JP2005002219A - 蓄光ビーズ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、従来の蓄光性蛍光体に比し扱いやすく、より長時間の残光時間および利用における耐環境性に優れた性能を有する蓄光性蛍光体より成る蓄光ビーズの提供を課題としている。
【解決手段】本発明は、Sr2SiO4で表される結晶構造を有する化合物、SrAl2Si2O8、で表される結晶構造を有する化合物、Sr6Al18Si2O37で表される結晶構造を有する化合物の混合物を含み、さらにEuを含有し、さらに、Dy、Ce、Pr、Sm、Tb、Ho、Er、Tm、Ybのうちの一種類またはそれ以上の種類を含有する(さらに、Mg、Ca、Baのうちの一種類またはそれ以上の種類のものを加えてもよい)蓄光性蛍光体を利用することにより、蓄光ビーズの耐酸性を向上した。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、Sr2SiO4で表される結晶構造を有する化合物、SrAl2Si2O8、で表される結晶構造を有する化合物、Sr6Al18Si2O37で表される結晶構造を有する化合物の混合物を含み、さらにEuを含有し、さらに、Dy、Ce、Pr、Sm、Tb、Ho、Er、Tm、Ybのうちの一種類またはそれ以上の種類を含有する(さらに、Mg、Ca、Baのうちの一種類またはそれ以上の種類のものを加えてもよい)蓄光性蛍光体を利用することにより、蓄光ビーズの耐酸性を向上した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄光性蛍光体の耐摩耗性や耐酸性を改善し、屋外での長期使用を可能にした蓄光ビーズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長残光性をもつ蓄光性蛍光体は、夜光時計や屋内の夜間表示などの屋内における用途の他、防災標識、道路標識、道路路面表示、位置認識用危険防止の表示、屋外装飾品などの幅広い用途に利用可能であり、その利用範囲の拡大に伴って、蓄光性蛍光体の残光時間の長時間化ばかりでなく、利用環境での耐性の向上や励起の短時間化など克服すべき問題が増えている。
【0003】
ZnS:Cu(緑色発光)等の硫化物蛍光体が初期の蓄光性蛍光体として利用されたが、特に湿気が存在すると紫外線により光分解されて、粒子が黒化したり、残光輝度が徐々に低下したりし、短時間で機能が著しく低下するという重大な問題点があった。
【0004】
一方、RAl2O4(R:Sr、Ca、Mg、Baなど)を母結晶としユーロピウムで賦活された酸化物蓄光体は残光時間が硫化物蛍光体より長く、特許文献1〜5などで開示され、代表的な蓄光性蛍光体として利用が拡大されている。しかし、プラスチックに直接用いると黒くなったり、灰色になったりするなどの問題が生じ、水性塗料を使用すると水に溶けてしまい、塗料に対して合成しにくく、沈殿しやすい。その他に低い温度の陶磁、紙、ガラスを用いる時に手触りのよい表面が出来ない、などの問題がある。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5376303号
【0006】
【特許文献2】
米国特許第5424006号
【0007】
【特許文献3】
特開平8−73845号
【0008】
【特許文献4】
特開平8−127772号
【0009】
【特許文献5】
特開平8−151574号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、従来の蓄光性蛍光体に比し扱いやすく、より長時間の残光時間及び利用における耐環境性の優れた性能を有する蓄光性蛍光体より成る蓄光ビーズの提供を課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、RAl2O4(R:Sr、Ca、Mg、Baなど)を母結晶とし得られた従来蓄光性蛍光体に対し、母結晶をSiを加えたRSixAlyOzの複合混合物とし化学的性質を中性にする。すなわち、Sr2SiO4で表される結晶構造を有する化合物、SrAl2Si2O8、で表される結晶構造を有する化合物、Sr6Al18Si2O37で表される結晶構造を有する化合物の混合物を含み、さらにEuを含有し、さらに、Dy、Ce、Pr、Sm、Tb、Ho、Er、Tm、Ybのうちの一種類またはそれ以上の種類を含有する(さらに、Mg、Ca、Baのうちの一種類またはそれ以上の種類のものを加えてもよい)蓄光性蛍光体によって、上記課題を解決する。
【0012】
【発明の実施形態】
本件発明で言うところの「ビーズ」とは、球状の小さな玉をいう。原材料は、所定の蓄光性蛍光体と、ガラス、プラスチック、セラミックなどである。利用の目的はさまざまであるが、例えば、直径0.1ミリ〜1ミリ程度の小球状にして、ペンキなどの塗料に混入して、塗装部分の蓄光、蛍光機能を発揮させることなどに利用する。
【0013】
形状は、小球状としたが、必ずしも球状に限定されるものでなく、ダイヤモンドカット状であったり、こんぺいとう形状であったり、立方状であったり、板状であったり、うろこ状であったり、ひも状であったり、しても良い。その利用目的に応じて蓄光性を最も発揮しやすい形状とすればよい。
【0014】
大きさは、0.1ミリ〜1ミリに必ずしも限定されるものでなく、0.01ミリから10ミリ程度、ないしは、それよりも大きくても、小さくてもよい。
【0015】
蓄光性蛍光体をどのようにしてビーズに含ませるかであるが、蓄光性蛍光体をプラスチックなどからなる球状物の表面に配しても良いし、プラスチックなどの材料に混在させても良いし、球状物を中空化し、中空部分に粉末状とした蓄光性蛍光体を充填しても良い。
【0016】
図1は、蓄光ビーズの外観の一例を示すものである。この例では、蓄光ビーズは略球状である。そして、図1中の点線にてこの蓄光ビーズの断面を観察したのが、図2〜図4である。
【0017】
図2では、球状の蓄光ビーズの中心部近傍に蓄光性蛍光体を充填している。そして、球状のビーズの中心部以外の外郭部は、透明又は略透明の材料からなっていて、外部から中心部の蓄光性蛍光体に対して光を与え、また、この蓄光性蛍光体の発光を外部に放射する。
【0018】
図3は、球状の蓄光ビーズの表面が蓄光性蛍光体である例を示す。この場合には球状の部分は必ずしも透明、略透明である必要がない。このように、外部に蓄光性蛍光体を配しても問題とならないのは、本件発明の蓄光性蛍光体が耐酸性に優れるからである。
【0019】
図4は、球状の蓄光ビーズの全体に蓄光性蛍光体が分散混入しているものである。蓄光性蛍光体を多く、かつ光効率よく配置できるので、蓄光性や、蛍光性を大きく発揮できる構成である。また、図中明示はしていないが、蓄光ビーズの表面は硬い透明の殻で覆われており、その内部の蓄光性蛍光体は、溶液や、ゲル状物質に分散されるものであっても良い。
【0020】
次に、上記蓄光ビーズに利用される蓄光性蛍光体について説明する。
【0021】
複合化合式RO・aSiO2・bAl2O3・cX(X:Eu2O3など)を充たすように成分化合物を化学量論比で十分混合し、還元雰囲気中で、1250℃で2〜3時間焼成する。得られる複合混合物は、主に3種類であるが、いずれにもSiが骨格構造構成要素として存在する。
【0022】
(実施例1)
【0023】
SrCO3:5.73g、CaCO3:35.00g、Al2O3:38.02g、SiO2:9.33g、(NH4)2HPO4:10.26g、Eu2O3:0.34g、Dy2O3:0.73g、Nd2O8:0.59gでなる各原料を十分混合する。
【0024】
上記混合したものを、水素と窒素を含む還元気中で、1280℃の温度で2時間燃焼し焼成する。焼成後、結晶体塊を粉砕して、エタノールで洗浄し、乾燥させる。その結果、SrO・aAl2O3・bSiO2・cNH4Cl・fX(ただし、Xは、モル%比1:2:1.8であるEu2O3、Dy2O3、Nd2O3である。)で示され、a、b、c、fはそれぞれa=0.96、b=0.4、c=0.2、f=0.012となる粉末状の蓄光性蛍光体が得られた。
【0025】
本実施例の蓄光性蛍光体は、照射1分後、発光強度100mcd/m2で発光し、440nm付近にピークをもつ発光特性を有し、目視で青紫色の発光が観察された。そして、暗所において10時間以上の残光が確認できた。本実施例の蓄光性蛍光体は、焼成後の体塊は破砕が容易であり、水中に100時間浸した後の残光強度変化での劣化は確認されなかった。そのため、プラスチック成形、薄膜に利用でき、発光プラスチック、発光ゴム、発光陶器、エナメル上薬、染色印刷用紙、発光塗料などに利用できる。
【0026】
(実施例2)
【0027】
SrCO3:52.62g、MgO3:7.20g、Al2O3:0.36g、SiO2:32.10g、NH4Cl:16.67g、Eu2O3:0.19g、Dy2O3:0.86g、でなる各原料を十分混合する。
【0028】
上記混合したものを、アンモニアを含む還元気中で、1250℃の温度で2.5時間燃焼し焼成する。焼成後、結晶体塊を粉砕して、エタノールで洗浄し、乾燥させる。
【0029】
その結果、MO・aAl2O3・bSiO2・cNH4Cl・fX(ただし、MOはSrO及びMgOを表し、Xは、モル%比1:5であるEu2O3、Dy2O3である。)で示され、a、b、c、fそれぞれa=0.01、b=1.5、c=0.35、f=0.008となる粉末状の蓄光性蛍光体が得られた。
【0030】
本実施例の蓄光性蛍光体は、照射1分後、発光強度600mcd/m2で発光し、460nm付近にピークをもつ発光特性を有し、目視で青色の発光が観察された。そして、暗所において10時間以上の残光が確認できた。PH2の塩酸、硝酸、硫酸水溶液に1ヶ月間浸した後、発光強度と残光強度時間変化を調べたところ、0.2%以下の劣化が認められた。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば水中で中性を示し、多種類の光による発光機能を有し、従来よりも長時間の残光時間、より高度の耐性を持つ蓄光性蛍光体を備えた蓄光ビーズが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄光ビーズの概観図
【図2】中心部近傍に蓄光性蛍光体を充填した蓄光ビーズ
【図3】表面が蓄光性蛍光体である蓄光ビーズ
【図4】全体に蓄光性蛍光体が分散混入した蓄光ビーズ
【符号の説明】
0101 蓄光ビーズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄光性蛍光体の耐摩耗性や耐酸性を改善し、屋外での長期使用を可能にした蓄光ビーズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長残光性をもつ蓄光性蛍光体は、夜光時計や屋内の夜間表示などの屋内における用途の他、防災標識、道路標識、道路路面表示、位置認識用危険防止の表示、屋外装飾品などの幅広い用途に利用可能であり、その利用範囲の拡大に伴って、蓄光性蛍光体の残光時間の長時間化ばかりでなく、利用環境での耐性の向上や励起の短時間化など克服すべき問題が増えている。
【0003】
ZnS:Cu(緑色発光)等の硫化物蛍光体が初期の蓄光性蛍光体として利用されたが、特に湿気が存在すると紫外線により光分解されて、粒子が黒化したり、残光輝度が徐々に低下したりし、短時間で機能が著しく低下するという重大な問題点があった。
【0004】
一方、RAl2O4(R:Sr、Ca、Mg、Baなど)を母結晶としユーロピウムで賦活された酸化物蓄光体は残光時間が硫化物蛍光体より長く、特許文献1〜5などで開示され、代表的な蓄光性蛍光体として利用が拡大されている。しかし、プラスチックに直接用いると黒くなったり、灰色になったりするなどの問題が生じ、水性塗料を使用すると水に溶けてしまい、塗料に対して合成しにくく、沈殿しやすい。その他に低い温度の陶磁、紙、ガラスを用いる時に手触りのよい表面が出来ない、などの問題がある。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5376303号
【0006】
【特許文献2】
米国特許第5424006号
【0007】
【特許文献3】
特開平8−73845号
【0008】
【特許文献4】
特開平8−127772号
【0009】
【特許文献5】
特開平8−151574号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、従来の蓄光性蛍光体に比し扱いやすく、より長時間の残光時間及び利用における耐環境性の優れた性能を有する蓄光性蛍光体より成る蓄光ビーズの提供を課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、RAl2O4(R:Sr、Ca、Mg、Baなど)を母結晶とし得られた従来蓄光性蛍光体に対し、母結晶をSiを加えたRSixAlyOzの複合混合物とし化学的性質を中性にする。すなわち、Sr2SiO4で表される結晶構造を有する化合物、SrAl2Si2O8、で表される結晶構造を有する化合物、Sr6Al18Si2O37で表される結晶構造を有する化合物の混合物を含み、さらにEuを含有し、さらに、Dy、Ce、Pr、Sm、Tb、Ho、Er、Tm、Ybのうちの一種類またはそれ以上の種類を含有する(さらに、Mg、Ca、Baのうちの一種類またはそれ以上の種類のものを加えてもよい)蓄光性蛍光体によって、上記課題を解決する。
【0012】
【発明の実施形態】
本件発明で言うところの「ビーズ」とは、球状の小さな玉をいう。原材料は、所定の蓄光性蛍光体と、ガラス、プラスチック、セラミックなどである。利用の目的はさまざまであるが、例えば、直径0.1ミリ〜1ミリ程度の小球状にして、ペンキなどの塗料に混入して、塗装部分の蓄光、蛍光機能を発揮させることなどに利用する。
【0013】
形状は、小球状としたが、必ずしも球状に限定されるものでなく、ダイヤモンドカット状であったり、こんぺいとう形状であったり、立方状であったり、板状であったり、うろこ状であったり、ひも状であったり、しても良い。その利用目的に応じて蓄光性を最も発揮しやすい形状とすればよい。
【0014】
大きさは、0.1ミリ〜1ミリに必ずしも限定されるものでなく、0.01ミリから10ミリ程度、ないしは、それよりも大きくても、小さくてもよい。
【0015】
蓄光性蛍光体をどのようにしてビーズに含ませるかであるが、蓄光性蛍光体をプラスチックなどからなる球状物の表面に配しても良いし、プラスチックなどの材料に混在させても良いし、球状物を中空化し、中空部分に粉末状とした蓄光性蛍光体を充填しても良い。
【0016】
図1は、蓄光ビーズの外観の一例を示すものである。この例では、蓄光ビーズは略球状である。そして、図1中の点線にてこの蓄光ビーズの断面を観察したのが、図2〜図4である。
【0017】
図2では、球状の蓄光ビーズの中心部近傍に蓄光性蛍光体を充填している。そして、球状のビーズの中心部以外の外郭部は、透明又は略透明の材料からなっていて、外部から中心部の蓄光性蛍光体に対して光を与え、また、この蓄光性蛍光体の発光を外部に放射する。
【0018】
図3は、球状の蓄光ビーズの表面が蓄光性蛍光体である例を示す。この場合には球状の部分は必ずしも透明、略透明である必要がない。このように、外部に蓄光性蛍光体を配しても問題とならないのは、本件発明の蓄光性蛍光体が耐酸性に優れるからである。
【0019】
図4は、球状の蓄光ビーズの全体に蓄光性蛍光体が分散混入しているものである。蓄光性蛍光体を多く、かつ光効率よく配置できるので、蓄光性や、蛍光性を大きく発揮できる構成である。また、図中明示はしていないが、蓄光ビーズの表面は硬い透明の殻で覆われており、その内部の蓄光性蛍光体は、溶液や、ゲル状物質に分散されるものであっても良い。
【0020】
次に、上記蓄光ビーズに利用される蓄光性蛍光体について説明する。
【0021】
複合化合式RO・aSiO2・bAl2O3・cX(X:Eu2O3など)を充たすように成分化合物を化学量論比で十分混合し、還元雰囲気中で、1250℃で2〜3時間焼成する。得られる複合混合物は、主に3種類であるが、いずれにもSiが骨格構造構成要素として存在する。
【0022】
(実施例1)
【0023】
SrCO3:5.73g、CaCO3:35.00g、Al2O3:38.02g、SiO2:9.33g、(NH4)2HPO4:10.26g、Eu2O3:0.34g、Dy2O3:0.73g、Nd2O8:0.59gでなる各原料を十分混合する。
【0024】
上記混合したものを、水素と窒素を含む還元気中で、1280℃の温度で2時間燃焼し焼成する。焼成後、結晶体塊を粉砕して、エタノールで洗浄し、乾燥させる。その結果、SrO・aAl2O3・bSiO2・cNH4Cl・fX(ただし、Xは、モル%比1:2:1.8であるEu2O3、Dy2O3、Nd2O3である。)で示され、a、b、c、fはそれぞれa=0.96、b=0.4、c=0.2、f=0.012となる粉末状の蓄光性蛍光体が得られた。
【0025】
本実施例の蓄光性蛍光体は、照射1分後、発光強度100mcd/m2で発光し、440nm付近にピークをもつ発光特性を有し、目視で青紫色の発光が観察された。そして、暗所において10時間以上の残光が確認できた。本実施例の蓄光性蛍光体は、焼成後の体塊は破砕が容易であり、水中に100時間浸した後の残光強度変化での劣化は確認されなかった。そのため、プラスチック成形、薄膜に利用でき、発光プラスチック、発光ゴム、発光陶器、エナメル上薬、染色印刷用紙、発光塗料などに利用できる。
【0026】
(実施例2)
【0027】
SrCO3:52.62g、MgO3:7.20g、Al2O3:0.36g、SiO2:32.10g、NH4Cl:16.67g、Eu2O3:0.19g、Dy2O3:0.86g、でなる各原料を十分混合する。
【0028】
上記混合したものを、アンモニアを含む還元気中で、1250℃の温度で2.5時間燃焼し焼成する。焼成後、結晶体塊を粉砕して、エタノールで洗浄し、乾燥させる。
【0029】
その結果、MO・aAl2O3・bSiO2・cNH4Cl・fX(ただし、MOはSrO及びMgOを表し、Xは、モル%比1:5であるEu2O3、Dy2O3である。)で示され、a、b、c、fそれぞれa=0.01、b=1.5、c=0.35、f=0.008となる粉末状の蓄光性蛍光体が得られた。
【0030】
本実施例の蓄光性蛍光体は、照射1分後、発光強度600mcd/m2で発光し、460nm付近にピークをもつ発光特性を有し、目視で青色の発光が観察された。そして、暗所において10時間以上の残光が確認できた。PH2の塩酸、硝酸、硫酸水溶液に1ヶ月間浸した後、発光強度と残光強度時間変化を調べたところ、0.2%以下の劣化が認められた。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば水中で中性を示し、多種類の光による発光機能を有し、従来よりも長時間の残光時間、より高度の耐性を持つ蓄光性蛍光体を備えた蓄光ビーズが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄光ビーズの概観図
【図2】中心部近傍に蓄光性蛍光体を充填した蓄光ビーズ
【図3】表面が蓄光性蛍光体である蓄光ビーズ
【図4】全体に蓄光性蛍光体が分散混入した蓄光ビーズ
【符号の説明】
0101 蓄光ビーズ
Claims (3)
- ストロンチウムとアルミニウムで構成される酸化物を主たる成分とした蓄光性蛍光体化合物に対し、ケイ素を加えてストロンチウムとケイ素とアルミニウムの中から選択される一又は二以上の元素で構成される酸化物の混合物である複合酸化物混合体とすることで耐酸性を向上させた蓄光性蛍光体を備えた蓄光ビーズ。
- 前記複合酸化混合物が、ストロンチウムとケイ素で構成される酸化化合物とストロンチウムとケイ素とアルミニウムで構成される酸化化合物との複合体である請求項1に記載の蓄光ビーズ。
- 蓄光性蛍光体の耐酸性性能がpH2の塩酸、硝酸、あるいは硫酸水溶液環境での発光と残光の劣化が3%/年以下である請求項1又は2に記載の蓄光ビーズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003167351A JP2005002219A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 蓄光ビーズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003167351A JP2005002219A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 蓄光ビーズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005002219A true JP2005002219A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34093178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003167351A Pending JP2005002219A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | 蓄光ビーズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005002219A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104059642A (zh) * | 2013-03-21 | 2014-09-24 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 镝掺杂碱土铝硅酸盐上转换发光材料、制备方法及其应用 |
JP2015057604A (ja) * | 2008-07-24 | 2015-03-26 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | 吸収を利用して画像形成を行うためのシステム及び方法 |
CN111253870A (zh) * | 2018-12-03 | 2020-06-09 | 勤伦有限公司 | 有颜色的夜光膜 |
-
2003
- 2003-06-12 JP JP2003167351A patent/JP2005002219A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015057604A (ja) * | 2008-07-24 | 2015-03-26 | マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー | 吸収を利用して画像形成を行うためのシステム及び方法 |
US9504546B2 (en) | 2008-07-24 | 2016-11-29 | Massachusetts Institute Of Technology | Layered medium for three-dimensional imaging |
US9820636B2 (en) | 2008-07-24 | 2017-11-21 | Massachusetts Institute Of Technology | Layered medium for three-dimensional imaging |
CN104059642A (zh) * | 2013-03-21 | 2014-09-24 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 镝掺杂碱土铝硅酸盐上转换发光材料、制备方法及其应用 |
CN111253870A (zh) * | 2018-12-03 | 2020-06-09 | 勤伦有限公司 | 有颜色的夜光膜 |
JP2020091479A (ja) * | 2018-12-03 | 2020-06-11 | 勤倫有限公司 | 色付き夜光フィルム |
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