JP2004526451A - 牛用麻酔ボックス並びに牛の麻酔及び屠殺のための方法 - Google Patents
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Abstract
大型の被屠殺動物特に牛のための麻酔ボックスは、固定台座と動物収容モジュールを有し、動物収容モジュールは長手方向軸の周りに回転し得るように台座に支承され、 −直立状態で− 麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床及び第1の側壁を有し、麻酔ボックスの第2の側壁が動物収容モジュールと別個に設けられていることを特徴とする。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の観点によれば、大型の被屠殺動物(屠殺される動物)特に牛のための麻酔ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
今日慣用の牛の麻酔法は、牛がボックスの中に立っている間に頭部へボルトを打込むことによって行われる。次にボックスの一方の壁を開き、麻酔した牛の後脚にループを掛けてから持ち上げる。次に逆さ吊りの牛の頚動脈を切開する
−なお、電流により牛を麻酔することは基本的に周知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の根底にあるのは、屠殺場職員にとって特に合理的であり、良好かつ健全な肉品質の観点から見て特に好結果をもたらす大型の被屠殺動物の麻酔及びその後の屠殺のための方法及び装置を利用可能にするという技術問題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この技術問題の第1の解決策によれば、麻酔ボックスは本発明に基づき固定台座と動物収容モジュールを有し、動物収容モジュールが長手方向軸の周りに回転し得るように台座上に支承され、−直立状態で− 麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と第1の側壁を有し、麻酔ボックスの第2の側壁が動物収容モジュールと別個に設けられていることを特徴とする。
【0005】
本発明に基づくこの麻酔ボックスは、麻酔される被屠殺動物が麻酔ボックスに楽に進入できるように動物収容モジュールがまず初めに直立状態であり、電流で麻酔し(従来最も慣用されたボルトの打込みによる麻酔と比較して後で改めて取り上げる一連の利点がある)、麻酔ボックスを長手方向軸の周りに回転した後、麻酔ボックスは係員の前でいわば上に開放しているから、麻酔された被屠殺動物を電気麻酔のための通電の開始後ごく短時間の間に麻酔ボックスから極めて手軽に取り出すことができるという着想を実現したものである。
【0006】
たいていの場合、麻酔ボックスの第2の側壁は、不動であり、とりわけ麻酔ボックスの台座又は屠殺場の床に直接固定されている。しかし麻酔ボックスの第2の側壁で動物収容モジュールの共転部材を代替させ、第2の側壁が旋回又は並進運動により動物収容モジュールに対して移動可能であり、麻酔され場合によっては屠殺された動物の取り出しのために、動物収容モジュールの内部への広い通路が開放されるように構成することも、ここに本発明により開示されることが明確に指摘される。
【0007】
上記の技術問題の第2の解決策によれば、麻酔ボックスは、本発明に基づき麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と2つの側壁を有し、被屠殺動物の頭部を下から支えるために下側ヘッドホルダーが設けられ、旋回又は並進運動により上下に移動可能な上側ヘッドホルダーが設けられ、上側ヘッドホルダーが電気麻酔のための2個の電極を内蔵することを特徴とする。
【0008】
こうして第2の解決策による麻酔ボックスも同じく電気麻酔のために設けられている。麻酔ボックスは被屠殺動物頭部の固定及び電極の配置の新規な方式を特徴とする。第2の解決策は第1の解決策と組み合わせて構成することができることが強調される。
【0009】
下側ヘッドホルダーは旋回又は並進運動により上下又は左右に移動可能であることが好ましい。これに伴って特に良好な被屠殺動物の頭部固定の利点のほかに、とりわけ頚動脈の切開による被屠殺動物の屠殺及び/又は被屠殺動物の取り出しのために被屠殺動物の頭部が特に手軽に解放される利点があることが、後述の実施例で一目瞭然である。
【0010】
麻酔の際に被屠殺動物の頭部が麻酔ボックスから前方へ突出するように、下側ヘッドホルダーと上側ヘッドホルダーが −麻酔ボックスの側面図で見て− 麻酔ボックスの前壁に近い位置に設けられていることが好ましい。代案として、被屠殺動物の頭部が麻酔ボックスの内部にあるように、麻酔ボックスを長くすることができる。この場合はもちろん、上下のヘッドホルダーを麻酔ボックスの前壁より少し引っ込めて配置しなければならない。
【0011】
上記の技術問題の第3の解決策によれば、麻酔ボックスは、腹部支持部材が設けられ、腹部支持部材を旋回又は並進運動により、麻酔される被屠殺動物を下から支える位置に置くことができることを特徴とする。
【0012】
本発明に基づき判明したところでは、麻酔及びその結果起こる筋肉弛緩により被屠殺動物が麻酔ボックスの中で倒れると不都合である。被屠殺動物が倒れていない状態であれば、被屠殺動物の屠殺及び麻酔ボックスからの被屠殺動物の取り出しのためにはなはだ好都合である。第3の解決策は第1の解決策とも、第2の解決策とも、また第1及び第2の解決策とともに三者の組合せとしても実現できることが強調される。
【0013】
上記の技術問題の第4の解決策によれば、麻酔ボックスは本発明に基づき1個の心臓電極又は1対の心臓電極が設けられていることを特徴とする。
【0014】
大型の被屠殺動物特に牛でいわゆる心臓麻酔を使用することは新規である。下記でさらに明らかになるが、本発明においてはとりわけ脳麻酔と心臓麻酔の組合せが使用される。
【0015】
第4の解決策は第1の解決策だけとともに、また第2の解決策だけとともに、また第3の解決策だけとともに、また第1及び第2の解決策の組合せと併用して、また第1及び第3の解決策の組合せと併用して、また第2及び第3の組合せと併用して、また第1及び第2及び第3の解決策の組合せと併用して実現されることが強調される。
【0016】
とりわけ単数個又は複数個の心臓電極を、旋回又は並進運動により、麻酔される被屠殺動物と接触させることができる。
【0017】
腹部支持部材及び/又は単数個又は複数個の心臓電極が上記のように移動可能であることによって、麻酔される被屠殺動物が麻酔ボックスに入るときにこれらの部材は邪魔にならないが、被屠殺動物が麻酔ボックス内の位置に到達すると直ちにこれらの部材を配置することができる。
【0018】
腹部支持部材と単数個又は複数個の心臓電極は組合せ部材として構成することができ、とりわけ1つの共同の運動過程で配置されることが強調される。
【0019】
構造の面から見て麻酔ボックスは次のように構成することが好ましい。即ち動物収容モジュールは前部支持板と後部支持板を有し、2つの支持板の各々が麻酔ボックスの長手方向軸を横切って延び、各支持板の縁端部の少なくとも部分長が円弧形に丸みを帯びており、少なくとも後部支持板は扇形切欠部を有する。この扇形切欠部は麻酔される被屠殺動物の進入のために十分な大きさの通過口をなす。
【0020】
第2の観点によれば、発明は大型の被屠殺動物特に牛の麻酔及び屠殺のための方法に関するものであり、当該被屠殺動物をボックスに入れ、2個の頭部電極により電流で被屠殺動物の脳麻酔を行い、脳麻酔と一部時間的に重複して又は脳麻酔の後に1個の心臓電極と少なくとも1個の頭部電極により、又は2個の心臓電極により、電流で被屠殺動物の心臓麻酔を行い、心臓麻酔のための通電を終了する前にボックスを長手方向軸の周りに回転して、被屠殺動物がボックスの第1の側壁の上に横たわるようにし、被屠殺動物がボックスの中で横臥する間に屠殺のために被屠殺動物の血管を切開することを特徴とする。
【0021】
本発明に係るこの方法は上記で述べた技術問題の解決策でもある。この方法はとりわけ第1の解決策及び/又は第2の解決策及び/又は第3の解決策及び/又は第4の解決策による麻酔ボックスで行われることが強調される。
【0022】
上記の2つの段落で開示された方法を2つの点で変更することができる。即ち心臓麻酔のための通電の終了の後に初めてボックスを回転し、及び/又は被屠殺動物がまだ回転していないボックスの中にいる間に、屠殺のために被屠殺動物の血管を切開するのである。
【0023】
本発明方法の好ましい改良として、心臓麻酔電流がまだ流れている間に、被屠殺動物の血管を切開する。この特に好ましい改良を利用する場合は、心臓麻酔の開始(及び脳麻酔の開始)から極めて短い最適な期間内にあるから、麻酔された動物が麻酔電流の通電の終了後に再び意識を取り戻すことは決してない。
【0024】
代案として、心臓麻酔電流の流れが終わった後、とりわけ直後に、被屠殺動物の血管を切開することも可能である。
【0025】
脳麻酔の開始の前又は心臓麻酔の開始の前に、腹部支持部材を配置することが好ましい。頭部電極を内蔵するヘッドホルダーを近寄せることによって、2個の電極が配置される。移動可能な腹部支持部材及び/又は頭部電極を備えた移動可能なヘッドホルダーを利用することの利点は、すでに上記で説明した。
【0026】
心臓麻酔では脳麻酔の場合より低い電流周波数を使用することが好ましい。心臓麻酔では脳麻酔の場合より低い電流強度を使用することが好ましい。本発明に関する研究で判明したところでは、これらの改良は単独で又は組合せとして特に動物をいたわる深い麻酔をもたらし、特に小血管の破裂による屠殺傷が特に少ない。
【0027】
電気脳麻酔は麻酔される被屠殺動物に一種のてんかん性発作を引き起こし、被屠殺動物は意識を失うが、まだ深く麻酔されていない。電気心臓麻酔は心室細動、それとともに深い麻酔を生じる。それは屠殺場職員の安全性の理由からも、被屠殺動物のなるべく丁寧な取扱いの理由からも望ましいことである。
【0028】
大型の被屠殺動物特に牛のボルトの打込みによる従来慣用の麻酔では、被屠殺動物の脳に大きな突発的圧力が働き、若干量の脳実質が被屠殺動物の脊髄中心管に押し込まれる危険がある。現在一部の牛がBSE病(牛硬化性脳疾患)を罹病していることは周知のことである。脳実質の小部分が脊髄中心管に上記のように移動することは脊髄中心管の外部にある肉にとって危険はないけれども、脳のために設けられた被屠殺動物の頭蓋の空洞部から脊髄中心管への脳実質の移動を完全に回避し、こうして一層高度の安全性を得る方策が電気麻酔によって示された。また、特に脳麻酔と心臓麻酔の組合せとしての電気麻酔は、麻酔に伴う被屠殺動物の事実上すべての筋肉の収縮が衝撃的なボルト打込み法の場合よりゆるやかに起こるという利点がある。麻酔電流とりわけ脳/心臓複合麻酔の心臓麻酔電流がまだ流れている時点での被屠殺動物の屠殺は、麻酔電流の流れの終了により被屠殺動物の筋肉が再び弛緩する時点で血管を切開することにより血管の圧力(特に事前の筋肉収縮により生じた)の大部分がすでに解消しており、このため小血管の破裂の誘因が決定的に少ないという極めて重要な利点がある。最後に、ボルトの打込みによる麻酔は人間によって実施される精神的負担のかかる作業であるが、本発明に基づく電気麻酔は大幅に機械化され、自動的な経過が可能であることが特に指摘される。
【0029】
麻酔をかけ、場合によっては屠殺した被屠殺動物の取り出しについてこれまでの本文で何回も触れた。たいていの場合この目的のために被屠殺動物の後脚にいわゆるループチェーンが取付けられ(続いて張力を働かせると後脚の周りにきつく締まる)、次に当該被屠殺動物がとりわけ引き上げ機により、又はとりわけいわゆるエレベータ(斜め上へのコンベヤ)により、被屠殺動物の頭が自由に垂れ下がり、放血することができるところまで持ち上げられ、そこでコンベヤの軌道に降ろされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に概略図で示した実施例に基づき本発明及び発明の好ましい実施形態をさらに詳述する。
【0031】
以下では「大型の被屠殺動物特に牛のための麻酔ボックス」を略して「ボックス」と称する。牛についてだけ説明するが、ボックスは他の大型の被屠殺動物、例えば馬、ラクダ等にもまったく同様に使用できることがここで強調される。
【0032】
ボックス2は主要な構成部分として台座4、動物収容モジュール6及び定置の第2の側壁8を有する。第2の側壁8は、図2及び3では見えているが、図1では動物収容モジュール6の自由な観察を保証するために省略した。また追込み通路10が認められる。麻酔を行う牛12を、この通路を経て動物収容モジュール6の図1で右側の後端に追い込むことができる。動物収容モジュールは以下では略して単に「モジュール6」と称する。
【0033】
モジュール6は概ね前部垂直支持板14、後部垂直支持板16、2つの支持板14、16の間に水平に延びる床18、2つの支持板14、16の間に延びる2本以上の上側棒材20、図1でモジュール6の観察者から遠い側にあって2つの支持板14及び16の間に延びる第1の側壁22、並びに特定の機能のためのその他の補助装置からなる。
【0034】
図2及び図3で分かるように前部支持板14は概ね円形の形状を有し、いわば12時の位置の直前から3時の位置の直後にかけて概ね扇形の切欠部がある。後部支持板16は概ね同じ幾何学的形状を有する。但し上記の「概ね扇形の切欠部を有する円形」は、決して機能上必須のものでないことが強調される。以下の説明で明らかなように、前部支持板14及び後部支持板16の縁端の少なくとも一部が円弧形であれば、極めて実用的な実施形態である。前部支持板14では切欠部を省略してもよい。
【0035】
特に図2から明瞭に分かるように、ボックス2の台座4は屠殺場の床26に固定され上側に凹円弧切片の形状を有する。そこに周方向に間隔を置いて複数個のコロ28が回転可能に支承される。コロ28の上に前部支持板14が載っている。台座4の上記の前部とまったく同様に、台座4の後部も後部支持板16の支持のために設けられている。幾何学的関係は次のようになっている。即ち図示の実施例で床18の少し上で −図2の前面図で見て− モジュール6の左側と右側のほぼ中央にある長手方向軸30の周りに、モジュール6の回転運動が可能である。図2のモジュール6の直立状態から図3のモジュール6の横臥状態に至るまで、モジュール6を軸30の周りに図2及び図3で逆時計回りに90°回転するために油圧式シリンダ・ピストン装置32が設けられている。他の種類の駆動装置、例えば電気駆動装置も可能である。また前部支持板14又は後部支持板16の広がり平面が軸30に対して直角であることは明らかである。
【0036】
前部支持板14の前側に下側ヘッドホルダー34及び上側ヘッドホルダー36が取付けられている。下側ヘッドホルダー34は、図1及び図2における上側の端部に、麻酔を行う牛12の顎又は頸部前端部のための、右下から斜めに左上へ延びる支持部材38を担持する。上側ヘッドホルダー36は、図1に破線で記載したように −図2の視線方向に並列して− 2個の頭部電極40を内蔵する。頭部電極40が下側へ露出する電極面を呈するように、上側ヘッドホルダー36に取付けられていることは言うまでもない。支持部材38はなくてもよい。この場合は牛12の顎又は頸部前端部が残りの下側ヘッドホルダー34の上に直接載ることになる。
【0037】
後部支持板16にドア42が設けられている。ドア42は図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により並進運動により上側の開放位置と下側の閉鎖位置の間で移動することができる。また図1に押圧部材44が認められる。押圧部材44は板状又は偏平なクッション状に形成され、モジュール6の内側断面の大部分をふさぐ。押圧部材44は例えば棒材30に沿ってモジュール6の長手方向に案内され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により図1で左右に移動させられる。また押圧部材44は機械化されており、図示した下側使用位置に比して横断方向軸46の周りに逆時計回りに上へ90°旋回される。
【0038】
新しい牛12をモジュール6に入れようとするときは、予め下側ヘッドホルダー34を支持部材38とともに使用位置に移し(詳細は後述)、ドア42を上側位置に移し、押圧部材44を上側へ旋回した位置に置く。この状態で、次に麻酔を行う牛12のために追込み通路10からモジュール内部への入口が解放されており、その際後部支持板16の上記の扇形切欠部24は後部支持板16が邪魔にならないようにする。牛12は床18の上で歩行することができる。ここで押圧部材44が図示の使用位置に下げられ、図1で左側へゆっくり移動する。後続の牛をボックス2から確実に遠ざけるためにドア42が閉鎖される。ドア42は必ずしもモジュール6の構成部分でなくてよく、例えば図1で後部支持板16の右側にこれに近接して固設することもできる。麻酔を行う牛12は、モジュール6の中で押圧部材44により牛12の顎又は頸部先端区域の下側が支持部材38の上に来て牛12の頭部48がゆるやかに上へ持ち上げられるまで、前方へ押しやられる(その場合牛12は通常後方からゆるやかな圧力を受けて自分で前進する)。支持部材38は概ね板状であるが、代案としてさらに頭部48の側面も保持する樋状の形状も可能である。
【0039】
続いて上側ヘッドホルダー36が2個の脳電極40とともに例えば図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により図1に示す下側位置に下げられ、この位置で電極40は牛12のうなじ区域によく接触する。次に脳麻酔電流が接続される。その場合電流持続時間6ないし8秒、電圧250−400V、電流強度2−3A、交流電圧の周波数50−400Hzが代表的である。
【0040】
脳麻酔電流の流れと時間的に幾らか重複して、又は脳麻酔電流の流れの終了の直後に、又は脳麻酔電流の流れの終了後ごく僅かな時間間隔で、心臓麻酔電流が接続される。代表的な値は持続時間2−6秒、電圧100−400V、電流強度1−2A及び交流電圧の周波数50−100Hzである。
【0041】
まだ心臓麻酔電流が流れている間に、モジュール6を軸30の周りに90°回転する。これは図2から図3への移行に相当する。まだ心臓麻酔電流が流れている間に、牛12の頚動脈を切開し、そこから牛12の血液を抽出する。牛12の頸部に接近しやすくするために、頚動脈の切開の前に下側ヘッドホルダー34を図2で右から左へ移動させてこれまでの位置から離脱させることができる。これは図3で上から下への移行に相当する。
【0042】
図1で省略したボックス2の第2の側壁8は台座26に固定されており、モジュール6の上記の回転の際に不動である。第2の側壁8はほぼ前部支持板14と後部支持板16の間に延びており、2つの支持板の各々に狭いギャップが残る。モジュール6が図3の横臥状態のときは、麻酔された牛12は片側を第1の側壁22の上に載せて横たわり、同時にモジュール6は後方へ開放している。下側ヘッドホルダー34は完全に左側(図2)又は完全に下側の位置(図3)にあり、上側ヘッドホルダー36は完全に上側(図2)又は完全に左側の位置(図3)にあり、押圧部材44は上へ旋回した位置にある。麻酔され屠殺された牛はエレベータにより斜め上へ −モジュール6から後方へ完全に自由に取り出すことができる。続いてモジュール6は直立状態に逆転され、前述のように新たに麻酔を行う牛12を追い込むためにその他の装置が初期状態にされる。
【0043】
次に図4に基づきさらに腹部支持部材48と1対の心臓電極50を説明する。腹部支持部材48は、概ね板状であるが動物にやさしく僅かに湾曲し、縁端が丸みを帯びた接触部を有する。接触部は休止位置で第1の側壁22の切欠部に配置されている。腹部支持部材48は全体として第1の側壁22に対して長手方向軸51の周りに回転することができ、この目的のために図4で上側の末端区域52がレバーとして形成され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置がこのレバーに作用する。
【0044】
2個の心臓電極50のための支持部材54はまったく同様に配列されている。この場合も作用区域は第1の側壁22の適当な空欠部に格納され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により長手方向軸58の周りに旋回するために、上端区域がレバー56として利用される。心臓電極50は自由な電極面を呈し、上へ旋回した状態でこの電極面が牛12の胸部区域と電気接触する。心臓電極50の配置は、2つの心臓電極50の間で牛12の身体を流れる電流が牛12の心臓区域を貫流するように行われる。腹部支持部材48と心臓電極支持部材54を1つの共通の部材に統合するのが極めて簡単であることは明白である。代案として、ただ1個の心臓電極50を使用することができる。その場合心臓麻酔電流はこの1個の心臓電極50と少なくとも1個の頭部電極40の間を流れる。
【0045】
脳麻酔電流が接続される前の時点で、腹部支持部材48は上へ旋回されて牛12の腹部側と接触する。同じ時点で又はやや遅れて2つの心臓電極50を上へ旋回して、牛12の腹部側と接触することができる。次いで心臓麻酔電流がやや遅れた適当な時点で接続される。麻酔し屠殺した牛12を取り出す前に、腹部支持部材48と心臓電極支持部材54を第1の側壁22へ回し戻す。
【0046】
図5に基づきさらにその他の細部を詳述する。横臥状態のモジュール6を回転するときに床18の図2で右側の縁端60が第2の側壁8と衝突しないように、床18は本来の第2の側壁8の少し手前で終わる。第2の側壁8はこの区域に縁板状の横張出し部62を有する。横張出し部62はモジュール6の内部の方向へ突出する。モジュール6が図2の直立状態にあるときは、床18の狭い縁端部60が張出し部62の自由端の上にある。縁端部60と本来の第2の側壁が衝突せずに、モジュールをこの位置から横臥状態へ問題なく回転することができる。
【0047】
麻酔され屠殺された牛12に輪を掛けるときの屠殺場職員の作業を容易にするために、第2の側壁8の −図1で右側の− 部分区域をドアとして形成することができる。牛12に輪を掛けるために斜め後方からでなく、むしろ横からモジュール6の空洞部に入ろうとするときに、このドアが開かれる。
【0048】
すべてのシリンダ・ピストン装置は油圧式として説明した。代案としてこれらの装置の各々が空気式であることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】一部が断截され、部材を取り除くことにより開放された麻酔ボックスの側面図である。
【図2】図1の矢印IIの方向に見た直立状態の図1の麻酔ボックスの正面図である。
【図3】図2と同じ視線方向に見た横臥状態の図1の麻酔ボックスの正面図である。
【図4】麻酔ボックスの図1で後ろ側の第1の側壁の、図1の視線方向に見た側面図である。
【図5】麻酔ボックスの図2にVで示した部位の細部の、図2の視線方向に見た正面図である。
【0001】
本発明は、第1の観点によれば、大型の被屠殺動物(屠殺される動物)特に牛のための麻酔ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
今日慣用の牛の麻酔法は、牛がボックスの中に立っている間に頭部へボルトを打込むことによって行われる。次にボックスの一方の壁を開き、麻酔した牛の後脚にループを掛けてから持ち上げる。次に逆さ吊りの牛の頚動脈を切開する
−なお、電流により牛を麻酔することは基本的に周知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の根底にあるのは、屠殺場職員にとって特に合理的であり、良好かつ健全な肉品質の観点から見て特に好結果をもたらす大型の被屠殺動物の麻酔及びその後の屠殺のための方法及び装置を利用可能にするという技術問題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この技術問題の第1の解決策によれば、麻酔ボックスは本発明に基づき固定台座と動物収容モジュールを有し、動物収容モジュールが長手方向軸の周りに回転し得るように台座上に支承され、−直立状態で− 麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と第1の側壁を有し、麻酔ボックスの第2の側壁が動物収容モジュールと別個に設けられていることを特徴とする。
【0005】
本発明に基づくこの麻酔ボックスは、麻酔される被屠殺動物が麻酔ボックスに楽に進入できるように動物収容モジュールがまず初めに直立状態であり、電流で麻酔し(従来最も慣用されたボルトの打込みによる麻酔と比較して後で改めて取り上げる一連の利点がある)、麻酔ボックスを長手方向軸の周りに回転した後、麻酔ボックスは係員の前でいわば上に開放しているから、麻酔された被屠殺動物を電気麻酔のための通電の開始後ごく短時間の間に麻酔ボックスから極めて手軽に取り出すことができるという着想を実現したものである。
【0006】
たいていの場合、麻酔ボックスの第2の側壁は、不動であり、とりわけ麻酔ボックスの台座又は屠殺場の床に直接固定されている。しかし麻酔ボックスの第2の側壁で動物収容モジュールの共転部材を代替させ、第2の側壁が旋回又は並進運動により動物収容モジュールに対して移動可能であり、麻酔され場合によっては屠殺された動物の取り出しのために、動物収容モジュールの内部への広い通路が開放されるように構成することも、ここに本発明により開示されることが明確に指摘される。
【0007】
上記の技術問題の第2の解決策によれば、麻酔ボックスは、本発明に基づき麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と2つの側壁を有し、被屠殺動物の頭部を下から支えるために下側ヘッドホルダーが設けられ、旋回又は並進運動により上下に移動可能な上側ヘッドホルダーが設けられ、上側ヘッドホルダーが電気麻酔のための2個の電極を内蔵することを特徴とする。
【0008】
こうして第2の解決策による麻酔ボックスも同じく電気麻酔のために設けられている。麻酔ボックスは被屠殺動物頭部の固定及び電極の配置の新規な方式を特徴とする。第2の解決策は第1の解決策と組み合わせて構成することができることが強調される。
【0009】
下側ヘッドホルダーは旋回又は並進運動により上下又は左右に移動可能であることが好ましい。これに伴って特に良好な被屠殺動物の頭部固定の利点のほかに、とりわけ頚動脈の切開による被屠殺動物の屠殺及び/又は被屠殺動物の取り出しのために被屠殺動物の頭部が特に手軽に解放される利点があることが、後述の実施例で一目瞭然である。
【0010】
麻酔の際に被屠殺動物の頭部が麻酔ボックスから前方へ突出するように、下側ヘッドホルダーと上側ヘッドホルダーが −麻酔ボックスの側面図で見て− 麻酔ボックスの前壁に近い位置に設けられていることが好ましい。代案として、被屠殺動物の頭部が麻酔ボックスの内部にあるように、麻酔ボックスを長くすることができる。この場合はもちろん、上下のヘッドホルダーを麻酔ボックスの前壁より少し引っ込めて配置しなければならない。
【0011】
上記の技術問題の第3の解決策によれば、麻酔ボックスは、腹部支持部材が設けられ、腹部支持部材を旋回又は並進運動により、麻酔される被屠殺動物を下から支える位置に置くことができることを特徴とする。
【0012】
本発明に基づき判明したところでは、麻酔及びその結果起こる筋肉弛緩により被屠殺動物が麻酔ボックスの中で倒れると不都合である。被屠殺動物が倒れていない状態であれば、被屠殺動物の屠殺及び麻酔ボックスからの被屠殺動物の取り出しのためにはなはだ好都合である。第3の解決策は第1の解決策とも、第2の解決策とも、また第1及び第2の解決策とともに三者の組合せとしても実現できることが強調される。
【0013】
上記の技術問題の第4の解決策によれば、麻酔ボックスは本発明に基づき1個の心臓電極又は1対の心臓電極が設けられていることを特徴とする。
【0014】
大型の被屠殺動物特に牛でいわゆる心臓麻酔を使用することは新規である。下記でさらに明らかになるが、本発明においてはとりわけ脳麻酔と心臓麻酔の組合せが使用される。
【0015】
第4の解決策は第1の解決策だけとともに、また第2の解決策だけとともに、また第3の解決策だけとともに、また第1及び第2の解決策の組合せと併用して、また第1及び第3の解決策の組合せと併用して、また第2及び第3の組合せと併用して、また第1及び第2及び第3の解決策の組合せと併用して実現されることが強調される。
【0016】
とりわけ単数個又は複数個の心臓電極を、旋回又は並進運動により、麻酔される被屠殺動物と接触させることができる。
【0017】
腹部支持部材及び/又は単数個又は複数個の心臓電極が上記のように移動可能であることによって、麻酔される被屠殺動物が麻酔ボックスに入るときにこれらの部材は邪魔にならないが、被屠殺動物が麻酔ボックス内の位置に到達すると直ちにこれらの部材を配置することができる。
【0018】
腹部支持部材と単数個又は複数個の心臓電極は組合せ部材として構成することができ、とりわけ1つの共同の運動過程で配置されることが強調される。
【0019】
構造の面から見て麻酔ボックスは次のように構成することが好ましい。即ち動物収容モジュールは前部支持板と後部支持板を有し、2つの支持板の各々が麻酔ボックスの長手方向軸を横切って延び、各支持板の縁端部の少なくとも部分長が円弧形に丸みを帯びており、少なくとも後部支持板は扇形切欠部を有する。この扇形切欠部は麻酔される被屠殺動物の進入のために十分な大きさの通過口をなす。
【0020】
第2の観点によれば、発明は大型の被屠殺動物特に牛の麻酔及び屠殺のための方法に関するものであり、当該被屠殺動物をボックスに入れ、2個の頭部電極により電流で被屠殺動物の脳麻酔を行い、脳麻酔と一部時間的に重複して又は脳麻酔の後に1個の心臓電極と少なくとも1個の頭部電極により、又は2個の心臓電極により、電流で被屠殺動物の心臓麻酔を行い、心臓麻酔のための通電を終了する前にボックスを長手方向軸の周りに回転して、被屠殺動物がボックスの第1の側壁の上に横たわるようにし、被屠殺動物がボックスの中で横臥する間に屠殺のために被屠殺動物の血管を切開することを特徴とする。
【0021】
本発明に係るこの方法は上記で述べた技術問題の解決策でもある。この方法はとりわけ第1の解決策及び/又は第2の解決策及び/又は第3の解決策及び/又は第4の解決策による麻酔ボックスで行われることが強調される。
【0022】
上記の2つの段落で開示された方法を2つの点で変更することができる。即ち心臓麻酔のための通電の終了の後に初めてボックスを回転し、及び/又は被屠殺動物がまだ回転していないボックスの中にいる間に、屠殺のために被屠殺動物の血管を切開するのである。
【0023】
本発明方法の好ましい改良として、心臓麻酔電流がまだ流れている間に、被屠殺動物の血管を切開する。この特に好ましい改良を利用する場合は、心臓麻酔の開始(及び脳麻酔の開始)から極めて短い最適な期間内にあるから、麻酔された動物が麻酔電流の通電の終了後に再び意識を取り戻すことは決してない。
【0024】
代案として、心臓麻酔電流の流れが終わった後、とりわけ直後に、被屠殺動物の血管を切開することも可能である。
【0025】
脳麻酔の開始の前又は心臓麻酔の開始の前に、腹部支持部材を配置することが好ましい。頭部電極を内蔵するヘッドホルダーを近寄せることによって、2個の電極が配置される。移動可能な腹部支持部材及び/又は頭部電極を備えた移動可能なヘッドホルダーを利用することの利点は、すでに上記で説明した。
【0026】
心臓麻酔では脳麻酔の場合より低い電流周波数を使用することが好ましい。心臓麻酔では脳麻酔の場合より低い電流強度を使用することが好ましい。本発明に関する研究で判明したところでは、これらの改良は単独で又は組合せとして特に動物をいたわる深い麻酔をもたらし、特に小血管の破裂による屠殺傷が特に少ない。
【0027】
電気脳麻酔は麻酔される被屠殺動物に一種のてんかん性発作を引き起こし、被屠殺動物は意識を失うが、まだ深く麻酔されていない。電気心臓麻酔は心室細動、それとともに深い麻酔を生じる。それは屠殺場職員の安全性の理由からも、被屠殺動物のなるべく丁寧な取扱いの理由からも望ましいことである。
【0028】
大型の被屠殺動物特に牛のボルトの打込みによる従来慣用の麻酔では、被屠殺動物の脳に大きな突発的圧力が働き、若干量の脳実質が被屠殺動物の脊髄中心管に押し込まれる危険がある。現在一部の牛がBSE病(牛硬化性脳疾患)を罹病していることは周知のことである。脳実質の小部分が脊髄中心管に上記のように移動することは脊髄中心管の外部にある肉にとって危険はないけれども、脳のために設けられた被屠殺動物の頭蓋の空洞部から脊髄中心管への脳実質の移動を完全に回避し、こうして一層高度の安全性を得る方策が電気麻酔によって示された。また、特に脳麻酔と心臓麻酔の組合せとしての電気麻酔は、麻酔に伴う被屠殺動物の事実上すべての筋肉の収縮が衝撃的なボルト打込み法の場合よりゆるやかに起こるという利点がある。麻酔電流とりわけ脳/心臓複合麻酔の心臓麻酔電流がまだ流れている時点での被屠殺動物の屠殺は、麻酔電流の流れの終了により被屠殺動物の筋肉が再び弛緩する時点で血管を切開することにより血管の圧力(特に事前の筋肉収縮により生じた)の大部分がすでに解消しており、このため小血管の破裂の誘因が決定的に少ないという極めて重要な利点がある。最後に、ボルトの打込みによる麻酔は人間によって実施される精神的負担のかかる作業であるが、本発明に基づく電気麻酔は大幅に機械化され、自動的な経過が可能であることが特に指摘される。
【0029】
麻酔をかけ、場合によっては屠殺した被屠殺動物の取り出しについてこれまでの本文で何回も触れた。たいていの場合この目的のために被屠殺動物の後脚にいわゆるループチェーンが取付けられ(続いて張力を働かせると後脚の周りにきつく締まる)、次に当該被屠殺動物がとりわけ引き上げ機により、又はとりわけいわゆるエレベータ(斜め上へのコンベヤ)により、被屠殺動物の頭が自由に垂れ下がり、放血することができるところまで持ち上げられ、そこでコンベヤの軌道に降ろされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に概略図で示した実施例に基づき本発明及び発明の好ましい実施形態をさらに詳述する。
【0031】
以下では「大型の被屠殺動物特に牛のための麻酔ボックス」を略して「ボックス」と称する。牛についてだけ説明するが、ボックスは他の大型の被屠殺動物、例えば馬、ラクダ等にもまったく同様に使用できることがここで強調される。
【0032】
ボックス2は主要な構成部分として台座4、動物収容モジュール6及び定置の第2の側壁8を有する。第2の側壁8は、図2及び3では見えているが、図1では動物収容モジュール6の自由な観察を保証するために省略した。また追込み通路10が認められる。麻酔を行う牛12を、この通路を経て動物収容モジュール6の図1で右側の後端に追い込むことができる。動物収容モジュールは以下では略して単に「モジュール6」と称する。
【0033】
モジュール6は概ね前部垂直支持板14、後部垂直支持板16、2つの支持板14、16の間に水平に延びる床18、2つの支持板14、16の間に延びる2本以上の上側棒材20、図1でモジュール6の観察者から遠い側にあって2つの支持板14及び16の間に延びる第1の側壁22、並びに特定の機能のためのその他の補助装置からなる。
【0034】
図2及び図3で分かるように前部支持板14は概ね円形の形状を有し、いわば12時の位置の直前から3時の位置の直後にかけて概ね扇形の切欠部がある。後部支持板16は概ね同じ幾何学的形状を有する。但し上記の「概ね扇形の切欠部を有する円形」は、決して機能上必須のものでないことが強調される。以下の説明で明らかなように、前部支持板14及び後部支持板16の縁端の少なくとも一部が円弧形であれば、極めて実用的な実施形態である。前部支持板14では切欠部を省略してもよい。
【0035】
特に図2から明瞭に分かるように、ボックス2の台座4は屠殺場の床26に固定され上側に凹円弧切片の形状を有する。そこに周方向に間隔を置いて複数個のコロ28が回転可能に支承される。コロ28の上に前部支持板14が載っている。台座4の上記の前部とまったく同様に、台座4の後部も後部支持板16の支持のために設けられている。幾何学的関係は次のようになっている。即ち図示の実施例で床18の少し上で −図2の前面図で見て− モジュール6の左側と右側のほぼ中央にある長手方向軸30の周りに、モジュール6の回転運動が可能である。図2のモジュール6の直立状態から図3のモジュール6の横臥状態に至るまで、モジュール6を軸30の周りに図2及び図3で逆時計回りに90°回転するために油圧式シリンダ・ピストン装置32が設けられている。他の種類の駆動装置、例えば電気駆動装置も可能である。また前部支持板14又は後部支持板16の広がり平面が軸30に対して直角であることは明らかである。
【0036】
前部支持板14の前側に下側ヘッドホルダー34及び上側ヘッドホルダー36が取付けられている。下側ヘッドホルダー34は、図1及び図2における上側の端部に、麻酔を行う牛12の顎又は頸部前端部のための、右下から斜めに左上へ延びる支持部材38を担持する。上側ヘッドホルダー36は、図1に破線で記載したように −図2の視線方向に並列して− 2個の頭部電極40を内蔵する。頭部電極40が下側へ露出する電極面を呈するように、上側ヘッドホルダー36に取付けられていることは言うまでもない。支持部材38はなくてもよい。この場合は牛12の顎又は頸部前端部が残りの下側ヘッドホルダー34の上に直接載ることになる。
【0037】
後部支持板16にドア42が設けられている。ドア42は図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により並進運動により上側の開放位置と下側の閉鎖位置の間で移動することができる。また図1に押圧部材44が認められる。押圧部材44は板状又は偏平なクッション状に形成され、モジュール6の内側断面の大部分をふさぐ。押圧部材44は例えば棒材30に沿ってモジュール6の長手方向に案内され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により図1で左右に移動させられる。また押圧部材44は機械化されており、図示した下側使用位置に比して横断方向軸46の周りに逆時計回りに上へ90°旋回される。
【0038】
新しい牛12をモジュール6に入れようとするときは、予め下側ヘッドホルダー34を支持部材38とともに使用位置に移し(詳細は後述)、ドア42を上側位置に移し、押圧部材44を上側へ旋回した位置に置く。この状態で、次に麻酔を行う牛12のために追込み通路10からモジュール内部への入口が解放されており、その際後部支持板16の上記の扇形切欠部24は後部支持板16が邪魔にならないようにする。牛12は床18の上で歩行することができる。ここで押圧部材44が図示の使用位置に下げられ、図1で左側へゆっくり移動する。後続の牛をボックス2から確実に遠ざけるためにドア42が閉鎖される。ドア42は必ずしもモジュール6の構成部分でなくてよく、例えば図1で後部支持板16の右側にこれに近接して固設することもできる。麻酔を行う牛12は、モジュール6の中で押圧部材44により牛12の顎又は頸部先端区域の下側が支持部材38の上に来て牛12の頭部48がゆるやかに上へ持ち上げられるまで、前方へ押しやられる(その場合牛12は通常後方からゆるやかな圧力を受けて自分で前進する)。支持部材38は概ね板状であるが、代案としてさらに頭部48の側面も保持する樋状の形状も可能である。
【0039】
続いて上側ヘッドホルダー36が2個の脳電極40とともに例えば図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により図1に示す下側位置に下げられ、この位置で電極40は牛12のうなじ区域によく接触する。次に脳麻酔電流が接続される。その場合電流持続時間6ないし8秒、電圧250−400V、電流強度2−3A、交流電圧の周波数50−400Hzが代表的である。
【0040】
脳麻酔電流の流れと時間的に幾らか重複して、又は脳麻酔電流の流れの終了の直後に、又は脳麻酔電流の流れの終了後ごく僅かな時間間隔で、心臓麻酔電流が接続される。代表的な値は持続時間2−6秒、電圧100−400V、電流強度1−2A及び交流電圧の周波数50−100Hzである。
【0041】
まだ心臓麻酔電流が流れている間に、モジュール6を軸30の周りに90°回転する。これは図2から図3への移行に相当する。まだ心臓麻酔電流が流れている間に、牛12の頚動脈を切開し、そこから牛12の血液を抽出する。牛12の頸部に接近しやすくするために、頚動脈の切開の前に下側ヘッドホルダー34を図2で右から左へ移動させてこれまでの位置から離脱させることができる。これは図3で上から下への移行に相当する。
【0042】
図1で省略したボックス2の第2の側壁8は台座26に固定されており、モジュール6の上記の回転の際に不動である。第2の側壁8はほぼ前部支持板14と後部支持板16の間に延びており、2つの支持板の各々に狭いギャップが残る。モジュール6が図3の横臥状態のときは、麻酔された牛12は片側を第1の側壁22の上に載せて横たわり、同時にモジュール6は後方へ開放している。下側ヘッドホルダー34は完全に左側(図2)又は完全に下側の位置(図3)にあり、上側ヘッドホルダー36は完全に上側(図2)又は完全に左側の位置(図3)にあり、押圧部材44は上へ旋回した位置にある。麻酔され屠殺された牛はエレベータにより斜め上へ −モジュール6から後方へ完全に自由に取り出すことができる。続いてモジュール6は直立状態に逆転され、前述のように新たに麻酔を行う牛12を追い込むためにその他の装置が初期状態にされる。
【0043】
次に図4に基づきさらに腹部支持部材48と1対の心臓電極50を説明する。腹部支持部材48は、概ね板状であるが動物にやさしく僅かに湾曲し、縁端が丸みを帯びた接触部を有する。接触部は休止位置で第1の側壁22の切欠部に配置されている。腹部支持部材48は全体として第1の側壁22に対して長手方向軸51の周りに回転することができ、この目的のために図4で上側の末端区域52がレバーとして形成され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置がこのレバーに作用する。
【0044】
2個の心臓電極50のための支持部材54はまったく同様に配列されている。この場合も作用区域は第1の側壁22の適当な空欠部に格納され、図示しない油圧式シリンダ・ピストン装置により長手方向軸58の周りに旋回するために、上端区域がレバー56として利用される。心臓電極50は自由な電極面を呈し、上へ旋回した状態でこの電極面が牛12の胸部区域と電気接触する。心臓電極50の配置は、2つの心臓電極50の間で牛12の身体を流れる電流が牛12の心臓区域を貫流するように行われる。腹部支持部材48と心臓電極支持部材54を1つの共通の部材に統合するのが極めて簡単であることは明白である。代案として、ただ1個の心臓電極50を使用することができる。その場合心臓麻酔電流はこの1個の心臓電極50と少なくとも1個の頭部電極40の間を流れる。
【0045】
脳麻酔電流が接続される前の時点で、腹部支持部材48は上へ旋回されて牛12の腹部側と接触する。同じ時点で又はやや遅れて2つの心臓電極50を上へ旋回して、牛12の腹部側と接触することができる。次いで心臓麻酔電流がやや遅れた適当な時点で接続される。麻酔し屠殺した牛12を取り出す前に、腹部支持部材48と心臓電極支持部材54を第1の側壁22へ回し戻す。
【0046】
図5に基づきさらにその他の細部を詳述する。横臥状態のモジュール6を回転するときに床18の図2で右側の縁端60が第2の側壁8と衝突しないように、床18は本来の第2の側壁8の少し手前で終わる。第2の側壁8はこの区域に縁板状の横張出し部62を有する。横張出し部62はモジュール6の内部の方向へ突出する。モジュール6が図2の直立状態にあるときは、床18の狭い縁端部60が張出し部62の自由端の上にある。縁端部60と本来の第2の側壁が衝突せずに、モジュールをこの位置から横臥状態へ問題なく回転することができる。
【0047】
麻酔され屠殺された牛12に輪を掛けるときの屠殺場職員の作業を容易にするために、第2の側壁8の −図1で右側の− 部分区域をドアとして形成することができる。牛12に輪を掛けるために斜め後方からでなく、むしろ横からモジュール6の空洞部に入ろうとするときに、このドアが開かれる。
【0048】
すべてのシリンダ・ピストン装置は油圧式として説明した。代案としてこれらの装置の各々が空気式であることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】一部が断截され、部材を取り除くことにより開放された麻酔ボックスの側面図である。
【図2】図1の矢印IIの方向に見た直立状態の図1の麻酔ボックスの正面図である。
【図3】図2と同じ視線方向に見た横臥状態の図1の麻酔ボックスの正面図である。
【図4】麻酔ボックスの図1で後ろ側の第1の側壁の、図1の視線方向に見た側面図である。
【図5】麻酔ボックスの図2にVで示した部位の細部の、図2の視線方向に見た正面図である。
Claims (16)
- 牛等の大型の被屠殺動物のための麻酔ボックスにおいて、固定台座及び動物収容モジュールを有し、動物収容モジュールが長手方向軸の周りに回転し得るように台座上に支承され、直立状態で麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と第1の側壁を有し、麻酔ボックスの第2の側壁が動物収容モジュールと別個に設けられていることを特徴とする牛等の大型の被屠殺動物のための麻酔ボックス。
- 麻酔される被屠殺動物が歩行し得る床と2つの側壁を有する請求項1に記載の牛等の大型の被屠殺動物のための麻酔ボックスにおいて、被屠殺動物の頭部を下から支えるために下側ヘッドホルダーが設けられ、旋回又は並進運動により上下に移動し得る上側ヘッドホルダーが設けられ、上側ヘッドホルダーが電気麻酔のための2個の電極を内蔵することを特徴とする麻酔ボックス。
- 下側ヘッドホルダーが旋回又は並進運動により上下又は左右に移動し得ることを特徴とする、請求項2に記載の麻酔ボックス。
- 麻酔の際に被屠殺動物の頭部が麻酔ボックスから前方へ突出するように、下側ヘッドホルダーと上側ヘッドホルダーが麻酔ボックスの側面図で見て麻酔ボックスの前壁に近い位置に設けられていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の麻酔ボックス。
- 腹部支持部材が設けられ、麻酔される被屠殺動物の支持位置に旋回又は並進運動により移動し得ることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の牛等の大型の被屠殺動物のための麻酔ボックス。
- 1個の心臓電極又は1対の心臓電極が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の牛等の大型の被屠殺動物のための麻酔ボックス。
- 単数個又は複数個の心臓電極を旋回又は並進運動により、麻酔される被屠殺動物と接触させることができることを特徴とする、請求項6に記載の麻酔ボックス。
- 後ろ側にドアが設けられ、ドアを旋回又は並進運動により開放位置と閉鎖位置の間で移動することができることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の麻酔ボックス。
- 押圧部材が設けられ、麻酔される被屠殺動物にこの押圧部材で後方から圧力を働かせて完全に前方へ歩行させることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の麻酔ボックス。
- 動物収容モジュールが前部支持板と後部支持板を有し、各支持板が麻酔ボックスの長手方向軸を横切って延び、各支持板の縁端の少なくとも部分長が円弧形に丸みを帯びており、少なくとも後部支持板が扇形切欠部を有することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の麻酔ボックス。
- 牛等の大型の被屠殺動物の麻酔及び屠殺のための方法であって、被屠殺動物をボックスに入れ、2個の頭部電極で電流により被屠殺動物の脳麻酔を行い、脳麻酔と一部時間的に重複して又は脳麻酔の後に1個の心臓電極と少なくとも1個の頭部電極により、又は2個の心臓電極により、電流で被屠殺動物の心臓麻酔を行い、心臓麻酔のための通電を終了する前にボックスを長手方向軸の周りに回転して、被屠殺動物をボックスの第1の側壁の上に横たわらせ、被屠殺動物がボックスの中に横臥している間に屠殺のために被屠殺動物の血管を切開することを特徴とする方法。
- 心臓麻酔電流がまだ流れている間に血管を切開することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 脳麻酔の開始の前又は心臓麻酔の開始の前に腹部支持部材を配置することを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
- 頭部電極を内蔵するヘッドホルダーを近づけることによって2個の頭部電極を配置することを特徴とする、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法。
- 心臓麻酔では脳麻酔より低い電流周波数を使用することを特徴とする、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法。
- 心臓麻酔では脳麻酔より低い電流強度を使用することを特徴とする、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の方法。
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