JP2005001898A - ガラス材料の製造法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内付けCVD法によりガラス管内面にガラス層を形成させる装置内において、ガラス管内面にガラス層を形成させた後、ガラス管を装置から取り外すことなく、ガラス管内にガラスロッドを挿入した後、ロッドインコラプス法により前記ガラスロッドと前記ガラス管とを一体化する。さらに本製造法においては、装置内におけるガスの流れ方向において、ガラス管よりも下流位置に配置され、かつガラス管長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を有する装置を用い、ガラス管長手方向延長線上からガラス微粒子回収部を退避させるとともにガラス管内へガラスロッドを挿入することが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内付けCVD法(MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法ともいう)を用い、内付けCVD法を行う装置内において製造されたガラスパイプをその装置から取り出すことなく、その装置内においてガラスパイプに棒状ガラス材、すなわちガラスロッドを挿入し、ロッドインコラプス法によってガラス材料を製造する方法及びその方法に用いる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば光ファイバを製造するための母材として用いられるガラス材料の製造法としてロッドインコラプス法(ロッドインチューブ)法が知られている。この方法は、光ファイバ母材においてクラッドとなるガラスパイプに、光ファイバ母材においてコアとなる部分を含むガラスロッドを挿入し、減圧下で加熱することにより、これらのガラスパイプ及びガラスロッドを軟化させて互いに密着させ、コア部及びクラッド部を有するガラス材料を製造する方法である。
【0003】
ロッドインコラプス法において用いる上記ガラスパイプの製造法の一つとして、内付けCVD法(MCVD法)として知られる気相合成法による製造法が知られている。本方法は、出発材となるガラス管内にSiCl4及びO2、さらに所望によりGeCl4及びBCl3等からなる群から選ばれるガスを含むガラス原料ガスを通過させ、ガラス管内でガラス原料ガスを加熱して反応させることによって生成されるガラス微粒子をガラス管内に付着させ、かつ堆積させる方法である。ガラス管内を通過するガラス原料ガスの加熱は、このガラス管の外側に配置した加熱源、例えばバーナからの火炎等によりこのガラス管を加熱することによって行い、このバーナと出発材であるガラス管とを相対的に往復運動(たとえばトラバース)させることによって行われるのが一般的である。
【0004】
従来のロッドインコラプス法においては、製造装置内でMCVD法によって製造されたガラスパイプを一旦製造装置外に取り出してから、このガラスパイプの中心軸とこのガラスパイプに挿入するガラスロッドの中心軸を合わせて固定するための治具を用い、ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入してから再度加熱して、これらを軟化させ密着させている。ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入する際に用いるための治具としては、ガラスパイプ及びガラスロッドの中心軸を合わせるための調心治具が提案され、これを用いるロッドインコラプス法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、MCVD法においては、ガラス原料ガスの加熱反応によって生成されたガラス微粒子の全てが、出発材であるガラス管内に付着することはなく、ガラス微粒子の一部は、製造装置の排気口から排出される。したがって、この製造装置においては、製造装置内に配置されたガラス管の位置よりもガス流れ方向下流側に、ガラス管内に付着されなかったガラス微粒子を捕集するための装置又は構造部分、あるいはガラス微粒子によって配管が閉塞してしまうことを防止するための装置又は構造部分を配置することも行われる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−179434号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来公知のロッドインコラプス法においては、一旦MCVD法によって製造されたガラス管を製造装置から取り出し、ガラス管にガラスロッドを挿入し、その後、ガラス管とガラスロッドをコラプスさせるための加熱装置に戻す必要があった。したがって、一旦製造装置から取り出したガラス管を再度固定し、ガラス管内にガラスロッドを挿入するための作業が必要であり、その作業のために必要とされる場所及び装置、並びにガラス管を移動する作業のための時間を要していた。ロッドインコラプス法によるガラス材料の製造において、従来以上の生産性の向上を実現するためには、上記ガラス管内にガラスロッドを挿入するための簡便な方法、及びその方法を実現することができる製造装置が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラス材料の製造法は、内付けCVD法によりガラス管内面にガラス層を形成させる装置内において、ガラス管内面にガラス層を形成させた後、ガラス管を装置から取り外すことなく、ガラス管内にガラスロッドを挿入した後、ロッドインコラプス法によりガラスロッドとガラス管とを一体化することを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明のガラス材料の製造法は、上記製造法において、上記装置内におけるガスの流れ方向において、ガラス管よりも下流位置に配置され、かつガラス管長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を有する装置を用い、ガラス管長手方向延長線上からガラス微粒子回収部を退避させるとともにガラス管内へガラスロッドを挿入することが好ましい。
【0010】
さらに本発明のガラス材料の製造法においては、装置内において、ガラス管の両端部を把持部材によって把持し、さらに把持部材に中空筒状の回転部材を連結し、回転部材を回転することによりガラス管をガラス管の中心軸まわりに回転させながら、ガラス管内面へのガラス層の形成を行った後、ガラス管内に前記ガラスロッドを挿入するための治具であって、ガラスロッドの外面に接触する内面を有する治具を回転部材に挿入し、前記治具の内面に接触させながらガラスロッドをガラス管内に挿入することが好ましい。
【0011】
さらに本発明の製造法に用いる製造装置は、内付けCVD法によりガラス管内面にガラス層を形成させる装置であって、装置内におけるガスの流れ方向において、ガラス管よりも下流位置に配置され、かつガラス管長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を有することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者は、MCVD法を用い、出発材であるガラス管内面にガラス層を形成させてガラス管を製造する装置内において、出発材のガラス管内面にガラス層を形成させた後、製造されたガラス管を装置から取り外すことなく、その装置内においてガラス管内にガラスロッドを挿入することによって、装置からのガラス管の取り外し及びガラス管の再固定等の作業を省略することができ、作業効率を著しく向上させることができることを見いだした。さらに本発明者は、上記方法を実施するためには、上記装置のガラス管よりもガス流れ方向下流位置に、ガラス管の長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を配置し、そのガラス微粒子回収部を退避させることによって、装置内でガラス管内にガラスロッドを挿入することができ、しかもガラスロッドの表面にガラス微粒子回収部内のガラス微粒子が付着することがないため、気泡等の欠陥がきわめて少ないガラス材料が得られることを見いだした。さらに本発明者は、装置内において、ガラス管両端部を把持部材で把持し、さらにこの把持部材に中空筒状の回転部材を連結し、回転部材を回転することによってガラス管を回転させながら、MCVD法によりガラス管内面にガラス微粒子を堆積させた後、ガラス管内にガラスロッドを挿入するための治具であって、ガラスロッドの外面に接触する内面を有する治具を回転部材に挿入し、前記治具の内面に接触させながらガラスロッドをガラス管内に挿入することにより、ガラスロッドがガラス管内面に直接接触することなく、接触による擦り傷等の発生を抑えることができ、かつガラス管の中心にガラスロッドを挿入できることを見いだした。本発明の製造法及び製造装置は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0013】
以下に本発明のガラス材料の製造法及び製造装置を図に基づいて説明する。
図1は、本発明のMCVD法によるガラス管の製造装置の一実施態様の断面図であり、ガラス管の回転軸を含む垂直面における断面を概念的に示した図である。なお、実際の製造装置においては一般に、本装置のガラス管製造部分の周囲をさらに囲んで反応容器が配置されるが図示していない。また図1において、ガラス管及びそれに連結される治具及び回転部材を回転するためのモータ等も示していない。すなわち、図1は本件発明を説明するために最小限必要な構成部分を示したものであり、実際に本発明の製造法を実施する場合には、適宜必要な手段を付加した装置を使用することができる。なお、各添付図面においては、対称に現れるものについての記号は省略する場合があり、また、異なる図の間で同一の番号を用いているものは、同一のものを表している。
【0014】
図1において、出発材であるガラス管(2)の両端部は、把持部材(3)によって把持され、さらに把持部材(3)に回転部材(4)が連結される。回転部材(4)には、後でガラスロッド挿入用治具が挿入され、さらにその治具を介してガラスロッドがガラス管(2)内に挿入されるので(図2参照)、回転部材(4)は両端開口部を有する中空形状を有しており、そのような形状としては例えば円筒形状が例示できる。
【0015】
図1において、回転部材(4)がガラス管の長手方向を回転軸として自在に回転可能となるように、回転部材(4)を支持する支持部材(5)が配置され、この支持部材(5)と回転部材(4)は、例えばベアリング(6)等を介して連結される。ガラス管(2)は、把持部材(3)によって締め付けられることによって把持される。ガラス管(2)は単一部材であっても、単一部材でなくてもよい。例えば、2以上のガラス管が連結されたものをガラス管(2)として用いることもできる。把持部材(3)と回転部材(4)との連結方法も公知の方法を適宜用いることができ、例えば溶接や嵌合による方法が例示できる。ガラス管(2)、把持部材(3)、及び回転部材(4)は一体として、ガラス管(2)の長手方向中心軸を回転軸として回転可能である。
【0016】
ガラス管(2)の鉛直方向下側に、ガラス管(2)に平行にレール(7)が配置され、レール(7)上に移動手段(10)が配置され、移動手段(10)にバーナ(8)が連結される。バーナ(8)は、移動手段(10)によりガラス管(2)に対して所定の範囲を往復運動することが可能になっている。なお、図1にはバーナがガラス管(2)に対して往復移動する場合を示したが、バーナ(8)に対してガラス管(2)を往復移動させることも、両者を移動させて、相対的な往復運動となるようにすることもできる。
【0017】
ガラス管(2)の一端には、シール材(14)を介してガラス原料ガスをガラス管(2)内に供給するためのガラス原料ガス供給管(13)が配置される。ガラス原料ガス供給管(13)が配置された側と反対側のガラス管端部側には、ガラス微粒子回収部(11)が配置され、ガラス微粒子回収部(11)には排気ガスを排出するための排気管(12)が連結される。従って、ガラス原料ガスは、ガラス原料供給管(13)からガラス管(2)内を通り、そのガス流れ方向下流位置に配置されたガラス微粒子回収部(11)を通って、排気管から装置外部に排気される。
【0018】
ガラス微粒子回収部(11)の一形態は、ガラス管(2)内面に堆積されなかったガラス微粒子の一部又は全部を回収するための装置、構造その他の手段であり、排ガスとともに排出されるガラス微粒子を回収することができればどのようなものでもガラス微粒子回収部として使用することができ、特定構造を有するものに限定されない。本発明で用いることができるガラス微粒子回収部の一例を図3に示した。図3はガラス微粒子回収部の一例を示す斜視図である。図3に示したガラス微粒子回収部は、開口部(18)及び排気管(12)を有する箱状構造を有し、さらに排気管が配置された面と対面する上面には複数の孔があけられている。ガラス管(2)の内面にガラス微粒子を堆積させる際には、ガラス微粒子回収部の開口部(18)は、例えば支持部材(5)と密着され、ガラス管(2)側から流れてきたガラス微粒子を含む排ガスは、ガラス微粒子回収部(11)を通り、ガラス微粒子がガラス微粒子回収部(11)内に回収されるとともに、回収されなかったガラス微粒子及び排ガスは排気管を通って装置外に排気される。
【0019】
図3に示したように、ガラス微粒子回収部(11)において、排気管が配置された面と対面する面に孔をあけることによって、その孔に外部から空気が流入され、ガラス微粒子回収部(11)内におけるガスの流速が速くなり、ガラス微粒子回収部内へのガラス微粒子の付着を少なくすることができる。上記孔の直径は2〜5mmであることが好ましい。上記孔は、ガラス微粒子回収部(11)のどの面にあけることもできるが、特に図3に示したようにガラス微粒子回収部の下部に排気管(12)を連結し、排気管(12)を連結した面と対向する上面に孔をあけることが好ましい。この孔は特に、複数の孔を前記上面全体にあけること、又は図4に示したように上面の外縁に沿って複数の孔をあけることが、ガラス微粒子回収部内へのガラス微粒子の付着を少なくできることから好ましい。あるいは、ガラス微粒子回収部(11)の内部において、ガラス微粒子回収部内壁に沿って、例えば窒素等のガスを流すことも、ガラス微粒子回収部(11)内へのガラス微粒子の付着を少なくできることから好ましい。上記孔をあける位置、数、及び孔の直径等は、ガラス微粒子回収部(11)内へのガラス微粒子の付着を少なくできるように適宜定めることができる。ガラス微粒子回収部(11)で回収されなかったガラス微粒子は、さらにガス流れ方向下流において、公知の方法を用いて回収される。本発明における上記ガラス微粒子回収部には、ガラス管内に堆積されなかったガラス微粒子をその内部で回収するもののみでなく、通常用いられる配管のみを用いると、ガラス微粒子によってその配管が閉塞してしまうおそれがある場合に、その閉塞を防ぐための構造又は装置等であって、その内部ではガラス微粒子を全く捕集しないものも含まれる。
【0020】
上記ガラス微粒子回収部(11)は、ガラス管(2)の延長線上から退避可能である。図1においては、ガラス微粒子回収部(11)は、ヒンジ(20)を介して支持部材(5)に連結されており、図2に示すようにヒンジを中心に約90度回転移動されることで、ガラス管(2)の延長線上から退避される。上記ヒンジ(20)は、ガラス微粒子回収部がガラス管の延長線上から退避可能に移動可能に接続できる部材又は構造を適宜用いることができる。本発明においては、ガラス微粒子回収部(11)がガラス管(2)の延長線上から退避可能であり、かつ退避されることによってガラス微粒子回収部(11)がじゃまになることなく、ガラス管(2)内にガラスロッド(16)を挿入することができれば良く、本発明は図1及び図2に示した態様に限られない。
【0021】
図1に示した装置において、ガラス管(2)は把持部材(3)及び回転部材(4)とともに、ガラス管(2)の長手方向中心軸回りに回転される。バーナ(8)から噴射される火炎(9)によってガラス管(2)が加熱される。バーナ(8)はバーナ移動手段(10)によって往復運動(たとえばトラバース)され、ガラス管においてバーナによって加熱される位置も順次移動する。ガラス原料ガス供給管(13)(以下、単に「ガス供給管」ともいう)から、SiCl4、O2等を含むガラス原料ガスが供給され、このガスはガラス管(2)内を通り、ガラス管(2)内で、火炎(9)によって加熱されている部位において加熱により反応させられてガラス微粒子が生成され、生成されたガラス微粒子はガラス管(2)内面に堆積され、ガラス層(25)が形成される。ガラス管(2)内面に堆積されなかったガラス微粒子は、排気ガスとともにガラス微粒子回収部(11)に入り、さらに排気ガス及び場合によりガラス管内面に堆積されなかったガラス微粒子は排気口(12)を通ってガラス微粒子回収部外に排出される。本発明の製造法においては、上記ガラス原料ガスとしてMCVD法において用いることができる公知のガスを用いることができる。本発明で用いる出発材としてのガラス管(2)はMCVD法において用いることができる公知の材料を用いることができる。
【0022】
出発材のガラス管(2)内面にMCVD法によって所定の量のガラスを堆積させた後、ガラス微粒子回収部(11)が、ガラス管(2)の長手方向延長線上から退避される。すなわち、図1に示されるガラス微粒子回収部(11)は、ヒンジ(20)を支点として図1の上方向(図1において矢印Cで示される方向)に回転されて、図2に示した位置まで移動される。図1及び図2には、製造装置の上方向にヒンジ(20)を支点として回転してガラス微粒子回収部(11)を退避させる構造を示したが、装置横位置でガラス微粒子回収部(11)をヒンジ等の可動部材で連結し、ガラス微粒子回収部(11)が装置の横方向に移動してガラス管(2)の長手方向延長線上から退避されるようにすることもでき、作業中にガラス微粒子回収部(11)が落下するおそれがなく好ましい。また、ガラス微粒子回収部を装置から完全に分離可能な構造とし、装置からガラス微粒子回収部を分離して移動できるようにすることもできる。
【0023】
すなわち、本発明において、ガラス管(2)の長手方向延長線上からガラス微粒子回収部(11)が退避されるという意味は、ガラス管(2)を製造装置内に保持したまま、ガラス管(2)内にガラスロッドを挿入できる位置まで、ガラス微粒子回収部(11)が移動されることを意味している。
【0024】
ガラス微粒子回収部(11)をガラス管(2)の長手方向延長線上から退避させた後、ガラス管(2)にガラスロッド(16)を挿入するためのガラスロッド挿入用治具(15)を回転部材(4)の中空部に挿入する。すなわち、図1及び図2に例示した回転部材(4)は円筒形状を有するため、図2に示すように、回転部材(4)の内面に密着する円筒形状外面と、ガラスロッド(16)の円柱形状外面に接する円筒形状内面とを有し、かつ一端につば状の張り出し部を有する円筒形状のガラスロッド挿入用治具(15)を、回転部材(4)の中空部に挿入する。ただし、挿入用治具(15)の形状は、図2に示した形状に限定されるものではない。次にガラスロッド挿入用治具(15)の内面に接するようにしてガラスロッド(16)をガラスロッド挿入用治具(15)に挿入し、この治具をガイドとしてガラスロッド挿入用治具(15)内面に接触させたまま、ガラスロッドを図2の矢印方向(図2左側方向)に進入させ、ガラスロッドをガラス管(2)内に入れる。
【0025】
ガラスロッド(16)のガラス管(2)への挿入は、上記方法に代えて、ガラスロッド挿入用治具(15)の中空部に予めガラスロッド(16)の端部を挿入したものを準備し、そのガラスロッド挿入用治具部分を回転部材(4)の中空部に挿入し、さらにガラスロッド(16)をガラス管(2)内へ進入させて行うこともできる。
【0026】
把持部材(3)、及び回転部材(4)は、円筒形のガラス管(2)の中心軸が回転軸と一致するように調整されていることが好ましい。さらに、回転部材(4)にガラスロッド挿入用治具(15)を挿入し、この治具に円柱状のガラスロッド(16)が挿入されたときにガラスロッド(16)の中心軸が、ガラス管(2)の中心軸と一致するように回転部材(4)及びガラスロッド挿入用治具(15)が調整されていることが好ましい。そうすることによって、ガラス管(2)内面に接触せず、かつ傷を付けることなく、ガラスロッド(16)をガラス管(2)の中心に挿入することができ、さらにコラプスさせたときに欠陥のないガラス材料が得られる。さらに、ガラスロッド挿入用治具(15)の内面はガラスロッドと接触し擦れるため、ガラスロッドに傷をつけない材料で製造されることが好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素樹脂による治具内面のコーティングを行うこと、又は治具全体をポリテトラフルオロエチレン樹脂で作成することが好ましい。
【0027】
上記の把持部材(3)、回転部材(4)、及びガラスロッド挿入用治具(15)の各形状及び各部材の材質等は、本発明の目的を達成できる範囲で適宜その形状を定めることができ、かつ適宜適切な材料を用いることができ、当業者であれば、これら部材の適当な形状を定めること及びこれら部材に適切な材料を用いることは容易に行うことができる。
【0028】
ガラス管(2)内にガラスロッド(16)を挿入した後、ガラス管(2)に対してガラスロッド(16)を固定してから、ガラス管(2)を加熱し軟化させてガラスロッド(16)と密着させ一体化(すなわちコラプス)させる。ガラスロッド(16)をガラス管(2)内に固定する方法は、調心治具を用いる固定方法、及びMCVD法によってガラス微粒子を堆積させる前に予めガラス管(2)の両端部に設けておいたいわゆるダミーパイプにガラスロッドを融着固定する方法等の公知の方法から、好ましい方法を適宜用いることができ、これらの方法は、例えば上述した特許文献1に記載されている。
【0029】
ガラス管(2)内にガラスロッド(16)を固定した後、加熱し、コラプスさせてガラス管(2)及びガラスロッド(16)を密着一体化するが、この方法は当業者に周知であり、公知の方法を用いて行うことができる。MCVD法によるガラス管製造装置(1)内でガラス管(3)内にガラスロッド(16)を挿入した後、これらを装置から取り出してコラプス用の別の加熱装置に移してコラプスを行うことも、また、ガラス管製造装置をそのままコラプス用の加熱装置としても用いることができるようにしておき、その装置内でコラプスを行うこともできる。
【0030】
本発明の製造法によって製造されるガラス材料は、例えば光ファイバ母材として用いることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、MCVD法を用いて製造されたガラスパイプを製造装置から取り外すことなく、ガラスパイプにガラスロッドを挿入することができ、ガラスパイプの取り外し、再固定などの作業を省略することができるため、作業時間を短縮することができ、ガラス材料の生産性が向上するという効果を有する。また、ガラス微粒子回収部をガラスパイプの延長線上から退避させることにより、ガラス微粒子回収部内に付着したガラス微粒子がガラスロッド表面に付着することを防止でき、ガラスロッド表面にガラス微粒子が付着することが原因となって生じるガラス材料中の欠陥の発生を防止することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法に用いるMCVD法によるガラス材料製造装置の一実施態様を、ガラス管の中心軸を含む垂直断面において概念的に示した図である。
【図2】本発明のガラス材料の製造法の一態様において、ガラス管内にガラスロッドを挿入するときのガラスロッド挿入部の周辺部分を概念的に示した図である。
【図3】本発明のガラス材料製造装置に用いるガラス微粒子回収部の一態様を概念的に示す斜視図である。
【図4】ガラス微粒子回収部にあける孔の一態様を概念的に示した図である。
【符号の説明】
1…ガラス管(ガラス材料)製造装置
2…ガラス管(出発材)
3…把持部材
4…回転部材
5…支持部材
6…ベアリング
7…レール
8…バーナ
9…火炎
10…バーナ移動手段
11…ガラス微粒子回収部
12…排気管
13…ガラス原料ガス供給管
14…シール材
15…ガラスロッド挿入用治具
16…ガラスロッド
17…孔
18…開口部
20…ヒンジ
25…ガラス層
Claims (4)
- 内付けCVD法によりガラス管内面にガラス層を形成させる装置内において、前記ガラス管内面にガラス層を形成させた後、前記ガラス管を前記装置から取り外すことなく、前記ガラス管内にガラスロッドを挿入した後、ロッドインコラプス法により前記ガラスロッドと前記ガラス管とを一体化することを特徴とするガラス材料の製造法。
- 前記装置内におけるガスの流れ方向において、前記ガラス管よりも下流位置に配置され、かつ前記ガラス管長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を有する前記装置を用い、前記ガラス管長手方向延長線上から前記ガラス微粒子回収部を退避させるとともに前記ガラス管内へ前記ガラスロッドを挿入することを特徴とする請求項1に記載のガラス材料の製造法。
- 前記装置内において、前記ガラス管の両端部を把持部材によって把持し、さらに前記把持部材に中空筒状の回転部材を連結し、前記回転部材を回転することにより前記ガラス管を前記ガラス管の中心軸まわりに回転させながら、前記ガラス管内面への前記ガラス層の形成を行った後、前記ガラス管内に前記ガラスロッドを挿入するための治具であって、前記ガラスロッドの外面に接触する内面を有する治具を前記回転部材に挿入し、前記治具の内面に接触させながら前記ガラスロッドを前記ガラス管内に挿入することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス材料の製造法。
- 内付けCVD法によりガラス管内面にガラス層を形成させる装置であって、前記装置内におけるガスの流れ方向において、前記ガラス管よりも下流位置に配置され、かつ前記ガラス管長手方向延長線上から退避可能なガラス微粒子回収部を有するガラス材料の製造装置。
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JP2003163801A Pending JP2005001898A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | ガラス材料の製造法及び製造装置 |
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JP (1) | JP2005001898A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010111554A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Fujikura Ltd | 光ファイバ用母材の製造方法、及び、光ファイバの製造方法 |
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2003
- 2003-06-09 JP JP2003163801A patent/JP2005001898A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010111554A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Fujikura Ltd | 光ファイバ用母材の製造方法、及び、光ファイバの製造方法 |
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