JP2004529703A - ポリグラフ検査のための熱画像解析 - Google Patents

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Abstract

人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データが、提供される。熱画像データは、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換される。人物の生理学的状態を決定するために勾配が、勾配閾値と比較される。例えば、人物が嘘をついているか嘘をついていないか、例えば人物から引き出された回答に関して嘘か否かを判定することができる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、熱解析システムおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、個体のポリグラフ検査に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照により本明細書に組み込んだ、「SYSTEM AND METHOD USING THERMAL IMAGE ANALYSIS FOR POLYGRAPH TESTING」という名称の2001年4月19日出願の米国仮特許出願第60/285,004号の利益を主張する。
【0003】
(政府の権利)
本発明は、Agency:DoD Polygraph Instituteにより付与された契約番号DABT60−00−1−1003の下で米国政府の協力によりなされた。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0004】
(発明の背景)
ポリグラフ検査は、各種団体(例えば行政体、軍隊など)が支持する標準的な保安措置である。ポリグラフ検査の目的は、取り調べ対象である被験者が、自分に投げかけられた質問に対して、正直に答えているか嘘を答えているかを確認することである。特別に訓練を受けた心理学者が、誘発を最大限にするように質問を構成する。
【0005】
一般に、検査中は、3つの生理学的パラメータが詳細に監視される。このような生理学的パラメータには、血流量、呼吸速度、および発汗率が含まれる。通常、このような生理学的パラメータは、観血的方法を使用して記録され、経時的なスカラ値、例えば信号を生成する。次いで、被験者の回答を定量化し、被験者の回答を虚偽か事実か、すなわち嘘か嘘でないか分類するために、採点方式が使用される。
【0006】
従来のポリグラフ検査の成功率は、質問が行われている状況と質問を受ける人物によって変動する。ある状況では成功率は非常に高い場合があるが、別の状況では成功率はかなり低くなる場合がある。例えば、このようなポリグラフ検査が模擬犯罪シナリオに基づいて実験的に行われた場合、例えばある模擬犯罪を行ったという想定の下でその模擬犯罪に関して数人の人物が質問を受ける場合、成功率は、かなり低くなる。
【0007】
このようなポリグラフ検査の確度を高めることが、一般に求められている。これは、最近のスパイ事件を考慮すると、特に当てはまることである。確度が高まれば、一般的な法定制度でのポリグラフ検査の許容度も高まり、場合によってはそのような検査の用途に、新しい市場が開かれることになる。さらに、このような検査を使用するためには、それが簡単に行える必要がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
したがって、本発明により、上記の要請に応える熱画像解析方法およびシステムが開発された。例えば、本発明は、旧来のポリグラフ情報チャネルによって提供される一次元情報(例えば、人物の手首のような人物の特定箇所での平均血流量)に対して、事実か偽りかの二次元情報(例えば、人物の顔のかなりの部分に渡る血流量情報)を使用することができる。このような情報により、確度を高めることができる。
【0009】
さらに、例えば、本発明は、非観血的方法でポリグラフ検査を提供しており、したがって、検査の執行は、簡約化される。
本発明は、被験者の顔面全体を撮影し、または被験者の顔面の1つまたは複数の領域を使用して熱画像データを取得し、その後、そのデータを処理してポリグラフ検査データを得ることができる。熱画像データは、血流量データ、例えば経時的な(すなわち、熱画像データの複数フレームに渡る)血流量の変化に変換される。
【0010】
本発明による方法のいくつかの実施形態は:人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供すること;熱画像データを血流量データに変換すること;血流量データに基づいて人物が嘘をついているか否かを判定すること;人物の顔の少なくとも1つの領域の経時的な血流量の変化に基づいて人物が嘘をついているか嘘をついていないかを分類すること;嘘をついている人物の経時的な血流量の変化と嘘をついていない人物の経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を生成することによって人物が嘘をついているか嘘をついていないかに分類すること;人物が嘘をついていると分類されるべきか嘘をついていないと分類されるべきかを判定するために人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配を勾配閾値と比較すること;人物の眼の付近の少なくとも1つの領域、または人物の顔の複数の領域の熱画像データを提供すること;回答を引き出すために人物に質問をし、人物の上に熱赤外線画像装置の焦点を合わせ、少なくとも人物の回答中、熱画像データを捕捉することによって熱画像データを取得すること;および質問への回答に関して人物が嘘をついているか否かを判定することのうちの1つまたは複数を含む。
【0011】
人物の嘘を検出する際に使用するためのシステムのいくつかの実施形態は:人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置;熱画像データを血流量データに変換するために熱画像データに対して動作可能なコンピュータ;血流量データに基づいて人物が嘘をついているか否かを判定するよう動作可能なコンピュータ;人物の顔の少なくとも1つの領域の経時的な血流量の変化に基づいて人物が嘘をついているか嘘をついていないかを分類するよう動作可能なコンピュータ;嘘をついている人物の経時的な血流量の変化と嘘をついていない人物の経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を生成するよう動作可能なコンピュータ;人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するために人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配を勾配閾値と比較すること;人物の眼の付近の少なくとも1つの領域、または人物の顔の1つまたは複数の領域の熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置;人物から引き出された回答中の少なくとも1期間に熱画像データを捕捉するよう動作可能な熱赤外線画像装置;引き出された回答に関して血流量データに基づいて人物が嘘をついているか否かを判定するよう動作可能なコンピュータ;および少なくとも1期間中に熱画像データの複数のフレームを捕捉するよう動作可能な熱赤外線画像装置とその期間中に人物の顔の少なくとも1つの領域の動きを追跡するよう動作可能なコンピュータのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0012】
人物の生理学的状態を判定する際に使用する本発明による別の方法を説明する。この方法は、人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供することと、熱画像データを血流量データに変換することを含む。血流量データは、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む。さらに、人物の第1の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化と人物の第2の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値が、提供される。人物が第1と第2のどちらの生理学的状態か、例えば嘘をついている状態か嘘をついていない状態かを判定するために経時的な血流量の変化を表す勾配が、勾配閾値と比較される。
【0013】
さらに、人物の生理学的状態を決定する際に使用するシステムも説明する。このシステムは、人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置とコンピュータとを含む。コンピュータは、熱画像データを血流量データに変換するよう動作可能である。血流量データは、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む。コンピュータは、人物の第1の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化と人物の第2の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供するようさらに動作可能であり、人物が第1と第2のどちらの生理学的状態か、例えば嘘をついている状態か嘘をついていない状態かを判定するために経時的な血流量の変化を表す勾配を勾配閾値と比較するようさらにまた動作可能である。
【0014】
本発明の上記概要は、本発明の各実施形態またはすべての実施態様を記述することは目的としていない。本発明をより完璧に理解することに伴い、添付の図面と共に以下の詳細な説明および特許請求の範囲を参照することにより、利点が明らかになり、理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を、図1〜11を参照して説明する。その後で、本発明の一実施例を少なくとも図12を参照して説明する。
一般に、本発明は、熱画像解析を使用したポリグラフ検査のための方法およびシステムを提供する。この方法は、一般に、人物の一回の取り調べ(例えば、質疑応答の期間)の少なくとも一部期間における熱画像データの取得と、そのような熱画像データと血流量との間の生理学的相関関係と、それに基づく分類とを含む。
【0016】
例えば、中赤外線カメラを使用した顔面熱画像を、実行することができる。その後、熱力学モデリングにより、生熱画像データを血流量データに変換することができる。最後に、1つまたは複数の異なる分類プロセス、例えば血流量データの解析に基づいて、人物の嘘をついているか嘘をついていないかへの分類を実行することができる。
【0017】
すなわち、本発明は、微妙な顔面温度変動パターンを、非線形熱力学モデリングにより抽出する。このモデリングは、生熱画像データを、血流量情報に変換する。次いでこのような血流量データは、2元分類法または嘘か嘘でないかの有益な判定に繋がる任意の他の分類法の特徴として使用することができる。
【0018】
熱画像データを使用することを必要とする本明細書に記載の方法および/またはシステムは、質問中に人物の嘘をついている状態と嘘をついていない状態とを判定する際に単独で使用することができ、または、このような方法および/またはシステムは、他の旧来のポリグラフ検査法と共に使用することができる。すなわち、本明細書に記載の熱画像解析は、旧来のポリグラフ検査状況での付加的採点チャネルとしてポリグラフ検査で1つの役割を担うことができる。このような付加的採点チャネルは、旧来の観血的な生理学的測定値を有する熱画像データを使用した本明細書に記載の非観血的な生理学的測定値の融合により、ポリグラフ検査の確度と信頼性とを高めることができる。
【0019】
本明細書に記載の方法およびシステムの説明のための実施形態の1つまたは複数は、1つまたは複数の利点を提供する。例えば、本発明は、非観血的ポリグラフ検査プロセスを含む。したがって、このようなポリグラフ検査を受けている人物は、可能な限りくつろいだ状態でいることができる。
【0020】
さらに、例えば、本発明の1つまたは複数の実施形態により熱画像を適切に処理した後、従来型のポリグラフチャネルを介して達成されたものに類似の情報、すなわち血流量データを達成することができる。様々な実施形態では、異なるタイプの情報を取得することができる。例えば、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態では、そのような情報は、人物の顔の1つまたは複数の領域全体から取られた平均血流量情報(すなわち、例えば、人物の顔の一点よりも広い領域全体での平均)を含むことができる擬似二次元血流量情報を含む。さらに、人物の顔の1つまたは複数の領域の複数箇所での血流量データを含むことができる本当の二次元血流量情報を達成することができる。当然ながら、以下でより詳細に説明するように、正確な箇所情報を取得するには、追跡アルゴリズムが必要となる。このようなタイプの情報は、旧来の、すなわち従来のポリグラフ検査のタイムラインを超えて取得される一次元情報、例えば人物の手首のある箇所での測定値を使用して得られた血流量とは異なる、これよりも正確なポリグラフ結果を提供する。
【0021】
2001年2月2日出願の「Detection System and Method Using Thermal Image Analysis」という名称の米国特許出願第09/776,470号には、熱顔面画像解析による不安検出方法およびシステムが記載されている。一般に、個体が不安を感じているか否かを判定するために個体の熱顔面画像シグネチャが使用される。例えば、上記明細書に記載されているように、不安には、個体の眼の周囲の局所的な温度上昇が伴う。個体の眼の周囲の顔面熱パターンでのこのような変化には、通常、これに付随する頬全体の温度低下および/またはこれに付随する頚動脈領域全体の温度上昇が伴う。
【0022】
一般に、不安が発現している間の個体の身体の熱変化パターン(例えば、不安が発現している間の個体の熱シグネチャ変化)が、生理学的な進化の感覚を構成する。これは、戦う覚悟ができている期間に高速眼球運動を促進するための機構を表すからである。すなわち、不安が高まると多数の生理学的反応が助長されるが、その多くは、交感神経系の活動が変化した結果生じるものである。これらの反応のうちの1つは、個体の様々な領域の局所温度の突然の変化を生じる血流の局所的再分布である。そのような領域の局所温度のそのような変化は、骨の上の肉の層が比較的薄い、人間の顔では、容易に明らかになる。
【0023】
局所的領域でのこのような突然の温度の変化は、電磁スペクトルの中赤外線温度帯(すなわち、3ミクロンから5ミクロン帯)と遠赤外線温度帯(すなわち、8ミクロンから14ミクロン帯)の両方での人体の顔の放射によって、検出することができる。当業者ならば理解するように、このような範囲は僅かに狭まったり、広がったりする場合がある。
【0024】
熱赤外線バンドを参照番号23で示して、電磁スペクトルのグラフを図2に示す。熱赤外線バンドは、電磁スペクトルの可視バンド22と反射された赤外線バンド21との上にある。
【0025】
したがって、個々の人間の顔のそのような局所的な温度変化を示す熱顔面画像またはサーモグラムを生成するために、スペクトルのそのような領域における温度変化を感知するのに適した熱赤外線検出器を、使用することができる。参照により本明細書に組み込んだ米国特許出願第09/776,470号に記載のように、個体の生理学的状態(例えば、不安)を決定するために、サーモグラム(例えば、中赤外線バンドと遠赤外線バンドの1つまたは複数を使用するサーモグラム)のそのようなデータを、使用することができる。
【0026】
例えば、米国特許出願第09/776,470号に記載され、また本明細書で図3を参照して記載するように、個体の顔32の各種領域を参照した個体30の熱顔面画像は、不安として検出することができる個体のシグネチャを提供する。例えば、上記のように、個体30の不安の出現は(例えば、びっくりするような刺激、密輸品を国内に持ち込む時の恐怖、秘密地域で秘密活動を続行中に逃げ道を作る必要性から生じる恐怖などによって誘発される場合のあるような)、個体30の眼35の周囲の眼窩周囲領域34で血流が増加したことによる温度上昇に、関連付けられる。眼窩周囲領域の大きさは、個体30によって異なる。眼窩周囲領域34での眼筋への外からの血流は、頬の領域に示される対応する温度低下を伴って主として頬の領域から眼筋に向けられたものである。
【0027】
不安の出現に伴う個体の顔32の局所的な領域での温度の上記の変化により、また不安出現時前(例えば、熱履歴)から出現時後の熱赤外線スペクトルによる個体30からの放射を適切に監視することにより、従前の状態、例えば平静状態から不安状態への変遷の検出を達成することができる。変遷時の顔面熱赤外線パターンまたはシグネチャの当該変化は、劇的であり、米国特許出願第09/776,470号に記載のように容易に認知することができる。
【0028】
しかし、ポリグラフ検査設定では、熱画像データが取得される場合、眼の周囲および顔全体で観察される体温の変化は、通常は、ほんの僅かなものであり、米国特許出願第09/776,470号を参照して不安出現時に記載されているほど突然のものではない。したがって、以下に詳述するように熱画像データだけを見る場合、このような体温の変化は、ほとんど顕著ではない。不安による熱画像データの変化とポリグラフ検査による熱画像データの変化との間に見られるこのような相違は、ポリグラフの被験者にほんの僅かなストレスしか掛かっていない結果であろうと思われる。
【0029】
ポリグラフ検査中に取得された熱画像データのこのような顕著でない温度の変化を図5A〜図5Bに全体的に示す。図5Aは、ポリグラフ検査で人物が質問に嘘の回答をする前と嘘の回答をし始めた時の熱画像データを示している。温度は、グレイスケールで描かれている。但し、高温を黄色などの明るい色で表し、低温を青などの他の色で表す多色方式などのいかなる描写方式でも、使用することができる。図5Bは、質問に対する嘘の回答をし終わる頃の人物の熱画像データを描写したものを示している。図5A〜5Bを見ると分かるように、熱画像データでは、顕著な違いは認められない。
【0030】
したがって、ポリグラフ検査で使用するための本発明による有用な情報を提供するために、本明細書でさらに記載され、図6A〜6Bに描写されているように、熱画像データは、血流量データに変換される。図5Aの熱画像データに対応する図6Aでは、質問に対して嘘の回答をする前と嘘の回答をし始めた時の人物の血流量の描写が、全体的に暗い画像で示されている。全体的に、顔の眼窩周囲の領域60と顔の頬の領域62に比較的明るい領域60、62を見ることができる。これは、このような領域で血流量が変化したことを示している。
【0031】
質問に対して人物が嘘の回答をし終わる頃の、図5Bに示す熱画像データに対応する人物の顔の血流量の描写を図6Bに示す。図6Bに示すように、眼窩周囲領域60の血流量の変化は、図6Aと比較してかなり明るく描写されている。同様に、顔の皮膚64の大部分を占める頬の領域62も、図6Aと比較してかなり明るく描写されている。
【0032】
図6Aと図6Bの間の血流量の描写の違いは、著しい。血流量の強さの描写に見られる違いは、これらの図面で、比較的明るい、または比較的鮮明な領域が血流量の最高度の変化を示すように表されている。すなわち、質問に対して嘘の回答を答えた場合、質問前から嘘の回答中への血流量の変化は、図6Aに示される顔に対して図6Bの顔が比較的明るく表されていることによって、図面に示されている。
【0033】
図6Aと図6Bの間のこのような違いは、図5A〜5Bの個体に関して示した描写された生熱画像データで違いがないのと全く対照的である。したがって、本発明によると、熱画像データを増幅することによって(例えば、このような熱画像データの経時的血流量への変換)、質問に対する人物の回答が嘘であるか嘘でないかの判定が得られる。
【0034】
上述の一般原則に鑑みて、本発明によるポリグラフシステム10の一実施形態を図1を参照して説明する。このポリグラフシステム10に関連して、好適には、個体による回答(例えば、個体の供述)が嘘であるか嘘でないか(例えば、人物が嘘つきか正直か)を判定するために、ポリグラフ方法(例えば、図4に示すポリグラフ方法50)の1つまたは複数の実施形態の様々なステップを実行するために、様々なソフトウェアルーチンまたはアルゴリズム16を概説する。
【0035】
ポリグラフシステム10、例えば、人物30から引き出された回答が嘘か嘘でないかを判定するシステムの概要を、図1に示す。ポリグラフシステム10は、個体30(図3も併せて参照のこと)が置かれている場面を表す適切な熱画像データを提供するように動作可能な熱赤外線画像装置12を含む。熱赤外線画像装置12からの熱画像データが、コンピュータ14に提供される。
【0036】
好適には、コンピュータ14は、血流量データに変換された熱画像データに基づいて人物の嘘をついている状態と嘘をついていない状態の判定を提供するためにソフトウェア16を実行するよう動作可能なコンピュータシステムを含む。コンピュータ14は、プロセッサ装置を使用して実行可能なソフトウェア16を使用して実施することができるが、他の専用ハードウェアも、ユーザに、個体30の嘘をついていない状態と嘘をついている状態に関する情報を提供するために必要な機能を提供することができる。したがって、本明細書で使用するコンピュータという用語は、各種ソフトウェアルーチンを実行することができるプロセッサ装置に加えて、またはこれの代わりに専用ハードウェアも含む。
【0037】
参照番号14に関して以下で言及するコンピュータは、例えば、いかなる固定コンピュータシステムまたは移動コンピュータシステム、例えばパーソナルコンピュータであってもよい。コンピュータシステムの厳密な構成は限定的なものではなく、適切な計算能力を提供することのできるほとんどいかなる装置でも本発明により使用することができる。さらに、コンピュータディスプレイ、マウス、キーボード、プリンタなどのような各種周辺装置が、コンピュータ14でプロセッサと組み合わせて使用されるものと見なされる。
【0038】
熱赤外線画像装置12は、電磁スペクトルの中赤外線バンドおよび/または遠赤外線バンドに反応するピクセル配列を有する1つまたは複数のサーマルカメラであることが好ましい。例えば、熱赤外線画像装置12は、Raytheonから入手可能な、商標ExplorIRで提供される遠赤外線バンド(すなわち、8ミクロンから14ミクロンのバンド)に反応する非冷却式サーマルカメラであってよい。さらに、例えば、熱赤外線画像装置12は、商標Radiance HS Mid−Infrared CameraでRaytheonから入手可能な中赤外線バンド(すなわち、3ミクロンから5ミクロンのバンド)で反応する中赤外線カメラであってよい。
【0039】
上記で指摘したように、人間の身体と顔は電磁スペクトルの中赤外線バンドと遠赤外線バンドの両方で放射している。したがって、より高度な確度を提供するため、遠赤外線バンドと中赤外線バンドのデータを比較することができるように、熱画像データを提供するために遠赤外線カメラと中赤外線カメラの両方を使用することが好ましい。しかし当業者ならば、本発明により遠赤外線バンドおよび/または中赤外線バンドのカメラの一方または両方を使用することができるということを理解するだろう。さらに、生理学的反応の僅かな変化の検出を試みる場合に、高感度カメラを使用することが好ましい。
【0040】
ExplorIRという商標で提供される遠赤外線カメラは、0.15℃に等しいノイズ等価温度差(NETD)の名目温度感度を有する。しかしこのような性能は、通常は得られず、ExplorIRモデルの実際の温度感度は、0.5℃以上である可能性がある。これは、顔の温度分解能のかなりの量であるというだけなので、ある程度の情報は、マスキングされる可能性がある。商標Radiance HS Mid−Infrared CameraでRaytheonから入手可能な中赤外線カメラは、確度を高めるために、非線形方程式によって特別な設定用に校正することができる。一般的には0.025℃に等しいNETDを有する。校正プロセスは、略完璧な場面温度基準に対して洗練された非常に正確な(0.01℃)の特異な黒体によって、補完することができる。
【0041】
コンピュータ14は、熱赤外線カメラ12から提供される熱顔面画像データを処理するためのソフトウェアコンポーネント16を含む。引き出した回答に関して個体30が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するために、熱赤外線カメラ12から提供される熱画像データ、例えばピクセルデータを処理するために、このようなソフトウェアコンポーネント16のうちの1つまたは複数を使用することができる。個体30の熱顔面画像を解析するためのこのようなアルゴリズム的ソフトウェアコンポーネントを、図4に示すポリグラフ方法50の流れ図またはブロック図の一例の一部として示す。
【0042】
図4のポリグラフ方法50に示すように、個体30が置かれた場面の熱画像データ52、例えばピクセルデータがコンピュータ14に提供され、その後ソフトウェア16によって処理される。このようなソフトウェア16は、人物に関して捕捉した熱画像データを血流量データに変換するための変換コンポーネント(ブロック54)と、血流量データに基づいて人物を嘘をついているか嘘をついていないかに分類するための分類コンポーネント(ブロック56)とを少なくとも含む。
【0043】
一般に、変換コンポーネント54は、個体30の顔32の熱画像データを、血流量データとして実施される血流量情報(例えば、血流量、経時的な血流量の変化など)に変換するアルゴリズムを提供する。このような変換は、熱画像データを、顔の1つまたは複数の領域の経時的な(すなわち、複数フレームに渡る)血流量の変化を表すデータに変更することが好ましい。
【0044】
このような変換は、異なる処理技術をいくつでも含むことができる。例えば、このような変換は、顔の熱画像データを、カメラ12が提供する場面の熱画像データの背景から分離するためにセグメント化アルゴリズムを含むことができる。同様に、顔区画コンポーネントは、顔32の熱画像データを1つまたは複数の領域に区画する機能を提供することができる。一実施形態では、図3に示し本明細書の随所に記載するように、本発明により、眼窩周辺領域34を使用することが好ましい。
【0045】
当業者には、本明細書に記載のポリグラフ方法では、例えば眼窩周辺領域、頬領域、額領域、鼻領域などのように領域をいくつでも使用することができるということが理解されよう。しかしある領域は、他の領域に比べてより有益な情報を提供することができる。さらに、本明細書の随所に記載するように、ポリグラフ検査に対して本当の二次元血流量データを提供するために、顔の1つまたは複数の領域の1つまたは複数の点(例えば、点のネットワーク)に対する血流量を、使用することができる。
【0046】
さらに、一般的に、分類コンポーネント(ブロック56)は、個体30が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するために、変換された熱画像データを処理することができるアルゴリズムを提供する。例えば、嘘をついているか嘘をついていないかに分類する個体30の自動分類を実行することができる。このような分類を、様々なタイプの分類アルゴリズム(例えば、統計的学習方法を使用したあるクラスのアルゴリズムの一部であるパターン認識アルゴリズムなど)の1つによって、実行することができる。このようなアルゴリズムは、例えば人類全体の熱シグネチャの多少のばらつきを補正するために使用することができる。さらに、例えば、本明細書でさらに説明するように、ベースラインおよび/または閾値に基づく分類技法を、使用することができる。
【0047】
したがって、一般に、図4に示すポリグラフ方法50は、人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供することを含む(ブロック52)。人物の顔の少なくともその領域の熱画像データは、血流量データに変換される(ブロック54)。その後、例えば人物から引き出された回答に関して、嘘をついているか嘘をついていないかに人物を分類するために、血流量データが使用される(ブロック56)。
【0048】
図7は、図4のポリグラフ方法50のブロック52に全体を示す熱画像データの取得の一実施形態である。一般に、図7に示すように、人物に質問をすることによって、人物から回答が引き出される(ブロック72)。質問された人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データが、質問に対する少なくともその回答中に取得される(ブロック74)(例えば、熱画像データは、質問中、回答中、回答後などに捕捉することができる)。例えば、ある場面の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データは、熱赤外線カメラ、例えば図1の熱赤外線画像装置から受け取ることができる。このような熱画像データは、場面の少なくとも1つのフレームのピクセルデータを含む。しかし、熱赤外線カメラから複数のフレームが提供されることが好ましい。
【0049】
ピクセル情報は、デジタル値または直接的な温度示度のどちらであってもよい。当然ながら、デジタル値は、それぞれの点またはピクセルでの実際の場面温度に比例する。すなわち、ピクセル値は、場面温度に対する間接的な相関関係または直接的な相関関係を有する。これは、ピクセル値が反射値と直接的な相関関係を有する可視バンドの画像とは、対照的である。
【0050】
場面の熱特性を表すこのような受け取った熱画像データは、コンピュータ14によって直接的に表示され、かつ/または記憶されることができる。例えば、コンピュータ14に関連付けられたソフトウェアは、そのようなデータを摂氏で直接的に表示することを可能にする。例えば、多くの民間システムではこのようなデータは、グレイスケール値で提供することができる。画像のこのようなグレイスケール値による表示は、一般に描写への影響が乏しい。他の一般に使用されている多色または擬似カラー表示方式は、比較的画像品質は良い場合があるが、電磁スペクトルの可視バンドのダイナミックレンジに対して最適な結果を達成する。そのような表示方法が使用されるが、変換前の熱画像データの描写は、嘘をついているという判定に関する有益な情報はあったとしてもほとんど提供しないということは明らかである。
【0051】
任意選択で、熱画像データが取得される際のポリグラフ検査の間を通して、その場面中で人物の少なくとも顔、例えば頭が動くのを追跡することができる。熱画像データを血流量データに変換するための微分熱力学方程式の正確な解は、点方向にフレームを超えて動作するので、このような追跡は、好ましい。しかし、追跡は、人物による嘘をついている挙動と嘘をついていない挙動をより正確に判定するが、本発明は、被験者が短期間だけは静止しているものと仮定して実行することができる。
【0052】
血流量を経時的に監視することができる場合、顔の追跡アルゴリズムを所定の位置に配することによって、顔の点のネットワークを作成することができる。これは、擬似二次元情報、例えばピクセルの領域全体での平均血流量とは対照的な本当の二次元情報である。しかし、眼窩周辺域での、または十分な顔の領域全体での血流量を平均することは、登録エラーに対して許容性があり、頭部追跡アルゴリズムの使用および/または点ネットワークプロセスの使用の事実上の代替となる。
【0053】
熱画像データは、図3に示すように、顔の1つの領域、例えば個体30の眼窩周辺領域34に関して取得することができ、あるいは複数領域に関して取得することができる。上述のように、十分な顔の領域全体の血流量は、登録エラーに対してより許容性がある場合がある。
【0054】
捕捉された場面の背景から人物の顔を分離するために、上述のようにセグメント化アルゴリズムによって、場面の熱画像データを処理することができる。例えば、セグメント化プロセスは、場面の少なくとも1つの領域からの熱データを、場面の別の領域の熱画像データと比較することができる。人間の顔の熱特性は、その背景の熱特性とは一般的に好対照をなすので、このような比較およびセグメント化は、容易に実施することができる。この比較により、背景から人間の顔を分離するために使用することができるデータが得られる。背景から分離された人間の顔の熱画像データは、例えば変換コンポーネントによって後段のプロセスで使用することができる(図4のポリグラフ方法50のブロック54)。
【0055】
さらに、顔の区画は、特定領域を相互に区別するために、1つの領域の熱画像データを別の領域の熱画像データと比較することによっても提供することができる。例えば、根本的な顔32の解剖学的特徴は、区画のための顔32の測位を容易にする。
【0056】
例えば、図3に示すように、顔32は、平面33(顔32を通過して、例えば図3に直交して定義される)に対して左右対称であり、対象領域(例えば、顔の各片側の1つの眼、平面33の片側に半分と平面33の反対側に半分が表示された鼻など)に区画することに役立つ。したがって、一般に、顔の片側から反対側に対しても、熱画像データの対称性がある。
【0057】
各種アルゴリズム方法を使用して、顔の領域の区分または区画を達成することができる。例えば、顔の領域のそのような区分のために、変分原理を使用して一般化されたBayes/MDL基準を最小化することにより得られる領域競合アルゴリズムを使用することができる。このようなアルゴリズムは、S.C.ZhuおよびA.Yuilleによる「Region Competition:Unifying Snakes, Region Growing, and Bayes/MDL for Multiband Image Segmentation(領域競合:マルチバンド画像セグメント化のためのスネーク統合、領域拡大、およびBayes/MDL)」という題名のIEEE Transactions on Image Analysis and Machine Intelligence,Vol.18,No.9(IEEE 画像解析およびマシンインテリジェンスに対するトランザクション、第18巻、第9号)(1996年9月)に記載されている。
【0058】
好適には、セグメント化アルゴリズムおよび区画アルゴリズムは、静止画像並びに画像の動的シーケンス、例えばビデオクリップ、生ビデオ供給などに対して実行できるものであるべきである。したがって、画像シーケンス、例えばリアルタイム方式で提供される動的画像シーケンスの場合、顔および/またはセグメント化または区画された対象領域の1つまたは複数を自動追跡するために、熱静止/追跡および更新コンポーネントを使用することができる。次いでこのようなセグメントまたは対象領域は、即座に注目され、または特定される特定の熱画像データによって、フレームからフレームに追跡することができる。さらに、1つまたは複数の対象領域の正確かつ有効な熱画像データを提供するために、複数画像からのデータを使用することができる。1つまたは複数の対象領域の熱画像データ、例えば眼窩領域、頬領域などを、分類コンポーネントによる分類のために使用することができる(図4のポリグラフ方法に示すブロック56)。
【0059】
すなわち、1つの期間を通してフレームからフレームまで、顔およびセグメント化され、または区画された対象領域を連続的に自動追跡するために、熱画像データ取得ブロック52を使用することができる。本発明による使用のために必須の熱画像データを提供するために、この動的追跡によって取得された1つまたは複数の領域の熱画像データを、フレームからフレームに動的に更新することができる。血流量データに変換するための熱画像データを提供するために、上記の様々なプロセス、例えばセグメント化、区画などは、すべてが協同して、またはそれらの1つまたは複数が前処理ルーチンとして動作することができる。次いでこのような血流量データを、分類のために使用することができる(ブロック56)。
【0060】
当業者ならば、血流量データに変換するための熱画像データを提供する前に熱画像データに関して様々な前処理ルーチンを実行することができること、また本発明が本明細書に概説したこれらのものだけに限定されないということを理解するだろう。
【0061】
引き出された回答に関してその人物が嘘をついているか嘘をついていないかを分類するために、熱画像データに基づいて変換された血流量データを、単独で(すなわち、唯一の生理学的パラメータとして)使用することができる(図4に示すポリグラフ方法50の分類ブロック56)。しかし、このような変換された血流量データは、図8および9を参照して図示し、かつ記述した熱画像データを使用して得られた血流量データとは異なる1つまたは複数の他の生理学的パラメータと組み合わせても、使用することもできる。
【0062】
図8は、ブロック86に示す血流量データに基づいて人物から引き出された回答が嘘であるか嘘でないかという分類を提供する。例えば、このような分類は、図4に示すポリグラフ方法50の結果であってよい。さらに、人物から引き出された回答が嘘であるか嘘でないかという分類は、他の生理学的パラメータに基づいても提供される(ブロック84)。
【0063】
例えば、ポリグラフ検査は、質問に対する人物の回答が嘘か嘘でないか、すなわち虚偽か事実かを判定するために、従来は1つまたは複数の生理学的パラメータを使用していた標準的な手順である。そのような従来型ポリグラフ検査中は、血液容量および脈変化、呼吸変化、および皮膚電気活動のような生理学的パラメータは観血的技法を使用して記録されており、これは次いで人物の正直さを判定するために使用される。図8に示すように本発明は、個体が嘘をついているか嘘をついていないかに分類するために、そのような他のパラメータ、すなわち熱画像データを使用して本発明により得られた血流量データとは異なる観血的方法を使用して取得された生理学的パラメータのうちの1つまたは複数を使用する。例えば、図8に示すように、ブロック82に示すこのような他の生理学的パラメータが提供され、ブロック84のこのようなパラメータに基づいて分類が実行される。
【0064】
その後、プロセスに提供される1つまたは複数の他の生理学的パラメータに基づいて個体の分類を確定するために、熱画像データを使用した血流量データに基づく人物が嘘をついているか嘘をついていないかの分類(ブロック86)を使用することができる(ブロック82およびブロック84)。同様に、熱画像データを使用して得られる血流量データに基づく分類(ブロック86)は、熱画像データを使用して得られる血流量データとは異なる他の生理学的パラメータの測定値から得られた分類を使用して確定される(ブロック82およびブロック84)。
【0065】
また、図9に示すように、分類アルゴリズムには、血流量データ(ブロック94)と、熱画像データを使用して得られる血流量データとは異なる1つまたは複数の他の生理学的パラメータ(ブロック92)の両方を提供することができる。人物が嘘をついているか嘘をついていないかの分類は、熱画像データを使用して得られる血流量データと1つまたは複数の他の生理学的パラメータ、例えば観血的方法によって取得されたパラメータの両方に基づくことができる。例えば、分類に到達した場合に、非観血的に収集されたデータと観血的に収集されたデータの両方を考慮するアルゴリズムを使用することができる。
【0066】
当業者ならば、ポリグラフ検査のいかなる他の目的にも、熱画像データを使用して得られる血流量データに基づく分類を使用することができることを理解するだろう。例えば、個体の分類に使用される他の分類の確定、嘘をついているか嘘をついていないかに関する予備的判定を、他の適用可能なポリグラフ検査法またはステップなどを実施するために使用することができる。
【0067】
さらに、ポリグラフ検査以外の他の有益な目的のために、本発明により決定される血流量データを使用することができる。例えば、特定の医学的応用、例えば監視データに基づくプロセスまた機器の制御のために本発明により決定される血流量データの監視を使用することができる。すなわち、本発明による熱画像データの血流量データへの変換は、他のタイプのプロセスまたは機器で使用されるべき血流量情報を得る独自の方法である。
【0068】
さらに、米国特許出願第09/776,470号に記載されているように、本発明は、血流量データへの変換を含めて熱画像データの解析により人物の他の生理学的状態を検出するために使用することができる。例えば、嘘をついているか嘘をついていないかの判定に加えて、人物の1つまたは複数の異なる生理学的状態、例えばうつ病、痴呆の周期、不安などを決定するために、本明細書に記載の方法およびシステムを使用することができる。本明細書で使用する不安という用語は、一般に一連の感情を示す。この一連の感情には、驚愕、不安、恐怖などが含まれる。このような一連の感情は、一般に個体が、詐欺、テロ、または不正行為のようなある種の活動に関わっている時点でその個体に表れる。このような感情または症状は、交感神経系によって発生されるものであって、その人物が完全に制御することはできない。したがって、これらは、生体測定インジケータ、例えば隠蔽することが非常に困難な測定可能な生理学的反応を提供する。
【0069】
図10は、図4に示すポリグラフ方法50の分類コンポーネント56(ブロック56)と組み合わせた変換コンポーネント(ブロック54)の流れ図の一例を示している。ブロック102で示すように、図4に示すようなポリグラフ方法50の熱画像取得コンポーネント52によって得られる熱画像データは、少なくとも質問から引き出された回答中に人物の顔の少なくとも1つの領域に関して受け取られる。このような熱画像データについては、本明細書で既に説明済みである。
【0070】
その後、経時的な血流量の変化(例えば、勾配)が、熱画像データに基づいて決定される(ブロック104)。すなわち、熱赤外線画像装置(例えば、図1のポリグラフシステム10の装置12)から受け取った熱画像データに関する経時的な血流量の変化を表す勾配が決定される。
【0071】
このような経時的な血流量の変化は、後述する熱画像データから決定することができる。様々な顔の領域の温度の変動は、主として血流量の変化によるものである。
熱力学モデリングは、血流量が、人体の核心温度と皮膚温の偏差の二乗に逆比例することを示している。この非線形相関関係は、ポリグラフィの被験者に観察される微弱な温度変化パターンを増幅し、米国特許番号第09/776,470号の不安決定の応用例に記載されているようなレベルにまで情報ノイズを低減させる。
【0072】
具体的には、熱平衡では、以下のように、人間の皮膚組織に対するヒートバランスの等式をモデリングすることができる:
r+Qe+Qf=Qc+Qm+Qb
上式で、
r=被験者から大気中に放射される熱のカロリー単位による表示;
e=基礎的な蒸発熱;
f=皮膚表面付近の大気への会議による熱損失;
c=皮下組織によって伝導された熱;
m=皮膚組織の代謝率に相当する熱;
b=皮下血管の血流量に起因すると考えられる対流による熱利得/損失。
【0073】
皮膚温変化(ΔTs)を短期間(Δt)だけ観察すると、以下の等式が得られる:
sΔTs=−(ΔQr+ΔQe+ΔQf)+(ΔQc+ΔQm+ΔQb),
上式で、Cs=皮膚の熱容量。
【0074】
皮膚温変化(ΔTs)を短期間(Δt)だけ観察すると、以下の等式が得られる:
【0075】
【数1】
Figure 2004529703
【0076】
上式で、Cs=皮膚の熱容量である。
短期間(Δt)の場合、しかも被験者が食事をたっぷりと取ったばかりではないと仮定するならば、項ΔQmは無視できるものと見なすことができる。項ΔQr、ΔQe、およびΔQfは、ΔQbの絶対値よりも約1/100小さい絶対値を有するものと示される。したがって、
【0077】
【数2】
Figure 2004529703
【0078】
上式で、
Δ=0.8(温暖な状態での向流熱交換);
c=0.92cal/mL/K(血液の熱容量);
si;i=1,2=時刻t1およびt2での皮膚血流量;
B=310K(核心での血液温度);
si;i=1,2=時刻t1およびt2での皮膚温度;
S=皮膚の厚さ;
c=0.168kcal/m/h/K(皮膚の熱伝導率);および
d=皮膚表面から核心温度点までの深さ。
【0079】
微分すると、以下の等式が得られる:
【0080】
【数3】
Figure 2004529703
【0081】
dVS/dt・dTS/dtを含む項を無視すると、以下の等式が得られる:
【0082】
【数4】
Figure 2004529703
【0083】
上式で、Cは定数である。
校正された熱画像について、それぞれの取得時刻間のサンプルフレーム数によって正規化された一対の画像間の差分として、温度dTS/dtの導関数の離散時間近似を計算することができる。式TBSC/3d Cは、定数を表している。したがって、未知のスケールファクタを除いて、項dVS/dtを推定することができる。VSの推定値を得るために、dVS/dtに関する式を数値的に積分することができる。
【0084】
【数5】
Figure 2004529703
【0085】
に達するには、代謝熱成分を無視できるものと見なす必要がある。
画像のすべてのピクセルについてこの等式を解くことにより、生熱データを、血流量データに変換することができる。この等式の有意味な適用を保証するために、画像が背景を含まず被験者の顔だけを含むように、例えばセグメント化、区画などによって画像を切り抜くことができる。例えば、切り抜きは、各ビデオクリップの最初のフレーム、および特定の質疑応答セッションの終わりに向けてタイムラインを超えて適用される切り抜き寸法で行うことができる。これは、質疑応答セッションの短期間(5〜10秒)の間、静止している被験者を前提としている。実験による経験に基づいて、静止している被験者という前提は、有効である。但し、このような短期間に顕著に動いているある種の興奮した被験者は、いくつかの決定に影響を与える可能性がある。
【0086】
図10の実施形態では、次いでフレーム毎にそれぞれの平均血流量が決定され、フレームからフレームへの平均血流量を表す信号が生成される。一例を図12にプロットしたこのような信号は、分類の目的で使用することができる熱画像データのフレーム全体の血流量を提供する。
【0087】
図10に示すように熱画像データを血流量データに変換した後(ブロック104)、経時的な血流量の変化に基づいて質問に対する人物の回答を嘘か嘘でないかに分類するために、このような経時的な血流量の変化を、使用することができる(ブロック106)。
【0088】
血流量の変化に基づいて質問に対する人物の回答を嘘か嘘でないかに分類することは(ブロック106)、1つまたは複数の異なる分類プロセスによって実行することができる。2つの具体的な分類プロセスを、勾配閾値が生成される図11A〜11Bを参照して説明する。しかし、様々な他の分類プロセスも実行可能である。
【0089】
例えば、コンピュータ装置14に関連付けられたソフトウェアは、このような血流量データの強度に関して血流量データを表示または描写することを可能にすることができる。例えば、画像のこのようなグレイスケール表示は、一般に描写効果に乏しいが、このようなデータをグレイスケールで提供することができる。他の一般に使用されている多色擬似色表示方式は、比較的良好な描写効果を提供することができる。
【0090】
すなわち、血流量データは、表示画面上に直接的に表示することができ、分類は、表示上の血流量データを監視している人物が手作業で実行することができる。例えば、図6A〜6Bに示すように、血流量データの大きな差異が可視的に表示される。ユーザは、表示上に表された血流量データの変化に基づいて個体を嘘をついているか嘘をついていないかに、手作業で分類することができる。したがって、人間の顔またはその1つの領域の血流量データを例えば多色擬似色技法を使用してユーザに表示するソフトウェアによって、分類ソフトウェアコンポーネント(ブロック106)を実施することができる。しかし、他のタイプの分類プロセス、例えば自動のリアルタイムシステムが好ましい。
【0091】
例えば、パターン認識/分類ソフトウェアは、自動分類を実行することができる。ソフトウェアのそのようなアルゴリズムは、トレーニングおよびパフォーマンスモードで動作することが好ましい。例えば、トレーニングモードでは、ソフトウェアコンポーネントは、M.I.JordanおよびR.A.Jacobs著、「Hierarchical Mixtures of Experts and the EM Algorithm(エキスパートおよびEMアルゴリズムの階層混合)」、ニューラルコンピューテーション、第6巻、181〜214頁(1994年)に記載されているような、統計的学習方法のクラスに属するアルゴリズムを含むことができる。このようなトレーニングモードでは、嘘をついている状態と嘘をついていない状態の個体について統計的な血流量データに関してルーチンが学習するので、アルゴリズムを更新することができ、このような分類の確度はより信頼あるものになる。アルゴリズムのパフォーマンスモードは、実際の分類を実行するように動作する。
【0092】
さらに分類プロセスは、分類を実行するために、血流量データと決定されたベースラインとの比較を使用することができる。ベースライン基準は、例えば嘘をついている人物の嘘をついている状態と嘘をついていない状態の対比の血流量またはシグネチャであってよい。例えば、嘘をついていない状態と嘘をついている状態の対比によって個体に対するベースラインを作成するために統計的解析を使用することができる。人類全体で多彩な反応のばらつきがあるということを考慮する必要がある。
【0093】
すなわち、嘘をついていない状態と嘘をついている状態の対比の信頼は、各種要因によって異なる様々な血流量画像によって示すことができる。例えば、個体の精神状態、個体の知性、個体の人種、個体の体調、個体の血圧、および人口母集団全体の多くの他の変数は、嘘をついている状態と嘘をついていない状態の対比による個体の血流量データに影響を与える。
【0094】
さらに、個体から熱画像データを取得することに関する他の条件も考慮する必要がある。例えば、その場の温度と明るさの影響も考慮する必要がある場合がある。
したがって、実験データの収集とその分析により、大きな母集団を対象とするベースライン基準を決定することができる。
【0095】
例えば顔の特定領域(例えば、眼窩周囲領域)に対するベースライン基準が設定されると、熱画像データを取得し、血流量データに変換し、ベースライン基準と比較することができる。例えば、個体の眼窩周囲領域に関して熱画像データを捕捉し、変換することができる。その後、眼窩周囲領域に関する血流量データを、嘘をついている状態と嘘をついていない状態の対比で個体に関して作成されたベースライン基準から決定された閾値レベルと比較することができる。
【0096】
さらに、E.Gose他著、「Pattern Recognition and Image Analysis(パターン認識および画像解析)」159〜186頁、Prentice−Hall、Upper Saddle River、New Jersey(1993年)に記載されているように、最近傍(NN)分類子設定の特徴ベクトルとして、血流量データまたはそれを表す信号を使用することができる。NNのnearest(最も近い)という用語は、取得されるフレームの数を300として300ディメンションの空間での最小のユークリッド距離を示す。このようなプロセスでは、対照の少数被験者からの距離に基づいて大多数の被験者を分類することを目的としている。対照の被験者の母集団は無作為であるべきである。
【0097】
別法として、嘘をついている場合と嘘をついていない場合に対して典型的な血流量信号を設定し、それぞれのユークリッド距離を測定することができる。これらの典型的な嘘をついている状態と嘘をついていない状態の血流量信号は、ストレスの掛かった状態とストレスの掛かっていない状態での予測される生理学的反応に対応するはずである。
【0098】
図11Aは、嘘をついている時と嘘をついていない時の経時的血流量の変化の勾配データに適用される閾値処理アルゴリズムを使用して生成された勾配閾値に基づく分類プロセスの一実施形態を示している。図11Aに示すように、質問への回答中に人物の顔の少なくとも1つの領域に関して熱画像データが受け取られる(ブロック110)。その後、経時的血流量の変化が決定される(ブロック112)。
【0099】
生成された勾配閾値は、嘘をついていない被験者と嘘をついている被験者の両方を含む複数の被験者に対する勾配データに基づいている(ブロック114)。理想的には、勾配データは、嘘をついていない被験者に対して1つと嘘をついている被験者に対して1つの双峰分布を構成すべきである。この分類子は、閾値処理アルゴリズムに勾配データを供給することによって検査することができる。例えば、勾配データは、被験者の回答中の経時的血流量の変化を表すことができる(例えば、図12の領域134を参照のこと)。
【0100】
使用することができるそのような1つの閾値処理アルゴリズムは、N.Otsu著、「A Threshold Selection Method from GrayLevel Histograms(グレイレベルヒストグラムからの閾値選択方法)」IEEE Transactions on Systems,Man & Cybernetics、第9巻、第1号、62〜65頁(1979年)に記載されている。このアルゴリズムは、双峰分布で信頼ある性能を有する。これには、ノンパラメトリックな教師なしの閾値選択方法を必要とする。複数のクラスの結果の可分性を最大限にするために最適な閾値が選択される。このアルゴリズムは、ヒストグラムのゼロ次および1次累積的モーメントだけを使用する。
【0101】
複数の嘘をついていない被験者と嘘をついている被験者に対する勾配データに基づいて勾配閾値が生成されると、バイナリディシジョンを行うために、この勾配閾値を使用することができる。このようなバイナリディシジョンは、人物の回答を嘘と嘘でない回答に分類するために、質問に回答中の人物の経時的血流量の変化を表す勾配を、勾配閾値と比較することによって行うことができる(ブロック116)。例えば勾配が、閾値よりも小さい場合、その回答を、嘘でない回答に、例えばその被験者は嘘をついていないと分類することができる。同様に、勾配が勾配閾値よりも大きい場合、引き出された回答または答を、嘘であると分類することができる。
【0102】
図11Bは、生成された勾配閾値が、質問期間中の複数の嘘をついている人物と嘘をついていない人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配(例えば、図12の領域132を参照のこと)と回答期間中の複数の嘘をついている人物と嘘をついていない人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配(例えば、図12の領域134を参照のこと)の積に基づく積勾配閾値であることを除いて、図11Aを参照して説明した分類プロセスと略同じ分類プロセスを示している。すなわち、図11Bに示すように、質問期間中と質問に対する回答期間中に人物の顔の少なくとも1つの領域に関して熱画像データが受け取られる(ブロック120)。質問期間と回答期間の積勾配を提供するために、これらの両期間中の人物に関してブロック122に示すように経時的な血流量の変化を決定するため、熱画像データが変換される。
【0103】
積勾配閾値が、生成される(ブロック124)。積勾配閾値は、質問期間と回答期間の両方で、嘘をついていない被験者と嘘をついている被験者の両方を含む複数の被験者に関して経時的な血流量の変化を表す勾配を使用して生成される。すなわち、上記のように、積勾配を得るために、質問期間中の各人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配に、回答期間中のその人物に関する経時的な血流量の変化を表す勾配が、乗じられる。積勾配閾値を得るために、上記のような閾値処理アルゴリズムが、積勾配に適用される。
【0104】
その後、質問に対する回答に関してバイナリディシジョンがなされ、引き出された回答が、嘘であるか嘘でないかが積勾配閾値に基づいて判定される(ブロック126)。すなわち、人物の回答を嘘であるか嘘でないかに分類するために、その人物に対する積勾配が、積勾配閾値と比較される。
【0105】
質問に対して嘘の回答または嘘でない回答をしている際の個体を分類するための実施形態として様々なプロセス例を提供したが、当業者ならば、本発明により、人間の顔32の熱画像データから得られた血流量データを使用する他の分類プロセスを使用することができるということを容易に理解するだろう。
【0106】
以下に示す次の実施例により上記方法および/またはプロセスの1つまたは複数をさらに理解することができる。
【0107】
実施例
ポリグラフ検査は、模擬犯罪シナリオを中心として設計されている。犯罪場面は、女性をドライバーで刺すことを含んでいる。被験者の何人かは、「無罪」とプログラムされており、何人かは、「有罪」とプログラムされている。有罪の被験者は、その犯罪が事実であるかのようにその犯罪を演じる。犯罪場面で刺された女性の役は、マネキン人形が演じる。犯罪の動機としては、20ドル紙幣を盗むことであると特定されている。無罪の被験者は、この犯罪場面に関していかなる知識または関連も持たない。
【0108】
被験者が答えなければならない質問は、いわゆるゾーン比較検査を構成する10問の文章による質問(表1を参照のこと)と、いわゆる犯罪知識検査(GKT検査)を構成する6問の短い質問(表2を参照のこと)の2組の質問である。ゾーン比較検査では、被験者は、各質問に「はい」または「いいえ」だけで答えるよう要求される。GKT検査では、被験者は、当該事件に関する凶器を1つだけ含んだ潜在的凶器のリストの全体を読まなければならない。単語毎に被験者の生理学的反応が測定される。旧来のポリグラフ検査では、凶器を示す単語を聞いた時に有罪の被験者には強い生理学的反応があるものと予想される。
【0109】
【表1】
Figure 2004529703
【0110】
まず、ポリグラフの検査官は、被験者に検査の内容に慣れさせるために2組の質問を読み上げる。この時点では、被験者は、どの質問にも回答することを要求されず、何も採点はされない。次いで検査官は、質問を繰り返し、今度は被験者は、回答するよう要求される。これが最初の正式な「実行」である。引き続き2回の実行がある。すべての3回の実行でゾーン比較検査の質問は、全く同じである。しかしGKT質問では、凶器を示す単語の位置が、実行毎に変わる。本発明者らの検査の最初の2回の実行での凶器を示す単語の位置を、表2に示す。
【0111】
【表2】
Figure 2004529703
【0112】
旧来のポリグラフでは、すべての3回の実行が採点される。しかし採点方式の詳細を検討すると、ゾーン比較検査の3問の質問は、全く採点されていないことが分かる(表1を参照のこと)。これらは無関係な質問または前兆質問であり、生理学的観点からのフィルタとしての役割を果たしている。被験者にゾーン比較検査とGKT検査を3回受けさせる根拠は、起こりうるノイズのある回答の貢献を平均化するためである。当然ながら、生理学的反応の平均的強度は、実行1と比較して、実行2と実行3に関しては低いことが予想される。これは、検査が反復するという特徴に起因するものであり、採点方式で考慮される。
【0113】
旧来の観血的な方法と並んで、各被験者の各質問に対する熱ビデオデータのデジタルクリップが記録される。本発明者らの記録は、検査官が質問を発する直前から始まり、被験者が回答し終わった直後までなされる。ゾーン比較検査の質問の場合、平均記録長は、30フレーム/秒で300フレームである。GKTの質問の場合、平均記録長は、30フレーム/秒で150フレームである。有罪か無罪かを判定するために最も重要な質問の1つは、本発明者らのケースでは、「盗んだ20ドルを現在所持していますか。」というように表現された質問10である。
【0114】
最初の2回の実行だけを熱画像処理および解析のために記憶する。
冷却した中赤外線カメラ、Raytheon製のRadiance HSを使用する。カメラの焦点面(FPA)は、3〜5μmの波長に反応し、その大きさは、256×256ピクセルである。
【0115】
模擬犯罪の状況ではほんの僅かな刺激が、すなわち微小な顔の温度変化が起こるので、温度感度は、重要である。Raytheon Radiance HSの熱感度は、NEDT=0.025℃である。
【0116】
最高レベルの温度示度の確度を保証するために、Raytheon Radiance HSカメラは、外部の黒体を使用して校正される。具体的には、本発明者らのカメラ(NEDT=0.025℃)と等しい熱感度を有するSanta Barbara Infrared製の2008モデルを使用する。最低および最高の校正温度を、それぞれTmin=29℃およびTmax=38℃に設定する。本発明者らの実験による経験によれば、これらは、人間の顔全体に見られる温度の限度である。
【0117】
動作は中赤外線スペクトルなので、測定値に対する照明からのいかなる影響をも除去するために、この実験は、薄暗くした部屋で実行する。サーマルカメラは、パーソナルコンピュータおよび関連するソフトウェアに接続されており、これらによって制御されている。質問および被験者毎のすべてのビデオクリップが、ハードディスクに直接記憶される。
【0118】
ポリグラフ検査設定では、温度は、眼の周囲で変化しており、顔全体では非常に僅かであって、図5A〜5Bを参照して本明細書で既に説明したようにほとんど見えないほどであることを可視的に観察することができる。図5Aは、質問10に回答している被験者3の生熱スナップショットを表しており(開始近く)、図5Bは、質問10に回答している被験者3の生熱スナップショットを表している(終了近く)。これら2つの画像の違いを認知することはできない。
【0119】
熱画像データは、等式:
【0120】
【数6】
Figure 2004529703
【0121】
を使用して変換される。
画像の各ピクセルについてこの等式を解くことにより、生熱データを、血流量データに変換することができる。この等式の有意味な適用を保証するために、画像が背景を含まず被験者の顔だけを含むように、画像を切り抜くことができる。切り抜きは、各ビデオクリップの最初のフレーム、および特定の質疑応答セッションの終わりに向けてタイムラインを超えて適用される切り抜き寸法で行う。これは、質疑応答セッションの短期間(5〜10秒)の間、静止している被験者を前提としている。実験による経験により、静止している被験者の前提は、有効である。但し、このような短期間に顕著に動いているある種の興奮した被験者は、いくつかの決定に影響を与える可能性がある。
【0122】
変換されたデータを、本明細書の図6Aと6Bに示す。図6Aは、被験者3が質問10に回答している際(開始近く)の被験者3の顔の血流量の描写である。図6Bは、被験者3が質問10に回答している際の(終了近く)の被験者3の顔の血流量の描写である。これら2つの画像の違いは大きい。陰影により、血流量の強度の範囲が、最低値から最高値まで指標付けされる。
【0123】
各質問での各被験者について眼窩周囲域と額域の輪郭を、描くことが可能である。この輪郭描写は、ビデオクリップの最初のフレームで行われ、静止している被験者の前提にも基づいている。輪郭を描いた眼窩周囲域と額域で、フレーム毎にそれぞれの平均血流量が計算される。これは、質問タイムラインを超えて、1つは「眼」の信号でありもう1つは「額」の信号である2つの信号を生成する。嘘をついているカテゴリと嘘をついていないカテゴリに被験者を分類するためのパターン認識アルゴリズムに、このような信号が入力される。
【0124】
この実施例では、ゾーン比較検査の「眼」の信号だけが、重要な識別能力を有するものと決定される。1つの重要な制約は、検査中に被験者は、眼鏡をしてはいけないということである。眼鏡は、中赤外線または遠赤外線では不透明である。したがって、眼窩熱シグネチャが散らされる可能性がある。この制約は、ポリグラフ検査に関連する管理された環境では強制することが容易である。
【0125】
「額」の信号(例えば、図3の領域37から)は、差別的には表示されず、また、被験者の額に垂れた前髪がその下の皮膚の熱シグネチャの散乱を招くというような他の関連する問題を有する。
【0126】
「眼」の信号を注意深く視覚的に観察することによって、被験者に対する質疑応答セッションでの生理学的反応には、2つの段階があることが明らかになる。これは図12を参照すると分かる。最初に、領域132で質問を発している間、すべての被験者で「眼」の曲線が、徐々に上昇している。この場合、領域134で被験者が質問に回答する際に、何人かの被験者では「眼」の曲線が、徐々に上昇しつづけている(曲線138)のに対し、他の被験者ではより急激に上昇している(曲線136)という特徴があるという違いが見られる。回答セッション中の急激な「眼」の曲線136は、嘘の回答であることを示している。
【0127】
図12は、実行1の質問10(Q10)に対するすべての被験者についての眼の曲線を示している。質問を発している間(フレーム150まで)は、曲線の勾配にはほとんど違いはない。回答している間(フレーム151からフレーム300まで)は、曲線の勾配に大きな違いがある。
【0128】
「眼」の曲線が0から始まっているように表示されているのは、計算される微分方程式の解に対して初期状態がゼロになっているからである。すなわち、ゼロの初期血流量を有するのは、「死んでいる被験者」しかいないので、この測定値は、比較設定で解釈されるべきである。「眼」の曲線の上昇の相対速度だけを対象とするので、この比較測定設定は、ポリグラフ検査の目的には適している。
【0129】
対応する質問(図12の領域132)と回答(領域134)セッションの「眼」の曲線の勾配の積を、分類の特徴として使用する。理想的には、勾配の積は、嘘をついていない被験者に対して1つと嘘をついている被験者に対して1つの双峰分布を構成すべきである。勾配積は、閾値処理アルゴリズムに供給される。次いで、この閾値は、バイナリディシジョンを行うために使用される。「眼」の曲線の勾配積が閾値よりも小さい場合、本発明者らは、その回答を嘘ではないと分類する。「眼」の曲線の勾配積が閾値よりも大きい場合、本発明者らは、その回答を嘘であると分類する。
【0130】
選択された閾値処理アルゴリズムは、双峰分布でのそのような性能により本明細書で既に述べたOtsuによる論文に記載されている。これには、ノンパラメトリックな教師なしの閾値選択方法を必要とする。結果のクラスの可分性を最大限にするために最適な閾値が選択される。このアルゴリズムは、ヒストグラムのゼロ次および1次累積積率だけを使用する。分類の結果を以下に示す。
【0131】
1組の32人のポリグラフ被験者を検査する。当該被験者中22人だけのデータを使用の基準に適ったものと見なし、他は人為的エラーおよび機械エラーまたは悪影響により無効とする。22人の適格な被験者から、ポリグラフ検査が昼食直後に行われたという理由で4人を除外する。
【0132】
選択の結果18人になった被験者全員に関して、熱画像解析全体による採点はゾーン比較検査の質問10(Q10)に関してのみ可能である。しかし、質問10(Q10)は、被験者に関して有罪か無罪かの判定に最も重要な質問の1つであり、したがって、本発明者らの結果の有効性は、依然として非常に適切である。
【0133】
表3は、熱画像解析システムによる分類結果と旧来のポリグラフ解析による分類結果とを並べたものである。本発明者らの熱画像解析方法が正確な分類率(CCR)=84パーセントを達成している(すなわち、被験者13のフォルスアラームを除いて勾配積67度以上の被験者が嘘をついていると正しく分類され、さらに被験者14および17が見落とされている、すなわち検出されるべき時に検出されていない)のに対し、旧来の解析はいくつかのフォルスアラームと検出見落としを特徴としてCCR=78を達成している(すなわち、被験者17および6が見落とされている、すなわち検出されるべき時に検出されておらず、被験者23および9はフォルスアラーム、すなわち嘘であるとラベリングされるべきでない時に嘘であるとラベリングされている)ことが分かる。
【0134】
この分類のための特徴は、ゾーン比較検査の質問10(Q10)の質疑応答セッション中の「眼」の曲線の勾配の積である。勾配は、それぞれフレーム0と151で曲線の角度(ml/分*10g)/フレームで)表現される(図12参照のこと)。積勾配のリストは、最小値から最大値の順番で並べられる。小さい勾配積値は、嘘でない回答に対応し、大きな勾配積値は、嘘の回答に対応する。嘘の主張はすべて、順番付けられたリストの一番下に集まっている。旧来の尺度は、−5から+5の範囲であり、ここでは、負でない値が、嘘でない回答を示し、負の値が、嘘の回答を示している。
【0135】
【表3】
Figure 2004529703
【0136】
上述したようにOtsuによる閾値処理アルゴリズムを適用することによって、閾値T=67が達成される。この値を使用してバイナリ分類ディシジョンを行い、表3の決定が達成される。
【0137】
本明細書で引用したすべての参照文献は、それぞれが別個に組み込まれるようにしてその全体が組み込まれている。以上、本発明は、例示の実施形態を参照して説明しており、限定する意味で解釈されることを意図してはいない。例示の実施形態の様々な修正形態、並びに本発明の追加の実施形態は、本明細書を参照することによって当業者には明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明によるポリグラフシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】電磁(EM)スペクトルのグラフである。
【図3】本発明による熱顔面画像の一例を示す図である。
【図4】本発明によるポリグラフ方法の一実施形態を示す全体的なブロック図である。
【図5−A】本発明による熱画像データと血流量データに変換された熱画像データとの間の比較を示す図である。
【図5−B】本発明による熱画像データと血流量データに変換された熱画像データとの間の比較を示す図である。
【図6−A】本発明による熱画像データと血流量データに変換された熱画像データとの間の比較を示す図である。
【図6−B】本発明による熱画像データと血流量データに変換された熱画像データとの間の比較を示す図である。
【図7】本発明による図4に全体的に示した熱画像取得の一実施形態を示す図である。
【図8】熱画像データを使用して得られる血流量データに加えて、これとは異なる生理学的パラメータを使用する本発明による分類方法を示すブロック図である。
【図9】本発明による熱画像データを使用して得られる血流量データに加えて、これとは異なる1つまたは複数の他の生理学的パラメータを使用する分類方法を示す別のブロック図である。
【図10】図4の方法に全体的に示した熱画像データ変換プロセスと分類プロセスとの一実施形態を示す図である。
【図11−A】本発明による図4のポリグラフ方法に全体的に示した変換および分類プロセスの別の流れ図である。
【図11−B】本発明による図4のポリグラフ方法に全体的に示した変換および分類プロセスの別の流れ図である。
【図12】本発明によるポリグラフ方法およびシステムの一例を説明する際に使用するグラフである。

Claims (31)

  1. 人物の嘘を検出する際に使用する方法であって、
    人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するステップと、
    前記熱画像データを、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換するステップと、
    嘘をついている人物の経時的な血流量の変化と嘘をついていない人物の経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供するステップと、
    前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するために、経時的な血流量の変化を表す勾配を前記勾配閾値と比較するステップと、
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、複数の被験者が出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の前記経時的な血流量の変化を表す回答勾配に少なくとも基づいて、勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、複数の被験者が質問期間中に出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の前記経時的な血流量の変化を表す回答勾配と、質問期間の少なくとも一部期間に複数の被験者の前記経時的な血流量の変化を表す質問勾配とに基づいて、勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、対応する質問勾配と回答勾配の積に基づいて、勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記熱画像データを提供するステップが、前記人物の眼の付近の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するステップを含む、方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    熱画像データを提供するステップが、
    回答を引き出すために人物に質問をするステップと、
    熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置の焦点を前記人物の前記顔の少なくとも前記領域に合わせるステップと、
    少なくとも前記人物からの前記回答中の少なくとも1期間に熱画像データを捕捉するステップと、
    を含む、方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するステップが、前記質問への前記回答に関して前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するステップを含む、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    熱画像データを提供するステップが、
    熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置の焦点を前記人物の前記顔の少なくとも前記領域に合わせるステップと、
    少なくとも1期間中に熱画像データの複数のフレームを捕捉するステップと、
    前記人物の前記顔の少なくとも前記領域の動きを追跡するステップと、
    を含む、方法。
  9. 人物の嘘を検出する際に使用するシステムであって、
    人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置と、
    コンピュータであって、
    前記熱画像データを、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換し、
    嘘をついている人物の経時的な血流量の変化と嘘をついていない人物の経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供し、
    前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するために、人物の経時的な血流量の変化を表す勾配を勾配閾値と比較するコンピュータと、
    を含むシステム。
  10. 請求項9に記載のシステムであって、前記勾配閾値が、複数の被験者が出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の経時的な血流量の変化を表す回答勾配に少なくとも基づいて、提供される、システム。
  11. 請求項9に記載のシステムであって、前記勾配閾値が、複数の被験者が質問期間中に出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の経時的な血流量の変化を表す回答勾配と、質問期間の少なくとも一部期間に複数の被験者の経時的な血流量の変化を表す質問勾配とに基づいて、提供される、システム。
  12. 請求項11に記載のシステムであって、前記勾配閾値が、対応する質問勾配と回答勾配の積に基づく、システム。
  13. 請求項9に記載のシステムであって、前記熱赤外線画像装置が、前記人物の眼の付近の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するように動作可能である、システム。
  14. 請求項9に記載のシステムであって、前記熱赤外線画像装置が、少なくとも前記人物から引き出された回答中の少なくとも1期間に熱画像データを捕捉するように動作可能である、システム。
  15. 請求項14に記載のシステムであって、前記コンピュータが、少なくとも前記引き出された回答中に捕捉された前記熱画像データに対応する前記血流量データに基づいて、前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するように動作可能である、システム。
  16. 請求項9に記載のシステムであって、
    前記熱赤外線画像装置が、少なくとも1期間中に熱画像データの複数のフレームを捕捉するように動作可能であり、
    前記コンピュータがさらに、前記期間中に前記人物の前記顔の少なくとも前記領域の動きを追跡するように動作可能である、システム。
  17. 請求項9に記載のシステムであって、該システムはさらに、
    熱画像データを使用して得られる血流量データとは異なる1つまたは複数の生理学的パラメータの測定を提供する手段を、
    含み、
    さらに、前記コンピュータが、熱画像データを使用して得られる前記血流量データと前記1つまたは複数の生理学的パラメータとに基づいて、前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するように動作可能である、システム。
  18. 人物から引き出された回答に関して前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定する際に使用するポリグラフ方法であって、
    少なくとも前記引き出された回答中に前記人物の前記顔の少なくとも1つの領域から熱画像データを捕捉するステップと、
    前記熱画像データを、前記顔の前記少なくとも1つの領域の経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換するステップと、
    嘘をついている人物の経時的な血流量の変化と嘘をついていない人物の経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供するステップと、
    前記人物の引き出された回答を嘘であるか嘘でないかに分類するために、前記人物の経時的な血流量の変化を表す勾配を前記勾配閾値と比較するステップと、
    を含む方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、複数の被験者が出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の経時的な血流量の前記変化を表す回答勾配に少なくとも基づいて、勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  20. 請求項18に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、複数の被験者が質問期間中に出された質問に回答する回答期間の少なくとも一部期間に前記複数の被験者の経時的な血流量の変化を表す回答勾配と、前記質問期間の少なくとも一部期間に複数の被験者の経時的な血流量の前記変化を表す質問勾配とに基づいて、勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  21. 請求項22に記載の方法であって、勾配閾値を提供するステップが、対応する質問勾配と回答勾配の積に基づいて勾配閾値を生成するステップを含む、方法。
  22. 請求項18に記載の方法であって、前記熱画像データを捕捉するステップが、前記人物の眼の付近の少なくとも1つの領域の熱画像データを捕捉するステップを含む、方法。
  23. 請求項18に記載の方法であって、該方法はさらに、
    熱画像データを使用して得られる血流量データとは異なる1つまたは複数の生理学的パラメータの測定を提供するステップを、
    含み、
    前記人物から引き出された回答を嘘であるか嘘でないかに分類するステップが、熱画像データを使用して得られる血流量データと前記1つまたは複数の生理学的パラメータとに基づいて、前記人物が嘘をついているか嘘をついていないかを判定するステップを含む、方法。
  24. 人物の生理学的状態を判定する際に使用する方法であって、
    人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するステップと、
    前記熱画像データを、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換するステップと、
    人物の第1の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化と人物の第2の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供するステップと、
    前記人物が第1と第2のどちらの生理学的状態であるかを判定するために、経時的な血流量の変化を表す前記勾配を前記勾配閾値と比較するステップと、
    を含む方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、人物の前記第1の生理学的状態と人物の前記第2の生理学的状態が、それぞれ嘘をついている状態と嘘をついていない状態を含む、方法。
  26. 請求項24に記載の方法であって、前記熱画像データを提供するステップが、前記人物の眼の付近の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するステップを含む、方法。
  27. 請求項24に記載の方法であって、
    熱画像データを提供するステップが、
    熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置の焦点を前記人物の前記顔の少なくとも前記領域に合わせるステップと、
    少なくとも1期間中に熱画像データの複数のフレームを捕捉するステップと、
    前記人物の前記顔の少なくとも前記領域の動きを追跡するステップと、
    を含む、方法。
  28. 人物の生理学的状態を判定する際に使用するシステムであって、
    人物の顔の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するよう動作可能な熱赤外線画像装置と、
    コンピュータであって、
    前記熱画像データを、経時的な血流量の変化を表す勾配を含む血流量データに変換し、
    人物の第1の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化と人物の第2の生理学的状態に関する経時的な血流量の変化の間の境界を表す勾配閾値を提供し、
    前記人物が第1と第2のどちらの生理学的状態であるかを判定するために、経時的な血流量の変化を表す前記勾配を前記勾配閾値と比較するコンピュータと、
    を含むシステム。
  29. 請求項28に記載のシステムであって、人物の前記第1の生理学的状態と人物の前記第2の生理学的状態が、それぞれ嘘をついている状態と嘘をついていない状態を含む、システム。
  30. 請求項28に記載のシステムであって、前記熱赤外線画像装置が、前記人物の眼の付近の少なくとも1つの領域の熱画像データを提供するように動作可能である、システム。
  31. 請求項28に記載のシステムであって、
    前記熱赤外線画像装置が、少なくとも1期間中に熱画像データの複数のフレームを捕捉するように動作可能であり、
    前記コンピュータがさらに、前記期間中に前記人物の前記顔の少なくとも前記領域の動きを追跡するように動作可能である、システム。
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