JP2004533983A - Co2からのオゾンの製造 - Google Patents
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Abstract
実質的に純粋な二酸化炭素を電極の間に通し、その際該電極は、それらを横切ってコロナ放電を生じさせるのに十分な電圧差をその間に有する工程を含む、オゾンの製造方法。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に純粋な二酸化炭素を用いるオゾンの製造に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾンの商業的製造においては、高純度の酸素または空気が、オゾン発生器に供給される。酸素分子の原子は、エネルギー源の作用下で解離し、オゾンとして再結合する。オゾンは、主として二つの方法、すなわち、電子的(コロナ放電)および光化学的(紫外光)方法で商業量で製造される。他の方法には、ホスフェート水溶液の高密度電気分解、および核反応器または放射性同位体からのβまたはγ線による酸素の照射が含まれる。
【0003】
Zadokらにより、酸素原子が、二酸化炭素を高周波照射で処理することによって生成されるであろうことが示された。シリカゲルに吸収されたオレフィンの存在下で酸素原子を生成することによって、オレフィンの酸化生成物が製造されることができる。(非特許文献1)を参照されたい。Willis(ウィリス)およびBindner(バインドナー)により、高線量率(1026〜1027eVg-1s-1)での照射によって二酸化炭素からオゾンを製造することが報告される。(非特許文献2)を参照されたい。別の研究には、少量のオゾンが、横励起大気CO2レーザーの運転中に製造されることが示される。(非特許文献3)を参照されたい。
【0004】
【非特許文献1】
「Nouveau Journal de Chimie」第6号、695頁、1982年
【非特許文献2】
「Can.J.Chem.」第48号、463頁、1970年
【非特許文献3】
「J.App.Phys.」第62号、1585頁、1987年
【非特許文献4】
「Ozone News」第26巻(第5号)、33頁、1998年
【非特許文献5】
「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」第17巻、970頁、1996年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気からのオゾンの生成は、オゾンが化学用途で用いられる場合には、問題がある。空気中の窒素のいくらかが、窒素酸化物に転化されるであろう。これは、ある種の化学物質と反応して、望ましくない硝酸化生成物を形成する可能性がある。高純度の酸素がオゾンに転化される場合には、転化は、最も効率のよいオゾン発生器においてさえ20%を超えない。オゾン含有ガスストリームが化学用途に用いられる場合には、オゾンは、殆ど全部が消費される。このことにより、酸素含有ガス混合物が、有機物質と接触して残される。これは、爆発災害をひき起こすであろう。対照的に、本発明は、酸素よりむしろ、実質的に純粋な二酸化炭素を用いることから、酸素および有機物質を含む潜在的な爆発性ガスは、オゾンが消費された後には、結果的に生じないであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、実質的に純粋な二酸化炭素を少なくとも一対の電極の間に通すことを含むオゾンの製造方法であって、該少なくとも一対の電極は、それらを横切ってコロナ放電を生じさせるのに十分な電圧差をそれらの間に有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、オゾンの生成方法である。本発明においては、実質的に純粋な二酸化炭素(CO2)が、商業的に入手可能なオゾン発生器に供給されて、オゾンが製造されることができる。現在、二つの方法、すなわち、コロナ放電および紫外光が、商業量でオゾンを製造するのに用いられる。本発明には、コロナ放電の使用が含まれる。
【0008】
コロナ放電には、二つの電極の間にガスを通す工程が含まれる。その際、該電極は、それらを横切って負荷された交流電圧を有する。一般に、陽極は、薄い金属電極(典型的にはアルミニウム、ニクロムまたは銀メッキ)を有するガラス(典型的にはホウ珪酸ガラス)からなる。これは、ガラスの表面にエッチングされるか、さもなければその上に載置される。陰極の接地電極は、典型的には、ステンレス鋼などの金属電極である。しばしば、商業的なコロナ放電装置には、多数の陽極および接地電極の対が含まれるであろう。電極対の間に通されるガスが二酸化炭素である場合には、電極対に負荷される電圧は、約5〜20kV(50〜3000Hz)であろう。低い電圧は、簡易性および信頼性の利点を有する。より高い電圧は、しばしば、より大きな出力効率をもたらす。商業的なオゾン発生器は、単一または二流体冷却された発生器であろう。(非特許文献4)、(非特許文献5)を参照されたい。
【0009】
用語「実質的に純粋な二酸化炭素」とは、本明細書に用いられるように、約5wt%未満の酸素を有する二酸化炭素を示すことを意味する。アルゴンおよびヘリウムなどの他のガスも、また存在するであろう。一般に、二酸化炭素原料材中の酸素の量は、いかなる系(オゾン/酸素混合物が選ばれた反応体と反応する反応器、反応器を出るガスの蒸気空間など)に対しても、爆発限界未満に保たれるであろう。
【0010】
オゾンは、製造されるや否や、それを直ちに反応させることが重要である。水処理の場合には、反応の一方法には、分散装置を用いてオゾンの小泡を循環水中に供給することが含まれる。他の方法は、オゾンを水の循環側のストリーム中に注入することである。
【0011】
シクロアルカンおよびシクロアルケンなどの有機化合物は、オゾンと反応されて、ケトンおよびアルコール生成物を製造することができる。例えば、シクロヘキサンは、オゾンと反応されて、シクロヘキサノンおよびシクロヘキサノールの混合物を製造することができる。
【0012】
二塩基酸は、シクロアルケン、シクロアルカノンまたはシクロアルカノールを、オゾンと反応させることによって製造されることができる。特に、C6〜C12のシクロアルケン、シクロアルカノンまたはシクロアルカノールが好ましい。特に好ましくは、C6およびC12化合物である。なぜなら、それらの反応は、重要なナイロン中間体(アジピン酸およびドデカン二酸)を製造するからである。
【0013】
本発明は、次の限定しない実施例によって説明される。
【実施例】
【0014】
(実施例1)
(オゾン発生器で二酸化炭素から製造されたオゾンによるシクロドデセンのオゾン分解)
この実施例には、本発明にしたがって製造されたオゾンを用いて、シクロドデセンをオゾニド中間体にオゾン分解し、続いて12−オキソ−ドデカン酸に転移させ、さらにドデカン二酸(有用なナイロン中間体)に酸化することが示される。
【0015】
オゾンを、ClearWater Tech,Inc.のCorona Discharge ozone genarator Model M−1500(240V、50/60Hz、1.0アンペア)を用いて生成した。シリンダーからの二酸化炭素を、100cm3/分でオゾン発生器に供給した。二酸化炭素は、MG Industries(ペンシルベニア州マルヴァーン)から得られた。それは、CO2が最低値99.99%と分析された。オゾン発生器を出た後、ガスストリームは、PCI Ozone & Control Systems,Inc. (ニュージャージー州西コールドウェル)製造のOzone Monitor Model HC−NEMA 12を用いて、オゾンレベルが分析された。オゾン濃度が定常状態に達した後、ストリームは、反応器槽に向けなおされた。反応器は、円筒形の槽であり、槽の底部にほぼ達する管を有し、そこを通ってオゾン含有ストリームが導入された。管の端部は、円筒形の焼結ガラスのガス分散管であった。反応器を出たガスは、ガス洗浄ボトルに向けられた。これは、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を有した。ガス洗浄ボトルには、ヨウ化カリウムの2%溶液が入れられた。反応器槽でオゾン化される物質が消費された際、オゾンは、洗浄ボトルを通して送られ、ヨウ化物をヨウ素に酸化し、溶液を黄色にした。ガスストリームは、次いで、オゾンモニターに向けなおされて、ガスストリーム中のその濃度が再度調べられた。
【0016】
反応槽に、酢酸35グラム、およびシクロドデセン(シクロドデセン96.8%およびシクロドデカン2.5%と分析された)6.0グラムを充填した。オゾン発生器からのガスを、上記のように、反応器を通して送った。反応器の温度を、運転中20〜24℃に保った。1020分後に、ヨウ化カリウム溶液が黄変した。これは、オゾンが、もはや全く消費されなかったことを示した。平均オゾン濃度は、実験の開始時および終了時におけるOzone Monitorの読みの平均値として計算され、0.905%であった。オゾン分解生成物を含む槽を、次いで、80℃に加熱し、一方酸素ガスを、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を通して3時間送った。この手順は、オゾニドおよびアルデヒド中間体生成物を酸性生成物に完全に酸化するのに必要であった。冷却した際、固形物が析出した。固形物を、ろ過によって分離し、減圧オーブン中で、80℃で18時間乾燥した。乾燥された固形物生成物には、較正液体クロマトグラフィによって測定して、ドデカン二酸3.00グラムが含まれた。固形物生成物を分離して得た液体ろ過物は、16.72グラムと秤量され、これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって、ドデカン二酸0.67グラムが含まれた。シクロドデセンからのドデカン二酸の収率は45.6%であった。
【0017】
(実施例2)
(比較例)
この実施例には、コロナ放電オゾン発生器において、実質的に純粋な二酸化炭素から生成されたオゾンというよりむしろ、相当量の酸素を含む二酸化炭素から生成されたオゾンによるシクロドデセンのオゾン分解が示される。
【0018】
実施例1に示される反応の構成により、シクロドデセン(シクロドデセン96.8%と分析され、バランスは、主としてシクロドデカンである)6.0グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器に供給されるガスは、MG Industries(ペンシルベニア州マルヴァーン)から得られた。それは、酸素が19.9%と分析され、バランスはCO2であった。オゾン発生器からのガスを、上記のように、反応器を通して送った。反応器の温度を、運転中18〜22℃に保った。263分後に、ヨウ化カリウム溶液が黄変した。これは、オゾンが、もはや全く消費されなかったことを示した。平均オゾン濃度は、実験の開始時および終了時におけるOzone Monitorの読みの平均値として計算され、3.57%であった。オゾン分解生成物を、次いで、80℃に加熱し、一方酸素ガスを、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を通して3時間送った。冷却した際、固形物が析出した。固形物を、ろ過によって分離し、減圧オーブン中で、80℃で18時間乾燥した。乾燥された固形物生成物には、較正液体クロマトグラフィによって測定して、ドデカン二酸3.34グラムが含まれた。固形物生成物を分離して得た液体ろ過物は、追加のドデカン二酸1.07グラムを含むことが見出された。シクロドデセンからのドデカン二酸の収率は59.79%であった。
【0019】
(実施例3)
(オゾン発生器で二酸化炭素から製造されたオゾンによるオレイン酸のオゾン分解)
この実施例には、本発明にしたがって製造されたオゾンを用いて、オレイン酸をオゾニド中間体にオゾン分解し、続いて転移させ、さらにノナン酸およびアゼライン酸に酸化することが示される。アゼライン酸は、有用なナイロン中間体である。これは、Emery Industries(オハイオ州シンシナティ)により、通常のオゾン分解によって商業的に製造される。
【0020】
実施例1に示される反応の構成および実験手順にしたがった。反応器には、オレイン酸(オレイン酸89.99%と分析された)10.89グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器からのガスを、反応器を通して1262分間送った。平均オゾン濃度は、0.89%と計算された。80℃で3時間酸素酸化した後、清澄な溶液を得た。これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって測定して、オレイン酸0.15グラム、ノナン酸3.85グラム、およびアゼライン酸4.74グラムが含まれた。オレイン酸からのアゼライン酸の収率は73.18%であった。
【0021】
(実施例4)
(比較例)
この実施例には、コロナ放電オゾン発生器において、実質的に純粋な二酸化炭素から生成されたオゾンというよりむしろ、相当量の酸素を含む二酸化炭素から生成されたオゾンによるオレイン酸のオゾン分解が示される。
【0022】
実施例1に示される反応の構成および実験手順にしたがった。オゾン発生器への原料ガスには、実施例2に示されるように、19.9%の酸素が含まれた。反応器には、オレイン酸(オレイン酸89.99%と分析された)10.89グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器からのガスストリームを、反応器を通して318分間送った。平均オゾン濃度は、3.47%と計算された。80℃で3時間酸素酸化した後、清澄な溶液を得た。これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって測定して、オレイン酸0.16グラム、ノナン酸4.07グラム、およびアゼライン酸4.97グラムが含まれた。オレイン酸からのアゼライン酸の収率は76.42%であった。
【0001】
本発明は、実質的に純粋な二酸化炭素を用いるオゾンの製造に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾンの商業的製造においては、高純度の酸素または空気が、オゾン発生器に供給される。酸素分子の原子は、エネルギー源の作用下で解離し、オゾンとして再結合する。オゾンは、主として二つの方法、すなわち、電子的(コロナ放電)および光化学的(紫外光)方法で商業量で製造される。他の方法には、ホスフェート水溶液の高密度電気分解、および核反応器または放射性同位体からのβまたはγ線による酸素の照射が含まれる。
【0003】
Zadokらにより、酸素原子が、二酸化炭素を高周波照射で処理することによって生成されるであろうことが示された。シリカゲルに吸収されたオレフィンの存在下で酸素原子を生成することによって、オレフィンの酸化生成物が製造されることができる。(非特許文献1)を参照されたい。Willis(ウィリス)およびBindner(バインドナー)により、高線量率(1026〜1027eVg-1s-1)での照射によって二酸化炭素からオゾンを製造することが報告される。(非特許文献2)を参照されたい。別の研究には、少量のオゾンが、横励起大気CO2レーザーの運転中に製造されることが示される。(非特許文献3)を参照されたい。
【0004】
【非特許文献1】
「Nouveau Journal de Chimie」第6号、695頁、1982年
【非特許文献2】
「Can.J.Chem.」第48号、463頁、1970年
【非特許文献3】
「J.App.Phys.」第62号、1585頁、1987年
【非特許文献4】
「Ozone News」第26巻(第5号)、33頁、1998年
【非特許文献5】
「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」第17巻、970頁、1996年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気からのオゾンの生成は、オゾンが化学用途で用いられる場合には、問題がある。空気中の窒素のいくらかが、窒素酸化物に転化されるであろう。これは、ある種の化学物質と反応して、望ましくない硝酸化生成物を形成する可能性がある。高純度の酸素がオゾンに転化される場合には、転化は、最も効率のよいオゾン発生器においてさえ20%を超えない。オゾン含有ガスストリームが化学用途に用いられる場合には、オゾンは、殆ど全部が消費される。このことにより、酸素含有ガス混合物が、有機物質と接触して残される。これは、爆発災害をひき起こすであろう。対照的に、本発明は、酸素よりむしろ、実質的に純粋な二酸化炭素を用いることから、酸素および有機物質を含む潜在的な爆発性ガスは、オゾンが消費された後には、結果的に生じないであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、実質的に純粋な二酸化炭素を少なくとも一対の電極の間に通すことを含むオゾンの製造方法であって、該少なくとも一対の電極は、それらを横切ってコロナ放電を生じさせるのに十分な電圧差をそれらの間に有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、オゾンの生成方法である。本発明においては、実質的に純粋な二酸化炭素(CO2)が、商業的に入手可能なオゾン発生器に供給されて、オゾンが製造されることができる。現在、二つの方法、すなわち、コロナ放電および紫外光が、商業量でオゾンを製造するのに用いられる。本発明には、コロナ放電の使用が含まれる。
【0008】
コロナ放電には、二つの電極の間にガスを通す工程が含まれる。その際、該電極は、それらを横切って負荷された交流電圧を有する。一般に、陽極は、薄い金属電極(典型的にはアルミニウム、ニクロムまたは銀メッキ)を有するガラス(典型的にはホウ珪酸ガラス)からなる。これは、ガラスの表面にエッチングされるか、さもなければその上に載置される。陰極の接地電極は、典型的には、ステンレス鋼などの金属電極である。しばしば、商業的なコロナ放電装置には、多数の陽極および接地電極の対が含まれるであろう。電極対の間に通されるガスが二酸化炭素である場合には、電極対に負荷される電圧は、約5〜20kV(50〜3000Hz)であろう。低い電圧は、簡易性および信頼性の利点を有する。より高い電圧は、しばしば、より大きな出力効率をもたらす。商業的なオゾン発生器は、単一または二流体冷却された発生器であろう。(非特許文献4)、(非特許文献5)を参照されたい。
【0009】
用語「実質的に純粋な二酸化炭素」とは、本明細書に用いられるように、約5wt%未満の酸素を有する二酸化炭素を示すことを意味する。アルゴンおよびヘリウムなどの他のガスも、また存在するであろう。一般に、二酸化炭素原料材中の酸素の量は、いかなる系(オゾン/酸素混合物が選ばれた反応体と反応する反応器、反応器を出るガスの蒸気空間など)に対しても、爆発限界未満に保たれるであろう。
【0010】
オゾンは、製造されるや否や、それを直ちに反応させることが重要である。水処理の場合には、反応の一方法には、分散装置を用いてオゾンの小泡を循環水中に供給することが含まれる。他の方法は、オゾンを水の循環側のストリーム中に注入することである。
【0011】
シクロアルカンおよびシクロアルケンなどの有機化合物は、オゾンと反応されて、ケトンおよびアルコール生成物を製造することができる。例えば、シクロヘキサンは、オゾンと反応されて、シクロヘキサノンおよびシクロヘキサノールの混合物を製造することができる。
【0012】
二塩基酸は、シクロアルケン、シクロアルカノンまたはシクロアルカノールを、オゾンと反応させることによって製造されることができる。特に、C6〜C12のシクロアルケン、シクロアルカノンまたはシクロアルカノールが好ましい。特に好ましくは、C6およびC12化合物である。なぜなら、それらの反応は、重要なナイロン中間体(アジピン酸およびドデカン二酸)を製造するからである。
【0013】
本発明は、次の限定しない実施例によって説明される。
【実施例】
【0014】
(実施例1)
(オゾン発生器で二酸化炭素から製造されたオゾンによるシクロドデセンのオゾン分解)
この実施例には、本発明にしたがって製造されたオゾンを用いて、シクロドデセンをオゾニド中間体にオゾン分解し、続いて12−オキソ−ドデカン酸に転移させ、さらにドデカン二酸(有用なナイロン中間体)に酸化することが示される。
【0015】
オゾンを、ClearWater Tech,Inc.のCorona Discharge ozone genarator Model M−1500(240V、50/60Hz、1.0アンペア)を用いて生成した。シリンダーからの二酸化炭素を、100cm3/分でオゾン発生器に供給した。二酸化炭素は、MG Industries(ペンシルベニア州マルヴァーン)から得られた。それは、CO2が最低値99.99%と分析された。オゾン発生器を出た後、ガスストリームは、PCI Ozone & Control Systems,Inc. (ニュージャージー州西コールドウェル)製造のOzone Monitor Model HC−NEMA 12を用いて、オゾンレベルが分析された。オゾン濃度が定常状態に達した後、ストリームは、反応器槽に向けなおされた。反応器は、円筒形の槽であり、槽の底部にほぼ達する管を有し、そこを通ってオゾン含有ストリームが導入された。管の端部は、円筒形の焼結ガラスのガス分散管であった。反応器を出たガスは、ガス洗浄ボトルに向けられた。これは、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を有した。ガス洗浄ボトルには、ヨウ化カリウムの2%溶液が入れられた。反応器槽でオゾン化される物質が消費された際、オゾンは、洗浄ボトルを通して送られ、ヨウ化物をヨウ素に酸化し、溶液を黄色にした。ガスストリームは、次いで、オゾンモニターに向けなおされて、ガスストリーム中のその濃度が再度調べられた。
【0016】
反応槽に、酢酸35グラム、およびシクロドデセン(シクロドデセン96.8%およびシクロドデカン2.5%と分析された)6.0グラムを充填した。オゾン発生器からのガスを、上記のように、反応器を通して送った。反応器の温度を、運転中20〜24℃に保った。1020分後に、ヨウ化カリウム溶液が黄変した。これは、オゾンが、もはや全く消費されなかったことを示した。平均オゾン濃度は、実験の開始時および終了時におけるOzone Monitorの読みの平均値として計算され、0.905%であった。オゾン分解生成物を含む槽を、次いで、80℃に加熱し、一方酸素ガスを、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を通して3時間送った。この手順は、オゾニドおよびアルデヒド中間体生成物を酸性生成物に完全に酸化するのに必要であった。冷却した際、固形物が析出した。固形物を、ろ過によって分離し、減圧オーブン中で、80℃で18時間乾燥した。乾燥された固形物生成物には、較正液体クロマトグラフィによって測定して、ドデカン二酸3.00グラムが含まれた。固形物生成物を分離して得た液体ろ過物は、16.72グラムと秤量され、これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって、ドデカン二酸0.67グラムが含まれた。シクロドデセンからのドデカン二酸の収率は45.6%であった。
【0017】
(実施例2)
(比較例)
この実施例には、コロナ放電オゾン発生器において、実質的に純粋な二酸化炭素から生成されたオゾンというよりむしろ、相当量の酸素を含む二酸化炭素から生成されたオゾンによるシクロドデセンのオゾン分解が示される。
【0018】
実施例1に示される反応の構成により、シクロドデセン(シクロドデセン96.8%と分析され、バランスは、主としてシクロドデカンである)6.0グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器に供給されるガスは、MG Industries(ペンシルベニア州マルヴァーン)から得られた。それは、酸素が19.9%と分析され、バランスはCO2であった。オゾン発生器からのガスを、上記のように、反応器を通して送った。反応器の温度を、運転中18〜22℃に保った。263分後に、ヨウ化カリウム溶液が黄変した。これは、オゾンが、もはや全く消費されなかったことを示した。平均オゾン濃度は、実験の開始時および終了時におけるOzone Monitorの読みの平均値として計算され、3.57%であった。オゾン分解生成物を、次いで、80℃に加熱し、一方酸素ガスを、円筒形の焼結ガラスのガス分散管を通して3時間送った。冷却した際、固形物が析出した。固形物を、ろ過によって分離し、減圧オーブン中で、80℃で18時間乾燥した。乾燥された固形物生成物には、較正液体クロマトグラフィによって測定して、ドデカン二酸3.34グラムが含まれた。固形物生成物を分離して得た液体ろ過物は、追加のドデカン二酸1.07グラムを含むことが見出された。シクロドデセンからのドデカン二酸の収率は59.79%であった。
【0019】
(実施例3)
(オゾン発生器で二酸化炭素から製造されたオゾンによるオレイン酸のオゾン分解)
この実施例には、本発明にしたがって製造されたオゾンを用いて、オレイン酸をオゾニド中間体にオゾン分解し、続いて転移させ、さらにノナン酸およびアゼライン酸に酸化することが示される。アゼライン酸は、有用なナイロン中間体である。これは、Emery Industries(オハイオ州シンシナティ)により、通常のオゾン分解によって商業的に製造される。
【0020】
実施例1に示される反応の構成および実験手順にしたがった。反応器には、オレイン酸(オレイン酸89.99%と分析された)10.89グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器からのガスを、反応器を通して1262分間送った。平均オゾン濃度は、0.89%と計算された。80℃で3時間酸素酸化した後、清澄な溶液を得た。これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって測定して、オレイン酸0.15グラム、ノナン酸3.85グラム、およびアゼライン酸4.74グラムが含まれた。オレイン酸からのアゼライン酸の収率は73.18%であった。
【0021】
(実施例4)
(比較例)
この実施例には、コロナ放電オゾン発生器において、実質的に純粋な二酸化炭素から生成されたオゾンというよりむしろ、相当量の酸素を含む二酸化炭素から生成されたオゾンによるオレイン酸のオゾン分解が示される。
【0022】
実施例1に示される反応の構成および実験手順にしたがった。オゾン発生器への原料ガスには、実施例2に示されるように、19.9%の酸素が含まれた。反応器には、オレイン酸(オレイン酸89.99%と分析された)10.89グラム、および酢酸35グラムが充填された。オゾン発生器からのガスストリームを、反応器を通して318分間送った。平均オゾン濃度は、3.47%と計算された。80℃で3時間酸素酸化した後、清澄な溶液を得た。これには、較正ガスクロマトグラフィ分析によって測定して、オレイン酸0.16グラム、ノナン酸4.07グラム、およびアゼライン酸4.97グラムが含まれた。オレイン酸からのアゼライン酸の収率は76.42%であった。
Claims (1)
- 実質的に純粋な二酸化炭素を少なくとも一対の電極の間に通すことを含むオゾンの製造方法であって、該少なくとも一対の電極は、それらを横切ってコロナ放電を生じさせるのに十分な電圧差をそれらの間に有することを特徴とするオゾンの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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