JP2005001274A - ふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層12と、この誘電体層12の片面若しくは両面、又は内部の少なくともいずれかに形成された金属層13とを具備することを特徴とする、高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板11。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法に関する。具体的には、本発明は、低い誘電率及び誘電体力率を有し、特にネットワークシステムの高周波ストリップ線路として使用可能な長さ1m以上のふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高度情報化社会への発展に伴い、ビル等のオフィス、工場、あるいは一般の住宅内等の天井裏に長さ数十メートルに及ぶネットワーク用のアンテナを張り巡らせ、一定の区域における無線通信網を形成する無線LANシステム(区域内無線通信網)等の使用が拡大しつつある。
【0003】
従来、この種のネットワーク用のアンテナへの給電回路材料の一つとして、誘電体力率が小さく且つ誘電率の低いふっ素樹脂製銅張積層板が知られている。図8は従来の銅張積層板1の一例を示し、誘電体層2の裏面全体に銅箔3が形成され、誘電体層2の表面に所定の幅のライン4を形成した構成となっている。このような構成とすることで、銅張積層板1はマイクロストリップ線路の機能を有することになる。こうした構成の銅張積層板1は、図9に示すように半田層5を介して繋げて使用される。
【0004】
しかし、上述した従来の銅張積層板は、加熱・冷却プレスを使用し、バッチ式に製作されるために、プレス盤面よりも大きなサイズのものが得られなかった。また、銅張積層板の全面又は片面に形成された銅箔から高周波マイクロストリップ線路を形成するためには、化学的エッチング処理を採用し、数ミリ幅の線路を形成しなければならなかった。従って、数十メートルに及ぶ長尺のマイクロストリップ線路を製作するためには、複数枚の銅張積層板よりエッチング処理を採用して形成した複数枚のマイクロストリップ線路を半田等で接続して使用せざるを得なかった。その結果、半田付け等の接続条件により、伝送損失でバラツキを生じ、安定したアンテナの製作が困難であった。
【0005】
また、従来、高周波マイクロストリップ線路用の銅張積層板の製造方法ではないが、積層板を連続的に製造する方法として、下記特許文献1,2が知られている。
【0006】
特許文献1は、所要枚数の長尺な樹脂含浸ふっ素樹脂繊維布の上面及び叉は下面に長尺な金属箔を重ね、ロールを用いてラミネートした帯状積層体を連続的に移行させつつ硬化し、切断した後、熱変形温度以上に加熱し、更に熱変形温度以下に冷却する積層板の製造方法に関する。
【0007】
特許文献2は、複数枚の長尺ふっ素樹脂含浸基材の少なくとも片側外面に長尺な金属箔を重ねて走行させながら、上下一対のベルトで加圧するとともに加熱して積層一体化させ、その後所定寸法に切断する積層板の製造方法に関する。
【0008】
【特許文献1】
特開平3−97541号公報(第2頁左下欄8行目〜同頁右下欄2行目)
【0009】
【特許文献2】
特開平3−130143号公報(第3頁右上欄8行目〜同頁右下欄1行目)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層と、この誘電体層の片面若しくは両面、又は内部の少なくともいずれかに形成された金属層とを具備した構成にすることにより、伝送損失のバラツキが少ないとともに、従来のような半田繋ぎがないので安定性がよく且つ長尺なふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層の片面には金属層を全体に熱融着により形成するとともに、前記誘電体層の他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層を一部にのみ熱融着により形成する構成にすることにより、上記と同様、伝送損失、安定性の点で優れた長尺なふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
1)本発明に係る高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板は、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層と、この誘電体層の片面若しくは両面、又は内部の少なくともいずれかに形成された金属層とを具備することを特徴とする(請求項1記載)。
【0013】
2)また、本発明に係る高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板は、前記誘電体層の片面には金属層が全体に形成され、他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層が一部にのみ形成されていることを特徴とする(請求項2記載)。
【0014】
3)本発明に係る高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板の製造方法は、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層の片面には金属層を全体に熱融着により形成するとともに、前記誘電体層の他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層を一部にのみ熱融着により形成することを特徴とする(請求項3記載)。
【0015】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
【0016】
本発明において、前記複合シートもしくはふっ素樹脂シートに使用されるふっ素樹脂としては、例えば誘電損失の小さいポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシアルカン(PFA)が挙げられるが、用途によっては、例えばパーフルオロエチレンプロペンコポリマー(PFEP)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)等のふっ素樹脂が使用可能である。また、要求誘電特性に応じて、例えば充填材入りふっ素樹脂あるいはふっ素樹脂発泡体が使用可能である。
【0017】
本発明において、前記ガラス繊維織布としては、特に限定するものではないが、例えば電気絶縁用無アルカリガラス繊維織布が使用可能である。
【0018】
本発明において、前記ふっ素樹脂シートとしては、例えば四フッ化エチレン樹脂製スカイブドシート及び他の上記ふっ素樹脂溶融押出フィルムが使用可能である。
【0019】
本発明において、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シートにおける樹脂の含有率は、要求される誘電特性に応じて40〜90重量%、好ましくは60〜80重量%である。ここで、樹脂の含有率は40重量%未満では低誘電率、低誘電体力率等の望ましい誘電特性が得られず、90重量%を越えると熱膨張率が大きくなり、銅張積層板の熱変形等の原因となる。
【0020】
本発明において、ふっ素樹脂製銅張積層板の長さは一般に1m以上であるが、1m以下も可能であり、更に上限に関しては、材料及び製造機械上の制限はあるが、原理的には限界は無く数百mのものも製作可能である。また、前記銅張積層板の厚みは、0.1〜20mmの範囲で製作可能であるが、用途上柔軟性が要求される場合等は0.6〜1.6mmの範囲が好ましい。
【0021】
前記ふっ素樹脂製銅張積層板の形状としては、後述するように、例えば、誘電体層12の両面全体に金属層13を形成した構成のもの(図1参照)、あるいは誘電体層12の下面全体に金属層13を形成し、上面の一部に高周波マイクロストリップ線路31を形成した構成のもの(図3参照)、あるいは誘電体層12の片面(上面)全体にのみ金属層13を形成した構成のもの(図4参照)、あるいは誘電体層12の下面全体に金属層13を形成し、上面に高周波マイクロストリップ線路31を併設した構成のもの(図10参照)が挙げられる。
【0022】
更に、例えば図11(A)に示すように誘電体層12の下面に幅広の金属層13が形成され、上面の一部に高周波マイクロストリップ線路31が形成された構成のもの、あるいは図11(B)に示すように誘電体層12の下面に幅狭の金属層13が形成され、上面の一部に高周波マイクロストリップ線路31が形成された構成のもの、あるいは図11(C)に示すように誘電体層12の上面の一部に金属層13、高周波マイクロストリップ線路31が形成された構成のもの、あるいは図11(D)に示すように誘電体層12の上面の一部に金属層13a,13bが形成され、両金属層13a,13b間の空間32に高周波マイクロストリップ線路の機能を持たせた構成のもの、あるいは図11(E)に示すように誘電体層12a,12bからなる誘電体層12内部に高周波マイクロストリップ線路31が形成され、誘電体層12の下面に金属層13が形成された構成のもの、あるいは図11(F)に示すように、誘電体層12a,12b,12cからなる誘電体層12の内部に高周波マイクロストリップ線路31、金属層13が夫々埋設された構成のものが挙げられる。
【0023】
本発明において、前記金属層の材料としては、例えば、銅,アルミニウム,金,銀等が挙げられるが、このうち特に銅が価格と伝送損失を考慮すると一般的に用いられる。
【0024】
前記ふっ素樹脂製銅張積層板を連続的に製造する装置としては、後述するように、送りプレス法を用いた製造装置(図5参照)、ダブルベルトプレス法を用いた製造装置(図6参照)、あるいは熱ロールラミネーター法を用いた製造装置(図7参照)が挙げられる。なお、図7において、符番33は各材料送り出し用の各ロール29からの材料を積層する為の集合ロールを示し、符番34は積層体22を加熱する一対の加熱ロールを、符番35は積層体22を冷却するための一対の冷却ロールを示す。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1〜3及び比較例1,2について説明する。但し、本発明の権利範囲はこれらによって限定されるものではない。
【0026】
(実施の形態1)
図1、図2及び図5を参照する。ここで、図1は実施の形態1に係る高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板の断面図を示し、図2は図1の展開図を示す。また、図5は図1、図2のふっ素樹脂製銅張積層板を製造するための送りプレス法を用いた製造装置の説明図を示す。
【0027】
実施の形態1に係るふっ素樹脂製銅張積層板11は、図1に示すように、誘電体層12と、この誘電体層12の両面全体に夫々形成された金属層としての銅箔13とから構成されている。前記誘電体層12は、図2に示すように、上部の厚み18μmの銅箔(型式:CF−T9A−HP−STD、福田金属箔粉工業(株)製)13と下部の銅箔13間に、PFAフィルム14、PTFE被覆ガラス織布15、PTFEスカイブドテープ16を夫々積層させた構成となっている。
【0028】
上記銅張積層板11は、図5に示す製造装置を用いて製造した。図5において、符番17,18,19,20,21は夫々上下の銅箔13を送り出すロール、上下のPFAフィルム14を送り出すロール、上下のPTFE被覆ガラス織布15を送り出すロール、上下のPTFEスカイブドテープ16を送り出すロール、中央のPFAフィルム14を送り出すロールを示す。また、これらのロール17〜21の下流側には、銅箔13等の銅張積層板用積層体22を加熱・加圧する熱盤23が配置されている。熱盤23を経た前記積層体22は、熱盤23の下流側に配置された巻取部24で巻き取られる。
【0029】
図5の製造装置を用いて銅張積層板11を製造するには、次のように行う。まず、ロール21より中央のPFAフィルム14を、ロール20より上下のPTFEスカイブドテープ16を、ロール19より上下のPTFEガラス織布15を、ロール18より上下のPFAフィルム14を、ロール17より上下の銅箔13を夫々熱盤23の方向へ送り、積層体22とする。次に、この積層体22を熱盤23で所定の温度で加熱・加圧し、銅張積層板11を製造する。この後、銅張積層板11は巻取部24で巻き取る。
【0030】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と比べて、図6に示すダブルベルトプレス法を用いた製造装置を用いる点が異なるのみで、他の点は同様にして図2のような構成の銅張積層板11を形成した。なお、図6において、符番25は一対の支持ロール26a,26bに回動自在に保持されたコンベアベルト、符番27は前記支持ロール26a,26bと対応する位置の別な支持ロール28a,28bに回動自在に保持されたコンベアベルトを示す。また、図6中の符番29は支持ロール側へ銅箔等を送るロールであるが、一部のロールは便宜上省略し、簡略化している。更に、符番30は、積層体22を上下から挟持する加熱・冷却機能を備えた複数の押えロールを示す。
【0031】
(比較例1)
比較例1は、実施の形態1と比べて、従来のバッチ式熱盤プレス法で図2の銅張積層板を製造する点が異なるのみで、他の点は同様に行った。
【0032】
上記実施の形態1,2及び比較例1で製造された銅箔張積層板の特性を比較確認したところ、下記表1の結果が得られた。この場合、製作した銅張積層板には、高周波マイクロストリップ線路を形成せず、基板の幅は150mmに統一した。
【0033】
【表1】
【0034】
表1より、実施の形態1,2及び比較例1では、銅張剥離強度、吸水率、曲げ強度、絶縁抵抗、誘電率、誘電正接において差異がないことが確認できた。
【0035】
しかして、実施の形態1,2によれば、伝送損失が少ないとともに、安定性がよく且つ長尺なふっ素樹脂製銅張積層板を連続的に製造することができる。
【0036】
(実施の形態3)
図3を参照する。ここで、図3は実施の形態3に係る長尺(長さ20m)なふっ素樹脂製銅張積層板の断面図を示す。誘電体層12の片面の一部には、高周波マイクロストリップ線路(銅箔)31が形成されている。ここで、マイクロストリップライン線路31は、誘電体層12の両面全体に銅箔を形成した後、誘電体層12の上面の銅箔のみを化学的にエッチングすることにより形成した。なお、図3において、銅箔13の幅は35mm、マイクロストリップライン線路31の幅は2.4mm、銅張積層板の総厚みは0.8mm、全長は20mとした。
【0037】
一方、比較例2として、図9に示すように半田(製品名:シュアー80はんだ,(株)石崎電気製作所製)5により図8のふっ素樹脂銅張積層板1を繋いだ銅張積層板を用意した。図8の銅張積層板1は、誘電体層2の裏面全体に銅箔3が形成され,表面は化学的エッチングによって表面の一部に高周波マイクロストリップ線路4が形成された、バッチ式熱盤プレス法による長さ1mのふっ素樹脂銅張積層板である。なお、図8において、銅箔3の幅は35mm、高周波マイクロストリップ線路の幅は2.4mm、銅張積層板の総厚みは0.8mm、全長は20m(前記ふっ素樹脂銅張積層板を半田にて20本繋いだもの)である。
【0038】
上記実施の形態3(発明品1)及び比較例2によるふっ素樹脂銅張積層板について、伝送損失を調べたところ、下記表2に示すような結果が得られた。ここで、伝送損失の測定は、ネットワークワークアナライザー(アジレントテクノロジー(株)製の型式8722ET)を用いて、5GHz帯域の周波数による伝送損失を測定した。なお、発明品1の試験片は、長さ20mのふっ素樹脂銅張積層板を長さ1mに切断したものを用いた。一方、比較例2の試験片は、長さ20mのふっ素樹脂銅張積層板を長さ1mに切断する際に半田による繋ぎ部が1ケ所だけ存在するようにしたものを用いた。
【0039】
【表2】
【0040】
表2より、半田繋ぎを行うことにより、伝送損失が約4%増大し、本発明が比較例2に比べて優れていることが確認できた。また、本データから長さが20mの場合の伝送損失を算出すると、発明品1では、35.204dB(=1.7602×20)となる。これに対し、従来方式で製作した1mの基板を半田で繋いで製作した場合、19箇所の繋ぎが必要となり、発明品1よりも伝送損失が1.387dB(=0.073×19)大きく、36.591dB(=35.204+1.387)となる。
【0041】
なお、今回の半田品の製作に際し、半田繋ぎの状態によってはラインが繋がらないケースもあり、半田接続作業により伝送損失のバラツキが発生することが推測され、発明品を使用することで基板の信頼性が向上する。この他、本発明においては、半田繋ぎ作業がなくなることによって、大幅なコスト削減が見込まれる。
【0042】
(実施の形態4)
実施の形態4では、銅張積層板の形状は図3と同様であるが、幅2.4mmにスリットしたリボン状の銅箔を使用し、製作時に高周波マイクロストリップ線路を形成した。試料の長さは1mとした。ここで、前記実施の形態3による製品(発明品1)に対し、実施の形態4による製品を発明品2とする。
【0043】
上記発明品1,2について、ネットワークアナライザー(アジレントテクノロジー(株)の型式8722ET)を用いて、5GHz帯域の周波数による伝送損失を測定したところ、下記表3に示すような結果が得られた。
【0044】
【表3】
【0045】
表3より、発明品1,2で伝送損失の差がほとんど無いことが判った。但し、発明品2の場合、成形時に高周波マイクロストリップ線路を形成するので、低コストで、発明品1のようなエッチング工程を省くことができるという加工性の点でメリットを有する。
【0046】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層と、この誘電体層の片面若しくは両面、又は内部の少なくともいずれかに形成された金属層とを具備した構成にすることにより、伝送損失のバラツキが少ないとともに、従来のような半田繋ぎがないので安定性がよく且つ長尺なふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法を提供できる。
【0048】
また、本発明によれば、ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層の片面には金属層を全体に熱融着により形成するとともに、前記誘電体層の他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層を一部にのみ熱融着により形成する構成にすることにより、上記と同様、伝送損失、安定性の点で優れた長尺なふっ素樹脂製銅張積層板及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1,2に係るふっ素樹脂製銅張積層板の断面図。
【図2】図1の銅張積層板の展開図。
【図3】本発明の実施の形態3に係るふっ素樹脂製銅張積層板の断面図。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るふっ素樹脂製銅張積層板の断面図。
【図5】本発明に係るふっ素樹脂製銅張積層板を製造するための送りプレス法を用いた製造装置の説明図。
【図6】本発明に係るふっ素樹脂製銅張積層板を製造するためのダブルベルトプレス法を用いた製造装置の説明図。
【図7】本発明に係るふっ素樹脂製銅張積層板を製造するための熱ロールラミネーター法を用いた製造装置の説明図。
【図8】基板特性データを測定するための従来の銅張積層板の説明図。
【図9】従来の銅張積層板の説明図。
【図10】本発明のその他の実施の形態に係るふっ素樹脂製銅張積層板の断面図。
【図11】本発明の更にその他の実施の形態に係るふっ素樹脂製銅張積層板の断面図。
【符号の説明】
11…ふっ素樹脂製銅張積層板、 12…誘電体層、 13…銅箔(金属層)、
14…PFAフィルム、 15…PTFE被覆ガラス織布、
16…PTFEスカイブドテープ、17〜21…ロール、
22…銅張積層板用積層体、 23…熱盤、 24…巻取部、
25,27…コンベアベルト、 31…高周波マイクロストリップ線路。
Claims (3)
- ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層と、この誘電体層の片面若しくは両面、又は内部の少なくともいずれかに形成された金属層とを具備することを特徴とする、高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板。
- 前記誘電体層の片面には金属層が全体に形成され、他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層が一部にのみ形成されていることを特徴とする、請求項1記載の高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板。
- ふっ素樹脂とガラス繊維織布からなる複合シート、若しくはふっ素樹脂シートの少なくともいずれかからなる誘電体層の片面には金属層を全体に熱融着により形成するとともに、前記誘電体層の他方の面には高周波マイクロストリップ線路となる金属層を一部にのみ熱融着により形成することを特徴とする、高周波マイクロストリップ線路用ふっ素樹脂製銅張積層板の製造方法。
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