JP2005001212A - 印刷物測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物の測定を正確に実行することが可能な印刷物測定方法を提供すること。
【解決手段】基準紙を撮像して第1の画像データを得る基準紙撮像工程と、指定制御点を指定する指定制御点指定工程と、画像の位置を特定するための一対の第1の基準点を指定する第1の基準点指定工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して第2の画像データを得る印刷物撮像工程と、第1の基準点と対応する一対の第2の基準点を指定する第2の基準点指定工程と、第1の基準点と第2の基準点とから指定制御点に対応する対応制御点の位置を計算する計算工程と、各指定制御点近傍の画像データと各対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、各指定制御点近傍の画像データと各対応制御点近傍の画像データとを比較することにより第2の画像データにおける各対応制御点の位置を補正する補正工程とを備える。
【選択図】 図4
【解決手段】基準紙を撮像して第1の画像データを得る基準紙撮像工程と、指定制御点を指定する指定制御点指定工程と、画像の位置を特定するための一対の第1の基準点を指定する第1の基準点指定工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して第2の画像データを得る印刷物撮像工程と、第1の基準点と対応する一対の第2の基準点を指定する第2の基準点指定工程と、第1の基準点と第2の基準点とから指定制御点に対応する対応制御点の位置を計算する計算工程と、各指定制御点近傍の画像データと各対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、各指定制御点近傍の画像データと各対応制御点近傍の画像データとを比較することにより第2の画像データにおける各対応制御点の位置を補正する補正工程とを備える。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は印刷物測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷機において適正な印刷を実行するためには、インキの供給量を適正に制御する必要がある。このインキの供給量の制御時には、従来、コントロールストリップの濃度を濃度計により測定し、その濃度データに基づいてインキの過不足を判定するようにしている。しかしながら、コントロールストリップにおける濃度データのみでは、絵柄領域において必ずしも適正な色調等を得ることができるとは限らない。
【0003】
このため、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するための制御データを作成する印刷物測定装置が使用されている。
【0004】
ここで、基準紙とは、校正紙とも呼称され、印刷の仕上がりの色調を指示することにより適正な印刷物の基準となるものである。また、実際に印刷が行われた印刷紙とは、抜き取り紙とも呼称され、印刷の実行中に印刷機の排紙部から一定間隔でオペレータにより抜き取られるものである。そして、この抜き取り紙の色調等と基準紙の色調等とがほぼ一致していた場合には、適正な印刷が実行されていると判断される。
【0005】
このような印刷物測定装置を使用する場合に、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とを、全ての領域において色調等が一致する状態とすることは困難である。このため、これらの画像のうち、印刷物の絵柄を特徴づける色を表す代表点等の制御点が利用される。この制御点は、インキの供給量を制御するために注目すべき点であり、オペレータが画像の中から設定する点である。
【0006】
この制御点は、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて、互いに正確に対応する位置となるよう設定される必要がある。このため、特許文献1には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像の各々において、画像の位置を特定するための一対の基準点を指定し、これらの基準点と基準紙の画像における制御点とを使用して、実際に印刷が行われた印刷物の画像における制御点の位置を計算するようにした印刷物評価装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−305562号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法によれば、印刷物の画像に部分的な歪みがある場合には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることは不可能となる。すなわち、基準紙や印刷物を撮像するための撮像光学系のわん曲収差や印刷用紙に発生する歪み等に起因する誤差が発生した場合には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とで制御点の位置ずれが発生する。このような位置ずれが発生した場合には、印刷物の測定を正確に実行することが不可能となる。
【0009】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることができ、印刷物の測定を正確に実行することが可能な印刷物測定方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基準となる画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより印刷物の測定を行う印刷物測定方法において、基準となる画像データを第1の画像データとして記憶する第1の記憶工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データを第2の画像データとして記憶する第2の記憶工程と、前記第1の画像データにおける第1の基準点と、前記第2の画像データにおける前記第1の基準点と対応する第2の基準点とを指定する基準点指定工程と、前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において、印刷物の測定に使用する指定制御点を指定する指定制御点指定工程と、前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において指定された指定制御点に対応する他方の対応制御点の位置を計算する計算工程と、前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記対応制御点の位置を補正する補正工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基準となる画像データは、基準紙を撮像して得た画像データである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、基準紙を撮像して得た画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得る印刷物測定方法において、基準紙を撮像して第1の画像データを得る基準紙撮像工程と、前記第1の画像データにおいて印刷物の測定に使用する指定制御点を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に指定する指定制御点指定工程と、前記第1の画像データにおいて画像の位置を特定するための一対の第1の基準点を指定する第1の基準点指定工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して第2の画像データを得る印刷物撮像工程と、前記第2の画像データにおいて前記第1の基準点と対応する一対の第2の基準点を指定する第2の基準点指定工程と、前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データにおける指定制御点に対応する前記第2の画像データにおける対応制御点の位置を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に計算する計算工程と、前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記第2の画像データにおける各対応制御点の位置を補正する補正工程と、前記各指定制御点のデータと前記各対応制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータをインキキーに対応する領域毎に計算する比較工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る印刷物測定装置の斜視図であり、図2はその側面図である。なお、図2においては、光源13およびコントロールパネル15の図示を省略している。
【0014】
この印刷物測定装置は、基準紙や実際に印刷が行われた印刷物を測定することにより、印刷機におけるインキ供給量を制御するための制御データを作成するためのものである。この印刷物測定装置は、架台11の上方に配置されたテーブル12と、テーブル12の左右に配設された一対の光源13と、テーブル12の上方に配設された撮像手段14と、一方の光源13の上方に配置されたコントロールパネル15と、一対の支柱16により支持された上部遮光板17および後部遮光板18と、後部遮光板18に付設された補助光源19と、装置全体を制御するための架台11の内部に配置された制御部20とを備える。
【0015】
テーブル12は、印刷物を載置可能な平面状の形状を有する。このテーブル12の表面は、静電気または真空吸着により印刷物を吸着保持可能な吸着プレートから構成されている。また、このテーブル12の表面は、オペレータによる作業を容易とするため、10度程度傾斜している。そして、傾斜したテーブル12の表面に吸着保持された印刷物は、一対の光源13によりその側方から照射される。
【0016】
テーブル12の上方に配設された撮像手段14は、光源13から照射され印刷物の表面で反射した反射光をダイクロイックミラーによりRGBの三原色の色成分に分割し、それぞれを個別のCCDアレイで受光するように構成されたデジタルカメラを有する。この撮像手段14により、印刷物からRGBのデータを得ることができる。
【0017】
コントロールパネル15は、感圧入力機能を有する液晶モニターからなるタッチパネル方式のものであり、表示手段と入力手段の両方の機能を備える。このコントロールパネル15は、後述する制御部20と接続されている。
【0018】
図3は、制御部20の主要な構成を示すブロック図である。
【0019】
この制御部20は、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM21と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM22と、論理演算を実行するCPU23と、第1、第2の画像メモリ24、25とを備える。この制御部20は、インターフェース26を介して上述したコントロールパネル15、光源13および撮像手段14と接続されている。また、この制御部20は、印刷を行う画像のデータを格納したハードディスクや画像処理装置等の画像データ供給部27とも接続されている。
【0020】
再度、図1および図2を参照して、一対の支柱16の上方に支持された上部遮光板17は、印刷物測定装置の前後方向に湾曲した形状を有する。この上部遮光板17は、例えば、屋内に設置された照明からの光のように、テーブル12に対して正反射するような光を遮断するために設置されている。一方、一対の支柱16間に支持された後部遮光板18は、印刷物測定装置後部からの光を遮光するためのものである。
【0021】
後部遮光板18に付設された補助光源19は、上部遮光板17および後部遮光板18の作用により、テーブル12上が暗くなることに対応するためのものである。この補助光源19は蛍光灯等から構成され、撮像手段14による印刷物の撮像時には、消灯するように構成されている。
【0022】
次に、上述した印刷物測定装置を使用して印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得るための印刷物測定動作について説明する。図4は、印刷物測定動作を示すフローチャートである。
【0023】
上述した印刷物測定装置を使用して印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得るためには、最初に、基準紙を撮像する。すなわち、基準紙がテーブル12上に載置され、そこに吸着保持される。そして、光源13により基準紙が照明され、撮像手段14により基準紙が撮像される。基準紙の画像のデータは、第1の画像データとして、制御部20における第1の画像メモリ24に記憶される(ステップS2)。
【0024】
第1の画像メモリ24に記憶された基準紙の画像データは、コントロールパネル15上に表示される。図5は、コントロールパネル15上に表示された基準紙の画像を示す説明図である。なお、この実施形態においては、印刷機のインキキーが7個の領域に分割されている場合を示している。このため、基準紙の画像には、インキキーに対応する7個の領域が設定されている。
【0025】
次に、インキの供給量を制御するために注目すべき点である制御点を指定する。すなわち、オペレータがコントロールパネル15に表示された基準紙の画像から、各インキキーに対応する領域毎に制御点P1〜P7(図5参照)を指定する。この制御点としては、例えば、印刷物の絵柄を特徴づける色を表す代表点が使用される。なお、この制御点を自動的に設定するようにしてもよい。この明細書においては、オペレータがこのようにして設定した制御点を指定制御点と呼称する。これらの指定制御点P1〜P7の情報は、第1の画像メモリ24または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0026】
次に、第1の画像データにおいて画像の位置を特定するための一対の第1の基準点T1、T2を指定する(ステップS4)。この第1の基準点T1、T2としては、図5に示すように、画像における対角線上に位置する点を選択することが好ましい。これら第1の基準点T1、T2の情報は、第1の画像メモリ24または制御部20におけるRAM22に記憶される。なお、上述したステップS3とステップS4とを逆の順序で実行してもよい。
【0027】
次に、実際に印刷が行われた印刷物を撮像する(ステップS5)。すなわち、印刷の実行中に印刷機の排紙部からオペレータにより抜き取られた印刷物がテーブル12上に載置され、そこに吸着保持される。そして、光源13により基準紙が照明され、撮像手段14により印刷物が撮像される。印刷物の画像のデータは、第2の画像データとして、制御部20における第2の画像メモリ25に記憶される(ステップS6)。
【0028】
第2の画像メモリ24に記憶された印刷物の画像データは、基準紙の画像データの場合と同様、コントロールパネル15上に表示される。そして、第1の画像データにおいて指定した一対の第1の基準点T1、T2に対応する一対の第2の基準点T3、T4を指定する(ステップS7)。これら第2の基準点T3、T4の情報は、第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0029】
そして、実際に印刷が行われた印刷物の画像における、上記指定制御点P1〜P7と対応する制御点である対応制御点の位置を計算する(ステップS8)。すなわち、先に求めた第1の基準点T1、T2と、第2の基準点T3、T4と、指定制御点P1〜P7との位置データから、幾何学計算により対応制御点の位置を計算する。この対応制御点は、図5に示す指定制御点P1〜P7と同様、印刷機のインキキーと対応する領域毎に7個設定される。これらの対応制御点の情報は、第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0030】
この対応制御点計算工程により、各指定制御点と各対応制御点の座標位置は一致するはずである。しかしながら、印刷物の画像に部分的な歪みがある場合には、基準紙における指定制御点の座標と実際に印刷が行われた印刷物における対応制御点の座標が正確に対応しない場合がある。このため、この発明に係る印刷物測定方法においては、以下の工程を実行することにより、基準紙における指定制御点の座標と実際に印刷が行われた印刷物における対応制御点の座標を正確に一致させている。
【0031】
すなわち、指定制御点の座標と対応制御点の座標とを一致させるためには、最初に、指定制御点の近傍の画像データと対応制御点の近傍の画像データとを抽出する(ステップS9)。
【0032】
図6は、指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとを模式的に示す説明図である。
【0033】
この図に示すように、指定制御点の近傍の画像データAは、RGB各々13行13列の169個の画素から構成されている。一方、対応制御点の近傍の画像データBは、RGB各々9行9列の81個の画素から構成されている。これらの画像データA、Bを比較することにより、対応制御点の位置を補正する(ステップS10)。なお、この実施形態では、画像データAのサイズを画像データBのサイズよりも大きくしているが、これは両画像データを1画素ずつずらせながら画素の差を求める際に、画像が必ず重なるようにして演算アルゴリズムを簡易にするためである。従って、各画素データA、Bの大きさには制限はない。この対応制御点の位置補正工程は、以下のとおり実行される。
【0034】
すなわち、最初に、図6(a)に示すように、指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとの左側上端をそろえた状態で、画像データBの全画素について、画像データAにおける対応する画素との差(RGBの合算値)を累積加算した上、その値を記憶する。なお、この累積加算時には、差は絶対値として負の値をとらないものとする。
【0035】
次に、図6(b)に示すように、画像データBを右に1画素分移動させる。そして、画像データBの全画素について、画像データAにおける対応する画素との差を累積加算した上、その値を記憶する。この動作を画像データBを右または下に1画素分ずつ移動させて25回繰り返す。これにより、図6(c)に示すように、画像データAと画像データBとの右側下端部がそろった状態となる。
【0036】
そして、以上のマッチング動作により得られた25個の累積加算値のうちの最小の値を求める。その値が得られた対応制御点の近傍の画像データBの位置が、正確な対応制御点の位置となる。このため、先に第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶した対応制御点の情報を補正する。これにより、印刷物の画像に部分的な歪みが生じていたとしても、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが正確に一致する。
【0037】
なお、以上のマッチング動作においては、指定制御点の近傍の画像データAを13行13列抽出するとともに、対応制御点の近傍の画像データBを9行9列抽出していることから、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが2画素分ずれていた場合でも、対応制御点の位置を補正することができる。例えば、指定制御点の近傍の画像データAを15行15列抽出した場合には、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが3画素分ずれていた場合でも、対応制御点の位置を補正することができる。
【0038】
このようにして指定制御点の座標と対応制御点の座標とを正確に一致させた後に、指定制御点の色のデータと対応制御点の色のデータとを使用して、印刷機における各インキキーに対応する領域毎に、印刷機のインキ供給量を制御するための制御データを計算する(ステップS11)。この制御データは、図3に示すインターフェース26を介して、オンラインまたはオフラインで図示を省略した印刷機に転送される。なお、上述したマッチング動作は一例に過ぎず、その他のパターンマッチング手法(演算)を用いてもよい。
【0039】
そして、必要な枚数の印刷が終了したか否かを判断する(ステップS12)。必要な枚数の印刷が終了していない場合には、ステップS5〜ステップS11の動作を繰り返す。このとき、オペレータは、例えば100枚印刷用紙への印刷が行われる毎に印刷機の排紙部から印刷物を抜きとり、これを撮像する。そして、必要な枚数の印刷が終了すれば、処理を終了する。
【0040】
なお、上述した実施形態においては、基準となる画像データとして基準紙を撮像して得た画像データを使用しているが、画像データ供給部27から供給された画像データ等の製版に使用される画像データを基準となる画像データとしてもよい。また、基準紙と印刷物の撮像順は、逆であってもよい。
【0041】
また、上述した実施形態においては、基準紙の画像において指定制御点を指定し、実際に印刷が行われた印刷物の画像における対応制御点の座標を補正しているが、実際に印刷が行われた印刷物の画像において指定制御点を指定し、基準紙の画像における対応制御点の座標を補正するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項3に記載の発明によれば、指定制御点近傍の画像データと対応制御点近傍の画像データとを比較することにより対応制御点の位置を補正することから、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることができ、印刷物の測定を正確に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る印刷物測定装置の斜視図である。
【図2】この発明に係る印刷物測定装置の側面図である。
【図3】制御部20の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】印刷物測定動作を示すフローチャートである。
【図5】コントロールパネル15上に表示された基準紙の画像を示す説明図である。
【図6】指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
12 テーブル
13 光源
14 撮像手段
15 コントロールパネル
20 制御部
24 第1の画像メモリ
25 第2の画像メモリ
27 画像データ供給部
A 指定制御点の近傍の画像データ
B 対応制御点の近傍の画像データB
P1〜P7 指定制御点
T1、T2 第1の基準点
【発明の属する技術分野】
この発明は印刷物測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷機において適正な印刷を実行するためには、インキの供給量を適正に制御する必要がある。このインキの供給量の制御時には、従来、コントロールストリップの濃度を濃度計により測定し、その濃度データに基づいてインキの過不足を判定するようにしている。しかしながら、コントロールストリップにおける濃度データのみでは、絵柄領域において必ずしも適正な色調等を得ることができるとは限らない。
【0003】
このため、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するための制御データを作成する印刷物測定装置が使用されている。
【0004】
ここで、基準紙とは、校正紙とも呼称され、印刷の仕上がりの色調を指示することにより適正な印刷物の基準となるものである。また、実際に印刷が行われた印刷紙とは、抜き取り紙とも呼称され、印刷の実行中に印刷機の排紙部から一定間隔でオペレータにより抜き取られるものである。そして、この抜き取り紙の色調等と基準紙の色調等とがほぼ一致していた場合には、適正な印刷が実行されていると判断される。
【0005】
このような印刷物測定装置を使用する場合に、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とを、全ての領域において色調等が一致する状態とすることは困難である。このため、これらの画像のうち、印刷物の絵柄を特徴づける色を表す代表点等の制御点が利用される。この制御点は、インキの供給量を制御するために注目すべき点であり、オペレータが画像の中から設定する点である。
【0006】
この制御点は、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて、互いに正確に対応する位置となるよう設定される必要がある。このため、特許文献1には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像の各々において、画像の位置を特定するための一対の基準点を指定し、これらの基準点と基準紙の画像における制御点とを使用して、実際に印刷が行われた印刷物の画像における制御点の位置を計算するようにした印刷物評価装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−305562号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法によれば、印刷物の画像に部分的な歪みがある場合には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることは不可能となる。すなわち、基準紙や印刷物を撮像するための撮像光学系のわん曲収差や印刷用紙に発生する歪み等に起因する誤差が発生した場合には、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とで制御点の位置ずれが発生する。このような位置ずれが発生した場合には、印刷物の測定を正確に実行することが不可能となる。
【0009】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることができ、印刷物の測定を正確に実行することが可能な印刷物測定方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基準となる画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより印刷物の測定を行う印刷物測定方法において、基準となる画像データを第1の画像データとして記憶する第1の記憶工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データを第2の画像データとして記憶する第2の記憶工程と、前記第1の画像データにおける第1の基準点と、前記第2の画像データにおける前記第1の基準点と対応する第2の基準点とを指定する基準点指定工程と、前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において、印刷物の測定に使用する指定制御点を指定する指定制御点指定工程と、前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において指定された指定制御点に対応する他方の対応制御点の位置を計算する計算工程と、前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記対応制御点の位置を補正する補正工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基準となる画像データは、基準紙を撮像して得た画像データである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、基準紙を撮像して得た画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得る印刷物測定方法において、基準紙を撮像して第1の画像データを得る基準紙撮像工程と、前記第1の画像データにおいて印刷物の測定に使用する指定制御点を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に指定する指定制御点指定工程と、前記第1の画像データにおいて画像の位置を特定するための一対の第1の基準点を指定する第1の基準点指定工程と、実際に印刷が行われた印刷物を撮像して第2の画像データを得る印刷物撮像工程と、前記第2の画像データにおいて前記第1の基準点と対応する一対の第2の基準点を指定する第2の基準点指定工程と、前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データにおける指定制御点に対応する前記第2の画像データにおける対応制御点の位置を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に計算する計算工程と、前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記第2の画像データにおける各対応制御点の位置を補正する補正工程と、前記各指定制御点のデータと前記各対応制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータをインキキーに対応する領域毎に計算する比較工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る印刷物測定装置の斜視図であり、図2はその側面図である。なお、図2においては、光源13およびコントロールパネル15の図示を省略している。
【0014】
この印刷物測定装置は、基準紙や実際に印刷が行われた印刷物を測定することにより、印刷機におけるインキ供給量を制御するための制御データを作成するためのものである。この印刷物測定装置は、架台11の上方に配置されたテーブル12と、テーブル12の左右に配設された一対の光源13と、テーブル12の上方に配設された撮像手段14と、一方の光源13の上方に配置されたコントロールパネル15と、一対の支柱16により支持された上部遮光板17および後部遮光板18と、後部遮光板18に付設された補助光源19と、装置全体を制御するための架台11の内部に配置された制御部20とを備える。
【0015】
テーブル12は、印刷物を載置可能な平面状の形状を有する。このテーブル12の表面は、静電気または真空吸着により印刷物を吸着保持可能な吸着プレートから構成されている。また、このテーブル12の表面は、オペレータによる作業を容易とするため、10度程度傾斜している。そして、傾斜したテーブル12の表面に吸着保持された印刷物は、一対の光源13によりその側方から照射される。
【0016】
テーブル12の上方に配設された撮像手段14は、光源13から照射され印刷物の表面で反射した反射光をダイクロイックミラーによりRGBの三原色の色成分に分割し、それぞれを個別のCCDアレイで受光するように構成されたデジタルカメラを有する。この撮像手段14により、印刷物からRGBのデータを得ることができる。
【0017】
コントロールパネル15は、感圧入力機能を有する液晶モニターからなるタッチパネル方式のものであり、表示手段と入力手段の両方の機能を備える。このコントロールパネル15は、後述する制御部20と接続されている。
【0018】
図3は、制御部20の主要な構成を示すブロック図である。
【0019】
この制御部20は、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM21と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM22と、論理演算を実行するCPU23と、第1、第2の画像メモリ24、25とを備える。この制御部20は、インターフェース26を介して上述したコントロールパネル15、光源13および撮像手段14と接続されている。また、この制御部20は、印刷を行う画像のデータを格納したハードディスクや画像処理装置等の画像データ供給部27とも接続されている。
【0020】
再度、図1および図2を参照して、一対の支柱16の上方に支持された上部遮光板17は、印刷物測定装置の前後方向に湾曲した形状を有する。この上部遮光板17は、例えば、屋内に設置された照明からの光のように、テーブル12に対して正反射するような光を遮断するために設置されている。一方、一対の支柱16間に支持された後部遮光板18は、印刷物測定装置後部からの光を遮光するためのものである。
【0021】
後部遮光板18に付設された補助光源19は、上部遮光板17および後部遮光板18の作用により、テーブル12上が暗くなることに対応するためのものである。この補助光源19は蛍光灯等から構成され、撮像手段14による印刷物の撮像時には、消灯するように構成されている。
【0022】
次に、上述した印刷物測定装置を使用して印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得るための印刷物測定動作について説明する。図4は、印刷物測定動作を示すフローチャートである。
【0023】
上述した印刷物測定装置を使用して印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得るためには、最初に、基準紙を撮像する。すなわち、基準紙がテーブル12上に載置され、そこに吸着保持される。そして、光源13により基準紙が照明され、撮像手段14により基準紙が撮像される。基準紙の画像のデータは、第1の画像データとして、制御部20における第1の画像メモリ24に記憶される(ステップS2)。
【0024】
第1の画像メモリ24に記憶された基準紙の画像データは、コントロールパネル15上に表示される。図5は、コントロールパネル15上に表示された基準紙の画像を示す説明図である。なお、この実施形態においては、印刷機のインキキーが7個の領域に分割されている場合を示している。このため、基準紙の画像には、インキキーに対応する7個の領域が設定されている。
【0025】
次に、インキの供給量を制御するために注目すべき点である制御点を指定する。すなわち、オペレータがコントロールパネル15に表示された基準紙の画像から、各インキキーに対応する領域毎に制御点P1〜P7(図5参照)を指定する。この制御点としては、例えば、印刷物の絵柄を特徴づける色を表す代表点が使用される。なお、この制御点を自動的に設定するようにしてもよい。この明細書においては、オペレータがこのようにして設定した制御点を指定制御点と呼称する。これらの指定制御点P1〜P7の情報は、第1の画像メモリ24または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0026】
次に、第1の画像データにおいて画像の位置を特定するための一対の第1の基準点T1、T2を指定する(ステップS4)。この第1の基準点T1、T2としては、図5に示すように、画像における対角線上に位置する点を選択することが好ましい。これら第1の基準点T1、T2の情報は、第1の画像メモリ24または制御部20におけるRAM22に記憶される。なお、上述したステップS3とステップS4とを逆の順序で実行してもよい。
【0027】
次に、実際に印刷が行われた印刷物を撮像する(ステップS5)。すなわち、印刷の実行中に印刷機の排紙部からオペレータにより抜き取られた印刷物がテーブル12上に載置され、そこに吸着保持される。そして、光源13により基準紙が照明され、撮像手段14により印刷物が撮像される。印刷物の画像のデータは、第2の画像データとして、制御部20における第2の画像メモリ25に記憶される(ステップS6)。
【0028】
第2の画像メモリ24に記憶された印刷物の画像データは、基準紙の画像データの場合と同様、コントロールパネル15上に表示される。そして、第1の画像データにおいて指定した一対の第1の基準点T1、T2に対応する一対の第2の基準点T3、T4を指定する(ステップS7)。これら第2の基準点T3、T4の情報は、第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0029】
そして、実際に印刷が行われた印刷物の画像における、上記指定制御点P1〜P7と対応する制御点である対応制御点の位置を計算する(ステップS8)。すなわち、先に求めた第1の基準点T1、T2と、第2の基準点T3、T4と、指定制御点P1〜P7との位置データから、幾何学計算により対応制御点の位置を計算する。この対応制御点は、図5に示す指定制御点P1〜P7と同様、印刷機のインキキーと対応する領域毎に7個設定される。これらの対応制御点の情報は、第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶される。
【0030】
この対応制御点計算工程により、各指定制御点と各対応制御点の座標位置は一致するはずである。しかしながら、印刷物の画像に部分的な歪みがある場合には、基準紙における指定制御点の座標と実際に印刷が行われた印刷物における対応制御点の座標が正確に対応しない場合がある。このため、この発明に係る印刷物測定方法においては、以下の工程を実行することにより、基準紙における指定制御点の座標と実際に印刷が行われた印刷物における対応制御点の座標を正確に一致させている。
【0031】
すなわち、指定制御点の座標と対応制御点の座標とを一致させるためには、最初に、指定制御点の近傍の画像データと対応制御点の近傍の画像データとを抽出する(ステップS9)。
【0032】
図6は、指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとを模式的に示す説明図である。
【0033】
この図に示すように、指定制御点の近傍の画像データAは、RGB各々13行13列の169個の画素から構成されている。一方、対応制御点の近傍の画像データBは、RGB各々9行9列の81個の画素から構成されている。これらの画像データA、Bを比較することにより、対応制御点の位置を補正する(ステップS10)。なお、この実施形態では、画像データAのサイズを画像データBのサイズよりも大きくしているが、これは両画像データを1画素ずつずらせながら画素の差を求める際に、画像が必ず重なるようにして演算アルゴリズムを簡易にするためである。従って、各画素データA、Bの大きさには制限はない。この対応制御点の位置補正工程は、以下のとおり実行される。
【0034】
すなわち、最初に、図6(a)に示すように、指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとの左側上端をそろえた状態で、画像データBの全画素について、画像データAにおける対応する画素との差(RGBの合算値)を累積加算した上、その値を記憶する。なお、この累積加算時には、差は絶対値として負の値をとらないものとする。
【0035】
次に、図6(b)に示すように、画像データBを右に1画素分移動させる。そして、画像データBの全画素について、画像データAにおける対応する画素との差を累積加算した上、その値を記憶する。この動作を画像データBを右または下に1画素分ずつ移動させて25回繰り返す。これにより、図6(c)に示すように、画像データAと画像データBとの右側下端部がそろった状態となる。
【0036】
そして、以上のマッチング動作により得られた25個の累積加算値のうちの最小の値を求める。その値が得られた対応制御点の近傍の画像データBの位置が、正確な対応制御点の位置となる。このため、先に第2の画像メモリ25または制御部20におけるRAM22に記憶した対応制御点の情報を補正する。これにより、印刷物の画像に部分的な歪みが生じていたとしても、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが正確に一致する。
【0037】
なお、以上のマッチング動作においては、指定制御点の近傍の画像データAを13行13列抽出するとともに、対応制御点の近傍の画像データBを9行9列抽出していることから、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが2画素分ずれていた場合でも、対応制御点の位置を補正することができる。例えば、指定制御点の近傍の画像データAを15行15列抽出した場合には、指定制御点の座標と対応制御点の座標とが3画素分ずれていた場合でも、対応制御点の位置を補正することができる。
【0038】
このようにして指定制御点の座標と対応制御点の座標とを正確に一致させた後に、指定制御点の色のデータと対応制御点の色のデータとを使用して、印刷機における各インキキーに対応する領域毎に、印刷機のインキ供給量を制御するための制御データを計算する(ステップS11)。この制御データは、図3に示すインターフェース26を介して、オンラインまたはオフラインで図示を省略した印刷機に転送される。なお、上述したマッチング動作は一例に過ぎず、その他のパターンマッチング手法(演算)を用いてもよい。
【0039】
そして、必要な枚数の印刷が終了したか否かを判断する(ステップS12)。必要な枚数の印刷が終了していない場合には、ステップS5〜ステップS11の動作を繰り返す。このとき、オペレータは、例えば100枚印刷用紙への印刷が行われる毎に印刷機の排紙部から印刷物を抜きとり、これを撮像する。そして、必要な枚数の印刷が終了すれば、処理を終了する。
【0040】
なお、上述した実施形態においては、基準となる画像データとして基準紙を撮像して得た画像データを使用しているが、画像データ供給部27から供給された画像データ等の製版に使用される画像データを基準となる画像データとしてもよい。また、基準紙と印刷物の撮像順は、逆であってもよい。
【0041】
また、上述した実施形態においては、基準紙の画像において指定制御点を指定し、実際に印刷が行われた印刷物の画像における対応制御点の座標を補正しているが、実際に印刷が行われた印刷物の画像において指定制御点を指定し、基準紙の画像における対応制御点の座標を補正するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項3に記載の発明によれば、指定制御点近傍の画像データと対応制御点近傍の画像データとを比較することにより対応制御点の位置を補正することから、基準紙の画像と実際に印刷が行われた印刷物の画像とにおいて制御点を正確に対応させることができ、印刷物の測定を正確に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る印刷物測定装置の斜視図である。
【図2】この発明に係る印刷物測定装置の側面図である。
【図3】制御部20の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】印刷物測定動作を示すフローチャートである。
【図5】コントロールパネル15上に表示された基準紙の画像を示す説明図である。
【図6】指定制御点の近傍の画像データAと対応制御点の近傍の画像データBとを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
12 テーブル
13 光源
14 撮像手段
15 コントロールパネル
20 制御部
24 第1の画像メモリ
25 第2の画像メモリ
27 画像データ供給部
A 指定制御点の近傍の画像データ
B 対応制御点の近傍の画像データB
P1〜P7 指定制御点
T1、T2 第1の基準点
Claims (3)
- 基準となる画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより印刷物の測定を行う印刷物測定方法において、
基準となる画像データを第1の画像データとして記憶する第1の記憶工程と、
実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データを第2の画像データとして記憶する第2の記憶工程と、
前記第1の画像データにおける第1の基準点と、前記第2の画像データにおける前記第1の基準点と対応する第2の基準点とを指定する基準点指定工程と、
前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において、印刷物の測定に使用する指定制御点を指定する指定制御点指定工程と、
前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データまたは前記第2の画像データのいずれか一方において指定された指定制御点に対応する他方の対応制御点の位置を計算する計算工程と、
前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、
前記指定制御点近傍の画像データと前記対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記対応制御点の位置を補正する補正工程と、
を備えることを特徴とする印刷物測定方法。 - 請求項1に記載の印刷物測定方法において、
前記基準となる画像データは、基準紙を撮像して得た画像データである印刷物測定方法。 - 基準紙を撮像して得た画像データにおける制御点のデータと実際に印刷が行われた印刷物を撮像して得た画像データにおける制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータを得る印刷物測定方法において、
基準紙を撮像して第1の画像データを得る基準紙撮像工程と、
前記第1の画像データにおいて印刷物の測定に使用する指定制御点を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に指定する指定制御点指定工程と、
前記第1の画像データにおいて画像の位置を特定するための一対の第1の基準点を指定する第1の基準点指定工程と、
実際に印刷が行われた印刷物を撮像して第2の画像データを得る印刷物撮像工程と、
前記第2の画像データにおいて前記第1の基準点と対応する一対の第2の基準点を指定する第2の基準点指定工程と、
前記第1の基準点と前記第2の基準点とから、前記第1の画像データにおける指定制御点に対応する前記第2の画像データにおける対応制御点の位置を、印刷機のインキキーに対応する領域毎に計算する計算工程と、
前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを抽出する抽出工程と、
前記各指定制御点近傍の画像データと前記各対応制御点近傍の画像データとを比較することにより、前記第2の画像データにおける各対応制御点の位置を補正する補正工程と、
前記各指定制御点のデータと前記各対応制御点のデータとを比較することにより、印刷機のインキ供給量を制御するためのデータをインキキーに対応する領域毎に計算する比較工程と、
を備えることを特徴とする印刷物測定方法。
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-
2003
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Cited By (3)
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