JP2004530693A - 2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ−[2,3−f]キノリンの誘導体を合成する工程 - Google Patents

2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ−[2,3−f]キノリンの誘導体を合成する工程 Download PDF

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ビッド、ガリナ
フェイゲルソン、グレッグ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system

Abstract

【課題】
【解決手段】式Iの化合物を調製する方法が提供される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノリンの誘導体を生成するための高度に集中的かつ効率的な方法による新規性のある工程と、その中間体とに関する。本発明の化合物は、2001年3月14日出願済み同時係属出願60/275,564(現在PCT/US02/07192)記載の、セロトニンに影響される神経系の障害により引き起こされるか影響される、小児期うつ病、強迫性障害、パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、性的機能不全、過食症などの摂食障害、肥満症、エタノールまたはコカインの乱用により引き起こされる中毒性障害、および気分変調を含む、うつ病等の疾患の治療に有用なSSRI/5−HT1A拮抗薬である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明によれば、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
【0003】
【化74】
Figure 2004530693
【0004】
ここで、
は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
とRとRとRは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
は水素または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
破線は任意の二重結合を表し、
AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
ZはNまたはCRであり、
a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
【0005】
【化75】
Figure 2004530693
【0006】
ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
【0007】
【化76】
Figure 2004530693
【0008】
ここで、XはBr、Cl、またはIである
工程と、
b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0009】
【化77】
Figure 2004530693
【0010】
c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
【0011】
【化78】
Figure 2004530693
【0012】
でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
【0013】
【化79】
Figure 2004530693
【0014】
d)式5の化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0015】
【化80】
Figure 2004530693
【0016】
e)式6の化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【化81】
Figure 2004530693
【0017】
f)式7の化合物の水酸基骨格をスルホン化試薬により活性化して、次の式の化合物を得る工程であって、
【0018】
【化82】
Figure 2004530693
【0019】
ここで、R”’はアリール−スルホン酸塩またはアルキル−スルホン酸塩である
工程と、
g)式8の化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
【0020】
【化83】
Figure 2004530693
【0021】
塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供する工程と
を有する方法が提供される。
【0022】
本発明の代替実施形態では、前記式7の化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、次の式の化合物を得ることができる。
【0023】
【化84】
Figure 2004530693
【0024】
ここで、XはI、Br、またはClであり、
前記式10の化合物は、式9の適切なアザへテロ環と、
【0025】
【化85】
Figure 2004530693
【0026】
塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供することができる。
【0027】
本発明の他の実施形態では、式Iaの化合物を調整する方法であって、
【0028】
【化86】
Figure 2004530693
【0029】
a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
【0030】
【化87】
Figure 2004530693
【0031】
ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
溶媒中でハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
【0032】
【化88】
Figure 2004530693
【0033】
ここで、XはBr、Cl、またはIである
工程と、
b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0034】
【化89】
Figure 2004530693
【0035】
c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
【0036】
【化90】
Figure 2004530693
【0037】
でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
【0038】
【化91】
Figure 2004530693
【0039】
d)式5aの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0040】
【化92】
Figure 2004530693
【0041】
e)式6aの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0042】
【化93】
Figure 2004530693
【0043】
f)式7aの化合物の水酸基骨格をスルホン化試薬により活性化して、次の式の化合物を得る工程であって、
【0044】
【化94】
Figure 2004530693
【0045】
ここで、R”’はアリール−スルホン酸塩またはアルキル−スルホン酸塩である
工程と、
g)式8aの化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
【0046】
【化95】
Figure 2004530693
【0047】
塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供する工程と
を有する方法が提供される。
【0048】
本発明の代替実施形態では、前記式7の化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、次の式の化合物を得ることができる。
【0049】
【化96】
Figure 2004530693
【0050】
ここで、XはI、Br、またはClであり、
前記式10aの化合物は、式9の適切なアザへテロ環と、
【0051】
【化97】
Figure 2004530693
【0052】
塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供することができる。
【0053】
本発明の一部の実施形態では、式Ibの化合物を調製する方法であって、
【0054】
【化98】
Figure 2004530693
【0055】
a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
【0056】
【化99】
Figure 2004530693
【0057】
ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
【0058】
【化100】
Figure 2004530693
【0059】
ここで、XはBr、Cl、またはIである
工程と、
b)酸中で式3aの化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0060】
【化101】
Figure 2004530693
【0061】
c)式4aの化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
【0062】
【化102】
Figure 2004530693
【0063】
でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
【0064】
【化103】
Figure 2004530693
【0065】
d)式5bの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0066】
【化104】
Figure 2004530693
【0067】
e)式6bの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
【0068】
【化105】
Figure 2004530693
【0069】
f)式7bの化合物の水酸基骨格をスルホン化試薬により活性化して、次の式の化合物を得る工程であって、
【0070】
【化106】
Figure 2004530693
【0071】
ここで、R”’はアリール−スルホン酸塩またはアルキル−スルホン酸塩である
工程と、
g)式8bの化合物を、塩基の存在下、3−テトラヒドロピリジニル−インドールとカップリングして、式Ibの化合物を提供する工程と
を有する方法が提供される。
【0072】
あるいは、前記式7bの化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、式10bの化合物を得ることができる。
【0073】
【化107】
Figure 2004530693
【0074】
ここで、XはI、Br、またはClであり、
前記式10bの化合物を、塩基の存在下、3−テトラヒドロピリジニル−インドールとカップリングして、式Ibの化合物を提供することができる。
【0075】
本発明の他の態様によれば、式5の化合物を調製する方法であって、
【0076】
【化108】
Figure 2004530693
【0077】
ここで、AとDとEとGとXとR’’とは、式Iで定義済みであり、R’’はベンジルまたは置換されたベンジルであり、前記式4の化合物を
【0078】
【化109】
Figure 2004530693
【0079】
R”が保護されたグリシジルエーテル
【0080】
【化110】
Figure 2004530693
【0081】
でアルキル化する(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)工程を有する方法が提供される。本発明の一部の実施形態では、Aは窒素で、Dはメチルで置換される炭素で、EおよびGは置換されない炭素である。
【0082】
さらに、本発明によれば、式6の化合物を調製する方法であって、
【0083】
【化111】
Figure 2004530693
【0084】
ここで、AとDとEとGとXとR”とは、式Iで定義済みであり、R”はベンジルまたは置換されたベンジルであり、前記式5の化合物を
【0085】
【化112】
Figure 2004530693
【0086】
パラジウム触媒または銅触媒で環化する工程を有する方法が提供される。本発明の一部の実施形態では、Aは窒素で、Dはメチルで置換される炭素で、EおよびGは置換されない炭素である。
【0087】
さらに、本発明によれば、式8の化合物を調製する方法であって、
【0088】
【化113】
Figure 2004530693
【0089】
ここで、AとDとEとGとは式Iで定義済みであり、R’”はアリール−スルホン酸塩またはアルキル−スルホン酸塩であり、式7の化合物の水酸基骨格を、
【0090】
【化114】
Figure 2004530693
【0091】
スルホン化試薬で活性化する工程を有する方法が提供される。本発明の一部の実施形態では、Aは窒素で、Dはメチルで置換される炭素で、EおよびGは置換されない炭素である。
【0092】
さらに、本発明によれば、式10の化合物を調製する方法であって、
【0093】
【化115】
Figure 2004530693
【0094】
ここで、AとDとEとGとは式Iで定義済みであり、XはI、Cl、またはBrであり、式7の化合物を、
【0095】
【化116】
Figure 2004530693
【0096】
三ヨウ化リン、三臭化リン、または五塩化リンなどのハロリン、あるいはハロゲン化チオニルまたは任意の標準的ハロゲン化試薬により活性化して、ハロゲン基にする工程
を有する方法が提供される。
【0097】
さらに、本発明によれば、式7の化合物を調製する方法であって、
【0098】
【化117】
Figure 2004530693
【0099】
ここで、AとDとEとGとは式Iで定義ずみであり、式6の化合物を脱ベンジル化する工程であって、
【0100】
【化118】
Figure 2004530693
【0101】
ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジルである
工程を有する方法が提供される。
【0102】
本発明の一部の実施形態では、Aは窒素で、Dはメチルで置換される炭素で、EおよびGは置換されない炭素である。
【0103】
本発明の一部の実施形態では、式2の化合物または式2aの化合物を、
【0104】
【化119】
Figure 2004530693
【0105】
N−ハロスクシニミドなどのハロゲン化剤でハロゲン化する(ここで、ハロはアセトニトリルなど適切な溶媒中のブロモ−、クロロ−、またはヨード−を意味する)。
【0106】
本発明の他の実施形態では、式3の化合物または式3aの化合物を、
【0107】
【化120】
Figure 2004530693
【0108】
溶媒中または強いプロトン酸中、ルイス酸により脱メチル化する。好適なルイス酸としては、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ヨウ化トリメチルシリルなど(これに限定はされないが)が含まれる。好適な溶媒は塩化メチレンである。強いプロトン酸には、HBrやHClなど(これに限定はされないが)が含まれる。
【0109】
式4の化合物または式4aの化合物は、
【0110】
【化121】
Figure 2004530693
【0111】
R”が保護されたグリシジルエーテル
【0112】
【化122】
Figure 2004530693
【0113】
でアルキル化する(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)ことができる。例えば、R”はベンジル、4−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、または4−メトキシフェニルにすることができる。
【0114】
式4の化合物または式4aの化合物のアルキル化に有用な極性溶媒の例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)などがある。
【0115】
アルキル化は、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、または炭酸カリウムなど(これに限定はされないが)の塩基の存在下で行うことができる。
【0116】
式5の化合物、式5aの化合物、または式5bの化合物は、(±)2,2’−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)およびその個々の鏡像異性、(±)2,2’−ビス(ジ−p−トリル−ホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(Tol−BINAP)およびその個々の鏡像異性、1−1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,2ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンなど(これに限定はされないが)のホスフィンリガンドを伴う、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニル−ホスフィン)−パラジウム、またはパラジウムアセテートなど(これに限定はされないが)のパラジウム触媒を使用して、水素化ナトリウム(NaH)、水素化リチウム(LiH)、水素化カリウム(KH)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸チタン、炭酸セシウム、カリウムt−ブトキシド、または三塩基性リン酸カリウムなどの塩基の存在下、トルエンなどの適切な溶媒中で、環化できる。
【0117】
あるいは、式5の化合物、式5aの化合物、または式5bの化合物は、ヨウ化銅などの銅触媒により、NaH、LiH、KHなどの塩基の存在下、トルエンなど適切な溶媒中で環化することができる。
【0118】
式6の化合物、式6aの化合物、または式6bの化合物の脱ベンジル化は、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸により、塩化メチレンなどの適切な溶媒中で行うことができる。
【0119】
式6の化合物、式6aの化合物、または式6bの化合物の脱ベンジル化は、HBrやHClなどの強いプロトン酸によっても、あるいはPd触媒と、水素、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、またはギ酸アンモニウムなどの水素転移試薬とを使用した還元開裂条件下でも、行うことができる。
【0120】
式7の化合物、式7aの化合物、または式7bの化合物の水酸基骨格は、アリール塩化スルホニル、アルキル塩化スルホニル、アルキル無水スルホン酸、またはアリール無水スルホン酸などのスルホン化試薬により、トリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)、またはトルエンなどの適切な溶媒中で、活性化を行う。本明細書におけるアルキルは、炭素原子1個〜6個のアルキルを指すことが好ましい。本明細書におけるアリールは、フェニルを指すことが好ましい。好適なスルホン化試薬には、塩化p−トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニル、塩化2−ニトロベンゼンスルホニル、塩化3−ニトロベンゼンスルホニル、塩化4−ニトロベンゼンスルホニル、塩化2−ブロモ−ベンゼンスルホニル、塩化4−ブロモ−ベンゼンスルホニル、またはトリフルオロメチル無水スルホン酸などのハロ−アルキルスルホン化剤など(これに限定はされないが)がある。
【0121】
あるいは、式7の化合物、式7aの化合物、または式7bの化合物の水酸基骨格を、IP、BrP ClP、またはSOClなどの試薬により、I、Br、またはClなどのハロゲンとして活性化し、式8の化合物、式10の化合物、または式10aの化合物を得る。
【0122】
式8の化合物、式8aの化合物、式8bの化合物、式10の化合物または式10aの化合物は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、またはヒューニッヒ塩基などの塩基の存在下、THF、ジオクサン、DMSO、DMF、またはDMAなどの適切な極性溶媒中、3−テトラヒドロピリジニル−インドールを含む式9のアザへテロ環とカップリングし、これにより式Iの化合物、式Iaの化合物、または式Ibの化合物を得る。
【0123】
さらに、本発明によれば、次の式の新規性のある中間体であって、
【0124】
【化123】
Figure 2004530693
【0125】
ここで、
AとDとEとGとは本明細書で定義済みであり、
は水酸基、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、または式
【0126】
【化124】
Figure 2004530693
【0127】
のアルコキシであり(ここで、Rは水酸基、ベンジルエーテル、4−ブロモ−ベンジルエーテル、4−クロロベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、2−ニトロベンジルエーテル、4−ニトロベンジルエーテル、または4−メトキシフェニルなどの置換されたベンジルエーテル)、
は、ハロゲンまたは水素である
中間体、およびその塩が提供される。
【0128】
式IIの好適な中間体では、Aは窒素で、DはRで置換される炭素(R=Hなど)である。
【0129】
また、本発明によれば、次の式の新規性のある中間体であって、
【0130】
【化125】
Figure 2004530693
【0131】
ここで、
AとDとEとGとは本明細書で定義済みであり、
10は、水酸基、ハロゲン基、アルキル−スルホン酸塩、またはアリール−スルホン酸塩である
中間体、およびその塩が提供される。
【0132】
式IIIの好適な中間体では、Aは窒素で、DはRで置換される炭素(R=Hなど)である。
【0133】
Aの例は窒素である。
【0134】
は、例えば水素またはメチルにすることができる。
【0135】
Dの例は、例えばRがメチルのCRである。
【0136】
EおよびGの例は、例えばRが水素のCRである。
【0137】
とRとRとRとの例は、水素である。
【0138】
Zの例は、例えばRが水素のCRである。
【0139】
R’は例えばメチルにすることができる。
【0140】
Xの例は臭素である。
【0141】
R"の例はベンジルである。
【0142】
Lの例は、4−メチルベンゼンスルホン酸塩および4−ブロモベンゼンスルホン酸塩である。
【0143】
本明細書におけるアルキルとは脂肪族炭化水素鎖を指し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−へキシル、イソへキシルなどの、例えば炭素原子1個〜6個の直鎖および分岐鎖を含む。低級アルキルとは、炭素原子1個〜3個のアルキルを指す。
【0144】
本明細書におけるアルカンアミドとはR−C(=O)−NH−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基である。
【0145】
本明細書におけるアルカノイルオキシとはR−C(=O)−O−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基である。
【0146】
本明細書におけるアルカンスルホンアミドとはR−S(O)−NH−基を指し、Rは炭素原子1個〜6個のアルキル基である。
【0147】
本明細書におけるアルコキシとはR−O−基を指し、Rは炭素原子1個〜6個のアルキル基である。
【0148】
本明細書におけるカルボキサミドとは−CO−NH基を指す。
【0149】
本明細書におけるカルボアルコキシとはR−O−C(=O)−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基である。
【0150】
本明細書において、官能基(例えばアリールまたはベンジル)が「置換され」る場合、例えば、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドから選択される、互いに同一の、または異なる1個〜3個の置換基を含む、有機化学で一般に用いられる任意の官能基またはラジカルによる置換が可能である。
【0151】
本発明の特定の化合物は不斉炭素原子を1個含み、これによりその化合物の鏡像異性体の形態が生じる。本発明が、ラセミ混合物を含む当該化合物の鏡像異性体を包含することは言うまでもない。
【0152】
塩基性窒素を有する化合物は、多数の異なる酸(プロトン酸と非プロトン酸の双方)を伴い複雑化することが知られている。本発明は、無機酸または有機酸との追加反応により形成される、許容される塩の形態も含む。塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、硫酸、リン酸、硝酸などの無機酸のほか、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、リンゴ酸、琥珀酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、カンファースルホン酸、ベンゼンスルホン酸などのなどの有機酸も有用である。
【0153】
用語「ハロスクシニミド」などの本明細書における「ハロ」はハロゲンを指し、ブロモ−、クロロ−、またはヨード−であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0154】
従って、本発明によれば、高収率で鏡像異性的に純粋な式Iの化合物、およびその中間体を調製する工程が提供される。
【0155】
本発明の工程は、以下の反応図式(スキーム1)により例示可能である(ここで、AとDとEとGとR’とR”とR”’とXとは上記のとおり)。個々の工程用の試薬および溶媒は例示的なものであり、当業者に知られている試薬および溶媒で置き換えることができる。
【0156】
【化126】
Figure 2004530693
【0157】
この工程は、生成物の高い収率および純度と、技術的便利性とにより特徴付けられる。化合物Iの合成は、アセトニトリル中、N−ハロスクシニミドなどのハロゲン化試薬により2をハロゲン化して3を得ることから始まる工程を有する。三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、またはヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸で、塩化メチレンなどの適切な溶媒中、またはHBrやHClなどの強いプロトン酸により3を脱保護して、4の塩を得る。遊離塩基4は非常に水溶性が高く、中和はAmberlyst A−21樹脂スラリーにより、エタノールまたはメタノールなどの極性溶媒中で達成する。
【0158】
ベンジルまたは置換されたベンジルが保護されたグリシジルエーテルによる、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、またはジメチルアセトアミド(DMA)など適切な極性溶媒中での、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、またはトリエチルアミンなどの塩基の存在下における、遊離塩基として、または塩としての4のアルキル化により、5が得られる。
【0159】
化合物5は、(±)2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルおよびその個々の鏡像異性体と、(±)2,2’−ビス(ジ−p−トリル−ホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(Tol−BINAP)およびその個々の鏡像異性体と、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンと、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンと、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンとからなる群から選択されるリガンドを伴う、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、またはパラジウムアセテートなどのパラジウム触媒を使用して、NaH、LiH、KH、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸チタン、炭酸セシウム、カリウムt−ブトキシド、または三塩基性リン酸カリウムなどの塩基の存在下、トルエンなどの適切な溶媒中で環化するか、あるいはヨウ化銅などの銅触媒により、NaH、LiH、KHなどの塩基の存在下、トルエンなどの適切な溶媒中で環化して、キノリン6を生じる。同様のジオクサンも、上記の試薬を用いて調製できる。
【0160】
塩化メチレンなどの適切な溶媒中、またはHBrやHClなどの強いプロトン酸による、あるいはPd触媒と、水素、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、またはギ酸アンモニウムなどの水素転移試薬とを使用した還元開裂条件下での、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸によるキノリン6の脱保護により、7が得られる。式7の化合物の水酸基骨格は、アリール塩化スルホニル、アルキル塩化スルホニル、アリール無水スルホン酸、またはアルキル無水スルホン酸などのスルホン化試薬、例えば塩化p−トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニル、塩化2−ニトロベンゼンスルホニル、塩化3−ニトロベンゼンスルホニル、塩化4−ニトロベンゼンスルホニル、塩化2−ブロモ−ベンゼンスルホニル、塩化4−ブロモ−ベンゼンスルホニル、またはトリフルオロメチル無水スルホン酸などにより、トリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下、塩化メチレン、THF、またはトルエンなど適切な溶媒中で活性化でき、これにより8が得られる。ヒューニッヒ塩基、炭酸カリウム、または炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下、THF、ジオクサン、DMSO、DMF、またはDMAなどの極性溶媒中で、インドールと4−ピペリドンの塩酸塩との反応により調製する、8とアザへテロ環9との最終的なカップリングにより、最終的な化合物1が得られる。
【0161】
以下の例では本発明の工程を例示しているが、それらの例に限定するものではない。
【0162】
例1
5−ブロモ−6−メトキシ−2−メチルキノリンの調製
【0163】
【化127】
Figure 2004530693
【0164】
6−メトキシ−2−メチルキノリン(177g、1.02mol)のアセトニトリル(1.77L)溶液を0℃〜3℃に冷却したのち、30分間にわたり、同一の温度を保ちながらN−ブロモ−スクシニミド(200g、1.12mol)を何度かに分けて加えた。その結果得られる茶色のスラリーを室温に暖め、さらに6時間撹拌した。次に、この反応物を10%のNaHSO溶液(211mL)でクエンチした。この反応混合物を濃縮して体積600mLにしてから、ゆっくりと0.1N NaOH(2.5L)へ注いだ。このスラリー(pH=9)を室温で1時間撹拌したのち、ろ過し、水(2×1L)で洗浄し、真空オーブンで乾燥して、253g(98.6%)の表題化合物を茶色の固体として得た。
=0.39(3:7)EtOAc:ヘプタン;
H NMR(DMSO)δ8.30(d,J=6.5Hz,1H),7.98(d,J=6.9Hz,1H),7.70(d,J=7.0Hz,1H),7.47(d,J=6.5Hz,1H),4.02(s,3H),2.66(s,3H);
13C NMR(DMSO)δ156.9,153.1,143.2,133.6,129.3,126.0,123.6,117.0,106.1,56.9,24.3;
IR(KBr):υmax3435,3197,2943,2843,1699,1613,1599,1495,1342,1305,1267,1131,1067,968,870,811,629cm−1
1110NOBrの分析:計算値:C 52.40 H 3.97 N 5.56
実測値:C 52.13 H 3.94 N 5.61
【0165】
例2
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノールの臭化水素酸塩の調製
【0166】
【化128】
Figure 2004530693
【0167】
5−ブロモ−2−メチル−6−メトキシキノリン(30g、0.12mol)を48%のHBr(135mL)に溶解した混合物を7時間加熱還流したのち、5℃に1時間冷却して、茶色で粘性のあるスラリーを得た。このスラリーを0℃〜5℃で1時間撹拌したのち、ろ過し、EtOAc(2×50mL)で洗浄し、真空オーブンで乾燥して、34.9g(92%)の表題化合物を茶色の固体として得た。
H NMR(DMSO)δ8.26(d,J=8.7Hz,1H),7.85(d,J=9.1Hz,1H),7.56(d,J=9.1Hz,1H),7.45(d,J=8.7Hz,1H),2.64(s,3H);
13C NMR(DMSO)δ155.7,152.0,142.8,133.3,128.9,126.4,123.3,121.2,103.3,24.1.
【0168】
例3
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノールの調製
【0169】
【化129】
Figure 2004530693
【0170】
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール(3.4g、10.5mmol)の臭化水素酸塩のスラリーおよびAmberlyst A−21イオン交換樹脂(1.7g、MeOHで予洗後オーブンで乾燥)のMeOH(35mL)溶液を、室温で3時間撹拌した。次にこの混合物をろ過および減圧濃縮して、2.5g(100%)の黄色い固体を得た。
=0.36(1:1)EtOAc:ヘプタン;
H NMR(DMSO)δ8.26(d,J=8.4Hz,1H),7.82(d,J=9.3Hz,1H),7.47(t,J=9.1Hz,2H),2.66(s,3H);
【0171】
例4
(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−[(5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール)オキシル]−2−プロパノールの調製
【0172】
【化130】
Figure 2004530693
【0173】
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール(30.1g、126mmol)と、(R)−ベンジルグリシジルエーテル(24.9g、152mmol)と、トリエチルアミン(17.4g、172mmol)とのDMA(200mL)溶液を、95℃〜98℃の油浴で2日間加熱した。この溶液を冷却し、撹拌しながら水(300mL)に注いだ。形成された黄褐色の沈殿物をろ過し、水(100mL)で洗浄し、真空オーブンで乾燥して、37g(73%)の表題化合物を黄褐色の固体として得た。
=0.35(EtOAc);
H NMR(DMSO)δ8.31(d,J=8.8Hz,1H),7.96(d,J=9.2Hz,1H),7.72(d,J=9.3Hz,1H),7.74(d,J=8.7Hz,1H),7.25−7.36(m,5H),5.28(d,J=5.1Hz,1H),4.56(s,2H),4.22−4.29(m,2H),4.08−4.15(m,1H),3.61−3.73(m,2H),2.66(s,3H);
13C NMR(DMSO)δ157.0,152.7,143.4,138.4,133.7,129.2,128.1,127.4,127.3,126.0,123.6,118.4,106.8,72.4,71.3,71.2,68.1,24.3;
IR(KBr):υmax3391,3188,2938,2875,1597,1497,1268,1061,817,697cm−1
比旋光度=+6.2゜(c=1,CHOH);
2020BrNOの分析:計算値:C 59.66 H 4.97 N 3.48
実測値:C 59.43 H 4.97 N 3.55
【0174】
例5
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール塩からの(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル]オキシル]−2−プロパノールの調製
【0175】
【化131】
Figure 2004530693
【0176】
CO(597g、4.32mol)をDMF(3L)中ですばやく撹拌した混合物に、5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール(551g、1.73mol)のHBr塩を30分間〜60分間にわたり室温で加えた。この混合物を室温に冷却したのち、(R)−ベンジルグリシジルエーテル(353g、2.07mol)をすばやく加えた。次にこの反応混合物を70℃に50時間〜70時間加熱したのち、20℃〜23℃に冷却した。水(6.05L)を30分間〜120分間にわたり加えた。この反応混合物をろ過し、次にろ過ケーキを追加の水(1L)で洗浄した。次にその固体を水(3L)中で30分間〜40分間撹拌し、ろ過した。そのろ過ケーキを水(1L)で洗浄した。得られた固体を次に65℃で8時間〜16時間、真空オーブンで乾燥して(5mmHg〜0.5mmHg)、662gの表題化合物を得た。次にその粗生成物をEtOH(2.5L)中で再結晶して、487g(70%)の表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た。
【0177】
例6
パラジウム触媒による(2S)−2[(ベンジルオキシ)メチル]−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0178】
【化132】
Figure 2004530693
【0179】
(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル)オキシル]−2−プロパノール(10g、24.9mmol)と、三塩基性リン酸カリウム(11.4g、50mmol)と、Pd(OAc)(280mg、1.25mmol)と、ラセミBINAP(1.55g、2.49mmol)とのトルエン(50mL)溶液を、100℃〜102℃の油浴で3日間加熱した。この溶液を室温に冷却したのち、EtOAc(50mL)および水(50mL)を加えた。この反応混合物をCeliteを詰めたろ過器でろ過した。2層を分離し、水層をEtOAc(30mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥し、ろ過および減圧濃縮して、8g(100%)の粗生成物を茶色のシロップ状物質として得た。この粗生成物は、精製前に脱ベンジル化工程にかけてもよい。この粗混合物の試料をSiOにより(3:1)のヘキサン:EtOAcで溶出し精製して、表題化合物を黄色い油状物質として得、これを放置したところ固化した。
=0.5(EtOAc);
H NMR(DMSO)δ8.24(d,J=8.6Hz,1H),7.46(d,J=9.2Hz,1H),7.27−7.38(m,7H);
13C NMR(DMSO)δ156.4,143.3,138.1,137.9,135.2,128.4,128.2,127.2,127.4,121.4,121.0,120.9,118.1,72.5,72.4,68.2,65.1,24.5;
IR(KBr):υmax3413,3280,3028,2917,2886,3798,1628,1601,1572,1485,1453,1374,1257,1100,1056,982cm−1
比旋光度=+7.9゜(c=1.2,CHCl);
2019NOの分析:計算値:C 74.68 H 5.91 N 4.36
実測値:C 74.48 H 6.03 N 4.14
【0180】
例7
銅触媒による(2S)−2[(ベンジルオキシ)メチル−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0181】
【化133】
Figure 2004530693
【0182】
(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル)オキシル]−2−プロパノール(100g、0.249mol)およびヨウ化銅(I)(47.4g、0.249mol)のトルエン(2L)中の混合物に、NaH(10.9g、0.45mol)を30℃〜35℃で20分間にわたり何回かに分けて加えた。この反応混合物を35℃に30分間保ったのち、ゆっくりと110℃に加熱した。30分後、この反応物を60℃に冷却し、さらにNaH(10.9g、0.45mol)を加えた。これをさらに2時間110℃に加熱したのち、室温に冷却して、1滴ずつ水(200mL)を加えた。15分間撹拌したのち、この混合物をCeliteのろ過器でろ過して、トルエン(3×50mL)および水(50mL)で洗浄した。2層を分離し、水(100mL)、NHOH(100mL)、25% NaCl(100mL)で有機層を抽出し、減圧濃縮して、387.6gの粗生成物を茶色のシロップ状物質として得た。この粗生成物を、精製前に脱ベンジル化工程にかけた(例10を参照)。
【0183】
例8
ルイス酸触媒による[(2R)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メタノールの調製
【0184】
【化134】
Figure 2004530693
【0185】
(2R)−2[(ベンジルオキシ)メチル−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン(0.74g、2.3mmol)の、氷浴で冷却したCHCl(16mL)中の溶液に、FeCl(1.9g、12mmol)を加えた。1時間後、氷浴を取り除き、反応混合物をさらに17時間撹拌した。CHCl(30mL)および1N NaOH(50mL)を加えた結果、懸濁液が生じ、これをろ過した。ろ過した固体をCHOH(50mL)で洗浄した。有機層を合わせて減圧濃縮した。SiOにより溶出液(10:1)のCHCl:iPrOHで精製して、0.45g(84%)の表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た。
=0.34(EtOAc);
H NMR(DMSO)δ8.29(d,J=6.6Hz,1H),7.42(d,J=6.6Hz,1H),7.30−7.37(m,2H),5.13(t,J=4.3Hz,1H),4.43−4.46(m,1H),4.31−4.33(m,1H),4.09−4.14(m,1H),3.70−3.78(m,2H),2.60(s,3H);
13C NMR(DMSO)δ156.7,143.6,138.4,135.9,129.0,121.7,121.4,121.1,118.5,78.4,74.4,65.6,60.3,24.9;
IR(KBr):υmax3200,2917,2849,1628,1601,1488,1374,1341,1265,1107,1079,1050,809cm−1
GC/MS 231,212,200,186,175,168,156,145,129,117,110,102,89,76,64,57,50,39,31.
【0186】
例9
パラジウム触媒による[(2S)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メタノールの調製
【0187】
【化135】
Figure 2004530693
【0188】
(2S)−2[(ベンジルオキシ)メチル−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン(0.16g、0.5mmol)のEtOH(1mL)溶液に、シクロヘキセン(0.5mL)を加えたのち、10%のPd/C(0.016g、10mol%)を加えた。この混合物をN雰囲気下で18時間加熱還流したのち、冷却およびろ過した。当該触媒をメタノールですすぎ、ろ液を減圧濃縮して、0.113g(98%)の表題アルコールを灰色がかった白色の固体として得た。
H NMR(CDOD)δ8.46(m,1H),7.47(m,1H),7.38−7.31(m,2H),4.40(m,1H),4.36(m,1H),4.18(m,1H),3.91(m,2H),2.68(s,3H).
【0189】
例10
プロトン酸触媒による[(2S)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メタノールの調製
【0190】
【化136】
Figure 2004530693
【0191】
例7で得られた粗(2S)−2[(ベンジルオキシ)メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノリン生成物混合物(57.6g、0.179mol)のトルエン(300mL)中における混合物を、20%のHCl(436g、3.59mol)と混合し、80℃で加熱した。30分後、この反応混合物を室温に冷却した。2層を分離し、水層に、30%のNHOH溶液(400mL)を10℃〜20℃で加えてpH10にした。これを30分間撹拌し、固体をろ過して水で洗浄し、CHOH(200mL)で再結晶して、25.7g(61.9%)の表題アルコールを灰色がかった白色の固体として得た。
【0192】
例11
[(2R)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メチル 4−ブロモベンゼンスルホン酸塩の調製
【0193】
【化137】
Figure 2004530693
【0194】
[(2S)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]−メタノール(4.0g、17.3mmol)と、塩化4−ブロモベンゼンスルホニル(4.86g、19.0mmol)と、ジメチルアミノピリジン(20mg、0.16mmol)と、トリエチルアミン(3.62mL、25.8mmol)とのトルエン(40mL)溶液を、60℃で6時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却したのち、水(20mL)を加えた。30分後、2層を分離した。その有機層を8%のNaHCO(20mL)およびHO(20mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮した。得られた固体をイソプロピルアルコール(50mL)およびトルエン(10mL)に80℃で溶解し、1時間にわたって室温に冷却したのち、ろ過し、(5:1)のIPA:トルエン(2×5mL)で洗浄し、真空オーブンで乾燥して、5.99g(76.9%)の表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た。
13C NMR(CDCl)δ157.9,144.3,138.1,134.7,132.9,129.7,129.6,129.0,122.4,121.7,121.3,118.8,70.7,67.6,64.5,25.4
【0195】
例12
[(2R)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホン酸塩の調製
【0196】
【化138】
Figure 2004530693
【0197】
[(2S)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]−メタノール(0.13g、0.57mmol)と、トシルクロリド(0.16g、0.82mmol)と、トリエチルアミン(0.65mL、4.7mmol)とのCHCl(8mL)溶液を、室温で18時間撹拌した。これにCHCl(30mL)およびHO(30mL)を加えた。2層を分離し、水層をCHCl(20mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮した。SiOにより溶出液(1:1)のヘキサン:EtOAcで精製して、0.19g(88%)の表題化合物を茶色のシロップ状物質として得た。
=0.43(CHCl:iPrOH);
融点:115℃〜117℃;
H NMR(CDCl)δ8.12(d,J=8.6Hz,1H),7.76(m,2H),7.51(d,J=9Hz,1H),7.20−7.60(m,4H),4.5−4.6(m,1H),4.2−4.4(m,3H),4.1−4.2(m,1H),2.70(s,3H),2.39(s,3H);
13C NMR(DMSO)δ156.9,145.4,143.6,137.9,134.7,132.2,130.4,128.7,128.0,121.8,121.6,121.3,121.3,118.3,70.9,68.6,64.1,60.1,24.9,21.4,21.1,14.4;
GC/MS 385,213,186,174,145,130,117,102,91,77,65,52,41,30;
IR(KBr):υmax3625,3374,2924,1732,1628,1601,1573,1485,1359,1251,1177,1096,1049,941,818,664,554cm−1
【0198】
例13
3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドールの生成
【0199】
【化139】
Figure 2004530693
【0200】
インドール(1.01g、8.59mmol)と、4−ピペリドン一水和物塩酸塩(1.99g、12.9mmol)と、KOH(1.74g、31mmol)とのCHOH(9mL)中の混合物を、21時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却したのち、HO(14mL)を加えた。その懸濁液をろ過し、得られた固体を(1:1)のMeOH:HO(20mL)で洗浄し、風乾して、1.49g(87%)の表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た。
H NMR(DMSO)δ11.1(s,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.3−7.5(m,2H),7.0−7.2(m,2H),6.16(m,2H),3.3−3.5(m,2H),2.9(t,J=5.7Hz,2H),2.38(m,2H);
13C NMR(DMSO)δ137.0,130.1,124.7,122.3,121.1,120.1,119.9,119.1,116.7,111.7,45.0,43.0,40.1,39.9,39.7,39.5,39.3,39.3,39.1,38.9,28.3.
【0201】
例14
(2S)−2−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−8−メチル−2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0202】
【化140】
Figure 2004530693
【0203】
[(2R)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホン酸塩(0.192g、0.499mmol)と、3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール(0.119g、0.601mmol)と、KCO(0.104g、0.753mmol)との(1:1) THF:DMF(1.4mL)溶液を、80℃〜83℃に10時間加熱した。この後HO(3mL)を加え、懸濁液をろ過した。ろ過した固体をCHOH(2×3mL)、EtO(2×5mL)で洗浄し、風乾して、0.148g(72%)の表題化合物を黄褐色の固体として得た。
=0.18(EtOAc);
H NMR(DMSO)δ11.1(s,1H),8.26(d,J=8.6Hz,1H),7.82(d,J−7.8Hz,1H),7.25−7.50(m,4H),6.9−7.2(m,2H),6.14(s,1H),4.4−4.7(m,2H),4.0−4.2(m,1H),2.7−3.0(m,4H),2.4−2.7(m,8H);
13C NMR(DMSO)δ156.8,146.8,143.6,138.4,137.3,135.6,130.0,128.9,125.0,123.1,121.8,121.6,121.5,121.2,120.4,119.6,118.5,117.9,116.2,112.1,72.1,66.8,58.0,53.8,51.1,28.9,24.9;
IR(KBr):υmax3410 3240,3059,2848,1601,1484,1403,1352,1255,1096,982,818,745cm−1
【0204】
例15
(2S)−2−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−8−メチル−2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0205】
【化141】
Figure 2004530693
【0206】
[(2R)−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メチル 4−ブロモベンゼンスルホン酸塩(2.0g、4.44mmol)と、3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール(1.01g、5.09mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(0.86g、6.65mmol)とのDMSO(10mL)溶液を80℃〜83℃に加熱した。10時間後、この反応混合物を65℃〜70℃に冷却し、CHOH(3mL)を加えた。その結果得られた懸濁液を室温に冷却し、ろ過し、CHOHで洗浄し、真空オーブンで乾燥して、1.3g(71%)の表題化合物を黄色の固体として得た。
【0207】
例16
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノールからの(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル]オキシル]−2−プロパノールの調製
【0208】
【化142】
Figure 2004530693
【0209】
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール(2.50g、10.5mmol)と、(S)−ベンジルグリシジルエーテル(2.1g、12.8mmol)と、トリエチルアミン(0.54g、5.3mmol)とのDMA(25mL)溶液を、80℃〜83℃の油浴で2日間加熱した。この溶液を冷却し、撹拌しながら水(20mL)に注いだ。形成された黄褐色の沈殿物をろ過し、水(10mL)で洗浄し、真空オーブンで乾燥して、3.0g(71%)の表題化合物を黄褐色の固体として得た。
【0210】
例17
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール塩からの1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル]オキシル]−2−プロパノールの調製
【0211】
【化143】
Figure 2004530693
【0212】
5−ブロモ−2−メチル−6−キノリノール(1.0g、4.2mmol)と、ベンジルグリシジルエーテル(0.83g、5.1mmol)と、トリエチルアミン(0.21g、2.1mmol)とのDMA(15mL)溶液を、90℃〜95℃の油浴で18時間加熱した。この溶液を冷却し、水(30mL)およびEtO(100mL)に注いだ。2層を分離し、水層をEtO(2×50mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥し、ろ過および減圧濃縮して、1.3g(74%)の表題化合物を黄褐色の固体として得た。
【0213】
例18
パラジウム触媒による(2R)−2[(ベンジルオキシ)メチル]−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0214】
【化144】
Figure 2004530693
【0215】
(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル)オキシル]−2−プロパノール(2.9g、7.2mmol)およびNaH(0.48g、12mmol)のトルエン(15mL)中の混合物を、50℃〜52℃の油浴で40分間撹拌した。次に、これをカニューレで50℃〜52℃の油浴に入れたPd(OAc)(82mg、0.36mmol)およびラセミBINAP(451mg、0.724mmol)のトルエン(10mL)中の混合物へ加えた。その結果得られた反応混合物のArを3回脱気したのち、油浴で100℃〜102℃に加熱した。20時間後、この反応混合物を室温に冷却したのち、飽和NHCl(60mL)およびEtOAc(60mL)を加えた。これを20分間撹拌したのち、Celiteを詰めたろ過器でろ過した。2層を分離し、有機層をNaSOで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮した。SiOにより溶出液(3:1)のヘキサン:EtOAcで精製して、1.4g(56%)の表題化合物を茶色の油状物質として得た。
【0216】
例19
パラジウム触媒による2[(ベンジルオキシ)メチル]−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリンの調製
【0217】
【化145】
Figure 2004530693
【0218】
1−(ベンジルオキシ)−3−[5−ブロモ−2−メチル−6−キノリニル)オキシル]−2−プロパノール(1.1g、2.7mmol)およびNaH(175g、4.4mmol)のトルエン(10mL)中の混合物を、50℃〜52℃の油浴で30分間撹拌した。次に、これをカニューレで50℃〜52℃の油浴内のPd(OAc)(31mg、0.14mmol)および(R)−Tol−BINAP(186mg、0.274mmol)のトルエン(10mL)中の混合物へ加えた。その結果得られた反応混合物のArを3回脱気したのち、油浴で100℃〜102℃に加熱した。18時間後、この反応混合物を室温に冷却したのち、飽和NHCl(30mL)およびEtOAc(30mL)を加えた。これをCeliteを詰めたろ過器でろ過した。2層を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮した。SiOにより溶出液(3:1)のヘキサン:EtOAcで精製して、0.52g(58%)の表題化合物を黄色の油状物質として得た。
【0219】
例20
[8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホン酸塩の調製
【化146】
Figure 2004530693
【0220】
[8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]−メタノール(0.13g、0.57mmol)と、トシルクロリド(0.16g、0.82mmol)と、トリエチルアミン(0.65mL、4.7mmol)とのCHCl(8mL)溶液を、室温で18時間撹拌した。これにCHCl(30mL)およびHO(30mL)を加えた。2層を分離し、水層をCHCl(20mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮した。SiOにより溶出液(1:1)のヘキサン:EtOAcで精製して、0.19g(88%)の表題化合物を茶色のシロップ状物質として得た。
=0.44(EtOAc);
H NMR(CDCl)δ8.12(d,J=8.6Hz,1H),7.76(m,2H),7.51(d,J=9Hz,1H),7.20−7.60(m,4H),4.5−4.6(m,1H),4.2−4.4(m,3H),4.1−4.2(m,1H),2.70(s,3H),2.39(s,3H).
【0221】
例21
ルイス酸触媒による[8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン−2−イル]メタノールの調製
【0222】
【化147】
Figure 2004530693
【0223】
2[(ベンジルオキシ)メチル−8−メチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノリン(0.30g、0.94mmol)の、氷浴で冷却したCHCl(8mL)中の溶液に、FeCl(0.77g、4.7mmol)を加えた。1時間後、氷浴を取り除き、この反応混合物をさらに4時間撹拌した。CHCl(30mL)および1N NaOH(25mL)を加えた結果、懸濁液が生じ、これをろ過した。ろ過した固体をCHOH(50mL)で洗浄した。有機層を合わせて減圧濃縮した。SiOにより溶出液(10:1)のCHCl:iPrOHで精製して、0.15g(68%)の表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た。

Claims (56)

  1. 式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    とRとRとRは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    は水素または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    破線は任意の二重結合を表し、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    ZはNまたはCRであり、
    a)次の式2の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5の化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6の化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7の化合物の水酸基骨格を活性化してハロゲン基にするか、あるいはスルホン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、LはBr、Cl、I、またはOR”’(ここで、R”’はアリール−スルホニル基またはアルキル−スルホニル基である)である
    工程と、
    g)式8の化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
    Figure 2004530693
    塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供する工程であって、
    Figure 2004530693
    この化合物をオプションで遊離塩基またはその薬学的に許容される塩として単離する工程と
    を有する方法。
  2. 式Iaの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する、請求項1に係る方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R〜RとAとDとEとGとZと破線とは、請求項1で定義済みであり、
    a)次の式2の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジル、置換されたベンジル、または炭素原子1個〜6個のアルキルアルコール)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5aの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6aの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7aの化合物の水酸基骨格を、塩基の存在下、アルキル−塩化スルホニル、アリール−塩化スルホニル、アルキル無水スルホン酸、またはアリール無水スルホン酸(alkyl or aryl sulfonic anhydride)で活性化して、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、OR”’はアルキル−スルホン酸塩またはアリール−スルホン酸塩(alkyl− or aryl− sulfonate)である
    工程と、
    g)式8aの化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
    Figure 2004530693
    塩基の存在下、カップリングして、式Iaの化合物を提供する工程であって、この化合物をオプションで遊離塩基またはその薬学的に許容される塩として単離する工程と
    を有する方法。
  3. 式Ibの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する、請求項1に係る方法であって、
    Figure 2004530693
    a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3aの化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4aの化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5bの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6bの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7bの化合物の水酸基骨格を、塩基の存在下、アルキル塩化スルホニル、アリール塩化スルホニル、アルキル無水スルホン酸、またはアリール無水スルホン酸で活性化して、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、OR’”はアルキル−スルホン酸塩またはアリール−スルホン酸塩である
    工程と、
    g)式8bの化合物を、塩基の存在下、3−テトラヒドロピリジニル−インドールとカップリングして、式Ibの化合物を提供する工程であって、この化合物をオプションで遊離塩基またはその薬学的に許容される塩として単離する工程と
    を有する方法。
  4. 請求項1に係る方法において、前記式7の化合物は、塩基の存在下、アリール塩化スルホニル、アルキル塩化スルホニル、アリール無水スルホン酸、またはアルキル無水スルホン酸により活性化する。
  5. 請求項2〜請求項4の任意の1つに係る方法において、前記式7の化合物、前記式7aの化合物、または前記式7bの化合物は、塩化p−トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニル(methanesulfonyl chloride)、塩化2−ニトロベンゼンスルホニル、塩化3−ニトロベンゼンスルホニル、塩化4−ニトロベンゼンスルホニル(2−,3− or 4−nitrobenzenesulfonyl chloride)、塩化2−ブロモベンゼンスルホニル、塩化4−ブロモベンゼンスルホニル(2− or 4−bromobenzenesulfonyl chloride)、またはトリフルオロメタン無水スルホン酸(trifluoromethylsulfonic anhydride)により活性化する。
  6. 請求項5に係る方法において、前記式7の化合物、前記式7aの化合物、または前記式7bの化合物は、塩化4−ブロモベンゼンスルホニルにより活性化する。
  7. 請求項4〜請求項6の任意の1つに係る方法において、工程(f)の前記塩基はトリエチルアミンまたはピリジン/塩化メチレン、テトラヒドロフラン、またはトルエンである。
  8. 式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する、請求項1に係る方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R〜RとAとDとEとGとZと破線とは、請求項1で定義済みであり、
    a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5の化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6の化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7の化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、XはI、Br、またはClである
    工程と、
    g)式10の化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
    Figure 2004530693
    塩基の存在下、カップリングして、式Iの化合物を提供する工程と
    を有する方法。
  9. 式Iaの化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R〜RとAとDとEとGとZと破線とは、請求項1で定義済みであり、
    a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3の化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4の化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5aの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6aの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7aの化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、XはI、Br、またはClである
    工程と、
    g)式10aの化合物を、式9の適切なアザへテロ環と、
    Figure 2004530693
    塩基の存在下、カップリングして、式Iaの化合物を提供する工程と
    を有する方法。
  10. 式Ibの化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    a)次の式の化合物をハロゲン化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R’は炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    ハロゲン化試薬と合わせて、次の式の化合物を得、
    Figure 2004530693
    ここで、XはBr、Cl、またはIである
    工程と、
    b)酸中で式3aの化合物を脱アルキル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    c)式4aの化合物をR”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    でアルキル化して(ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジル)、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    d)式5bの化合物をパラジウム触媒または銅触媒で環化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    e)式6bの化合物を脱ベンジル化して、次の式の化合物を得る工程と、
    Figure 2004530693
    f)式7bの化合物の水酸基骨格を活性化しハロゲン基にして、次の式の化合物を得る工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、XはI、Br、またはClである
    工程と、
    g)式10bの化合物を、塩基の存在下、3−テトラヒドロピリジニル−インドールとカップリングして、式Ibの化合物を提供する工程と
    を有する方法。
  11. 請求項1および請求項8〜請求項10の任意の1つに係る方法において、前記式7の化合物、前記式7aの化合物、または前記式7bの化合物は、ハロゲン化試薬により活性化する。
  12. 請求項1および請求項8〜請求項11の任意の1つに係る方法において、前記式7の化合物、前記式7aの化合物、または前記式7bの化合物は、ハロゲン基として、三ヨウ化リン(phosphorous triiodide)、三臭化リン(phosphorous tribromide)、五塩化リン(phosphorous pentachloride)、または塩化チオニルにより活性化する。
  13. 請求項1〜請求項12の任意の1つに係る方法において、工程(g)の前記塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、またはヒューニッヒ塩基である。
  14. 請求項1〜請求項13の任意の1つに係る方法において、前記式2の化合物または前記式2aの化合物は、N−ハロスクシニミドによりハロゲン化する。
  15. 請求項14に係る方法において、前記式2の化合物または前記式2aの化合物は、アセトニトリル中でN−ハロスクシニミドにより処理する。
  16. 請求項1〜請求項15の任意の1つに係る方法において、工程(a)の前記ハロゲン化の反応は、10%のNaHSO溶液によりクエンチし、その生成物はNaOHにより沈殿させる。
  17. 請求項1〜請求項16の任意の1つに係る方法において、前記式3の化合物または前記式3aの化合物は、ルイス酸により脱アルキル化する。
  18. 請求項1〜請求項17の任意の1つに係る方法において、前記式3の化合物または前記式3aの化合物は、プロトン酸により脱アルキル化する。
  19. 請求項18に係る方法において、前記プロトン酸はHBrである。
  20. 請求項19に係る方法において、前記式3の化合物または前記式3aの化合物は、HBr中で約6時間〜約7時間加熱還流する。
  21. 請求項1〜請求項20の任意の1つに係る方法において、前記式4の化合物または前記式4aの化合物は、極性溶媒中、ベンジル−グリシジルエーテルまたは置換されたベンジル−グリシジルエーテルによりアルキル化する。
  22. 請求項21に係る方法において、前記極性溶媒はジメチルスルホキシド、ジメチル−ホルムアミド、またはジメチルアセトアミドである。
  23. 請求項1〜請求項22の任意の1つに係る方法において、前記式4の化合物または前記式4aの化合物は、ベンジルグリシジルエーテル、4−ブロモベンジルグリシジルエーテル、4−クロロベンジルグリシジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルグリシジルエーテル、2−ニトロベンジルグリシジルエーテル、4−ニトロベンジルグリシジルエーテル、または4−メトキシ−フェニルグリシジルエーテルによりアルキル化する。
  24. 請求項1〜請求項23の任意の1つに係る方法において、前記式4の化合物または前記式4aの化合物の前記アルキル化は、塩基の存在下で行う。
  25. 請求項24に係る方法において、前記塩基は、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、または炭酸カリウムである。
  26. 請求項1〜請求項25の任意の1つに係る方法において、前記式5の化合物または前記式5aの化合物は、ホスフィンリガンドおよび塩基の存在下、パラジウム触媒を使用して環化する。
  27. 請求項26に係る方法において、前記パラジウム触媒は、(±)2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルおよびその個々の鏡像異性体と、(±)2,2’−ビス(ジ−p−トリル−ホスフィノ)−1,1’−ビナフチルおよびその個々の鏡像異性体と、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンと、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンと、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンとからなる群から選択されるホスフィンリガンドを伴う、トリス(ジベンジリデン−アセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、またはパラジウムアセテートである。
  28. 請求項26または請求項27に係る方法において、前記塩基は、水素化ナトリウム、水素化リチウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸チタン、炭酸セシウム、カリウムt−ブトキシド、または三塩基性リン酸カリウムである。
  29. 請求項1〜請求項28の任意の1つに係る方法において、前記式5の化合物または前記式5aの化合物は、塩基の存在下、銅触媒を使用して環化する。
  30. 請求項29に係る方法において、前記銅触媒はヨウ化銅である。
  31. 請求項29または請求項30に係る方法において、前記塩基は、水素化ナトリウム、水素化リチウム、または水素化カリウムである。
  32. 請求項1〜請求項31の任意の1つに係る方法において、前記式6の化合物、前記式6aの化合物、または前記式6bの化合物は、ルイス酸か強いプロトン酸により、あるいは還元開裂条件下で脱ベンジル化する。
  33. 請求項32に係る方法において、前記ルイス酸は、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、またはヨウ化トリメチルシリルである。
  34. 請求項32に係る方法において、前記プロトン酸は、臭化水素酸または塩酸である。
  35. 請求項1に係る方法において、a)前記式5の化合物はNaHの存在下、銅触媒により環化されて式6の化合物を提供し、b)前記式6の化合物はHClにより脱ベンジル化されて前記式7の化合物を提供する。
  36. 請求項32に係る方法において、還元開裂はパラジウム触媒および水素転移試薬を使用して行う。
  37. 請求項36に係る方法において、前記パラジウム触媒はPd/Cである。
  38. 請求項36または請求項37に係る方法において、前記水素転移試薬は、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、ギ酸アンモニウム、または水素である。
  39. 請求項36に係る方法において、前記パラジウム触媒はPd/Cであり、前記水素転移試薬はシクロヘキセンである。
  40. 式5の化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    R”はベンジルまたは置換されたベンジルであり、
    Xはハロゲンであり、
    式4の化合物を、
    Figure 2004530693
    R”が保護されたグリシジルエーテル
    Figure 2004530693
    によりアルキル化する工程
    を有する方法。
  41. 請求項40に係る方法において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  42. 式6の化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    R”はベンジルまたは置換されたベンジルであり、
    式5の化合物を、
    Figure 2004530693
    パラジウム触媒または銅触媒で環化する工程
    を有する方法。
  43. 請求項42に係る方法において、前記触媒はパラジウム触媒である。
  44. 請求項42または請求項43に係る方法において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  45. 式10の化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    はI、Cl、またはBrであり、
    式7の化合物を活性化して、
    Figure 2004530693
    ハロゲン基にする工程
    を有する方法。
  46. 請求項45に係る方法において、ハロゲン化剤はハロリンである。
  47. 請求項46に係る方法において、前記ハロリンは、三ヨウ化リン、三臭化リン、または五塩化リンである。
  48. 請求項45〜請求項47に係る方法において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  49. 式8の化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、Rは、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    R”’はアリール−スルホン酸塩またはアルキル−スルホン酸塩であり、
    式7の化合物の水酸基骨格を、
    Figure 2004530693
    塩基の存在下、アリール塩化スルホニル、アルキル塩化スルホニル、アリール無水スルホン酸、またはアルキル無水スルホン酸で活性化する工程
    を有する方法。
  50. 請求項49に係る方法において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  51. 式7の化合物を調製する方法であって、
    Figure 2004530693
    ここで、Rは、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    式6の化合物を脱ベンジル化する工程であって、
    Figure 2004530693
    ここで、R”はベンジルまたは置換されたベンジルである
    工程を有する方法。
  52. 請求項51に係る方法において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  53. 次の式で表される化合物であって、
    Figure 2004530693
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    は水酸基、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、または次の式のアルコキシであり、
    Figure 2004530693
    、ここでRは水酸基、ベンジルエーテル、4-ブロモベンジルエーテル、4−クロロベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、2−ニトロベンジルエーテル、4−ニトロベンジルエーテル、または4−メトキシフェニルなどの置換されたベンジルエーテルであり、
    は、ハロゲンまたは水素である
    化合物、およびその塩。
  54. 請求項53に係る化合物において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
  55. 次の式で表される化合物であって、
    Figure 2004530693
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
    AおよびDは、AおよびDの少なくとも1つが窒素であるという条件の下、Rで置換される炭素と、窒素とから選択され、
    EおよびGは、Rで置換される炭素であり、
    10は、水酸基、ハロゲン基、アルキル−スルホン酸塩、またはアリール−スルホン酸塩である
    化合物、およびその塩。
  56. 請求項51に係る化合物において、Aは窒素で、DはRにより置換される炭素である。
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