JP2023156962A - 検査装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents

検査装置、その制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、用紙ごとに読み取った検査対象画像の歪みのバラツキを補正し、検査対象画像と参照画像との位置合わせ精度を向上させる仕組みを提供する。【解決手段】本検査装置は、原稿を読み取る画像読取部を備える。本検査装置は、印刷装置によって印刷されたチャートを画像読取部によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して画像読取部によって読み取る際の歪み情報を生成する。また、本検査装置は、印刷装置による印刷物を画像読取部によって読み取った検査対象画像を、生成された歪み情報を用いて補正し、補正された第1補正画像を、印刷物の参照画像と位置合わせを行う。さらに、本検査装置は、位置合わせが行われた第2補正画像と、印刷物の参照画像とを比較して印刷物の異常を検査する。【選択図】 図3

Description

本発明は、検査装置、その制御方法、及びプログラムに関する。
印刷装置から出力される印刷物においては、インクやトナー等の色材が意図しない箇所に付着する等の汚れが発生する場合がある。或いは、画像を形成すべき箇所に十分な色材が付着せず、本来よりも色が薄くなってしまう色抜けが発生する場合がある。印刷物の品質を保証するために、このような汚れや色抜けといった印刷物の異常の検査が行われている。
例えば自動で検査を行う検査システムには、印刷出力される画像をスキャナで読み取り、参照画像(基準画像)と比較することで検査する方法がある。このように画像同士を比較して画像検査を行う場合、画像の位置合わせが検査の精度に大きく影響を与えるため、位置合わせを高精度に行うことが重要となる。上記参照画像には、印刷データから生成するビットマップデータであるRIPデータを用いることができる。印刷データから参照画像のRIPデータを自動生成できるため、一部ごとに異なるデータが印刷されるバリアブル印刷において利点がある。一方、スキャナで読み取った検査対象画像には搬送ムラや紙の伸びによる局所的な歪み(部分倍率変動)が生じるため、まったく歪んでいないRIPデータに対してその歪みも含めて位置合わせを行う必要がある。
一般的な位置合わせ技術として、画像から特徴点を抽出してアフィン変換等によって位置合わせを行うことが知られている。しかし、剛体変換による位置合わせでは、搬送ムラや紙の伸びによる局所的な位置ずれを合わせることはできない。一方、より高精度な位置合わせ技術として、自由形状変形(FED: Free-Form Deformations)を用いた非剛体位置合わせが知られている。非剛体位置合わせを用いることで画像のずれや回転だけではなく、局所的な変倍、位置ずれを含めた位置合わせが可能となる。このため、自由形状変形を用いた位置合わせは、剛体変換による位置合わせと比較して、より高精度な位置合わせが可能となる。
自由形状変形を用いた位置合わせでは、画像の形状を制御する複数の制御点が画像上に格子状に配置され、一つ一つの制御点を移動させることによって画像の変形が行われる。より詳細には、検査対象画像を参照画像に位置合わせするための変形を行うために、画像の誤差を算出し、その誤差が最小となる方向に制御点の位置を逐次更新する。しかし、自由形状変形を用いた位置合わせでも、位置ずれが大きいときは最適化が行えず、制御点の更新位置が求められないことがある。特許文献1には、歪み補正用チャート等を用いて歪み情報を算出し、これを用いて位置を補正する方法が提案されている。
特開2014-117841号公報
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する課題がある。例えば、上記従来技術では、歪み情報を用いて歪みの大きな傾向は補正可能である。しかし、画像形成時の定着温度の変化、用紙の水分量など、用紙ごとに異なる条件の影響によって、同じ印刷機や、読取装置、用紙の種類であっても、1枚印刷ごとに僅かに歪み方のバラつきが生じる。そのため、歪み情報で位置を補正する上記従来技術では、一枚ごとの個別の歪みの変動に対応できない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一つに鑑みて成されたものであり、用紙ごとに読み取った検査対象画像の歪みのバラツキを補正し、検査対象画像と参照画像との位置合わせ精度を向上させる仕組みを提供する。
本発明は、例えば、検査装置であって、原稿を読み取る読取手段と、印刷装置によって印刷されたチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成手段と、前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成手段によって生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正手段と、前記第1歪み補正手段によって補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、前記第2歪み補正手段によって位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、用紙ごとに読み取った検査対象画像の歪みのバラツキを補正し、検査対象画像と参照画像との位置合わせ精度を向上させることができる。
一実施形態に係る検査装置を含む検査システムの構成を示す図。 一実施形態に係る検査装置のソフトウェアモジュールの構成を概略的に示すブロック図。 一実施形態に係る検査装置によって実行される検査処理の手順を示すフローチャート。 一実施形態に係るUIパネルに表示される結果表示画面の一例を示す図。 一実施形態に係る歪み情報生成処理の手順を示すフローチャート。 S502にて生成されるチャートの一例を示す図。 一実施形態に係る異常検出処理の手順を示すフローチャート。 S702にて用いられるフィルタの一例を示す図。 一実施形態に係る第1の歪み補正処理の手順を示すフローチャート。 S903にて制御点が最適な座標に配置された様子を表した模式図。 一実施形態に係る第2の歪み補正処理の手順を示すフローチャート。 S1102における更新式を説明するための模式図。 一実施形態に係る検査装置及び補助記憶部を含む検査システムの構成を示す図。 一実施形態に係る歪み情報生成処理の他の手順を示すフローチャート。 一実施形態に係る第1の歪み補正処理の他の手順を示すフローチャート。 一実施形態に係る第2の歪み補正処理の他の手順を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<検査システムの構成>
以下では、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。まず図1を参照して、本発明の一実施形態に係る検査装置105を含む検査システム100の構成例を説明する。検査システム100は、サーバ101、印刷装置102、及び検査装置105を備える。検査システム100では、サーバ101が生成した印刷ジョブデータに基づいて印刷装置102が印刷物を出力し、検査装置105が当該印刷物の異常の有無を検査する。
サーバ101は、印刷ジョブデータを生成し、生成した印刷ジョブデータを印刷装置102へ送信する。サーバ101には、不図示の複数の外部装置がネットワークを介して通信可能に接続されている。サーバ101は、これらの外部装置から印刷ジョブデータの生成依頼等を受信する。
印刷装置102は、サーバ101から受信した印刷ジョブデータに基づいて用紙上に画像を形成する。なお、本実施形態では、印刷装置102が電子写真方式を用いる構成について説明するが、この構成に限られず、印刷装置102がオフセット印刷方式やインクジェット方式等の他の印刷方式を用いる構成であってもよい。印刷装置102は、給紙部103を備える。給紙部103には、ユーザによって用紙が予めセットされている。印刷装置102は、サーバ101から受信した印刷ジョブデータに基づいて、給紙部103にセットされた用紙を搬送路104に沿って搬送し、当該用紙の片面又は両面に画像を形成し、画像が形成された印刷物を検査装置105へ出力する。搬送路104は検査装置105の搬送路115へ通じており、印刷装置102から出力された印刷物は検査装置105の内部へそのまま搬送される。なお、本発明を限定する意図はなく、印刷装置102が排紙トレイに出力した印刷物をユーザが検査装置105へ載置するような形態であってもよい。
検査装置105は、CPU106、RAM107、ROM108、主記憶部109、画像読取部110、印刷装置I/F111、汎用I/F112、及びUIパネル113を備える。CPU106、RAM107、ROM108、主記憶部109、画像読取部110、印刷装置I/F111、汎用I/F112、及びUIパネル113は、メインバス114を介して互いに接続されている。また、検査装置105は、印刷装置102の搬送路104と接続された搬送路115、出力トレイ116、及び出力トレイ117を備える。
CPU106は、検査装置105全体を制御するプロセッサである。RAM107は、CPU106の主メモリやワークエリア等として機能する。ROM108は、CPU106によって実行される複数のプログラムを格納する。主記憶部109は、CPU106によって実行されるアプリケーションや、画像処理に用いられるデータ等を記憶する。
画像読取部110は、印刷装置102から出力された検査対象となる印刷物の片面又は両面を読み取って当該印刷物のスキャン画像(読取画像)を生成する。具体的に、画像読取部110は、搬送路115の近傍に設けられた1以上の読取センサ(不図示)を用いて、搬送される印刷物の片面又は両面を読み取る。当該読取センサは、片面側のみに設けられてもよいし、両面を同時に読み取るために、搬送される印刷物の表面側と裏面側の両側に設けられてもよい。読取センサが印刷物の片面側のみに設けられる構成では、一方の面を読み取った印刷物を搬送路115における不図示の両面搬送路に搬送して当該印刷物の表裏を反転させて上記読取センサが他方の面を読み取る。
印刷装置I/F111は、印刷装置102と接続され、印刷装置102と印刷物の処理タイミングの同期を取ったり、互いの稼働状況を相互に通知したりする。汎用I/F112は、USBやIEEE1394等のシリアルバスインタフェースである。例えば、汎用I/F112にUSBメモリを接続することで、主記憶部109に格納されたログ等のデータを上記USBメモリに書き込んで持ち出したり、上記USBメモリに格納されたデータを検査装置105に取り込んだりすることができる。
UIパネル113は、例えば、液晶ディスプレイ(表示部)である。UIパネル113は、検査装置105のユーザインタフェースとして機能し、現在の状況や設定を表示してユーザに伝える。また、UIパネル113は、タッチパネルの液晶ディスプレイであり、表示したボタンがユーザによって操作されることによりユーザからの指示を受け付けることができる。
検査装置105では、画像読取部110が印刷装置102から出力された印刷物を読み取って当該印刷物のスキャン画像を生成する。また、後述する歪み情報生成モジュール203が、画像読取部110によって歪み補正用チャート(以下、「チャート」と称する。)を読み取って生成したスキャン画像と、チャートの正解画像として生成された参照画像とを比較して歪み情報を生成する。また、後述する画像検査モジュール206が、画像読取部110によって検査対象となる画像(以下、「検査対象画像」と称する。)を読み取って生成したスキャン画像と、予め正解画像として登録された参照画像とを比較して上記印刷物の異常の有無を検査する。ここで、印刷物の異常とは、インクやトナー等の色材が意図しない箇所に付着する汚れや、画像を形成すべき箇所に十分な色材が付着せずに本来よりも色が薄くなってしまう色抜け等といった印刷物の品質を低下させるものである。検査装置105は、検査に合格した印刷物を出力トレイ116へ出力し、検査に合格しなかった印刷物を出力トレイ117へ出力する。このようにして、一定の品質が保証された印刷物のみを納品用の成果物として出力トレイ116に集めることができる。
<ソフトウェアモジュールの構成>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る検査装置105のソフトウェアモジュールの構成例を説明する。検査装置105は、ソフトウェアモジュールとして、図2における画像取得モジュール201、検査処理選択モジュール202、歪み情報生成モジュール203、及び位置合わせ処理モジュール204を備える。また、検査装置105は、処理パラメータ設定モジュール205、画像検査モジュール206、及び検査結果出力モジュール207を備える。これら各モジュールによる処理は、CPU106がROM108に格納されるプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
画像取得モジュール201は、画像読取部110から検査対象画像やチャートのスキャン画像を取得する。また、画像取得モジュール201は、予め正解画像として登録された参照画像をRAM107又は主記憶部109から取得する。検査処理選択モジュール202は、ユーザがUIパネル113に表示された選択画面(不図示)に入力した情報に基づいて、異常検出処理を選択する。この選択画面では、印刷に使用する用紙の種類、用紙サイズ、両面印刷か片面印刷かが選択される。その他には、例えば、異常の種類が選択される。検査処理選択モジュール202は、画像検査モジュール206が実行可能な複数の異常検出処理の中から、選択された種類の異常を検出するための異常検出処理を選択する。異常の種類として、例えば、点形状の異常や線形状(スジ)の異常が挙げられる。なお、異常の種類は、これらに限られず、画像ムラや面形状の異常等の任意の種類の異常が含まれてもよい。ユーザによって異常の種類が選択されない場合、検査処理選択モジュール202は、デフォルトで設定された異常検出処理を選択する。
歪み情報生成モジュール203は、チャートのスキャン画像と参照画像から歪み情報を生成する歪み情報生成処理を実行する。歪み情報生成処理の詳細については図5を用いて後述する。位置合わせ処理モジュール204は、検査対象画像と参照画像の位置合わせを行う後述する図9及び図11の位置合わせ処理を実行する。処理パラメータ設定モジュール205は、検査処理選択モジュール202によって選択された異常検出処理にて用いられるパラメータを設定する。パラメータは、ユーザが選択した種類の異常を強調するためのフィルタや、異常を判別するための異常判別閾値を含む。画像検査モジュール206は、検査処理選択モジュール202によって選択された異常検出処理を実行する。検査結果出力モジュール207は、検査した結果をUIパネル113に表示させる。検査結果出力モジュール207はまた、検査した結果を示すレポートを生成して、外部装置へ送信して出力するようにしてもよい。さらに、印刷装置102によって検査結果を出力させるようにしてもよい。
<検査処理の処理手順>
次に、図3を参照して、本実施形態に係る検査装置105によって実行される検査処理の処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
まずS301でCPU106は、ユーザがUIパネル113に表示された上記選択画面に入力した情報に基づいて、検査対象画像の検査に必要となる検査設定を行う。例えば、ここでは、検査処理選択モジュール202が、ユーザによって選択された1つ以上の異常の種類に基づいて1つ以上の異常検出処理を選択する。また、処理パラメータ設定モジュール205が、検査処理選択モジュール202によって選択された各異常検出処理にて用いられるパラメータを設定する。
次にS302でCPU106は、歪み情報生成モジュール203により、後述する図5の歪み情報の生成を実行する。続いてS303でCPU106は、画像取得モジュール201により、登録された参照画像をRAM107又は主記憶部109から取得する。ただし、参照画像の登録は、検査処理を行うよりも前に行う。登録の方法としては、例えば、サーバ101から送信された印刷ジョブデータを、印刷装置I/F111を通して取り込み、RAM107又は主記憶部109に記憶することで行う。さらにS304でCPU106は、画像取得モジュール201により、画像読取部110から検査対象画像を取得する。なお、S304で画像読取部110によって予め生成されて主記憶部109に保持されていた検査対象画像を取得する構成でもよい。
次にS305でCPU106は、検査処理選択モジュール202によって選択された1つ以上の異常検出処理の中から、実行する一つの異常検出処理を設定する。ここでは、例えば、優先的に実行することが予め登録されている異常検出処理や、ユーザが最初に選択した異常の種類に対応する異常検出処理が設定される。続いてS306でCPU106は、位置合わせ処理モジュール204により、後述する図9の第1の歪み補正処理を実行し、さらにS307で図11の第2の歪み補正処理を実行し、検査対象画像と参照画像の位置合わせを行う。
次にS308でCPU106は、後述する図7の異常検出処理を実行する。続いてS309でCPU106は、選択された全ての異常検出処理の実行を終了したか否かを判別する。選択された何れかの異常検出処理の実行を終了しないと判別された場合はS310に進み、CPU106は、未実行の異常検出処理の中から、実行する一つの異常検出処理を設定し、処理をS308へ戻す。
一方、S309で選択された全ての異常検出処理の実行を終了したと判別された場合はS311に進み、CPU106は検査結果出力モジュール207により、後述する結果表示画面401をUIパネル113に表示させ、本フローチャートの処理を終了する。
<結果表示画面>
図4を参照して、本実施形態に係るS311で表示される結果表示画面401について説明する。結果表示画面401には、検査対象画像402、及び座標情報405、406を含んで構成される。なお、ここでは、検査対象画像402には、異常403、404が含まれる。また、点状異常であると判別された異常403の近傍には、「点状異常」の文字が表示される。また、線状異常であると判別された異常404の近傍には「線状異常」の文字が表示される。
座標情報405、406には、検査対象画像402における各異常の座標を表示する。座標情報405には、検査対象画像402における点状異常である異常403の座標が示される。座標情報406には、検査対象画像402における線状異常である異常404の座標が表示される。なお、検査した結果の表示方法について、上述した方法に限定されるものではなく、例えば、異常の種類毎に異なる色で表示する等、検出された異常が複数の異常検出処理の何れによって検出された異常であるかをユーザが認識可能な表示方法であればよい。
<歪み情報生成処理>
次に、図5を参照して、上記S302の歪み情報生成処理の詳細な処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
まずS501で歪み情報生成モジュール203は、検査処理選択モジュール202において選択された印刷に使用する用紙の種類、用紙サイズ及び両面/片面印刷設定(両面印刷の有無)を取得する。なお、用紙の種類とは、例えば普通紙、厚紙など坪量が異なる用紙を示すものであってもよい。この場合、坪量が同じ用紙については同じ種類とみなされる。続いてS502で歪み情報生成モジュール203は、図6に示すような歪み補正用のチャート601の印刷データを、上記用紙サイズに従って生成する。チャート601には、用紙の全面にマーク602が格子状に配置される。マーク602同士の間隔を小さくすると、より正確な歪み情報を取得することができる。マーク602の数は、用紙サイズに応じて変更してもよい。また、図6ではマークの形状として十字形状を用いているが、当該形状に本発明を限定する意図はなく、例えば正方形などの四角形状であってもよい。
次にS503で歪み情報生成モジュール203は、生成したチャートの印刷データから参照画像を生成する。ここで生成される参照画像はチャートの読取画像と比較される正解画像となる。続いてS504でCPU106は、生成したチャートの印刷データを、印刷装置I/F111を通して印刷装置102に送信する。印刷装置102では、S501で取得した用紙の種類及びサイズに対応した用紙を給紙部103から給送させて、受信した印刷データに従って画像を形成させる。両面印刷設定の場合は、用紙の両面に画像が形成される。その後、S505でCPU106は。印刷装置102から搬送されてきた、チャートの画像を形成した印刷物を画像読取部110により読み取ってチャートのスキャン画像を生成する。
次にS506で歪み情報生成モジュール203は、S503で生成したチャートの参照画像からマーク位置を検出する。マーク位置の検出方法は特に限定しないが、例えばテンプレートマッチングによりマークの画素領域を抽出し、その画素領域の重心を取得してマーク位置とする方法が挙げられる。このとき、各マークの識別が可能なように、マークの位置に基づいて、そのマークが用紙の左上からj行i列目であるといったインデックスを同時に取得しておく。続いてS507で歪み情報生成モジュール203は、S505で生成したチャートのスキャン画像に対してアフィン変換による参照画像への位置合わせを行う。位置合わせの方法は、例えば、マーク位置のユークリッド距離の総和が最小になるようなアフィン行列を取得してアフィン変換を行うといった位置合わせ手法が挙げられる。アフィン変換は、画像全体を回転・平行移動・拡大縮小・剪断する変形であるため、画像内の局所的な歪みを保ったまま、スキャン画像を参照画像へ位置合わせすることができる。両面印刷の場合、表面と裏面それぞれに対して位置合わせを行う。
次にS508で歪み情報生成モジュール203は、S507で位置合わせしたスキャン画像から、S506と同様の方法でマーク位置の検出及びマークのインデックスの取得を行う。両面印刷の場合、表面と裏面それぞれに対して処理を行う。続いてS509で歪み情報生成モジュール203は、S506とS508とのそれぞれで取得した、参照画像及び位置合わせしたスキャン画像のマークの位置とインデックスを、歪み情報として主記憶部109に記憶し、本フローチャートの処理を終了する。
<異常検出処理>
次に、図7を参照して、上記S306の異常検出処理の詳細な処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
まずS701で画像検査モジュール206は、生成された歪み情報を用いて位置合わせ済みの検査対象画像と参照画像とを比較して差分画像を生成する。差分画像は、例えば、参照画像と検査対象画像とを画素毎に比較し、画素値、例えば、RGB毎の濃度値の差分値を画素毎に取得して生成された画像である。差分を求める方法は、上記S305又はS310にて設定された異常検出処理の種類に応じて変更してもよい。
次にS702で画像検査モジュール206は、上記差分画像に対し、特定の形状を強調するためのフィルタ処理を実行する。例えば、図8(a)は、点状の異常を強調するためのフィルタであり、図8(b)は線状の異常を強調するためのフィルタである。これらのフィルタは、S305又はS310にて設定された異常検出処理の種類に応じて変更される。例えば、S305又はS310にて設定された異常検出処理が点状異常を検出するための異常検出処理である場合、図8(a)のフィルタを用いてS702のフィルタ処理が実行される。一方、S305又はS310にて設定された異常検出処理が線状異常を検出するための異常検出処理である場合、図8(b)のフィルタを用いてS702のフィルタ処理が実行される。
次にS703で画像検査モジュール206は、フィルタ処理済みの差分画像に対し、二値化処理を実行する。これにより、差分値が上記異常判別閾値を超える画素の画素値を「1」とし、上記異常判別閾値以下の画素の画素値を「0」とした画像(以下、「差分二値化画像」と称する。)が生成される。続いてS704で画像検査モジュール206は、差分二値化画像を用いて、異常判別閾値を超える画素が存在するか否かを判別する。異常判別閾値を超える画素が存在しないと判別された場合は、異常箇所が無いものとして、本フローチャートの処理を終了する。
一方、S704で異常判別閾値を超える画素が存在すると判別された場合はS705に進み、画像検査モジュール206は、検出した異常に関する情報をRAM107や主記憶部109に記憶し、本フローチャートの処理を終了する。具体的には、画像検査モジュール206は、異常箇所を検出した異常検出処理の種類と、異常箇所の座標とを対応付けてRAM107や主記憶部109に記憶する。
図7の異常検出処理はS308のサブルーチンであり、1つの異常検出処理の流れを示すものである。従って、S308のサブルーチンが呼び出される毎に、選択された種類の異常検出処理が実行される。また、S702では、選択された種類の異常検出処理に対応するフィルタを用いてフィルタ処理が実行される。
本実施形態では、異常検出処理として、点状異常を検出する異常検出処理と、線状異常を検出する異常検出処理を例に説明したが、異常検出処理の種類はこれらに限られない。つまり、本発明には、ユーザが所望の異常を検出可能な異常検出処理であれば適用可能であり、その種類を限定するものではない。
<第1の歪み補正処理>
次に、図9を参照して、上記S306の第1の歪み補正処理の詳細な処理手順を説明する。第1の歪み補正処理は、上記S302において生成した歪み情報を用いて、歪みの大きな傾向を補正する。部分倍率変動のような局所的な歪みを補正するための画像変形手法として、例えば、自由形状変形(FFD:Free Form Deformation)を用いることができる。また、薄板スプライン(TPS:Thin Plate Spline)やランドマークLDDMM(Large Deformation Diffeomorphic Metric Mapping)法などを用いてもよい。本実施形態では、自由形状変形を用いる方法について説明する。以下では、参照画像をTで示し、検査対象画像をIで示し、第1の歪み補正処理を行った検査対象画像を第1歪み補正画像(第1補正画像)I’で示す。なお、T(x,y)、I(x,y)、I’(x,y)は、それぞれ座標(x,y)における画素値を表す。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
まずS901で位置合わせ処理モジュール204は、事前位置合わせを行う。ここでは、例えば、画像から特徴点を抽出し、特徴点のユークリッド距離の総和が最小になるようにアフィン行列を取得してアフィン変換を行うといった位置合わせ手法が挙げられる。続いてS902で位置合わせ処理モジュール204は、上記S302で生成した歪み情報を主記憶部109から取得する。
次にS903で位置合わせ処理モジュール204は、取得した歪み情報に基づいて制御点(第1制御点)の配置を行う。ここで、位置合わせ処理モジュール204は、検査対象画像I(印刷物のスキャン画像)上に縦横L×M個の制御点を格子状に配置する。制御点の数は、歪み補正の精度を高めるためにもチャート601のマークの数より多くすることが望ましい。また、l行m列目の制御点の座標をpm,l(l=1,..,L, m=1,..,M)とする。
ここで、検査対象画像Iから第1歪み補正画像I’を生成するための変形式を下記式(1)に示す。w(x,y)は、下記式(2)で表され、検査対象画像Iにおける座標(x,y)の歪み補正後の座標を取得するための式である。下記式(2)における基底B(t)、B(t)、B(t)、B(t)は、それぞれ下記式(3)~下記式(6)で表される。また、u、vは、それぞれ下記式(7)、(8)で表される。また、δx、δyは、それぞれ下記式(9)、(10)で表される。ただし、H、Wは、それぞれ画像の縦サイズ、横サイズとする。
Figure 2023156962000002
図10は、制御点1001が画像1002の歪みに沿って最適な座標に配置されている様子を表した模式図である。S903では、歪み情報を用いて制御点の最適な座標pm,l(l=1,..,L, m=1,..,M)を取得している。取得方法としては、例えば、最小二乗法により解析的に制御点座標を取得することができる。即ち、チャート601のスキャン画像と参照画像のマーク位置の対応を、検査対象画像と参照画像の特徴点の対応として捉え、チャートに対して式(1)による変形を行ったときにマーク位置のずれを最小とするような制御点座標を求める。マーク位置の二乗誤差和は下記式(11)で表される。下記式(11)は、チャート601のマークの行数、列数をそれぞれLμ個、Mμ個とし、チャート601の参照画像とスキャン画像のインデックスj行i列目におけるマーク位置をそれぞれμt (i,j)、μs (i,j)とおいている。式(11)を、すべての制御点座標を要素とするベクトルで微分する。そして、微分値を0としたときの、すべての制御点座標を要素とするベクトルが、求めるべき制御点座標として取得できる。
Figure 2023156962000003
なお、本実施形態では、第1歪み補正画像I’を導出するために使用する格子点をp(u,v)、p(u+1,v)、…p(u+3,v+3)の16点としたが、本発明をこれに限定するものではない。例えば、(x,y)のユークリッド距離が近い格子点4点でも構わない。
図9の説明に戻る。次にS904で位置合わせ処理モジュール204は、S903で取得した制御点座標に基づいて、式(1)によって検査対象画像Iの変形を行い、第1歪み補正画像I’を生成する。以上により第1の歪み補正処理は完了する。
<第2の歪み補正処理>
次に、図11を参照して、上記S307の第2の歪み補正処理の詳細な処理手順を説明する。第2の歪み補正処理は、第1歪み補正で補正しきれなかった歪みを補正することである。本実施形態では、検査対象画像(印刷物)に対応する参照画像と第1歪み補正画像の比較に基づき、自由形状変形に用いる制御点を最適化する方法について説明する。以下では、参照画像をT、第1歪み補正画像をI’第2の歪み補正処理を行った画像を位置合わせ画像(第2補正画像)I’’とする。なお、T(x,y)、I’(x,y)、I’’(x,y)は、それぞれ座標(x,y)における画素値を表す。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
まずS1101で位置合わせ処理モジュール204は、制御点(第2制御点)の配置を行う。具体的には、位置合わせ処理モジュール204は、第1歪み補正画像I’上に縦横L’×M’個の制御点を格子状に配置する。なお、制御点(第2制御点)の数は、第1の歪み補正処理で用いた制御点(第1制御点)の数L×Mと同じである必要はないが、なるべく多い方が望ましい。また、l行m列目の制御点の座標をpm,l(l=1,..,L’,m=1,..,M’)とする。
次にS1102で位置合わせ処理モジュール204は、制御点の位置を更新する。図12は、第2の歪み補正処理を説明するための模式図である。更新式を下記式(12)に示す。μは、重み係数を表し、例えば、0.1のような値でもよく、また、制御点の更新の速度に合わせて変えてもよい。∇cは、下記式(13)で表され、図12の制御点pm,lの近傍にある画素の位置の集合Dm,lにおける第1歪み補正画像I’と参照画像Tの画素値の差の二乗和の微分値である。
Figure 2023156962000004
次にS1103で位置合わせ処理モジュール204は、S1102の制御点の更新に従って画素の更新を行う。更新は下記式(14)に基づき実行される。続いてS1104で位置合わせ処理モジュール204は、画素の更新を完了したか否かを判別する。ここでは、例えば、位置合わせ処理モジュール204は、位置合わせ画像I’’と参照画像Tの距離dを算出し、当該距離dに基づいて画素の更新を完了したか否かを判別する。距離dを下記式(15)に示す。
Figure 2023156962000005
S1104では、距離dが予め設定された閾値以下である場合、位置合わせ処理モジュール204は、画素の更新を完了したと判別する。一方、距離dが予め設定された閾値以下でない場合、位置合わせ処理モジュール204は、画素の更新を完了しないと判別する。その他の判別方法としては、更新回数の上限を予め決めておき、上限に達したら更新を完了したと判別する方法もある。S1104で画素の更新を完了しないと判別された場合位置合わせ処理は、S1102へ戻る。一方、S1104で画素の更新を完了したと判別された場合位置合わせ処理モジュール204は、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る検査装置は、原稿を読み取る画像読取部を備える。本検査装置は、印刷装置によって印刷されたチャートを画像読取部によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して画像読取部によって読み取る際の歪み情報を生成する。また、本検査装置は、印刷装置による印刷物を画像読取部によって読み取った検査対象画像を、生成された歪み情報を用いて補正し、補正された第1補正画像を、印刷物の参照画像と位置合わせを行う。さらに、本検査装置は、位置合わせが行われた第2補正画像と、印刷物の参照画像とを比較して印刷物の異常を検査する。このような本実施形態によれば、用紙ごとに読み取った検査対象画像の歪みのバラツキを補正し、検査対象画像と参照画像との位置合わせ精度を向上させることができる。具体的には、本発明によれば、チャート601のマーク位置に基づく歪み情報を用いた第1の歪み補正処理を用いて、歪みの大きな傾向を補正する。さらに、参照画像と第1歪み補正画像の比較に基づいた第2の歪み補正処理を用いて、第1歪み補正で補正しきれなかった一枚ごとの歪みを補正することができる。このように、二段階の歪み補正を行うことにより、位置合わせを高精度化することができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限らず様々な変形が可能である。例えば、歪み情報生成処理において、常にチャートを用紙に印刷して歪み情報を生成する必要はない。印刷設定(用紙の種類、用紙サイズ及び両面/片面印刷)が同じであれば、部分倍率変動も同じ歪み方となる。上記実施形態では、検査設定が行われるたびに歪み情報を生成する方法について説明したが、印刷設定が、以前にユーザが設定したものと同じである場合、以前に取得した歪み情報を再利用してもよい。これにより、チャートを印刷するコストを削減することができる。
<検査システムの構成>
図13を参照して、本変形例に係る検査装置1105を含む検査システム1100の構成例を説明する。ここでは、上記実施形態における図1との差分を主に説明する。上記実施形態と同様の構成及び制御については同一の参照符号を付し説明を省略する。
本変形例に係る検査装置1105は、図1の構成に加えて、さらに補助記憶部1118を備える。補助記憶部1118は、歪み情報生成モジュールにおいて生成した歪み情報を、検査設定(印刷設定)に紐付けて保存する。
<歪み情報生成処理>
次に図14を参照して、上記S302の歪み情報生成処理の他の処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。なお、上記実施形態の図5のフローチャートと同様の処理及び制御を行う処理ステップの番号は同一の番号を付し説明を省略する。
S1401で歪み情報生成モジュール203は、S501で印刷設定を取得した後、その印刷設定に紐付けられた歪み情報が補助記憶部1118に既に存在するかどうかを確認する。歪み情報が存在すると判断された場合はS1403に進み、歪み情報生成モジュール203は歪み情報を補助記憶部1118から読み込み、主記憶部109に記憶し、本フローチャートの処理を終了する。
一方、歪み情報が存在しないと判断された場合はS502に進み、上記実施例形態と同様の処理(S502乃至S509)によって歪み情報を生成する。続いて、S1402で歪み情報生成モジュール203は、歪み情報を識別できるよう、検査設定(印刷設定)と紐付けて補助記憶部1118に保存し、本フローチャートの処理を終了する。
本変形例では、印刷設定が、以前にユーザが設定したものと同じである場合、以前に取得した歪み情報を再利用できる。そのため、チャートを印刷するコストを削減することができる。
<追加の実施形態>
上記実施形態では、上記S306の第1の歪み補正で第1歪み補正画像を生成した後、上記S307の第2の歪み補正を実施していた。以下の実施形態では、図3に示す検査処理の処理手順において、上記S306の第1の歪み補正で第1歪み補正画像を生成せずに、上記S307の第2の歪み補正を実施する例について説明する。ここでは、上記実施形態との差分を主に説明する。上記実施形態と同様の構成及び制御については同一の参照符号を付し説明を省略する。
<第1の歪み補正処理>
まず図15を参照して、上記S306の第1の歪み補正処理の他の処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
S901乃至S903の処理は既に図9のフローチャートの処理と同様であるため説明を省略する。歪み情報生成モジュール203は、S903で歪み情報に基づく制御点座標の算出を行った後、S1501で制御点座標を主記憶部109に記憶し、本フローチャートの処理を終了する。
<第2の歪み補正処理>
次に図16を参照して、本実施形態における上記S307の第2の歪み補正処理の他の処理手順を説明する。以下では、参照画像をT、検査対象画像をI、第2の歪み補正処理を行った画像を位置合わせ画像(第2補正画像)I’’とする。以下で説明する処理は、例えばCPU106がROM108に格納されたプログラムをRAM107に読み出して実行することによって実現される。
S1601で位置合わせ処理モジュール204は、S1501で記憶した制御点座標(第2制御点)を取得する。S1602で位置合わせ処理モジュール204は、取得した第2制御点の配置を行う。そのため、制御点(第2制御点)の数は、第1の歪み補正処理で用いた制御点(第1制御点)の数L×Mと同じになる。
S1102で位置合わせ処理モジュール204は、制御点の位置を更新する。更新式は上記式(12)で表される。ただし、∇cは、下記式(16)で表される。上記式(13)との差は、第1歪み補正画像ではなく、検査対象画像を用いて画素値の差を計算する点である。
S1103で位置合わせ処理モジュール204は、S1102の制御点の更新に従って画素の更新を行う。更新は下記式(17)に基づき実行される。上記式(14)との差は、第1歪み補正画像ではなく、検査対象画像を用いて画像を生成する点である。その後、S1104で位置合わせ処理モジュール204は、画素の更新を完了したか否かを判別し、完了したと判別した場合は本フローチャートの処理を終了する。
Figure 2023156962000006
本追加の実施形態では、第1歪み補正画像を生成しない。そのため、第1歪み補正画像を保持するための主記憶領域を確保する必要がない。当然、第1の歪み補正で算出した制御点を保持する必要があるが、画像を保持するために必要な容量に比べて小さいため、主記憶の容量を減らすことができる。
また、本発明は、複数の機器、例えば、ホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタから構成されるシステムに適用してもよく、また、一つの機器からなる装置、例えば、複写機、ファクシミリ装置に適用してもよい。
本明細書の開示は、以下の検査装置、その制御方法、及びプログラムを含む。
(項目1)
検査装置であって、
原稿を読み取る読取手段と、
印刷装置によって印刷された、歪み情報を取得するためのマークを含むチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成手段と、
前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成手段によって生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正手段と、
前記第1歪み補正手段によって補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、
前記第2歪み補正手段によって位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査手段と
を備えることを特徴とする検査装置。
(項目2)
前記チャートには、十字形状又は四角形状の複数のマークが格子状に形成されることを特徴とする項目1に記載の検査装置。
(項目3)
前記第1歪み補正手段は、画像の変形に複数の第1制御点を用いた自由形状変形(FFD)によって前記検査対象画像を補正することを特徴とする項目2に記載の検査装置。
(項目4)
前記第1歪み補正手段は、
前記歪み情報に基づいて前記検査対象画像において複数の第1制御点を配置し、配置した前記複数の第1制御点の前記検査対象画像における座標に従って、前記第1補正画像を生成することを特徴とする項目3に記載の検査装置。
(項目5)
前記複数の第1制御点は、前記検査対象画像において格子状に配置されることを特徴とする項目3又は4に記載の検査装置。
(項目6)
前記複数の第1制御点の数は、前記チャートに含まれるマークの数より多いことを特徴とする項目3乃至5の何れか1項に記載の検査装置。
(項目7)
前記第2歪み補正手段は、画像の変形に複数の第2制御点を用いた自由形状変形(FFD)によって前記第1補正画像と、前記印刷物の参照画像との位置合わせを行うことを特徴とする項目2乃至6の何れか1項に記載の検査装置。
(項目8)
前記第2歪み補正手段は、
前記第1補正画像において複数の第2制御点を配置し、前記印刷物に対応する参照画像に従って前記複数の第2制御点を更新し、前記第1補正画像の画素を更新して前記第2補正画像を生成することを特徴とする項目7に記載の検査装置。
(項目9)
前記複数の第2制御点は、前記検査対象画像において格子状に配置されることを特徴とする項目7又は8に記載の検査装置。
(項目10)
前記複数の第2制御点の数は、前記チャートに含まれるマークの数より多いことを特徴とする項目7乃至9の何れか1項に記載の検査装置。
(項目11)
前記生成手段によって生成された前記歪み情報と、前記チャートを印刷した際の印刷設定とを紐付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
前記生成手段は、前記チャートを印刷する際の印刷設定と同じ印刷設定に紐付けられた前記歪み情報が前記記憶手段に既に記憶されている場合は、前記チャートの印刷を行ことなく、前記記憶手段に記憶されている前記歪み情報を取得することを特徴とする項目1乃至10の何れか1項に記載の検査装置。
(項目12)
前記印刷設定は、用紙の種類、用紙サイズ、及び両面印刷の有無の少なくとも1つの設定を含むことを特徴とする項目11に記載の検査装置。
(項目13)
前記複数のマークの数は、用紙サイズに応じて変更されることを特徴とする項目12に記載の検査装置。
(項目14)
前記第1歪み補正手段は、前記第1補正画像の生成を行わず、取得した複数の第1制御点を記憶し、
前記第2歪み補正手段は、記憶された前記複数の第1制御点を、前記複数の第2制御点の初期値として配置することを特徴とする項目3乃至10の何れか1項に記載の検査装置。
(項目15)
原稿を読み取る読取手段を備える検査装置の制御方法であって、
生成手段が、印刷装置によって印刷された、歪み情報を取得するためのマークを含むチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成工程と、
第1歪み補正手段が、前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成工程で生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正工程と、
第2歪み補正手段が、前記第1歪み補正工程で補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、
検査手段が、前記第2歪み補正工程で位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査工程と
を含むことを特徴とする検査装置の制御方法。
(項目16)
コンピュータを項目1乃至13のいずれか1つに記載の検査装置の各手段として機能させるためのプログラム。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:検査システム、101:サーバ、102:印刷装置、103:給紙部、104、115:搬送路、105:検査装置、106:CPU、107:RAM、108:ROM、109:主記憶部、110:画像読取部、111:印刷装置I/F、112:汎用I/F、113:UIパネル、114:メインバス、116、117:出力トレイ

Claims (16)

  1. 検査装置であって、
    原稿を読み取る読取手段と、
    印刷装置によって印刷されたチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成手段と、
    前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成手段によって生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正手段と、
    前記第1歪み補正手段によって補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、
    前記第2歪み補正手段によって位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査手段と
    を備えることを特徴とする検査装置。
  2. 前記チャートには、十字形状又は四角形状の複数のマークが格子状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記第1歪み補正手段は、画像の変形に複数の第1制御点を用いた自由形状変形(FFD)によって前記検査対象画像を補正することを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記第1歪み補正手段は、
    前記歪み情報に基づいて前記検査対象画像において複数の第1制御点を配置し、配置した前記複数の第1制御点の前記検査対象画像における座標に従って、前記第1補正画像を生成することを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  5. 前記複数の第1制御点は、前記検査対象画像において格子状に配置されることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
  6. 前記複数の第1制御点の数は、前記チャートに含まれるマークの数より多いことを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
  7. 前記第2歪み補正手段は、画像の変形に複数の第2制御点を用いた自由形状変形(FFD)によって前記第1補正画像と、前記印刷物の参照画像との位置合わせを行うことを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  8. 前記第2歪み補正手段は、
    前記第1補正画像において複数の第2制御点を配置し、前記印刷物に対応する参照画像に従って前記複数の第2制御点を更新し、前記第1補正画像の画素を更新して前記第2補正画像を生成することを特徴とする請求項7に記載の検査装置。
  9. 前記複数の第2制御点は、前記検査対象画像において格子状に配置されることを特徴とする請求項8に記載の検査装置。
  10. 前記複数の第2制御点の数は、前記チャートに含まれるマークの数より多いことを特徴とする請求項9に記載の検査装置。
  11. 前記生成手段によって生成された前記歪み情報と、前記チャートを印刷した際の印刷設定とを紐付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記生成手段は、前記チャートを印刷する際の印刷設定と同じ印刷設定に紐付けられた前記歪み情報が前記記憶手段に既に記憶されている場合は、前記チャートの印刷を行ことなく、前記記憶手段に記憶されている前記歪み情報を取得することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の検査装置。
  12. 前記印刷設定は、用紙の種類、用紙サイズ、及び両面印刷の有無の少なくとも1つの設定を含むことを特徴とする請求項11に記載の検査装置。
  13. 前記複数のマークの数は、用紙サイズに応じて変更されることを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  14. 前記第1歪み補正手段は、前記第1補正画像の生成を行わず、取得した複数の第1制御点を記憶し、
    前記第2歪み補正手段は、記憶された前記複数の第1制御点を、前記複数の第2制御点の初期値として配置することを特徴とする請求項3乃至10の何れか1項に記載の検査装置。
  15. 原稿を読み取る読取手段を備える検査装置の制御方法であって、
    生成手段が、印刷装置によって印刷された、歪み情報を取得するためのマークを含むチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成工程と、
    第1歪み補正手段が、前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成工程で生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正工程と、
    第2歪み補正手段が、前記第1歪み補正工程で補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、
    検査手段が、前記第2歪み補正工程で位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査工程と
    を含むことを特徴とする検査装置の制御方法。
  16. 原稿を読み取る読取手段を備える検査装置の制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記制御方法は、
    生成手段が、印刷装置によって印刷された、歪み情報を取得するためのマークを含むチャートを前記読取手段によって読み取った読取画像と、前記チャートの正解画像となる参照画像とを比較して前記読取手段によって読み取る際の歪み情報を生成する生成工程と、
    第1歪み補正手段が、前記印刷装置による印刷物を前記読取手段によって読み取った検査対象画像を、前記生成工程で生成された前記歪み情報を用いて補正する第1歪み補正工程と、
    第2歪み補正手段が、前記第1歪み補正工程で補正された第1補正画像を、前記印刷物の参照画像と位置合わせを行う第2歪み補正手段と、
    検査手段が、前記第2歪み補正工程で位置合わせが行われた第2補正画像と、前記印刷物の参照画像とを比較して前記印刷物の異常を検査する検査工程と
    を含むことを特徴とするプログラム。
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