JP2005006433A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】商用電源の電圧の電圧値に応じて電圧変換手段の変圧の比率を変更手段を用いて自動的に変更する。
【解決手段】商用電源の電圧を、所定の比率で変圧するサブトランス1及び複数の比率のうちのいずれかで変圧するメイントランス2と、電圧値の判定を行う電圧判定回路6と、メイントランス2の変圧の比率を択一的に切り換える切換手段7と、を備え、サブトランス1により変圧された電圧の電圧値を電圧判定回路6を用いて判定し、上記判定結果に基づいて切換手段7を構成するトランジスタ11又は12をONさせてリレー13又は14を閉じることで、メイントランス2の変圧の比率を切り換えた状態で商用電源の電圧をメイントランス2に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】商用電源の電圧を、所定の比率で変圧するサブトランス1及び複数の比率のうちのいずれかで変圧するメイントランス2と、電圧値の判定を行う電圧判定回路6と、メイントランス2の変圧の比率を択一的に切り換える切換手段7と、を備え、サブトランス1により変圧された電圧の電圧値を電圧判定回路6を用いて判定し、上記判定結果に基づいて切換手段7を構成するトランジスタ11又は12をONさせてリレー13又は14を閉じることで、メイントランス2の変圧の比率を切り換えた状態で商用電源の電圧をメイントランス2に供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、商用電源によって駆動される本体装置に備えられ、商用電源の複数の異なる電圧値の商用電源の電圧を変圧して本体装置の各部に所定の電圧値の電圧を供給する電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、商用電源の電圧の供給によって駆動されるテレビ等の本体装置に備えられる電源装置は、商用電源から供給される交流電圧を変圧、整流、平滑等して生成した所定の電圧値の直流電圧を本体装置の各部に供給する。
【0003】
また、近年の環境問題の対策として電子機器の低消費電力化が進められていることから、近年の電子機器には、待機時等においても電圧供給の必要なリモートコントロール信号受信回路や制御回路等の軽負荷に商用電源からの電圧を供給するサブトランスとその他の主負荷に商用電源からの電圧を供給するメイントランスとを備え、待機時等においてサブトランスを用いて軽微負荷にのみ商用電源からの電圧を供給して消費電力を抑えているものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、上記特許文献1に記載の構成では、サブトランスから電圧が供給される制御回路によってリレーを用いてメイントランスに対する商用電源の電圧の供給を制御し、電子機器の動作異常を検出した際にメイントランスに対しての商用電源の電圧の供給を禁止する。
【0004】
一方、商用電源においては、国、場所等において電圧値が異なるため、対応していない電圧値の商用電源に接続して本体装置を使用した場合は、本体装置を構成する電子機器が破損したり、電子機器が正常に動作しない状態になる。
【0005】
そこで、商用電源の電圧の複数の異なる電圧値に対応できるように、従来の電源装置には、変圧の比率の切換の操作を受け付ける機械式スイッチを備え、本体装置に接続される商用電源の電圧の電圧値に対応する変圧の比率に応じてユーザが上記機械式スイッチを手動操作して商用電源から本体装置に適した所定の電圧値の直流電圧を生成することで、商用電源の電圧の複数の異なる電圧値に対応できるようにしたものがあった。
【0006】
また、第1のスイッチング手段及び第2のスイッチング手段を用いて交流入力を整流する整流回路からの整流出力をスイッチングすることで所定の電圧値に変換するものもあった(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−197363公報
【特許文献2】
特開平7−264865号公報
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の機械式スイッチを備えた電源装置の構成では、対応していない電圧値の商用電源に接続して本体装置を使用する場合に、ユーザが機械式スイッチの操作を忘れて電子機器を破損させてしまう虞がある。
【0009】
また、上述の特許文献2の構成では、スイッチングに起因して多くのノイズが発生してしまう。そのため、チューナー回路を備えている装置では、ノイズの影響によりチューナーの性能が確保できない。したがって、ノイズ対策が必要となってコストがかかってしまうので、容易に上記スイッチング電源回路を適用することが困難である。
【0010】
この発明は、商用電源の電圧の電圧値の測定結果に基づいて電圧変換手段の変圧の比率を自動的に変更することができる電源装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備えている。
【0012】
(1)本体装置に備えられた商用電源の電圧を所定の電圧値の電圧に変換して本体装置の主負荷及び軽負荷に供給する電源装置において、
前記商用電源の電圧を、軽負荷に供給する第1電圧変換手段及び主負荷に供給する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値に応じて第2電圧変換手段における電圧の変圧の比率を変更しつつ第2電圧変換手段に商用電源の電圧を供給する変更手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成においては、第1電圧変換手段によって商用電源の電圧が軽負荷に供給され、また変更手段によって第1電圧変換手段による変圧後の商用電源の電圧の電圧値が測定される。さらに、変更手段によって上記電圧値の測定結果に応じて第2電圧変換手段における変圧の比率が変更された状態で第2電圧変換手段に商用電源の電圧が供給され、第2電圧変換手段によって変更手段により変更された変圧の比率に基づいて商用電源の電圧が変圧されて本体装置の主負荷に供給される。
【0014】
したがって、変更手段によって商用電源の電圧の電圧値に基づいて第2電圧変換手段における変圧の比率が自動的に切り換えられるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切換忘れによって対応していない商用電源の電圧値の電圧の供給による電子機器の破損が防止される。また、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響が抑えられる。
【0015】
(2)前記変更手段は、第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値の測定結果から商用電源の電圧が予め定められた複数の異なる電圧値のうちのいずれに該当するかを判定する判定手段と、
前記判定手段による電圧値の判定結果に基づいて第2電圧変換手段の変圧の比率を、予め定められている複数の変圧の比率のうちから択一的に切り換える切換手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】
この構成においては、変更手段に含まれる判定手段によって、第1電圧変換手段により変圧された電圧の電圧値の測定結果から本体装置に接続される商用電源の電圧が予め定められた複数の電圧値のうちのいずれに該当するかが判定される。また、変更手段に含まれる切換手段によって、上記商用電源の電圧の電圧値の判定結果に基づいて第2電圧変換手段の変圧の比率が複数の変圧の比率のうちのいずれかに択一的に切り換えられる。
【0017】
したがって、予め定められた複数の電圧値のうちから商用電源の電圧の電圧値が判定され、上記判定結果に応じて第2電圧変換手段の変圧の比率が予め定められた複数の変圧の比率のうちのいずれかに自動的に切り換えられるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切り換え忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損が防止される。また、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響が抑えられる。
【0018】
さらに、予め定められた商用電源の電圧の複数の電圧値に対応する第2電圧変換手段の複数の変圧の比率が予め定められるので、対応する変圧の比率に切り換える構成のみが備えられていればよく、変圧の比率の切換の構成が複雑になることがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施形態に係る電源装置の一例として商用電源の交流電圧を直流電圧に変換して本体装置の主負荷及び軽負荷に供給する電源装置について説明する。
【0020】
図1は、この発明の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す回路図である。電源装置50は、商用電源から供給される交流電圧によって駆動されるテレビ等の本体装置に備えられ、商用電源の交流電圧を変圧、整流、平滑等して生成した所定の電圧値の直流電圧を本体装置の各部に供給する。また、電源装置50は、サブトランス1、メイントランス2、整流回路3,4、定電圧回路5、電圧判定回路6及び切換手段7等から構成される。なお、この発明の実施形態に係る電源装置50は、2種類の電圧値M(例:100V〜127V)及び電圧値N(例:220V〜240V)の電圧を出力する商用電源に対応している。
【0021】
この発明の第1電圧変換手段であるサブトランス1は、一次巻線に図示しない商用電源のACインレットに差し込むプラグ20が接続され、二次巻線に整流回路3が接続されている。また、サブトランス1は、商用電源から供給される交流電圧を所定の比率で変圧し、整流回路3に給電する。整流回路3は、供給された電流の流れを整流し、平滑用コンデンサ8を経由して定電圧回路5及び電圧判定回路6に給電する。定電圧回路5は、平滑用コンデンサ8を経由して供給される直流電圧から安定した所定の電圧値の直流電圧を生成して本体装置に備えられる図示しないリモートコントロール信号受信回路、制御回路及び電圧判定回路等の軽微負荷に給電する。
【0022】
この発明の判定手段である電圧判定回路6は、定電圧回路5、切換手段7を構成するトランジスタ11,12に接続されている。また、電圧判定回路6は、サブトランス1、整流回路3及び平滑用コンデンサ8を経由して供給された商用電源の交流電圧の電圧値を判定し、判定した結果に基づいて出力を行ってトランジスタ11又は12をONする。
【0023】
切換手段7は、2つのトランジスタ11,12及び2つのリレー13,14等から構成され、電圧判定回路6によって判定された電圧値に基づいてメイントランス2における変圧の比率を切り換える。トランジスタ11,12は、それぞれリレー13,14に接続され、リレー13,14の開閉を行う。つまり、電圧判定回路6の電圧値の判定結果に基づく出力によってトランジスタ11又は12がONされた際、接続されたリレー13又は14に定電圧回路5からの電圧が供給され、リレー13又は14が閉じられる。逆に、ONしているトランジスタ11又は12に対する電圧判定回路5からの出力が停止した際、ONしているトランジスタ13又は14はOFFされ、リレー13又は14は開放される。
【0024】
リレー13は、トランジスタ11、定電圧回路5、商用電源、メイントランス2の一次巻線のタップ2aに接続されている。また、リレー13は、トランジスタ11のONによって閉じられた際に商用電源の交流電圧をメイントランス2に供給する。
【0025】
リレー14は、トランジスタ12、定電圧回路5、商用電源、メイントランス2の一次巻線のタップ2bに接続されている。また、リレー14は、トランジスタ12のONによって閉じられた際に商用電源の交流電圧をメイントランス2に供給する。
【0026】
メイントランス2は、一次巻線にリレー13,14及びプラグ20の一端が接続され、二次巻線に整流回路4が接続されている。また、メイントランス2は、リレー13,14を経由して供給された商用電源の交流電圧を所定の電圧値に変換し、整流回路4に給電する。この時、リレー13及び14のどちらが閉じられているかによって変圧の比率が異なる。これは、商用電源の交流電圧の電圧値が異なっていても整流回路4に供給する電圧は所定の電圧値でなければ本体装置は動作しないためである。そのため、変圧の比率を構成する一次巻線の巻線数と二次巻線の巻線数との比率を、タップ2a,2bを用いて2種類の電圧値M、Nの交流電圧を所定の電圧値に変換できるように構成している。整流回路4は、供給された電流の流れを整流する。その後、平滑用コンデンサ9等を経由して生成された直流電圧が本体装置に備えられる主負荷に給電される。
【0027】
上述の構成によって、例えば、電圧値が100V〜120Vの商用電源に接続された場合、平滑用コンデンサ8を経由して取得される電圧の電圧値がA〜Bとなり、電圧判定回路6によってトランジスタ11がONする。これにより、リレー13が閉じられて商用電源の交流電圧がメイントランス2に供給される。また、電圧値が220V〜240Vの商用電源に接続された場合、平滑用コンデンサ8を経由して取得された電圧の電圧値がC〜Dとなり、電圧判定回路6によってトランジスタ12がONする。これにより、リレー14が閉じられて商用電源の交流電圧がメイントランス2に供給される。なお、電圧値A〜Dは、A<B<C<Dの関係があり、電圧値がA未満、B〜C間、Dより大きい場合は、電圧判定回路6からトランジスタ11,12への出力はなく、トランジスタ11,12は両方ともOFFになる。
【0028】
また、サブトランス1から供給される電圧を定電圧回路5を用いて所定の電圧値の直流電圧を生成しているが、この発明の実施形態に係るメイントランス2のように大きな電圧の変圧に用いる場合には適さない。つまり、軽微負荷に用いられる小さな電圧(例えば、5.5V)を変化量の少ない所定の電圧値(例えば5.0V)にする場合は、定電圧回路5を構成する素子等に負担がほとんどかからないので適している。しかしながら、メイントランス2のように主負荷に電圧を供給する大きな電圧(例えば、100V、220V)を所定の電圧値にする場合は、電圧の変化量が多く、定電圧回路5を構成する素子等が異常に発熱等して許容量以上の負荷がかかってしまうため適さない。
【0029】
上述の構成によって、電圧判定回路6により判定された商用電源の交流電圧の電圧値に基づいて切換手段7を用いてメイントランス2の変圧の比率を自動的に切り換えることができるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切換忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損を防止でき、またユーザの負担を低減することができる。さらに、スイッチングを行わずに商用電源の交流電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響を抑えることができる。
【0030】
しかも、対応する2種類の電圧値M,Nのメイントランス2のそれぞれの変圧の比率を予め定めているので、対応する変圧の比率に切り換える構成のみが備えられていればよく、電圧値の判定結果に基づく変圧の比率の切換の構成を単純にできる。
【0031】
なお、この発明の実施形態では、電圧判定回路6及び切換手段7を用いて商用電源の交流電圧の電圧値M,Nのみに対応してメイントランス2の変圧の比率を切り換えているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、商用電源の電圧の電圧値に応じてメイントランス2の変圧の比率を変更する変更手段を備えた構成であっても上記と同様の効果を得ることができる。この場合、変更手段がサブトランス1により変圧されて平滑用コンデンサ8を経由して取得した電圧の電圧値を測定し、測定結果に基づいてメイントランス2の一次巻線に接続されるタップを移動させてメイントランス2の変圧の比率を変更する。
【0032】
また、この発明の実施形態では、2種類の電圧値M,Nに対応するように2つのリレー13,14を用いて構成しているが、特にこれに限定されるものではない。対応する電圧値の数に応じてリレー、トランジスタ等を増やした構成であれば対応させたい数の電圧値の電圧にも対応することができる。
【0033】
さらに、この発明は、交流電圧を直流電圧に変換する電源装置に限られず、交流電圧を変圧等してそのまま交流電圧として本体装置に供給する電源装置等にも適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0035】
(1)変更手段を用いて、商用電源の電圧の電圧値に応じて第2電圧変換手段における変圧の比率を自動的に切り換えることによって、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切り換え忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損を防止でき、またユーザの負担を低減することができる。さらに、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、装置本体の各部においてノイズによる影響を抑えることができる。
【0036】
(2)予め定められた商用電源の複数の電圧値に対応する第2電圧変換手段の複数の変圧の比率を予め定めておくことによって、変圧の比率の切換の構成を単純にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1−サブトランス
2−メイントランス
2a,2b−タップ
6−電圧判定回路
7−切換手段
11,12−トランジスタ
13,14−リレー
【発明の属する技術分野】
この発明は、商用電源によって駆動される本体装置に備えられ、商用電源の複数の異なる電圧値の商用電源の電圧を変圧して本体装置の各部に所定の電圧値の電圧を供給する電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、商用電源の電圧の供給によって駆動されるテレビ等の本体装置に備えられる電源装置は、商用電源から供給される交流電圧を変圧、整流、平滑等して生成した所定の電圧値の直流電圧を本体装置の各部に供給する。
【0003】
また、近年の環境問題の対策として電子機器の低消費電力化が進められていることから、近年の電子機器には、待機時等においても電圧供給の必要なリモートコントロール信号受信回路や制御回路等の軽負荷に商用電源からの電圧を供給するサブトランスとその他の主負荷に商用電源からの電圧を供給するメイントランスとを備え、待機時等においてサブトランスを用いて軽微負荷にのみ商用電源からの電圧を供給して消費電力を抑えているものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、上記特許文献1に記載の構成では、サブトランスから電圧が供給される制御回路によってリレーを用いてメイントランスに対する商用電源の電圧の供給を制御し、電子機器の動作異常を検出した際にメイントランスに対しての商用電源の電圧の供給を禁止する。
【0004】
一方、商用電源においては、国、場所等において電圧値が異なるため、対応していない電圧値の商用電源に接続して本体装置を使用した場合は、本体装置を構成する電子機器が破損したり、電子機器が正常に動作しない状態になる。
【0005】
そこで、商用電源の電圧の複数の異なる電圧値に対応できるように、従来の電源装置には、変圧の比率の切換の操作を受け付ける機械式スイッチを備え、本体装置に接続される商用電源の電圧の電圧値に対応する変圧の比率に応じてユーザが上記機械式スイッチを手動操作して商用電源から本体装置に適した所定の電圧値の直流電圧を生成することで、商用電源の電圧の複数の異なる電圧値に対応できるようにしたものがあった。
【0006】
また、第1のスイッチング手段及び第2のスイッチング手段を用いて交流入力を整流する整流回路からの整流出力をスイッチングすることで所定の電圧値に変換するものもあった(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−197363公報
【特許文献2】
特開平7−264865号公報
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の機械式スイッチを備えた電源装置の構成では、対応していない電圧値の商用電源に接続して本体装置を使用する場合に、ユーザが機械式スイッチの操作を忘れて電子機器を破損させてしまう虞がある。
【0009】
また、上述の特許文献2の構成では、スイッチングに起因して多くのノイズが発生してしまう。そのため、チューナー回路を備えている装置では、ノイズの影響によりチューナーの性能が確保できない。したがって、ノイズ対策が必要となってコストがかかってしまうので、容易に上記スイッチング電源回路を適用することが困難である。
【0010】
この発明は、商用電源の電圧の電圧値の測定結果に基づいて電圧変換手段の変圧の比率を自動的に変更することができる電源装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備えている。
【0012】
(1)本体装置に備えられた商用電源の電圧を所定の電圧値の電圧に変換して本体装置の主負荷及び軽負荷に供給する電源装置において、
前記商用電源の電圧を、軽負荷に供給する第1電圧変換手段及び主負荷に供給する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値に応じて第2電圧変換手段における電圧の変圧の比率を変更しつつ第2電圧変換手段に商用電源の電圧を供給する変更手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成においては、第1電圧変換手段によって商用電源の電圧が軽負荷に供給され、また変更手段によって第1電圧変換手段による変圧後の商用電源の電圧の電圧値が測定される。さらに、変更手段によって上記電圧値の測定結果に応じて第2電圧変換手段における変圧の比率が変更された状態で第2電圧変換手段に商用電源の電圧が供給され、第2電圧変換手段によって変更手段により変更された変圧の比率に基づいて商用電源の電圧が変圧されて本体装置の主負荷に供給される。
【0014】
したがって、変更手段によって商用電源の電圧の電圧値に基づいて第2電圧変換手段における変圧の比率が自動的に切り換えられるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切換忘れによって対応していない商用電源の電圧値の電圧の供給による電子機器の破損が防止される。また、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響が抑えられる。
【0015】
(2)前記変更手段は、第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値の測定結果から商用電源の電圧が予め定められた複数の異なる電圧値のうちのいずれに該当するかを判定する判定手段と、
前記判定手段による電圧値の判定結果に基づいて第2電圧変換手段の変圧の比率を、予め定められている複数の変圧の比率のうちから択一的に切り換える切換手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】
この構成においては、変更手段に含まれる判定手段によって、第1電圧変換手段により変圧された電圧の電圧値の測定結果から本体装置に接続される商用電源の電圧が予め定められた複数の電圧値のうちのいずれに該当するかが判定される。また、変更手段に含まれる切換手段によって、上記商用電源の電圧の電圧値の判定結果に基づいて第2電圧変換手段の変圧の比率が複数の変圧の比率のうちのいずれかに択一的に切り換えられる。
【0017】
したがって、予め定められた複数の電圧値のうちから商用電源の電圧の電圧値が判定され、上記判定結果に応じて第2電圧変換手段の変圧の比率が予め定められた複数の変圧の比率のうちのいずれかに自動的に切り換えられるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切り換え忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損が防止される。また、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響が抑えられる。
【0018】
さらに、予め定められた商用電源の電圧の複数の電圧値に対応する第2電圧変換手段の複数の変圧の比率が予め定められるので、対応する変圧の比率に切り換える構成のみが備えられていればよく、変圧の比率の切換の構成が複雑になることがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施形態に係る電源装置の一例として商用電源の交流電圧を直流電圧に変換して本体装置の主負荷及び軽負荷に供給する電源装置について説明する。
【0020】
図1は、この発明の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す回路図である。電源装置50は、商用電源から供給される交流電圧によって駆動されるテレビ等の本体装置に備えられ、商用電源の交流電圧を変圧、整流、平滑等して生成した所定の電圧値の直流電圧を本体装置の各部に供給する。また、電源装置50は、サブトランス1、メイントランス2、整流回路3,4、定電圧回路5、電圧判定回路6及び切換手段7等から構成される。なお、この発明の実施形態に係る電源装置50は、2種類の電圧値M(例:100V〜127V)及び電圧値N(例:220V〜240V)の電圧を出力する商用電源に対応している。
【0021】
この発明の第1電圧変換手段であるサブトランス1は、一次巻線に図示しない商用電源のACインレットに差し込むプラグ20が接続され、二次巻線に整流回路3が接続されている。また、サブトランス1は、商用電源から供給される交流電圧を所定の比率で変圧し、整流回路3に給電する。整流回路3は、供給された電流の流れを整流し、平滑用コンデンサ8を経由して定電圧回路5及び電圧判定回路6に給電する。定電圧回路5は、平滑用コンデンサ8を経由して供給される直流電圧から安定した所定の電圧値の直流電圧を生成して本体装置に備えられる図示しないリモートコントロール信号受信回路、制御回路及び電圧判定回路等の軽微負荷に給電する。
【0022】
この発明の判定手段である電圧判定回路6は、定電圧回路5、切換手段7を構成するトランジスタ11,12に接続されている。また、電圧判定回路6は、サブトランス1、整流回路3及び平滑用コンデンサ8を経由して供給された商用電源の交流電圧の電圧値を判定し、判定した結果に基づいて出力を行ってトランジスタ11又は12をONする。
【0023】
切換手段7は、2つのトランジスタ11,12及び2つのリレー13,14等から構成され、電圧判定回路6によって判定された電圧値に基づいてメイントランス2における変圧の比率を切り換える。トランジスタ11,12は、それぞれリレー13,14に接続され、リレー13,14の開閉を行う。つまり、電圧判定回路6の電圧値の判定結果に基づく出力によってトランジスタ11又は12がONされた際、接続されたリレー13又は14に定電圧回路5からの電圧が供給され、リレー13又は14が閉じられる。逆に、ONしているトランジスタ11又は12に対する電圧判定回路5からの出力が停止した際、ONしているトランジスタ13又は14はOFFされ、リレー13又は14は開放される。
【0024】
リレー13は、トランジスタ11、定電圧回路5、商用電源、メイントランス2の一次巻線のタップ2aに接続されている。また、リレー13は、トランジスタ11のONによって閉じられた際に商用電源の交流電圧をメイントランス2に供給する。
【0025】
リレー14は、トランジスタ12、定電圧回路5、商用電源、メイントランス2の一次巻線のタップ2bに接続されている。また、リレー14は、トランジスタ12のONによって閉じられた際に商用電源の交流電圧をメイントランス2に供給する。
【0026】
メイントランス2は、一次巻線にリレー13,14及びプラグ20の一端が接続され、二次巻線に整流回路4が接続されている。また、メイントランス2は、リレー13,14を経由して供給された商用電源の交流電圧を所定の電圧値に変換し、整流回路4に給電する。この時、リレー13及び14のどちらが閉じられているかによって変圧の比率が異なる。これは、商用電源の交流電圧の電圧値が異なっていても整流回路4に供給する電圧は所定の電圧値でなければ本体装置は動作しないためである。そのため、変圧の比率を構成する一次巻線の巻線数と二次巻線の巻線数との比率を、タップ2a,2bを用いて2種類の電圧値M、Nの交流電圧を所定の電圧値に変換できるように構成している。整流回路4は、供給された電流の流れを整流する。その後、平滑用コンデンサ9等を経由して生成された直流電圧が本体装置に備えられる主負荷に給電される。
【0027】
上述の構成によって、例えば、電圧値が100V〜120Vの商用電源に接続された場合、平滑用コンデンサ8を経由して取得される電圧の電圧値がA〜Bとなり、電圧判定回路6によってトランジスタ11がONする。これにより、リレー13が閉じられて商用電源の交流電圧がメイントランス2に供給される。また、電圧値が220V〜240Vの商用電源に接続された場合、平滑用コンデンサ8を経由して取得された電圧の電圧値がC〜Dとなり、電圧判定回路6によってトランジスタ12がONする。これにより、リレー14が閉じられて商用電源の交流電圧がメイントランス2に供給される。なお、電圧値A〜Dは、A<B<C<Dの関係があり、電圧値がA未満、B〜C間、Dより大きい場合は、電圧判定回路6からトランジスタ11,12への出力はなく、トランジスタ11,12は両方ともOFFになる。
【0028】
また、サブトランス1から供給される電圧を定電圧回路5を用いて所定の電圧値の直流電圧を生成しているが、この発明の実施形態に係るメイントランス2のように大きな電圧の変圧に用いる場合には適さない。つまり、軽微負荷に用いられる小さな電圧(例えば、5.5V)を変化量の少ない所定の電圧値(例えば5.0V)にする場合は、定電圧回路5を構成する素子等に負担がほとんどかからないので適している。しかしながら、メイントランス2のように主負荷に電圧を供給する大きな電圧(例えば、100V、220V)を所定の電圧値にする場合は、電圧の変化量が多く、定電圧回路5を構成する素子等が異常に発熱等して許容量以上の負荷がかかってしまうため適さない。
【0029】
上述の構成によって、電圧判定回路6により判定された商用電源の交流電圧の電圧値に基づいて切換手段7を用いてメイントランス2の変圧の比率を自動的に切り換えることができるので、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切換忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損を防止でき、またユーザの負担を低減することができる。さらに、スイッチングを行わずに商用電源の交流電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、本体装置の各部においてノイズによる影響を抑えることができる。
【0030】
しかも、対応する2種類の電圧値M,Nのメイントランス2のそれぞれの変圧の比率を予め定めているので、対応する変圧の比率に切り換える構成のみが備えられていればよく、電圧値の判定結果に基づく変圧の比率の切換の構成を単純にできる。
【0031】
なお、この発明の実施形態では、電圧判定回路6及び切換手段7を用いて商用電源の交流電圧の電圧値M,Nのみに対応してメイントランス2の変圧の比率を切り換えているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、商用電源の電圧の電圧値に応じてメイントランス2の変圧の比率を変更する変更手段を備えた構成であっても上記と同様の効果を得ることができる。この場合、変更手段がサブトランス1により変圧されて平滑用コンデンサ8を経由して取得した電圧の電圧値を測定し、測定結果に基づいてメイントランス2の一次巻線に接続されるタップを移動させてメイントランス2の変圧の比率を変更する。
【0032】
また、この発明の実施形態では、2種類の電圧値M,Nに対応するように2つのリレー13,14を用いて構成しているが、特にこれに限定されるものではない。対応する電圧値の数に応じてリレー、トランジスタ等を増やした構成であれば対応させたい数の電圧値の電圧にも対応することができる。
【0033】
さらに、この発明は、交流電圧を直流電圧に変換する電源装置に限られず、交流電圧を変圧等してそのまま交流電圧として本体装置に供給する電源装置等にも適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0035】
(1)変更手段を用いて、商用電源の電圧の電圧値に応じて第2電圧変換手段における変圧の比率を自動的に切り換えることによって、ユーザが切り換える必要がなく、ユーザの変圧の比率の切り換え忘れによって対応していない電圧値の電圧の供給による電子機器の破損を防止でき、またユーザの負担を低減することができる。さらに、スイッチングを行わずに商用電源の電圧を所定の電圧値に変換するので、公知のスイッチング電源装置と比較してノイズの発生量が少なく、装置本体の各部においてノイズによる影響を抑えることができる。
【0036】
(2)予め定められた商用電源の複数の電圧値に対応する第2電圧変換手段の複数の変圧の比率を予め定めておくことによって、変圧の比率の切換の構成を単純にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1−サブトランス
2−メイントランス
2a,2b−タップ
6−電圧判定回路
7−切換手段
11,12−トランジスタ
13,14−リレー
Claims (2)
- 本体装置に備えられた商用電源の電圧を所定の電圧値の電圧に変換して本体装置の主負荷及び軽負荷に供給する電源装置において、
前記商用電源の電圧を、軽負荷に供給する第1電圧変換手段及び主負荷に供給する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値に応じて第2電圧変換手段における電圧の変圧の比率を変更しつつ第2電圧変換手段に商用電源の電圧を供給する変更手段を備えたことを特徴とする電源装置。 - 前記変更手段は、第1電圧変換手段によって変圧された電圧の電圧値の測定結果から商用電源の電圧が予め定められた複数の異なる電圧値のうちのいずれに該当するかを判定する判定手段と、
前記判定手段による電圧値の判定結果に基づいて第2電圧変換手段の変圧の比率を、予め定められている複数の変圧の比率のうちから択一的に切り換える切換手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168057A JP2005006433A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003168057A JP2005006433A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005006433A true JP2005006433A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34093675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003168057A Pending JP2005006433A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 電源装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005006433A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006345624A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Sharp Corp | 制御電源回路の不足・過電圧保護回路 |
JP2011257740A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-12-22 | Canon Inc | 電圧検知装置、像加熱装置及び画像形成装置 |
-
2003
- 2003-06-12 JP JP2003168057A patent/JP2005006433A/ja active Pending
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