JP2004527261A - セロビアーゼ活性を有するポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

セロビアーゼ活性を有するポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチド Download PDF

Info

Publication number
JP2004527261A
JP2004527261A JP2002592477A JP2002592477A JP2004527261A JP 2004527261 A JP2004527261 A JP 2004527261A JP 2002592477 A JP2002592477 A JP 2002592477A JP 2002592477 A JP2002592477 A JP 2002592477A JP 2004527261 A JP2004527261 A JP 2004527261A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
seq
nucleotide sequence
cellobiase
polynucleotide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002592477A
Other languages
English (en)
Inventor
シューレイン,マルティン
レーンベック,ヤン
Original Assignee
ノボザイムス アクティーゼルスカブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノボザイムス アクティーゼルスカブ filed Critical ノボザイムス アクティーゼルスカブ
Publication of JP2004527261A publication Critical patent/JP2004527261A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/24Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2)
    • C12N9/2402Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2) hydrolysing O- and S- glycosyl compounds (3.2.1)
    • C12N9/2405Glucanases
    • C12N9/2434Glucanases acting on beta-1,4-glucosidic bonds
    • C12N9/2445Beta-glucosidase (3.2.1.21)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y302/00Hydrolases acting on glycosyl compounds, i.e. glycosylases (3.2)
    • C12Y302/01Glycosidases, i.e. enzymes hydrolysing O- and S-glycosyl compounds (3.2.1)
    • C12Y302/01021Beta-glucosidase (3.2.1.21)
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Abstract

本発明は、セロビアーゼ活性を有するポリペプチド、及び前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレチドに関する。本発明はまた、核酸構造体、ベクター及び前記核酸構造体を含んで成る宿主細胞、並びに前記ポリペプチドの生成及び使用方法にも関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、セロビアーゼ(また、β−グルコシダーゼとしても言及される)活性を有するポリペプチド、及び前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレチドに関する。本発明はまた、核酸構造体、ベクター及び前記核酸構造体を含んで成る宿主細胞、並びに前記ポリペプチドの生成及び使用方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
セロビアーゼは、バイオマスの分解のための重要な酵素である。セロビアーゼのこの使用は、植物材料からエタノールの生成におけるキー工程である。環境的理由のために、エタノールは、石油基材の燃料に比較して、魅力ある燃料代用物である。セロビアーゼの他の使用は、クルセチンのような若い化合物の還元のために果汁産業への適用を包含する。
セロビアーゼ(また、β−グルコシダーゼとしても言及される)活性を有するポリペプチド、及び前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを適用することが本発明の目的である。
【発明の開示】
【0003】
第1の観点においては、本発明は、
(a)配列番号2のアミノ酸1〜842と少なくとも80%の同一性を有するか、又は配列番号2のアミノ酸1〜351と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
(b)E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
(c)下記群:
(i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び
(ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖、から選択されたポリヌクレオチドプローブに、中位の緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;
(d)セロビアーゼ活性を有する、(a)、(b)又は(c)のフラグメントから成る群から選択された、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドに関する。
【0004】
第2の観点においては、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに関する。
第3の観点においては、本発明は、適切な宿主においてポリペプチドの生成を方向ずける1又は複数の制御配列に作用可能に連結される、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んで成る核酸構造体に関する。
第4の観点においては、本発明は、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクターに関する。
第5の観点においては、本発明は、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞に関する。
【0005】
第6の観点においては、本発明は、
(a)前記ポリペプチドを生成するために、その野生型で、前記ポリペプチドを生成することができる株を培養し;そして
(b)前記ポリペプチドを回収する;
ことを含んで成る、本発明のポリペプチドの生成方法に関する。
【0006】
第7の観点においては、本発明は、
(a)前記ポリペプチドの生成物の助けとなる条件下で本発明の組換え宿主細胞を培養し;そして
(b)前記ポリペプチドを回収する;
ことを含んで成る、本発明のポリペプチドの生成方法に関する。
【0007】
本発明の他の観点は、下記の記載及び付随する特許請求の範囲から明らかであろう。
定義
本発明のをさらに詳細に論じる前、次の用語及び慣例がまず定義されるであろう。
実質的に純粋なポリペプチド:本発明においては、用語“実質的に純粋なポリペプチド”とは、天然において会合される他のポリペプチド材料を多くとも10重量%を含むポリペプチド調製物を意味する(低い百分率、例えば多くとも8重量%、多くとも6重量%、多くとも5重量%、多くとも4重量%、多くとも3重量%、多くとも2重量%、多くとも1重量%、及び多くとも0.5重量%の他のポリペプチド材料が好ましい)。
【0008】
従って、好ましくは、実質的に純粋なポリペプチドは、少なくとも92%の純度であり、すなわちポリペプチドは調製物に存在する合計ポリペプチド材料の少なくとも92重量%を構成し、そしてより高い百分率、例えば少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%及び多くとも99.5%の純度が好ましい。本明細書に開示されるポリペプチドは好ましくは、実質的に純粋な形で存在する。特に、好ましくは、本明細書に開示されるポリペプチドは、“実質的に純粋な形”で存在し、すなわちポリペプチド調製物は、天然において会合される他のポリペプチド材料を実質的に有さない。例えば、これは、良く知られている組換え方法によりポリペプチドを調製することによって達成され得る。ここで、用語“実質的に純粋なポリペプチド”とは、用語“単離されたポリペプチド”及び“単離された形でのポリペプチド”に類似する。
【0009】
セロビアーゼ活性:用語“セロビアーゼ活性”とは、β−D−グルコースの開放を伴なって、末端非還元性β−D−グルコース残基の加水分解を触媒する、酵素分類EC3. 2. 1. 21において定義されるように、β−グルコシダーゼ活性として本明細書において定義される。本発明の目的のために、セロビアーゼ活性は、例セクションにおける“セロビアーゼアッセイ”に記載される方法に従って決定される。1単位のセロビアーゼ活性(CBU)は、40℃、pH5で1分当たり生成される2μモルのグルコースとして定義される。
【0010】
本発明のポリペプチドは好ましくは、配列番号2のアミノ酸1〜842として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドのセロビアーゼ活性の少なくとも20%を有すべきである。特に好ましい態様においては、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜842として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドのセロビアーゼ活性の少なくとも40%、例えば少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、例えば少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば約又は少なくとも100%を有すべきである。
【0011】
同一性:本明細書においては、2種のアミノ酸配列間の又は2種のヌクレオチド配列間の相同性が、パラメーター“同一性”により記載される。
【0012】
本発明の目的のために、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度は、タンパク質及びDNA一列整列のために有用なNeedleman−Wunsch一列整列により決定される。タンパク質一列整列のためには、使用されるデフォルト評点はBLOSUM50であり、そしてギャップにおける第1残基についてのペナルティーは−12であり、そしてギャップンおける追加の残基についてのペナルティは−2である。一列整列は、FASTAパッケージバージョンv20u6からのAlignソフトウェアにより製造され得る(W. R. Pearson and D. J. Lipman (1988), “Improved Tools for Biological Science Analysis”, PNAS 85: 2444-2448; 及びW. R. Pearson (1990), “Rapid and Sensitive Sequence Comparison with FASTP and FASTA”, Methodsin Enzymology, 183: 63-98)。
【0013】
2種のヌクレオチド配列間の同一性の程度は、デフォルス評点マトリックスとしての同一性マトリックスを用いて、上記に記載と同じアルゴリズム及びソフトウェアパッケージを用いて決定され得る。ギャップにおける第1残基についてのペナルティーは−16であり、そして追加の残基についてのペナルティーは−4である。
【0014】
フラグメント:本明細書において使用される場合、配列番号2の“フラグメント”は、アミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシル末端から欠失された1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも351個のアミノ酸残基、例えば配列番号2のアミノ酸1〜351を含む。
【0015】
対立遺伝子変異体:本発明においては、用語“対立遺伝子変異体”とは、同じ染色体遺伝子座を占有する遺伝子の複数の他の形のいずれかを示す。対立遺伝子変動は、変異を通して天然において生じ、そして集団内で多形現象をもたらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされるポリペプチドの変化は存在しない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によりコードされるポリペプチドである。
【0016】
実質的に純粋なポリヌクレオチド:用語“実質的に純粋なポリヌクレオド”とは、本明細書において使用される場合、ポリヌクレオチド調製物を言及し、ここで前記ポリヌクレオチドは、その天然の遺伝子環境から除去されており、そして従って、他の外来の又は所望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成システム内での使用のために適切な形で存在する。従って、実質的な純粋なポリヌクレオチドは、天然において会合される他のポリペプチド材料を多くとも10重量%を含む(低い百分率、例えば多くとも8重量%、多くとも6重量%、多くとも5重量%、多くとも4重量%、多くとも3重量%、多くとも2重量%、多くとも1重量%、及び多くとも0.5重量%の他のポリペプチド材料が好ましい)。
【0017】
しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、天然に存在する5’及び3’側未翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含むことができる。実質的に純粋なポリヌクレオチドは、少なくとも92%の純度であり、すなわちポリヌクレオチドは調製物に存在する合計ポリヌクレオチド材料の少なくとも92重量%を構成し、そしてより高い百分率、例えば少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%及び多くとも99.5%の純度が好ましい。本明細書に開示されるポリヌクレオチドは好ましくは、実質的に純粋な形で存在する。
【0018】
特に、好ましくは、本明細書に開示されるポリヌクレオチドは、“実質的に純粋な形”で存在し、すなわちポリヌクレオチド調製物は、天然において会合される他のポリペプチド材料を実質的に有さない。ここで、用語“実質的に純粋なポリヌクレオチド”とは、用語“単離されたポリヌクレオチド”及び“単離された形でのポリヌクレオチド”に類似する。
【0019】
修飾:本発明においては、用語“修飾”とは、配列番号2のアミノ酸1〜842として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドのいずれかの化学的修飾、及び前記ポリペプチドをコードするDNAの遺伝子的操作を意味する。修飾は、アミノ酸側鎖の置換、興味あるアミノ酸における又はそのアミノ酸での置換、欠失及び/又は挿入であり得る。
【0020】
人工変異体:本明細書において使用される場合、用語“人口突然変異”とは、配列番号1に比較して、修飾された遺伝子を発現する生物により生成されたセロビアーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。適切な宿主において発現される場合、前記変異体が生成される修飾された遺伝子は、配列番号1に開示されるヌクレオチド配列の修飾により、ヒト介在を通して得られる。
【0021】
cDNA:用語“cDNA”とは、本発明において使用される場合、真核細胞に由来する成熟のスプライスされたmRNA分子から逆転写により調製され得るDNA分子を包含する。cDNAは、その対応するゲノムDNAに通常存在するイントロン配列を欠いている。初期一次RNA転写体は、mRNAに対する前駆体であり、そしてそれは、成熟のスプライスされたmRNAとして出現する前、一連のプロセッシング現象を通して進行する。この現象は、スプライシングと呼ばれる工程によるイントロン配列の除去を包含する。従って、cDNAがmRNAに由来する場合、それはイントロン配列を欠いている。
【0022】
核酸構造体:本明細書において使用される場合、用語“核酸構造体”とは、天然に存在する遺伝子から単離されるか、又は他方では、天然に存在しない態様で核酸のセグメントを含むよう修飾されている、一本鎖又は二本鎖核酸分子を意味する。用語、核酸構造体は、核酸構造体が本発明のコード配列の発現のために必要とされる制御配列を含む場合、用語“発明カセット”と類似する。
【0023】
制御配列:用語“制御配列”とは、本発明のポリペプチドの発現のために必要であるか又は好都合であるすべての成分を包含するよう定義される。個々の制御配列は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して生来であるか又は外来性であり得る。そのような制御配列は、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナルペプチド配列及び転写ターミネーターを包含するが、但しそれらだけには限定されない。最少で、制御配列は、プロモーター、及び転写及び翻訳停止シグナルを包含する。制御配列は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列のコード領域と制御配列との連結を促進する特定の制限部位を導入するためのリンカーを供給され得る。
【0024】
作用可能に連結される:用語“作用可能に連結される”とは、制御配列がポリペプチドの発現を方向づけるよう、DNA配列のコード配列に関する位置で、制御配列が適切に置換される配置として本明細書において定義される。
コード配列:本明細書において使用される場合、“コード配列”とは、そのパターン質生成物のアミノ酸配列を直接的に特定するヌクレオチド配列を包含する。コード配列の境界は一般的に、ATG開始コドンにより通常開始する読み取り枠により決定される。コード配列は典型的には、DNA、cDNA及び組換えヌクレオチド配列を包含する。
【0025】
発現:本発明においては、用語“発現”とは、ポリペプチドの生成に包含されるいずれかの段階、例えば転写、後−転写修飾、翻訳、後−翻訳修飾及び分泌を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
発現ベクター:本発明においては、用語“発現ベクター”とは、本発明のポリペプチドをコードするセグメントを含んで成り、そしてその転写を提供する追加のセグメントに操作可能に連結される、線状又は環状DNA分子を包含する。
【0026】
宿主細胞:用語“宿主細胞”とは、本明細書において使用される場合、核酸構造体による形質転換に対して敏感であるいずれかの細胞型を包含する。
用語“ポリヌクレオチドプローブ”、“ハイブリダイゼーション”及び種々の緊縮条件は“セロビアーゼ活性を有するポリペプチド”の標題セクションにおいて定義される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
セロビアーゼ活性を有するポリペプチド
第1の態様においては、本発明は、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドに関し、ここで前記ポリペプチドは好ましくは、配列番号2のアミノ酸1〜842(すなわち、成熟ポリペプチド)に対して、少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、及びさらに最も好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%の同一性の程度を有するアミノ酸配列を含んで成るか、又はそれらから成る(この後、“相同ポリペプチド”と称する)。
【0028】
興味ある態様においては、配列番号2のアミノ酸1〜842とは、アミノ酸配列は、多くとも10個のアミノ酸(例えば、10個のアミノ酸)、特に多くとも5個のアミノ酸(例えば、5個のアミノ酸)、例えば多くとも4個のアミノ酸(例えば、4個のアミノ酸)、例えば多くとも3個のアミノ酸(例えば、3個のアミノ酸)で異なる。特に興味ある態様においては、アミノ酸は、配列番号2のアミノ酸1〜842と、多くとも2個のアミノ酸(例えば、2個のアミノ酸)で異なる。
【0029】
もう1つの態様においては、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜351(すなわち、触媒コアー)に対して、少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、及びさらに最も好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%の同一性の程度を有するアミノ酸配列を含んで成るか、又はそれらから成る。
【0030】
配列番号2のアミノ酸1〜842として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドと類似する従来技術のポリペプチドとの一列整列及び上記に記載される方法(“定義”の標記セクションを参照のこと)を用いて、次の%同一性を得た:
アスペルギラス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus):79.6%;
アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger): 76.9%;
アスペルギラス・カワサキ(Aspergillus kawasachi): 77.0%。
【0031】
配列番号2のアミノ酸1〜351として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチド(すなわち、触媒コアー)と類似する従来技術のポリペプチドとの一列整列により、次の同一性パラメーターを得た:
アスペルギラス・アキュレアタス:86.6%;
アスペルギラス・ニガー:81.9%;
アスペルギラス・カワサキ:80.3%;
アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans):25.1%。
【0032】
好ましくは、本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列;その対立遺伝子変異体;又はセロビアーゼ活性を有するそのフラグメントを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜842を含んで成る。さらに好ましい態様においては、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜842から成る。
【0033】
本発明のポリペプチドは、天然源から同定され、そして単離された野生型セロビアーゼであり得る。そのような野生型ポリペプチドは、当業界において知られている標準技法により特異的にスクリーンされ得る。さらに、本発明のポリペプチドは、例えばJ. E. Messなど., Nature Biotechnology 17, 893-896 (1999) に記載されるDNAシャフリング技法により調製され得る。さらに、本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜842に比較して、アミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成るか、好ましくはそれらから成る人工的変異体であり得る。
【0034】
そのような人工的変異体は、当業界において知られている標準技法、例えば配列番号2のアミノ酸1〜842として示されるアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドの特定部位の突然変異誘発/ランダム突然変異誘発により構成され得る。本発明の1つの態様のおいては、アミノ酸変化(人工的変異及び野生型ポリペプチドにおける)は、マイナーな性質のもの、すなわちタンパク質の折りたたみ及び/又は活性に対して有意に影響を与えない保存性アミノ酸置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小さな欠失;小さなアミノ−又はカルボキシル−末端延長、例えばアミノ末端メチオニン残基の延長;約20〜25個までの残基の小さなリンカーペプチド;又は実効電荷又はもう1つの機能、例えばポリ−ヒスチジン路、抗原性エピトープ又は結合ドメインを変えることによって精製を促進する小さな延長のものである。
【0035】
保存性置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)のグループ内である。一般的に、比活性を変更しないアミノ酸置換は当業界において知られており、そしてたとえば、H. Neurath and R.L. Hill, 1979, The Proteins, Academic Press, New York により記載されている。最も通常生じる交換は次のものである: Ala/Ser, Val/Ile, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, Ala/Val, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/ Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/Ile, Leu/Val, Ala/Glu及びAsp/Gly並びにそれらの逆。
【0036】
本発明の興味ある態様においては、アミノ酸変化は、ポリペプチドの物理−化学性質が変更されるような性質のものである。例えば、ポリペプチドの熱安定性を改良し、基質特異性を変更し、pH最適性を変え、そして同様のものであるアミノ酸変化が行なわれ得る。
好ましくは、配列番号2のアミノ酸1〜842に比較してのそのような置換、欠失及び/又は挿入の数は、多くとも10、例えば多くとも9、例えば多くとも8、より好ましくは多くとも7、例えば多くとも6、例えば多くとも5、最も好ましくは多くとも4、例えば多くとも3、例えば多くとも2、特に多くとも1である。
【0037】
本発明者は、アスペルギラス・オリザエからのセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子を単離し、そしてE.コリに挿入されているプラスミドpJaL621(例1を参照のこと)中にそれを挿入した。前記遺伝子を有するE.コリ株は、DSMZ−Deutsche Sammlung von Mikroorgamismen und Zellkulturen GmbH, Mascheroder Weg 1B, D-38124 Braunschweig, Germany に2001年4月19日、特許出願のための微生物の寄託の国際承認に基づいて、ブダペスト条約に従って寄託され、そして受託番号DSM14240として命名された。
【0038】
従って、第2野観点においては、本発明は、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも65%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るか、好ましくはそれらから成るポリペプチドに関する。本発明の興味ある態様においては、前記ポリペプチドは、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと、少なくとも70%、例えば少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%及びさらに最も好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成り、好ましくはそれらから成る(この後、“相同ポリペプチド”と称する)。
【0039】
興味ある態様においては、アミノ酸配列は、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドとは、多くとも10個のアミノ酸(例えば、10個のアミノ酸)、特に多くとも5個のアミノ酸(例えば、5個ンアミノ酸)、例えば多くとも4個のアミノ酸(例えば、4個のアミノ酸)、例えば多くとも3個のアミノ酸(例えば、3個のアミノ酸)により異なる。特に興味ある態様においては、アミノ酸配列は、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドとは、多くとも2個のアミノ酸(例えば、2個のアミノ酸)、例えば1個のアミン酸により異なる。
【0040】
好ましくは、本発明のポリペプチドは、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、本発明のポリペプチドは、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列から成る。
【0041】
上記に記載されるのと類似する手段においては、本発明のポリペプチドは、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるアミノ酸配列に比較して、アミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成り、好ましくはそれらから成る人工的変異体であり得る。
【0042】
第3の態様においては、本発明は、(i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び(ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、非常に低い緊縮条件、好ましくは低い緊縮条件、より好ましくは中位の高い緊縮条件、より好ましくは中位の高い緊縮条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるセロビアーゼ活性を有するポリペプチドに関する(J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New York)。
【0043】
配列番号1のヌクレオチド配列又はその副配列、及び配列番号2のアミノ酸配列又はそのフラグメントは、当業界においてよく知られている方法に従って、異なった属又は種の株からのセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAを同定し、そしてクローン化するためのポリヌクレオチドプローブを企画するために使用され得る。特に、そのようなプローブは、その対応する遺伝子を同定し、そして単離するために、標準のサザンブロット方法に従って、興味ある属又は種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーションのために使用され得る。
【0044】
そのようなプローブは完全な配列よりも相当に短いが、しかし少なくとも15個、好ましくは少なくとも25個、より好ましくは少なくとも35個、例えば少なくとも70個の長さのヌクレオチドであるべきである。しかしながら、好ましくは、ポリヌクレオチドプローブは、少なくとも100個の長さのヌクレオチドである。例えば、ポリヌクレオチドプローブは、少なくとも200個、少なくとも300個、少なくとも400個又は少なくとも500個の長さのヌクレオチドであり得る。さらに長いプローブ、例えば少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個又は少なくとも900個の長さのヌクレオチドであるポリヌクレオチドプローブが使用され得る。DNA及びRNAの両プローブが使用され得る。プローブは典型的には、その対応する遺伝子の検出のためにラベルされる(例えば、32P,3H,35S, ビオチン又はアビジンによる)。
【0045】
従って、そのような他の生物から調製されたゲノムDNA又はcDNAライブラリーは、上記プローブとハイブリダイズし、そしてセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAについてスクリーンされ得る。そのような他の生物からのゲノム又は他のDNAは、アガロース又はポリアクリルアミドゲル電気泳動、又は他の分離技法により分離され得る。ライブラリーからのDNA又は分離されたDNAは、ニトロセルロース又は他の適切なキャリヤー材料に移行され、そしてその上に固定され得る。配列番号1と相同であるクローン又はDNAを同定するために、固定されたDNAは、サザンブロットに使用される。
【0046】
本発明のために、ハイブリダイゼーションは、ヌクレオチド配列が非常に低い〜非常に高い緊縮条件下で、配列番号1で示されるヌクレオチド配列に対してハイブリダイズするラベルされたポリヌクレオチドプローブにハイブリダイズすることを示す。ポリヌクレオチドプローブがそれらの条件下でハイブリダイズする分子は、X−線フィルムを用いて、又は当業界において知られているいずれか他の方法により検出され得る。用語“ポリヌクレオチドプローブが本明細書において使用される場合いつでも、そのようなプローブは少なくとも15個のヌクレオチドを含むことが理解されるべきである。
興味ある態度においては、ポリヌクレオチドプローブは、配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖である。
【0047】
もう1つの興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の相補的鎖である。さらなる興味ある態度においては、ポリヌクレオチドプローブは、配列番号1の相補的鎖である。さらなる興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、配列番号1の成熟ポリペプチドコード領域の相補的鎖である。もう1つの興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、E.コリDM14240に含まれるプラスミドpJaL621に含まれるヌクレオチド配列の相補的鎖である。さらにもう1つの興味ある態様においては、ポリヌクレオチドプローブは、E.コリDSM14240に含まれるプラスミドpJaL621に含まれる成熟ポリペプチドコード領域の相補的鎖である。
【0048】
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長いプローブに関しては、非常に低い〜非常に高い緊縮条件は、5×SSPE、1.0%SDS, 5×Denhardt’s 溶液、100μg/mlの剪断され、そして変性されたサケ精子DNAにおける42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーション、続く標準のサザンブロット方法として定義される。好ましくは、少なくとも100個のヌクレオチドの長いプローブは、1000個よりも多いヌクレオチドを含まない。
【0049】
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長いプローブに関しては、キャリヤー材料は最終的に、2×SSC、0.1%SDSを用いて、42℃でそれぞれ15分間、3度洗浄され(非常に低い緊縮性)、好ましくは0.5×SSC、0.1%SDSを用いて42℃でそれぞれ15分間、3度洗浄され(低い緊縮性)、より好ましくは0.2×SSC、0.1%SDSを用いて42℃でそれぞれ15分間、3度洗浄され(中位の緊縮性)、さらにより好ましくは、0.2×SSC、0.1%SDSを用いて、55℃でそれぞれ15分間、3℃洗浄され(中位に高い緊縮性)、最も好ましくは、0.1×SSC、0.1%SDSを用いて68℃でそれぞれ15分間、3℃洗浄される(高い緊縮性)。
【0050】
特に好ましくはないが、より短いプローブ、例えば約15〜99個の長さのヌクレオチド、例えば約15〜約70個の長さのヌクレオチドであるプローブがまた使用され得る。そのような短いプローブに関しては、緊縮条件は、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl、pH7.6、6mMのEDTA、0.5%NP−40、1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及び0.2mgの酵母RNA/mlにおいて、Bolton and McCarthy (1962, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390)に従っての計算を用いての計算されたTmよりも5℃〜10℃低い温度でのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション及び洗浄後−ハイブリダイゼーション、続く標準のサザンブロット方法として定義される。
【0051】
約15〜99個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、キャリヤー材料が、6×SSC+0.1%SDSにおいて15分間、1度、及び計算されたTmよりも5℃〜10℃低い温度で、6×SSCを用いて、それぞれ15分間、2度洗浄される。
【0052】
セロビアーゼ活性を有するポリペプチドのための源
本発明のポリペプチドは、いずれかの属の微生物から得られる。本発明の目的に関しては、用語“〜から得られた”とは本明細書において使用される場合、ヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドが、ヌクレオチドが天然において存在するか、又はヌクレオチド配列が挿入されている細胞により生成されることを意味する。好ましい態様においては、ポリペプチドは細胞外に分泌される。
【0053】
本発明のポリペプチドは、細菌性ポリペプチドであり得る。例えば、ポリペプチドは、グラム陽性細菌ポリペプチド、例えばバチルス(bacillus)サブチラーゼ、例えばバチルス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、
【0054】
バチルス・メガテリウス(Bacillus megaterium)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)又はバチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)ポリペプチド;又はストレプトミセス(Streptomyces)ポリペプチド、例えばストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス・ムリナス(Streptomyces murinus)ポリペプチド;又はグラム陰性細菌ポリペプチド、例えばE.コリ(E. coli)又はプソイドモナスsp. (Pseudomonas sp.) ポリペプチドであり得る。
【0055】
本発明のポリペプチドは、菌類ポリペプチド、及びより好ましくは、酵母ポリペプチド、例えばカンジダ(Candida)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizos accharomyces)、又はヤロウイア(Yarrowia)ポリペプチド;又はより好ましくは、糸状菌ポリペプチド、例えばアクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、アウレオバシジウム(Aureobasidium)、
【0056】
クリプトコーカス(Cryptococcus)、フィリバシジウム(Filibasidium)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、マグナポリス(Magnaporthe)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネオカノマスチックス(Neocallimastix)、ネウロスポラ(Neurospora)、パエシロミセス(Paecilomyces)、ペニシリウム(Penicillium)、ピロミセス(Piromyces)、シゾフィラム(Schizophyllum)、タラロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)ポリペプチドであり得る。
【0057】
興味ある態様においては、ポリペプチドは、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)ポリペプチドである。
【0058】
もう1つの興味ある態様においては、ポリペプチドは、アスペルギラス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギラス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギラス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギラス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、フサリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、
【0059】
フサリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フサリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フサリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フサリウム・ロゼウム(Fusariumu roseum)、フサリウム・サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フサリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フサリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フサリウム・トルロサム(Fusarium torulosaum)、
【0060】
フサリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオプラソ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、トリコダーマ・ハルジアナル(Trichoderma harzianum)、トリコダーマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコダーマ・ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)又はトリコダーマ・ビリデ(Trichoderma viride)ポリペプチドである。
【0061】
好ましい態様においては、ポリペプチドは、アスパラギラス・オリガエポリペプチド、及び最も好ましくは、EコリDSM14240ポリペプチド、例えば配列番号2のアミノ酸配列1〜842から成るポリペプチドである。
前述の種に関しては、本発明は完全及び不完全状態の両者、及び他の分類学的同等物、例えばアナモルフを、それらが知られている種の名称にかかわらず、包含することが理解されるであろう。当業者は適切な同等物の正体を容易に理解するであろう。
【0062】
それらの種の株は、次の多くの培養物寄託所から容易に入手できる:American Type Culture Collection (ATCC), Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM), Centraalbureau Voor Schimmelcaltures (CBS), 及びAgricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)。
【0063】
さらに、そのようなポリペプチドは、他の源、例えば天然源(例えば、土壌、培養土、水、等)から単離された微生物から、上記プローブを用いて同定され、そして得られる。天然の生息地から微生物を単離する技法は当業界において良く知られている。次に、ヌクレオチド配列は、もう1つの微生物のゲノム又はcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることにより誘導され得る。ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列がプローブにより検出されると、配列は当業者に知られている技法を用いることによって同定され、又はクローン化され得る(例えば、J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Zd Edition, Cold Spring Harbor, New York を参照のこと)。
【0064】
本発明のヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドはまた、もう1つのポリペプチドがそのポリペプチド又はそのフラグメントのN−末端又はC−末端で融合されている、融合されたポリペプチド又は分解できる融合ポリペプチドを包含する。融合されたポリペプチドは、もう1つのポリペプチドをコードするヌクレオチド配列(又はその一部)を、本発明のヌクレオチド配列(又はその一部)に融合することによって生成される。融合ポリペプチドを生成するための技法は、当業界において知られており、ポリペプチドをコードするコード配列の連結を包含し、その結果、それらは読み取り枠を整合して存在し、そして融合されたポリペプチドの発現は、同じプロモーター及びターミネーターの制御下にある。
【0065】
ポリヌクレオチド及びヌクレオチド配列
本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドにも関する。特に、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列から成るポリヌクレオチドに関する。好ましい態様においては、ヌクレオチド配列は、配列番号1で示される。より好ましい態様においては、ヌクレオチド配列は、配列番号1の成熟ポリペプチドコード領域である。もう1つのより好ましい態様においては、ヌクレオチド配列は、E.コリDSM14240に含まれるプラスミドpJaL621に含まれる成熟ポリペプチドコード領域である。本発明はまた、遺伝子コードの縮重により配列番号1とは異なる、配列番号2のアミノ酸配列から成るポリペプチド、又はその成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチドを有するか、好ましくはそれらから成るポリペプチドを包含する。
【0066】
本発明はまた、セロビアーゼ活性を有する配列番号2のフラグメントをコードする配列番号1の副配列を有するか、好ましくはそれらから成るポリヌクレオチドに関する。配列番号1の副配列は、配列番号1により包含されるヌクレオチド配列であり、但しその5’及び/又は3’末端からの1又は複数のヌクレオチドが欠失されている。
本発明はまた、配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列に少なくとも1つの修飾を含んで成り、そして配列番号2のアミノ酸1〜842から成るポリペプチドをコードする、修飾されたヌクレオチド配列を有するか、好ましくはそれらから成るポリヌクレオチドにも関する。
【0067】
ヌクレオチド配列をコードする核酸配列を単離し、又はクローン化するために使用される技法は、当業界において知られており、そしてゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、又はそれらの組み合わせを包含する。そのようなゲノムDNAからの本発明のヌクレオチド配列のクローニングは、例えば良く知られているポリメラーゼ鎖反応(PCR)、又は共有する構造特徴を有するクローン化されたDNAフラグメントを検出するために発現ライブラリーの抗体スクリーニングを用いることによってもたらされ得る。例えば、Innisなど., 1990, PCR: A Guide to Methods and Application; Academic Press, New York を参照のこと。他の増幅方法、例えばリガーゼ鎖反応(LCR)、連結された活性化転写(LAT)及び核酸配列に基づく増幅(NASBA)が使用され得る。核酸配列は、アスペルギラス株、又は他の又は関連する生物からクローン化され得、そして従って、ヌクレオチド配列のポリペプチドコード領域の対立遺伝子又は種変異体であり得る。
【0068】
ヌクレオチド配列は、その天然の位置からそれが再生されるであろう異なった部位にヌクレオチド配列を移動するために遺伝子工学において使用される標準のクローニング方法により得られる。クローニング方法は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んで成る所望するフラグメントの切除及び単離、前記フラグメントのベクター分子中への挿入、及びヌクレオチド配列の複数のコピー又はクローンが複製される宿主細胞中への組換えベクターの組込みを包含する。ヌクレオチド配列は、ゲノム、cDNA, RNA, 半合成、合成起源のもの、又はそれらのいずれかの組合せのものであり得る。
【0069】
本発明はまた、配列番号1のヌクレオチド87〜2612と少なくとも65%の同一性を有するヌクレオチド配列を有するか、好ましくはそれらから成るポリヌクレオチドにも関する。好ましくは、ヌクレオチド配列は、配列番号1のヌクレオチド87〜2612と、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、さらにより好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%の同一性を有する。好ましくは、ヌクレオチド配列は、セロピアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする。2種のヌクレオチド配列間の同一性の程度は、前に記載の通りにして決定される(“定義”のセクションを参照のこと)。好ましくは、ヌクレオチド配列は、配列番号1のヌクレオチド87〜2612を含んで成る。さらにより好ましい態様においては、ヌクレオチド配列は、配列番号1のヌクレオチド87〜2612から成る。
【0070】
もう1つの興味ある観点においては、本発明は、E.コリDBM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分と少なくとも65%の同一性を有するヌクレオチド配列を有するか、好ましくはそれらから成るポリヌクレオチドに関する。好ましい態様においては、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分との同一性の程度は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば97%、さらにより好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%である。好ましくは、ヌクレオチド配列は、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼ部分を含んで成る。さらにより好ましい態様においては、ヌクレオチド配列は、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されるヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分から成る。
【0071】
本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の修飾は、配列番号2のアミノ酸1〜842に比較して、少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドの合成のために必要である。それらの人工的変異体は、その天然源から単離されたポリペプチド、例えば比活性、熱安定性、pH最適性又は同様のものにおいて異なる変異体とは、いくらかの構築された手段において異なる。
【0072】
そのような置換は、分子の機能に対して決定的である領域外で行われ、そしてさらに活性ポリペプチドをもたらすことは、当業者に明らかであろう。本発明の単離されたヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドの活性に必須であり、そして従って、好ましくは置換を受けやすくないアミノ酸残基は、当業界において知られている方法、たとえば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発に従って同定され得る(たとえば、Cunningham and Wells, 1989, Science 244: 1081-1085を参照のこと)。
【0073】
後者の技法においては、突然変異は分子における正に荷電された残基ごとに導入され、そしてその得られる変異体分子は、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するためにセロビアーゼ活性について試験される。基質−酵素相互作用の部位はまた、核磁気共鳴分析、クリスタログラフィー又は光親和性ラベリングのような技法により決定されるように、立体構造体の分析により決定され得る(たとえば、de Vos など., 1992, Science 255: 306-312; Smith など., 1992, Journal of Molecular Biology 224: 899-904; Wlodaver など., 1992, FEBS Letters 309: 59-64を参照のこと)。
【0074】
さらに、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、ヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドのもう1つのアミノ酸配列を生ぜしめないが、しかし酵素の生成のために意図される宿主生物のコドン用法に対応するヌクレオチド置換の導入により修飾され得る。
【0075】
1つのヌクレオチドをもう1つのヌクレオチドにより交換するためへのヌクレオチド配列中への突然変異の導入は、当業界において知られているいずれかの方法を用いて、特定部位の突然変異誘発により達成され得る。興味ある挿入体を有する、超らせん二本鎖DNAベクター及び所望する突然変異を含む2種の合成プライマーを用いる方法が特に有用である。ベクターの反対鎖に対してそれぞれ相補的なオリゴヌクレオチドプライマーは、Pfu DNAポリメラーゼによる温度サイクリングの間、延長する。
【0076】
プライマーの組み込みに基づいて、付着されたニッケルを含む突然変異誘発されたプラスミドが生成される。温度サイクリングに続いて、生成物は、親DNA鋳型を消化し、そして突然変異−含有の合成されたDNAについて選択するために、メチル化され、そしてヘミメチル化されたDNAに対して特異的であるDpnIにより処理される。当業界において知られている他の方法もまた使用され得る。ヌクレオチド置換の一般的記載に関しては、例えばFordなど., 1991, Protein Expression and Purification 2 : 95-107を参照のこと。
【0077】
本発明は又、セロビアーゼ活性するポリペプチドをコードし、そして(i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び(ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖から成る群から選択されたポリヌクレオチドプローブと、非常に低い緊縮条件、好ましくは低い緊縮条件、より好ましくは中位の緊縮条件、より好ましくは中位の高い緊縮条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を有するか、好ましくはそれらから成るポリヌクレオチドにも関する。
【0078】
理解されるであろうように、ヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションに関する詳細及び特徴は、標題“セロビアーゼ活性を有するポリペプチド”のセクションで論じられるハイブリダイゼーション観点と同じか又は類似するであろう。
【0079】
核酸構造体
本発明はまた、適切な宿主細胞においてコード配列の発現を方向づける1又は複数の制御配列に作用可能的に連結される本発明の核酸配列を、制御配列と適合できる条件下で含んで成る核酸構造体にも関する。
本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、ポリペプチドの発現を提供するために種々の手段で操作され得る。ベクター中へのその挿入の前、ヌクレオチド配列の操作は、発現ベクターに依存して、所望されるか又は必要であり得る。組換えDNA方法を使用するヌクレオチド配列を修飾するための技法は、当業界において良く知られている。
【0080】
制御配列は、適切なプロモーター配列、すなわちヌクレオチド配列の発現のために宿主細胞により認識されるヌクレオチド配列であり得る。プロモーター配列は、ポリペプチドの発現を仲介する転写制御配列を含む。プロモーターは、宿主細胞において転写活性を示すいずれかのヌクレオチド配列、たとえば変異体の、切断された、及びハイブリッドのプロモーターであり得、そして宿主細胞に対して相同であるか又は異種である細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られる。
【0081】
特に細胞宿主細胞において本発明の核酸構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、E.コリlacオペロン、ストレプトミセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)Lバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、Bチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)マルトゲン性アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliguefaciens) α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、
【0082】
バチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・サブチリスxylA及びzylB遺伝子及び原生動物のβ−ラクタマーゼ遺伝子から得られるプロモーター(Villa−Kamaroffなど., 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75: 3727-3731)、及びtac プロモーター(De Boer など., 1983, Proceedings of the National Academy of Science USA 80: 21-25)である。さらなるプロモーターは、“Useful proteins from recombinant bacteria” in Scientific American, 1980, 242: 74-94; 及びSambrookなど., 1989, 前記に記載される。
【0083】
糸状菌宿主細胞における本発明の核酸構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・アワモリグルコアミラーゼ(glaA)、リゾムコル・ミエヘイリパーゼ、アスペルギラス・オリザエ アルカリプロテアーゼ、アスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアセトアミダーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ(WA96/00787号)をコードする遺伝子から得られるプロモーター、並びにアスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ及びアスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子からのプロモーターのハイブリッド、及びそれらの変異体の切断され、及びハイブリッドのプロモーターである。
【0084】
酵母宿主においては、有用なプロモーターは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセス・セレビシアエガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)、及びサッカロミセス・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼから得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは、Romunosなど., 1992, Yeast8:423−488により記載される。
【0085】
制御配列はまた、適切な転写ターミネーター配列、すなわち転写を終結するために宿主細胞により認識される配列でもあり得る。ターミネーター配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列の3’側末端に作用可能的に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのターミネーターが本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいターミネーターは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、アスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼ及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼについての遺伝子から得られる。
【0086】
酵母宿主細胞のための好ましいターミネーターは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ、サッカロミセス・セレビシアエチトクロムC(CYC1)、及びサッカロミセス・セレビシアエグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼについての遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネーターは、Romanosなど., 1992, 前記により記載される。
【0087】
制御配列はまた、適切なリーダー配列、すなわち宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列の5’末端に作用可能的に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのリーダー配列が、本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいリーダーは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランストリオースリン酸イソメラーゼについての遺伝子から得られる。
【0088】
酵母宿主細胞のための適切なリーダーは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセル・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼ、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)についての遺伝子から得られる。
制御配列はまた、ポリアデニル化配列、すなわち核酸配列の3’末端に操作可能に連結され、そして転写される場合、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するためにシグナルとして宿主細胞により認識される配列でもあり得る。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのポリアデニル化配列が,本発明において使用される。
【0089】
糸状菌宿主細胞のための好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギキラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、フサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ及びアスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼについての遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman, 1995, Molecular Cellular Biology 15: 5983-5990により記載されている。
【0090】
制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端に連結されるアミノ酸配列をコードし、そしてそのコードされたポリペプチドを細胞の分泌路中に方向づけるシグナルペプチドコード領域でもあり得る。核酸配列のコード配列の5’側末端は、本来、分泌されたポロペプチドをコードするコード領域のセグメントと翻訳読み取り枠を整合して、天然において連結されるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。他方では、コード配列の5’側末端は、そのコード配列に対して外来性であるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。そのコード配列が天然において、シグナルペプチドコード領域を含まない外来性シグナルペプチドコード領域が必要とされる。他方では、外来性シグナルペプチドコード領域は、ポリペプチドの増強された分泌を得るために、天然のシグナルペプチドコード領域を単純に置換することができる。しかしながら、分泌路中に発現されたポリペプチドを方向づけるいずれかのシグナルペプチドコード領域が、本発明に使用され得る。
【0091】
シグナルコード領域は、配列番号2のアミノ酸−19〜−1をコードする、配列番号1のヌクレオチド30〜86である。
細菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、バチルスNCIB11837マルトゲン性アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィラスα−アミラーゼ、バチルス・リケニホルミススブチリシン、バチルス・リケニホルミスβ−ラクタマーゼ、バチルス・アステロサーモフィラス中性プロテアーゼ(nprT, nprS, nprM)、及びバチルス・スブチリスprsAについての遺伝子から得られるシグナルペプチド領域である。追加のシグナルペプチドは、Sinomen and Palva, 1993, Microbiological Reviews 57: 109-137 により記載される。
【0092】
糸状菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガー中性アミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイアスペラギン酸プロテイナーゼ、ヒューミコラ・インソレンスセルラーゼ及びヒューミコラ・ラヌギノサリパーゼについての遺伝子から得られたシグナルペプチドコート領域である。
酵母宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセル・セレビシアエインバーターゼについての遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード領域は、Romanos など., 1992, 前記により記載される。
【0093】
制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端で位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域であり得る。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチド(又は多くの場合、チモーゲン)として知られている。プロポリペプチドは一般的に不活性であり、そしてプロポリペプチドからプロペプチドの触媒又は自己触媒分解により成熟した活性ポリペプチドに転換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)、サッカロミセス・セレビシアエα−因子、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ遺伝子、及びミセリオプソラ・サーモフィリア ラッカーゼについての遺伝子から得られる(WO95/33836号)。
【0094】
シグナルペプチド及びプロペプチド領域の両者がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、そのプロペプチド領域は、ポリペプチドのアミノ末端の次に位置し、そしてシグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のアミノ末端の次に位置する。
【0095】
宿主細胞の増殖に関して、ポリペプチドの発現の調節を可能にする調節配列を付加することがまた所望される。調節システムの例は、調節化合物の存在を包含する、化学的又は物理的刺激に応答して、遺伝子の発現の開始又は停止を引き起こすそれらのシステムである。原核生物系における調節システムは、lac, tac及びtrpオペレーターシステムお包含する。酵母においては、ADH2システム又はGAL1システムが使用され得る。糸状菌においては、TAKAα−アミラーゼプロモーター、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼプロモーター及びアスペルギラス・オリザエグルコアミラーゼプロモーターが、調節配列として使用さえ得る。調節配列の他の列は、遺伝子増幅を可能にするそれらの配列である。真核システムにおいては、それらはメトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、及び重金属と共に増幅されるメタロチオネイン遺伝子を包含する。それらの場合、ポリペプチドをコードする核酸配列が、調節配列により作用可能に連結される。
【0096】
発現ベクター
本発明はまた、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクターにも関する。上記の種々のヌクレオチド及び制御配列は、1又は複数の便利な制限部位でポリペプチドをコードする核酸配列の挿入又は置換を可能にするためにそれらの部位を含むことができる組換え発現ベクターを生成するために一緒に連結され得る。他方では、本発明のヌクレオチド配列は、前記配列を含んで成るヌクレオチド配列又は核酸構造体を、発現のための適切なベクター中に挿入することによって発現され得る。発現ベクターを創造する場合、そのコード配列はベクターに位置し、その結果、コード配列は発現のための適切な制御配列により作用可能に連結される。
【0097】
組換え発現ベクターは、組換えDNA方法に便利にゆだねられ得、そしてヌクレオチド配列の発現をもたらすことができるいずれかのベクター(たとえば、プラスミド又はウィルス)であり得る。ベクターの選択は典型的には、ベクターが導入される予定である宿主細胞とベクターとの適合性に依存するであろう。ベクターは、線状又は閉環された環状プラスミドであり得る。
ベクターは自律的に複製するベクター、すなわち染色体存在物として存在するベクター(その複製は染色体複製には無関係である)、たとえばプラスミド、染色体外要素、ミニクロモソーム又は人工染色体であり得る。
【0098】
ベクターは自己複製を確かめるためのいずれかの手段を含むことができる。他方では、ベクターは、糸状菌細胞中に導入される場合、ゲノム中に組み込まれ、そしてそれが組み込まれている染色体と一緒に複製されるベクターであり得る。さらに、宿主細胞のゲノム中に導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含む、単一のベクター又はプラスミド、又は複数のベクター又はプラスミドが使用され得る。
本発明のベクターは好ましくは、形質転換された細胞の容易な選択を可能にする1又は複数の選択マーカーを含む。選択マーカーは、1つの遺伝子であり、その生成物は、殺生物剤又はウィルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求性に対する原栄養要求性、及び同様のものを提供する。
【0099】
細菌選択マーカーの例は、バチルス・サブチリス又はバチルス・リケニホルミスからのdal遺伝子、又は抗生物質、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性を付与するマーカーである。酵母宿主細胞のための適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1及びURA3である。糸状菌宿主細胞に使用するための選択マーカーは、次の群から選択されるが、但しそれらだけには限定されない;amdS (アセトアミダーゼ)、argB (オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar (ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph (ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD (硝酸レダクターゼ)、pyrG (オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC (硫酸アデニルトランスフェラーゼ) 及びtrpC (アントラニル酸シンターゼ)、並びにそれらの同等物。
【0100】
アスペルギラス・ニジュランス又はアスペルギラス・オリザエのamdS及びpyrG遺伝子及びストレプトミセス・ヒグロスコピカスのbar遺伝子が、アスペルギラス細胞への使用のために好ましい。
本発明のベクターは好ましくは、宿主細胞ゲノム中へのベクターの安定した組み込み、又は細胞のゲノムに無関係に細胞におけるベクターの自律的複製を可能にする要素を含む。
【0101】
宿主細胞のゲノム中への組み込みのためには、ベクターは、相同又は非相同組換えによるゲノム中へのベクターの安定した組み込みのためのベクター中のポリペプチド、又はいずれか他の要素をコードするヌクレオチド配列に依存する。他方では、ベクターは、宿主細胞のゲノム中への相同組換えによる組み込みを方向づけるための追加のヌクレオチド配列を含むことができる。その追加のヌクレオチド配列は、染色体における正確な位置での宿主細胞ゲノム中へのベクターの組み込みを可能にする。
【0102】
正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込み要素は好ましくは、相同組換えの可能性を高めるために対応する標的配列と高い相同性を示す十分な数のヌクレオチド、たとえば100〜1,500個の塩基対、好ましくは400〜1,500個の塩基対、及び最も好ましくは800〜1,500個の塩基対を含むべきである。組み込み要素は、宿主細胞のゲノムにおける標的配合と相同であるいずれかの配列であり得る。さらに、組み込み要素は、非コード又はコードヌクレオチド配列であり得る。他方では、ベクターは非相同組換えにより宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得る。
【0103】
自律複製のためには、ベクターはさらに、問題の宿主細胞においてのベクターの自律的な複製を可能にする複製の起点を含んで成る。複製の細菌起点の例は、E.コリにおける複製を可能にするプラスミドpBR322, pUC19, pACYC177及びpACYC184, 及びバチルスにおける複製を可能にするpUB110, pE194, pTA1060及びpAMβ1の複製の起点である。酵母宿主細胞への使用のための複製の起点の例は、複製の2ミクロン起点、すなわちARS1, ARS4, ARS1及びCEN3の組み合わせ、及びARS4及びCEN6の組み合わせである。複製の起点は、宿主細胞においてその機能を感温性にする突然変異を有する起点である(例えば、Ehrlich, 1978, Procedings of the National Academy of Sciences USA 75: 1433を参照のこと)。
【0104】
本発明のヌクレオチド配列の1以上のコピーが、遺伝子生成物の生成を高めるために宿主細胞中に挿入され得る。ヌクレオチド配列のコピー数の上昇は、宿主細胞ゲノム中に配列の少なくとも1つの追加のコピーを組み込むことによって、又はヌクレオチド配列と共に増幅可能な選択マーカー遺伝子を含むことによって得られ、ここで細胞は選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含み、そしてそれにより、ヌクレオチド配列の追加のコピーが、適切な選択剤の存在下で前記細胞を培養することによって選択され得る。
本発明の組換え発現ベクターを構成するために上記要素を連結するために使用される方法は、当業者に良く知られている(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
【0105】
宿主細胞
本発明はまた、ポリペプチドの組換え生成において都合良く使用される、本発明の核酸構造体を含んで成る組換え宿主にも関する。本発明のヌクレオチド配列を含んでなるベクターは、そのベクターが染色体組み込み体として、又は前記のような自己複製染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞中に導入される。
宿主細胞は、単細胞微生物、例えば原核生物、又は単細胞微生物、真核生物であり得る。
【0106】
有用な単細胞は、細菌細胞、たとえば次のグラム陽性細菌バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウシ、バチルス・コアギランス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・スブチリス及びバチルス・スリンギエンシス、又はストレプトミセス細胞、たとえばストレプトミセス・リビダンス又はストレプトミセス・ムリナス、又は次のグラム陰性細菌:E.コリ及びプソイドモナスsp.(但し、それらだけには限定されない)である。好ましい態様においては、細菌宿主細胞は、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・ステアロサーモフィラス又はバチルス・サブチリス細胞である。もう1つの好ましい態様においては、バチルス細胞は、好アルカリ性バチルスである。
【0107】
細菌宿主細胞中へのベクターの導入はたとえば、コンピテント細胞(たとえば、Young and Spizizin, 1961, Journal of Bacteriology 81: 823-829, 又はDubnau and Davidoff-Abelson, 1971, Journal of Molecular Biology 56: 209-221 を参照のこと)を用いてプロトプラスト形質転換(たとえば、Changand Cohen, 1979, Molecular General Genetics 168: 111-115)、エレクトロポレーション(たとえば、Shigekawa and Dower, 1988, Biotechniques 6: 742-751を参照のこと)又は接合(たとえば、Koehler and Thorne, 1987, Journal of Bacteriology 169: 5771-5278を参照のこと)によりもたらされ得る。
【0108】
宿主細胞は、真核生物、たとえば哺乳類、昆虫、植物、又は菌類細胞であり得る。
好ましい態様においては、宿主細胞は菌類細胞である“菌類”とは、本明細書において使用される場合、門アスコミコタ(Ascomycota)、バシジオミコタ(Basidiomycota)、キトリジオミコタ(Chytridiomycota)及びヅイゴミコタ(Zygomycota)(Hawksworth など., Ainsworth and Bisby’s Dictionary of the Fungi, 8thedition, 1995, CAB International, University Press, Cambridge, UKにより定義される)、及びオーミコタ(Oomycota)(Hawksworth など., 1995, 前記、171ページに引用される)、並びに栄養胞子菌(Hawksworh など., 1995, 前記)を包含する。
【0109】
より好ましい態様においては、菌類宿主細胞は酵母細胞である“酵母”とは、本明細書において使用される場合、子嚢胞子酵母(Endomycetals)、担子胞子酵母、及び不完全菌類(Blastomycetes)に属する酵母を包含する。酵母の分類は未来において変化し得るので、本発明のためには、酵母は、Biology and Activities of Yeast (Skinner, F.A., Passmore, S.M., and Davenport, R.R., eds. Soc. App. Bacteriol. Symposium Series No. 9, 1980) に記載のようにして定義されるであろう。
【0110】
さらにより好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hunsenula)、クレベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)又はヤロウィア(Yarrowia)である。
【0111】
最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyses cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイビリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensisi)、又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、来るべろミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、ヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞である。
【0112】
もう1つのより好ましい態様においては、菌類宿主細胞は糸状菌細胞である。“糸状菌”とは、ユーミコタ(Eumycota)及びオーミコタ(Oomycota)のすべての糸状形を包含する(Hawksworthなど., 1995, 前記により定義されるような)。糸状菌は一般的に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン及び他の複合多糖類から構成される菌子体壁により特徴づけられる。成長増殖は、菌子拡張によってであり、そして炭素代謝は絶対好気性である。対照的に、酵母、たとえばサッカロミセス・セレビシアエによる成長増殖は、単細胞葉状体の発芽によってであり、そして炭素代謝は発酵性である。
【0113】
さらにより好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネウロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicilium)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)の種の細胞であるが、但しそれらだけには限定されない。
【0114】
最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アスペルギラス・アワモリ、アスペルギラス・ホエチダス、アスペルギラス・ジャポニカ、アスペルギラス・ニジュランス、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・オリザエ細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、フサリウム・バクトリジオイデス、フサリウム・クロックウェレンズ 、フサリウム・セレアリス、フサリウム・クルモラム、フサリウム・グラミネアラム、フサリウム・グラミナム、フサリウム・ヘテロスポラム、フサリウム・ネグンジ、フサリウム・オキシスポラム、フサリウム・レチキュラタム、フサリウム・ロゼウム、フサリウム・サムブシウム、フサリウム・サルコクロウム、フサリウム・ソラニ、フサリウム・スポロトリキオイデス、フサリウム・スルフレウム、フサリウム・トルロサム、フサリウム・トリコセシオイデス又はフサリウム・ベネナタム細胞である。
【0115】
さらに最も好ましい態様においては、糸状菌親細胞は、フサリウム・ベネナタム(Nirenberg sp. nov.)細胞である。さらに最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、ヒューミコラ・インソレンス、ヒューミコラ・ラヌギノサ、ムコル・ミエヘイ、ミセリオプソラ・サーモフィリア、ネウロスポラ・クラサ、ペニシリウム・プルプロゲナム、チエラビア・テレストリス、トリコダーマ・ハルジアナム、トリコダーマ・コニンギ、トリコダーマ・ロンジブラキアタム、トリコダーマ・レセイ又はトリコダーマ・ビリデ細胞である。
【0116】
菌類細胞は、プロトプラスト形質転換、プロトプラストの形質転換、及びそれ自体知られている態様での細胞壁の再生を包含する工程により形質転換され得る。アスペルギラス宿主細胞の形質転換のための適切な方法は、ヨーロッパ特許第238023号及びYeltonなど., 1984, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 81; 1474-1874に記載される。
【0117】
フラリウム種を形質転換するための適切な方法は、Malardierなど., 1989, Gene78: 147-156, 及びWO96/00787号により記載される。酵母は、Becker and Guarente. In Abelson, J.N. and Simon, M.I., editors, Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology, Methods in Enzymology, Volume 194, pp 182-187, Academic Press, Inc., New York; Ito など, 1983, Journal of Bacteriology 153: 163; 及びHinnen など, 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75; 1920により記載される方法を用いて形質転換され得る。
【0118】
生成方法
本発明はまた、(a)その野生型において、ポリペプチドを生成できる菌株を培養し;そして(b)ポリペプチドを回収することを含んで成る、本発明のポリペプチドを生成するための方法にも関する。好ましくは、前記菌株は、アスペルギラス属の株、及び好ましくは、アスペルギラス・オリザエである。
本発明はまた、(a)ポリペプチドの生成を助ける条件下で宿主細胞を培養し;そして(b)ポリペプチドを回収する、ことを含んで成る、本発明のポリペプチドを生成するための方法にも関する。
【0119】
本発明の生成方法においては、細胞は、当業界において知られている方法を用いて、ポリペプチドの生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及び条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は団体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販されているか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製され得る。ポリペプチドが栄養培地に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接的に回収され得る。ポリペプチドが分泌されない場合、それは細胞溶解物から回収され得る。
【0120】
ポリペプチドは、そのポリペプチドに対して特異的である、当業界において知られている方法を用いて検出され得る。それらの検出方法は、特定の抗体、酵素生成物の形成、又は酵素基質の消出の使用を包含する。例えば、酵素アッセイは、本明細書に記載されるようなポリペプチドの活性を決定するために使用され得る。
得られるポリペプチドは、当業界において知られている方法により回収され得る。例えば、ポリペプチドは、従来の方法、例えば遠心分離、濾過、抽出、噴霧−乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から回収され得る。
【0121】
本発明のポリペプチドは、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE又は抽出(但し、それらだけには限定されない)により精製され得る(例えば、Protein Purification, J.C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publlishers, New York, 1989を参照のこと)。
【0122】
バイオマスからのエタノールの生成
エタノールは、バイオマスの酵素分解及び放出された多糖類のエタノールへの転換により生成され得る。この種類のエタノールはしばしば、バイオエタノール又はバイオ燃料として言及される。それは、1%未満〜100%までのブレンドにおける燃料添加剤又は増量剤として使用され得る(燃料置換体)。いくつかの国々、例えばブラジルにおいては、エタノールは非常に高い程度、ガソリンに取って代っている。
【0123】
バイオマスの一次細胞壁における有力な多糖はセルロースであり、第2の最も富んでいるものはヘミセルロースであり、そして第3のものはペクチンである。細胞が成長を停止した後に生成される二次細胞壁はまた、多糖類を含み、そしてヘミセルロースに共有結合されるポリマーリグニンを通して強化される。セルロースは無水セロビアーゼのホモポリマー及び従って、線状β−(1−4)−D−グルカンであり、そしてヘミセルロースは広範囲の置換基を有する複雑な枝分かれ鎖の構造体に、種々の化合物、例えばキシラン、キシログルカン、アラビノキシラン及びマンナンを含む。一般的に多形性であるが、セルロースは同様のグルカン鎖の不溶性結晶性マトリックスとして主に植物組織に見出される。ヘミセルロースは通常、セルロースに、及び、細胞壁マトリックスの安定化を助ける他のヘミセルロースに水素結合する。
【0124】
次の3種の主要種類のセルラーゼ酵素がバイオマスを分解するために使用される:
・ランダムに、可溶性及び不溶性1,4−β−グルカン基質に対して作用する、“エンド−1,4−β−グルカナーゼ”又は1,4−β−D−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ(EC3.2.1.4);
・1,4−β−D−グルカンからD−グルコースを生成し、そしてD−セロビオースをゆっくりと加水分解する1,4−β−D−グルカングルコヒドロラーゼ(EC3.2.1.74)、及び1,4−β−グルカンからD−セロビオースを生成する、セロビオヒドロラーゼ1としても言及される1,4−β−D−グルカンセロビオヒドロラーゼ(EC3,2,1,91)の両者を包含する“エキソ−1,4−β−D−グルカナーゼ”;
・セロビオース及び可溶性セロデキストリン、並びに一連のグルコシドからD−グルコース単位を開放するよう作用する“β−D−グルコシダーゼ”又はβ−D−グルコヒドロラーゼ(EC3.2.1.21)。
【0125】
それらの3種の種類の酵素は、発酵によりエタノールに転換される還元糖を生成するために、バイオマスから天然のセルロースの効果的脱結晶化及び加水分解をもたらす複雑な中心層において一緒に相乗的に作用する。
従って、本発明はまた、バイオマスと本発明のポリペプチドとを接触せしめることを含んで成る、バイオマスからエタノールを生成するための方法、及びエタノールの生成のためへの本発明のポリペプチドの使用にも関する。
【0126】
植物
本発明はまた、ポリペプチドを、回収可能な量で発現し、そして生成するために、本発明のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列により形質転換されている、トランスジェニック植物、植物部分又は植物細胞にも関する。ポリペプチドは、植物又は植物部分から回収され得る。他方では、組換えポリペプチドを含む植物又は植物部分が、食品又は飼料の品質を改良するために、例えば、栄養価値、味のよさ及び流動性質を改良するために、又は抗栄養因子を破壊するために使用され得る。
【0127】
トランスジェニック植物は、双子葉植物又は単子葉植物であり得る。単子葉植物の例は、草、たとえば湿地帯を好む草(イチゴツナギ属の草、イネ科)、飼草、たとえばウシノケグサ・トボシガラ、ドクムギ、温帯性草、たとえばヌカボ、及び穀草類、たとえば小麦、カラスムギ、ライ麦、大麦、イネ、モロコシ及びトウモロコシである。
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、たとえばハウチワマメ、ジャガイモ、テンサイ、エンドウ、豆及び大豆、並びにアブラナ科(ブラシカセアエ科(Brassicaceae))、たとえばカリフラワー、ナタネ及び密接に関連するモデル生物アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis Thaliana)である。
【0128】
植物部の例は、茎、カルス、葉、根、果物、種子、及び塊根である。現在、また特定の植物組織、たとえばクロロプラスト、アポプラスト(apoplast)、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシソーム、及び細胞質が植物部分であると思われる。さらに、いずれの植物細胞でも、その組織起源が何であろうと、植物部分であると見なされる。
また、そのような植物、植物部分及び植物細胞の子孫も、本発明の範囲内に包含される。
【0129】
本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック植物又は植物細胞は、当業界において知られている方法に従って構成され得る。手短には、植物又は植物細胞は、本発明のポリペプチドをコードする1又は複数の発現構造体を植物宿主ゲノム中に組み込み、そしてその得られる修飾された植物又は植物細胞をトランスジェニック植物又は植物細胞に生長せしめることによって構成される。
【0130】
便利には、発現構造体は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を、選択の植物又は植物部分において前記ヌクレオチド配列の発現のために必要とされる適切な調節配列と共に作用可能的に関連して含んでなるDNA構造体である。さらに、発現構造体は、その発現構造体が組み込まれている宿主細胞を同定するために有用である選択マーカー、及び問題の植物中への前記構造体の導入のために必要なDNA配列を含むことができる(後者は、使用されるDNA導入方法に依存する)。
【0131】
調節配列、たとえばプロモーター及びターミネーター配列、及び任意には、シグナル又は遷移配列の選択は、ポリペプチドがいつ、どこで及びいかにして、発現されるかの所望に基づいて決定される。たとえば、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子の発現は、構造的又は誘発的であり、又は進行的、段階的又は組織特異的であり、そして遺伝子生成物は特定の組織又は植物部分、たとえば種子又は葉に標的化され得る。調節配列は、たとえばTague など., Plant Phys., 86: 506, 1988により記載されている。
【0132】
構成的発現のためには、35S−CaMVプロモーターが使用され得る(Franck など., 1980, Cell 21:285-294)。器官−特異的プロモーターは、貯蔵組織たとえば種子、ジャガイモ塊茎、及び果物(Edwards & Coruzzi, 1990, Annu. Rev. Genet. 24: 275-303)、又は代謝組織、たとえば分裂組織(Ito など., 1994, Plant Mol. 24: 863-878)からのプロモーター、又は種子特異的プロモーター、たとえばイネからのグルテリン、プロラミン、グロブリン又はアルブミンプロモーター(Wu など., Plant and Cell Physiology Vol.34, No.39, No.8, pp.885-889 (1998))、Conrad U. など, Journal of Plant Physiology Vol. 152, No.6, pp.708-711 (1998)により記載されるビシア・ファバ(Vicia faba)からのレグミンB4及び未知の種子タンパク質遺伝子からのビシア・ファバプロモーター、種子油本体のタンパク質からのプロモーター(Chen など., Plant and Cell Physiology Vol.39, No.9, pp.935-941 (1998))、ブラシカ・ナパス(Brassica napus)からの貯蔵タンパク質napAプロモーター、又はたとえばWO91/14772号に記載のような当業界において知られているいずれか他の種子特異的プロモーターであり得る。
【0133】
さらに、プロモーターは、葉特異的プロモーター、たとえば株又はトマトからのrbcsプロモーター(Kyozuka など., Plant Physiology Vol.102, No.3, pp.991-1000 (1993))、コレラウィルスあでのメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモーター(Mitra, A. and Higgins, DW, Plant Molecular Biology Vol.26, No.1, pp.85-93 (1994))、又はイネからのaldP遺伝子プロモーター(Kagayaなど., Molecular and General Genetics Vol.248, No.6, pp.668-674 (1995))、又は創傷誘発性プロモーター、たとえばジャガイモpin2プロモーター(Xuなど., Plant Molecular Biology Vol.22, No.4, pp.573-588 (1993))であり得る。
【0134】
プロモーターエンハンサー要素は、植物において、より高い酵素の発現を達成するために使用され得る。たとえば、プロモーターエンハンサー要素は、プロモーターと本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列との間に配置されるイントロンであり得る。たとえば、Xuなど、前記は、発現を増強するためにイネアクチン1遺伝子アクチン1遺伝子の第1イントロンの使用を開示する。
選択マーカー遺伝子、及び発現構造体のいずれかの他の部分は、当業界において入手できるものから選択され得る。
【0135】
核酸構造体は、当業界において知られている従来の技法、たとえばアグロバクテリウム−介在性形質転換、ウィルス−介在性形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、バイオリスティク形質転換、及びエレクトロポレーションに従って、植物ゲノム中に組込まれる(Gasser など., Science, 244, 1293; Potrykus, Bio/tech. 8,535,1990; Shimamoto など., Natune, 338, 274, 1989)。
【0136】
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス介在性遺伝子トランスファーは、トランスジェニック双子葉植物を生成するための好ましい方法(Hooykas & Schilperoort, 1992, Plant Mol. Biol. 19: 15-38を参照のこと)であるが、しかしながら、それはまた、他の形質転換方法が一般的に、それらの植物のためには好ましいけれども、単子葉植物を形質転換するためにも使用され得る。現在、トランスジェニック単子葉植物を生成するための好ましい方法は、胚カルス又は成長する胚の粒子衝撃法(形質転換性DNAにより被覆された微小金又はタングステン粒子)である(Christou, 1992, Plant J. 2: 275-281; Shimamoto, 1994, Curr. Opin. Biotechnol. 5: 158-162; Vasil など., 1992, Bio/Technology 10: 667-674)。単子葉植物の形質転換のための他の方法は、Omirulleh B, など., Plant Molecular Biology Vol. 21, No.3, pp.415-428 (1993) により記載されるように、プロトプラスト形質転換に基づかれている。
【0137】
形質転換に続いて、発現構造体を組み込んでいる形質転換体が、当業界において良く知られている方法に従って、選択され、そして完全な植物に再生される。
本発明はまた、(a)ポリペプチドの生成のために適切な条件下で、本発明のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含んで成るトランスジェニック植物又は植物細胞を培養し;そして(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る本発明のポリペプチドを生成するための方法にも関する。
【0138】
組成物
更なる追加の観点においては、本発明は、本発明のポリペプチドを含んでなる組成物に関する。
【0139】
組成物は、主要酵素成分、例えば単一成分組成として本発明のポリペプチドを含んで成る。他方では、組成物は、複数の酵素活性、例えばアミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インバーターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ又はキシラナーゼを含んで成る。
【0140】
組成物は、当業界において知られている方法に従って調製され得、そして液体又は乾燥組成物の形で存在することができる。例えば、ポリペプチド組成物は、顆粒又は微粒子の形で存在することができる。組成物に包含されるべきポリペプチドは、当業界において知られている方法に従って安定化され得る。
本発明のポリペプチド組成物の好ましい使用の例は下記に与えられる。本発明のポリペプチド組成物の用量、及び組成物が使用される他の条件は、当業界において知られている方法に基づいて決定され得る。
【0141】
洗剤組成物
本発明のセロビアーゼは洗剤組成物に添加され得、そして従って、洗剤組成物の成分になることができる。
本発明の洗剤組成物は、手動又は機械洗濯用洗剤組成物、例えば染色された布の前処理のために適切な洗濯用添加剤組成物及びすすぎ用布ソフトナー組成物として配合され得、又は一般的な家庭用硬質表面洗浄操作における使用のための洗剤組成物として配合され得、又は手動又は機械皿洗い操作のために配合され得る。
【0142】
特定の観点においては、本発明は、本発明のセロビアーゼ酵素を含んで成る洗剤添加剤を提供する。前記洗剤添加剤及び洗剤組成物は、1又は複数の他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カーボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ及び/又はポロキシダーゼを含んで成ることができる。
一般的に、選択された酵素の性質は、選択された洗剤と適合できるべきであり(すなわち、他の酵素及び非酵素の成分、等とのpH−最適適合性)、そして酵素は効果的な量で存在すべきである。
【0143】
プロテアーゼ:適切なプロテアーゼは、動物、植物又は微生物起源のものを包含する。微生物起源が好ましい。化学的に修飾された、又はタンパク質構築された変異体が含まれる。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又は金属プロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン−様プロテアーゼであり得る。アルカリプロテアーゼの例は、スブチリシン、特にバチルスに由来するそれらのもの、例えばスブチリシンNovo、スブチリシンCarlsberg、スブチリシン309、スブチリシン147及びスブチリシン168(WO89/06279号に記載される)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源のもの)、及びWO89/06270号及びWO94/25583号に記載されるフサリウムプロテアーゼである。
【0144】
有用なプロテアーゼの例は、WO92/19729号、WO98/20115号、WO98/20116号及びWO98/34946号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:27, 35, 57, 76, 87, 97, 101, 104, 120, 123, 167, 170, 194, 206, 218, 222, 224, 235及び274。
好ましい市販のプロテアーゼ酵素は、AlcalaseTM, SavinaseTM, PrimaseTM, DuralaseTM, EsperaseTM及びKannaseTM(Novo Nordisk A/S), MaxataseTM, MaxacalTM, MaxapemTM, ProperaseTM, PurafectTM, Purafect OxPTM, FN2TM及びFN3TM(Genencor International Inc.) を包含する。
【0145】
リパーゼ:適切なリパーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なリパーゼの例は、ヒューミコラ(別名、サーモミセス)、例えばヨーロッパ特許第258068号及び第305216号に記載のようなヒューミコラ・ラウギノサ(T.ラウギノサ)、又はWO96/13580号に記載のようなヒューミコラ・インソレンス、P.アルカリゲネス又はP.プソイドアルカリゲネス(ヨーロッパ特許第218272号)、P.セパシア(ヨーロッパ特許第331376号)、P.スツゼリ(P.stutzeri)(イギリス特許第1,372,034号)、P.フルオレセンス、プソイドモナスsp. SD705株(WO75/06720号及びWO96/27002号)、P.ウイスコンシネンシス(WO96/12012号)からのリパーゼ、バチルスリーパーゼ、例えばB.スブチリス(Dartoisなど. (1993), Biochemica et Biophysica Acta, 1131, 253-360)、B. ステアロサーモフィラス(日本特許64/744992)又はB.プミラス(WO91/16422号)からのリーパーゼを包含する。
【0146】
他の例は、リパーゼ変異体、例えばWO92/05249号、WO94/01541号、ヨーロッパ特許第407225号、ヨーロッパ特許第206105号、WO95/35381号、WO96/00292号、WO95/30744号、WO94/25576号、WO95/14783号、WO95/22615号、WO97/04079号及びWO97/0720号に記載されるものを包含する。
好ましい市販のリパーゼ酵素は、LipolaseTM及びLipolase UltraTM(Novo Nordisk A/S) を包含する。
【0147】
アミラーゼ:適切なアミラーゼ(α−及び/又はβ)は、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。アミラーゼは、バチルス、例えばイギリス特許第1,296,839号により詳細に記載される、B.リケニルホルミスの特許株から得られるα−アミラーゼを包含する。
有用なアミラーゼの例は、WO94/02597号、WO94/18314号、WO96/23873号及びWO/43424号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:15, 23, 105, 106, 124, 128, 133, 154, 156, 181, 188, 190, 197, 202, 208, 209, 243, 264, 304, 305, 391, 408及び444。
市販のアミラーゼは、DuramylTM, TermamaylTM, FungamylTM及びBAMTM(Novo Nordisk A/S), RapidaseTM及びPurastarTM(Genencor International Inc.)である。
【0148】
セルラーゼ:適切なセルラーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。適切なセルラーゼは、バチルス、ヒューミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム属からのセルラーゼ、例えばアメリカ特許第4,435,307号、アメリカ特許第5,648,263号、アメリカ特許第5,691,178号、アメリカ特許第5,776,757号及びWO89/09259号に開示されるヒューミコラ・インソレンス、マイセリオプソラ・サーモフィラ/オキシスポラムから生成される菌類セルラーゼを包含する。
【0149】
特に適切なセルラーゼは、色彩保護有益性を有するアルカリ又は中性セルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、ヨーロッパ特許第0495257号、ヨーロッパ特許第0531372号、WO96/11262号、WO96/29397号、WO98/08940号に記載されるセルラーゼである。例の例は、WO94/07998号、ヨーロッパ特許第0531315号、アメリカ特許第5,457,046号、アメリカ特許第5,685,593号、アメリカ特許第5,763,254号、WO95/24471号、WO98/12307号及びPCT/DK98/0299号に記載されるそれらのものである。
【0150】
市販のセルラーゼは、CelluzymeTM及びCarezymeTM(Novo Nordisk A/S), ClazinaseTM及びPuradex HATM(Genencor International Inc.) 及びKAC−500 (B)TM(Kao Corporation) を包含する。
ペルオキシダーゼ / オキシダーゼ:適切なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なペルオキシダーゼの例は、コプリナス、例えばコプリナス・シネレウス、及びWO93/24618 号、WO95/10602号及びWO98/15257号に記載されるそれらのようなそれらの変異体からのペルオキシダーゼを包含する。
【0151】
市販のペルオキシダーゼは、GuardzymeTM(Novo Nordisk A/S) を包含する。
洗剤酵素は、1又は複数の酵素を含む別々の添加剤を添加することにより、又はそれらの酵素のすべてを含んで成る組合された添加剤を添加することにより洗剤組成物に包含され得る。本発明の洗剤添加剤、すなわち別々の添加剤又は組合された添加剤が、例えば粒質物、液体、スラリー、等として配合され得る。好ましくは洗剤添加剤配合物は、粒質物、特に非−ダスチング粒質物、液体、特に安定された液体又はスラリーである。
非−ダスチング粒質物は、アメリカ特許第4,106,991号及び第4,661,452号に開示のようにして生成され得、そして任意には、当業界において知られている方法により被覆され得る。
【0152】
蝋被覆材料の例は、1000〜20,000の平均モル重量を有するポリ(酸化エチレン)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50の酸化エチレン単位を有する、エトキシル化されたノニルフェノール;12〜20個の炭素原子を有するアルコールを有し、そして15〜80の酸化エチレン単位を有する、エトキシ化された脂肪アルコール;脂肪アルコール、脂肪酸;及び脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリドである。流動層技法による適用のために適切なフィルム形成被覆材料の例は、イギリス特許第1483591号に与えられている。例えば、液体酵素調製物は、確立された方法に従って、ポリオール、例えばプロピレングリコール、糖又は糖アルコール、硫酸又は硼酸を添加することによって、安定化される。保護された酵素は、ヨーロッパ特許第238,216号に開示される方法に従って調製され得る。
【0153】
本発明の洗剤組成物は、いずれかの便利な形、例えば棒状、錠剤、粉末、顆粒、ペースト又は液体の形で存在することができる。液体洗剤は、水性であり、典型的には、70%までの水及び0〜30%の有機溶媒を含み、又は非水性であり得る。
洗剤組成物は、非イオン性、例えば半−極性及び/又はアニオン性及び/又はカチオン性及び/又は両性イオンであり得る1又は複数の界面活性剤を含んで成る。界面活性剤は典型的には、0.1〜6.0重量%のレベルで存在する。
【0154】
そこに含まれる場合、洗剤は通常、約1%〜約40%のアニオン性界面活性剤、例えば線状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキルスルフェート(脂肪酸スルフェート)、アルコールエトキシスルフェート、第二アルカンスルホネート、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル−又はアルケニル琥珀酸又は石鹸を含むであろう。
【0155】
そこに含まれる場合、界面活性剤は通常、約0.2%〜約40%の非イオン性界面活性剤、例えばアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化された脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(“グルコサミド”)を含むであろう。
【0156】
洗剤は、0〜65%の洗剤ビルダー又は錯生成剤、例えばゼオライト、ジホスフェート、三リン酸、ホスホネート、カーボネート、シトレート、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン六酢酸、アルキル−又はアルキニル琥珀酸、可溶性シリケート又は層化されたシリケート(例えばHoechstからのSKS−6)を含むことができる。
洗剤は、1又は複数のポリマーを含んで成る。例としては、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート(例えばポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーを含んで成る。
【0157】
洗剤は、H2O2源を含んで成る漂白システム、例えば過酸形成漂白活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートと共に組合され得る過硼酸塩又は過炭酸塩を含むことができる。他方では、漂白システムは、例えばアミド、イミド又はスルホン型のペルオキシ酸を含むことができる。
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定剤、例えばポリオール、例えばプロピレングリコール又はグリセロール、糖又は糖アルコール、乳酸、硼酸又は硼酸誘導体、例えば芳香族硼酸エステル又はフェニル硼素酸誘導体、例えば4−ホルミルフェニル硼素酸を用いて安定化され得、そして前記組成物は、例えばWO92/19709号及びWO92/19708号に記載のようにして配合され得る。
【0158】
洗剤はまた、他の従来の洗剤組成物、例えば布コンディショナー、例えばクレー、泡増強剤、石鹸泡抑制剤、抗腐蝕剤、土壌懸濁剤、抗−土壌再沈着剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、曇りインヒビター、又は香料を含むことができる。
洗剤組成物においては、いずれかの酵素、特に本発明の酵素は、洗浄液体1L当たり0.01−100mgの酵素タンパク質、好ましくは洗浄液体1L当たり0.05−5mgの酵素タンパク質、特に洗浄液体1L当たり0.1−1mgの酵素タンパク質に対応する量で添加され得ることが、現在企画される。
本発明のセルラーゼはさらに、WO97/07202号(引例として本明細書組み込まれる)に開示される洗剤配合物に導入され得る。
【0159】
DNA 組換え(シャフリング)
配列番号1のヌクレオチド配列は、DNAの組換え(又はシャフリング)工程において使用され得る。そのような工程において得られる新規ポリヌクレオチド配列は、改良された性質、例えば改良された安定性(貯蔵安定性、熱安定性)、改良された比活性、改良されたpH最適性及び/又は特定の化合物に対する改良された耐性と共にセロビアーゼ活性を有する新規ポリペプチドをコードすることができる。
【0160】
複数の相同入力ポリヌクレオチド(開始点ポリヌクレオチド)間のシャフリングは、多くのヌクレオチドフラグメントが入力ポリヌクレオチドに比較して交換される出力ポリヌクレオチド(すなわち、シャフリングサイクルにゆだねられたポリヌクレオチド)を得るために、ポリヌクレオチドのフラグメント化及びそのフラグメントの組換えを包含する。
DNA組換え又はシャフリングは、キメラ遺伝子のライブラリーが複数の出発遺伝子から生成される(部分的に)ランダム工程であり得る。多くの既知形式が、このシャフリング又は組換え工程を行うために使用され得る。
【0161】
前記工程は、アメリカ特許第5,605,793号、第5,811,238号、第5,830,721号、第6,117,679号に示されるように、親DNAのランダムフラグメンテーション、続く新規の十分な長さの遺伝子へのPCRによる再アセンブリーを包含することができる。遺伝子のインビトロ組換えは、例えばアメリカ特許第6,159,687号、WO98/41623号、アメリカ特許第615,688号、第5,965,408号、第6,153,510号に記載のようにして行われ得る。組換え工程は、WO97/07205号及びWO98/28416号に記載のようにして、生存細胞においてインビボで行われ得る。
【0162】
親DNAは、Kikuchiなど. (2000a, Gene236: 156-167) により記載のようにして、DNアーゼI処理により、又は制限エンドヌクレア−ゼ消化によりフラグメント化され得る。2種の親のシャフリングは、Kikuchiなど. (2000b, Gene243 : 133-137) に記載のようにして、2種の親の一本鎖親DNAをシャフリングすることにより行われ得る。
特定のシャフリング方法は、Crameriなど, 1998, Nature, 391: 288-291及びNassなど、Nature Biotechnology 17:893-896に記載される方法に従う。もう1つの型式は、アメリカ特許第6,159,687号:例1及び2に記載される方法である。
本発明は、次の例によりさらに説明されるが、但しそれらの例は本発明を制限するものではない。
【実施例】
【0163】
緩衝液及び基質として使用される化学物質は、少なくとも試薬品種の市販の製品であった。
セロビアーゼアッセイ
停止試薬及び PNP グルコース
基質溶液:0.1Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)中、5mMのPNP β−D−グルコース(Sigma N-7006)基質。
停止試薬:0.1Mの炭酸ナトリウム、pH11.5.
50μlのセロビアーゼ溶液を、1mlの基質溶液と共に混合し、そして40℃で20分間インキュベートする。反応を、5mlの停止試薬の添加により停止する。吸光度を、404nmで測定する。
【0164】
セロビアーゼの分解( CBU 分析)
セロビアーゼは、β−1,4結合を加水分解し、2種のグルコース分子を開放する。開放されるグルコースの量を、適切なグルコース分析方法、例えばRocheから市販されている(#127183)ヘキソキナーゼ方法(例えば、Bergmeyer など.: D-glucose. Determination with hexokinase and glucose-6-phosphatase dehydrogenase. In: Bergmeyer HU, Gawehn K, eds. Methods of Enzymatic Analysis. New York: Academic Press; 1974: 196-201;又はKunst, A., Draeger, B. & Ziegenhorn, J. (1984) in Methods of Enzymatic Analysis (Bergmeyer, HU, ed), 3rdEd, Vol. 6, pp. 163-172, VCH, Weinheim, W. Germany-Deer-field)を用いて決定する。1セロビアーゼ単位(CBU)は、基質としてセロビアーゼを用いて、40℃、pH5で、1分当たり2μモルのグルコースを開放する酵素の量である。
【0165】
セロビアーゼサンプルを、0.1Mの酢酸緩衝液(pH5.0)に希釈し、約0.05〜0.25CBU/mlにする。この溶液0.5mlを、2.5mlのセロビアーゼ基質溶液(0.1Mの酢酸緩衝液(pH5.0)中、0.2gのD-(+) セロビオース(Sigma C-7252))と共に混合し、そして40℃で15分間、加熱した。反応を、1Nの過塩素酸300μlを添加することにより停止し、そして開放されるグルコースを測定する。
アスペルギラス・オリザエセロビアーゼの比活性は、150CBU/mgタンパク質であり、そしてアスペルギラス・ニガーセロビアーゼの比活性は、10CBS/mgタンパク質である。
【0166】
材料
菌株
BECh2:この株の構成は、WO00/39322号に記載される。
JaL406:この株の構成は例2に記載される。
プラスミド
pYES2.0: Invitrogen Corporation, San Diego, CA, USAから入手できる。
pJaL621:このプラスミドの構成は、例1に記載される。
pJaL660: このプラスミドの構成は、例2に記載される。
pMT2188: このプラスミドの構成は、例2に記載される。
pCaHj527: このプラスミドの構成は、WO00/70067号に記載される。
【0167】
例1アスペルギラス・オリザエセロビアーゼ(β−クルコシダーゼ)のクローニング
アスペルギラス・オリザエ株IFO4177からの指向性cDNAライブラリーの構成:
アスペルギラス・オリザエ株IFO4177を、バッチ培地における窒素源としての尿素及び酵母抽出物、炭素源としてのデキストロース、及び供給物における炭素源としての栄養物(マルト−スシロップ)を用いて、10L規模で20Lの実験用発酵器において増殖した。発酵器における増殖培地の組成は次の通りであった(g/l):デキストロース27.5, 酵母抽出物5.0、 MgSO4-7H2O (2.0)、 K2SO4(3.0)、 KH2PO4(2.0)、 クエン酸4.0、尿素5.0及び微量元素0.5.菌子体を、30℃での68.3時間の培地の後に収穫し、すぐに液体窒素において凍結し、そして−80℃で貯蔵した。
【0168】
RNA の抽出
全RNAを、チオシアン化グアニジニウムによる抽出、続く、次の修飾を用いての5.7MのCsClクッションを通しての限外濾過により調製した(Chirgwinなど1979 Biochemistry 18: 5294-5299)。凍結された菌子体を、液体窒素において、乳鉢及び乳棒を用いて細かな粉末に微粉砕し、続いて前もって冷却されたコーヒーミルにより微粉砕し、そしてすぐに、5体積のRNA抽出緩衝液(4MのGuSCN, 0.5% Na-ラウリルサルコシン、25mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0, 0.1Mのβ−メルカプトエタノール)に懸濁した。その混合物を、室温で30分間、攪拌し、そして遠心分離し(20分、10000rpm, Beckman)、細胞残骸をペレット化した。
【0169】
上清液を集め、5.7MのCsClクッション(5.7MのCsCl, 10mM EDTA, pH7.0, 0.1% DEPC; 使用の前オートクレーブされる)上に、26.5mlの上清液/12.0mlのCsClクッションを用いて注意して積層し、そして遠心分離し、全RNAを得た(Beckman, SW28ローター、25000rpm, 室温、24時間)。遠心分離の後、上清液を注意して除き、そしてRNAペレットを含む管の底を切り離し、そして70%EtOHによりすすいだ。全RNAペレットを、エッペンドルフ管中に移し、500mlのTE(pH7.6)において懸濁し(困難なら、65℃で5分間、時折加熱する)、フェノール抽出し、そして−20℃で12時間エタノール沈殿せしめた(2.5体積のEtOH, 0.1体積の3MのNaAc, pH5.2)。RNAを遠心分離により集め、70%EtOHにより洗浄し、そして最小体積のDEPC-DIWに再懸濁した。RNA濃度を、OD260/280を測定することにより決定した。
【0170】
ポリ(A)+RNAの単離:
ポリ(A)+RNAを、オリゴ(dT)−セルロース親和性クロマトグラフィーにより単離した(Aviv & Leder, 1972 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69: 1408-1412)。典型的には、0.2gのオリゴ(dT)セルロース(Boehringer Mannheim)を、10mlの1×カラム充填緩衝液(20mMのトリス−HCl, pH7.6, 0.5MのNaCl、1mMのEDTA, 0.1%SDS)に予備膨潤し、DEPC-処理され、充填されたプラスチック製カラム(Poly Prep Chromatography Column, Bio Rad)上に充填し、そして20mlの1×充填緩衝液により平衡化した。全RNA(1〜2mg)を65℃で8分間、加熱し、氷上で5分間、急冷し、そしてRNAサンプルへの1体積の1×カラム充填緩衝液の添加の後、カラム上に充填した。
【0171】
溶出液を集め、そして上記のようにサンプルを加熱し、そして個々の充填の前、氷上で急冷することによって、2〜3度、再充填した。オリゴ(dT)カラムを、10体積の1×充填緩衝液、次に3体積の中位の塩緩衝液(20mMのトリス−HCl、pH7.6、0.1MのNaCl, 1mMのEDTA、0.1%のSDS)により洗浄し、続いて、+65℃に予備加熱された、3体積の溶出緩衝液(10mMのトリス−HCl、pH7.6、1mMのEDTA、0.05%のSDS)によりポリ(A)+RNAを溶出し、500μlの画分を集めた。OD260を、個々の集められた画分について読み取り、そしてmRNAを含む画分をプールし、そして−20℃で12時間、エタノールに沈殿せしめた。ポリ(A)+RNAを、遠心分離により集め、DEPC−DIWに再懸濁し、そして−80℃で5〜10μgのアリコートで貯蔵した。
【0172】
cDNA合成:
二本鎖cDNAを、F.S. Hagenにより開発されたヘアーピン修飾法を用いて、RNアーゼH方法(Gubler & Hoffman 1983 Gene 25: 263-269, Sambrookなど., 1989 Molecular Cloning: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Lab., Cold Spring Harbor, NY)により、5μgのアスペルギラス・オリザエIA1560ポリ(A)+RNAから合成した。
【0173】
ポリ(A)+RNA(DEPC処理された水中、5μg)を、予備シリコーン処理された、RNアーゼフリーのエッペンドルフ管において70℃で8分間、加熱し、氷上で急冷し、そして1mMのdATP, dGTP及びdTTP, 及び0.5mMの5−メチル−dCTP (Pharmacia), 40単位のヒト胎盤リボヌクレア−ゼインヒビター(Rnasin, Promega), 4.81μgのオリゴ(dT)18-Not Iプライマー(Pharmacia)及び1000単位のSuperScript II RNアーゼH逆転写緩衝液(Bethesda Research Laboratories)を含む逆転写緩衝液(50mMのトリス−Cl, pH8.3, 75mMのKCl、3mMのMgCl2、10mMのDTT、Bethesda Research Laboratories)と共に、50μlの最終体積で組合した。第1鎖cDNAを、前記反応混合物を45℃で1時間インキュベートすることによって合成した。合成の後、mRNA: cDNAハイブリッド混合物を、MicroSpin S-400HR (Pharmacia)回転カラムを通して、その製造業者の説明に従ってゲル濾過した。
【0174】
ゲル濾過の後、ハイブリッドを、200μMの個々のdNTP、60単位のE.コリDNAポリメラーゼI(Pharmacia), 5.25単位のRNアーゼH(Promega)及び15単位のE.コリDNAリガーゼ(Boehringer Mannheim)を含む第2鎖緩衝液(20mMのトリス−HCl, pH7.4, 90mMのKCl, 4.6mMのMgCl2, 10mMの(NH4)2SO4, 0.16mMのβNAD+)250μlに希釈した。第2鎖cDNA合成を、反応管を16℃で2時間、及び25℃でさらに15分間インキュベートすることによって行った。反応を、EDTAの添加により停止し、20mMの最終濃度にし、続いてフェノール及びクロロホルム抽出を行った。
【0175】
二本鎖 (ds)cDNAを、2体積の96%エタノール、0.2体積の10MのNH4Acの添加により−20℃で12時間、エタノール沈殿し、70%エタノールにより洗浄し、乾燥せしめ(Speed Vac)、そして25単位のヤエナリヌクレアーゼ(Pharmacia)を含むヤエナリヌクレア−ゼ緩衝液(30mMのNaAc, pH4.6, 300mMのNaCl, 1mMのZnSO4, 0.35mMのDTT, 2%グリセロール)30μlに再懸濁した。一本鎖ヘアーピンDNAを、反応物を30度で30分間インキュベートすることによりクリップし、続いて、70μlの10mMのトリス−HCl、pH7.5、1mMのEDTAを添加し、フェノール抽出し、そして、2体積の96%エタノール及び0.1体積のNaAc (pH5.2) により氷上で、30分間、エタノール沈殿せしめた。
【0176】
ds cDNAを、遠心分離(2000rpm, 30分)により回収し、そして0.5mMの個々のdNTP及び5単位のT4 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)を含むT4 DNAポリメラーゼ緩衝液(20mMのトリス−アセテート、pH7.9、10mMのMgAc, 50mMのKAc, 1mMのDTT)30μl中、T4 DNAポリメラーゼにより、その反応混合物を+16℃で1時間インキュベートすることによりブラント末端化した。反応を、EDTAの添加により、20mMの最終濃度にすることにより停止し、続いてフェノール及びクロロホルム抽出し、そして2体積の96%エタノール及び0.1体積3MのNaAc(pH5.2)を添加することにより−20℃で12時間、、エタノール沈殿した。
【0177】
フィルイン反応の後、cDNAを、上記のようにして遠心分離により回収し、70%エタノールにより洗浄し、そしてDNAペレットをSpeedVacにおいて乾燥した。cDNAペレットを、2μgのEcoRIアダプター(0.2μg/μl、Pharmacia)及び20単位のT4リガーゼ(Promega)を含む、25μlの連結緩衝液(30mMのトリス−Cl、pH7.8、10mMのMgCl2、10mMのDTT、0.5mMのATP)に、その反応混合物を、+16℃で12時間インキュベートすることにより再懸濁した。反応を、+65℃で20分間、加熱し、そして次に、氷上に5分間、置くことにより停止した。適合されたcDNAを、NotI制限酵素により、20μlのオートクレーブされた水、5μlの10×NotI制限酵素緩衝液(New England Biolabs)及び50単位のNotI(New England Biolabs)の添加、続いての+37℃での3時間のインキュベーションにより消化した。
【0178】
反応を、そのサンプルを+65℃で15分間、加熱することにより停止した。cDNAを、1×TBE(オートクレーブされた水中)中、0.8%SeaPlaque GTG低溶融温度アガロースゲル(FMC)上でのアガロースゲル電気泳動によりサイズ分別し、連結されていないアダプター及び小さなcDNAを分離した。ゲルを15Vで12時間、展開し、cDNAを、アガロースゲルの低部分を切除することにより、0.7kbでのカットオフによりサイズ選択した。次に、1.5%アガロースゲルを、cDNA含有ゲルの前に注ぎ、そしてds cDNAを、それがゲル上で圧縮されたバンドとして出現するまで、ゲルを後方に展開することにより濃縮した。cDNA含有ゲル片を、ゲルから切除し、そしてcDNAを、次の通りに、GFXゲルバンド精製キット(Amersham-Pharmacia Biotech)を用いて、ゲルから抽出した。
【0179】
トリミングされたゲルスライスを、2mlのBiopureエペンドルフ管において計量し、次に10mlの捕獲緩衝液を、個々の10mgのゲルスライスのために添加し、ゲルスライスを、アガロースが完全に溶解されるまで、60℃での10分間のインキュベーションにより溶解し、管の底でのサンプルを、短時間、遠心分離した。溶融されたサンプルを、収集管に置かれたGFX回転カラムに移し、25℃で1分間インキュベートし、そして次に、超遠心分離機において十分な速度で30秒間、回転せしめた。流動−トラフを捨て、そしてカラムを、500μlの洗浄緩衝液により洗浄し、続いて、十分な速度で30秒間、遠心分離した。
【0180】
収集管を捨て、そしてカラムを1.5mlのエペンドルフ管に配置し、続いて50μlのTE(pH7.5)をカラムの中央に添加することによりcDNAを溶出し、25℃で1分間インキュベートし、そして最終的に、最大速度で1分間、遠心分離した。溶出されたcDNAを、ライブラリー構成まで−20℃で貯蔵した。
【0181】
ライブラリー構成のためのEcoRI/NotI切断されたベクターの調製:
Eco RI-NotI挿入体含有pYES 2.0 cDNAクローンのためのプラスミドDNA調製物を、Qiogen Tip-100を用いて、その製造業者の説明書に従って精製した。10μgの精製されたプラスミドDNAを、EcoRIのための10×NEBuffer (New England Biolabs) 6μl,40単位のNotI (New England Biolabs), 及び20単位のEcoRI (New England Biolabs) の添加、続く+37℃での6時間のインキュベーションにより、合計体積60μlでNotI及びEcoRIにより完全に消化した。反応を、+65℃で20分間のサンプルの加熱により停止した。
【0182】
消化されたプラスミドDNAを、フェノール−クロロホルム、次にクロロホルムにより1度、抽出し、続いて、2体積の96%エタノール及び0.1体積の3MのNaAc(pH5.2)の添加により−20℃で12時間エタノール沈殿せしめた。沈殿されたDNAを25μlの1×TE(pH7.5)に再懸濁し、1×TBE(オートクレーブされた水中)中、0.8% SeaKemアガロースゲル上に負荷し、そして60Vで3時間ゲル上で展開した。消化されたベクターをゲルから切除し、そしてDNAを、GFXゲルバンド精製キット(Amersham-Pharmacia Biotech)を用いて、その製造業者の説明書に従ってゲルから抽出した。OD260/280によりDNA濃度を測定した後、溶出されたベクターを、ライブラリー構成まで、−20℃で貯蔵した。
【0183】
アスペルギラス・オリザエIFO4177 cDNAライブラリーの構成:
cDNAライブラリーのための最適連結条件を確立するために、4種の試験連結を、それぞれ7μlのds cDNA (cDNAサンプルにおける合計量の約1/10に対応する)、2単位のT4リガーゼ(Promega)及び25ng, 50ng及び75ngのEcoRI-NotI切断されたpYES2.0ベクター(Invitrogen)を含む連結緩衝液(30mMのトリス−HCl,pH7.8, 10mMのMgCl2, 10mMのDTT, 0.5mMのATP)10μlにおいて行った。ベクターバックグラウンド対照連結反応は、cDNAを有さない、75ngのEcoRI-NotI切断されたpYES2.0ベクターを含んだ。連結反応を、+16℃で12時間のインキュベーションにより行い、65℃で20分間、加熱し、そして次に、10μlのオートクレーブされた水を個々の管に添加した。
【0184】
1μlの連結混合物を、40μlのエレクトロコンピテントE.コリDH10B(Bethesda Research Laboratories)に対するエレクトロポレートした(200W, 2.5kV, 25mF)。個々の形質転換混合物への1mlのSOCの添加の後、細胞を+37℃で1時間、増殖し、個々のエレクトロポレーションからの50μlの及び5μlを、LB+アンピシリンプレート(100mg/ml)上にプレートし、そして+37℃で12時間、増殖した。最適条件を用いて、2.5×107個の独立したコロニー形成単位を含むA.オリザエA1560 cDNAライブラリーを、約1%のベクターバックグラウンドを伴って、E.コリにおいて確立した。cDNAライブラリーを、20%グリセロールにおいて、−80℃で個々のプール(25000 c.f.u./プール)として貯蔵した。
【0185】
個々のコロニーからのプラスミドDNAを、Qiaprepシステムを用いて単離し、そしてABI 3700 Capillary配列決定機上でその製造業者の説明書に従って配列決定した。pJaL621と称する、クローン化されたcDNAのSWISSPROTデータベースへの配列の比較は、セロビアーゼをコードすることを同定した。2771bpのcDNAクローン(配列番号1)の配列決定は、93,437Daの計算された分子質量を有する、861個のアミノ酸のポリペプチド(配列番号2)をコードする読み取り枠を示した。
【0186】
例2アスペルギラス・オリザエにおけるアスペルギラス・オリザエセロビアーゼの発現
A. オリザエセロビアーゼ発現プラスミドの構成:
アスペルギラス発現プラスミドpCaHj527(WO00/70064号に開示される)は、アスペルギラス・ニジュランストリオースリン酸イソメラーゼ非翻訳リーダー配列(Pna2/tpi)に融合されるアスペルギラス・ニガー中性アミラーゼIIプロモーター、及びアスペルギラス・ニガーアミログリコシダ−ゼターミネーター(Tamg)から成る。単独の窒素源としてのアセトアミド上での増殖を可能にするアスペルギラス・ニジュランスからのアスペルギラス・選択マーカーamdS, 及びpyrF欠損E.コリ株DB6507(ATCC35673)の増殖を可能にするサッカロミセス・セレビシアエからのURA3マーカーがまた、プラスミド上に存在する。選択マーカーとしてS.セレビシアエURA3遺伝子を用いてのE.コリDB6507の形質転換を、次の手段で行った:
【0187】
E.コリDB6507を、Mandel and Higa (Mandel, M. and A. Higa (1970) J. Mol. Biol. 45, 154) の方法によりコンピテントにした。形質転換体を、1g/lのカサミノ酸、500μg/lのチアミン及び10mg/lのカナマイシンにより補充された固体M9培地(Sambrookなど., (1989) Molecular Cloning, A Laboratory Monual, 2. edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press)上で選択した。
【0188】
pCaHj527を次の手段で修飾した:
−pCaHj527上に存在するPna2/tpiプロモーターを、単純なPCRアプローチにより特定部位の突然変異誘発にゆだね;
−ヌクレオチド134−144を、突然変異誘発プライマー141223(配列番号5)を用いて、配列番号3から配列番号4に変更し;
−ヌクレオチド423−436を、突然変異誘発プライマー141222(配列番号8)を用いて、配列番号6から配列番号7に変更した。その得られるプラスミドを、pMT2188で命名した。
【0189】
セロビアーゼ遺伝子を、次の手段でpMT2188中にクローン化した:
A.オリザエセロビアーゼのコード領域を、次の2種のオリゴヌクレオチドプライマー:
B2902E12(配列番号9)及びB2902F01(配列番号10)を用いて、PCRにより増幅した。クローニングを促進するために、制限酵素部位を、個々のプライマーの5’末端中に挿入した。プライマーB2902E12はBglIIを含み、そしてプライマーB2902F01はXhoI部位を含む。
A.オリザエcDNAクローンpJaL621を、PCR反応において鋳型として使用した。50mMのKCl、10mMのトリス−HCl、pH8.0、1.5mMのMgCl2中、2.5単位のTaqポリメラーゼ、100ngのpJaL621, 250mMの個々のdNTP、及び10pモルの上記に記載される2種のプライマーを含む反応を、100μlの体積で行った。
【0190】
増幅を、Perkin-Elmer Cetus DNA Termal 480において行い、そしてそれは、94℃で3分(1サイクル)、続く94℃で1分、55℃で30秒及び72℃で1分(25サイクル)から成った。このPCR反応は、2615bpの長さの単鎖DNAフラグメントを生成した。このフラグメントを、BglII及びXboIにより消化し、そしてゲル電気泳動により単離し、精製し、そしてBamHI及びXhoIにより消化されたpMT2188中にクローン化し、pJaL660と命名されたプラスミドをもたらした。従って、プラスミドpJaL660の構成は、A.オリザエセロビアーゼcDNA遺伝子のための菌類発現プラスミドをもたらした。
【0191】
アスペルギラス・オリザエにおけるA.オリザエセロビアーゼの発現:
株BECh2(WO00/30322号に開示される)を、Christensenなど., Biotechnology 1988, 6, 1419-1422により記載のようにして、pJaL660により形質転換した。典型的には、A.オリザエ菌糸体を、栄養に富んでいるブイヨンにおいて増殖した。菌糸体を濾過によりブイヨンから分離した。酵素調製物Novozymo(商標) (Novozymes A/S)を、浸透圧的に安定化する緩衝液、例えばリン酸ナトリウムによりpH5.0に緩衝された1.2MのMgSO4中、菌糸体に添加した。その懸濁液を、攪拌しながら37℃で60分間インキュベートした。プロトプラストをMiro-Clothを通して濾過し、菌糸体残骸を除去した。プロトプラストを収穫し、そしてSTC(1.2Mのソルビトール、10mMのCaCl2、10mMのトリス-HCl、pH7.5)により2度、洗浄した。最終的に、プロトプラストを、200〜1000μlのSTCに再懸濁した。
【0192】
形質転換のために、5μgのDNAを、100μlのプロトプラスト懸濁液に添加し、そして次に200μlのPEG溶液(60%PEG4000, 10mMのCaCl2, 10mMのトリス-HCl, pH7.5)を添加し、そしてその混合物を室温で20分間インキュベートした。プロトプラストを収穫し、そして1.2Mのソルビトールにより2度、洗浄した。最終的に、プロトプラストを、200μlの1.2Mのソルビトールに再懸濁し、選択プレート(最少培地+10g/lのBacto−Agar(Difco))上にプレートし、そして37℃でインキュベートした。37℃での3〜4日間の増殖の後、安定した形質転換体は、活発的に増殖し、且つ胞子形成するコロニーとして出現する。形質転換から胞子を2度、単離した。
【0193】
形質転換体を、100mlのYPM培地(2g/lの酵母抽出物、2g/lのペプトン及び2%マルト-ス)において30℃で4日間、振盪フラスコにおいて増殖した。上清液(20μl)を、SDS PAGEゲル(Novex NuPAGE 10% Bis-Trisゲル)上で、その製造業者の説明書に従って分析した。形質転換体番号4を、JaL406と命名した。
【0194】
例3
A.オリザエセロビアーゼの生成:
形質転換されたアスペルギラス・オリザエJAL406を、標準基質を用いて発酵器において増殖し、そして5日間のインキュベーションの後、発酵ブイヨンを収穫した。全ブイヨンを、Whatmanからのガラス繊維フィルター、すなわち最初の“D”フィルター、次に“F”フィルターに通し、そして最終的に、透明な酵素溶液を、22μmの孔サイズを有する、Milliporeからの無菌フィルターに通した。菌糸体を捨てた。
【0195】
透明な酵素溶液を、10kDaのカットオフを有するFiltron交差流膜を用いて濃縮した。純粋な酵素を得るために、濃縮物を、0.1Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH6)において平衡化された21 Sephacryl 200カラム上に通した。純粋な酵素は、SDS-PAGEにおいて91kDaの分子量を有する。pH6.0でのDSCにおける溶融温度は、67℃であった。比較のために、精製されたA.ニガーセロビアーゼは、62℃の溶融点を有する。A.オリザエセロビアーゼのモル消衰係数は、169540であった。
【0196】
A.ニガーセロビアーゼは、基質としてパラニトロフェニルβ−D−グルコースを用いる場合、pH4.0及び40℃でA.オリザエセロビオースに比較して、3倍低い触媒活性を有する。A.オリザエ及びA.ニガーセロビアーゼの両者は、pH3.0〜7.0間で50%以上の触媒活性を示した。
クローン化されたA.オリザエセロビアーゼが、強いプロモーター及びターミネーター遺伝子を用いて、A.オリザエ中に戻し形質転換された後、より高い収率で生成された。
【0197】
生物学的材料の寄託:
次の生物学的材料を、Deutsche Sammlung von Microorganismen und Zellkulturen GmbH, Mascheroder Weg lb, D-38124 Braunschweig, Germanyに、ブダペスト条件に基づいて寄託し、そして次に受託番号が付与された:
寄託物:NN049573; 受託番号:DSM14240; 寄託日:2001年4月19日

Claims (31)

  1. (a)配列番号2のアミノ酸1〜842と少なくとも80%の同一性を有するか、又は配列番号2のアミノ酸1〜351と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
    (b)E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
    (c)下記群:
    (i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び
    (ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖、から選択されたポリヌクレオチドプローブに、中位の緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;
    (d)セロビアーゼ活性を有する、(a)、(b)又は(c)のフラグメント;
    から成る群から選択された、セロビアーゼ活性を有するポリペプチド。
  2. 配列番号2のアミノ酸1〜842と少なくとも85%の同一性、好ましくは配列番号2のアミノ酸1〜842と少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性又は少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る請求項1記載のポリペプチド。
  3. 配列番号2のアミノ酸1〜842を含んで成る請求項2記載のポリペプチド。
  4. 配列番号2のアミノ酸1〜842から成る請求項1〜3のいずれか1項記載のポリペプチド。
  5. 前記ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸1〜842に比較して、アミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成る人工的変異体である請求項1〜3のいずれか1項記載のポリペプチド。
  6. E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも85%の同一性、好ましくはE.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性又は少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る請求項1記載のポリペプチド。
  7. E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるアミノ酸配列を含んで成る請求項6記載のポリペプチド。
  8. E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるアミノ酸配列から成る請求項6又は7記載のポリペプチド。
  9. 前記ポリペプチドが、E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分によりコードされるアミノ酸配列に比較して、アミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失及び/又は挿入を有するアミノ酸配列を含んで成る人工的変異体である請求項6又は7記載のポリペプチド。
  10. 下記群:
    (i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び
    (ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖、から選択されたポリヌクレオチドプローブに、中位の緊縮条件、好ましくは高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされる請求項1記載のポリペプチド。
  11. 配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖であるポリヌクレオチドプローブに、中位の緊縮条件、好ましくは高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされる請求項10記載のポリペプチド。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  13. 適切な宿主においてポリペプチドの生成を方向ずける1又は複数の制御配列に作用可能に連結された請求項12記載のヌクレオチド配列を含んで成る核酸構造体。
  14. 請求項13記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
  15. 請求項13記載の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞。
  16. 請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチドの生成方法であって、
    (a)前記ポリペプチドを生成するために、その野生型で、前記ポリペプチドを生成することができる株を培養し;そして
    (b)前記ポリペプチドを回収する;
    ことを含んで成る方法。
  17. 請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチドの生成方法であって、
    (a)前記ポリペプチドの生成物の助けとなる条件下で請求項16記載の組換え宿主細胞を培養し;そして
    (b)前記ポリペプチドを回収する;
    ことを含んで成る方法。
  18. 配列番号1のヌクレオチド87〜2612と少なくとも85%の同一性を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  19. E.コリDSM14240に存在するプラスミド中に挿入されているヌクレオチド配列のセロビアーゼコード部分と少なくとも85%の同一性を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  20. セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードし、そして下記群:
    (i)配列番号1のヌクレオチド87〜2612の相補的鎖、及び
    (ii)配列番号1のヌクレオチド87〜1139の相補的鎖、から選択されたポリヌクレオチドプローブと、中位の緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  21. 配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列に少なくとも1つの修飾を含んで成る、配列番号2のアミノ酸1〜842から成るポリペプチドをコードする修飾されたヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  22. 請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチド及び界面活性剤を含んで成る組成物。
  23. 請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチドとバイオマスとを接触せしめることを含んで成る、バイオマウスからエタノールを生成するための方法。
  24. エタノールの生成のためへの請求項1〜11のいずれか1項記載のポリペプチドの使用。
  25. 請求項12及び18〜21のいずれか1項記載のポリヌクレオチドを使用することを含んで成るDNAのシャフリング方法。
  26. 配列番号1のヌクレオチド87〜1139を使用することを含んで成るDNAのシャフリング方法。
  27. 請求項25又は26記載の方法により得ることができるセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチオド。
  28. 請求項27記載のポリヌクレオチドによりコードされるセロビアーゼ活性を有するポリペプチド。
  29. DNAシャフリングのためへの請求項12及び18〜21のいずれか1項記載のポリヌクレオチドの使用。
  30. DNAシャフリングのためへの配列番号1のヌクレオチド87〜1139の使用。
  31. 請求項1〜11のいずれか1項記載のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列により形質転換されているトランスジェニック植物、植物部分又は植物細胞。
JP2002592477A 2001-05-18 2002-05-17 セロビアーゼ活性を有するポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチド Pending JP2004527261A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DKPA200100798 2001-05-18
PCT/DK2002/000325 WO2002095014A2 (en) 2001-05-18 2002-05-17 Polypeptides having cellobiase activity and polynucleotides encoding same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004527261A true JP2004527261A (ja) 2004-09-09

Family

ID=8160510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002592477A Pending JP2004527261A (ja) 2001-05-18 2002-05-17 セロビアーゼ活性を有するポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチド

Country Status (6)

Country Link
US (2) US20060075519A1 (ja)
EP (1) EP1395653A2 (ja)
JP (1) JP2004527261A (ja)
CN (1) CN1509330A (ja)
AU (1) AU2002316785A1 (ja)
WO (1) WO2002095014A2 (ja)

Families Citing this family (233)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1622921B1 (en) 2003-05-02 2010-06-16 Novozymes Inc. Variants of beta-glucosidases
ATE549403T1 (de) 2003-06-25 2012-03-15 Novozymes As Enzyme zur stärkeverarbeitung
WO2005003311A2 (en) 2003-06-25 2005-01-13 Novozymes A/S Enzymes for starch processing
ES2437198T3 (es) 2003-10-28 2014-01-09 Novozymes Inc. Polipéptidos con actividad de beta-glucosidasa y polinucleótidos aislados que codifican los polipéptidos
US7354743B2 (en) 2004-01-16 2008-04-08 Novozymes, Inc. Methods for degrading lignocellulosic materials
CN1980953B (zh) 2004-01-30 2014-12-24 诺维信股份有限公司 具有分解纤维增强活性的多肽及其编码多核苷酸
EP1733033B1 (en) * 2004-02-06 2012-06-20 Novozymes Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
DK3219806T3 (da) 2004-03-25 2020-07-13 Novozymes Inc Fremgangsmåder til nedbrydning eller omdannelse af plantecellevægspolysaccharider
EP1941023B1 (en) 2005-09-30 2017-04-05 Novozymes Inc. Methods for enhancing the degradation or conversion of cellulosic material
FI120045B (fi) 2005-12-22 2009-06-15 Roal Oy Selluloosamateriaalin käsittely ja siinä käyttökelpoiset entsyymit
JP2009528033A (ja) 2006-02-27 2009-08-06 イーデンスペース システムズ コーポレイション 改善されたバイオ燃料原料のためのエネルギー作物
ES2538360T3 (es) 2006-07-21 2015-06-19 Novozymes, Inc. Métodos para aumentar la secreción de polipéptidos que tienen actividad biológica
CA2709490A1 (en) 2007-12-19 2009-07-09 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
BRPI0910091A2 (pt) 2008-03-27 2017-05-30 Novozymes As processo para produzir um produto de fermentação
ES2480265T3 (es) 2008-09-30 2014-07-25 Novozymes North America, Inc. Mejora de la hidrólisis enzimática de material que contiene lignocelulosa pretratado con granos secos de destilería
CA2745760A1 (en) 2008-12-04 2010-06-10 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
DK2379712T3 (en) 2008-12-19 2017-05-08 Novozymes Inc Methods for Increasing Hydrolysis of Cellulosic Material in the Presence of Cellobiose Dehydrogenase
WO2010080407A2 (en) 2008-12-19 2010-07-15 Novozymes, Inc. Methods for increasing hydrolysis of cellulosic material
WO2010080527A1 (en) 2008-12-19 2010-07-15 Novozymes, Inc. Methods for determining cellulolytic enhancing activity of a polypeptide
CN102325893A (zh) 2008-12-19 2012-01-18 诺维信股份有限公司 在过氧化物酶存在下增加纤维素材料酶法水解的方法
WO2010078391A2 (en) 2008-12-30 2010-07-08 Novozymes North America, Inc. Improvement of enzymatic hydrolysis of pretreated lignocellulose-containing material with dissolved air flotation sludge
WO2010078392A2 (en) 2008-12-31 2010-07-08 Novozymes North America, Inc. Processes of producing fermentation products
EA201170938A1 (ru) 2009-01-16 2012-06-29 Даниско А/С Ферментативное получение функциональных липидов из злаковых или побочных продуктов обработки злаковых
JP5643768B2 (ja) 2009-01-16 2014-12-17 ダニスコ・アクティーゼルスカブDanisco A/S 穀物または穀物副生産物由来のオリゴ糖の酵素的産生
US8604277B2 (en) 2009-01-28 2013-12-10 Novozymes, Inc. Polypeptides having beta-glucosidase activity and polynucleotides encoding same
WO2010088463A2 (en) 2009-01-30 2010-08-05 Novozymes, Inc. Polypeptides having expansin activity and polynucleotides encoding same
WO2010096510A2 (en) 2009-02-17 2010-08-26 Edenspace Systems Corporation Tempering of cellulosic biomass
RU2560424C2 (ru) 2009-02-20 2015-08-20 ДАНИСКО ЮЭс ИНК. Способ получения состава ферментационного бульона
US8658409B2 (en) 2009-03-24 2014-02-25 Novozymes A/S Polypeptides having acetyl xylan esterase activity and polynucleotides encoding same
CA2756932C (en) 2009-03-31 2020-03-10 Danisco A/S Prevention of extract darkening and malodor formation during solubilization of plant cell wall material
US9012186B2 (en) 2009-04-27 2015-04-21 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Hemicellulose-degrading enzymes
WO2010138971A1 (en) 2009-05-29 2010-12-02 Edenspace Systems Corporation Plant gene regulatory elements
AU2010253848C1 (en) 2009-05-29 2015-02-19 Novozymes, Inc. Methods for enhancing the degradation or conversion of cellulosic material
ES2534078T3 (es) 2009-06-02 2015-04-17 Novozymes Inc. Polipéptidos con actividad de celobiohidrolasa y polinucleótidos que codifican los mismos
CA2767169A1 (en) 2009-07-07 2011-01-13 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
MX2012000322A (es) 2009-07-17 2012-02-08 Novozymes As Metodo de analisis del decaimiento de la celulosa en la hidrolisis del material celulosico.
WO2011035027A2 (en) 2009-09-17 2011-03-24 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
CN102712916B (zh) 2009-09-18 2015-11-25 诺维信股份有限公司 具有β-葡糖苷酶活性的多肽和编码该多肽的多核苷酸
DK3296394T3 (da) 2009-09-23 2020-12-21 Danisco Us Inc Hidtil ukendte glycosylhydrolaseenzymer og anvendelser heraf
ES2560805T3 (es) 2009-09-29 2016-02-22 Novozymes Inc. Polipéptidos con actividad mejoradora celulolítica y polinucleótidos que los codifican
CN102648276A (zh) 2009-09-29 2012-08-22 诺维信股份有限公司 具有木聚糖酶活性的多肽和编码该多肽的多核苷酸
CN102666846A (zh) 2009-09-30 2012-09-12 诺维信公司 具有纤维素分解增强活性的多肽和编码该多肽的多核苷酸
EP2977382A3 (en) 2009-09-30 2016-05-11 Novozymes Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
WO2011050037A1 (en) 2009-10-23 2011-04-28 Novozymes, Inc. Cellobiohydrolase variants and polynucleotides encoding same
US20120260371A1 (en) 2009-10-29 2012-10-11 Novozymes A/S Polypeptides Having Cellobiohydrolase Activity and Polynucleotides Encoding Same
DK2496694T3 (en) 2009-11-06 2017-06-06 Novozymes Inc COMPOSITIONS FOR SACCHARIFYING CELLULOS MATERIAL
EP2496693B1 (en) 2009-11-06 2017-10-25 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
CN102639697B (zh) 2009-11-06 2015-03-25 诺维信股份有限公司 具有木聚糖酶活性的多肽和编码该多肽的多核苷酸
US20120276585A1 (en) 2009-12-21 2012-11-01 Cofco Corporation Method for producing fermentation products from lignocellulose-containing material
AU2010333801B2 (en) 2009-12-23 2015-12-17 Danisco Us Inc. Methods for improving the efficiency of simultaneous saccharification and fermentation reactions
EP3070171B1 (en) 2010-03-30 2018-06-13 Novozymes A/S Process for enhancing by-products from fermentation processes
US8828701B2 (en) 2010-03-31 2014-09-09 Novozymes, Inc. Cellobiohydrolase variants and polynucleotides encoding same
DK2588604T3 (en) 2010-06-30 2016-09-26 Novozymes Inc Polypeptides having beta-glucosidase activity and polynucleotides encoding them
BR112013000287B1 (pt) 2010-07-07 2021-07-13 Novozymes North America, Inc Processo para produzir um produto de fermentação a partir de material contendo lignocelulose, e, uso de polipeptídeos gh61
WO2012012590A2 (en) 2010-07-23 2012-01-26 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
US9057086B2 (en) 2010-08-12 2015-06-16 Novozymes, Inc. Compositions comprising a polypeptide having cellulolytic enhancing activity and a bicycle compound and uses thereof
EP2611901B1 (en) 2010-08-30 2016-05-11 Novozymes A/S Polypeptides having beta-glucosidase activity, beta-xylosidase activity, or beta-glucosidase and beta-xylosidase activity and polynucleotides encoding same
US20130212746A1 (en) 2010-08-30 2013-08-15 Novoyzmes A/S Polypeptides Having Hemicellulolytic Activity And Polynucleotides Encoding Same
EP2611914A1 (en) 2010-08-30 2013-07-10 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
WO2012030811A1 (en) 2010-08-30 2012-03-08 Novozymes A/S Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
US9267126B2 (en) 2010-08-30 2016-02-23 Novozymes, Inc. Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
WO2012030849A1 (en) 2010-08-30 2012-03-08 Novozymes A/S Polypeptides having xylanase activity and polynucleotides encoding same
ES2599613T3 (es) 2010-09-30 2017-02-02 Novozymes, Inc. Variantes de polipéptidos que tienen actividad de mejora celulolítica y polinucleótidos que codifican los mismos
CN103282489B (zh) 2010-09-30 2016-12-14 诺维信股份有限公司 具有纤维素分解增强活性的多肽变体及其编码多核苷酸
MX2013002586A (es) 2010-10-01 2013-03-21 Novozymes Inc Variantes de beta-glucosidasa y polinucleotidos que codifican las mismas.
BR112013009817B1 (pt) 2010-10-26 2020-02-04 Novozymes As métodos de degradar ou converter refugo de cana de açúcar, de produzir um produto de fermentação, e, de fermentar refugo de cana de açúcar
BR112013010008B1 (pt) 2010-11-02 2020-09-08 Novozymes, Inc. Métodos para degradar e para fermentar um material celulósico, e para produzir um produto de fermentação
US9212354B2 (en) 2010-11-04 2015-12-15 Novozymes Inc. Polypeptides having cellobiohydrolase activitiy and polynucleotides encoding same
US9139823B2 (en) 2010-11-12 2015-09-22 Novozymes, Inc. Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
WO2012068509A1 (en) 2010-11-18 2012-05-24 Novozymes, Inc. Chimeric polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
EP2649188A1 (en) 2010-12-06 2013-10-16 Novozymes North America, Inc. Methods of hydrolyzing oligomers in hemicellulosic liquor
MX2013007720A (es) 2011-01-26 2013-08-09 Novozymes As Polipeptidos que tienen actividad celobiohidrolasa y polinucleotidos que codifican para los mismos.
WO2012103288A1 (en) 2011-01-26 2012-08-02 Novozymes A/S Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
WO2012103293A1 (en) 2011-01-26 2012-08-02 Novozymes A/S Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
MX337942B (es) 2011-01-26 2016-03-29 Novozymes As Polipeptidos que tienen actividad de endoglucanasa y polinucleotidos que codifican los mismos.
US9506048B2 (en) 2011-01-26 2016-11-29 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
DK2670853T3 (en) 2011-01-31 2017-08-28 Novozymes North America Inc Process for enzymatic refining of pretreated cellulosic material for sugars
EP2678352B1 (en) 2011-02-23 2017-12-06 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
CN103608461B (zh) 2011-03-09 2016-08-03 诺维信公司 增加多肽的纤维素分解增强活性的方法
US9409958B2 (en) 2011-03-10 2016-08-09 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
US20140073017A1 (en) 2011-03-17 2014-03-13 Danisco Us Inc. Cellulase compositions and methods of using the same for improved conversion of lignocellulosic biomass into fermentable sugars
RU2013146245A (ru) 2011-03-17 2015-04-27 ДАНИСКО ЮЭс ИНК. Способ уменьшения вязкости в процессе осахаривания
AU2012229042B2 (en) 2011-03-17 2017-03-02 Danisco Us Inc. Glycosyl hydrolase enzymes and uses thereof for biomass hydrolysis
DK2689011T3 (en) 2011-03-25 2018-01-22 Novozymes As PROCEDURE FOR DEGRADATION OR CONVERSION OF CELLULOSE-SUBSTANCING MATERIAL
WO2012135659A2 (en) 2011-03-31 2012-10-04 Novozymes A/S Methods for enhancing the degradation or conversion of cellulosic material
WO2012135719A1 (en) 2011-03-31 2012-10-04 Novozymes, Inc. Cellulose binding domain variants and polynucleotides encoding same
US9926547B2 (en) 2011-04-28 2018-03-27 Novozymes, Inc. Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
BR112013027463A2 (pt) 2011-04-29 2017-09-26 Novozymes Inc métodos para degradar ou converter, e para fermentar um material celulóliso, para produzir um produto de fermentação, e para limpar ou lavar uma superfície dura ou roupa suja, e, composição de detergente
US20140141471A1 (en) 2011-05-19 2014-05-22 Novozymes, Inc. Methods for Enhancing the Degradation of Cellulosic Material with Chitin Binding Proteins
WO2012159009A1 (en) 2011-05-19 2012-11-22 Novozymes, Inc. Methods for enhancing the degradation of cellulosic material with chitin binding proteins
US20140147895A1 (en) 2011-07-22 2014-05-29 Novozymes A/S Processes for Pretreating Cellulosic Material and Improving Hydrolysis Thereof
BR112014002401B1 (pt) 2011-08-04 2021-08-03 Novozymes A/S Célula hospedeira transgênica de fungo filamentoso, métodos para produzir um polipeptídeo e uma proteína, e, construto de ácido nucleico ou um vetor de expressão
BR112014002405A2 (pt) 2011-08-04 2017-04-04 Novozymes As polopeptídeo e polinucleotídeo isolados, composição, construto de ácido nucleico ou vetor de expressão, célula hospedeira recombinante, planta transgênica, parte da planta ou célula de planta, métodos para produzir um polipeptídeo e uma proteína, e, processos para degradar um material celulóssico, para produzir um produto de fermentação, e para fermentar um material celulósico
EP2748314B1 (en) 2011-08-24 2016-12-28 Novozymes, Inc. Aspergillus fumigatus cellulolytic enzyme compositions and uses thereof
BR112014004190A2 (pt) 2011-08-24 2017-03-01 Novozymes Inc método para construir uma cepa fúngida filamentosa, cepa fúngida filamentosa, método para produzir múltiplos polipeptídeos recombinantes, e, construto em tandem
AU2012298713B2 (en) 2011-08-24 2017-11-23 Novozymes, Inc. Methods for obtaining positive transformants of a filamentous fungal host cell
CN103890165A (zh) 2011-08-24 2014-06-25 诺维信股份有限公司 纤维素分解酶组合物及其用途
CN103930555A (zh) 2011-09-13 2014-07-16 诺维信北美公司 水解和发酵纤维素材料的方法
WO2013043910A1 (en) 2011-09-20 2013-03-28 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
CA2849885A1 (en) 2011-09-23 2013-03-28 Novozymes A/S Cellulolytic enzyme compositions and uses thereof
CN103930438A (zh) 2011-09-30 2014-07-16 诺维信股份有限公司 具有β-葡糖苷酶活性的嵌合多肽和对其进行编码的多核苷酸
CA2851308A1 (en) 2011-10-31 2013-05-10 Bp Corporation North America Inc. Use of mammalian promoters in filamentous fungi
EP2773656B1 (en) 2011-10-31 2019-06-19 Novozymes, Inc. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
CA2851855A1 (en) 2011-10-31 2013-05-10 Bp Corporation North America Inc. Use of plant promoters in filamentous fungi
BR112014011902A2 (pt) 2011-11-18 2017-05-16 Novozymes As polipeptídeo e polinucleotídeo isolados, célula hospedeira recombinante, métodos para produzir um polipeptídeo, e para produzir um mutante de uma célula parental, processos para produzir uma proteína, para degradar ou converter um material celulósico ou material contendo xilano, para produzir um produto de fermentação, e para fermentar um material celulósico ou material contendo xilano, e, formulação de caldo integral ou composição de cultura de células
EP2802651B1 (en) 2011-11-21 2017-03-08 Novozymes, Inc. Gh61 polypeptide variants and polynucleotides encoding same
DK2782998T3 (en) 2011-11-22 2018-04-16 Novozymes Inc POLYPEPTIDES WITH BETA-XYLOSIDASE ACTIVITY AND POLYNUCLEOTIDES CODING THEM
EP2785732B1 (en) 2011-12-01 2017-04-12 Novozymes, Inc. Polypeptides having beta-xylosidase activity and polynucleotides encoding same
WO2013083801A2 (en) 2011-12-09 2013-06-13 Novozymes A/S Biogas from substrates comprising animal manure and enzymes
EP3272862A1 (en) 2011-12-16 2018-01-24 Novozymes, Inc. Polypeptides having laccase activity and polynucleotides encoding same
EP2794870A4 (en) 2011-12-19 2015-06-17 Novozymes Inc POLYPEPTIDES WITH XYLANASE ACTIVITY AND POLYNUCLEOTIDES THAT CODE
WO2013096369A1 (en) 2011-12-19 2013-06-27 Novozymes A/S Processes and compositions for increasing the digestibility of cellulosic materials
CA2878019A1 (en) 2011-12-20 2013-06-27 Novozymes, Inc. Cellobiohydrolase variants and polynucleotides encoding same
EP2794899A1 (en) 2011-12-21 2014-10-29 Novozymes, Inc. Methods for determining the degradation of a biomass material
EP2831255A2 (en) 2012-03-26 2015-02-04 Novozymes North America, Inc. Methods of preconditioning cellulosic material
US9856498B2 (en) 2012-03-30 2018-01-02 Novozymes A/S Processes of producing fermentation products
ES2935920T3 (es) 2012-03-30 2023-03-13 Novozymes North America Inc Procesos de elaboración de productos de fermentación
US9394556B2 (en) 2012-04-23 2016-07-19 Novozymes A/S Polypeptides having glucuronyl esterase activity and polynucleotides encoding same
CN104245929A (zh) 2012-04-23 2014-12-24 诺维信公司 具有α-葡糖醛酸糖苷酶活性的多肽以及编码其的多核苷酸
CN113234695A (zh) 2012-04-27 2021-08-10 诺维信股份有限公司 Gh61多肽变体以及编码其的多核苷酸
BR112015005884A2 (pt) 2012-09-19 2017-08-08 Novozymes Inc E Novozymes As processos para degradação de um material celulósico, para produção de um produto da fermentação, e de fermentação de um material celulósico, composição, e, formulação de caldo inteiro ou composição de cultura de células
EP2903412B1 (en) 2012-10-08 2019-09-11 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
US20150275194A1 (en) 2012-10-24 2015-10-01 Novozymes A/S Polypeptides Having Cellulolytic Enhancing Activity And Polynucleotides Encoding Same
WO2014070856A2 (en) 2012-11-02 2014-05-08 Bp Corporation North America Inc. Thermotolerant beta-glucosidase variants
US20150315297A1 (en) 2012-11-27 2015-11-05 Novozymes A/S Milling Process
EP2925877A4 (en) 2012-11-27 2016-06-08 Novozymes As milling
WO2014093835A1 (en) 2012-12-14 2014-06-19 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and polynucleotides encoding same
WO2014099798A1 (en) 2012-12-19 2014-06-26 Novozymes A/S Polypeptides having cellulolytic enhancinc activity and polynucleotides encoding same
US8753860B1 (en) * 2013-02-12 2014-06-17 Novozymes A/S Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
WO2014130812A1 (en) 2013-02-21 2014-08-28 Novozymes A/S Methods of saccharifying and fermenting a cellulosic material
CN105164254B (zh) 2013-03-08 2019-06-28 诺维信公司 纤维二糖水解酶变体和编码它们的多核苷酸
WO2014145768A2 (en) 2013-03-15 2014-09-18 Bp Corporation North America Inc. Use of non-fungal 5' utrs in filamentous fungi
CN105283546A (zh) 2013-05-10 2016-01-27 诺维信公司 具有木聚糖酶活性的多肽以及对其进行编码的多核苷酸
CA2919157A1 (en) 2013-09-04 2015-03-12 Novozymes A/S Processes for increasing enzymatic hydrolysis of cellulosic material
EP3063282B1 (en) 2013-09-11 2020-03-25 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
WO2015057517A1 (en) 2013-10-17 2015-04-23 Danisco Us Inc. Use of hemicellulases to improve ethanol production
CN105658804A (zh) 2013-11-01 2016-06-08 诺维信公司 糖化和发酵纤维素材料的方法
EP3074513A1 (en) 2013-11-26 2016-10-05 Novozymes A/S Enzyme compositions and uses thereof
EP3511418B1 (en) 2014-01-07 2020-07-15 Novozymes A/S Corollospora maritima mannanase and its use
WO2015143144A1 (en) 2014-03-19 2015-09-24 Novozymes A/S Method for enhancing activity of an x143 polypeptide
MY182924A (en) 2014-06-06 2021-02-05 Novozymes As Enzyme compositions and uses thereof
US10793887B2 (en) 2014-08-21 2020-10-06 Novozymes A/S Process for saccharifying cellulosic material under oxygen addition
DK3183352T3 (da) 2014-08-22 2021-06-14 Cysbio Aps Fremgangsmåde til fremstilling af et fermenteringsprodukt ud fra et lignocelluloseholdigt materiale
US11124808B2 (en) 2014-08-28 2021-09-21 Renescience A/S Solubilization of MSW with blend enzymes
US11390898B2 (en) 2014-09-05 2022-07-19 Novozymes A/S Polypeptides having cellobiohydrolase activity and polynucleotides encoding same
DK3198001T3 (da) 2014-09-23 2021-11-08 Novozymes As Fremgangsmåde til fremstilling af ethanol og fermentering af organismer
US10287610B2 (en) 2015-01-28 2019-05-14 Dsm Ip Assets B.V. Integrated process for coproducing alcohol and organic acid from lignocellulosic material
WO2016120298A1 (en) 2015-01-28 2016-08-04 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
EP4001419A1 (en) 2015-01-28 2022-05-25 DSM IP Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
WO2016138167A2 (en) 2015-02-24 2016-09-01 Novozymes A/S Cellobiohydrolase variants and polynucleotides encoding same
WO2016138437A1 (en) 2015-02-27 2016-09-01 Novozymes A/S Processes of producing ethanol using a fermenting organism
EP3277828A1 (en) 2015-03-04 2018-02-07 DuPont Nutrition Biosciences ApS Cereal grain processing
BR112017019332A2 (pt) 2015-03-12 2018-07-24 Beta Renewables Spa processos para melhorar um rendimento de glicose ou xilose de sacarificação de um material lignocelulósico e para produzir um produto de fermentação a partir de um material lignocelulósico
US20180051306A1 (en) 2015-03-12 2018-02-22 Novozymes A/S Enzymatic Hydrolysis with Hemicellulolytic Enzymes
EP3067428A1 (en) 2015-03-12 2016-09-14 BETA RENEWABLES S.p.A. A process for producing a hydrolyzed mixture from a pre-treated ligno-cellulosic slurry comprising a slurry liquid and slurry solids
WO2016145363A1 (en) 2015-03-12 2016-09-15 Novozymes A/S Multi-stage enzymatic hydrolysis of lignocellulosic biomass employing an oxidoreductase with an aa9 polypeptide
WO2016169893A1 (en) 2015-04-20 2016-10-27 Dsm Ip Assets B.V. Whole fermentation broth
WO2016169892A1 (en) 2015-04-20 2016-10-27 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
CN116676293A (zh) 2015-05-27 2023-09-01 国投生物科技投资有限公司 具有纤维二糖水解酶活性的多肽以及对其进行编码的多核苷酸
CA2981342A1 (en) 2015-06-18 2016-12-22 Novozymes A/S Polypeptides having trehalase activity and the use thereof in process of producing fermentation products
WO2016207144A1 (en) 2015-06-22 2016-12-29 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
WO2016135351A1 (en) 2015-06-30 2016-09-01 Novozymes A/S Laundry detergent composition, method for washing and use of composition
CN108138153A (zh) 2015-07-24 2018-06-08 诺维信股份有限公司 具有阿拉伯呋喃糖苷酶活性的多肽以及编码它们的多核苷酸
US20180216089A1 (en) 2015-07-24 2018-08-02 Novozymes, Inc. Polypeptides Having Beta-Xylosidase Activity And Polynucleotides Encoding Same
EP3344761A1 (en) 2015-09-04 2018-07-11 Novozymes A/S Methods of inhibiting aa9 lytic polysaccharide monooxygenase catalyzed inactivation of enzyme compositions
CN108350044B (zh) 2015-09-22 2022-05-24 诺维信公司 具有纤维二糖水解酶活性的多肽以及对其进行编码的多核苷酸
WO2017070219A1 (en) 2015-10-20 2017-04-27 Novozymes A/S Lytic polysaccharide monooxygenase (lpmo) variants and polynucleotides encoding same
WO2017076421A1 (en) 2015-11-02 2017-05-11 Renescience A/S Solubilization of msw with blend enzymes
WO2017112533A1 (en) 2015-12-22 2017-06-29 Novozymes A/S Process of extracting oil from thin stillage
GB201522603D0 (en) 2015-12-22 2016-02-03 Dupont Nutrition Biosci Aps Composition
HUE064273T2 (hu) 2015-12-23 2024-02-28 Envirozyme Llc Eljárások iszap vízteleníthetõségének fokozására enzimes kezeléssel
WO2017144670A1 (en) 2016-02-24 2017-08-31 Danmarks Tekniske Universitet Improved process for producing a fermentation product from a lignocellulose-containing material
CN109415712A (zh) 2016-03-02 2019-03-01 诺维信公司 纤维二糖水解酶变体和编码它们的多核苷酸
DK3433358T3 (da) 2016-03-24 2022-09-26 Novozymes As Cellobiohydrolasevarianter og polynukleotider, der koder for dem
WO2017205535A1 (en) 2016-05-27 2017-11-30 Novozymes, Inc. Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
EP3469090A1 (en) 2016-06-09 2019-04-17 DSM IP Assets B.V. Seed train for large scale enzyme production
US10913938B2 (en) 2016-07-29 2021-02-09 Dsm Ip Assets B.V. Polypeptides having cellulolytic enhancing activity and uses thereof
WO2018026868A1 (en) 2016-08-01 2018-02-08 Novozymes, Inc. Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
WO2018085370A1 (en) 2016-11-02 2018-05-11 Novozymes A/S Processes for reducing production of primeverose during enzymatic saccharification of lignocellulosic material
US10889836B2 (en) 2016-11-23 2021-01-12 Novozymes A/S Yeast for ethanol production
BR112019010355B1 (pt) 2016-11-24 2024-03-05 Dsm Ip Assets B.V. Composição de enzimas
US20190276809A1 (en) 2016-11-24 2019-09-12 Dsm Ip Assets B.V. Enzyme composition
CN110168095A (zh) 2016-12-06 2019-08-23 诺维信公司 用于使用工程化酵母菌株从含有木糖的纤维素基质生产乙醇的改善方法
WO2018185071A1 (en) 2017-04-03 2018-10-11 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
US11091753B2 (en) 2017-05-31 2021-08-17 Novozymes A/S Xylose fermenting yeast strains and processes thereof for ethanol production
WO2018222990A1 (en) 2017-06-02 2018-12-06 Novozymes A/S Improved yeast for ethanol production
US11584783B2 (en) 2017-06-28 2023-02-21 Novozymes A/S Processes for producing a fermentation product
US11220679B2 (en) 2017-08-08 2022-01-11 Novozymes A/S Polypeptides having trehalase activity
CN111164214A (zh) 2017-09-15 2020-05-15 诺维信公司 用于改进动物饲料营养质量的酶共混物和方法
WO2019074828A1 (en) 2017-10-09 2019-04-18 Danisco Us Inc CELLOBIOSE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE
US11319559B2 (en) 2017-10-09 2022-05-03 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
CA3075907A1 (en) 2017-10-23 2019-05-02 Novozymes A/S Processes for reducing lactic acid in a biofuel fermentation system
WO2019086370A1 (en) 2017-10-30 2019-05-09 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
CA3078156A1 (en) 2017-10-30 2019-05-09 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic material and fermentation of sugars
EP3728333A1 (en) 2017-12-22 2020-10-28 Novozymes A/S Wheat milling process and gh8 xylanases
CA3089135A1 (en) 2018-01-29 2019-08-01 Novozymes A/S Microorganisms with improved nitrogen utilization for ethanol production
MX2020008309A (es) 2018-02-15 2020-10-14 Novozymes As Levadura mejorada para produccion de etanol.
WO2019185681A1 (en) 2018-03-28 2019-10-03 Dsm Ip Assets B.V. Enzyme composition
WO2019185680A1 (en) 2018-03-28 2019-10-03 Dsm Ip Assets B.V. Enzyme composition
WO2019201765A1 (en) 2018-04-20 2019-10-24 Renescience A/S Method for determining chemical compounds in waste
WO2019219804A1 (en) 2018-05-17 2019-11-21 Dsm Ip Assets B.V. Process for producing a polypeptide
CA3099202A1 (en) 2018-05-30 2019-12-05 Dsm Ip Assets B.V. Process for producing sugars from carbohydrate materials
EP3810785A2 (en) 2018-05-31 2021-04-28 Novozymes A/S Processes for enhancing yeast growth and productivity
CA3107110A1 (en) 2018-07-25 2020-01-30 Novozymes A/S Enzyme-expressing yeast for ethanol production
WO2020058249A1 (en) 2018-09-18 2020-03-26 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of carbohydrate material and fermentation of sugars
WO2020058248A1 (en) 2018-09-18 2020-03-26 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of carbohydrate material and fermentation of sugars
WO2020058253A1 (en) 2018-09-18 2020-03-26 Dsm Ip Assets B.V. Process for enzymatic hydrolysis of carbohydrate material and fermentation of sugars
WO2020076697A1 (en) 2018-10-08 2020-04-16 Novozymes A/S Enzyme-expressing yeast for ethanol production
US20210380958A1 (en) 2018-10-24 2021-12-09 Dsm Ip Assets B.V Process for enzymatic hydrolysis of carbohydrate material and fermentation of sugars
EP3894551A1 (en) 2018-12-12 2021-10-20 Novozymes A/S Polypeptides having xylanase activity and polynucleotides encoding same
CN113302305A (zh) 2018-12-12 2021-08-24 诺维信公司 提高丝状真菌细胞在多肽的产生方面的生产力的方法
WO2020160126A1 (en) 2019-01-31 2020-08-06 Novozymes A/S Polypeptides having xylanase activity and use thereof for improving the nutritional quality of animal feed
EP3938525A1 (en) 2019-03-12 2022-01-19 DSM IP Assets B.V. Process for producing a fermentation broth
EP4004029A1 (en) 2019-07-26 2022-06-01 Novozymes A/S Microorganisms with improved nitrogen transport for ethanol production
BR112022002203A2 (pt) 2019-08-05 2022-09-06 Novozymes As Misturas de enzimas e processos para produção de um ingrediente alimentar com alto teor de proteína a partir de um subproduto de vinhaça completa
MX2021015818A (es) 2019-08-06 2022-02-03 Novozymes As Proteinas de fusion para mejorar la expresion de enzimas.
EP4028536A1 (en) 2019-09-10 2022-07-20 DSM IP Assets B.V. Enzyme composition
EP4031661A1 (en) 2019-09-16 2022-07-27 Novozymes A/S Polypeptides having beta-glucanase activity and polynucleotides encoding same
BR112022011271A2 (pt) 2019-12-10 2022-09-06 Novozymes As Célula hospedeira recombinante, composição, métodos para produzir um derivado de uma célula e um produto de fermentação, e, uso de uma célula hospedeira recombinante
AR120775A1 (es) 2019-12-16 2022-03-16 Novozymes As Procesos para obtener productos de fermentación
US20230242960A1 (en) 2020-01-24 2023-08-03 Novozymes A/S Mutants of a filamentous fungal cell having increased productivity in the production of a polypeptide
EP4103709A2 (en) 2020-02-10 2022-12-21 Novozymes A/S Polypeptides having alpha-amylase activity and polynucleotides encoding same
WO2022013148A1 (en) 2020-07-13 2022-01-20 Dsm Ip Assets B.V. Process for the production of biogas
WO2022049250A1 (en) 2020-09-04 2022-03-10 Novozymes A/S Improved fermenting organism for ethanol production
MX2023004938A (es) 2020-11-02 2023-05-17 Novozymes As Variantes de glucoamilasa y polinucleotidos que codifican las mismas.
EP4240542A1 (en) 2020-11-04 2023-09-13 Renescience A/S Method for sanitizing waste
AU2021374777A1 (en) 2020-11-04 2023-06-15 Renescience A/S Method for enzymatic and/or microbial processing of waste comprising recirculation of process water
WO2022214458A1 (en) 2021-04-06 2022-10-13 Dsm Ip Assets B.V. Enzyme composition
BR112023020370A2 (pt) 2021-04-06 2023-11-21 Dsm Ip Assets Bv Composição de enzimas
WO2022214459A1 (en) 2021-04-06 2022-10-13 Dsm Ip Assets B.V. Enzyme composition
AU2022253636A1 (en) 2021-04-08 2023-06-01 Versalis S.P.A. Process for the preparation of a sugar product and a fermentation product
BR112023025624A2 (pt) 2021-06-07 2024-02-27 Novozymes As Célula de levedura recombinante, célula hospedeira recombinante, composição, cocultura, métodos de produção de um derivado de uma célula hospedeira recombinante e de produção de um produto de fermentação, e, uso de uma célula hospedeira recombinante
WO2024064901A2 (en) 2022-09-23 2024-03-28 Novozymes A/S Improved fermenting organism for ethanol production

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5997913A (en) * 1990-12-10 1999-12-07 Genencor International, Inc. Method enhancing flavor and aroma in foods by overexpression of β-glucosidase
FR2736359B1 (fr) * 1995-07-06 1997-10-03 Agronomique Inst Nat Rech Beta-glucosidase de champignons filamenteaux, et ses utilisations
AU3915400A (en) * 1999-03-22 2000-10-09 Novo Nordisk A/S Methods for monitoring multiple gene expression

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002095014A3 (en) 2003-12-24
AU2002316785A1 (en) 2002-12-03
CN1509330A (zh) 2004-06-30
EP1395653A2 (en) 2004-03-10
WO2002095014A9 (en) 2004-05-21
WO2002095014A2 (en) 2002-11-28
US20060075519A1 (en) 2006-04-06
US20070118930A1 (en) 2007-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004527261A (ja) セロビアーゼ活性を有するポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチド
US9447399B2 (en) Polypeptides having cellobiohydrolase I activity and polynucleotides encoding same
US8318458B2 (en) Polypeptides having beta-glucosidase activity and polynucleotides encoding same
US8497109B2 (en) Polypeptides having cellobiohydrolase II activity and polynucleotides encoding same
EP1877551B1 (en) Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same
JP2008508868A (ja) ボトリオスファエリア・ロジナのポリペプチド
US8080386B2 (en) Polypeptides having endoglucanase activity and polynucleotides encoding same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080825

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210