JP2004527412A - 少なくとも２つの航空機の座席のための制御およびエネルギ供給システム - Google Patents

Abstract

少なくとも２つの、好ましくは、隣接する航空機の座席の駆動ユニットおよび制御ユニットのための制御およびエネルギ供給システムにおいて、すべてのシステム構成部品が、データ・バスを介して相互接続され、その結果、１つの座席の制御システムに、他の座席に何が起きているのかが伝えられる。座席のサーボモータに、２つの別個のネットワークを介して電力が供給できる。プラグ・タイプの接続がゆるんだり、はずれたりした場合、ケーブルの断線、短絡または制御ユニットの障害によるシステム障害が、前記冗長コンセプトによって回避できる。

Description

【０００１】
本発明は、航空機の座席内の駆動および制御ユニットのための制御、エネルギ管理および「電力配分」コンセプトに関する。
【０００２】
航空機の座席の制御ユニット、駆動ユニット、およびその他の構成変更用要素において、以下のような重大な故障が起きる可能性がある。すなわち、プラグ・タイプまたはその他のコネクタがゆるむまたははずれる、ケーブルが切れる、アースまたはその他の供給線に対する短絡、制御ユニットの障害、そして、それぞれ、駆動ユニットまたは入力装置および制御要素の障害である。これらは、たとえば、押しボタン、スイッチ、チップ・カード・リーダであり、ディスプレイを備えていることがある。
【０００３】
本発明の一目的は、制御ユニット、駆動ユニット、またはその他の構成変更要素の機能が確実となるシステムを提供することである。
【０００４】
本目的は、独立した特許請求の範囲の特徴により本発明に従って実現される。
【０００５】
本発明の利点の展開が、独立した特許請求の範囲の中で特徴付けられる。
【０００６】
本発明は、フォールト・トレラントである冗長性コンセプトを提供する。好都合なことに、このコンセプトは、非常に重要で独立した進歩性を有する、対応する制御需要に適応するための「電力配分および管理」システムによって補足される。
【０００７】
本発明によるシステムは、それぞれの航空機の座席用に適合されるいくつかの駆動ユニット、制御ユニット、監視ユニットから構成され、少なくとも２つの、好ましくは隣接した航空機の座席の前記要素が、バス・トポロジまたはリング・トポロジの形式で配置されるのが好ましい。しかし、本システムは、３つまたはそれ以上の航空機の座席の要素も備えることができる。
【０００８】
バス・トポロジは、リング・システムまたは線形システムでも良い。逆並列方式で置かれた二重バスが、線形構造内で使用されるのが好ましい。
【０００９】
入力および制御要素の他の、たとえば、離散型配置も可能である。
【００１０】
２つまたはそれ以上の航空機の座席から構成される１群の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットには、構成を監視システム部品に永久的に送信する位置情報が装備され、ユニットには、たとえば、適切なセンサが装備されている。制御ユニットは、バス・コントローラを備える。少なくとも２つの制御ユニットのバス・コントローラには、システム内のすべてのプロセスに関する情報が構成レポートを通じて伝えられる。
【００１１】
航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットは、好ましくは、バス・トポロジまたはリング・トポロジを介して、それぞれのユニットが、関連する２つの制御ユニットにより２つの接続を介して制御可能であるような方式で、少なくとも１つのさらなる航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットに接続する。航空機の座席の駆動ユニットと関連する制御ユニットとの間の標準的なバス接続が中断されると、このことが、システム構成部品の位置情報を介して通知され、他の制御ユニットに報告され、次いでこの制御ユニットのバス接続を介して影響を受けた制御ユニットが制御される。
【００１２】
さらに、本発明によれば、２つまたはそれ以上の航空機の座席のそれぞれの駆動ユニットに、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給できる。システム構成部品内の位置情報が、航空機の座席の標準電流路が中断されていることを検出すると、プラグ・タイプまたはその他の接続がはずれたり、電源内のケーブルが切れたりする場合と同様に、このことが、バス・システムを介して２つの制御ユニットに報告され、そこで、パートナーとなるシステムから電流を取ることができるように制御操作が実施される。電流を事前に計算して、パートナーの供給が過負荷でないことを確認することが好ましい。
【００１３】
好ましくは、必要な場合のみに、電源線に電力が供給される。つまり、短絡の場合、最初に何の反応も起きない。しかし、制御ユニット内に据付けられた制御手段（ＣＢＩＴ＝連続組込み試験）が、短時間、たとえば、１００ミリ秒間、間隔を置いて、電源線に電流を供給し、たとえば、駆動ユニットの電子システムに送るが、これはまた、線系統に短絡があるかどうかのチェックをするためでもある。短絡が検出されると、パートナーとなるシステムの代替電源に切り換わる。
【００１４】
あるいは、定電流監視があり、限界を超えると、電源を切る操作が起きる。
【００１５】
上記の説明に従って、たとえば、航空機の２８Ｖ搭載ネットワークから意図せぬ外部供給の存在を検出することができる。この場合、システムの部品は、パートナーの供給にのみ反応するよう命令が出される。
【００１６】
バス・システムのアースまたは供給に短絡が起きた場合、バス通信が中断される。このことは、ただちに通知され、パートナーとなるシステムに切り換わる。
【００１７】
本発明によれば、制御ユニットの障害も、補償することができる。それぞれの制御ユニットの状態および制御作業に対する需要が、制御ユニット間で交換される。ここで、状態は、ＣＢＩＴを基礎としてコンパイルされ通信される。１つの制御ユニットから信頼性のある情報が来ない場合は、他の制御ユニットが、パートナーの作業を引き受ける。制御ユニットの「電力管理」により、電源が過負荷でないことが確認される。制御ユニットのみが障害を受けた場合は、まだ電源を利用することができる。
【００１８】
個々の駆動ユニットまたは制御要素の障害を、除外することはできない。これらの装置は、一般に、二重冗長性を有さないため、このような障害を許容する必要がある。このような目的で、手動フィードバック手段が、それぞれ、駆動ユニットとアクチュエータ・システムに提供される。しかし、それぞれ、入力装置および制御要素の場合は、パートナーの装置が使用できる。他のすべてのシステム構成部品の機能は、このような故障による影響を受けない。
【００１９】
航空機の座席の領域において、複数の装置に電流を供給する必要がある。これらは、たとえば、ビデオ娯楽システム、電話、インターネット・アクセス、パーソナル・コンピュータ（ラップトップ）への供給、読書灯、座席制御である。
【００２０】
航空機の座席の数によって、座席毎の電流が制限される。本発明は、座席間の相互リンクを利用して、悪状況の時に通常得られるよりも、より多くの電力を、個々の座席に供給する。パートナー座席の瞬時消費電流が周知であるため、このような電力の増加が、接続線を介して実現できる。
【００２１】
さらに、本発明によれば、負担の大きい状況においては、余り重要でない供給が、自動的に切られる。特別な場合としては、１５秒間ですべての構成から座席を着陸配置に動かす必要がある場合である。計算によれば、このような場合に提供される電力は、十分ではない。
【００２２】
本発明により、不必要な電力消費装置の電源を、最初に切る機能が提供される。これらは、たとえば、読書灯、ビデオまたはパーソナル・コンピュータであろう。
【００２３】
さらに、本発明によれば、サポート用にどれだけの電流量を提供できるのかがパートナーとなるシステムに照会できる。このような「緊急照会」の場合、パートナーとなるシステムの不必要な電力消費装置の電源も切られる。
【００２４】
本発明によれば、アクチュエータの速度および最大電流強度の両方に関して、所定の限界点を観察することができる。
【００２５】
図１に示すシステムでは、３つの航空機の座席の要素が、データ・バスを介して相互接続されている。それぞれの航空機の座席が、制御要素１と、座席制御装置２と、３つの駆動またはアクチュエータ要素３とを備える。
【００２６】
制御要素は、たとえば、押しボタン、スイッチ、チップ・カード・リーダであろう。
【００２７】
座席制御装置２は、サーボモータ３を制御するよう機能し、これらは、有効な動作をチェックし、自動的に位置を選び、「電力管理」を果たす
【００２８】
それぞれの座席制御装置２が、バス・コントローラ４を備える。さらに、それぞれの制御装置２が、電源５を備える。
【００２９】
ＡＦＤＸバスは、図１および２に参照符号６で示してある。
【００３０】
図１の左の座席グループのサーボモータ３は、前記座席に属する制御装置２によりバス接続７を介して制御できる（図には、制御装置が、サーボモータ３の上に置かれている）。これが不可能な場合は、たとえば、プラグ・タイプのコネクタがはずれた場合やケーブルが切れた場合、サーボモータ３は、別の側からバス接続８を介して、図の中央にある制御装置によって制御される。
【００３１】
図２は、隣接する３つの航空機の座席の、２つの制御装置９と、３つの制御要素１０と、３対のサーボモータ１１とを備えるデータ・リング・バス・システムを示す図である。制御要素は、ここでは、リング・バス内に含まれている。
【００３２】
図１のアクチュエータ要素３の場合と同様、サーボモータ１１はまた、常に構成を制御装置に送るインテリジェント・アクチュエータである。
【００３３】
図３は、それぞれ、制御要素、それぞれ、３つのサーボモータ１３と１つの座席制御装置１４を備える二重座席配置の電源を示す図である。
【００３４】
すべてのサーボモータ１３と制御要素１２に、図の左側または右側に示す制御装置のいずれかによって制御される、２つの別個の電源ユニットを介して、電力を供給することができる。図の左側のサーボモータ１３で概略を示すように、サーボモータ１３は、スイッチ１５を備え、これによって、いずれかの回路に接続可能である。同じ目的で、デカップリングダイオードも提供可能である。スイッチなども、制御要素の中に配置することができる。
【００３５】
制御装置１４の電源５はまた、マルチメディア・システム、パーソナル・コンピュータ、キーボード、モニタ、拡声器、マイクロホンに供給できるが、図では、全体を参照符号１６で示してある。
【００３６】
制御ユニット１４内に含まれるソフトウェアにより、または対応する配線により、サーボモータ１３と制御要素１２は、それぞれの航空機の座席に割り当てられる。つまり、右のユニットは、それに関連するシステム部品について認識し、したがって、どれが左のパートナーに属しているかも承知している。しかし、すべてのシステム部品が共通のバス・トポロジを有するため、それぞれの制御システムにも、相手側に起きていることが伝えられる。
【００３７】
本発明のさらに重要な態様によれば、すべての矛盾および故障、その種類および正確な場所が、すべての座席を介して全体集中保全システムへ延長するバス・システムによって検出され送信される。これは、図１に参照符号１７で示してある。したがって、座席で起こるすべての故障が、集中的に照会できる。
【図面の簡単な説明】
本発明のさらなる詳細については、以下の好ましい実施形態の説明と図面を読めば、明らかとなるであろう。
【図１】
３つの航空機の座席の要素を備えるバス・システムを示す図である。
【図２】
リング・システムを示す図である。
【図３】
二重座席システムの電源を示す図である。

Claims (10)

1. 少なくとも２つの、好ましくは、隣接する航空機の座席の駆動ユニットおよび制御ユニットのための制御およびエネルギ供給システムであって、
   １つの航空機の座席の制御ユニット（２、９、１４）および駆動ユニット（３、１１、１３）が、少なくとも１つのさらなる航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットにデータ線手段を介して接続し、
   それぞれの駆動ユニットに、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給でき、
   座席の通常のデータ線接続内の中断が検出されて、データ線手段を介してさらなる航空機の座席の制御ユニットに報告され、制御および構成報告が、パートナーとなるシステムを介して行われることを特徴とする制御およびエネルギ供給システム。
2. 少なくとも２つの、好ましくは、隣接する航空機の座席の駆動ユニットおよび制御ユニットのための制御およびエネルギ供給システムであって、
   １つの航空機の座席の制御ユニット（２、９、１４）および駆動ユニット（３、１１、１３）が、少なくとも１つのさらなる航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットにデータ線手段を介して接続し、
   それぞれの駆動ユニットに、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給でき、
   航空機の座席の通常の電流路内の中断が検出されて、データ線手段を介して前記航空機の座席およびさらなる航空機の座席の制御ユニットに報告され、次いで、他の電源ユニットから電流が取られるよう制御操作が行われることを特徴とする制御およびエネルギ供給システム。
3. 少なくとも２つの、好ましくは、隣接する航空機の座席の駆動ユニットおよび制御ユニットのための制御およびエネルギ供給システムであって、
   航空機の座席の制御ユニット（２、９、１４）および駆動ユニット（９、１１、１３）が、少なくとも１つのさらなる航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットにデータ線手段を介して接続し、
   それぞれの駆動ユニットに、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給でき、
   短絡または意図せぬ外部供給の検出時に、隣接するシステムの電源に切り換わることを特徴とする制御およびエネルギ供給システム。
4. 少なくとも２つの、好ましくは、隣接する航空機の座席の駆動ユニットおよび制御ユニットのための制御およびエネルギ供給システムであって、
   航空機の座席の制御ユニット（２、９、１４）および駆動ユニット（９、１１、１３）が、少なくとも１つのさらなる航空機の座席の制御ユニットおよび駆動ユニットにデータ線手段を介して接続し、
   それぞれの駆動ユニットに、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給でき、
   制御ユニットが、互いの間でその状態および制御作業に対する需要を交換し、制御ユニットから信頼性のある情報が来ない場合は、他の制御ユニットが、その作業を引き受けることを特徴とする制御およびエネルギ供給システム。
5. 制御ユニット（２、９、１４）および駆動ユニット（３、１１、１３）が、構成を監視システム部品に永久的に送信している位置情報を装備することを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の制御およびエネルギ供給システム。
6. データ線手段が、バスまたはリング・アーキテクチャを有することを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の制御およびエネルギ供給システム。
7. 航空機の座席のそれぞれの制御要素（１、１０、１２）にも、少なくとも２つの電源ユニットによって電力が供給できることを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の制御およびエネルギ供給システム。
8. 制御要素（１、１０、１２）の障害時に、他の航空機の座席の制御要素が使用できることを特徴とする、請求項７に記載の制御およびエネルギ供給システム。
9. 共通の最大電流が、少なくとも２つの航空機の座席に提供されることを特徴とする、請求項１から８のいずれか一項に記載の制御およびエネルギ供給システム。
10. 最大電流を超えた場合に、所定の電気装置の電源が自動的に切られることを特徴とする、請求項９に記載の制御およびエネルギ供給システム。

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