JP2004529241A - イソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法に関する。
【0002】
数十万ダルトンまでの分子量を有する高分子ポリイソブテンは、長い間公知であり、かつそれらの製造は、例えば、H. Gueterbock: Polyisobutylen und Mischpolymerisate, 77〜104ページ、Springer, Berlin 1959に記載されている。この常用のポリイソブテンは、有利には60mol%を相当に上回る高含量の末端ビニリデン基を有するいわゆる高反応性ポリイソブテンとは異なる。高反応のポリイソブテンは、滑剤および動力用燃料の添加剤を製造するための中間生成物として望ましい。
【0003】
このような高反応性ポリイソブテンは、例えば、EP 0628575の方法により、三フッ化ホウ素および第二アルコールを用いて、かつ0℃から−60℃の温度で、液相中のイソブテンのカチオン重合によって得られる。
【0004】
先願の特許明細書DE 19948947.5、DE 19952031.3、DE 19952030.5、DE 10028585.6およびDE 10035298.7は、このような方法の改善されたまたは有利な実施態様に関する。
【0005】
室温およびこれ以下でのポリイソブテンの比較的に高粘度に基づき、イソブテンの重合は、一般的には、不活性希釈剤の存在で実施される。使用される希釈剤は、生じた反応熱を十分に迅速に除去できる限り、特に、重合反応の間に検出できる反応混合物の粘度増大を減少するのに役立つ。所望の分子量が達成された後に、重合触媒の不活性化により反応が中断される。重合触媒またはそれらの不活性化生成物は、水溶液で抽出することにより除去するのが有利である。
【0006】
引き続き、通常は蒸留により、形成されたポリイソブテンを未反応のイソブテンと希釈剤から除き、その際、まず容易に揮発するイソブテン、引き続きイソブテンと比べて高い沸点の希釈剤が留去される。ポリイソブテンは、蒸留残留物として残る。しかし、蒸留の際の熱処理が問題である。それというのも、例えば、微量のフッ化水素のような重合触媒の不活性化生成物の残りが、未反応のイソブテンの不所望な副反応または形成されたポリイソブテンの後続の反応を生じ得るからである。不所望な後続の反応は、例えば、末端のビニリデン二重結合を有するポリイソブテン分子を酸性接触異性体化して、二重結合が、分子内部で熱力学的に望ましい位置に取り込まれたポリイソブテン分子にする。未反応のイソブテンの不所望な副反応は、例えば、イソオクテンへの二量体化またはイソブテンと反応混合物中に含有される微量の水とからのtert−ブタノールの形成である。
【0007】
原則的に、蒸留に使用される加熱エネルギーおよび冷却エネルギーは、できるだけ経済的に使用し、かつ極めて高い温度レベルまでの加熱、または極めて低い温度レベルまでの冷却を回避することに努めるべきである。
【0008】
従って、本発明は、不所望な副反応および後続の反応が大幅に低減され、かつ効果的なエネルギー変換を可能にするイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法を提供する課題に根底を成す。
【0009】
本発明によれば、この課題は、反応排出物を加熱し、かつフラッシュ容器内でフラッシングし、その際、フラッシングの結果、反応排出物をポリイソブテンを含有する液相と、反応排出物中に含有されるイソブテンの主要量および反応排出物中に含有される希釈剤の少なくとも30%を含有する気体相とに分離する方法により解決された。
【0010】
反応排出物は、一般的には、ポリイソブテン20〜60質量%、イソブテン0.5〜20質量%および希釈剤40〜79.5質量%を含有する。さらに、副次的な量の他の成分、例えば、添加された微量の触媒不活性化剤、例えば、アルコール、またはイソブテン、特にエーテルとの二次生成物、フッ化水素または微量の水を含有する。これらの成分は、一般的には5質量%未満、大抵は1質量%未満の量で存在する。
【0011】
重合触媒が不活性化された反応排出物、および/または、これから重合触媒もしくはその不活性化生成物が除去された反応排出物は、それぞれ以下に説明するように、例えば、熱交換器中で、有利には40〜200℃、特に40〜140℃、特に有利には40〜120℃の温度まで加熱される。この場合に、反応排出物は、原則として重合系の圧力に一致して、例えば、2〜30バール、有利には2〜20バールである圧力下に置かれる。引き続き、加熱された反応排出物を一般的には1〜10バール、有利には1〜8バール、特に有利には1〜5バールの圧力下にあるフラッシュ容器内でフラッシングする。フラッシングの圧力差は、有利には少なくとも1バール、特に少なくとも3バールである。
【0012】
フラッシュの結果、反応排出物は、ポリイソブテンを含有する液相と、反応排出物中に含有されるイソブテンの主要量および反応排出物中に含有される希釈剤の主要量を含有する気相とに分離される。有利には、温度を反応排出物の温度まで予備加熱しておき、かつフラッシングの圧力差は、気相が、反応排出物中に含有されるイソブテンの少なくとも90%、特に少なくとも95%を含有し、かつ反応排出物中に含有される希釈剤の少なくとも30%、特に少なくとも40%、特に有利には少なくとも60%を含有するように選択する。温度差と圧力差の適切な組合せは、当業者がポリイソブテン、イソブテンおよび希釈剤の特異的な熱容量、ならびにイソブテンおよび希釈剤の特異的な蒸発エンタルピーの公知の値に基づき、簡単に見積もるか、または二者択一的に簡単な試験により算出することができる。
【0013】
フラッシングの際に生じる気相を取り出し、かつ有利には凝縮して液体のイソブテン−希釈剤混合物にし、有利には水で洗浄した後に、重合反応に戻すことができる。有利には、イソブテン−希釈剤混合物を既に高温で純粋なイソブテンとして凝縮しておく。それというのも、イソブテンの液化は、希釈剤中でのその物理的溶解度により、有利に働くからである。従って、イソブテンを凝縮するために、極めて低い温度に冷却する必要がないので、本発明による方法は極めて経済的である。
【0014】
蒸発の際に生じる液相は、例えば、簡単な蒸留または新たに加熱および蒸発させることにより、場合により存在する未反応のイソブテンと希釈剤の残留物から除かれる。
【0015】
フラッシュ容器の形状には実質的に何の制限もない。加熱された反応排出物は、液相からの気相の留去を容易にする大きな液体表面が容器への入り口で発生するようにフラッシュ容器に導入するのが有利である。このために、円形の横断面を有する有利に長く垂直に向けられたフラッシュ容器を使用し、かつ加熱された反応排出物をフラッシュ容器の壁に正接に、有利にはフラッシュ容器の縦軸に垂直な方向で導入することが有利であることが判明した。この方法で、反応排出物は、容器壁に沿って、続いてそれらの湾曲をたどって流れ、これにより、反応排出物は旋回運動を受け、かつフラッシュ容器内で容器壁の円周を螺旋状に沿って、下に向かって移動する。
【0016】
有利には、フラッシュ容器としてカラムを使用し、その際、加熱された反応排出物の供給は、組込部材のないカラムの側面の範囲内、有利にはカラム中央の範囲内またはカラムの上の範囲内で行う。できるだけ大きな相境界面を成し遂げ、かつ気相の留去をより完全なものにするために、適切な方法で、形成された液相を分離作用のある組込部材を通ってフラッシュ容器として使用されるカラムの下の範囲に導入する。分離作用のある組込部材として、例えば、バブル・トレーまたは有利には充填物が適切である。缶出物の加熱を使用することもできるが、しかし、これは本発明による方法には重要ではない。
【0017】
本発明による方法の場合に、反応排出物中に含有されるポリイソブテンは単に短時間だけ熱により曝されるので、不所望な異性体化のような後続の反応が制限される。この場合に、反応排出物中に含有される微量の水を本発明のフラッシングの際に、広範囲に及んで気相に導入するのが有利である。
【0018】
ルイス酸触媒の存在でのイソブテンのカチオン重合は、連続的または不連続的に行うことができるが、連続的であるのが有利である。液体有機相中での連続的重合は、自体公知である。連続的方法の場合には、重合反応中で形成された反応混合物の一部を連続的に搬出する。搬出物に相当する使用材料(ここでは、イソブテンもしくはイソブテン含有の流入物)の量は、重合反応器に連続的に供給される。重合反応器中に存在する物質量:搬出される量の割合は、循環物/流入物の比により決定され、これは、イソブテンからポリイソブテンへの連続的な重合の場合には、一般的には1000:1〜1:1、有利には500:1〜5:1の範囲内、特に有利には200:1〜30:1の範囲内である。重合反応器中で重合すべきイソブテンの平均滞留時間は、5秒間から数時間である。1〜30分間、特に2〜20分間の滞留時間が特に有利である。
【0019】
イソブテンの重合は、撹拌容器、管状反応器、管束反応器およびループ型反応器のような通常の反応器中で行うのが有利であり、その際、ループ型反応器、すなわち撹拌容器の特徴を有する管(束)反応器が有利である。セグメント範囲中で渦を生じる管断面を有する管状反応器が特に望ましい。
【0020】
重合は、一般的には−60〜+40℃、特に−30〜0℃、とりわけ有利には−25〜−5℃の反応温度で実施される。重合熱は、相応して冷却装置を用いて除かれる。これは、例えば、液体アンモニアを冷却剤として運転することができる。重合熱を放出する他の可能性は、蒸発冷却である。この場合に放出される熱は、反応混合物、例えば、イソブテンおよび/またはイソブテン流入物の他の容易に揮発する成分または容易に揮発する希釈剤の混合物の部分的な蒸発により除去される。等温条件下で運転するのが有利である、すなわち、重合反応器中の液体有機反応相の温度は、一定した値を有し、かつ反応器の運転の間に変化しないか、または単に僅かな程度でしか変化しない。
【0021】
液体反応相中のイソブテンの濃度は、一般的には、液体有機相に対して、0.2〜50質量%の範囲内、有利には0.5〜20質量%の範囲内である。
【0022】
使用材料として、イソブテン自体およびイソブテン含有C4−炭化水素流、例えば、C4−ラフィネート、イソブタン脱水素からのC4−フラクション、スチームクラッカーからのC4−フラクション、FCC(流動接触分解)−クラッカーが、この中に含有される1,3−ブタジエンが大幅に除かれる限り適切である。適切なC4−炭化水素流は、一般的にはブタジエン500ppm未満、有利には200ppm未満を含有する。1−ブテン、シス−ブテンおよびトランス−2−ブテンの存在は、実質的に問題ではない。通常は、C4−炭化水素流中のイソブテン濃度は、40〜60質量%の範囲内である。C4−フラクションを使用材料として使用する場合には、イソブテンとは異なる炭化水素が不活性化された希釈剤の役割をする。イソブテン含有流入物は、収率または選択性の重大な損失を生じることのない、少量の不純物、例えば、水、カルボン酸または鉱酸を含有していてもよい。このような有害物質を、例えば、活性炭、分子篩いまたはイオン交換体のような固体吸着剤に吸着させることにより、これらの不純物の増大を回避することが目的に適っており、これからイソブテン含有流入物が除去される。
【0023】
希釈剤として、使用試薬に対して不活性である溶剤または溶剤混合物が適切である。適切な希釈剤は、例えば、飽和炭化水素、たとえば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、例えば、n−ヘキサン、i−オクタン、シクロペンタン、ハロゲン化炭化水素、例えば、塩化メチレン、ジクロロメタンまたはトリクロロメタン、ならびに前記の希釈剤の混合物が有利であり、このうち、n−ヘキサンが特に有利である。希釈剤は、使用前に、例えば、活性炭、分子篩いまたはイオン交換体のような固体吸着剤に吸着させることにより、水、カルボン酸または鉱酸のような不純物を除いておくのがよい。
【0024】
反応熱を除去するために、高い希釈、すなわち反応混合物中で大量の希釈剤を用いて運転するのが望ましい。他方で、大量の希釈剤は、反応器体積あたりに使用可能なポリイソブテンの量を減少させ、かつ方法の経済性を悪化させてしまう。実際には、高い反応器体積の利用度と、反応熱を除去するために、反応温度での十分に低い粘度との間の譲歩が選択される。希釈剤の最適な量は、反応熱がもはや十分に迅速に除去できない直前の点まで、反応器中の希釈剤の量を減少させることにより、当業者により簡単な方法で決定できる。最適な希釈剤の量が不足していることは、反応器内の温度増大および生成物の品質低下の開始において認識できる。
【0025】
ルイス酸触媒として、三フッ化ホウ素を、有利には助触媒と組み合わせるのが特に有利である。適切には、フッ化ホウ素を気体状の三フッ化ホウ素の形で使用し、その際、工業的に、さらに少量の二酸化硫黄およびSiF4含有物、有利には約99.5質量%の純度を有する高純度の三フッ化ホウ素を使用することができる。
【0026】
適切な助触媒は、一般的に有利には少なくとも1個の二価の酸素原子を含有する酸素含有化合物である。水の他に、適切な酸素含有化合物は、30個までの炭素原子の有機化合物である。この例は、C1〜C30−アルカノール、およびC1〜C30−シクロアルカノール、C2〜C10−ジオール、C1〜C20−カルボン酸、C4〜C12−無水カルボン酸ならびにC2〜C20−ジアルキルエーテルである。この中で、1〜20個の炭素原子を有する、特に1〜4個の炭素原子を有する1価アルカノールが有利であり、これを場合によりC1〜C20−ジアルキルエーテルと一緒に使用することができる。助触媒として、1価の第二C3〜C20−アルカノールおよびtert−ブチルエーテルが特に有利である。例として、イソプロパノール、2−ブタノール、sec−ペンタノール、sec−ヘキサノール、sec−ヘプタノール、sec−オクタノールおよびこのようなものが挙げられる。2−ブタノール、イソプロパノール、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテルを使用するのが特に有利である。
【0027】
三フッ化ホウ素:助触媒のモル比は、1:1〜1:10、特に1:1.1〜1:5、とりわけ1:1.2〜1:2.5であるのが有利である。三フッ化ホウ素と助触媒は、錯体の形成下に予め反応させておくか、またはインシチュで反応混合物中で合わせることができる。
【0028】
反応器中での三フッ化水素と助触媒の組合せ濃度は、一般的には、液体有機相に対して、0.005〜1質量%の範囲内、特に0.01〜0.7質量%の範囲内、とりわけ有利には0.015〜0.5質量%の範囲内である。
【0029】
所望の重合度が達成された後に、触媒を分離および/または不活性化し、この方法で、重合が中断される。触媒の不活性化のために、不活性化剤、例えば、水、アルコール、アセトニトリル、アンモニアまたはミネラルベースまたはカーボネートの水溶液を使用でき、これを反応混合物に供給する。このために、酸性水溶液を使用することもできる。反応混合物中の触媒を定量的に不活性化する代わりに、反応混合物から定量的に分離するか、または部分的に反応混合物から分離し、かつ残りの触媒を反応混合物中で不活性化することができる。触媒の分離は、WO 99/31151に記載されているように有利に行われる。
【0030】
反応混合物から触媒を分離するために、イソブテン濃度を反応混合物に対して、2質量%未満、有利には1質量%未満、特に有利には0.5質量%未満まで予め減少させておくことが推奨される。触媒を分離するために、有利には反応混合物中で制限された溶解度を有する溶解性の三フッ化ホウ素錯体触媒を使用する、および/または反応混合物を、例えば、反応温度を5〜30ケルビン下回る温度、有利には反応温度を10〜20ケルビン下回る温度まで冷却する。
【0031】
後処理の更なる経過において、触媒量の残留量を除去するために、反応排出物に便宜上1種以上の、通常は水での抽出を課す。
【0032】
イソブテンポリマーは、一般的には、500〜50000の数平均分子量Mwおよび60モル%以上、特に80モル%以上の末端ビニリデン基含量を有する。分散度Mw/Mnは、有利には1.9を上回らず、特に1.8を上回らない。
【0033】
本発明を添付した図ならびに以下の実施例および比較例により詳細に示す。
【0034】
図1は、有利に本発明の方法において使用されるフラッシュ容器の縦断面を示している。
【0035】
図2は、図1中の”A……A”のラインでマークされた線に沿ったフラッシュ装置の断面図を示している。
【0036】
図1によるフラッシュ装置1は、細長い円筒形の形を有し、その際、加熱された反応排出物を供給するための開口部2は、ジャケットに正接に連結されている。開口部5を介して、フラッシングの際に形成される気相を、開口部6を介して液相を引き出すことができる。フラッシュ容器1は、キャリア4の上に載った充填物3を有する。図2は、円筒形のフラッシュ容器1に対して正接に向いた開口部2を断面図の形で示したものである。
例1〜3
ポリイソブテンを製造するために、EP-A 628575の例1により行った:使用されたイソブテンを含有する流入物は、以下の組成物に相当した:
イソブテン <1質量%
n−ブタン <1質量%
1−ブテン <1質量%
トランス−2−ブテン <1質量%
シス−2−ブテン <1質量%
イソブテン 45質量%
ヘキサン 54質量%
ブタジエン <50ppm
水 約2ppm。
【0037】
1時間の経過で、上記の流入物6000gを、内部回転ポンプを備え、その管直径が4mmであり、かつその容量が1000mlであるループ型反応器の吸入側に供給した。三フッ化ホウ素の流入物のYmmol/1000g(以下の表を参照)を添加した。三フッ化ホウ素に対して、1.6−倍モル量の2−ブタノールを添加した。反応器は、反応媒体中の温度がX℃であるように冷却した(以下の表を参照)。従って、反応器中での反応媒体の平均滞留時間は、6.6分であった。次に、反応排出物を90℃の水2000g/hで強力に混合し、その際に、35〜45℃の間の温度に調節した。引き続き、形成された両方の相を分けた。下の相は洗浄水を含有した。上の相(以下に粗製生成物と称する)は、ポリイソブテン、イソブテンオリゴマー、残りのイソブテンおよび溶剤であるヘキサンから成り、かつ全て次の実施例で使用した。
【0038】
粗製生成物を圧力系で、16バールの蒸気(約200℃)で加熱された熱交換器に通した。この場合に、粗製生成物中で140℃の温度および14バールの圧力に調節した。引き続き、加熱された粗製生成物を円筒形フラッシュ容器の上から三分の一に正接に通した。フラッシュ容器の三つに分けたうちの真ん中には、ステンレス−Pallリングの充填床を配置した。フラッシュ容器内に導入する際に、加熱された粗製生成物を14バールから2.2バールに放圧した。フラッシングの際に、イソブテン、ヘキサンおよび粗製生成物の他の揮発しやすい成分を蒸発させた。これは、フラッシュ容器の塔頂で缶出物として取り出した。
【0039】
以下の表に結果を纏める。
【0040】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の方法において有利に使用されるフラッシュ容器の縦断面を示す図である。
【0042】
【図2】図2は、図1中の”A……A”のラインでマークされた線に沿ったフラッシュ装置の断面図を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 フラッシュ容器、 2 開口部、 3 充填物、 4 キャリア、 5 開口部、6 開口部
Claims (8)
- 実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法において、前記反応排出物を加熱し、かつフラッシュ容器内でフラッシングし、その際、フラッシングの結果、反応排出物がポリイソブテンを含有する液相と、反応排出物中に含有されるイソブテンの主要量および反応排出物中に含有される希釈剤の少なくとも30%を含有する気相とに分離される、実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法。
- 気相は、反応排出物中に含有されるイソブテンの少なくとも90%を含有している、請求項1に記載の方法。
- フラッシュの圧力差は、少なくとも1バールである、請求項1または2に記載の方法。
- 実質的に円形状の横断面を有するフラッシュ容器を使用し、かつ加熱された反応排出物を正接に導入する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
- 加熱された反応排出物を、フラッシュ容器の真ん中から上の領域に供給し、かつ形成された液相を分離作用のある構成物によりフラッシュ溶液の下の領域に導入する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 分離作用のある組込部材として充填物を使用する、請求項5に記載の方法。
- 反応排出物を40〜200℃の温度まで加熱する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
- 気相を凝縮して、重合反応に戻される液体イソブテン−希釈剤混合物にする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
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