JP2005002585A - キャピタル部材及びこれを使用したrcft柱の施工方法 - Google Patents

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岳彦 斎藤
Mitsutake Ihira
光勇 井平
Shinya Nishimoto
信哉 西本
Takayuki Nihei
隆行 仁平
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Abstract

【課題】地下RC造部分から地上S造部分に切り替わるキャピタル部における複雑な配筋部分の施工の精度、スピード、コスト、品質を確保するために、キャピタル部をプレキャスト化するものである。
【解決手段】相対する鉄筋コンクリート柱3の柱頭部と鉄筋コンクリート鋼管柱2の脚部との接合に使用するプレキャスト製の柱体形状のキャピタル部材1であって、予め前記キャピタル部材1が、前記鉄筋コンクリート柱3との接触面から前記鉄筋コンクリート鋼管柱2との接触面までを貫く前記鉄筋コンクリート鋼管柱2の柱主筋の挿通孔と、前記鉄筋コンクリート柱3との接触面から前記鉄筋コンクリート柱3の柱主筋を嵌合するスリーブ継手とを有しており、また、前記鉄筋コンクリート鋼管柱2を固定するためのアンカーボルト11が予め埋設してなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート柱の頭部と鉄筋コンクリート鋼管柱の脚部との接合に使用するキャピタル部材及びこれを使用した鉄筋コンクリート鋼管柱の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリート鋼管柱(以下「RCFT柱」という)を使用するビル等の大型の建築物において、鉄筋コンクリート柱(以下「RC柱」という)部からRCFT柱部に切り替わるキャピタル部には、柱主筋、梁主筋、アンカーボルト、キャピタル配筋が混在しているため、ミリ単位の施工精度を確保する必要がある。しかしながら、通常階高が約5mあるためキャピタル部の施工は高所作業となり、型枠との取り合いなども考慮すると、現場施工によるミリ単位の施工精度の確保は困難である。
そのため、これらのキャピタル部における柱・梁接合部をプレキャスト化することにより、現場施工による配筋工や型枠工等の煩雑な作業を省き、簡易な施工方法で安定した品質を確保することが可能な方法が開発されている。
【0003】
例えば、図11に示すような所定の位置に柱及び梁の主鉄筋を挿通する貫通孔120を有する柱梁接合部用のブロック110を用いて、貫通孔120に柱用主鉄筋や梁用主鉄筋を挿通した後、柱用コンクリート及び梁用コンクリートを打設することによりキャピタル部を構築する方法(特許文献1参照)や、図12に示すようなシース管による貫通孔240が設けられたプレキャスト製の梁部材220に上下から柱部材210の主筋230の端部を挿入してグラウト材を充填することにより、上下の柱部材210を接合するスリーブ継手式のジョイント方法(特許文献2参照)が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−17481号公報([0005]〜[0009]、図1)
【特許文献2】
特許第3362720号公報([0022]〜[0024]、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来方法によるキャピタル部の施工方法には、下記に示すような問題点がある。
(1)RC柱の最上部となるキャピタル部では、キャピタル部内で止まる柱主筋とキャピタル部を貫通する柱主筋とが混在している場合があるため、上述の従来方法では収まりがつかず、調整が必要となり手間がかかる。
(2)キャピタル部のコンクリートの設計基準強度は、一般部(柱、梁等)のコンクリートの設計基準強度に比べ1.5〜2倍程度の強度が必要となるため、部位別に異なるコンクリート強度の品質確保に多大な労力と時間が必要となる。
【0006】
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、地下RC造部分から地上S造部分に切り替わる部分であるキャピタル部における複雑な配筋部分の施工の精度、スピード、コスト、品質を確保するために、キャピタル部をプレキャスト化したキャピタル部材を提供するとともにこれを使用したRCFT柱の施工方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に係る発明は、相対するRC柱の柱頭部とRCFT柱の脚部との接合に使用するプレキャスト製の柱体形状のキャピタル部材であって、予め前記キャピタル部材が、前記RC柱との接触面から前記RCFT柱との接触面までを貫く前記RCFT柱の柱主筋の挿通孔と、前記RC柱との接触面から前記RC柱の柱主筋を嵌合するスリーブ継手とを有してなることを特徴とする。
【0008】
かかるキャピタル部材は、予め挿通孔を配置することにより、RC柱の柱頭部まで延設するRCFT柱の主筋を挿通してRC柱とRCFT柱との一体化が可能となり、スリーブ継手を配置することにより、RC柱の柱頭部から突出してキャピタル内で止まるRC柱の主筋を固定し、キャピタル部材とRC柱との一体化を可能とすることができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のキャピタル部材であって、前記RCFT柱を固定するためのアンカーボルトが予め埋設してなることを特徴とする。
【0010】
かかるキャピタル部材は、予めアンカーボルトが埋設されてあることにより、キャピタル部材上面の所定の位置にRCFT柱を載置して、アンカーボルトにてRCFT柱脚部を締着することにより、RC柱とRCFT柱との一体化が可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のキャピタル部材であって、予め前記挿通孔と直交する方向に梁主筋を配筋してなることを特徴とする。
【0012】
かかるキャピタル部材は、RC柱とRCFT柱と梁との接合部に使用される接合部材であって、予め所定のピッチによる梁主筋の配筋がなされているため、柱と梁との接合部における複雑は配筋作業の手間を要することなく、柱と梁との接合を早期施工にて行うことが可能となる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載したキャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法であって、RC柱の柱頭部に、上部に載置するRCFT柱の配筋を行う工程と、当該キャピタル部材を前記RC柱の柱頭部に設置すると同時に、前記挿通孔に前記RCFT柱の主筋を挿入するとともに前記RC柱の主筋をスリーブ継手で嵌合することにより、前記RCFT柱の主筋との接合及び前記RC柱の主筋との接合を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
かかるキャピタル部材の施工方法により、RC柱の柱頭部に予めRCFT柱の配筋をしておくことにより、RC柱とRCFT柱の一体化を容易に行うことが可能となる。また、予め他の場所で製造されたキャピタル部材に、RC柱の柱頭部から突出したRCFT柱の主筋を挿通して、且つ、RC柱の主鉄筋を挿入して固定することにより、キャピタル部材の設置が完了するため、複雑な配筋作業や部位別に異なるコンクリート強度の品質確保等に多大な労力と時間が必要となるキャピタル部の施工を容易に行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0016】
図1は、本発明に係るキャピタル部材の設置状況を示した斜視図である。
本実施の形態による建造物は、地下床部を有しており、地下部分の柱にRC柱3を、地上部分の柱にRCFT柱2を使用する建築物である。そして、これらのRC柱3とRCFT柱2は、プレキャスト製のキャピタル部材1を介して接合されており、キャピタル部材1の各側面からは、床版を構築する梁4が四方延設されている。
つまり、キャピタル部材1は、RC柱3の上端に設置されており、当該キャピタル部材1の上部にはRCFT柱2が、RCFT柱2のベースプレート21をキャピタル部材1に予め埋設されたアンカーボルト11により締着することで、固定されている。
【0017】
以下、キャピタル部材1の細部について説明する。図2は、キャピタル部材1の斜視図である。
キャピタル部材1は、図2に示すように、略立方体の柱体形状に形成されており、プレキャスト製で、接合する各柱部材や梁部材の1.5〜2倍のコンクリート強度を有するコンクリート部材である。
キャピタル部材1には、RCFT柱2を固定するためのアンカーボルト11が埋設されており上面からその先端が突出している。また、RCFT柱2の主筋を挿通するための挿通孔12が円形になるように形成されている。また、キャピタル部材1の各側面からは、梁4の主筋である梁主筋14が四隅から突出している。さらに、キャピタル部材1の底面(図2におけるキャピタル部材1裏側)には、RCFT柱2の主筋を挿通する挿通孔12の他に、RC柱3の主筋をスリーブ継手に挿入するための挿入孔がRC柱3の主筋と同ピッチで形成されている。
【0018】
図3は、キャピタル部材1の内面を示した斜視図であり、図4及び図5は、キャピタル部材1の側断面図である。
アンカーボルト11は、ボルト部11aとナット11bと定着部11cからなり、ボルト部11aの上端を所定の長さだけキャピタル部材1の上面から突出させて、キャピタル部材1に埋め込まれている。この突出長は、ナット11bによりRCFT柱2の固定が可能な長さとし、後述するRCFT柱2のベースプレート21の厚みとナット11bの厚みと余裕長を足した長さとする。ボルト部11aの下端には、定着用丸形平板とナットからなる定着部11cが取り付けられており、RCFT柱2へ何らかの負荷が加わることによりアンカーボルト11に引張力が生じた場合においても、十分な定着力が発現できる構造としている。なお、定着部11cの形状は限定されるものではなく、十分な定着力の発現が可能でキャピタル部材1内の配筋や各部材の配置に支障をきたさない形状であれば良い。
【0019】
挿通孔12は、図4に示すように、RC柱3の頭部に配筋するRCFT主筋35を挿通し、RCFT柱2とRC柱3とを一体化するものであり、シース管12aを設けることによりキャピタル部材1の上面から下面までを貫通して設けられている。ここで、シース管12aには、RCFT主筋35の鉄筋径に余裕幅を加えた内径を有するものを使用するものとし、キャピタル部材1の設置時にRCFT主筋35の挿通がスムーズに行えるものとする。なお、本実施の形態では、挿通孔12にシース管12aを使用するものとしたが、このシース管12aはキャピタル部材1の製造段階で、コンクリート打設の圧力等により変形したり破損したりしない材質であればよく、挿通孔12の形成に使用する材料は限定されない。
【0020】
スリーブ継手13は、図5に示すように、キャピタル部材1を設置するRC柱3の頭部から突出するRC主筋31を嵌合して、キャピタル部材1に固定する部材であり、RC柱3の長手方向に配筋されるRC主筋31の配置と同様にキャピタル部材1に配置され、RC主筋31の嵌合部であるジョイント部13cと、フランジナット等からなる定着部13aと、ジョイント部13cと定着部13aとをつなぐ継筋13bとから構成されている。
定着部13aは、RCFT柱2やRC柱3に何らかの負荷が加わることにより、RC主筋31に引張力が生じた場合に、引張力に対して十分な定着力を発するものであれば、その材質・形状は限定されない。
継筋13bは、RC主筋31と同径の鉄筋からなり、キャピタル部材1内のRC柱3のRC主筋31を延長した位置に配筋され、キャピタル部材1に十分な耐力を発現させるものである。
また、ジョイント部13cは、筒状の鋼管からなり、一方から継筋13bを所定長挿入して固定されており、他方は、キャピタル部材1の下面に面しており、RC主筋31が挿入されるように配置されている。ジョイント部13cの上部には、グラウト材の流出孔13dが、キャピタル部材1の側面に設けられたチューブなどと接続されている。同じくジョイント部13cの下部には、グラウト材の注入孔13eが、キャピタル部材1の側面に設けられたチューブなどと接続されている。ここで、ジョイント部13cの長さは、RC主筋31及び継筋13bの鉄筋径から決まる所定の継手長が各々確保できる長さにより決定する。
【0021】
図4及び図5に示すように、キャピタル部材1には、梁主筋14が予めキャピタル部材1の1側面の四隅からその対面に貫通するように、梁4の配筋ピッチにより配筋されている。梁主筋14は、少なくとも各側面から梁4の主筋の鉄筋径から決まる継手長以上突出するものとし、梁4の構築の際、鉄筋の継手が可能なものとする。
【0022】
以上に示すように、キャピタル部材1は、予めアンカーボルト11の配置、RCFT主筋35の挿通孔12の配置、RC主筋31のスリーブ継手13の配置及び梁主筋14の配筋がなされているプレキャスト部材であるため、現場施工による複雑な配筋作業や各部材の配置の手間を省くことが可能となる。したがって、現地での施工は、キャピタル部材1の設置及びグラウト注入のみでキャピタル部の施工が完了するため、大幅な工期短縮が可能となる。また、予め周囲とコンクリート強度の異なるキャピタル部を、工場生産により所定のコンクリート強度により製造するため、部位別に異なるコンクリート強度の品質確保の労力と時間を要することなく、安定した品質による施工が可能となる。
【0023】
以下、キャピタル部材1を使用したRCFT柱2の施工方法について説明する。
本実施の形態に係るキャピタル部材1を使用したRCFT柱2の施工方法は、図6のフローチャートに示す通り、RC柱構築工程S1、RCFT主筋配筋工程S2、キャピタル部材設置工程S3、梁床構築工程S4、RCFT柱脚部構築工程S5及びRCFT柱建込工程S6により行う。
【0024】
(1)RC柱構築工程S1(図7(a)参照)
RC柱3は、RCFT柱2の主筋と接合させる上方のRC柱頭部3aと、RC柱3に必要な所定の配筋のみを行うRC柱3下方のRC柱本体部3bとから構成されている
地下一階床版(B1FL)の所定の位置にRC柱3のRC主筋31とRC配力筋32による配筋を行い、その後、その周囲に図示しないスペーサを介して所定の被り厚が取れるように型枠33を設置する。この場合において、RC主筋31の長さは、後述するキャピタル部材1の設置時に、キャピタル部材1のスリーブ継手13に所定の継手長が挿入される長さとし、RC柱3の上端から所定長だけ突出する長さとする。また、RC配力筋32の配筋高さ及び型枠33の高さは、RC柱本体部3bの高さとする。
型枠33の設置が完了したら、図示しないコンクリートポンプやシュートなどによりコンクリート34の打設を行い、RC柱本体部3bを構築する。
【0025】
(2)RCFT主筋配筋工程S2(図7(b)参照)
次にRC柱頭部3aの配筋を行う。RCFT柱2の主鉄筋はRC柱3に定着されている構造とするため、RC柱3に必要なRC主筋31及びRC配力筋32の配筋とともに、RCFT柱のRCFT主筋35の一部の配筋も行う。このRCFT主筋35の長さは、後述するRCFT柱2の脚部の構築において必要な高さまで延設するものとし、所定の長さがRC柱3上端から突出する長さとする。
各鉄筋の配筋が完了したら、型枠33を図示しないスペーサを介して所定の被り厚が確保できるようにRC柱頭部3aの上端まで設置して、図示しないコンクリートポンプやシュートなどによりコンクリート34の打設を行い、RC柱頭部3aの構築を行う。
【0026】
(3)キャピタル部材設置工程S3(図8(a)参照)
次に、RC柱3の上方からRC柱3上に図示しないクレーンなどによりキャピタル部材1を載置する。この時、キャピタル部材1の挿通孔12にRCFT主筋35を挿通させるとともに、スリーブ継手13にRC主筋31を挿入させるものとする。キャピタル部材1の載置が完了したら、キャピタル部材1下端と挿通孔12とスリーブ継手13とにセメントグラウトからなるグラウト材15を充填する。この際、グラウト材15の充填は、スリーブ継手13下部に形成された注入孔13eから注入し、各挿通孔12上部や各スリーブ継手13上部に形成された流出孔13dからのグラウト材15の流出の確認を行うことにより、充填を確実に行うものとする。充填が完了し、グラウト材15が固化することにより、キャピタル部材1の設置が完了する。
【0027】
(4)梁床構築工程S4(図8(b)参照)
次に、キャピタル部材1から突出する梁主筋14に、所定の継手長により梁主筋41を継ぎ足し、両梁主筋14、41に梁配力筋42の配筋を行う。梁4の配筋が完了した後、梁型枠43の設置、図示しない一階床版の型枠の設置及び配筋を行う。そして、図示しないコンクリートポンプやシュートなどによりコンクリートの打設を行い、梁4及び地上一階床版(1FL)を構築する。
【0028】
(5)RCFT柱脚部構築工程S5(図9(a)参照)
次に、梁4及び地上一階床版(1FL)上面にベースモルタル5を打設する。
続いて、キャピタル部材1の上面にRCFT柱2の脚部2aの鋼管22aを建て込む。鋼管22aの下端にはベースプレート21が溶接により取り付けられており、このベースプレート21をアンカーボルト11により締着して固定する。ベースプレート21とキャピタル部材1との間に形成される間隙にはグラウト材26を注入する。
そして、RCFT主筋35の周面にフープ筋24aを取り付け、鋼管22a内に所定高だけコンクリート25を図示しないコンクリートポンプやシュートなどにより流し込む。コンクリート25が固化することで、RCFT柱2の脚部2aの構築が完了する(図9(b)参照)。
【0029】
(6)RCFT柱建込工程S6
次に、図9(b)に示すように、RCFT主筋35に所定の継手長によりRCFT主筋23aを継足し、フープ筋24aを取り付ける。
そして、図10に示すように、予めRCFT主筋23b及びフープ筋24bの配筋が内部になされているRCFT柱本体部2bの鋼管22bを、脚部2aの上方より図示しないクレーンなどにより建て込み、RCFT主筋23b及びフープ筋24bとRCFT主筋23a及びフープ筋24aを接続するとともに、鋼管22bと鋼管22aとを一体化させた後、鋼管22a,22b内にコンクリートを充填することによりRCFT柱2を構築する。
【0030】
以上説明したとおり、キャピタル部材1を使用することにより、RCFT柱2とRC柱3と梁4との接合により複雑な配筋作業などが必要となるキャピタル部の施工において、キャピタル部材1を設置するのみで、これらの煩雑な作業を要することなく各部位の接合が可能となるため、その作業に要する手間や労力を削減することにより大幅な工期短縮と施工費の削減が可能となる。
【0031】
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、地下部分を有する建築物としたが、本発明を使用する建造物は限定されないことはいうまでもない。
また、キャピタル部材から梁が延設するものとしたが、梁の設置はなく、単にRC柱からRCFT柱に切り替わる部分に用いてもよい。この場合において、キャピタル部材に梁の配筋がなされていないことはいうまでもない。
また、地下部分にRC柱、地上部分にRCFT柱を使用するものとしたが、RC柱、RCFT柱の配置は限定されない。
また、キャピタル部材の形状を略立方体の柱体形状としたが、円柱形状に形成するなど、その形状は限定されない。
また、キャピタル部材内に配置する挿通孔、スリーブ継手、アンカー、梁主鉄筋の配置は、適宜変更可能であることはいうまでもない。
また、グラウト材としてセメントグラウトを使用するものとしたが、これに限定されるものではなく、注入時に流動性を有し、固化後は所定の強度と定着力を発現する材質であれば良い。
【0032】
【発明の効果】
本発明のキャピタル部材によれば、RC造部分からRCFT造部分に切り替わる複雑な配筋部分の施工の精度、スピード、コスト、品質を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャピタル部材の設置状況を示した斜視図である。
【図2】キャピタル部材の斜視図である。
【図3】キャピタル部材の内面を示した斜視図である。
【図4】キャピタル部材の側断面図である。
【図5】キャピタル部材の側断面図である。
【図6】キャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法を示したフローチャートである。
【図7】キャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法を示した側面図であり、(a)はRC柱構築工程、(b)はRCFT主筋配筋工程を示している。
【図8】キャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法を示した側面図であり、(a)はキャピタル部材設置工程、(b)は梁構築工程を示している。
【図9】キャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法を示した側面図であり、(a)はRCFT柱脚部構築工程、(b)はRCFT柱建込工程を示している。
【図10】キャピタル部材を使用したRCFT柱の施工方法を示した側面図であり、RCFT柱建込工程を示している。
【図11】従来の柱梁接合部用のブロックを示した斜視図である。
【図12】従来のプレキャスト製の梁部材を示した断面図である。
【符号の説明】
1 キャピタル部材
11 アンカーボルト
12 挿通孔
13 スリーブ継手
14 梁主筋
15 グラウト材
2 RCFT柱
21 ベースプレート
22 鋼管
23 RCFT主筋
3 RC柱
31 RC主筋
35 RCFT主筋
4 梁
41 梁主筋

Claims (4)

  1. 相対する鉄筋コンクリート柱の柱頭部と鉄筋コンクリート鋼管柱の脚部との接合に使用するプレキャスト製の柱体形状のキャピタル部材であって、予め前記キャピタル部材が、
    前記鉄筋コンクリート柱との接触面から前記鉄筋コンクリート鋼管柱との接触面までを貫く前記鉄筋コンクリート鋼管柱の柱主筋の挿通孔と、
    前記鉄筋コンクリート柱との接触面から前記鉄筋コンクリート柱の柱主筋を嵌合するスリーブ継手と、
    を有してなることを特徴とするキャピタル部材。
  2. 前記鉄筋コンクリート鋼管柱を固定するためのアンカーボルトを予め埋設してなることを特徴とする請求項1に記載のキャピタル部材。
  3. 前記挿通孔と直交する方向に予め梁主筋を配筋してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキャピタル部材。
  4. 鉄筋コンクリート柱の柱頭部に、上部に載置する鉄筋コンクリート鋼管柱の配筋を行う工程と、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のキャピタル部材を、前記鉄筋コンクリート柱の柱頭部に設置すると同時に、前記挿通孔に前記鉄筋コンクリート鋼管柱の主筋を挿入するとともに前記鉄筋コンクリート柱の主筋をスリーブ継手で嵌合することにより、前記鉄筋コンクリート鋼管柱の主筋との接合及び前記鉄筋コンクリート柱の主筋との接合を行う工程と、
    を含むことを特徴とするキャピタル部材を使用した鉄筋コンクリート鋼管柱の施工方法。
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