JP2004532170A - 二酸化炭素を逆昇華によってその貯蔵のために抽出する方法およびシステム - Google Patents

二酸化炭素を逆昇華によってその貯蔵のために抽出する方法およびシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、特に機械的なエネルギーを発生するために設計された装置中の炭化水素の燃焼から誘導される煙霧から二酸化炭素を抽出する方法およびシステムに関する。システムは、水を液体の状態で前記煙霧からほぼ大気圧に等しい圧力で抽出するための抽出手段、特に交換機(11、25)および脱水機(56)と、前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するための冷却手段、特に一体化したカスケード冷却装置(18、22、25、26、28、32、33、34、39、40)と、解凍の後、二酸化炭素を貯蔵するための貯蔵手段、特に固定貯蔵器(49)および/または可動貯蔵器(51)および吸引手段、特に油圧ポンプ(48)とを含む。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、大気圧下で逆昇華によって二酸化炭素の抽出(捕捉)を可能にする方法およびシステムに関する。詳細には、本発明は電力または熱発生プラントの煙突または推進エンジンの排気筒中を循環する煙霧中に存在する二酸化炭素の捕捉を可能にする方法に関する。この二酸化炭素の捕捉はその貯蔵のために実施される。
【背景技術】
【0002】
加熱システム、電気エネルギーの発生、または車両の推進の燃焼に関連した二酸化炭素すなわちCO2の放出は、長期的には許容できないと考えられている大気中のCO2濃度の増加を招く。京都議定書(Kyoto Protocol)は、署名国の合意からなり、これらの放出を制限する。エネルギーの節約および効率化ではCO2濃度を許容値に制限するには不十分である。二酸化炭素の捕捉およびその分離は、大気濃度を天候の変化を制限するレベルに維持することと同様、経済発展のための不可欠の目標である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、いかなる燃焼システムにも使用可能な、二酸化炭素を捕捉する方法に関する。本発明による方法は、その燃焼システムを用いる推進エンジン、または電気的推進力または電力発生タービンの効率を変化させないことを特徴とする。CO2は、逆昇華プロセスによって、ほぼ大気圧下で、皆無、もしくは極めてわずかなエネルギー消費の増加で捕捉される。自動車の熱エンジン用のシステム設計を例として述べる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、特に機械的エネルギーを発生するために設計された装置中の炭化水素の燃焼から誘導される煙霧から二酸化炭素を抽出する方法に関する。本発明による方法は、前記煙霧を、ほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップは、冷媒流体の混合物を分留することによってキロカロリー(kilogram calories)を提供して、窒素および二酸化炭素の混合物を冷却するステップをさらに含むことが好ましい。この冷媒流体の混合物の分留は、圧縮段階および後続の凝縮および蒸発段階を含むサイクルに従って、降下する複数段階の温度で行われる。
【0006】
前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップの後、閉鎖室の中で二酸化炭素を溶解するステップが続くことが好ましい。前記閉鎖室中の圧力および温度は、過冷によって冷媒流体混合物が前記閉鎖室にカロリーを供給すると、二酸化炭素の三重点まで推移する。
【0007】
冷媒流体の混合物は、
前記閉鎖室中の二酸化炭素を溶解すること、
前者と対称となる室内の開回路中を循環する二酸化炭素を逆昇華することを順次実施することが好ましい。
【0008】
二酸化炭素の溶解および逆昇華は、1つが密閉され他は開放されている、前記室の1室およびもう1つの室中で交互に行われる。
【0009】
本発明による方法は、二酸化炭素を貯蔵器、特に可動貯蔵器中に液体状態で貯蔵するステップをさらに含むことが好ましい。
【0010】
二酸化炭素を、特に可動貯蔵器中に液体状態で貯蔵するステップは、
前記閉鎖室中に収容された液体二酸化炭素を吸引するステップと、
前記閉鎖室中の圧力を大気圧に近い圧力に戻すステップと、
液体二酸化炭素を前記貯蔵器に移動させるステップと、を含むことが好ましい。
【0011】
本発明による方法は、前記煙霧中に含まれる水および二酸化炭素蒸気を順次抽出した後、窒素を外気に排出するステップをさらに含むことが好ましい。
【0012】
本発明による方法は、
外気に排出された窒素に含まれるキロカロリーを煙霧に移動させるステップと、
したがって前記煙霧の冷却に寄与するステップと、をさらに含むことが好ましい。
【0013】
本発明による方法は、追加のエネルギーを供給することなく前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを使用することによって、前記煙霧を、ほぼ大気圧に等しい圧力で二酸化炭素の逆昇華温度に冷却するステップをさらに含むことが好ましい。
【0014】
前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを使用するために、本発明による方法はさらに以下のステップ、すなわち、
前記煙霧によって水を再加熱および次いで蒸発させ、圧力下で水蒸気を発生させるステップと、
前記水蒸気を圧力下で機械的または電気的エネルギーを発生するタービンに吐出するステップと、を含むことが好ましい。
【0015】
本発明による方法は、前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップが、ほぼ大気圧に等しい圧力で前記煙霧から液体状態の水を抽出するステップをさらに含むことが好ましい。
【0016】
ほぼ大気圧に等しい圧力で前記煙霧から液体状態の水のすべてまたは一部を抽出するために、空気または水交換機を使用することが好ましい。
【0017】
本発明による方法は、前記煙霧中の残留水の全量を冷却交換機および/または脱水機を使用して抽出するステップをさらに含むことが好ましい。
【0018】
システム
また本発明は、特に機械的エネルギーを発生させるために設計された装置中の炭化水素の燃焼から誘導される煙霧から二酸化炭素を抽出するシステムに関する。
【0019】
本発明によるシステムは、前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却する冷却手段を含む。
【0020】
前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却する冷却手段は、冷媒流体混合物の分留によってキロカロリーを供給することにより、窒素および二酸化炭素の混合物を冷却する、一体化したカスケード式冷却装置をさらに含むことが好ましい。冷媒流体の混合物の分留は、圧縮段階および順次凝縮および蒸発段階を含むサイクルに従って、降下する複数段階の温度で行われる。冷却装置は、圧縮機、部分凝縮機、分離貯蔵器、蒸発凝縮機、冷却煙霧のための蒸発機、液体−蒸気交換機、逆昇華蒸発機、減圧弁を含む。
【0021】
本発明によるシステムは、冷媒流体混合物の循環回路が通過する閉鎖室をさらに含むことが好ましい。前記閉鎖室の圧力および温度は、
冷媒流体混合物が過冷されて前記閉鎖室にカロリーを供給すること、
前記二酸化炭素が固体状態から液体状態に移ることで二酸化炭素の三重点まで推移する。
【0022】
冷媒流体の混合物は、順次前記閉鎖室中の二酸化炭素の溶解、および前記室と対称となる室内の開回路中を循環する二酸化炭素の逆昇華を確実に行うことが好ましい。二酸化炭素の溶解および逆昇華は、1つは密閉され他は開放されている前記室の1室およびもう1つの室中で交互に行われる。
【0023】
本発明によるシステムは、貯蔵手段、特に二酸化炭素を液体状態で貯蔵する固定および/または可動貯蔵器をさらに含むことが好ましい。
【0024】
二酸化炭素を固定および/または可動貯蔵器中に液体状態で貯蔵する貯蔵手段は、吸引手段、特に油圧ポンプをさらに含むことが好ましい。吸引は、
前記閉鎖室中に収容された液体二酸化炭素を吸引すること、
前記閉鎖室中の圧力を大気圧に近い圧力に戻すこと、
液体二酸化炭素を前記貯蔵器に移動させること、を意味する。
【0025】
本発明によるシステムは、前記煙霧中に含まれる水および二酸化炭素蒸気を順次抽出した後に、窒素を外気に放出する圧縮および/または吸引手段をさらに含むことが好ましい。
【0026】
本発明によるシステムは、外気に放出された窒素中に含まれるキロカロリーを煙霧に移動させ、したがって前記煙霧の冷却に寄与する移動手段をさらに含むことが好ましい。
【0027】
本発明によるシステムは、追加のエネルギーを供給することなく、前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で二酸化炭素の逆昇華温度に冷却するために前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを回収する手段をさらに含むことが好ましい。
【0028】
前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを回収する手段は、
前記煙霧によって水を再加熱して蒸発させ、水蒸気を圧力下で発生させる再加熱手段、特に交換機と、
前記水蒸気を圧力下で開放して、機械的または電気的エネルギーを発生させるための開放手段、特にタービンと、を含むことが好ましい。
【0029】
前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却する手段が、ほぼ大気圧に等しい圧力で前記煙霧から液体状態の水を抽出する手段、特に交換機をさらに含むことが好ましい。
【0030】
前記煙霧からほぼ大気圧に等しい圧力で液体状態の水のすべてまたは一部を抽出するための抽出手段は、空気交換機または水交換機を含むことが好ましい。
【0031】
抽出手段は、前記煙霧中の残留水の全量を抽出する冷却交換機および/または脱水機を含むことが好ましい。
【0032】
本発明による方法およびシステムの概要
本発明の変形実施形態を包括的に述べる。煙霧とも呼ばれる排気ガスは一般に二酸化炭素(CO2)、水蒸気(H2O)および窒素(N2)からなる。CO、NOx、不燃焼炭化水素など、痕跡量の組成も見出される(煙霧中の痕跡ガスの全含有量は一般に1%〜2%未満である)。
【0033】
表1は燃焼エンジンの排気煙霧のモルおよび質量組成を示す。
【0034】
【表1】
本発明の方法によれば、これらの煙霧は機械的エネルギーを回収するため、およびその温度を大気温度よりもわずかに高い温度に下げるために冷却される。次いでこれらの煙霧は、−80℃に近い温度およびほぼ大気圧の圧力で逆昇華が可能となるように、段階的に低温へ推移する冷却サイクルによって冷却される。
【0035】
用語「逆昇華」は、本明細書では、問題のガスの温度がその三重点以下であるときに起きる気相/液相の直接変化を指す。図1は固体、液体および蒸気相の共存図を圧力温度図で表したものである。図は任意の純物質に適用される。三重点以下の温度では、固相と蒸気相の間で直接変化が起きる。固体から蒸気への移動は昇華と呼ばれる。逆の移動を表す用語は一般にない。本発明では、用語「逆昇華」を蒸気相から固相への直接移動を表すために使用した。
【0036】
煙霧の熱力学的なデータは900℃から50℃で得られるエネルギーが1,000kJ/kgよりもわずかに大きいことを示している。記載した例は、蒸気タービンの単一サイクルによってこの熱エネルギーの34〜36%が機械的エネルギーに変換できることを示しており、交流発電機の出力を0.9とすれば、30.5%〜32.5%の電気エネルギーを回収し得る。
【0037】
本発明によるシステムは、一方では熱エネルギーを機械的および/または電気的エネルギーに変換することが可能な、エネルギーを発生する装置からなり、また、カスケード設計の一体化した冷却装置からなる、エネルギーを消費する装置からなる。排気ガスは熱的に約+900℃から−90℃を推移する。この冷却の間、ガスは900℃から約50℃へのエネルギーを発生し、次いで環境温度(たとえば40℃)から−90℃へのエネルギーを消費する。記載した例は、入手可能なエネルギーが消費したエネルギーよりもはるかに大きいことを示しており、したがって、露点が−90℃未満である窒素および痕跡量のガスを単に大気に排出することによって、煙霧から順次水蒸気、次いでCO2を抽出することが可能となる。
【0038】
蒸気タービンのサイズは処理すべき煙霧量に依存する。自動車用熱エンジンでは、それは熱エンジン自体の出力および運転速度に応じて約3〜30kWの電気エネルギーを発生する小さなタービンである。機械的エネルギーを発生する回路の水の蒸発は、圧力下の水の閉回路と排気パイプラインの間の交換によって行われる。実際に、水回路によって熱エネルギーから排気ガスを抽出することは、たとえば煙霧で直接運転しているガスタービンで起こり得る、排気ガスの機械的な外乱の制限を可能にする。ディーゼルまたはガソリンエンジンの運転パラメーターが排気の圧力変化に大きく攪乱されることが知られている。排気の圧力変化が大きければ、エンジンのエネルギー効率の低下という影響を受ける。交換機の逆流設計および煙霧の回路に沿う非常に大きな温度勾配によって、機械的エネルギー発生回路の水を加熱し蒸発させることが可能になる。記載した例の場合、凝縮温度は40℃に等しい。この40℃という温度は一般的な空気凝縮機の夏の条件に相当する。
【0039】
この水は310℃〜340℃の範囲の飽和温度に再加熱されるが、これらの温度では加熱管中の飽和圧力99バール〜145バールの範囲に相当する。圧力レベルはエンジンの運転条件に応じて調節される。圧力レベルをより良好に調節するために、交換機の入口および/または出口での排気ガスの温度測定を基に水流を変化させる。煙霧の流量は大きく変化するが、エンジン速度およびエンジン燃料の流れによる知見から判る。これらのデータはエンジンのタコメーターおよびエンジン燃料噴射の制御電子装置の両方によって入手可能である。これらのデータによって、交換機の入口および/または出口での排気ガスの温度に応じた、エネルギー回収回路に循環すべき水量の範囲、調節される水回路中の圧力の予測が可能になる。
【0040】
したがって、この沸騰圧力で液体は蒸気に変換される。次いで蒸気自体は排気ガスの入手可能な温度に応じて一般に400℃〜550℃の温度に過熱される。次いで蒸気はタービンの機内に吐出される。したがって、煙霧から機械的なエネルギーを抽出することが可能である。タービンは交流発電機、慣性ホイールを駆動し、または冷却システムの圧縮機を直接駆動することもできる。交流発電機の駆動方式には、車両の熱エンジンの異なる伝達歯車の形状によって、多くの自由度が得られる。
【0041】
以下のデータは2つの運転サイクルの場合の、入手可能な機械的エネルギー量を求めたものである。
【0042】
第1の場合では、凝縮温度は40℃であり、沸騰温度は310℃である。第2の場合では、凝縮温度はやはり40℃であるが、沸騰温度は340℃である。他方、蒸気は第1の場合には400℃、第2の場合には500℃に過熱される。記載した例は排気ガスの異なる運転温度を示すため、および一般的に入手可能な出力をkg/secで表した煙霧の流量Mの関数として示すために選択した。それらによって、本発明による方法をCO2を含む高温の煙霧排気パイプラインに広く適用することが可能になる。したがって、煙霧からのエネルギー回収によって、一般に750℃〜900℃の間の温度から約50℃〜80℃の温度の範囲の温度が蒸気に供給された。
【0043】
以下のデータは、冷却サイクルを経て煙霧をCO2の逆昇華温度に冷却するために必要な機械的エネルギーの大きさの程度を定める。冷却装置の交換機に到達する前に、煙霧は50℃から環境温度に冷却される。煙霧を50℃から環境温度に冷却する熱交換は空気または水交換機の中で行われる。乾燥煙霧1kg当たり約86gの濃度の水の露点は約50℃であるので、外部温度のレベルによって、および痕跡成分の含有量によって、煙霧流中に含まれる水はこの交換機中で部分的に凝縮する。しかし、煙霧中に痕跡ガスが存在することを考えれば、水は酸性でありその比露点は純水のそれよりも高い。この場合、露点は一般に50℃〜100℃の範囲である。露点を上昇させる煙霧中の痕跡ガスを考慮しないで水蒸気を凝縮させる方法について以下に述べる。
【0044】
これらの方法によれば、凝縮した水は、直接放出するか、あるいは放出の前に予備処理を行うために貯蔵する。煙霧は複数の交換部を含む回路中で環境温度以下に冷却される。すなわち、水蒸気は大気圧または大気圧に近い圧力でCO2の逆昇華温度よりも低い温度にされる。
【0045】
空気交換機および第1の一体化したカスケード冷却交換機の間で、その中に含まれる水が凝縮するので、煙霧の流量Mが変化する。質量濃度が、それぞれ、
CO2=19.5%、H2O=8.6%、N2=71.9%
であれば、煙霧の流量Mは、無水の流量(痕跡ガスの濃度を無視して)、
N2+CO2=0.914M
にほぼ等しい。
【0046】
この新しい無水流量MN2+CO2は、2つの逆昇華蒸発機に到達する前に、冷却システムの異なる交換機中で順次冷却される。2つの逆昇華蒸発機は交互に運転される。煙霧および冷媒流体は2つの蒸発機の一方または他方を交互に通過する。
【0047】
逆昇華段階の間に、CO2の霜は昇華蒸発機に配置された交換機の回路の外壁に固着する。この付着物は冷たい煙霧の循環を妨げる障害物を連続的に形成する。この蒸発機が一定時間運転された後、交換機外部の煙霧流および交換機内部の冷媒流体の流れは、それぞれ対称の蒸発機へ切り替えられる。この第2の交換機中で、冷媒流体は蒸発機の内部で蒸発し、CO2はその外部に固着する。この間に、第1の蒸発機はもはや蒸発部位ではなく、第1の蒸発機の温度は上昇する。この温度の上昇は、冷媒流体を第1の蒸発機の交換機中に放出する前に循環することによって加速される。固体CO2は、大気圧での固相と気相の平衡温度である−78.5℃から、三重点の圧力/温度の特徴である5.2バール、−56.5℃に再加熱され、したがって固体、液体、気体の3つの相が共存する。固体CO2は溶解する、すなわち固相から液相へ移る。この交換機中の圧力は温度上昇とともに増加する。
【0048】
CO2が完全に液相になると、断熱貯蔵器へポンプ移送される。ポンプはまた、残留ガス、特にCO2を吸引することができる。したがって、煙霧が再び蒸発機へ流入できるように、逆昇華蒸発機内の圧力を5.2バールから大気圧に近い圧力へ戻すことが可能である。
【0049】
したがって、次のサイクルを実施することが可能であり、蒸発機の壁上の冷たい煙霧に含まれるCO2の逆昇華を行うことができる。後者は再び冷媒と共に送られる。サイクルはこのように低温蒸発機で平行して交互に継続される。
【0050】
逆昇華を用いる本発明による方法は、気相から液相のCO2へ移動することからなる方法に比べて有利である。実際に、気相から直接液相へ移動させるには、煙霧の圧力を少なくとも5.2バールまで増加し、その温度を−56.5℃へ下げる必要がある。実際に、この方法は水を除去するために煙霧の温度を0℃まで下げ、次いで窒素およびCO2の混合物を少なくとも6バールに圧縮することを含む。この圧縮の間に、窒素およびCO2の混合物は120℃まで再加熱されるであろう。再びそれを120℃から−56.5℃に冷却することが必要である。この方法は、窒素が完全に除去される5.2バールまで圧縮することをさらに含む。
【0051】
冷却装置は、それ自体一体化したカスケードと呼ばれる冷却原理を用いる。しかし、本発明による冷却装置は以下に述べる技術的な特徴を有する。実際に、煙霧を冷却するために、本発明による方法は、環境温度から−90℃の範囲の大きな温度変化で、製造の簡単な、単一圧縮機だけを含む冷却装置を使用し、冷媒流体の混合物を用いる。本発明による冷却装置は、1つの単一圧縮機、2つの中間蒸発凝縮機、および上述した2つの平行する低温逆昇華蒸発機を含む。中間蒸発凝縮機によって、冷媒流体の混合物の蒸留と煙霧流の漸進的な冷却の両方が可能になる。
【0052】
気候条件および痕跡成分の含有量に応じて、煙霧中に含まれる水蒸気の残りは、上述の空気または水冷却交換機中で完全にまたは部分的に凝縮される。そうでない場合、水は、温度が0℃よりもわずかに高く、滞留時間がこの凝縮を行うのに十分な、冷却装置の第1の交換機中で補足として凝縮される。
【0053】
サイクルを可能にする冷媒流体の混合物は、3つ、4つまたは5つの成分の混合物とすることができる。記載した混合物は、製造が制限され、最終的に塩素を含有する冷媒ガスの使用を制限する、モントリオール議定書の制約をまとめたものである。これは、CFC(クロロフルオロカーボン)、H−CFC(ヒドロクロロフルオロカーボン)が、これらの流体のいくつかは一体化カスケードの使用流体として使用するのに機能的に絶対的に有利ではあるが、使用可能な成分に含まれないことを意味する。京都議定書もまた高い地球温暖化係数(GWP)のガスに制限を課している。本発明によれば、それらが現在制限されていなくても、そのGWPが極力小さなガスを使用することが好ましい。本発明による一体化カスケードで使用可能な、煙霧中のCO2を捕捉するための混合物は、以下に示される。
【0054】
三成分混合物
三成分混合物は、メタン/CO2/R−152a、すなわち、冷媒流体の標準命名法(ISO817)を適用すれば、R−50/R−744/R−152a混合物とすることができる。R−152aはブタンR−600またはイソブタンR−600aで置き換えることができる。
【0055】
四成分混合物
四成分混合物は、
R−50/R−170/R−744/R−152a、または、
R−50/R−170/R−744/R−600、または、
R−50/R−170/R−744/R−600aの混合物とすることができる。
【0056】
R−50はR−14で置き換えることができるが、そのGWPは非常に高い(CO2の6,500kgに等しい)。
【0057】
五成分混合物
五成分混合物は以下の8種の流体のリスト、すなわち、R−740、R−50、R−14、R−170、R−744、R−600、R−600a、R−152aから、これらの5つの成分を漸進的な多段臨界温度の適切な比率で選択して製造することが可能であり、これらの臨界温度は表2に示されている。以下の混合物は例として示すものである。
【0058】
R−50/R−14/R−170/R−744/R−600、または
R−740/R−14/R−170/R−744/R−600、または
R−740/R−14/R−170/R−744/R−600a、または
R−740/R−14/R−170/R−744/R−152a、または
R−740/R−50/R−170/R−744/R−152a。R−740はアルゴンである。
【0059】
表2にこれらの流体の原理的な熱化学特性および名前を示す。
【0060】
【表2】
2つの中間蒸発凝縮機および逆昇華蒸発機は一体化カスケードの3段階の温度を含む。これらの3段階は、それらがすべて圧縮機の吸引に接続されているので、すべて同じ圧力で機能するが、これら3段階の平均温度は、各交換機の他のパイプライン内を循環する冷媒流に温度変化があるはずなので、一般に約−5℃、−30℃、−90℃である。
【0061】
冷媒流体混合物の一体化カスケードにおける3「段階」の流量は、冷媒流体混合物の成分比に依存する。したがって、組成物とカスケードの温度レベルの間には関連がある。
【0062】
例として提供する以下のデータは、五成分混合物の冷媒流体を用いる一体化冷却装置に関し、その質量組成は以下のようである。
【0063】
R−50 1%
R−14 3%
R−170 19%
R−744 27%
R−600 50%
可燃性および不燃性成分の間の比率は、混合物が不燃性で安全性のある混合物となるようにする。この混合物の臨界温度は74.2℃であり、その臨界圧力は50バールである。
【0064】
臨界温度が最も高い成分、ここではR−600およびR−744の割合は、2つの中間段階での蒸発が低い臨界温度での成分の蒸留を可能にするので、混合物の大部分を占める。次いで低い臨界温度を有する成分は、その平行なパイプラインの一方または他方で交互に運転される二重の蒸発機である、逆昇華蒸発機中で低い温度で蒸発することが可能である。
【0065】
カスケードの交換機は向流交換機であることが好ましい。それらは入口と出口の間の3つの大きな温度変化を用いることが可能になる。それらはまた、液相と気相間の異なる温度での熱回収が可能になる。
【0066】
無水煙霧流MN2+CO2は、逆昇華蒸発機を通過した後、初期流量Mの0.719である窒素流MN2に縮小される。この窒素流は、温度が−90℃であり、煙霧管に向流で循環して、無水煙霧流MN2+CO2の冷却、次いで全煙霧流Mの冷却に関与する。逆昇華蒸発機を離れる窒素流が煙霧の冷却に関与することは、窒素の温度が環境温度に上昇するまで行われる。窒素流MN2の圧力は、後続の水蒸気およびCO2蒸気の捕捉を考慮すれば、流れMの初期圧力の73%である。循環のために必要な過圧力は、たとえば空気圧縮機によって作られ、ベンチュリー管に噴射されたその流れによって窒素流を引き出すことができる。
【0067】
他の設計は空気冷却交換機を離れる流れのすべてを圧縮することからなり、それが大気に放出されるまで煙霧循環回路すべてにわたって大気圧に比較してわずかに高い過圧力を可能にする。
【0068】
本発明による方法およびシステムの詳細説明
本発明の他の特徴および利点は、例示的および非制限の例として与えられる、本発明の実施形態の変形の説明、および逆昇華によって二酸化炭素を捕捉可能にするシステムの実施形態の変形を図示する図3を読み取ることによって明らかになろう。
【0069】
図3を説明する。表示数字は図3のものである。
【0070】
下の表は使用した表示数字のシステムを定める。それは異なる表示数字を有する同一の技術用語の意味を説明する。
【0071】
煙霧およびその化学的組成は、それが冷却される回路中を循環すると熱的な変化が生じる。
【0072】
煙霧の流量Mは4つの流量の合計である。
【0073】
M=mH2O+mCO2+mN2+mtraces
式中、mH2Oは水蒸気の流量を表し、
CO2は二酸化炭素の流量を表し、
N2は窒素の流量を表し、
tracesは痕跡ガスの流量を表す。
【0074】
煙霧は熱エンジン1から(内燃機関から)パイプライン2(熱エンジンの出口パイプライン)を経て排出される。その温度は900℃である。交換機6(煙霧を冷却するための第1の交換機)中で煙霧によって与えられたエネルギーは、煙霧Mの関数として表される。
【0075】
ech=M(hs6−he6
式中、hs6、he6はそれぞれ交換機6の出口および入口での煙霧のエンタルピーを表す。
【0076】
熱エンジン1の出口での煙霧の質量組成は、それぞれ、
CO2:19.5%
2O:8.6%
2:71.9%
である。
【0077】
本説明では痕跡ガスは無視している。
【0078】
交換機6中で煙霧によって与えられたエネルギーQechは約1,000kJ/kgである。交換機6の出口での煙霧の温度は50℃である。与えられた力Pech(kWで表される)は、kg/secで表した煙霧の流量Mの関数として表すことができる。
【0079】
ec=Qech×M=1,000kJ/kg×Mkg/s=1,000M(kWで)
交換機6中で煙霧から与えられた熱エネルギーは、本来よく知られたようにして機械的エネルギーに変換され、次いで電気エネルギーに変換される。煙霧はそのエネルギーを交換機6の中を循環する水に与える。この水を順次液相で42℃から310℃に再加熱し、次いで310℃の飽和圧力、すなわち99バール(または340℃および145バール、交換機6の第2の実施形態変形)で沸騰させ、最終的にこの水を400℃(または500℃、交換機6の第2の実施形態変形)まで過熱する。過熱された蒸気はタービン7に放出され、変形に述べた交流発電機10を駆動する。放出された蒸気は、この放出後部分的に二相であり、凝縮機8(空気凝縮機)によって凝縮される。このようにして形成された液体は、ポンプ9で99バール(第2の実施形態変形例の場合、145バール)に圧縮される。任意選択的に、熱エネルギー(上述のエネルギー収支には数えていない)は熱エンジン1の冷却システム3から回収可能である。この目的のために、熱エンジン1の冷却システム3からエネルギーを回収する交換機5は回収回路4を含む。回収回路4と熱エンジン1の冷却システム3間の接続は図示していない。夏には空気凝縮機8中の凝縮温度は40℃である。最も暑い国では、凝縮温度が冬と夏の間で一般に10℃〜65℃に変化することがある。蒸気凝縮温度が10℃の場合の回収可能なエネルギーは、凝縮温度が65℃の場合の回収よりも多い。
【0080】
表3および4は、各実施形態変形例の場合の液体の水および水蒸気の、
交換機6の入口および出口、
タービン7の出口、および
空気凝縮機8の出口でのエンタルピーを示している。
【0081】
これら4つのエンタルピー値はエネルギー回収回路のエネルギー出力を表している。交換機6、タービン7、凝縮機8、およびポンプ9はパイプラインで接続されており、煙霧から熱エネルギーを回収する回路を構成する。このようにして回収された熱エネルギーは、機械的エネルギーに変換される。
【0082】
タービン7に結合された交流発電機10は、機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換することを可能にする。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
煙霧は交換機6の中を水の流れに向流して循環する。煙霧の温度は900℃〜50℃の範囲であり、一方水の温度は、40℃から、第1の変形例の場合400℃まで、第2の変形例の場合500℃までの範囲である。第1の変形例の場合、99バールの圧力下、310℃で蒸発が起きる。第2の(変形)の場合、145バールの圧力下、340℃で蒸発が起きる。したがって、交換機6は水の再加熱機およびボイラーの両方である。
【0085】
第1の変形例の場合に、交換機6の出口の温度が400℃、交換機6の入口の圧力が99バール、凝縮温度が40℃であるとき、交換機6の回路中の水流の質量単位で表された機械的エネルギーを表3によって求めることができる。タービン7の機械的出力が0.85のとき、機械的エネルギーは、
(3098.2−1935.9)×0.85=988kJ/kg
である。
【0086】
第2の変形例の場合に、交換機6の出口の温度が500℃、交換機6の入口の圧力が145バール、凝縮温度が40℃であるとき、交換機6の回路中の水流の質量単位で表された機械的エネルギーを表4によって求めることができる。タービン7の機械的出力が0.85のとき、機械的エネルギーは、
(3314.8−1982.1)×0.85=1132.8kJ/kg
である。
【0087】
第1の変形例の場合、煙霧の回路によって交換機6に提供されるエネルギーは、
ech=3098.2−177.4=2920.8kJ/kg
である。
【0088】
第2の変形例の場合、煙霧の回路によって交換機6に提供されるエネルギーは、
ech=3314.8−182=3132.8kJ/kg
である。
【0089】
交換機6中の煙霧によって与えられた、煙霧の流量の関数としての熱出力は、
ech=1000M(kWで表される)
である。
【0090】
引き出された機械的出力は、タービンのサイクルの出口からの煙霧流量の関数として表される。
【0091】
この流量Mで表された、引き出された機械的エネルギーは、タービンのサイクルの出力をこの煙霧の流量の関数として表したものに実質上等しい。すなわち、
第1の場合:Pmeca=(988/2920.8)×1000×M=338.3M(kWで)
第2の場合:Pmeca=(1132.8/3132.8)×1000×M=361.6M(kWで)
である。
【0092】
第1および第2の実施形態変形例の場合、交流発電機10の出力は0.9である。煙霧から熱エネルギーを回収する回路のお陰で得られた電気出力Pelecは、
第1の実施形態変形例の場合:Pelec=304.5M(kWで)
第2の実施形態変形例の場合:Pelec=325.4M(kWで)
である。
【0093】
したがって、その温度が400℃以上であれば、煙霧から30.5%〜32.5%の電気エネルギーを回収することができる。
【0094】
異なる交換機で煙霧を冷却する後続の段階を説明する。冷却は純粋に窒素の冷却であり、水の冷却および凝縮であり、CO2の冷却および逆昇華である。液体の水および固体、次いで液体CO2がどこで抽出されるかを理解するためには、煙霧の冷却回路、すなわちパイプライン13に沿って、これら3つの成分の流量質量変化およびエネルギー変化の両方を追跡する必要がある。エネルギー変化は各成分ごとにkJ/kgで表され、加法的な量であり、同時に質量画分である。CO2のエンタルピーは表5および図2に示されており、本来よく知られたCO2のエントロピー図を示すものである。この図では、
温度はケルビンで表され、
エントロピーはkJ/kg.Kで表される。
【0095】
A点は第1(No.1)の冷却蒸発機25の入口のCO2を表す。圧力は1バールであり、温度は50℃(323K)、CO2のエンタルピーは450.8kJ/kg(表5を参照のこと)である。
【0096】
B点は交換機11のCO2の状態を表し、温度は40℃、エンタルピーは表5に報告されている。
【0097】
C点は、気相/固相変化前の、逆昇華蒸発機(No.1)39の入口のCO2を表す。
【0098】
D点は−80℃での完全なCO2固化カーブ上のCO2を表す。固化は逆昇華蒸発機(No.1)39の管壁に生じる。完全な気相/固相変化は568kJ/kgの冷却エネルギーを必要とした。
【0099】
E点は逆昇華蒸発機(No.2)40の室内の固体CO2昇華による解凍運転の間のCO2を表す点である。この運転は固体CO2の部分昇華によって圧力の増加を招き、蒸気圧が5.2バールまで上がる。
【0100】
F点はCO2が溶解した後の、一定圧力5.2バールでのCO2を表す点である。CO2はしたがってF点では完全に液体である。
【0101】
【表5】
表5の値を用いたエネルギー収支を以下に説明する。
【0102】
煙霧11を冷却する交換機の入口における煙霧流量変化の説明を続け、水蒸気を捕捉する機構およびそれに伴うエネルギー消費について説明する。
【0103】
表6は交換機の入口および出口[原文のまま。および−Tr.Ed.]、およびそれらを接続するパイプライン部の温度、エンタルピー、および質量画分を示す。同様に、流量の変化を後続の水蒸気および次いでCO2の捕捉の関数として示し、各交換機から引き出したエネルギー量を示す。煙霧のパイプライン13および窒素を大気に放出するためのパイプライン55は、近接して配置されており、外部からは断熱されている。パイプライン13および55の、要素11、25、33、39、および40の間に位置する部分は後続の交換機を構成する。
【0104】
【表6】
交換機11中で煙霧を50から40℃に冷却して水を部分的に凝縮するには109M(kW)の力を必要とし、論じている例では水はこの煙霧冷却交換機11中で部分的に凝縮する。他の温度条件のため、または水の露点を変える痕跡成分が存在するため、水の凝縮は交換機6の中で起き得る。実際に、煙霧中の水の質量濃度が8.6%の場合、水の露点は50℃に近い。交換機11の出口での煙霧の流量は0.946Mである。水の質量画分は8.6%から5%に減少する。交換機11は水の凝縮物をパイプライン14を経て放出できるように設計されている。パイプライン14は交換機11を水収集貯蔵器16に接続する。
【0105】
パイプライン13中の煙霧は交換機11の出口のパイプライン55によって交換機25の入口まで冷却される。これらのパイプラインの部分も外部から断熱されている。
【0106】
2つのパイプライン13および55の交換モードを詳細に述べるならば、それらは交換機11、25、33、および39または40の間のパイプラインを構成する各接続部分で熱的に効率よく連絡している。これらの3つの部分は実質的な交換機を構成しており、パイプライン55中の窒素流の冷却機がパイプライン13の中を向流で循環している煙霧流を冷却する。表6は、交換機39または40と交換機33の間、次いで交換機33と交換機25の間、最後に交換機25と交換機11の間の3つの部分それぞれに対するパイプライン55中の窒素流のエンタルピーの変化を示している。窒素流のエンタルピー変化0.719M(kg/sec)は規定した3部分の交換機のパイプライン13中を循環している煙霧流に交換効率90%で伝達される。交換機11および25の間で窒素流から与えられたエネルギーは、26.3M(kW)である。それは4.2%に減少した水蒸気の一部を凝縮するため、および煙霧を交換機25の入口で36.5℃に冷却するための両方に用いられる。
【0107】
交換機25の出口で煙霧流の温度は1℃であり、その煙霧の温度降下と残留水蒸気の凝縮を可能にするために、交換機25には138M(kW)の冷却力が必要とされる。
【0108】
煙霧の温度は1℃に制御して煙霧中に含まれる水の結晶化を防止している。第1(No.1)の冷却蒸発機25の部分および設計は煙霧流の徹底的な除湿を確実にする。第1(No.1)の冷却蒸発機25の出口では、一般に0.05%未満の水が煙霧質量の中に残留する。
【0109】
煙霧パイプライン13は第1(No.1)の冷却蒸発機25の内部室と接続している。第1(No.1)の冷却蒸発機25の通路の間で煙霧から抽出された水は内室に回収される。それは次いで第1(No.1)の冷却蒸発機25の水放出パイプライン15によって水収集貯蔵器16に移される。第1(No.1)の冷却蒸発機25を離れる煙霧は脱水機56を通過し、煙霧は完全に乾燥される。無水煙霧の流量はMN2+CO2と表され、熱エンジン1から排出される流量Mの0.914である。実際に、流量質量の8.6%は煙霧冷却交換機11の中、接触しているパイプライン13および55の部分からなる交換機の中、第1(No.1)の冷却蒸発機25、および脱水機56の中で液体の水の形で捕捉される。
【0110】
パイプライン55を循環する窒素流は、14M(kW)の冷却力をパイプライン13の交換機25と33の接続部に提供し、窒素流およびCO2煙霧MN2+CO2の残部は交換機33の入口で−14℃に冷却される。
【0111】
第2(No.2)の冷却蒸発機33には、5.4Mの冷却力が提供され、窒素流およびCO2N2+CO2の残部は−20℃の温度に冷却される。
【0112】
パイプライン13および55の間の冷却を考慮すると、流量MN2+CO2の残部は、パイプライン55が47M(kW)の冷却力を提供されるので、2つの逆昇華蒸発機(No.1)39または(No.2)40の1つに約−72℃の温度で流入する。
【0113】
2つの逆昇華蒸発機(No.1)39または(No.2)40の形状および設計によって、ガスの長い滞留時間が可能になる。流量MN2+CO2の残部はCO2の逆昇華まで冷却され、これには125.9M(kW)の冷却力を必要とする。CO2は次いで逆昇華によって約−80℃の温度で0.85絶対バール、または約−78.6℃の温度で1バールの圧力で逆昇華蒸発機39または40の中に捕捉され、一方、MN2で表される窒素流の残部は−90℃に冷却され、次いでパイプライン13に向流を交換するパイプライン55を通して大気に導かれる。
【0114】
約−72℃および349kJ/kg(C点、表5および図2)に戻る、逆昇華蒸発機(No.1)39中のCO2のエネルギー変化が詳細に説明される。完全な蒸気相−固体変化(逆昇華)は逆昇華蒸発機(No.1)39の管上で起き、CO2はD点(表5および図2)に進み、そのエンタルピーは−228kJ/kgである。
【0115】
kWで表される煙霧流量の関数としての冷却力は、
(349−(−228))×0.195M=112.5M
である。
【0116】
減圧弁(No.1)41に流入する前に、解凍段階にある冷媒流体は逆昇華蒸発機(No.2)40に移動させる。冷媒流体は次いでCO2から溶解エネルギーを回収する。回収可能なエネルギーは図2上ではD点(0.85バールで固体CO2)からF点(5.2バールで液体CO2)への通路と一致する。総エンタルピー変化は228kJ/kgである。上述した実施形態変形例の場合、交換機の移動効率は90%である。その結果、回収されたエネルギーは205kJ/kgである。回収された煙霧の全流量Mの関数としての冷却力はkWで表して40Mである。
【0117】
205×0.915M=40M
液体の冷媒流体によりCO2の解凍からエネルギーを回収することを考慮すれば、−90℃の蒸発温度でCO2の逆昇華(CO2を凍らせるためには冷媒流体と蒸気または固体のCO2との間に約10℃の差が必要である)はわずかに冷却力、
(112.5−40)M=72.5M(kWで表して)
を必要とするのみである。
【0118】
上述の2つの実施形態変形例の場合に回収可能な電力(kWで表す)はそれぞれ304.5Mおよび325.4Mである。それらは圧縮機が冷却力を発生するために提供しなければならない圧縮電力よりも大きい。実際に、煙霧流量Mの関数としてkWで表して、圧縮電力は約187Mである。
【0119】
このエネルギー収支は、圧縮機が冷却力を発生するために提供しなければならない圧縮電力を理論的に推定することによって実証できる。この推定を進めるには、最初に冷却機の性能係数として定義したことを想起する必要がある。性能係数は圧縮ユニットPelec. comp*によって供給される電力に対する冷却力Pfrigの比である。
【0120】
COP=Pfrig/Pelec. comp*
冷却力が異なる温度レベル、−5℃、−30℃、−90℃で変化することを考慮すれば、温度の関数としての性能係数の一般的な変化の法則を用いることが不可欠である。
【0121】
この法則を表す最も簡単な方法はそれをカルノーの性能係数の関数として表すことである。カルノーの性能係数は冷却機械の理想的な性能を表し、凝縮温度(Tcond)および蒸発温度(Tevap)の関数として、式、
COPCarnot=Tevap/(Tcond−Tevap)
によって簡単に計算され、温度はケルビンで表される。
【0122】
実際の機械の分析に基づく法則は、
COP=(2.15×10-3T+0.025)COPCarnot
で表される。
【0123】
下の表7は蒸発温度によるCOPを示す。
【0124】
【表7】
この表は、冷却力を供給する温度レベルに応じて、圧縮機によって消費される電力を計算することを可能にする。性能係数は、冷却力(異なる交換機へ)を供給する圧縮機によって消費される力を計算することが可能になる。
【0125】
煙霧を0℃に冷却するために交換機25に供給される冷却力は−5℃で供給される。供給すべき冷却力が138M(表6)であり、性能係数が3.57(表7)であるので、圧縮機によって消費される電力は、138M/3.57=38.6M(kW)である。
【0126】
煙霧を冷却するために第2蒸発機33に供給される冷却力は−30℃で供給される。供給すべき冷却力が5.4M(表6)であり、性能係数が1.9(表7)であるので、圧縮機によって消費される電力は、5.4/1.9=2.8M(kW)である。
【0127】
逆昇華蒸発機(No.1)39または(No.2)40に供給される冷却力は−90℃で供給される。冷却力が125.9M〜40Mであり、性能係数が0.59(表7)であるので、圧縮機によって消費される電力は、85.9M/0.59=145.6M(kW)である。
【0128】
窒素を50から−90℃に冷却するために必要な冷却力は、各交換機の計算に考慮されている。
【0129】
したがって、圧縮電力(Pcomp)の総計は、蒸発機25、33、および39または40にのみ供給されるもので、したがって、上に述べたことと同じく、
comp=38.6+2.8+145.6=187M(kW)
である。
【0130】
したがって、冷却圧縮機によって消費される、流量Mの関数としての電力はkWで187Mである。この力は、304.5Mから325.4Mの間で変化する、煙霧流から回収される電力と比較すべきである。したがって、圧縮機の電力は上述の水蒸気回収サイクルによって回収可能な電力の約60%である。
【0131】
再び図3を参照して、一体化カスケードで運転する冷却装置の運転を明細に述べる。冷却圧縮機17は上で規定した多重成分冷媒混合物の1つから蒸気相流を吸引する。より詳細には、以下に述べる実施形態変形例の場合には、混合物は5つの成分からなり、その質量の割合は、
R−50(1%)
R−14(3%)
R−170(19%)
R−744(27%)
R−600(50%)
である。
【0132】
吸引圧力は1.7バールである。凝縮圧力は、凝縮物の出口温度40℃で、22バールである。部分冷却凝縮機18は冷却システム19(部分冷却凝縮機の冷却システム)によって冷却される。水または空気が冷却システム19中を循環する。
【0133】
部分冷却凝縮機18は流入する全冷媒流(以下にはMfと表す)の液相および気相の分離機である。気相流(以下にはMtete1と表す)はパイプライン20によって部分冷却凝縮機18の上部(頭部)を出る。液相(以下にはMpied1と表す)はパイプライン21によって底部(基部)を出る。液体は重力によって部分冷却凝縮機18の底部で排出される。
【0134】
液体流(Mpied1)は液体−蒸気交換機(No.1)26中で過冷される。この流れ(Mpied1)は全冷媒流(Mf)の約50%である。液体流(Mpied1)は最も重い成分、すなわち本明細書ではR−600およびR−744に富み、蒸発圧力1.7バールで減圧弁24中に吐出される。吐出された液体流(Mpied1)は順次第1(No.1)蒸発凝縮機22中、次いで第1(No.1)煙霧冷却蒸発機25中で蒸発して蒸発が完遂される。このようにして完全に蒸発した流体流(Mpied1)はその冷たさを液体−蒸気交換機(No.1)26に与え、次いでパイプライン27を経由して圧縮機17の吸引収集機に再び合流する。
【0135】
部分冷却凝縮機18の上部を流出する気体流(Mtete1)は、全冷媒流(Mf)の残る50%である。気体流(Mtete1)は第1(No.1)蒸発凝縮機22中で部分的に凝縮する。第1(No.1)蒸発凝縮機22の出口で二相(液体−蒸気)になったこの流れ(Mtete1)は、分離貯蔵器28中で独立の液体相および蒸気相に分離される。蒸気相流(Mtete2)はパイプライン29を経由して分離貯蔵器28の上部(頭部)を出る。液体流(Mpied2)は分離貯蔵器28の底部を出る。部分冷却凝縮機18の上部を流出する気体流(Mtete1)は、次いで2つの流れ、すなわち、流入する流れ(Mtete1)の40%の気体流(Mtete2)、および流入する流れ(Mtete1)の60%の液体流(Mpied2)に分離される。パイプライン29を経由して分離貯蔵器28の上部(頭部)を流出する気相流(Mtete2)は、第2(No.2)蒸発凝縮機32中で完全に凝縮する。液体流(Mpied2)はすべて逆昇華蒸発機(No.1)39または(No.2)40中で交互に蒸発する。
【0136】
分離貯蔵器28を出る気相流(Mtete2)の、第2(No.2)蒸発凝縮機32中における凝縮は、分離貯蔵器28の底部を出る液体流(Mpied2)の部分的な蒸発によって、この液体流(Mpied2)が減圧弁31に吐出された後に行われた。液体流(Mpied2)は、煙霧冷却蒸発機33中でその蒸発を完遂する。完全に蒸発した液体流(Mpied2)はその冷たさを第2(No.2)液体−蒸気交換機34に与え、次いでパイプライン35を経由して圧縮機17の吸引収集機に再び合流する。
【0137】
液体流(Mtete2)は第1(No.1)三方弁37を通過する。この三方弁はパイプライン38には開放され、したがってパイプライン44には閉じられている。液体流(Mtete2)は第2逆昇華蒸発機(No.2)40中で過冷され、したがってそのCO2解凍段階の間は過冷交換機として働く。過冷された液体流(Mtete2)は次いで第1(No.1)減圧弁41中に吐出される。それは次いで第1(No.1)逆昇華蒸発機39中で蒸発する。
【0138】
第1(No.1)逆昇華蒸発機39から出る冷媒蒸気流(Mtete2)は、第2(No.2)三方弁46を通過し、ガス戻りパイプライン45を経由して冷却圧縮機17に戻る。この流れ(Mtete2)は冷却圧縮機17によって吸引される全冷媒流(Mf)の約20%である。
【0139】
第1(No.1)逆昇華蒸発機39の運転を第2(No.2)逆昇華蒸発機40の運転に交替すると、第1(No.1)三方弁37は液体の冷媒流体の循環をパイプライン44を経由して第1(No.1)逆昇華蒸発機39へ切り替え、そこで過冷される。冷媒流体は次いで減圧弁(No.2)42に吐出される。次いでそれは第2(No.2)逆昇華蒸発機40中で蒸発し、次いで第2(No.2)三方弁46およびパイプライン45を経由して冷却圧縮機17に戻る。
【0140】
2つの逆昇華蒸発機39および40中の冷媒流体の循環について述べる。これらの逆昇華蒸発機は交互に運転される。一方が蒸発機として活動するならば、他方は過冷交換機であり、また逆にもなる。蒸発が第1(No.1)逆昇華蒸発機39で行われるならば、第1(No.1)三方弁37が開き、冷媒混合物はパイプライン38を循環することができるが、パイプライン44を循環することはできない。
【0141】
液体冷媒(Mtete2)の混合物は、減圧弁(No.1)41に吐出された後、第1(No.1)逆昇華蒸発機39中で、約−100℃の温度から始まり最終的に約−70℃の温度で蒸発する。
【0142】
検討した形態の場合、第2(No.2)煙霧冷却蒸発機33から導かれる煙霧は第4(No.4)三方弁53を通過して第1(No.1)逆昇華蒸発機39中に流入する。この形態の場合、煙霧は第2(No.2)逆昇華蒸発機40中には流入しない。
【0143】
これらの煙霧は、それらの入口温度約−72℃から、第1(No.1)逆昇華蒸発機39の圧力1絶対バールまたは0.85絶対バールに応じて、それぞれ−78.6℃または−80℃のいずれかのCO2の逆昇華温度に冷却される。この温度に達すると、CO2は第1(No.1)逆昇華蒸発機39内部の、冷媒混合物が循環するパイプラインの外壁上に凍結する。
【0144】
第1(No.1)逆昇華蒸発機39に流入する前に、冷媒液体は過冷交換機として運転する第2(No.2)逆昇華蒸発機40に約−45℃で流入する。冷媒流体はCO2の解凍サイクルの初めには−45℃から−78℃に過冷され、CO2の解凍サイクルの終りには−45℃からわずか−55℃に過冷される。解凍の間に、液体CO2は第2(No.2)逆昇華蒸発機40の底部に蓄積される。第2(No.2)逆昇華蒸発機40の運転を蒸発モードに切り替える前、およびCO2の液化の終りに、第3(No.3)の三方弁47が開く。次いで液体CO2をポンプ48(液体CO2を吸引するためのポンプ)によって吸引することができる。ポンプ48、たとえば電気油圧ポンプは液体および気体の両方を吸引することを可能にする。ポンプ48は液体CO2を貯蔵器49に移動させ、次いで窒素と混合したCO2蒸気を、第2(No.2)逆昇華蒸発機40の気体圧が運転圧力、すなわち煙霧の循環に選んだ技術的な選択肢に応じて0.85絶対バールまたは1絶対バールに戻るまで吸引する。実用上の理由から、特に車両用では移動可能な貯蔵器51が貯蔵器49に接続される。ポンプ50(移動可能な貯蔵器を満たすためのポンプ)は貯蔵器49から移動可能な貯蔵器51に充填することを可能にする。必要であれば、弁52によって2つの貯蔵器49および51の間の圧力を平衡にすることが可能になる。移動可能な貯蔵器51は捕捉されたCO2の運搬を可能にする。新しい移動可能な空の貯蔵器を充填されたものと置き換える。
【0145】
第1(No.1)逆昇華蒸発機39を出る窒素の循環について述べる。窒素蒸気は第5(No.5)三方弁54を通過し、次いで窒素を大気に放出するパイプライン55に合流する。第5(No.5)三方弁54は、場合によって、窒素を大気に放出するパイプライン55を第1(No.1)逆昇華蒸発機39または第2(No.2)逆昇華蒸発機40と接続する。
【0146】
解凍の間に、このようにして閉回路となった、逆昇華蒸発機39および40中のCO2の昇華によって圧力が上昇する。三重点の平衡温度で、圧力は5.2バールである。この圧力でCO2は固体状態から液体状態へ移る。
【0147】
窒素を大気に放出するパイプライン55中の窒素流量MN2は当初の煙霧流量の71.9%以上にはならない。窒素単独の圧力は、充填損失または痕跡ガスのいずれも考慮しないで0.736バールである。
【0148】
熱エンジン1の出口のパイプライン2、煙霧パイプライン13および窒素を大気に放出するパイプライン55は接続されており、それらは同じ回路を構成する。
【0149】
煙霧11の冷却交換機の中、第1(No.1)煙霧冷却蒸発機25の中、および脱水機56中の水の除去は、その補償がなければ、パイプライン2、13、55の圧力の低下を招く。すなわち、窒素を大気に放出するパイプライン55を経由して大気の空気が冷却装置の中に流入するであろう。同様に、逆昇華蒸発機39および40中のCO2の逆昇華は新たに圧力の低下を招くであろう。この圧力の低下は窒素が大気に放出されるように補償しなければならない。図3に示した解決策は、パイプライン58(ベンチュリー管の注入パイプライン)を経由してベンチュリー管59のネックに空気流を注入する空気圧縮機57であり、約0.65バールの圧力で窒素流を吸引することを可能にし、空気がシステム中に流入することを防止する。この解決策はまたベンチュリー管の出口で再び窒素と酸素の混合物を作る利点がある。
【0150】
図3に示していない他の解決策は、煙霧冷却交換機11の出口の煙霧パイプライン13に低圧型のブロア型圧縮機を設置して、窒素を大気に放出するパイプライン55の出口で窒素流または痕跡成分を加えた窒素流の気圧に戻ることを可能にする過圧力を作ることである。
【0151】
痕跡成分の含有量および特に一酸化炭素COおよびいくらかの軽い炭化水素が無視できなければ、窒素および痕跡成分の流れを追加の適切な空気流との混合機に戻して、いわゆる低可燃性混合物を作ることができる。この可燃性混合物の燃焼は、汚染物質の削減およびこの目的のために設計した熱エンジンのエネルギー効率を増加するのに有利である。
【0152】
運転中の逆昇華交換機でCO2を解凍する間に、温度が−80℃から−55℃に変化することが注目されよう。この顕著な温度変化は2つの逆昇華蒸発機の交替の制御に用いることができる。実際に、CO2の解凍の間に−55℃の温度に達したならば、CO2がすべて液相に移ったと考えられる。次いでポンプ48を動かして、液体CO2を貯蔵器49に移動させるために吸引することができる。このようにしてCO2解凍蒸発機の内部容積の圧力を測定することによって空にする工程を停止し、次いで先にその液体CO2を空にしたこの逆昇華蒸発機中の冷媒を蒸発することによってサイクルを再始動することが可能である。サイクルの初めに蒸発機が氷結していなければ、一体化したカスケード圧縮システムはより多くのエネルギーを消費する。実際に、逆昇華蒸発機に放出される混合物は過冷されていない。2つの蒸発機の間の交替のリズムを設定するには、最も適切なエンジンの運転時間、エネルギー生成工程などを考慮してエネルギーを最適化する。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】固体、液体および蒸気相の共存図を圧力温度図で表したものである。
【図2】CO2のエントロピー図である。
【図3】逆昇華によって二酸化炭素を捕捉可能にするシステムを示した図である。

Claims (24)

  1. 特に機械的エネルギーを発生するために設計した装置中の炭化水素の燃焼から誘導される煙霧から二酸化炭素を抽出する方法であって、
    前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップを含み、
    窒素と二酸化炭素の混合物を冷却するために、
    圧縮段階および順次凝縮および蒸発段階を含むサイクルに従って、冷媒流体の混合物を降下する複数段階の温度で分留することによって、キロカロリーを供給することを特徴とする方法。
  2. 前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップの後、
    閉鎖室の中で二酸化炭素を溶解するステップが続き、冷媒流体混合物が過冷されて前記閉鎖室にカロリーを供給すると、前記閉鎖室中の圧力および温度が二酸化炭素の三重点まで推移する請求項1に記載の方法。
  3. 冷媒流体の混合物が、前記閉鎖室中の二酸化炭素を溶解すること、前記室と対称の室内の開回路中を循環する二酸化炭素を逆昇華することを順次確実に実施し、二酸化炭素の溶解および逆昇華が、1つは閉鎖され他は開放されている前記室の1室およびもう1つの室中で交互に行われる請求項2に記載の方法。
  4. 二酸化炭素を可動貯蔵器の中に液体の状態で貯蔵するステップをさらに含む請求項2または3のいずれかに記載の方法。
  5. 二酸化炭素を可動貯蔵器の中に液体の状態で貯蔵するステップが、
    前記閉鎖室内に収容された液体二酸化炭素を吸引するステップと、
    前記閉鎖室中の圧力を大気圧に近い圧力に戻すステップと、
    液体二酸化炭素を前記貯蔵器に移動させるステップと、を含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記煙霧中に含まれる水および二酸化炭素蒸気を順次抽出した後、窒素を外気に排出するステップをさらに含む請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 外気に排出された窒素に含まれるキロカロリーを煙霧に移動させ、したがって前記煙霧の冷却に寄与するステップをさらに含む請求項6に記載の方法。
  8. 追加のエネルギーを供給することなく前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを使用することによって、前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で二酸化炭素の逆昇華温度に冷却するステップをさらに含む請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを使用するために、
    前記煙霧によって水を再加熱および次いで蒸発させて、圧力下で水蒸気を発生させるステップと、
    前記水蒸気を圧力下で、機械的または電気的エネルギーのいずれかを発生するタービンに吐出させるステップと、をさらに含む請求項8に記載の方法。
  10. 前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で、逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却するステップが、
    前記煙霧からほぼ大気圧に等しい圧力で液体状態の水を抽出するステップをさらに含む請求項1から9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記煙霧からほぼ大気圧に等しい圧力で液体状態の水のすべてまたは一部を抽出するために、空気または水交換機を使用する請求項10に記載の方法。
  12. 前記煙霧中の残留水の全量を、少なくとも冷却交換機および脱水機の1つを使用して抽出するステップをさらに含む請求項11に記載の方法。
  13. 機械的エネルギーを発生させるために設計された装置中の炭化水素の燃焼から誘導される煙霧から二酸化炭素を抽出するシステムであって、
    前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却する冷却手段が、圧縮段階(17)および順次凝縮および蒸発段階を含むサイクルに従って降下する複数段階の温度で行われる冷媒流体混合物の分留によってキロカロリーを供給することにより、窒素および二酸化炭素の混合物を冷却する、一体化したカスケード式冷却装置(18、22、25、26、28、32、33、34、39、40)をさらに含むことを特徴とし、
    前記冷却装置が、
    圧縮機(17)、
    部分凝縮機(18)、
    分離貯蔵器(28)、
    蒸発凝縮機(22、32)、
    煙霧冷却蒸発機(25、33)、
    液体−蒸気交換機(26、34)、
    逆昇華蒸発機(39、40)、および
    減圧弁(24、31、41、42)を含むシステム。
  14. 冷媒流体混合物の循環回路が通過する閉鎖室(39、40)をさらに含み、
    前記閉鎖室の圧力および温度が、
    冷媒流体混合物が過冷中に前記閉鎖室にカロリーを供給すること、
    前記二酸化炭素が固体状態から液体状態に移ることで、二酸化炭素の三重点まで推移する請求項13に記載のシステム。
  15. 冷媒流体の混合物が、順次前記閉鎖室中の二酸化炭素の溶解、および前記室と対称の室内の開回路中を循環する二酸化炭素の逆昇華を順次確実に行い、二酸化炭素の溶解および逆昇華が、1つは密閉され他は開放されている前記室(39、40)の1室およびもう1つの室中で交互に行われる請求項14に記載のシステム。
  16. 貯蔵手段、特に二酸化炭素を液体状態で貯蔵する少なくとも1つの固定貯蔵器(49)および可動貯蔵器(51)をさらに含む請求項14または15のいずれかに記載のシステム。
  17. 二酸化炭素を少なくとも1つの固定貯蔵器(59)および可動貯蔵器(51)中に液体状態で貯蔵する貯蔵手段が、
    前記閉鎖室(39、40)中に収容された液体二酸化炭素を吸引すること、
    前記閉鎖室(39、40)中の圧力を大気圧に近い圧力に戻すこと、
    液体二酸化炭素を前記貯蔵器(49)に移動させることのために、
    油圧ポンプ(48)をさらに含む請求項16に記載のシステム。
  18. 前記煙霧中に含まれる水および二酸化炭素蒸気を順次抽出した後に、窒素を外気に放出する少なくとも1つの圧縮手段および吸引手段(57、59)をさらに含む請求項13から17のいずれかに記載のシステム。
  19. 外気に放出される窒素中に含まれるキロカロリーを煙霧に移動させ、したがって前記煙霧の冷却に寄与する移動手段(55、13)をさらに含む請求項18に記載のシステム。
  20. 前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で二酸化炭素の逆昇華温度に冷却するための前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを、追加のエネルギーを供給することなく回収する手段(6、7、8、9、10)をさらに含む請求項13から19のいずれかに記載のシステム。
  21. 前記煙霧から入手可能な熱エネルギーを回収する前記手段(6、7、8、9、10)が、
    前記煙霧によって水を再加熱して蒸発させ、水蒸気を圧力下で発生させる交換機(6)と、
    前記水蒸気を圧力下で吐出させ、機械的または電気的エネルギーを発生させるためのタービン(10)とをさらに含む請求項20に記載のシステム。
  22. 前記煙霧をほぼ大気圧に等しい圧力で逆昇華プロセスを経由して二酸化炭素が蒸気状態から直接固体状態に移る温度に冷却する手段が、ほぼ大気圧に等しい圧力で前記煙霧から液体状態の水を抽出するための交換機(11、25)をさらに含む請求項13から21のいずれかに記載のシステム。
  23. 前記交換機が、少なくとも1つの空気および水交換機(11)を含む請求項22に記載のシステム。
  24. 前記煙霧から前記煙霧中の残留水の全量を抽出する前記抽出手段が、少なくとも1つの冷却交換機(25)および脱水機(56)を含む請求項23に記載のシステム。
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