより、加熱手段が故障したときには当該部分のパーツだけを交換できるようにしてもよい。
【0215】
また、図31に示すシステム550では濃度検知装置575は別ユニットとして描かれているが、濃度変化を電圧などの電気的な信号で取り出せる歪計測素子や固体電解質型炭酸ガスセンサ素子を、固定ケーシング部材つまりシリンダ部材551の内面や、円筒状ピストン553の中に内蔵してもよい。
【0216】
センサシステムの第1実施例の変形例(図35〜図37)
第1実施例では、第1駆動用モータ556によりピストン553を駆動し、第2駆動モータ560により可動弁棒つまり止水シャフト559を駆動するようにしたが、この変形例では、ピストン553及び止水シャフト559をカム機構により駆動するようにしてある。
【0217】
すなわち、変形例のセンサシステム580はカム部材581を有し、このカム部材581は、減速モータ582によって駆動される。カム部材581は、図36で左側に第1のカムフェース584が形成され、右側に第2のカムフェース585が形成されている。すなわち、一つのカム部材581に2つのカムフェース584、585が形成され、この共通のカム部材581によって、ピストン553と止水シャフト559の動作が制御されるようになっている。
【0218】
第1のカムフェース584に当接する第1のカムフォロア586は、第1リンク587を介してピストン553の上端に連結されている。また、第2のカムフェース585に当接する第2のカムフォロア589は、第2リンク590を及び可動板591介して止水シャフト559の上端に連結されており、可動板591は、ケース593の上下に延びる長孔594に案内されて上下に移動可能である。なお、図35を参照して、ピストン553に関連した第1リンク587は支点595を中心に揺動可能であり、止水シャフト559に関連した第2リンク590は支点596を中心に揺動可能である。そして、第1リンク587は、第1引っ張りバネ597により、第1カムフォロア586を第1カムフェース586と当接する方向に付勢されており、第2リンク590は、第2引っ張りバネ598により、第2カムフォロア589を第2カムフェース585と当接する方向に付勢されている。
【0219】
このカム機構によるピストン553及び止水シャフト559の動作を図37に示す。同図から分かるように、ピストン553は、上述した最小ストローク位置P1、中間ストローク位置P2、最大ストローク位置P3の他に、中間ストローク位置P2と最大ストローク位置P3との間のガス検出ストローク位置P4をとるようになっており、このガス検出ストローク位置P4をとったときに、ガス圧の検出が行われる。また、ヒータ573による加熱は、第2位置P2から最大ストローク位置P3、次いでガス検出ストローク位置P4に至る直前まで行われ、ガス圧検出のときにはヒータ573はOFFされる。
【0220】
ヒータ573のON/OFF及びガス圧検出とカム位置とを同期させるために、図36に示すように、カム部材581の側面に全周に亘って延びるリング599を単数又は複数設け、このリング599に切欠きを設けて、この切欠きを光センサ600で検出することにより、カム回転角度を検出するようにしてもよい。
【0221】
センサシステムの第2実施例(図38〜図42)
まず、図38を参照して、第2の実施例の概要を説明する。
【0222】
溶存ガスサンプリング又は濃度測定システム650は、溶存炭酸ガスを含有する炭酸泉源500に開口するシリンダ651と、このシリンダ651の開口652に臨んで配置された止水部材653とを有し、止水部材653は、シリンダ開口652を開閉する。
【0223】
シリンダ開口652を開放した状態で、ピストン654が、炭酸泉源500に隣接した最小ストローク位置P1から中間ストローク位置P2に移動し、次いで、止水部材653でシリンダ開口652を閉じることにより、炭酸泉源500からシリンダ651内へ炭酸泉を取り込むことができる(図38の(II)参照)。
【0224】
次いで、ピストン654を最大ストローク位置P3まで移動させて、シリンダ651内の密閉空間の容積を拡大することにより減圧する(工程III)。図示の例では、止水部材653にヒータが内蔵されており、工程IIから工程IIIの過程又は工程IIIでヒータがONされて密閉空間内の炭酸泉を加熱し、炭酸泉の温度を所定温度Toまで上昇させる。密閉空間内の炭酸泉は、減圧工程及び加熱工程を経ることにより、溶存ガスを放出し密閉空間内でガス化する。
【0225】
次の工程IVでシリンダ651内の気相(ガス)をサンプリングする。サンプリングしたガスにより、例えばシリンダ651やピストン654に設けた圧力センサにより工程IIIから工程IVへの移行過程での圧力変化や工程IVでの圧力から溶存ガスの濃度を計測してもよく、或いは、ガスの濃度から溶存ガスの濃度を計測してもよい。また、シリンダ651内の気相(ガス)を、シリンダ651に連結した分析機器に送り込んで、この分析機器で溶存ガスの濃度を計測するようにしてもよい。
【0226】
以上の一連の工程が完了したら、止水部材653を初期位置まで戻してシリンダ開口652を開放した後にピストン654を最小ストローク位置P1まで押し戻してシリンダ651内の炭酸泉及びガスを炭酸泉源500に排出する。
【0227】
シリンダ651内に取り込んだ炭酸泉を所定温度まで加熱するための手段として、シリンダ651の壁や止水部材653或いはピストン654などにヒータを内蔵させると共に、これに付随して温度センサを配置させて、この温度センサにより炭酸泉の温度を監視してもよいが、加熱手段としてPTCサーミスタであるのがよい。
【0228】
図39〜図42を参照して具体例を説明すると、図39に示す溶存炭酸ガス濃度計測システム650は、円筒状ピストン654の中を貫通して配置された止水シャフト655の先端部に止水部材653が設けられ、この止水部材653の中に加熱部573が内蔵されている。図40の状態では、止水シャフト655は下端ストローク位置にあって円筒状ピストン654と止水シャフト655との間のガス通路656が液溜部571に開放され、残留ガスが液溜部571に排出される。
【0229】
次いで、サンプリングが開始され、図41に示すように円筒状ピストン654は中間ストローク位置まで引き上げられると共に止水シャフト655も引き上げられる。これにより、液溜部571内の炭酸泉が一定量シリンダ内に収容され、また、止水シャフト655によりシリンダ開口が閉じられると、シリンダ内空間は密閉空間になる。
【0230】
こうして止水シャフト655の先端部の加熱部573がONして加熱されながら図42のように円筒状ピストン654が最大ストローク位置まで上昇して密閉空間の容積を拡大することにより減圧し、この最大ストローク位置を一定時間保つ。シリンダ内の密閉空間では、液相中の溶存炭酸ガスがガス化し、このガス化したガスは、検出管路574を通ってガス圧検知又は濃度検知装置575に伝達される。
【0231】
一回の計測が完了すると、加熱部573の電源がOFFし、また、止水シャフト655と円筒状ピストン654が図40の状態になる。ここで検知装置575と検出管路574の中にある残留炭酸ガスは、図外の管路に出入口570を通じて連通する液溜部571に排出される。その後、止水シャフト655と円筒状ピストン654が図39の初期位置に戻って、一連の動作が終了する。
【0232】
センサシステムの第3実施例(図43〜図45)
まず、図43を参照して、第3の実施例の概要を説明する。
【0233】
溶存ガスサンプリング又は濃度計測システム700は、炭酸泉で満たされた管体(炭酸泉源)701を挟んで第1、第2のシリンダ702、703が配置され、この第1、第2のシリンダ702、703は互いに対向して位置している。
【0234】
第1のシリンダ702には第1ピストン704が挿入され、第2のシリンダ703には止栓ピストン705が挿入されている。第1ピストン704は、最小ストローク位置P1(図43の(I))と、中間ストローク位置P2と、最大ストローク位置P3との3つの位置を取ることができる。
【0235】
止栓ピストン705は、管体701から退却した第1位置と、管体701を横断して第1シリンダ702の開口を閉じる第2位置と、をとることができる。
【0236】
先ず、第1ピストン704が最小ストローク位置P1から中間ストローク位置P2まで移動して、管体701から第1シリンダ702の中に炭酸泉を取り込む。次いで、止栓ピストン705を前進させて、この止栓ピストン705の先端で第1シリンダ702の開口を閉じる(工程II)。これにより、止栓ピストン705と第1ピストン704とで挟まれた所定容積の密閉空間が形成される。
【0237】
次いで、第1ピストン704を最大ストローク位置P3まで移動させて、第1シリンダ702内の密閉空間の容積を拡大することにより減圧する(工程III)。工程IIから工程IIIの過程又は工程IIIで密閉空間内の炭酸泉を加熱し、炭酸泉の温度を所定温度Toまで上昇させる。密閉空間内の炭酸泉は、減圧工程及び加熱工程を経ることにより、溶存ガスを放出し密閉空間内でガス化する。
【0238】
次の工程IVで第1シリンダ702内の気相(ガス)をサンプリングする。サンプリングしたガスにより、例えば第1シリンダ702に設けた圧力センサにより工程IIIから工程IVへの移行過程での圧力変化や工程IVでの圧力から溶存ガスの濃度を計測してもよく、或いは、ガスの濃度から溶存ガスの濃度を計測してもよい。また、第1シリンダ702内の気相(ガス)を、第1シリンダ702に連結した分析機器に送り込んで、この分析機器で溶存ガスの濃度を計測するようにしてもよい。
【0239】
以上の一連の工程が完了したら、止栓ピストン705を退却させて第1シリンダ702を管体701に開放し、次いで、第1ピストン704を最小ストローク位置P1まで戻して、第1シリンダ702内の炭酸泉及びガスを炭酸泉源701に排出する。
【0240】
第1シリンダ702内に取り込んだ炭酸泉を所定温度まで加熱するための手段として、例えば止栓ピストン705や第1ピストン704或いは第1シリンダ702の壁にPTCサーミスタなどのヒータを内蔵させるのがよく、炭酸水中の溶存炭酸ガス濃度を検出するのであれば、水蒸気圧の影響を抑えつつターゲットの炭酸ガスの放出を促すことのできる温度まで加熱するのがよく、具体的には約50℃〜約75℃の範囲内の所定の温度を設定するのがよい。
【0241】
図44、図45を参照して具体例を説明すると、図44は水平式計測システム750を示し、図45は垂直式計測システム720を示す。これらの図面において、固定ケーシング部材730の中にガス圧検知部731と加熱部732が両方とも可動可能に装着されている。図44の水平式計測システム750ではガス圧検知部731と加熱部732とが水平方向に対向して位置しており、図45の垂直式計測システム720ではガス圧検知部731と加熱部732とが垂直方向に対向して位置している。
【0242】
図43で説明した第1ピストン704が、第1駆動モータ734によって駆動されるガス圧検知部731に相当し、図43の止栓ピストン705が、第2駆動モータ735によって駆動される加熱部732に相当する。
【0243】
システム750、720は、図43で説明したように動作して溶存炭酸ガス濃度を計測するが、図44の水平式計測システム750にあっては、ガス圧検知部731は、密閉空間を拡大して溶存ガスを放出させるときに、水面より上に位置するように配置されており、加熱部732は水面より下に位置するように配設されている。
【0244】
センサシステムの第4実施例(図46、図47)
まず、図46を参照して、センサシステムの第4実施例の概要を説明する。
【0245】
溶存ガスサンプリング又は濃度計測システム750は、炭酸泉が満たされた管体(炭酸泉源)701を横断する方向に進退するスリーブ751を有し、このスリーブ751の中に、PTCサーミスタなどの加熱手段を内蔵したピストン753が挿入されている。また、スリーブ751に対向する位置にはポート754が開口されている。
【0246】
ピストン753はスリーブ751の先端に位置する第1ストローク位置P1と、スリーブ751の中間部分に位置する第2ストローク位置P2との2つの位置をとることができる。
【0247】
システム750の動作は、先ず、ピストン753を後退させて第2ストローク位置P2に位置決めし、次いで、スリーブ751を前進させて管体701の対向面に液密に当接させる。これにより、スリーブ751の中に、所定量の液体を収容した密閉空間が形成される。
【0248】
次いで、ピストン753に内蔵した加熱手段をONさせて、収容した液体を所定の温度に加熱する。収容した液体を加熱することにより液体から放出されたガスはポート754を通じてサンプリングされ、前述したのと同じ方法で、管体701中の炭酸泉の濃度の測定が行われる。
【0249】
図47を参照して具体例を説明すると、炭酸ガス濃度計測システム750は、駆動モータ756によって遮蔽スリーブ751が加熱部757側に移動して管体701に通じる給水口と吐水口との間の液溜部758の炭酸泉貯留空間に一定量の遮蔽された密閉空間を作り出し、この密閉空間に連通している減圧装置760は、遮蔽スリーブ751が上昇して密閉空間を形成した後加熱部の電源がON状態となる同時に減圧装置760が作動して液相中からの溶存炭酸ガスの放出を行わせる。
【0250】
ここに減圧装置760はプランジャーポンプ式の減圧装置であるのがよい。プランジャーポンプ式の減圧装置であれば、プランジャーのストロークを制御することにより減圧度合いを任意に設定することが可能であり、また、例えば比較的低濃度の炭酸水の溶存ガス濃度を計測するときに、最初に、プランジャーを大きくストロークさせて大きな減圧状態を一定時間維持して液相中からガスの放出を促し、次いで、プランジャーを多少戻す又は減圧前の位置まで戻した後に、ガス圧又はガス濃度を検知すればよい。これによれば、ガス圧検知又は濃度検知装置761の能力に適した圧力範囲又は濃度範囲でガス圧又は濃度を検知することができる。
【0251】
センサシステムの第5実施例(図48、図49)
まず、図48を参照して、第5の実施例の概要を説明する。
【0252】
溶存ガスサンプリング又は濃度計測システム800は、炭酸泉で満たされた管体701を横断する方向に進退するスリーブ802を有し、このスリーブ802の中に、PTCサーミスタなどの加熱手段を内蔵したピストン803が挿入されている。
【0253】
ピストン803はスリーブ802の先端に位置する第1ストローク位置P1と、スリーブ802の中間部分に位置する第2ストローク位置P2と、スリーブ802の先端から大きく離れた第3ストローク位置P3との3つの位置をとることができる。
装置800の動作は、先ず、ピストン803を後退させて第2ストローク位置P2に位置決めし、次いで、スリーブ802を前進させて管体801の対向面に液密に当接させる。これにより、スリーブ802の中に、所定量の炭酸泉を収容した密閉空間が形成される(工程II)。
【0254】
次いで、ピストン803を第3ストローク位置P3まで後退させて、スリーブ802内の密閉空間の容積を拡大することにより減圧する(工程III)。工程IIから工程IIIの過程又は工程IIIで密閉空間内の炭酸泉を加熱し、炭酸泉の温度を所定温度Toまで上昇させる。密閉空間内の炭酸泉は、減圧工程及び加熱工程を経ることにより、溶存ガスを放出し密閉空間内でガス化する。
次の工程でスリーブ802内の気相(ガス)をサンプリングする。サンプリングしたガスの圧力又は工程IIIでの圧力変化などにより液体中の溶存ガスの濃度を計測することができる。以上の一連の工程が完了したら、図48の工程Iに示す初期状態に戻す。
【0255】
図49を参照して具体例を説明すると炭酸ガス濃度計測システム800は、第1駆動モータ805によって遮蔽スリーブ802が上昇してガス圧検知部806を液溜部807の空間で一定量の密閉空間を形成し、次いで、加熱部808の電源がONして加熱を行いつつ第2駆動モータ809によって加熱部808を下方向に移動して密閉空間を拡大して、密閉空間を減圧状態にし、この減圧状態を一定時間保つ。このようにして、液相中から放出された炭酸ガスの濃度又は圧力がガス検知装置806により検知される。
【0256】
以上、センサシステムの好ましい実施例を説明したが、例えば図31に例示したシステム550のような構造のものにあっては、計測後にガスを炭酸泉排出管に排出するのが好ましいのは云うまでもないが、この排出を強制的に行うために、別機構でこの排出系に空気を送り込みんで、検出管路574などを大気で満たすようにしてもよい。また、この検出管路574に加熱手段を付設して、検出管路574を例えば65℃以上の温度に保つようにして、一般細菌を死滅させるようにしてもよい。
【0257】
また、図47のシステム750でプランジャーポンプ式の減圧装置760による減圧を例示したが、他の装置550、650などでも、ピストン部材を移動させる代わりに減圧装置760を採用して減圧工程を行うようにしてもよい。このような減圧装置760を採用したときには、密閉空間と減圧装置760とを連通するガス通路に、計測後に空気を送り込んで、空気で希釈するのが濃度計測誤差の発生を抑えるのに好ましい。
【0258】
また、センサシステムの第2、第3などの実施例において、密閉空間を拡大して減圧し且つ密閉空間内の液体を所定温度まで加熱してガスの放出を促した後に、密閉空間の容積を縮小させた後にガス圧や濃度を検知するようにしてもよい。このようなピストンの停止位置を自在にするには、ピストンの駆動源としてパルスモータのようなコントローラにより自在に停止位置を設定できる駆動源を採用するのがよい。
【0259】
なお、図30以降の図面を参照したセンサシステムの説明においては、炭酸泉の溶存炭酸ガス濃度の検出に限定して説明したが、図30以降の図面に関連したセンサシステムは、炭酸泉に制限されるものではなく、広く一般的に液中の溶存ガスの濃度を検出するのに適用できることは云うまでもない。
【0260】
前述した実施例の炭酸泉生成装置は、汚れによって性能が低下する部分を無くし、大気圧よりも高い圧力下で、温水と炭酸ガスとを接触させることにより、連続的に炭酸ガスを水に吸収させことができるようにした。又、高圧容器内の炭酸ガスは水に吸収されただけしか消耗しないため、炭酸ガスの消費も少なく、且つ浴槽のお湯を繰り返し連続的に処理できるため、お風呂桶より大気中に放出されて減少する濃度を補い、常に炭酸泉を高濃度に保つことができる。
【0261】
それに加え、これらの処理を加熱しながら行えるばかりか、取り扱いも簡単になるため、家庭でも簡単に高濃度炭酸泉に入浴することができる。毎日家庭で高濃度炭酸泉に入浴できるようになれば、毛細血管の発達を促進させ、老人性皮膚のかゆみの防止や糖尿病の手足に生じる壊死による切断などの、痛ましいできごとを、防止する事ができ、寝たきり老人の蓐瘡なども治すことができる、その上、ストレス社会の疲労回復には、毛細血管の発達促進作用を高めることが、極めて重要なことである。その他にも、毛細血管の発達は皮膚を若返らせるため、女性の美容風呂として用いることができる。
【0262】
これらの機器の開発は炭酸泉を基調として、さまざまな身体に有効な微量ミネラルをよりよく皮膚から取り込むことに有益である。しかも、ゼオライト等を使って微量の硫化ガスを吸収させ、これを再び炭酸泉の生成循環回路等から温泉水に添加すると、より良く炭酸泉に溶け込ませることができ、これにより一層の治療効果が得られ、社会の住宅産業をはじめ老人医療に大いに貢献することができる。また、室外プールや温水プールに使用する水を炭酸泉にすることにより、プールで遊びながら炭酸泉による健康効果及び美容効果を得ることができる。また、銀イオン及び/又は次亜塩素酸などによる殺菌を炭酸泉に施すことにより、社会問題となっている大腸菌やレジオネラ菌などを極めて効果的に殺菌することができる。
【0263】
また、比較的安価で且つ小型化が可能な本発明に従う炭酸泉生成装置は、一般家庭だけでなく、エステサロン、美容院、理髪店などで美容パックや美容浴、毛髪活性化のための毛髪パックや頭皮浴にも利用することで優れた美容効果を得ることができるであろうし、また、毛髪活性を促すことができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の炭酸泉生成装置の概要を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の変形例を示す、図1に対応した図であり、液相に炭酸ガスを散気させて気泡の状態で温水と炭酸ガスとを接触させる例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の他の変形例を示す、図1に対応した図であり、気相領域にファンを設けた例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の他の変形例を示す、図1に対応した図であり、シャワーノズルなどの散布手段から放出される水粒子を回転する衝突板に衝突させることにより微粒子化させる例を示す図である。
【図5】回転する衝突板を回転方向遅れ側に傾斜した例を示す図である。
【図6】第2の実施の形態として多段式炭酸泉生成装置の概要を示す図である。
【図7】多段式炭酸泉生成装置の変形例を示す、図6に対応した図である。
【図8】炭酸泉生成装置に洗浄システムを付加した例を示す図である。
【図9】炭酸ガス濃度センサを付加して、種々の制御を行う例を示す図である。
【図10】定量式炭酸泉生成装置の一例を示す図である。
【図11】定量式炭酸泉生成装置の変形例を示す図である。
【図12】第1実施例の連続式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図13】例示として第1実施例に組み込んだ水受けガイド手段を抽出して示す拡大図である。
【図14】例示として第1実施例に組み込むことのできる炭酸ガス吸収用の底面の広い、凹型形状の板材によるらせん状ガイド板を示す図である。
【図15】反発極性のリング磁石の中を通る炭酸泉に磁場かける磁気ユニットを示す図である。
【図16】第2実施例の連続式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図17】第2実施例に炭酸泉生成装置に組み込まれた排水抑制機構と逃がし機構を示す図である。
【図18】実施例の炭酸泉生成装置に利用できる、排水抑制機構と簡易型の逃し機構を示す図である。
【図19】第3実施例の連続式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図20】第4実施例の定量式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図21】第5実施例の多段式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図22】第6実施例の炭酸泉生成装置に関し、本発明の炭酸泉生成装置に炭酸ガス濃度センサを組み込んで、炭酸泉の濃度表示や装置に制御を行うための全体系統図である。
【図23】第7実施例の定量式炭酸泉生成装置の概略図であり、高濃度炭酸泉を生成するために、メイン圧力容器とサブ圧力容器との間で温水を循環させる態様を示す図である。
【図24】第7実施例の定量式炭酸泉生成装置の概略図であり、高濃度炭酸泉を収容した生成するために、メイン圧力容器とサブ圧力容器との間で温水を循環させる態様を示す図である。
【図25】第7実施例の装置の初期工程の一例を説明するための図である。
【図26】第7実施例の装置の初期工程に含まれるドレン工程を説明するための図である。
【図27】第8実施例の定量循環式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図28】第8実施例の定量循環式装置の初期工程を説明するための図である。
【図29】第9実施例の定量式炭酸泉生成装置の概略図である。
【図30】炭酸ガス濃度センサの第1実施例における動作の概要を説明するための図である。
【図31】炭酸ガス濃度センサの第1実施例の構成を示す図である。
【図32】第1実施例のセンサの一つの動作工程を示す図である。
【図33】第1実施例のセンサの炭酸泉取り込み工程を示す図である。
【図34】第1実施例のセンサの炭酸ガス放出工程を示す図である。
【図35】第1実施例の変形例を示すものであって、カム機構によってピストンなどが動作する形式のセンサの構成図である。
【図36】図35のX36−X36線に沿った断面図である。
【図37】カムフェースとピストンなどの動作を示すタイミング図である。
【図38】炭酸ガス濃度センサの第2実施例における動作の概要を説明するための図である。
【図39】炭酸ガス濃度センサの第2実施例の構成を示す図である。
【図40】第2実施例のセンサの一つの動作工程を示す図である。
【図41】第2実施例のセンサの炭酸泉取り込み工程を示す図である。
【図42】第2実施例のセンサの炭酸ガス放出工程を示す図である。
【図43】第3実施例のセンサの概要を説明するための図である。
【図44】第3実施例の水平式センサの構成図である。
【図45】第3実施例の垂直式センサの構成図である。
【図46】第4実施例のセンサの概要を説明するための図である。
【図47】第4実施例のセンサの構成図である。
【図48】第5実施例のセンサの概要を説明するための図である。
【図49】第5実施例のセンサの構成図である。
【図50】第10実施例の家庭用炭酸泉生成装置の概略図である。
【図51】図50に図示の装置の変形例を示す部分図である。
【図52】図50に図示の装置の他の変形例を示す部分図である。
【図53】図50に図示の装置の別の変形例を示す部分図である。
【図54】図50に図示の装置の更に他の変形例を示す部分図である。
【図55】衝突部材の変形例を示す図である。
【図56】散布手段としてパイプに穿設した斜行小孔による微粒化を説明するための図である。
【図57】図56の変形例を説明するための図である。
【図58】図1〜図29に例示の炭酸泉生成装置に液滴流下遅延手段を組み入れた例を示す図である。
【図59】フロートバルブを位置決めするために弱いバネを配置した例を説明するための部分図である。
【図60】気相領域で温水を炭酸ガスでバブリングして炭酸泉を生成する装置の要部を示す図である。
【図61】気相領域に温水を散布することにより1次炭酸泉を生成し、次いで気相領域で温水を炭酸ガスでバブリングして高濃度の炭酸泉を生成する炭酸泉生成装置の全体構成図である。
【図62】気相領域に内部タンクを用意し、この内部タンクの底部の多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスで内部タンク内の温水をバブリングして炭酸泉を生成する炭酸泉生成装置の全体構成図である。
【図63】図62に図示の炭酸泉生成装置の変形例の全体構成図である。
【図64】次亜塩素酸による殺菌液を添加するシステムと、銀イオン発生システムとを付加した炭酸泉生成装置の一例を説明するための図である。
【図65】次亜塩素酸による殺菌液を添加するシステムを付加した炭酸泉生成装置の一例を説明するための図である。
【図66】銀イオン発生システムをユニット化した構成例を説明するための図である。
【図67】次亜塩素酸による殺菌液を添加するシステムの一例を説明するための図である。
【図68】次亜塩素酸による殺菌液を添加するシステムに利用される2液収容容器の一例を示す図であり、2液を混合するために必要とされる操作を説明するための図である。
【図69】図68に図示の2液収容容器に関する部分図であり、流通過程及び在庫中の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 圧力容器
3 圧送ポンプ
4 浴槽又は水槽
6 散布手段
8 排出量抑制手段
9 フィルタ又は濾過器
10 ヒータ
12 排気バルブ
20 コントローラ又はシーケンサ
21 ファン
22 衝突部材
26 循環ポンプ
28 連通管
40 炭酸ガスセンサ
43 給湯器
46 メイン圧力容器
47 サブ圧力容器
581 カム部材
584 止水シャフト駆動用カムフェース
585 ピストン駆動用カムフェース
854 液滴流下遅延手段

Claims (42)

  1. 加圧炭酸ガスを圧力容器の中に供給する炭酸ガス供給工程と、
    大気圧下の原水源からの原水を温水化させながら又は温水源からの温水を連続的に圧送ポンプで圧送して前記圧力容器内に温水を供給する温水供給工程と、
    該圧力容器に供給される温水を炭酸ガス領域に散布して炭酸ガスと接触させる温水散布工程と、
    前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉が残留した状態を保持することができるように炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら前記圧力容器の底部から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出工程とを有する炭酸泉生成方法。
  2. 前記炭酸泉排出工程で、前記圧力容器から前記原水源に炭酸泉を排出する、請求項1に記載の炭酸泉生成方法。
  3. 前記散布工程で散布された温水の液滴を前記加圧炭酸ガスで満たされた気相領域に永く留まらせる液滴流下遅延工程を更に有する請求項1又は2に記載の炭酸泉生成方法。
  4. 前記液滴流下遅延工程が、前記圧力容器の気相領域に配置された、適度な隙間を備えた炭酸ガス/水接触手段に水を通過させることにより行われる、請求項3に記載の炭酸泉生成方法。
  5. 前記加圧炭酸ガスで満たされた気相領域の内周部分で上方に向かい外周部分で下方に向かう気流を生成する気流生成工程を更に有する請求項3又は4に記載の炭酸泉生成方法。
  6. 前記炭酸ガス供給工程が、前記圧力容器内の液相領域に炭酸ガスを供給して該液相領域に炭酸ガスの気泡を生成することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  7. 前記温水供給工程、前記圧力容器内又は前記炭酸泉排出工程で、銀イオンを添加する銀イオン添加工程を更に有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  8. 前記温水供給工程、前記圧力容器内又は前記炭酸泉排出工程で、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した溶液を添加する殺菌液添加工程を更に有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  9. 前記温水を所定の温度に保つための加熱工程を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  10. 前記炭酸泉排出工程での排出の規制及び/又は抑制が、前記圧力容器の底部に配置されたフロートバルブによって行われる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  11. 前記炭酸泉排出工程での排出の規制及び/又び抑制が、前記圧力容器の底部に貯留する炭酸泉の水位を検知して、炭酸泉の水位が所定の水位を維持するように前記圧力容器から炭酸泉の排出を制御することによって行われる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  12. 加圧炭酸ガスを圧力容器の中に供給する炭酸ガス供給工程と、
    大気圧下の原水源からの原水を連続的に圧送ポンプで圧送して前記圧力容器内に供給する原水供給工程と、
    該圧力容器内に供給される原水を前記圧力容器内の炭酸ガス領域に散布して原水を炭酸ガスと接触させる散布工程と、
    前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉が一定の水位で残留した状態を保持することができるように炭酸泉の排出量を抑制しながら前記圧力容器の底部から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出抑制工程と、
    前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸泉及び/又は前記炭酸泉排出工程の炭酸泉を所定の温度まで加熱する加熱工程と、を有する炭酸泉生成方法。
  13. 加圧炭酸ガスを圧力容器の中に供給して圧力容器内の圧力を大気圧よりも高い圧力状態にする加圧工程と、
    水槽中の水を圧送ポンプで圧送して前記圧力容器内に供給する水供給工程と、
    該圧力容器内に供給される水を前記圧力容器内の炭酸ガス領域に散布して炭酸ガスと接触させる散布工程と、
    前記圧力容器内の底部に貯留した炭酸水が一定の水位で残留した状態を保持することができるように炭酸水の排出量を抑制しながら前記圧力容器の底部から前記水槽に炭酸水を排出させる炭酸水排出抑制工程と、
    水槽中の水を前記圧力容器に供給して炭酸水を生成した後に、この炭酸水を水槽に戻す工程を反復する循環工程と、
    該循環工程で炭酸水を加熱する加熱工程とを有し、
    水槽中の水を反復的に前記圧力容器内で炭酸ガスと接触させながら加熱することにより高濃度炭酸泉を生成することを特徴とする炭酸泉生成方法。
  14. 前記原水供給工程、前記圧力容器内、前記炭酸泉排出工程で、銀イオンを添加する銀イオン添加工程を更に有する、請求項12又は13に記載の炭酸泉生成方法。
  15. 前記原水供給工程、前記圧力容器内又は前記炭酸泉排出工程で、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した殺菌液を添加する殺菌液添加工程を更に有する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  16. 前記圧力容器から炭酸泉を排出する管路から分岐され、循環ポンプを含むリターン管で前記圧力容器内に貯留する炭酸泉を前記圧力容器の気相領域に還流してこれを散布するリターン工程を更に有する、請求項12〜15のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  17. 加圧炭酸ガスが供給される複数の圧力容器を順次通過させることにより高濃度の炭酸泉を生成し、最終段の圧力容器から高濃度の炭酸泉を排出させることにより連続的に炭酸泉を生成する方法であって、
    大気圧下の原水源からの原水を第1段目の圧力容器内に供給する原水供給工程と、
    該原水を前記第1段目の圧力容器内の炭酸ガス領域に散布する散布工程と、
    該第1段目の圧力容器内に貯留した炭酸泉が該第1段目の圧力容器の底に残留した状態を保持しつつ該炭酸泉を後続の圧力容器内の炭酸ガスと接触させながら該後続の圧力容器に移動させる炭酸泉移動工程とを有することを特徴とする炭酸泉生成方法。
  18. 最終段の圧力容器内に炭酸泉が貯留した状態を保持できるように炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら該最終段の圧力容器から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出工程を更に有する請求項17に記載の炭酸泉生成方法。
  19. 前記原水供給工程、前記圧力容器内又は前記炭酸泉排出工程で、銀イオンを添加する銀イオン添加工程を更に有する、請求項17又は18に記載の炭酸泉生成方法。
  20. 前記原水供給工程、前記圧力容器内又は前記炭酸泉排出工程で、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した殺菌液を添加する殺菌液添加工程を更に有する、請求項17〜19のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  21. 前記炭酸泉移動工程が、前段の圧力容器内の炭酸泉を後段の圧力容器の気相領域に散布させることにより行われる、請求項17〜20のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  22. 加圧炭酸ガスが供給される圧力容器の気相領域の内周部分に上方に向けて、外周部分に下方に向けて流れる気流を生成する工程と、
    前記圧力容器の気相領域に配置された、底面に多孔通気プレートを含むトレー上に水を通過させる、前記多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスにより、前記トレー上を移動する水に気泡を生成してバブリングする気相領域バブリング工程とを有することを特徴とする炭酸泉生成方法。
  23. 加圧炭酸ガスが供給される圧力容器の気相領域の内周部分に上方に向けて、外周部分に下方に向けて流れる気流を生成する工程と、
    前記圧力容器の気相領域に配置された内部タンクの底を構成する多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスにより、前記内部タンク内に供給される水に気泡を生成してバブリングする気相領域バブリング工程と、
    前記内部タンクの上端縁からオーバーフローして圧力容器の底部に貯留した炭酸泉の排出量を規制及び/又は抑制しながら該圧力容器から炭酸泉を排出させる炭酸泉排出工程とを有する炭酸泉生成方法。
  24. 前記内部タンク内に供給される水、前記圧力容器内又は前記圧力容器から排出される炭酸泉に、銀イオンを添加する、請求項22又は23に記載の炭酸泉生成方法。
  25. 前記内部タンク内に供給される水、前記圧力容器内又は前記圧力容器から排出される炭酸泉に、次亜塩素酸塩又は亜塩素酸塩の溶液を酸性に調製した殺菌液を添加する、請求項22〜24のいずれか一項に記載の炭酸泉生成方法。
  26. 圧力容器と、
    大気圧下の原水源からの原水を温水化し又は温水化しながら又は大気圧下の温水源からの温水を連続的に前記圧力容器に圧送するための圧送ポンプと、
    該圧送ポンプで圧送した温水を圧力容器の上部領域で散布する散布手段と、
    前記圧力容器に加圧炭酸ガスを供給する炭酸ガス源と、
    前記圧力容器の底部に接続された炭酸泉排出管と、
    該炭酸泉排出管に設けられ、前記圧力容器に所定の水位で炭酸泉が貯留した状態を保持しつつ該炭酸泉排出管を通じて炭酸泉の排出を規制及び/又は抑制するための炭酸泉排出抑制機構とを有する炭酸泉生成装置。
  27. 前記散布手段の下に、該散布手段により散布された温水を、前記加圧炭酸ガスで満たされた気相領域に永く留まらせる液滴流下遅延手段を更に有する請求項26に記載の炭酸泉生成装置。
  28. 前記気相領域の内周部分に上昇気流を生成するファンを更に有する請求項26又は27に記載の炭酸泉生成装置。
  29. 前記圧力容器の底部に連結された炭酸泉排出管から分岐され、前記圧力容器内の炭酸泉を該圧力容器の気相領域に戻すリターン管と、
    該リターン管に介装され、前記圧力容器内の炭酸泉を圧送して前記圧力容器の気相領域に散布する循環ポンプとを更に有する請求項26〜28いずれか一項に記載の炭酸泉生成装置。
  30. 前記炭酸泉排出管を通じて前記温水源に炭酸泉が排出される、請求項26〜29のいずれか一項に記載の炭酸泉生成装置。
  31. 加圧炭酸ガスが供給される複数の圧力容器を経由することにより炭酸泉を生成する多段形式の炭酸泉生成装置であって、
    原水源から原水を汲み上げて第1段目の圧力容器に圧送するための圧送ポンプと、
    該圧送ポンプで汲み上げた原水を第1段目の圧力容器の上部領域に散布する散布手段と、
    該第1段目の圧力容器の底部に連結され、該第1段目の圧力容器の底に炭酸泉が貯留した状態を保持しつつ該炭酸泉を後続段の圧力容器に移動させる連通管と、
    該連通管を通じて後続段の圧力容器に供給された炭酸泉を炭酸ガスと接触させるためのガス接触手段と、
    最終段の圧力容器の底部に接続された炭酸泉排出管とを有する炭酸泉生成装置。
  32. 前記炭酸泉排出管に設けられ、前記最終段の圧力容器の底に炭酸泉が貯留した状態を保持しつつ該炭酸泉排出管を通じた炭酸泉の排出を規制及び/又は抑制するための排出抑制機構を更に有する請求項31に記載の炭酸泉生成装置。
  33. 圧力容器内の原水を加圧炭酸ガスの気相領域に散布しながら循環させることにより炭酸泉を生成し、生成した炭酸泉を圧力容器の底から開閉バルブを介して大気圧下の水槽で受ける炭酸泉生成装置であって、
    前記圧力容器に加圧炭酸ガスを供給するガス供給管と、
    循環ポンプを含み、前記圧力容器の底部と上部とを連結するリターン管と、
    該リターン管に介装されたサブ圧力容器と、
    該リターン管に介装され、前記圧力容器の底から温水を取り込んで該温水を前記圧力容器の気相領域に散布する循環ポンプと、
    前記圧力容器の底に連結された炭酸泉吐出管と、
    該炭酸泉吐出管に設けられた開閉バルブと、
    前記水槽、前記圧力容器、前記サブ圧力容器の少なくとも一つに設けられ、生成した炭酸泉を所定の温度まで加熱するヒータと、
    前記圧力容器の頂部又は前記サブ圧力容器の頂部に設けられた排気手段とを有し、
    前記圧力容器に水を満した状態で、前記排気手段で排気しながら前記圧力容器に炭酸ガスを供給することにより、前記圧力容器に、炭酸ガスで満たされた気相領域を作ることを特徴とする炭酸泉生成装置。
  34. 加圧炭酸ガスの供給を受ける圧力容器の気相領域に配置され筒体内に上方に向けて流れる気流を生成するための気流生成手段と、
    前記筒体内に一段又は上下に間隔を隔てて多段に配置され、その中で水をほぼ水平方向に流動させる、底に多孔通気プレートを有するトレーとを有し、
    大気圧下の原水源からの原水を前記圧力容器の気相領域に供給して、圧力容器内の水が前記トレー中を移動するときに、前記多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスによりバブリングを行うことを特徴とする炭酸泉生成装置。
  35. 前記圧力容器の気相領域の上部に配置され、大気圧下の原水源からの原水を前記圧力容器内に散布する散水手段を更に有し、
    該散水手段の下に、前記トレーが配置されている、請求項34に記載の炭酸泉生成装置。
  36. 加圧炭酸ガスの供給を受ける圧力容器の気相領域に配置され筒体内に上方に向けて流れる気流を生成するための気流生成手段と、
    前記圧力容器の気相領域に配置された、上方に向けて開放した内部タンクと、
    該内部タンクの底に設けられた多孔通気プレートとを有し、
    大気圧下の原水源からの原水を前記内部タンク内に供給して、該内部タンク内に溜まった水の中で、前記多孔通気プレートを通じて上方に移動する炭酸ガスにより気泡を生成してバブリングを行うことを特徴とする炭酸泉生成装置。
  37. 前記気流生成手段がファンを有し、該ファンを駆動するモータによって前記炭酸泉循環手段を構成するポンプが駆動される、請求項36に記載の炭酸泉生成装置。
  38. 加圧炭酸ガスの供給を受ける圧力容器と、
    該圧力容器の底部に接続され、該圧力容器内の水を前記圧力容器の上部に戻す還流管路と、
    前記圧力容器及び/又は前記還流管路に設けられて水を所定の温度まで加熱するヒータと、
    該還流管路に接続され、原水源からの原水を供給する原水供給管と、
    前記圧力容器の頂部に設けられ、該圧力容器内のガスを外部に排気する排気手段と、
    前記圧力容器内で生成された炭酸泉の排出を規制及び/又は抑制しながら外部に排出する炭酸泉排出抑制手段とを有することを特徴とする炭酸泉生成装置。
  39. 頂部に排気手段を備え、加圧炭酸ガスの供給を受ける圧力容器と、
    大気に開放した水槽と、
    該水槽の底部に接続され、該水槽内の水を前記圧力容器の気相領域に散布させるための圧送ポンプを含む原水供給管と、
    前記圧力容器の底部に接続され、該圧力容器内の炭酸泉を前記水槽に排出するための排出管と、
    前記圧力容器内の炭酸泉の排出を規制及び/又は抑制して前記圧力容器内の炭酸泉の水位を保つ炭酸泉排出抑制手段とを有することを特徴とする炭酸泉生成装置。
  40. 前記圧力容器、前記排出管、前記水槽の少なくとも一つにヒータが設けられ、該ヒータにより前記水槽内の炭酸泉の温度が所定の温度に維持される、請求項39に記載の炭酸泉生成装置。
  41. 生成した炭酸泉に溶存する炭酸ガスの濃度を検出する炭酸ガスセンサと、
    該炭酸ガスセンサで検知した炭酸泉の炭酸ガス濃度を表示する表示器とを更に有する請求項26〜40のいずれか一項に記載の炭酸泉生成装置。
  42. 前記炭酸ガスセンサで検知した炭酸泉の炭酸ガス濃度が所定の濃度を上回ったときに、炭酸泉生成装置の動作を強制的に停止する制御手段を更に有する、請求項41に記載の炭酸泉生成装置。
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