JP2004532259A - 胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の治療方法 - Google Patents
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Abstract
夕方に、胃に保持されるドラッグデリバリーシステムによりGABAB受容体アゴニスト、例えば4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のデリバリーを含む、胃食道逆流症と、夜間に胃酸分泌が回復する現象とを、同時に治療する方法を記載する。
Description
【技術分野】
【0001】
関連特許
本発明は、2001年5月29日に出願された、「胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の治療方法」と題する米国仮特許出願番号第60/294,551号に関連し、そしてそれに対する優先権を主張する、ここで、上記文献を本明細書中に援用する。
【0002】
技術分野
本発明は、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の同時治療のためのGABAB受容体アゴニスト、そして特にバクロフェン(4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸)の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
胃食道逆流症(「GERD」)は、一時的な下部食道括約筋緩和(「TLESRs」)、下部食道括約筋の休止トーンの減少、食道の胃酸クリアランスの喪失、胃内容排出の遅れ、流涎の減少、及び組織耐性の喪失を含む種々の機構によって引き起こされうる。GERD症状の出現は、一般に日中の早い時期に生じるが、しかし、たとえプロトンポンプ阻害剤により治療している場合であっても、何人かのGERD罹患者は、夜間の逆流をも経験する。これらの夜間の逆流症状の発現は、夜間に胃酸分泌が回復する現象(nocturnal acid breakthrough)(「NAB」)と呼ばれる。プロトンポンプ阻害剤を服用している患者に関して、NABは、1時間より長い4未満の夜間の胃のpHと定義される。
【0004】
GERDに対して利用可能な多数の治療がある。Martinの米国特許番号第5,036,057号は、胃に含まれる胃腸(「GI」)液に浮かぶように設計された剤形の局所麻酔によるGERD(胸やけ)の治療を記載している。他の治療は、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及び、例えばScottら、American Family Physician March 1999に記載の制酸薬を投与することを含む。
【0005】
しかし、これらの治療薬は、根底にある原因を治療するよりむしろGERDの徴候を軽くすることに向けられる傾向にある。さらに、これらのどれもがNABに付随した問題をしばしば解決しない。GERDの治療における最近の発展は、GABAs受容体アゴニストの投与を含む。これは、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)の静中投与を説明するアンドリュースらの米国特許番号第6,117,908号に記載されている。バクロフェン自体は、1969年にKeberleらの米国特許番号第3,471,548号中に記載され、最初は中枢神経系を抑制する薬剤として使用された。それ以来、バクロフェンは、その治療上の適用に関しても、そしてこの薬剤が投与されうる様々な手段に関しても、広く研究された。例えば、多数の研究が、しばしば胃食道疾患に関連して生じる慢性しゃっくり、苦痛の原因の治療のためのバクロフェンの使用について行われた。例えばGuelandら、European Respiratory Journal 8(2):235-237, 1995を参照のこと。
【0006】
バクロフェンを投与することで直面した問題の1つが、化合物が短い半減期をもち、そのため速やかに排泄されることである。GERD(起きている時間中に現われやすい)、及びNAB(夜間に患者に影響する)の両方を治療するために役立つであろう治療計画を開発するときに必要とされるような長期の、苦痛の軽減の提供を試みる場合、これが問題となる。当然、この問題は、複数の投与量を与えることによって解決することができる。しかし、このアプローチには多数の問題点がある。例えば、伝統的なバクロフェン剤形によりNABを治療するために、患者は、もう1服を服用するために夜中に起きなくてはならない。毎日投与されるいくつかの投与量を必要とすることによって、服用を逃すか又は服用が重複する機会が増える。さらに、患者が各々の日の投与量を服用する時間に大幅な相違があるかもしれないので、薬物の一貫した血漿レベルを維持することがより困難である。その理由のために、毎日1回又は毎日2回の投与計画がGERDとNABの同時治療のために好ましい。
【0007】
バクロフェンを投与することで生じた他の問題は、血流へのバクロフェンの吸収が上部胃腸管だけで生じることである。従って、錠剤、カプセル及び液剤のように最も一般的に使用されている剤形の延長された放出の種類は、GERD及びNABを治療するためのバクロフェンのデリバリーに好適ではない。しかし、Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号;Franzら、同第5,232,704号;Wongら、同第6,120,803号;Shellら、同第5,972,389号;及びShellら、WO 9855107に記載のもののように、投与量が胃に保持されるようにそれらを特に適応させるとき、本発明の治療方法の使用に好適ないくつかのドラッグデリバリーシステムが存在する。
【0008】
これらの問題は、GERD及びNAB治療のための胃に保持されるドラッグデリバリーシステム手段による、単独で又は他の治療のための薬剤と組み合わせてバクロフェンを提供する本発明によって解決される。
【発明の開示】
【0009】
本発明の概要
本発明の1の側面は、そのような治療の必要とする哺乳動物に対し、夕方にGABAB受容体アゴニストの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease)と夜間に胃酸分泌が回復する現象(nocturnal acid breakthrough)を同時に治療する方法に関する。
【0010】
本発明の他の側面は、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方に4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(4-amino-3-(4-chlorophenyl)butanoic acid)(「バクロフェン」)又は医薬として許容されるその塩若しくは光学異性体の治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0011】
本発明のよりさらなる他の側面は、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方に4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0012】
本発明の他の側面は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬から成る群から選ばれた治療薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方にGABAB受容体アゴニストの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0013】
本発明の説明
特に食後に、わずかな胃酸の逆流を経験することは全く珍しくない。一般に、胃酸の逆流が食道壁を刺激して、それが食道の平滑筋の蠕動収縮を誘発する。逆流した胃酸の除去のための刺激及び連続的な収縮の重さに依存して、不快感と一般に胸やけと呼ばれる苦痛さえ経験するかもしれない。
【0014】
食後に、下部食道括約筋(「LES」)は、通常閉じられたままになる。しかし、それが不適切な時間に緩むとき、胃酸と食物の粒を食道に逆流させる。2次蠕動の過程は、胃酸及び食物の大部分を戻し、そして再びLESが閉じる。食道に残ったいくらかの胃酸も唾液によって中和され、そして胃の中に除去される。GERDの患者は、回数の増した一時的なLES弛緩、そしてそれによる、胃酸が食道にとどまる累積時間を増加させるより頻繁な逆流症状の出現を経験する。さらに、GERD患者が経験する食道の胃酸暴露時間の増加に加えて、例えば効果の弱い食道の胃酸の除去をもたらす2次蠕動波の振幅の減少のような他の要素が存在する。
【0015】
結局、GERD患者は、食道粘膜損傷の悪化の広がり及び重症度により単に不快にとどまらないものを経験する。関連した病状は、種々の食道の不調、例えば紅斑、孤立した、融合した、環状の糜爛、深い潰瘍、前癌症状である食道の狭窄及び異常な(バレット)上皮による正常な食道上皮の置き換わりを含む。患者は、苦痛(嚥下痛)又は飲み込むことの難しさ(嚥下困難);慢性咳、喘鳴、喘息、吸引性肺炎及び間質の線維化のような肺の症状;歯のエナメル質の腐食、歯肉炎及び口臭のような口の症状;痛み、喉頭炎、嗄声及び球感覚のような咽喉の症状;並びに耳痛も経験する。
【0016】
ほとんどの治療が、より一般的な昼間の逆流症状の出現を治療することに向けられた。しかし、そのような治療は、夕方に生じる逆流症状の出現又は夜間に胃酸分泌が回復する現象(「NAB」)を解決しない。本発明は、GERDの根底にある原因だけの治療に向けられるのではでなく、夜間そしてNABの間の逆流の軽減に向けられる。
【0017】
治療方法
本発明は、そのような治療を必要とする哺乳動物に治療として有効量のGABAB受容体アゴニストを投与することを含む胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法である。
【0018】
本明細書中に使用されるとき、用語「治療」は、哺乳動物、特にヒトのGERD及びNABに関する病気を治療することを対象とし、そして以下の
(i)この病気に罹り易いが、それに罹っているとまだ診断されていない対象において病気の発生を予防すること;
(ii)病気を抑制すること、すなわちその進行を止めること;又は
(iii)病気を緩和すること、すなわち病気の回帰を引き起こすこと、
を含む。
【0019】
本発明の他の態様において、前記方法は、治療として有効量の4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)又は医薬として許容されるその塩若しくはその光学異性体を投与することを含む。本発明のさらに他の態様において、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーが投与される。
【0020】
本発明は、GABAB受容体アゴニスト治療と一緒に、1以上の追加の治療薬を投与することをも意図する。そのような追加の治療薬は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬から成る群から選ばれる。
【0021】
GABA B 受容体アゴニスト
本発明の方法における使用に好適な非常に多数のGABAB受容体アゴニストが存在する。それらは、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、γ-アミノ-β-(p-ハロフェニル)-酪酸及びそれらのエステル(Keberleら、米国特許番号第3,471,548号)、並びに医薬として許容されるその塩又はその光学異性体を含む。
【0022】
特に興味があるのは、Andrewら、米国特許番号第6,117,908号に記載の置換されたアミノプロピル酸誘導体である。これらは、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、以下の:4-アミノ酪酸;4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(バクロフェン);4-アミノ-3-フェニル酪酸;4-アミノ-3-ヒドロキシ酪酸;4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)-3-ヒドロキシフェニル酪酸;4-アミノ-3-(チエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-クロロチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-ブロモチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-メチルチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(2-イミダゾリル)酪酸;4-グアニジノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸;3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-1-ニトロプロパン;(3-アミノプロピル)亜ホスホン酸;(4-アミノブタ-2-イル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-メチルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノブチル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)プロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-フルオロフェニル)プロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-フェニルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)亜ホスホン酸;(E)-(3-アミノプロペン-1-イル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-シクロヘキシルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-ベンジルプロピル)亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-メチルフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-メトキシフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]亜ホスホン酸;(3-アミノプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノプロピル)(ジフルオロメチル)ホスフィン酸;(4-アミノブタ-2-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-1-ヒドロキシプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)(ジフルオロメチル)ホスフィン酸;(E)-(3-アミノプロペン-1-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-オキソ-プロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノプロピル)ヒドロキシメチルホスフィン酸;(5-アミノペンタ-3-イル)メチルホスフィン酸;(4-アミノ-1,1,1-トリフルオロブタ-2-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)プロピル)スルフィン酸、及び3-アミノプロピルスルフィン酸を含む。
【0023】
特に有用なGABAB受容体アゴニストは、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)と呼ばれるγ-アミノ-β-(p-ハロフェニル)-酪酸である。
【0024】
追加の治療薬
本発明の方法は、GABAB受容体アゴニスト治療と一緒に、1以上の治療薬の追加をも意図する。そのような追加の治療薬は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2-受容体遮断薬から成る群から選ばれる。
【0025】
プロトンポンプ阻害剤は、胃酸分泌を抑えることによって作用する。本発明の方法において使用されうるプロトンポンプ阻害薬の例は、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール及びエソメプラゾールを含む。
【0026】
ヒスタミンH2受容体遮断薬は、胃酸過多及び胸やけ(heartburn and sour stomach)のような逆流症状を予防及び緩和するために投与され、そして十二指腸潰瘍を治療し、そしてそれらの再発予防に使用される。ヒスタミンH2受容体遮断薬は、胃壁細胞のヒスタミン刺激を抑え、それによって胃酸分泌を抑えることによって作用する。本発明の方法において使用されうるヒスタミンH2受容体遮断薬の例は、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、シメチジン及びシメチジンHCl、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン及びラニチジンHCl、並びに他の好適な塩を含む。
【0027】
GABA B 受容体アゴニスト及び追加の治療薬の形態
アゴニスト又は追加の治療薬の医薬として許容される塩は、この塩の形態が生物学的な有効性、及びアゴニスト若しくは追加の治療薬の性質を保持し、かつ、生物学的に若しくはそれ以外にも望ましくないものでない限り、本発明の方法で使用されることもできる。そのような医薬として許容される塩は、両性であるか、分子内塩の形態であるかもしれない。アゴニスト及び他の薬剤は、酸付加塩及び塩基を伴う塩を形成する。そのような塩を形成するに使用されうる典型的な酸は、例として、かつ、これだけに制限されることなく、塩化水素、臭化水素、硫黄又はリン酸のような無機酸、あるいは有機スルホン酸及び有機カルボン酸のような有機酸を含む。無機塩基により形成された塩は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム及びマグネシウム塩を含む。有機塩基から得られる塩は、例えば1級、2級及び3級アミンの塩、天然の置換されたアミンを含む置換されたアミン、並びに環状アミン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N-アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、及びシュウ酸塩を含む。
【0028】
光学異性体を、本発明の方法において使用することもできる。例えば、アゴニスト、バクロフェンは、不斉炭素原子の存在によるキラル化合物である。
それ故に、バクロフェンは、異性体(例えば、ラセミ体)の混合物の形態で、又は純粋な異性体(例えば、エナンチオマー)の形態で投与されうる。
【0029】
それ故に、本明細書中に使用されるとき、用語「GABAB受容体アゴニスト」及び「治療薬」は、化合物自体、並びに医薬として許容されるその塩及びその光学異性体を含むことが意図される。
【0030】
投与量
一般的に、用語「治療としての有効量」は、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与されたとき、治療を達成するのに十分なその量を表す。治療としての有効量は、治療される患者、病状の重さ及び投与様式に依存して変化し、当業者によって日常的に決定される。
【0031】
特に、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の治療に使用するために、GABAB受容体アゴニスト、例えばバクロフェンは、他のGABAB受容体アゴニストが投与された他の条件について適当な服用量にて使用される。一般に、本発明の方法は、症状(GERD及びNAB)が続く間の毎日のGABAB受容体アゴニストの投与を伴う。有効量は、一般に、約5〜100 mg/投与量、一般に、約10〜80 mg/投与量、より一般に、約20〜60 mg/投与量の範囲にある。
【0032】
同様に、プロトンポンプ阻害剤が本発明の方法に含まれる場合、投与量は、一般に、約15〜100 mg/投与量、一般に、約15〜80 mg/投与量、より一般に、約15〜60 mg/投与量の範囲にある。
【0033】
同様に、ヒスタミンH2受容体遮断薬が本発明の方法に含まれる場合、投与量は、一般に、約20〜800 mg/投与量、一般に、約20〜500 mg/投与量、より一般に、約20〜400 mg/投与量の範囲にある。
【0034】
投与計画
本発明の方法との使用に好適ないくつかの投与計画がある。
【0035】
本発明の1の態様において、GABAB受容体アゴニストは、夕方、例えば夕食と一緒に又は就寝時刻近くに投与される。
【0036】
本発明の他の側面において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる薬剤である、GABAB受容体アゴニストの投与と同時に、追加の治療薬の投与をさらに含む。本明細書中に使用されるとき、用語「同時」は、すなわち、夕方に、ほぼ同時にアゴニスト及び追加の薬剤の投与、及びその結果一緒に投与、そして互いの数時間以内のアゴニスト及び薬剤の投与を意味することを意図する。
【0037】
本発明の他の側面において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、追加の治療薬の投与をさらに含む。ここで、前記追加の薬剤は、GABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる。一般に、この追加の薬剤は、朝、例えば朝食と一緒に投与される。
【0038】
本発明のさらに他の態様において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、GABAB受容体アゴニストの投与と同時の追加の治療薬の投与、及び昼間の追加の治療薬の投与をさらに含む。
【0039】
1つの典型的な投与計画は、朝に、よりわずかな投与量のGABAB受容体アゴニストを投与し、その後夕方に、より多い投与量のGABAB受容体アゴニストを投与する。ここで、朝の、よりわずかな投与量が、あらゆる鎮静効果を最小限にすることに役立ってもいる。
【0040】
他の典型的な投与計画は、朝にプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を投与し、その後夕方にGABAB受容体アゴニストを投与する。ここで、夕方の投与量が、場合によりプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を含む。
【0041】
剤形−夕方の服用量
特に胃に保持される投与量、例えばFranzら、米国特許番号第5,232,704号に記載の膨張しうる2層構造体;Wongら、米国特許番号第6,120,803号に記載のバンドをもつ多層錠;Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号に記載の膜サック(the membrane sac)及びガス発生剤(the gas generating agent);Shellら、米国特許番号第5,972,389号及びShellら、WO9855107に記載の膨張しうる親水性重合体系;並びにKhannaら、米国特許番号第5,091,184号に記載のバッカル系となるようにそれらを適合させるとき、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形のデリバリーに使用するために好適ないくつかのドラッグデリバリーシステムが存在する。ここで、前記文献の全てを本明細書中に援用する。特定の着目の剤形は、当該剤形が摂食状態を維持するようなサイズに膨張する親水性重合体を含む、胃に保持される剤形である。
【0042】
典型的な剤形は、アゴニストが少なくとも6時間デリバリーされるようなドラッグデリバリー特性を提供する。持続性のデリバリーを提供するために、好ましくは、アゴニストの少なくとも40 wt%が1時間後でも剤形内に保持される、すなわち薬物の60 wt%未満が最初の1時間で投与される。さらに、意図された継続時間(一般に、約6〜24時間)にわたってデリバリーされるべき実質的に全てのアゴニストを提供する剤形を利用することが望まれる。ここで、実質的に全ては、少なくとも約85 wt%のアゴニストが投与されることを意味すると受け取られる。
【0043】
本発明の1の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、GABAB受容体アゴニストの胃の中での持続性の放出を可能にするフィルム・コートされた剤形又はカプセル剤形であり、以下の:(a)胃液との接触により膨張し、二酸化炭素若しくは窒素、GABAB受容体アゴニスト放出することができる薬剤を含む少なくとも1つの成分;(b)膨張することにより容積を増し、胃の中の水相に浮かび、そして胃液に浸透性である、成分(a)を含む小袋の形態の少なくとも1の親水性膜;そして(c)成分(a)及び(b)を含み、かつ、胃液の作用下の胃の中で遅延することなく崩壊するフィルム・コーティング又はカプセル形態、を含む。成分(a)は、セルロースの低級アルキル・エーテル、スターチ、水溶性脂肪族又は環状ポリ-N-ビニルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコール、及びその混合物のような医薬として許容される親水性膨張剤、並びに医薬剤形の製造に使用される他の材料をも含む。この種類の剤形の例に関するさらなる詳細な記述は、Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号の中に見ることができる。
【0044】
本発明の他の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、GABAB受容体アゴニストを患者の胃、十二指腸及び小腸内に放出するための、徐放性の経口薬物剤形であり、重合体内に分散させたGABAB受容体アゴニストから成る複数の固体粒子を含む:ここで、上記重合体は、(i)胃液から水を吸い込むことによって様々なサイズに膨張し、摂食状態が誘発された患者の胃の中での胃への保持特性を促進するために粒子のサイズを増す;(ii)徐々に薬物が拡散するか又は重合体が数時間にわたって侵食される、ここで、上記拡散又は侵食は、胃液と接触することで始まる;そして(iii)時間に対応した割合で拡散又は重合体の侵食の結果として患者の胃、十二指腸及び小腸にアゴニストを放出する。典型的な重合体は、ポリエチレンオキシド、アルキル置換されたセルロース物質、及びその組み合わせ物、例えば高分子量ポリエチレンオキシド及び高分子量又は粘性ヒドロキシプロピルメチルセルロース物質を含む。この種類の剤形の例に関するさらなる詳細な記述は、Shellら、米国特許番号第5,972,389号、及びShellら、WO9855107中に見ることができる。
【0045】
さらに他の態様において、二層構造錠剤は、活性を含む層から上部胃腸管にGABAB受容体アゴニストを放出し、一方で他の層が浮力又は浮動層である。この投与の詳細は、Franzら、米国特許番号第5,232,704号中に見ることができる。本発明の剤形は、Wongら、米国特許番号第6,120,803号に記載の不溶性物質のバンドにより囲まれる。
【0046】
本発明のさらに他の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、粘着性錠剤の形態の医薬組成物であり、そして疎水性錠剤コア、口腔粘膜の受容体表面に付着する錠剤上面、及びGABAB受容体アゴニストから成る錠剤を含む。前記錠剤は、膨張しうるビニル重合体、ガラクトマンナン、ワックス、グリセリド、完全水素化グリセリド、及び部分水素化グリセリドのような処方成分を含む。さらに、前記錠剤は、GABAB受容体アゴニストの放出のために提供された表面を除いて、錠剤コアを覆う疎水性コーティングを有する。この剤形に関するさらに詳細な記述は、Khannaら、米国特許番号第5,091,184号中に見ることができる。
【0047】
本発明の他の態様において、GABAB受容体アゴニストは、Mazzengaら、米国特許番号第5,073,539号に記載のようなの経皮的なパッチとして、日中及び夜中、皮膚を通って全身にデリバリーされる。
【0048】
GABAB受容体アゴニスト同時にプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を投与することをさらに含む本発明のそれらの態様について、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬は、GABAB受容体アゴニストを含む剤形で投与されうるか、又はGABAB受容体アゴニストとは別個の剤形で投与されうる。典型的な剤形を以下に説明する。
【0049】
剤形−日中の服用量
日中の、一般に朝の、例えば朝食と一緒に、1以上の追加の治療薬を投与することをさらに含む本発明のそれらの態様について、日中用の投与は、本技術分野で周知のあらゆる好適な製剤でありうる。
【0050】
本発明の方法が、夕方にデリバリーされるGABAB受容体アゴニストと一緒に、朝のGABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬の投与を含むとき、投与されうる多数の市販の剤形がある。さらに、他の製剤は、本技術分野の知識に基づいて容易に設計されることができ、かつ、先に記載の胃の徐放性システムを含む。
【0051】
本発明の使用に好適なプロトンポンプ阻害剤の典型的な剤形は、カプセルと錠剤を含む。当業者はこれらの典型的な製剤の1つを容易に作製することができ、又はプロトンポンプ阻害剤は、例えばPrilosec(登録商標)(オメプラゾール、AstraZenca社)、Prevacid(登録商標)(ランソプラゾール、TAP Pharmaceutical Products社)、Protonix(登録商標)(パントプラゾール、Wyeth-Ayerst Laboratories社)及びAciphex(登録商標)(ラベプラゾール、Eisan社)を含む多数の市販品の1つによって投与されることができる。
【0052】
本発明の使用に好適であるヒスタミンH2受容体遮断薬の典型的な剤形は、シロップ剤、液剤、懸濁液、錠剤(チュアブル及び経口崩壊錠を含む)、カプセル、及び顆粒剤又は錠剤の発泡製剤を含む。当業者は、これらの典型的な製剤の1つを容易に作製することができ、又はヒスタミンH2受容体遮断薬は、例えばTagamet(登録商標)(シメチジン、GlaxoSmithKline社)、Pepcid(登録商標)(ファモチジン、Merck社)、Axid(登録商標)(ニザチジン、Eli Lilly社)及びZantac(登録商標)(ラニチジン、Pfizer社)を含む、多数の市販の製品の1つによって投与されうる。
【0053】
好適なプロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬の特定の例が先に記載されるが、追加のGABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬の朝用の投与量をデリバリーするために使用されうる多数の他の製剤があるので、本発明がそれらの例に制限されないことは理解される。
【0054】
一般に、剤形は、1以上の医薬として許容される処方成分と組み合わせて、活性な薬剤(GABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬)を含む。担体は、固体、半固体又は液体希釈剤、あるいはカプセルの形態であるかもしれない。通常、活性な薬剤の量は、0.1〜約95 wt%、より一般には、約1〜50 wt%である。当業者に知られているか、又は理解されるであろうそのような剤形を作製する実際の方法が明らかである;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania, 18th Edition, 1990を参照のこと。あらゆる事件において、投与される剤形は、治療されるべき患者の徴候を軽くするために有効な量で、多数の追加の治療薬を含む。
【0055】
経口投与のための投与単位形態での追加の治療薬を含む医薬製剤の製造において、薬剤は、固形の、粉状の処方成分、例えばラクトース、サッカロース、ソルビット、マンニトール、スターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体、ゼラチン又は他の好適な処方成分、並びに崩壊剤、及び滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム・フマル酸塩及びポリエチレングリコール・ワックスと混合される。次に、この混合物は、顆粒剤に加工されるか、又はチュアブル及び経口崩壊錠のような錠剤に圧縮される。
【0056】
軟ゼラチン・カプセルは、活性な薬剤及び植物油、脂肪、又は他の好適な媒質を混ぜることによって製造される。硬ゼラチン・カプセルは、活性な薬剤の顆粒剤を単独で、又は固形の粉状処方成分、例えばラクトース、サッカロース、ソルビット、マンニトール、ポテトスターチ、コーンスターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体又はゼラチンと組み合わせて含むかもしれない。
【0057】
経口投与のための液状製剤は、シロップ剤又は懸濁液の形態で製造される、例えば溶液又は懸濁液は、約0.2〜20 wt%の活性な薬剤、及び糖若しくは糖アルコールと、エタノール混合物、水、グリセロール、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールから成る残りの部分を含む。所望であれば、そのような液状製剤は、着色料、調味料、サッカリン及びカルボキシメチルセルロース又は他の増粘剤を含むかもしれない。経口投与のための液状製剤は、使用前に好適な溶剤でもどされる乾燥粉末の形態で製造されもする。
【0058】
本発明の全般的な方法は、当業者がよりはっきりと理解し、そして本発明を実行することを可能にするように意図される、以下の実施例を参照して十分に理解される。これらの実施例は、それらが本発明の範囲を制限するように解釈されることを意図せず、単に説明に役立つ、そしてその代表的なものである。
【実施例】
【0059】
実施例 1
715 mgの重さがある錠剤を、367.8 mgの微細結晶性セルロース、122.56 mgのラクトース、23.57 mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース、171.6 mgのポリエチレン・オキシド、及び3.58 mgのステアリン酸マグネシウムを含む20 mgのUSPバクロフェンにより製造した。5.89 mgは、加工からの残留水だった。91%のバクロフェンが、0.1 NのHCl中に10時間で放出された。
【0060】
実施例 2
715 mgの重さがある錠剤を、196.2 mgの微細結晶性セルロース、122.56 mgのラクトース、23.57 mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース、343.2 mgのポリエチレン・オキシド、及び3.58 mgのステアリン酸マグネシウムを含む20 mgのUSPバクロフェンにより製造した。5.89 mgは、加工からの残留水だった。82.3%のバクロフェンが、0.1 NのHCl中に10時間で放出された。
【0061】
実施例 3
実施例2からの錠剤を、1 MBqの111インジウムを含むAmberlite(登録商標)イオン交換樹脂で作製した。この錠剤を、低脂肪の朝食の後に4人の健常なボランティアに投与し、そしてガンマ・シンチグラフィによって可視化した。上部胃腸管、すなわち胃及び小腸内への平均滞留時間は、8.7±3.7時間であった。血液サンプルを、所定の間隔で採取し、血漿バクロフェン濃度について分析して、そして速効型バクロフェン錠Lioresal(登録商標)20 mg投与後の同じ被験者の血漿濃度と比較した。図1は、市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)として20 mgのバクロフェン、又は徐放性の胃部保持錠剤であるバクロフェンの投与後のバクロフェンの血漿濃度を説明する。図1及び表1は、速効型薬剤と比較した場合に、より低い最大濃度ともっと遅い時間での最大濃度をもつ期待された徐放性特性を証明する。
【0062】
この研究に関する薬物動態学的指標を、表1に提供する。
【0063】
【表1】
【0064】
実施例 4
米国特許番号第4,996,058号、Sinnreichら(該文献を本明細書中に援用する)に記載のEndo胃部治療システムを、以下のとおり製造した:
・ 482.7 mgの炭酸ソーダ、85.26 mgのMyrj 52FL(ポリエチレングリコール(40)モノステアレート)と共に圧縮した20 mgのUSPバクロフェンを含むEGTS ポリビニル酢酸ラミネート・パウチを、50 mgの圧縮したクエン酸と一緒にゼラチンカプセルに封入して、剤形1を得た。
【0065】
・ 482.7 mgの炭酸ソーダ、85.26 mgのMyrj 52FL(ポリエチレングリコール(40)モノステアレート)と共に圧縮した20 mgのUSPバクロフェンを含むEGTS ポリビニル酢酸ラミネート・パウチを、ゼラチンカプセルに封入して、剤形2を得た。
【0066】
実施例 5
実施例4からの剤形1及び2を、交差薬理学的シンチグラフィー研究において健常なボランティア(n=12)に投与した。各々の被験者にLioresal(登録商標)、EGTS剤形1、又はEGTS剤形2として20 mgのバクロフェンを投薬した。Lioresal(登録商標)及びEGTS剤形1を、断食及び高脂肪朝食後に投与した。
【0067】
EGTS剤形2を、高脂肪朝食後に投与した。血液サンプルを、所定の間隔で採取し、バクロフェンについて分析した。バクロフェンEGTS剤形の胃部での滞留を、ガンマ・シンチグラフィによって可視化した。胃での平均滞留時間は:剤形1断食及び摂食、並びに剤形2摂食に関して、それぞれ8.3+/-8.8、20+/-0及び19.3+/-3.3時間であった。この研究についての薬物動態学的指標を、表2に提供する。図2は、市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は胃部保持性ドラッグデリバリー剤形であるバクロフェンEGTSとしての20 mgのバクロフェンの投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。図2及び表2は、速効型薬剤と比較した場合に、より低い最大濃度及びより遅い時間での最大濃度をもつ期待された徐放特性を証明する。
【0068】
【表2】
【0069】
本願明細書中で触れたか又は参照した特許出願、特許、刊行物及び公表された文書を、各々の個々の特許出願、特許、刊行物及び他の公表された文書が援用されるべく具体的に及び個別に示されたのと同程度に、その全体について本明細書中に援用する。
【0070】
本発明を具体的な態様への言及により記載したが、様々な変更が加えられ、そして本発明の真の本質及び範囲から逸脱することなく同等物が置換されうることは、当業者によって理解される。さらに、多くの修飾が、特定の状況、物質、着目の組成物、プロセス、プロセスのステップを本発明の目的、本質及び範囲に適合さるために加えられる。全てのそのような修飾が、本明細書に添付した特許請求の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は徐放性の、胃に保持される錠剤であるバクロフェンとしての20 mgのバクロフェン投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。
【0072】
【図2】市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は胃に保持されるドラッグデリバリー剤形であるバクロフェンがEGTSとしての20 mgのバクロフェン投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。
【0001】
関連特許
本発明は、2001年5月29日に出願された、「胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の治療方法」と題する米国仮特許出願番号第60/294,551号に関連し、そしてそれに対する優先権を主張する、ここで、上記文献を本明細書中に援用する。
【0002】
技術分野
本発明は、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の同時治療のためのGABAB受容体アゴニスト、そして特にバクロフェン(4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸)の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
胃食道逆流症(「GERD」)は、一時的な下部食道括約筋緩和(「TLESRs」)、下部食道括約筋の休止トーンの減少、食道の胃酸クリアランスの喪失、胃内容排出の遅れ、流涎の減少、及び組織耐性の喪失を含む種々の機構によって引き起こされうる。GERD症状の出現は、一般に日中の早い時期に生じるが、しかし、たとえプロトンポンプ阻害剤により治療している場合であっても、何人かのGERD罹患者は、夜間の逆流をも経験する。これらの夜間の逆流症状の発現は、夜間に胃酸分泌が回復する現象(nocturnal acid breakthrough)(「NAB」)と呼ばれる。プロトンポンプ阻害剤を服用している患者に関して、NABは、1時間より長い4未満の夜間の胃のpHと定義される。
【0004】
GERDに対して利用可能な多数の治療がある。Martinの米国特許番号第5,036,057号は、胃に含まれる胃腸(「GI」)液に浮かぶように設計された剤形の局所麻酔によるGERD(胸やけ)の治療を記載している。他の治療は、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及び、例えばScottら、American Family Physician March 1999に記載の制酸薬を投与することを含む。
【0005】
しかし、これらの治療薬は、根底にある原因を治療するよりむしろGERDの徴候を軽くすることに向けられる傾向にある。さらに、これらのどれもがNABに付随した問題をしばしば解決しない。GERDの治療における最近の発展は、GABAs受容体アゴニストの投与を含む。これは、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)の静中投与を説明するアンドリュースらの米国特許番号第6,117,908号に記載されている。バクロフェン自体は、1969年にKeberleらの米国特許番号第3,471,548号中に記載され、最初は中枢神経系を抑制する薬剤として使用された。それ以来、バクロフェンは、その治療上の適用に関しても、そしてこの薬剤が投与されうる様々な手段に関しても、広く研究された。例えば、多数の研究が、しばしば胃食道疾患に関連して生じる慢性しゃっくり、苦痛の原因の治療のためのバクロフェンの使用について行われた。例えばGuelandら、European Respiratory Journal 8(2):235-237, 1995を参照のこと。
【0006】
バクロフェンを投与することで直面した問題の1つが、化合物が短い半減期をもち、そのため速やかに排泄されることである。GERD(起きている時間中に現われやすい)、及びNAB(夜間に患者に影響する)の両方を治療するために役立つであろう治療計画を開発するときに必要とされるような長期の、苦痛の軽減の提供を試みる場合、これが問題となる。当然、この問題は、複数の投与量を与えることによって解決することができる。しかし、このアプローチには多数の問題点がある。例えば、伝統的なバクロフェン剤形によりNABを治療するために、患者は、もう1服を服用するために夜中に起きなくてはならない。毎日投与されるいくつかの投与量を必要とすることによって、服用を逃すか又は服用が重複する機会が増える。さらに、患者が各々の日の投与量を服用する時間に大幅な相違があるかもしれないので、薬物の一貫した血漿レベルを維持することがより困難である。その理由のために、毎日1回又は毎日2回の投与計画がGERDとNABの同時治療のために好ましい。
【0007】
バクロフェンを投与することで生じた他の問題は、血流へのバクロフェンの吸収が上部胃腸管だけで生じることである。従って、錠剤、カプセル及び液剤のように最も一般的に使用されている剤形の延長された放出の種類は、GERD及びNABを治療するためのバクロフェンのデリバリーに好適ではない。しかし、Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号;Franzら、同第5,232,704号;Wongら、同第6,120,803号;Shellら、同第5,972,389号;及びShellら、WO 9855107に記載のもののように、投与量が胃に保持されるようにそれらを特に適応させるとき、本発明の治療方法の使用に好適ないくつかのドラッグデリバリーシステムが存在する。
【0008】
これらの問題は、GERD及びNAB治療のための胃に保持されるドラッグデリバリーシステム手段による、単独で又は他の治療のための薬剤と組み合わせてバクロフェンを提供する本発明によって解決される。
【発明の開示】
【0009】
本発明の概要
本発明の1の側面は、そのような治療の必要とする哺乳動物に対し、夕方にGABAB受容体アゴニストの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease)と夜間に胃酸分泌が回復する現象(nocturnal acid breakthrough)を同時に治療する方法に関する。
【0010】
本発明の他の側面は、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方に4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(4-amino-3-(4-chlorophenyl)butanoic acid)(「バクロフェン」)又は医薬として許容されるその塩若しくは光学異性体の治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0011】
本発明のよりさらなる他の側面は、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方に4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0012】
本発明の他の側面は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬から成る群から選ばれた治療薬と組み合わせて、そのような治療を必要とする哺乳動物に対し、夕方にGABAB受容体アゴニストの治療としての有効量を投与することを含む、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法に関する。
【0013】
本発明の説明
特に食後に、わずかな胃酸の逆流を経験することは全く珍しくない。一般に、胃酸の逆流が食道壁を刺激して、それが食道の平滑筋の蠕動収縮を誘発する。逆流した胃酸の除去のための刺激及び連続的な収縮の重さに依存して、不快感と一般に胸やけと呼ばれる苦痛さえ経験するかもしれない。
【0014】
食後に、下部食道括約筋(「LES」)は、通常閉じられたままになる。しかし、それが不適切な時間に緩むとき、胃酸と食物の粒を食道に逆流させる。2次蠕動の過程は、胃酸及び食物の大部分を戻し、そして再びLESが閉じる。食道に残ったいくらかの胃酸も唾液によって中和され、そして胃の中に除去される。GERDの患者は、回数の増した一時的なLES弛緩、そしてそれによる、胃酸が食道にとどまる累積時間を増加させるより頻繁な逆流症状の出現を経験する。さらに、GERD患者が経験する食道の胃酸暴露時間の増加に加えて、例えば効果の弱い食道の胃酸の除去をもたらす2次蠕動波の振幅の減少のような他の要素が存在する。
【0015】
結局、GERD患者は、食道粘膜損傷の悪化の広がり及び重症度により単に不快にとどまらないものを経験する。関連した病状は、種々の食道の不調、例えば紅斑、孤立した、融合した、環状の糜爛、深い潰瘍、前癌症状である食道の狭窄及び異常な(バレット)上皮による正常な食道上皮の置き換わりを含む。患者は、苦痛(嚥下痛)又は飲み込むことの難しさ(嚥下困難);慢性咳、喘鳴、喘息、吸引性肺炎及び間質の線維化のような肺の症状;歯のエナメル質の腐食、歯肉炎及び口臭のような口の症状;痛み、喉頭炎、嗄声及び球感覚のような咽喉の症状;並びに耳痛も経験する。
【0016】
ほとんどの治療が、より一般的な昼間の逆流症状の出現を治療することに向けられた。しかし、そのような治療は、夕方に生じる逆流症状の出現又は夜間に胃酸分泌が回復する現象(「NAB」)を解決しない。本発明は、GERDの根底にある原因だけの治療に向けられるのではでなく、夜間そしてNABの間の逆流の軽減に向けられる。
【0017】
治療方法
本発明は、そのような治療を必要とする哺乳動物に治療として有効量のGABAB受容体アゴニストを投与することを含む胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象を同時に治療する方法である。
【0018】
本明細書中に使用されるとき、用語「治療」は、哺乳動物、特にヒトのGERD及びNABに関する病気を治療することを対象とし、そして以下の
(i)この病気に罹り易いが、それに罹っているとまだ診断されていない対象において病気の発生を予防すること;
(ii)病気を抑制すること、すなわちその進行を止めること;又は
(iii)病気を緩和すること、すなわち病気の回帰を引き起こすこと、
を含む。
【0019】
本発明の他の態様において、前記方法は、治療として有効量の4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)又は医薬として許容されるその塩若しくはその光学異性体を投与することを含む。本発明のさらに他の態様において、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーが投与される。
【0020】
本発明は、GABAB受容体アゴニスト治療と一緒に、1以上の追加の治療薬を投与することをも意図する。そのような追加の治療薬は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬から成る群から選ばれる。
【0021】
GABA B 受容体アゴニスト
本発明の方法における使用に好適な非常に多数のGABAB受容体アゴニストが存在する。それらは、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、γ-アミノ-β-(p-ハロフェニル)-酪酸及びそれらのエステル(Keberleら、米国特許番号第3,471,548号)、並びに医薬として許容されるその塩又はその光学異性体を含む。
【0022】
特に興味があるのは、Andrewら、米国特許番号第6,117,908号に記載の置換されたアミノプロピル酸誘導体である。これらは、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、以下の:4-アミノ酪酸;4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(バクロフェン);4-アミノ-3-フェニル酪酸;4-アミノ-3-ヒドロキシ酪酸;4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)-3-ヒドロキシフェニル酪酸;4-アミノ-3-(チエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-クロロチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-ブロモチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(5-メチルチエン-2-イル)酪酸;4-アミノ-3-(2-イミダゾリル)酪酸;4-グアニジノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸;3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-1-ニトロプロパン;(3-アミノプロピル)亜ホスホン酸;(4-アミノブタ-2-イル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-メチルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノブチル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)プロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-(4-フルオロフェニル)プロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-フェニルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)亜ホスホン酸;(E)-(3-アミノプロペン-1-イル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-シクロヘキシルプロピル)亜ホスホン酸;(3-アミノ-2-ベンジルプロピル)亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-メチルフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-メトキシフェニル)プロピル]亜ホスホン酸;[3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]亜ホスホン酸;(3-アミノプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノプロピル)(ジフルオロメチル)ホスフィン酸;(4-アミノブタ-2-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-1-ヒドロキシプロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル)(ジフルオロメチル)ホスフィン酸;(E)-(3-アミノプロペン-1-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-オキソ-プロピル)メチルホスフィン酸;(3-アミノプロピル)ヒドロキシメチルホスフィン酸;(5-アミノペンタ-3-イル)メチルホスフィン酸;(4-アミノ-1,1,1-トリフルオロブタ-2-イル)メチルホスフィン酸;(3-アミノ-2-(4-クロロフェニル)プロピル)スルフィン酸、及び3-アミノプロピルスルフィン酸を含む。
【0023】
特に有用なGABAB受容体アゴニストは、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸(「バクロフェン」)と呼ばれるγ-アミノ-β-(p-ハロフェニル)-酪酸である。
【0024】
追加の治療薬
本発明の方法は、GABAB受容体アゴニスト治療と一緒に、1以上の治療薬の追加をも意図する。そのような追加の治療薬は、プロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2-受容体遮断薬から成る群から選ばれる。
【0025】
プロトンポンプ阻害剤は、胃酸分泌を抑えることによって作用する。本発明の方法において使用されうるプロトンポンプ阻害薬の例は、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール及びエソメプラゾールを含む。
【0026】
ヒスタミンH2受容体遮断薬は、胃酸過多及び胸やけ(heartburn and sour stomach)のような逆流症状を予防及び緩和するために投与され、そして十二指腸潰瘍を治療し、そしてそれらの再発予防に使用される。ヒスタミンH2受容体遮断薬は、胃壁細胞のヒスタミン刺激を抑え、それによって胃酸分泌を抑えることによって作用する。本発明の方法において使用されうるヒスタミンH2受容体遮断薬の例は、説明として、かつ、これだけに制限されることなく、シメチジン及びシメチジンHCl、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン及びラニチジンHCl、並びに他の好適な塩を含む。
【0027】
GABA B 受容体アゴニスト及び追加の治療薬の形態
アゴニスト又は追加の治療薬の医薬として許容される塩は、この塩の形態が生物学的な有効性、及びアゴニスト若しくは追加の治療薬の性質を保持し、かつ、生物学的に若しくはそれ以外にも望ましくないものでない限り、本発明の方法で使用されることもできる。そのような医薬として許容される塩は、両性であるか、分子内塩の形態であるかもしれない。アゴニスト及び他の薬剤は、酸付加塩及び塩基を伴う塩を形成する。そのような塩を形成するに使用されうる典型的な酸は、例として、かつ、これだけに制限されることなく、塩化水素、臭化水素、硫黄又はリン酸のような無機酸、あるいは有機スルホン酸及び有機カルボン酸のような有機酸を含む。無機塩基により形成された塩は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム及びマグネシウム塩を含む。有機塩基から得られる塩は、例えば1級、2級及び3級アミンの塩、天然の置換されたアミンを含む置換されたアミン、並びに環状アミン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N-アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、及びシュウ酸塩を含む。
【0028】
光学異性体を、本発明の方法において使用することもできる。例えば、アゴニスト、バクロフェンは、不斉炭素原子の存在によるキラル化合物である。
それ故に、バクロフェンは、異性体(例えば、ラセミ体)の混合物の形態で、又は純粋な異性体(例えば、エナンチオマー)の形態で投与されうる。
【0029】
それ故に、本明細書中に使用されるとき、用語「GABAB受容体アゴニスト」及び「治療薬」は、化合物自体、並びに医薬として許容されるその塩及びその光学異性体を含むことが意図される。
【0030】
投与量
一般的に、用語「治療としての有効量」は、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与されたとき、治療を達成するのに十分なその量を表す。治療としての有効量は、治療される患者、病状の重さ及び投与様式に依存して変化し、当業者によって日常的に決定される。
【0031】
特に、胃食道逆流症及び夜間に胃酸分泌が回復する現象の治療に使用するために、GABAB受容体アゴニスト、例えばバクロフェンは、他のGABAB受容体アゴニストが投与された他の条件について適当な服用量にて使用される。一般に、本発明の方法は、症状(GERD及びNAB)が続く間の毎日のGABAB受容体アゴニストの投与を伴う。有効量は、一般に、約5〜100 mg/投与量、一般に、約10〜80 mg/投与量、より一般に、約20〜60 mg/投与量の範囲にある。
【0032】
同様に、プロトンポンプ阻害剤が本発明の方法に含まれる場合、投与量は、一般に、約15〜100 mg/投与量、一般に、約15〜80 mg/投与量、より一般に、約15〜60 mg/投与量の範囲にある。
【0033】
同様に、ヒスタミンH2受容体遮断薬が本発明の方法に含まれる場合、投与量は、一般に、約20〜800 mg/投与量、一般に、約20〜500 mg/投与量、より一般に、約20〜400 mg/投与量の範囲にある。
【0034】
投与計画
本発明の方法との使用に好適ないくつかの投与計画がある。
【0035】
本発明の1の態様において、GABAB受容体アゴニストは、夕方、例えば夕食と一緒に又は就寝時刻近くに投与される。
【0036】
本発明の他の側面において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる薬剤である、GABAB受容体アゴニストの投与と同時に、追加の治療薬の投与をさらに含む。本明細書中に使用されるとき、用語「同時」は、すなわち、夕方に、ほぼ同時にアゴニスト及び追加の薬剤の投与、及びその結果一緒に投与、そして互いの数時間以内のアゴニスト及び薬剤の投与を意味することを意図する。
【0037】
本発明の他の側面において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、追加の治療薬の投与をさらに含む。ここで、前記追加の薬剤は、GABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる。一般に、この追加の薬剤は、朝、例えば朝食と一緒に投与される。
【0038】
本発明のさらに他の態様において、夕方のGABAB受容体アゴニストの投与方法は、GABAB受容体アゴニストの投与と同時の追加の治療薬の投与、及び昼間の追加の治療薬の投与をさらに含む。
【0039】
1つの典型的な投与計画は、朝に、よりわずかな投与量のGABAB受容体アゴニストを投与し、その後夕方に、より多い投与量のGABAB受容体アゴニストを投与する。ここで、朝の、よりわずかな投与量が、あらゆる鎮静効果を最小限にすることに役立ってもいる。
【0040】
他の典型的な投与計画は、朝にプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を投与し、その後夕方にGABAB受容体アゴニストを投与する。ここで、夕方の投与量が、場合によりプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を含む。
【0041】
剤形−夕方の服用量
特に胃に保持される投与量、例えばFranzら、米国特許番号第5,232,704号に記載の膨張しうる2層構造体;Wongら、米国特許番号第6,120,803号に記載のバンドをもつ多層錠;Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号に記載の膜サック(the membrane sac)及びガス発生剤(the gas generating agent);Shellら、米国特許番号第5,972,389号及びShellら、WO9855107に記載の膨張しうる親水性重合体系;並びにKhannaら、米国特許番号第5,091,184号に記載のバッカル系となるようにそれらを適合させるとき、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形のデリバリーに使用するために好適ないくつかのドラッグデリバリーシステムが存在する。ここで、前記文献の全てを本明細書中に援用する。特定の着目の剤形は、当該剤形が摂食状態を維持するようなサイズに膨張する親水性重合体を含む、胃に保持される剤形である。
【0042】
典型的な剤形は、アゴニストが少なくとも6時間デリバリーされるようなドラッグデリバリー特性を提供する。持続性のデリバリーを提供するために、好ましくは、アゴニストの少なくとも40 wt%が1時間後でも剤形内に保持される、すなわち薬物の60 wt%未満が最初の1時間で投与される。さらに、意図された継続時間(一般に、約6〜24時間)にわたってデリバリーされるべき実質的に全てのアゴニストを提供する剤形を利用することが望まれる。ここで、実質的に全ては、少なくとも約85 wt%のアゴニストが投与されることを意味すると受け取られる。
【0043】
本発明の1の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、GABAB受容体アゴニストの胃の中での持続性の放出を可能にするフィルム・コートされた剤形又はカプセル剤形であり、以下の:(a)胃液との接触により膨張し、二酸化炭素若しくは窒素、GABAB受容体アゴニスト放出することができる薬剤を含む少なくとも1つの成分;(b)膨張することにより容積を増し、胃の中の水相に浮かび、そして胃液に浸透性である、成分(a)を含む小袋の形態の少なくとも1の親水性膜;そして(c)成分(a)及び(b)を含み、かつ、胃液の作用下の胃の中で遅延することなく崩壊するフィルム・コーティング又はカプセル形態、を含む。成分(a)は、セルロースの低級アルキル・エーテル、スターチ、水溶性脂肪族又は環状ポリ-N-ビニルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコール、及びその混合物のような医薬として許容される親水性膨張剤、並びに医薬剤形の製造に使用される他の材料をも含む。この種類の剤形の例に関するさらなる詳細な記述は、Sinnreich、米国特許番号第4,996,058号の中に見ることができる。
【0044】
本発明の他の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、GABAB受容体アゴニストを患者の胃、十二指腸及び小腸内に放出するための、徐放性の経口薬物剤形であり、重合体内に分散させたGABAB受容体アゴニストから成る複数の固体粒子を含む:ここで、上記重合体は、(i)胃液から水を吸い込むことによって様々なサイズに膨張し、摂食状態が誘発された患者の胃の中での胃への保持特性を促進するために粒子のサイズを増す;(ii)徐々に薬物が拡散するか又は重合体が数時間にわたって侵食される、ここで、上記拡散又は侵食は、胃液と接触することで始まる;そして(iii)時間に対応した割合で拡散又は重合体の侵食の結果として患者の胃、十二指腸及び小腸にアゴニストを放出する。典型的な重合体は、ポリエチレンオキシド、アルキル置換されたセルロース物質、及びその組み合わせ物、例えば高分子量ポリエチレンオキシド及び高分子量又は粘性ヒドロキシプロピルメチルセルロース物質を含む。この種類の剤形の例に関するさらなる詳細な記述は、Shellら、米国特許番号第5,972,389号、及びShellら、WO9855107中に見ることができる。
【0045】
さらに他の態様において、二層構造錠剤は、活性を含む層から上部胃腸管にGABAB受容体アゴニストを放出し、一方で他の層が浮力又は浮動層である。この投与の詳細は、Franzら、米国特許番号第5,232,704号中に見ることができる。本発明の剤形は、Wongら、米国特許番号第6,120,803号に記載の不溶性物質のバンドにより囲まれる。
【0046】
本発明のさらに他の態様において、GABAB受容体アゴニストの夕方用の剤形は、粘着性錠剤の形態の医薬組成物であり、そして疎水性錠剤コア、口腔粘膜の受容体表面に付着する錠剤上面、及びGABAB受容体アゴニストから成る錠剤を含む。前記錠剤は、膨張しうるビニル重合体、ガラクトマンナン、ワックス、グリセリド、完全水素化グリセリド、及び部分水素化グリセリドのような処方成分を含む。さらに、前記錠剤は、GABAB受容体アゴニストの放出のために提供された表面を除いて、錠剤コアを覆う疎水性コーティングを有する。この剤形に関するさらに詳細な記述は、Khannaら、米国特許番号第5,091,184号中に見ることができる。
【0047】
本発明の他の態様において、GABAB受容体アゴニストは、Mazzengaら、米国特許番号第5,073,539号に記載のようなの経皮的なパッチとして、日中及び夜中、皮膚を通って全身にデリバリーされる。
【0048】
GABAB受容体アゴニスト同時にプロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬を投与することをさらに含む本発明のそれらの態様について、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬は、GABAB受容体アゴニストを含む剤形で投与されうるか、又はGABAB受容体アゴニストとは別個の剤形で投与されうる。典型的な剤形を以下に説明する。
【0049】
剤形−日中の服用量
日中の、一般に朝の、例えば朝食と一緒に、1以上の追加の治療薬を投与することをさらに含む本発明のそれらの態様について、日中用の投与は、本技術分野で周知のあらゆる好適な製剤でありうる。
【0050】
本発明の方法が、夕方にデリバリーされるGABAB受容体アゴニストと一緒に、朝のGABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬の投与を含むとき、投与されうる多数の市販の剤形がある。さらに、他の製剤は、本技術分野の知識に基づいて容易に設計されることができ、かつ、先に記載の胃の徐放性システムを含む。
【0051】
本発明の使用に好適なプロトンポンプ阻害剤の典型的な剤形は、カプセルと錠剤を含む。当業者はこれらの典型的な製剤の1つを容易に作製することができ、又はプロトンポンプ阻害剤は、例えばPrilosec(登録商標)(オメプラゾール、AstraZenca社)、Prevacid(登録商標)(ランソプラゾール、TAP Pharmaceutical Products社)、Protonix(登録商標)(パントプラゾール、Wyeth-Ayerst Laboratories社)及びAciphex(登録商標)(ラベプラゾール、Eisan社)を含む多数の市販品の1つによって投与されることができる。
【0052】
本発明の使用に好適であるヒスタミンH2受容体遮断薬の典型的な剤形は、シロップ剤、液剤、懸濁液、錠剤(チュアブル及び経口崩壊錠を含む)、カプセル、及び顆粒剤又は錠剤の発泡製剤を含む。当業者は、これらの典型的な製剤の1つを容易に作製することができ、又はヒスタミンH2受容体遮断薬は、例えばTagamet(登録商標)(シメチジン、GlaxoSmithKline社)、Pepcid(登録商標)(ファモチジン、Merck社)、Axid(登録商標)(ニザチジン、Eli Lilly社)及びZantac(登録商標)(ラニチジン、Pfizer社)を含む、多数の市販の製品の1つによって投与されうる。
【0053】
好適なプロトンポンプ阻害剤及びヒスタミンH2受容体遮断薬の特定の例が先に記載されるが、追加のGABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬の朝用の投与量をデリバリーするために使用されうる多数の他の製剤があるので、本発明がそれらの例に制限されないことは理解される。
【0054】
一般に、剤形は、1以上の医薬として許容される処方成分と組み合わせて、活性な薬剤(GABAB受容体アゴニスト、プロトンポンプ阻害剤又はヒスタミンH2受容体遮断薬)を含む。担体は、固体、半固体又は液体希釈剤、あるいはカプセルの形態であるかもしれない。通常、活性な薬剤の量は、0.1〜約95 wt%、より一般には、約1〜50 wt%である。当業者に知られているか、又は理解されるであろうそのような剤形を作製する実際の方法が明らかである;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania, 18th Edition, 1990を参照のこと。あらゆる事件において、投与される剤形は、治療されるべき患者の徴候を軽くするために有効な量で、多数の追加の治療薬を含む。
【0055】
経口投与のための投与単位形態での追加の治療薬を含む医薬製剤の製造において、薬剤は、固形の、粉状の処方成分、例えばラクトース、サッカロース、ソルビット、マンニトール、スターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体、ゼラチン又は他の好適な処方成分、並びに崩壊剤、及び滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム・フマル酸塩及びポリエチレングリコール・ワックスと混合される。次に、この混合物は、顆粒剤に加工されるか、又はチュアブル及び経口崩壊錠のような錠剤に圧縮される。
【0056】
軟ゼラチン・カプセルは、活性な薬剤及び植物油、脂肪、又は他の好適な媒質を混ぜることによって製造される。硬ゼラチン・カプセルは、活性な薬剤の顆粒剤を単独で、又は固形の粉状処方成分、例えばラクトース、サッカロース、ソルビット、マンニトール、ポテトスターチ、コーンスターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体又はゼラチンと組み合わせて含むかもしれない。
【0057】
経口投与のための液状製剤は、シロップ剤又は懸濁液の形態で製造される、例えば溶液又は懸濁液は、約0.2〜20 wt%の活性な薬剤、及び糖若しくは糖アルコールと、エタノール混合物、水、グリセロール、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールから成る残りの部分を含む。所望であれば、そのような液状製剤は、着色料、調味料、サッカリン及びカルボキシメチルセルロース又は他の増粘剤を含むかもしれない。経口投与のための液状製剤は、使用前に好適な溶剤でもどされる乾燥粉末の形態で製造されもする。
【0058】
本発明の全般的な方法は、当業者がよりはっきりと理解し、そして本発明を実行することを可能にするように意図される、以下の実施例を参照して十分に理解される。これらの実施例は、それらが本発明の範囲を制限するように解釈されることを意図せず、単に説明に役立つ、そしてその代表的なものである。
【実施例】
【0059】
実施例 1
715 mgの重さがある錠剤を、367.8 mgの微細結晶性セルロース、122.56 mgのラクトース、23.57 mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース、171.6 mgのポリエチレン・オキシド、及び3.58 mgのステアリン酸マグネシウムを含む20 mgのUSPバクロフェンにより製造した。5.89 mgは、加工からの残留水だった。91%のバクロフェンが、0.1 NのHCl中に10時間で放出された。
【0060】
実施例 2
715 mgの重さがある錠剤を、196.2 mgの微細結晶性セルロース、122.56 mgのラクトース、23.57 mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース、343.2 mgのポリエチレン・オキシド、及び3.58 mgのステアリン酸マグネシウムを含む20 mgのUSPバクロフェンにより製造した。5.89 mgは、加工からの残留水だった。82.3%のバクロフェンが、0.1 NのHCl中に10時間で放出された。
【0061】
実施例 3
実施例2からの錠剤を、1 MBqの111インジウムを含むAmberlite(登録商標)イオン交換樹脂で作製した。この錠剤を、低脂肪の朝食の後に4人の健常なボランティアに投与し、そしてガンマ・シンチグラフィによって可視化した。上部胃腸管、すなわち胃及び小腸内への平均滞留時間は、8.7±3.7時間であった。血液サンプルを、所定の間隔で採取し、血漿バクロフェン濃度について分析して、そして速効型バクロフェン錠Lioresal(登録商標)20 mg投与後の同じ被験者の血漿濃度と比較した。図1は、市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)として20 mgのバクロフェン、又は徐放性の胃部保持錠剤であるバクロフェンの投与後のバクロフェンの血漿濃度を説明する。図1及び表1は、速効型薬剤と比較した場合に、より低い最大濃度ともっと遅い時間での最大濃度をもつ期待された徐放性特性を証明する。
【0062】
この研究に関する薬物動態学的指標を、表1に提供する。
【0063】
【表1】
【0064】
実施例 4
米国特許番号第4,996,058号、Sinnreichら(該文献を本明細書中に援用する)に記載のEndo胃部治療システムを、以下のとおり製造した:
・ 482.7 mgの炭酸ソーダ、85.26 mgのMyrj 52FL(ポリエチレングリコール(40)モノステアレート)と共に圧縮した20 mgのUSPバクロフェンを含むEGTS ポリビニル酢酸ラミネート・パウチを、50 mgの圧縮したクエン酸と一緒にゼラチンカプセルに封入して、剤形1を得た。
【0065】
・ 482.7 mgの炭酸ソーダ、85.26 mgのMyrj 52FL(ポリエチレングリコール(40)モノステアレート)と共に圧縮した20 mgのUSPバクロフェンを含むEGTS ポリビニル酢酸ラミネート・パウチを、ゼラチンカプセルに封入して、剤形2を得た。
【0066】
実施例 5
実施例4からの剤形1及び2を、交差薬理学的シンチグラフィー研究において健常なボランティア(n=12)に投与した。各々の被験者にLioresal(登録商標)、EGTS剤形1、又はEGTS剤形2として20 mgのバクロフェンを投薬した。Lioresal(登録商標)及びEGTS剤形1を、断食及び高脂肪朝食後に投与した。
【0067】
EGTS剤形2を、高脂肪朝食後に投与した。血液サンプルを、所定の間隔で採取し、バクロフェンについて分析した。バクロフェンEGTS剤形の胃部での滞留を、ガンマ・シンチグラフィによって可視化した。胃での平均滞留時間は:剤形1断食及び摂食、並びに剤形2摂食に関して、それぞれ8.3+/-8.8、20+/-0及び19.3+/-3.3時間であった。この研究についての薬物動態学的指標を、表2に提供する。図2は、市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は胃部保持性ドラッグデリバリー剤形であるバクロフェンEGTSとしての20 mgのバクロフェンの投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。図2及び表2は、速効型薬剤と比較した場合に、より低い最大濃度及びより遅い時間での最大濃度をもつ期待された徐放特性を証明する。
【0068】
【表2】
【0069】
本願明細書中で触れたか又は参照した特許出願、特許、刊行物及び公表された文書を、各々の個々の特許出願、特許、刊行物及び他の公表された文書が援用されるべく具体的に及び個別に示されたのと同程度に、その全体について本明細書中に援用する。
【0070】
本発明を具体的な態様への言及により記載したが、様々な変更が加えられ、そして本発明の真の本質及び範囲から逸脱することなく同等物が置換されうることは、当業者によって理解される。さらに、多くの修飾が、特定の状況、物質、着目の組成物、プロセス、プロセスのステップを本発明の目的、本質及び範囲に適合さるために加えられる。全てのそのような修飾が、本明細書に添付した特許請求の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は徐放性の、胃に保持される錠剤であるバクロフェンとしての20 mgのバクロフェン投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。
【0072】
【図2】市販の速効型薬剤であるLioresal(登録商標)、又は胃に保持されるドラッグデリバリー剤形であるバクロフェンがEGTSとしての20 mgのバクロフェン投与後のバクロフェン血漿濃度を説明する。
Claims (49)
- 胃食道逆流症と、夜間に胃酸分泌が回復する現象とを、同時に治療する方法であって、夕方に、治療として有効量のGABAB受容体アゴニストをそのような治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む上記方法。
- 前記アゴニストが、夕食と一緒に又は就寝時刻近くに投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記アゴニストが、胃に保持されるドラッグデリバリーシステムにより投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、哺乳動物の胃、十二指腸及び小腸内に前記アゴニストを放出するための徐放性経口薬剤形である、請求項3に記載の方法。
- 前記アゴニストが、少なくとも6時間の間、前記剤形から投与され、そして前記アゴニストの少なくとも40 wt%が、1時間後であっても保持されている、請求項4に記載の方法。
- 前記剤形が、デリバリーすべきアゴニストの実質的に全てを約6〜24時間にわたって提供する、請求項5に記載の方法。
- 前記剤形が、当該剤形を摂食状態に維持するようなサイズに膨張する親水性重合体を含む、請求項5に記載の方法。
- 前記重合体が、ポリエチレン・オキシド、アルキル置換されたセルロース材料、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる、請求項7に記載の方法。
- 前記剤形がガス発生剤をさらに含む、請求項5に記載の方法。
- 前記アゴニストが、ガス発生剤と一緒に膜小袋内に包含される、請求項9に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、粘着性の錠剤である、請求項3に記載の方法。
- 前記投与量が約5〜100 mgである、請求項1に記載の方法。
- 前記投与量が約10〜80 mgである、請求項12に記載の方法。
- 前記投与量が約20〜60 mgである、請求項13に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記治療薬が夕方に投与される、請求項15に記載の方法。
- 前記治療薬が日中に投与される、請求項15に記載の方法。
- 日中にGABAB受容体アゴニストを投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
- 胃食道逆流症と、夜間に胃酸分泌が回復する現象とを、同時に治療する方法であって、夕方に、治療として有効量の4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸、又は医薬として許容されるその塩若しくはその光学異性体をそのような治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む上記方法。
- 前記4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸が、夕食と一緒に又は就寝時刻近くに投与される、請求項20に記載の方法。
- 前記4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸が、胃に保持されるドラッグデリバリーシステムにより投与される、請求項20に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、胃の中での4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸の徐放を可能にする、フィルムによりコートされた剤形か又はカプセル剤形である、請求項22に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、哺乳動物の胃、十二指腸及び小腸内に4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸を放出するための徐放性経口薬剤形である、請求項22に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、粘着性の錠剤である、請求項22に記載の方法。
- 前記投与量が約5〜100 mgである、請求項20に記載の方法。
- 前記投与量が約10〜80 mgである、請求項26に記載の方法。
- 前記投与量が約20〜60 mgである、請求項27に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
- 前記治療薬が夕方に投与される、請求項29に記載の方法。
- 前記治療薬が日中に投与される、請求項29に記載の方法。
- 日中にGABAB受容体アゴニストを投与することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
- 前記GABAB受容体アゴニストが、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸である、請求項32に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項32に記載の方法。
- 胃食道逆流症と、夜間に胃酸分泌が回復する現象とを、同時に治療する方法であって、夕方に、治療として有効量の4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーをそのような治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む上記方法。
- 前記Rエナンチオマーが、夕食と一緒に又は就寝時刻近くに投与される、請求項35に記載の方法。
- 前記Rエナンチオマーが、胃に保持されるドラッグデリバリーシステムで投与される、請求項35に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、胃の中でのRエナンチオマーの徐放を可能にするフィルムによってコートされた剤形か又はカプセル剤形である、請求項37に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、哺乳動物の胃、十二指腸及び小腸内にRエナンチオマーを放出するための徐放性経口薬剤形である、請求項37に記載の方法。
- 前記胃に保持されるドラッグデリバリーシステムが、粘着性の錠剤である、請求項37に記載の方法。
- 前記投与量が約5〜100 mgである、請求項35に記載の方法。
- 前記投与量が約10〜80 mgである、請求項41に記載の方法。
- 前記投与量が約20〜60 mgである、請求項42に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
- 前記治療薬が夕方に投与される、請求項44に記載の方法。
- 前記治療薬が日中に投与される、請求項44に記載の方法。
- 日中にGABAB受容体アゴニストを投与することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
- 前記GABAB受容体アゴニストが、4-アミノ-3-(4-クロロフェニル)酪酸のRエナンチオマーである、請求項47に記載の方法。
- プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体遮断薬、及びその組み合わせ物から成る群から選ばれる治療薬を投与することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
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