JP2005005980A - 放送信号の送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信アンテナ12からの送信電波の一部が、建造物の側壁や地上に存在する金属板や自動車などの物体で反射し、その反射波が受信アンテナ22で受信されても、取付金具24を介して受信装置20の設置位置を調整して、反射波の高周波位相を制御することで、反射波の影響を軽減できるようにする。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅などの複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信する放送信号の送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、衛星放送や地上波放送などの放送電波を受信する放送受信アンテナからの受信信号を受信端末に伝送する装置の一つとして、放送受信アンテナにて受信された放送信号をミリ波帯の周波数にアップコンバートして送信アンテナから送信する送信装置と、この送信装置からの送信電波を受信アンテナにて受信し、その受信信号をダウンコンバートすることにより、放送受信アンテナから出力された元の受信信号を復元して、受信端末側に出力する受信装置と、を備えた放送信号の送受信装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−353971号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の送受信装置をマンションなどの建造物に設置する場合、図6に例示するように、その建造物の屋上付近に、建造物の側壁よりも外側に突出させて送信装置10を設置し、この送信装置10から各部屋の窓やベランダに設置された受信装置20にミリ波を送信することになる。
【0005】
この送受信装置で送受信される電波は、数十GHzのミリ波であるため電波の直進性が強く、受信装置20におけるCN比を確保するためには、受信アンテナ22を送信アンテナ12の放射ビームの中心軸方向、すなわち、送信装置10と受信装置20とを鉛直線上に配置することになる。ただし、送信アンテナ12からの送信電波が上の階の受信装置20やその取付金具24で遮蔽されて、下の階の受信装置20に電波が届き難くならないように、受信アンテナ22の取付位置(側壁面方向、あるいは側壁面からの突出量)を調整し、受信アンテナ22を送信アンテナ12から見渡せる位置に設置する。
【0006】
この際に、建造物の側壁などで送信装置10の送信アンテナ12から送信された電波が反射し、その反射波が受信装置20の受信アンテナ22にて受信されてしまい、受信装置20側で元の放送信号を良好に復元できなくなることが懸念される。
【0007】
そこで、本願発明者らが、送信装置10と受信装置20とを用いて、建造物における受信装置20側での反射波の影響を確認する実験を行ったところ、その側壁による反射波以外にも、たとえば金属板や自動車といった地上に存在する物体50によって反射した反射波の影響があることがわかった。
【0008】
つまり、図6に点線で示すように、送信アンテナ12からの送信電波は、地上に存在する金属板や自動車などの物体50で反射し、更にその反射波が、送信装置10や、送信装置10を建造物に設置するのに用いられる取付金具14で反射して、受信アンテナ22に入射してしまうのである。同様に、送信アンテナ12からの送信電波は、地上に存在する金属板や自動車などの物体50で反射し、更にその反射波が、上の階の受信装置20やその受信装置20を建造物に設置するのに用いられる取付金具24で反射して、下の階の受信アンテナ22に入射してしまうのである。
【0009】
すなわち、送信装置10や送信装置10を建造物に設置するのに用いられる取付金具14、受信装置20や受信装置20を建造物に設置するのに用いられる取付金具24などが反射波の生成に深く関係しており、放送信号の送受信装置における受信信号品質に大きな影響を与えてしまうことがわかった。
【0010】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、建造物の屋上または壁面、またはベランダなどの位置に送信装置を設置し、建造物の各部屋の窓やベランダに受信装置を設置することで、送信装置から複数の受信装置に放送信号を無線で配信する放送信号の送受信装置において、受信装置側では、送信装置からの送信電波の反射波の影響をほとんど受けることなく、放送信号を良好に復元できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置とから成り、前記送信装置は、取付金具を介して前記建造物に設置され、前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、前記受信装置の設置位置を水平面及び垂直面の少なくとも一方に沿って移動させる機構を備えたことを特徴とする。
【0012】
つまり、このようにすれば、送信アンテナからの送信電波あるいはその一部が建造物の側壁や地上に存在する金属板や自動車などの物体で反射し、その反射波が受信装置の受信アンテナで受信されても、受信装置の設置位置を水平面及び垂直面の少なくとも一方に沿って移動させることにより、前記反射波の高周波位相を制御することで、前記反射波による影響を低減し、放送信号の送受信特性を向上することが可能となる。
【0013】
また、送信アンテナからの送信電波が地上の物体で反射し、その反射波が上階にある受信装置の取付金具を介して下の階の受信装置の受信アンテナに入射するのを防止するには、請求項2若しくは請求項5に記載のように、建造物の各階に取付金具を介して設置される受信装置、若しくは、各受信装置よりも上方で取付金具を介して設置される送信装置を、建造物の下方から入射した電波が取付金具で乱反射するか、または特定方向に反射するように形成するとよい。
【0014】
具体的には、例えば、受信装置や送信装置の取付金具自体を湾曲させたり、その表面を曲面とすることによって、取付金具全体を曲線形状にしたり、取付金具の表面に凹凸を設けたり、或いは、取付金具の断面を多角形にしたりすることにより、受信装置や送信装置の取付金具に建造物の下方から入射した電波を、その取付金具で乱反射または特定方向に反射させて、受信装置の受信アンテナに入射する反射波の信号レベルを小さくするのである。
【0015】
また同様に、送信アンテナからの送信電波が地上の物体で反射し、その反射波が送信装置あるいは上階にある受信装置の取付金具を介して、受信装置の受信アンテナに入射するのを防止するには、請求項3若しくは請求項6に記載のように、建造物の各階に取付金具を介して設置される受信装置、若しくは、各受信装置よりも上方で取付金具を介して設置される送信装置を、建造物の下方から入射した電波の反射が少なくなるように、電波の反射効率の低い素材で被覆するか、あるいは、請求項4若しくは請求項7に記載のように、建造物の各階に取付金具を介して設置される受信装置、若しくは、各受信装置よりも上方で取付金具を介して設置される送信装置に対して、建造物の下方から入射した電波を特定の受信装置に向けて反射することのないよう、建造物への取付角度を調整できる機構を設けるようにしてもよい。
【0016】
つまり、建造物の各階に設けられる受信装置若しくは各受信装置よりも上方に設置される送信装置を、請求項2〜請求項7に記載のように構成すれば、それよりも下方に位置する受信装置の受信アンテナに対する各装置の等価反射断面積を小さくして、送信装置あるいは上階にある受信装置を介して受信装置の受信アンテナに入射する反射波の信号レベルを小さくすることができるようになるのである。
【0017】
なお、請求項1〜請求項7に記載の発明は各々単独で実現してもよいが、これら各請求項1〜7の発明を組み合わせて送受信装置を実現すれば、本発明の効果をより発揮することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の放送信号の送受信装置全体の構成を表すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本実施例の放送信号の送受信装置は、複数階建て(図では1階(1F)から4階(4F)までの4階建て)の建造物(例えば集合住宅など)の屋上に設置されたBS/CSアンテナ2からの出力を、建造物の各階の部屋に無線にて配信するものであり、BS/CSアンテナ2が設置された屋上付近に設けられた送信装置10と、各部屋で送信装置10を見渡せる位置(例えばベランダなど)に設置された複数の受信装置20とを備える。
【0020】
BS/CSアンテナ2は、反射鏡2aと、支持腕を介して反射鏡2aの焦点位置に配置された受信ユニット2bとからなり、放送/通信衛星(BS/CS)からの送信電波を受信して、その受信信号(周波数:例えば11.7GHz〜12.75GHz)を、受信ユニット2bに内蔵されたコンバータによって、受信信号よりも低い所定周波数帯(例えば、1032〜2071MHz)の中間周波信号(BS/CS−IF信号)にダウンコンバートして出力する周知のものである。
【0021】
そして、このBS/CSアンテナ2から出力されるBS/CS−IF信号(つまり放送信号)は、同軸ケーブルからなる伝送線L1を介して送信装置10に入力され、送信装置10は、その入力されたBS/CS−IF信号を、ミリ波帯(本実施例では60GHz帯)にアップコンバートして、送信アンテナ12から放射する。なお、送信アンテナ12は、送信装置10に一体化されている。
【0022】
また、BS/CSアンテナ2と送信装置10とを接続する伝送線L1上には、BS/CSアンテナ2の受信ユニット2bと送信装置10とに電源を供給するための電源挿入器4が設けられており、BS/CSアンテナ2の受信ユニット2bおよび送信装置10には、この電源挿入器4および伝送線L1を介して、電源装置6から出力される直流の電源電圧(例えば、DC15V)が供給される。
【0023】
一方、受信装置20は、送信アンテナ12からの送信電波(ミリ波)を、受信装置20に一体化された受信アンテナ22で受信し、その受信信号をダウンコンバートすることにより、BS/CSアンテナ2が出力した元のBS/CS−IF信号を復元し、同軸ケーブルからなる伝送線L2を介して、対応する部屋に設置されたBS/CSチューナ8などの受信端末に出力する。
【0024】
また、BS/CSチューナ8などの受信端末は、同軸ケーブルを介してBS/CSアンテナに直接、電源を供給するために、伝送線L2が接続される受信信号の入力端子から電源電圧(例えば、DC15V)を出力できるようになっているので、本実施例では、受信装置20が、BS/CSチューナ8などの受信端末から伝送線L2を介して電源供給を受けて動作するようにされている。
【0025】
次に、送信装置10は、図6に示したシステムと同様、建造物の屋上のフェンスなどに、取付金具14を介して外方向に突出させて固定されており、送信アンテナ12の電波の放射方向は下方に向けられている。また、同様に、受信装置20は、建造物各階のフェンスなどに、取付金具24を介して外方向に突出させて固定されており、受信アンテナ22の電波の受信方向は上方に向けられている。
【0026】
また、図2に示すように、送信装置10は、建造物各階の部屋のうち、隣り合う2部屋に1つの割で、各部屋の境界線付近に設置されており、送信アンテナ12の指向特性は、電波の放射ビームの中心軸(ビーム中心軸)が、この境界線に沿った略鉛直線上となるように調整されており、各受信装置20は、送信装置10に近い上の階の受信装置20ほど、送信アンテナ12のビーム中心軸からの距離が長くなるように、建造物の側壁面に沿って配置されている。
【0027】
各階の受信装置20は、送信アンテナ12のビーム中心軸から高所の受信装置20ほど離れるように配置されているので、送信アンテナ12からの送信電波が、地上に存在する金属板や自動車などで反射したとしても、その反射波が、送信装置10の取付金具14で反射して、受信装置20の受信アンテナ22に入射してしまう影響を、高所にある受信装置20ほど受けにくくすることができる。
【0028】
また、送信アンテナ12のビーム中心軸から高所の受信装置20ほど離れるように設置されているので、送信アンテナ12からの送信電波が地上に存在する金属板や自動車などで反射し、その反射波が上の階にある受信装置20の取付金具24で反射して、下の階にある受信装置20の受信アンテナ22に入射してしまう影響についても、受けにくくすることができる。
【0029】
また、図3に示すように、各階の受信装置20は、送信アンテナ12からの送信電波あるいはその一部が、建造物の側壁あるいは地上に存在する金属板や自動車などで反射したとしても、取付金具24を介して設置位置を調整することにより、反射波の高周波位相を制御して、その反射波による影響を受けにくくすることができるようにされている。
【0030】
つまり、受信装置20の取付金具24は、受信装置20を建造物の側壁であるベランダに沿って水平方向(図3に示すW方向)に移動させたり、受信装置20のベランダからの突出量Hを調整したり、受信アンテナ22の傾き(図3に示すθ)を調整することができるように構成されており、各受信装置20は、取付金具24を介して設置位置を調整することにより、送信装置10からの送信電波の反射波の影響をほとんど受けることなく、放送信号を良好に復元できるようになるのである。
【0031】
なお、取付金具24は、図4に示すように、L字状のアーム24aと、アーム24aの一端に受信装置20を固定するための固定具24bと、アーム24aの他端を挿入するための挿入孔24c及びベランダの外壁に当接可能な板部24dを有する金具本体24eと、金具本体24eに連結されて板部24dとの間でベランダの外壁を挟持するための取付板24fとから構成されている。
【0032】
また、金具本体24eの板部24dと取付板24fとの間隔は、ボルト24gを介して調整できるようにされており、ベランダへの取付時には、このボルト24gを締め付けることによって、板部24dと取付板24fとでベランダの外壁を挟持できるようにされている。このため、受信装置20のベランダへの設置位置を調整する際には、このボルト24gを緩めて取付金具24自体をベランダに沿って移動させればよい。
【0033】
また、固定具24bは、U字状に形成された2本のボルト24hの先端を、それぞれ、固定具24bに穿設された挿通孔に挿通して、各ボルト24hの湾曲部と固定具24bとの間にアーム24aの一端を挿通し、固定具24bから突出したボルト24hの先端をそれぞれナット24iで締め付けることにより、アーム24aに固定される。
【0034】
このため、固定具24bのアーム24aへの固定位置(換言すれば、受信装置20のベランダからの突出量H)や、固定具24bのベランダ壁面に沿った面上での傾き(換言すれば受信装置20のベランダ壁面に沿った面上での傾きθ)は、固定具24bをアーム24aへ固定する際に調整できる。
【0035】
また、固定具24bには、受信装置20を固定するための板部24jが立設されており、板部24jには、受信装置20に設けられた板部20aを2本のボルト24kで固定するために、各ボルト24kの挿通孔24m、24nが穿設されている。そして、この2つの挿通孔24m、24nの内、一方の挿通孔24mは、他方の挿通孔24nを中心とする円弧形状の長穴になっている。
【0036】
このため、受信装置20のベランダ壁面に直交する面上での傾きθは、2本のボルト24kで受信装置20を固定具24bに固定した後、挿通孔24nに挿通されたボルト24kを支点として受信装置20を傾けることによって、容易に調整できる。そして、この傾き調整後は、2本のボルト24kを締め付ければ、受信装置20を固定具24bにしっかりと固定することができる。
【0037】
なお、アーム24aは、金具本体24eの挿通孔24cに挿入することにより、ベランダに設置されることになるが、挿通孔24cの外壁及びアーム24aには、2本のボルト24oを使ってアーム24aを金具本体24eに固定するための孔が穿設されている。
【0038】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、送信装置10の建造物への取り付けは、図6に示した取付金具14を用いて行うものとして説明したが、図6に示した取付金具14のように、棒状のアーム部を建造物から略水平方向に延ばし、その先端に送信装置10を固定するようにすると、この取付金具14を構成しているアーム部によって、地上の物体からの反射波が反射され易くなるので、図5(a)、(b)に示すように、取付金具14を、曲線形状のアーム部14bを用いて送信装置10を支持するように構成してもよい。
【0039】
すなわち、図5(a)、(b)に示す送信装置10の取付金具14は、曲線形状のアーム部14bが突設された板状の金具本体14aと、この金具本体14aとの間で建造物の屋上のフェンスなどを挟持するための取付板14cと、金具本体14aと取付板14cとを連結してこれらをフェンスなどに締付固定するための一対のネジ部14dとから構成されており、金具本体14aに突設された曲線形状のアーム部14bの開放端側には、送信装置10が下向きに固定されている。
【0040】
そして、このように送信装置10を建造物の側壁から突出させるためのアーム部14bを曲線形状にした場合には、送信装置10の取付金具14(詳しくはアーム部14b)に建造物の下方から反射波が入射したとしても、その反射波が、取付金具14(詳しくはアーム部14b)で周囲に拡散されることになり、受信装置20の受信アンテナ22に入射する反射波の信号レベルを小さくすることができる。
【0041】
よって、送信装置10の取付金具14に、図5(a)、(b)に示したものを使用すれば、送信アンテナ12からの送信電波が地上の物体で反射し、その反射波が送信装置10の取付金具14を介して、受信装置20の受信アンテナ22に入射するのをより確実に防止することができる。
【0042】
そして、この場合、アーム部14bは、図5(c)に示すように、断面が円形の棒状部材を所定半径で折り曲げることにより曲線形状にすれば、アーム部14bに下方から入射した反射波をより確実に拡散させることができるが、例えば、図5(d)に示すように、断面が三角形などの多角形の棒状部材を所定半径で折り曲げることにより曲線形状にしてもよい。
【0043】
また、このように取付金具14のアーム部14bを曲線形状にするのは、送信装置10の取付金具14の各受信装置20の受信アンテナ22に対する等価反射断面積を小さくして、送信装置10の取付金具14を介して受信装置20の受信アンテナ22に入射する反射波の信号レベルを小さくするためである。
【0044】
そして、このように反射波の信号レベルを小さくするには、取付金具14のアーム部14bを必ずしも曲線形状にする必要はなく、図5(e)に示すように、取付金具14のアーム部14bを、電波の反射効率の低い素材(電波吸収体など)14eで被覆するようにしてもよく、或いは、図5(f)に示すように、取付金具14のアーム部14bに棒状のものを用い、これを金具本体14aの板面に対して傾斜して取り付けるようにしてもよい。
【0045】
つまり、このようにすれば、取付金具14のアーム部14bに下方から入射した反射波は、電波吸収体などの素材で充分減衰されるか、或いは、アーム部14bの角度に応じて斜め下方若しくは水平方向に反射されることになるので、アーム部14bで反射した反射波が受信装置20の受信アンテナ22に入射するのを防止することができる。
【0046】
なお、図5(a)は曲線形状のアーム部14bを備えた取付金具14の斜視図であり、図5(b)はその取付金具14を建造物の屋上のフェンスなどに固定した状態を表す側面図であり、図5(c)〜図5(d)はアーム部14bの断面構造を表す断面図であり、図5(f)は、金具本体14aに対して棒状のアーム部14bを所定角度で傾斜して取り付けた取付金具14の断面図である。
【0047】
また、地上の物体からの反射波は、送信装置10の取付金具14だけでなく、受信装置20の取付金具24で反射して、この受信装置20よりも下の階の受信装置20の受信アンテナ22に入射することも考えられるので、図5に示した取付金具14の構造は、受信装置20の取付金具24に適用し、取付金具24のアーム24aを曲線形状にしたり、電波の反射効率の低い素材で被覆したり、あるいは、アーム24aの曲げ角度を直角以外に変更するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の放送信号の送受信装置全体の構成を表す構成図である。
【図2】送信装置に対する各階の受信装置の配置を建造物の側壁面に沿って表す説明図である。
【図3】受信装置の設置位置の調整作業を説明する説明図である。
【図4】受信装置の設置位置を調整可能な取付金具の構成例を説明する説明図である。
【図5】送信装置の取付金具の構成例を説明する説明図である。
【図6】本発明の課題を説明する説明図である。
【符号の説明】
2…BS/CSアンテナ、4…電源挿入器、6…電源装置、8…BS/CSチューナ、10…送信装置、12…送信アンテナ、14…取付金具、14a…金具本体、14b…アーム部、14c…取付板、14d…ネジ部、20…受信装置、20a…板部、22…受信アンテナ、24…取付金具、24a…アーム、24b…固定具、24c…挿通孔、24d…板部、24e…金具本体、24f…取付板、24g…ボルト、24h…ボルト、24i…ナット、24j…板部、24k…ボルト、24m…挿通孔、24n…挿通孔、24o…ボルト。
Claims (7)
- 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記送信装置は、取付金具を介して前記建造物に設置され、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、前記受信装置の設置位置を水平面及び垂直面の少なくとも一方に沿って移動させる機構を備えたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、前記建造物の下方から入射した電波が該取付金具で乱反射するか、または特定方向に反射するように形成されたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、前記建造物の下方から入射した電波の反射が少なくなるよう、電波の反射効率の低い素材で被覆されたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、前記建造物の下方から入射した電波を特定の受信装置に向けて反射することのないよう、前記建造物への取付角度を調整できる機構を備えたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、前記建造物の下方から入射した電波が該取付金具で乱反射するか、または特定方向に反射するように形成されたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、前記建造物の下方から入射した電波の反射が少なくなるよう、電波の反射効率の低い素材で被覆されたことを特徴とする放送信号の送受信装置。 - 複数階建ての建造物において、各階の部屋に放送信号を無線にて配信するために、該放送信号を送信側局発信号を用いて所定周波数帯へアップコンバートし、該アップコンバート後の信号を、一体化された送信アンテナから放射する送信装置と、
前記送信アンテナからの送信電波を、一体化された受信アンテナにて受信し、該受信信号を受信側局発信号を用いてダウンコンバートすることにより、前記放送信号を復元し、該復元した放送信号を受信端末に伝送する複数の受信装置と、
から成り、
前記各受信装置は、前記建造物の各階で取付金具を介して設置され、
前記送信装置は、前記各受信装置よりも上方で取付金具を介して前記建造物に設置され、前記建造物の下方から入射した電波を特定の受信装置に向けて反射することのないよう、前記建造物への取付角度を調整できる機構を備えたことを特徴とする放送信号の送受信装置。
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-
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- 2003-06-11 JP JP2003166461A patent/JP4204390B2/ja not_active Expired - Lifetime
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