JP2005004021A - 電子写真用トナーおよび製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1)高画質、高品位の画像を得るために必要なトナーを製造すること。
2)そのようなトナーをエネルギー効率良く製造すること。
【解決手段】少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解または分散し、該溶解物または分散物を水系媒体中で連続乳化する工程を含むトナーの製造方法であって、前記連続乳化する工程中において分級機構を有することを特徴とするトナーの製造方法。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電子写真や静電記録などにおいて、感光体表面に形成された静電荷像を顕像化する電子写真用トナーの製造方法、及び電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真、静電記録、静電印刷等に於いて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為の現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
【0003】
従来、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられるトナーとしては、スチレン系樹脂、ポリエステルなどのトナーバインダーを着色剤などと共に溶融混練し、微粉砕したものが用いられている。高品位、高画質の画像を得るためには、トナーの粒子径を小さくすることにより改良が図られているが、通常の混練、粉砕法による製造方法ではその粒子形状が不定形であり、機械内部では現像部内でのキャリアとの攪拌や、一成分系現像剤として用いる場合は現像ローラとトナー供給ローラ、層厚規制ブレードや摩擦帯電ブレードなどとによる接触ストレスによりさらにトナーが粉砕され、極微粒子が発生したり、流動化剤がトナー表面に埋め込まれるために画像品質が低下するという現象が発生している。またその形状ゆえに粉体としての流動性が悪く、多量の流動化を必要としたり、トナーボトル内への充填率が低く、コンパクト化への阻害要因となっている。そのため小粒径化したメリットが生かされていないのが現状である。粉砕法では粒子径の限界が存在し、さらなる小粒径化には対応できない。また、粉砕トナーのような不定形の形状による転写性の悪さから、転写された画像のぬけやそれを補うためトナー消費量が多いなどの問題が発生している。
【0004】
従って、さらなる転写効率の向上によりトナーの消費量を減少させて画像のぬけの無い高品位の画像を得たり、ランニングコストを低減させたいという要求も高まっている。転写効率が非常に良いならば、感光体や転写媒体から未転写トナーを取り除くためのクリーニングユニットが必要なくなり、機器の小型化、低コスト化が図れ、廃棄トナーも無くなるというメリットも同時に有しているからである。このような不定形の形状効果の欠点を補うために種々の球状トナー製造法が考案されている。
【0005】
球状トナーの製造方法として、少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解または分散し、該溶解物または分散物を水系媒体中で乳化する方法が挙げられる。この方法で得られる球状トナーは粒径が様々で、トナー粒度分布幅が広い。トナーの粒度分布が広い場合、トナー粒径が不均一なため帯電量、溶融速度等様々なトナー物性が不均一となり、画像抜け、オフセット等が発生する原因となる。よってトナーにおいて、高画質、高耐久性を確保する為には粒度分布がシャープなトナーすなわちDv/Dpが小さいトナーが求められている。
所定外の粒径であるトナーを排除し、所定内の粒径トナーのみを得るためには、上記の乳化工程で発生したトナー粒子径のばらつきを抑える為、乳化後に乾式分級、湿式分級を行う必要がある。
【0006】
従来は、トナー粒子を乾燥後に乾式分級工程にて分級していたが、非効率である為、トナー粒子乾燥前の工程である湿式工程中で分級する記載として、粉体の分散液を静置し微粉を除去する方法について特開2002−28527公報(特許文献1)にある。またトナー製造工程で発生してしまった粗大粒子や超微粒子を再利用する記載として、乾燥工程を経た後に分級し再溶解しリサイクルする方法について特開平10−301330公報(特許文献2)にある。同じく粗大粒子の発生を防ぐ記載として、液の移送ポンプに関するものとして特開2002−278150公報(特許文献3)にある。しかし、いずれも乳化時の粒度分布を制御するものではなく、乳化工程にて所定内外粒径のトナー粒子を造粒した後に分級工程等にて、所定内粒径粒子のみを製品として取出し、もしくは所定外粒径トナー粒子を再利用などして省エネルギー化を図っている。これらの方法では、乳化段階でいくらかの割合のトナー粒子粒径が所定外であっても、継続してその後の工程を経て、しかる後に乾式、湿式の分級により所定外粒径のトナー粒子を選別排除し、さらには再利用することを目的としている。乳化段階において所定外粒径であるトナー粒子に、分級工程へ至るまではそれ以降の工程の加工エネルギーを与えていることになり無駄な加工エネルギーが多く、効率が悪い。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−28527号公報
【特許文献2】
特開平10−301330号公報
【特許文献3】
特開2002−278150号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上の技術的背景をもとに本発明が解決しようとする課題は、以下の通りである。
1)高画質、高品位の画像を得るために必要なトナーを製造すること。
2)そのようなトナーをエネルギー効率良く製造すること。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高画質、高品位なトナーを得るため、少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解または分散し、該溶解物または分散物を水系媒体中で乳化して粒子を得るトナーの製造方法において、乳化時のトナー粒子径が微小であり、かつ粒度分布幅がシャープであるトナーを開発し、また、該トナーを得るために可能な限り労力、エネルギーの高効率化を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0010】
すなわち本発明によれば、連続乳化工程内に分級機を組込むことにより、乳化段階での、所定内の粒径のトナーを効率良く製造できる。所定内粒径より大きなトナー粒子は乳化工程に戻し、所定内粒径のトナー粒子もしくは所定内粒径以下のトナー粒子は次工程に送ることが可能となり、この乳化工程内分級により、分級無しで粒度分布幅の広いトナー粒子を一様に乳化した際に比べ、乳化工程、更には乳化以降の工程での不必要なエネルギーおよび労力を省ける事を見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、
1)少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解または分散し、該溶解物または分散物を水系媒体中で連続乳化する工程を含むトナーの製造方法であって、前記連続乳化する工程中において分級機構を有することを特徴とするトナーの製造方法、
2)得られたトナーの体積分布から求めた体積基準の体積平均粒径(Dv)が3〜10μmであり、体積平均粒径(Dv)を個数分布から求めた個数基準の個数平均粒径(Dp)で除した値(Dv/Dp)が1.05〜1.25であることを特徴とする前記1)記載のトナーの製造方法、
3)分級機構が遠心力を利用した分級機構であることを特徴とする前記1)記載のトナーの製造方法、
4)分級機構が湿式サイクロンであり、与える遠心効果が1500G以上であることを特徴とする前記3)記載のトナーの製造方法、
5)上記の分級機構が三液分離型であり、所定内粒径より大きな粒子は乳化工程に戻し、所定内粒径より小さな粒子は工程外に排出し、所定内粒径の粒子は次工程に送ることを可能とした前記1)〜4)のいずれか1項に記載のトナーの製造方法、
6)上記のいずれか1項に記載の製造方法により得られたトナー
【0012】
【発明の実施の形態】
現在、連続乳化工程は公知の工法として一般的に行われている。発明者らも従来よりこの工法にてトナー粒子とする乳化液滴を製造してきた。しかし、出来あがるブロードな粒度分布のトナー粒子に悩まされていた。ブロードな粒度分布をもつトナー粒子では高品質の電子写真画質が得られないからである。そのため、対処方法として後工程にて分級を行い、所定外粒径トナー粒子を排除することにより粒度分布幅を狭く抑えている。
【0013】
そこで本発明者らは、乳化段階でシャープなトナー粒子を作ることを目的とし鋭意検討した結果、乳化工程内で乳化油滴を作る際に各々の乳化油滴に与える乳化エネルギーを等しくしようとの考えに至った。つまりは、過分なエネルギーを受ける乳化油滴、与えられるエネルギーが不足している乳化油滴を極力減らしていこうとした。与えられる乳化エネルギーを均一化することによりトナー粒子粒径をそろえようということである。それを具現化する工法として、連続乳化工程内にて、必要量の乳化エネルギーを受けて所定内粒径となったトナー粒子のみを次工程に流せる、本発明を考案するに至った。結果、本発明によりシャープな粒度分布を持つトナー粒子を得ることに成功しただけでなく、今まで行っていた分級工程も省け、今まで所定外粒径として排除していたトナーを減らせたことにより、製造コストも軽減できる画期的な発明となった。
【0014】
本発明では、前述の様にトナーの乳化工程においてシャープな粒度分布のトナーを効率良く得る目的で、乳化工程内に湿式分級機構を組み込むことを特徴としている。まずは本発明の特徴である乳化工程に湿式分級機を組込んだ工程から説明する。
【0015】
本発明で用いる分級機としては公知の湿式分級機が用いられる。湿式分級機としては静置式、遠心力を利用した方式等が使用できるが、本発明においては生産効率の面からも遠心力による湿式分級機が好ましい。遠心力式湿式分級機の中で、より好ましい物としては湿式サイクロンが挙げられる。湿式サイクロンも様々な物があるが、本発明においてはスーパークロン(村田工業株式会社製)を使用した。この湿式サイクロンを連続乳化工程内に組込む。
【0016】
湿式サイクロンにおいては、通常の2液分離式を用いることができるが、更に好ましくは三液分離式を用いることである。乳化工程中の乳化機構部分の排出口から配管し、湿式サイクロンの液投入部分へ接続し、乳化機構部分から排出された、乳化段階途中の樹脂と顔料の混合液滴と水系媒体からなるスラリー液を流入させる。この時投入するスラリー液に湿式サイクロン内で与える遠心効果が1000G以上、更に好ましくは1500G以上となる様な流速を与える。この流速は乳化機で与えられれば良いが、不足の場合は、公知の様々な機器が適用される。ポンプが最適であるが、その種類は問わない。例えば、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプ、渦巻きポンプ等が挙げられる。
【0017】
湿式サイクロン内に流入したスラリー液は、湿式サイクロン内で与えられる遠心効果により、樹脂と顔料の混合液滴の粒径により分級される。
二液分離式湿式分級機を用いた場合、乳化後のスラリー液は、所定粒径以下のトナー粒子を含んだスラリー液と所定粒径より大きなトナー粒子を含んだスラリー液とに分離できる。この場合、乳化により与えられたエネルギーが足りないトナー粒子、すなわち所定粒径より大きなトナー粒子は再度乳化工程に戻す必要がある。また、既に充分な乳化エネルギーを与えられたトナー粒子、すなわち所定粒径以下のトナー粒子はこれ以上のエネルギー付与は無駄である。そればかりか、更に乳化エネルギーを与えることにより、粒子が微粒子化してしまう恐れがある。そのため、このスラリー液は乳化工程から排出する必要がある。このように、乳化段階において、粒径によりスラリー液を分別できることが本発明の特徴であり、これにより、前記のような取捨選択を意図的に行えることが注目すべき点である。なお、分別後スラリー液の用い方については前記の例に限らない。例えば逆に、所定内粒径より大きなトナー粒子を排出することなどもありうる。
【0018】
この二液分離式を前記のように使用した場合、使用しない場合に比べ明らかな効果が現れるが、更に大きな効果をあげるには三液分離式のほうがより好ましい。二液分離式では、例えば前記の例では、乳化によって作られた所定粒径より小さな微粒子に対処できないからである。
【0019】
これに対し三液に分級した場合は、所定内粒径のトナー粒子と所定内粒径より大きなトナー粒子と所定内粒径より小さなトナー粒子とに分けることが出来る。この様に三液に分級した後、充分な乳化をなされた所定内粒径のトナー粒子を含むスラリー液のみをこれ以上のエネルギー付加を避けるために乳化工程から次の工程、例えば脱溶剤工程などが挙げられるが、その工程へ流すことが出来る。更に不充分な乳化のままである所定内粒径より大きなトナー粒子が含まれているスラリー液を再度乳化工程へ戻し、再乳化させることにより所定内粒径のトナーへと加工して次工程へ排出することが出来る。更に分級により得た、過分な分散力による乳化を受けて所定内粒径より小さくなってしまったトナー粒子が含まれているスラリー液は乳化工程から排出する。所定内粒径より小さなトナー粒子は現状のままではトナーとしての使用は不可能であり、早期に工程外に排出した後、例えば原材料としてリサイクルするなどの使用方法が望ましい。この様に、本発明では必要な部分に必要なだけエネルギーを、つまりは乳化に対する最適なエネルギー掛ける事により、シャープな粒度分布を持つトナーを得ることが可能である。
【0020】
さらに、乳化段階で最適乳化エネルギーによる省エネルギー化にとどまらず、乳化段階以降にも省エネルギー効果が得られる。従来の製造方法では、乳化終了段階でのスラリー液は所定内外粒径のトナーを含み、このスラリー液を例えば脱溶剤工程や洗浄工程などの乳化後の工程に投入するので、トナーとして不充分な粒径の粒子までそれらの工程を経ている。その後分級工程にてトナーとして不充分な粒径の粒子を排除することが行われている。しかし、本発明を用いると乳化段階で所定内粒径のトナー粒子のみを得られれば、従来の製造方法での乳化工程から分級工程間の、トナーとして不充分な粒径の粒子に対する不必要な加工エネルギーも省くことが出来る。
【0021】
本発明に用いられる樹脂としてはスチレンアクリル樹脂、ポリオール樹脂、ポリエステル樹脂など通常のトナー用に用いられる樹脂であればどのようなものでも適用可能である。特に定着性の観点からフルカラー画像の再現にはポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては ポリエステル樹脂中に酸、アルコールのモノマーユニットに含まれる官能基とエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態である、変性ポリエステル樹脂が好ましい。
【0022】
例えば、ポリエステル末端をエステル結合以外のもので反応させたもの。具体的には末端に酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、活性水素化合物とさらに反応させ末端を変性したり伸長反応させたものも含まれる。
さらに活性水素基が複数存在する化合物であればポリエステル末端同士を結合させたものも含まれる(ウレア変性ポリエステル、ウレタン変性ポリエステルなど)。
【0023】
また、ポリエステル主鎖中に二重結合などの反応性基を導入し、そこからラジカル重合を起こして側鎖に炭素−炭素結合のグラフト成分を導入したり二重結合同士を橋かけしたものも含まれる(スチレン変性、アクリル変性ポリエステルなど)。
また、ポリエステルの主鎖中に構成の異なる樹脂成分を共重合させたり末端のカルボキシル基や水酸基と反応させたもの。例えば末端がカルボキシル基、水酸基、エポキシ基、メルカプト基によって変性されたシリコーン樹脂と共重合させたものも含まれる(シリコーン変性ポリエステルなど)。
【0024】
ウレア変性ポリエステル樹脂(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応物などが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(3)と反応させた物などが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
【0025】
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)および3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、または(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
【0026】
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0027】
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)および3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、および(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
【0028】
なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
【0029】
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
【0030】
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する。
【0031】
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0032】
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
【0033】
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
【0034】
さらに、必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
【0035】
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア変性ポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0036】
本発明のウレア変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。ウレア変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
【0037】
本発明においては、前記ウレア変性ポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は未変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
【0038】
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。
【0039】
本発明において、トナーバインダーとなるこれらの樹脂ののガラス転移点(Tg)は通常50〜70℃、好ましくは55〜65℃である。50℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステル樹脂の共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。トナーバインダーの貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10000dyne/cmとなる温度(TG’)が、通常100℃以上、好ましくは110〜200℃である。100℃未満では耐ホットオフセット性が悪化する。トナーバインダーの粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、通常180℃以下、好ましくは90〜160℃である。180℃を超えると低温定着性が悪化する。
【0040】
すなわち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましい。さらに好ましくは10℃以上であり、特に好ましくは20℃以上である。差の上限は特に限定されない。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10〜90℃であり、特に好ましくは20〜80℃である。
【0041】
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
【0042】
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。 マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
【0043】
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには三本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
【0044】
また、トナーバインダー、着色剤とともに離型剤としてワックスを含有させることもできる。本発明のワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。
【0045】
本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
【0046】
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンPー51、含金属アゾ染料のボントロンSー34、オキシナフトエ酸系金属錯体のEー82、サリチル酸系金属錯体のEー84、フェノール系縮合物のEー89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTPー302、TP一415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRAー901、ホウ素錯体であるLRー147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
【0047】
本発明において帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤、離型剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練する事もできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
【0048】
これらの樹脂、着色料、更には必要に応じて添加される帯電制御剤等を混合分散させる。この混合分散には通常の攪拌による混合機、より好ましくは高速回転体とステータを有すホモジナイザー、高圧ホモジナイザーの他ボールミル、ビーズミル、サンドミルといったメディアを用いた分散機など内容物が充分に均一分散される装置が適する。
【0049】
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
【0050】
乳化機を用いて、これら樹脂、着色料等の均一分散体の乳化液滴を水系媒体中に作成する。この乳化の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。回転羽根を有する乳化機としては、特に限定されるものではなく、乳化機、分散機として一般に市販されているものであれば使用することができる。例えば、ウルトラタラックス(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミクサー(特殊機化工業(株)製)、エバラマイルダー(荏原製作所(株)製)、TKパイプラインホモミクサー、TKホモミックラインフロー(特殊機化工業(株)製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機(株)製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工(株)製)等の連続式乳化機、クレアミックス(エムテクニック社製) 、フィルミックス(特殊機化工業(株)製)等のバッチまたは連続両用乳化機等が挙げられる。
【0051】
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。乳化時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。乳化時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは10〜98℃である。高温なほうが、樹脂、着色料等の均一分散体の粘度が低く、乳化が容易な点で好ましい。
この樹脂、着色料等の均一分散体内にて、樹脂が伸長または架橋反応を起こし、トナーバインダーとなる。
【0052】
トナーバインダーの重合反応例について述べる。樹脂、着色料等の均一分散体内では、プレポリマー(A)とアミン類(B)が反応し、トナーバインダーとなるウレア結合で変性されたポリエステルを得る。プレポリマー(A)とはポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下で150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して得られる水酸基を有するポリエステルに4、0〜140℃にてポリイソシアネート(3)を反応させたイソシアネート基を有するものである。ポリイソシアネート(3)を反応させる際およびプレポリマー(A)とアミン類(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる 。
【0053】
使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
【0054】
伸長または架橋反応時間は、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
【0055】
また、トナー組成物の油相の粘度を低くし、乳化可能とするために、変性ポリエステル(i)や(A)が可溶の揮発性溶剤を使用する。該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。その他アルコール、水等の水性媒体に溶解可能な溶剤を併用することによりトナー形状をさらに調節したすることもできる。トナー組成物100部に対する溶剤の使用量は、通常10〜900部である。
【0056】
トナー粒子となる乳化液滴は、水系媒体中で例えば上記の様にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)とその他の樹脂、着色料等のトナー組成物からなる分散体を、アミン類(B)と反応させて形成しても良いし、もしくはあらかじめ製造した変性ポリエステル(i)を用いても良い。
水系媒体中に乳化液滴を安定させて作るため、分散剤を用いることもある。使用できる分散剤の種類としては様々な物が挙げられる。以下、分散剤の種類について述べる。
【0057】
固体微粒子分散剤は水系媒体中で水に難溶の固体状で存在するものであり、平均粒径が0.01から1μmの微粒子のものが好ましい。
無機の固体微粒子分散剤の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
【0058】
さらに好ましくはリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、コロイド状酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども用いる事が出来る。特に水中でリン酸ナトリウムと塩化カルシウムを塩基性下反応させて合成したヒドロキシアパタイトが好ましい。
【0059】
有機物の固体微粒子分散剤としては低分子有機化合物の微結晶や高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるメタクリル酸等のカルボキシル基を有すモモノマーと共重合されたポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
固体微粒子分散剤を水中で調整後、リン酸三カルシウム塩などの酸に溶解可能な無機物質はあらかじめ塩酸等を必要量加え、部分的に溶解しておく。酸の添加量は無機物質を完全に溶解できる量の0.01%から10%が好ましく、より好ましくは0.1%から5%である。
【0060】
カルボキシル基を有す(メタ)アクリル酸と共重合された高分子微粒子などのアルカリに溶解可能な物を用いた場合は、水酸化ナトリウム等の塩基を必要量加え、部分的に溶解しておく。アルカリの添加量は無機物質を完全に溶解できる量の0.01%から10%が好ましく、より好ましくは0.1%から5%である。
【0061】
その他、乳化重合時併用もしくは後で加える分散剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αーオレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性荊、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやNーアルキルーN,Nージメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
【0062】
またフルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及ぴその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3一[オメガーフルオロアルキル(C6〜C11)オキシ〕ー1ーアルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3ー[オメガーフルオロアルカノイル(C6〜C8)一Nーエチルアミノ]ー1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及ぴ金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及ぴその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、NープロピルーN一(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)ーNーエチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
【0063】
商品名としては、サーフロンSー111、S−112、Sー113(旭硝子社製)、フロラードFCー93、FCー95、FCー98、FCーl29(住友3M社製)、ユニダインDS一101、DSーl02、(タイキン工莱社製)、メガファックFーll0、Fーl20、F一113、Fー191、Fー812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF一102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
【0064】
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族一級、二級もしくは二級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6一C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンSーl21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDSー202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEFーl32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF一300(ネオス社製)などが挙げられる。
【0065】
高分子系保護コロイドにより分散液滴の安定化を調節しても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、αーシアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β一ヒドロキシエチル、メタクリル酸β一ヒドロキシエチル、アクリル酸βーヒドロキシプロビル、メタクリル酸β一ヒドロキシプロピル、アクリル酸γーヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ一ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3ークロロー2一ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、Nーメチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエ一テル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
【0066】
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、残りの固体微粒子分散剤を溶解洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
【0067】
このような乳化によりトナー粒子を作るが、往々にして出来あがったトナー粒子の粒度分布幅が広い事がある。本発明では、この乳化時に分級機能を組み込むことによりシャープな粒度分布を持つトナー粒子の製造を達成しているが、通常はその広い粒度分布幅を持ったトナーを乳化工程以降の例えば洗浄や乾燥等の工程を経させた後、所望のシャープな粒度分布になるよう湿式もしくは乾式分級する。その際分級機としてはサイクロン、デカンター、遠心分離機、エルボージェット等を用いている。そこで得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることもある。本発明においては、この不要微粒子または粗粒子を通常よりも前工程、すなわち乳化工程にて排出し再利用できることにより無駄な加工エネルギー、労力を省けることが特徴となっている。
【0068】
乳化にてトナー粒子を作った後もしくは加えて湿式分級も行った後、トナー粒子表面もしくは内部に含有されている前記有機溶剤や分散剤など、トナー粒子とするために不要な物質を取り除く洗浄作業が行われる。洗浄水として使用するのは低電気伝導度を有するイオン交換水が好ましい。また、これらの不要な物質を洗浄除去するために、洗浄水中に酸やアルカリを混入することもある。
更に工程中で凝集したトナー粒子を元の微粒子に解砕する工程を経た後、篩にかけて残存する粗粒子を取り除く工程を経る。
【0069】
このようにして得られた乾燥後のトナーの粉体を帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、クリーニング性向上剤などの外添剤とともに混合し、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、複合体粒子をつくる。具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
【0070】
外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
【0071】
この他 高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
【0072】
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
【0073】
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、Dvが0.01から1μmのものが好ましい。
【0074】
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。
【0075】
また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
【0076】
以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
【実施例】
(原材料の調整)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部・スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液]とする。
【0077】
さらに[微粒子分散液]83部に水990部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。
これを[水相]とする。
【0078】
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル]を得た。
【0079】
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリツト酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応させ[中間体ポリエステル]を得た。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[A油相]を得た。
【0080】
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物]を得た。
水1200部、カーボンブラック(Printex35 デクサ製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、 ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ]を得た。
【0081】
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル]378部、カルナバWAX11O部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液]を得た。
【0082】
[原料溶解液]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液]を得た。
[顔料・WAX分散液]664部、[ケチミン化合物]5.9部を容器に入れ、ディスパーにて充分に混合し [B油相]を得る。
【0083】
(使用設備・機器)
本発明を行うにあたり使用した設備・機器の概略図を後記しておりその簡単な説明を行う。
図1は本発明による、二液分離式湿式分級機を連続乳化設備に組込んだ概略図である。実施例1にて用いている。
図2は本発明による、三液分離式湿式分級機を連続乳化設備に組込んだ概略図である。実施例3にて用いている。
図3は比較例1に用いた、従来の分級機構のない連続乳化設備の概略図である。
図4は実施例1にて用いた設備に組込んである二液分離式湿式サイクロン分級機の詳細図である。
図5は実施例3にて用いた設備に組込んである三液分離式湿式サイクロン分級機の詳細図である。
【0084】
まず、今回の実施例、比較例で共通条件となる、すなわち、図1,2,3において、《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》に[A油相] と[B油相]と [水相]の混合液が送られる過程を説明する。
【0085】
図1に本発明による、二液分離式湿式分級機を連続乳化設備に組込んだ概略図を示す。《001[A油相]用タンク》内の[A油相]および《002[B油相]用タンク内》の[B油相]は、それぞれ《004送液ポンプ(ロータリーポンプ)》にて《005スタテッィクミキサー》へ送り込まれる。送液量は[A油相]7.4部に対し、[B油相]を60.4部となる様に調整する。ここで充分に混合され一様になったもの([油相]と呼ぶ)は、同様に《003[水相]用タンク》から送り出された[水相]101.6部と《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》(T.K.パイプラインホモミクサー2SL型、特殊機化工業(株)製)の直前にて合流し、《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》にて多大なせん断力を受け、乳化される。
【0086】
この時、[水相]媒体中に微小な[油相]液滴が存在するスラリー液となる。このスラリー液は《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》の排出口側から排出される。この実験において、《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》の回転数は8400rpmとし、[A油相] と[B油相]と [水相]の送液量は前記の混合割合にて、合わせて3.0kg/minとなるようにした。また、液に加えられるせん断エネルギーによる液温上昇を冷却器により抑え、常時30℃を維持した。
【0087】
実施例1
本発明による、連続乳化機構内に二液分離式湿式分級機を組込んだ設備(図1)を用いて、連続乳化実験を行った。
《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》の排出側から排出されたスラリー液は《102遠心力付加用ポンプ》にて加速され、《101二液分離式湿式サイクロン分級機》へ図4に示す《401液流入口》より流入する。この《101二液分離式湿式サイクロン分級機》内にて高速回転しているスラリー液内の、[油相]液滴すなわちトナー粒子は、粒径の違いにより受ける遠心力が異なる。
【0088】
つまり、大きな粒径を持つ粒子はより外側へ、小さな粒径を持つ粒子はより内側へ集まる。外側に集まった所定粒径よりも大きな粗粒子を含んだスラリー液は、図4に示す《402大粒径粒子排出口》より排出され《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》へ再投入し、再度せん断力を与え所定内粒径を作る。それ以外の所定粒径以下の小さな微粒子を含んだスラリー液は図4に示す《403小粒径粒子排出口》より排出され、《008 所定内粒径トナー回収タンク》へ送った。《102遠心力付加用ポンプ》の吐き出し流速は湿式サイクロン分級機内でスラリー液が受ける遠心力が1600Gとなるように設定した。
【0089】
実施例2
この実施例2では、実施例1と設備は全く同じとして、《102遠心力付加用ポンプ》の吐き出し流速を湿式サイクロン分級機内でスラリー液が受ける遠心力が1300Gとなるように設定し、連続乳化実験を行った。
【0090】
実施例3
実施例1、2とは異なり、図2に示すように二液分離式湿式サイクロンの代わりに《201三液分離式湿式サイクロン》(図5)を用いた。《102遠心力付加用ポンプ》の吐き出し流速は湿式サイクロン分級機内でスラリー液が受ける遠心力が1600Gとなるように設定した。三液分離式湿式サイクロンにより分けられた、所定粒径よりも大きな粗粒子を含んだスラリー液は、図5に示す《502大粒径粒子排出口》より排出され《007乳化機(パイプラインホモミキサー)》へ再投入し、再度せん断力を与え所定内粒径を作るようにした。所定粒径よりも小さな微粒子を含んだスラリー液は《504小粒径粒子排出口》より排出され、《203所定内粒径以下の微粒子トナー回収タンク》へ送った。そして、《503中粒径粒子排出口》より排出されるスラリー液を《008所定内粒径トナー回収タンク》へ回収した。
【0091】
比較例1
図3に示すような通常行われている、分級機能を持っていない連続乳化工程で実験を行った。この時、[油相] とと [水相]の投入により、次第に溢れ出してくるスラリー液をそのまま、《008所定内粒径トナー回収タンク》へ回収した。
【0092】
(評価方法)
以上の実施例および比較例により得た、それぞれの《008所定内粒径トナー回収タンク》内のスラリー液に含まれるトナー粒子のDvおよび、Dv/Dpを測定した。トナーのDv及びDv/DpはコールターマルチサイザーIII(コールター社製)を用い、パーソナルコンピューター
(IBM社製)を接続し専用解析ソフト(コールター社製)を用いてデータ解析した。Kd値は10μmの標準粒子を用いて設定し、アパーチャカレントはオートマティックの設定で行なった。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0093】
その他に、ISOTON −II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、100μmアパーチャーチューブを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を5万カウント測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わるDv及びDpを求めた。Dv/Dpが1.0に近いほど粒度分布がシャープである。
【0094】
ついで本発明で製造したシャープな粒度分布のトナーの画像特性を評価する為、この混合液を攪拌棒および温度計付の容器に移し、ラウリル硫酸ナトリウムを0.3部加え、30分室温下で攪拌溶解した。ついで30℃、50mmHgの減圧下で溶剤を除去した。ここで、分級していない比較例1のスラリー液のみ遠心力を用いた湿式分級を行いトナー微粒子を除いた。そして実施例1、2、3および比較例1のスラリー液にそれぞれ35%濃塩酸を120部加えた後に、濾別、得られたケーキを蒸留水に再分散してろ過する操作を3回繰り返し洗浄した。
【0095】
その後40℃24時間減圧乾燥しトナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部を加えヘンシェルミキサーにて混合した。これら外添剤処理を施したトナー5部とシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が40μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95部からなる現像剤を調製した。帯電量は、トナーの十分な現像性を得る事と逆帯電トナーによる地汚れを防止する為に、絶対値で15〜25(μc/g)程度になるように攪拌時間と速度を調節し、現像剤を作成した。
【0096】
今回評価した画像特性項目である、細線再現性はこの現像剤を中間転写方式の市販カラー複写機(イマジオカラー5000;リコー社製)の定着オイル部分を除去した改造機に入れ、画像占有率7%の印字率でリコー社製6000ペーパーを用いてランニングを実施して行った。その時の初期10枚目の画像と3万枚目の画像の細線部を原稿と比較し、光学顕微鏡で100倍で拡大観察し、ラインの抜けの状態を段階見本と比較しながら5段階で評価した。いずれも ◎ > ○ > ●>△ > ×の順に画像品質が高い。特に×の評価は製品として採用できないレベルである。
【0097】
また、今回の実験より実際にトナーを製造した場合(100t/月と仮定)、製造にかかるトータルコストの比較を行い、製造コスト比として、材料費、人件費、設備費、エネルギー費から算出した。
実施例1,2,3および比較例1におけるこれら評価法による比較は下記表1のようになった。
【0098】
【表1】
Figure 2005004021
【0099】
表1から判るように、本発明の特徴である分級機構を乳化工程に組込んだ実施例1,2,3は分級機構を持たない通常の乳化工程(比較例1の乳化工程後)に比べてDv/Dpの値がより1.0に近く、粒度分布がシャープになっていることが解る。更には二液分離式よりも三液分離式のほうがシャープな粒度分布となっている。画像評価の結果は粒度分布の広がり度合いと比例していて、三液分離式が最も良い結果となった。また、二液分離式において付加遠心力が1300Gだと、粒度分布はやや広くなっていることがわかる。1600Gでは粒度分布幅はよりシャープになり、画像評価結果も良くなっている。
また製造コストを比較すると、本発明を行う事により、材料や工数の削減、無駄なエネルギーや労力削減の効果が現れていることが判る。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のトナー製造方法においては、高品質な画像を形成し得るトナーを、乳化工程中に分級機構を組み入れることにより、エネルギーの無駄を省くことができ、低コストにて製造することが可能となる。
【0101】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、二液分離式湿式分級機を連続乳化設備に組込んだ概略図である。
【図2】本発明による、三液分離式湿式分級機を連続乳化設備に組込んだ概略図である。
【図3】従来の、分級機構のない連続乳化設備の概略図である。
【図4】二液分離式湿式サイクロン分級機詳細図
【図5】三液分離式湿式サイクロン分級機詳細図
【0102】
【符号の説明】
001 [A油相]用タンク
002 [B油相]用タンク
003 [水相]用タンク
004 送液ポンプ(ロータリーポンプ)
005 スタテッィクミキサー
006 冷却器
007 乳化機(パイプラインホモミキサー)
008 所定内粒径トナー回収タンク
101 二液分離式湿式サイクロン分級機
102 遠心力付加用ポンプ
201三液分離式湿式サイクロン分級機
203 所定内粒径以下の微粒子トナー回収タンク
401 液流入口
402 大粒径粒子排出口
403 小粒径粒子排出口
501液流入口
502 大粒径粒子排出口
503 中粒径粒子排出口
504 小粒径粒子排出口

Claims (6)

  1. 少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解または分散し、該溶解物または分散物を水系媒体中で連続乳化する工程を含むトナーの製造方法であって、前記連続乳化する工程中において分級機構を有することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 得られたトナーの体積分布から求めた体積基準の体積平均粒径(Dv)が3〜10μmであり、体積平均粒径(Dv)を個数分布から求めた個数基準の個数平均粒径(Dp)で除した値(Dv/Dp)が1.05〜1.25であることを特徴とする請求項1記載のトナーの製造方法。
  3. 分級機構が遠心力を利用した分級機構であることを特徴とする請求項1記載のトナーの製造方法。
  4. 分級機構が湿式サイクロンであり、与える遠心効果が1500G以上であることを特徴とする請求項3記載のトナーの製造方法。
  5. 分級機構が三液分離型であり、所定内粒径より大きな粒子は乳化工程に戻し、所定内粒径より小さな粒子は工程外に排出し、所定内粒径の粒子は次工程に送ることを可能とした請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項の製造方法により得られたトナー
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