JP2004527440A - 気化器用自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ - Google Patents
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Abstract
気化器(10)などの耐熱内張り槽用の自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ(42)は、圧縮性耐熱材で形成されたほぼ環状の絶縁ブランケット構造(66、68)を含む。相対的に非圧縮性の耐熱材で形成されたロープのコイル(62)が、耐熱ブランケット構造の外周近くに配置される。膨張ギャップ・アセンブリは、たとえば、ロープのコイルが、膨張ギャップで気化器の耐熱ライニングに形成された環状チャネル(30)と位置合わせされるように、気化器の膨張ギャップ内に配置される。膨張ギャップ・アセンブリの圧縮により、ロープのコイルが膨張ギャップの環状チャネル内に固定され、それによって、真空引込みを防ぐ。ロープのコイルは、好ましくは1本の耐熱ロープからの単一のコイルまたは複数のほぼ同心円のコイルで形成することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化器などの耐熱性内張り槽用の膨張ギャップ・アセンブリに関し、より詳細には、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第2809104号および第5484554号に示されたタイプの部分酸化気化器は、石炭ガス、合成ガス、還元ガス、および燃料ガスなどの水素と一酸化炭素の混合気体を生成するために、石炭、石油コークス、ガス、および石油を含む炭素燃料を処理する際に使用される。典型的な気化器の動作温度は、およそ1204°Cから1649°C(2200°Fから3000°F)の範囲が可能である。動作圧力は、10から200気圧の範囲が可能である。
【0003】
気化器のハウジングは、通常、内側が耐熱れんがまたは耐熱ライニングとも呼ばれる粘土質耐熱れんがなどの絶縁耐熱材の1つまたは複数の層で内張りされた、外部鋼板シェルまたは槽を含む。
【0004】
耐熱れんがが、周囲温度から気化器の動作温度まで熱せられると膨張することはよく知られている。
【0005】
気化器内の耐熱ライニングの熱膨張に関する対策が取られていないと、耐熱れんがと同じ割合で膨張しない気化器のシェルは、れんがが膨張するにつれて破断していく可能性がある。他の潜在的な熱膨張の問題は、気化器シェルの上方内部にある耐熱れんがのドームが弓形に曲がるかまたはたわみ、その結果、耐熱構造が崩壊することである。したがって、通常は、具体的には気化器の上方内部にある耐熱ライニングに、耐熱れんがの熱膨張を吸収するための膨張ギャップが与えられる。
【0006】
以前に参照された特許の気化器は、米国特許第4443230号および第4491456号に示されたような環状タイプのフィード・インジェクタで動作可能である。フィード・インジェクタは、通常、気化器上部の狭くなったネック開口部に配置され、ポンプ注入可能な炭素燃料のスラリを気化器に導入する働きをする。炭素燃料のスラリは、部分酸化のために酸素含有ガスと共に気化器内の反応室に向けて下方に送られる。
【0007】
フィード・インジェクタの設置を容易にするために、通常、気化器上部のネック開口部に、中間フランジとも呼ばれる環状フランジが提供される。この中間フランジが、フィード・インジェクタ用の取付け面を形成する。米国特許第5484559号に示されたフィード・インジェクタは、気化器上部をほぼ封鎖する配置構成で中間フランジ上に横たわる取付けフランジを含む。フィード・インジェクタのこうした取付け構成は、気化器内の加圧環境を維持するのに役立つ。
【0008】
フィード・インジェクタは、気化器上で動作位置にある場合、気化器の上部ネック開口部から下方に向かって中央位置に延在するため、フィード・インジェクタの本体部分と周囲の耐熱ライニングとの間に環状空間ができる。
【0009】
気化器シェルの上部開口部の下の、気化器上方内部にある耐熱れんがの上部表面より上で、耐熱ライニングに膨張ギャップを与えることが知られている。したがってこの膨張ギャップは、フィード・インジェクタを支持する中間フランジと、耐熱れんがの上部表面との間に画定される空間である。ただし、膨張ギャップによって気化器シェルの内部表面が露出するため、保護されていない状態のままであると、膨張ギャップ部分の気化器シェルが過熱してしまうことになる。
【0010】
気化器シェルの露出した内部表面を保護するため、膨張ギャップ内に、圧縮性の耐熱絶縁材で形成された耐熱膨張ギャップ・アセンブリが提供されることが知られている。膨張ギャップ・アセンブリは、非圧縮状態では通常、膨張ギャップよりも厚く、気化器上部ネック部分に中間フランジが取り付けられると、耐熱れんが上部表面に対して圧縮される。
【0011】
ただし、予備加熱手順および気化中は、フィード・インジェクタの本体を取り囲む環状空間では、真空状態が発生する。真空状態は、膨張ギャップから膨張ギャップ・アセンブリを下方の気化器の反応室内に引き出す、または引き込む傾向がある。膨張ギャップ・アセンブリに対する真空力の引込み効果は、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みとも呼ばれる。
【0012】
膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みの好ましくない結果は、気化器シェルの内部表面が膨張ギャップ部分で露出され、耐熱性の膨張ギャップ・アセンブリによる絶縁保護が施されていないと過熱破損を受けやすいことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって本発明の目的は、気化器の膨張ギャップからの真空引込みに耐える、自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のいくつかの目的は、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、気化器の膨張ギャップ内に固定可能な新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みに耐える周辺ふくらみ部分を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、圧縮性および相対的に非圧縮性の耐熱材で形成され、相対的に非圧縮性の耐熱材が膨張ギャップ・アセンブリの外周部に隣接して配置された、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材周囲に巻きつけられた圧縮性耐熱材を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材上に配置された圧縮性耐熱材を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、一体型パッケージを形成するために被覆で包まれた圧縮性耐熱材と相対的に非圧縮性の耐熱材とを含む自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、環状の複数のセクタで形成され相対的に非圧縮性の耐熱材のコイル上に折り畳まれた圧縮性耐熱材を有する自己固定式環状膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材のコイルに巻きつけられた1つの圧縮性耐熱絶縁構造を有する気化器用の自己固定式環状膨張ギャップ・アセンブリと、膨張ギャップ・アセンブリの気化器からの真空引込みを防ぐ新しい方法とを提供することであることに留意されたい。
【0015】
本発明の他の目的および特徴について、以下でその一部を明らかにし、一部を指摘する。
【0016】
本発明によれば、気化器用の自己固定式膨張ギャップ・アセンブリは、圧縮性耐熱材で形成されたほぼ環状の絶縁ブランケット構造と、絶縁ブランケットの外周部に隣接して配置された相対的に非圧縮性の耐熱ロープのコイルとを含む。
【0017】
膨張ギャップ・アセンブリは、膨張ギャップが環状周辺チャネルを含む気化器の環状膨張ギャップに配置される。したがって膨張ギャップ・アセンブリの耐熱ロープのコイルは、膨張ギャップの環状チャネル内に受入れ可能かつ固定可能である。
【0018】
この配置構成の下で、ロープのコイルおよび絶縁ブランケット構造は軸方向の圧縮力を受けることが可能であり、その結果、ロープのコイルおよび絶縁ブランケットの一部が膨張ギャップの環状チャネル内に押し込められ、それによって膨張ギャップ・アセンブリが環状チャネルに固定される。圧縮性耐熱ブランケット構造および相対的に非圧縮性の耐熱ロープを環状チャネル内に固定することにより、膨張ギャップ・アセンブリが気化器の膨張ギャップから引込まれるのを防ぐ。
【0019】
本発明のいくつかの実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、環の複数のセクタから構成される圧縮性の環状耐熱部分を含む。圧縮性の耐熱絶縁材のセクタは、耐熱ロープの1つのコイルに巻きつけられる。
【0020】
圧縮性の耐熱絶縁材は、2つの異なる絶縁材の積層品であってよい。1つの圧縮性層がセラミック耐熱ブランケットで形成され、もう1つの圧縮性層がセラミック紙またはセラミック布で形成できることが好ましい。
【0021】
本発明の一実施例では、セラミック紙または布の層が折畳み積層の内部層を構成するため、耐熱ロープと直に接触する。
【0022】
本発明の他の実施例では、セラミック紙またはセラミック布が折畳み積層の外部層材を構成する。したがって、セラミック耐熱ブランケットが耐熱ロープと直に接触する。本発明の他の実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、ユニットとして取付け可能な一体型パッケージを形成するためのステンレス鋼メッシュの環状被覆を含む。
【0023】
本発明のいくつかの実施例では、耐熱ロープのコイルが単一コイルに巻かれる。本発明の他の実施例では、所望に応じて耐熱ロープのコイルを2重コイルまたは3重コイルに巻くことができる。
【0024】
本発明の他の実施例では、圧縮性絶縁ブランケット構造は、ロープのコイル上に配置され、ユニットとして取付け可能な一体型パッケージを形成するために、セラミック布の内部環状被覆と、ステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュなどの高温合金の外部環状被覆とに巻き込まれた、耐熱材の単一の非折畳み層を含むことができる。
【0025】
本発明の他の実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、ロープのコイルに巻きつけられた1つの圧縮性耐熱層で形成することができる。この実施例は、所望であれば、セラミック布の内部環状被覆と、ステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュなどの高温合金の外部環状被覆で囲むこともできる。
【0026】
本発明のすべての実施例では、自己固定式膨張ギャップ・アセンブリは圧縮されると膨張ギャップよりも厚くなり、気化器の環状チャネルと位置合わせされる周辺ふくらみ部分を含む。周辺ふくらみ部分は、圧縮性耐熱ブランケット構造の周辺部および相対的に非圧縮性の耐熱ロープを含む。
【0027】
中間フランジは、気化器上に配置されると膨張ギャップを覆い、膨張ギャップ・アセンブリを圧縮する。したがって膨張ギャップ・アセンブリの周辺ふくらみ部分が膨張ギャップの環状チャネルに押し込められ、膨張ギャップ・アセンブリを正しい位置に固定する。膨張ギャップ・アセンブリを固定すると、気化器の作動中に真空引込みを被ることがない。
【0028】
さらに本発明は、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防ぐ方法も含む。この方法には、気化器上部にある気化器シェルの耐熱れんがライニングに環状溝を提供すること、および前述のような自己固定式膨張ギャップ・アセンブリを形成することも含まれる。さらにこの方法には、耐熱ロープのコイルが気化器の環状溝と位置合わせされるように膨張ギャップ・アセンブリを配置すること、および、膨張ギャップ・アセンブリの周辺ふくらみ部分を固定してロープのコイルを環状溝に含めるために、膨張ギャップ・アセンブリを圧縮することが含まれる。
【0029】
さらに本発明は、環のほぼ放射状のセクタの、膨張ギャップ・アセンブリの環状圧縮性ブランケット部分を形成することも含む。
【0030】
したがって本発明は以下に記載された構造および方法を含み、本発明の範囲は特許請求の範囲に示されるものである。
【0031】
対応する参照番号は、いくつかの図面のビューにわたって対応する部分を示すものである。
【実施例】
【0032】
図面、特に図1および6を参照すると、参照番号10により一般的な気化器が示されている。
【0033】
気化器10は、上部ネック部分14を有する外部鋼板槽またはシェル12を含む。気化器シェルの内部表面は、頂面20を備えた裏張り耐熱れんが18を含む耐熱ライニング16を有する。説明では裏張り耐熱れんが18と呼ぶが、裏張りは任意の好適な知られた注入可能なキャスタブル耐熱材でも構成可能である。耐熱ライニング16は、頂面24(図2)、加熱面26、および丸または斜めの角28を備える、隣接する加熱面れんが22の層も含む。
【0034】
裏張りれんが18の頂面20は、環状チャネル30を画定するために、加熱面れんが22の頂面24より下方にくぼんでいる。したがって、裏張りれんが表面20が環状チャネル30の床である。たとえばチャネル30は、加熱面れんが表面24から裏張りれんが表面20までを測定したおよそ25ミリメートルのくぼみ深さと、加熱面れんが22の背面29からシェル12の内部表面までを測定したおよそ75から160ミリメートルのくぼみ幅とを有することが可能である。
【0035】
図2に最も明確に示されるように、気化器10の動作中に耐熱ライニング16が加熱された場合に膨張できるように、裏張りれんが18の頂面20および加熱面れんが22の頂面24は、気化器ネック14の頂端32よりも下方にくぼんでいる。したがって気化器シェル12の内部表面部分34(図2)は、気化器ネック14の頂端32付近で露出している。
【0036】
フィード・インジェクタ38(図6)に取付け面を提供するために、気化器ネック14の頂端32上に環状中間フランジ36(図2)が配置される。中間フランジ36と裏張りれんが18の頂面20および加熱面れんが22の頂面24との間の空間が、膨張ギャップ40(図2)と呼ばれる。膨張ギャップ40は、裏張りれんが表面20から中間フランジ36までのおよそ75ミリメートルの高さと、加熱面れんが表面24から中間フランジ36までのおよそ50ミリメートルの高さとを有することができるが、これらの高さ寸法は気化器全体のサイズに応じて変化するものである。
【0037】
気化器10の露出した内部シェル部分34および中間フランジ36の下面部分37(図2)は、本発明の一実施例を組み込んだ自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ42によって、気化器内の温度条件および化学反応に直接さらされることがないように保護される。
【0038】
図4および5を参照すると、膨張ギャップ・アセンブリ42は環状形であり、知られた相対的に非圧縮性の耐熱ロープ62(図2および4)のフル・コイル周囲に巻きつけられた、折り畳まれた圧縮性耐熱絶縁構造からなる環のほぼ等しい8つのセクタ、44、46、48、50、52、54、56、および58を含む。ロープのコイル62は、ロープの両端がほぼ接するように円形に配置構成された長さのロープで形成される。
【0039】
図5を参照すると、セクタ44などの典型的なセクタが開かれた状態で示されており、外部圧縮性層66および内部圧縮性層68を含む。外部層66は、たとえば、英国チェシャー州のStaffil LtdによるStaffil(商標)ブランケットの名称で販売されているものなどの、高温定格であって好ましくはアルミナ含有量の高いセラミック・ファイバ材料などの、好ましくは1537.8°C(2800°F)を超える温度に耐えることができる、任意の高温定格圧縮性材料で形成することができる。外部層66は、たとえば非圧縮形体でおよそ25ミリメートル厚さであってよい。内部層68は、たとえば、Fiberfrax(登録商標)の名称でCarborundum Co.によって販売されているタイプの、高温定格のセラミック紙またはセラミック布などの、好ましくは1537.8°C(2800°F)を超える温度に耐えることができる、任意の高温定格圧縮性材料で形成することができる。内部層68は、たとえば非圧縮形体でおよそ7ミリメートル厚さであってよい。セラミック紙およびセラミック布は比較的薄い標準規格で市販されているため、所望の厚さの内部層68を形成するために、所望に応じて複数層のセラミック紙およびセラミック布を使用することができる。
【0040】
層66および68のサイズは膨張ギャップ40のサイズに依存するものであるが、以前膨張ギャップ40に与えられた寸法に適合するいくつかの寸法例には、ベース両端70と72の間が全長およそ365ミリメートルであり、側面ピーク74と対応する反対側の側面ピーク(図示せず)との間が全幅およそ290ミリメートルである、外部層66が含まれる。外部層66は、74などの両側の側面ピークを結ぶ架空線76に沿って折り畳まれ、下部折畳み部分78および上部折畳み部分80を形成する。
【0041】
「下部」および「上部」という用語は、図2に示されるような膨張ギャップ・アセンブリ42で下部および上部の折畳み部分78および80の位置付けを表すものである。外部層66のベース両端70および72は、およそ175ミリメートル幅であってよい。
【0042】
外部層66の下部折畳み部分78は、ベース端70から折畳み線76までの長さがおよそ196ミリメートルであってよい。外部層66の上部折畳み部分80は、ベース端72から折畳み線76までの長さがおよそ170ミリメートルであってよい。したがって、外部層66の下部折畳み部分78は、上部部分80よりも長い経路を横切るため、上部折畳み部分80よりも若干長い。図2に示されるように、下部部分78は環状チャネル30内部を通過するが、上部部分80は環状チャネル30の上を通過する。
【0043】
内部層68(図5)のいくつかの寸法例には、ベース両端86と88の間がおよそ320ミリメートルの全長と、両側の側面ピーク部分92と94の間がおよそ280ミリメートルの全幅が含まれる。内部層68は、両側の側面ピーク92と94を結ぶ架空線96に沿って折り畳まれ、下部折畳み部分98および上部折畳み部分100を形成する。ベース端86および88のそれぞれの幅は、およそ175ミリメートルであってよい。ベース端86から折畳み線96までの距離は、およそ175ミリメートルであってよい。ベース端88から折畳み線96までの距離は、およそ140ミリメートルであってよい。
【0044】
したがって、折畳み部分98が環状チャネル30の内部を横切るのに対して上部折畳み部分100は環状チャネル30の上を通過するため、内部層68の下部折畳み部分98は内部層68の上部折畳み部分100よりも若干長い。耐熱ロープ62は、チャネル30のくぼみ深さに対応して、断面直径がおよそ25ミリメートルであってよい。
【0045】
膨張ギャップ・アセンブリ42は、図2および3に示されるように、セクタ44〜58が頂面20および24上に位置付けられ、環状チャネル30内に配置された後、耐熱ロープ62のコイル周囲にセクタ44〜58をそれぞれ折り畳むことによって組み上げることができる。たとえばセクタ44は、図5に示された方法で、外部層66の頂部に内部層68を配置することによって組み上げられる。したがって内部層68の下部折畳み部分98および上部折畳み部分100は、対応する外部層66の下部折畳み部分78および上部部分80に対して横たわることになる。追加のセクタ46〜58は、セクタ44に関して以前に説明したものと同じ方法で組み上げられる。セクタ44〜58は、好ましくは頂面20および24上に配置され、セラミック・ロープ62が取り付けられる前に環状チャネル30内に配置される。
【0046】
セラミック・ロープ62は、折畳み線96に隣接する各セクタ44〜58の内部層68の下部折畳み部分98上に配置され、任意の好適な耐熱接着剤で内部層68に接着される。したがって図2に示されるように、各セクタ44〜58の内部層68の上部折畳み部分100および外部層66の上部折畳み部分80は、折り畳まれた上の層66および68の間にロープ62のコイルをサンドイッチする。
【0047】
記載のように、膨張ギャップ・アセンブリ42の組み上げは、気化器10で、現場で完了することができる。
【0048】
したがって膨張ギャップ・アセンブリ42は、周辺ふくらみ部分104とも呼ばれる、その外周部の軸方向ふくらみ104(図2)を含む。周辺ふくらみ部分104が原因で、折り畳まれて上になる圧縮性の内部層68と外部層66の間に相対的に非圧縮性の耐熱ロープ62がサンドイッチされることになり、その結果、内部層68および外部層66が膨張ギャップ・アセンブリ42の外周部分でふくらむことになる。
【0049】
膨張ギャップ・アセンブリ42は、気化器10に取り付けられると、外部層66の下部折畳み部分78が加熱面れんが22の頂面24に対して横たわる状態で、環状チャネル30内に配置された周辺ふくらみ部分104を有する。膨張ギャップ・アセンブリ42の内周端106(図1)は、加熱面れんが層22の加熱面26と位置合わせするようにトリムするか、または中間フランジ36およびフィード・インジェクタ38の取付けフランジ108を放射熱から遮蔽するのに役立つように、内周端106を、加熱面26よりもおよそ30から40ミリメートルだけ長く延在するようにトリムすることができる。
【0050】
図1および2に示されるように、膨張ギャップ・アセンブリ42が膨張ギャップ40内に配置されると、中間フランジ36は、任意の好適な知られた方法で、図1に示されるように気化器10の頂端部32に固定される。膨張ギャップ・アセンブリ40の周辺ふくらみ部分104の非圧縮時高さは、以前の寸法例に基づいておよそ100ミリメートルが可能であり、頂面20(環状チャネル30の床)と中間フランジ36との間の距離はおよそ75ミリメートルが可能である。中間フランジ36は膨張ギャップ・アセンブリ42を軸方向に圧縮し、周辺ふくらみ部分104が固定されたままになるように環状チャネル30内に押し込む。このようにして膨張ギャップ・アセンブリ42は、膨張ギャップ40内に固定される。
【0051】
中間フランジ36は、加熱面れんが22の頂面24に対してセクタ44〜58も圧縮する。中間フランジ36が取り付けられた後、フィード・インジェクタ38(図6)が好適な知られた方法で中間フランジ36上に配置され、固定される。
【0052】
気化器10が動作可能な場合、フィード・インジェクタ38は、ポンプ注入可能な炭素燃料のスラリ118(図6)を気化器の反応室120内に導入する。気化器10の始動動作中で、フィード・インジェクタが取り付けられる前に、予備加熱バーナ(図示せず)が予備加熱バーナと耐熱ライニング16との間の環状空間を介して大量の空気を吸引し、それによって環状空間内にベンチュリ効果を発生させ、その結果、膨張ギャップ・アセンブリ42に課される真空引込み力が生じる。
【0053】
フィード・インジェクタ38の動作中に同様のベンチュリ効果が発生し、その結果、フィード・インジェクタ38の本体部分124と耐熱ライニング16との間の環状空間122に真空引込み力が発生する。ただし、圧縮性のセクタ44〜58の間に相対的に非圧縮性のセラミック・ロープ62をサンドイッチするという組合せにより、膨張ギャップ・アセンブリ42の周辺ふくらみ部分104を環状チャネル30内に固定することが可能となり、これによって、気化器10の予備加熱中および気化器10の通常動作中の、膨張ギャップ・アセンブリ42の真空引込みが防止される。
【0054】
本発明の他の実施例では、図9に示されるように、圧縮性耐熱絶縁材の各セクタ44〜58のすべての外部層66が、圧縮性耐熱絶縁材の1片の外部層130で形成される。
【0055】
1片の外部層130は、逆方向の細長い側面132および134を含み、それぞれが等間隔の角くぼみ138および140によって中断される。角くぼみ138の頂点144は、角くぼみ140の頂点146の中間に位置付けられる。角くぼみ140の頂点146は、角くぼみ138の頂点144の中間に位置付けられる。
【0056】
さらに外部層130は、それぞれのピーク部分162および164で傾斜縁部156および158とそれぞれ交わる、逆方向の平行な端部150および152を含む。傾斜縁部156および158は、角くぼみ138の角度を累積的に等しくする角度を画定する。
【0057】
頂点144および146は、ピーク部分162と164を結ぶ架空折畳み線170に沿って置かれる。層130の側面132から線170までの部分は、層130の下部折畳み部分を表し、層130の線170から側面134までの部分は、層130の上部折畳み部分を表す。
【0058】
外部層130は、細長い側面132および134がほぼ重なり合うように、線170に沿って折り畳むことができる(図示せず)。次に、折り畳まれた層130を、重なり合う細長い側面132および134で画定される内周を有する環(図示せず)に形成することができる。環の外周は折畳み線170で画定される。
【0059】
層130のいくつかの寸法例には、およそ25ミリメートルの公称非圧縮時厚さ、およそ2320ミリメートルの端部150から端部152までの全長、およそ360ミリメートルの側面132から側面134までの幅が含まれる。側面132から線170までの距離はおよそ195ミリメートルが可能であり、線170から側面134までの距離はおよそ165ミリメートルが可能である。角くぼみ138はおよそ33°の角度を画定可能であり、角くぼみ140はおよそ38°の角度を画定可能である。傾斜縁部156および158は、それぞれおよそ16.5°の角度を画定可能である。
【0060】
端部150と最も近い頂点144との間の距離は、およそ290ミリメートルが可能である。
【0061】
図示されていないが、セクタ44〜58のすべての内部層68に対応する1片の内部層は、外部層130と同様の方法で形成することができる。1片の内部層(図示せず)および1片の外部層130は、図5のセクタ44について示されたものと同様の方法で、相互に配置される。次に層は、ロープ62と同様の、層130の全長にほぼ対応する長さを有する1本のセラミック・ロープ(図示せず)に巻きつけて折り畳まれる。
【0062】
次に層130を含む折り畳まれた上の層は環状に形成され(図示せず)、138および140などの反対側の端部が隣接し、132および134などの重なり合う細長い側面が環の内部円周を画定し、環の外部円周は折畳み線170で画定される。次に、層130などの1片の層を使用した結果として生じた膨張ギャップ・アセンブリが、膨張ギャップ・アセンブリ42に関して記載した方法と同様の方法で、気化器内に取り付けられる。
【0063】
膨張ギャップ・アセンブリの好ましい一実施例は、一般に、図7の参照番号180で示される。膨張ギャップ・アセンブリ180も、セクタ44〜58と幾何学的に同様の、環状の圧縮性耐熱絶縁材の8つのセクタで形成される。膨張ギャップ・アセンブリ180の各セクタは、およそ6ミリメートル厚さおよび外部層66とほぼ同じ全体寸法の、セラミック紙またはセラミック布の外部層184を含む。膨張ギャップ・アセンブリ180の各セクタは、外部層66と同じ材料で形成され、膨張ギャップ・アセンブリ42の内部層68とほぼ同じ全体サイズの内部層186も含む。
【0064】
外部層184のセラミック紙およびセラミック布は、たとえばFiberfrax(登録商標)の名称でCarborundum Co.によって販売されているタイプのものであってよい。セラミック紙およびセラミック布は比較的薄い標準規格で市販されているので、所望の厚さの外部層184を形成するために、所望に応じて複数層のセラミック紙およびセラミック布を使用することができる。
【0065】
耐熱ロープ62と同様であり耐熱ロープ62と同じ全体断面直径を持つ耐熱ロープ190のコイルが、膨張ギャップ・アセンブリ42に関して記載された方法と同様の方法で、折り畳まれた外部層184と内部層186との間にサンドイッチされる。ロープ190のコイルは、環状チャネル196の幅に応じてほぼ同心円の1重、2重、または3重のコイルに巻かれた、1本の連続するロープであることが好ましい。
【0066】
他のオプションとして、膨張ギャップ・アセンブリ180(図7)は、セラミック布層184の環状被覆184a(部分断面で図示)を形成し、こうした層を一緒に縫い合わせることによって、単一のパッケージに製造することができる。他のオプションは、セラミック布で被覆された構造体を、たとえばセラミック布の環状被覆184aにInconel(登録商標)ワイヤでさらに縫い付けることができるステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュ(部分断面で図示)などの高温合金の他の環状被覆192(図7)に入れることである。どんな被覆構造も、加熱面れんが22の加熱面26よりも長く延在しないことが好ましい。図7の部分的に示された環状被覆部分184aおよび192は単純な例示のために示したものにすぎず、加熱面26よりも長く延在するように示されている。高温合金被覆192は、たとえばMcMaster Carrによって販売されているタイプ316の標準グレードの4×4ステンレス鋼メッシュ(ワイヤ・クロス)または同等のInconel(登録商標)メッシュで形成することができる。
【0067】
高温合金被覆192を伴うまたは伴わない膨張ギャップ・アセンブリ180は、チャネル30とほぼ同じくぼみ深さおよび、加熱面れんが22の背面29から気化器シェル12の内部表面34までを測定したおよそ100から125ミリメートルの幅の、環状チャネル196を有する膨張ギャップ194内に配置される。
【0068】
膨張ギャップ・アセンブリの他の実施例は、一般に、図8の参照番号210で示される。膨張ギャップ・アセンブリ210は、膨張ギャップ・アセンブリ42の外部層66と同じ材料で形成された、環状圧縮性耐熱材の1つまたは複数の層216を含む。層216は、コイル62と同様であるが3つのほぼ同心円のコイルに巻かれた、耐熱ロープの連続するコイル220上に配置される。耐熱層216および耐熱ロープのコイル220はセラミック布で巻かれ、そのパッケージ全体がメッシュ192と同様の高温合金メッシュの被覆226で巻かれ、その結果、膨張ギャップ・アセンブリ210は単一の一体型パッケージ・ユニットとなる。所望であれば、合金メッシュなしのセラミック布メッシュを耐熱ロープ220に貼付することができる。
【0069】
図示されていないが、膨張ギャップ・アセンブリ210のパッケージ・ユニットの完全さを強化するために、高温合金ワイヤを使用して層216と被覆226を縫い合わせることができる。
【0070】
耐熱層216全体の非圧縮時厚さはおよそ75ミリメートルが可能であり、耐熱ロープ220の断面直径はおよそ25ミリメートルが可能である。
【0071】
膨張ギャップ・アセンブリ210は、環状チャネル30とほぼ同じ深さであり、加熱面れんが22の背面29から気化器シェル12の内部表面34までを測定したおよそ85ミリメートルの幅の環状チャネル232を有する、膨張ギャップ230内に配置される。
【0072】
前述の説明から明らかな本発明のいくつかの利点には、膨張ギャップ・アセンブリの保護位置からの真空引込みを防止する方法で、気化器の膨張ギャップ内に固定された膨張ギャップ・アセンブリが含まれる。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリが、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防止するために気化器の環状チャネル内に固定することのできる、相対的に非圧縮性のふくらみ部分を含むことである。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリの圧縮性耐熱絶縁材が、膨張ギャップ・アセンブリの現場での作成を容易にするために、ロープのコイルに巻きつけられた環の複数のセクタで構成可能なことである。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリが、後で使用するために在庫しておくことが可能な一体型パッケージ・ユニットを構成するために、環状被覆を使用して形成できることである。
【0073】
本発明の他の利点は、頂部に開口部を有し、これを通じるかまたはその付近を通じて高速の気体、液体、またはスラリを通過させる、任意の縦方向の耐熱内張り槽などの、気化器以外の構造に適用可能なことである。したがって本発明は、温度の変化によって異なる寸法を有する耐熱ライニングの空間において、過熱障害に対する安全保護を提供する。
【0074】
上記内容に鑑みて、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られることがわかるであろう。上記の構造および方法において、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更が実行可能であるため、上記に含まれるかまたは添付の図面に示されたすべての趣旨は、限定的な意味ではなく例示的な意味として解釈されるべきであることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】自己固定式膨張ギャップ・アセンブリの発明の一実施例を組み込んだ、気化器上部の簡略化された部分断面図である。
【図2】その拡大部分断面図である。
【図3】その簡略化された頂部斜視図である。
【図4】膨張ギャップ・アセンブリが部分的に広げられた状態で気化器から分解された、図3と同様の図である。
【図5】図3および4に示された膨張ギャップ・アセンブリの複数のセクタのうちの1つが広げられた状態の、簡略化された斜視図である。
【図6】フィード・インジェクタが中間フランジ上に取り付けられ、自己固定式膨張ギャップ・アセンブリが中間フランジと気化器上部との間に固定された、気化器の簡略化された断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す拡大部分断面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す拡大部分断面図である。
【図9】気化器用の自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ用の1つの絶縁ブランケット構造を示す簡略化された概略展開図である。
【0001】
本発明は、気化器などの耐熱性内張り槽用の膨張ギャップ・アセンブリに関し、より詳細には、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第2809104号および第5484554号に示されたタイプの部分酸化気化器は、石炭ガス、合成ガス、還元ガス、および燃料ガスなどの水素と一酸化炭素の混合気体を生成するために、石炭、石油コークス、ガス、および石油を含む炭素燃料を処理する際に使用される。典型的な気化器の動作温度は、およそ1204°Cから1649°C(2200°Fから3000°F)の範囲が可能である。動作圧力は、10から200気圧の範囲が可能である。
【0003】
気化器のハウジングは、通常、内側が耐熱れんがまたは耐熱ライニングとも呼ばれる粘土質耐熱れんがなどの絶縁耐熱材の1つまたは複数の層で内張りされた、外部鋼板シェルまたは槽を含む。
【0004】
耐熱れんがが、周囲温度から気化器の動作温度まで熱せられると膨張することはよく知られている。
【0005】
気化器内の耐熱ライニングの熱膨張に関する対策が取られていないと、耐熱れんがと同じ割合で膨張しない気化器のシェルは、れんがが膨張するにつれて破断していく可能性がある。他の潜在的な熱膨張の問題は、気化器シェルの上方内部にある耐熱れんがのドームが弓形に曲がるかまたはたわみ、その結果、耐熱構造が崩壊することである。したがって、通常は、具体的には気化器の上方内部にある耐熱ライニングに、耐熱れんがの熱膨張を吸収するための膨張ギャップが与えられる。
【0006】
以前に参照された特許の気化器は、米国特許第4443230号および第4491456号に示されたような環状タイプのフィード・インジェクタで動作可能である。フィード・インジェクタは、通常、気化器上部の狭くなったネック開口部に配置され、ポンプ注入可能な炭素燃料のスラリを気化器に導入する働きをする。炭素燃料のスラリは、部分酸化のために酸素含有ガスと共に気化器内の反応室に向けて下方に送られる。
【0007】
フィード・インジェクタの設置を容易にするために、通常、気化器上部のネック開口部に、中間フランジとも呼ばれる環状フランジが提供される。この中間フランジが、フィード・インジェクタ用の取付け面を形成する。米国特許第5484559号に示されたフィード・インジェクタは、気化器上部をほぼ封鎖する配置構成で中間フランジ上に横たわる取付けフランジを含む。フィード・インジェクタのこうした取付け構成は、気化器内の加圧環境を維持するのに役立つ。
【0008】
フィード・インジェクタは、気化器上で動作位置にある場合、気化器の上部ネック開口部から下方に向かって中央位置に延在するため、フィード・インジェクタの本体部分と周囲の耐熱ライニングとの間に環状空間ができる。
【0009】
気化器シェルの上部開口部の下の、気化器上方内部にある耐熱れんがの上部表面より上で、耐熱ライニングに膨張ギャップを与えることが知られている。したがってこの膨張ギャップは、フィード・インジェクタを支持する中間フランジと、耐熱れんがの上部表面との間に画定される空間である。ただし、膨張ギャップによって気化器シェルの内部表面が露出するため、保護されていない状態のままであると、膨張ギャップ部分の気化器シェルが過熱してしまうことになる。
【0010】
気化器シェルの露出した内部表面を保護するため、膨張ギャップ内に、圧縮性の耐熱絶縁材で形成された耐熱膨張ギャップ・アセンブリが提供されることが知られている。膨張ギャップ・アセンブリは、非圧縮状態では通常、膨張ギャップよりも厚く、気化器上部ネック部分に中間フランジが取り付けられると、耐熱れんが上部表面に対して圧縮される。
【0011】
ただし、予備加熱手順および気化中は、フィード・インジェクタの本体を取り囲む環状空間では、真空状態が発生する。真空状態は、膨張ギャップから膨張ギャップ・アセンブリを下方の気化器の反応室内に引き出す、または引き込む傾向がある。膨張ギャップ・アセンブリに対する真空力の引込み効果は、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みとも呼ばれる。
【0012】
膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みの好ましくない結果は、気化器シェルの内部表面が膨張ギャップ部分で露出され、耐熱性の膨張ギャップ・アセンブリによる絶縁保護が施されていないと過熱破損を受けやすいことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって本発明の目的は、気化器の膨張ギャップからの真空引込みに耐える、自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のいくつかの目的は、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、気化器の膨張ギャップ内に固定可能な新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みに耐える周辺ふくらみ部分を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、圧縮性および相対的に非圧縮性の耐熱材で形成され、相対的に非圧縮性の耐熱材が膨張ギャップ・アセンブリの外周部に隣接して配置された、気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材周囲に巻きつけられた圧縮性耐熱材を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材上に配置された圧縮性耐熱材を含む気化器用の新しい自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、一体型パッケージを形成するために被覆で包まれた圧縮性耐熱材と相対的に非圧縮性の耐熱材とを含む自己固定式膨張ギャップ・アセンブリと、環状の複数のセクタで形成され相対的に非圧縮性の耐熱材のコイル上に折り畳まれた圧縮性耐熱材を有する自己固定式環状膨張ギャップ・アセンブリと、相対的に非圧縮性の耐熱材のコイルに巻きつけられた1つの圧縮性耐熱絶縁構造を有する気化器用の自己固定式環状膨張ギャップ・アセンブリと、膨張ギャップ・アセンブリの気化器からの真空引込みを防ぐ新しい方法とを提供することであることに留意されたい。
【0015】
本発明の他の目的および特徴について、以下でその一部を明らかにし、一部を指摘する。
【0016】
本発明によれば、気化器用の自己固定式膨張ギャップ・アセンブリは、圧縮性耐熱材で形成されたほぼ環状の絶縁ブランケット構造と、絶縁ブランケットの外周部に隣接して配置された相対的に非圧縮性の耐熱ロープのコイルとを含む。
【0017】
膨張ギャップ・アセンブリは、膨張ギャップが環状周辺チャネルを含む気化器の環状膨張ギャップに配置される。したがって膨張ギャップ・アセンブリの耐熱ロープのコイルは、膨張ギャップの環状チャネル内に受入れ可能かつ固定可能である。
【0018】
この配置構成の下で、ロープのコイルおよび絶縁ブランケット構造は軸方向の圧縮力を受けることが可能であり、その結果、ロープのコイルおよび絶縁ブランケットの一部が膨張ギャップの環状チャネル内に押し込められ、それによって膨張ギャップ・アセンブリが環状チャネルに固定される。圧縮性耐熱ブランケット構造および相対的に非圧縮性の耐熱ロープを環状チャネル内に固定することにより、膨張ギャップ・アセンブリが気化器の膨張ギャップから引込まれるのを防ぐ。
【0019】
本発明のいくつかの実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、環の複数のセクタから構成される圧縮性の環状耐熱部分を含む。圧縮性の耐熱絶縁材のセクタは、耐熱ロープの1つのコイルに巻きつけられる。
【0020】
圧縮性の耐熱絶縁材は、2つの異なる絶縁材の積層品であってよい。1つの圧縮性層がセラミック耐熱ブランケットで形成され、もう1つの圧縮性層がセラミック紙またはセラミック布で形成できることが好ましい。
【0021】
本発明の一実施例では、セラミック紙または布の層が折畳み積層の内部層を構成するため、耐熱ロープと直に接触する。
【0022】
本発明の他の実施例では、セラミック紙またはセラミック布が折畳み積層の外部層材を構成する。したがって、セラミック耐熱ブランケットが耐熱ロープと直に接触する。本発明の他の実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、ユニットとして取付け可能な一体型パッケージを形成するためのステンレス鋼メッシュの環状被覆を含む。
【0023】
本発明のいくつかの実施例では、耐熱ロープのコイルが単一コイルに巻かれる。本発明の他の実施例では、所望に応じて耐熱ロープのコイルを2重コイルまたは3重コイルに巻くことができる。
【0024】
本発明の他の実施例では、圧縮性絶縁ブランケット構造は、ロープのコイル上に配置され、ユニットとして取付け可能な一体型パッケージを形成するために、セラミック布の内部環状被覆と、ステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュなどの高温合金の外部環状被覆とに巻き込まれた、耐熱材の単一の非折畳み層を含むことができる。
【0025】
本発明の他の実施例では、膨張ギャップ・アセンブリは、ロープのコイルに巻きつけられた1つの圧縮性耐熱層で形成することができる。この実施例は、所望であれば、セラミック布の内部環状被覆と、ステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュなどの高温合金の外部環状被覆で囲むこともできる。
【0026】
本発明のすべての実施例では、自己固定式膨張ギャップ・アセンブリは圧縮されると膨張ギャップよりも厚くなり、気化器の環状チャネルと位置合わせされる周辺ふくらみ部分を含む。周辺ふくらみ部分は、圧縮性耐熱ブランケット構造の周辺部および相対的に非圧縮性の耐熱ロープを含む。
【0027】
中間フランジは、気化器上に配置されると膨張ギャップを覆い、膨張ギャップ・アセンブリを圧縮する。したがって膨張ギャップ・アセンブリの周辺ふくらみ部分が膨張ギャップの環状チャネルに押し込められ、膨張ギャップ・アセンブリを正しい位置に固定する。膨張ギャップ・アセンブリを固定すると、気化器の作動中に真空引込みを被ることがない。
【0028】
さらに本発明は、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防ぐ方法も含む。この方法には、気化器上部にある気化器シェルの耐熱れんがライニングに環状溝を提供すること、および前述のような自己固定式膨張ギャップ・アセンブリを形成することも含まれる。さらにこの方法には、耐熱ロープのコイルが気化器の環状溝と位置合わせされるように膨張ギャップ・アセンブリを配置すること、および、膨張ギャップ・アセンブリの周辺ふくらみ部分を固定してロープのコイルを環状溝に含めるために、膨張ギャップ・アセンブリを圧縮することが含まれる。
【0029】
さらに本発明は、環のほぼ放射状のセクタの、膨張ギャップ・アセンブリの環状圧縮性ブランケット部分を形成することも含む。
【0030】
したがって本発明は以下に記載された構造および方法を含み、本発明の範囲は特許請求の範囲に示されるものである。
【0031】
対応する参照番号は、いくつかの図面のビューにわたって対応する部分を示すものである。
【実施例】
【0032】
図面、特に図1および6を参照すると、参照番号10により一般的な気化器が示されている。
【0033】
気化器10は、上部ネック部分14を有する外部鋼板槽またはシェル12を含む。気化器シェルの内部表面は、頂面20を備えた裏張り耐熱れんが18を含む耐熱ライニング16を有する。説明では裏張り耐熱れんが18と呼ぶが、裏張りは任意の好適な知られた注入可能なキャスタブル耐熱材でも構成可能である。耐熱ライニング16は、頂面24(図2)、加熱面26、および丸または斜めの角28を備える、隣接する加熱面れんが22の層も含む。
【0034】
裏張りれんが18の頂面20は、環状チャネル30を画定するために、加熱面れんが22の頂面24より下方にくぼんでいる。したがって、裏張りれんが表面20が環状チャネル30の床である。たとえばチャネル30は、加熱面れんが表面24から裏張りれんが表面20までを測定したおよそ25ミリメートルのくぼみ深さと、加熱面れんが22の背面29からシェル12の内部表面までを測定したおよそ75から160ミリメートルのくぼみ幅とを有することが可能である。
【0035】
図2に最も明確に示されるように、気化器10の動作中に耐熱ライニング16が加熱された場合に膨張できるように、裏張りれんが18の頂面20および加熱面れんが22の頂面24は、気化器ネック14の頂端32よりも下方にくぼんでいる。したがって気化器シェル12の内部表面部分34(図2)は、気化器ネック14の頂端32付近で露出している。
【0036】
フィード・インジェクタ38(図6)に取付け面を提供するために、気化器ネック14の頂端32上に環状中間フランジ36(図2)が配置される。中間フランジ36と裏張りれんが18の頂面20および加熱面れんが22の頂面24との間の空間が、膨張ギャップ40(図2)と呼ばれる。膨張ギャップ40は、裏張りれんが表面20から中間フランジ36までのおよそ75ミリメートルの高さと、加熱面れんが表面24から中間フランジ36までのおよそ50ミリメートルの高さとを有することができるが、これらの高さ寸法は気化器全体のサイズに応じて変化するものである。
【0037】
気化器10の露出した内部シェル部分34および中間フランジ36の下面部分37(図2)は、本発明の一実施例を組み込んだ自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ42によって、気化器内の温度条件および化学反応に直接さらされることがないように保護される。
【0038】
図4および5を参照すると、膨張ギャップ・アセンブリ42は環状形であり、知られた相対的に非圧縮性の耐熱ロープ62(図2および4)のフル・コイル周囲に巻きつけられた、折り畳まれた圧縮性耐熱絶縁構造からなる環のほぼ等しい8つのセクタ、44、46、48、50、52、54、56、および58を含む。ロープのコイル62は、ロープの両端がほぼ接するように円形に配置構成された長さのロープで形成される。
【0039】
図5を参照すると、セクタ44などの典型的なセクタが開かれた状態で示されており、外部圧縮性層66および内部圧縮性層68を含む。外部層66は、たとえば、英国チェシャー州のStaffil LtdによるStaffil(商標)ブランケットの名称で販売されているものなどの、高温定格であって好ましくはアルミナ含有量の高いセラミック・ファイバ材料などの、好ましくは1537.8°C(2800°F)を超える温度に耐えることができる、任意の高温定格圧縮性材料で形成することができる。外部層66は、たとえば非圧縮形体でおよそ25ミリメートル厚さであってよい。内部層68は、たとえば、Fiberfrax(登録商標)の名称でCarborundum Co.によって販売されているタイプの、高温定格のセラミック紙またはセラミック布などの、好ましくは1537.8°C(2800°F)を超える温度に耐えることができる、任意の高温定格圧縮性材料で形成することができる。内部層68は、たとえば非圧縮形体でおよそ7ミリメートル厚さであってよい。セラミック紙およびセラミック布は比較的薄い標準規格で市販されているため、所望の厚さの内部層68を形成するために、所望に応じて複数層のセラミック紙およびセラミック布を使用することができる。
【0040】
層66および68のサイズは膨張ギャップ40のサイズに依存するものであるが、以前膨張ギャップ40に与えられた寸法に適合するいくつかの寸法例には、ベース両端70と72の間が全長およそ365ミリメートルであり、側面ピーク74と対応する反対側の側面ピーク(図示せず)との間が全幅およそ290ミリメートルである、外部層66が含まれる。外部層66は、74などの両側の側面ピークを結ぶ架空線76に沿って折り畳まれ、下部折畳み部分78および上部折畳み部分80を形成する。
【0041】
「下部」および「上部」という用語は、図2に示されるような膨張ギャップ・アセンブリ42で下部および上部の折畳み部分78および80の位置付けを表すものである。外部層66のベース両端70および72は、およそ175ミリメートル幅であってよい。
【0042】
外部層66の下部折畳み部分78は、ベース端70から折畳み線76までの長さがおよそ196ミリメートルであってよい。外部層66の上部折畳み部分80は、ベース端72から折畳み線76までの長さがおよそ170ミリメートルであってよい。したがって、外部層66の下部折畳み部分78は、上部部分80よりも長い経路を横切るため、上部折畳み部分80よりも若干長い。図2に示されるように、下部部分78は環状チャネル30内部を通過するが、上部部分80は環状チャネル30の上を通過する。
【0043】
内部層68(図5)のいくつかの寸法例には、ベース両端86と88の間がおよそ320ミリメートルの全長と、両側の側面ピーク部分92と94の間がおよそ280ミリメートルの全幅が含まれる。内部層68は、両側の側面ピーク92と94を結ぶ架空線96に沿って折り畳まれ、下部折畳み部分98および上部折畳み部分100を形成する。ベース端86および88のそれぞれの幅は、およそ175ミリメートルであってよい。ベース端86から折畳み線96までの距離は、およそ175ミリメートルであってよい。ベース端88から折畳み線96までの距離は、およそ140ミリメートルであってよい。
【0044】
したがって、折畳み部分98が環状チャネル30の内部を横切るのに対して上部折畳み部分100は環状チャネル30の上を通過するため、内部層68の下部折畳み部分98は内部層68の上部折畳み部分100よりも若干長い。耐熱ロープ62は、チャネル30のくぼみ深さに対応して、断面直径がおよそ25ミリメートルであってよい。
【0045】
膨張ギャップ・アセンブリ42は、図2および3に示されるように、セクタ44〜58が頂面20および24上に位置付けられ、環状チャネル30内に配置された後、耐熱ロープ62のコイル周囲にセクタ44〜58をそれぞれ折り畳むことによって組み上げることができる。たとえばセクタ44は、図5に示された方法で、外部層66の頂部に内部層68を配置することによって組み上げられる。したがって内部層68の下部折畳み部分98および上部折畳み部分100は、対応する外部層66の下部折畳み部分78および上部部分80に対して横たわることになる。追加のセクタ46〜58は、セクタ44に関して以前に説明したものと同じ方法で組み上げられる。セクタ44〜58は、好ましくは頂面20および24上に配置され、セラミック・ロープ62が取り付けられる前に環状チャネル30内に配置される。
【0046】
セラミック・ロープ62は、折畳み線96に隣接する各セクタ44〜58の内部層68の下部折畳み部分98上に配置され、任意の好適な耐熱接着剤で内部層68に接着される。したがって図2に示されるように、各セクタ44〜58の内部層68の上部折畳み部分100および外部層66の上部折畳み部分80は、折り畳まれた上の層66および68の間にロープ62のコイルをサンドイッチする。
【0047】
記載のように、膨張ギャップ・アセンブリ42の組み上げは、気化器10で、現場で完了することができる。
【0048】
したがって膨張ギャップ・アセンブリ42は、周辺ふくらみ部分104とも呼ばれる、その外周部の軸方向ふくらみ104(図2)を含む。周辺ふくらみ部分104が原因で、折り畳まれて上になる圧縮性の内部層68と外部層66の間に相対的に非圧縮性の耐熱ロープ62がサンドイッチされることになり、その結果、内部層68および外部層66が膨張ギャップ・アセンブリ42の外周部分でふくらむことになる。
【0049】
膨張ギャップ・アセンブリ42は、気化器10に取り付けられると、外部層66の下部折畳み部分78が加熱面れんが22の頂面24に対して横たわる状態で、環状チャネル30内に配置された周辺ふくらみ部分104を有する。膨張ギャップ・アセンブリ42の内周端106(図1)は、加熱面れんが層22の加熱面26と位置合わせするようにトリムするか、または中間フランジ36およびフィード・インジェクタ38の取付けフランジ108を放射熱から遮蔽するのに役立つように、内周端106を、加熱面26よりもおよそ30から40ミリメートルだけ長く延在するようにトリムすることができる。
【0050】
図1および2に示されるように、膨張ギャップ・アセンブリ42が膨張ギャップ40内に配置されると、中間フランジ36は、任意の好適な知られた方法で、図1に示されるように気化器10の頂端部32に固定される。膨張ギャップ・アセンブリ40の周辺ふくらみ部分104の非圧縮時高さは、以前の寸法例に基づいておよそ100ミリメートルが可能であり、頂面20(環状チャネル30の床)と中間フランジ36との間の距離はおよそ75ミリメートルが可能である。中間フランジ36は膨張ギャップ・アセンブリ42を軸方向に圧縮し、周辺ふくらみ部分104が固定されたままになるように環状チャネル30内に押し込む。このようにして膨張ギャップ・アセンブリ42は、膨張ギャップ40内に固定される。
【0051】
中間フランジ36は、加熱面れんが22の頂面24に対してセクタ44〜58も圧縮する。中間フランジ36が取り付けられた後、フィード・インジェクタ38(図6)が好適な知られた方法で中間フランジ36上に配置され、固定される。
【0052】
気化器10が動作可能な場合、フィード・インジェクタ38は、ポンプ注入可能な炭素燃料のスラリ118(図6)を気化器の反応室120内に導入する。気化器10の始動動作中で、フィード・インジェクタが取り付けられる前に、予備加熱バーナ(図示せず)が予備加熱バーナと耐熱ライニング16との間の環状空間を介して大量の空気を吸引し、それによって環状空間内にベンチュリ効果を発生させ、その結果、膨張ギャップ・アセンブリ42に課される真空引込み力が生じる。
【0053】
フィード・インジェクタ38の動作中に同様のベンチュリ効果が発生し、その結果、フィード・インジェクタ38の本体部分124と耐熱ライニング16との間の環状空間122に真空引込み力が発生する。ただし、圧縮性のセクタ44〜58の間に相対的に非圧縮性のセラミック・ロープ62をサンドイッチするという組合せにより、膨張ギャップ・アセンブリ42の周辺ふくらみ部分104を環状チャネル30内に固定することが可能となり、これによって、気化器10の予備加熱中および気化器10の通常動作中の、膨張ギャップ・アセンブリ42の真空引込みが防止される。
【0054】
本発明の他の実施例では、図9に示されるように、圧縮性耐熱絶縁材の各セクタ44〜58のすべての外部層66が、圧縮性耐熱絶縁材の1片の外部層130で形成される。
【0055】
1片の外部層130は、逆方向の細長い側面132および134を含み、それぞれが等間隔の角くぼみ138および140によって中断される。角くぼみ138の頂点144は、角くぼみ140の頂点146の中間に位置付けられる。角くぼみ140の頂点146は、角くぼみ138の頂点144の中間に位置付けられる。
【0056】
さらに外部層130は、それぞれのピーク部分162および164で傾斜縁部156および158とそれぞれ交わる、逆方向の平行な端部150および152を含む。傾斜縁部156および158は、角くぼみ138の角度を累積的に等しくする角度を画定する。
【0057】
頂点144および146は、ピーク部分162と164を結ぶ架空折畳み線170に沿って置かれる。層130の側面132から線170までの部分は、層130の下部折畳み部分を表し、層130の線170から側面134までの部分は、層130の上部折畳み部分を表す。
【0058】
外部層130は、細長い側面132および134がほぼ重なり合うように、線170に沿って折り畳むことができる(図示せず)。次に、折り畳まれた層130を、重なり合う細長い側面132および134で画定される内周を有する環(図示せず)に形成することができる。環の外周は折畳み線170で画定される。
【0059】
層130のいくつかの寸法例には、およそ25ミリメートルの公称非圧縮時厚さ、およそ2320ミリメートルの端部150から端部152までの全長、およそ360ミリメートルの側面132から側面134までの幅が含まれる。側面132から線170までの距離はおよそ195ミリメートルが可能であり、線170から側面134までの距離はおよそ165ミリメートルが可能である。角くぼみ138はおよそ33°の角度を画定可能であり、角くぼみ140はおよそ38°の角度を画定可能である。傾斜縁部156および158は、それぞれおよそ16.5°の角度を画定可能である。
【0060】
端部150と最も近い頂点144との間の距離は、およそ290ミリメートルが可能である。
【0061】
図示されていないが、セクタ44〜58のすべての内部層68に対応する1片の内部層は、外部層130と同様の方法で形成することができる。1片の内部層(図示せず)および1片の外部層130は、図5のセクタ44について示されたものと同様の方法で、相互に配置される。次に層は、ロープ62と同様の、層130の全長にほぼ対応する長さを有する1本のセラミック・ロープ(図示せず)に巻きつけて折り畳まれる。
【0062】
次に層130を含む折り畳まれた上の層は環状に形成され(図示せず)、138および140などの反対側の端部が隣接し、132および134などの重なり合う細長い側面が環の内部円周を画定し、環の外部円周は折畳み線170で画定される。次に、層130などの1片の層を使用した結果として生じた膨張ギャップ・アセンブリが、膨張ギャップ・アセンブリ42に関して記載した方法と同様の方法で、気化器内に取り付けられる。
【0063】
膨張ギャップ・アセンブリの好ましい一実施例は、一般に、図7の参照番号180で示される。膨張ギャップ・アセンブリ180も、セクタ44〜58と幾何学的に同様の、環状の圧縮性耐熱絶縁材の8つのセクタで形成される。膨張ギャップ・アセンブリ180の各セクタは、およそ6ミリメートル厚さおよび外部層66とほぼ同じ全体寸法の、セラミック紙またはセラミック布の外部層184を含む。膨張ギャップ・アセンブリ180の各セクタは、外部層66と同じ材料で形成され、膨張ギャップ・アセンブリ42の内部層68とほぼ同じ全体サイズの内部層186も含む。
【0064】
外部層184のセラミック紙およびセラミック布は、たとえばFiberfrax(登録商標)の名称でCarborundum Co.によって販売されているタイプのものであってよい。セラミック紙およびセラミック布は比較的薄い標準規格で市販されているので、所望の厚さの外部層184を形成するために、所望に応じて複数層のセラミック紙およびセラミック布を使用することができる。
【0065】
耐熱ロープ62と同様であり耐熱ロープ62と同じ全体断面直径を持つ耐熱ロープ190のコイルが、膨張ギャップ・アセンブリ42に関して記載された方法と同様の方法で、折り畳まれた外部層184と内部層186との間にサンドイッチされる。ロープ190のコイルは、環状チャネル196の幅に応じてほぼ同心円の1重、2重、または3重のコイルに巻かれた、1本の連続するロープであることが好ましい。
【0066】
他のオプションとして、膨張ギャップ・アセンブリ180(図7)は、セラミック布層184の環状被覆184a(部分断面で図示)を形成し、こうした層を一緒に縫い合わせることによって、単一のパッケージに製造することができる。他のオプションは、セラミック布で被覆された構造体を、たとえばセラミック布の環状被覆184aにInconel(登録商標)ワイヤでさらに縫い付けることができるステンレス鋼メッシュまたはInconel(登録商標)メッシュ(部分断面で図示)などの高温合金の他の環状被覆192(図7)に入れることである。どんな被覆構造も、加熱面れんが22の加熱面26よりも長く延在しないことが好ましい。図7の部分的に示された環状被覆部分184aおよび192は単純な例示のために示したものにすぎず、加熱面26よりも長く延在するように示されている。高温合金被覆192は、たとえばMcMaster Carrによって販売されているタイプ316の標準グレードの4×4ステンレス鋼メッシュ(ワイヤ・クロス)または同等のInconel(登録商標)メッシュで形成することができる。
【0067】
高温合金被覆192を伴うまたは伴わない膨張ギャップ・アセンブリ180は、チャネル30とほぼ同じくぼみ深さおよび、加熱面れんが22の背面29から気化器シェル12の内部表面34までを測定したおよそ100から125ミリメートルの幅の、環状チャネル196を有する膨張ギャップ194内に配置される。
【0068】
膨張ギャップ・アセンブリの他の実施例は、一般に、図8の参照番号210で示される。膨張ギャップ・アセンブリ210は、膨張ギャップ・アセンブリ42の外部層66と同じ材料で形成された、環状圧縮性耐熱材の1つまたは複数の層216を含む。層216は、コイル62と同様であるが3つのほぼ同心円のコイルに巻かれた、耐熱ロープの連続するコイル220上に配置される。耐熱層216および耐熱ロープのコイル220はセラミック布で巻かれ、そのパッケージ全体がメッシュ192と同様の高温合金メッシュの被覆226で巻かれ、その結果、膨張ギャップ・アセンブリ210は単一の一体型パッケージ・ユニットとなる。所望であれば、合金メッシュなしのセラミック布メッシュを耐熱ロープ220に貼付することができる。
【0069】
図示されていないが、膨張ギャップ・アセンブリ210のパッケージ・ユニットの完全さを強化するために、高温合金ワイヤを使用して層216と被覆226を縫い合わせることができる。
【0070】
耐熱層216全体の非圧縮時厚さはおよそ75ミリメートルが可能であり、耐熱ロープ220の断面直径はおよそ25ミリメートルが可能である。
【0071】
膨張ギャップ・アセンブリ210は、環状チャネル30とほぼ同じ深さであり、加熱面れんが22の背面29から気化器シェル12の内部表面34までを測定したおよそ85ミリメートルの幅の環状チャネル232を有する、膨張ギャップ230内に配置される。
【0072】
前述の説明から明らかな本発明のいくつかの利点には、膨張ギャップ・アセンブリの保護位置からの真空引込みを防止する方法で、気化器の膨張ギャップ内に固定された膨張ギャップ・アセンブリが含まれる。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリが、膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防止するために気化器の環状チャネル内に固定することのできる、相対的に非圧縮性のふくらみ部分を含むことである。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリの圧縮性耐熱絶縁材が、膨張ギャップ・アセンブリの現場での作成を容易にするために、ロープのコイルに巻きつけられた環の複数のセクタで構成可能なことである。他の利点は、膨張ギャップ・アセンブリが、後で使用するために在庫しておくことが可能な一体型パッケージ・ユニットを構成するために、環状被覆を使用して形成できることである。
【0073】
本発明の他の利点は、頂部に開口部を有し、これを通じるかまたはその付近を通じて高速の気体、液体、またはスラリを通過させる、任意の縦方向の耐熱内張り槽などの、気化器以外の構造に適用可能なことである。したがって本発明は、温度の変化によって異なる寸法を有する耐熱ライニングの空間において、過熱障害に対する安全保護を提供する。
【0074】
上記内容に鑑みて、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られることがわかるであろう。上記の構造および方法において、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更が実行可能であるため、上記に含まれるかまたは添付の図面に示されたすべての趣旨は、限定的な意味ではなく例示的な意味として解釈されるべきであることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】自己固定式膨張ギャップ・アセンブリの発明の一実施例を組み込んだ、気化器上部の簡略化された部分断面図である。
【図2】その拡大部分断面図である。
【図3】その簡略化された頂部斜視図である。
【図4】膨張ギャップ・アセンブリが部分的に広げられた状態で気化器から分解された、図3と同様の図である。
【図5】図3および4に示された膨張ギャップ・アセンブリの複数のセクタのうちの1つが広げられた状態の、簡略化された斜視図である。
【図6】フィード・インジェクタが中間フランジ上に取り付けられ、自己固定式膨張ギャップ・アセンブリが中間フランジと気化器上部との間に固定された、気化器の簡略化された断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す拡大部分断面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す拡大部分断面図である。
【図9】気化器用の自己固定式膨張ギャップ・アセンブリ用の1つの絶縁ブランケット構造を示す簡略化された概略展開図である。
Claims (21)
- 自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリであって、
a)圧縮性耐熱材で形成されたほぼ環状の絶縁構造を含み、前記環状の絶縁構造が内周と、外周と、絶縁構造が非圧縮状態のときの第1の所定の軸方向厚さと、絶縁構造が軸方向に所定量圧縮されたときの第2の軸方向減少厚さとを有するものであり、
b)さらに前記膨張ギャップ・アセンブリが、ロープのコイルが環状絶縁構造の外周内部となるように環状絶縁構造の外周近くに配置された、相対的に非圧縮性の耐熱材で形成されたロープのコイルを含むものであって、これにより、環状絶縁構造およびロープのコイルを環状チャネル内に固定するために、前記ロープのコイルが前記環状絶縁構造と共に膨張ギャップの環状チャネル内に向けて軸方向に入れられるように、前記ロープのコイルおよび前記環状絶縁構造が軸方向の力を受けることが可能であり、それによって膨張ギャップからの膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防ぐ、膨張ギャップ・アセンブリ。 - 前記環状絶縁構造が圧縮性耐熱材の複数の層を含む、請求項1に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 前記環状絶縁構造が、外部サンドイッチ層と、外部サンドイッチ層の間に配置された内部サンドイッチ層とを含み、前記外部サンドイッチ層がセラミック紙およびセラミック布からなるグループから選択される、請求項2に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 一体型パッケージを形成するために、ほぼ環状の絶縁構造周囲に高温合金メッシュのほぼ環状の被覆を含む、請求項3に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 外部サンドイッチ層および内部サンドイッチ層がそれぞれ環状絶縁構造の外周に形成された円周折畳み部分を有し、ロープのコイルが前記環状絶縁構造の内部サンドイッチ層と外部サンドイッチ層の間にサンドイッチされるように、ロープのコイルが内部サンドイッチ層の周辺折畳み部分内に配置される、請求項3に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 環状絶縁構造が、ほぼ等しい角度の環の複数のほぼ放射状のセクタからなり、前記セクタがそれぞれロープのコイルのそれぞれの部分を巻き込んで折り畳まれる、請求項1に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 環状絶縁構造が8つの前記ほぼ放射状のセクタからなる、請求項6に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 前記セクタそれぞれの絶縁構造が、ロープのコイルの一部を巻き込んで折り畳まれた圧縮性耐熱材の内部層と、内部層およびロープの一部を囲む外部層とを含む、請求項6に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 外部層がセラミック紙およびセラミック布からなるグループから選択される、請求項8に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 一体型パッケージを形成するために、ほぼ環状の絶縁構造周囲にステンレス鋼メッシュのほぼ環状の被覆を含む、請求項9に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 前記ロープのコイルが複数のほぼ同心円のコイルを含む、請求項1に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 内部層がセラミック紙材またはセラミック布材で形成され、外部層がセラミック・ファイバ・マット材で形成される、請求項8に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリであって、
a)圧縮性耐熱材で形成されたほぼ環状の絶縁構造を含み、前記環状の絶縁構造が内周と、外周と、絶縁構造が非圧縮状態のときの第1の所定の軸方向厚さと、絶縁構造が軸方向に所定量圧縮されたときの第2の軸方向減少厚さとを有するものであり、
b)さらに前記膨張ギャップ・アセンブリが、ロープのコイルが環状絶縁構造の外周内部となるように環状絶縁構造の外周近くに配置された、相対的に非圧縮性の耐熱材で形成されたロープのコイルを含むものであって、これにより、環状絶縁構造およびロープのコイルを環状チャネル内に固定するために、前記ロープのコイルが前記環状絶縁構造と共に膨張ギャップの環状チャネル内に向けて軸方向に入れられるように、前記ロープのコイルおよび前記環状絶縁構造が軸方向の力を受けることが可能であり、それによって膨張ギャップからの膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防ぎ、
c)前記環状絶縁構造が、ほぼ等しい角度の環の複数のほぼ放射状のセクタからなり、前記セクタがそれぞれロープのコイルのそれぞれの部分を巻き込んで折り畳まれ、
d)前記セクタそれぞれの絶縁構造が、ロープのコイルの一部を巻き込んで折り畳まれた圧縮性耐熱ブランケット材の内部層と、内部層およびロープの一部を囲む外部層とを含み、前記外部層が圧縮性セラミック紙および圧縮性セラミック布からなるグループから選択される、膨張ギャップ・アセンブリ。 - 外部層が、内部層周囲に環状被覆を形成するために互いに縫い合わされたセラミック布である、請求項13に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- セラミック布の環状被覆周囲に高温合金メッシュのほぼ環状の被覆を含む、請求項14に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 前記ロープのコイルが複数のほぼ同心円のコイルを含む、請求項13に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 環状絶縁構造が8つの前記ほぼ放射状のセクタからなる、請求項13に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
- 自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリであって、
a)ほぼ環状の絶縁構造を含み、
b)前記環状絶縁構造が、内周および外周を備えた圧縮性耐熱材で形成され、環状絶縁構造が非圧縮状態のときの第1の所定の軸方向厚さと、環状絶縁構造が軸方向に圧縮されたときの第2の軸方向減少厚さとを有するものであり、
c)さらに前記膨張ギャップ・アセンブリが、ロープのコイルが環状絶縁構造の外周内部となるように環状絶縁構造の外周近くに配置された、相対的に非圧縮性の耐熱材で形成されたロープのコイルを含むものであって、絶縁ブランケットが軸方向に圧縮されたときに、前記ロープのコイルが環状絶縁構造に軸方向の周辺ふくらみを提供する断面直径を有するものであって、
d)前記環状絶縁構造が、ロープのコイルの一部を巻き込んで折り畳まれた圧縮性耐熱ブランケット材の内部層と、内部層を巻き込んで折り畳まれたセラミック布の外部層とを含む、膨張ギャップ・アセンブリ。 - 膨張ギャップからの膨張ギャップ・アセンブリの真空引込みを防止する方法であって、
a)環状膨張ギャップを、耐熱張りされる槽上部の耐熱れんがライニングに形成すること、および耐熱れんがライニングの頂面部分に環状チャネルを形成すること、
b)環状膨張ギャップのギャップ高さよりも大きい非圧縮時厚さを有する、請求項13に記載の自己固定式耐熱膨張ギャップ・アセンブリを形成すること、
c)ロープのコイルが耐熱れんがライニング内の環状チャネルと整列されるように、膨張ギャップ・アセンブリを配置すること、および
d)膨張ギャップ・アセンブリを圧縮してロープのコイルを環状チャネル内に押し込むために、槽の上部を覆うカバー・メンバを配置し、それにより、膨張ギャップ・アセンブリの周辺ふくらみ部分を環状チャネル内に固定して膨張ギャップ・アセンブリが環状チャネル内の位置に固定されることを含む方法。 - 請求項15に記載されたように、膨張ギャップ・アセンブリを高温合金被覆で巻き込むことを含む、請求項19に記載の方法。
- さらにロープのコイルが環状絶縁構造の外周より内周から遠い、請求項1に記載の膨張ギャップ・アセンブリ。
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