JP2004526392A - 休眠通信装置のグループを目覚めさせる際の待ち時間を低減するための方法および装置 - Google Patents
休眠通信装置のグループを目覚めさせる際の待ち時間を低減するための方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【選択図】図1
Description
【0001】
関連出願に対するクロスリファレンス
[0001]この出願は、2001年5月15日に出願された米国仮特許出願シリアル番号第60/291,454の利益を請求する。
【0002】
分野
[0002]この発明は、ポイントツーマルチポイント通信システムに関する。特に、この発明は、グループ通信ネットワーク内のアイドル移動局に情報を配信するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003]迅速で、効率的な1対1または1対多(グループ)通信を対象とした無線サービスのクラスが長年にわたり、種々の形態で存在してきた。一般に、これらのサービスは、半二重であった。この場合、ユーザは発話を開始するために、自分の電話/無線機上の「押して話す」(PTT)ボタンを押す。ボタンを押すことは、ある実施においては、自分の無線機に鍵をかけるかまたは、ある種のサーバーを介して通信が生じる中程度のシステムにおいては、「発言権」のためのユーザの要求を示す。発言権すなわち話し手が許可されるなら、次にユーザは一般に数秒間話し、その後PTT{XE”PTT”}ボタンを開放し、他の話者が発言権を要求することができる。通信は一般に話し手が一人で聞き手が複数であるが、1対1の場合も有り得る。このサービスは伝統的に、一人の人、すなわち「通信指令係」が、現地サービス要員またはタクシードライバーのような人々の集まりに対して通信する必要がある、アプリケーションにおいて使用されてきた。これがそのサービスに対して「通信指令」という名前がつけられた理由である。
【0004】
[0004]近年、インターネット上で同様のサービスが提供されており、一般には、「ボイスチャット(voice chat)」として知られている。これらのサービスは、通常、インターネットプロトコル(IP){XE”IP”}パケット、すなわちボイスオーバーアイピー(VoIP)サービス内のボコーダフレームを中央グループチャットサーバーまたは恐らく、ピアツーピアサービスでクライアントからクライアントに送信するパーソナルコンピュータ{XE”PC”}アプリケーションとして実施される。
【0005】
[0005]これらのサービスの重要な特徴は通信が迅速でかつ自然発生的であり、通常、典型的なダイアリングおよびリンギングシーケンスを経由せずに、単にPTT{XE”PTT”}ボタンを押すことにより開始される。この種のサービスは一般に非常に短い。個人が一方的にしゃべるのは一般的に数秒のオーダーであり、「会話」は、おそらく、1分またはそれ以下で終わる。
【0006】
[0006]ユーザが発言権を要求するときと、ユーザが発言権を有するサーバーからの肯定的または否定的確認を受けて話はじめるときとの間の時間遅延、これはPTT{XE”PTT”}待ち時間として知られているが、半二重グループ通信システムにとって重要なパラメータである。上述したように、通信指令は短くて迅速な会話に優先度を置くが、PTT待ち時間が大きくなれば、サービスの効率を悪くさせる。
【0007】
[0007]既存のグループ通信インフラ基盤は、PTT待ち時間を著しく低減するための機会が限られている。すなわち、実際のPTT待ち時間は、おそらく、休眠中のパケットデータセッション内のトラヒックチャネルを再確立するのに必要な時間を下回って低減することは出来ないかもしれない。さらに話し手のトラヒックチャネルと聞き手のトラヒックチャネルは連続して上げられる。なぜなら、休眠しているグループを目覚めさせることを開始するために利用可能な唯一の機構は、サーバーに信号を送るために話し手のトラヒックチャネルが再確立されるのを待つことだからである。現在、トラヒックチャネル以外の何らかのものに関するシグナリングデータをモバイルユーザに送信する機構は無い−クライアントとサーバーとの間の通信が生じる前にトラヒックチャネルを再確立しなければならない制限事項である。
【0008】
[0008]それゆえ、システム容量、クライアントのバッテリ寿命、または他のリソースに影響を与えることなく、話し手により経験される明白なPTT待ち時間を低減し、モバイルに参加するためにトラヒックチャネルを再確立するのに必要な合計時間を低減するための機構の必要性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0009]開示された実施の形態は、グループ通信ネットワークにおいて休眠ウエークアップ待ち時間を低減するための新規で改良された方法および装置を提供する。この発明の第1の観点において、グループ通信ネットワークにおいて、待ち時間を低減するための方法は、目標の聞き手に向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信する工程と、目標の聞き手のモバイルをトリガーして、トラヒックチャネルを再確立する工程と、目標の聞き手のモバイルに後で送信するために休眠−ウエークアップトリガーを記憶する工程を含む。一形態において、この方法は、さらに、目標モバイルがトラヒックチャネルを再確立するとすぐに目標のモバイルに、記憶された休眠−ウエークアップトリガーを送信することを含む。
【0010】
[0010]一形態において、グループ通信ネットワークにおいて待ち時間を低減するための装置は、メモリ装置、受信器、送信器、およびメモリ装置、受信器および送信器に通信可能に接続されたプロセッサを含む。プロセッサは、目標の聞き手のモバイルに向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信し、目標の聞き手のモバイルをトリガーして、トラヒックチャネルを再確立し、目標の聞き手のモバイルに後で送信するために、休眠−ウエークアップトリガーを記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[0011]この発明の特徴と利点は、同一部に同符号を付した図面とともに以下に述べる詳細な記載からより明白になるであろう。
【0012】
詳細な説明
[0019]この発明の一実施の形態を詳細に説明する前に、この発明は、そのアプリケーションにおいて、以下の説明に記載されるまたは図面に図解される構成要素の構成と配置の詳細に限定されないことが理解されなければならない。この発明は、他の実施の形態で実施することができ、種々の方法で実行することができる。また、ここに使用される言葉遣いおよび専門用語は説明の目的のためであり、制限すると見なすべきでないことが理解される。
【0013】
[0020]図1はグループ通信システム100の例示機能ブロック図を図解する。グループ通信システム100はまた、押して話すシステム、ネットブロードキャストサービス(NBS)、ディスパッチシステム、またはポイントツーマルチポイント通信システムとしても知られている。NBS100において、個々にネットメンバーとして知られる、通信装置ユーザのグループは、各ネットメンバーに割当てられた通信装置を用いて互いに通信する。「ネット」という用語は、互いに通信する権限を与えられた通信装置ユーザのグループを意味する。
【0014】
[0021]一実施の形態において、中央データベースは、各特定のネットのメンバーを識別する情報を含むことができる。1つ以上のネットが同じ通信システムにおいて動作することができる。例えば、第1ネットは10人のメンバーを持つように定義することができ、第2ネットは20人のメンバーを持つように定義することができる。第1ネットの10人のメンバーは互いに通信することができるが、第2ネットのメンバーと通信することはできない。他の実施の形態において、異なるネットのメンバーは、1つ以上のネットのメンバー間の通信を監視することができるが、自分のネット内のメンバーにしか情報を送信することはできない。
【0015】
[0022]ネットは、既存のインフラ基盤に大きな変化を必要とせずに、既存の通信システムを介して動作することができる。従って、ネット上のコントローラとユーザは、インターネットプロトコル(IP)を用いてパケット情報を送受信可能ないずれかのシステムにおいて動作することができる。このシステムとしては、例えば、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、時間分割多重アクセス(TDMA)システム、移動通信システムのためのグローバルシステム(GSM)、Globalstar(登録商標)またはIridium(登録商標)のような衛星通信システム、またはいろいろな他のシステムがある。
【0016】
[0023]ネットメンバーは、通信装置(CDs)102、104、106および108として示される、割当てられた通信装置を用いて互いに通信することができる。CDs102、104、106および108は、例えば地上無線電話、押して話す能力を有する有線電話、押して話す機能を有した衛星電話、無線ビデオカメラ、スチールカメラ、ミュージックレコーダまたはプレーヤのようなオーディオ装置、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、ページング装置、またはそれらのいずれかの組合せのような無線又は有線の通信装置であってよい。例えば、CD102は、ビデオカメラおよびディスプレイを有する無線地上電話で構成することができる。さらに、各CDは、安全モードまたは非安全(クリア)モードのいずれかで情報を送受信することができる。以下の説明の全体に渡って、個々のCDへの言及は、無線の押して話す電話を推測する。しかしながら、CDへの言及はそのようなものに制限されることを意図しておらず、インターネットプロトコル(IP)に従ってパケット情報を送受信するための能力を有する他の通信装置を含むことができることが理解されなければならない。
【0017】
[0024]図2のNBSシステムにおいて、送信権は、一般的に、単一ユーザが一時に他のネットメンバーに情報を送信することを可能にする。要求が受信されたときに、送信権が現在他のネットメンバーに割当てられているかどうかに応じて、要求ネットメンバーに送信権が許可されるかまたは拒絶される。送信要求を許可しおよび拒絶するプロセスは調停として知られている。要求するネットメンバーが送信権を許可されるかどうかを決定するに際し、調停スキームは、例えば、各CDに割当てられた優先度レベル、送信権を得るために不成功に終わった試みの回数、ネットメンバーが送信権を保持していた時間の長さ、または他の要因のような要因を評価することができる。
【0018】
[0025]NBSシステムに参加するために、CDs102、104、106および108は各々コントローラまたは通信マネージャ(CM)110から送信権を要求する能力を有することができる。CM110は、ネットのリアルタイムな調停動作を管理することができる。CMは少なくとも1つのプロセッサとメモリを有するいかなるタイプのコンピュータタイプの装置である。一実施の形態において、CMは、SunワークステーションNetra T1(登録商標)である。
【0019】
[0026]権限がサービスプロバイダーにより供給されるとすれば、CM110は、通信システムサービスプロバイダー、ネットメンバか、または両方を介して遠隔的に動作することができる。CM110は外部調停インターフェースを介してネット定義を受信することができる。ネットメンバーは、サービスプロバイダーを介して管理活動を要求することができ、またはCM調停インターフェースに準拠するメンバー操作セキュリティマネージャ(SM)112のような定義されたシステムを介してネット機能を管理する。CM110は、ネットを確立または変更しようとするパーティを認証することができる。
【0020】
[0027]SM112は、キー管理、ユーザー認証、および安全なネットをサポートするための関連したタスクを実行することができる。単一のグループ通信システムは、1つ以上のSM112と相互作用することができる。SM112は、ネット起動またはPTT調停を含む、ネットのリアルタイム制御に含まれなくても良い。SM112は、管理機能を自動化するためにCM110インターフェースと互換性のある管理能力を有することができる。SM112は、ネットに参加する目的のためにデータエンドポイント(data endpoint)として行動することができ、ネットキーをブロードキャストし、または単にネットトラヒックを監視する。
【0021】
[0028]一実施の形態において、CMから送信権を要求するための手段は、押して話す(PTT)キーまたはスイッチから構成される。NBS100のユーザーが情報を他のネットメンバーに送信したいとき、ユーザーは、CD上に配置された押して話すスイッチを押し、発言権制御要求を送信し、CM110から送信権を得ることができる。他のネットメンバーが現在送信権が割当てられていないなら、要求しているユーザーは送信権が許可され、そしてユーザにCDを介して可聴式、視覚の、または触覚の警告を通知することができる。要求しているユーザーが送信権を許可された後、次に情報はそのユーザから他のネットメンバーに送信することができる。
【0022】
[0029]この発明の一実施の形態において、各無線ネットメンバーは1つ以上の基地局116または、場合によっては、衛星ゲートウエイ118を用いて順方向リンクおよび逆方向リンクを確立する。基地局116は、基地局116または衛星ゲートウエイ118からCDに通信チャネルを記載するために使用することができる。衛星ゲートウエイ118は、CDから基地局116または衛星ゲートウエイ118への通信チャネルを記載するために使用することができる。音声および/またはデータは、例えば、他のユーザへの通信を行なうことができる、特定の分散型ネットワークに適した、データパケットにCDを用いて変換することができる。一実施の形態において、分散型ネットワーク120はインターネットである。
【0023】
[0030]一実施の形態において、各ネットメンバーから他のネットメンバーに情報をブロードキャストするために、専用の順方向チャネルが各通信システム、すなわち、地上通信システムおよび衛星通信システムにおいて確立される。各ネットメンバーは専用チャネルを介して他のネットメンバーから通信を受信することができる。他の実施の形態において、専用逆方向リンクは、CM110に情報を送信するために各通信システムにおいて、確立される。一実施の形態において、上述したスキームの組合せを使用してもよい。例えばスキームは、専用順方向ブロードキャストチャネルを確立することを含めることができるが、各CDに割当てられた専用逆方向リンクを介してCM110に情報を送信するために無線CDsを必要とする。
【0024】
[0031]第1ネットメンバーがそのネットの他のメンバーに情報を送信したいとき、第1ネットメンバーは自分のCDの押して話すキーを押すことにより送信権を要求することができ、これは、分散型ネットワーク120を介した送信のためにフォーマット化された要求を発生する。CDs102および104の場合、その要求は、1つ以上の基地局116に無線で送信することができる。良く知られた相互作用機能(IWF)、パケットデータサービングノード(PDSN)、またはパケット制御機能(PCF)を含むことができる、データパケットを処理するための、携帯電話システム向け交換機(MSC)122をBS116と分散型ネットワーク120との間に介在させることができる。CD106の場合、要求は、衛星ゲートウエイ118を介して送信される。CD108の場合、要求は、公衆交換電話網(PSTN)124を介してモデムバンク126に送信することができる。モデムバンク126はその要求を受信し、それを分散型ネットワーク120に供給する。NBS端末128は、分散型ネットワーク120への接続を介してNBSシステムのトラヒックを監視する。NBS端末128は、分散型ネットワーク120に接続されるので、ネット参加者に対する地理的近接性は必要無い。
【0025】
[0032]他のメンバーが現在送信権を保持していないなら、CM110が送信権要求を受信するとき、CM110はメッセージを要求しているネットメンバーに送信することができ、送信権が許可されたことを要求しているメンバーに知らせる。従って、第1ネットメンバーからのオーディオ情報、視覚情報またはその他の情報を、上で記載した送信経路の1つを用いて、CM110に情報を送信することにより、他のネットメンバーに送信することができる。一実施の形態において、CM110は、情報を複製し、各複製を他のネットメンバーに送信することにより他のネットメンバーに情報を供給する。単一ブロードキャストチャネルが使用されるなら、使用中の各ブロードキャストチャネルに対して一度複製する必要があるだけである。
【0026】
[0033]代わりの実施の形態において、CM110はMSC122に組み込まれるので、サポートしている基地局からのデータパケットは分散型ネットワーク120に送られずに、CM110に直接送られる。この実施の形態において、CM110は依然として分散型ネットワーク120に接続されているので、他の通信システムおよび通信装置はグループ通信に参加することができる。さらに他の実施の形態において、CMはPDSN、またはMSCのPCFモジュールに組み込むことができる。
【0027】
[0034]一実施の形態において、CM110は、個々のネットメンバーに関係する情報並びに各定義されたネットに関係する情報を管理するための1つ以上のデータベースを保持する。例えば、各ネットメンバーについて、データベースは、メンバーのCDに関連する、ユーザー名、口座番号、電話番号、またはダイアル番号、CDに割当てられたモバイル識別番号、メンバーが積極的にネットに参加しているかというような、ネットにおける現在のメンバーの状態、送信権がどのように割当てられるかを決定するための優先コード、CDに関連する電話番号、CDに関連するIPアドレス、およびどのネットにメンバーが通信する権限を与えられているかの表示のような情報から構成される。他の関連するタイプの情報も各ネットメンバーに対してデータベースにより記憶可能である。
【0028】
[0035]一実施の形態において、CDは、1つの話し手グループまたはネットを形成するために、個々の通信端末の接続を形成することができる。CMは、異なるアプリケーションに適合するように異なる方法で構成可能なハードウエアおよびソフトウエアにおけるいろいろな機能的能力から構成可能である。CMは(NBS)ネットのリアルタイム動作、管理動作および信頼性、押して話す(PTT)要求の調停、ネット会員名簿および登録簿の保持と配信、必要な通信、例えばCDMAシステムおよびネットワークリソースの呼の設定と破壊、並びにネットステータスの全体の制御を管理する能力を供給する。
【0029】
[0036]NBSネットは、スタンドアローンの配置が可能なセルラシステム、または大型の複数サイト構成内に存在することができる。大型の構成の場合、各々が既存のセルラインフラ基盤へのプラグインモジュールとして動作する複数のCMを、単一の集積されたシステムとして形成するように地理的に配置可能である。従って、既存のセルラインフラ基盤に変更を必要とすることなく、NBSネットにより導入される新しい特徴がセルラユーザーに利用可能である。
【0030】
[0037]CMは定義されたNBSネットのリストを保持することができる。一実施の形態において、各ネット定義は、ネット識別子、電話番号または他の識別情報を含むメンバーのリスト、ユーザー優先度情報、及び他の包括的管理情報を含む。ネットはクリアなものまたは安全なものとして静的に定義することができ、クリアと安全との間の遷移は、許されていない。安全なNBSは、一般的に、認証を供給し、盗聴に対して保護するために、媒体の暗号化を用いる。安全ネットのための媒体暗号化は、通信装置内で暗号化と復号を行なうことができることを意味するエンドツーエンドベースで実施される。CMはセキュリティアルゴリズム、鍵、または政策の知識が無くても行なうことができる。
【0031】
[0038]図2は、通信装置202がCM204とどのように通信するかを示すための例示的NBSネット200を図解する。大型のNBSネットの場合には、複数のCMsを要望に応じて配置することができる。図2において、CD202は媒体をネットの他のメンバーに送信する許可を有する。この場合、CD202は話し手として知られ、チャネルを介して媒体を送信する。CD202が話し手として指定されると、残りのネットの参加者CD206およびCD208は媒体をネットに送信する許可を持つことはできない。従って、CD206およびCD208は聞き手として指定される。
【0032】
[0039]上述したように、CD202、206、および208は少なくとも1つのチャネルを用いてCM204に接続される。一実施の形態において、チャネルは、セッション開始プロトコル(SIP)チャネル210、NBS媒体シグナリングチャネル212、および媒体トラヒックチャネル214から構成される別個のチャネルに分割される。話し手として指定されるか聞き手として指定されるかに関係無く、CDs202、206および208のいずれかによって、帯域幅が許されるので、SIPチャネル210およびNBS媒体シグナリングチャネル212は、いつでも使用することができる。SIPは、インターネットプロトコル(IP)上でマルチメディアセッションを確立し、変更し、および終了させるための制御機構を記載する、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)が定義したアプリケーション層プロトコルである。SIPは、ユーザを登録し、位置を突き止めるための機構、ユーザ能力を定義し、媒体パラメータを記載する機構、およびユーザ利用可能性、呼の設定、および呼の処理を決定するための機構をサポートすることにより、インターーネット電話アプリケーションに対する呼シグナリングの問題に対する一般的解決を提供する。
【0033】
[0040]一実施の形態において、SIPチャネル210は、NBSネット100内のCDの参加を開始させおよび終了させるために使用される。セッションディスクリプションプロトコル(SDP)信号もSIPチャネル210内で使用することができる。例えばSIPチャネル210を用いてNBSネット内でCDの参加が設定されると、例えばNBS媒体シグナリングチャネル212を用いて、CDとCMとの間のリアルタイム呼制御およびシグナリングが行なわれる。一実施の形態において、NBS媒体シグナリングチャネル212は、押して話す要求および解放、衝突する要求間の調停または発言権制御を処理し、情報送信の開始と終了を知らせ、ネットの休眠状態を管理し、エンドポイントの接続性を追跡し、ネットステータスを要求および交換し、および何らかのエラーメッセージを通知するために使用される。NBS媒体シグナリングチャネル212のプロトコルは、将来の増強のために柔軟性を維持しながら、最も一般的なメッセージの長さを最小化し、応答を解釈し、要求に応答するタスクを簡単化する。NBS媒体シグナリングチャネル212のプロトコルはまたプロトコル状態に悪影響を与えることなく要求が再送信されることを可能にする。
【0034】
[0041]一実施の形態において、NBS媒体チャネル212上のシグナリングトラヒックは、セッション招待要求およびアクノレジメントから構成することができる呼の設定および制御シグナリング、およびリアルタイム発言権制御要求および関連する非同期メッセージから構成することができる媒体シグナリングを含む。媒体トラヒックチャネル214上の媒体トラヒックは、リアルタイムポイントツーマルチポイント音声および/またはデータブロードキャストから構成することができる。両方のメッセージングカテゴリは、固有の機能的な属性を有する。さらに、各CDは、完全に資格のあるDNSホスト名をインターネットネットワークアドレスにマッピングするのを容易にするためにドメイン名サービス(DNS)クライアント要求を発行することができる。
【0035】
[0042]一実施の形態において、NBS呼設定および呼制御シグナリングは、SIP記号論に従って実行される。SIPは、良く知られたユーザーデータグラムプロトコル(UDP)または送信制御プロトコル(TCP)を用いて移動させることが出来るけれども、一実施の形態において、各CDは、UDPを用いてSIPベースシグナリング機能を実行する。また、各CMはUDPを介してSIPシグナリング要求を受信することを予想することができる。リアルタイムシグナリングは、CMおよび各CD上の動的UDP/IPインターフェースを介して生じることができる。例えば、SIPを用いてCMとCDとの間の固定されたTCP/IPインターフェースを介して他のシグナリングを発生することができる。
【0036】
PTT待ち時間
[0043]一実施の形態において、パケットデータサービスがアクティブのとき、インフラ基盤内のリソース、例えば基地局トランシーバサブシステム(BTS){XE”IWF”}、基地局コントローラ(BSC){XE”BSC”}、相互作用(IWF){XE”IWF”}、および無線リンクは積極的に移動局(MS)に割当てられる。IP{XE”IP”}ベースVoIPディスパッチサービスにおいて、グループ参加者間で積極的な会話が続けられているが、各ユーザのためのパケットデータ接続は、活動的に保持される。しかしながら、非活動期間、すなわち、グループ通信における「ハングタイム」の期間の後、ユーザートラヒックチャネルは休眠状態に遷移することができる。
【0037】
[0044]休眠状態への遷移は、システム収容能力を節約して、サービスコストおよび電池の消耗を低減し、入ってくる一般的な音声呼を受信するためにユーザが利用可能にさせる。例えば、ユーザーがアクティブパケットデータ呼にあるとき、ユーザーは一般に入ってくる音声呼に対して「ビジー状態」にあると考えられる。ユーザーのパケットデータ呼が休眠状態にあるなら、ユーザは、入ってくる音声呼を受信することができるかもしれない。これらの理由により、パケットデータ非活動の期間の後、パケットデータ呼を遷移することが望ましい。
【0038】
[0045]パケットデータ呼がアクティブのとき、例えデータパケットが交換されていなくても、無線周波数(RF)エネルギーは低レベルにもかかわらず、基地局との同期と電力制御を維持するために、携帯電話により依然として送信することができる。これらの送信は、電話に著しい電力の消耗を生じるかもしれない。しかしながら、休眠状態においては、電話は、いかなるRF送信も実行しないかもしれない。電話の電力を節約し、バッテリ寿命を延ばすために、データ送信がない拡張された期間の後に電話を休眠状態に遷移するために、ハングタイムを設定することができる。
【0039】
[0046]パケットデータサービスがすべてのユーザーに対してアクティブの間、PTT{XE”PTT”}要求、これは、MSとディスパッチサーバーとの間で送信されるIP{XE”IP”}データグラムであるが、この要求は非常に低い待ち時間を有する。しかしながら、ユーザーチャネルが以前に休眠状態に遷移していたなら、PTE{XE”PTT”}待ち時間は、もっと長いかもしれない。パケットデータ休眠の期間、移動IPアドレスを含む、パケットデータセッションに関連する状態情報は維持することができる。しかしながら、物理トラヒック層のような、PPPより低い層に関連する状態情報は、開放することができ、および/または割当てを取り消すことができる。
【0040】
[0047]いくつかのインフラ基盤において、休眠データ接続を起こすために、トラヒックチャネルは、再割り当てされなければならず、リソースは再割り当てされなければならず、および無線リンクプロトコル(RLP){XE”無線リンクプロトコル(RLP)”}層は再初期化されなければならない。この効果は、話し手グループがしばらくの間話していなかった後で、発言権を要求するために、ユーザーが自分のPTT{XE”PTT”}ボタンを押すと、最初に話す内容のためのPTT待ち時間は、次に話す内容のためのPTT待ち時間よりも一般に非常に長い。これは相対的にめったに起こらないけれども、サービスの実用性に影響を与えるので、短くしなければならない。
【0041】
[0048]{XE”PTT”}一実施の形態において、グループ通信装置が休眠状態にあるとき、PTT{XE”PTT”}待ち時間は以下によって生じることができる。
【0042】
[0049]1.話し手チャネル割当て遅延−ユーザーが押して話すボタンを押すこと、およびディスパッチアプリケーションがIPベース発言権−要求メッセージを開始することに応答して、話し手の電話のためにトラヒックチャネルを割当ておよび初期化する際の遅延。
【0043】
[0050]2.発言権要求伝搬遅延−ディスパッチサーバーに伝搬するための発言権要求メッセージのための時間。
【0044】
[0051]3.調停遅延−潜在的に複数の発言権要求をディスパッチサーバーが処理するための時間。
【0045】
[0052]4.ウエークアップメッセージ遅延−IPメッセージをディスパッチサーバーから聞き手にサービスするセルラインフラ基盤、例えばPDSNに伝搬させるための時間。
【0046】
[0053]5.聞き手ページング遅延−適切なページングチャネルスロット内でページをウエークアップし、受信するために、聞き手の電話を待つための必要条件による時間遅延。
【0047】
[0054]6.聞き手チャネル割当て遅延−聞き手の電話のトラヒックチャネルを割当て、初期化する際の遅延。
【0048】
これらの遅延のいくつかは、全体のPTT待ち時間に対する寄与において、他のものよりもより重要である。例えば、話し手のチャネル割当て待ち時間と聞き手のチャネル割当て待ち時間および聞き手のページング待ち時間はしばしば他のコンポーネントより大きい大きさのオーダーであり、一緒になって、究極のPTT待ち時間性能を駆動する。
【0049】
[0055]PTT待ち時間を低減するために、一実施の形態において、発言権制御要求、発言権制御応答、および休眠ウエークアップメッセージは、再確立される専用のトラヒックチャネルを待つことなく、いくつかの利用可能な共通のチャネルを介して送信することができる。そのような共通のチャネルは、モバイルの状態に関わらず、常に利用可能であり、ユーザーがグループ呼を開始することを望むたびに要求したり再割り当てしたりする必要はないかもしれない。それゆえ、モバイルが休眠であるときでも、グループ呼シグナリングは交換可能であり、これは、話し手のモバイルと聞き手のモバイルのための専用トラヒックチャネルを再確立するための手段を提供することができる。
【0050】
[0056]一実施の形態において、呼び出しているモバイルは、逆方向アクセスチャネルおよび逆方向強化アクセスチャネルのような、いくつかの利用可能な逆方向共通チャネルを介して無線インフラ基盤に発言権−制御要求を送信することができる。呼び出しているモバイルはまた、順方向ページングチャネルおよび順方向共通制御チャネルのようないくつかの利用可能な順方向共通チャネルを介して発言権制御要求に対する応答も受信することができる。一実施の形態において、休眠聞き手モバイルは、順方向ページングチャネルおよび順方向共通制御チャネルのようないくつかの利用可能な順方向共通チャネルを介して休眠ウエークアップメッセージを受信することができる。
【0051】
短いデータのバースト呼−シグナリングメッセージ
[0057]一実施の形態において、実際の合計休眠ウエークアップ時間と、話し手により知覚されるPTT{XE”PTT”}待ち時間の大幅な減少は、例えば以下「cdma2000標準」と呼ばれる「cdma2000スペクトラム拡散システムのためのTIA/EIA/IS−2000標準」において、供給される短いデータバースト(SDB)メッセージの使用を介して達成することができる。一実施の形態において、SDBメッセージは、順方向基本チャネルのような(FCH)専用物理チャネル、または順方向専用共通制御チャネル(R−ACH)、または逆方向アクセスチャネル(R−ACH)、逆方向強化アクセスチャネル(R−EACH)、順方向共通制御チャネル(F−CCCH)、またはページングチャネル(PCH)のような共通物理チャネルを介して送信することができる。SDBメッセージは、メッセージを適切で利用可能な物理層チャネル上にマップする無線バーストプロトコル(RBP),{XE”無線バーストプロトコル’RBP”}により送信することができる。SDBメッセージは、任意のIP{XE”IP”}トラヒックを運ぶことができ、共通の物理チャネルを介して送信することができるので、呼び出しているクライアントのモバイルが専用トラヒックチャネルを有していないとき、グループ呼シグナリングを交換するための機構を提供する。
【0052】
モバイルに源を発する呼−シグナリングメッセージ
[0058]一実施の形態において、媒体−シグナリングメッセージは逆方向リンクまたはモバイルに源を発生するリンクを介してIPデータグラムを運ぶことができる。クライアント移動局は、ユーザーが発言権を要求するとき、CMに迅速に信号を送ることができ、専用逆方向トラヒックチャネルはすぐに利用することはできない。クライアント移動局がすべての専用トラヒックチャネルを解放したと仮定すると、クライアント移動局は、無線インフラ基盤の逆方向共通チャネルを介して発言権制御要求をすぐに送ることができる。無線インフラ基盤はその要求をCMに中継することができる。例えば逆方向チャネルが利用可能でないとき、逆方向アクセスチャネルまたは逆方向強化アクセスチャネルを用いてそのようなメッセージを送信することができる。一実施の形態において、クライアント移動局は発言権−要求メッセージをSDBメッセージとしてCMに送信することができる。
【0053】
[0059]図3は、発言権−制御要求プロセスのための例示呼−シグナリングを示す。クライアント移動局(MS)は、グループ呼を開始したいユーザーからの要求を受信することができる。一実施の形態において、クライアントMSはPTT装置であり得る。一実施の形態において、クライアントは、その専用トラヒックチャネルを再確立しようと試みる前に、アクセスチャネルまたは強化アクセスチャネルのような逆方向共通チャネルを介して、PTT発言権要求302を送信することができる。一実施の形態において、クライアントMSは、どのチャネルが使用されるかに関係なく、SDBメッセージ内のPTT発言権要求302を送信することができる。
【0054】
[0060]次に、クライアントMSは、例えば「サービスオプション33再設定」を実行することにより、その専用トラヒックチャネル304の再確立を開始することができる。クライアントMSはまた無線リンクプロトコル(RLP)同期306も開始することができる。一実施の形態において、クライアントMSは、その専用トラヒックチャネルを再確立することができ、PTT発言権要求302を送信することと並列に有利にRLPを同期させることができる。
【0055】
[0061]それゆえ、移動局がアクティブな専用トラヒックチャネルを有していないとき、利用可能な逆方向共通チャネルおよび/またはSDB特徴の使用は、参加しているモバイルの目を覚まさせるのに必要な合計時間を低減する。話し手のクライアントは、話し手の順方向トラヒックチャネルが再確立されるまで、発言権−要求が許可されたという確認を受信できないかもしれないけれども、参加している聞き手の目を覚まさせるのを開始するために、CMに迅速に信号を送る能力は、全体の待ち時間を減少させる。
【0056】
[0062]図3を参照すると、無線インフラ基盤は、PTT発言権−制御要求308をパケットデータサービスノード(PDSN)に、そして次にCMに送ることができる。一実施の形態において、発言権−制御要求310を受信した後、CMは、その要求を調停することができ、媒体シグナリングウエークアップメッセージ(トリガー){XE”AYTウエークアップ要求”}を目標の参加者(聞き手)のグループにバースト転送することができ、および/または参加者(聞き手)のトラヒックチャネルの再確立をトリガすることができる。CMがPTT発言権要求を許可するなら、CMはPTT発言権許可312をインフラ基盤に送信することができ、インフラ基盤は、PTT発言権許可314をクライアントMSに送信することができる。一実施の形態において、インフラ基盤は、クライアントの専用トラヒックチャネルがまだ再確立されていなければ、順方向ページングチャネルおよび順方向コマンド制御チャネルのような利用可能な共通チャネルを介してクライアントMSにPTT発言権許可314を送信することができる。一実施の形態において、インフラ基盤は、どのチャネルが使用されているかに関係なく、PTT発言権許可314をSDBフォーマットでクライアントに送信することができる。
【0057】
[0063]一実施の形態において、CMは、PTT発言権−制御要求に応答する前に、休眠応答タイマーが満了するのを待つことができる。グループの休眠応答タイマーがゼロに設定されるなら、CMは発言権−制御{XE”PTT”}要求に迅速に応答することができる。一実施の形態において、クライアントMSがそのトラヒックチャネルとRLP同期の再確立を完了したなら、クライアントMSにバッファリングされていたストリーム媒体316をCMに送ることができる。
【0058】
ネットワークに源を発する呼シグナリングメッセージ
[0064]一実施の形態において、発言権−制御要求を受信した後、CMは媒体シグナリングウエークアップメッセージを目標参加者(聞き手)のグループにバースト転送することができ、参加者の(聞き手の)トラヒックチャネルの再確立をトリガすることができる。グループの休眠応答タイマーがゼロにセットされるなら、CMは、発言権制御{XE”PTT”}要求に迅速に応答することができる。一実施の形態において、話し手がPTT{XE”PTT”}要求を送信後、迅速にそのトラヒックチャネルの再確立を始めたなら、呼び出し人のトラヒックチャネルおよび聞き手のトラヒックチャネルは並列に有利に再確立される。
【0059】
[0065]図4は、ネットワークにより開始された休眠ウエークアッププロセスのための例示呼シグナリングを示す。CMがPTT発言権−制御要求310(図3)を受信した後、CMはウエークアップトリガー402を目標の聞き手に向けて送信することができる。PSDNは目標のモバイルに対してパケットデータセッションが存在するかどうか決定することができ、そのトリガーパケットを適切なインフラ基盤エレメント、例えば基地局に送る。インフラ基盤は、その専用トラヒックチャネルの再確立を開始するために各個々の目標MSに連絡する406。目標MSは、例えば、「サービスオプション33再設定」を実行することにより、その専用トラヒックチャネル408の再確立を開始することができる。目標MSはまた、無線リンクプロトコル(RLP)同期化410を開始することもできる。一実施の形態において、目標MSsはその専用トラヒックチャネルを再確立することができ、クライアントMSにより実行される同じ機能と並列に有利にそれらのRLPsを同期化する。
【0060】
[0066]一実施の形態において、目標MSがその専用トラヒックチャネルの再確立およびRLPの同期化を完了すると、CMは、ウエークアップトリガー412を目標MSに再送信することができる。目標MSは、目標MSが媒体を受信する準備ができていることを示すウエークアップ返答をCMに送信することができる。CMは、CMにバッファリングされていた媒体418を目標MSに流す前にクライアントMSに話し手のアナウンスを送信することができる。
【0061】
[0067]インフラ基盤は、目標の聞き手のトラヒックチャネルがまだ再確立されていないのに、順方向ページングチャネルおよび順方向共通制御チャネルのようないくつかの利用可能な共通順方向チャネルを介して目標聞き手にウエークアップトリガー412を送信することができる。一実施の形態において、インフラ基盤は、どのチャネルが使用されるかに関係無く、ウエークアップトリガー412をSDB形態で目標聞き手に送信することができる。PTT発言権−制御要求が話し手の逆方向共通チャネル上にSDBメッセージとして送信され、目標グループの休眠応答タイマーがCMにおいてゼロに設定されるなら、話し手クライアントにおける実際のPTT待ち時間は、逆方向リンク上にSDB要求メッセージを送信し、続いてSDB応答を順方向リンク上に送信するのに必要な時間まで低減することができる。
【0062】
呼シグナリングメッセージのためのネットワークインターフェース
[0068]どんなネットワークにより源が発せられる特定のトラヒック、例えばSDBペイロードが専用のトラヒックチャネルを用いずにアイドル移動局に対して送信されるかを決定するために、そのような特定のトラヒックを他のトラフィックと区別するためのあるインフラ基盤政策またはインターフェースを実施することができる。
【0063】
[0069]第1の実施の形態において、SDBメッセージは制限されたユーザーペイロードを運ぶことができるので、IPデータグラムはそれらのサイズに基づいてフィルタリングすることができる。専用のトラヒックチャネルを用いないでモバイルに送るなら、所定のサイズ制限より小さいIPデータグラムはSDBメッセージとして送ることができる。アプリケーション発言権−要求応答メッセージは極めて小さく、例えばIPヘッダーを含めて34バイトなので、グループ通信システムは、そのようなフィルタを使用することができる。
【0064】
[0070]第2の実施の形態において、インフラ基盤は、移動局に配信することになっているIPトラヒックをカプセル化するためのIPベースサービスを定義することができる。このサービスの知識を有するIPサーバーは、小さなIP、例えば、適切にIPヘッダーでカプセル化されたUDP、データグラムを、専用のトラヒックチャネルを持たないと推測されるモバイルへの配信のためのこのサービスに送信することができる。グループ通信システムはこのサービスを用いてインフラ基盤に、発言権−要求応答メッセージを例えば、SDBフォーマットで要求しているクライアントMSに配信すべきであることを示すことができる。SDBトラヒックを係属中のページまたはサービス発生要求と合わせることも、ユーザートラヒックの迅速で信頼性のある配信を保証するために重要である。
【0065】
[0071]第3の実施の形態において、IPサーバーは、専用のトラヒックチャネルを有さないと推測されるモバイルへの配信のために、特別なIP、例えば、UDP、IPヘッダーを有したデータグラムを送信することができる。IPデータグラムをクライアントMSに配信するようにインフラ基盤に命令するために、IPサーバーは、例えば、特別な値をIPヘッダーに指定することにより、IPデータグラムにタグを付けることができる。グループ通信システムはこのサービスを用いて、インフラ基盤に、発言権−要求応答メッセージを、例えば、SDBフォーマットで要求しているクライアントMSに配信すべきであることを示すことができる。第3の実施の形態において、UDPまたはTCPポートレンジ(port range)は、特定のIPデータグラム、例えばSDBメッセージを配信するために予約することができる。
【0066】
モバイルにより開始されるサービスの発生およびページング
[0072]一実施の形態において、図3に関連して説明したように、話し手の移動局(MS)は発言権−制御要求302をCMに送信することができる。これはSDBフォーマットで行なうことができ、すぐに続いて、そのトラヒックチャネルを迅速に再確立するために、無線の、例えばCDMAのインフラ基盤にサービス発生要求304を送信する。しかしながら、休眠応答タイマーが小さな値に設定されているなら、CMは、発言権−制御要求310に迅速に応答することができ、応答312を話し手MSに送信して戻す。この応答が、サービス発生トランザクション304の早期にインフラ基盤に到着するなら、インフラ基盤は、話し手のMSは何らの活動的なトラヒックチャネルを有しておらず、その応答を話し手のMSに連絡しようと試みていることに気づく。しかしながら、このページング行動は、すでに進行中のサービス発生トランザクションを中止することができる。一実施の形態において、話し手のMSはページに応答することができる、発言権−制御応答メッセージが話し手に配信されることを保証し、再びサービス発生を要求することができる。しかし、中止された元々のサービス発生の試みの結果として、話し手のトラヒックチャネルを再確立する際に不必要な遅延に直面する。
【0067】
[0073]第1の実施の形態において、サービス発生プロセスとページングとの間の競合条件を回避するために、CMは、発言権−制御要求310に迅速に応答しないように構成することができる。従って、サービス発生プロセス304が完了した後に、CMが話し手のMSに応答312を送信するように、例えば、CM内の休眠応答タイマーを調節することができる。
【0068】
[0074]第2の実施の形態において、CMにより開始された応答312を受信するPDSNと、話し手のサービス発生要求に応答する、携帯電話システム向け交換機(MSC)が調整される。すなわち、CMにより開始された応答312がインフラ基盤に到着するとき、話し手のMSに対するパケットデータサービス発生プロセスがすでに進行中であると、PDSNが決定するなら、MSCは、話し手のMSにページングすることを延期することができる。PDSNはその応答をキャッシュに格納することができ、サービス発生プロセスが完了したら、話し手のモバイルの順方向トラヒックチャネルを介してそれを送信することができる。あるいは、サービス発生プロセスがまだ進行中なら、MSCはその応答をSDBメッセージとして話し手のMSに送信することができる。
【0069】
[0075]第3の実施の形態において、話し手のMSが発言権−制御要求302に対する応答を受信するまで、話し手のMSは、サービス発生要求304を発行しないことにより、競合条件を回避することができる。一実施の形態において、話し手のMSは活動的な専用トラヒックチャネルを有していないので、CMは、順方向ページングチャネルおよび順方向共通制御チャネルのようないくつかの利用可能な順方向共通チャネルを介してその応答を話し手のMSに送信することができる。一実施の形態において、CMは、その応答をSDBフォーマットで話し手のMSに送信することができる。CMにより送信されたウエークアップ要求が聞き手のモバイルのためのトラヒックチャネルの再活性化をトリガするのと同じ態様で、そのトラヒックチャネル再活性化をトリガするために、話し手のMSは、CMにより発生された発言権−制御応答312に依存することができる。同時のモバイルにより開始されたサービス発生およびネットワークにより開始されたモバイルのページングの可能性は回避されるので、競合条件は回避される。
【0070】
ネットワークにより開始されたパケットデータトリガのキャッシング
[0076]無線の例えばCDMAインフラ基盤に到達する、ウエークアップトリガー402を含み、専用のトラヒックチャネルを有さない聞き手のモバイルに向けられたIPデータグラムは、一般にネットワークによって、または特に無線インフラ基盤により失うかもしれない。一実施の形態において、聞き手のモバイルに送信されたウエークアップトリガー402は、聞き手が応答するまで、またはグループのウエークアップタイマーが満了するまで、定義されたスケジュールに従って積極的に再送信される。例えば、ウエークアップトリガー402は、500ms毎に再送信することができる。しかしながら、このレートでウエークアップトリガー402を再送信することは、聞き手のトラヒックチャネルが再確立される時刻から、その聞き手に向けられた次のウエークアップトリガーがインフラ基盤に到着する時刻までの間に最大500msまでの遅延、または250msの平均遅延を生じる可能性がある。
【0071】
[0077]一実施の形態において、インフラ基盤またはネットワーク内の他のエンティティはCMにより送信されたウエークアップトリガー402をキャッシュに格納することができ、目標のMSがそのトラヒックチャネルを再確立するとすぐにそれを目標のMSに配信することができる。これは、CMによるウエークアップ要求412の再送信の必要性を消去し、合計休眠ウエークアップタイムを低減する。例えばウエークアップトリガー402を500msのレートで再送信するのに相反して、ウエークアップトリガー402をキャッシュに格納することは、合計休眠ウエークアップタイムから500msまでの遅延を消去することができる。
【0072】
媒体バッファリング
[0078]一実施の形態において、クライアントと聞き手の間で専用チャネルが再確立される前に、媒体をバッファリングすることにより、ユーザが発言権制御を要求した後で、ユーザは話を開始することが許可される可能性がある。話し手のスピーチをバッファリングすることにより、システムは、聞き手のトラヒックチャネルが完全に確立される前に話し手が話しを開始することを可能にする。これにより話し手はより早く話しを開始することができ、見かけのPTT{XE”PTT”}待ち時間を低減することができる。聞き手は、PTT待ち時間を経験しないので、それらの経験は、影響を受けない。すなわち、PTT待ち時間は話し手からシステムの他の部分にシフトされる。話し手は、最初の話の内容に対して聞き手からの応答を受信するために同じだけ待つかもしれない。しかし、上で述べたように、話し手は、最初の話の内容に対する応答が、話し手が実際の会話に従事している間に生じる次の話の内容よりも時間がかかることをすでに予想している。話し手の最初の話の内容のバッファリングは、CM側またはクライアントMS側で行なうことができる。
【0073】
CMバッファリング
[0079]一実施の形態において、CMは、話し手の最初の話の内容をバッファリングすることができる。ユーザが自分のPTT{XE”PTT”}ボタンを押し、ユーザのトラヒックチャネルが再確立された後、ユーザはCMと通信することを許可されるかも知れない。この時点で、聞き手のトラヒックチャネルはまだ起動していないので、CMは、目標の聞き手への将来の送信のための話し手のスピーチをバッファする。CMバッファリングは、話し手が見るみかけ上のPTT{XE”PTT”}待ち時間を、話し手のトラヒックチャネルを確立するのにかかる近似時間にまで低減することができる。図5は一実施の形態によるCMバッファリングを示す。
【0074】
クライアント側バッファリング
[0080]一実施の形態において、より短いみかけの待ち時間を所望するとき、話し手は、自分のトラヒックチャネルが再確立される前でも、話を開始することが可能である。クライアントMSはまだCMと通信していないので、話を始めるための話し手への信号はクライアントMSにより作られる。話し手のトラヒックチャネルが再確立される前に話し手が話しをすることができるなら、クライアントMSはそのスピーチをバッファリングすることができる。CMとの通信がまだ確立されていないので、話をするための許可は、楽観的に与えられる。図6は、一実施の形態に従うクライアント側バッファリングを示す。一実施の形態において、CMバッファリングおよびクライアント−側バッファリングは両方とも同時に動作することができる。クライアント側バッファリングは、みかけのPTT{XE”PTT”}待ち時間が小さくなるようにすることが可能である。
【0075】
[0081]CMバッファリングと同様に、合計遅延を変えることはできない。ユーザーは依然として、聞き手から戻ってきた応答を受信する際に同じ遅延を経験するが、話し手のみかけのPTT{XE”PTT”}待ち時間は短くすることができる。
【0076】
[0082]一実施の形態において、クライアントMSはユーザーにより経験されるみかけのPTT待ち時間を制御するために媒体をバッファリングすることができる。モバイルにより発生されたSDBとクライアント側の媒体バッファリングの組合せは、活動的なトラヒックチャネルを再確立することに関連する遅延を低減することができる。
【0077】
クイックページングチャネル
[0083]一実施の形態において、グループのウエークアップタイマーが満了するまでまたは全ての聞き手クライアントは、それぞれのトラヒックチャネルを上げるためにネットワークにより開始されたトリガーに応答するまで、CMは、話し手のPTT{XE”PTT”}に応答することを遅延することができる。CMはそのグループにおいて話し手が媒体を流すことを可能にする前に、全ての聞き手が連絡されるまで、CMは待つことができる。グループの聞き手がそのページに応答するのに時間がかかれば、それだけ、話し手が知覚するPTT待ち時間は長くなる。
【0078】
[0084]一実施の形態において、休眠ウエークアップの期間に、各聞き手クライアントは、個々にCMにより一連のウエークアップトリガーが送信される。例えばCDMAインフラ基盤において、到着すると、一連のウエークアップトリガは、各モバイルに対して1つ以上のページをトリガする。ページを受信した後、各モバイルは、トラヒックチャネルを再確立することができ、モバイルに送信された次のウエークアップ要求を受信することができ、ウエークアップ要求返答{XE”IAH reply”}を用いてCMに応答することができる。このアプリケーションレベル「接続試験用パケット」に応答するために聞き手のハンドセットにより要求される時間の主要な成分は、モバイルを探すための適当な時間をインフラ基盤が待つことに費やされる。
【0079】
[0085]バッテリ寿命を節約するために、モバイルがアイドル状態にあるときに、モバイルは、ページングチャネル{XE”順方向ページングチャネル(F−PCH”}内で定義される、例えば2048スロットの各々について常に監視する必要はないかもしれない。むしろ、モバイルは、モバイルの能力に応じて、順方向共通制御チャネル(F−CCCH)または順方向ページングチャネル(F−PCH)を監視することができる。さらに、モバイルはスロットサイクルインデックスに従って、ページングスロットを監視することができる。
【0080】
[0086]一実施の形態において、バッテリー寿命を節約するために、モバイルは、「スロット付きページング」モードで動作することができる。このモードにおいて、モバイルは、基地局(BS)により送られたページを聞くために短い時間周期的に目を覚ます。いつモバイルが聞くかを知ることができるBSは、特定のページングスロットの期間に、特定のモバイルにページを送信することができる。
【0081】
[0087]一実施の形態において、モバイルがページングチャネルを聞くために目を覚ます期間は、スロットサイクルインデックス(SCI){XE”slot cycle index(SCI)}と呼ばれるパラメータにより制御される。SCIが大きくなると、モバイルがページングチャネルを聞くために目を覚ますスロット間の時間は長くなる。電話は大きなパーセンテージのタイムスリーピングを消費するので、大きなスロットサイクル値は電話の待機時間を増加させるが、BSが電話を呼び出すことができる前にBSが待つ必要があるかもしれない時間を増加させる。
【0082】
[0088]BSが電話に対してそのページを遅延する必要があるかもしれない時間量は、BSが電話のスロットをページングする必要があるとき電話のスロットが丁度開始されたなら、ゼロであり、BSが電話をページングする必要があるとき、電話のスロットが丁度終了したなら、フルスロットサイクルであり、この間で変化する。平均して、電話のスロットが巡ってくるのを待つことによる遅延はスロットサイクル期間の1/2である。モバイルにより使用されるスロットサイクルが短ければ、それだけ早く、聞き手は、インフラ基盤により呼び出されることができる。しかしながら、スロットサイクルが短くなることはより高いレートの電池の消耗を意味する。
【0083】
[0089]一実施の形態において、順方向迅速ページングチャネル(F−QPCH){XE”Forward Quick Paging Channel(F=QPCH)”}は、モバイルがページングチャネル自体を監視する必要なしにいつ係属中のページが存在するかを、電力効率の良い方法で、モバイルが決定可能にするために使用することができる。F−QPCHを監視することができるモバイルは、ページングチャネル上の例えば80msのスロット内の1ビットインジケータの値を抽出するためにすべての所定数のスロットをウエークアップさせることができる。抽出されたビットが設定されていなければ、ページングチャネルに係属しているページは無く、もうひとつのスロットサイクルの間、モバイルは休眠する。抽出されたビットがセットされているなら、そのモバイルのためのページは係属しており、モバイルは、次の適当なページングチャネルスロットにおいて、ページングチャネルをウエークアップして監視するように自分自身をスケジュールすることができる。
【0084】
[0090]F−QPCHにより採用される変調は、モバイルがページングチャネルを監視することができるよりも非常に効率的にモバイルがF−QPCHを監視することを可能にする。これによりモバイルは、電力効率のよい方法で、非常に短いスロットサイクルで効率的に動作することができる。F−QPCHを用いる利点の1つは、同じ電池消耗率で許されるスロットサイクルよりも高速なスロットサイクルで、インフラ基盤からの一般的なページメッセージを検出して応答する手段がモバイルに与えられ、それゆえ、CMからのウエークアップ要求メッセージが与えられる。これは、今度は、PTT待ち時間および合計休眠ウエークアップ時間−聞き手のトラヒックチャネルを再確立するのに必要な時間に直接寄与する遅延の成分の1つを最小化する能力に変換する。
【0085】
スロットタイマー
[0091]一実施の形態において、モバイルは、「スロットタイマー」とともに非スロットページングモードで動作することができる。始動されると、モバイルの専用トラヒックチャネルを解放し、スロットタイマーにより定義される期間アイドルモードに入ると、スロットタイマーはモバイルに非スロットモードでページングチャネルを監視することを要求する。このタイマーの値は基地局で設定可能である。この特徴により、インフラ基盤は、モバイルがアイドルモードにいるときに、アイドルモードにページングチャネル上の例えば80、ms毎のスロットを監視するように命令することができ、およびインフラ基盤がいかなるスロットにおいてもモバイルをページングするための手段が提供される。迅速ページングチャネル特徴のみを用いる場合のように、非スロットモードを用いる1つの利点は、同じ電池消耗率で許されるよりもより迅速にモバイルがページを検出して応答するための手段を提供し、それにより休眠ウエークアップの期間に聞き手のトラヒックチャネルを再確立するために必要な時間を低減することである。
【0086】
[0092]迅速なページングチャネル特徴が無ければ、非スロット監視の拡張された使用は電池寿命に関して高価であるかもしれない。しかしながら、迅速ページングチャネルと非スロットモードを一緒に使用すると、殆ど即座に−1スロットまたは2スロット期間、例えば80乃至160msでモバイルを呼び出す手段を提供する。
【0087】
[0093]非スロットモードは、移動局に利用可能な休眠の2つの中間段階の1つとして見ることができる。非スロットモードで動作すると、モバイルは専用の物理チャネルを有していないので、技術的に休眠していると考えることができる。しかしながら、このモードでは、モバイルは、基本的にどのスロットにおいても、呼び出すことができ、従って、ネットワークにより開始された再活性化に関連するページング遅延は回避される。
【0088】
制御−保持モード
[0094]一実施の形態において、どちらか一方のエンドポイントが専用のトラヒックチャネルおよびモバイルのパケットデータサービスオプション呼に関連する他のリソースを許容しながら、モバイルに関連するPPP層状態をモバイルとインフラ基盤が維持するさらなる休眠/アイドル状態を供給するパケットデータ標準の下でモバイルは動作することができる。モバイルまたはインフラ基盤は、トラヒックチャネルを再確立し、RLPと再ネゴシエートすることにより、パケットデータ呼の状態を、休眠/アイドル状態からアクティブ状態に遷移することができる。トラヒックチャネルを再確立するために必要とされる時間は、モバイルまたはインフラ基盤が再確立を開始するかどうかに依存することができる。しかしながら、基本的にすべてのシステムリソースは、要求されモバイルに割当てられる必要があるかもしれないので、両方の場合に遅延は、システム上に新しい呼を創造するのに必要な遅延と比較できる。
【0089】
[0095]一実施の形態において、モバイルは、アクティブモードとアイドルモードとの間の暫定的な位置として動作する「制御−保持」モードで動作することができる。制御−保持モードにおいて、モバイルに関連する専用トラヒックチャネルは解放することができ、モバイルの逆方向パイロットは、「ゲート」モードで動作することができる。一実施の形態において、専用共通制御チャネルおよび/またはRLP状態も維持してもよい。本質的に、制御−保持モードは殆どのシステムリソースが割当てられたままである半休眠状態を提供するが、平均逆方向リンク送信電力は、システム収容能力への影響を低減するために、ゲートされたパイロットまで低減される。図7は無線モードのための例示構成を示す。
【0090】
[0096]一実施の形態において、モバイルは、リソース解放要求メッセージまたはリソース解放要求ミニメッセージを送信することにより、アクティブモードから制御−保持モードに遷移することができる。モバイルは、リソース要求メッセージまたはりソース要求ミニメッセージを送信することにより、制御保持モードからアクティブモードに遷移することができる。これらのメッセージは専用制御チャネルを介して運ぶことができ、ミニメッセージは、制御−保持モードへのおよび制御−保持モードからの高速遷移を可能とする、より短い、例えば5msのフレームを用いて送信することができる。上述したように、伝統的なアイドルモードまたは休眠/アイドルモードに比べて、制御−保持モードの1つの利点は、制御−保持モードからアクティブモードへの相対的な高速遷移である。
【0091】
[0097]一実施の形態において、加入したグループがグループ休眠状態に遷移したことを示す表示をCMから受信すると、クライアントモバイルは最初に自分自身を制御−保持モードに遷移し、無活動のさらなる持続期間の後でさらにアイドルモードに遷移する。それゆえ、ユーザーがPTTを押すとまたはウエークアップ要求トリガーがインフラ基盤において、受信されると、制御−保持モードは、専用トラヒックチャネルを再確立するのに必要な時間を著しく低減するための機構を提供する。
【0092】
記憶されたサービス構成
[0098]一実施の形態において、インフラ基盤は、アイドルモードに遷移すると、モバイルおよびインフラ基盤において、サービス構成状態をキャッシュに格納するまたは記憶する能力を提供することができる。アクティブモードに戻り、トラヒックチャネルを再確立すると、モバイルは、発生メッセージまたはページ応答メッセージで、その呼に対するサービス構成をキャッシュに格納したまたは記憶したことを表示することができる。モバイルはまた、サービス構成の全体の長さに渡って計算することができる巡回冗長検査(CRC)を発生メッセージまたはページ応答メッセージに含めることができる。基地局もそのサービス構成をキャッシュに格納しているなら、基地局は、受信したCRCを使用して、そのサ−ビス構成がモバイルの記憶されたサービス構成と一致することを確認し、もしそうなら、BSは、「サービス接続メッセージ」において、モバイルが以前に記憶したサービス構成を使用することができることを示すことができる。
【0093】
[0099]一実施の形態において、パケット−データサービスオプションの使用は、アイドルモードから遷移するとき、サービス構成の変更を必要としないかもしれない。それゆえ、記憶されたサービス構成の使用は、専用のトラヒックチャネルリソースを再確立するために必要な時間を著しく低減することができる。それゆえ、記憶されたサービス構成の特徴は、PTTシグナリングおよび関連する媒体の両方を運ぶトラヒックチャネルを再確立するために必要な時間を低減することにより、PTT待ち時間を著しく低減するための機構を提供することによりアイドルモードに対する重要な強化を実現する。
【0094】
[0100]一実施の形態において、クライアントMSに対して、アクティブモードからアイドルモードへの遷移は以下のように実施することができる。
【0095】
[0101]1.グループはアクティブで、モバイルはトラヒックチャネルに専念していた。
【0096】
[0102]2.グループのハングタイムタイマーを越える無活動の期間の後、アプリケーション層グループ休眠アナウンスがモバイルの順方向トラヒックチャネルを介して受信される。
【0097】
[0103]3.モバイルは制御保持モードに遷移し、このサービス構成の状態をキャッシュに格納する。同様にクライアントの基地局もサービス構成の状態をキャッシュに格納する。
【0098】
[0104]4.無活動の期間の後、モバイルはその専用チャネルを解放し、アイドルモードに遷移する。モバイルは迅速ページングチャネルの監視を開始し、インフラ基盤に命令されたなら、非スロットモードに入ることができる。ローカルユーザーがPTTを押すことにより、あるいは、他のグループ参加者からのネットワークにより発生されたパケットデータトラヒックにより無活動の期間が相対的に短ければ、モバイルはアクティブモードに遷移して戻る前にアイドルモードに到達しないかもしれない。この場合、モバイルは専用チャネルを保持しているので、アクティブモードに戻る遷移が迅速に生じる。
【0099】
[0105]一実施の形態において、休眠ウエークアップイベントは以下のように実施することができる。
【0100】
[0106]1.グループは休眠状態にあり、すべてのモバイルは、アイドル状態にあり、専用の物理チャネルを有していない。モバイルは、迅速ページングチャネルを監視している。
【0101】
[0107]2.ユーザーが押して話すボタンを押すことに応答して、話し手のモバイルは、短いデータバーストフォーマットで、ある利用可能な逆方向共通チャネルを介して、アプリケーション層発言権−要求メッセージを有した信号をCMに送る。話し手のモバイルは、この点から前方にユーザー媒体のバッファリングを開始することができる。
【0102】
[0108]3.話し手のモバイルは、そのトラヒックチャネルを再確立するために、インフラ基盤に「発生メッセージ」を送信する。話し手のモバイルはその要求において、サービス構成をキャッシュに格納し、構成データに対してCRCを含むことができることを表示することができる。これは、話し手のモバイルトラヒックチャネルを再確立するプロセスを開始する。
【0103】
[0109]4.CMは発言権要求を受信し、調停プロセスを介してその要求を許可するかどうか決定し、発言権要求応答メッセージを話し手に送信する。CMはまた、すべての参加者に対して一連のウエークアップ要求のバーストを開始する。
【0104】
[0110]5.各ウエークアップ要求を受信すると、聞き手のモバイルを呼び出す次の適当なスロットを最初に決定し、その聞き手のモバイルに対するページングチャネル上にページが係属中であることをそのスロットの前にF−QPCHを介して知らせることにより、インフラ基盤が各聞き手のモバイルを呼び出す。
【0105】
[0111]6.ページが係属中であるというF−QPCH上の表示を受信すると、各聞き手のモバイルはページに対してページングチャネルを監視する。
【0106】
[0112]7.ページングチャネル上のページを受信すると、各聞き手のモバイルは、そのページに応答し、そのページ応答において、モバイルがサービス構成をキャッシュに格納し、構成データに対するCRCを含めることができることを示す。これは、各聞き手のトラヒックチャネルを再確立するプロセスを開始する。
【0107】
[0113]8.話し手のトラヒックチャネルの確立の後で、CMからの次の発言権要求応答が話し手において受信される。話し手は、CMに媒体を流すことを開始する。
【0108】
[0114]9.各聞き手のトラヒックチャネルの確立の後で、CMにより送信される次のウエークアップ要求が聞き手において受信される。聞き手はウエークアップ応答メッセージを用いて応答する。
【0109】
[0115]10.すべての聞き手が応答したら、またはグループのウエークアップタイマーが満了したら、CMは媒体をグループに流すことを開始する。
【0110】
[0116]それゆえ、グループ通信ネットワークにおいて待ち時間を低減するための方法と装置のためのここに開示した実施の形態は、モバイルが休眠状態であって、トラヒックチャネルがアクティブでないときでも、グループ呼シグナリングを交換することにより、実際の合計休眠ウエークアップ時間およびPTT{XE”PTT”}待ち時間を著しく低減する。この方法と装置は、短いデータバースト(SDB)メッセージシグナリングの使用を介してグループ呼シグナリングを交換する。この方法と装置は、話し手のモバイルおよび休眠状態にある聞き手のモバイルに対して並列に有利に専用のトラヒックチャネルを再確立する。
【0111】
[0117]他の実施の形態において、グループ通信ネットワークにおける休眠ウエークアップ待ち時間は、目標の聞き手に向けられたネットワークにより開始されたウエークアップトリガーをキャッシュに格納し、目標の移動局がそのトラヒックチャネルを再確立するとすぐに目標の移動局にウエークアップトリガーを配信することにより、低減することができる。
【0112】
[0118]他の実施の形態において、グループ通信ネットワークにおいて、動作しているモバイルにおける同時のサービス発生とページング、サービス発生プロセスが完了した後に、応答を発言権制御要求に送信することにより回避される。一実施の形態において、サービス発生プロセスが完了しないなら、発言権制御要求に対する応答はSDBフォーマットであり得る。他の実施の形態において、ソース通信装置に対するサービス発生プロセスはソース通信装置に対する応答を送信した後に開始される。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】[0012]図1はグループ通信システムを図解する。
【図2】[0013]図2は、いくつかの通信装置がどのように通信マネージャと相互作用するかを図解する。
【図3】[0014]図3は一実施形態に従う発言権制御要求プロセスのための呼シグナリングの詳細を図解する。
【図4】[0015]図4は一実施形態に従うネットワーク起動休眠ウエイクアッププロセスのための呼シグナリングの詳細を図解する。
【図5】[0016]図5は一実施形態に従う通信マネージャ側におけるバッファリング媒体
【図6】[0017]図6は、一実施形態に従うクライアント側におけるバッファリング媒体を図解する。
【図7】[0018]図7は一実施形態に従う例示無線リンクモードを図解する。
Claims (8)
- 下記を具備する、グループ通信ネットワークにおいて、待ち時間を低減するための方法:
目標の通信装置に向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信する;
前記目標の通信装置をトリガーして、そのトラヒックチャネルを再確立する;および
前記目標通信装置に後で送信するために、前記休眠−ウエークアップトリガーを記憶する。 - 前記目標モバイルがトラヒックチャネルを再確立したらすぐに、前記目標モバイルに前記記憶した休眠−ウエークアップトリガーを送信することをさらに具備する、請求項1の方法。
- 下記方法を具備する、グループ通信ネットワークにおいて、待ち時間を低減するための方法を具現化するコンピュータ読み出し可能記憶媒体:
目標通信装置に向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信する;
目標通信装置をトリガーし、そのトラヒックチャネルを再確立する;および
前記目標通信装置に後で送信するために、前記休眠−ウエークアップトリガーを記憶する。 - 前記方法は、さらに、前記目標モバイルがトラヒックチャネルを再確立するとすぐに前記目標モバイルに前記記憶した休眠−ウエークアップトリガーを送信することをさらに含む、請求項3のコンピュータ読み出し可能媒体。
- 下記を具備する、グループ通信ネットワークにおいて待ち時間を低減するための装置:
目標通信装置に向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信する手段;
前記目標通信装置をトリガーし、そのトラヒックチャネルを再確立する手段;および
前記目標通信装置に後で送信するために、前記休眠−ウエークアップトリガーを記憶する手段。 - 前記目標モバイルがトラヒックチャネルを再確立するとすぐに、前記記憶した休眠−ウエークアップトリガーを送信する手段をさらに含む、請求項1の装置。
- グループ通信ネットワークにおいて、待ち時間を低減するための装置、前記通信装置は下記を具備する:
メモリ装置;
受信器;
送信器;および
前記メモリ装置、前記受信器および前記送信器と通信可能に接続され、下記を実行することができるプロセッサ:
目標通信装置に向けられた休眠−ウエークアップトリガーを受信する;
前記目標通信装置をトリガーして、そのトラヒックチャネルを再確立する;および
前記目標通信装置に後で送信するために、前記休眠−ウエークアップトリガーを記憶する。 - 前記プロセッサは、さらに、前記目標モバイルがトラヒックチャネルを再確立したらすぐに、前記目標モバイルに、前記記憶した休眠−ウエークアップトリガーを送信することができる、請求項7の装置。
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