JP2004537053A - 電気泳動検出システムにおける時間遅延積分 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2001年7月25日に出願された、以前に出願された米国仮出願番号60/307,682(これは、その全体が本明細書中に参考として援用される)の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
種々の実施形態は、電気泳動検出システムに関し、そして具体的には、電気泳動の間の光検出のための配置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
DNA配列決定を使用する生体高分子分析の周知の例は、例えば、F.Sangerら、DNA Sequencing with Chain Terminating Inhibitors,74 Proc.Nat.Acad.Sci.USA 5463(1977);Lloyd M.Smithら、Fluorescence detection in automated DNA sequence analysis,321 Nature 674(1986);Lloyd M.Smith,The Future of DNA Sequencing,262 Science 530(1993)に教示されている。本明細書中に引用されるこれらおよび他の全ての刊行物および特許は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0004】
公知のキャピラリー電気泳動のシステムおよび方法は、マーカー化合物またはマーカー(例えば、分析物を標識するために代表的に使用される色素分子)を励起させるために、レーザー誘起蛍光を必要とし得る。不運なことに、レーザー装置は、使用が高価であり、エネルギー非効率的であり、多量の電力を消費し、そして物理的に大きく、レーザーを組み込む電気泳動システムを使用することを厄介にする。
【0005】
マーカー化合物を励起させるためにレーザー以外の照射源を使用することは、多くの利点を提供する。色素分子において蛍光を発生させるための発光ダイオード(LED)の使用が、例えば、米国特許第6,005,663号および同第5,710,628号(これらの内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される)に教示されているが、このような電気泳動方法におけるLEDの使用は、代表的に、低いシグナル強度およびほんのわずかである検出感度を生じる。この低いシグナル強度は、マーカー化合物の十分な検出を損なう。
【0006】
検出器の収集効率の低下をもたらす、複雑な光学素子を使用する電気泳動配置もまた、低い感度を生じる。この低い感度は、LED(これは、第一の例において、感度を損なう)の使用によって悪化する。LEDの使用によって低下される感度の問題は、複数チャネル型の電気泳動デバイス(すなわち、キャピラリーの大きさの溝を有するエッチングされたプレートを使用する電気泳動デバイス、または複数のキャピラリー管を使用する電気泳動デバイスであって、いずれかの型のデバイスが、スループットを増加させるために複数のチャネルが使用される場合)を使用する場合に、さらに悪化される。
【0007】
特にスループットを増加させるために使用される複数チャネルの電気泳動システムにおいて、費用効果的かつ好都合な照射源を備え、そして感度も分解能も損なわない、電気泳動の装置および方法が望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
種々の実施形態によれば、本発明は、サンプル中の成分(例えば、分析物)を検出するための装置および方法に関し得る。
【0009】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供される。種々の実施形態によれば、この装置は、以下を備え得る:検出ゾーンを有する1つ以上のチャネル;この検出ゾーンを非干渉性の放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;この放射線によって励起された、この検出ゾーンにおけるマーカーから放出される光シグナルを収集するために配置された検出器アレイであって、この検出器アレイは、出力を有し得る、検出器アレイ;およびこの検出器アレイに結合されたシステムであって、この検出器アレイの出力における電荷を読み取る前に、これらの電荷を蓄積することによって、検出器アレイにおける光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分(time delay integration)を実施するための、システム。
【0010】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、この装置は、以下を備え得る:検出ゾーンを有する1つ以上のチャネル;この検出ゾーンを放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;この放射線によって励起された、この検出ゾーンにおけるマーカーから放出される光シグナルを収集するために配置された検出器アレイであって、この検出器アレイは、出力を有し得る、検出器アレイ;およびこの検出器アレイに結合されたシステムであって、この検出器アレイの出力における電荷を読み取る前にこれらの電荷を蓄積することによって、検出器アレイにおける光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分を実施するための、システムであり、この時間遅延積分を実施するためのシステムは、検出器アレイおよび検出ゾーンからの光シグナルを互いに対して移動させることによって、この積分を行い得る、システム。
【0011】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、この装置は、以下を備え得る:検出ゾーンを有する1つ以上のチャネル;この検出ゾーンを放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;この放射線によって励起された、検出ゾーンにおけるマーカーから放出される光シグナルを収集するために配置された、検出器アレイであって、この検出器アレイは、出力を有し得る、検出器アレイ;この検出器アレイに結合されたシステムであって、この検出器アレイの出力における電荷を読み取る前に、これらの電荷を蓄積することによって、検出器アレイにおける光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分を実施するための、システム;および検出ゾーンと検出器アレイとの間に配置された再画像化レンズであって、光シグナルによって作成された画像が検出器アレイによって収集される前に、この画像を光学的に反転させるための、再画像化レンズ。
【0012】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、この装置は、以下を備え得る:内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;および少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、分析物を含有し、そしてこの少なくとも1つのチャネル内に配置された移動媒体と接触して配置されたサンプルを、この少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための、分離システムであり、各分析物バンドは、対応するマーカーの存在によって検出可能であり得る、分離システム。種々の実施形態によれば、この装置は、さらに、以下を備え得る:非干渉性の放射線を放出するための、少なくとも1つの照射源であって、少なくとも1つのチャネルの検出ゾーンを照射し、これによって、この放射線に応答性であり、対応する分析物を示す光シグナルを放出するマーカーを励起させる、照射源;このマーカーによって生成した光シグナルを収集するため、およびこの光シグナルに対応する電荷を生成するために配置された、検出器アレイであって、この検出器アレイは、出力を有し得る、検出器アレイ;照射源と検出器アレイとの間で光を変調するための、変調光学素子;ならびに時間遅延積分システムであって、検出器アレイの出力における蓄積された電荷を読み取る前に、検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の蓄積を実施するための、時間遅延積分システムであり、この蓄積は、検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に実施される、システム。
【0013】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、この装置は、以下を備え得る:内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;および少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、少なくとも1つのチャネル中の移動媒体と接触して配置された、分析物含有サンプルを、少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するためのものであり、各分析物バンドは、対応するマーカーの存在によって検出可能であり得る、分離システム。種々の実施形態によれば、この装置は、以下をさらに備え得る:少なくとも1つの照射源であって、この照射源は、少なくとも1つのチャネルの検出ゾーンを放射線で照射し、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出する、この放射線に応答性のマーカーを励起させるために配置された、照射源;検出器アレイであって、マーカーによって生成された光シグナルを収集するため、およびこの光シグナルに対応する電荷を生成するために配置され、この検出器アレイは、出力を有し得る、検出器アレイ;少なくとも1つの照射源と検出器アレイとの間で光を変調するための、変調光学素子;ならびに時間遅延積分システムであって、検出器アレイの出力における蓄積された電荷を読み取る前に、検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の積分を実施するための、時間遅延積分システム。この電荷の蓄積は、例えば、検出器アレイと、検出ゾーンおよび変調光学素子の少なくとも1つを互いに対して移動させることによって、検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に実施され得る。
【0014】
種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、この装置は、以下を備え得る:検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;および少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、少なくとも1つのチャネル内の移動媒体と接触して配置された分析物含有サンプルを、少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するためのものであり、各分析物バンドは、対応するマーカーの存在によって検出可能であり得る、分離システム。この装置は、少なくとも1つの照射源をさらに備え得、この照射源は、少なくとも1つのチャネルの検出ゾーンを放射線で照射し、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出するために、この放射線に応答性のマーカーを励起させるために配置される。同時に、この光シグナルは、検出ゾーンを横切って移動する分析バンドに対応する画像を形成し得る。この装置はまた、以下を備え得る:検出器アレイであって、マーカーによって生成された光シグナルを収集するため、およびこの光シグナルに対応する電荷を生成するために配置され、この検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;検出ゾーンと検出器アレイとの間に配置された再画像化光学系であって、光シグナルによって作成された画像が検出器アレイによって収集される前に、この画像を光学的に反転させるための、再画像化光学系;少なくとも1つの照射源と検出器アレイとの間で光を変調するための、変調光学素子;および時間遅延積分システムであって、検出器アレイの出力における蓄積された電荷を読み取る前に、検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の蓄積を実施するための時間遅延積分システムであり、この蓄積は、検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に実施される、システム。
【0015】
種々の実施形態は、サンプル中の分析物を検出するための方法に関し得、そして以下の工程を包含し得る:内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材を提供する工程;少なくとも1つのチャネル内に移動媒体を提供する工程;この移動媒体と接触して配置された分析物含有サンプルを、少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離する工程であって、各分析物バンドは、マーカーの存在によって検出され得る、工程;非干渉性の放射線を提供する少なくとも1つの照射源を使用して、検出ゾーンを照射する工程であって、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出し得る、この放射線に応答性のマーカーを励起させ得る工程;例えば、検出器アレイにおける光シグナルを収集し、この光シグナルに対応する電荷をこの検出器アレイにおいて生成することによって、このマーカーによって生成される光シグナルを検出する工程;少なくとも1つの照射源と検出器アレイとの間で、光を変調する工程;例えば、検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に、検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷を蓄積することによって、検出器アレイにおける光シグナルの時間遅延積分を実施する工程;ならびに蓄積された電荷を読み取る工程。
【0016】
さらに、種々の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出するための装置が提供され、これは、以下を備え得る:内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する手段;少なくとも1つのチャネル内に配置された移動媒体と接触して配置された分析物含有サンプルを、少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための手段であって、各分析物バンドは、マーカーの存在によって検出可能であり得る、手段;検出ゾーンを非干渉性の放射線で照射するための手段であって、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出し得る、この放射線に応答性のマーカーを励起させ得る、手段;この光シグナルを収集することによって、光シグナルを検出するための手段であって、これによって、この光シグナルに対応する電荷を生成し得る、手段;例えば、検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの蓄積時間の間、検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷を蓄積することによって、検出器アレイにおける光シグナルの時間遅延積分を実施するための手段;および蓄積された電荷を読み取るための手段。
【0017】
上記の一般的な説明と以下の詳細な説明との両方は、例示的かつ説明的であるのみであることが、理解されるべきである。付随する図面(これは、本願に含まれ、そして本願の一部を構成する)は、いくつかの例示的な実施形態を図示し、そして本明細書と共に、本発明の原理を説明する役に立つ。
【0018】
本発明は、添付の図面を参照して、より完全に理解され得る。図面は、本発明の範囲を限定することなく、本発明の例示的な実施形態を図示することが意図される。
【0019】
(発明の詳細な説明)
本明細書中の装置および方法は、費用効果的かつ好都合な照射源を使用する電気泳動デバイスおよびプロセスに対する必要性に取り組み得る。種々の実施形態は、スループットを増加させるために使用される複数チャネル電気泳動システムに特によく適し得る。
【0020】
図1は、電気泳動デバイスの例示的な実施形態を示す。図1に示されるように、この配置は、分析物サンプルの移動のためのチャネル12を内部に規定する、チャネル規定部材10を備え得る。チャネル規定部材10は、溝を有するかもしくは有さないカバープレート、キャピラリーの大きさの1つ以上の溝を内部に規定するエッチングされたプレート、または1つ以上のキャピラリー管を備え得る。種々の実施形態によれば、このチャネル規定部材は、複数のチャネルまたは溝を有するエッチングされたプレートであり得るか、あるいはこのチャネル規定部材は、複数のキャピラリー管を備え得る。複数のチャネルの使用は、スループットを増加させるために、多数の分析物サンプルが同時に測定されることを可能にし得る。周知であるように、電気泳動が起こるために、チャネル規定部材10(例えば、電気泳動プレートまたはキャピラリー管)の反対側の端部は、このプレートまたは管にわたって電場を発生させるための電源に接続された、対応する電極と接触して配置され得る。この電場は、分析物を、チャネル規定部材10のプレートまたは管配置の充填部位(図示せず)から、検出部位または検出ゾーン14へと移動させ得る。この検出ゾーンは、サンプル中の分析物を標識するために使用されるマーカー(例えば、色素マーカー)を励起させるために照射源によって照射される、チャネル上のゾーンを含み得る。
【0021】
マーカー化合物の一例は、色素マーカーである。任意の適切なマーカー(例えば、発蛍光団など)が、使用され得る。種々の実施形態に従う有用な発蛍光団としては、有機分子(特に、タンパク質および核酸)と結合し得る発蛍光団、ならびに利用可能な励起源による励起に応答して、検出可能な量の放射線または光シグナルを放出し得る発蛍光団が挙げられる。適切なマーカーは、蛍光放出、リン光放出、および/または他の電磁放射線放出を有する材料を包含し得る。マーカーの照射によって、使用されるマーカーの型に依存して異なる周波数での光の放出が引き起こされ得る。
【0022】
1つのクラスのマーカーは、蛍光、化学発光、および電気化学発光によって、標識された伸長産物および増幅産物の検出のためのシグナルを提供する(Kricka,L.,Nonisotopic DNA Probe Techniques,Academic Press,San Diego,3−28頁(1992))。化学発光標識としては、1,2−ジオキサン化合物が挙げられる(米国特許第4,931,223号;およびBronstein,Anal.Biochemistry 219:169−81(1994))。プローブ、プライマーおよびヌクレオチド5’−三リン酸を標識するために有用な蛍光色素としては、フルオレセイン、ローダミン(米国特許第5,366,860号;同第5,936,087号;および同第6,051,719号)シアニン(Kubista,WO97/45539)、ならびに金属ポルフィリン錯体(Stanton,WO88/04777)が挙げられる。蛍光レポーター色素としては、フルオレセインIおよびローダミンIIのようなキサンテン化合物が挙げられる:
【0023】
【化1】
上記IおよびIIの環位置は、置換され得る。IIのアミノR基は、置換され得る。置換基は、プライマー、プローブおよびヌクレオチドへの共有結合を含み得る。IおよびIIの式の例としては、Xが、カルボニル、クロロ、および他の基で置換されたフェニルであり得るもの(例えば、米国特許第5,847,162号;同第6,025,505号;同第5,674,442号;同第5,188,934号;同第5,885,778号;同第6,008,379号;同第6,020,481号;および同第5,936,087号(これらは、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載されるもの)、ならびにXが水素であり得るもの(例えば、米国特許第6,051,719号(これは、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載されるもの)が挙げられる。
【0024】
図1に示される実施形態において、所定の周波数範囲の非干渉性の光を提供する照射源(例えば、発光ダイオード(LED)16など)が提供される。本明細書において、非干渉性の光の源は、レーザー光を含まない光を放出する源であり得ることが、注目されるべきである。種々の実施形態によれば、この非干渉性の光は、約660nm以下の周波数を有し得る。
【0025】
種々の実施形態によれば、LEDからの光は、励起変調光学系によって、検出ゾーン14に達する前に変調され得る。この励起変調光学系は、示されるように、調節フィルタ(conditioning filter)18を備え得、このフィルタの役割は、LEDによって放出される、予め決定された範囲の波長の光を実質的に遮断し得ることである。予め決定された範囲は、使用されるマーカーの発光スペクトルと重なり得る光の波長に対応し得る。種々の実施形態によれば、調節フィルタは、マーカーの1つ以上に対する励起光の波長範囲の光のみを通過させ得る。代表的に、任意の所定のLEDは、あるスペクトル範囲の励起光を放出する。次に、この波長範囲の励起光は、代表的に、マーカーを励起させ、検出ゾーンにおいて所定のスペクトル範囲の光シグナルを放出させ得る。検出ゾーンからの光シグナルの検出のために、検出ゾーンから放出される光シグナルのいくらかまたは全てと同じ波長範囲の励起光の部分を遮断し得る。そうでなければ、検出される光のどの部分が単なるLEDからの励起光であるかを決定することが、困難であり得る。調節フィルタ18を通過する光は、図1に示されるような、調節された光20である。励起変調光学素子は、集光光学系19をさらに備え得る。調節された光20は、その後、検出ゾーン14における分析サンプルおよび対応するマーカーを照射するために、集光光学系19によって集光され得る。このように照射されたマーカーは、次に、照射されたマーカーに特異的な周波数で光シグナルを(例えば、蛍光によって)放出し、ピーク強度を提供する。例えば、黄色光によって励起される色素は、スペクトルの橙色部分に対応する610nmに蛍光発光ピーク強度を有し得、一方で約460nmにおけるピークは、スペクトルの青色部分に関連し、そして約660nmにおけるピークは、スペクトルの赤色部分に関連する。効率的な非干渉性の放射源(例えば、LED)に対して可能な色と比較される場合、効率的なレーザー照射源については、制限された数の可能な色のみが存在することが、注目される。非干渉性の放射線を放出する照射源の使用は、次に、レーザーの使用と比較される場合により広い範囲のマーカーの使用を可能にする。例えば、公知の色素マーカーであるROXは、590nmにおいて最良に励起される。しかし、どのレーザーも、590nmでは特に効率的ではない。ROXは、590nmで放射線を放出するLEDによって、よりよく励起される。
【0026】
図1のデバイスは、平行化光学系24、広帯域フィルタ26、透過型回折格子28および再画像化光学系30を備え得る、収集変調光学系をさらに備える。検出ゾーン14からの放出された光22、およびさらに、検出ゾーン14を通過する調節された光20は、第一の光学構成要素またはシステム24によって平行化される。この局面において、検出ゾーンからの光は、放出された光22および検出ゾーンを通過する調節された光20の一部を含むことが注目される。あるいは、励起光は、検出ゾーンに関してある角度で伝達され得、その結果、この検出ゾーンを通過する調節された光の大部分は、平行化光学系24によって収集されない。このことは、排除されなければならない励起光を減少させる。しかし、このような代替の配置はまた、検出ゾーン14に当たる励起光のレベルを低下させる。それにもかかわらず、当業者によって容易に認識されるように、照射角度と励起光のレベルとの間の妥協を確立することが、可能である。
【0027】
検出ゾーン14からの光20および22は、平行化光学系24によって平行化され得る。平行化とは、種々の実施形態の状況において、平行化されている光の伝搬角度の任意の減少を意味する。種々の実施形態によれば、平行化される光の伝搬角度の減少は、約20°と約0°との間の伝搬角度で生じ得る。
【0028】
種々の実施形態によれば、ロングパスフィルタ、または代替において、広帯域フィルタ(参照番号26によって示される)は、その後、関連するマーカーによって放出される光シグナルの波長の部分に対応する、検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に通過させるために使用され得る。光シグナルの波長の部分は、例えば、光シグナルの全てを含み得るか、またはこの波長は、各マーカーについて、その光シグナルのある範囲の波長(例えば、光シグナルのピーク強度の周りの範囲の波長)を含み得る。一例として、広帯域フィルタは、約500nm〜約700nmの範囲より外側の波長の光を遮断し得、これによって、マーカーによって放出される光に非常に特異的に対応する(すなわち、放出される光22に対応する)光のみを通過させる。その後、放出された光22は、透過型回折格子28によってスペクトル的に分配され得、そして再画像化光学系30によって、固相検出器のアレイ34または検出器アレイ34に再度集光され得る。励起変調光学系および収集変調光学系は、本明細書中以下において、包括的に、「変調光学系」または「変調光学素子」と称される。種々の実施形態によれば、固相検出器のアレイは、電荷結合素子(CCD)32の並列レジスタの光検出表面を備え得る。示される実施形態において、放出された光22の再集光によって作成される画像は、当該分野において周知であるように、CCDの検出器アレイ34に投影され、並列レジスタの各ピクセル上で積分される束の入射の合計に比例する電荷のパターンを作成する。
【0029】
ここでさらに図2および3を参照すると、分析物バンドを移動させることによって作成される画像は、時刻t(図2)およびt+Δt(図3)において、CCD32(図1)の光検出表面によって記録される。光検出表面36は、1つの実施形態によれば、図1に関して上に示された二次元検出器アレイ34の一部であり得る。光検出表面36は、スペクトル軸(図において矢印λによって示される)および空間軸(これに沿って、分析物バンドが移動し、図2および3において矢印Mによって示される)を含み得る。図2にさらに見られるように、励起されたマーカーによって放出される光シグナルによって作成される画像は、光検出表面36上に2つのバンド38および40を生じ、これらは実質的に、それぞれスペクトルの赤色領域および青色領域であり、各バンドは、例えば、予め決定された分析物の型を標識するために使用されるマーカーに対応する。これらのバンドは、図1において、透過型回折格子28によって、スペクトル軸に沿ってスペクトル的に分配される。図2に示されるような、時刻tにおいて、表面36において生成される電荷は、強度プロフィール45において2つのそれぞれのピーク46および48を提示する。これらのピークは、それぞれバンド38および40に対応する。図3に示されるように、時刻t+Δtにおいて、両方のバンド38および40は、光検出表面36上を、移動Mの方向に沿って下流に移動している。CCD32(図1)の直列レジスタ42は、各分析物バンドの積分時間の間、各分析物バンドについて蓄積された電荷を収集する。検出器から受信された全てのシグナルは、アナログからデジタルに変換され得、そして格納ならびにさらなる処理および分析のために、多目的コンピュータへの伝達のためのシリアルポートに運ばれ得る。あるいは、またはさらに、アナログ出力は、表示もしくは印刷のための出力デバイスに直接送信され得るか、または他の目的で使用され得る。
【0030】
種々の実施形態によれば、例えば、上記実施形態に示されるように、画像の収集は、時間遅延積分(TDI)を使用して実施される。CCDにおいて、光活性な素子または画素において光によって発生した電荷は、一度に1列が、直列レジスタ42に移動され得る。次いで、この連続する列における電荷の情報は、CCDの対応する単一のオンチップ増幅器または読み出しレジスタ44を使用することによって、読み取られる。例えば、256×256素子のCCDについては、単一の画像化領域が直列レジスタ42に移動されるごとに、このように移動される領域の256の読み出しが実行され、各読み出しは、異なるスペクトル素子に対応する。上記プロセスは、256の全ての列が256回読み取られるまで継続される。
【0031】
通常の読み出しアプローチのもとで、検出器アレイ34における画像の動きは、ぼやけを生じる。TDIにおいて、種々の実施形態によれば、シャッターが排除され、そしてCCDの列のシフトが、チャネルにおける分析物のバンドの移動と同期される。従って、分析物バンドがLEDの励起ゾーン(検出ゾーン14)に入ると、このゾーンから放出される光シグナルが収集され、そしてCCDの第一列を照射し、そして電荷情報が、CCDの増幅器または読み出しレジスタ44を使用して読み取られる。バンドがチャネル上で移動するため、従って、そのバンドの画像がCCDの次の列に移動する(直列レジスタに1列近付く)ためには、Δtpの時間がかかる。この時間の後に、CCDの電荷は、直列レジスタに1列近くシフトし得、その結果、分析物からの蛍光は、依然として、CCDに対する同じ電荷情報に対応する。従って、CCDの物理的列とは異なり、種々の実施形態に従うTDIにおいては、光で生成した電荷の蓄積の連続的に移動する列が存在する。LIFを使用するCEシステムにおけるTDIの例は、Sweedlerらに対する米国特許第5,141,609号、およびJ.F.Sweedlerら、Fluorescence Detection in Capillary Zone Electrophoresis Using a Charge−Coupled Device with Time Delayed Integration,Anal.Chem.63,496−502(1991)(これらの両方の内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される)に開示されている。所定の分析物バンドについての効果的な積分時間は、種々の実施形態によれば、適用ごとに変動し得る。所定の分析物バンドの効果的な積分時間は、積分される分析物バンドにおける光シグナルの波長の一部が検出器アレイにおける2つのピクセルを横切って移動する時間、または積分される分析物バンドにおける光シグナルの波長の一部が検出ゾーンに存在する総時間、あるいはこれらの間の任意の時間に対応し得る。さらに、積分される分析物バンドにおける光シグナルの波長の一部は、種々の実施形態によれば、以下を含み得る:(1)検出器アレイの2つのピクセルにわたって延びる光シグナルのピーク強度の近くの範囲の波長;または(2)光シグナルの全波長を含む波長範囲、または(3)上記(1)と(2)との間のいずれかの波長範囲。例えば、積分時間は、分析物バンドにおける光シグナルの強度曲線の、強度線(intensity wire)のピークすなわち最大強度の半分における全幅(すなわち、その「半波高全幅値」)に対応する分析物バンドの波長範囲を、検出器が積分するためにかかる時間を含み得る。積分される分析物バンドにおける光シグナルの波長の一部は、積分される多数の異なる色、および発光スペクトルにおいてその色が互いからいかに良好に分離されるかに依存し得る。一般的な規則として、発光スペクトルにおいて色が良好に分離されるほど、光シグナルの波長部分がより広くなり、従って、有効積分時間がより長くなる。従って、種々の実施形態に関連して、上に規定されるような「分析物バンドの有効積分時間」とは、分析物バンドにおける光シグナルの波長の部分についての積分時間に対応し、ここで、この部分は、波長の全てまたはある範囲の波長を含み得る。
【0032】
種々の実施形態に従って、特に、データ点を収集する上でTDIを使用することにより、非干渉性光を発する照射源(例えば、LED)を使用する場合の低下した照射度の問題に取り組む。この照射、すなわち、1ミリ平方メートルあたりに照射されるフォトンは、代表的に、レーザーの照射度と比較した場合、LEDにおいて約1000倍低い。本発明に従って、特に、TDIは、励起したマーカーからのシグナルの積分のためにより長い時間を可能にすることによって、低下した照射度の問題に取り組む。本発明に従う広い検出ゾーンの使用は、TDIに関連する。非TDI検出系において、検出ゾーンは、代表的に、約1/10ミリ平方メートルである。種々の実施形態に従ってTDIを使用する場合、1つのチャネルについての検出ゾーンは、100倍大きくあり得、すなわち、約1ミリ平方メートルであり得、これは、比較的多くのマーカーが励起され、そして多くのデータ点が、検出器に組み込まれることを可能にする。種々の実施形態の上記の原理は、複数のチャネルが使用され、各々のチャネルの各検出ゾーンが非干渉性光を照射する少なくとも1つの照射源により照射を受けるよう適合される例において等しく適用可能であり得る。
【0033】
TDIをもたらすための電荷を蓄積する目的のために、分析物のバンドの移動の関数としてCCDに対する電荷をシフトさせる代わりに、種々の実施形態は、分析物のバンドの移動の関数として、CCD自体および/または画像自体を(すなわち、検出ゾーンからの光シグナルを)移動させることを、その範囲内に含み、その結果、このような移動の結果は、分析物のバンドの有効積分時間の間の、CCDに蓄積した光生成電荷の連続的に移動する列による、各々の分析物のバンドの追跡である。例えば、上述の所望の結果を達成するために、適切なモータ、ギア、ベルトドライブ、制御ユニット、および電源が必要とされ得る。例えば、リニアアクチュエータが、再画像化光学システム30および/またはCCD自体を、ぼやけが最小となるように変換するために使用され得る。この画像は、この様式で、積分時間を通じてCCDにおいて定常的であるようにされ得る。このような場合、フレームトランスファーCCDが使用され得る。フレームトランスファーCCDは、直列に配置された2つのCCDで構成され得る並列レジスタを有する。直列レジスタに隣接するCCDレジスタ、またはその保存アレイは、不透明なマスクで覆われ、そして読み出しの間の一時的な電荷の保存を提供する。保存アレイと能力面で同一の、他のCCDレジスタまたは画像アレイが、画像化のために使用される。画像アレイが光に曝された後、得られる電荷は、その後の読み出しのために、並列レジスタにおいて、保存アレイまで迅速にシフトされる。このシフト操作は、代表的に、ミリ秒かかる。マスクされた保存アレイが読まれている間に、画像アレイは、次の画像から電荷を積分し得る。Charge−Coupled Devices for Quantitative Electronic Imaging,Photometrics Ltd.(1992)を参照のこと(その内容は、その全体が、本明細書により参考として援用される)。
【0034】
ここで、図4、5a、および5bを参照すると、種々の実施形態に従って、1つの照射源の代わりに、複数の照射源が、サンプル中のマーカー化合物を励起するために提供され得る。図4〜5bに示される実施形態において、照射源は、4つのLED50、52、54、および56を含み、LEDは、チャネル規定部材58(図5bにおいて特に示されるように、2つのキャピラリー管の形態で2つのチャネルを規定する)を照射するよう配置される。各々のLEDは、予め決定された範囲の波長において非干渉性光を発する。例えば、LED50およびLED52は、実質的に青色光を発し、LED54は実質的に緑色光を発し、そしてLED56は実質的に黄色光を発する。上記例が示すように、複数のLEDが、利用可能な光を増加させるために使用され得る。例えば、LED50および52が青色光を発する場合、それらは、関連するマーカーにおける比例的応答を得るために利用可能な青色光の量を増大するこの様式で、同時に、連続的にかまたはパルス様式のいずれかで、使用され得る。使用される各々の型のマーカーは、理想的には、異なる波長により励起され得るが、最適な波長および電源レベルのLEDは、各々の所定の適用について利用可能でないかもしれない。従って、異なるマーカーは、同じLEDを使用し得る。
【0035】
図4、5a、および5bに示される本発明の上記実施形態に従う調節用光学装置は、図1に示される実施形態における調節用光学装置に相当し、類似の要素が、類似の参照番号で標識されている。従って、各々の照射源について、調節フィルタ18および集光用光学構成要素19が提供されるが、しかし、各々の照射源についての各々の調節フィルタおよび集光レンズは、それらが類似の参照番号で標識されているという事実によってのみ、必ずしも同一ではないことが理解される。図1に関して以前に示されたように、各々の調節フィルタ18の機能は、1つ以上のマーカーについての励起光の波長範囲の光のみを通過させることである。調節フィルタ18は各々、対応するLEDにより発せられる光の予め決定された範囲の波長を実質的に遮断する。予め決定された範囲は、対応するLEDにより励起されたマーカーの発光スペクトルと重なり得る光の波長に対応する。集光用光学システム19の各々の機能は、調節フィルタからの調節光を検出ゾーン14に集光することであり、図4、5a、および5bの実施形態において、検出ゾーン14は、示されるキャピラリー管の各々についてそれぞれの検出ゾーンに対応する。検出ゾーン14において励起されたマーカーはその後、発せられた光22の形態で、光シグナルを発する。図1と関連して記載される本発明の最初に言及した実施形態の場合のように、検出ゾーンからの光は、発せられた光22を含み、そしてさらに、検出ゾーンを通過する調節光20の一部を含む。
【0036】
種々の実施形態に従って、検出ゾーンからの光(図5aにおいて20および22と標識されている)は、光学システム24を平行にすることにより、平行にされ得る。従って、平行にされた光は、その後、図5aおよび5bにおいて破線で示されるようなフィルタホイール60において対応する帯域フィルタ50’を通過する。図5aおよび図5bにおけるフィルタは、想像線(破線)で示されていることに注意されたい。なぜならば、それらの図において、フィルタホイール60の描写は、断面ではなく、その平面図を表すからである。
【0037】
図4を参照すると、フィルタホイールは、それらの中で、複数の帯域フィルタ51、53、55、および57を支持することが、より詳細に示されている。帯域フィルタの各々は、関連するマーカーにより発せられる光シグナルの波長の一部に対応する、実質的に排他的な予め決定された波長の、検出ゾーンからの光を通過するよう適合される。種々の実施形態に従って、各々の関連するマーカーについて提供される帯域フィルタが存在する。光シグナルの波長の一部は、全ての光シグナルを含み得るか、または各々のマーカーについて、光シグナルのピーク強度付近の波長範囲を含み得る。例えば、発せられた光シグナルのピーク強度付近の波長範囲は、所定のマーカーについてのピークの各々の側の波長の約5%〜約20%の間であり得るか、またはそのピークの強度の約半分の波長範囲(一般的に、「半波高全幅値」と呼ばれる)を含み得る。従って、例として、帯域フィルタ51は、それを通して、LED50に応答性の所定のマーカーにより発せられる光シグナルをフィルタリングするよう適合される。図5aおよび図5bにおいて、種々の実施形態に従う装置は、LED50が検出ゾーン14を照射する様式で描写される。しかし、示されるLEDのいずれも、検出ゾーン14を照射するために選択的に使用され得ることは明らかである。フィルタホイール60(図5a)は、平行した光の通路において、作動しているLEDによって(すなわち、検出ゾーンを照射するために使用されるLEDによって)励起されるマーカーに対応する帯域フィルタを選択的に配置するよう、フィルタホイールを制御するフィルタホイール機構62(図5a)により作動され得る。フィルタホイール機構62は、当業者に認識されるように、マイクロプロセッサまたは他の類似のデバイス(示さず)により制御され得る。図1における実施形態と同様に、このようにフィルタリングされる光は、再画像化光学システム30によって、固相検出器のアレイ34または検出器アレイ34に(例えば、電荷結合素子(例えば、CCD32)の並列レジスタの光検出表面に)集光される。種々の実施形態が、全てのマーカーを励起するための単一のLED設備、マーカーのうちの所定の1つを励起するための複数のLED設備、および1つのマーカーあたり1つのLEDの使用を、その範囲内に含み得、帯域フィルタの選択および数は、マーカー自体の関数であることに注意されたい。
【0038】
図4により明確に見られるように、種々の実施形態に従うフィルタホイールはさらに、5番目のマーカーにより生成されたキャピラリーからの光シグナルのみを通すよう適合されたフィルタをそれらに含み得る。4つのマーカーは、分析物がDNAフラグメントである場合に移動する分析物を標識するために使用され得る。各々のマーカーは、DNA鎖の塩基のうちの所定の1つに(すなわち、プリンA(アデニン)およびG(グアニン)に、ならびにピリミジンC(シトシン)およびT(チミン)に)対応する。さらに、種々の実施形態に従って、5番目のマーカーは、例えば、分析物のフラグメント分析のために使用され得る。5番目のマーカーは、フラグメント分析をするための任意のマーカー(例えば、色素マーカー)であり得る。種々の実施形態に従って、使用され得るマーカーの数は、上記実施例に示されるような4または5に限定されず、市場で入手可能な色素の数および用途の要求に基づき使用される照射源に対する応答性によってのみ限定されることに注意されたい。フラグメント分析は、例えば、Applied Biosystems,Inc.,Foster City,Californiaにより製造されるGENESCAN(登録商標)分析ソフトウェアを用いて達成され得る。GENESCAN(登録商標)分析ソフトウェアは、マーカーで標識された標準において分析物の移動時間に基づく較正曲線またはサイズ分け曲線を生成することによって、未知の分析物のサイズを算出する。未知の分析物は、曲線上にマッピングされ、そして移動時間からサイズに変換される。図4に示される実施形態の場合、フィルタホイール60上の5番目のマーカーであるフィルタFDは、標準において分析物を標識するために使用されるマーカーに対応する光シグナルを通す。これらのマーカーは、フラグメント分析を可能にするよう適切に取り付けられた照射源50、52、54、および56のうちの少なくとも1つにより励起可能である。
【0039】
ここで、図6a〜6eを参照すると、これらの図は、図4、5a、および5bの実施形態において示されるCCD32の検出器アレイ34において、分析物のバンドを移動することにより生成される画像を描写する。画像は、分析物を標識するために使用され、そして照射源50、52、54、および56のうちの所定の1つによる励起に応答性である各々のマーカーについて示される。図6a〜6eにおける光検出表面36の各々の示されるフレームは、各々、チャネル規定部材58の2つのキャピラリーのうちの1つに対応する分析物のバンドの2つのレーンを示す。このバンドは、移動方向Mに沿って移動し、そしてそのスペクトル方向において、対応する帯域フィルタを通してフィルタリングされたマーカーからの光により、その各々の側で制限されることが示される。キャピラリーに対応する強度プロフィール45が、各々のフレームの右に示される(その右のレーンの光検出表面36において電荷が生成される)。
【0040】
種々の実施形態に従って、強度プロフィールは、公知の方法に従って整列および組み合わされ、そしてその後、任意のスペクトルの重なりを考慮するために、多成分化(multicomponenting)され得る。図1の実施形態と同様に、図4、5a、および5bの実施形態におけるCCD32の連続する直列レジスタは、その積分時間の間に各々の分析物のバンドについて蓄積される電荷を収集する。検出器から受け取られる全てのシグナルは、アナログからデジタルに変換され得、そして伝送のためのシリアルポートから保存のためならびにさらなる処理および分析のための多目的コンピュータに伝達され得る。あるいはまたはさらに、アナログ出力が、表示または印刷のための出力デバイスに直接送達され得る。例として、多目的コンピュータは、多成分化処理を実施するために使用され得る。多成分化は、当業者に公知のプロセスであり、そして多成分化ソフトウェアプログラム内でのスペクトルのキャリブレーションを伴い得るプロセスである。このスペクトルのキャリブレーションは、各々のマーカーに対応する予め決定されたシグネチャーマトリクス(signature matrix)を通して獲得され得る。各々のシグネチャーマトリクスは、それらの光シグナルの波長の関数として、所定のマーカーによる光シグナルの強度のシグネチャースナップショットを提供する。シグネチャーマトリクスによって、検出ゾーンから発せられる所定の波長のバンドについての強度曲線の組み合わせは、それらのマーカーの個々によって発せられる光シグナルに対応するその成分に分解され得る。この様式で、マーカーそれぞれによる光シグナルの比較的正確な評価が、検出プロセスのためになされ得る。
【0041】
操作時に、図4、5a、および5bに示される本発明の実施形態に従う装置は、照射源のそれぞれにより、検出ゾーン14の照射を、順に行う。フィルタホイールは、各々の場合、光学システム24を平行にする前に、帯域フィルタ51、53、55、57、または使用されるマーカーに対応するFDを処置(廃棄)するよう適合される。種々の実施形態に従って、および図4、5a、および5bに示される実施形態に見出される検出ゾーンは、検出ゾーンを横切って移動する分析物のバンドの積分時間、照射される。積分時間の間、図1に関連して記載される実施形態と同様に、検出されるマーカーについての光シグナルにより生成される電荷は、移動方向に、並列レジスタに沿って移動され得、そして検出器またはCCD32に蓄積され、その後、読み出される。その後、照射源の別のそれぞれは、マーカーのうちの対応するものを励起するために、検出ゾーンを照射するために使用されるが、対応する帯域フィルタは、フィルタホイール60により光学システム24が平行にされる前に配置される。ここでも、励起されたマーカーからの光シグナルは、検出器32により検出され、それらに関連する電荷は、積分時間の間、検出器に蓄積され、その後、蓄積された電荷が読み出される。上記のプロセスは、全ての照射源が、検出ゾーンを照射するまで、および全てのフィルタ(フィルタFDを含む)がそれらからの光をフィルタリングするためにレンズを平行にする前に配置されるまで続けられ得る。検出器32は、フレームトランスファーCCDであり得、その結果、電荷が蓄積されるCCDの各々のフレームは、保存アレイに移され得、それによって、画像アレイが、使用される照射源の次のそれぞれにより生成される、次の系列の電荷蓄積のために利用可能となる。
【0042】
上記プロセスは、検出される各々の分析物に関する十分なデータを獲得するために、必要な回数だけ、サイクルで反復され得る。代表的に、数サイクルで、シグナルが増大する。その理由は、数サイクルは、より長い積分時間を意味し、従って、CCDに代表的に関連するノイズを超える増大した読み出しシグナルを意味する。他方、サイクルの数を増やすと、システムの動的範囲が改善され得る。システムの動的範囲は、ノイズレベルをちょうど超える所定のCCD(または「最大能力(full well capacity)」)により読み出され得る最小ピークを超える、そのCCDにより読み出され得る最大ピークシグナルとして定義される。CCDは、代表的に、所定の最大能力を有する。ピークシグナルがCCDの最大能力を超える場合、それは、CCDの倍率から離れる。短い積分時間は、ピークシグナルが、CCDを範囲外(off−scale)シグナル、すなわち、CCDの最大能力を超えるシグナルで満たす可能性を減少させるために、一様に和らげられることを可能にする。この様式で、分析物の濃度は、CCDが、飽和することなくシグナルレベルを確実に検出することをなおも可能にしつつ、増大し得る。種々の実施形態に従って、より長い積分時間(例えば、5秒間)となる数サイクルの使用と、より短い積分時間(例えば、1秒間)となるより多くのサイクルの使用との間に、相殺取引(trade−off)が存在する。より長い積分時間は、ノイズレベルが比較的高い場合およびシステムの感度が同じ観点から増大される必要がある場合に有用である。他方、システムにおけるノイズレベルが比較的低い場合、複数回の読み出しが同一マーカーのシグナルからなされ得、そして読み出されたシグナルは、その後、多成分化され得る、この様式で、CCDは、範囲外に外れることなくより明るいピークの検出を可能にする。
【0043】
例として、フレームトランスファーCCDは、主に青色マーカーを励起するLEDが検出ゾーンを照射している、積分時間tの間、青色マーカーに対応する光シグナルを収集するよう制御され得る。その後、全CCDが読み出される。次いで、フィルタホイールが、緑色マーカーに関連する帯域フィルタに切り替えられ、そして主に緑色マーカーを励起するLEDが検出ゾーンを照射する。次いで、CCDは、積分時間tの間、緑色マーカーに対応する光シグナルを収集する。次いで、全CCDが読み出される。次いで、フィルタホイールが、黄色マーカーに関連する帯域フィルタに切り替えられ、そして主に黄色マーカーを励起するLEDが検出ゾーンを照射する。その後、CCDは、積分時間tの間、黄色マーカーに対応する光シグナルを収集する。次いで、全CCDが読み出される。次いで、上記プロセスが、この実施例において、そして図4、5a、および5bに関連して記載されるように、5つ全てのマーカーについて反復され得る。上述のように、この実施例において、バンドは、フレームトランスファーCCDの上から下に(すなわち、読み出しレジスタに)かけて約5倍の積分時間を費やす。CCDの各々の読み出しは、1つのマーカーに対応する。次いで、全ての読み出しは、多成分化のための公知の様式で、整列および組み合わせられ得る。
【0044】
多成分化がもたらされ得る様式の例は、図6f〜6hに示される。ここでは、フィルタ51、53、55、57、およびFDが、スペクトルの青色部分、緑色部分、黄色部分、赤色部分、および「5番目」の部分の光の波長を通すと推定される。「5番目」の部分は、例えば、スペクトルのオレンジ色の範囲であり得る。図6fは、検出器32によるシグナルの3回の読み出しの間の、図4におけるフィルタホイールの各々のフィルタについての蛍光強度曲線を示す通電図(electropherogram)の概略図である。この強度曲線は、マーカー(例えば、FAM)(すなわち、大部分が青色の光シグナルを発する色素マーカー)で標識された分析物からの光シグナルの読み出しに対応する。実線で描かれた、各々の曲線の第1の部分は、各々のフィルタについての第1の積分時間tの間の、図4の青色フィルタ、緑色フィルタ、黄色フィルタ、赤色フィルタ、および5番目のフィルタの各々1つからの読み出しに対応する。破線で描かれた、各々の曲線の第2の部分は、第2の積分時間tの間の上記フィルタの各々からの読み出しに対応する。実線で描かれた、各々の曲線の第3の部分は、第3の積分時間tの間の上記フィルタの各々からの読み出しに対応する。図6fの通電図の概略図において、水平軸は、分析物により移動される距離に対応し、そして垂直軸は、各々のフィルタについて、そのフィルタから発する光の蛍光強度に対応する。従って、実線の第1セットの曲線は、フィルタホイール60の第1のサイクルの間の各々のフィルタから発する光についての強度曲線を表す。破線の第2セットの曲線は、フィルタホイール60の第2のサイクルの間の各々のフィルタから発する光についての強度曲線を表す。実線の第3セットの曲線は、フィルタホイール60の第3のサイクルの間の各々のフィルタから発する光についての強度曲線を表す。図6fにおいて見られるように、青色フィルタからの光は、各々のサイクルの間、最も高い強度を示し、この強度は、光が、それぞれ、緑色フィルタ、黄色フィルタ、赤色フィルタ、および5番目のフィルタから収集されるにつれて減少する。従って、本実施例において見られるように、スペクトルの重なりにより、FAMは、大部分は青色を発し、ある程度は緑色を発し、黄色などはほとんどを発しない。各々のサイクル内で、フィルタホイール60は、検出ゾーン14からの蛍光の通路に続くフィルタを配置するよう回転される場合、分析物は、積分時間tの後に、図6fに標識されるように、距離x移動する。
【0045】
ここで、図6gを参照すると、この図は、多成分化のための整列されたフォーマットにおける、図6fの強度曲線の概略図である。ここでは、各々の強度曲線(青色光に対応する曲線ではない)は、フィルタの関数として、xの倍数だけシフトされ、青色光に対応する強度曲線と整列される。整列された後、強度曲線は、組み合わされそして多成分化され、それによって、図6hに示されるFAMについての強度曲線を生成する。図6f〜6hの実施例においてFAMのみが検出される程度まで、JOE、TAMRA、ROX、および5番目の色素についての強度曲線は、当業者に認識され得るように、図6hにおいて全て平坦である。
【0046】
ここで、図6iおよび6jを参照すると、代表的な励起効率曲線および蛍光強度曲線が、オリゴ合成において使用され得る異なる4つの色素マーカー(すなわち、5−FAM、JOE、TAMRA、およびROX)についての波長に対してプロットされて示される。これらの色素マーカーは、複数の色素マーカーが使用される種々の実施形態(例えば、図4、5a、5b、および7に示される実施形態)において使用され得るマーカーの例である。
【0047】
図6iにおいて見られるように、x軸は、照射源により発せられる波長(ナノメートルまたはnmで表される)に対応し、そしてy軸は、励起効率のパーセンテージで表される。ここでは、5−FAMが、約490nmにて、そのピークパーセント励起効率に対応する、その最大吸光度を有することが容易に認識され得る。所定の波長における最大吸光度は、色素マーカーがその所定の波長で照射される場合に、そのピーク蛍光強度で蛍光性であるとみなされることを示す。図6iにおいてさらに見られるように、JOEは、約526nmで最大吸光度を有し、TAMRAは、約560nmで最大吸光度を有し、そしてROXは、588nmで最大吸光度を有する。x軸の波長は、任意の照射源(例えば、LED)によって発せられ得る。図6iはまた、色素マーカー(例えば、5−FAM)がその最大吸光度波長で照射される場合、他の色素マーカー(例えば、JOE、TAMRA、およびROX)がいくらかの吸光度を示すが、5−FAMと比較して程度が小さいことを示す。
【0048】
ここで、図6jを参照すると、x軸は、励起された色素マーカーによって発せられる蛍光の波長(nmで表される)に対応する。y軸は、蛍光強度のパーセンテージに対応する。図6jにおいて見られるように、5−FAMは、約522nmのピーク蛍光強度を有し、JOEは約554ナノメートルのピーク蛍光強度を有し、TAMRAは、約582nmのピーク蛍光強度を有し、そしてROXは、約608nmのピーク蛍光を有する。x軸上の波長は、4つの言及された色素マーカーによって発せられる。図6jはまた、色素マーカー(例えば、TAMRA)がそのピーク蛍光強度にて蛍光を発する場合、他の色素マーカー(例えば、5−FAM、JOE、およびROX)もまた蛍光を発するが、程度の小さい蛍光強度であることを示す。
【0049】
光が、種々の色で、検出ゾーンにおける色素マーカーから発せられる場合、各々の色素マーカーは、効果的に励起され得、そしてその固有のスペクトルシグネチャーによるその検出を可能にする様式でさらに励起され得る。2つの色素マーカーが近接する蛍光強度ピークを示す場合、すなわち、例えば、2つの色素マーカーの蛍光強度の間の差が、約30nmよりも小さい場合、それら2つの色素マーカーにより発せられる光の高いレベルの重なりが存在する。高いレベルの重なりは、2つの色素マーカーにより発せられる光の間の識別を困難にし、それによって、2つの色素マーカーの相対量の決定を困難にする。代表的には、通常、例えば、図6iおよび6jに示唆されるように、重なりが、異なる色素マーカーにより発せられる光に存在する。しかし、この重なりは、図6jに示されるような、容易に識別可能な蛍光強度ピークを示す色素マーカーを選択することによって、最小限に抑えられ得る。種々の実施形態に従って、所定の範囲の波長内の照射を発する照射源でまず開始し、そしてどの程度、利用可能な色素マーカーを励起するかを見るために、各々のこのような照射源を調査することが可能である。図6iおよび6jに示されるようなグラフは、この関係で使用され得る。例えば、種々の色素マーカーの励起効率曲線が、図6iに示される様式でプロットされる場合、所定の範囲の波長の光を発する照射源(例えば、LED)は、それらの励起効率に基づき色素マーカーの所定の1つを励起することが予想され得る。その後、図6jにおけるような蛍光強度グラフから、異なるマーカーの強度ピークの間にどのくらいの重なりが存在するかを決定することが可能である。次いで、このような決定から、どのセットのマーカーが特定の適用について最も適切かを選択することが可能である。次いで、一旦色素マーカーが選択されると、それらに対応するフィルタ(例えば、上記の図4の実施形態のフィルタホイールにおいて示されるフィルタ、および以下に記載される図7の実施形態におけるフィルタホイールに示されるフィルタ)を選択することが可能となる。最良のセットのマーカーは、検出される発せられる波長において、所望の最小量の重なりを示す。
【0050】
各々のマーカーは、異なる励起曲線を有するので、蛍光生成量は、このマーカーと非常に適合するLEDの使用によって、劇的に増大され得る。これは、所望されない光(すなわち、システムおよび他のマーカーからの照射からのバックグラウンド光)を最小限に抑えつつ、所望の光の増加(すなわち、目的のマーカーからの照射の増加)を提供する。これにより、より質の高いデータが得られる。例えば、503nmの最大励起を有する青色/緑色LEDが、FAMと命名されたマーカーのために使用される場合、吸収は、FAMについては高く、約80%であり、そしてROXと命名されたマーカーについては低く、約6%である。同様に、592nmの最大励起を有する黄色LEDは、FAMを励起しないが、ROXと関連する吸収は約90%である。
【0051】
図7を参照して、別の実施形態が示される。この実施形態は、多数の照射源が検出ゾーンを連続的に照射するために使用される限り、図4、図5a、および図5bの実施形態と類似している。しかし、図7の実施形態は、多数の点で、図4、図5a、および図5bの実施形態とは異なる。図7の実施形態の前提は、検出器の同じアレイに対して異なる周波数範囲の波長を有する光シグナルの読み取りを可能にし、生成した光シグナルに対応する電荷は、これらの光シグナルを発光するマーカーと共に用いられる帯域フィルタの関数として、空間的にオフセットされている。有利には、このような実施形態は、図4、図5a、および図5bに関して上記される本発明の実施形態の場合のようなフレームバイフレーム(frame by frame)の読み取りよりはむしろ、時間遅延積分(time delay integration)すなわちTDIの間の検出器アレイにおいて蓄積した電荷を連続して読取ることを可能にする。
【0052】
図7の実施形態において、照射源は、調節フィルタ18および集光のための光学系19のような関連する光学素子と共に、示されるような照射源ホイール61に備えられ得る。図7に見られるように、図1の実施形態の構成要素に類似する構成要素が、同じ参照番号(例えば、調節フィルタ18、集光光学系19、平行化光学構成要素、または光学系24、および再画像化光学構成要素または光学系30)を用いて表示されている。照射ホイール61は、検出ゾーン14を照射するために、照射源および関連する光学素子のそれぞれ1つの選択的位置に回転可能である。図4、図5a、および図5bにおける供給源50、52、54、および56に類似する4つの照射源が備えられ得る。さらに、フィルタホイール61’が備えられ、これは、図4、図5a、および図5bにおけるフィルタホイール60に類似する。ホイール61および61’の両方の回転は、上記の図4、図5a、および図5bの実施形態のフィルタホイール駆動装置に類似する、フィルタホイール駆動装置62の提供によりもたらされ得る。種々の実施形態に従って、2つのホイール61および61’は、さらに、示されるような回転可能なシャフト63により、互いにかつフィルタホイール駆動装置62に連結され得る。種々の実施形態は、その範囲内に、照射ホイールに備えられる必要がない複数の照射供給源の提供か、または2つのホイール60および61’がシャフトにより互いに連結されていなく、むしろ、それら自体のそれぞれのホイール駆動装置により独立して作動される配置の提供を包含することが注目される。
【0053】
図7の実施形態では、装置は、オフセットシステム64を備え、このシステムは、用いられる帯域フィルタの関数としての所定の量によって、検出器のアレイに衝突する光シグナルの空間的オフセットのために、対応する帯域フィルタと関連してフィルタホイール61’上に配置され得るか、または検出器32、変調光学素子、および検出ゾーン14の少なくとも1つに連結され得る。実際に、このオフセットシステムは、種々の実施形態に従って、各帯域フィルタについての所定の量により検出器(CCD)32のアレイ34に衝突する光シグナルをオフセットするように適合される。このオフセットは、オフセットシステム64を提供することにより達成され得、このシステムは、図7において破線で示され、そしてフィルタホイール61’に配置される、複数のオフセット機構66を備える。各オフセット機構は、帯域フィルタのそれぞれ1つと関連して、そこからフィルタ処理された光をオフセットする。このような場合、オフセット機構66(その1つは、図7に示される)は、当業者に容易に認識されるように、回折格子、ミラー、プリズム、または光をオフセットするための任意の他のデバイスを備え得る。機構66は、各々対応する帯域フィルタの前でフィルタホイール61’の円周の周りに分配され得、図7のホイール61’は、それ以外は、図4のホイール60と同一である。あるいは、オフセットは、オフセット制御デバイス67(これもまた破線で示される)を提供することにより達成され得、そして検出器32のアレイ34に衝突する光シグナルをオフセットするために、検出ゾーン14、変調光学素子、および検出器アレイ34の少なくとも1つに連結され得る。例として、このオフセットシステムは、所定の量まで、検出ゾーン14、平行化光学系24、再画像化光学系30、または検出器アレイ34の少なくとも1つを移動し、それにより、検出器アレイ34に衝突する光シグナルをオフセットし得る。オフセットシステムのこの後者の代替物において、このシステムは、当業者に認識されるような、検出ゾーン14、平行化光学系24、再画像化光学系30、または検出器アレイ34の少なくとも1つの並進移動をもたらすための任意の適切なデバイスを備え得る。このようなデバイスは、例えば、ソレノイドまたはモータ駆動リニアアクチュエータ(例えば、親ねじ、ラックアンドピニオンシステム、カムなど)を備え得る。例えば、カムは、当業者により認識され得る多数の方法において、再画像化光学系30の並進を生じさせるために、ドライブシャフト63に装着され得る。所定の量は、検出器アレイに衝突する光シグナルがオフセットされることが求められる量に対して、1:1の比率に対応し得る。所定の量に対応する波長の範囲は、多数の異なる因子(例えば、用いられる照射源および励起されるマーカー)の関数である。しかし、一旦、照射源およびその対応する帯域フィルタを含む所定のセットが、検出ゾーンを照射し、そしてそこからの光をフィルタ処理するように位置付けられると、光シグナルがオフセットされるべき所定の量は、検出器アレイ上で、光シグナルにより生成された電荷が、検出器アレイ自体に対して、そして異なる波長の周波数範囲の光シグナルに対してどこに位置付けられるべきかを決定することにより、容易に決定され得る。従って、個々の機構66は、対応する帯域フィルタと共に用いられて、そこから出現する光をオフセットし、各機構66は、帯域フィルタが通過させる波長の周波数に従って選択される。代替物において、オフセット制御デバイス67が使用される場合、このオフセット制御は、プログラムされて、検出ゾーン14、変調光学素子、および検出器アレイ34の少なくとも1つを、互いに対して所定の量までオフセットし得る。このオフセットは、例として、所定の量までの並進移動で、検出ゾーン14、変調光学素子、または検出器アレイ34のいずれかを移動することにより達成され得、光シグナルにより作成された画像は、対応して、空間的にオフセットされ得る。図7に示される実施形態は、図4、図5a、および図5bの実施形態で用いられるものに類似する複数のLEDの使用を包含し得る。オフセット量は、各帯域フィルタからの画像の重なりを防ぐのに十分であるべきである。
【0054】
オフセットシステム64(オフセット機構66、または代替ではオフセット制御デバイス67を含む)は、機構66およびオフセット制御デバイスが、オフセットシステム64の代替として使用され得ることを示唆するために、図7において破線で示される。種々の実施形態が、両方の代替物(すなわち、機構66およびオフセット制御デバイス67)が互いに組み合わせて使用される場合をその範囲内に包含することは、さらに注目される。さらに、種々の実施形態に従う変調光学素子は、調節フィルタ18、集光光学系19、平行化光学系24、および再画像化光学系30のうちの少なくとも1つを備え、当業者の知識内であるような、上記の列挙した構成要素に付随する機能を達成するための任意のデバイスまたはシステムを含む。さらに、オフセット制御デバイス67に関して、本開示がデバイス67の変調光学素子への連結を記載する場合は、その意味するところは、オフセット制御デバイス67が、変調光学素子の構成要素の少なくとも1つに連結されることである。図1および4〜5bの実施形態は、分析される2本のキャピラリーのセットを示すが、種々の実施形態は、任意の適切なチャネル規定部材(例えば、多数のキャピラリー、エッチングされたプレートにおける多数のチャネル、およびスラブプレートさえも)により規定される検出ゾーンを含むことが、さらに注目されるべきである。種々の実施形態によれば、このチャネル規定部材は、用途の必要性によって任意の配向(例えば、水平配向または垂直配向)を取り得る。さらに、図4、5aおよび5bの実施形態は、必ずしも4つの照射源および5つの帯域フィルタに限定されないが、使用されるマーカーによって任意の適切な数の帯域フィルタの使用を含む。記載される実施形態において、多数の異なる照射源(例えば、多数の波長範囲のLEDの放射光)が使用され得ることは、さらに注目されるべきである。この点に関する制限は、利用可能な空間、LEDの利用可能性、および/または使用され得るマーカーの型のうちの1つの機能のみであり得る。さらに、「光学系」が言及される場合は必ず、そのシステムは、単一のレンズ、レンズ系、鏡面系、または当業者に用に認識され得るような所望かつ明確に定まった機能を満たし得る任意の他の光学系であり得る。
【0055】
操作の際に、図7の検出ゾーン14は、1つの第1の照射源により(例えば、図7に示されるようなLED50により)照射される。LED50からの光により励起可能なマーカーから放射される光シグナルは、以前に記載したように、対応する帯域フィルタ51を通ってフィルタリングされ、その後、再画像化光学系により検出アレイ34上に集光される。オフセットシステム64が機構66を含む場合、帯域フィルタ51からのフィルタリングされた光は、上記のように、この帯域フィルタが通過させる波長範囲に対応する所定の量だけ、機構66によりオフセットされる。次いで、次の照射源および対応するフィルタの各々は、検出ゾーンを照射するため、そして互いに関連したホイール61および61’の回転によりそこからの光をフィルタリングするために、位置付けられる。以前に示唆したように、多数のマーカー、帯域フィルタおよびLEDは、示されるシステムで使用され得る。
【0056】
図7の実施形態において、それぞれの照射源からの光により励起可能な分析物の帯域の積分時間の間に、それぞれの照射源について電荷が蓄積される。電荷の蓄積は、以前に記載したように、検出アレイ上の電荷をシフトすること、および/または互いに対して、検出アレイおよび検出ゾーンからの光シグナルを移動させることのいずれかによりなされ得る。各積分時間の後、ホイール61および61’は、次のセット(照射源および帯域フィルタを含む)を、機能位置(すなわち、検出ゾーンを照射するための照射源、および検出ゾーンからの光をフィルタリングするための帯域フィルタについての位置)に、位置付けるために回転される。上記のことは、1つのサイクルが完了するまで、すなわち、照射源およびフィルタの全てが使用されるまで実行される。上記のサイクルは、適用毎に必要なだけ何回も繰り返され得る。図7の実施形態が、異なる周波数範囲に光シグナルを空間的にオフセットするためのオフセットシステムを含む程度まで、この実施形態は、検出器により蓄積された電荷を連続的に読み出すことを可能にし、それによりサンプル中の分析物から検出アレイ34への光シグナルの連続的な時間遅延積分を可能にする。光シグナルの各波長範囲に対応する蓄積された電荷が読み取られ、そして次の波長範囲の電荷が読み取られる前に廃棄される、図4、5aおよび5bの実施形態とは異なり、図7の実施形態は、各波長範囲からの蓄積電荷を連続的様式で読み取ることを可能にする。
【0057】
ここで図8を参照して、検出器(CCD)32のアレイで分析物バンドを移動することにより生成される画像が、各波長範囲および2本のキャピラリー58のそれぞれについて示される。示される画像において、各波長範囲は、任意に定められる色(したがって示される色は、任意に、「青」、「緑」、「黄」、「赤」および「第5の色」と参照される)に帰属される。各色について、左側の列は、1本のキャピラリーからの光シグナルにより生じる電荷に対応し、そして右側の列は、次のキャピラリーにより生じる電荷に対応する。示されるように、このアレイは、以前に記載される様式でオフセットシステム64により互いに対してオフセットされた色軸λを横切る光シグナルにより生成される電荷を特徴とする。示される実施形態において、5つの任意の定められる色が、例として示されるが、使用される波長範囲の数は、特定の適用に依存し、そして1つからそのシステムが支持する範囲と同じくらい多くまでの範囲に及び得る。λ軸は、本明細書中において「スペクトル軸」ではなく「色軸」といわれることに留意する。なぜなら、各帯域フィルタに対して1つずつの色を、短波長から長波長の順に配置する必要性がないからである。異なる波長の光シグナルからの電荷が、互いに対して空間的にオフセットされるように、光シグナルの同じアレイにおいて生成され得るという程度まで、図7に示される実施形態に従うと、図8に示されるように、これらの電荷は、積分時間の間に蓄積され得、そして連続ベースで検出器により読み取られ得る。これにより、フレーム毎に所定の範囲の波長における電荷を読み取ることを可能にするために検出器を遮断するための時間をとる必要をなくし、そして/またはフレーム移動CCDの必要性をなくす。さらに、上記の実施形態は、より長い積分時間、より単純なデータ出力およびより複雑でないCCDを容易にする。
【0058】
種々の実施形態によれば、検出ゾーン(1つ以上のチャネル、またはスラブゲルを含む)は、多色照射源(例えば、多色LED)を用いて照射され得る。図1および4〜5bの実施形態において上記したように、多色LEDの使用は、マーカーのいくつかの吸収効率を大いに改善し得る。このような配置で克服される必要のある潜在的な問題は、励起光の排除である。長波長帯域フィルタまたは広帯域フィルタは、励起光を排除するために従来使用されるが、レーザー光源のような照射源のみである。種々の実施形態によれば、この照射源は、狭い波長範囲の光のみを提供するように調節され、そして帯域フィルタは、不要な励起光を実質的に全て遮断するために使用される。本発明の実施形態のように実施した結果の例は、グラフの形態で、図9a〜9dに提供される。
【0059】
図9a〜9dに示されるように、装置の検出ゾーンは、2つの照射源で同時に照射されたが、多数の照射源が、種々の実施形態に従って可能である。このような場合、図1における単一のLEDが二重のLEDの組と置き換えられて、それに従って付随するオプティックが変更されることを除いて、図1に示される設定のようなシステムの設定が使用され得る。特に、二重LEDのそれぞれのセットについて、調節フィルタが使用される。それ故、この調節フィルタは、以前に記載したような、LEDにより放射される光の所定の波長範囲(例えば、図9aに示唆されるような、各LEDに対応する各所定の波長範囲)を実質的に遮断する役割を有する。図9aは、nmで示される波長に対する、各LEDの相対励起強度のグラフを示す。図9aのグラフは、2つのLEDが、それぞれスペクトルの紫色および橙色の部分において一般的に使用されていることを示唆する。しかし、種々の実施形態は、上記の2つの型のLEDに限定されるのではなく、適用の必要性に従って、任意の範囲の周波数で発光する多数のLEDを含むことが理解されるべきである。図9bに示されるように、調節フィルタを通過する各所定の範囲は、グラフに示されるLEDの各例により放射される波長に対応し、そして各LEDに応答性のマーカーを励起し得る。図9bは、波長に対する、調節フィルタを通る光の透過%のグラフである。図9a〜9dのグラフに対応する調節フィルタの挙動は、LED発光極大の周囲の部分を除いて、全ての励起光を実質的に遮断する。図9bに示されるように、波長範囲は、約450nm〜約490nmの範囲、および約580nm〜約605nmの別の波長範囲に対応する。また、調節フィルタおよびそれを通過する所定の範囲は、とりわけ、使用されるLEDセットの機能であり、そして多数のLEDが、任意の範囲の周波数において発光して使用され得る程度まで、調節フィルタがそれに応じて選択されるということに留意する。
【0060】
種々の実施形態の調節フィルタには、単一の調節フィルタ、または上記のようにLEDからの光をフィルタリングし得る一連の調節フィルタが含まれ得ることにさらに留意するべきである。調節された光は、図1および7に関連して以前に記載したように、電気泳動検出システムの検出ゾーン上で集光される。次いで、検出ゾーンにおいてマーカーにより放射される光は、帯域フィルタを通過する。この帯域フィルタの機能は、関連するセットのマーカーにより放射される光シグナルの波長の一部に対応する、検出ゾーンからの所定の波長の光を、実質的に排他的に通過させ、それによりフィルタリングされた光を生成することである。この帯域フィルタの機能は、関連したセットのマーカーにより放射される光の一部のみを通過させ、検出ゾーンを通るLEDによる励起光を通さないことである。この光シグナルの波長の一部は、光シグナルの全てを含み得るか、または各マーカーについて、光シグナルのピーク強度付近の波長範囲を含み得る。例えば、光のピーク強度付近の波長範囲は、所定のマーカーのピーク波長のそれぞれの側の波長の約5%〜約20%の間であり得るか、またはピーク波長の強度の約半分における波長範囲、すなわち「半波高全幅値」を含み得る。所定の波長の収集は、分散アプローチ(例えば、図1に示されるアプローチ)を使用してか、または図4に示されるような追加の帯域フィルタにより実行され得る。
【0061】
図9cに示されるように、ここで光透過%は、波長に対してプロットされ、使用される特定帯域フィルタ(その挙動は、図に示される)は、「青色」、「緑色」、「黄色」、「赤色」、および「橙色」のマーカーに対応する光を通過させる。LEDによる励起光に対応する領域またはゾーンは、遮断される。調節フィルタに関して以前に示されるように、種々の実施形態における帯域フィルタとしては、上記のようなLEDからの光をフィルタリングし得る単一の帯域フィルタまたは一連の帯域フィルタが挙げられ得る。
【0062】
図9dは、帯域フィルタを通過された光について、波長(nmで示される)に対して、相対発光強度をプロットする。図9dは、実質的に、帯域フィルタを通って伝達される光の(波長による)分解(breakdowm)を提供する。図9dに示されるように、図9a〜9dの例において示されるLEDによる励起されるマーカーは、「青色」、「緑色」、「黄色」、「赤色」、および「橙色」の波長範囲で発光する。このようにしてフィルタリングされた光シグナルをCCDの検出アレイ上に集光させる前に、分散要素(例えば、図1に示される格子28)が使用され得る。このような場合、得られる画像は、その画像が、遮断された励起光に対応する1つ以上の暗いゾーンを有すること以外は、図2および3における画像に類似する。しかし、1つ以上の暗い領域の存在は、電気泳動図における各バンドの固有色素濃度を決定するために多成分化を実行する能力を妨害しない。従って、図9a〜9dのグラフのようなグラフを生成する本発明のこの実施形態は、多色LEDの使用を可能にする。TDIは、以前に記載された様式のいずれかでさらに実行され得る。
【0063】
種々の実施形態に従って、多色LEDを用いて複数のチャネルを照射する場合、これらのチャネルは、各チャネルにおいてマーカーにより生成される光シグナルを互いに分離したままにしておくために、選択的にマスクされ得る。図10および図11において例として示されるように、ここで3つのチャネル68a、68b、68cが提供されており、これらのチャネルは、照射ゾーン67においてウィンドウ72a、72bおよび72cを生成するために、マスク70を使用して選択的にマスクされる。このマスクは、隣接して、例えばチャネルの直ぐ上に堆積されるガラスプレートまたは溶融シリカプレート上の金属化表面から作製され得る。この金属は、ウィンドウを形成する領域を除いてプレート全体を覆うために、微細加工の技術分野における当業者により容易に理解されるように、フォトリソグラフィー法による制御された様式で堆積され得る。あるいは、ウィンドウは、光学的に不透明なプレートから切り取られ得るか、または他の方法でウィンドウを有するプレートが形成され得る。図11に示されるように、検出器のアレイ34は、TDIが、ウィンドウ毎にそれぞれのウィンドウを通って検出される光シグナルにより生成される電荷に作用することを可能にするために、ウィンドウ72a、72b、および72cにそれぞれ対応する3つのフレーム74a、74bおよび74cに分割されるように構成される。
【0064】
上記の概念は、図12により完全に例示されており、ここでフレームは、部分的に切り出されて、ウィンドウ72aを通過する光を検出するためのフレーム74aに対応する検出アレイ34の部分の模式図を示す。ここで、各バンド76は、移動方向Mに移動し、そして検出アレイ34上の電荷パケットが蓄積される。TDIを行うための電荷の蓄積は、上記のように、数字78で示されるシフト移動により、図12aに示唆されるように、分析物バンドの平均移動速度に対応する所定の速度で、移動方向Mで、検出アレイ上の電荷のシフトにより起こり得る。データは、フレームの頂部からフレームの底部まで、フレーム74aから収集され得る。光の一部は、マスクにより遮断され、図12bに示されるような可変収集効率を生じる。蓄積された電荷の積分は、図4、5aおよび5bに関連して以前に説明されたようにフレーム毎に、図10〜12bに示される本発明の実施形態において起こり、このフレームデータは、公知の様式で組み合わされて、電気泳動図を形成する。種々の実施形態によれば、検出アレイ34上に得られる画像を結像させるように、フレームを隣接させること、すなわち、それらの間の任意の距離をなくすことがさらに可能である。種々の実施形態によれば、上記の配置は、多色照射源を用いた複数のチャネルの同時照射を可能にしながら、これら複数のチャネルからの光シグナルの分離および検出を可能にし得る。上記のことは、チャネルにつき1つのカメラの代わりに、単一のカメラを使用することにより可能となり、この単一のカメラは、マスクされたチャネルの各々からの光シグナルの空間的分離を維持する。
【0065】
種々の実施形態によれば、電気泳動配置で使用され得る変調光学素子は、米国特許出願第09/564,790号(その内容全体が参考として本明細書中に援用される)に開示される。特に、上記の参照した出願において、図24のキャッツアイ(cats’s eye)開口を使用する、図1に示される変調光学素子は、種々の実施形態に従う電気泳動配置において有用であり得る。
【0066】
種々の実施形態は、サンプル中の分析物を検出するための装置にさらに関し得、この装置は、以下を備え得る:検出ゾーンを有する、少なくとも一つのチャネルを規定する手段;分析物を含有し、そして少なくとも1つのチャネル内に配置される移動媒体と接触して配置されるサンプルを、この少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための手段であって、ここで各分析物バンドは、マーカーの存在により検出可能である;非コヒーレント放射で分析物のゾーンを照射するための手段であって、これにより、この放射に応答性のマーカーを励起し得、そして対応する分析物の指標である光シグナルを放射する;光シグナルを収集し、それによりその光シグナルに対応する電荷を生成し得る光シグナルを検出するための手段;検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に、少なくとも1つの所定の分析物のバンドに関連した光シグナルに対応する電荷を、検出アレイ内に蓄積することにより、検出アレイ内の光シグナルの時間遅延積分を行う手段;ならびに、この蓄積された電荷を読み取るための手段。上記の手段は、図1〜15において実質的に示され、そして記載されている。
【0067】
種々の実施形態が、蛍光標識分子だけでなく、タンパク質、ウイルス、細菌なども検出および画像化する際に有用である。これらのタンパク質、ウイルス、細菌などは、種々のキャリア(例えば、キャピラリー管)上で、およびスラブゲル、メンブレン、濾紙、ペトリ皿、ガラス基板などを横切って、これらの上で、これらにおいて、またはこれらを通って、電気泳動かまたはその他の方法により分離される。
【0068】
種々の改変および変形が、本発明の本質または範囲から逸脱することなく、本明細書中に記載される種々の実施形態に対してなされ得ることが、当業者に明らかである。従って、種々の実施形態は、添付の特許請求の範囲ならびにそれらの等価物内のその他の改変および変形を網羅することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、チャネル規定部材を断面で示す、種々の実施形態に従う電気泳動配置の概略側面立面図である。
【図2】図2は、図1の配置を使用して、時刻tにおける検出器の検出器アレイにおいて作成された画像の概略図である。
【図3】図3は、時刻t+Δtにおける画像を示す、図2に類似の図である。
【図4】図4は、フィルタホイール上のフィルタと共に多色照射源を連続的に使用するための、種々の実施形態に従う電気泳動配置の概略正面立面図である。
【図5a】図5aは、図4の実施形態の概略上平面図である。
【図5b】図5bは、図4の配置の概略側面立面図である。
【図6a】図6a〜6eは、検出器の検出器アレイに作成された画像のそれぞれの概略図であり、各画像は、図4のフィルタホイール上のそれぞれのフィルタを通してフィルタリングされた光シグナルに対応する。
【図6b】図6a〜6eは、検出器の検出器アレイに作成された画像のそれぞれの概略図であり、各画像は、図4のフィルタホイール上のそれぞれのフィルタを通してフィルタリングされた光シグナルに対応する。
【図6c】図6a〜6eは、検出器の検出器アレイに作成された画像のそれぞれの概略図であり、各画像は、図4のフィルタホイール上のそれぞれのフィルタを通してフィルタリングされた光シグナルに対応する。
【図6d】図6a〜6eは、検出器の検出器アレイに作成された画像のそれぞれの概略図であり、各画像は、図4のフィルタホイール上のそれぞれのフィルタを通してフィルタリングされた光シグナルに対応する。
【図6e】図6a〜6eは、検出器の検出器アレイに作成された画像のそれぞれの概略図であり、各画像は、図4のフィルタホイール上のそれぞれのフィルタを通してフィルタリングされた光シグナルに対応する。
【図6f】図6fは、検出器による3つのシグナル読み取りの間の、図4のフィルタホイールの各フィルタについての蛍光強度曲線を示す、電気泳動図の概略表現である。
【図6g】図6gは、多成分について整列された形式での、図6fの強度曲線の概略表現である。
【図6h】図6hは、図6fに示される読み取りに基づく、図4のシステムにおいて使用され得る異なる5種類のマーカーについての多成分光度曲線の概略表現である。
【図6i】図6iは、4つの例示的なマーカーについての、励起効率対波長のグラフである。
【図6j】図6jは、図6iの例示的なマーカーの、蛍光強度対波長のグラフである。
【図7】図7は、フィルタホイール上のフィルタおよびオフセットシステムと共に、多色照射源を連続的に使用するための、種々の実施形態に従う電気泳動配置の、部分的に断面の上平面図である。
【図8】図8は、図7の配置を使用して、検出器の検出器アレイにおいて作成された画像の概略図である。
【図9a】図9aは、本発明のさらに別の実施形態において使用される、1対のLEDについての、相対励起強度対波長のグラフであり、これらのLEDは、異なる色であり、そして検出ゾーンを同時に照射するために使用される。
【図9b】図9bは、図9aのLEDからの光を調節するために使用される調節フィルタについての、%透過対波長を示すグラフである。
【図9c】図9cは、図9aのLEDからの光によって励起されたマーカーによって生成された光シグナルをフィルタリングするために使用される帯域フィルタについての、%透過対波長を示すグラフである。
【図9d】図9dは、図9cの帯域フィルタを通してフィルタリングされた光についての、相対発光強度対波長を示すグラフである。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態に従う、それぞれのウィンドウを提示するために選択的にマスクされた3つのチャネルを示す、照射ゾーンの概略上平面図である。
【図11】図11は、検出器アレイの概略図であり、この検出器アレイは、図10のチャネルのそれぞれのウィンドウから放出された光シグナルと共に使用するために、それぞれのフレームに分離されている。
【図12a】図12aは、図11に示される検出器アレイのフレームの1つの部分切取図である。
【図12b】図12bは、図12aに示されるフレームの幅全体の、1ピクセルあたりの積分の割合を示すグラフである。
Claims (87)
- サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
検出ゾーンを有する、1つ以上のチャネル;
該検出ゾーンを非干渉性の放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;
該検出ゾーンにおいて、該放射線によって励起されたマーカーから放出された光シグナルを収集するために配置された検出器アレイであって、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;および
該検出器アレイに結合されたシステムであって、該検出器アレイの出力における電荷を読み取る前に、該電荷を蓄積することによって、該検出器アレイにおける該光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分を実施するための、システム、
を備える、装置。 - 前記時間遅延積分を実施するためのシステムが、以下:(a)前記検出器アレイにおける前記電荷をシフトさせること、および(b)該検出器アレイおよび前記検出ゾーンからの光シグナルを、互いに対して移動させること、のうちの少なくとも1つによって、該電荷を蓄積する、請求項1に記載の装置。
- 前記1つ以上の照射源が、1つ以上の発光ダイオードを備える、請求項1に記載の装置。
- 前記検出ゾーンと前記検出器アレイとの間に配置された、変調光学素子をさらに備え、該変調光学素子が、平行化レンズおよび再画像化レンズを有するリレーレンズシステムを備える、請求項1に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記1つ以上の照射源と前記検出ゾーンとの間に配置された調節フィルタをさらに備える、請求項4に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記調節フィルタと前記検出ゾーンとの間に配置された集光レンズをさらに備える、請求項5に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記集光レンズと前記再画像化レンズとの間に配置された透過型回折格子をさらに備える、請求項4に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記検出ゾーンと前記検出器アレイとの間に配置された光シグナルのみをフィルタリングするためのフィルタをさらに備える、請求項4に記載の装置。
- サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
検出ゾーンを有する、1つ以上のチャネル;
該検出ゾーンを放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;
該検出ゾーンにおいて該放射線によって励起されたマーカーから放出される光シグナルを収集するために配置された、検出器アレイであって、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;および
該検出器アレイに結合されたシステムであって、該検出器アレイの出力における電荷を読み取る前に、該電荷を蓄積することによって、該検出器アレイにおける該光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分を実施するためのシステムであり、該システムは、該検出器アレイおよび該検出ゾーンからの光シグナルを互いに対して移動させることによって、該時間遅延積分を実施する、システム、
を備える、装置。 - サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
検出ゾーンを有する、1つ以上のチャネル;
該検出ゾーンを放射線で照射するために配置された、1つ以上の照射源;
該検出ゾーンにおいて、該放射線によって励起されたマーカーから放出される光シグナルを収集するために配置された、検出器アレイであって、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;
該検出器アレイに結合されたシステムであって、該検出器アレイの出力における電荷を読み取る前に、該電荷を蓄積することによって、該検出器における該光シグナルに対応する電荷の時間遅延積分を実施するための、システム;および
該検出ゾーンと該検出器アレイとの間に配置された、再画像化レンズであって、該検出器アレイによって、該光シグナルによって作成された画像が収集される前に、該画像を光学的に反転させるための、再画像化レンズ、
を備える、装置。 - 前記時間遅延積分を実施するためのシステムが、前記検出器アレイにおいて電荷をシフトさせること、および該検出器アレイと該検出ゾーンからの光シグナルを互いに対して移動させることの少なくとも1つによって、該電荷を蓄積する、請求項10に記載の装置。
- サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;
該少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、分析物を含有するサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するためのものであり、各分析物バンドが、対応するマーカーの存在によって検出可能である、分離システム;
少なくとも1つの照射源であって、非干渉性の放射線を放出するためのものであり、そして該少なくとも1つのチャネルの該検出ゾーンを照射し、これによって、対応する分析物を表す光シグナルを放出する、該放射線に応答性のマーカーを励起させるためのものである、少なくとも1つの照射源;
検出器アレイであって、該マーカーによって生成された光シグナルを収集するため、および該光シグナルに対応する電荷を生成するために配置されており、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;
該少なくとも1つの照射源と該検出器アレイとの間で、光を変調するための、変調光学素子;ならびに
時間遅延積分システムであって、該検出器アレイの出力に蓄積された電荷を読み取る前に、該検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の蓄積を実施するためのものであり、該蓄積が、該検出ゾーンを少なくとも部分的に横切って移動する、該少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間に実施される、時間遅延積分システム、
を備える、装置。 - 前記時間遅延積分システムが、以下:(a)前記検出器アレイにおいて前記電荷を移動させること、および(b)該検出器アレイおよび前記検出ゾーンからの光シグナルを、互いに対して移動させること、のうちの少なくとも1つによって、該電荷を蓄積する、請求項12に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの照射源が、少なくとも1つの発光ダイオードを備える、請求項12に記載の装置。
- サンプルをさらに備え、該サンプルは、マーカーで標識され少なくとも1つの分析物を内部に含有し、そして移動媒体と接触している、請求項12に記載の装置。
- 前記マーカーが色素マーカーである、請求項12に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記少なくとも1つの照射源の各照射源に対してそれぞれの調節フィルタを備え、各それぞれの調節フィルタが、該少なくとも1つの照射源によって放出される予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって調節された光を生成するために効果的であり、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源のそれぞれに応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長である、請求項12に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記検出ゾーンに前記調節された光を集光するための光学系を備える、請求項17に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記検出ゾーンからの光を平行化し、これによって平行光を生成するための光学系を備える、請求項12に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記少なくとも1つの照射源の各照射源に対する、それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つを備え、該それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つの各々が、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの部分に対応する検出ゾーンからの、予め決定された波長の光を、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するために効果的である、請求項12に記載の装置。
- 前記光シグナルの前記波長の部分が、ピーク強度の各側の波長の約5%と約20%との間で、前記関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルのピーク強度に近い波長の範囲に対応する、請求項20に記載の装置。
- 前記光シグナルの前記波長の部分が、前記放出される光シグナルのピーク強度の強度の約半分に位置する前記関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルのピーク強度に近い波長の範囲に対応する、請求項20に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの照射源が、単一の発光ダイオードを備え、前記装置が、前記光シグナルをスペクトル的に分配し、これによって、スペクトル的に分配された光を生成する機構をさらに備える、請求項12に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、以下:
前記少なくとも1つの照射源の各照射源に対する、それぞれの調節フィルタであって、各それぞれの調節フィルタは、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源によって放出される予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって、調節された光を生成するために効果的であり、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源に応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長である、調節フィルタ;
調節された光を前記検出ゾーンに集光するための、光学系;および
前記少なくとも1つの照射源の各々に対する、それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つであって、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの部分に対応する検出ゾーンからの、予め決定された波長の光シグナルを、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するためのものである、それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つ、
を備える、請求項12に記載の装置。 - 前記変調光学素子が、前記検出ゾーンからの光を平行化し、これによって、平行光を生成するための光学系をさらに備える、請求項24に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記フィルタリングされた光を前記検出器アレイに集光するための再画像化光学系をさらに備える、請求項24に記載の装置。
- 請求項20に記載の装置であって:
前記少なくとも1つの照射源が、複数の発光ダイオードを備え、各発光ダイオードが、それぞれの予め決定された周波数範囲の光を放出し;そして
前記それぞれの帯域フィルタが、複数の帯域フィルタを備え、各帯域フィルタが、該複数の発光ダイオードのそれぞれ1つに関連し、各それぞれの帯域フィルタが、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの波長の部分に対応する、前記検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に通し、これによって、フィルタリングされた光を生成するために効果的である、
装置。 - 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、該各それぞれの帯域フィルタの関数として、予め決定された量だけ空間的にオフセットさせるためのオフセットシステムをさらに備え、その結果、前記検出器アレイ上の画像が、互いに空間的にオフセットした電荷によって作成される、請求項27に記載の装置。
- 前記オフセットシステムが、複数のオフセット機構を備え、各オフセット機構が、前記帯域フィルタのそれぞれ1つに関連している、請求項28に記載の装置。
- 各オフセット機構が、ガラス板、格子、およびミラーの1つを備える、請求項29に記載の装置。
- 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、予め決定された量だけ空間的にオフセットさせるために、前記オフセットシステムが、前記検出器アレイ、前記変調光学素子、および前記検出ゾーンの、互いに対する少なくとも1つの並進移動を生じさせるよう適合されている、請求項28に記載の装置。
- 前記オフセットシステムが、前記検出器アレイ、前記変調光学素子、および前記検出ゾーンの少なくとも1つの、予め決定された量での互いに対する並進移動を生じさせるように適合されている、請求項31に記載の装置。
- フィルタホイールをさらに備え、前記帯域フィルタが、該フィルタホイールに配置されており、該各それぞれの帯域フィルタに関連するマーカーのセットによって、前記検出ゾーンから放出された、フィルタリングされた光について、各それぞれの帯域フィルタが、該検出ゾーンに対して選択的に配置可能である、請求項27に記載の装置。
- 前記複数の発光ダイオードが、少なくとも4つの発光ダイオードを備える、請求項28に記載の装置。
- 前記時間遅延積分システムが、前記検出器アレイの出力における蓄積された電荷をフレームごとの基礎で読み取るように該検出器アレイを制御するように適合されており、各フレームが、前記積分時間の間に該検出器アレイに蓄積された電荷に対応し、そして前記帯域フィルタの関連する1つを通して前記光シグナルをフィルタリングすることによって生成される、請求項27に記載の装置。
- 前記検出器アレイが、二次元フレーム移動電荷結合素子を備える、請求項35に記載の装置。
- 前記時間遅延積分システムが、前記検出器アレイの出力における蓄積した電荷を連続的な基礎で読み取るように該検出器アレイを制御するよう適合されている、請求項27に記載の装置。
- 照射ホイールをさらに備え、前記複数の発光ダイオードが、該照射ホイール上に配置されており、各それぞれの発光ダイオードが、前記検出ゾーンを所定の範囲の波長で照射するために選択的にさらに配置可能である、請求項37に記載の装置。
- 請求項33に記載の装置であって:
前記時間遅延積分システムが、前記検出器アレイの出力における蓄積した電荷を連続的な基礎で読み取るように該検出器アレイを制御するよう適合されており;そして
該装置が、さらに、以下:
照射ホイールであって、前記複数の発光ダイオードが、該照射ホイール上に配置されており、各それぞれの発光ダイオードが、前記検出ゾーンを照射するためにさらに選択的に配置可能である、照射ホイール;および
前記フィルタホイールおよび該照射ホイールをデューティーサイクリングするための機構であって、各照射時間間隔の間に、該発光ダイオードの任意の組み合わせによって、該検出ゾーンの照射に対応する該検出器アレイの変化を生じさせるための、機構、
を備える、装置。 - 前記検出器アレイが、二次元電荷結合素子を備える、請求項12に記載の装置。
- 請求項12に記載の装置であって:
前記少なくとも1つのチャネルが、複数のチャネルを備え;
前記少なくとも1つの照射源が、該複数のチャネルを同時に照射するよう適合された、複数の発光ダイオードを備え;そして
該装置が、該チャネルを選択的にマスクするためのマスクを備え、その結果、該チャネルのそれぞれの検出ゾーンからの光シグナルが異なる、
装置。 - サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
検出ゾーンを内部に有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;
分析物を含有するサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための、該少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、各分析物バンドが、対応するマーカーの存在によって検出可能である、分離システム;
少なくとも1つの照射源であって、該少なくとも1つのチャネルの検出ゾーンを放射線で照射し、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出する、該放射線に応答性のマーカーを励起させるために配置される、照射源;
検出器アレイであって、該マーカーによって生成した光シグナルを収集するため、および該光シグナルに対応する電荷を生成するために配置されており、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;
変調光学素子であって、該少なくとも1つの照射源と該検出器アレイとの間で光を変調するための、変調光学素子;ならびに
時間遅延積分システムであって、該検出器アレイの出力における蓄積した電荷を読み取る前に、該検出器アレイにおける少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の蓄積を実施するためのものであり、該蓄積が、該検出器アレイおよび該少なくとも1つの検出ゾーンおよび該変調光学素子を互いに対して移動させることによって、該少なくとも1つの所定の分析物バンドが、該検出ゾーンを横切って移動する積分時間の間に実施される、時間遅延積分システム、
を備える、装置。 - 前記時間遅延積分システムが、前記検出器アレイに結合されたシステムを備え、該システムが、前記検出ゾーンおよび前記変調光学素子の少なくとも1つに対して、該検出ゾーンを横切る前記分析物バンドの移動に同期した速度で、前記検出器アレイを移動させるためのものである、請求項42に記載の装置。
- 前記時間遅延積分システムが、前記検出ゾーンに結合されたシステムを備え、該結合されたシステムが、該検出ゾーンおよび前記調節光学素子の少なくとも1つを、前記検出器アレイに対して、該検出ゾーンを横切る前記分析物バンドの移動に同期する速度で移動させるためのものである、請求項42に記載の装置。
- サンプルをさらに備え、該サンプルは、マーカーで標識された少なくとも1つの分析物を内部に含有し、そして移動媒体と接触している、請求項42に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、以下:
前記少なくとも1つの照射源の各照射源に対する、それぞれの調節フィルタであって、各それぞれの調節フィルタは、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源によって放出される予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって、調節された光を生成するために効果的であり、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源に応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長である、調節フィルタ;
調節された光を前記検出ゾーンに集光するための、光学系;および
該少なくとも1つの照射源の各々の照射源に対する、それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つであって、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの部分に対応する検出ゾーンからの、予め決定された波長の光シグナルを、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するためのものである、ロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つ、
を備える、請求項42に記載の装置。 - 前記変調光学素子が、前記検出ゾーンからの光を平行化し、これによって、平行光を生成するための光学系をさらに備える、請求項46に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、前記フィルタリングされた光を前記検出器アレイに集光するための再画像化光学系をさらに備える、請求項46に記載の装置。
- 請求項42に記載の装置であって:
前記少なくとも1つの照射源が、複数の発光ダイオードを備え、各発光ダイオードが、予め決定された周波数範囲で光を放出し;そして
前記変調光学素子が、複数の帯域フィルタを備え、各帯域フィルタが、該発光ダイオードのそれぞれ1つに関連し、各それぞれの帯域フィルタが、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの波長の部分に対応する、該検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するために効果的である、
装置。 - 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、該各それぞれの帯域フィルタの関数として、予め決定された量だけ空間的にオフセットさせるためのオフセットシステムをさらに備え、その結果、前記検出器アレイ上の画像が、互いに空間的にオフセットした電荷によって生成される、請求項49に記載の装置。
- サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
検出ゾーンを内部に有する少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材;
分析物を含有するサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための、該少なくとも1つのチャネルに結合された分離システムであって、各分析物バンドが、対応するマーカーの存在によって検出可能である、分離システム;
少なくとも1つの照射源であって、該少なくとも1つのチャネルの検出ゾーンを放射線で照射し、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出する、該放射線に応答性のマーカーを励起させるために配置され、該光シグナルが、一緒になって、該検出ゾーンを横切って移動する分析物バンドに対応する画像を形成する、照射源;
検出器アレイであって、該マーカーによって生成した光シグナルを収集するため、および該光シグナルに対応する電荷を生成するために配置されており、該検出器アレイは、出力を有する、検出器アレイ;
該検出ゾーンと該検出器アレイとの間に配置された、再画像化光学系であって、該光シグナルによって作成される画像が該検出器アレイによって収集される前に、該画像を光学的に反転させるための、再画像化光学系;
変調光学素子であって、該少なくとも1つの照射源と該検出器アレイとの間で光を変調するための、変調光学素子;ならびに
時間遅延積分システムであって、該検出器アレイの出力における蓄積した電荷を読み取る前に、該検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷の蓄積を実施するためのものであり、該蓄積が、該少なくとも1つの所定の分析物バンドが、該検出ゾーンを横切って移動する積分時間の間に実施される、時間遅延積分システム、
を備える、装置。 - 前記時間遅延積分を実施するためのシステムが、前記検出器アレイにおいて電荷をシフトさせること、および該検出器アレイと該検出ゾーンからの光シグナルを互いに対して移動させることの少なくとも1つによって、該電荷を蓄積する、請求項51に記載の装置。
- サンプルをさらに備え、該サンプルは、マーカーで標識され少なくとも1つの分析物を内部に含有し、そして移動媒体と接触している、請求項52に記載の装置。
- 前記変調光学素子が、以下:
前記少なくとも1つの照射源の各照射源に対する、それぞれの調節フィルタであって、各それぞれの調節フィルタは、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源によって放出される予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって、調節された光を生成するために効果的であり、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源に応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長である、調節フィルタ;
調節された光を前記検出ゾーンに集光するための、光学系;
該検出ゾーンからの光を平行化し、これによって、平行光を生成するための、光学系;および
前記少なくとも1つの照射源の各々の照射源に対する、それぞれのロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つであって、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの部分に対応する検出ゾーンからの、予め決定された波長の光シグナルを、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するためのものである、ロングパスフィルタおよびそれぞれの帯域フィルタの少なくとも1つ、
を備える、請求項52に記載の装置。 - 前記再画像化光学系が、前記検出器アレイ上に前記フィルタリングされた光を集光するために効果的である、請求項54に記載の装置。
- 請求項52に記載の装置であって:
前記少なくとも1つの照射源が、複数の発光ダイオードを備え、各発光ダイオードが、予め決定された周波数範囲で光を放出し;そして
前記変調光学素子が、複数の帯域フィルタを備え、各帯域フィルタが、該発光ダイオードのそれぞれ1つに関連し、各それぞれの帯域フィルタが、関連するセットのマーカーによって放出される光シグナルの波長の部分に対応する、前記検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に通過させ、これによって、フィルタリングされた光を生成するために効果的である、
装置。 - 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、該各それぞれの帯域フィルタの関数として、予め決定された量だけ空間的にオフセットさせるためのオフセットシステムをさらに備え、その結果、前記検出器アレイ上の画像が、互いに空間的にオフセットした電荷によって作成される、請求項56に記載の装置。
- サンプル中の分析物を検出するための方法であって、以下の工程:
内部に検出ゾーンを有する、少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材を提供する工程;
移動媒体を、該少なくとも1つのチャネル内に提供する工程;
分析物を含有し、そして該移動媒体に接触して配置されたサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離する工程であって、各分析物バンドが、マーカーの存在によって検出可能である、工程;
少なくとも1つの照射源を使用して、該検出ゾーンを非干渉性の放射線で照射する工程であって、これによって、対応する分析物を示す光シグナルを放出するために、該放射線に応答性のマーカーを励起させる、工程;
検出器アレイにおける該光シグナルを収集することによって、該マーカーによって生成した光シグナルを検出し、該検出器アレイにおいて、該光シグナルに対応する電荷を生成する工程;
該少なくとも1つの照射源と該検出器アレイとの間で、光を変調する工程;
該検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間、該検出器アレイにおける、該少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷を蓄積することによって、該検出器アレイにおける光シグナルの時間遅延積分を実施する工程;および
該蓄積した電荷を読み取る工程、
を包含する、方法。 - 前記検出器アレイにおける電荷を蓄積する工程が、該検出器アレイにおける電荷をシフトさせる工程、および該検出器アレイと前記検出ゾーンからの該光シグナルとを互いに対して移動させる工程の、少なくとも1つを包含する、請求項58に記載の方法。
- サンプルを提供する工程をさらに包含し、該サンプルは、マーカーで標識された少なくとも1つの分析物を内部に含有し、そして前記移動媒体に接触している、請求項58に記載の方法。
- 前記変調する工程が、以下:
前記少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源によって放出される、予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって、調節された光を生成する工程であって、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源の該それぞれの1つに応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長のものである、工程;
該調節された光を前記検出ゾーン上に集光する工程;
該検出ゾーンからの光を平行化し、これによって、平行光を生成する工程;および
関連するセットのマーカーによって放出された光シグナルの部分の波長に対応する、該検出ゾーンからの予め決定された波長の光シグナルを、実質的に排他的に通過させることによって、該検出ゾーンからの光をフィルタリングし、これによって、フィルタリングされた光を生成する工程、
を包含する、請求項58に記載の方法。 - 前記フィルタリングされた光を前記検出器アレイ上に集光する工程をさらに包含する、請求項61に記載の方法。
- 請求項58に記載の方法であって:
前記少なくとも1つの照射源が、複数の発光ダイオードを備え、各発光ダイオードが、予め決定された周波数範囲の光を放出し;そして
該方法が、複数の帯域フィルタを提供する工程をさらに包含し、各帯域フィルタが、該発光ダイオードのそれぞれ1つに関連し、各それぞれの帯域フィルタが、関連するマーカーのセットによって放出された光シグナルの波長の部分に対応する、該検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に透過させることによって、該検出ゾーンからの光をフィルタリングし、これによって、フィルタリングされた光を生成するために有効である、方法。 - 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、前記各それぞれの帯域フィルタの関数として、予め決定された量で空間的にオフセットさせる工程をさらに包含し、その結果、該検出器アレイ上の画像が、互いから空間的にオフセットされた電荷によって作成される、請求項63に記載の方法。
- サンプル中の分析物を検出するための方法であって、以下の工程:
内部に検出ゾーンを有する、少なくとも1つのチャネルを規定する、チャネル規定部材を提供する工程;
移動媒体を、該少なくとも1つのチャネル内に提供する工程;
分析物を含有し、そして該移動媒体に接触して配置されたサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離する工程であって、各分析物バンドが、マーカーの存在によって検出可能である、工程;
対応する分析物を示す光シグナルを放出するために、該放射線に応答性のマーカーを励起させるような波長の放射線を発生させる少なくとも1つの照射源を使用して、該検出ゾーンを照射する工程;
検出器アレイで該光シグナルを収集することによって、該マーカーによって生成された光シグナルを検出し、該光シグナルに対応する検出器アレイにおいて電荷を生成する工程;
変調光学素子を使用して、該少なくとも1つの照射源と該検出器アレイとの間で、光を変調する工程;
該検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間、該検出器アレイにおける、少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷を蓄積することによって、該検出器アレイにおける光シグナルの時間遅延積分を実施する工程であって、該蓄積が、該検出器アレイと、該検出ゾーンおよび該変調光学素子の少なくとも1つを、互いに対して移動させることによって実施される、工程;ならびに
該蓄積した電荷を読み取る工程、
を包含する、方法。 - サンプルを提供する工程をさらに包含し、該サンプルは、マーカーで標識された少なくとも1つの分析物を内部に含有し、そして前記移動媒体に接触している、請求項65に記載の方法。
- 前記変調する工程が、以下:
前記少なくとも1つの照射源のそれぞれの照射源によって放出される、予め決定された波長の光を実質的に遮断し、これによって、調節された光を生成する工程であって、該予め決定された波長が、該少なくとも1つの照射源の該それぞれの1つに応答性のマーカーの発光スペクトルと重ならない波長のものである、工程;
該調節された光を前記検出ゾーン上に集光する工程;
該検出ゾーンからの光を平行化し、これによって、平行光を生成する工程;および
関連するセットのマーカーによって放出された光シグナルの部分の波長に対応する、該検出ゾーンからの予め決定された波長の光シグナルを、実質的に排他的に通過させることによって、該検出ゾーンからの光をフィルタリングし、これによって、フィルタリングされた光を生成する工程、
を包含する、請求項65に記載の方法。 - 前記フィルタリングされた光を前記検出器アレイ上に集光する工程をさらに包含する、請求項67に記載の方法。
- 請求項67に記載の方法であって:
前記少なくとも1つの照射源が、複数の発光ダイオードを備え、各発光ダイオードが、予め決定された周波数範囲の光を放出し;そして
該方法が、複数の帯域フィルタを提供する工程をさらに包含し、各帯域フィルタが、該発光ダイオードのそれぞれ1つに関連し、各それぞれの帯域フィルタが、関連するマーカーのセットによって放出された光シグナルの波長の部分に対応する、該検出ゾーンからの予め決定された波長の光を、実質的に排他的に透過させることによって、該検出ゾーンからの光をフィルタリングし、これによって、フィルタリングされた光を生成するために有効である、方法。 - 各それぞれの帯域フィルタからのフィルタリングされた光を、該各それぞれの帯域フィルタの関数として、予め決定された量で空間的にオフセットさせる工程をさらに包含し、その結果、前記検出器アレイ上の画像が、互いから空間的にオフセットされた電荷によって作成される、請求項69に記載の方法。
- サンプル中の分析物を検出するための装置であって、以下:
内部に検出ゾーンを有する少なくとも1つのチャネルを規定する手段;
分析物を含有し、そして該少なくとも1つのチャネル内に配置された移動媒体と接触して配置されるサンプルを、該少なくとも1つのチャネルに沿って移動する分析物バンドに分離するための手段であって、各分析物バンドが、マーカーの存在によって検出可能である、手段;
該検出ゾーンを非干渉性の放射線で照射するための手段であって、これによって、該放射線に応答性であり、対応する分析物を示す光シグナルを放出するマーカーを励起させる、手段;
該光シグナルを収集することによって該光シグナルを検出するための手段であって、これによって、該光シグナルに対応する電荷を生成させるための、手段;
該検出ゾーンを横切って移動する少なくとも1つの所定の分析物バンドの積分時間の間、該検出器アレイにおける、該少なくとも1つの所定の分析物バンドに関連する光シグナルに対応する電荷を蓄積することによって、該検出器アレイにおける該光シグナルの時間遅延積分を実施するための手段;および
該蓄積された電荷を読み取るための手段、
を備える、装置。 - 分析物を検出するための装置であって、以下:
複数の細長チャネル;
非干渉性光源;
該光源から該チャネルへと延びる、励起光通路;
該励起光通路に沿って配置された、集光光学素子;および
該チャネルに光学的に結合された電荷結合素子、
を備え、該電荷結合素子が、時間遅延積分モードで作動するよう構成されている、装置。 - 前記チャネルが、キャピラリー管または溝付プレートによって規定されている、請求項72に記載の装置。
- 前記チャネルによって支持された分離媒体をさらに備える、請求項72に記載の装置。
- 同程度に延長する少なくとも4つのチャネルを備える、請求項72に記載の装置。
- 前記電荷結合素子と前記チャネルとの間に延びる光路に沿って配置された変調光学素子をさらに備える、請求項72に記載の装置。
- 前記光源が、発光ダイオードである、請求項72に記載の装置。
- 分析物を検出するための装置であって、以下:
複数の細長チャネルであって、各細長チャネルが、入口端部および出口端部を有する、細長チャネル;
(i)該チャネルに沿って、および(ii)該チャネルの外側で、該入口端部と反対側の該出口端部の側において、の一方または両方に位置する、検出ゾーン;
該検出ゾーンの少なくとも一部を非干渉性の光で照射するために構成された、非干渉性光源および関連する集光光学素子;ならびに
該検出ゾーンに光学的に結合された、電荷結合素子;
を備え、該電荷結合素子は、時間遅延積分モードで作動するよう構成されている、装置。 - 前記検出ゾーンが、前記チャネルに沿って位置する、請求項78に記載の装置。
- 前記検出ゾーンが、前記入口端部の反対側の前記出口端部の側で、前記チャネルの外側に位置する、請求項78に記載の装置。
- 同程度に延びる少なくとも4つのチャネルを備える、請求項78に記載の装置。
- 前記CCDと前記検出ゾーンとの間に延びる光路に沿って配置された変調光学素子をさらに備える、請求項78に記載の装置。
- 前記光源が、発光ダイオードである、請求項78に記載の装置。
- 分析物を検出するための装置であって、以下:
複数の分析物移動レーン;
非干渉性光源;
該光源から該分析物移動レーンへと延びる励起光通路であって、該光源が、非干渉性の光を、該励起光通路に沿って指向するよう配置されている、励起光通路;
時間遅延積分モードで作動するよう構成された、電荷結合素子;および
該分析物移動レーンおよび該電荷結合素子に光学的に結合された、蛍光発光通路、
を備える、装置。 - 同程度に延びる少なくとも4つの分析物移動レーンを備える、請求項84に記載の装置。
- 前記励起光通路および前記蛍光発光通路との一方または両方に沿って配置された、変調光学素子をさらに備える、請求項84に記載の装置。
- 前記光源が、発光ダイオードである、請求項84に記載の装置。
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