【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエーハ等の半導体ウエーハの熱処理方法及び熱処理用縦型ボートに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエーハ、例えばシリコンウエーハを用いてデバイスを作製する場合、ウエーハの加工プロセスから素子の形成プロセスまで多数の工程が介在し、その一つに熱処理工程がある。熱処理工程は、ウエーハの表層における無欠陥層の形成、ゲッタリング、結晶化、酸化膜形成、不純物拡散等を目的として行われる重要なプロセスである。
【0003】
このようなウエーハの熱処理工程、例えば、酸化や不純物拡散に用いられる拡散炉(酸化・拡散装置)としては、ウエーハの大口径化に伴い、図9に示すような多数のウエーハWを所定の間隔をあけて水平に支持した状態で熱処理を行う縦型の熱処理炉20が主に用いられている。熱処理炉20内のウエーハWは、反応室22の周囲に設けられたヒータ24によって加熱することができる。熱処理中は、反応室22にはガス導入管26を介してガスが導入され、上方から下方に向かって流れてガス排気管28から外部に排出される。なお、使用するガスは熱処理の目的によって異なるが、主としてH2、N2、O2、Ar等が用いられる。不純物拡散の場合には、これらのガスを不純物化合物ガスのキャリアガスとしても使用する。
【0004】
このような縦型熱処理炉20を用いてウエーハWを熱処理する際には、多数のウエーハWを水平にセットするための熱処理用縦型ボート10(以下、「熱処理用ボート」、「縦型ボート」、或いは単に「ボート」という場合がある。)が用いられる。
図7(A)は一般的な熱処理用ボート10の概略を示している。4本の支柱(ロッド)14の両端部に一対の板材(端板、あるいは天板、底板とも言う)16a,16bが連結されている。各支柱14には多数のスリット(溝)11が形成され、各スリット11間の凸部がウエーハWの支持部12として作用する。そして、図7(B)に示されるように、ウエーハWは各支柱14の支持部12によって支持されることになる。
【0005】
このような縦型ボート10におけるウエーハ支持部12は種々の形状が採用されており、例えば図8(A)に示されるように円柱形状の支柱14に凹み状のスリット(溝)11を設けて半円状の支持部12を形成したもの(このように支持領域が比較的狭いものは「ショートフィンガータイプ」と呼ばれる。)、あるいは図8(B)に示されるようにウエーハの中心に近い箇所まで支持するために幅の広い角柱形状の支柱15に凹み状のスリット11を設けて長方形の支持部13を形成したものがある。他にも、スリット形状を円弧状にしたものや鉤型状にしたもの、さらに、各支持部の上面に段差を設けて直径の異なるウエーハを支持することができるボートも提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
縦型ボートを用いてウエーハを熱処理する際には、各支柱14の同じ高さに形成されている支持部12にウエーハWの外周部を載置することでウエーハWが水平に支持されることになる。しかし、ウエーハWの外周部を支持した場合、ボートが揺れたときにウエーハWが落下するおそれがある。また、ウエーハWの自重により撓みが生じるとともに支持部と接する部分に応力が集中してスリップと呼ばれる結晶欠陥が発生するおそれがある。
【0007】
従って、ウエーハを支持する面(ウエーハ支持面)をできるだけ広くし、例えば、ウエーハ支持部がウエーハのなるべく内側まで支持して、ウエーハの落下や応力の集中を抑えてスリップの発生を抑制することが望ましいとされている。
例えば、前出の支持部に段差を設けたボートでは、ウエーハ支持面を大きめにとり、ボートが衝撃により揺れた場合でもウエーハの落下を防止できることが教示されている(特許文献1、第(0016)段落、図3参照)。
【0008】
一方、熱処理時のスリップの発生を防止する手段として、リング状又は皿状の治具を用いることが提案されている(例えば特許文献2参照)。特に大直径(例えば300mm)のウエーハを熱処理する場合、ウエーハ重量も重くなるので支持される箇所に応力が集中してスリップが生じ易くなるが、例えば図10に示すように、支柱14の支持部12にリング状のサセプタ19を載せ、これを介してウエーハWを支持すれば、サセプタ19とウエーハWとの接触面積が大きく、荷重等が分散されるため、スリップの発生が抑制されることになる。
【0009】
なお、上記のようなシリコンウエーハの熱処理用ボートやサセプタなどの熱処理用治具は、石英、単結晶シリコン、多結晶シリコン、炭化珪素などの材質で構成することによりウエーハの金属汚染を防いでいる。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−291166号公報
【特許文献2】
特開平6−260438号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者らが調査したところ、ウエーハの支持領域を大きくするため、支柱に形成した支持部やサセプタ等によりウエーハの内側まで支持して熱処理を行うと、ウエーハの裏面(保持した面)にキズが発生し、通常、このキズは凹み状であるが、熱処理によりその一部が突起状になり、近年のデバイスの微細化が進むにつれ、露光工程(露光装置等)でデフォーカス不良を引き起こす原因となることが分かった。
【0012】
そこで、本発明は、縦型熱処理装置により半導体ウエーハを熱処理する際、ウエーハの裏面に、その後の露光工程に影響するようなキズが発生するのを効果的に防止することができる半導体ウエーハの熱処理方法及び熱処理用縦型ボートを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明によれば、半導体ウエーハを熱処理用縦型ボートにより水平に支持して熱処理する方法において、前記半導体ウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持して熱処理を行うことを特徴とする半導体ウエーハの熱処理方法が提供される(請求項1)。
上記のようにウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持して熱処理を行えば、ほとんどキズやスリップが発生せず、少なくとも外周端部から3mmよりもウエーハ中心側の領域におけるキズやスリップの発生を防ぐことができ、その後の露光工程でのデフォーカス不良等が生じることを防ぐことができる。
【0014】
また、本発明によれば、少なくとも、複数の支柱と、各支柱の両端部に連結した一対の板材とを有し、前記各支柱に半導体ウエーハを水平に支持するための支持部が設けられている半導体ウエーハの熱処理用縦型ボートであって、前記各支持部のウエーハを支持する面が、下方に傾斜していることを特徴とする半導体ウエーハの熱処理用縦型ボートが提供される(請求項2)。
このように各支持部のウエーハ支持面が下方に傾斜している熱処理用ボートを使用すれば、ウエーハは面取り部付近で支持されることになり、前記のように少なくともウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持することができる。従って、ウエーハ内側領域にキズを発生させるようなことはない。また、多少の振動がボートに加わったとしても、ウエーハを落下させてしまうようなことがない上に、ウエーハの支持位置もほとんど変動させることなく安定して支持することができる。
【0015】
この場合、前記各支持部のウエーハを支持する面の傾斜角度が、1〜15°の範囲内にあることが好ましい(請求項3)。
この範囲内の傾斜角度であれば、ウエーハを外周端部から3mm以内の領域でより安定して支持することができる。
【0016】
さらに本発明によれば、少なくとも、複数の支柱と、各支柱の両端部に連結した一対の板材とを有し、前記各支柱に半導体ウエーハを水平に支持するための支持部が設けられている半導体ウエーハの熱処理用縦型ボートであって、前記各支持部の長さが3mm以下であることを特徴とする半導体ウエーハの熱処理用縦型ボートが提供される(請求項4)。
このように各支持部の長さが3mm以下であれば、確実に、ウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持することになり、前記のような本発明に係る熱処理を行うことができる。
【0017】
前記支持部は、前記各支柱に溝を形成して設けたものとすることができる(請求項5)。
このように各支柱に溝を形成して支持部を設けたものであれば、製造が容易であり、コストが低いものとなる。
【0018】
この場合、前記各支柱が、円柱状のものとすることができる(請求項6)。
円柱状の支柱であれば、いわゆるショートフィンガータイプのもとすることができ、製造が一層容易であり、また、支持面に角部が無いため、応力が集中しにくく、キズの発生をより効果的に防ぐことができる。
【0019】
前記支持部が、円弧状に設けられていることが好ましい(請求項7)。
円弧状に設けた支持部とすれば、ウエーハを外周に沿って支持することができ、応力が分散されてキズの発生をより効果的に防ぐことができる。
【0020】
前記支持部としてリング状のサセプタを設けたものとすることができる(請求項8)。
ウエーハを支持する面が、下方に傾斜しているか、長さ(リングの幅)が3mm以下となるサセプタを設けたボートであれば、ウエーハの外周全体にわたって外周端部から3mm以内の領域で支持することができるので、応力が全体的に分散され、キズの発生をさらに効果的に防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、好適な態様として、本発明に係る熱処理用縦型ボートと、これを用いたシリコンウエーハの熱処理について図面を参照しながら具体的に説明する。
本発明者らが鋭意調査したところ、ウエーハの支持領域の狭いボート(ショートフィンガータイプ)を用い、ウエーハ支持面に適切な傾斜(テーパ加工)を施すことによりウエーハ裏面のキズの発生を抑えることができることが分かった。さらに詳細に調査したところ、ウエーハ支持面に傾斜を施す場合に限らず、ウエーハを所定の範囲内で支持することが重要であり、具体的には、ウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持して熱処理を行えば、その後の露光工程でのデフォーカス不良を防ぐことができることが分かった。
【0022】
図1は本発明に係る半導体ウエーハ熱処理用縦型ボートにおける支持部の一例の概略を示している。(A)は斜視図であり、(B)は縦方向断面図であり、(C)は横方向断面図である。
この熱処理用ボート1は、前出の図7に示したような一般的な熱処理ボート10と同様、複数(例えば4本)の支柱4と、各支柱4の両端部に連結した一対の板材(不図示)とから構成されている。そして、各支柱4には所定の間隔で溝5が形成され、ウエーハを支持するための支持部2が形成されているが、従来のものと異なり、各支持部2のウエーハを支持する面(ウエーハ支持面)3が下方に傾斜していることを特徴としている。
【0023】
図2は、この熱処理用ボート1の支持部2にウエーハWを支持した状態を拡大して示した図である。シリコンウエーハWを支持部2に載置した場合、ウエーハWは自重によってわずかに撓むが、支持部2はテーパ加工が施されたようにウエーハ支持面3が下方に傾斜しているため、ウエーハWは裏面の面取り部9付近でのみ支持部2と接して支持されることになる。
【0024】
なお、ウエーハWの面取り部9の幅、すなわちウエーハWの外周端部から面取り部9が施されている長さは、面取り形状、仕様等により多少異なるが、ウエーハWの直径に係わらず一般的に350〜400μm程度である。従って、このような熱処理用ボート1を用いることにより、ウエーハWを実質的に外周端部から3mm以内の領域で支持して熱処理を行うことができ、少なくとも外周端部から3mm以内の領域よりもウエーハ内側におけるキズの発生を防ぐことができる。また、ウエーハWと支持部2との接触面積が小さいため、不純物の付着による汚染を少なくすることができるという利点もある。
【0025】
さらに、各支柱4に設けた下方に傾斜した支持面3でウエーハWの面取り部9付近を支持すれば、熱処理用ボート1が多少振動しても、ウエーハWを支持する位置が変化し難く、ウエーハWを安定して支持することができるため、ウエーハWの落下を防止するという効果もある。
なお、ウエーハを支持する領域は、ウエーハの外周端部の1mmより外周側、特に面取り部分で支持することが好ましいが、実用的にはウエーハ外周2mm〜3mmで支持されるようにしても良い。
【0026】
従って、ウエーハ支持面3の傾斜角度θは、支持するウエーハの直径、厚さ、面取り形状等に応じて適宜設定すれば良いが、例えば1〜15°の範囲内、好ましくは2〜5°の範囲内とすることができる。傾斜角度θが1°より小さいと、ウエーハWが撓んで外周端部から3mmを超えるウエーハの内側で支持されるおそれがあり、一方、15°より大きくなると、支持部2の間隔を大きくする必要が生じ、ボートに載置できるウエーハの枚数が減るおそれがある。
【0027】
支柱4の形状、あるいは支持部2の長さ(支持部2の支柱4から突出した長さ)や形状等は図1に示したものに限定されない。図1に示したボート1ではウエーハの支持面3は、ボート1の内側方向に下方にのみ傾斜しており、支持面3自体はフラットであるため、ウエーハを点接触により支持することになる。一方、例えば、図3(A)、(B)に示すように、ウエーハ支持面3aが下方に傾斜するとともに支持するウエーハWの外周形状(円弧)に沿った形状とすれば、支持部2aとウエーハWとが線接触して接触面積が大きくなる。従って、このようなボート1(支持部2a)によりウエーハWを支持して熱処理を行った場合、ウエーハWに掛かる負荷が分散され、熱処理中にキズやスリップが発生するのをより一層効果的に防ぐことができる。
【0028】
なお、ボート1を構成する各部材の材質については、金属不純物をほとんど含有していない硬質の高純度炭化珪素であることが好ましい。高純度炭化珪素からなる熱処理用ボートであれば、シリコンウエーハの汚染を防ぎ、1000℃以上、特に1200℃以上の高温で熱処理を行う際にもほとんど変形せず、また、長期間使用できるという利点がある。特に、CVD−SiCコートしたものであれば熱処理中に発生する金属汚染をより低減させることができ、好ましい。
【0029】
図4は、本発明に係る熱処理用ボートにおける支持部の他の一例を示している。この熱処理用ボート1bは、円柱状の支柱4bに深さ3mm以下の溝5bを形成して各支持部2bの長さ(L)を3mm以下としたものである。ウエーハ支持面3bは水平となっているが、各支持部2bの長さLが3mm以下であるため、確実に、ウエーハは外周端部から3mm以内の領域で支持されることになる。従って、このような熱処理用ボート1bを用いてウエーハを熱処理することにより、ウエーハの少なくとも外周3mmよりウエーハの内側に支持部2bに起因するキズやスリップの発生を防ぐことができる。
【0030】
なお、支持部2bの長さLが短くなるほど支持されるウエーハの安定性が低くなるため、支持部2bの長さは1mm以上とすることが好ましい。また、各支持部2bを短く形成する場合は、支柱4bの数を増やしてウエーハの安定性を高めることができる。
【0031】
さらに、図5に示すように、断面が円弧状の支柱4cを用い、熱処理するウエーハの外周に沿った円弧状の溝(ウエーハ支持部2c)を設けても良い。このように、ウエーハWの外周に合わせて支柱の一部を削って支柱の断面形状が円弧状となるような支柱4cとし、ウエーハWの外周に沿って円弧状に設けた支持部2cとすれば、支持部2c(溝)の角がウエーハ面内まで当たることがなく、ウエーハWを外周端部から3mm以内の領域で支持することができ、さらにウエーハWと支持部2cとの接触面積も大きくなり、ウエーハWをより安定して支持することができる。
【0032】
さらに、本発明では、リング状のサセプタを設けてウエーハの外周3mm以内を支持するようにしても良い。図6に示したサセプタ6は、ウエーハWを支持する面7が内側に向かって下方に傾斜しており、ウエーハWの外周部全体を面取り部付近で支持することができる。これにより、外周3mm以内の領域が全体的に支持され、ウエーハWを一層安定した状態で保持して熱処理することができる。また、応力が外周部全体に分散されるので、ウエーハWの中心側でのキズやスリップの発生を一層効果的に防ぐことができる。
【0033】
なお、このような支持面7が傾斜したサセプタ6を用いる場合、ウエーハWはサセプタ6を介して保持されるため、ボート本体(支柱14及び支持部12)は従来のものを使用することができる。
また、サセプタ6の形状は、図6に示したような完全なリング状のものに限定されず、ウエーハWをサセプタ上に移載する時に移載機が通過するための開口部(切り欠き部)が形成されているものとしても良い。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
直径300mm、厚さ775μmの鏡面研磨されたのシリコンウエーハを用意した。
一方、熱処理用ボートとして、直径30mmの円柱状の各支柱に長さ15mmの溝を形成し(L=15mm)、図1に示したものと同様にウエーハを支持する面がボートの内側に向けて約4°の角度で下方に傾斜しているものを用意した。このように形成された支持部により、ウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持することができる。
【0035】
このような熱処理ボートに75枚のシリコンウエーハを水平に支持し、図9に示すような熱処理炉にボートを搬入し、O2−3%/N2雰囲気中、950℃で8時間の熱処理を行なった。
熱処理後、炉から搬出し、熱処理後のウエーハに対し、蛍光灯下において目視にてウエーハ裏面のキズを確認したところ、外周3mmよりウエーハの内側にキズは全く確認されなかった。また、スリップの発生もなかった。
【0036】
(実施例2)
熱処理ボートとして、図4に示す形態(ショートフィンガータイプ)のものを用いた。このボートの支柱には長さL=3mmの溝が形成されており、各溝間に設けられたウエーハ支持部によりウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持することができる。
【0037】
このような熱処理ボートに75枚のシリコンウエーハを載置し、実施例1と同様に熱処理を行なった。
熱処理後、炉からボートを搬出し、熱処理後のウエーハに対し、蛍光灯下において目視にてウエーハ裏面のキズを確認したところ、外周3mmよりウエーハの内側にキズは全く確認されなかった。
【0038】
(実施例3)
熱処理ボートとして、図6に示すような形態のものを用いた。この熱処理ボート本体は従来と同じ形態のものであるが、ウエーハの支持部として傾斜の付いたリング状のサセプタが設けられている。このサセプタは直径(外径)が306mm、厚さが1mm、幅20mmのリング状のものであり、その材質はSiCをベースとし、CVD−SiCコートしたものである。ウエーハが載置されるサセプタ6の上面(ウエーハ支持面)には、外周端部から1mmより内側に2°の傾斜が付与されており、ウエーハの外周3mmより外周側が支持されることとなる。
【0039】
なお、ボートにウエーハをセットする際には、サセプタ上にシリコンウエーハを載せ、これを図8(A)に示すような水平の支持部を有する熱処理用縦型ボートに移載した。このようにして1つのボートにウエーハ(ウエーハを載せたサセプタ)を50枚セットした。
ウエーハをセットしたボートを図9に示すような熱処理炉にボートを搬入し、アルゴン雰囲気中1200℃1時間の熱処理を行なった。熱処理後、炉からボートを搬出し、熱処理後のウエーハに対し、蛍光灯下において目視にてウエーハ裏面のキズを確認したところ、外周3mmよりウエーハの内側に全くキズは確認されず、またスリップの発生もなかった。
【0040】
(比較例)
図10に示されるようなウエーハ支持面がフラットであるリング状のサセプタを用い、実施例1と同様に熱処理を行った。なお、この場合、ウエーハ外周端部より約17mm内側までウエーハと接触していた。
熱処理後同様にキズを観察したところ、ウエーハの外周端部から3mmよりウエーハの内側において、目視によってもはっきりと認識できる突起が発生しているウエーハが存在した。このキズ(突起)の高さを測定したところ、1.3〜2.1μmであった。
【0041】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0042】
例えば、ウエーハ支持部の長さを3mm以下とするとともに、支持面を下方に傾斜させた熱処理用ボートとしても良い。この場合、支持部の長さが短い上に傾斜角度を大きくするとウエーハの支持が不安定になるおそれがあるが、支柱の数を増やす等して安定性が十分確保できるように配慮すれば良い。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、半導体ウエーハを支持する面が下方に傾斜しているボートや支持部の長さが3mm以下となるボート等を用い、ウエーハを外周端部から3mm以内の領域で支持して熱処理を行うことで、ウエーハ裏面にキズやスリップを形成することなく、デバイス工程で用いられる露光工程でのデフォーカス不良を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理用ボートにおける支持部の一例の概略を示す図である。
(A)斜視図
(B)縦方向断面図
(C)横方向断面図
【図2】ウエーハを支持した状態を示す拡大図である。
【図3】ウエーハ支持面がウエーハの外周形状に沿った例の概略を示す図である
(A)斜視図(ウエーハを支持した状態)
(B)横方向断面図
【図4】本発明に係る熱処理用ボートの支持部の他の例を示す図である。
(A)概略斜視図
(B)縦方向断面図
(C)横方向断面図
【図5】本発明に係る熱処理用ボートの支持部のさらに他の例を示す概略図である。
【図6】支持部として本発明に係るリング状のサセプタを設けた熱処理用ボートの一部の概略を示す図である。
(A)横方向断面図
(B)縦方向断面図(ウエーハを支持した状態)
【図7】熱処理用縦型ボートの一例を示す概略図である。
(A)正面図
(B)横方向断面図(ウエーハを支持した状態)
【図8】従来の熱処理用ボートにおけるウエーハ支持部を示す概略斜視図である。
(A)半円形の支持部
(B)長方形の支持部
【図9】縦型熱処理炉の一例を示す概略図である。
【図10】従来のリング状のサセプタを示す概略図である。
(A)平面図
(B)縦方向断面図(ウエーハを支持した状態)
【符号の説明】
1,1b…熱処理用ボート、 2,2a,2b…支持部、
3,3a,3b…ウエーハ支持面、 4,4a,4b…支柱、 5,5a…溝、
6…サセプタ、 9…面取り部、 10…熱処理用ボート、
11…スリット(溝)、 12,13…支持部、 14,15…支柱、
16a,16b…板材(天板、底板)、 19…サセプタ、 20…熱処理炉、
22…反応室、 24…ヒータ、 26…ガス導入管、 28…ガス排気管、
W…ウエーハ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat treatment method for a semiconductor wafer such as a silicon wafer and a vertical boat for heat treatment.
[0002]
[Prior art]
When a device is manufactured using a semiconductor wafer, for example, a silicon wafer, a number of steps are involved from a wafer processing process to an element formation process, one of which is a heat treatment step. The heat treatment step is an important process performed for the purpose of forming a defect-free layer on the surface layer of the wafer, gettering, crystallization, oxide film formation, impurity diffusion, and the like.
[0003]
As a diffusion furnace (oxidation / diffusion apparatus) used for such a wafer heat treatment step, for example, for oxidation or impurity diffusion, a large number of wafers W as shown in FIG. A vertical heat treatment furnace 20 that performs heat treatment in a state where it is horizontally supported with an opening is mainly used. The wafer W in the heat treatment furnace 20 can be heated by a heater 24 provided around the reaction chamber 22. During the heat treatment, gas is introduced into the reaction chamber 22 through the gas introduction pipe 26, flows from the upper side to the lower side, and is discharged from the gas exhaust pipe 28 to the outside. The gas to be used varies depending on the purpose of the heat treatment, but H 2 , N 2 , O 2 , Ar, etc. are mainly used. In the case of impurity diffusion, these gases are also used as a carrier gas for the impurity compound gas.
[0004]
When the wafer W is heat-treated using such a vertical heat treatment furnace 20, a heat treatment vertical boat 10 (hereinafter referred to as “heat treatment boat”, “vertical boat”) for setting a number of wafers W horizontally. Or simply “boat”).
FIG. 7A schematically shows a general heat treatment boat 10. A pair of plate members (also referred to as end plates, or top plates and bottom plates) 16 a and 16 b are connected to both ends of the four columns (rods) 14. A large number of slits (grooves) 11 are formed in each support column 14, and a convex portion between the slits 11 acts as a support portion 12 for the wafer W. Then, as shown in FIG. 7B, the wafer W is supported by the support portion 12 of each column 14.
[0005]
The wafer support portion 12 in such a vertical boat 10 has various shapes. For example, as shown in FIG. 8A, a cylindrical column 14 is provided with a concave slit (groove) 11. A semi-circular support portion 12 formed (the one with a relatively narrow support area is called a “short finger type”), or a location close to the center of the wafer as shown in FIG. For example, a rectangular support portion 13 is formed by providing a concave prism 11 in a columnar column 15 having a wide width. In addition, there are proposed boats with slits that are arcuate or bowl-shaped, and boats that can support wafers of different diameters by providing a step on the upper surface of each support (patent) Reference 1).
[0006]
When a wafer is heat-treated using a vertical boat, the wafer W is supported horizontally by placing the outer periphery of the wafer W on the support portion 12 formed at the same height of each column 14. become. However, when the outer peripheral portion of the wafer W is supported, the wafer W may fall when the boat shakes. Further, the wafer W may be bent due to its own weight, and stress may be concentrated on a portion in contact with the support portion to cause a crystal defect called slip.
[0007]
Therefore, the surface that supports the wafer (wafer support surface) is made as wide as possible, for example, the wafer support portion supports as far as possible inside the wafer, and the occurrence of slip can be suppressed by suppressing the fall of the wafer and concentration of stress. It is desirable.
For example, in a boat provided with a step in the above-described support portion, it is taught that the wafer support surface can be made large so that the wafer can be prevented from falling even when the boat is shaken by impact (Patent Document 1, No. (0016)). Paragraph, see FIG. 3).
[0008]
On the other hand, it has been proposed to use a ring-shaped or dish-shaped jig as a means for preventing the occurrence of slip during heat treatment (see, for example, Patent Document 2). In particular, when a wafer having a large diameter (for example, 300 mm) is heat-treated, the weight of the wafer also increases, so that stress concentrates on the supported portion and slip easily occurs. For example, as shown in FIG. If the ring-shaped susceptor 19 is mounted on the wafer 12 and the wafer W is supported via the ring-shaped susceptor 19, the contact area between the susceptor 19 and the wafer W is large, and the load and the like are dispersed. Become.
[0009]
Note that heat treatment jigs such as the above-described silicon wafer heat treatment boats and susceptors are made of quartz, single crystal silicon, polycrystalline silicon, silicon carbide, or the like, thereby preventing metal contamination of the wafer. .
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-291166 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 6-260438
[Problems to be solved by the invention]
However, when the present inventors investigated, in order to enlarge the support area of the wafer, when the heat treatment was performed by supporting the wafer to the inside of the wafer by a support portion or a susceptor formed on the support column, the back surface of the wafer (the surface held) The scratches are usually dents, but some of them become protrusions due to the heat treatment, and as the miniaturization of devices in recent years progresses, defocusing defects occur in the exposure process (exposure equipment, etc.). It turned out to be a cause.
[0012]
Accordingly, the present invention provides a semiconductor wafer heat treatment that can effectively prevent the occurrence of scratches that affect the subsequent exposure process on the back surface of the wafer when the semiconductor wafer is heat-treated by a vertical heat treatment apparatus. The object is to provide a method and a vertical boat for heat treatment.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, in a method for horizontally supporting a semiconductor wafer by a vertical boat for heat treatment and performing the heat treatment, the semiconductor wafer is supported in a region within 3 mm from the outer peripheral edge portion. A method for heat-treating a semiconductor wafer is provided.
As described above, if the wafer is supported in the region within 3 mm from the outer peripheral edge and heat-treated, scars and slips hardly occur, and at least the scratch and slip in the region closer to the wafer center than 3 mm from the outer peripheral edge. Generation | occurrence | production can be prevented and it can prevent that the defocusing defect etc. in a subsequent exposure process arise.
[0014]
Further, according to the present invention, at least a plurality of columns and a pair of plates connected to both ends of each column are provided, and each column is provided with a support unit for horizontally supporting the semiconductor wafer. There is provided a vertical boat for heat treatment of a semiconductor wafer, wherein a surface for supporting the wafer of each support portion is inclined downward. Item 2).
In this way, if a boat for heat treatment in which the wafer support surface of each support portion is inclined downward is used, the wafer is supported in the vicinity of the chamfered portion, and at least the wafer is 3 mm from the outer peripheral end portion as described above. Can be supported within the area. Therefore, no scratch is generated in the inner area of the wafer. Further, even if some vibration is applied to the boat, the wafer is not dropped, and the support position of the wafer can be stably supported with almost no fluctuation.
[0015]
In this case, it is preferable that the inclination angle of the surface supporting the wafer of each of the support portions is in the range of 1 to 15 ° (Claim 3).
If the inclination angle is within this range, the wafer can be more stably supported in an area within 3 mm from the outer peripheral edge.
[0016]
Furthermore, according to the present invention, at least a plurality of columns and a pair of plate members connected to both ends of each column are provided, and each column is provided with a support unit for horizontally supporting the semiconductor wafer. A vertical boat for heat treatment of a semiconductor wafer, wherein the length of each supporting portion is 3 mm or less, is provided. (Claim 4)
Thus, if the length of each support portion is 3 mm or less, the wafer is surely supported in a region within 3 mm from the outer peripheral end portion, and the heat treatment according to the present invention as described above can be performed. .
[0017]
The support portion may be provided by forming a groove in each support column.
As described above, if a support is provided by forming a groove in each support column, the manufacturing is easy and the cost is low.
[0018]
In this case, each said support | pillar can be made into a column-shaped thing (Claim 6).
If it is a columnar support, it can be a so-called short finger type, which is easier to manufacture, and since there are no corners on the support surface, stress is less likely to concentrate, and scratches are more effective. Can be prevented.
[0019]
It is preferable that the support portion is provided in an arc shape.
If the support portion is provided in an arc shape, the wafer can be supported along the outer periphery, and stress can be dispersed to prevent the generation of scratches more effectively.
[0020]
A ring-shaped susceptor may be provided as the support portion.
If the boat is equipped with a susceptor whose surface supporting the wafer is inclined downward or whose length (ring width) is 3 mm or less, it is supported within an area of 3 mm from the outer peripheral edge over the entire outer periphery of the wafer. Therefore, the stress is dispersed as a whole, and the generation of scratches can be more effectively prevented.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, as a preferred embodiment, a vertical boat for heat treatment according to the present invention and a heat treatment of a silicon wafer using the boat will be specifically described with reference to the drawings.
As a result of intensive investigations by the present inventors, it is possible to suppress the occurrence of scratches on the back surface of the wafer by using a boat (short finger type) with a narrow wafer support area and applying an appropriate inclination (taper processing) to the wafer support surface. I understood that I could do it. A more detailed investigation revealed that it is important not only to incline the wafer support surface but also to support the wafer within a predetermined range. Specifically, in a region within 3 mm from the outer edge. It has been found that if the heat treatment is performed with support, it is possible to prevent a defocus failure in the subsequent exposure process.
[0022]
FIG. 1 schematically shows an example of a support portion in a vertical boat for heat treatment of a semiconductor wafer according to the present invention. (A) is a perspective view, (B) is a longitudinal sectional view, and (C) is a lateral sectional view.
This heat treatment boat 1 is composed of a plurality of (for example, four) support columns 4 and a pair of plates connected to both ends of each support column 4 as in the general heat treatment boat 10 as shown in FIG. (Not shown). In addition, grooves 5 are formed at predetermined intervals in each support column 4 and a support portion 2 for supporting the wafer is formed, but unlike the conventional one, the surface of each support portion 2 that supports the wafer ( The wafer support surface 3) is inclined downward.
[0023]
FIG. 2 is an enlarged view showing a state in which the wafer W is supported on the support portion 2 of the heat treatment boat 1. When the silicon wafer W is placed on the support portion 2, the wafer W is slightly bent by its own weight, but the wafer support surface 3 is inclined downward as if the support portion 2 was tapered. W is supported in contact with the support portion 2 only in the vicinity of the chamfered portion 9 on the back surface.
[0024]
The width of the chamfered portion 9 of the wafer W, that is, the length at which the chamfered portion 9 is applied from the outer peripheral end of the wafer W is slightly different depending on the chamfered shape, specifications, etc., but is general regardless of the diameter of the wafer W. About 350 to 400 μm. Therefore, by using such a heat treatment boat 1, the wafer W can be supported in a region substantially within 3 mm from the outer peripheral end, and heat treatment can be performed, and at least than in a region within 3 mm from the outer peripheral end. Scratches can be prevented from occurring inside the wafer. Further, since the contact area between the wafer W and the support portion 2 is small, there is an advantage that contamination due to adhesion of impurities can be reduced.
[0025]
Further, if the supporting surface 3 provided on each support column 4 is inclined downward and supports the vicinity of the chamfered portion 9 of the wafer W, the position for supporting the wafer W is unlikely to change even if the heat treatment boat 1 vibrates somewhat. Since the wafer W can be stably supported, there is an effect of preventing the wafer W from falling.
The wafer support area is preferably supported on the outer peripheral side, particularly on the chamfered portion, from 1 mm of the outer peripheral edge of the wafer. However, in practice, the wafer may be supported on the outer periphery of 2 mm to 3 mm.
[0026]
Therefore, the inclination angle θ of the wafer support surface 3 may be appropriately set according to the diameter, thickness, chamfered shape, etc. of the wafer to be supported, but for example within the range of 1 to 15 °, preferably 2 to 5 °. Can be within range. If the inclination angle θ is smaller than 1 °, the wafer W may be bent and supported on the inner side of the wafer exceeding 3 mm from the outer peripheral end portion. On the other hand, if it is larger than 15 °, the interval between the support portions 2 needs to be increased. May occur and the number of wafers that can be placed on the boat may be reduced.
[0027]
The shape of the column 4 or the length of the support portion 2 (the length protruding from the column 4 of the support portion 2), the shape, and the like are not limited to those shown in FIG. In the boat 1 shown in FIG. 1, the support surface 3 of the wafer is inclined only downward in the inner direction of the boat 1 and the support surface 3 itself is flat, so that the wafer is supported by point contact. On the other hand, for example, as shown in FIGS. 3 (A) and 3 (B), if the wafer support surface 3a is inclined downward and has a shape along the outer peripheral shape (arc) of the wafer W to be supported, the support portion 2a The wafer W makes line contact and the contact area increases. Therefore, when the wafer W is supported by such a boat 1 (support portion 2a) and the heat treatment is performed, the load applied to the wafer W is dispersed, and it is even more effective that scratches and slips are generated during the heat treatment. Can be prevented.
[0028]
In addition, about the material of each member which comprises the boat 1, it is preferable that it is the hard high purity silicon carbide which hardly contains a metal impurity. A boat for heat treatment made of high-purity silicon carbide prevents the silicon wafer from being contaminated, has an advantage that it hardly deforms even when heat-treated at a high temperature of 1000 ° C. or higher, particularly 1200 ° C. or higher, and can be used for a long time. There is. Particularly, CVD-SiC coating is preferable because it can further reduce metal contamination generated during the heat treatment.
[0029]
FIG. 4 shows another example of the support portion in the heat treatment boat according to the present invention. In this heat treatment boat 1b, a groove 5b having a depth of 3 mm or less is formed in a columnar column 4b so that the length (L) of each support portion 2b is 3 mm or less. Although the wafer support surface 3b is horizontal, since the length L of each support portion 2b is 3 mm or less, the wafer is surely supported in an area within 3 mm from the outer peripheral end portion. Therefore, by heat-treating the wafer using such a heat-treating boat 1b, it is possible to prevent the occurrence of scratches and slips caused by the support portion 2b on the inner side of the wafer from at least the outer periphery of 3 mm.
[0030]
In addition, since the stability of the wafer supported becomes low, so that the length L of the support part 2b becomes short, it is preferable that the length of the support part 2b shall be 1 mm or more. Moreover, when each support part 2b is formed short, the stability of a wafer can be improved by increasing the number of support | pillars 4b.
[0031]
Furthermore, as shown in FIG. 5, an arc-shaped groove (wafer support portion 2 c) along the outer periphery of the wafer to be heat-treated may be provided by using a column 4 c having a circular section. In this way, a part of the support column is shaved along the outer periphery of the wafer W to form a support column 4c in which the cross-sectional shape of the support column becomes an arc shape, and the support portion 2c provided in an arc shape along the outer periphery of the wafer W. For example, the corner of the support portion 2c (groove) does not hit the wafer surface, the wafer W can be supported in an area within 3 mm from the outer peripheral end portion, and the contact area between the wafer W and the support portion 2c is also increased. As a result, the wafer W can be supported more stably.
[0032]
Furthermore, in the present invention, a ring-shaped susceptor may be provided to support the outer periphery of the wafer within 3 mm. In the susceptor 6 shown in FIG. 6, the surface 7 that supports the wafer W is inclined downward inward, and the entire outer peripheral portion of the wafer W can be supported in the vicinity of the chamfered portion. Thereby, the area | region within 3 mm of outer periphery is supported as a whole, and it can heat-process, hold | maintaining the wafer W in the more stable state. Further, since the stress is distributed over the entire outer peripheral portion, it is possible to more effectively prevent the generation of scratches and slips on the center side of the wafer W.
[0033]
In addition, when using the susceptor 6 in which the support surface 7 is inclined, since the wafer W is held via the susceptor 6, a conventional boat body (the column 14 and the support portion 12) can be used. .
Further, the shape of the susceptor 6 is not limited to a perfect ring shape as shown in FIG. 6, and an opening (notch portion) through which the transfer machine passes when the wafer W is transferred onto the susceptor. ) May be formed.
[0034]
【Example】
Examples of the present invention and comparative examples will be described below.
(Example 1)
A mirror-polished silicon wafer having a diameter of 300 mm and a thickness of 775 μm was prepared.
On the other hand, as a heat treatment boat, a 15 mm long groove is formed on each columnar column having a diameter of 30 mm (L = 15 mm), and the surface supporting the wafer is directed to the inside of the boat as shown in FIG. The one inclined downward at an angle of about 4 ° was prepared. With the support portion formed in this manner, the wafer can be supported in a region within 3 mm from the outer peripheral end portion.
[0035]
75 silicon wafers are horizontally supported on such a heat treatment boat, and the boat is loaded into a heat treatment furnace as shown in FIG. 9 and subjected to heat treatment at 950 ° C. for 8 hours in an O 2 -3% / N 2 atmosphere. I did it.
After the heat treatment, the wafer was taken out of the furnace, and the wafer after the heat treatment was visually checked under a fluorescent lamp under the fluorescent light. As a result, no scratch was found on the inside of the wafer from the outer periphery of 3 mm. There was no slip.
[0036]
(Example 2)
As the heat treatment boat, the one shown in FIG. 4 (short finger type) was used. Grooves with a length L = 3 mm are formed on the support column of this boat, and the wafer can be supported within a region within 3 mm from the outer peripheral end by a wafer support portion provided between the grooves.
[0037]
75 silicon wafers were placed on such a heat treatment boat, and heat treatment was performed in the same manner as in Example 1.
After the heat treatment, the boat was taken out from the furnace, and when the wafer after the heat treatment was visually checked for scratches on the back surface of the wafer under a fluorescent lamp, no scratches were confirmed on the inner side of the wafer from the outer periphery of 3 mm.
[0038]
Example 3
The thing as shown in FIG. 6 was used as a heat treatment boat. This heat treatment boat main body has the same form as the conventional one, but is provided with an inclined ring-shaped susceptor as a support portion of the wafer. This susceptor has a ring shape with a diameter (outer diameter) of 306 mm, a thickness of 1 mm, and a width of 20 mm. The material is based on SiC and is CVD-SiC coated. The upper surface (wafer support surface) of the susceptor 6 on which the wafer is placed is provided with an inclination of 2 ° inward from 1 mm from the outer peripheral end, and the outer peripheral side is supported from the outer periphery of 3 mm of the wafer.
[0039]
When the wafer was set on the boat, a silicon wafer was placed on the susceptor and transferred to a vertical boat for heat treatment having a horizontal support portion as shown in FIG. In this way, 50 wafers (susceptors carrying wafers) were set in one boat.
The boat on which the wafer was set was loaded into a heat treatment furnace as shown in FIG. 9, and heat treatment was performed at 1200 ° C. for 1 hour in an argon atmosphere. After the heat treatment, the boat was taken out from the furnace, and the wafer after the heat treatment was visually checked under a fluorescent lamp under the fluorescent light. As a result, no scratch was confirmed on the inner side of the wafer from the outer periphery of 3 mm, and the slip There was no outbreak.
[0040]
(Comparative example)
Using a ring-shaped susceptor having a flat wafer support surface as shown in FIG. In this case, the wafer was in contact with the wafer up to about 17 mm inside from the outer peripheral edge of the wafer.
When scratches were observed in the same manner after the heat treatment, there was a wafer on which protrusions that could be clearly recognized by visual inspection were generated on the inner side of the wafer from 3 mm from the outer peripheral edge of the wafer. The height of the scratch (projection) was measured and found to be 1.3 to 2.1 μm.
[0041]
The present invention is not limited to the above embodiment. The above embodiment is merely an example, and the present invention has the same configuration as that of the technical idea described in the claims of the present invention, and any device that exhibits the same function and effect is the present invention. It is included in the technical scope of the invention.
[0042]
For example, a boat for heat treatment may be used in which the length of the wafer support portion is 3 mm or less and the support surface is inclined downward. In this case, if the length of the support portion is short and the inclination angle is increased, the support of the wafer may become unstable. However, consideration should be given so that sufficient stability can be ensured by increasing the number of support columns. .
[0043]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, a boat in which the surface supporting the semiconductor wafer is inclined downward, a boat in which the length of the support portion is 3 mm or less is used, and the wafer is an area within 3 mm from the outer peripheral end portion. By performing the heat treatment while supporting the wafer, it is possible to reduce the defocus defect in the exposure process used in the device process without forming scratches or slips on the back surface of the wafer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an outline of an example of a support portion in a heat treatment boat according to the present invention.
(A) Perspective view (B) Longitudinal sectional view (C) Lateral sectional view FIG. 2 is an enlarged view showing a state in which a wafer is supported.
FIG. 3 is a diagram showing an outline of an example in which the wafer support surface is along the outer peripheral shape of the wafer (A) perspective view (state in which the wafer is supported)
FIG. 4 is a view showing another example of the support portion of the heat treatment boat according to the present invention.
(A) Schematic perspective view (B) Longitudinal sectional view (C) Lateral sectional view FIG. 5 is a schematic view showing still another example of the support portion of the boat for heat treatment according to the present invention.
FIG. 6 is a schematic view of a part of a heat treatment boat provided with a ring-shaped susceptor according to the present invention as a support portion.
(A) Cross-sectional view in the lateral direction (B) Cross-sectional view in the vertical direction (with the wafer supported)
FIG. 7 is a schematic view showing an example of a vertical boat for heat treatment.
(A) Front view (B) Lateral cross-sectional view (state in which wafer is supported)
FIG. 8 is a schematic perspective view showing a wafer support portion in a conventional heat treatment boat.
(A) Semicircular support portion (B) Rectangular support portion FIG. 9 is a schematic view showing an example of a vertical heat treatment furnace.
FIG. 10 is a schematic view showing a conventional ring-shaped susceptor.
(A) Plan view (B) Longitudinal section (Wafer supported)
[Explanation of symbols]
1, 1b ... boat for heat treatment, 2, 2a, 2b ... support part,
3, 3a, 3b ... wafer support surface, 4, 4a, 4b ... support, 5, 5a ... groove,
6 ... susceptor, 9 ... chamfer, 10 ... boat for heat treatment,
11 ... slit (groove), 12, 13 ... support part, 14, 15 ... strut,
16a, 16b ... plate material (top plate, bottom plate), 19 ... susceptor, 20 ... heat treatment furnace,
22 ... Reaction chamber, 24 ... Heater, 26 ... Gas introduction pipe, 28 ... Gas exhaust pipe,
W ... wah.