JP2005005895A - データ編集方法及び装置 - Google Patents

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英史 竹田
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Abstract

【課題】編集処理後のMPEG−2ストリームが、復号再生する復号器においてMPEG規格の制約条件を満たすようにすることを課題とする。
【解決手段】MPEG−2ストリームの結合又は分割の編集処理時、MPEG−2ストリーム再生時の時系列について、編集位置直前にシーケンス開始情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む開始パケット挿入ステップと、編集位置直後にシーケンス終了情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む終了パケット挿入ステップとを有することを特徴とするデータ編集方法が提供される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル動画音声圧縮技術規格( Moving Picture Experts Group:以下MPEGと呼称 )を用いて、符号化ディジタル動画像データとディジタル音声データを時分割多重化したMPEG−2ストリームデータの編集技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、公知技術としてIEC/ISO 13818において規定されるMPEG規格は、日本国内及び欧米における衛星ディジタル放送や地上波ディジタル放送等においての映像及び音声信号を伝送するデータ方式としてMPEG−2 TS(トランスポートストリーム)方式が、読み出し専用のディジタル多用途ディスク(DVD−ROM)や、半導体メモリカード(SDカード)に記録される映像及び音声信号データ方式としてMPEG−2 PS(プログラムストリーム)方式が適用されている。
【0003】
このようなMPEG−2方式で情報圧縮されたデータを、そのままのディジタル信号状態で、例えばハードディスクや光ディスク、高速読み書きが可能な半導体メモリ等のランダムアクセス可能な記録媒体に、書き込み記録やユーザーがアクセス可能なデータファイルとして保存することができれば、画質や音質をまったく劣化させることなく、高品質のAVプログラムを随時繰り返して視聴することや、即応性が高いランダムアクセス再生及び自由度の高いプログラム編集が可能となり得る。
【0004】
以下、従来例及び本発明の実施形態に関わる、MPEG−2ストリームのデータ構造及び運用方法に関して概略を述べる。
【0005】
(MPEG−2 PSのデータ構造)
図16に示すように、プログラムストリームは「パック」と呼ばれる可変長ブロックを単位とする連続したストリームで、パックはパックヘッダと複数のPESで構成される。一つのパックに含まれるPESのデータは、各構成要素の概ね同じ時間範囲で再生される情報が集まったものである。PSは、DVD(Digital Versatile Disk)などのローカルディスクのように伝送誤りが発生しない(ディスクドライブ側での誤り処理を行う蓄積メディアを含む)応用環境で使用することが想定されている。このため可変長のフォーマットとしている。このほか、PSでは後述する時刻同期に使用する基準時刻はただ一つとなる。パックヘッダには図中に示すような時間情報SCR(System Clock Reference)が含まれている。
【0006】
(ディスク上のMPEGデータ管理方法)
続いて上記MPEGデータをディスク状記録媒体に記録した際のデータ構造、及び該データを一連のファイルとして管理する方法を、図19を用いて説明する。
【0007】
通常、MPEG−2データをディスク上に記録書き込みを行うと、セクタと呼ばれる論理ブロック毎に連続的、あるいは連続した未記録セクタ領域が足りない場合は離散的にディスク上に記録される。
【0008】
従来例及び本発明の実施形態において、該論理セクタの単位あたりのデータサイズを2048バイトと仮定する。
【0009】
また、MPEG−2 PSのパック長は可変長ブロックであるが、従来例及び本発明の実施形態においては、セクタ単位のデータサイズと同じ2048バイトと仮定する。
【0010】
従来、ハードディスクや光ディスクなどのランダムアクセス可能なディスク状記録媒体上に存在するデータファイルを管理する方式として、 File Allocation Table( 以下:FAT)やUniversal Disk Format(以下:UDF)等のファイルシステムが一般的に適用されている。
【0011】
これらファイルシステムを運用する上で、いずれにも共通する規程として以下の3項目がある。
【0012】
第一に、記録書き込みが開始するデータの位置は必ずセクタの先頭から開始しなければならない。
第二に、データファイルの終端が存在するセクタ以外でセクタの途中でデータが途切れてはならない。
第三に、異なるデータファイルが重複するセクタ領域を有してはいけない。
【0013】
以上の理由から、本発明の実施形態においてはMPEG−2 PSデータの記録書き込み及び編集処理についても、この規程に準拠しなければならない。
【0014】
本発明の実施形態では、ディスク上に記録したMPEG−2データの論理セクタ位置情報と、これらを一連のファイルとして関連付け、管理するファイルシステムとして、図20のような、簡易的なファイルエントリテーブル・セクタエントリテーブルを設けることを前提とする。
【0015】
ファイルエントリーテーブルはデータファイル名と、開始インデックス番号から構成される。セクタエントリーテーブルは、テーブルインデックス番号、開始セクタアドレス、データサイズ、次テーブルインデックス番号から構成される。
【0016】
但し、次テーブルインデックス番号が、“0”の場合は、ファイル終端に達したものとして、次テーブルインデックスを参照しないこととする。
【0017】
この方法によってユーザーはディスクのどの位置にどのデータが存在するかを意識せず、ファイル名を指定するだけで、所望のデータにアクセスすることが可能となる。
【0018】
例えば、図20中のFILE0003.M2Pというファイル名のMPEGデータを再生する場合は、ファイルエントリーテーブルから、要求のファイル名FILE0003.M2Pを検索し、指定される該データのアクセス開始セクタをもつ、セクタエントリーテーブルのテーブルインデックス番号“3”を取得する。該インデックス番号から、アクセス開始セクタ番号“16”と、データサイズ40バイトを取得し、ディスクから該セクタ位置からのデータ読み込みを行う。さらに次テーブルインデックス番号“4”を取得し、続くデータが存在することを判断する。続いて、テーブルインデックス番号“4”に検索位置を移動し、開始セクタ番号“20”と、データサイズ100バイトを取得後、該セクタ位置からのデータ読み込みを行う。同様に、次テーブルインデックス番号を参照するが、該番号はファイル終端を示す“0”であるため、ディスクからのファイル読み出しは終わったものとしてユーザーに通知する。
【0019】
(従来例1:MPEG−2 PSストリーム結合処理)
上述の技術を用いた従来例として、ランダムアクセス可能なディスク状記録媒体等に記録した図10のデータ構造とファイル情報をもつ、異なる二つのMPEG―2ストリームデータを一つのMPEG−2ストリームとして結合編集する方法について説明する。図12には結合処理後のデータ構造とファイルシステム情報、図13には該結合処理のフローチャートを合わせて示した。
【0020】
図13において、ステップS1301では、編集位置がすべてセクタ境界に一致するか否かをチェックする。一致していればステップS1302へ進み、一致していなければ結合処理失敗として結合処理を終了する。ステップS1302では、結合先のファイルFILE0003.M2Pのファイルエントリーテーブル(図12)への新規登録を行う。次に、ステップS1303では、ファイルFILE0001.M2Pの結合開始位置ADDR001から結合終了位置ADDR002までのデータにアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図12)に登録する。次に、ステップS1304では、ファイルFILE0002.M2Pの結合開始位置ADDR004から結合終了位置ADDR005までのデータにアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図12)に登録する。以上で、結合処理が成功終了する。
【0021】
図中に示すように既に記録媒体上に記録された二つのMPEG−2ストリームファイル、FILE0001.M2PとFILE0002.M2Pに対して、FILE0001.M2Pにおいては結合開始位置ADDR001から結合終了位置ADDR002までの映像及び音声信号データ部分と、FILE0002.M2Pにおいては結合開始位置ADDR004から結合終了位置ADDR005までの映像及び音声信号データ部分とを結合し、新たなMPEGストリームFILE0003.M2Pとして作成することを、ユーザーから要求された場合、従来までは各MPEG−2ストリームの編集位置が、GOP開始情報を含むパックデータ単位すなわち、セクタ境界に相当するか条件判断し、要求位置が該条件を満たさない場合は、編集処理に失敗したものとして終了しユーザーにその結果を通知する。
【0022】
該条件を満たす編集位置である場合は、ファイルシステム情報として、FILE0003.M2Pのエントリテーブルを新規作成し、そのセクタテーブル情報として結合元ストリームFILE0001.M2Pの結合開始位置ADDR001から結合終了位置ADDR002までのMPEG−2データにアクセスし、続いて結合元ストリームFILE0002.M2Pの結合開始位置ADDR004から結合終了位置ADDR005までのMPEG−2データにアクセススするようにセクタテーブル情報を更新する。
【0023】
以上の処理を以って結合処理を終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0024】
(従来例2:MEPG−2 PSストリーム分割処理)
また、上述の技術を用いたもう一つの従来例として、ランダムアクセス可能なディスク状記録媒体等に記録した図11のデータ構造をもつ、一つのMPEG―2ストリームデータを二つのMPEG−2ストリームとして分割編集する方法について説明する。図14には分割処理後のデータ構造とファイルシステム情報、図15には該分割処理のフローチャートを合わせて示した。
【0025】
図15において、ステップS1501では、編集位置がセクタ境界に一致するか否かをチェックする。一致していればステップS1502へ進み、一致していなければ分割処理失敗として分割処理を終了する。ステップS1502では、分割先のファイルFILE0002.M2Pをファイルエントリーテーブル(図14)に新規登録する。次に、ステップS1503では、ADDR001からADDR002までのデータにアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図14)に登録する。次に、ステップS1504では、分割先のファイルFILE0003.M2Pをファイルエントリーテーブル(図14)に新規登録する。次に、ステップS1505では、ADDR002からFILE0001.M2Pのデータ終端までのデータにアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図14)に登録する。以上で、分割処理が成功終了する。
【0026】
図中に示すように既に記録媒体上に記録された分割元MPEG−2ストリームFILE0001.M2P(開始位置ADDR001、データサイズSIZE001)に対して、分割位置ADDR002で該MPEG−2データを二つに分割し、新たに分割先MPEG−2ストリームファイルFILE002.M2PとFILE003.M2Pを新規作成することを、ユーザーから要求された場合、従来までは該MPEG−2 PSストリームファイルの編集位置が、GOP開始情報を含むパックデータ単位(=セクタ境界)であるかを条件判断し、要求位置が該条件を満たさない場合は、編集処理に失敗したものとして終了しユーザーにその結果を通知する。
【0027】
該条件を満たす編集位置である場合は、分割元ストリームFILE0001.M2Pのデータ先頭ADDR001から分割位置ADDR002までのMPEG−2データを、分割先ストリームFILE0002.M2Pとしてエントリテーブルに新規登録し、セクタテーブル情報を更新する。続いて、分割元ストリームFILE0001.M2Pの分割位置ADDR002からデータ終端位置までのMPEG−2データを、分割先ストリームFILE003.M2Pとしてエントリテーブルに新規登録し、セクタテーブル情報を更新する。
【0028】
以上の処理を以って分割処理を終了し、ユーザーにその結果を通知する。なお、MPEG−2ストリームの結合、分割処理の手法については特許文献1にも開示されている。
【0029】
【特許文献1】
特開平11−261958号公報
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記MPEG−2方式で圧縮符号化された映像音声信号の編集処理方法及び該処理方法を具備するシステムにおいては、次の課題が存在する。
【0031】
MPEG−2ストリームは、MPEG−2データの先頭に以降に続くMPEG−2データを、一連のシーケンスとして復号再生するために不可欠なビットレート値や復号時の画像サイズ、圧縮方式などのシステム情報を持っていなければならない。これら一連のシーケンスを復号再生するためのシステム情報(以後、シーケンス開始情報と呼称)が、データ先頭に持たないようなMPEG−2ストリームデータが復号再生器に転送された場合、復号器では復号あるいは再生処理を安定して動作させることを保証できない。
【0032】
このため、従来の結合処理において結合元ストリームFILE0001.M2Pの結合開始位置ADDR001が、GOP開始情報を含むパケット単位を満たしていても、該パケット内にシーケンス開始情報が含まれていない場合は、そのまま結合位置から結合終了位置をコピーして、結合先ストリームFILE0003.M2Pを作成できたとしても、データ先頭にはシーケンス開始情報が含まれていないため、同ストリームFILE0003.M2PのMPEG−2データを先頭から復号再生器に転送しても、復号あるいは再生処理ができない恐れがある。同様のことが従来の分割処理についても、分割位置直後のGOP開始情報を含むパケットがシーケンス開始情報を持っていない場合、分割先ストリームFILE0003.M2Pに関してMPEG−2データの復号再生処理ができない恐れがある。
【0033】
また、もう一つの課題として、MPEG−2規格では復号再生器について、転送されるデータ量及びデータ転送時間に関して厳密に制約条件が設けられていることに起因する、編集後ストリームのMPEG規格への適合性の課題がある。
【0034】
図17にはMPEG−2規格で規定されるMPEG多重化ストリーム復号器の構成概略図を示した。デマルチプレックス部1701は、多重化ストリームを入力し、映像データ、音声データ及びクロックデータを出力する。映像データ用メインバッファ1702は映像データをバッファリングし、音声データ用メインバッファ1705は音声データをバッファリングする。映像データ復号器1703は、映像データ用メインバッファ1702から出力される映像データを復号する。再配列バッファ1704は、復号された映像データを再配列する。映像データ復号器1703又は再配列バッファ1704のいずれかの出力が、選択されて出力される。音声データ復号器1706は、音声データ用メインバッファ1705から出力される音声データを復号する。
【0035】
図で示すようにMPEG−2データ多重化方式によって、若干構成に違いがあるものの復号器へのデータ入力前に、復号器に入力された圧縮データの種別を判断し、データ種別による転送経路の選択を行うデマルチプレックス部1701、そして複数のバッファメモリ1702,1705を用意し、復号時間或いは再生時間の遅延を制御する仕組みになっている。
【0036】
これら複数の処理部すべてに関してMPEG規格では転送データ量及びデータ転送時間の制約条件を規定し、いずれのバッファメモリ1702,1705内のデータもオーバーフローあるいはアンダーフローしてはならないMPEG−2ストリームを入力転送しなければならない。
【0037】
そのため、従来の結合処理において結合処理後のストリームFILE0003.M2Pを復号再生器にそのまま伝送した場合、図18に示したように、二つのMPEG−2データの結合位置近傍で、結合位置以前の圧縮データがフレームメモリ内に多く蓄積されたまま、続くストリームの圧縮データをさらにフレームメモリに転送・蓄積し続けてしまい、バッファオーバーフローを起こし、復号再生器が停止してしまう可能性がある。
【0038】
本発明の目的は、編集処理後のMPEG−2ストリームが、復号再生する復号器においてMPEG規格の制約条件を満たすようにすることである。
【0039】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ編集方法は、MPEG−2ストリームの結合又は分割の編集処理時、MPEG−2ストリーム再生時の時系列について、編集位置直前にシーケンス開始情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む開始パケット挿入ステップと、編集位置直後にシーケンス終了情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む終了パケット挿入ステップとを有することを特徴とする。
また、本発明のデータ編集装置は、MPEG−2ストリームの結合又は分割の編集処理時、MPEG−2ストリーム再生時の時系列について、編集位置直前にシーケンス開始情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む開始パケット挿入手段と、編集位置直後にシーケンス終了情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む終了パケット挿入手段とを有することを特徴とする。
【0040】
編集処理によって作成された新たなMPEG−2ストリームは、復号再生する復号器においてMPEG規格の制約条件を満たした、好適な映像・音声信号の視聴覚を保証することが実現できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
本発明による実施形態として、実施形態1ではランダムアクセス可能な記録媒体上に記録されたMPEG−2 PSストリームの結合編集処理について、結合処理方法を示した図1及び該処理手順を示したフローチャートを示した図2を用いて説明する。
【0042】
実施形態2ではランダムアクセス可能な記録媒体上に記録されたMPEG−2PSストリームの分割編集処理について、分割処理方法を示した図3及び該処理手順を示したフローチャートを示した図4を用いて説明する。
【0043】
そして実施形態1および2に関わるシーケンス開始情報パケットの生成処理方法について、生成処理方法を示した図5、及び該処理手順を示したフローチャートを示した図6を用いて説明する。
【0044】
同様に実施形態1および2に関わるシーケンス終了情報パケットの生成処理方法について、生成処理方法を示した図7、及び該処理手順を示したフローチャートを示した図8を用いて説明する。
【0045】
尚、本発明による実施形態では、シーケンス開始情報パケット及びシーケンス終了パケットデータのディスク書き込みの際、ディスク上の未記録セクタ領域を検索し、該セクタ領域に書き込み記録を行っているが、編集前のデータファイルを破棄してもよいのでれば、編集位置からストリームデータ先頭に向かって、最大2セクタ分に対して、上記パケットデータを上書きし、編集後ストリーム再生時のシーク時間を短縮することが可能となる。
【0046】
(実施形態1:MPEG−2ストリーム結合処理)
本発明の実施形態1として、ランダムアクセス可能な記録媒体等に記録した従来例と同様な図10に示すデータ構造をもつ、異なる二つのMPEG―2ストリームデータを一つのMPEG−2ストリームとして結合編集する方法について説明する。
【0047】
図1には本実施形態による結合処理後のデータ構造とファイルシステム情報、図2には該結合処理のフローチャートを合わせて示した。
【0048】
ステップS201では、編集位置がすべてセクタ境界に一致するか否かをチェックする。一致すればステップS202へ進み、一致しなければ結合処理失敗として終了する。ステップS202では、結合先のFILE0003.M2Pのファイルエントリーテーブル(図1)への新規登録を行う。次に、ステップS203では、図10のFILE0001.M2Pの編集位置ADDR001直後のパックにシーケンス開始情報があるか否かをチェックする。シーケンス開始情報があればステップS204へ進み、なければステップS211へ進む。
【0049】
ステップS211では、シーケンス開始パック生成処理を行う。次に、ステップS212では、シーケンス開始パック生成に成功したか否かをチェックする。成功であればステップS213へ進み、失敗であれば結合処理失敗として処理を終了する。ステップS213では、シーケンス開始パックのディスク書き込みとセクタエントリーテーブルへの登録を行う。その後、ステップS204へ進む。ここで、編集位置に最近接するシーケンス開始情報を含むパックデータを記録媒体に一時記憶しておく。
【0050】
ステップS204では、FILE0001.M2P(図10)のADDR001からADDR002のデータにアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図1)へ登録する。次に、ステップS205では、シーケンス終了パック生成処理を行う。次に、ステップS206では、シーケンス終了パックのディスク書き込みとセクタエントリーへの登録を行う。次に、ステップS207では、図10のFILE0002.M2Pの編集位置ADDR004直後のパックにシーケンス開始情報があるか否かをチェックする。シーケンス開始情報があればステップS208へ進み、なければステップS214へ進む。
【0051】
ステップS214では、シーケンス開始パック生成処理を行う。次に、ステップS215では、シーケンス開始パックの生成に成功したか否かをチェックする。成功であればステップS216へ進み、失敗であれば結合処理失敗として終了する。ステップS216では、シーケンス開始パックのディスク書き込みとセクタエントリーテーブルへの登録を行う。その後、ステップS208へ進む。
【0052】
ステップS208では、FILE0002.M2P(図10)のADDR004からADDR005のデータへアクセスするようにセクタエントリーテーブル(図1)へ登録する。次に、ステップS209では、シーケンス終了パック生成処理を行う。次に、ステップS210では、シーケンス終了パックのディスク書き込みとセクタエントリーテーブルへの登録を行う。以上で、結合処理が成功終了する。なお、上記のステップS206及びS216を同時に行っても良い。
【0053】
図中に示すように既に記録媒体上に記録された二つのMPEG−2ストリーム、図10のFILE0001.M2P(開始位置ADDR000、データサイズSIZE001)とFILE0002.M2P(開始位置ADDR003、データサイズSIZE002)に対して、FILE0001.M2Pにおいては結合開始位置ADDR001から結合終了位置ADDR002までの映像及び音声信号データ部分と、FILE0002.M2Pにおいては結合開始位置ADDR004から結合終了位置ADDR005までの映像及び音声信号データ部分とを結合し、新たなMPEGストリームファイルFILE0003.M2Pとして作成することを、ユーザーから要求された場合、各MPEG−2ストリームの編集位置が、GOP開始情報を含むデータパケット単位であるか否か、つまりGOP開始情報を含むデータパケットが、パックデータ単位(セクタ単位)であるかを条件判断し、要求位置が該条件を満たさない場合は、編集処理に失敗したものとして終了しユーザーにその結果を通知する。
【0054】
該条件を満たす編集位置である場合は、結合開始位置ADDR001直後に対して最近接のシーケンス開始情報を含むパケットデータが存在するか検索し、該パケットデータが存在しない場合は、後述のシーケンス開始情報パケットデータを新規作成し、ディスクの未記録領域に書き込み記録を行う。
【0055】
そして、結合先ストリームファイルのFILE0003.M2Pのエントリテーブルへの新規登録及び、該シーケンス開始データの記録位置ADDR006とデータサイズ2048バイトを第一アクセスデータとしてセクタエントリーテーブル(図1)に登録する。
【0056】
シーケンス開始情報パケットデータの生成あるいはディスク書き込みに失敗した場合は、編集処理に失敗したものとして終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0057】
続いてシーケンス開始パケットデータ生成・ディスク書き込み処理の成功後、或いはシーケンス開始情報の検索により同GOP開始情報パックデータにシーケンス開始情報が含まれていた場合は、FILE0001.M2Pファイルの結合開始位置ADDR001から結合終了位置ADDR002までのデータを、FILE0003.M2Pが続いてアクセスするようファイルシステムのセクタエントリーテーブルを更新する。
【0058】
上記FILE0003.M2Pのファイルシステム情報更新後、さらにデータ終端に、シーケンス終了情報パケットデータを新規作成し、ディスクの未記録領域に記録書き込みを行い、ファイルシステム情報の第3(あるいは第2)セクタテーブルとして該シーケンス終了データの記録位置ADDR007とデータイサイズ2048バイトを登録する。
【0059】
該シーケンス終了パケットデータを生成し、ファイルシステムに登録することによって、結合先ストリームFILE0003.M2Pのデータ先頭から、該シーケンス終了パケットデータ位置までのMPEG−2データが一連のシーケンスとして完了することを明示的に記録することになる。
【0060】
上記の結合元ストリームFILE0001.M2Pに関する処理を結合元ストリームFILE0002.M2Pに対しても以下のように行う。
【0061】
結合開始位置ADDR004直後に対して最近接のシーケンス開始情報を含むパケットデータが存在するか検索し、該パケットデータが存在しない場合は、後述のシーケンス開始情報パケットデータを新規作成し、ディスクの未記録領域に書き込み記録を行う。
【0062】
そして、該パケットデータ書き込み位置とデータサイズを結合先ファイルFILE0003.M2Pのセクタテーブルへ追加登録する。
【0063】
尚、本実施形態では、一つ目のシーケンス終了情報パケットデータの生成・書き込み及び二つ目のシーケンス開始情報パケットデータの生成・書き込みは同時に行うことができる前提として、一度に記録位置ADDR7から2セクタ分(4096バイト)をディスク書き込みし、セクタテーブルに登録している。
【0064】
シーケンス開始情報パケットデータの生成あるいはディスク書き込みに失敗した場合は、編集処理に失敗したものとして終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0065】
続いてシーケンス開始パケットデータ挿入処理の成功後、或いはシーケンス開始情報の検索により同GOP開始情報パケットデータにシーケンス開始情報が含まれていた場合は、FILE0002.M2Pの結合開始位置ADDR004から結合終了位置ADDR005までのデータに、続いてアクセスするよう結合先ストリームFILE0003.M2Pのセクタテーブルを更新する。
【0066】
上記FILE0003.M2Pのファイルシステム更新後、さらにシーケンス終了情報パケットデータを新規作成し、ディスク書き込み記録を行う。
【0067】
該シーケンス終了パケットデータの記録位置ADDR8とデータサイズをFILE0003.M2Pの最後のアクセステーブルとしてセクタテーブルに追加登録を行う。
【0068】
上記処理によって、結合先ストリームFILE0003.M2Pの結合位置(FILE0002.M2PのADDR004に相当)から、該シーケンス終了パケットデータ位置ADDR008までのMPEG−2データが一連のシーケンスとして完了することを明示的にストリーム中に記録する。
【0069】
以上の処理を以って結合処理を終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0070】
(実施形態2:MEPG−2ストリーム分割処理)
次に、本発明の実施形態2として、ランダムアクセス可能な記録媒体等に記録した図11のデータ構造をもつ、一つのMPEG―2 PSストリームデータを二つのMPEG−2ストリームとして分割編集する方法について説明する。図3には本実施形態による分割処理後のデータ構造とファイルシステム情報、図4には該分割処理のフローチャートを合わせて示した。
【0071】
ステップS401では、分割の編集位置がセクタ境界に一致するか否かをチェックする。一致すればステップS402へ進み、一致しなければ分割処理失敗として処理を終了する。ステップS402では、図3の分割先のファイルFILE0002.M2Pをファイルエントリーテーブルへ新規登録する。次に、ステップS403では、図11のFILE0001.M2PのADDR001からADDR002までのデータにアクセスするように図3のFILE0002のセクタエントリーテーブルに登録する。次に、ステップS404では、シーケンス終了パック生成処理を行う。次に、ステップS405では、シーケンス終了パックのディスク書き込みとセクタエントリーテーブルへの登録を行う。
【0072】
次に、ステップS406では、図3の分割先のファイルFILE0003.M2Pをファイルエントリーテーブルに新規登録する。次に、ステップS407では、図11のFILE0001.M2Pの編集位置ADDR002直後のパックにシーケンス開始情報があるか否かをチェックする。シーケンス開始情報があればステップS408へ進み、なければステップS409へ進む。
【0073】
ステップS409では、シーケンス開始パック生成処理を行う。次に、ステップS410では、シーケンス開始パックの生成が成功したか否かをチェックする。成功であればステップS411へ進み、失敗であれば分割処理失敗として処理を終了する。ステップS411では、シーケンス開始パックのディスク書き込みとセクタエントリーテーブルへの登録を行う。その後、ステップS408へ進む。
【0074】
ステップS408では、図11のFILE0001.M2PのADDR002からFILE0001.M2Pのデータ終端までのデータにアクセスするように、図3のFILE0003.M2Pのセクタエントリーテーブルに登録する。以上で、分割処理が成功終了する。
【0075】
図11中に示すように既にディスク状記録媒体上に記録された分割元MPEG−2ストリームFILE0001.M2P(開始位置ADDR000、データサイズSIZE001バイト)に対して、分割位置ADDR002でMPEG−2データを二つに分割し、新たに分割先MPEG−2ストリームFILE0002.M2PとFILE0003.M2Pを新規作成することを、ユーザーから要求された場合、MPEG−2ストリームの編集位置が、GOP開始情報を含むデータパケット単位であるか否か、つまりGOP開始情報を含むパックデータがセクタ境界を満たすかを判断し、該編集要求位置が該条件を満たさない場合は、編集処理に失敗したものとして終了しユーザーにその結果を通知する。
【0076】
該条件を満たす編集位置ADDR002である場合は、分割元ストリームFILE0001.M2Pのデータ先頭位置ADDR001から分割位置ADDR002までのMPEG−2データを、分割先ストリームFILE0002の第一セクタテーブルとしてアクセスするよう、ファイルエントリーテーブルの新規登録と、セクタエントリーテーブルへの登録(アクセス開始セクタ番号:ADDR001、データサイズ:(ADDR002−ADDR001)×2048バイト)を行う。
【0077】
さらに、分割先ストリームFILE0002.M2Pのファイルエントリーとセクタエントリーテーブル登録後、分割先ストリームFILE0002の最終アクセスデータとして、シーケンス終了情報パケットデータを新規作成し、ディスクの未記録領域に記録書き込みを行う。該シーケンス終了パケットデータの記録位置ADDR004と、データサイズ2048バイトを第二アクセスデータとして、セクタテーブルに追加登録することによって、分割先ストリームFILE0002.M2Pのデータ先頭ADDR001から、該シーケンス終了パケットデータ位置ADDR004までのMPEG−2データが一連のシーケンスとして完了することを明示的にストリーム中に記録する。
【0078】
続いて、分割元ストリームFILE0001.M2Pの分割位置ADR002直後に最近接するシーケンス開始情報を含むパケットデータが存在するか検索し、該パケットデータが存在しない場合は、後述のシーケンス開始情報パケットデータを新規作成し、ディスク上の未記録領域に1セクタ分のデータ記録書き込みを行う。
【0079】
該データの記録位置ADDR005と、データサイズ2048バイトを、分割先ストリームFILE0003.M2Pの第一セクタテーブルとしてアクセスするよう、ファイルエントリーテーブルの新規登録と、セクタエントリーテーブルへの登録(アクセス開始セクタ番号:ADDR005、データサイズ:2048バイト)を行う。
【0080】
該シーケンス開始情報パックデータの生成・ディスク書き込み・登録に失敗した場合は、編集処理に失敗したものとして終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0081】
続いて上記シーケンス開始パックデータ登録処理の成功後、或いはシーケンス開始情報の検索により同GOP開始情報パックデータにシーケンス開始情報が含まれていた場合は、続けてFILE0001.M2Pの分割編集位置ADDR002から分割元ストリーム001のデータ終端までのMPEG−2データを、分割先ストリームFILE0003.M2Pの第二アクセスデータとして、セクタテーブルに追加登録する(アクセス開始セクタ番号:ADDR2、アクセスデータ:SIZE001−ADDR002×2048バイト)。
【0082】
以上の処理を以って結合処理を終了し、ユーザーにその結果を通知する。
【0083】
(実施形態1及び2に関わるシーケンス開始情報パケット生成方法)
続いて実施形態1および2に関わるシーケンス開始情報パケットの生成処理方法について、生成処理方法を示した図5、及び該処理手順を示したフローチャートを示した図6を用いて説明する。
【0084】
ステップS601では、スタートコード検出位置が検索終端位置に達したか否かをチェックする。尚、本実施形態では、MPEG−2ストリーム(データ)再生時の時系列方向、ストリームの終端に対して検索を行うことを前提とする。検索終端位置に達していなければステップS602へ進み、達していればシーケンス開始パケット挿入処理失敗として終了する。ステップS602では、スタートコード検出位置から32ビットデータを読み込む。次に、ステップS603では、読み込んだデータはシーケンス開始コードか否かをチェックする。シーケンス開始コードであればステップS604へ進み、シーケンス開始コードでなければステップS608へ進む。ステップS608では、スタートコード検出位置を8ビット先に進める。その後、ステップS601へ戻る。
【0085】
ステップS604では、シーケンス開始情報をコピーして読み込む。次に、ステップS605では、シーケンス開始情報のPESパケット化(図16参照)を行う。次に、ステップS606では、シーケンス開始情報を含むPESパケットのPSパック化を行う。次に、ステップS607では、同PSパックを検索開始位置直前に挿入して記録媒体に書き込む。以上で、シーケンス開始パケット挿入パケット挿入処理が成功終了する。
【0086】
以上のように、まずはじめに図中に示すように編集位置直後に対して、シーケンス開始情報の開始コード32ビットを検索する。上記検索範囲の中でシーケンス情報の開始コードを検出できなかった場合は、編集処理に失敗したものとして、ユーザーにその結果を通知する。編集元ストリームの検索位置から32ビット分のMPEG−2データを読み込み、該32ビットデータ列が16進数のシーケンス開始コード”00 00 01 B3”に一致した場合は、シーケンス開始情報が検出されたものとして、該検出位置に続くシーケンス情報データ部及びシーケンス拡張情報データ部のコピー取得を行う。該データ列がシーケンス開始コードに一致しなかった場合は、まだシーケンス開始情報が検出できなかったものとして、検出位置を続く8ビット先に進め、検索範囲内で再度シーケンス開始コードの検索を行う。
【0087】
シーケンス開始情報の取得後、該情報に対して適切なPESパケットスタートコード及び、PESパケットデータ長、PESパケットヘッダ情報を付加し、シーケンス開始情報を持つPESパケットデータの作成を行う。
【0088】
該PESパケットに対して適切なパックスタートコード及びパックヘッダ情報を付加し、シーケンス開始情報を持つPSパックデータを作成する。
【0089】
以上の処理によって、シーケンス開始情報パケット生成処理を終了する。
【0090】
(実施形態1及び2に関わるシーケンス終了情報パケット生成方法)
同様に実施形態1および2に関わるシーケンス終了情報パケットの生成処理方法について、生成処理方法を示した図7、及び該処理手順を示したフローチャートを示した図8を用いて説明する。
【0091】
ステップS801では、シーケンス終了情報を含むPESパケットを作成する。次に、ステップS802では、シーケンス終了情報を含むPESパケットのPSパック化を行う。次に、ステップS803では、同PSパックを編集終了位置直後に挿入して記録媒体に書き込む。以上で、シーケンス終了パケット挿入処理を終了する。
【0092】
以上のように、まずはじめに図中に示したようにシーケンス終了情報パケットの作成では、シーケンスエンドコードのデータ列、16進数で”00 00 01 B7”を実効的なPESデータとしてもつPESパケットデータを作成する。
【0093】
該PESパケットに対して適切なパックスタートコード及びパックヘッダ情報を付加し、シーケンス終了情報を持つPSパックデータを作成する。
【0094】
以上の処理によって、シーケンス終了情報パケット生成処理を終了する。
【0095】
(編集後ストリームの復号再生)
上記実施形態により作成される編集後のMPEG−2ストリームの復号再生が安定動作することを保証するには、MPEG−2規格の制約条件を満たしつつ、次に示す機能をMPEG−2データ復号器が持たなければならない。本実施形態の多重化ストリーム復号器の基本的構成は、図17と同じである。
【0096】
(1)MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンススタート(開始)情報パケットが入力された場合、フレームメモリバッファ1702,1705に蓄積されている圧縮データを逐次復号する機能。すなわち、編集処理後に生成されたMPEG−2ストリームを復号再生する時、MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンス開始情報パケットが入力された場合、フレームメモリバッファに蓄積されている圧縮データを逐次復号する。
【0097】
(2)MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンスエンド(終了)情報パケットが入力された場合は、その時点でフレームメモリバッファに蓄積されている圧縮データをすべて復号再生し、フレームメモリバッファ内の蓄積データをクリアする機能。すなわち、編集処理後に生成されたMPEG−2ストリームを復号再生する時、MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンス終了情報パケットが入力された場合は、その時点までフレームメモリバッファ1702,1705に蓄積されている圧縮データをすべて復号再生し、一旦フレームメモリバッファ内の蓄積データをクリアする。
【0098】
(3)一度シーケンスエンド情報パケットの入力を検知した複号器では、新たなシーケンススタート情報パケットが入力されない限り、フレームメモリへ転送された圧縮データを次段の復号器へ転送せず、破棄し続ける機能。すなわち、一度シーケンス終了情報パケットの入力を検知した複号器では、新たなシーケンス開始情報パケットが入力されない限り、フレームメモリ1702,1705へ転送された圧縮データを次段の復号器1703,1706へ転送せず、破棄し続ける。
【0099】
(4)シーケンスエンド情報パケットの入力を検知した後の復号器において、フレームメモリへの圧縮データの転送及び蓄積が、一定時間無い場合は復号再生すべきMPEG−2ストリームがデータ終端まで達したものとして、復号器回路の初期化及び省電力モードへ移行する機能。すなわち、シーケンス終了情報パケットの入力を検知した後の復号器1703,1706において、フレームメモリ1702,1705への圧縮データの転送及び蓄積が、一定時間無い場合は復号再生すべきMPEG−2ストリームがデータ終端まで達したものとして、復号器回路の初期化及び省電力モードへ移行する。
【0100】
上記機能をMPEG−2データ復号器において実現することができれば、例えば実施形態1で述べた結合編集処理で作成された結合先ストリームFILE0003.M2Pを復号再生した時、図9に示したように復号器内のフレームメモリのデータ量遷移は、結合位置近傍において、シーケンス終了情報パケットによりバッファデータの破棄を行い、続けてシーケンス開始情報パケットから始まる新しいシーケンスの復号再生をフレームメモリのオーバーフロー或いはアンダーフローが発生しないよう制御することが実現される。
【0101】
図21は、実施形態1及び2の編集装置をコンピュータプログラムにより実現するためのコンピュータハードウエア構成図である。
【0102】
バス11には、中央処理装置(CPU)12、ROM13、RAM14、ネットワークインタフェース15、入力装置16、出力装置17及び外部記憶装置18が接続されている。外部記憶装置18は、DVD等の記録媒体であり、MPEG−2ファイルが記録されている。CPU12は、外部記憶装置18に対して、編集データを読み込んだり、書き込むことができる。
【0103】
CPU12は、データの処理及び演算を行うと共に、バス11を介して接続された上記の構成ユニットを制御するものである。ROM13には、予めブートプログラムが記憶されており、このブートプログラムをCPU12が実行することにより、装置が起動する。ROM13又は外部記憶装置18にコンピュータプログラムが記憶されており、そのコンピュータプログラムがRAM14にコピーされ、CPU12により実行される。このコンピュータは、コンピュータプログラムを実行することにより、上記の結合及び分割編集処理を行う。外部記憶装置18は、編集データの他、コンピュータプログラム等を記録媒体に記録したり、記録媒体からコンピュータプログラム等を読み出すことができる。
【0104】
ネットワークインタフェース15は、ネットワークに対してMPEG−2データ及びコンピュータプログラム等を入出力することができる。入力装置16は、例えばキーボード及びポインティングデバイス(マウス)等であり、結合及び分割の編集を指示することができる。出力装置17は、ディスプレイ及びスピーカ等であり、映像データの表示及び音声データを再生することができる。
【0105】
本実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びコンピュータプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0106】
上記の実施形態1及び2の映像・音声信号編集方法によれば、時分割多重化圧縮された映像音声信号データに対して、GOPを構成するパケットデータの境界位置で結合あるいは分割編集した場合、編集位置前後にシーケンス開始情報パケットデータ或いはシーケンス終了情報パケットデータを新たに作成し挿入することを特徴とする。
【0107】
さらに、上記編集処理によって作成された新たなMPEG−2ストリームを復号再生する復号器においてMPEG規格にて規定される制約条件を満たし、好適な映像・音声信号の視聴覚を保証することを特徴とする。
【0108】
また上記シーケンス開始情報パケット及び終了パケットの作成とディスク媒体への記録時には、編集処理を施したデータを一連のファイルとしてファイルシステム上で認識させるために、セクタ境界を共に満たすデータ構造にし、編集処理過程を最小限にとどめ簡易化と高速化を図ることを特徴とする。
【0109】
以上のように、実施形態1及び2によれば、時分割多重化圧縮された映像音声信号データに対して、GOPを構成するパケットデータの境界位置で結合あるいは分割編集した場合に、編集位置前後にシーケンス開始情報パケットデータ或いはシーケンス終了情報パケットデータを新たに作成し、該パックデータをディスク上に新規記録書き込みを行った後、一連のデータファイルとしてファイルシステム情報を更新する。該編集処理によって作成された新たなMPEG−2ストリームは、復号再生する復号器においてMPEG規格の制約条件を満たした、好適な映像・音声信号の視聴覚を保証することが実現できる。
【0110】
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、編集処理によって作成された新たなMPEG−2ストリームは、復号再生する復号器においてMPEG規格の制約条件を満たした、好適な映像・音声信号の視聴覚を保証することが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による、MPEG−2ストリーム結合処理図である。
【図2】本発明の実施形態による、MPEG−2ストリーム結合処理フローチャートである。
【図3】本発明の実施形態による、MPEG−2ストリーム分割処理図である。
【図4】本発明の実施形態による、MPEG−2ストリーム分割処理フローチャートである。
【図5】本発明の実施形態による、MPEG−2シーケンス開始パケットデータ挿入処理図である。
【図6】本発明の実施形態による、MPEG−2シーケンス開始パケットデータ挿入処理フローチャートである。
【図7】本発明の実施形態による、MPEG−2シーケンス終了パケットデータ挿入処理図である。
【図8】本発明の実施形態による、MPEG−2シーケンス終了パケットデータ挿入処理フローチャートである。
【図9】本発明の実施形態による、結合位置近傍におけるバッファ量遷移図である。
【図10】ディスク状記録媒体に記録された結合処理前のMPEG−2 PSストリームのデータ配置図である。
【図11】ディスク状記録媒体に記録された分割処理前のMPEG−2 PSストリームのデータ配置図である。
【図12】従来例による、MPEG−2ストリーム結合処理図である。
【図13】従来例による、MPEG−2ストリーム結合処理フローチャートである。
【図14】従来例による、MPEG−2ストリーム分割処理図である。
【図15】従来例による、MPEG−2ストリーム分割処理フローチャートである。
【図16】MPEG−2 PSストリームデータ構造概略図である。
【図17】MPEG−2多重化ストリーム復号再生器を示す図である。
【図18】結合位置近傍におけるバッファ量遷移図である。
【図19】ディスク状記録媒体に記録されるMPEG−2 PSデータの配置及びデータ構造・ファイル管理情報概略図である。
【図20】ディスク状記録媒体上のデータ記録位置と、データファイルを関連付ける簡易ファイルシステム用テーブル図である。
【図21】コンピュータのハードウエア構成図である。
【符号の説明】
11 バス
12 CPU
13 ROM
14 RAM
15 ネットワークインタフェース
16 入力装置
17 出力装置
18 外部記憶装置
1701 デマルチプレックス部
1702 映像データ用メインバッファ
1703 映像データ復号器
1704 再配列バッファ
1705 音声データ用メインバッファ
1706 音声データ復号器

Claims (13)

  1. MPEG−2ストリームの結合又は分割の編集処理時、MPEG−2ストリーム再生時の時系列について、編集位置直前にシーケンス開始情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む開始パケット挿入ステップと、編集位置直後にシーケンス終了情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む終了パケット挿入ステップと
    を有することを特徴とするデータ編集方法。
  2. 前記開始パケット挿入ステップは、シーケンス開始情報パケットデータの書き込み及びファイルシステム情報の更新を行い、
    前記終了パケット挿入ステップは、シーケンス終了情報パケットデータの書き込み及びファイルシステム情報の更新を行うことを特徴とする請求項1記載のデータ編集方法。
  3. さらに、MPEG−2ストリーム編集時、編集位置直後のパケットデータ内にシーケンス開始情報が含まれるか否かを判断する判断ステップを有することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ編集方法。
  4. さらに、MPEG−2ストリーム編集時、シーケンス開始情報パケットデータを作成する開始パケット作成ステップを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデータ編集方法。
  5. さらに、MPEG−2ストリーム編集時、シーケンス終了情報パケットデータを作成する終了パケット作成ステップを有することを特徴とする請求項4記載のデータ編集方法。
  6. さらに、MPEG−2ストリーム編集時、編集位置に最近接するシーケンス開始情報を含むパックデータを一時記憶する一時記憶ステップを有することを特徴とする請求項4記載のデータ編集方法。
  7. さらに、MPEG−2ストリーム編集時、一時記憶したシーケンス開始情報を再度PESパケットデータ形式に変換するステップを有することを特徴とする請求項4記載のデータ編集方法。
  8. さらに、PESパケットデータを再度PSパック形式に変換するステップを有することを特徴とする請求項7記載のデータ編集方法。
  9. さらに、編集処理後に生成されたMPEG−2ストリームを復号再生する時、MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンス開始情報パケットが入力された場合、フレームメモリバッファに蓄積されている圧縮データを逐次復号するステップを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のデータ編集方法。
  10. さらに、編集処理後に生成されたMPEG−2ストリームを復号再生する時、MPEG−2ストリーム復号器内にシーケンス終了情報パケットが入力された場合は、その時点までフレームメモリバッファに蓄積されている圧縮データをすべて復号再生し、一旦フレームメモリバッファ内の蓄積データをクリアするステップを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のデータ編集方法。
  11. さらに、一度シーケンス終了情報パケットの入力を検知した複号器では、新たなシーケンス開始情報パケットが入力されない限り、フレームメモリへ転送された圧縮データを次段の復号器へ転送せず、破棄し続けるステップを有することを特徴とする請求項10記載のデータ編集方法。
  12. さらに、シーケンス終了情報パケットの入力を検知した後の復号器において、フレームメモリへの圧縮データの転送及び蓄積が、一定時間無い場合は復号再生すべきMPEG−2ストリームがデータ終端まで達したものとして、復号器回路の初期化及び省電力モードへ移行するステップを有することを特徴とする請求項10記載のデータ編集方法。
  13. MPEG−2ストリームの結合又は分割の編集処理時、MPEG−2ストリーム再生時の時系列について、編集位置直前にシーケンス開始情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む開始パケット挿入手段と、
    編集位置直後にシーケンス終了情報パケットデータを挿入して記録媒体に書き込む終了パケット挿入手段と
    を有することを特徴とするデータ編集装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008010110A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Sony Corp ファイル分割装置、ファイル分割方法及びファイル分割プログラム

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