JP2004528553A - パッチクランピングおよび細胞より小さい特徴の分析におけるその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、パッチクランピングおよび細胞より小さい特徴の分析におけるその使用に関する。特に、本発明は、イオンチャンネルの機能的特徴および局在を調査する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イオンチャンネルは細胞の機能に重要な役割を果たしている。さらに、多数の研究により、細胞分化は細胞、例えば、神経細胞、筋肉細胞および上皮細胞の表面上のチャンネルの空間的分布に基くことが多いということが示唆されている。
【0003】
いくつかの型のイオンチャンネルは細胞膜上にランダムではなく特定のパターンで配置されていることが報告されており、これは機能的に重要な意味を有するようである。例えば、電位型Na+チャンネルは、有効な化学シグナル伝達を可能にするために、神経筋接合部において濃密に分布しており、アセチルコリン受容体と共存していることが知られている。さらに、神経シグナル伝達において重要な役割を果たしているNMDA受容体は独特の空間的パターンで配置されており、その配置がシナプス可塑性に寄与している。
【0004】
イオンチャンネルの空間的分布は標識化方法を用いた顕微鏡観察に基く技術によって主に研究されてきた。しかしこれらの研究では、イオンチャンネルの機能的特徴については事実上情報が提供されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パッチクランピングはイオンチャンネルの特徴を調査するために使用可能な技術である。しかしそれによっては細胞上の目的の領域を正確に選択することは不可能であり、イオンチャンネル局在の重要な疑問に対しては限られた情報しか提供されない。
【0006】
走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一形態であり、生細胞表面、そして樹状突起、上皮細胞における微絨毛および心筋細胞の表面構造などの小さなマイクロメーター以下の構造の高分解能の画像化を可能にする。SICMは、ホールセルパッチクランプ記録との組合せにより、心筋細胞上のATP依存性K+チャンネルなどのリガンド感受性イオンチャンネルのマッピングにおいても使用されてきた(Korchev et al, Nat. Cell Biol. 2:616-619, 2000)。
【0007】
SICMにおいては、試料を走査するために、顕微鏡プローブとして典型的にはガラスマイクロピペットが用いられる。WO−A−00/63736は、SICMが、プローブの位置を制御することにより、例えば生細胞表面を走査するのに有効に用い得ることが開示されている。これはイオン電流への応答において達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
本発明による、細胞を調査する方法は、プローブを、
(i)細胞またはその部分の表面の近くであって、該表面から制御された距離まで運ぶ工程、および、
(ii)該表面に実質的に垂直にプローブと表面を接触させてパッチクランピングを達成する工程、
を含む。
【0009】
本発明による装置は、プローブ、走査される表面からのプローブの距離を測定および/または制御する手段、プローブを動かして表面に接触させる手段、およびパッチクランプ増幅器を含む。そのような増幅器は高感度であり、イオンチャンネルを通る電流を測定するのに適したものである。
【0010】
本発明の簡便な態様において、光学の使用とイオン電流の調節が工程(i)に用いられる。工程(ii)は同じプローブ、例えばマイクロピペットまたはナノピペットを用いた、この技術に通常ともなう危険、即ち細胞への損傷を引き起こさないパッチクランピングに関する。
【0011】
好ましい態様において、プローブは細胞表面の走査、即ち、走査型プローブ顕微鏡検査にも用いられる。画像を作成することができ、目的の表面の部分が特定の特徴を有するものとして同定できる。次いでその部分だけでなく、同定されたものと同じ特徴を有する別の細胞の部分についてもパッチクランピングを非常に正確に行うことができる。これはすべて光学を必要とせずに達成される。
【0012】
したがって、本発明の好適な態様によると、生細胞表面の正確な位置において目的のイオンチャンネルの、走査、局在化およびパッチクランプ記録について同じマイクロピペットを用いることができる。この進化した「スマート」なパッチングを用いて、パッチクランプ技術によって検出し得るあらゆる細胞膜イオンチャンネルの分布(100nmより良好な空間分解能にて)および機能的特徴を決めることができる。
【0013】
他の方法では検出できないような細胞内および細胞より小さい特徴を含む非常に小さい細胞構造も本発明の手段によってプローブし得る。これらの特徴は1μm未満であってよく、しばしば500nm未満であり、例えば250nm以下の大きさである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明では、単一イオンチャンネルの機能を調査するために、SPMとパッチクランピング技術の能力を組合せることができる。SPMでは好ましくは走査プローブとしてガラスマイクロピペットを用い、試料の高分解能画像化と顕微操作が可能になる。好適なマイクロピペットはWO−A−00/63736に記載されている。
【0015】
SPMに関して好適な装置は走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)であり、これはマイクロピペットプローブと、測定およびフィードバックシステムを備えたコンピューター制御された三軸トランスレーション・ステージを含む。SPMプローブとしてのマイクロピペットの使用は、細胞の画像化およびインタクトな細胞膜のイオンチャンネルのマッピングにおいて2つの明らかな利点を提供する。第一に、それはプローブと試料との間の一定距離を維持することにより、標本との直接物理的な接触をともなうマイクロピペットによる触れを回避する非侵入型走査プロトコールを提供する。第二に、それは細胞表面の目的の高度に限局された領域(〜0.01μm2)における単一イオンチャンネルの直接活性化およびプロービングを可能にする。
【0016】
本発明は特に生細胞上のイオンチャンネルをマッピングする方法を提供する。該方法はフードバックのためにイオンコンダクタンス電流を用いた、細胞の立体的な高分解能画像を得るためのマイクロピペットの使用に基く。目的の特徴を同定したら、次に同じピペットを用いて細胞表面の選択された特定の点でパッチを形成する。イオンコンダクタンス電流を用いて細胞表面から制御された距離、例えば100nmまで、例えば25−50nmにピペットが保持されるため、パッチは簡単に形成される。単に制御を解除するだけでギガオームパッチが結果的に確実に形成される。細胞表面に対して垂直にピペットが保持されるという事実がこの確実性に貢献しており、これはピペットがある角度にある従来のパッチクランプとは異なる。
【0017】
本発明により、非常に小さい構造の調査が可能となる。細胞において、そのような特徴は公知であり、細胞膜、ゴルジ体、小胞体、核膜、マイクロメーターより小さい神経細胞における樹状突起、上皮細胞における微絨毛(0.1−1.0μm)、筋細胞のT−小管(直径:〜250nm)の内側、およびその他の細胞表面から離れた部分、例えば遊走細胞の先行する末端などが含まれる。さらに本発明は精子のような小さい細胞のみならず、マイクロメーターより小さい細胞構造におけるイオンチャンネルの研究を可能とする。
【0018】
より具体的には、本発明は細胞膜の外反、例えば、樹状突起、微絨毛および仮足「毛様」突出の調査;細胞膜、例えば小窩、T−小管、溝、間隙および小嚢(飲作用)の調査;細胞間膜、例えば、シナプス後膜、神経筋接合部、ギャップ結合および細胞間空間に並置する膜の調査;細胞より小さいオルガネラ、例えば、ミトコンドリア、筋小胞体および葉緑体の調査;そして小さい細胞、例えば、血小板、精子細胞、細菌および赤血球の調査を可能にする。
【0019】
調査する試料は培養物中でもよく、単離細胞でもよい。実際、単離は必須ではない。試料は体の一部全体、例えば血管であってもよい。あるいは、試料は組織、例えば脳の切片であってもよい。さらなる調製は必要ではない。
【0020】
調査する細胞は細菌細胞でも植物または動物細胞であってもよい。特定の場合にはプローブを用いて細胞に物質を運ぶこともでき、したがって細胞内成分をその構造を破壊せずに調査することができる。
【0021】
本発明の方法は、パッチクランピングを行う強力かつ正確な方法と同様に、イオンチャンネルのマッピングについて一般的適応性を有する。本方法にはその他の適用もある。例えば、本方法を用いて、細胞立体図をその他の分子構造の局在と、例えば該構造を緑色蛍光タンパク質(GFP)または抗体で標識することにより、関連付けることができる。これは、マイクロピペットを用いて細胞表面の特定の領域に生物学的に活性の物質を局所的に送達することができるからである。本技術を、リガンド制御型、機械感覚性または電位型イオンチャンネルの局在のマッピングにも適用できる。というのは、マイクロピペットプローブを用いて所定の化学的、電気的または機械的刺激を走査中に細胞表面の局所化された領域に送達することができるからである。該技術はまた、様々な型の細胞のインタクトな細胞膜におけるイオンチャンネルの機能的な局在の調査における一般的用途も有する。
【0022】
ほとんどの興奮性細胞と同様に、心筋細胞において、活動電位の伝達は機能的および空間的に連結したイオンチャンネルの性質に本質的に依存している。本発明によると、L−型カルシウムチャンネルと塩素イオンチャンネルはT−小管開口部の領域に分布および共存しているが、筋細胞のその他の領域にはみられないことが見出された。さらに、塩素イオンチャンネルはZ−溝の狭く限定された領域に見られた。このことは、T−小管系に沿う活動電位伝達および興奮収縮連関に関係する可能性があるこれらの型のチャンネルの間の新規な相乗作用を示唆するものであり、本発明の価値の証拠となる。
【0023】
イオンチャンネルを調査する能力により、本発明はチャンネル、例えばNa、K、CaまたはClイオンチャンネルおよびそれに結合するリガンド型受容体を阻害するかあるいはそれに対して作用する能力についての潜在的治療剤のスクリーニングにおいて価値のあるものである。そのようなスクリーニングは既知の手段、例えば様々な潜在的薬剤を対照または所定の値と比較する一連の実験を行うことにより一般的に実施可能である。
【0024】
本発明を添付の図面を参照して例示的に説明する。図面において:
【0025】
図1(パネルAからF)は本発明を実施するために利用可能な装置の該略図であり、結果も示す;そして、
【0026】
図2(パネルAからE)、図3(パネルAからF)および図4(パネルAからE)は図1に類似の図および結果であり、実施例においてより詳細に説明する。
【0027】
図1は非常に高い解像能および心臓細胞表面の特定の領域の正確な選択、そしてそのパッチクランピングを示す。パネルAは実験の配置を示す図である。同一のマイクロピペットが、まず走査用プローブとして、次にパッチクランプ用ピペットとして機能する。ピペットが細胞表面から固定された距離を維持しながら表面をラスター走査し、立体的画像を構築する。細胞表面は不規則であるため、イオン電流に基くフィードバックシステムを用いてプローブの先端と細胞表面の間の距離を走査中一定に維持する。表面が不規則であることは、垂直Z軸方向でプローブが上下運動しなければならないことを意味する。XYZ座標を好適にプログラムされたコンピューターに与えることにより心臓細胞表面の画像が得られる。この画像をパネルBに示す。画像における座標を知ることにより、目的の部分の選択が可能となる。これをパネルCに示す。次に、制御を解除するとプローブが細胞表面の選択した領域にパッチを形成する。パネルDに示すように、画像において可視化された領域は、T小管の開口部である;これは画像上の暗い凹部として示す。この特定の選択された領域に置かれたパッチから得た電気生理学的記録をパネルE(塩素イオンチャンネル)およびパネルF(L−型カルシウムチャンネル)に示す。
【0028】
以下の実施例では図2から4を参照して本発明を説明する。これらの図についてはここでより詳細に説明する。
【0029】
図2:(A)光学顕微鏡では認識できない細胞膜上の選択されたナノ構造からパッチクランプ記録を行うために、A6腎臓上皮細胞単層上に目的の領域を選択した(白い点線で示した四角)。特定のイオンチャンネルの調査用の溶液を充填したパッチクランプナノピペット(先端半径〜100nm)をX−Y−Zピエゾステージに配設し、これを用いてSICMにより制御しながら細胞表面立体図(B)を画像化する。SICMフィードバック制御のためのイオン電流は標準的パッチクランプ増幅器で測定する。
(B)立体的画像により生細胞表面の詳細な三次元情報が得られる。明白な微絨毛と隆起した細胞境界が表面上に可視化され、これは通常は固定細胞のSEMによってのみ見ることができるものである。
(C)イオンチャンネル記録のために、ナノピペットを細胞単層にわたる高さプロフィール上のピペットによって示される選択された微絨毛の上に置いた。プロフィールはパネルBの断続線によって示される画像から得た。挿入図は選択した微絨毛のより詳細なプロフィールを示す。
(D)さらに高解像度の走査を行って微絨毛の先端に正確にナノピペットを位置付ける。画像は選択された微絨毛の立体図を示す。走査の完了後、微絨毛の頂端(赤い丸)に垂直にピペットを下方移動させる。ナノピペットに光吸引を施し、その結果GΩシールが形成される。このようにしてナノピペットをパッチクランプ記録に用いる。
(E)Cl−チャンネル電流を、細胞に付着した配置で微絨毛の先端にて記録した。
【0030】
図3:(A)心筋細胞筋線維膜上の異なる領域からのパッチクランプ記録を行うために、目的の領域を選択する(白い点で示した四角)。Ca2+チャンネルの調査用の溶液を充填したパッチクランプナノピペットを用いてSICMによって制御しながら細胞表面立体図を画像化する。
(B)代表的なラット心筋細胞膜の実験による立体的画像。Z−溝、T−小管開口部および特徴的な筋節単位が顕著である。
(C)プローブした領域(Z−溝、T−小管開口部および波形稜)の位置を示す筋節単位の機能的模式図。表面位置の関数としてGΩシールの形成確率を括弧内に示す。
(D)電位+20、0、−20mVにおける細胞付着Ba2+電流過渡応答。
(E)1つのパッチから0mVで誘発されるいくつかの電流過渡応答および12の過渡応答の集合平均。これは典型的なL−型不活性化動力学を示す。
(F)T−小管開口部の近くに最も高密度であるL−型Ca2+チャンネルの統計的分布。
【0031】
図4:3つの異なる電流型のチャンネルが見出された。
(A)小コンダクタンス内向き整流チャンネル(ClSIR)。
(B)大コンダクタンス内向き整流チャンネル(ClLIR)。
(C)外向き整流チャンネル(CIOR)。
各型のチャンネルについて様々な電圧(パネルの左側)での一連の電流、電流−電圧特性(パネルの上右側)および様々な表面上の位置でのチャンネル密度(パネルの下右側)を示す。平均逆転電位は(A)については−31.2±2.4mV(n=5)、(B)については−31.8±3.4mV(n=5)、そして(C)については−33.5±3.0mV(n=4)であった。
(D)単一チャンネル電流から推定した計算全細胞電流。
(E)22細胞から得た実験全細胞電流の電流−電圧特性(黒丸)。電流は、Cl−チャンネルアンタゴニストであるスチルベンジスルホナート(SITS)300μMによって部分的に阻害され(黒四角)(n=12)、1mMCd2+によってほぼ完全に阻害された(黒三角)(n=5)。電流はプラトーレベルにおいて測定した。挿入図は典型的なファミリーの全細胞電流を示す。
【実施例1】
【0032】
上皮腎臓細胞:一つのA6細胞系をDr DeSmetから譲り受けた。すべての実験は127から134の継代の間に行った。ガラス製カバーガラス上で以前に記載されているようにして細胞を培養した (Sariban-Sohraby et al, J. Biol. Chem. 259:11221-11225, 1984)。105mMのNaClと25mMのNaHCO3を含むように改変した、改変Ham’s F−12培地およびLeibovitz’s L−15培地の1:1混合物中で細胞を培養し維持した。混合物には10%ウシ胎仔血清、200μg/mlストレプトマイシンおよび200ユニット/mlペニシリンを追加した。細胞を28℃で1%CO2を加えた加湿空気の雰囲気中に維持した。細胞を継代して4から5日の間のものを用い、その際細胞は90−95%コンフルエントとなっていた。アルドステロンを実験の48時間前に1.5μM濃度で添加した。単一チャンネル記録はともにml単位でNaCl 140、KCl 5、MgCl2 0.8、CaCl2 1.2およびHEPES 10(pH=7.4)から構成されるバス溶液およびピペット充填溶液を用いて行った。
【0033】
画像化:細胞の立体的画像化は、以前に記載された走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)法を用いて行った (Korchev et al, Biophys J. 73:653-658, 1997)。簡単に説明すると、ペエゾステージに配設したピペットを表面から固定距離を維持しつつ細胞の上を移動させる。これはピペットからのイオン電流を一定に維持するフィードバック制御によって達成する。電流増幅器を市販のパッチクランプ増幅器 (Axopatch 200B, Axon Instruments, Foster City, CA)と交換することによって装置を高分解能パッチクランピングに適応させた。ナノピペットは外径1.00mmおよび内径0.58mmのホウケイ酸ガラスキャピラリー (Intracel, Herts, England) から、レーザーベースプラー(P-2000, Sutter Instrument Co., San Rafael, CA)を用いて作成した。ピペットは火造りまたはシルガードシールドなどのさらなる処理を行わずに用いた。走査型電子顕微鏡によって測定したピペット先端の半径は約100nmであった。
【0034】
確認:正確なピペットの位置付けの再現性を数回同じ領域の表面走査を繰り返すことによって確認した。この期間中、個々の走査画像の間のシフトは観察されなかった。
【0035】
図2は、光学顕微鏡下では見えないような、微絨毛などの非常に小さい寸法の細胞構造のパッチクランピングを示す(図2A)。これらの構造のパッチクランピングは従来は不可能であった。上皮腎臓細胞の立体的画像を得た(図2B)。細胞の小さい特徴の上にピペットを正確に位置付けるために高分解能の走査を次いで行った(図2D)。GΩシールを微絨毛の最先端に形成した(図2C)。次いで、細胞に付着した配置においてイオン電流を調べた(図2E)。ほとんどのケースにおいて、観察したチャンネルの性質を確認するために細胞付着記録の後に裏返し記録も行った。
【0036】
小さいサイズの細胞構造のその他の例は、神経樹状突起および精子細胞である。こういった大きさでは以前は直接の電気生理学的記録は不可能であった。新規な走査型パッチクランプ技術を、海馬ニューロンおよび上頚神経節細胞に適用した。100から200nmの非常に微細な樹状突起においてK+およびCa2+チャンネル電流を測定できることが判明した。走査型パッチクランピングを用いると、高い成功率でウニ精子細胞およびヒト精子細胞についての細胞付着記録が達成された。これは細胞体上にCa2+およびCl−チャンネルが豊富に存在することを示す。
【0037】
パッチを垂直アプローチで行い、ピペットの距離を電気機械的に制御することから、本方法は従来のパッチクランピングと比較してより信頼性が高く、実験間の変動も起こりにくい。シールを得る確立はZ−溝の領域では0.70、T−小管開口部では0.59、および波形稜では0.96であった。高い成功率でパッチを得ることができるため、データ地点を効率的に蓄積することが可能となり、細胞表面の正確な位置におけるチャンネル分布の統計的平均化も可能となる。
【実施例2】
【0038】
心筋細胞:以前に記載されているようにして、ラットの心筋から左心室の細胞を単離した(Harding et al, J. Mol. Cell Cardiol. 20:635-647, 1988)。細胞をバス溶液を満たしたポリスチレン細胞培養シャーレに付着させた。
【0039】
Ca2+チャンネル実験:バス溶液は、mM単位で、K−グルタミン 120、KCl 25、MgCl2 2、CaCl2 1、EGTA 2、グルコース10およびHEPES 10から構成され、NaOHでpH7.4に調整されたものであった。ピペット充填溶液はmM単位で、BaCl2 70、HEPES 10およびスクロース110を含み、テトラエチルアンモニウム−OH(TEA−OH)でpH7.4に調整されたものであった。実験はバス溶液中の高[K+]による脱分極によって細胞が収縮しなくなった後に開始した。
【0040】
細胞付着Cl−電流実験:バス溶液はmM単位で、K−グルタミン 120、KCl 25、MgCl2 2、CaCl2 1、EGTA 2、グルコース10およびHEPES 10を含み、CsOHでpH7.4に調整されたものであった。ピペット充填溶液は、N−メチル−D−グルカミン−Cl(NMDG−Cl) 108、HEPES 5、グルコース5.5およびEGTA 1を含み、TEA−OHでpH7.4に調整されたものであった。全細胞Cl−電流実験のためのバス溶液は、mM単位で、NaCl 100、MgCl2 1、CaCl2 1、BaCl2 2、NaH2PO4 0.33、HEPES10およびグルコース10から構成され、TEA−OHでpH7.4に調整されたものであった(全[Cl−]O108mM)。Ca2+電流からのコンタミネーションを防ぐために、30μMのニフェジピンをバス中に常に存在させた。ピペット充填溶液は、mM単位で、CsCl 30、MgCl2 1、HEPES 10、EGTA 5およびCs2SO4 70を含み、CsOHでpH7.4に調整されたものであった。評価された[Cl−]iが32mM(25)であることを考慮すると、[Cl−]i/[Cl−]O比はそれゆえ細胞付着条件および全細胞条件において類似であった。
【0041】
結果:これらの工程の目的は心筋細胞筋繊維膜においてカルシウムおよび塩素イオンチャンネルの機能的局在を決定することであった。以下により詳細に記載するように、心筋細胞筋線維膜のT−小管領域において、L−型Ca2+チャンネルが位置していることが見出された。T−小管開口部およびZ−溝の領域に3つの型のCl−チャンネルが位置していることも見出された。
【0042】
ラット心筋細胞におけるL−型Ca2+チャンネルの分布が同定され、マッピングされた。図3Bは細胞表面の代表的立体的画像を示す。筋節、横行小管(T−小管)の開口部、およびZ−溝は簡単に同定できる。全部で233のパッチを行い、心筋細胞筋細胞膜の3つの異なる領域を同様にプローブした。即ち、T−小管開口部、Z−溝および波形陵である(図3C)。細胞付着配置におけるイオン電流は、ピペットがT−小管開口部に位置している場合にのみ検出された。図3Dに示す電流トレースおよび電流−電圧曲線(示さず)は、L−型Ca2+チャンネルに特徴的であり、これは以前にラット心室筋細胞について記載されている(Premkurmar, Mol. Pharmacol. 56:1138-1142, 1999)。1つのパッチの単一チャンネルCa2+電流のいくつかを図3Eに示し、同様に集合平均も示す。これによりそれがL−型であることが同定される。T−小管開口部については垂直SICMピエゾステージを用いてピペット先端を細胞の中に0.3−2.0μmの深さに垂直に下げた。T−小管開口部における8つのパッチごとに1つがL−型Ca2+電流を示し、これはその他のプローブした細胞領域においては見られなかった(図3F)。別の研究によると、L−型Ca2+チャンネルは主にT−小管系の膜に分布していることが示唆されている。カルシウムチャンネルを含むパッチを得る確率(p=0.125)を用い、ピペットの形に基いて膜のパッチ面積(0.06μm2)を評価し、そして膜のパッチが半球状であると考えると、T−小管開口部におけるL−型Ca2+チャンネルの密度はおよそ2チャンネル/μm2と評価された。免疫金標識を用いたところモルモット心筋細胞においても類似の密度であることが判明した。
【0043】
3つの型のCl−電流が、細胞付着モードにおける単一チャンネルコンダクタンスおよび整流に基いて区別された(図4)。単一チャンネル電流−電圧関係の逆転電位からチャンネルはCl−導電性であると確認された。K+電流がTEAによって阻害され、不浸透性NMDG+がピペットに存在する唯一のカチオンであることも考慮された。2つの電流型は類似の内向き整流を示し、裏返し配置を得るために細胞からピペットを離した後も活性なままであった。これらのサブタイプのチャンネルはClCファミリーに属すると考えられる。というのは、これらの電流−電圧特性は他の組織または他の型の心筋細胞におけるClCチャンネルの特性と似ているからである。ラット心室細胞におけるClC−2およびClC−3チャンネルの発現が以前に確認されているが、ラット心筋細胞におけるイオン電流特性の情報は無かったため、従来は決定的な同定はできなかった。
【0044】
Cl−チャンネルについて典型的な、明らかに識別できる電流担体が観察された(図4A、最下トレース、図4B、最上トレースを参照)。第3の型の電流は外向き整流であることが見出され(図4C)、これは従来のパッチクランプ技術を用いてウサギ心筋細胞において以前に記載された電流と類似していた。細胞表面の3つの異なる部分で全部で305のパッチを行った。即ち、波形陵、Z−溝およびT−小管開口部である。3つのすべての型のCl−チャンネルはZ−溝の領域およびT−小管開口部周辺にのみ分布しており、波形陵には分布していない(図4)。
【0045】
要約すると、本発明により生細胞表面の単一イオンチャンネルの高分解能での局在決定が可能となる。「スマート」なパッチ技術により約100nmの分解能で立体的画像が作成でき、光学顕微鏡では見えないような微小な細胞構造からのパッチクランプ記録が可能となる。これは、あらゆる機能性イオンチャンネルについて用いることができ、調べようとするチャンネルタンパク質の分子特性を知る必要は無い。対照的に、従来からの抗体染色技術では細胞の固定が必要となることが多く、得られたイオンチャンネルの分布の機能特性を提供することはできない。本技術は今までパッチクランピングを行うことが困難または不可能であるとされてきた小さい細胞構造に適用でき、広範な細胞型、例えば、筋肉細胞、上皮細胞、ニューロンおよび精子細胞において用いることができる。さらに、それはパッチクランピングを行うのに強力で確実な方法である。該技術を適用できるものとして、リガンド型または機械感覚性イオンチャンネルのマッピングも含まれ、ここで所定の化学的、電気的または機械的刺激を細胞表面上の狭く限定された領域に送達するのにナノピペットが用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
(原文に記載なし)
Claims (13)
- 細胞を調査する方法であって、プローブを細胞またはその部分の表面近くであってその表面から制御された距離まで運ぶ工程、およびプローブを該表面に実質的に垂直になるように表面に接触させ、パッチクランピングを達成する工程を含む方法。
- さらに、プローブで表面をマッピングすることにより該部分を同定する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 同じ同定特性を有する別の細胞の表面の一部において、別の細胞に対して該方法を繰り返す、請求項2に記載の方法。
- 細胞または部分が1μ未満の大きさである、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 細胞または部分が100nm未満の大きさである、請求項4に記載の方法。
- 細胞または部分が、全細胞、細胞より小さい特徴部分または細胞内体である、請求項4または5に記載の方法。
- 表面からプローブの距離が、調節されたイオン電流に応答して調節および制御される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- プローブがマイクロピペットまたはナノピペットである、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
- 化合物が潜在的治療剤であるかを判定する方法であって、請求項1から8のいずれかに記載の方法によって同定した、細胞表面に対する化合物の効果を測定する工程を含む方法。
- 効果がイオンチャンネルに関するものである、請求項9に記載の方法。
- 請求項1から8のいずれかに記載の方法を行うのに好適な装置であって、プローブ、表面からプローブの距離を測定および/または制御する手段、プローブを表面と接触させるように運ぶ手段、およびパッチクランプ増幅器を含む装置。
- さらに走査型プローブ顕微鏡観察用器具を含む、請求項11に記載の装置。
- さらに表面を画像化する手段を含む、請求項12に記載の装置。
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