JP2004537948A - 敷設作業中のケーブル損傷を防止するための装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】敷設作業中にケーブルが損傷することを防止するための装置が開示される。具体的なケーブルが耐えることのできる許容範囲は一般に、ケーブルのタイプと、同時に引っ張られるケーブルの本数とに応じて変わる。したがって、磁気結合装置を、ケーブルと牽引ロープまたはケーブルとの間に配置し、具体的な敷設作業計画にとって適切な力(すなわち、製造業者によって指定された許容範囲レベル内の力)が加わった時に分断されるように適合させる。
【選択図】図2
Description
【0001】
本発明は、ケーブルの敷設に関し、より詳細には、敷設作業中のケーブル損傷を防止するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音声およびデータをエンドユーザのもとまで伝送するために、以前から銅製ツイスト・ペア・ケーブルが使用されおり、一般には、そうしたユーザの所まで数百メートルにわたって、ケーブルを天井裏や地下に敷き延べなければならない。敷設作業中にケーブル損傷が起こる可能性のあることが、大きな問題となっている。これは、そうしたケーブルに過剰な大きさの力がかかった場合、ケーブルの絶縁外装内のツイスト・ペア心線が過剰に引き延ばされるためである。その結果、ツイスト・ペア間の間隔が減少して、漏話の発生が増加し、ケーブルの有効性が減少する。さらに、1本または複数本の心線は破断することさえあるかもしれない。
【0003】
敷設作業者は一般に、500m巻きのリールからケーブルを引き込む。たとえば、オフィスで音声/データ接続ポイントが4つ必要な場合、敷設作業者は大抵、同時に4つのリールからケーブルを引き出す。したがって、彼らは実際には、2kmのケーブルを据付け位置から引っ張ることになる。損傷が起りやすくなる原因はここにある。
【0004】
Cat6/7規格の開始により、製造業者は、さらに高い性能とさらに広い帯域幅とに対する要求を課せられた。これらの厳しくなった要求を満たすために、遮蔽フォイル・ツイスト・ペア(SFTP:Shielded Foiled Twisted Pair)などのケーブルが開発された。こうしたケーブルでは、各ツイスト・ペア心線をアルミ箔の層で取り巻いた後、すべてのペアをさらに箔層で覆い、その上からワイアの編組遮蔽で覆う。この新しい構成を用いることによって、情報転送速度を、基本的なツイスト・ペア・ケーブルが提供する100メガバイト毎秒に対して、ほぼ200ギガバイト毎秒にまで上げることが可能となる。しかし、こうした転送速度を達成するには、ケーブル外装内でのツイスト・ペア心線の精密な配置がますます重要になる。
【0005】
こうした銅製ケーブルは一般に、50N(5kg)を超える応力(引く力)が加わると、その構成を保つことができない。ケーブル製造業者は、ケーブル製品が耐えることのできる許容範囲を明確に定義しており、それらは一般に以下のようになる。
1×4ペア・ケーブルを手で引く場合=50N(5kg)
2×4ペア・ケーブルを手で引く場合=75N
3×4ペア・ケーブルを手で引く場合=100N
X×4ペア・ケーブルを手で引く場合=X×25+25N(200Nを最大とする)
【0006】
こうしたケーブルを敷設するには、かなりの時間を要する。ケーブルに過剰な応力がかかっているかどうかは目で見ても明らかではないので、一般に敷設作業者は、敷設を完了し、その後試験を実施したときに、初めてケーブルが損傷していることを発見する。ケーブルが損傷していた場合、敷設作業者は再び最初から、多くの時間を費やして、すべての作業を行わなければならない。また損傷したケーブルは別のケーブルと交換しなければならず、これにもコストがかかる。SFTPなどの精巧なケーブルは現在、1リール185ポンドで小売されている。
【0007】
敷設作業は久しく以前から問題があり、単に銅製ケーブルの問題に留まらない。ファイバ・ケーブルが世に現れ始めた頃、この問題は、コンダクス・インターナショナル・インコーポレイテッド(Condux International Inc.)が製造するようなプリング・ヒューズ(pulling fuse)を導入することによって解決された。そのような装置は、引っ張られるケーブルと牽引ロープまたはケーブルとの間に取り付けられる。そのような装置は一般に、内部の金属製破断ピン(metalbreak pin)によって結合された2つの円筒から構成される。金属ピンは、所望の大きさの応力または張力が引っ張られるケーブルにかかった時に破断して、ケーブル内部の損傷を防止するように精密に製造される。必要とする破断ポイントに応じて、異なる金属ピンが利用できる。
【0008】
残念なことに、脆弱なSFTP銅製ケーブルを敷設する場合、そのような装置を効果的に使用することができない。光ファイバ・ケーブルははるかに強靭なので、そうした装置のすべては、667Nと8006Nの間で普通は2つに分断する物理的円筒から作られる。これは、銅製ケーブルでの用途からすれば、あまりにも高い数値であるが、現在、必要となるもっと小さな大きさの歪みの下で破断するピンを製造することはできない。これは、金属ピンを細く作れば作るほど、破断ポイントを制御することが困難になるためである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、所定の大きさの力が加わった時に破断するように適合された、ケーブル敷設用の磁気結合装置(magnetic linkage)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
先に述べたように、ケーブル外装内の心線の精密な配置は一般に重要なので、本発明を具体的に適用できるタイプのケーブルは、きわめて脆弱でもよい。ケーブルは、過剰に引き延ばされた場合(すなわち、力が所定の大きさを超えた場合)、損傷しやすくなる。本発明の結合装置またはケーブル・プル(cable pull)は、所定の大きさの力がかかると分断され、張力を弱める。ケーブル敷設作業者は、張力が突然小さくなったことによって、ケーブル損傷の危険水準に近づいていたことを知らされるが、実際には損傷は起っていない。敷設作業者は、結合装置を素早くかつ容易に結合し直し、敷設作業を続行することができる。以前は敷設完了後の試験によって、初めてケーブルに問題がないかどうか判断していたので、このような結合装置は時間が節約できる(一般に損傷は目に見えないが、ケーブル外装内で発生している)。さらに、そうしたケーブルは高価なので、この結合装置は、ケーブル自体が損傷する前に分断することによって、大きなコストの節約を実現する。
【0011】
好ましい一実施形態では、磁気結合装置は、動作中に磁気吸引力によって結合させた2つの構成要素を含む。好ましくは、第1の構成要素は磁石部分を含み、第2の構成要素は磁力で吸引可能な部分を含む。磁石部分は、(再較正されない限り)結合装置の耐用期間にわたって磁力が一定に保たれる永久磁石を含む。磁力で吸引可能な部分は、磁石によって引き付けられる材料(たとえば、鉄などの第一鉄材料)を含む。あるいは、各々に磁石部分がある2つの構成要素を使用することもできることは、当然理解されよう。
【0012】
好ましい一実施形態では、第2の構成要素の磁力で吸引可能な部分は、第1の構成要素の磁石部分と接触する接触制御領域(controlled contact area)をもつ。この接触領域は、磁気結合装置が分断するのに必要な力の大きさを制御するために使用される。第1の構成要素の磁石部分の磁力を制御することによって(または2つの方法を組み合わせることによって)、磁気結合装置が分断するのに必要な力の大きさを設定することも可能であることが理解されよう。しかし、実際問題としては、第2の構成要素の磁力で吸引可能な部分を、接触領域の具体的な形状によって2つの構成要素が分断される負荷が決まるように機械加工する方が簡単である。このようにする方が、はるかに精密な較正が提供できる。1つの好都合な方法は、第2の構成要素の磁力で吸引可能な部分の表面の輪郭を、第1の構成要素の磁石部分と接触する接触制御領域が提供されるように形成することである。磁力で吸引可能な部分との接触領域を制御するために、磁石部分を機械加工することも可能であるが、磁石の加工はそれほど容易ではなく、磁石形状の変化は接触領域と磁界の強さの両方に影響を及ぼすため、これは必ずしも簡単な方法ではない。
【0013】
好ましい一実施形態では、第1の構成要素はオス型コネクタを有し、このコネクタは結合を提供するために、第2の構成要素のメス型コネクタに挿入される(ただし、構成要素のオス、メスを逆転させることも、もちろん可能である)。メス型コネクタは好ましくは、断面が円形の外装とする。円形の断面にすると、結合を形成する際に位置合せのための回転が不要となり、オス型コネクタの挿入が容易になる。しかし、多種多様なその他の形状および構成を使用することもできる。
【0014】
オス型コネクタは好ましくは、メス型コネクタの内部に滑り嵌め(fit snugly)するサイズとする。このように滑り嵌めしないと、2つの構成要素は敷設作業中に、引き離されるのではなく、結合装置を横方向に折ろうとする曲げ応力によって互いに分断されることがあり得る。したがって、外装は、結合装置に横方向の力が加わるかどうかにかかわらず、構成要素を正しい位置に保つ。このようにすることで、ケーブルを引っ張る方向と平行な方向にかかる力によってのみ、結合装置が分断されることが保証される。第1の構成要素と第2の構成要素との面一な嵌め合せ(flushfit)によって、2つの構成要素を再度同じ位置で互いに結合させることができる。これによって、結合装置を引き離すのに必要な分断力が安定することが保証される。
【0015】
好ましい一実施形態では、メス型コネクタの内部にリムがあり、使用に際してオス型コネクタをメス型コネクタにリムに接触するまで挿入する。この精密な配置はやはり、結合力が安定することを保証する上で役に立つ。リムには、所望の所定の力に応じて制御される接触領域がある。第1の構成要素の磁石部分と接触する材料が大きいほど、結合を破るのに必要な力も大きくなる。一実施形態では、リムは複数の鋸歯状部分を含み、鋸歯状部分の間隔を調整することによって接触領域を制御する好都合な方法が提供される。
【0016】
好ましい一実施形態では、構成要素の一方がケーブルを取り付けるための第1の取付け手段をさらに含み、構成要素のもう一方が牽引ロープを取り付けるための第2の取付け手段をさらに含む。好ましくは、第1の取付け手段または第2の取付け手段あるいはその両方が、スイベル部分を含む。これを設けることで、結合装置は牽引作業中にケーブル軸に対して回転可能となり、それによって、敷設作業中のケーブルのよじれが防止できる。好ましくは、第1の取付け手段または第2の取付け手段あるいはその両方は、ケーブルまたは牽引ロープを(適宜)結び付けることのできる枢転可能な環を含む。これを設けることで、撓み性が提供され、ケーブルが曲がって損傷するリスクが低下する。
【0017】
個々のケーブルが耐えることのできる許容範囲は一般に、ケーブルのタイプと、同時に引っ張られるケーブルの本数とに応じて変わることが理解されよう。こうした許容範囲の例は、背景技術の説明に示しておいた。したがって、2つの構成要素の一方は好ましくは、取外し可能な副構成要素を含み、この副構成要素は、2つの構成要素間で異なる強さの磁気吸引力を提供する別の副構成要素と交換することができる。
【0018】
好ましい一実施形態では、磁気結合装置は、互いに交換して結合装置に組み込むことのできる1組の副構成要素と共に供給される。各副構成要素は、異なる所定の大きさの分断力を提供するように較正される。たとえば、磁気結合装置は、異なる副構成要素を3つ含む1式の副構成要素と共に供給することができ、背景技術の説明で言及された各ケーブル負荷(cabling load)毎に副構成要素が1つずつ存在する。すなわち、たとえば、1つの副構成要素は所定の力が50Nであり、別の1つは75Nであり、また別の1つは100Nである(所定の力は好ましくは200N以下であることに留意されたい)。本発明は、ここに指定した通りのものにだけ限定されるものではなく、副構成要素をいくつ用いてもよいことが理解されよう。結合装置は、1つの副構成要素を別の副構成要素と交換することができるので、様々な敷設計画で使用することができ、ケーブル業界で新製品が開発された場合でも、それに対応することができる。たとえば、新しいより脆弱なケーブルが利用可能となった場合、適切な小さな歪みで第2の構成要素から分断される副構成要素を製造することができる。
【0019】
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を例としてのみ説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1に示すように、2つの主要な構成要素、すなわち、磁石を収容する端部が開いた鋼製の円筒(磁石構成要素(magnetic component)10)と磁力で吸引可能な構成要素(magnetically attractablecomponent)20とを有する装置が設計された。2つの構成要素は、使用に際して、磁石構成要素の磁力によって結合される。磁石構成要素には、ケーブルを牽引するのに使用するロープ30を取り付けることができる。ロープはスイベル部分50および環40を介して取り付けられる。磁力で吸引可能な構成要素には、スイベル部分80および環70を介して、ケーブル60自体を取り付けることができる。一般にケーブルは、金属グリップ90内に配置され、金属グリップによって周囲を締め付けられて所定の位置に固定される。実際に環70に取り付けられるのは金属グリップである。牽引作業中にケーブルが動けるようにして、敷設作業中のケーブルのよじれが防止されるように、スイベル部分を組み込む。
【0021】
磁力で吸引可能な構成要素には精密な機械加工を施して、敷設作業中に2つの構成要素が所望の大きさだけ歪んだ場合、これらが分断されるようにし、こうすることによって、ケーブルが過剰に引き延ばされ損傷を受ける前に、ケーブルに加わる張力を解放する(図2参照)。2つの構成要素が分離したとき、張力が弱まり、敷設作業者は速やかに、ケーブルに大きすぎる力を加えていたことに気づく。
【0022】
従来技術のプリング・ヒューズとは異なり、2つの構成要素を結合させている磁力は、背景技術の説明で列挙された比較的小さな引張り負荷(pulling load)の下で破られる。本発明の装置は、破断した金属ピンの交換品などの消耗品を用いておらず、取替えが必要になりやすい可動部品もわずかしかもたない。その結果、きわめて頑丈である。したがって、本発明の装置は一般に、敷設作業者にとってコストの安い装置となる。さらに、環とスイベル部分とは好ましくは、アルミニウムなどの軽量の材料から作られ、2つの主要な構成要素も比較的軽量である。したがって、全体で200gより軽い装置を製造することが可能である。これは、装置が動作中に(すなわち、磁力による接触が解けてケーブル上に落下した場合に)ケーブルを損傷することはあり得ないことを意味するので、有利である。
【0023】
図3および図4には、磁力で吸引可能な2種類の構成要素の機械加工を施した内部が示されており、異なるレベルの応力が加えられたときに、磁石構成要素から分断されるようにそれぞれ設計してある。磁力で吸引可能な構成要素は、リム120、125を備えたより小さな円筒110を収容する外側ケーシング(outer casing)または外装100を有する。リムを構成する材料の量および太さは、磁石構成要素と磁力で吸引可能な構成要素とが分離する力を決定するように精密に製造される。磁石構成要素と接触する材料が大きいほど、必要となる力も大きくなる。図3では、リム120は鋸歯状の輪郭を有している(鋸歯状部分を陰付きで、鋸歯状部分の間の間隙を白色で示す)。図4には、間隙がなく、そのため、2つの構成要素を分断するまでには、図3の磁力で吸引可能な構成要素よりも大きな力を動作中に必要とする、完全なリム125が示されている。これは、図4では、磁石構成要素と実際に接触するリムの表面積が、図3よりも広いからである。したがって、リムの太さも決定要因である。
【0024】
精密な機械加工とは別に、磁石構成要素が磁力で吸引可能な構成要素のリムと面一に嵌まり合うように保証することが好ましい。これは、2つの構成要素を再度同じ位置で互いに結合させることを可能にする外側ケーシングによって可能となる。これによって、磁気結合装置を分離するのに必要となる分断力が安定することが保証される。さらに、磁力で吸引可能な構成要素の内側円筒を取り巻くケーシングによって可能となる滑り嵌めが実現されないと、2つの構成要素は敷設作業中に、引き離されるのではなく、磁気結合装置を横方向に折ろうとする曲げ応力によって互いに分離されることがあり得ることが理解されよう。したがって、ケーシングは、結合装置に横方向の力が加わるかどうかにかかわらず、構成要素を正しい位置に保つ。このようにすることで、ケーブルを引っ張る方向と平行な方向にかかる力によってのみ、結合装置が分断されることが保証される。もちろん、磁石の結合が所望の負荷より小さい負荷で破れるとしたら、ケーブルは損傷しなくても、たびたび装置を結合し直さなければならない敷設作業者にとっては煩わしいことである。
【0025】
磁力で吸引可能な構成要素と接触する磁石構成要素の表面は、できるだけ汚れていないようにすべきことにも、留意されたい。これは、汚れが付いていると、所望の力がかかる前に、2つの構成要素の接触が解けることになりやすいためである。
【0026】
好ましくは、本発明の装置は、2つの構成要素を互いに接触させた図1に示す状態でしまわれる。こうすることで、磁石構成要素の汚れが防止される。しかし、たとえ構成要素が汚れたとしても、そのときは、磁力で吸引可能な構成要素と接触する磁石構成要素の表面を拭いてきれいにしさえすればよい。
【0027】
好ましい実施形態のさらなる利点は、本発明の装置のスイベル部分50、80によって、対応する構成要素が牽引ロープ/ケーブルと共に動けることである。さらに、結合装置は非常にコンパクトであり、敷設作業中に何かに引っかかることはほとんどない。
【0028】
本発明の装置を、様々な磁力で吸引可能な構成要素と共に使用して、異なる大きさの歪みに抵抗できるようにするために、磁力で吸引可能な構成要素は、スイベル部分80のねじ(threaded screw)を受け入れる開口130を有する。したがって、ねじ留めされた1つの磁力で吸引可能な構成要素を外して、別の磁力で吸引可能な構成要素と交換することが可能である。一実施形態では、本発明の装置は、異なる磁力で吸引可能な構成要素を3つ含む1式の構成要素と共に供給される。背景技術の説明で言及された各ケーブル負荷毎に、磁力で吸引可能な構成要素が1つずつ存在する。本発明は、これに限定されるものではなく、磁力で吸引可能な構成要素をいくつ用いてもよいことが理解されよう。本発明の装置は、1つの磁力で吸引可能な構成要素を別の磁力で吸引可能な構成要素と交換することができるので、様々な敷設計画で使用することができ、ケーブル業界で新製品が開発された場合でも、それに対応することができる。たとえば、新しいより脆弱なケーブルが利用可能となった場合、適切な小さな歪みで磁石構成要素と分断される磁力で吸引可能な構成要素を製造することができる。
【0029】
主として互いに交換可能な磁力で吸引可能な構成要素に関して、本発明を説明してきたが、本発明の装置に、互いに交換可能な磁石構成要素を使用することも可能である。そのような代替設計を用いた場合、磁石構成要素の強さは、2つの構成要素を分離するのに必要な力が設定されるように精密に制御される。しかし、磁力で吸引可能な構成要素を機械加工して、磁石構成要素と接触する領域の具体的な形状で、2つの構成要素が分離する負荷を制御するようにしたほうが簡単である。そうすることで、より精密な制御が提供される。
【0030】
さらに、SFTP銅製ケーブルへの適用可能性に関して、本発明を説明してきたが、本発明がどのようなタイプのケーブルに対しても適用可能であることが理解されよう。しかし、先に説明したように、本発明は、従来技術の装置と比べて、はるかに小さな歪みで、磁石構成要素と磁力で吸引可能な構成要素とを分離させることができるので、脆弱なケーブルの保護に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】好ましい実施形態による、ある動作段階にある、本発明の装置を示す図である。
【図2】好ましい実施形態による、もう1つの動作段階にある、本発明の装置を示す図である。
【図3】好ましい実施形態による、本発明の磁力で吸引可能な構成要素の内部を示す図である。
【図4】好ましい実施形態による、本発明の磁力で吸引可能な構成要素の内部を示す図である。
Claims (13)
- 所定の力が加わった時に分断されるように適合されたケーブル敷設用の磁気結合装置。
- 動作時に磁気吸引力によって結合される2つの構成要素を含む、請求項1に記載の磁気結合装置。
- 第1の構成要素が磁石部分を含み、第2の構成要素が磁力で吸引可能な部分を含む、請求項2に記載の磁気結合装置。
- 前記第2の構成要素の前記磁力で吸引可能な部分が、前記第1の構成要素の前記磁石部分と接触する接触制御領域を有する、請求項3に記載の磁気結合装置。
- 前記第2の構成要素の前記磁力で吸引可能な部分の表面の輪郭が、前記第1の構成要素の前記磁石部分と接触する前記接触制御領域が提供されるように形成される、請求項4に記載の磁気結合装置。
- 前記結合装置が提供されるように、前記第1の構成要素が、前記第2の構成要素のメス型コネクタに挿入されるオス型コネクタを有する、請求項2ないし5のいずれかに記載の磁気結合装置。
- 前記メス型コネクタは断面が円形の外装であり、前記オス型コネクタはその外装に滑り嵌めされるサイズである、請求項6に記載の磁気結合装置。
- 前記メス型コネクタの内部にリムがあり、使用に際して前記オス型コネクタを前記メス型コネクタに前記リムに接触するまで挿入する、請求項6または7に記載の磁気結合装置。
- 前記リムが前記所定の力に応じた接触制御領域を有する、請求項8に記載の磁気結合装置。
- 前記構成要素の一方がケーブルを取り付けるための第1の取付け手段をさらに含み、前記構成要素のもう一方が牽引ロープを取り付けるための第2の取付け手段をさらに含む、請求項2ないし9のいずれかに記載の磁気結合装置。
- 前記第1の取付け手段または前記第2の取付け手段あるいはその両方がスイベル部分を含む、請求項10に記載の磁気結合装置。
- 前記第1の取付け手段または前記第2の取付け手段あるいはその両方が枢転可能な環を含む、請求項10または11に記載の磁気結合装置。
- 前記2つの構成要素の一方が、別の副構成要素との交換を可能にする取外し可能な副構成要素を含み、副構成要素の交換によって、前記2つの構成要素間の磁気吸引力が異なる強さとなる、請求項2ないし12のいずれかに記載の磁気結合装置。
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