JP2004538564A - 回転部分の応力の非接触測定 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、本質的に閉じた金属製ハウジング内に軸受けされる、例えば回転部分の熱的応力または機械的応力(または負荷)を測定するための方法に関する。好ましくは、転がり軸受に軸受けされるこのような回転部分、例えばシャフトが言及される。本発明は、さらにこのような測定が可能である装置に関し、この場合、シャフトと共に回転するセンサ(受動送信機とも)によって反射される反射信号はアンテナによって受信され、これらのアンテナによって反射信号は受信信号に変換され、受信信号は、回転可能な部分の上で支配する応力を検出または決定(測定)するために利用される。
【背景技術】
【0002】
表面波センサ、例えばいわゆるSAWセンサは、測定センサとして軸受の回転部分に、例えば転がり軸受に取り付けることができる。転がり軸受それ自体は、本質的に閉じた軸受ハウジング内にほとんど取り付けられ、したがって、完全にまたは実際に完全に金属の面によって囲まれ、このことは、電磁波の場合、重なりをもたらし、続いて局所的な消滅および受信欠落をもたらす。受信欠落は、本質的に恒常的な、あるいは回転部分の周囲で方向付けられた連続的または一貫した負荷状態の測定に不都合である。
【0003】
SAWセンサとしての表面波センサの構造は、DE 42 17 049(シーメンス)に対応する公開、ブフ(Buff)、「SAWセンサ」、センサおよびアクチュエータ、A、1992年、117〜121頁に、ならびに拡大した適用範囲において「超音波シンポジウム」、1994年、589〜592頁、著者シュミット(Schmidt)、スツェスニー(Sczesny)、ラインドル(Reindl)、マゴリ(Magori)、特に591頁、図6の右側コラムに記載されている。SAWセンサの構造はこの文献から公知であり、反射信号が数マイクロ秒の遅延後に反射されるときに周囲からの望ましくないエコーを避けるために、約80ナノ秒の長さの短いバーストを介したこれらのセンサの励起も公知である。SAWセンサは、自動車の場合にも、同様の構造でシャフトに使用されている。DE 198 47 291、コラム2、行45ff.参照。この文献では、当然、1つのシャフト当たり2つのセンサが使用され、その内のそれぞれ1つは、2つのハーフシェル内に配列されている。同様のセンサが、トルクセンサとして1つの論文にも記載されている。ピストール(Pistor)、「力導入を特別に考慮した表面波センサを有するトルクセンサ」、電気測定技術講座、TUミュンヘン、1999年6月28日、対応する説明付きの図8.2参照。この文献に提示されたモータシャフトへの取付けは、軸受から離れたセンサ用の取付け空間内に接着によって実施される。さらに、SAWセンサが無線の受動センサとして記載されている。ラインドルら、「無線受動センサとしてのSAW装置」、IEEE超音波シンポジウム、1996、363〜367頁参照。この文献では、SAWセンサの複数の用途が指摘されている。包装技術(参照15、16)に関する、回転可能なシャフトまたは著しく応力を受ける駆動部(参照17、18)への取付けに関する、あるいは移動車両(参照14、16)の空気圧の検出に関する対応する文献指摘の項目Bの367頁参照。最後のさらなる用途は、「表面波遅延ラインに基づく無線問合わせ可能なトルクセンサ」、開発報告VDI、シリーズ8、No.729、VDI出版1998年である。回転部分および静止部分は、この文献の項目2.1.6に従ってテレメータによって結合され、この場合、アンテナとしてダイポールアレイが考慮されている。84、85頁参照。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、シャフトのような回転可能な部分の機械的応力を接触することなく測定でき、この場合、本質的に閉じた金属性の軸受ハウジングにもかかわらず、受信欠落を少なくとも低減し、好ましくは評価受信信号において完全に回避するための技術的課題を出発点とする。この場合、ハウジングまたは軸受形状ではなく、測定それ自体が最適化されるべきであり、それに加えて、廉価な設計およびほとんど費用のかからない評価エレクトロニクスにより、360°の回転角全体にわたって確実に機能すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、回転部分と回転可能でない少なくとも2つのアンテナから得られる少なくとも2つの受信信号によって解決される。このアンテナは、軸受ハウジングに割り当てられ、また前記軸受ハウジング内に間隔をおいて、好ましくは広範囲に配列される(請求項12)。離間して配列された少なくとも2つのアンテナ(請求項20)により、共通に観察して、結果として生じる動作信号の向上または最適化を可能にする受信信号を利用でき、前記動作信号は、周囲で観察して、すなわち360°にわたる回転部分の回転の際に、完全な受信欠落を少なくとも有しない(請求項1)。
【0006】
センサとして、表面波により受動的に動作し、この場合、照射された電磁波を時間遅延して反射または返送する例えばSAWセンサが使用される。反射の際、センサの経過時間が利用される。このために、高周波パルスがセンサに放射され、このパルスはアンテナを介して受信され、インターデジタル変換器内で表面波に変換され、またこれらの表面波はセンサ上の反射器位置から時間差をもって反射され、この結果、経過時間差が複数の反射信号に生じる。この少なくとも1つの経過時間差は、センサ上の反射器位置の間隔から得られる。反射信号は、それらの経過時間差によって幾何学的長さを反射し、この経過時間の変化(両方の反射信号の間隔)はセンサの機械的な伸びを表す。この伸びから、センサが固定取付けされる回転可能な部分の機械的応力を検出できる。機械的な負荷は伸びまたは収縮を生じるが(請求項10)、熱負荷は、SAWセンサ上の表面波の位相速度の変化の本質的な原因であり、これによって、同様に経過時間も変化する(それぞれの反射器位置とインターデジタル変換器としての変換器との間で)。これによって、反射信号に関して送信機とも見なすことができる受動センサの出力値として、負荷に関係するまたは温度に関係する信号値が得られる。物理的パラメータに対するこの関係は、センサの「受動送信信号」のために使用され、この受動送信信号により、入力信号または一定位相の基準信号と比較して非接触の測定手段が得られる。
【0007】
小さな変化は経過時間を介して直接測定できないが、その都度反射される信号と基準オシレータの周波数との間の相対的な位相測定を介して検出できる。
【0008】
回転部分の機械的な負荷は(受動)センサの形状を変化させ、センサは、伸びまたは収縮(請求項13、請求項17)によって反射信号の変化を引き起こし、この変化は、複数の受信アンテナおよび後接続の評価エレクトロニクスによって接触することなく測定することができる(請求項1)。この場合、少なくとも2つ、好ましくは2つのみの受信信号が評価回路の前に置かれた信号段に供給され、両方の信号は統合されるか(請求項4、第2の代替方法)、あるいは両方の信号は、信号の引き続く評価ために常に十分な受信信号を利用できるように切り替えられる(請求項4、第1の代替方法ならびに請求項7)。
【0009】
この場合、両方の信号は、回転部分の機械的な回転運動に応じて、必ずしも同時ではなく、好ましくは時間オフセットして、回転部分の機械的応力を決定するために利用される(請求項11、請求項21)。最大値の可能な選択において、それぞれより有利な受信信号を、負荷測定の根拠として使用される動作信号とすることができる(請求項10、請求項16)。このために、(1つの)動作信号により評価を行う1つのみの評価エレクトロニクスで済む(請求項15)。
【0010】
それぞれ受信欠落、消滅または場の強さの破壊を独自に有する、例えば2つの利用可能な信号の間の可能な切替えは、閾値に対応させることができる(請求項8)。この場合、測定の間閾値の上方にある能動受信信号は、特に機械的な負荷を評価および決定するために利用される。この能動受信信号が閾値を下回った場合、同様に利用できるが、能動には評価されないそれまで受動の受信信号を評価のために利用される。
【0011】
閾値は適合可能であり、すなわち、整合または追跡することもできる(請求項14)。
【0012】
上位から見て、アンテナは、両方のアンテナが、最小または受信欠落を有する1つの受信信号を同時に発信しないように配列される(請求項5、6)。受信信号の意味に即した逆方向性が推奨され、この場合、一方の信号が落ちたときに他方の信号が上昇する。両方の信号の最小および最大が、本質的に互いに調整されることが全く好ましいが、このことは、軸受の決定論的でないハウジング形状に著しく左右される。
【0013】
回転可能な部分はシャフトとして形成され、また転がり軸受、例えば脚柱によって保持されることが好ましい(請求項3)。この場合、センサの固定配列は、シャフトの機械的な伸びまたは熱負荷がセンサに伝達されるように、回転部分としてのシャフト上に設けられ、この結果、センサの状態は、表面波の経過時間を介してハウジング側から反射された電磁波により測定できる。
【0014】
電磁パルスは、例えば、受信アンテナとしても動作できる2つのまたは複数のアンテナから照射することができる。センサに対するパルスの照射により、周波数パルスの複数の電気信号への反射および分布が行われ、電気信号は、空間的に離間した複数の受信アンテナによって放出される(請求項19)。電磁信号は、センサによって反射される(請求項9)パルス高周波信号であることが好ましい(請求項18)。
【0015】
少なくとも2つのアンテナ間における記載した切替えによって、測定のために、受信欠落または停止したシャフトによって生じる消滅を除去することができる。特定の軸受ハウジング内の重なりの具体的な作用は既知ではないが、測定装置は、構造的または破壊的な重なりに関係なく確実に機能する(電磁波の反射による信号強度の増大または低減)。
【0016】
さらに、軸受ハウジング内では、開放位置する軸受の場合と異なり、通常軸受を越えて突出するシャフトによる影部分は生じない。
【0017】
実施形態により本発明を説明かつ補完する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1と図1aは軸受の概略図である。軸受ハウジング10は、軸受5の形状に従う上部アーチ状部分10aと、底部10b’を有する台座部分10bとを有する。2つの軸受部材は、ねじ取付け部11、12を介してねじ頭部11a、12aと解放可能に互いに結合されるので、軸受シェル1bは、回転可能なシャフト1を支持する複数のロールボディ5a、5b、5c、...(例えばボールまたはシリンダとして)を担持する。軸受けロールボディ5a、5b、5c、...は、軸受内側リング1aと外側リング1bとの間にシェルとして配列される。内側リング1aは、例えば焼ばめによってシャフト1に固定配設される。外側リングはロールボディを支持する。図示した軸受は脚柱として対応するハウジングとも呼ぶことができる。
【0019】
シャフトの回転運動は、個々のロールボディ5a、5b等(短く:5)の回転ωによって表され、シャフト1は、センサ2の回転角ψ(t)の瞬間値を示す回転角ψで示され、この場合0°≦ψ≦360°である。
【0020】
ロールボディ5a、5b、...は、シャフト1を中心に周回軌道で本質的に等しい間隔で配列される。本例では電磁表面波を反射するためのSAWセンサであるセンサ2は、シャフト1上に固定配列され、かつ軸受リング1aと結合され、この結果、伸び、応力または収縮のようなシャフトまたは軸受リング内部の機械的な変化はセンサに伝達され、この際に負荷に応じてセンサを自動的に機械的に変化させる。
【0021】
回転不可能にまたセンサ2から間隔をおいて、広範囲の間隔αを有する2つのアンテナA1、A2が配列される。両方のアンテナは、ラインを介して、回路ユニット20と評価ユニット21とから構成される評価エレクトロニクスと電気的にそれぞれ結合される。評価ユニット21は、センサ2が固定配列されるシャフト1の位置の機械的または熱的な負荷を表す信号ε(イプシロン)を供給する。したがって、回転可能な部分の機械的な負荷の非接触測定が対象とされる。ε(ψ)はシャフトの回転角の従属変数であり、ならびにシャフトがトルクを伝達するかまたは印加する駆動シャフトまたは出力シャフトである場合、時間依存ε(t)であり得ることが理解される。
【0022】
軸方向の断面図II−IIから、シャフトに設けられたセンサ2が、内側リング1aの部分長さに軸方向に延在し、センサ2に対して略垂直に配列されたアンテナ2aを有するセンサ2の配列が理解される。軸受の同一の側面に、軸方向に離間して2つの受信アンテナA1とA2が支持片1cに設けられ、この支持片によってアンテナは送信アンテナとしても使用できる。
【0023】
配列について記載した方法によって受信欠落が低減され、かつ追加の評価エレクトロニクスなしに、軸受の角度位置毎にシャフト1の各角度位置に応じてセンサの走査(利用)が可能であり、むしろ、以下に記載する回路装置20と結合される評価エレクトロニクス21のみが使用されることが保証される。これによって、軸受の、特にシャフト1の応力を一貫して(時間的におよび/または回転角から見て)検出することができる。この検出は、非接触測定であり、これは機械的負荷の決定として見なすこともできる。同様に、熱測定も可能であり、ならびに両方の組み合わせも可能である。
【0024】
上部部分10aの軸受ハウジング10内に、2つのアンテナが組み込まれ、その間隔は、アンテナが最大の場の強さにあるように選択され、一方、他方のアンテナは受信信号に関して受信欠落を有する。これについて図2を指摘することができ、この図から両方の受信信号a1、a2はセンサ2の回転角に関係して推定される。信号は同位相でなく、意味に即して反対位相にあり、この場合最大および最小は、回転角にわたる両方の場の強さの推移が、決して同時に最小を有しないように互いに割り当てられる。
【0025】
両方の信号a1、a2の切替によって、図3から推定される動作信号a3の形成を保証できる。この動作信号a3は同様に回転角ψに関係し、また信号強度に関して、それぞれ1つの個別信号a1またはa2よりもはるかに均一な曲線を示す。切替えにより、両方の信号曲線a1、a2を同時に利用できる回路構成20が実現されるが、この回路構成は両方の信号曲線の一方を動作信号a3として評価回路21に転送する。
【0026】
これによって、より均一な受信電界強度は評価を受けるので、より確実な負荷値ε(ψ)またはε(t)が得られる。
【0027】
軸受およびそれと共にセンサ2が回転する間、最小の場の強さは、確実に位置決めされた受信アンテナA1、A2を越えて移動する。この両方のアンテナA1またはA2の一方は、同時に、センサ2によって反射される高周波パルスを放射するための送信アンテナであることができる。反射信号は、αだけ離間された2つのアンテナによって異なる地点で受信され、アンテナの空間的離間のため本質的にたいていは等しくない2つの専用の電気受信信号a1、a2を形成する。次に、この両方の受信信号は、回路装置20を介して動作信号を形成し、この信号から測定すべき負荷値を算出することができる。
【0028】
受信品質は、アンテナおよびそれらの配列のみにもはや関係せず、伸びを規定するための反射パルスの結果としての両方の受信信号が全体的に見てもはや妨害されないように、両方のアンテナを位置決めすることができる。
【0029】
広範囲の間隔αとして、図1に示したように、15°〜90°、特に20°〜45°の範囲の角度を利用できる。90°未満の角度が好ましい。高周波部分から構成される高周波パルスの持続時間に関し、時間を軸受ハウジングに調整することができる。「質問パルス」とも呼ぶことができる高周波パルスの時間的な長さは、センサ上の反射器の間隔に調整される。パルスの長さは、最大で、センサ上の2つの隣接する反射器の最小時間間隔の半分のみであろう。そのほか、走る送信パルスと反射応答パルスとの重なりをもたらす可能性がある。例えば、2つの反射器の最小時間間隔は160ナノ秒である。これによって、略80ナノ秒の最大パルス長が得られる。パルス長は、アンテナ2aから放出されるSAWセンサの反射信号を考慮する前に周囲の本質的なエコー信号が減衰されるように選択することもできる。
【0030】
グラフに描かれていない別の受信アンテナを追加することができ、次にこの受信アンテナによりそれらの受信信号が回路装置20にも供給され、次に回路装置20は、利用可能な3つ以上の受信信号から、質的に最善の信号を動作信号a3として選択するかまたは他の方法で組み合わせる。
【0031】
第1の受信信号a1と第2の受信信号a2との間で回路装置20内の交換が行われる切替え点は、閾値に基づき形成することができる。シャフトもしくは軸受は異なる回転速度を有することができる。
【0032】
位置制御器への結合は行うべきでないので、第1のアンテナから第2のアンテナへの切替え時点、またはそれぞれの電気受信信号は自動的に検出しなければならず、すなわち、信号それ自体からその信号の高さまたはその曲線を検出しなければならない。
【0033】
切替え時点は、受信信号a1(t)またはa2(t)の少なくとも1つから自動的に決定される。
【0034】
動作信号a3(t)を決定する場合、回路装置20内で実現される他の方法も使用することができる。
【0035】
したがって、受信信号の信号振幅を比較することができる。ちょうど能動の受信信号の信号曲線が所定の固定値を下回った場合、他のアンテナの受信信号に切り替えることができる。ちょうど能動の信号は、動作信号a3を形成する信号であり、一方、他方の受信信号は最初に受動的であり、比較のためにのみ使用される。所定の固定値が当然使用される場合、ちょうど能動の信号と閾値との比較のみが必要とされる。
【0036】
閾値の設定は取付けに関係し、また転がり軸受毎に異なる。閾値は取付けの際に決定できるが、システムに学習能力が与えられ、この場合、回路装置20はスイッチング閾値を独力で探し、また有利に自動的に追跡する。
【0037】
この方法により、送信アンテナから発信され、センサ2から反射され、次に反射信号として個々のアンテナの受信信号に変換される利用可能な受信パルスを最大数にして、より均一な受信品質が保証される。
【0038】
複数の信号を1つのみのアンテナ信号として利用するための回路20の動作方法の別形態は、交替にある。1つのパルスがアンテナA1によって、次にアンテナA2によって交替に受信され、最大値は、評価回路21によるさらなる処理のための動作信号a3として利用される。この場合、パルスは、センサ2によって反射された信号から受信信号をアンテナA2によって形成するために、例えばアンテナA1である送信アンテナによって作動される。この受信信号の振幅または信号強度は記憶される。例えば他のアンテナA2からのその後に作動される第2の送信信号により、第1のアンテナA1の対応する受信信号が、回路20によって同様に測定され、予め測定された信号の信号強度と比較される。より強い信号は、評価のために利用される。この場合、発生する情報またはパルスの半分が失われるが、システムは確実であり、このため、複数の離間したアンテナおよびそれに応じて複数の受信信号が使用される場合、2つまたはそれ以上の受信信号のより優れた値を常に利用できる。
【0039】
この場合、アンテナは、送信または受信アンテナとして十字状に交替して使用される。
【0040】
さらなる別形態は、アンテナA1で1つのパルスを、次にアンテナA2で1つのパルスを交替して受信することである。受信信号の両方の信号値は、受信電界強度に応じて加重かつ統合され、特に合計される。ここで、送信されるすべてのパルスは受信パルスに変換されかつ評価されるが、いくつかのパルスの情報成分は質的にそれほど高価値でなく、総体的に、信号振幅と閾値とを比較して記載した最初の方法のようにそれほど優れた結果は得られない。交互の受信は共通の受信に変更でき、この場合、別個の送信アンテナがなお追加され、その高周波送信パルスは両方の受信アンテナA1、A2によって、同時に生じる2つの受信信号a1、a2に変換される。
【0041】
センサの機械的な変化、例えばSAWセンサの伸びを決定する場合、反射パルスの位相は、キャリア信号の同相のおよび直角位相値を決定することによって評価される。この情報は信号振幅を決定するために使用でき、この信号振幅は、上述の例に従って動作信号a3を決定するためにおよび/または閾値を決定するために利用される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】測定方法の第1の実施例および測定構造の第1の実施例を例示するための、回転可能なシャフト1と2つの受信アンテナA1、A2とを有する脚柱としての第1の実施例における転がり軸受5の正面図である。
【図1a】面II−IIに沿った断面図である。
【図2】第1のアンテナの第1の信号a1と第2のアンテナの第2の信号a2とを有する、オフセットして配列された2つのアンテナ用の軸受ハウジング内の場の強さの分布である。両方の信号の信号振幅は角度に関係し、本例では、測定が確実に機能する360°の回転角が仮定される。
【図3】示した両方の個々の信号a1とa2の組成または構成から結果として生じる延在曲線a3として得られるような結果として生じる場の強さの分布であり、同様に角度に関係する。
Claims (21)
- 軸受用の本質的に閉じた金属製ハウジング(10;10a、10b)内の回転部分(1、1a)の特に機械的な負荷または応力を測定するための方法であって、前記回転部分(1、1a)が、電磁波を反射するセンサ(2)を担持して、前記回転部分(1、1a)の応力または負荷に基づき前記センサの性質を測定可能に変更し、前記センサ(2)の2つの反射信号を受信するアンテナ(A1;A2)が、前記センサに対して回転不能にかつ前記ハウジング(10)内に離間(α)して配列され、また前記アンテナが、前記回転部分(1)の負荷または応力を決定するため両方の電気受信信号(a1、a2)を利用するために、評価電子回路(20、21)に供給される電気受信信号(a1、a2)を発信する方法。
- 前記センサが、前記回転部分(1、1a)に固定して取り付けられ、前記回転部分によって測定可能に変形される、請求項1に記載の方法。
- 前記回転部分(1、1a)が、特に軸受ハウジング内の転がり軸受(5)上のシャフトとして、前記ハウジング(10)内に回転可能に軸受けされる(5a、5b、5c、...)、請求項1に記載の方法。
- 前記回転部分の負荷または応力が、
(i)前記センサの機械的な変形について、一方の受信信号(a1)または他方の受信信号(a2)から決定されるか、
あるいは
(ii)両方の受信信号(a1、a2)の統合(a3)から検出される、請求項1に記載の方法。 - 第2の受信信号(a2)が第2のアンテナ(A2)から生じた場合に、前記センサ(2)の反射信号に基づき第1の受信信号(a1)が一方のアンテナ(A1)から上昇するように、前記両方のアンテナ(A1、A2)が、離間して、特に広範囲にオフセット(α)して配列される、請求項1に記載の方法。
- 前記第1のアンテナの第1の受信信号の最小が、前記回転部分、特に前記回転部分(1、1a)上の前記センサ(2)の等しい角度位置(ψ)の場合に、本質的に前記第2のアンテナの第2の受信信号(a2)の最大にある、請求項5に記載の方法。
- 応力を測定するために第1の時間領域に対して前記第1の信号(a1)を、その後の時間領域に対して前記第2の信号(a2)を評価するために、前記評価エレクトロニクス(20、21)が前記両方の受信信号(a1、a2)の間で切り替えられる、請求項1または4に記載の方法。
- 前記現在測定された(能動)受信信号(a1)が、閾値の下に、特に、前記第2のアンテナ(A2)の未評価の第2の(それまで能動の)受信信号(a2)を有する信号強度の下に落ちたときに、本質的に切替えが行われる(20)、請求項7に記載の方法。
- 前記センサ(2)が、電磁波を受信し、経過時間を通して遅延しまた反射する受動センサ、特に、アンテナ(A1、A2)によって、特により高い周波数成分のパルスとして照射される表面波を反射するためのSAWセンサである、請求項1に記載の方法。
- 反射位置と切替位置との間の前記シャフトの少なくとも1つの経過時間を通して、位相測定を介して前記回転可能な部分(1)の応力に関する情報を得ることを可能にする負荷に関係するまたは温度に関係する反射信号を受信するために、前記センサが、前記センサ上に離間して配列されかつ生じる高周波パルスを連続して反射する複数の反射器位置を有する、請求項9に記載の方法。
- 測定が、前記回転可能な部分(1)の回転(ω)中に行われる、請求項1に記載の方法。
- 本質的に閉じた金属製軸受ハウジング(10;10a、10b)内の回転部分(1、1a)の負荷を決定するための装置であって、前記回転部分が、電磁波を反射しかつ回転部分(1、1a)の負荷に基づき測定可能に変形可能である送信機(2)を担持し、また送信機(2)の2つの反射信号を受信するアンテナ(A1、A2)が、少なくとも2つの受信信号(a1、a2)を評価エレクトロニクス(20、21)に供給するために、前記送信機に対して回転不能にかつ前記軸受ハウジング(10)内に離間(α)して配列され、前記評価エレクトロニクス内で、両方の受信信号(a1、a2)が、共通にまたは代わりに、前記部分(1、1a)の負荷を決定するために評価可能である装置。
- 前記送信機またはセンサ(2)の機械的変形として、前記送信機またはセンサの伸びまたは収縮が、反射信号から形成された前記両方のアンテナ(A2、A1)の受信信号(a1、a2)を介して、前記受信信号の同相および直角位相値を評価することによって決定される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法または装置。
- 切替えのための閾値が、測定された受信信号(a2、a1)の少なくとも1つから算出され、特に独自に追跡される、請求項7に記載の方法。
- 1つのみの評価エレクトロニクス(20、21)が、前記両方のアンテナ(A1、A2)の両方の受信信号のために設けられる、請求項12に記載の装置または請求項1に記載の方法。
- 前記回転部分(1、1a)の等しい熱的負荷または応力を表す前記センサ(2)に対する熱の影響が測定される、請求項1または12に記載の方法または装置。
- 前記センサ(2)の伸びまたは圧縮歪みのような機械的な変化の結果として、前記回転可能な部分(1、1a)の機械的な負荷または応力が測定される、請求項1に記載の方法。
- 前記電磁的信号がパルス高周波信号である、請求項1に記載の方法。
- 両方のアンテナ(A1、A2)用の前記送信機またはセンサ(2)によって、複数の受信信号を形成するための反射信号として反射されるために、前記両方のアンテナ(A1、A2)の少なくとも1つが、電磁波、特に高周波パルス用の送信アンテナとして使用される、請求項1または18に記載の方法。
- 3つ以上の回転不能のアンテナが、受動送信機またはセンサ(2)の反射信号を受信するために設けられ、前記アンテナが、少なくとも1つの反射された信号から形成された複数の受信信号を評価用の一方の評価エレクトロニクス(20)に供給する、請求項1に記載の方法または請求項12に記載の装置。
- 最大値回路(20)の少なくとも2つの受信信号から、動作信号(a3)が前記両方の個々の受信信号のそれぞれの最大値として形成され、評価回路(21)に転送される、請求項1に記載の方法または請求項12に記載の装置。
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