JP2005002482A - 吸引ダクトを備えた繊維機械 - Google Patents

吸引ダクトを備えた繊維機械 Download PDF

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Katsuya Tanaka
勝也 田中
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Abstract

【課題】大幅な設計変更およびランニングコストの増大を伴うことなく容易に吸引ダクトの吸引力を増大させる。
【解決手段】複数の紡績ユニット1を直列状態で備えた機台の長手方向に配設され、各紡績ユニット1毎に吸引口部34a・35a・36aを備えた主吸引ダクト34・35・36と、これら各主吸引ダクト34・35・36に沿って配設された副吸引ダクト37・38・39と、主吸引ダクト34・35・36および副吸引ダクト37・38・39に連結され、これら各吸引ダクト34〜39の空気を吸引するブロア41と、機台長手方向の複数箇所に設けられ、主吸引ダクト34・35・36と副吸引ダクト37・38・39とを連通させる連通ダクト40とを有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各処理ユニットで発生した風綿や糸屑等を吸引して除去する吸引ダクトを備えた繊維機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維機械の一種である紡績機は、複数の紡績ユニットを直列状態で備えた機台と、この機台の長手方向に配設され、各紡績ユニットの設置位置毎に吸引口部が形成された吸引ダクトと、吸引ダクトの一端部に接続されたブロアー等の排気装置とを有している。これにより、紡績機は、ブロアにより吸引ダクト内に吸引空気流を発生させることによって、各紡績ユニットで発生した風綿や糸屑等を吸引口部で吸引して除去することが可能になっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−140134号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、吸引ダクトは、各紡績ユニットから風綿や糸屑等を十分に除去できる吸引力を有することが望ましいが実際、排気装置に近い所と遠い所で前記吸引口部での吸引力に差が現れてしまうことがある。この吸引力の差を小さくするために、設計当初から機械的な制約の中で最大限の流路断面積を有するように形成されていることが好ましい。しかし、吸引力を増大させようとしても、糸処理のための他の部材が多数機台内に配置されているため、主吸引ダクトの流路断面積を十分に拡大できるだけの空スペースを確保するのが困難であり、紡績ユニットの大幅な設計変更が必要になる。また、解決策としてブロアの吸引能力を増大させることが考えられる。しかしながら、吸引能力を増大させる方法では、ブロアのモータ等の電力消費量が増大する結果、ランニングコストが高騰するという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、大幅な設計変更およびランニングコストの増大を伴うことなく容易に吸引ダクトの吸引力を増大させることができる吸引ダクトを備えた繊維機械を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、複数の処理ユニットを直列状態で備えた機台の長手方向に配設され、各処理ユニット毎に吸引口部を備えた主吸引ダクトと、前記主吸引ダクトに沿って配設された副吸引ダクトと、前記主吸引ダクトおよび副吸引ダクトに連結され、これら各吸引口及び各吸引ダクトに吸引空気流を発生させるブロアと、前記機台長手方向の複数箇所に設けられ、前記主吸引ダクトと前記副吸引ダクトとを連通させる連通ダクトとを有することを特徴としている。
【0007】
上記の構成によれば、ブロアにより主吸引ダクトおよび副吸引ダクトの空気を吸引すると、主吸引ダクトにおいては、各処理ユニットで発生した風綿や糸屑等を吸引口部から吸引する。一方、副吸引ダクトにおいては、主吸引ダクトと同一方向の空気流を発生させながら主吸引ダクト内の空気を連通ダクトを介して吸引する。この結果、主吸引ダクトは、吸引力が副吸引ダクトにより増加するため、ブロアの吸引能力を変更しなくても、ブロアから遠い吸引口部であってもより多くの風綿や糸屑等を吸引することができる。これにより、吸引力を増大させるように主吸引ダクトの流路断面積を拡大したいが、流路断面積を十分に拡大させるだけのスペースを確保できない場合等において、副吸引ダクトを主吸引ダクトの配設スペースとは別のスペースに配設することによって、繊維機械の大幅な設計変更およびランニングコストの増大を伴うことなく容易に主吸引ダクトの吸引力を増大させることができる。従って、各吸引口部の吸引力の格差を小さくすることができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の繊維機械であって、前記連通ダクトは、前記主吸引ダクト側の一方端から前記副吸引ダクト側の他方端までの範囲で、前記一方端が前記主吸引ダクトの下流側に位置するように傾斜されていることを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、風綿や糸屑等を多量に搬送する主吸引ダクトの空気が連通ダクトを通って副吸引ダクトに流動するときに、風綿や糸屑等が連通ダクトと主吸引ダクトとの接続部に引っ掛かって残留したり、連通ダクト内の空気流の淀みに残留し、これらの風綿や糸屑等の残留物の積層で早期に通路が塞がれるという不具合の発生を防止することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の繊維機械であって、前記連通ダクトの流路断面積は、前記主吸引ダクトの上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が拡大されていることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、流路断面積について上流側よりも下流側を拡大することによって、ブロアの遠い側である上流側と近い側である下流側との間の、損失に比例する流速の格差をより小さくし、主吸引ダクトの全長に渡って優れた吸引力を発揮することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1または2に記載の繊維機械であって、前記連通ダクトの設置間隔は、前記主吸引ダクトの上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が減少されていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、下流の連通ダクトの設置密度を大きくすることによって、下流側の流路断面積を拡大させることができるため、ブロアの遠い側である上流側と近い側である下流側との間の、損失に比例する流速の格差をより小さくし、主吸引ダクトの全長に渡って優れた吸引力を発揮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図5に基づいて以下に説明する。図1は本実施形態の繊維機械である紡績機におけるブロアボックス内および周辺部を示した斜視図を示し、図2は各々本発明実施例の紡績機を側面視した概略構成図を示している。
【0015】
本実施形態における紡績機は、多数の紡績ユニット1を直列状態で並設した機台の一端側にギアボックスを備えていると共に、他端にブロアボックスを備えている。また、紡績機は、機台長手方向に設けた互いに平行な上下のレ−ル21・22と、これらのレ−ル21・22に沿って配置された断面コの字状の機台フレ−ム3と、機台フレ−ム3内の台車走行空間4をレ−ル21、22に案内されて往復動する糸継台車23と、糸継台車23に設けられ、糸継ぎ作業を行うノッタ−24とを備えている。さらに、機台の背後には、繊維束(スライバ)Sを収納したケンスKが配置されている。
【0016】
紡績ユニット1は、糸処理のための部材を多数備えており、図2に示すように、糸Yの走行路に沿って、最も上流側に配置されたドラフト装置5を有している。ドラフト装置5は、上流側から第1バックロ−ラ11a、第2バックロ−ラ11b、ミドルロ−ラ12、フロントロ−ラ13を備えている。また、ドラフト装置5の下流側には、糸Yの走行路に沿って上流側から空気噴射ノズル6、糸送り手段であるデリベリロ−ラ8、スラブキャッチャ9および巻取装置10、フリクションロ−ラ14が順に設けられている。
【0017】
また、各紡績ユニット1には、デリベリロ−ラ8とスラブキャッチャ9との間、空気噴射ノズル6の出口またはカッタ7の近傍および空気噴射ノズル6入口の近傍に吸引口18・19・20を有した第1〜第3吸引パイプ31・32・33が設けられている。そして、これらの吸引パイプ31、32、33は、第1〜第3主吸引ダクト34・35・36にそれぞれ接続されている。各主吸引ダクト34・35・36は、複数の紡績ユニット1を直列状態で備えた機台の長手方向に配設されていると共に、各紡績ユニット1毎に上述の吸引パイプ31・32・33に接続された吸引口部34a・35a・36aを備えている。
【0018】
また、各主吸引ダクト34・35・36には、第1〜第3副吸引ダクト37・38・39が各主吸引ダクト34・35・36に沿って配設されている。図1に示すように、これらの各主吸引ダクト34・35・36と副吸引ダクト37・38・39とは、連通ダクト40により連通されている。連通ダクト40は、機台長手方向の複数箇所において或る程度の間隔で設けられており、各副吸引ダクト37・38・39に各主吸引ダクト34・35・36と同一方向の空気流を発生させながら、各主吸引ダクト34・35・36内の空気を各副吸引ダクト37・38・39に吸引させるようになっている。
【0019】
また、連通ダクト40は、主吸引ダクト34・35・36側の一方端(ブロア41側の端部)から副吸引ダクト37・38・39側の他方端(ブロア41側とは反対側の端部)までの範囲で、一方端が主吸引ダクト34・35・36の吸引空気流の下流側に位置するように傾斜されている。これにより、連通ダクト40は、風綿や糸屑等を多量に搬送する主吸引ダクト34・35・36の空気を副吸引ダクト37・38・39に流動させるときに、風綿や糸屑等が連通ダクト40と主吸引ダクト34・35・36との接続部に引っ掛かって残留したり、連通ダクト40内の空気流の淀みに残留し、これらの風綿や糸屑等の残留物の積層で早期に通路が塞がれるという不具合の発生を防止することを可能にしている。
【0020】
上記の各主吸引ダクト34・35・36および各副吸引ダクト37・38・39は、ブロアボックス内のブロア41に連結されている。ブロア41は、ダクト34〜39内の空気を吸引・排気するように、第1ブロア55と第2ブロア56とを備えている。但し、本発明においては、上述したようなブロア41による空気吸引の排気を伴う形態に限定されるものではない。例えば、ブロア41により吸引流を発生させつつ、その吸引した空気を循環させて再利用する形態でも良い。
【0021】
上記の各ブロア55・56は、ブロアモ−タおよびインペラを備えている。各ブロア55・56は、ダストボックス25内に設けられている。ダストボックス25は、上側の風綿回収室57と下側の糸屑回収室58とに区画されている。風綿回収室57には、第1ブロア55が収納されている。風綿回収室57に対応したダストボックス25の側壁には、第3主吸引ダクト36および第3副吸引ダクト39の端部が接続されている。これにより、風綿回収室57は、第1ブロア55の作動により第3主吸引ダクト36および第3副吸引ダクト39を介して風綿を回収するようになっている。一方、糸屑回収室58には、第2ブロア56が収納されている。糸屑回収室58に対応したダストボックス25の側壁には、第1および第2主吸引ダクト34・35と第1および第2副吸引ダクト37・38の端部が接続されている。これにより、糸屑回収室58は、第2ブロア56の作動により第1および第2主吸引ダクト34・35と第1および第2副吸引ダクト37・38とを介して糸屑を回収するようになっている。尚、ダストボックス25は、室内をフィルタで区切り、ダストボックス25外に設けられた1台のブロアの吸引により風綿と糸屑とを分離して回収する構成にされていても良い。
【0022】
上記の構成において、繊維機械の動作について説明する。
図2に示すように、糸道の上流側から送り出されたスライバSは、ドラフト装置5により引き伸ばして細くされ、ドラフト装置5の下流側の空気噴射ノズル6により糸Yを生成する。ここで、スライバS中に含まれる風綿は、ブロア41(第1ブロア55)の吸引力により吸引口20から吸引パイプ33内に吸引され、図1のダストボックス25に送られる。次に、生成された糸Yは、空気噴射ノズル6の下流側のデリベリロ−ラ8により糸送りがなされ、スラブキャッチャ9を通過した後、巻取装置10においてフリクションロ−ラ14と接触回転したパッケ−ジPに巻き取られる。
【0023】
また、生成された糸Yに糸異常が発生し、この異常部分がスラブキャッチャ9を走行して異常が検出された場合、第1および第2バックロ−ラ11a・11bが停止して紡績作業を中断すると共に、カッタ7が糸Yを切断する。そして、バックロ−ラ11a・11bとカッタ7との間で切り離された糸Yは、吸引口19から吸引パイプ32内に吸引され、糸屑として吸引口20の場合と同様にして、ブロア41(第2ブロア56)の吸引力によりダストボックス25に送られる。
【0024】
また、カッタ7により糸Yが切断された紡績ユニット1に対して糸継台車23が走行して到着すると、バックロ−ラ11の回転が再開され、このロ−ラ11の回転再開により紡出された糸端および巻取側の糸端を図示しない紡出側糸端誘導機構(サクションパイプ)および巻取側糸端誘導機構(サクションパイプ)が各々ノッタ−24に誘導し、2か所の糸端の糸継ぎが行われる。この際、糸継ぎが行われる箇所で糸走行が停止されると共に、紡出側より糸Yが送られる場合にデリベリロ−ラ8と糸継ぎ箇所との間に糸弛みが生ずるが、この糸弛みは、ブロア41(第1ブロア55)により発生する吸引口18の吸引力により二点鎖線で示したY’のように、吸引パイプ31の管内に吸引されることによって、所定の張力を維持し、糸のもつれおよびビリ発生が防止される。
【0025】
上記のようにして発生した糸屑や風綿は、吸引パイプ31、32、33を介して第1〜第3主吸引ダクト34・35・36にそれぞれ吸引される。この際、各主吸引ダクト34・35・36は、図1に示すように、ブロア41により空気が直接的に吸引されていると共に、連通ダクト40を介して各副吸引ダクト37・38・39にそれぞれ連通されているため、各副吸引ダクト37・38・39を介して間接的に空気がそれぞれ吸引されている。従って、各主吸引ダクト34・35・36の流路断面積は、見掛け上、主吸引ダクト34・35・36の流路断面積と副吸引ダクト37・38・39の流路断面積とを合算した流路断面積と略等しいものになる。この結果、第1〜第3主吸引ダクト34・35・36の吸引力が増大することから、各主吸引ダクト34・35・36自体の流路断面積を拡大したり、ブロア41の吸引能力を変更しなくても、より多くの風綿や糸屑等を吸引することができる。また、第1吸引パイプ31を設けている場合、糸弛みの吸引力においてブロア41に近い側と遠い側との格差を小さくし、どの紡績ユニット1も略同等に張力を維持することができる。
【0026】
第1〜第3主吸引ダクト34・35・36に吸引された糸屑や風綿等は、主吸引ダクト34・35・36を通過してダストボックス25に到達する。また、図3および図4に示すように、吸引空気の大部分は主吸引ダクト34・35・36を通過してダストボックス25に到達することになるが、一部の空気は、連通ダクト40を介して副吸引ダクト37・38・39に流動する。この際、主吸引ダクト34・35・36の吸引力が副吸引ダクト37・38・39の吸引力よりも大きくなっている。ここで、連通ダクト40は、主吸引ダクト34・35・36側の一方端(ブロア41側である流動方向の下流側の端部)から機台フレ−ム36の副吸引ダクト37・38・39側の他方端(ブロア41側と反対側である流動方向の上流側の端部)までの範囲で、一方端が主吸引ダクト34・35・36の下流側に位置するように傾斜されている。従って、例えば図5に示すように、糸屑や風綿等を多量に搬送する主吸引ダクト34・35・36の空気が、連通ダクト40を通って副吸引ダクト37・38・39に流動するときに、糸屑や風綿等が連通ダクト40と主吸引ダクト34・35・36との接続部に引っ掛かって残留したり、連通ダクト内の空気流の淀みに残留することが殆んどない。これは、図3および図4のような傾斜が、主吸引ダクト34・35・36の一部の空気のみが連通ダクト40を通過して主吸引ダクト34・35・36に流動し、糸屑や風綿等が図示矢印A、Bのように、主吸引ダクト34・35・36に流れる吸引流に引き戻され易い形状になっているからである。
【0027】
以上のように、本実施形態の繊維機械である紡績機は、複数の紡績ユニット1(処理ユニット)を直列状態で備えた機台の長手方向に配設され、各紡績ユニット1毎に吸引口部34a・35a・36aを備えた第1〜第3主吸引ダクト34・35・36と、これら各主吸引ダクト34・35・36に沿って配設された第1〜第3副吸引ダクト37・38・39と、主吸引ダクト34・35・36および副吸引ダクト37・38・39に連結され、これら各吸引ダクト34〜39の空気を吸引するブロア41と、機台長手方向の複数箇所に設けられ、主吸引ダクト34・35・36と副吸引ダクト37・38・39とを連通させる連通ダクト40とを有した構成にされている。
【0028】
上記の構成によれば、ブロア41により主吸引ダクト34・35・36および副吸引ダクト37・38・39の空気を吸引すると、主吸引ダクト34・35・36においては、各紡績ユニット1で発生した糸屑や風綿等を吸引口部34a・35a・36aから吸引する。一方、副吸引ダクト37・38・39においては、主吸引ダクト34・35・36と同一方向の空気流を発生させながら副吸引ダクト37・38・39内の空気を連通ダクト40を介して吸引する。この結果、主吸引ダクト34・35・36は、吸引力が副吸引ダクト37・38・39により増加するため、ブロア41の吸引能力を変更しなくても、ブロア41から遠い吸引口であっても、より多くの風綿や糸屑等を吸引することができる。これにより、吸引力を増大させるように主吸引ダクト34・35・36の流路断面積を拡大したいが、流路断面積を十分に拡大させるだけのスペースを確保できない場合等において、副吸引ダクト37・38・39を主吸引ダクト34・35・36の配設スペースとは別のスペースに配設することによって、紡績機の大幅な設計変更およびランニングコストの増大を伴うことなく容易に主吸引ダクト34・35・36の吸引力を増大させることができる。従って、各吸引口の吸引力の格差を小さくすることができる。
【0029】
また、本実施形態において、連通ダクト40は、主吸引ダクト34・35・36側の一方端から副吸引ダクト37・38・39側の他方端までの範囲で、一方端が主吸引ダクト34・35・36の下流側に位置するように傾斜された構成にされている。これにより、風綿や糸屑等を多量に搬送する主吸引ダクト34・35・36の空気が連通ダクト40を通って副吸引ダクト37・38・39に流動するときに、風綿や糸屑等が連通ダクト40と主吸引ダクト34・35・36との接続部に引っ掛かって残留したり、連通ダクト40内の空気流の淀みに残留し、これらの風綿や糸屑等の残留物の積層で早期に通路が塞がれるという不具合の発生を防止することができる。
【0030】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら本実施の形態に限定されるものではない。即ち、例えば本実施形態においては、紡績機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自動ワインダーや粗紡機、精紡機、空気式紡績機等の繊維機械に適用することができる。
【0031】
また、本実施形態においては、糸屑等の早期の堆積を防止するように、連通ダクト40を傾斜した構成にしているが、図5に示すように、流動方向に対して直交した状態で連通ダクト40を備えていても良い。
【0032】
また、本実施形態における連通ダクト40は、図3において、第1〜第3主吸引ダクト34・35・36の上流側から下流側にかけた全範囲において流路断面積が同一となるように設定されているが、これに限定されるものでもない。即ち、連通ダクト40の流路断面積は、主吸引ダクト34・35・36の上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が拡大されたものであっても良い。この場合には、流路断面積について上流側よりも下流側を拡大することによって、ブロア41の遠い側である上流側と近い側である下流側との間の、損失に比例する流速の格差をより小さくし、第1〜第3主吸引ダクト34・35・36の全長にわたって優れた吸引力を発揮することができる。この理由は、以下の通りである。
【0033】
吸引流の損失は、空気流速に比例し、空気流速は、吸引流量と流路断面積との商により求められる。即ち、吸引流量をQ、流路断面積をA、空気流速をVとすると、これらの間には、Q=A・Vの関係式が成立する。従って、図3に示すように、ブロア41に近づくにつれて吸引口部34a・35a・36aの数が増えるため、主吸引ダクト34・35・36内における吸引流量の総量は、ブロア41に近づくにつれて増大する。この結果、ブロア41の遠い側である上流側と近い側である下流側とで吸引流量に格差が生じた状態になる。これにより、上述のQ=A・Vの関係式から、流路断面積が同じであると、流速に格差が生じることによって、吸引損失、即ち、吸引力に格差が生じることになる。
【0034】
そこで、流路断面積を位置によって異ならせ、流速(損失、吸引力)の格差を小さくすることができる構成であることが好ましい。具体的には、上流側に設置された連通ダクト40の流路断面積よりも大きな流路断面積を有した連通ダクト40を下流側に設置する構成がある。また、連通ダクト40の設置間隔が、主吸引ダクト34・35・36の上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が減少された構成であっても良く、この場合においても、流路断面積を異ならせて流速の主吸引ダクト34・35・36の一端側および他端側の格差を減少させることができる。尚、流路断面積を異ならせる構成であれば、上記の2種類の構成に限定されるものではない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、大幅な設計変更およびランニングコストの増大を伴うことなく容易に吸引ダクトの吸引力を増大させることができ、ブロアに近い側と遠い側との間の吸引口の吸引力の差も小さくできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロアボックス内および周辺部を示した斜視図である。
【図2】紡績機を側面視した概略構成図である。
【図3】主吸引ダクトおよび副吸引ダク内を流動する空気の状態を示す説明図である。
【図4】連通ダクトを通過する空気の流動状態を示す説明図である。
【図5】連通ダクトを通過する空気の流動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 紡績ユニット
3 機台フレ−ム
4 台車走行空間
5 ドラフト装置
6 空気噴射ノズル
7 カッタ
8 デリベリロ−ラ
9 スラブキャッチャ
10 巻取装置
25 ダストボックス
34 第1主吸引ダクト
35 第2主吸引ダクト
36 第3主吸引ダクト
37 第1副吸引ダクト
38 第2副吸引ダクト
39 第3副吸引ダクト
40 連通ダクト
41 ブロア

Claims (4)

  1. 複数の処理ユニットを直列状態で備えた機台の長手方向に配設され、各処理ユニット毎に吸引口部を備えた主吸引ダクトと、
    前記主吸引ダクトに沿って配設された副吸引ダクトと、
    前記主吸引ダクトおよび副吸引ダクトに連結され、これら各吸引口及び各吸引ダクトに吸引空気流を発生させるブロアと、
    前記機台長手方向の複数箇所に設けられ、前記主吸引ダクトと前記副吸引ダクトとを連通させる連通ダクトと
    を有することを特徴とする吸引ダクトを備えた繊維機械。
  2. 前記連通ダクトは、
    前記主吸引ダクト側の一方端から前記副吸引ダクト側の他方端までの範囲で、前記一方端が前記主吸引ダクトの下流側に位置するように傾斜されていることを特徴とする請求項1に記載の吸引ダクトを備えた繊維機械。
  3. 前記連通ダクトの流路断面積は、前記主吸引ダクトの上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が拡大されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸引ダクトを備えた繊維機械。
  4. 前記連通ダクトの設置間隔は、前記主吸引ダクトの上流側に設置されたものよりも下流側に設置されたものの方が減少されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸引ダクトを備えた繊維機械。
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