JP2005004344A - 画像処理装置、指紋照合装置、画像圧縮方法 - Google Patents

画像処理装置、指紋照合装置、画像圧縮方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の特徴を損なうことなく画像データを圧縮することを可能にする。
【解決手段】CPU10は、画像照合プログラム14b(画像データ圧縮プログラム)を実行することにより、各画素が多値の画素値により表される指紋画像データに対し、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出し、この抽出された最大値と最小値をもとにした周辺領域に対する画素値幅を検出し、この画素値幅を予め決められた数の段階に分割し、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、当該圧縮対象画素の画素値を変更することで画像データを圧縮する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋画像など各画素が多値で表される画像を処理する画像処理装置、指紋照合装置、画像圧縮方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、指紋画像などに対して画像処理を実行する画像処理装置(指紋照合装置)では、各画素が多値で表される画像データを扱い、照合の基準となる基準画像と、基準画像に対し照合すべき照合画像とを共に圧縮し、この圧縮された基準画像と照合画像とに基づいて画像の照合を行っている。これにより、各画像間での画素単位での照合に伴う負荷を軽減させている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−126067号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の画像処理装置(指紋照合装置)では、元の画像の縦3画素×横3画素の9画素を1画素に圧縮する処理を縦方向及び横方向共に1画素置きに繰り返し行うことで全データ量を4分の1に圧縮している。具体的には、このデータ圧縮の手法としては、単位圧縮の対象となる9画素の領域の各画素の階調データに対してそれぞれ対応する重みを掛けて足し込み、これを中心画素の階調データ(信号強度)としている。すなわち、従来では圧縮対象とする元の画像が持つ特徴に関係なく、画像全体に渡って、注目している画素(中心画素)を含む単位圧縮の対象となる9画素の領域毎に中心画素の階調を変更しているに過ぎない。このため、元の画像が持つ特徴を考慮して、その特徴を損なうことなく画像圧縮することができる画像処理装置が望まれていた。
【0005】
本発明は、前記のような問題に鑑みなされたもので、画像の特徴を損なうことなく画像データを圧縮することが可能な画像処理装置、指紋照合装置、画像圧縮方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各画素が多値の画素値により表される画像データに対し、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出し、この抽出された最大値と最小値をもとにした、周辺領域に対する画素値幅を検出する。そして、この画素値幅を予め決められた数の段階に分割し、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、当該圧縮対象画素の画素値を変更することで、画像データを圧縮する。
【0007】
これにより、画像データが持つ特徴を損なうことなく階調圧縮を施し、画像データ量を削減することができる。
【0008】
また、画素値幅は、周辺領域中の画素から抽出された画素値の最大値と、最大値と最小値との中間値の間とすることができる。
【0009】
これにより、最大値と中間値との間の画素値を持つ画素により表される画像の特徴、例えば指紋画像を扱う場合には、指紋画像の隆線(山部)部分を重視し、谷線部分を無効化した画像圧縮が実現される。
【0010】
また、圧縮対象画素の周辺領域中から特定範囲内の画素値を持つ画素を除いた画素から最大値と最小値を抽出するようにしても良い。
【0011】
これにより、画像データにノイズ(例えば画像データの取り込み時にスキャナや被検体に付着したゴミ、埃などの他、センサの特性により発生する)が含まれていたとしても、このノイズに該当する画素値の画素を除去した上で圧縮を施すことができる。
【0012】
また、周辺領域中の各画素の画素値平均を算出し、この画素値平均と最大値との第1の画素値幅、及び画素値平均と最小値と第2の画素値幅を検出し、第1の画素値幅と第2の画素値幅のそれぞれについて、予め決められた段階に分割するようにしても良い。
【0013】
これにより、周辺領域の画素値平均よりも画素値が高い画素と低い画素のそれぞれについて、予め決められた段階に分割することで、画素値平均よりも高い画素と低い画素のそれぞれにより表される画像の特徴、例えば指紋画像を扱う場合には、指紋画像の隆線(山部)部分と谷線部分とがそれぞれ異なる段階に応じて画素値が変更される。
【0014】
また、分割された複数の段階の一部を有効とし、この有効とした段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、圧縮対象画素の画素値を変更するようにしても良い。
【0015】
これにより、複数の段階の一部、例えば複数の段階の上位半分、下位半分、あるいは中位半分のみを有効として、圧縮対象画素の画素値を変更して圧縮が施される。
【0016】
また、周辺領域は、画像データの特徴を表す画像変化が含まれる大きさに設定することが好ましい。
【0017】
これにより、例えば指紋画像を扱う場合には、指紋画像の隆線(山部)と谷線の部分が複数本含まれるようにすることで、指紋画像の特徴を損なわずに圧縮することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態における画像処理装置を実現するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。本実施形態における画像処理装置は、例えば指紋画像データを読み取り、この指紋画像データについて照合を行う指紋照合装置として用いられる。以下、指紋照合装置として説明する。
【0019】
指紋照合装置は、図1に示すように、CPU10が記憶装置12、メモリ14、指紋画像読み取り部16、入力装置18、表示装置20、通信装置22と相互に接続されて構成されている。
【0020】
CPU10は、指紋照合装置全体の制御を司るもので、メモリ14に記録されたプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。CPU10は、メモリ14に記録された画像照合プログラム12aを実行することにより指紋画像に対する画像照合を実現する。画像照合プログラムには、画像データ圧縮プログラムが含まれており、画像データに対して圧縮を施す画像データ圧縮処理を実現する。
【0021】
記録装置12は、記録媒体12aを有しており、記録媒体12aに対するプログラム、データ等の記録や読み出しを実行する。記録媒体12aは磁気的、光学的記録媒体12a、もしくは半導体メモリで構成され、記録装置12に固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着するものである。また、記録媒体12aに記録されるプログラム、データ等は、通信回線等を介して接続された他の機器から受信して記録する構成にしても良く、さらに、通信回線等を介して接続された他の機器側に記録媒体12aを備えた記録装置を設け、この記録媒体12aに記録されているプログラムやデータを、通信回線を介して使用する構成にしても良い。記録装置12は、記録媒体12aに対して各種アプリケーションによって使用される各種のデータ等も記録し、必要に応じて読み出してメモリ14に記録させることができる。本実施形態では、画像照合プログラム14a(画像データ圧縮プログラム)の他、指紋照合に用いられる照合元となる登録指紋画像データなどが記録されるものとする。
【0022】
メモリ14は、CPU10によってアクセスされるプログラムやデータの情報が記憶装置12(記録媒体12a)から読み出されるなどして必要に応じて記録されるもので、本実施形態では例えば画像照合プログラム14a(画像データ圧縮プログラム)などの各種プログラムや、各プログラムを実行する際に用いられる各種データの他、作業用のデータを一時的に記録するためのワークエリアなどが設けられる。画像照合プログラム12aの実行に伴って格納される各種データとしては、処理対象とする指紋画像データ14b(照合指紋画像データ)などが含まれている。
【0023】
指紋画像読み取り装置16は、光学的に指紋画像を読み取るもので、例えば回転ローラに対して指先(指紋部分)を圧接させた状態でローラを回転させるように指を移動させることで指紋画像を読み取る方式、あるいはパッドの面上に対して指を圧接することで指紋画像を読み取る方式など、各種の画像読み取り方式を用いることができる。本実施形態の指紋画像読み取り装置16は、光学的に指紋画像を読み取るために、例えば前述した回転ローラあるいはパッドの指紋読み取り位置に光源から光を照射し、指紋読み取り位置に圧接された指の部分で反射した光を光学系(レンズ等)を介して撮像素子(センサ)に集光して光電変換することで指紋画像データを出力する。指紋画像読み取り装置16から出力された指紋画像データはメモリ14に記録される。本実施形態において指紋画像データは、各画素が多値で表される画像として読み取られるものとする。
【0024】
入力装置18は、キーボードや、マウスなどポインティングデバイスにより構成され、データや各種の指示を入力するために用いられる。
表示装置20は、各種情報を表示するためのもので、メモリ14に格納された各種プログラムの実行に伴う画面を表示する。例えば、指紋照合処理では、指紋照合の結果(OK,NG)を表示する。
【0025】
通信装置22は、CPU10の制御のもとで通信回線を介した他の電子機器との通信を制御する。例えば、指紋照合処理では、指紋照合の結果を他の機器に通知する場合などに用いられる。
【0026】
次に、本発明の第1実施形態における指紋照合装置における動作について説明する。
図2は、第1実施形態の指紋照合装置における指紋照合処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0027】
まず、CPU10は、画像照合プログラム14aを起動することで指紋照合処理を開始し、指紋画像読み取り装置16を通じて照合の対象とする指紋画像を取り込むための指紋画像取り込み処理を実行する(ステップA1)。
【0028】
指紋画像読み取り装置16は、回転ローラあるいはパッドに圧接された指先を光学的にスキャンして指紋画像データを検出する。CPU10は、指紋画像読み取り装置16により検出された指紋画像データをメモリ14に記録させる。指紋画像データは、例えば各画素が多値(例えば0〜255)の画素値で表される濃淡画像である。また、画像サイズは、例えば100×120画素からなるものとする。
【0029】
CPU10は、指紋画像読み取り装置16によって読み取られた指紋画像データに対して、画像データ圧縮処理を施すことにより各画素を階調圧縮して画像データ量を削減する。第1実施形態では、例えば256階調(各画素が8ビットで表される)の指紋画像データを16階調(各画素が4ビットで表される)の指紋画像データに階調圧縮するものとして説明する。
【0030】
図3には、第1実施形態における画像データ圧縮処理1を説明するためのフローチャートを示している。
まず、CPU10は、指紋画像データ14bから、予め決められた順番に従って圧縮対象画素を設定する(ステップB1)。例えば、指紋画像データ14bの左上隅の画素から水平方向(x軸方向)の各画素を順次圧縮対象とし、1ラインの処理が終了した後、垂直方向(y軸方向)に圧縮対象とするラインを変更して以下同様にして圧縮対象画素の設定が行われるものとする。
【0031】
次に、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する(ステップB2)。なお、周辺領域は、指紋画像データ14bの特徴を表す画像変化が含まれる大きさに設定されているものとする。例えば、指紋画像の場合は、指紋の隆線と谷線がそれぞれ3〜4本程度入る範囲の周辺領域とすることが好ましい。
【0032】
図4は圧縮対象画素に対する周辺領域を説明するための図である。図4(a)は、指紋画像データ14bの一例を示しており、図中の白点が圧縮対象画素を示している。図4(b)は、圧縮対象画素を中心とする周辺の25画素×25画素を周辺領域としていることを示している。図4(b)中の曲線は、圧縮対象画素を通過する水平線上の各画素の画素値の変化を表しており、指紋の隆線と谷線に該当するある程度類似する濃度(明、暗)が、多くの領域において交互に存在するという特徴を表している。図4(b)に示すように、周辺領域には、指紋の隆線と谷線がそれぞれ3〜4本含まれるように設定されている。周辺領域中に隆線、谷線が3〜4本程度含まれていれば、指紋画像の特徴を損なわずに階調圧縮することができる。
【0033】
次に、周辺領域から抽出された最大値と最小値の画素値幅を算出し(ステップB3)、その画素値幅を予め決められた数の段階、ここでは16段階に分割する(ステップB4)。
【0034】
そして、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかを判別し、圧縮対象画素の画素値を変更する(ステップB5)。すなわち、圧縮対象画素の画素値を16段階の何れかに当てはめ(ここでは整数値に当てはめる)、その当てはめられた段階の数値を4ビットで表すことで階調圧縮をする。
【0035】
図5には、画像データ圧縮処理1の例を示している。図5(b)において、曲線上に示すPが圧縮対象画素の画素値を示している。この場合、最大値と最小値の間の画素値幅を16分割した3段階目に圧縮対象画素Pの画素値が当てはめられるとすると、圧縮対象画素Pの画素値を4ビット「0011」に変更する。
【0036】
こうして、圧縮対象画素について階調圧縮が完了すると、次に設定可能な画素が指紋画像データ14bに存在する場合には(ステップB6)、前述と同様にして次の圧縮対象画素を設定し、階調圧縮を実行する(ステップB1〜B5)。これにより、指紋画像データ14bの全ての画素について階調圧縮をすることで、例えば各画素が8ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像が、各画素が4ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像に圧縮される。
【0037】
次に、CPU10は、画像データ圧縮処理によって圧縮された指紋画像に対して、傾きや大きさを照合元となる登録指紋画像データと整合させるために正規化処理を実行する(ステップA3)。
【0038】
そして、CPU10は、正規化された指紋画像に対して、指紋照合処理により登録指紋画像データとの照合を実行する(ステップA4)。指紋照合処理の前段階で照合対象となる指紋画像に対して、画像特徴が損なわれないようにして画像データ圧縮が施されているため、照合精度の劣化を招くことなく、各画像間での照合に伴う負荷が軽減されている。
【0039】
CPU10は、指紋照合処理の結果(OK,NG)を例えば表示装置20において表示させる(ステップA5)。
【0040】
このようにして、指紋画像データ14bの特徴を表す隆線と谷線(3〜4本)を含む周辺領域の各画素の画素値をもとにして、圧縮対象画素の画素値を変更することで階調圧縮するので、より多くの指紋の特徴を残して画像を圧縮することができる。従って、照合精度を劣化させることなく、指紋画像データ14bを記録するために必要な記憶容量を削減することが可能となる。例えば100×120画素(8ビット)の画像データを、100×120画素(4ビット)の画像データに圧縮することで、画像データを記録するために必要な容量を半分にすることができる。
【0041】
なお、前述した説明では、指紋画像読み取り装置16によって読み取られた指紋画像データ14bに対して圧縮する場合について説明しているが、指紋照合に用いられる照合元となる登録指紋画像データに対しても同様の圧縮処理が施されているものとする。
【0042】
次に、前述した指紋照合処理における画像データ圧縮処理の変形例(1)〜(4)について、それぞれ図6及び図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
変形例(1)
図6(a)は、変形例(1)の画像データ圧縮処理2のフローチャートを示している。なお、前述した画像データ圧縮処理1と同じ部分については説明を省略する。変形例(1)では、圧縮対象画素の周辺領域中の最大値と中間値の範囲を有効として分割し、この範囲内の段階に圧縮対象画素の画素値を当てはめて階調圧縮する。
【0043】
まず、CPU10は、指紋画像データ14bから、予め決められた順番に従って圧縮対象画素を設定し(ステップC1)、この圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する(ステップC2)。
【0044】
次に、周辺領域から抽出された最大値と最小値の中間値を算出する(ステップC3)。そして、画素値の最大値と中間値との画素値幅を算出し(ステップC4)、その画素値幅を予め決められた数の段階、ここでは16段階に分割する(ステップC5)。
【0045】
そして、前述した説明と同様にして、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかを判別し、圧縮対象画素の画素値を変更する(ステップC6)。
【0046】
図8には、画像データ圧縮処理2(変形例(1))の例を示している。図8(b)に示すように、周辺領域の最大値と中間値との間のみを有効として、圧縮対象画素を16分割された段階の何れかに当てはめるようにしている。つまり、指紋画像中の隆線に該当する部分を重視して階調圧縮をするようにすることで、隆線部分で表される指紋画像の特徴をより多く残すことができる。
【0047】
図8(b)において、曲線上に示すPが圧縮対象画素の画素値を示している。この場合、圧縮対象画素Pの画素値が無効の範囲に含まれるために、階調圧縮後の画素値を0(4ビットで表すと「0000」)に変更する。また、圧縮対象画素の画素値が最大値と中間値との間の何れかの段階に当てはめられる場合には、前述と同様にして、圧縮対象画素の画素値を該当する段階に応じた4ビットの画素値に変更する。
【0048】
こうして、圧縮対象画素について階調圧縮が完了すると、次に設定可能な画素が指紋画像データ14bに存在する場合には(ステップC7)、前述と同様にして次の圧縮対象画素を設定し、階調圧縮を実行する(ステップC1〜C6)。これにより、指紋画像データ14bの全ての画素について階調圧縮をすることで、例えば各画素が8ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像が、隆線部分により表される特徴を残した、各画素が4ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像に圧縮される。
【0049】
なお、前述した画像データ圧縮処理2では、周辺領域中の画素値の最大値と中間値との間を有効とし、この画素値幅を分割することで階調圧縮をしているが、最小値と中間値との間を有効として、同様にして階調圧縮を実行するようにしても良い。
【0050】
変形例(2)
図6(b)は、変形例(2)の画像データ圧縮処理3のフローチャートを示している。なお、前述した画像データ圧縮処理1と同じ部分については説明を省略する。変形例(2)では、圧縮対象画素の周辺領域中から特定範囲内(例えば周辺領域中の最大値と最小値からそれぞれ5番目まで)の画素値を持つ画素を除いた画素から最大値と最小値を抽出する。
【0051】
まず、CPU10は、指紋画像データ14bから、予め決められた順番に従って圧縮対象画素を設定し(ステップD1)、この圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する(ステップD2)。
【0052】
次に、周辺領域から抽出された最小値から5番目の画素値を抽出し(ステップD3)、また最大値から5番目の画素値を抽出する(ステップD4)。
【0053】
そして、最小値から5番目の画素値と最大値から5番目の画素値との画素値幅を算出し(ステップD5)、その画素値幅を予め決められた数の段階、ここでは16段階に分割する(ステップD6)。
【0054】
そして、前述した説明と同様にして、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかを判別し、圧縮対象画素の画素値を変更する(ステップD7)。
【0055】
図9には、画像データ圧縮処理3(変形例(2))の例を示している。図9(b)に示すように、周辺領域中には、通常の指紋画像には含まれない画素値を持つ画素が含まれていることを表している。この画素は、例えば指紋画像読み取り装置16による指紋画像データの読み取り時に、被検体(指先)や指紋読み取り位置に埃や汗などが付着していた、あるいは撮像素子の特性によって発生したことによるノイズである。こうした場合でも、周辺領域中の画素値の最大値から5番目の画素値と最小値から5番目の画素値の範囲を16分割して圧縮対象画素の画素値を当てはめることで、ノイズ部分に該当する画素を無効として扱うことができる。従って、ノイズを除いた指紋画像をもとにした画像特徴を残した階調圧縮を実現できる。
【0056】
なお、図9では、説明を簡単にするために、周辺領域中の画素値の最大値から5番目の画素値までを無効としている例を示しているが、最小値から5番目の画素値までについても同様にして無効にする。
【0057】
こうして、圧縮対象画素について階調圧縮が完了すると、次に設定可能な画素が指紋画像データ14bに存在する場合には(ステップD8)、前述と同様にして次の圧縮対象画素を設定し、階調圧縮を実行する(ステップD1〜D7)。これにより、指紋画像データ14bの全ての画素について階調圧縮をすることで、例えば各画素が8ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像が、埃などのノイズの影響を排除した指紋画像の特徴を残した、各画素が4ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像に圧縮される。
【0058】
なお、前述した画像データ圧縮処理3では、周辺領域中の画素値の最大値と最小値のそれぞれから5番目の画素値を抽出しているが、これは一例であって、指紋画像読み取り装置16によって読み取られる指紋画像データに含まれる除去すべき画素が持つ画素値に応じた順位の画素値を抽出すれば良い。これは、指紋画像読み取り装置16の性能や、指紋画像の読み取り環境などに応じて決めることができる。また、最大値と最小値のそれぞれから異なる順位の画素値を抽出するようにしても良いし、最大値と最小値の何れか一方から所定の順位の画素値までを無効とするようにしても良い。
【0059】
変形例(3)
図7(a)は、変形例(3)の画像データ圧縮処理4のフローチャートを示している。なお、前述した画像データ圧縮処理1と同じ部分については説明を省略する。変形例(3)では、圧縮対象画素の周辺領域内に含まれる各画素の画素値の平均(画素値平均)と、最大値、最小値のそれぞれとの画素値幅を分割して圧縮対象画素の画素値を当てはめて階調圧縮する。
【0060】
まず、CPU10は、指紋画像データ14bから、予め決められた順番に従って圧縮対象画素を設定し(ステップE1)、この圧縮対象画素の周辺領域内に含まれる各画素の平均を算出する(ステップE2)。また、周辺領域内の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する(ステップE3)。
【0061】
次に、周辺領域から抽出された最大値と平均値との間の画素値幅、及び最小値と平均値との間の画素値幅をそれぞれ算出する(ステップE4)。
【0062】
そして、2つの画素値幅をそれぞれ予め決められた数の段階、ここでは8段階に分割する(ステップE5)。すなわち、最大値から最小値までの画素値幅を16段階に分割する。
【0063】
そして、前述した説明と同様にして、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかを判別し、圧縮対象画素の画素値を変更する(ステップE6)。
【0064】
図10には、画像データ圧縮処理4(変形例(3))の例を示している。図10(b)に示すように、周辺領域中に含まれる画素の画素値平均において最大値から最小値までの画素値幅を上位と下位に分けて、それぞれを同じ数で分割することにより、圧縮対象画素の画素値の変化量に対する圧縮後の画素値の変化を上位側と下位側でそれぞれ対応づけることができる。従って、圧縮対象画素の画素値を分割された段階に当てはめる際に、その画素値が画素値平均の上位側と下位側の何れにあっても適切な段階(つまり圧縮後の画素値)に当てはめて階調圧縮を実現できる。
【0065】
こうして、圧縮対象画素について階調圧縮が完了すると、次に設定可能な画素が指紋画像データ14bに存在する場合には(ステップE7)、前述と同様にして次の圧縮対象画素を設定し、階調圧縮を実行する(ステップE1〜E6)。これにより、指紋画像データ14bの全ての画素について階調圧縮をすることで、例えば各画素が8ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像が、画素値平均よりも高い画素と低い画素のそれぞれにより表される指紋画像の特徴、例えば指紋画像の隆線(山部)部分と谷線部分の特徴を残した、各画素が4ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像に圧縮される。
【0066】
なお、前述した説明では、最大値と平均値、平均値と最小値のそれぞれの画素値幅を同じ数に分割するとして説明しているが(ここでは8段)、それぞれを異なる段数で分割するようにしても良い。例えば、最大値と平均値との画素値幅を10分割し、平均値と最小値との画素値幅を6分割する。この場合、最大値と平均値の画素値幅に含まれる画素値を持つ圧縮対象画素に対して、その変化をより大きく表すように画素値を変更して階調圧縮することができる。
【0067】
また、前述した変形例(1)のように、最大値と平均値、あるいは平均値と最小値の画素値幅の何れか一方を有効とし、この有効とした画素値幅を分割して、圧縮対象画素の画素値を当てはめるようにしても良い。
【0068】
変形例(4)
図7(b)は、変形例(4)の画像データ圧縮処理5のフローチャートを示している。なお、前述した画像データ圧縮処理1と同じ部分については説明を省略する。変形例(4)では、周辺領域中の最大値と最小値の画素値幅を分割した複数の段階の一部を有効とし、この有効とした段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて圧縮対象画素の画素値を変更する。
【0069】
まず、CPU10は、指紋画像データ14bから、予め決められた順番に従って圧縮対象画素を設定し(ステップF1)、その圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する(ステップF2)。
【0070】
次に、周辺領域から抽出された最大値と最小値の画素値幅を算出し(ステップF3)、その画素値幅を予め決められた数の段階、ここでは圧縮後の画素値を表すためのビット数の倍の段階(ここでは32段階)に分割する(ステップF4)。
【0071】
そして、この分割された段階から有効とする段階(ここでは16段階)を設定し、その有効とした段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかを判別し、圧縮対象画素の画素値を変更する(ステップF5)。すなわち、圧縮対象画素の画素値を32段階中で有効とされた16段階の何れかに当てはめ、その当てはめられた段階の数値を4ビットで表すことで階調圧縮をする。
【0072】
図11〜図13には、画像データ圧縮処理5(変形例(4))の例を示している。図11は、周辺領域から抽出された最大値と最小値の画素値幅を32分割した段階のうち16〜32までの上位側の段を有効として設定した例を示している。また、図12は、32分割した段階のうち0〜16までの下位側の段を有効として設定した例を示し、図13は、32分割した段階のうち8〜24までの中位の段を有効として設定した例を示している。
【0073】
図11〜図13に示すように、周辺領域の最大値と最終地の間の画素値幅を32分割したうち半分の段階(16段階)のみを有効として、圧縮対象画素を16分割された段階の何れかに当てはめるようにしている。つまり、指紋画像中の隆線に該当する部分(上位)、谷部に該当する部分(下位)、あるいは隆線と谷線の中間部分(中位)の何れかを重視して階調圧縮をするようにすることで、指紋画像の特徴をより多く残すことができる。
【0074】
なお、圧縮対象画素の画素値を何れの段階に当てはめる際、圧縮対象画素の画素値が、有効とした段の下位にある無効の範囲に含まれる場合には階調圧縮後の画素値を0、有効とした段の上位にある無効の範囲に含まれる場合には階調圧縮後の画素値を16に当てはめるものとする。
【0075】
また、32段階の何れの16段階を有効とするかは、予め設定されているものとし、この設定内容に応じてステップF5における処理が実行されるものとする。
【0076】
こうして、圧縮対象画素について階調圧縮が完了すると、次に設定可能な画素が指紋画像データ14bに存在する場合には(ステップF7)、前述と同様にして次の圧縮対象画素を設定し、階調圧縮を実行する(ステップF1〜F6)。これにより、指紋画像データ14bの全ての画素について階調圧縮をすることで、例えば各画素が8ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像が、隆線部分、谷線部分、あるいは隆線と谷線の中間部分により表される特徴を残した、各画素が4ビットの画素値により表される100×120画素の指紋画像に圧縮される。
【0077】
なお、前述した第1実施形態の説明では、圧縮処理が施される画像データは各画素の画素値が8ビットで表され、これを画像データ圧縮処理によって4ビットに圧縮するとしているが、他の画素値を持つ画像データを対象とすることも勿論可能である。この場合、階調圧縮する画素値のビット数に応じて、周辺領域に対して検出される画素値幅を複数の段階に分割し、圧縮対象画素の画素値を何れかの段階に当てはめることで画素値を変更すれば良い。例えば、圧縮後の画像の画素値を3ビットで表す場合には、画素値幅を8分割すれば良い。
【0078】
次に、本発明の第2実施形態における指紋照合装置における動作について説明する。
図14は、第2実施形態の指紋照合装置における指紋照合処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、第1実施形態(図2)と同様の処理を実行する部分については詳細な説明を省略する。
【0079】
まず、CPU10は、画像照合プログラム14aを起動することで指紋照合処理を開始し、指紋画像読み取り装置16を通じて照合の対象とする指紋画像を取り込むための指紋画像取り込み処理を実行する(ステップG1)。
【0080】
次に、CPU10は、指紋画像読み取り装置16によって読み取られた指紋画像データに対して、画像データ中間圧縮処理(第1の圧縮処理)を施すことにより圧縮して、画像データ量を削減してメモリに記録しておく。これにより、指紋画像データを記録しておくために必要なメモリ容量を削減することができる。なお、画像データ中間圧縮処理では、第1実施形態において説明した画像データ圧縮処理の方法により階調圧縮することができる。従って、中間圧縮された指紋画像データには画像が持つ特徴が含まれている。
【0081】
次に、CPU10は、画像データ圧縮処理によって圧縮された指紋画像に対して、傾きや大きさを照合元となる登録指紋画像データと整合させるために正規化処理を実行する(ステップG3)。ここでは、例えば画像の傾きを補正するための回転処理を指紋画像データに対して施すものとする。指紋画像データは、中間圧縮が施されているためデータ量が元の指紋画像データよりも少ないため、元の指紋画像データを扱う場合よりも記憶容量が少なくてすみ、また処理負担が軽減されている。
【0082】
次に、CPU10は、正規化処理(回転処理)が施された指紋画像データに対して、さらに画像データ圧縮処理(第2の圧縮処理)を施して画像データを圧縮する(ステップG4)。
【0083】
そして、CPU10は、正規化された後に圧縮された指紋画像に対して、指紋照合処理により登録指紋画像データとの照合を実行する(ステップG5)。指紋照合処理の前段階で照合対象となる指紋画像に対して、画像特徴が損なわれないようにして画像データ圧縮が施されているため、照合精度の劣化を招くことなく、各画像間での照合に伴う負荷が軽減されている。
【0084】
ここで、合致判定されなければ(ステップG6)、同様にして中間圧縮された指紋画像データに対して正規化処理(回転処理)を施して、さらに回転角度を変化させた画像を生成して、以下同様の処理を実行する(ステップG3〜G5)。
【0085】
こうして、指紋照合処理によって合致判定が出るか、あるいは予め決められた回数の指紋照合処理が繰り返し行われるまで処理を実行する。
【0086】
CPU10は、指紋照合処理の結果(OK(合致判定時),NG)を例えば表示装置20において表示させる(ステップG7)。
【0087】
図15には、第2実施形態の処理の流れを示している。図15に示すように、指紋画像読み取り装置16により読み取られた照合画像データA(指紋画像データ)は、画像データ中間圧縮処理により画像データA1に圧縮されてメモリ(RAM領域)に記録される。そして、正規化処理(回転処理)が施されて画像データA2とされた後、再度、画像データ圧縮処理が施されて画像データA3に圧縮される。そして、圧縮された画像データA3と登録画像データとの間で照合処理が実行され、その照合結果が出力される。
【0088】
なお、図15に示すように、照合元となる登録画像データについても、照合画像データと同様にして、2段階の画像データ圧縮処理が施されて記録されているものとする。
【0089】
また、前述した第2実施形態の説明では、画像データ中間圧縮処理(ステップG2)、画像データ圧縮処理(ステップG4)において、第1実施形態で説明した画像データ圧縮処理の方法を用いて画像データを圧縮するとしているが、図16に示す、圧縮対象画素に対して、その周辺の画素の画素値に重みを掛けて足し込む方法で画像圧縮をしても良い。
【0090】
例えば、図16(a)に示す矩形枠で示す領域が、図16に示す9つの小矩形枠A〜Iによる領域に相当するものとする。小矩形枠は、画像中の1画素を表すもので、ハッチングの密度の違いは画素値の違いを表している。ここでの圧縮方法では、元の画像の縦3画素×横3画素の9画素を1画素に圧縮処理を縦方向及び横方向に共に1画素毎に繰り返し行うことで全データ量を4分の1に圧縮するものである。ここでは、圧縮対象画素とする中心の画素Eの周辺の9画素の各画素値について、それぞれの位置に応じた重みを掛けて足し込み、これを画素Eの画素値とする。ここでは、画素A,C,G,Iの画素値に対して(1/4)、画素B,D,F,Hの画素に対して(1/2)、画素Eに対して(1/1)の重みを掛けて足し込み、これを重みの合計4で割った値を画素Eの圧縮後の画素値とする。
【0091】
これにより、例えば200×240画素、画素ピッチ50の画像を、100×120画素、画素ピッチ100の画像に圧縮することができる。
【0092】
また、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、前述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られるので有れば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0093】
また、前述した各実施形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできる画像照合プログラム(画像データ圧縮プログラム)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体12aに書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。指紋照合装置を実現するコンピュータは、記録媒体12aに記録された画像照合プログラムを読み込み、または通信媒体を介して画像照合プログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【0094】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各画素が多値の画素値により表される画像データに対し、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出し、この抽出された最大値と最小値をもとにした、周辺領域に対する画素値幅を検出し、この画素値幅を予め決められた数の段階に分割し、この分割された段階の何れに圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、当該圧縮対象画素の画素値を変更することで画像データを圧縮するので、画像の特徴を損なうことなく画像データを圧縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における画像処理装置を実現するコンピュータの概略構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態の指紋照合装置における指紋照合処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】第1実施形態における画像データ圧縮処理1を説明するためのフローチャート。
【図4】圧縮対象画素に対する周辺領域を説明するための図。
【図5】画像データ圧縮処理1の例を示す図。
【図6】変形例(1)(2)の画像データ圧縮処理2,3を説明するためのフローチャート。
【図7】変形例(3)(4)の画像データ圧縮処理4,5を説明するためのフローチャート。
【図8】画像データ圧縮処理2(変形例(1))の例を示す図。
【図9】画像データ圧縮処理3(変形例(2))の例を示す図。
【図10】画像データ圧縮処理4(変形例(3))の例を示す図。
【図11】周辺領域から抽出された最大値と最小値の画素値幅を32分割した段階のうち16〜32までの上位側の段を有効として設定した例を示す図。
【図12】32分割した段階のうち0〜16までの下位側の段を有効として設定した例を示す図。
【図13】32分割した段階のうち8〜24までの中位の段を有効として設定した例を示す図。
【図14】第2実施形態の指紋照合装置における指紋照合処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図15】第2実施形態の処理の流れを示す図。
【図16】画像データ圧縮を説明するための図。
【符号の説明】
10…CPU
12…記憶装置
14…メモリ
14a…画像照合プログラム
14b…指紋画像データ
16…指紋画像読み取り装置
18…入力装置
20…表示装置
22…通信装置

Claims (9)

  1. 各画素が多値の画素値により表される画像データに対し、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する画素抽出手段と、
    前記画素抽出手段によって抽出された最大値と最小値をもとにした、前記周辺領域に対する画素値幅を検出する画素値幅検出手段と、
    前記画素値検出手段により検出された画素値幅を予め決められた数の段階に分割する画素値幅分割手段と、
    前記画素値幅分割手段によって分割された段階の何れに前記圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、前記圧縮対象画素の画素値を変更する画素値変更手段と
    を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画素値幅検出手段は、前記画素抽出手段によって抽出された最大値と、前記最大値と前記最小値との中間値の画素値幅を検出することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記画素抽出手段は、前記圧縮対象画素の周辺領域中から特定範囲内の画素値を持つ画素を除いた画素から最大値と最小値を抽出することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記周辺領域中の各画素の画素値平均を算出する平均算出手段を有し、
    前記画素値幅検出手段は、前記画素値平均と前記最大値との第1の画素値幅、及び前記画素値平均と前記最小値と第2の画素値幅を検出し、
    前記画素値幅分割手段は、前記第1の画素値幅と前記第2の画素値幅のそれぞれについて、予め決められた段階に分割することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記画素値変更手段は、前記画素値幅分割手段によって分割された複数の段階の一部を有効とし、この有効とした段階の何れに前記圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、前記圧縮対象画素の画素値を変更することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記周辺領域は、前記画像データの特徴を表す画像変化が含まれる大きさに設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 各画素が多値の画素値により表される指紋画像データを取り込む指紋画像取り込み手段と、
    前記指紋画像取り込み手段により取り込まれた指紋画像データに対し、圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出する画素抽出手段と、
    前記画素抽出手段によって抽出された最大値と最小値をもとにした、前記周辺領域に対する画素値幅を検出する画素値幅検出手段と、
    前記画素値検出手段により検出された画素値幅を予め決められた数の段階に分割する画素値幅分割手段と、
    前記画素値幅分割手段によって分割された段階の何れに前記圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、前記圧縮対象画素の画素値を変更する画素値変更手段と、
    前記画素値変更手段によって画素値が変更された指紋画像データについて指紋照合を行う指紋照合手段と
    を具備したことを特徴とする指紋照合装置。
  8. 各画素が多値の画素値により表される指紋画像データを取り込む指紋画像取り込み手段と、
    前記指紋画像取り込み手段により取り込まれた指紋画像データに対して、第1の圧縮処理を施す第1の圧縮手段と、
    前記第1の圧縮処理によって圧縮処理が施された指紋画像データに対して正規化処理を施す正規化手段と、
    前記正規化手段によって正規化された指紋画像データに対して、第2の圧縮処理を施す第2の圧縮手段と、
    前記第2の圧縮手段によって圧縮処理が施された指紋画像データについて指紋照合を行う指紋照合手段と
    を具備したことを特徴とする指紋照合装置。
  9. 各画素が多値の画素値により表される画像データから圧縮対象画素を順次設定して、各画素の画素値を変更するものであって、
    前記圧縮対象画素の周辺領域中の画素から画素値の最大値と最小値を抽出し、
    この抽出された最大値と最小値をもとにした、前記周辺領域に対する画素値幅を検出し、
    この検出された画素値幅を予め決められた数の段階に分割し、
    この分割された段階の何れに前記圧縮対象画素の画素値が該当するかに応じて、前記圧縮対象画素の画素値を変更することを特徴とする画像圧縮方法。
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