JP2004528405A - 固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂、調製方法、および該樹脂を含有する硬化性粉末ベース塗料の組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂、その製造方法および該樹脂を含有する硬化性粉末ベース塗料の組成物に関する。特に、該方法により、35℃以上のTg、190および3,000の間の、好ましくは250および2,000の間のエポキシ当量、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水酸基価、800および15,000の間の、好ましくは1,000および10,000の間にある数分子量を有する、固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂が調製されうる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂、その調製方法および該樹脂を含有する硬化性粉末ベース塗料(powder−base paints)の組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
エポキシ環状脂肪族樹脂は、電気/電子機器および装置のような主要分野において、フィラメントを巻くことおよび塗装することに利用されている。
【0003】
エポキシ環状脂肪族樹脂は、風化作用および紫外線に対するその高い抵抗性から、主として塗装の骨格や、高性能屋外塗装の被覆に利用されている。
【0004】
粉末被覆はだんだんと広まりつつあり、これはその解決法により溶媒の使用およびこれに関連する汚染の問題が回避されるためである。エポキシ環状脂肪族樹脂は架橋剤として、硬化性粉末被覆の場合にはポリエステルカルボキシレート樹脂と組み合わせて用いられる。
【0005】
トリ−グリシジル−イソシアネート(TGIC)は、最も一般的に用いられているエポキシ架橋剤である。この製品はよく機能するが、毒性の問題を有しており、AMES試験の陽性の結果から突然変異誘発物質として疑われている。
【0006】
産業界は、TGICベース塗料の代替物、したがって非毒性である、を活発に探索している。
【0007】
New Japan Chemicalの保有する米国特許第5244985号には、置換されたエポキシシクロヘキサンの少なくとも3つの単位を含有し、1,000および10,000の間にある平均数分子量を有する一群のエポキシポリエステルの調製が記載されている。本特許の実施例に記載されているように、生成物は液体であり、この理由から、PVCの可塑化剤としての液体無水カルボン酸と組み合わせた、液体塗料におけるUV架橋に適切である。一方、引用された米国特許の比較例3において得られた試料のような固体試料は、4−メチル−ヘキサヒドロフタル酸無水物とは不相溶で、架橋が不充分な被覆が提供される。粉末ベース塗料に要求される特性の1つが充填安定性であり、これは該特許で液体成分の高い割合を用いても達成されえないため、それらは、それらの液状特性から硬化性粉末被覆には適切でない。
【0008】
上記のNew Japan Chemicalの保有する文書JP7062064には、上記の特許と同様のポリエステルエポキシデート(polyester epoxidates)が記載されており、これらは、ポリエステルヒドロキシレートの存在下または非存在下で、三フッ化ホウ素、ハロゲン化テトラブチルアンモニウム、ハロゲン化テトラフェニルホスホニウムのような架橋触媒と、例えば、100℃で15分および続けて160℃で30分の架橋後に組み合わせると、熱硬化性塗料の調製に適切であると主張している。
【発明の開示】
【0009】
本発明の目的は、上記の用途に必要な貯蔵安定性および低毒性を保証する新規な固体樹脂を提供することにある。
【0010】
反応末端基(カルボキシルまたはヒドロキシル基のような)を含まない固体エポキシ環状脂肪族樹脂が、文書PCT/EP98/01609(公開参照番号WO98/42766)に記載されており、1分子あたり少なくとも2つの置換されたエポキシシクロヘキサン単位および直鎖または分枝状アルコールを含有し、該樹脂は本質的に単量体の生成物を含まない。このような重合体は、単官能性アルコール、エポキシシクロヘキサン単位およびグリコールからなる。一方、このような樹脂は固体で、優れたTGICの代替物であるということが判明しているが、全ての単量体化合物を除去し、それによりエポキシ化された(epoxydised)ポリエステルの合成から固体樹脂を得るためには、原ポリエステル(basic polyesters)は長時間の真空蒸留段階並びに高温およびかなりの真空(13mmHg残留圧力の例)を経なければならない。
【0011】
さらに、引用された公開参照番号WO98/42766から得られたポリエステルエポキシデートは、200℃以下では不安定であり、これによりエポキシ化に用いられた溶媒の蒸留段階で問題が生じ、最終的な塗装被膜の特性が減少する。
【0012】
本発明の目的は、35℃以上のガラス転移温度、高度の熱安定性、低毒性を有し、単量体生成物を含まず、硬化性粉末ベース被覆において樹脂として用いられうる、固体エポキシ化ヒドロキシレートポリエステル樹脂を得ることにある。
【0013】
本発明によれば、該樹脂は請求項1に記載の手法を用いることにより得られ、請求項16においてクレームされている。本発明のさらなる利点は、独立項に記載された特性により達成される。
【0014】
実際には、驚くべきことに、固体であり、硬化性粉末ベース塗料における使用に適切なエポキシ樹脂の調製を可能とする方法が開発された。
【0015】
本発明による方法の前駆ポリエステルヒドロキシレートは:
i)下記式:
【0016】
【化1】
【0017】
ただし、R1、R2、R3およびR4は、独立して、HおよびCH3を含む群から選択される。
を有する、第一のカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または無水物、もしくはこれらの無水物の混合物;
ii)一般式X−(OH)nのグリコール、またはグリコールの混合物、ただしXは直鎖もしくは分枝状アルキルC2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカニル(alkanyl)C2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカンジイルC2−C55または環状脂肪族C3−C55または芳香族ラジカルC6−C55であり、nは2から4の整数である;
iii)式R−(C−OOH)nで示される第二の異なるカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または関連する無水物、もしくはこれらの無水物の混合物、
ただし、Rは直鎖または分枝状アルキルC1−C36、シクロアルカンC5−C36、シクロアルケンC5−C36または芳香族C8−C36であり、nは2から4の整数である;
並びにこの際、i)とiii)との間のモル比は、100/0から5/95の間で変化し、ii)に含有されるヒドロキシル基当量の総数は、成分i)+iii)のカルボキシル基当量の総数に対して1.005から1.5の間にある。
を含む。
【0018】
無水化合物が用いられる場合には、無水物基の当量はカルボキシル基の2当量に対応するということを考慮する必要がある。
【0019】
ポリエステルヒドロキシレートの分子量は、1,000から15,000の間にあり、酸価は、10mg KOH/g以下である。
【0020】
第一のカルボン酸は、好ましくは、テトラヒドロフタル酸、メチル−テトラヒドロフタル酸、ナディック(nadic)酸、メチルーナディック酸およびこれらの無水物からなる群から選択される。
【0021】
好ましいグリコールは、2,2−ジメチル−1,3プロピレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,2プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよび1,6ヘキサチレン(hexathylene)グリコールである。好ましいポリヒドロキシアルコールは、1,1,1−トリメチロールプロパンアルコール、ペンタエリトリットアルコール、グリセリンアルコールおよびトリヒドロキシエチルイソシアネートアルコールである。
【0022】
第二のカルボン酸は、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、トリメリット酸およびこれらの無水物からなる群から選択される。
よって本発明によりクレームされる工程は以下の段階を含む:
a)i)、ii)およびiii)の混合物を、100から250℃で、可能なエステル化触媒の存在下または非存在下で、10mg KOH/g以下の酸基含量、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水力(hydraulic)基が得られるまでエステル化することによって前駆ポリエステルを調製すること。
b)前記前駆ポリエステルを、過酸化物化合物を用いてエポキシ化すること
c)反応混合物を室温まで冷却し、220℃までの温度で樹脂を分離および乾燥させること。
【0023】
段階a)においてエステル化触媒が存在している場合には、好ましくは第一スズ塩、例えば:ジブチルまたはモノブチル酸化第一スズである。
【0024】
必要であれば、前駆ポリエステルの調製段階a)の最後に、大気圧で蒸留した後わずかな真空(0.05−0.5バール)を適用することにより、ポリエステル化の完了段階を行ってもよい。この任意の段階は、残留水分子を除去することにあり、従来技術において周知の任意の方法を用いて、好ましくは、わずかな真空下での、10mg KOH/g以下の酸基、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間のヒドロキシル基が得られるまでの蒸留により行われうる。水除去段階の後、平均数分子量は1,000と10,000との間であり、固体のポリエステルが20℃以上のTgで得られる。
【0025】
ポリエステルヒドロキシレートのエポキシ化段階b)は、段階a)から得られた不飽和生成物を、過酸化物化合物と反応させることにより達成されうる。有機または無機の過酸化物のいずれもが、適切な過酸化物化合物として用いられうる。過酸化物化合物のようなペルオキシカルボン酸が好ましく用いられ、これは、モノ過フタル酸が特に好ましいことによる。過酸化水素もまた好ましい化合物であることがわかった。過酸化水素が用いられる場合には、相転移触媒が採用されうる。相転移触媒の例は、文書J. polym. Sci., Part A: Polym. Chem. 1993, 31 1825−1938に記載されている。
【0026】
エポキシ化反応は、不活性溶媒中で有利に行われる。適切な不活性溶媒は、例えば、アルキルエステル、ハロゲン化炭化水素、環状脂肪族炭化水素、芳香族またはアルコール炭化水素である。
【0027】
段階c)において混合物を冷却後、樹脂は必要であれば水溶液で洗浄され、得られた2つの相は従来技術に周知の技術を用いて分離され、溶媒は真空下、220℃までで樹脂から蒸留され、最後に固体の樹脂が得られる。段階c)における室温までの前記冷却が完了後、次いで反応混合物は、好ましくは、NaHCO3の水溶液を用いて中和される。次いで有機層は反応器中でまたは分離カラムを用いて分離され、残った有機層は、真空下で220℃までの温度で、エポキシ化ヒドロキシレートポリエステルの特性を変化させることなく乾燥される。
【0028】
この方法で得られた硬化性粉末樹脂は、粉末ベース塗料の組成物における結合剤として用いられ、この目的で異なる化合物に添加される。したがって、本発明はまた、請求項19に記載の組成物にも関する。
【0029】
粉末ベース塗料は、通常、一部の硬化性結合剤並びに触媒、顔料、賦形剤および添加剤のような添加成分を含む。硬化性結合剤部分は、エポキシ化環状脂肪族ヒドロキシレートポリエステルおよび触媒を含んでもよい。
【0030】
エポキシ化環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂が単一の結合剤として用いられる場合、組成物は、トリアリールスルホニウム−ヘキサフルオロリン酸塩のようなカチオン性光開始剤を、エポキシ化樹脂と光開始剤との比を20対1から99対1まで変化させて、混和してもよい。
【0031】
驚くべきことに、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂を単一の結合剤として、ジシアンジアミン、アミジンまたはシクロアミジンおよび関連する塩(ジシアンジアミドファミリーと定義される)と、エポキシ樹脂とジシアンジアミドファミリーとの比を20対1から99対1まで変化させて組み合わせて用いると、屋外の条件に抵抗性の、マット(60°輝度が40グロス以下)、セミマット、セミグロス塗料を得ることができることが判明した。
【0032】
被覆の結合部分は、単一成分であることに加え、2つの成分を有していてもよく、この場合、組成物はまた、例えば:カルボキシル基、無水物基またはエポキシ基を含有する重合体のようなエポキシ樹脂と架橋できる成分を、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂に加えて混和していてもよい。
【0033】
例えば:カルボキシレート重合体は:
− 35℃以上のTgまたは100℃以上の融点(MP)、並びに10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間の酸価(AN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、カルボキシレートポリエステル、
− 35℃以上のTgまたは100℃以上のMP、10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、並びに175℃で500mPa.s以上のVxを有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、アクリル酸カルボキシレート樹脂、
− 45℃以上のTgまたは100℃以上の融点(MP)を有し、200mg KOH/gおよび350mg KOH/gの間の部分的なANを有し、エポキシおよび無水物当量の間の比は、0.6対1から3対1の間で変化する、脂肪族、芳香族または環状脂肪族のポリ無水物またはポリカルボン酸。
からなる群から選択されうる。
【0034】
固体エポキシヒドロキシレートポリエステルと組み合わせて用いることができる成分の他の例は:
− 45℃以上のTgまたは100℃以上のMP、並びに10mg KOH/gおよび300mg KOH/gの間の水酸基価(OHN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ、無水物およびヒドロキシル当量の間の比は、3−0.6対1の間で変化する、ポリ無水物(上記で示されるのと同様)およびヒドロキシレートポリエステルの混合物;
− 35℃以上のTgまたは90℃以上のMP、5mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、3%および20%の間の架橋イソシアネート含量を有し、並びにカルボキシル、イソシアネートおよびエポキシ当量の間の比は、0.01−1対3の間で変化する、イソシアネート架橋カルボキシレート;
− カルボキシル重合体の混合物、並びに、β−ヒドロキシ−アルキルアミド、アラルダイト(Araldite)PT910(Ciba)、ニッサンMT239(Nissan)、グリシジル官能基を有するアクリル酸重合体、ビスフェノールAから得られたエポキシ樹脂等からなる群から選択されるカルボキシレート樹脂と架橋しうる他の化合物の混合物。
により代表される。
【0035】
驚くべきことに、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂を、例えば:カルボキシレート、アクリル酸カルボキシレート、ポリ無水物ポリエステル、およびベスタゴン(Vestagon)B(登録商標)68のようなアミジン塩のようなカルボキシレート樹脂と、エポキシ当量およびカルボキシル当量の比を2対1から0.8対1の間で変化させ、エポキシ樹脂およびジシアンジアミンファミリーの重量比を30対1から99対1の間で変化させて組み合わせて用いると、屋外の条件に抵抗性の、マット(60°輝度が40グロス以下)塗料、セミマット、セミグロスを得ることができることが判明した。
【0036】
反応性重合体は、好ましくは10−100mg KOH/gの酸価および35℃以上のTgを有するカルボキシレートポリエステルである。この種のポリエステルは、例えば、金属セッケン、アンモニア塩、3級および2級アミン、ホスホニウムおよびイミダゾール塩のような触媒の存在下で反応するという事実により特徴づけられる。
【0037】
粉末ベース塗料組成物は、従来技術に周知の方法、例えば、加熱した成形機で成分を混合および成形すること、次いで固まった成形材料を混合すること、通常の塗装技術に適切な寸法を有する粒子にまで材料を縮小させること、を用いて調製されうる。
【0038】
この方法で得られた粉末ベース塗料は、塗装されるべき支持体上に、例えば、静電摩擦もしくはクラウン(crown)または流動床塗装技術を用いるような通常の粉末塗装技術に従って塗装されうる。木が支持体である塗装の場合には、例えば、静電塗装の前に導電塗料(conducting paint)を塗装するまたはサーマルスプレー銃(熱スプレー銃)を用いて塗料溶融物をスプレーすることが可能である。
【0039】
一般的に、これらの塗料は冷時および熱時塗装(cold and hot application)のいずれにも適切であり;例えば、金属もしくは木の板または紙パネルのように支持体のサイズが大きい場合には、架橋段階前に粉末が塗装片から分離することなく、垂直位の塗装もまた可能である。
【0040】
所定の状況の下でこれらの方法によれば、静電塗装を省略することも可能である。
【0041】
本特許を用いて得られる塗料は、例えば:木、ガラス、金属、紙およびプラスチックのような全ての支持体を塗装するために用いられうる。
【0042】
ここで本発明は、限定されることのない多くの本発明の例に基づいて記載されるだろう。
【実施例】
【0043】
比較ポリエステル0
1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールからのポリエステル。
【0044】
ガラス反応器に、1,369g(9モル)の1,2,3,6,テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、404.5g(3モル)のトリメチロールプロパン、699g(9.4モル)のイソブチルアルコールおよび35gのキシレンを仕込んだ。混合物を加熱し、温度を徐々に230℃まで上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が18mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。1.2gの酸化第一スズを次いで添加した。圧力を1,000から13ミリバールまで徐々に減少させながら、キシレンおよび589gのジイソブチルテトラヒドロフタレートを真空下230℃で24時間蒸留させた。
【0045】
反応混合物を濾過し、1,677gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:101.5
酸価:2mg KOH/g。
100℃での粘度:2,260mPa.s.
分子量 2,050
水酸基価:2.1mg KOH/g。
【0046】
比較エポキシド1
比較例0において得られたポリエステルのエポキシ化
比較例0において、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、40℃で、2.5gの塩化メチル−トリオクチルアンモニウムとともに、625gのキシレンに溶解させた。
【0047】
288gの、過酸化水素(1.35モル)、タングステン酸ナトリウム(0.05モル)およびリン酸(0.15モル)を含有する水溶液を、前記混合物に速やかに添加した。連続的に混合された、反応混合物の温度は、反応器を冷水中に浸すことにより40℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱浴中に浸し、反応混合物を40℃で4時間維持した。室温まで冷却後、反応混合物を濾過し、炭酸ナトリウム溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、80℃−10Torr(13ミリバール)で乾燥させて268gのエポキシ樹脂を製造した:
オキシラン含量:4.8%
ヨウ素価:2.5
酸価:0mg KOH/g
100℃での粘度:13,400mPa.sec
分子量:2,700。
【0048】
比較エポキシド2
比較例0において得られたポリエステルのエポキシ化
比較例0において、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、40℃で、2.5gの塩化メチル−トリオクチルアンモニウムとともに、625gのキシレンに溶解させた。
【0049】
288gの、過酸化水素(1.35モル)、タングステン酸ナトリウム(0.05モル)およびリン酸(0.15モル)を含有する水溶液を、前記混合物に速やかに添加した。連続的に混合された、反応混合物の温度は、反応器を冷水中に浸すことにより40℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱浴中に浸し、反応混合物を40℃で4時間維持した。反応混合物を濾過し、室温まで冷却後、炭酸ナトリウム溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、220℃−10Torr(13ミリバール)で乾燥させたが、蒸留の最後に反応器内部でエポキシ樹脂のゲル化(gelification)が起こり、生成物は粉末ベース塗料の調製には適さなくなった。
【0050】
本発明によるポリエステル3
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0051】
反応器に、1520g(10モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸(Monobutylstannoic acid)を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が3mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。
【0052】
反応混合物を濾過し、2450gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:104
酸価:2.5mg KOH/g
200℃での粘度;160mPa.s.
分子量:2,500
水酸基価:38.1mg KOH/g
Tg:20.5℃。
【0053】
本発明によるエポキシドA
本発明の実施例3において得られたポリエステルのエポキシ化。
【0054】
本発明の実施例3において、1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、およびネオペンチルグリコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、50℃で、450gの酢酸エチルに溶解させた。
【0055】
固体のモノ過フタル酸(純度95%、249g、1.3モル)を、1時間にわたり部分に分けて添加した。連続的に混合された、反応混合物は、反応器を冷水中に浸すことにより50℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱水中に浸し、反応混合物を50℃で2時間維持した。反応混合物を濾過し、室温まで冷却後、炭酸ナトリウム水溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、室温から220℃−10Torr(13ミリバール)までで乾燥させ、268gのエポキシ樹脂を製造した:
オキシラン含量:5.5%
ヨウ素価:1.3
酸価:0.5mg KOH/g
200℃での粘度:105mPa.s.
分子量:2,600
水酸基価:37.4mg KOH/g
Tg:40℃。
【0056】
本発明によるポリエステル4
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびエチレングリコールからのポリエステル。
【0057】
反応器に、1,520g(10モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、20g(0.15モル)のトリメチロールプロパン、670g(10.80モル)のエチレングリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が3mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。
【0058】
反応混合物を濾過し、2,000gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:127
酸価:2.9mg KOH/g
200℃での粘度:100mPa.s.
分子量:2,100
水酸基価:47mg KOH/g
Tg:21℃。
【0059】
本発明によるポリエステル5
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、テレフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0060】
反応器に、760g(5モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、813g(4.9モル)のテレフタル酸および1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
【0061】
反応混合物を濾過し、2,450gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:65
酸価:1.6mg KOH/g
200℃での粘度:3,680mPa.s.
水酸基価:25.6mg KOH/g
Tg:29℃。
【0062】
本発明によるポリエステル6
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、イソフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0063】
反応器に、950g(6.25モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,038g(6.25モル)のイソフタル酸および1.430g(13.75モル)のネオペンチルグリコールおよび3gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
【0064】
わずかに真空にすると、反応混合物は3mg KOH/g以下の酸価になった。反応混合物を濾過し、3,050gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:52
酸価:2.8mg KOH/g
200℃での粘度:280mPa.s.
分子量:3,200
水酸基価:38mg KOH/g
Tg:32℃。
【0065】
本発明によるポリエステル7
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、イソフタル酸およびプロピレングリコールからのポリエステル。
【0066】
反応器に、1,026g(6.75モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,120g(6.75モル)のイソフタル酸および1,129g(14.9モル)のプロピレングリコールおよび3gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が20mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
【0067】
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
反応混合物を濾過し、2,900gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:59
酸価:4.4mg KOH/g
200℃での粘度:1,360mPa.s.
水酸基価:17.3mg KOH/g
Tg:44℃。
【0068】
本発明によるポリエステル8
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、テレフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0069】
反応器に、152g(1モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,477g(8.9モル)のテレフタル酸および1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
【0070】
反応混合物を濾過し、2,420gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:13
酸価:3.0mg KOH/g
200℃での粘度:3,680mpa.s
水酸基価:28mg KOH/g
Tg:50℃。
【0071】
エポキシドAについて記載されているのと同様の手法に従って
ポリエステル3からエポキシドAが得られた
ポリエステル4からエポキシドBが得られた
EP:ヨウ素価:14.9
酸価:0mg KOH/g
200℃での粘度:255mpa.s
オキシラン含量:5.9%
水酸基価:45mg KOH/g
Tg:35.5℃。
【0072】
ポリエステル5からエポキシドCが得られた
EP:ヨウ素価:0.03
酸価:0mg KOH/g
200℃での粘度:1,780mPa.s
オキシラン含量:2.8%
水酸基価:26.5mg KOH/g
Tg:44℃。
【0073】
ポリエステル6からエポキシドDが得られた
EP:ヨウ素価:9.7
酸価:3.5mg KOH/g
200℃での粘度:560mpa.s
分子量:3,388
オキシラン含量:2.55%
Tg:36℃。
【0074】
ポリエステル7からエポキシドEが得られた
EP:ヨウ素価:11.7
酸価:3mg KOH/g
200℃での粘度:検出できず
オキシラン含量:2.56%
Tg:59℃。
【0075】
ポリエステル8からエポキシドFが得られた
EP:ヨウ素価:1.2
酸価:1.8mg KOH/g
200℃での粘度:2,600mpa.s
オキシラン含量:0.7%
Tg:53℃。
【0076】
以下の表に、得られた化合物を詳細に示す:
【0077】
【表1】
【0078】
粉末ベース塗料の調製およびその塗装
粉末ベース塗料のための以下の組成物、部は質量部を示す、を用いて、一連の粉末ベース塗料を調製および塗装した。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】
【表7】
【0085】
【表8】
【0086】
【表9】
【0087】
【表10】
【0088】
【表11】
【0089】
【表12】
【0090】
【表13】
【0091】
【表14】
【0092】
【表15】
【0093】
【表16】
【0094】
【表17】
【0095】
【表18】
【0096】
【表19】
【0097】
【表20】
【0098】
【表21】
【0099】
【表22】
【0100】
アルフタラット、アディトールおよびベッコポックスはSolutiaの登録商標であり、それぞれ以下のものに対応する:
アルフタラットAN745はヒドロキシレートポリエステルであり、
アルフタラットAN989、AN770、AN720、VAN9830、VAN9932、AN721、VAN9952、03807、03854はカルボキシレートポリエステルであり、
アディトールXL496、VXL9824およびXL449はヒドロキシレートポリエステル支持体上の応力除去剤(stress relieving agent)のマスターバッチであり、
アディトール03866/15はカルボキシレートポリエステル支持体上の触媒のマスターバッチであり、
アディトールVXL1381はポリ無水物であり、
アディトールVXL9946はカルボキシル基を含有する架橋イソシアネートであり、
ベッコポックスEH694はポリ無水物であり、
アラルダイトPT810およびPT910はCibaにより登録された商標であり、エポキシ樹脂に対応し、
イルガノックス1010はCibaにより登録された商標であり、フェノール系抗酸化剤に対応し、
クロノス2160はNL Chemicalにより登録された商標であり、二酸化チタンの形態に対応し、
ブランクフィクスABRはSachtlebenにより登録された商標であり、硫酸バリウムの形態に対応し、
プリミドXL552はEMSケミー(Chemie)により登録された商標であり、β−ヒドロキシ−アルキル−アミドに対応する。
ベスタゴンB68はDegussaにより登録された商標であり、ポリカルボン酸塩および環状アミジンに対応する。
【0101】
上記組成の粉末ベース塗料は、以下の条件で成形される:
ツインスクリュー(twin−screw)押出機。
温度(℃):80−100−100(3つの加熱極(heating elements))
供給比(Feed ratio)(%):30
回転速度(rpm):300
粉末ベース塗料を、クラウン効果(crown effect)スプレー銃を用いてスチールパネル上に塗装し、熱対流炉中で200℃X20’で架橋させ、例外として参照試験2は220℃X20’で架橋させ、試験10は、IRランプ炉内で溶融させた後、5メートル/分の速度で2回流して、UVランプ炉内で架橋させた。
以下の結果が得られた:
【0102】
【表23】
【0103】
等級 1:優れている(excellent)、2:よい(good)、3:適当(adequate)、
4:劣る(poor)、5:悪い(negative)。
(2)視覚的に測定した。
(*):40℃で30日間貯蔵された粉末ベース塗料を、スペーシング(spacing)の程度および形成された適当な塊の粉砕の容易さの程度によって等級付けた:より小さい数字がよりよい等級に対応する。
【0104】
この報告に記載されている硬化性粉末ベース樹脂は、驚くべきことに、それ自体で固体であるだけでなく、JP7062064における文書に記載されているヒドロキシレートポリエステルおよび触媒と組み合わされ、ただし、含有するヒドロキシル基およびエポキシ環状脂肪族基は、200℃の温度においても、架橋せずゼラチン化もせず、この態様は本発明の化合物の合成において重要であり、これは、それにより合成段階が、例えば:ゲル化の危険性を伴わずに、220℃までの温度で数時間の、エポキシ化ヒドロキシレートポリエステルの真空蒸留のように行われうるためである。
【0105】
実際には、エポキシドAの調製において、エポキシドのゲル化(gelation)を伴わずに220℃の温度に達し、参照試験2においては、完全に悪い機械的特性が得られる。
【0106】
本特許によれば、エポキシドが、変更された唯一の成分である参照試験3と試験1との間の比較に示されるように、エポキシド1をエポキシドAで置換することで、機械的特性における最終的な改良が得られる。
【0107】
塗料の総合的な特性は、従来の塗料を用いることにより達成可能な特性に匹敵しうる、参照試験1および試験17を比較のこと。
【0108】
アミジン塩を、試験18に示されるような優れた機械的特性および充填安定性と組み合わせて用いることにより、好ましい低輝度値を得ることが可能である。
【0001】
本発明は、固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂、その調製方法および該樹脂を含有する硬化性粉末ベース塗料(powder−base paints)の組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
エポキシ環状脂肪族樹脂は、電気/電子機器および装置のような主要分野において、フィラメントを巻くことおよび塗装することに利用されている。
【0003】
エポキシ環状脂肪族樹脂は、風化作用および紫外線に対するその高い抵抗性から、主として塗装の骨格や、高性能屋外塗装の被覆に利用されている。
【0004】
粉末被覆はだんだんと広まりつつあり、これはその解決法により溶媒の使用およびこれに関連する汚染の問題が回避されるためである。エポキシ環状脂肪族樹脂は架橋剤として、硬化性粉末被覆の場合にはポリエステルカルボキシレート樹脂と組み合わせて用いられる。
【0005】
トリ−グリシジル−イソシアネート(TGIC)は、最も一般的に用いられているエポキシ架橋剤である。この製品はよく機能するが、毒性の問題を有しており、AMES試験の陽性の結果から突然変異誘発物質として疑われている。
【0006】
産業界は、TGICベース塗料の代替物、したがって非毒性である、を活発に探索している。
【0007】
New Japan Chemicalの保有する米国特許第5244985号には、置換されたエポキシシクロヘキサンの少なくとも3つの単位を含有し、1,000および10,000の間にある平均数分子量を有する一群のエポキシポリエステルの調製が記載されている。本特許の実施例に記載されているように、生成物は液体であり、この理由から、PVCの可塑化剤としての液体無水カルボン酸と組み合わせた、液体塗料におけるUV架橋に適切である。一方、引用された米国特許の比較例3において得られた試料のような固体試料は、4−メチル−ヘキサヒドロフタル酸無水物とは不相溶で、架橋が不充分な被覆が提供される。粉末ベース塗料に要求される特性の1つが充填安定性であり、これは該特許で液体成分の高い割合を用いても達成されえないため、それらは、それらの液状特性から硬化性粉末被覆には適切でない。
【0008】
上記のNew Japan Chemicalの保有する文書JP7062064には、上記の特許と同様のポリエステルエポキシデート(polyester epoxidates)が記載されており、これらは、ポリエステルヒドロキシレートの存在下または非存在下で、三フッ化ホウ素、ハロゲン化テトラブチルアンモニウム、ハロゲン化テトラフェニルホスホニウムのような架橋触媒と、例えば、100℃で15分および続けて160℃で30分の架橋後に組み合わせると、熱硬化性塗料の調製に適切であると主張している。
【発明の開示】
【0009】
本発明の目的は、上記の用途に必要な貯蔵安定性および低毒性を保証する新規な固体樹脂を提供することにある。
【0010】
反応末端基(カルボキシルまたはヒドロキシル基のような)を含まない固体エポキシ環状脂肪族樹脂が、文書PCT/EP98/01609(公開参照番号WO98/42766)に記載されており、1分子あたり少なくとも2つの置換されたエポキシシクロヘキサン単位および直鎖または分枝状アルコールを含有し、該樹脂は本質的に単量体の生成物を含まない。このような重合体は、単官能性アルコール、エポキシシクロヘキサン単位およびグリコールからなる。一方、このような樹脂は固体で、優れたTGICの代替物であるということが判明しているが、全ての単量体化合物を除去し、それによりエポキシ化された(epoxydised)ポリエステルの合成から固体樹脂を得るためには、原ポリエステル(basic polyesters)は長時間の真空蒸留段階並びに高温およびかなりの真空(13mmHg残留圧力の例)を経なければならない。
【0011】
さらに、引用された公開参照番号WO98/42766から得られたポリエステルエポキシデートは、200℃以下では不安定であり、これによりエポキシ化に用いられた溶媒の蒸留段階で問題が生じ、最終的な塗装被膜の特性が減少する。
【0012】
本発明の目的は、35℃以上のガラス転移温度、高度の熱安定性、低毒性を有し、単量体生成物を含まず、硬化性粉末ベース被覆において樹脂として用いられうる、固体エポキシ化ヒドロキシレートポリエステル樹脂を得ることにある。
【0013】
本発明によれば、該樹脂は請求項1に記載の手法を用いることにより得られ、請求項16においてクレームされている。本発明のさらなる利点は、独立項に記載された特性により達成される。
【0014】
実際には、驚くべきことに、固体であり、硬化性粉末ベース塗料における使用に適切なエポキシ樹脂の調製を可能とする方法が開発された。
【0015】
本発明による方法の前駆ポリエステルヒドロキシレートは:
i)下記式:
【0016】
【化1】
【0017】
ただし、R1、R2、R3およびR4は、独立して、HおよびCH3を含む群から選択される。
を有する、第一のカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または無水物、もしくはこれらの無水物の混合物;
ii)一般式X−(OH)nのグリコール、またはグリコールの混合物、ただしXは直鎖もしくは分枝状アルキルC2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカニル(alkanyl)C2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカンジイルC2−C55または環状脂肪族C3−C55または芳香族ラジカルC6−C55であり、nは2から4の整数である;
iii)式R−(C−OOH)nで示される第二の異なるカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または関連する無水物、もしくはこれらの無水物の混合物、
ただし、Rは直鎖または分枝状アルキルC1−C36、シクロアルカンC5−C36、シクロアルケンC5−C36または芳香族C8−C36であり、nは2から4の整数である;
並びにこの際、i)とiii)との間のモル比は、100/0から5/95の間で変化し、ii)に含有されるヒドロキシル基当量の総数は、成分i)+iii)のカルボキシル基当量の総数に対して1.005から1.5の間にある。
を含む。
【0018】
無水化合物が用いられる場合には、無水物基の当量はカルボキシル基の2当量に対応するということを考慮する必要がある。
【0019】
ポリエステルヒドロキシレートの分子量は、1,000から15,000の間にあり、酸価は、10mg KOH/g以下である。
【0020】
第一のカルボン酸は、好ましくは、テトラヒドロフタル酸、メチル−テトラヒドロフタル酸、ナディック(nadic)酸、メチルーナディック酸およびこれらの無水物からなる群から選択される。
【0021】
好ましいグリコールは、2,2−ジメチル−1,3プロピレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,2プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよび1,6ヘキサチレン(hexathylene)グリコールである。好ましいポリヒドロキシアルコールは、1,1,1−トリメチロールプロパンアルコール、ペンタエリトリットアルコール、グリセリンアルコールおよびトリヒドロキシエチルイソシアネートアルコールである。
【0022】
第二のカルボン酸は、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、トリメリット酸およびこれらの無水物からなる群から選択される。
よって本発明によりクレームされる工程は以下の段階を含む:
a)i)、ii)およびiii)の混合物を、100から250℃で、可能なエステル化触媒の存在下または非存在下で、10mg KOH/g以下の酸基含量、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水力(hydraulic)基が得られるまでエステル化することによって前駆ポリエステルを調製すること。
b)前記前駆ポリエステルを、過酸化物化合物を用いてエポキシ化すること
c)反応混合物を室温まで冷却し、220℃までの温度で樹脂を分離および乾燥させること。
【0023】
段階a)においてエステル化触媒が存在している場合には、好ましくは第一スズ塩、例えば:ジブチルまたはモノブチル酸化第一スズである。
【0024】
必要であれば、前駆ポリエステルの調製段階a)の最後に、大気圧で蒸留した後わずかな真空(0.05−0.5バール)を適用することにより、ポリエステル化の完了段階を行ってもよい。この任意の段階は、残留水分子を除去することにあり、従来技術において周知の任意の方法を用いて、好ましくは、わずかな真空下での、10mg KOH/g以下の酸基、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間のヒドロキシル基が得られるまでの蒸留により行われうる。水除去段階の後、平均数分子量は1,000と10,000との間であり、固体のポリエステルが20℃以上のTgで得られる。
【0025】
ポリエステルヒドロキシレートのエポキシ化段階b)は、段階a)から得られた不飽和生成物を、過酸化物化合物と反応させることにより達成されうる。有機または無機の過酸化物のいずれもが、適切な過酸化物化合物として用いられうる。過酸化物化合物のようなペルオキシカルボン酸が好ましく用いられ、これは、モノ過フタル酸が特に好ましいことによる。過酸化水素もまた好ましい化合物であることがわかった。過酸化水素が用いられる場合には、相転移触媒が採用されうる。相転移触媒の例は、文書J. polym. Sci., Part A: Polym. Chem. 1993, 31 1825−1938に記載されている。
【0026】
エポキシ化反応は、不活性溶媒中で有利に行われる。適切な不活性溶媒は、例えば、アルキルエステル、ハロゲン化炭化水素、環状脂肪族炭化水素、芳香族またはアルコール炭化水素である。
【0027】
段階c)において混合物を冷却後、樹脂は必要であれば水溶液で洗浄され、得られた2つの相は従来技術に周知の技術を用いて分離され、溶媒は真空下、220℃までで樹脂から蒸留され、最後に固体の樹脂が得られる。段階c)における室温までの前記冷却が完了後、次いで反応混合物は、好ましくは、NaHCO3の水溶液を用いて中和される。次いで有機層は反応器中でまたは分離カラムを用いて分離され、残った有機層は、真空下で220℃までの温度で、エポキシ化ヒドロキシレートポリエステルの特性を変化させることなく乾燥される。
【0028】
この方法で得られた硬化性粉末樹脂は、粉末ベース塗料の組成物における結合剤として用いられ、この目的で異なる化合物に添加される。したがって、本発明はまた、請求項19に記載の組成物にも関する。
【0029】
粉末ベース塗料は、通常、一部の硬化性結合剤並びに触媒、顔料、賦形剤および添加剤のような添加成分を含む。硬化性結合剤部分は、エポキシ化環状脂肪族ヒドロキシレートポリエステルおよび触媒を含んでもよい。
【0030】
エポキシ化環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂が単一の結合剤として用いられる場合、組成物は、トリアリールスルホニウム−ヘキサフルオロリン酸塩のようなカチオン性光開始剤を、エポキシ化樹脂と光開始剤との比を20対1から99対1まで変化させて、混和してもよい。
【0031】
驚くべきことに、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂を単一の結合剤として、ジシアンジアミン、アミジンまたはシクロアミジンおよび関連する塩(ジシアンジアミドファミリーと定義される)と、エポキシ樹脂とジシアンジアミドファミリーとの比を20対1から99対1まで変化させて組み合わせて用いると、屋外の条件に抵抗性の、マット(60°輝度が40グロス以下)、セミマット、セミグロス塗料を得ることができることが判明した。
【0032】
被覆の結合部分は、単一成分であることに加え、2つの成分を有していてもよく、この場合、組成物はまた、例えば:カルボキシル基、無水物基またはエポキシ基を含有する重合体のようなエポキシ樹脂と架橋できる成分を、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂に加えて混和していてもよい。
【0033】
例えば:カルボキシレート重合体は:
− 35℃以上のTgまたは100℃以上の融点(MP)、並びに10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間の酸価(AN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、カルボキシレートポリエステル、
− 35℃以上のTgまたは100℃以上のMP、10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、並びに175℃で500mPa.s以上のVxを有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、アクリル酸カルボキシレート樹脂、
− 45℃以上のTgまたは100℃以上の融点(MP)を有し、200mg KOH/gおよび350mg KOH/gの間の部分的なANを有し、エポキシおよび無水物当量の間の比は、0.6対1から3対1の間で変化する、脂肪族、芳香族または環状脂肪族のポリ無水物またはポリカルボン酸。
からなる群から選択されうる。
【0034】
固体エポキシヒドロキシレートポリエステルと組み合わせて用いることができる成分の他の例は:
− 45℃以上のTgまたは100℃以上のMP、並びに10mg KOH/gおよび300mg KOH/gの間の水酸基価(OHN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ、無水物およびヒドロキシル当量の間の比は、3−0.6対1の間で変化する、ポリ無水物(上記で示されるのと同様)およびヒドロキシレートポリエステルの混合物;
− 35℃以上のTgまたは90℃以上のMP、5mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、3%および20%の間の架橋イソシアネート含量を有し、並びにカルボキシル、イソシアネートおよびエポキシ当量の間の比は、0.01−1対3の間で変化する、イソシアネート架橋カルボキシレート;
− カルボキシル重合体の混合物、並びに、β−ヒドロキシ−アルキルアミド、アラルダイト(Araldite)PT910(Ciba)、ニッサンMT239(Nissan)、グリシジル官能基を有するアクリル酸重合体、ビスフェノールAから得られたエポキシ樹脂等からなる群から選択されるカルボキシレート樹脂と架橋しうる他の化合物の混合物。
により代表される。
【0035】
驚くべきことに、エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂を、例えば:カルボキシレート、アクリル酸カルボキシレート、ポリ無水物ポリエステル、およびベスタゴン(Vestagon)B(登録商標)68のようなアミジン塩のようなカルボキシレート樹脂と、エポキシ当量およびカルボキシル当量の比を2対1から0.8対1の間で変化させ、エポキシ樹脂およびジシアンジアミンファミリーの重量比を30対1から99対1の間で変化させて組み合わせて用いると、屋外の条件に抵抗性の、マット(60°輝度が40グロス以下)塗料、セミマット、セミグロスを得ることができることが判明した。
【0036】
反応性重合体は、好ましくは10−100mg KOH/gの酸価および35℃以上のTgを有するカルボキシレートポリエステルである。この種のポリエステルは、例えば、金属セッケン、アンモニア塩、3級および2級アミン、ホスホニウムおよびイミダゾール塩のような触媒の存在下で反応するという事実により特徴づけられる。
【0037】
粉末ベース塗料組成物は、従来技術に周知の方法、例えば、加熱した成形機で成分を混合および成形すること、次いで固まった成形材料を混合すること、通常の塗装技術に適切な寸法を有する粒子にまで材料を縮小させること、を用いて調製されうる。
【0038】
この方法で得られた粉末ベース塗料は、塗装されるべき支持体上に、例えば、静電摩擦もしくはクラウン(crown)または流動床塗装技術を用いるような通常の粉末塗装技術に従って塗装されうる。木が支持体である塗装の場合には、例えば、静電塗装の前に導電塗料(conducting paint)を塗装するまたはサーマルスプレー銃(熱スプレー銃)を用いて塗料溶融物をスプレーすることが可能である。
【0039】
一般的に、これらの塗料は冷時および熱時塗装(cold and hot application)のいずれにも適切であり;例えば、金属もしくは木の板または紙パネルのように支持体のサイズが大きい場合には、架橋段階前に粉末が塗装片から分離することなく、垂直位の塗装もまた可能である。
【0040】
所定の状況の下でこれらの方法によれば、静電塗装を省略することも可能である。
【0041】
本特許を用いて得られる塗料は、例えば:木、ガラス、金属、紙およびプラスチックのような全ての支持体を塗装するために用いられうる。
【0042】
ここで本発明は、限定されることのない多くの本発明の例に基づいて記載されるだろう。
【実施例】
【0043】
比較ポリエステル0
1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールからのポリエステル。
【0044】
ガラス反応器に、1,369g(9モル)の1,2,3,6,テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、404.5g(3モル)のトリメチロールプロパン、699g(9.4モル)のイソブチルアルコールおよび35gのキシレンを仕込んだ。混合物を加熱し、温度を徐々に230℃まで上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が18mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。1.2gの酸化第一スズを次いで添加した。圧力を1,000から13ミリバールまで徐々に減少させながら、キシレンおよび589gのジイソブチルテトラヒドロフタレートを真空下230℃で24時間蒸留させた。
【0045】
反応混合物を濾過し、1,677gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:101.5
酸価:2mg KOH/g。
100℃での粘度:2,260mPa.s.
分子量 2,050
水酸基価:2.1mg KOH/g。
【0046】
比較エポキシド1
比較例0において得られたポリエステルのエポキシ化
比較例0において、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、40℃で、2.5gの塩化メチル−トリオクチルアンモニウムとともに、625gのキシレンに溶解させた。
【0047】
288gの、過酸化水素(1.35モル)、タングステン酸ナトリウム(0.05モル)およびリン酸(0.15モル)を含有する水溶液を、前記混合物に速やかに添加した。連続的に混合された、反応混合物の温度は、反応器を冷水中に浸すことにより40℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱浴中に浸し、反応混合物を40℃で4時間維持した。室温まで冷却後、反応混合物を濾過し、炭酸ナトリウム溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、80℃−10Torr(13ミリバール)で乾燥させて268gのエポキシ樹脂を製造した:
オキシラン含量:4.8%
ヨウ素価:2.5
酸価:0mg KOH/g
100℃での粘度:13,400mPa.sec
分子量:2,700。
【0048】
比較エポキシド2
比較例0において得られたポリエステルのエポキシ化
比較例0において、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびイソブチルアルコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、40℃で、2.5gの塩化メチル−トリオクチルアンモニウムとともに、625gのキシレンに溶解させた。
【0049】
288gの、過酸化水素(1.35モル)、タングステン酸ナトリウム(0.05モル)およびリン酸(0.15モル)を含有する水溶液を、前記混合物に速やかに添加した。連続的に混合された、反応混合物の温度は、反応器を冷水中に浸すことにより40℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱浴中に浸し、反応混合物を40℃で4時間維持した。反応混合物を濾過し、室温まで冷却後、炭酸ナトリウム溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、220℃−10Torr(13ミリバール)で乾燥させたが、蒸留の最後に反応器内部でエポキシ樹脂のゲル化(gelification)が起こり、生成物は粉末ベース塗料の調製には適さなくなった。
【0050】
本発明によるポリエステル3
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0051】
反応器に、1520g(10モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸(Monobutylstannoic acid)を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が3mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。
【0052】
反応混合物を濾過し、2450gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:104
酸価:2.5mg KOH/g
200℃での粘度;160mPa.s.
分子量:2,500
水酸基価:38.1mg KOH/g
Tg:20.5℃。
【0053】
本発明によるエポキシドA
本発明の実施例3において得られたポリエステルのエポキシ化。
【0054】
本発明の実施例3において、1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、およびネオペンチルグリコールから得られたポリエステル(250g、1当量)を、50℃で、450gの酢酸エチルに溶解させた。
【0055】
固体のモノ過フタル酸(純度95%、249g、1.3モル)を、1時間にわたり部分に分けて添加した。連続的に混合された、反応混合物は、反応器を冷水中に浸すことにより50℃に維持した。発熱反応が終了したら反応器を熱水中に浸し、反応混合物を50℃で2時間維持した。反応混合物を濾過し、室温まで冷却後、炭酸ナトリウム水溶液を用い、次いで水を用いて、固体を洗浄した。有機層は真空下で濃縮させ、室温から220℃−10Torr(13ミリバール)までで乾燥させ、268gのエポキシ樹脂を製造した:
オキシラン含量:5.5%
ヨウ素価:1.3
酸価:0.5mg KOH/g
200℃での粘度:105mPa.s.
分子量:2,600
水酸基価:37.4mg KOH/g
Tg:40℃。
【0056】
本発明によるポリエステル4
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、トリメチロールプロパンおよびエチレングリコールからのポリエステル。
【0057】
反応器に、1,520g(10モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、20g(0.15モル)のトリメチロールプロパン、670g(10.80モル)のエチレングリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が3mg KOH/gに達するまで蒸留することにより行った。
【0058】
反応混合物を濾過し、2,000gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:127
酸価:2.9mg KOH/g
200℃での粘度:100mPa.s.
分子量:2,100
水酸基価:47mg KOH/g
Tg:21℃。
【0059】
本発明によるポリエステル5
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、テレフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0060】
反応器に、760g(5モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、813g(4.9モル)のテレフタル酸および1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
【0061】
反応混合物を濾過し、2,450gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:65
酸価:1.6mg KOH/g
200℃での粘度:3,680mPa.s.
水酸基価:25.6mg KOH/g
Tg:29℃。
【0062】
本発明によるポリエステル6
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、イソフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0063】
反応器に、950g(6.25モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,038g(6.25モル)のイソフタル酸および1.430g(13.75モル)のネオペンチルグリコールおよび3gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
【0064】
わずかに真空にすると、反応混合物は3mg KOH/g以下の酸価になった。反応混合物を濾過し、3,050gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:52
酸価:2.8mg KOH/g
200℃での粘度:280mPa.s.
分子量:3,200
水酸基価:38mg KOH/g
Tg:32℃。
【0065】
本発明によるポリエステル7
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、イソフタル酸およびプロピレングリコールからのポリエステル。
【0066】
反応器に、1,026g(6.75モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,120g(6.75モル)のイソフタル酸および1,129g(14.9モル)のプロピレングリコールおよび3gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が20mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
【0067】
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
反応混合物を濾過し、2,900gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:59
酸価:4.4mg KOH/g
200℃での粘度:1,360mPa.s.
水酸基価:17.3mg KOH/g
Tg:44℃。
【0068】
本発明によるポリエステル8
1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物、テレフタル酸およびネオペンチルグリコールからのポリエステル。
【0069】
反応器に、152g(1モル)の1,2,3,6テトラヒドロフタル酸無水物(THPA)、1,477g(8.9モル)のテレフタル酸および1,145g(11モル)のネオペンチルグリコールおよび2.8gのモノブチルスタノイン酸を仕込んだ。混合物を加熱し、温度を240℃まで徐々に上昇させた。エステル化反応は、生成する反応水を、混合物の酸価が15mg KOH/g以下になるまで蒸留することにより行った。
わずかに真空にすると、反応混合物は5mg KOH/g以下の酸価になった。
【0070】
反応混合物を濾過し、2,420gのポリエステルを得た:
ヨウ素価:13
酸価:3.0mg KOH/g
200℃での粘度:3,680mpa.s
水酸基価:28mg KOH/g
Tg:50℃。
【0071】
エポキシドAについて記載されているのと同様の手法に従って
ポリエステル3からエポキシドAが得られた
ポリエステル4からエポキシドBが得られた
EP:ヨウ素価:14.9
酸価:0mg KOH/g
200℃での粘度:255mpa.s
オキシラン含量:5.9%
水酸基価:45mg KOH/g
Tg:35.5℃。
【0072】
ポリエステル5からエポキシドCが得られた
EP:ヨウ素価:0.03
酸価:0mg KOH/g
200℃での粘度:1,780mPa.s
オキシラン含量:2.8%
水酸基価:26.5mg KOH/g
Tg:44℃。
【0073】
ポリエステル6からエポキシドDが得られた
EP:ヨウ素価:9.7
酸価:3.5mg KOH/g
200℃での粘度:560mpa.s
分子量:3,388
オキシラン含量:2.55%
Tg:36℃。
【0074】
ポリエステル7からエポキシドEが得られた
EP:ヨウ素価:11.7
酸価:3mg KOH/g
200℃での粘度:検出できず
オキシラン含量:2.56%
Tg:59℃。
【0075】
ポリエステル8からエポキシドFが得られた
EP:ヨウ素価:1.2
酸価:1.8mg KOH/g
200℃での粘度:2,600mpa.s
オキシラン含量:0.7%
Tg:53℃。
【0076】
以下の表に、得られた化合物を詳細に示す:
【0077】
【表1】
【0078】
粉末ベース塗料の調製およびその塗装
粉末ベース塗料のための以下の組成物、部は質量部を示す、を用いて、一連の粉末ベース塗料を調製および塗装した。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】
【表7】
【0085】
【表8】
【0086】
【表9】
【0087】
【表10】
【0088】
【表11】
【0089】
【表12】
【0090】
【表13】
【0091】
【表14】
【0092】
【表15】
【0093】
【表16】
【0094】
【表17】
【0095】
【表18】
【0096】
【表19】
【0097】
【表20】
【0098】
【表21】
【0099】
【表22】
【0100】
アルフタラット、アディトールおよびベッコポックスはSolutiaの登録商標であり、それぞれ以下のものに対応する:
アルフタラットAN745はヒドロキシレートポリエステルであり、
アルフタラットAN989、AN770、AN720、VAN9830、VAN9932、AN721、VAN9952、03807、03854はカルボキシレートポリエステルであり、
アディトールXL496、VXL9824およびXL449はヒドロキシレートポリエステル支持体上の応力除去剤(stress relieving agent)のマスターバッチであり、
アディトール03866/15はカルボキシレートポリエステル支持体上の触媒のマスターバッチであり、
アディトールVXL1381はポリ無水物であり、
アディトールVXL9946はカルボキシル基を含有する架橋イソシアネートであり、
ベッコポックスEH694はポリ無水物であり、
アラルダイトPT810およびPT910はCibaにより登録された商標であり、エポキシ樹脂に対応し、
イルガノックス1010はCibaにより登録された商標であり、フェノール系抗酸化剤に対応し、
クロノス2160はNL Chemicalにより登録された商標であり、二酸化チタンの形態に対応し、
ブランクフィクスABRはSachtlebenにより登録された商標であり、硫酸バリウムの形態に対応し、
プリミドXL552はEMSケミー(Chemie)により登録された商標であり、β−ヒドロキシ−アルキル−アミドに対応する。
ベスタゴンB68はDegussaにより登録された商標であり、ポリカルボン酸塩および環状アミジンに対応する。
【0101】
上記組成の粉末ベース塗料は、以下の条件で成形される:
ツインスクリュー(twin−screw)押出機。
温度(℃):80−100−100(3つの加熱極(heating elements))
供給比(Feed ratio)(%):30
回転速度(rpm):300
粉末ベース塗料を、クラウン効果(crown effect)スプレー銃を用いてスチールパネル上に塗装し、熱対流炉中で200℃X20’で架橋させ、例外として参照試験2は220℃X20’で架橋させ、試験10は、IRランプ炉内で溶融させた後、5メートル/分の速度で2回流して、UVランプ炉内で架橋させた。
以下の結果が得られた:
【0102】
【表23】
【0103】
等級 1:優れている(excellent)、2:よい(good)、3:適当(adequate)、
4:劣る(poor)、5:悪い(negative)。
(2)視覚的に測定した。
(*):40℃で30日間貯蔵された粉末ベース塗料を、スペーシング(spacing)の程度および形成された適当な塊の粉砕の容易さの程度によって等級付けた:より小さい数字がよりよい等級に対応する。
【0104】
この報告に記載されている硬化性粉末ベース樹脂は、驚くべきことに、それ自体で固体であるだけでなく、JP7062064における文書に記載されているヒドロキシレートポリエステルおよび触媒と組み合わされ、ただし、含有するヒドロキシル基およびエポキシ環状脂肪族基は、200℃の温度においても、架橋せずゼラチン化もせず、この態様は本発明の化合物の合成において重要であり、これは、それにより合成段階が、例えば:ゲル化の危険性を伴わずに、220℃までの温度で数時間の、エポキシ化ヒドロキシレートポリエステルの真空蒸留のように行われうるためである。
【0105】
実際には、エポキシドAの調製において、エポキシドのゲル化(gelation)を伴わずに220℃の温度に達し、参照試験2においては、完全に悪い機械的特性が得られる。
【0106】
本特許によれば、エポキシドが、変更された唯一の成分である参照試験3と試験1との間の比較に示されるように、エポキシド1をエポキシドAで置換することで、機械的特性における最終的な改良が得られる。
【0107】
塗料の総合的な特性は、従来の塗料を用いることにより達成可能な特性に匹敵しうる、参照試験1および試験17を比較のこと。
【0108】
アミジン塩を、試験18に示されるような優れた機械的特性および充填安定性と組み合わせて用いることにより、好ましい低輝度値を得ることが可能である。
Claims (24)
- 以下の段階:
a)100℃および250℃の間の温度で、可能なエステル化触媒の存在下または非存在下で、10mg KOH/g以下の酸基含量、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水酸基含量が得られるまで、以下の混合物をエステル化することによって前駆ポリエステルを調製し:
i)下記式:
を有する、第一のカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または無水物、もしくはこれらの無水物の混合物;
ii)下記一般式
X−(OH)n、ただしXは直鎖もしくは分枝状アルキルC2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカニル(alkanyl)C2−C55、直鎖もしくは分枝状アルカンジイルC2−C55または環状脂肪族C3−C55または芳香族C6−C55ラジカルであり、nは2から4の整数である。
を有する、グリコール、またはグリコールの混合物;
iii)式
R−(C−OOH)nを有する第二の異なるカルボン酸、もしくはこれらの酸の混合物、または関連する無水物、もしくはこれらの無水物の混合物、
ただし、Rは直鎖または分枝状アルキルC1−C36、シクロアルカンC5−C36、シクロアルケンC5−C36または芳香族C8−C36であり、nは2から4の整数である;
およびこの際、i)とiii)との間のモル比は、100/0から5/95の間で変化し、ii)に含有されるヒドロキシル基当量の総数は、成分i)+iii)のカルボキシル基当量の総数に対して1.005から1.5の間にある;
b)前記前駆ポリエステルを、過酸化物化合物を用いてエポキシ化し、並びに
c)反応混合物を室温まで冷却し、220℃までの温度で樹脂を分離および乾燥させる。を含む、35℃以上のTg、190および3000の間のエポキシ当量、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水酸基価、800および15,000の間の、好ましくは1,000および10,000の間の数分子量を有する固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂の調製方法。 - ポリエステル化工程の完了段階は、前駆ポリエステルの調製段階a)およびエステル化段階b)の間で、大気圧での蒸留後にわずかな真空(0.05−0.5バール)を負荷することにより行われる、請求項1に記載の方法。
- ポリエステル化完了段階は、10mg KOH/g以下の酸価、15mg KOH/gおよび200mg KOH/gの間の水酸基価を得るまで、穏やかな真空下で蒸留することにより水分子を除去することからなる、請求項2に記載の方法。
- 段階c)において混合物を冷却後、樹脂を水溶液で洗浄し、得られた2つの相を従来技術に周知の技術を用いて分離し、真空下、220℃までの温度で溶媒を樹脂から蒸留し、最後に固体の樹脂を得る、請求項1または2に記載の方法。
- 前記第一のカルボン酸またはカルボン酸無水物は、テトラヒドロフタル酸、メチル−テトラヒドロフタル酸、ナディック酸、メチル−ナディック酸およびこれらの無水物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記グリコールは、2,2−ジメチル−1,3プロピレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,2プロパングリコール、ジエチレングリコールおよび1,6ヘキサチレングリコールからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- ポリヒドロキシアルコールは、1,1,1−トリメチロールプロパンアルコール、ペンタエリスリトールアルコール、グリセリンアルコールおよびトリヒドロキシエチルイソシアネートアルコールからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第二のカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、トリメリット酸およびこれらの無水物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- ポリエステルエポキシ化工程の段階b)は、段階c)の不飽和生成物を過酸化物化合物と反応させることにより行われる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記過酸化物化合物は、過酸化カルボン酸および過酸化水素からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
- 前記過酸化カルボン酸はモノ過フタル酸である、請求項9に記載の方法。
- 相転移触媒が添加される、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 段階b)のエポキシ化反応は、不活性溶媒中で行われる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記不活性溶媒は、アルキルエステル、ハロゲン化炭化水素、環状脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素およびアルコールからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
- 段階c)の反応混合物は、NaHCO3の水溶液を用いて中和される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法により得られるエポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂。
- エポキシ当量が250および2,000の間にある、請求項16に記載のエポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂。
- 数分子量が1,000および10,000の間にある、請求項16または17に記載のエポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂。
- a)請求項16〜18のいずれか1項に記載の固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂、およびb)該固体エポキシ環状脂肪族ヒドロキシレート樹脂と共架橋(co−cross−linking)できる成分および/または該樹脂の架橋触媒、を含有する、硬化性粉末ベース塗料の組成物。
- b)は:
i)35℃以上のTgまたは100℃以上の融点(MP)、並びに10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間の酸価(AN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、カルボン酸ポリエステル、
35℃以上のTgまたは100℃以上のMP、10mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、並びに175℃で500mPa.s以上のVxを有し、エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比は、1.8対1から0.6対1の間で変化する、アクリル酸カルボキシレート樹脂、
45℃以上のTgまたは100℃以上のMPを有し、200mg KOH/gおよび350mg KOH/gの間の部分的なANを有し、エポキシおよび無水物当量の間の比は、0.6対1から3対1の間で変化する、脂肪族、芳香族または環状脂肪族のポリ無水物またはポリカルボン酸;
からなる群から選択されるカルボキシレート重合体;
ii)エポキシ樹脂および光開始剤の間の比が20対1から99対1の間で変化する、トリアリル(aril)スルホニウム−ヘキサフルオロリン酸型の塩のカチオン光開始剤;
iii)エポキシ樹脂とジシアンジアミドファミリーとの間の比が20対1から99対1の間で変化する、ジシアンジアミド、アミジンまたはシクロアミジンおよび関連する塩(ジシアンジアミドファミリーと定義される);
iv)45℃以上のTgまたは100℃以上のMP、10mg KOH/gおよび300mg KOH/gの間の水酸基価(OHN)並びに200℃で1000mPa.s以上の粘度(Vx)を有し、エポキシ、無水物およびヒドロキシル当量の間の比は、3−0.6対1の間で変化する、ポリ無水物(上記された)およびヒドロキシレートポリエステルの混合物;
v)35℃以上のTgまたは90℃以上のMP、5mg KOH/gおよび100mg KOH/gの間のAN、3%および20%の間の架橋イソシアネート含量を有し、並びにカルボキシル、イソシアネートおよびエポキシ当量の間の比は、0.01−1対3の間で変化する、イソシアネート架橋カルボキシレートの混合物;
vi)カルボキシル重合体の混合物、並びに、β−ヒドロキシ−アルキルアミド、アラルダイトPT910(Ciba)、ニッサンMT239(Nissan)、グリシジル官能基を有するアクリル酸重合体、ビスフェノールAから得られたエポキシ樹脂からなる群から選択されるカルボキシレート樹脂と架橋しうる他の化合物の混合物;
vii)エポキシ当量およびカルボキシル当量の間の比が2対1から0.8対1の間で変化し、エポキシ樹脂およびジシアンジアミドファミリーの化合物の重量比が30対1から99対1の間で変化する、例えば:カルボキシレートポリエステル、アクリル酸カルボキシレート、ポリ無水物、およびベスタゴンB(登録商標)68(ポリカルボン酸および環状アミジンの塩)のようなアミジン塩のようなカルボキシレート樹脂の混合物、
から選択される、請求項19に記載の組成物。 - 結合剤としての請求項19または20に記載の組成物、および添加成分を含む、粉末ベース塗料。
- 請求項21に記載の塗料を用いて処理された支持体。
- 熱により、またはUV光もしくは電子光線のような電磁放射を用いることにより硬化しうる粉末ベース塗料を製造するための、請求項19または20に記載の組成物の使用。
- 木、ガラス、プラスチック、金属または紙を処理するための粉末ベース塗料を製造するための、請求項19または20に記載の組成物の使用。
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