JP2005004999A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents

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弥彦 酒井
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Abstract

【課題】レーザビームなどのエネルギビームを転写熱源として用いながら、均一な厚みの蛍光体膜を形成可能な画像表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】レーザ転写装置1では、レーザ発振器110より射出されたレーザビームLBを、主面の中央領域に透孔130aが設けられたアパーチャ130と、φ2.5(mm)のマスキング部分を有するマスク140とを設けることによって、レーザビームのビームプロファイルをビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形となるように加工・調整した後に、照射対象である蛍光体インク膜12に対してレーザビームLBを照射する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置の製造方法に関し、特に陰極線管装置における蛍光体膜の形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
陰極線管装置の製造において、パネルに対して蛍光体膜を形成するには、製造上の効率および精度などの優位性から、熱転写法が用いられることがある。特に、近年では、転写熱源としてレーザビームなどのエネルギビームを用いる熱転写法についての研究・開発が進められている。例えば、このような熱転写法としては、パネルの内面に対してその表面に蛍光体インク膜が形成された転写フィルムを密着させておき、この蛍光体インク膜に対して赤外光レーザビームを照射することで蛍光体インクを加熱し、この熱によって蛍光体インク膜をパネルの内面に転写する方法が開発されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−295671号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術を用いて蛍光体インク膜をパネルの内面に転写した場合には、転写後の蛍光体インク膜の内、レーザビームの照射時に、そのビームプロファイルの中央領域の照射を受けた部分は、ビームプロファイルの裾野領域の照射を受けた部分に比べて窪んでしまう。これについて、図8を用いて説明する。
【0005】
図8(a)に示すように、レーザ発振器から射出されたレーザビームは、ガウシアン分布といわれるビームプロファイルを有する。仮に、このビームプロファイル(図8(a))を有するレーザビームを1ポイントだけ照射した場合、パネルの内面に転写された蛍光体インク膜200の断面は、図8(b)に示すような中央部200cでの膜厚が周辺部200eでの膜厚に比べて薄くなってしまう。これは、図8(a)のビームプロファイルにおけるピークおよびその近傍で蛍光体インク膜200の温度が高くなり過ぎるので、これに相当する領域の蛍光体インク膜は、パネルの内面にうまく転写されないためである。
【0006】
また、上記蛍光体インク膜の転写の際には、照射点を線状に走査しながら間欠的にレーザビームを照射することによって転写を実施するが、上記特許文献1の技術では、円形のビーム断面を有するレーザビームを用いているために、走査方向と直交する方向の中央部で周辺部に比べてレーザビームがオーバーラップする割合が大きくなるので、積算ビームエネルギが大きくなり過ぎてしまい、この点でも、図8(b)に示すような蛍光体インク膜200の中央部200cの窪みが大きくなってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題の解決を図ろうとなされたものであって、レーザビームなどのエネルギビームを転写熱源として用いながら、均一な膜厚の蛍光体膜を形成することができる画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光体材料を含有し、転写フィルムの主面に形成されたインク膜を、パネルの内面に密着させる密着ステップ、このパネルの内面に密着された状態のインク膜に対して、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が略矩形であるビームプロファイルを有するエネルギビームを照射する照射ステップとからなり、インク膜をパネルの内面に転写する転写工程を備えることとした。
【0009】
この画像表示装置の製造方法においては、照射ステップにおいて、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形のビームプロファイルを有するエネルギビームを転写熱源として用いているので、エネルギビームが照射されたインク膜の全領域で、温度を均一化にすることができる。即ち、エネルギビームが照射されたインク膜の内、ビームプロファイルにおける中央領域が照射された領域では、ビームプロファイルの周辺領域が照射された領域よりも生じた熱が逃げ難いので、上記のようにエネルギビームの中央領域のエネルギ強度を周辺領域のエネルギ強度よりも低くすることによって、エネルギビームが照射された全領域で均一な膜厚の蛍光体膜を形成することができる。
【0010】
また、上記画像表示装置の製造方法では、エネルギビームのビーム断面形状を円形ではなく略矩形としているので、照射対象に対して走査しながらエネルギビームを照射する場合にも、走査方向に直交する方向におけるエネルギビームのオーバーラップが均一となるので、積算ビームエネルギを均一とすることができる。
【0011】
従って、インク膜に対して円形のビーム断面形状を有するエネルギビームを走査しながら照射した場合には、上述のように、走査方向に対して直交する方向の中央部が周辺部に比べて膜厚が薄くなってしまうが、本発明の画像表示装置の製造方法では、ビーム断面形状が略矩形のエネルギビームを用いるので、均一な膜厚のインク膜を転写することができる。
【0012】
以上のように、本発明に係る画像表示装置の製造方法では、レーザビームなどのエネルギビームを転写熱源として用いながら、均一な膜厚の蛍光体膜を形成することができる。
上記画像表示装置の製造方法では、発振器より射出された基ビームを、中央領域に相当する領域のビーム透過率が周辺領域に相当する領域のビーム透過率よりも低く設定されたマスクに対して、一方の主面側より入射させ、他方の主面側より取り出すことによって、上記エネルギビームのビームプロファイルにおおけるビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低い、という状態を容易に生成することができるので望ましい。
【0013】
上記画像表示装置の製造方法では、基ビームのビーム径を拡大した後に、マスクを用いてエネルギビームのビームプロファイルを加工するようにすれば、ビーム径を拡径することによって尖頭出力を低くした上でビームプロファイルを加工することができ、且つ、ビーム断面のサイズが大きくビームプロファイルの調整を容易に実施できるので望ましい。
【0014】
ビーム径を拡大するための具体策としては、ビーム光路中にビームエキスパンダを配する構成を採ることができる。
また、上記画像表示装置の製造方法では、発振器から射出された基ビームを集光して、光ファイバの一端より入射させ、他端より取り出すことによって、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域におけるエネルギ強度よりも低い状態にビームプロファイルを加工する構成を採用した場合にも、上記ビームプロファイルを有するエネルギビームを容易に形成することができるので望ましい。これは、光ファイバに導光されたエネルギビームは、入射時におけるガウシアン分布のビームプロファイルが崩れ、ビーム断面における中央領域が周辺領域に比してエネルギ強度が低くなる。即ち、光ファイバーを用いることにより、容易に上記状態のビームプロファイルを得ることができる、という原理を取り入れたものである。
【0015】
なお、上記光ファイバを用いてビームプロファイルを加工する場合には、光ファイバに対する基ビームの入射角を調整することによって、周辺領域におけるエネルギ強度に対する中央領域におけるエネルギ強度の低減度合いを調整することができるので、均一な膜厚の蛍光体膜を形成する上でより望ましい。
また、上記光ファイバを用いてビームプロファイルを加工する場合には、ビーム光路中であって、光ファイバの他端に接触あるいは近接させた状態で非球面レンズを挿入するようにしておけば、光ファイバ内を伝播している状態のエネルギビームを、他端より射出することで大きく発散する前に取り出して、インク膜の照射に用いることが容易にできるので望ましい。
【0016】
また、上記画像表示装置の製造方法では、主面内に略矩形の透孔が設けられたアパーチャに対して照射し、透孔を通過した基ビームの一部を取り出すことによって、断面形状を略矩形の状態にビームプロファイルを加工する構成を採用することが望ましい。
本発明に係る画像表示装置の製造方法では、転写熱源としてのエネルギビームとして、レーザビーム、プラズマビームなど種々のものを用いることができるが、中でも、Qスイッチ発振されてなるレーザビームを用いることが精細なパターンで蛍光体膜を形成できるとともに、転写フィルムを溶融しないという点から望ましい。さらに、照射対象であるインクが可視光領域のレーザビームを吸収し、熱に変換する特性を有する場合(蛍光体膜を形成する際に用いる蛍光体インクなど)には、可視光領域にピーク波長を有するレーザビームを用いれば、ビーム吸収を補助する材料(例えば、赤外線吸収剤など)を添加しなくても熱転写を良好に実施することができるので望ましい。
【0017】
また、インク膜に蛍光体とともに、蛍光体が紫外線により励起された際の発光色と同一系統の色を有する染料とが選択的に含有するようにしておけば、熱転写における熱吸収効率を向上させることができるので望ましい。ここで、インク膜に含有する染料は、蛍光体が紫外線により励起された際の発光色と同一系統の色を有するものを選択しているので、転写直後の蛍光体膜に対しても色判別を実施することができ、色ずれなどの検査を容易に実施することが可能である。
【0018】
なお、同一系統の色を有するとは、例えば、赤色蛍光体を含有する場合には赤系統の色、緑色蛍光体を含有する場合には緑系統の色、青色蛍光体を含有する場合には青系統の色という意味であって、完全に同一色という意味ではない。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態では、画像表示装置の製造方法の一例として、32インチタイプの陰極線管装置(以下、単に「CRT」という。)の製造過程中における蛍光体膜の形成方法について、その特徴、効果などを説明する。蛍光体膜は、ピッチ0.17(mm)のスーパーファインピッチのストライプ状を最終形態とするものであって、蛍光体インクを転写フィルム上に塗布(印刷)して、蛍光体インク膜を形成し、これをCRT用のパネルの内面に配した後、焼成することによって形成される。
【0020】
以下では、本発明の実施の形態における特徴部分となる、パネル20への蛍光体インク膜12の転写方法について、図1〜3を用いて説明する。
図1に示すように、実施の形態1に係るレーザ転写装置1は、パネル20を載置固定するテーブル100と、レーザビームを照射するための各機器110〜160bを有している。そして、テーブル100におけるパネル20を載置固定するための主面は、図のz軸方向上方に向いている。
【0021】
テーブル100上には、蛍光体膜を形成しようとする内面側が、z軸方向の上向きとなるように、パネル20が載置固定されている。テーブル100上におけるパネル20は、ストッパ101a、101bとシリンダ102a、102bとによって、ガタツキ無く固定されている。つまり、パネル20は、その側周面がシリンダ102a、102bによってy軸方向およびx軸方向に力を受け、シリンダ102a、102bによって加圧された側周面の各々の対向面がストッパ101a、101bに押し付けられ固定されている。
【0022】
パネル20におけるスクリーン面20aの所要箇所には、転写フィルム10が当接されており、蛍光体インク膜12(拡大部分参照。)がスクリーン面20aに密着された状態となっている。
なお、パネル20が載置されているテーブル100は、裏面側に取り付けられたリニアアクチュエータ(不図示)などにより、x軸方向およびy軸方向、さらにはz軸方向にも移動可能な構成となっている。
【0023】
ここで、図1における拡大部分にも示すとおり、転写フィルム10は、フィルム11の表面に、蛍光体、樹脂、溶剤および染料が混合されてなる蛍光体インクを塗布することによって蛍光体インク膜12が形成されてなる。フィルム11は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を原料とし、厚み12(μm)に加工されている。また、蛍光体インク膜12は、フィルム11上にベタ塗りされていてもよいが、ここでは、フィルム11の表面に対し、厚み15〜18(μm)、ピッチ0.51(mm)のストライプ状に形成している。
【0024】
蛍光体としては、一般に陰極線管用として用いることのできるものであれば用いるにあたり制限はないが、例えば、以下のようなものがあげられる。
赤色(R)蛍光体;YS:Eu3+
緑色(G)蛍光体;ZnS:Cu、Al
青色(B)蛍光体;ZnS:Ag
蛍光体インク膜12中における樹脂は、転移点および融点の異なる複数種の樹脂材料の混合体であり、溶剤は、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、イソプロピルアルコール(IPA)などの混合体である。
【0025】
染料は、蛍光体インク膜12がレーザビームを受けてパネル20の側に熱転写される際におけるレーザビームから熱への変換を補う目的と、転写後であって焼成前の段階で、転写後の蛍光体インク膜12(以下、「蛍光体膜前駆体」という。)における色ずれなどの検査を行う際の作業を円滑に実施できるようにする目的とから添加されている。染料としては、蛍光体の発光色(蛍光体が電子の衝突によって励起された際に発する色)と同一系統の色を有するものを用いることができる。具体的には、イミダゾールアゾ系M2150、アントラキノン系Red2B、アントラキノン系Violet918、ローラミン系SOT−PINK1などの中から、蛍光体の発光色と同一系統の色を有するものを用いることができる。
【0026】
なお、染料は、必ずしも蛍光体が有する発光色と完全に同一の色を有するものである必要はないが、上記検査の際の容易性などを確保するという目的から、蛍光体の発光色と異なる系統の色、特に補色関係にある色のものを選択するのは避ける必要がある。
次に、蛍光体インク膜12に対して照射されるレーザビームの生成および加工方法について、説明する。
【0027】
図1に示すように、レーザビームLBは、レーザ発振器110から射出されるようになっている。レーザ発振器110は、発振周波数12(kHz)のQスイッチ発振(パルス発振)方式をもって波長532(nm)のグリーンレーザを射出する。その平均出力は、1.6(J)である。
レーザ転写装置1では、レーザ発振器110からレーザビームLBを射出しながら、テーブル100をx軸方向並びにy軸方向に移動させることによって、転写フィルム10の蛍光体インク膜12に対してレーザスポットLBがオーバーラップしながら線状に照射される(照射領域は、全体としてストライプ状となる)。
【0028】
レーザ発振器110から射出された直後のレーザビームLBは、円形のビーム断面(ビーム径2.0mm)を有し、且つ、尖頭出力(ピーク出力)の高いガウシアン分布(急峻な山型の分布)のビームプロファイルを有する。
射出されたレーザビームLBは、次にビームエキスパンダ120に入射される。ビームエキスパンダ120において、レーザビームLBのビーム径は4倍に拡径され、ビームエキスパンダ120より射出されたレーザビームLBは、ビーム径8.0(mm)を有する。また、レーザビームLBは、拡径に伴い、レーザビームLBよりもピーク出力が低くなり、なだらかな山型のビームプロファイルを有することになる。
【0029】
次に、レーザビームLBは、アパーチャ130に対して入射し、ビーム断面が矩形のレーザビームLBへと加工される。アパーチャ130の主面の略中央領域には、一辺が3.9(mm)の正方形の透孔130aが設けられている。レーザビームLBは、そのビームプロファイルにおけるエネルギ強度がピークをとるポイント(ピーク点)が透孔130aの略中央となるように入射されるようになっており、ビームプロファイルにおける裾野部分がアパーチャ130の主面によって遮蔽され、ビーム断面が矩形へと加工される。
【0030】
なお、透孔130aの大きさは、レーザビームLBのビームプロファイルにおいて、ピークに対しエネルギ強度が60〜80(%)以上となる部分が通過できるように設定されている。
ビーム断面が矩形に加工されたレーザビームLBは、マスク140を通過することでビームプロファイルの中央領域におけるエネルギ強度を周辺領域のエネルギ強度に比べて相対的に低くなるようにビームプロファイルが調整される。これについて、図2および図3を用いて説明する。
【0031】
図2に示すように、レーザビームLBは、マスク140に対して、図の右上方向から入射し、調整後のレーザビームLBは、左下方向へと抜けて行く。
マスク140は、透明なガラス板などからなり、面内の中央領域140a(φ2.5mm)に透過率10(%)のマスキングが施されている。即ち、マスク140に入射されたレーザビームLBの通過領域において、その中央領域140aを通過した部分では、エネルギ強度が略10(%)まで低減され、周辺領域140bを通過した部分では、エネルギ強度が略そのまま維持されてマスク140より射出される。
【0032】
図3(a)に示すように、マスク140に入射される前の段階におけるレーザビームLBは、上述のように、なだらかな山型のビームプロファイルを有するのに対して、図3(b)に示すように、マスク140を通過した後のレーザビームLBでは、断面M字型の形状のビームプロファイルを有することになる。即ち、図3(a)に示すビームプロファイルにおけるマスク140の中央領域140aに対応する部分A1が、マスク140の通過によりA2へとエネルギ強度が低減される。言い換えると、レーザビームLBでのエネルギ強度のピークP3は、マスク140によりポイントP4まで低減されることになり、その近傍の領域もエネルギ強度が低減される。
【0033】
図1に戻って、マスク140によってビームプロファイルにおけるエネルギ強度のバランスが調整されたレーザビームLBは、ミラー150でビームの進行方向がz軸方向下向きに偏向された後、2枚の凸レンズ160a、160bをもって転写フィルム10における蛍光体インク膜12で結像される。蛍光体インク膜12におけるレーザビームLBの照射点LBでは、一辺が100(μm)の矩形断面を有する。
【0034】
縮小結像のために配された2枚の凸レンズ160a、160bは、焦点距離が各々500(mm)、50(mm)に設定されており、1/10で縮小結像する。そして、転写条件としては、転写フィルム10に対して、凸レンズ160bをマイナス0.5(mm)のデフォーカスとしている。
レーザ転写装置1では、上記構成を備え、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形のビームプロファイルを有するグリーンレーザビーム(可視光領域にピーク波長を有する)を走査(例えば、移動速度200mm/sec.)しながら照射することにより、レーザビームLBが照射された領域では、パネル20に対して蛍光体インク膜12を熱転写される。そして、フィルム11を剥離すると、パネル20上に蛍光体膜前駆体がストライプ状に形成される。
【0035】
図示などは省略するが、上記のような転写ステップを赤(R)、緑(G)、青(B)毎に繰り返し実施して、パネル20の内面の蛍光体膜前駆体を焼成することにより、蛍光体膜が得られる。
(本発明の実施の形態1に係る蛍光体膜の形成方法がもつ優位性)
上記実施の形態1に係る蛍光体膜の形成方法においては、アパーチャ130およびマスク140を用いて、レーザビームのビームプロファイルをビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形となるようにビームプロファイルを加工した後に、照射対象である蛍光体インク膜12に対して照射し、蛍光体インク膜12の転写を行なっている。
【0036】
一般的に、レーザビームを用いた加工法などにおいては、ビームプロファイルにおける中央領域のエネルギ強度と周辺領域のエネルギ強度とを均一化する技術は知られているが(例えば、特開平4−206614号公報、特開2000−310746号公報など)、仮にこれらの技術を蛍光体インク膜の転写に適用したとしても、転写後に均一な膜厚の蛍光体膜前駆体が形成されにくい。即ち、熱容量の小さいインク膜を照射対象とする場合には、あまり問題とはならないが、蛍光体インク膜のような熱容量が大きなものを対象とする場合には、周辺部分から中央部分への熱伝導により中央部分でより高い熱の蓄積が生じ、中央領域で高温になり過ぎ、均一な膜厚の蛍光体膜前駆体を形成することは困難である。
【0037】
これに対して、本実施の形態に係る蛍光体膜の形成では、中央領域のエネルギ強度を周辺領域のエネルギ強度よりも低いビームプロファイルを有するレーザビームLBを照射しているので、高い熱容量を有する蛍光体インク膜12に対しても、転写時における全領域での温度(蓄積される熱エネルギ)を均一とすることができ、転写後に均一な膜厚の蛍光体膜前駆体を得ることができる。
【0038】
また、上述のように、円形のビーム断面形状を有するレーザビームを用いた場合には、走査方向と直交する方向の中央部での積算ビームエネルギが周辺部に比べて大きくなり過ぎてしまうために、均一な膜厚の蛍光体膜前駆体を形成することはできないが、本実施の形態に係る蛍光体膜の形成方法では、ビーム断面形状を略矩形に加工してから対象物である蛍光体インク膜12に照射しているので、蛍光体インク膜12に対して走査しながらレーザビームの照射を実施しても、走査方向に直交する方向(転写後の蛍光体膜前駆体における幅方向)における全領域の積算ビームエネルギを均一とすることができる。よって、これからも上記形成方法では、均一な膜厚の蛍光体膜前駆体を形成することができるといえる。
【0039】
また、上記実施の形態1に係る蛍光体膜の形成方法では、熱転写の際の熱源として可視光領域にピーク波長を有するグリーンレーザ(波長532nm)を用いているので、蛍光体膜前駆体を形成した後であって、焼成する前に、蛍光体膜前駆体のパターンずれなどの検査を容易に実施することが可能である。即ち、上記特許文献1の形成方法では、転写熱源として赤外線レーザを用いているので、カーボンブラックなどの赤外吸収剤を含有させておく必要があり、隣り合う蛍光体膜前駆体どうしの間の判別が実質的に不可能であるのに対して、本実施の形態1に係る蛍光体膜の形成方法では、転写熱源としてグリーンレーザを用いているので、蛍光体インク膜12に、カーボンブラックなどのビームを吸収するための物質を含有させなくても、蛍光体の表面に存在する顔料がグリーンレーザを吸収して発熱し、良好に熱転写を実施することができる。そのため、転写後において、蛍光体膜前駆体のパターンずれなどを容易に検査することが可能である。
【0040】
なお、本発明の実施の形態では、蛍光体インク膜12に染料を含有させているが、これは、上記カーボンブラックと異なり、蛍光体の発光色と同一系統の色を有するものであり、検査に影響を及ぼすものではない。また、その添加量についても、蛍光体の表面の顔料における発熱を補助するだけであり、その含有量も極微量でよい。
【0041】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る蛍光体膜の形成方法について、上記実施の形態1に係る蛍光体膜の形成方法との相違点を中心に、図4を用いて説明する。図4では、レーザ転写装置2の内、レーザ発振器110からミラー150に至るまでの部分を抜き出して図示しており、ミラー150よりもレーザビームの進行方向において後ろ部分(テーブル100などを含む。)は、上記図1のレーザ転写装置1と同一構成を有する。
【0042】
図4に示すように、本実施の形態2に係るレーザ転写装置2は、射出されたレーザビームLBのビームプロファイルを、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く調整するための手段が、上記実施の形態1と相異する部分である。他の部分については、上記実施の形態1と同一の符号を用い、説明を省略する。
【0043】
先ず、レーザ発振器110は、基本的に上記実施の形態1と同様であって、Qスイッチ発振(パルス発振)方式をもって波長532(nm)のグリーンレーザを射出し、その平均出力は、1.6(J)である。ただし、レーザ転写装置2におけるレーザ発振器110は、発振周波数が8(kHz)である。
レーザ発振器110から射出されたレーザビームLBは、集光レンズ170によって光ファイバ180の入射側端面180aのコアに集光される。光ファイバ180のコア径は、φ0.1(mm)であって、これにレーザビームLBを集光するための集光レンズ170は、焦点距離f200を有する。
【0044】
光ファイバ180に入射されたレーザビームLBは、光ファイバ180内を伝播することによって、射出時にガウシアン分布であったビームプロファイルが、環状のビームプロファイルを持ったレーザビームLBへと調整される。そして、光ファイバ180の射出側端面180bから射出するレーザビームLBを射出直後に非球面レンズ190で平行光に変換され、アパーチャ130に向け照射される。
【0045】
なお、非球面レンズ190の配置位置に関しては、光ファイバ180から射出されたレーザビームLBが大きく拡散する傾向にあることを考慮するとき、光ファイバ180の射出側端面180bに近ければ近いほど非球面レンズ190の集光効率がよく、射出側端面180bよりも若干内方に侵入した位置としてもよい。即ち、光ファイバ180の内部でレーザビームを拾い出し、発散する前の状態で平行光に変換する方法を採ることができる。
【0046】
アパーチャ130の構成については、上記実施の形態1と同様である。
アパーチャ130の透孔130aを通過することで断面形状が略矩形に加工されたレーザビームLBは、ミラー150でパネル20の方に向けて偏向される。これ以降の構成については、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、本実施の形態2に係るレーザ転写装置2では、光ファイバ180内を伝播する際にレーザビームのプロファイルが環状となる性質に着目したもので、レーザ転写装置2の各構成部分の配置は、上記レーザ転写装置1に比べて自由度が大きい。
【0047】
また、蛍光体インク膜12に転写する際のレーザビームLBは、上記実施の形態1と同様に、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形であるビームプロファイルを有するので、膜厚が均一な蛍光体膜前駆体を形成することができる。
(変形例)
変形例に係るレーザ転写装置3について、図5を用いて説明する。図5は、上記図4のレーザ転写装置2との構成上の相違点であるレーザ発振器110と光ファイバ180との位置関係を示している。
【0048】
図5に示すように、本変形例に係るレーザ転写装置3では、レーザ発振器110から射出されたレーザビームLBの中心軸L110と、光ファイバ180の中心軸L180とのなす角度θが調整可能に構成されている。ここで、光ファイバ180の中心軸L180とは、光ファイバ180の入射側端面における中心軸を指す。
上記構成を有するレーザ転写装置3では、角度θを変化させることによって、光ファイバ180から射出されるレーザビームLBのビームプロファイルにおいて、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度と周辺領域のエネルギ強度との強度バランスを調整することができる。よって、レーザ転写装置3では、この角度θ調整をもって、より膜厚が均一な蛍光体膜前駆体をパネル20に形成することができる。
【0049】
(確認実験)
以下では、照射するレーザビームのビームプロファイルと、得られる蛍光体膜の形状との関係についての確認実験について、図6および図7を用いて説明する。図6は、上記図1のマスクにおける中央領域のサイズを固定しておき、その透過率を4水準変化させた際に得られるビームプロファイルと蛍光体膜の断面形状を示したものである。また、図7は、マスクの中央領域におけるビーム透過率を0(%)に固定し、中央領域の大きさを4水準変化させた際に得られるビームプロファイルと蛍光体膜(前駆体)の断面形状とを示したものである。
【0050】
(実験1)
実験1では、マスクの中央領域におけるビーム透過率と、ビームプロファイルおよび蛍光体膜(前駆体)の形状との関係について検証した。実験条件は、以下の通りである。
Figure 2005004999
実験として、マスクの中央領域のビーム透過率を、100(%)、75(%)、50(%)、0(%)の4水準で変化させて、蛍光体インクをパネルに熱転写し蛍光体膜前駆体を形成した。
【0051】
なお、上述の条件以外の部分については、上記実施の形態1に記載の条件と同一とした。
実験の結果を表1および図6に示す。
【0052】
【表1】
Figure 2005004999
【0053】
なお、表1において、蛍光体膜前駆体の膜厚として、各々2つの数値を記載しているのは、”/”よりも左側の数値がMAX.値を示し、右側の数値がMIN.値を示す。
図6に示すように、マスクの中央領域における透過率が100(%)、つまり、マスキングなしのNo.1のサンプルでは、ビームプロファイルは(a1)に示すように中央領域の方が周辺領域よりもエネルギ強度が強くなっている。そのため、図6(b1)に示すように、得られる蛍光体膜前駆体の断面形状は、中央領域で大きく窪んだ形状となった。これは、表1におけるNO.1のサンプルにおいて、蛍光体前駆体の膜厚が、MAX.:19(μm)、MIN.:7(μm)であり、その差が12(μm)あることからも分かる。
【0054】
これに対して、マスクの中央領域における透過率を75(%)、50(%)、0(%)と低下させて行くに従って、ビームプロファイルは、図6(a2)、(a3)、(a4)と中央領域が凹状態となってゆく。そして、これに応じて、得られる蛍光体膜前駆体の断面形状は、図6(b2)、(b3)、(b4)というように中央領域の窪みが小さくなってゆき、均一な膜厚となってゆく。これを表1で確認すると、蛍光体膜前駆体における膜厚のMAX./MIN.は、No.2のサンプルで19(μm)/10(μm)で、差が9(μm)となり、No.3のサンプルで20(μm)/14(μm)で、差が6(μm)となり、No.4のサンプルで18(μm)/14(μm)で、差が4(μm)となった。
【0055】
この結果より、マスクにおける中央領域のサイズを固定した場合にあっては、その透過率が低ければ低いほど、より膜厚が均一な蛍光体膜前駆体を得ることがわかる。
なお、蛍光体膜前駆体の線幅(走査方向に直交する方向の蛍光体前駆体の幅)は、マスクの中央領域における透過率の減少に伴い、狭くなった。これは、蛍光体インクにおいて、単位面積あたりの積算ビームエネルギが減少したことに起因するものと考えられる。
【0056】
(実験2)
実験2では、マスクにおける中央領域の透過率を0(%)に固定した条件でのサイズと、ビームプロファイルおよび蛍光体膜(前駆体)の形状との関係について検証した。実験条件は、以下の通りである。
Figure 2005004999
実験として、マスクの中央領域のサイズ(径)を、0(mm)、1.5(mm)、2.0(mm)、2.5(mm)の4水準で変化させて、蛍光体インクをパネルに熱転写し蛍光体膜前駆体を形成した。
【0057】
なお、上述の条件以外の部分については、上記実施の形態1に記載の条件と同一とした。
実験の結果を表2および図7に示す。
【0058】
【表2】
Figure 2005004999
【0059】
図7(a5)に示すように、マスキングのサイズが0(mm)、即ちマスキングがない場合には、(b5)に示すように断面の中央領域が大きく窪んだ蛍光体膜前駆体が形成された。図7(b5)における蛍光体膜前駆体の膜厚は、MAX.が23(μm)、MIN.が4(μm)であり、その差が19(μm)も存在した。
【0060】
これに対して、図7に示すように、マスキングのサイズをφ1.5(mm)、φ2.0(mm)、φ2.5(mm)と大きくしてゆくに従い、蛍光体膜前駆体の断面における中央領域の窪みは、(b6)、(b7)、(b8)の順に小さくなって行く。これを数値で検証すると、表2に示すように、蛍光体膜前駆体の膜厚おけるMAX.とMIN.との差は、No.6のサンプルで18(μm)、No.7のサンプルで10(μm)、No.8のサンプルで10(μm)となった。
【0061】
この結果より、得られる蛍光体膜前駆体の断面における中央領域の窪みを極力抑えるためには、マスクにおけるマスキングのサイズが大きい方が望ましいことが分かる。ただし、図7(b7)と図7(b8)とを比較するとき、(b7)の蛍光体膜前駆体の断面形状では、その両サイドの壁部分が直立に近い角度で立っているのに対して、(b8)の蛍光体膜前駆体の断面形状では、(b7)に比べて両サイドの壁部分がなだらかになってしまっている。これは、マスクにおけるマスキングのサイズをφ2.5(mm)まで大きくしたNo.8のサンプルでは、蛍光体インクへの照射ビームのエネルギが、周辺部分で不足したためと考えられる。
【0062】
以上、2つの実験結果より、マスクの中央部分における透過率をできる限り小さく設定し(0%でも可能。)、且つ、マスクにおけるマスキング部分のサイズをφ2.0(mm)以下の範囲でできる限り大きく設定することが望ましい事がわかる。
なお、上記実験は、効果を確認するために、一例として実施したものであって、望ましいマスクの透過率あるいは、マスキングのサイズなどは、種々の条件によって設定されるべきものである。
【0063】
(その他の事項)
上記発明の実施の形態1、2および変形例においては、CRTの製造過程におけるパネル20への蛍光体膜の形成を一例に、本発明の構成面の特徴およびそれより得られる優位性について説明したが、本発明に係る蛍光体膜の形成方法は、CRT以外の画像表示装置の製造に対して適用することもできる。例えば、PDP(プラズマディスプレイパネル)やFED(フィールドエミッションディスプレイ)、その他これに類する分野における、蛍光体膜の形成に対して用いることができる。
【0064】
また、上記発明の実施の形態1、2および変形例では、Qスイッチ発振方式のレーザ発振器110から射出するグリーンレーザを用いて熱転写を実施したが、用いるレーザビームは、可視光領域にピーク波長を有するものでなくてもよく(例えば、赤外線レーザビームなど)、またCW(連続)発振方式のレーザ発振器から射出されるものであってもよい。
【0065】
さらに、転写熱源としては、レーザビーム以外にも、プラズマビームなどのエネルギビームを採用することができる。
また、上記発明の実施の形態1、2および変形例で示した数値、材料などについても、本発明を説明する上で一例を示したものであり、本発明は、これらに何ら制限を受けるものではない。
【0066】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る画像表示装置の製造方法では、照射ステップにおいて、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が矩形のビームプロファイルを有するエネルギビームを転写熱源として用いているので、エネルギビームが照射されたインク膜の全領域で、温度を均一化にすることができる。即ち、エンルギビームが照射されたインク膜の内、ビームプロファイルにおける中央領域が照射された領域では、ビームプロファイルの周辺領域が照射された領域よりも生じた熱が逃げ難いので、上記のようにエネルギビームの中央領域のエネルギ強度を周辺領域のエネルギ強度よりも低くすることによって、エネルギビームが照射された全領域で均一な膜厚の蛍光体膜を形成することができる。
【0067】
また、上記画像表示装置の製造方法では、エネルギビームのビーム断面形状を円形ではなく略矩形としているので、照射対象に対して走査しながらエネルギビームを照射する場合にも、走査方向に直交する方向におけるエネルギビームのオーバーラップが均一となるので、積算ビームエネルギを均一とすることができる。よって、インク膜に対して円形のビーム断面形状を有するエネルギビームを走査しながら照射した場合には、上述のように、走査方向に対して直交する方向の中央部が周辺部に比べて膜厚が薄くなってしまうのに対して、本発明の画像表示装置の製造方法では、ビーム断面形状が略矩形のエネルギビームを用いるので、均一な膜厚のインク膜を転写することができる。
【0068】
従って、本発明に係る画像表示装置の製造方法では、レーザビームなどのエネルギビームを転写熱源として用いながら、均一な膜厚の蛍光体膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るレーザビーム照射装置1の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1におけるマスク140の構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は、マスク140の前におけるビームプロファイル図を示し、(b)は、マスク140の後におけるビームプロファイル図を示す。
【図4】本発明の実施の形態2に係るレーザビーム照射装置の構成を示す側面図である。
【図5】変形例に係るレーザビーム照射装置の構成を示す側面図である。
【図6】確認実験1におけるビームプロファイルと得られる蛍光体膜の断面プロファイルとを示す模式図である。
【図7】確認実験2におけるビームプロファイルと得られる蛍光体膜の断面プロファイルとを示す模式図である。
【図8】(a)は、従来の形成方法において、蛍光体インク膜に対して照射されていたレーザビームが有するビームプロファイル図であり、(b)は、これにより得られる蛍光体膜前駆体の断面図である。
【符号の説明】
1,2,3.レーザビーム照射装置
10.転写フィルム
20.パネル
110.レーザ発振器
120.ビームエキスパンダ
130.アパーチャ
140.マスク
150.ミラー
180.光ファイバー

Claims (6)

  1. 蛍光体材料を含有し、転写フィルムの主面に形成されたインク膜を、パネルの内面に密着させる密着ステップと、
    前記パネルの内面に密着された状態の前記インク膜に対して、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域のエネルギ強度よりも低く、且つ、断面形状が略矩形であるビームプロファイルを有するエネルギビームを照射する照射ステップとからなり、
    前記インク膜を前記パネルの内面に転写する転写工程を備える
    ことを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 前記エネルギビームのビームプロファイルにおいて、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域におけるエネルギ強度よりも低い状態は、発振器より射出された基ビームを、前記中央領域に相当する領域におけるビーム透過率が前記周辺領域に相当する領域におけるビーム透過率よりも低く設定されたマスクに対して一方の主面側より入射させ、他方の主面側より取り出すことによって生成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
  3. 前記エネルギビームのビームプロファイルにおいて、ビーム断面の中央領域におけるエネルギ強度が周辺領域におけるエネルギ強度よりも低い状態は、発振器より射出された基ビームを集光して、光ファイバの一端より入射させ、他端より取り出すことによって生成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
  4. 前記光ファイバに対する基ビームの入射角を調整することによって、前記周辺領域におけるエネルギ強度に対する前記中央領域におけるエネルギ強度の低減度合いを調整する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置の製造方法。
  5. 前記インク膜は、可視光領域のレーザビームを吸収し、熱に変換する性質を有するものであって、
    前記レーザビームは、可視光領域に波長のピークを有する
    ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の画像表示装置の製造方法。
  6. 前記インク膜には、蛍光体材料が電子の衝突により励起された際の発光色と同一系統の色を有する染料とが含有されている
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の画像表示装置の製造方法。
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