JP2005002838A - オイル通路の結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル通路の結合箇所のシール性を確実に確保して、オイル漏れやエアレーションに起因する潤滑不良を未然に防止できるオイル通路の結合構造を提供する。
【解決手段】ベアリングキャップ5側にオイル供給路21を形成する一方、ベアリングキャップ5の下側に固定されたバランサハウジング11側にオイル受取路22を形成し、バランサハウジング11にオイル受取路22を中心とした円形状で上方に向けて縮径する嵌合部25を形成し、嵌合部25をオイル供給路25内に嵌合させて、嵌合部25の下部を塑性変形させてベアリングキャップ5の下面10aとバランサハウジング11の上面13aとの間で圧潰させてシール性を確保する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は異なる部材間に亘って形成されたオイル通路の結合構造に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
例えばエンジンの各部には、軸受等を潤滑するためのオイルを案内するオイル通路が形成されており、この種のオイル通路が異なる部材間に亘って形成されている場合、オイル通路の結合箇所のシールが不完全であると、オイル漏れによる油圧低下やエアレーションによるオイル中への空気の巻込み等を生じて、オイル通路の下流側において正常な潤滑が期待できなくなる。そこで、一般にオイル通路の結合箇所にはシール対策が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、当該特許文献1に記載されたオイル通路の結合構造を述べると、オイル通路は、シリンダブロック、シリンダブロックの下側でクランク軸を支持するベアリングキャップ、ベアリングキャップの下側に固定されたギャラリ部材に亘って形成されている。オイルポンプから供給されたオイルの一部はオイル通路によりシリンダブロック側からベアリングキャップを経てギャラリ部材に供給され、ギャラリ部材内で分配された後にベアリングキャップを経て上記クランク軸或いはシリンダブロックに設けられたバランサ軸の軸受部に案内されて潤滑に利用される。
【0004】
そして、シリンダブロックとベアリングキャップ間、及びベアリングキャップとギャラリ部材間において、各オイル通路の外周には筒状の位置決めピンが嵌合し、この位置決めピンにより互いに結合された両部材を位置決めすると共に、オイル通路のシール性を確保している。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−72527号公報(第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたオイル通路の結合構造は、位置決めに用いられる周知の位置決めピンをシール対策に流用しているに過ぎず、シール性を確保する機能としては十分とは言い難かった。即ち、位置決めピンはオイル通路の拡径された開口部に単に嵌合しているだけのため、オイル通路の内周と位置決めピンの外周との間隙を完全に防止することは困難であり、僅かな間隙を介してオイル漏れやエアレーションが生じて、下流側に位置するクランク軸やバランサ軸の軸受部に潤滑不良が生じる虞があった。
【0007】
又、オイル通路の結合箇所毎に位置決めピンを必要とするため部品点数が増加すると共に、組付工程では位置決めピンの嵌合操作を要することから組立作業が煩雑化し、ひいては製造コスト高騰の要因となり、しかも、組付工程での位置決めピンの組込み忘れは、上記オイル漏れやエアレーションに起因する軸受部の潤滑不良に直結するという問題もあった。
【0008】
本発明の目的は、オイル通路の結合箇所のシール性を確実に確保して、オイル漏れやエアレーションに起因する潤滑不良を未然に防止でき、且つ、別部品を要することなく製造コストの高騰や部品の組込み忘れによるトラブルを未然に回避することができるオイル通路の結合構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、鉄系材料からなる第1の部材とアルミ系材料からなる第2の部材とを相互に当接させて連結し、第1の部材及び第2の部材の当接面を境界として、第1の部材に形成した第1オイル通路と第2の部材に形成した第2オイル通路とを連通させたオイル通路の結合構造において、第2の部材の当接面に、第1の部材側に向けて縮径して第1オイル通路の内径より基端部が大径で先端部が小径となるように嵌合部を突設すると共に、嵌合部の先端面に第2オイル通路を開口させ、嵌合部を第1オイル通路内に嵌合し、嵌合部の基端部を塑性変形させて第1の部材と第2の部材との当接面の間で圧潰させたものである。
【0010】
従って、第1の部材と第2の部材とが連結されると、第2の部材の嵌合部が第1の部材の第1オイル通路内に嵌合されて、第1オイル通路と第2オイル通路との間でオイルの流通が可能となる。このとき、鉄系材料からなる第1の部材の第1オイル通路に比較してアルミ系材料からなる第2の部材の嵌合部は軟らかいため、第1オイル通路の内径より大きな嵌合部の基端部は塑性変形しながら第1オイル通路内に嵌合し、塑性変形した部分が第1の部材と第2の部材との当接面の間で圧潰される。
【0011】
その結果、第1の部材と第2の部材とは嵌合部の嵌合により位置決めされるのみならず、嵌合部が圧潰することで当接面の間がシールされる。そして、嵌合部の塑性変形した部分は、常に第1の部材と第2の部材の当接面の形状に倣って圧潰するため、十分なシール性を確保可能となり、第1オイル通路及び第2オイル通路を確実に結合して、この結合箇所でのオイル漏れやエアレーションが未然に防止される。
【0012】
又、第2の部材に形成した嵌合部を第1の部材の第1オイル通路内に嵌合させるだけのため、部品点数は全く増加しないと共に、組立作業では第1の部材及び第2の部材を通常通りに連結するだけでよいため、組立作業が簡略化され、更に、別部品を要しないため、部品の組込み忘れによるオイル漏れやエアレーション等を未然に回避可能となる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1において、第1の部材が、エンジンのシリンダブロックに固定されてクランク軸を回転可能に支持し、クランク軸の軸受部に一端側を接続するように第1オイル通路が形成されたベアリングキャップであり、第2の部材が、ベアリングキャップに固定されてバランサ軸を回転可能に支持し、バランサ軸の軸受部に一端側を接続するように第2オイル通路が形成されたバランサハウジングであり、ベアリングキャップとバランサハウジングとの当接面で第1オイル通路及び第2オイル通路の他端側を連通させると共に、第1オイル通路内にバランサハウジングに突設した嵌合部を嵌合させたものである。
【0014】
従って、エンジンのシリンダブロックにはベアリングキャップが固定されてクランク軸を回転可能に支持し、このベアリングキャップにはバランサハウジングが固定されてバランサ軸を回転可能に支持し、クランク軸の軸受部を潤滑するオイルの一部が第1オイル通路及び第2オイル通路を経てバランサ軸の軸受部に供給される。
【0015】
ここで、下流側のバランサ軸の軸受部に正常な油膜を形成するためには、第1オイル通路及び第2オイル通路を経て高い油圧でオイルを供給する必要があるが、嵌合部の圧潰によりシール性が確保されているため、このような高い油圧にも十分に耐えてバランサ軸の軸受部にオイルを確実に供給可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をエンジンのベアリングキャップとバランサハウジング間のオイル通路の結合構造に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のオイル通路の結合構造が適用されたエンジンを示す断面図、図2は同じくエンジンを示す側断面図、図3は同じくエンジンを示す底面図である。
【0017】
エンジン1は直列3気筒ガソリンエンジンとして構成され、図1に示すように傾斜状態で車両に搭載されている。エンジン1のシリンダブロック2には図2,3の右方より#1、#2、#3の各気筒の順にシリンダ3が形成され、シリンダブロック2の左側(後方)には図示しない変速機が接続されている。シリンダブロック2内にはシリンダ3の列設方向に沿って4箇所に断面半円状をなすベアリング保持部2aが形成され、これらのベアリング保持部2aと対応するようにシリンダ3の列設方向に沿ってクランク軸4(図2に先端のみを示す)が配設されている。
【0018】
シリンダブロック2の各ベアリング保持部2aにはそれぞれベアリングキャップ5(第1の部材)が配設され、各ベアリングキャップ5はボルト6によりシリンダブロック2に固定されている。これらのベアリングキャップ5に形成された断面半円状のベアリング保持部5aはシリンダブロック2側のベアリング保持部2aと対応し、内周に嵌め込まれた図示しないクランクベアリングを介してクランク軸4のジャーナル部4a(図1に示す)をそれぞれ回転可能に支持している。
【0019】
シリンダブロック2の下側には図示しないボルトによりオイルパン7が固定され、このオイルパン7によりシリンダブロック2の下側が閉鎖されている。オイルパン7内において、シリンダブロック2の下面の周囲4箇所にはねじ孔8が形成される一方、各ベアリングキャップ5の下面にはそれぞれ雌ねじボス9及び供給側ボス10が隣接して突設されている。
【0020】
上記ねじ孔8及び各雌ねじボス9に形成されたねじ孔9aを用いて、オイルパン7内のシリンダブロック2の下側にはバランサハウジング11(第2の部材)がボルト12(図1に示す)により固定されており、上記各ベアリングキャップ5の雌ねじボス9及び供給側ボス10の下面10a(当接面)には、バランサハウジング11上に形成された受取側ボス13の上面13a(当接面)が当接している。ここで、本実施形態では、ベアリングキャップ5が鋳鉄で製作される一方、バランサハウジング11はアルミで製作されている。
【0021】
図2に示すように、#1気筒の前側のベアリングキャップ5、及び#2気筒と#3気筒との間のベアリングキャップ5と略対応するように、バランサハウジング11内の前後2箇所には断面円状の軸受孔11aが形成されている。バランサハウジング11内には偏心位置に複数のウエイト14aを備えたバランサ軸14が上記クランク軸4と平行に配設され、バランサ軸14の前後2箇所のジャーナル部14bは軸受孔11aによりそれぞれ回転可能に支持されている。
【0022】
クランク軸4の先端には駆動ギア15が装着され、この駆動ギア15はバランサ軸14の先端に装着された被動ギア16と噛合している。クランク軸4の回転に同期してバランサ軸14は逆方向に回転され、これにより各気筒のピストンやコンロッドの上下運動によって発生する起振力が相殺される。
一方、図1,2に示すように、シリンダブロック2内の一側にはクランク軸4と平行にオイル供給用のメインギャラリ17が形成され、エンジン1の運転中には図示しないオイルポンプからのオイルがメインギャラリ17内に供給される。シリンダブロック2の各ベアリング保持部2aには半円状の内周に沿って上部オイル溝18が形成され、各上部オイル溝18内はオイル分配路19を介して上記メインギャラリ17とそれぞれ連通する一方、上記クランクベアリングのオイル孔を介してクランク軸4のジャーナル部4aと連通している。
【0023】
従って、メインギャラリ17内のオイルは各オイル分配路19を経て各上部オイル溝18内に供給され、更にクランクベアリングのオイル孔を経てクランク軸4のジャーナル部4aに供給され、ジャーナル部4aとクランクベアリングとの間で潤滑作用を奏する。
又、#1気筒の前側のベアリングキャップ5、及び#2気筒と#3気筒との間のベアリングキャップ5のベアリング保持部5aには、半円状の内周に沿って下部オイル溝20が形成され、これらの下部オイル溝20はシリンダブロック2側の上部オイル溝18と連続して環状をなし、クランクベアリングの周囲を取り囲んでいる。それぞれの下部オイル溝20の一側にはオイル供給路21(第1オイル通路)の一端が接続され、オイル供給路21の他端は上記供給側ボス10の下面10aに開口している。
【0024】
尚、本実施形態ではベアリングキャップ5の共用化のために、下部オイル溝20及びオイル供給路21を形成しない側の2つのベアリングキャップ5にも供給側ボス10を設けたが、これらのベアリングキャップ5については供給側ボス10を省略してもよい。
一方、供給側ボス10のオイル供給路21の開口部と対応するように、バランサハウジング11側の受取側ボス13の上面13aにはオイル受取路22(第2オイル通路)の一端が開口し、各オイル受取路22の他端はバランサハウジング11の前後の軸受孔11a内にそれぞれ開口している。従って、上記のようにメインギャラリ17からのオイルは上部オイル溝18内に供給されてクランク軸4の軸受部の潤滑に利用されると共に、オイルの一部は上部オイル溝18内から下部オイル溝20内を経てオイル供給路21及びオイル受取路22に案内された後に、バランサハウジング11の軸受孔11aとバランサ軸14のジャーナル部14bとの間で潤滑作用を奏する。
【0025】
一方、上記供給側ボス10側のオイル供給路21と受取側ボス13側のオイル受取路22との連結箇所には、シール性の確保、及びバランサハウジング11の位置決めを目的とした対策が実施されており、以下、その詳細を説明する。
図4はオイル供給路21とオイル受取路22との結合箇所を示す部分拡大図、図5はオイル供給路21とオイル受取路22との結合前の状態を示す部分拡大図、図6はオイル供給路21と嵌合部25との関係を示す図5の平面図である。
【0026】
まず、図5,6に基づいて結合前の供給側ボス10と受取側ボス13の形状を説明すると、バランサハウジング11側の受取側ボス13の上面13aには嵌合部25が突設され、この嵌合部25はオイル受取路22の開口部を中心とした円形状をなして、嵌合部25の上面(先端面)にオイル受取路22が開口している。又、嵌合部25は上方に向けて縮径する断面台形状、換言すると円錐の上部を平坦に削り取った形状をなしている。例えば嵌合部25は、受取側ボス13の上面13を研削する際に所期形状に嵌合部25を削り残すことで形成されている。
【0027】
そして、ベアリングキャップ5側のオイル供給路21の内径dに対して、嵌合部25の最上部(先端部)の外径D1は小さく、嵌合部25の最下部(基端部)の外径D2は大きく設定されており(D1<d<D2)、オイル供給路21の開口部には面取り部26が形成されている。
シリンダブロック2及びベアリングキャップ5に対してバランサハウジング11がボルト12により固定された状態では、図4に示すように嵌合部25がオイル供給路21内に最下部まで嵌合すると共に、供給側ボス10の下面10aに受取側ボス13の上面13aが当接しており、オイル供給路21とオイル受取路22とが結合してオイルの流通を可能としている。
【0028】
鋳鉄製のベアリングキャップ5に形成されたオイル供給路21に比較してアルミ製のバランサハウジング11に形成された嵌合部25は軟らかいため、この状態においてオイル供給路21の内径dより径が大きい嵌合部25の下部は塑性変形しながらオイル供給路21内に嵌合しており、所定ピッチだけ離間した2箇所での嵌合によりベアリングキャップ5に対してバランサハウジング11が位置決めされている。又、嵌合部25の塑性変形した部分(換言すれば、嵌合部25におけるオイル供給路21の内径dより外周側の部分)は、供給側ボス10の下面10aと受取側ボス13の上面13aとの間で圧潰されている。
【0029】
つまり、オイル供給路21に対する嵌合部25の嵌合によりバランサハウジング11を位置決めするのみならず、嵌合部25の塑性変形した部分を供給側ボス10の下面10aと受取側ボス13の上面13aとの間で圧潰させることで、これらの面10a,13aの間のシール性を確保している。嵌合部25の塑性変形した部分は、常に供給側ボス10の下面10aと受取側ボス13の上面13aの形状に倣って圧潰するため、これらの面10a,13aが譬え何らかの要因で所期の加工精度や表面粗さを満足していない場合であっても、それに倣った嵌合部25の圧潰により十分なシール性が確保される。
【0030】
ここで、下流側のバランサ軸14の軸受部で正常な油膜を形成するために、バランサ軸14の軸受部にはメインギャラリ17からのオイルが減圧されることなく直接的に供給されている。従って、オイル供給路21とオイル受取路22との結合箇所は、その高い油圧に耐え得ることが要求されるが、上記嵌合部25の圧潰により十分なシール性が確保されているため、オイル漏れやエアレーションを生じることなくバランサ軸14の軸受部にオイルを確実に供給し、もってバランサ軸14の軸受部の潤滑不良を未然に防止することができる。
【0031】
一方、以上のオイル通路の結合構造を実施するにはバランサハウジング11の受取側ボス13に嵌合部25を形成するだけでよく、部品点数は全く増加しないと共に、エンジン組立工程では通常通りボルト12の締付け操作だけで簡単にバランサハウジング11を固定でき、組立作業を簡略化できる。
又、上記のようにオイル供給路21の内径dと嵌合部25の外径D1,D2とを所定の大小関係にする必要があるものの、嵌合部25を塑性変形さえできれば各径d、D1,D2に厳密な交差は要求されず、一方、2箇所のオイル供給路21及び2箇所の嵌合部25のピッチについても、多少の誤差が生じていても嵌合部25の塑性変形によりガタツクことなくバランサハウジング11を位置決め可能であるため、厳密な交差は要求されない。よって、以上の部品点数の減少、組立作業の簡略化、各部に要求される交差等の要因により、全体としての製造コストを大幅に低減することができる。
【0032】
しかも、先行技術で説明した位置決めピンのような別部品を要しないため、部品の組込み忘れによりオイル漏れやエアレーション等のトラブルが発生する虞もなく、ひいてはエンジン1の信頼性を向上できるという利点も得られる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、エンジン1のベアリングキャップ5とバランサハウジング11間のオイル通路21,22の結合構造に具体化したが、適用する対象はこれに限らず、エンジン以外の機械部品に形成されたオイル通路の結合構造として具体化してもよい。
【0033】
更に、エンジン1を対象とする場合であっても別の箇所に適用してもよく、例えばオイルポンプとシリンダブロックとの間のオイル通路の結合構造に具体化してもよい。この場合、鋳鉄製のシリンダブロックに対してオイルポンプのケーシングをアルミで製作し、ケーシングに形成した嵌合部をシリンダブロック側のオイル通路内に嵌合させれば、上記実施形態と同様に嵌合部の圧潰によりシール性を確保することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明のオイル通路の結合構造によれば、オイル通路の結合箇所のシール性を確実に確保して、オイル漏れやエアレーションに起因する潤滑不良を未然に防止でき、且つ、別部品を要することなく製造コストの高騰や部品の組込み忘れによるトラブルを未然に回避することができる。
【0035】
請求項2の発明のオイル通路の結合構造によれば、請求項1に加えて、バランサ軸に供給されるオイルの高い油圧にも十分に耐え、確実なオイル供給によりバランサ軸の潤滑不良を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のオイル通路の結合構造が適用されたエンジンを示す断面図である。
【図2】同じくエンジンを示す側断面図である。
【図3】同じくエンジンを示す底面図である。
【図4】オイル供給路とオイル受取路との結合箇所を示す部分拡大図である。
【図5】オイル供給路とオイル受取路との結合前の状態を示す部分拡大図である。
【図6】オイル供給路と嵌合部との関係を示す図5の平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 シリンダブロック
4 クランク軸
5 ベアリングキャップ(第1の部材)
10a 下面(当接面)
11 バランサハウジング(第2の部材)
13a 上面(当接面)
14 バランサ軸
21 オイル供給路(第1オイル通路)
22 オイル受取路(第2オイル通路)
25 嵌合部

Claims (2)

  1. 鉄系材料からなる第1の部材とアルミ系材料からなる第2の部材とを相互に当接させて連結し、該第1の部材及び第2の部材の当接面を境界として、上記第1の部材に形成した第1オイル通路と上記第2の部材に形成した第2オイル通路とを連通させたオイル通路の結合構造において、
    上記第2の部材の当接面に、上記第1の部材側に向けて縮径して上記第1オイル通路の内径より基端部が大径で先端部が小径となるように嵌合部を突設すると共に、該嵌合部の先端面に上記第2オイル通路を開口させ、該嵌合部を上記第1オイル通路内に嵌合し、該嵌合部の基端部を塑性変形させて上記第1の部材と第2の部材との当接面の間で圧潰させたことを特徴とするオイル通路の結合構造。
  2. 上記第1の部材は、エンジンのシリンダブロックに固定されてクランク軸を回転可能に支持し、該クランク軸の軸受部に一端側を接続するように上記第1オイル通路が形成されたベアリングキャップであり、上記第2の部材は、上記ベアリングキャップに固定されてバランサ軸を回転可能に支持し、該バランサ軸の軸受部に一端側を接続するように上記第2オイル通路が形成されたバランサハウジングであり、
    上記ベアリングキャップと上記バランサハウジングとの当接面で上記第1オイル通路及び上記第2オイル通路の他端側を連通させると共に、該第1オイル通路内に上記バランサハウジングに突設した上記嵌合部を嵌合させたことを特徴とする請求項1記載のオイル通路の結合構造。
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