JP2004525143A - 癌の治療のための化学療法剤との多糖の同時投与 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、毒性が、実質的に減少されており、および/または治療効力が増強されている処方で、癌に罹っている対象に対する毒性剤の投与に関する。
【背景技術】
【0002】
癌を治療するために最も広範に使用される方法は、手術、放射線および化学療法である。癌患者は、しばしば、これらの治療の組合せを受け、そして全ての患者の約半分は、化学療法を受けている。不運にも、化学療法剤は、患者におけるそれらの毒性効果、および腫瘍細胞を標的にし、死滅させる特定の投薬量の効力に関して著しい制限を示す。
【0003】
ほとんどの化学療法剤は、細胞分裂過程を中断させることによって癌細胞を死滅させる。細胞は、それらが、いったん分裂および複製を受け始めると、死滅させられる。これらの剤は、一般に未調節細胞分裂を通して急速に成長する癌細胞を治療するために有効であるが、それらは、通常の細胞分裂を受けるときに、健全で発癌性でない細胞も死滅させる。この毒性効果は、骨髄細胞、消化管における細胞、毛包、および生殖細胞のような急速に成長する正常な細胞で特に明らかである。化学療法は、健全な組織を害するので、医薬品の効果は、発癌性でない細胞についての寛容レベルを超えるべきでない投薬量レベルおよび治療頻度によって制限される。さらに、化学療法計画は、しばしば、それの物理的および情緒的副作用を通して患者の生活の質を劇的に減退させる。癌に罹った細胞に対してもっぱら薬剤を標的にする能力なしには、化学療法投薬量は、健全な組織が耐えうる範囲内にとどまり、それにより、病気に罹った組織での化学療法の最適な効果を減少させるに違いない。化学療法剤の毒性を減じることができれば、臨床医は、許容できない副作用を引き起こすことなしに、薬剤の投薬量を増大させることができる。薬剤の効力を増大させることは、その薬剤の投薬量を減少させることに解釈され得て、そしてそれは、最大限の利益を供しつつ、再び患者における有害な影響を最小限にしうる。毒性影響における減少と一緒に、化学療法剤の効力を増大させることにより投薬量を減らすことは、腫瘍を制御することを通して、そして有害な副作用を通して、患者の生活の質の改善を導く。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第一の実施態様では、製薬上許容しうる処方中のガラクトマンナン多糖および有効な用量の化学療法剤の混合物を得て、そして癌を処置するために、その対象に処方を投与することを包含する、対象にある癌を処置する方法の提供がある。
【0005】
別の実施態様では、混合物が、対象における毒性影響を減少させるのに適切な比率で、多量のガラクトマンナン、および治療剤を含み、毒性影響が、ガラクトマンナンなしの癌減退量の化学療法剤の投与から生じ、その混合物が、都合により、癌を処置するための化学療法効果の効力を増強する。
【0006】
本方法のさらなる実施態様では、ガラクトマンナンの分子量が、20,000から600,000Dまでの範囲にあり、例えば、ガラクトマンナンが、90,000から415,000Dまで、または40,000から200,000Dの範囲にある分子量を示し、例えば、ガラクトマンナンが、83,000Dまたは215,000Dの平均分子量を示す。ガラクトマンナンが、グレジツシア・トリアカントス(Gleditsia triacanthos)から得られるか、またはメジカゴ・ファルカタ(Medicago falcata)から得られるか、またはシアモプシス・テトラゴノロバ(Cyamopsis tetragonoloba)から得られる単離物の誘導体でありうる。
【0007】
さらなる実施態様では、ガラクトマンナンが、β1→4D−ガラクトマンナンであり得て、そしてマンノースが、1.0−3.0の範囲にあり、そしてガラクトースが、0.5−1.5の範囲にあるガラクトース対マンノースの比率を包含する。代わりに、ガラクトマンナンが、2.6マンノース対1.5ガラクトースの比率を包含する。
【0008】
さらなる実施態様では、ガラクトマンナンが、2.2マンノース対0.9ガラクトースの比率を包含する。代わりに、ガラクトマンナンは、1.13マンノース対1ガラクトースの比率を包含しうる。代わりに、ガラクトマンナンが、2.2マンノース対1ガラクトースの比率を包含する。
【0009】
さらなる実施態様では、ガラクトマンナンと化学療法剤が、0.1:1w/wから10:1w/wの比率で混合物中に存在する。
【0010】
さらなる実施態様では、混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して50%以上多く減少した毒性を示す。例えば、混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して80%以上多く減少した毒性を示す。
【0011】
さらなる実施態様では、化学療法剤が、5−FUである。癌が、慢性白血病、乳癌、肉腫、卵巣癌、直腸癌、喉頭癌、黒色腫、結腸癌、膀胱癌、肺癌、哺乳類腺癌、胃腸癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、またはカポジ肉腫のいずれかでありうる。例えば、癌が、乳癌、結腸癌、または膵臓癌のいずれかである。上記のいずれもが、ヒト対象に使用可能である。
【0012】
本発明の実施態様では、製薬上許容しうる処方中にガラクトマンナン多糖と、癌を治療するために有効な用量の化学療法剤の混合物を含む製薬処方を提供する。処方における混合物が、対象における毒性影響を減少させるのに適した比率で、多量のガラクトマンナンと、化学療法を含み、毒性影響が、ガラクトマンナンのない化学療法剤の癌治療量の投与から生じる。さらに、混合物が、癌を治療するための化学療法効果の効力を増強するのに適した比率で、多量のガラクトマンナンと、学療法剤を含みうる。
【0013】
本発明の実施態様では、混合物が、癌を治療するための化学療法効果の効力を増強させるのに適した比率で、多量のガラクトマンナンと療法剤を含む方法を提供する。上記のいずれについても、処方は、粉末形態であるか、または液状形態でありうる。
【0014】
本発明の実施態様では、ガラクトマンナン多糖および有効な用量の処方された化学療法剤の混合物を得て、その結果、化学療法剤が、ガラクトマンナンの存在下で毒性を減少し、処方が、対象に対する非経口投与に適しおり、そして癌を治療するために、対象にその処方を投与することを特徴とする方法を提供する。
【0015】
本発明の実施態様では、ガラクトマンナン多糖および有効な用量の処方された化学療法剤の混合物を得て、その結果、化学療法剤が、ガラクトマンナンの存在下で治療効力を増強し、その処方が、対象に対する非経口投与に適しおり、そして癌を治療するために、対象にその処方を投与することを特徴とする対象にある癌を処置する方法を提供する。化学療法剤が、アドリアマイシンまたは5フルオロウラシルである上記請求項による方法。増強された治療効果が、相乗作用の治療効果である上記実施態様のいずれかによる方法。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この説明および付随の請求項に使用される場合、以下の語句は、その内容が特に要求しない限り、指示された意味を示すべきである。
【0017】
「対象」は、症状およびその後遺症について治療が必要であるか、またはその疑いのあるヒトを含めた哺乳類に該当する。その対象としては、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラットおよびマウスおよびヒトを挙げることができる。語句「対象」は、全ての点で正常である個体を排除しない。
【0018】
「患者」は、治療についての必要性を示唆する特定の徴候または複数の徴候で、医療環境に診察を受けに来たヒト対象に該当する。
【0019】
「多糖」は、主として、1つまたはそれ以上の糖のモノマーおよび置換糖から構成される高分子に該当する。自然界から単離される場合、多糖製剤は、分子量で一般的に異種である分子を包含する。
【0020】
毒性の治療剤についての「効力」は、最小限の有効用量と毒性副作用の範囲の間の関係に該当する。剤の効力は、治療終了点が、低用量の投与または短期投薬計画によって達成されうる場合に増大される。毒性が減少される可能性がある場合、治療剤は、長期投薬計画に、または多くの患者コンプライアンス(順守)に長期的にさえ投与されて、そして生活の質を改善させうる。さらに、剤の減少された毒性は、治療の終了点を早めることを達成させるために、または高い治療の終了点を達成させるために、医師に、投薬量を増加できるようにする。毒性のない治療剤についての「効力」は、症状を治療することについての治療効果を改善することに関連する。
【0021】
「製薬上許容しうる担体」は、いずれかの、そして全ての溶媒、ヒトアルブミンまたは架橋ゼラチンポリペプチドのような分散媒体、被覆剤、抗細菌および抗真菌剤、さらに塩化ナトリウムまたはグルタミン酸ナトリウムのような等張溶液、および吸収遅延剤、および生理学的に適合性のある同等物に該当する。製薬上活性な物質のためのこのような媒体および剤の使用は、当業界で十分に知られている。好ましくは、担体は、経口、静脈内、筋肉内、皮下、非経口、脊髄または表皮投与(例えば、注射または輸液により)に適している。投与の経路によって、活性化合物を、その化合物を不活化できる酸の作用および他の自然の条件から化合物を保護する材料に被覆しうる。
【0022】
「非経口投与」としては、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、包内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、動脈内、被膜下、クモ膜下、脊髄内、表皮および胸骨内注射および輸液による投与と同様に、ボーラス注射または輸液による投与が挙げられる。
【0023】
「毒性」は、対象に投与されるときに、剤によって引き起こされるあらゆる有害な影響に該当する。
【0024】
「腫瘍後退」は、「部分的」(治療の開始時のそれのサイズの50パーセント未満)、または「完全な」(腫瘍が触知できなくなる)として記録された(不特定の死亡を除いて)。
【0025】
「後退の期間」は、部分的または完全な後退として分類される腫瘍が、最初の処置でそれのサイズの50パーセントより下であり続ける間隔に該当する。
【0026】
「評価サイズ」は、治療の開始時に当初の腫瘍サイズで始まる1つまたは2つのマス倍加で選択される腫瘍マスに該当する。
【0027】
「腫瘍マス倍加のために要求される時間」は、評価サイズに達する時間である。それは、T−C(日)が、対照(C)群の中央値に比べて、評価サイズを達成するために、処置(T)群の腫瘍について移植後時間の中央値における差である中央値の腫瘍の成長における総体的遅滞[(T−C)/C×100%]での計算に使用される。不特定の死亡、およびその腫瘍が、評価サイズを達成できなかった死亡する他の全ての動物を除いて、T−C値を測定する。
【0028】
我々は、治療剤の毒性副作用を最小限にする治療剤で対象を治療する方法を提供し、そしてその治療効力をさらに増強しうる。その方法は、多糖と共にその剤を同時投与することを必要とする。
【0029】
ここに提供される例は、ガラクトマンナンの有益な効果を説明するが、我々は、他の多糖が、類似の効果を示す可能性を排除しない。毒性治療剤の毒性で観察される減少は、治療に関連した有害な副作用での増加なしに、多量の用量を投与することを可能にする。毒性副作用を示す治療剤の投薬量を増した投与は、従来の細胞毒性剤の毒性副作用が、それらの使用を制限することを特徴とする、癌を含めた多数の疾患の治療に有益でありうる。
【0030】
毒性を減少させることに加えて、治療効果の効力は、ガラクトマンナンと一緒に治療剤を投与することによって増強されうる。効力における増加は、ガラクトマンナンと治療剤混合物の間の相乗作用効果から生じうる。
【0031】
多糖および剤の両方が、例えば、粉末のような乾燥形態で、または液状形態で、別個に処方されうる。好ましい実施態様では、投与の前に、多糖と治療剤を混合する。その混合物は、液体、粉末、またはエアゾルの形態でありうる。
【0032】
公知の毒性副作用を示す樹立された化学療法剤についての投薬計画が樹立され、そして「医師の机上便覧(Physician’s Desk Reference)」に記述されている。例えば、アドリアマイシンの説明は、「医師の机上便覧(Physician’s Desk Reference)」、48版(1994年)、459−461頁に、そして5−フルオロウラシル(5−FU)については、1924−1925頁に見ることができ、そしてこれらの説明は、参照してここに組み込まれる。治療剤と一緒の多糖の同時投与は、利用しうるが、しかしすでに確立され、そして治療剤として認可された投薬計画および投与の経路に限定されず、その差異は、多糖の封入である。例えば、単ボーラスを投与でき、数回の分割用量を、時間をかけて投与できるか、または用量は、比例して減少され、そして輸液により時間をかけて投与できるか、または治療状況の危急により指示されるときには、増大されうる。投薬量単位は、治療剤と多糖との混合物である。しかし、我々は、多糖と治療剤が、別個の処方として順次投与される可能性を排除しない。
【0033】
混合物の処方は、多糖を、適合性溶媒中に、または粉末として添加する治療剤の標準処方から誘導されうる。例えば、化学療法剤5−FUを、一般に、賦形剤と水性溶液中で配合する。実施例1では、水性ガラクトマンナンを、水性5−FUに添加して、対象に投与される処方を提供した。
【0034】
製薬上許容しうる担体を、一般に、典型的薬剤処方に添加する。例えば、経口処方では、ヒドロキシプロピルセルロース、コロイド性二酸化シリコン、炭酸マグネシウム、メタクリル酸共重合体、スターチ、タルク、糖球体、ショ糖、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、および二酸化チタン:クロスカルメロースナトリウム、食用インク、ゼラチン、ラクトース1水和物、ステアリン酸マグネシウム、ポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、カルナウバ蝋、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、微晶質セルロース、および他の成分を使用しうる。さらに、ガラクトマンナンは、液状でない形態にある剤の経口送出のための担体として使用されてきた(米国特許番号第4,447,337号;第5,128,143号;および第6,063,402号)。
【0035】
当業者は、臨床プロトコールに基づいて要求される有効量の治療用組成物を決定および処方できる。一般に、本発明の組成物の適切な一日用量は、治療効果を生じるのに有効な最低用量である組成物の量である。
【0036】
本発明の実施態様は、多糖と細胞毒性治療剤の混合物の投与が、毒性が減少されたことを生じることができ、そしてさらに多糖の不在下で治療剤との比較で、治療効果が増強されたことを供しうることを示す。混合物は、その剤の治療効果の効力が増強されることを達成するために、ガラクトマンナンと任意の合成治療剤から形成されうる。この作用を有する多糖の一例が、ガラクトマンナンである。ガラクトマンナンは、植物のような多様な天然の源から得られ、そして酵素反応により、または化学合成により、合成で作成されうる。実施例1および2は、治療剤の毒性を減少させるときに、有効であることが示された2つの別個の植物源から由来するガラクトマンナンを使用することの効果を示す。特に、実施例1は、第二の植物種グレジルシア・トリアカントス(Gledirsia triacanthos)から得られるガラクトマンナンの使用法を説明し、そして実施例2は、植物種メジカゴ・ファルカラ(Medicago falcara)から得られたガラクトマンナンの使用法を説明する。
【0037】
ガラクトマンナンは、多様なサイズ範囲で生じる可能性のある高分子である。さらに、ガラクトマンナンを誘導または加水分解して、生来の分子の断片を生じるか、または反応させて、化学的に修飾された形態の生来の分子を提供しうる。本発明の実施態様は、20,000−600,000Dの範囲にある分子量を示すガラクトマンナンを提供する。ガラクトマンナンは、さらに、90−415,000Dまたは40,000−200,000Dの範囲にあるサイズを示しうる。実施例1は、215,000Dの平均分子量を示すガラクトマンナンを利用する一方で、実施例2は、83,000Dの平均分子量を示すガラクトマンナンを利用する。
【0038】
マンノース対ガラクトースの比は、ガラクトマンナンの源および単離手段によって変化しうる。本発明の実施態様では、ガラクトマンナンは、1−3マンノース:0.3−1.5ガラクトースのマンノース対ガラクトース比を示しうる。マンノース対ガラクトースの比は、2.6:1.5または2.2:0.9または1.13:1または2.2:1でありうる。実施例1では、マンノース対ガラクトースの比は、2.2:1であり、そして実施例2では、ガラクトマンナン中のマンノース対ガラクトースの選択比は、1.13:1である。実施例3では、ガラクトマンナンは、2.2:1.0のマンノース対ガラクトースの比を示す。
【0039】
治療剤と0.1:1w/wから10:1w/wの比率で、混合物中に治療剤と共にガラクトマンナンを提供しうる。実施例1では、ガラクトマンナン対5−FUの比は、1:1.9であり、そして実施例2では、ガラクトマンナン対アドリアマイシンの比は、1:0.6である。実施例3では、ガラクトマンナン対5−FUの比は、1.6:1である。実施例1および2に示される結果は、化学療法剤を、ガラクトマンナンの存在下で投与するときに、毒性において明らかな減少を示す。実施例3では、結果は、化学療法剤を、ガラクトマンナンの存在下で投与するきに観察される効力において明らかな増加を示す。
【0040】
これらの結果は、実質的に正常な体重増加を欠くことを示す生存中のマウスで、5−FUを用いて3/5マウスの死亡率の代わりに、ガラクトマンナンと共に投与された同じ用量が、0/5マウスの死亡を生じる実施例1で示されるとおり劇的である。全てのマウスが生存し、そして生存中のマウスは、対照マウス(生理食塩水で処理した)と等しい重量を示す。生存中のマウスは、毒性の徴候なしに、全ての点で正常であるように見える。実施例2では、結果は、ガラクトマンナンとアドリアマイシンの混合物を配合する利点を示す。標準毒性試験によってLD50用量のアドリアマイシンで処理された動物は、3/5マウスの死亡率を生じる。対照的に、アドリアマイシンを、アドリアマイシンと同時投与するときに、毒性を減少させ、その結果、わずか1/5マウスが死滅する。さらに、生存するマウスにいくらかの体重損失があるが、この体重損失を減少させる。
【0041】
対照未処理マウスにおける腫瘍マスが、2,058mgであり、そして75mg/kgの5−FUで処理されたマウスでは、腫瘍マスは、処理の開始後56日(研究の最終日)に、2,254mgであった実施例3では、腫瘍重量における実質的な減少が、観察された。ガラクトマンナンと共に投与された同じ用量の5−FUは、405mgの腫瘍重量を生じた。処置の開始後35日目に、腫瘍重量は、2,450mg(対照、未処置)、990mg(5−FU、75mg/kg)、および288mg(ガラクトマンナンとの組合せで同じ用量の5−FU)であった。処置の開始後28日目に、腫瘍重量は、1,296mg(対照、未処置)、527mg(5−FU、75mg/kg)、および144mg(ガラクトマンナンとの組合せで同じ用量の5−FU)であった。
【0042】
好ましい実施態様では、ガラクトマンナンの構造は、例えば、
のようなα−1→6−グリコシド結合を介して結合した側鎖置換基を有するポリ−β−1→4−マンナン骨格である。
【0043】
なんらの特定の理論に繋げることなく、3つの可能な機構が、細胞毒性または化学療法剤との混合物中のガラクトマンナンの有益な効果の原因になりうる。1つは、その薬剤とガラクトマンナンとの間の直接的な物理的相互作用を包含する。例えば、ガラクトマンナンは、標的細胞の表面で、ガラクトース特異的相互作用の結果として、癌細胞膜の流動性および浸透性を増大しうる。したがって、多糖は、薬剤を標的に送出するための有効な媒体として働きうる。化学療法剤を用いた癌の治療に関して、ガラクトマンナンは、腫瘍細胞の凝集、および正常な細胞へのそれらの付着を阻害するように作用し得て、その結果、癌は、転移できない。いったん高分子薬剤接合体が、ガラクトマンナンがその構造および構成要素のおかげで認識する腫瘍に入ると、ガラクトマンナンは、抗癌薬剤を放出しうる。化学療法剤の毒性は、その薬剤がその高分子に結合している限り不活性であるので、減少されうる。いったん高分子薬剤接合体が、ガラクトマンナンがその構造および構成要素のおかげで認識する腫瘍に入ると、ガラクトマンナンは、抗癌薬剤を放出しうる。ガラクトマンナンの作用の別の可能な態様は、生物学的系で、特に、それらの部位が、ガレクチンのようなガラクトース特異的残渣によって制御される場合、ある程度の調節部位との相互作用を包含しうる。さらに別の可能な態様の作用は、体内での5−FUの迅速なクレアランスの原因である酵素的系での所定の化学的構造(所定のMan:Gal比)および所定のサイズ(分子量)のガラクトマンナンの阻害効果を包含でき、したがって、生物利用性を強力に増大し、そして体内での5−FUの平均滞留時間を長続きさせて、それにより癌治療における5−FUの治療プロファイルを改善しうる。
【0044】
ガラクトマンナン含有処方の使用は、化学療法に対する患者の応答を増大させる即時効果を示すことができ、例えば、効果は、その処方の存在下で、有効な化学療法のために必要とされる剤の投薬量における減少である。それは、それに限定されないが、ここに例示されるアドリアマイシンおよび5−FUのような薬剤の毒性を減少させることによって、患者にとっての即時効果を示して、それにより患者の生活の質を改善しうる。
【0045】
細胞毒性剤との混合物で投与されたガラクトマンナンの使用は、広範な剤に使用でき、そして抗腫瘍または抗癌剤に限定されない。治療領域としては、抗うつ剤、抗炎症剤、胃腸病学薬剤(腫瘍および関連の障害を治療するための)、抗精神病性薬剤、抗高脂血症剤などが挙げられる。多くの治療剤は、慢性医薬品として投与されなければならず、すなわち、長期を基本として、投薬量における減少の可能性と、生活の質における改善は、利用性、治療剤の費用、および患者のコンプライアンスにおける明らかな因子になる。
【0046】
本発明の実施態様による化学療法剤の例としては、1.マスターゲン−ナイトロジェン・マスタード、シクロホスファアミド(シトキサン)、メルファラン(アルケラン)、クロラムブシル(リューケラン)、cis−プラチニウム(「非典型的」アルキル化剤)、カルボ−プラチニウム(「非典型的」アルキル化剤)、カルムスチン(BCNU)、チオテパ、ブスルファン(ミレラン)のようなアルキル化剤、2.ビンクリスチン、ビンブラスチン、VP−16のようなビンカ・アルカロイドおよび関連物質;3.ドキソルビシン(アドリアマイシン)、アクチノマイシンD、ダウノルビシン(ダウノマイシン)、ブレオマイシン、イダルビシン、ミトキサントロンのようなアントラサイクリン抗生物質、4.プレドニソン/プレドニソロン、トリアムシノロン(ベタログ)のようなグルココルチコイド、5.蛋白質/DNA/RNA合成の阻害剤、メソトレキサート、6−チオグアニン、5−フルオロウラシル(5−FU)、シトシンアラビノシド(ara−C、サイトサル)、L−アスパラギナーゼ(エルスパー)、ダカルバジン(DTIC)、ヒドロキシウレア(ヒドレア)、プロカルバジン(マツラン)および6.パクリタキセルのような種々雑多な剤が挙げられる。
【0047】
ガラクトマンナンと共に投与して、それらの毒性を減少させるか、または効力を増強しうる治療剤の例としては、以下のものが挙げられる:抗生物質、抗細菌剤およびワクチンを含めた抗感染剤、抗新生物;抗不整脈薬、抗高血圧薬などを含めた心臓血管剤;鎮痛薬、食欲抑制薬、鎮痙薬、抗炎症薬および精神安定薬などのような中枢神経系薬剤;耳用の剤(OTICS);眼科の剤、抗腫瘍薬、抗コリン作動薬などのような胃腸科の剤、ホルモン;アレルギー医薬品、気管支拡張剤およびうっ血除去薬を含めた呼吸器薬剤、局所薬剤およびビタミンおよびミネラル。上記カテゴリーでの特定の例は、例示の方法によって提供される。米国特許第4,255,431号に記述されるプリロセック(アストラゼネカ)、および米国特許第4,628,098号に記述されるプレバシド(TAP);米国特許第5,273,995号に記述されるリピター(ファイザー)抗コレステロール薬。抗高脂血症剤、ゾカー(メルク)米国特許第4,444,784号;米国特許第4,314,081号に記述されるプロザック(イーライ・リリー)のような抗うつ薬;および米国特許第4,536,518号に記述されるゾロフト(ファイザー)、米国特許第3,923,743号および第4,007,196号;第4,721,723号に記述されるパキシル(スミスクライン・ビーチャム);ザイプレキサ(イーライ・リリー)のような抗精神剤、エリスロポイエチンとしても知られるエポゲン(アムゲン)のような造血剤、およびセレブレックス(シール)のような抗炎症剤。処方および投薬量は、「医師の机上便覧」に供される。
【0048】
ガラクトマンナンとの細胞毒性治療剤の組合せを、液体処方、錠剤、座剤、ゲル、クリーム、経皮または局所パッチまたはエアゾルのような当業界で知られる方法のいずれかで投与しうる。経口、粘膜、吸入薬によるか、または上に定義されるとおりの非経口投与によることを含めて当業者に知られる経路のいずれかにより、対象に処方を投与できる。
【0049】
処方を含むガラクトマンナンの使用は、化学療法に対する患者の応答を増大させる即時効果を示すことができ、例えば、効果は、その処方の存在下で、有効な化学療法のために必要とされる剤の投薬量における減少である。ガラクトマンナンとの5−FUの組合せを、液体処方、錠剤、座剤、ゲル、クリーム、経皮または局所パッチまたはエアゾルのような当業界で知られる方法のいずれかで投与しうる。経口、粘膜、吸入薬によるか、または上に定義されるとおりの非経口投与によることを含めて当業者に知られる経路のいずれかにより、対象に処方を投与しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
ここに引用される全ての資料は、参照してここに組み込まれる。以下の実施例は、本発明の例示の実施態様の方法によって供されるが、限定することを意図しない。
【0051】
実施例
実施例1:ガラクトマンナンの存在下での抗腫瘍薬5−FUの急性毒性の損失
ガラクトマンナンの存在および不在下での抗腫瘍薬5−FUの急性全身性毒性を、アルビノのスイスマウスで評価した。
【0052】
アルビノのスイスマウス(インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis,IN)のハーラン(Harlan))を、「1995年3月の毒性研究における全身曝露の評価におけるICHガイドライン」に従って治療製剤の毒性を測定するための実験動物として使用した。この研究は、非GMPであったが、以下の資料に規定される指針に適合させた:最近の連邦食品薬品局(FDA)、連邦行政命令集(CFR)21条、パート58−「非臨床実験室研究についての優れた実験室実施」;AAALAC、「実験動物の取扱いおよび使用のための指針」、米国学術研究会議、1996年。(米国立衛生研究所(NIH))(OPRR)、「実験動物の人道的取扱いおよび使用における公衆衛生総局政策」、1985年の医療研究延長法令(Health Research Extension Act)(Public Law 99−158、1985年11月20日)、再版1996年;USDA、農務省、動物および植物健康調査事業、連邦行政命令集(CFR)9条、1章、(1/1/95)版、条項A−動物福祉。ISO10993−2、1992年。体重/年齢範囲:最も近くは0.1グラムまで秤量された17.8−27.3グラム/少なくとも34日齢(成体)。マウスは、健全で、そして実際の試験についてと同じ条件下で、最小5日間、先に他の実験手段で使用されていない。動物室の温度:68±5°F.
【0053】
注射後即座に、そして研究の期間中毎日、臨床徴候について、動物を観察した。行われる観察は、全臨床および毒素学徴候を包含した。注射の前に、そして観察期間の終わりに、動物を秤量した。その研究の終わりに生存している動物を、一酸化炭素吸入によって犠牲にした。
【0054】
各々、5匹の動物の総計4つの群があった。その群は、以下のとおりであった:1)NaCl(0.9%)、2)5−FU(17mg/mL)、3)ガラクトマンナン(4.73mg/mL)、4)5−FU(17mg/mL)+ガラクトマンナン(9.06mg/mL)。全ての場合における希釈剤は、0.9%NaClであった。試験物溶液およびNaCl(負の対照)を、0.5mL/マウスの用量で、尾部静脈を介して、静脈内に注射した。
【0055】
自然界で、約800,000Dの分子量を示すガラクトマンナンを加水分解して、215,000Dの平均分子量を示すガラクトマンナンを提供した。この源から得られるガラクトマンナンは、2.2のガラクトース対マンノース比を示す。
【0056】
ガラクトマンナンを、グレジツシア・トリアカントス(Gleditsia triacanthos)(ハニー・ローカスト(Honey Locust)、またはスイート・ローカスト(Sweet−locust)、またはトミー・ローカスト(Thomy−locust))、マメ科(ファバセアエ、Fabaceae)(レグミノサエ(Leguminosae)科;レグメ(Legume)科、マメ科)から単離した。多くのマメ科の種のもののようなハニー・ローカスト種子は、不浸透性被膜を有し、したがって、長期間、生育できる状態を維持する。洗浄された種子は、平均して約6,170/kg(2,800lb)であり、それは、約162mg/種子である(テキサスのサウスウエスト大学プレスのツル植物、R.A.樹木、シュラブ、および木本ツル植物、オースチン、1104頁(1960年))。生育性は、0°から7℃(32°から45°Fまで)で、種子が密閉された容器に保存されるときに、数年間保持されうる(Bonner,F.T.、Burton,J.D.、およびGrigsby,H.C.、米国における木本の植物の種子における、グレジツシア(Gleditsia)L.ハニー・ローカスト(Honeylocust)、431−433頁)。米国農務省、農業ハンドブック450、ワシントン,ディー.シー.、883頁(1974年))。ある種の栽培変種の豆は、12から13%までほどの蛋白質を含み、そしてポッドは、42%までの炭化水素を含む(Matoon,H.G.、樹木作物の農業用途、Forest Leaves、33巻、5−7頁、10−11頁(1943年);Stoutemyer,V.T.、O’Rourke、F.L.、およびSteiner,W.W.、ハニー・ローカスト(Honey Locust)の植物増殖におけるある種の観察、J.Forestry、42巻、32−36頁(1944年)。種子は、ガラクトマンナンを単離した一次の源であった。
【0057】
グレジツシア・トリアカントス(Gleditsia triacanthos)から得られるガラクトマンナンの単離、精製、および特徴付け
(a)種子の破裂
種子を粉砕し、そして得られた材料(粗粒子)を、コンデンサーを具備したフラスコ中の85%エタノールに、10gの破砕種子対100mlのエタノールの比で入れた。フラスコを、水浴に入れ、そして混合物を、45分間沸騰させて、低分子量の炭化水素と色素を排除した。処理した(または濾取した)材料を、少量の85%エタノールで洗浄し、そして空気乾燥させた。
【0058】
(b)水抽出
およそ5容積の水を、空気乾燥させた材料に添加し、そして混合物を、6から10時間放置して、膨張させた。その後、さらに5容積の水を添加し、混合物を、ブレンダーで均質化させ、そしてその後、室温で、9時間、継続して攪拌した。水と当初の乾燥材料(w/w)の最終比を40に等しくするために、さらにある程度の水を、均質化および/または攪拌の間に添加すべきである。
【0059】
(c)エタノールを用いた沈殿
混合物を、30分間、10,000gで遠心分離にかけた;水抽出物を収集し、再度、攪拌および遠心分離下で、沈殿物を水で洗浄し、そして洗浄−遠心分離手段を繰り返した。3つ全ての水抽出物を合せて、得られた体積を測定および記録した。
【0060】
10mL容積を取り、そして攪拌しながら10mL容積の96%エタノールと混合した。ガラクトマンナンの沈殿を観察する。全混合物を、一夜、冷蔵庫(4℃)に入れ、沈殿物を遠心分離にかけ、収集し、付随の攪拌および遠心分離を伴って、75%エタノールで3回洗浄した。各遠心分離の後、液相を捨てた。最終繊維性沈殿物を空気乾燥させて、秤量した。ガラクトマンナンの収量は、当初の種子の重量の20%から26%以内にあった。
【0061】
最終合計数は、10mL容積の抽出物中のガラクトマンナンの収量を示す(上記参照)ので、抽出物中の全容積中のガラクトマンナンの総量を計算した。
【0062】
最終の空気乾燥を完了せず、そして最終材料は、わずかに湿っているにちがいないことを除いて、沈殿/遠心分離手段を、全容積の抽出物(10mL未満を、前述の段階で除去した)で繰り返した。それが、主に、追跡精製についての全抽出物における多糖の総量を計算するために、別個のガラクトマンナンの別個の「較正」分離を必要とした理由である。
【0063】
(d)さらなる精製
湿潤ガラクトマンナンを、10mg/mL濃度にねらいを定めて、水に溶解させた。このような濃度に到達するために、ガラクトマンナンを静置して、40°−50℃で、水中で膨張させ、そしてその後、混合物を、ホモジナイザーを用いて激しく振蘯した。得られた溶液に、継続的攪拌下で、新鮮なフェーリング試薬溶液(下を参照)を添加して(100mL当たり2−3mLの比率で)、ガラクトマンナン−Cu+2複合体を沈殿させた。沈殿手段の終わりに、母液は、透明で、そしてわずかに緑−青に着色されているに違いない。過剰のフェーリング試薬溶液は、それが、形成中の沈殿を溶解する可能性があるので、避けるべきである。
【0064】
得られた沈殿を、室温で、4時間、静置させた。最初の1時間の後、沈殿の完了を立証するために、適量の母液を取り、そして数滴のフェーリング試薬溶液を添加することを推奨する。4時間後、混合物を遠心分離し、沈殿物を冷水(約10℃で)で洗浄し、そして再度遠心分離した。母液を捨てた。
【0065】
ガラクトマンナンをそれの銅複合体から回収するために、沈殿物を、冷凍庫内での予冷に移行し、そして製氷磁器乳鉢に載せ、そして96%エタノール(V/V)中の冷(10℃)5%塩酸を添加して、沈殿物を被覆した。材料が溶液に全ての染料を放出するような範囲まで、沈殿物を乳棒で剥ぎ取り、そしてゲルから繊維状材料に戻って変換させた。剥ぎ取り工程を促進するために、必要であれば、エタノール中の酸の溶液の少量を添加しうる。
【0066】
4容積の80%エタノール(沈殿物の容積当たり)を、乳鉢内の混合物に添加し、そして得られた沈殿物を、遠心分離によって単離した。それを、各洗浄後の遠心分離(銅塩の完全な除去)を伴って、3から5回、80%エタノールで洗浄し、そして1−2時間、空気乾燥させた。
精製ガラクトマンナンの収量は、当初の種子の重量から13から18%までであった。
【0067】
(e)分子量の衰退
精製ガラクトマンナンを、フラスコ(コンデンサーを具備し、後に沸騰のために使用される)に入れ、そして6−7mg/mLの濃度で、水に溶解させた。これは、この温度で、その材料を膨化(45°−50℃で)および攪拌した後に達成されうる。得られた粘性溶液のpHを、1N塩酸を使用して、2.0−2.3に調整した。コンデンサーを具備したフラスコを、2と1/2時間、熱湯浴に入れた。
【0068】
加水分解後、液体を濾過および収集し、そして沈殿物を捨てた。部分的に解重合されたガラクトマンナン(DG)の溶液である液体を、1N NaOHで中和させて、6.0−6.5のpHにし、そして継続的攪拌の下に、そのDGを、1.5容積の96%エタノールで沈殿させた。沈殿物および母液を、冷蔵庫に入れた。翌日、沈殿物を遠心分離し、75%エタノールで洗浄し、そして再度遠心分離した。沈殿物を85%エタノールで洗浄し、遠心分離し、96%エタノールで洗浄し、そして再度遠心分離した。得られた部分的に解重合されたガラクトマンナン沈殿物を、P2O5上で乾燥させた。それの分子量を、215,000Dとして決定し(別個の実験で、手段は以下参照)、そしてマンノース/ガラクトース比は、2.2であった。収量は、当初の種子の重量から11%から14%であった。
【0069】
(f)フェーリング試薬溶液の作成
試薬溶液は、2つの溶液AおよびBから、等容積で構成される。
【0070】
溶液A:水中に、34.6gのCuSO4を溶解させ、数滴のH2SO4を添加し、そして500mLの最終容積まで水を加える。
溶液B:水中に、60gのNaOHおよび173gのKNaC4H4O6×4H2Oを溶解させ、そして500mLの最終容積まで水を加える。
フェーリング試薬溶液を使用する直前に、溶液AおよびBを、等容積で合せる。溶液AおよびBは、2年間、安全に保存されうる。
【0071】
(g)完全酸加水分解(ガラクトマンナンでのマンノース/ガラクトース比の決定のための)
5mgのガラクトマンナンを、ガラス管に入れ、そして0.5mLの2N硫酸を添加した。その後、管を融合させ、そして4時間、熱湯浴に入れた。得られた溶液を、等容積の水で希釈し、そして陰イオン交換装置ダウエックス−1またはダウエックス−2を用いて、それらのHCO3 -形態で、pH5.5−6.0(pHは、リトマス紙で監視される)に中和させた。溶液を濾過し、そして液体を、乾固するまで蒸発(例えば、回転エバポレーターを使用して)させた。
【0072】
(h)ガラクトマンナン中のマンノース/ガラクトース比の決定
小型フラスコで、乾燥された酸加水分解物(上記参照)を、1mLの水および25mgのホウ水素化ナトリウムと混合し、そして単糖のアルデヒド基を還元させるのために、室温で、4−5時間静置した。その後、1mLの水を添加し、そしてそれのH+形態で、ダウエックス−50を添加しながら、混合物を、pH5.5−6.0に中和した。pHを、リトマス紙を用いて監視した。液体を濾過し、収集し、そして完全に乾燥させた。
【0073】
乾燥残渣を、1−2mLのメタノールと混合し、振蘯により激しく攪拌し、そして乾燥させた(その揮発性メチルエーテル誘導体としてホウ酸を除去するために)。ホウ酸の白色残渣が消えるまで、この段階を2から3回反復した。その後、フラスコを、2時間、真空デシケーターに入れ、そして得られた糖アルコールを以下のとおりアセチル化させた。
【0074】
0.3mLの水を含まない蒸留ピリジンおよび0.3mLの水を含まない蒸留酢酸無水物を、乾燥糖アルコールと共にフラスコに添加し、フラスコを、つや消しガラス栓を用いてしっかりと閉じ、そして60−75分間、熱湯浴に入れた。その後、フラスコを浴から取り除き、注意深く開け、そして1mLのメタノールの添加によって、反応を止める。回転エバポレーターを使用して、ピリジンと酢酸エステルの得られた混合物を、30°−40℃で蒸発させた。蒸発を促進するために、1−2mLのメタノールおよび1−2mLのヘプタン(その順で)を、そのフラスコに2−3回添加すべきである。得られた乾燥残渣を、0.2−0.5mLのクロロホルムと混合し、そして得られた溶液を、気体−液体クロマトグラフィーに注入する。選択肢として、クロマトンN−AW上で5%XE60と一体化されたクロマトグラフィーカラムを使用しうる。マンノース対ガラクトースの比は、較差糖として純粋なマンノースとガラクトースを用いて同定されるそれらの個々のピークの相対的領域の比に等しい。
【0075】
(i)ガラクトマンナン溶液の粘度、およびガラクトマンナンの分子量
相対的粘度のガラクトマンナンの水溶液を、オストワルドまたはウベロード型の粘度計を用いて測定し、25℃で、水流出時間で較正する。5.0から0.5mg/mLまでの範囲にある一連の濃度のガラクトマンナンの流出時間を測定する。得られたデータを、以下のとおり計算する:
ηrel=τ/τ0
相対的粘度は、ガラクトマンナン溶液および水(それらの等容積で)についての流出時間の比に等しく、そしていくつかのガラクトマンナン濃度で測定する。一連のガラクトマンナン濃度(C、mg/mL)については、特定の粘度は、各ガラクトマンナン濃度について測定する:
ηsp=ηrel−1
そしてCからのlnηsp/Cと同様に、Cからのηsp/Cのグラフをプロットした。両方の直線を、ゼロ濃度のガラクトマンナン(C=0)に外挿して、ガラクトマンナンの固有の粘度[η]を示す。
ガラクトマンナンの分子量を、
[η]=0.168xDP0.98
(ここでDPは、重合度である)
としてそれの固有の粘度から計算する。ガラクトマンナンにおける単独繰返し単位の「分子量」は、162であるので、ガラクトマンナンの分子量(MW)は、MW=162xDPである。
【0076】
ガラクトマンナンは、5−FUを含む溶液における溶解性を増加させたことが分かった。5−FUは、「医師の机上便覧」で供される濃度およびpHでの静脈注射のために処方された。
【0077】
5−FU単独またはガラクトマンナン製剤と一緒の5−FUの単回用量静脈注射を、(1)−(4)で下に記述される用量で、0.5mL/マウスの用量で、尾部静脈を介して供給し、そして注射直後、および研究の期間中毎日、臨床徴候を観察した。
【0078】
各々5匹の動物の総計3つの群があった。その群は、以下のとおりであった:1)0.9%NaCl単独、2)5−FU単独(17mg/mL)、3)ガラクトマンナン(4.73mg/mL)および5−FU(17mg/mL)+ガラクトマンナン(9.06mg/mL)。
【0079】
5−FUの用量は、LD50より上に20%であった、つまり、LD50についての340mg/kgと比較して420mg/kgであった。
【0080】
0.9%NaClを、希釈剤として使用した。注射の前に、そして観察期間の終了時に、動物を秤量した。研究の終了時に生存する動物を、一酸化炭素吸入により犠牲にした。
【0081】
5−FUを、LD50用量で、静脈に注射したとき、死亡率は、その動物の50%で予測された。5−FUのLD50用量の毒性を減じるガラクトマンナンの能力を、5−FUとガラクトマンナンの組合せで注射された動物における死亡率の存在または不在により測定した。
【0082】
【表1】
#臨床観察の要約。*毒性が観察された。動物は、研究の終了前に死亡した。L−嗜眠、P−立毛、D−死亡、全てのマウスは雄であった。
【0083】
この急性全身性毒性試験の存命中の部分は、当初14日であった。しかし、最初の死亡数は、13日目に観察された。したがって、研究の存命中の期間を、17日に伸長した。
【0084】
NaCl単独で、または多糖単独で注射した動物は、なんら毒性の徴候を示さず、そして全ての動物は、研究の終了まで生存した。全ての動物は、研究の終了までに体重が増加した。さらに、毒性または死亡率の徴候で、動物が対照に類似して重量を増加させた5−FUとガラクトマンナンを注射された動物に観察されるものはなかった。この結果は、5−FUで処置したマウスでの結果と目立って対照的であった。
【0085】
実施例2:ガラクトマンナンの存在下での抗腫瘍薬剤アドリアマイシンの急性毒性の消失
ガラクトマンナンの存在および不在下での抗腫瘍薬剤アドリアマイシンの急性全身性毒性を、アルビノ・スイスマウスで評価した。マウスを、実施例1で記述されるとおり交配させた。実験手段は、実施例1で記述されるとおり認可された政府のガイドラインに従った。
【0086】
ガラクトマンナンは、メジカゴ・ファルカタ(Medicago falcata)から誘導された。単離ガラクトマンナンを、切断して、83,000Dの平均分子量を示す製剤を得た。この製剤におけるガラクトース対マンノースの比は、1.13であった。ガラクトマンナンを、以下のとおりメジカゴ・ファルカタから単離した。
【0087】
メジカゴ・ファルカタ(Medicago falcata)(ルセメ(Luceme))から得られる生物学的に活性なガラクトマンナンの単離、精製および特徴付け
種子は、この研究におけるメジカゴ・ファルカタ(Medicago falcata)から単離されたガラクトマンナンの一次起源であった。
【0088】
(a)種子の崩壊(実施例1でと同様に)
(b)ベンゼン処理
乾燥材料を、3×容積の蒸留ベンゼンと混合し、そして混合物を、約45分間、経時的に攪拌した。材料を濾過し、少量の蒸留ベンゼンで洗浄し、そして空気乾燥させた。
(c)水抽出(実施例1でと同様に)
(d)エタノールを用いた沈殿
【0089】
混合物を、30分間、10,000gで遠心分離にかけ、水抽出物を収集し、沈殿物を、攪拌下で水を用いて洗浄し、そして再度遠心分離にかけ、そして洗浄−遠心分離手段を繰り返した。3つ全ての水抽出物を合わせ、そして回転エバポレーターを使用して、60−65℃で、4回、濃縮した。遠心分離容器の底で凝固した蛋白質を取出すために、得られた量を、60分間、5,000rpmで遠心分離にかけた。得られた量を測定および記録した。
【0090】
5mL容積を取り、そして攪拌下で5mL容積の96%エタノールと混合した。ガラクトマンナンの沈殿物を観察した。全混合物を、一夜、冷蔵庫(4℃)に入れ、沈殿物を遠心分離にかけ、収集し、そして付随の攪拌および遠心分離を伴って、75%エタノールで三回洗浄した。各遠心分離後の液相を廃棄した。最終の繊維性沈殿物を空気乾燥させ、そして秤量した。ガラクトマンナンの収量は、当初の種子の重量の6%から8%までに入るに違いない。
【0091】
最終合計数は、5mL容積の抽出物(上記参照)でのガラクトマンナンの収量を示すので、抽出物の全容積でのガラクトマンナンの総量を計算した。
【0092】
最終空気乾燥を完了せず、そして最終材料がわずかに湿っているに違いないことを除いて、沈殿物/遠心分離手段を、抽出物の全容積(前述の段階で取出された5mL未満)で繰り返した。それが、主に追跡精製のための全抽出物における総量の多糖を計算するために、ガラクトマンナンの別個の「較正」分離が必要な理由である。
【0093】
(e)別の精製(実施例1参照)
精製ガラクトマンナンの収量は、当初の種子の重量から6.5%であるにちがいない。
(f)実施例1でと同様にフェーリング試薬溶液の作成
(g)ダウエックス樹脂の作成
【0094】
乾燥樹脂を、膨張のために一夜、水に放置し、その後、膨張樹脂を、ガラスフィルターに載せ、そしてそれぞれの水溶液を通過させる。それの陰イオン形態に負荷されるべきダウエックス−1について、4%炭酸水素ナトリウム溶液を、ゆっくりと通過させ、そしてその後、通過する水が、中性のpHを示す(リトマス紙で監視した)まで、樹脂を、水で洗浄する。陽イオン(H+)形態に負荷されるべきダウエックス−50について、3−4容積の1N塩酸を通過させ、そしてその後、樹脂を、水のpHが中性になるまで、上述のとおり水で洗浄する。
【0095】
(h)完全な酸加水分解(実施例1でと同様に)
(i)ガラクトマンナンでのマンノース/ガラクトース比の測定(実施例1参照)。
(j)ガラクトマンナン溶液の粘度、およびガラクトマンナンの分子量(実施例1参照)
ガラクトマンナンは、アドリアマイシンを含む溶液における溶解性を増大させたことが分かった。アドリアマイシンを、「医師の机上便覧」で与えられた濃度とpHで、静脈注射用に処方した。
【0096】
アドリアマイシン単独またはガラクトマンナン製剤と一緒のアドリアマイシンの単回用量静脈注射を、(1)−(3)で下に記述される用量で、0.5mL/マウスの用量で、尾部静脈を介して供し、そして注射直後、そしてその研究の期間中毎日の臨床徴候について観察した。
【0097】
各々5匹の動物の総計3つの群があった。その群は、以下のとおりであった:1)0.9%NaCl単独、2)アドリアマイシン単独(1.1mg/mL)およびアドリアマイシン(1.1mg/mL)+ガラクトマンナン(7.2mg/mL)。アドリアマイシンについてのLD50(マウスでの静脈で)は、21.1mg/kgである(メルクインデックス、12版、582頁)。
【0098】
0.9%NaClを希釈剤として使用した。注射の前、および観察期間の終わりに、動物を秤量した。研究の終了時に生存している動物を、一酸化炭素吸入で犠牲にした。
【0099】
アドリアマイシンを、LD50用量で、静脈に注射した場合、死亡率は、動物の50%と予測された。アドリアマイシンと特定の多糖の組合せで注射された動物における死亡率の存在または不在によって、アドリアマイシンのLD50用量の毒性を減少させるガラクトマンナンの能力を測定した。
【0100】
結果
NaCl単独を注射された動物は、毒性の徴候をなんら示さず、そして全ての動物は、研究の終了まで生存した。全ての動物は、研究の終了までに体重を増した。
【0101】
アドリアマイシン単独の群にある5匹の動物の内の3匹(1日目、4日目および5日目に、おのおの1匹の動物)は、研究の終了より前に死亡した。生存中の2匹の動物は、研究の終了までに体重を減らした(表1)。
【0102】
アドリアマイシンとガラクトマンナンを注射した5匹の動物の内の1匹(4日目に1匹の動物)は、研究の終了前に死亡した。4匹の残りの動物の内の3匹は、研究の終了までに体重を減らした。4匹目の動物は、ごくわずかに体重を増やした(表1)。行われた観察は、全ての臨床および毒素学的徴候を包含する。LD50用量でのアドリアマイシン単独は、5匹のマウスの内3匹で死亡を引き起こした。しかし、ガラクトマンナンとLD50用量のアドリアマイシンの組合せで注射したマウスは、ガラクトマンナンが抗腫瘍薬剤アドリアマイシンの毒性を減少させる能力を有することを示すたった1匹のマウスの死亡を起こした。
【0103】
【表2】
#臨床観察の要約。*毒性が観察された。動物は、研究の終了前に死亡した。
D=死亡。研究を通して、雄の動物を使用した。
【0104】
実施例3:グレジツシア・トリアカントス(Gleditsia triacanthos)から得られるガラクトマンナンの存在下での抗腫瘍薬剤5−FUの腫瘍減退における相乗作用効果
ガラクトマンナンの存在および不在下で、細胞毒性化学療法剤5−フルオロウラシル(5−FU)を用いた処置に対する、皮下に移植されたCOLO205ヒト回腸腫瘍の応答を、雄NCr−nu無胸腺性ヌードマウスで評価した。
【0105】
雄NCr−nu無胸腺性ヌードマウス(フレデリック癌研究および開発センター、メリーランド州フレデリック(Frederick,MD))を、実験の1週間前に、実験室で順化させた。動物を、12時間明/暗周期で、ケージ当たり5匹で、マイクロアイソレーターケージに収容した。動物は、随意に、濾過水と滅菌げっ歯類用飼料を受けた。動物を毎日観察し、そして臨床的徴候を記録した。動物の体重は、処置開始の最初の日である研究の13日目に、25−34gの範囲にあった。マウスは、健全で、他の実験手段に先に使用されていなかった。
【0106】
COLO205ヒト回腸腫瘍の30から40mgまでの断片を、12ゲージのトラカール針を用いて、右腋窩領域近くで、マウスに、皮下で(s.c.)移植し、そして成長させた。処置の開始の前に、腫瘍を、重さ75−198mg(サイズで75−198mm3)に到達させた。十分な数のマウスに移植し、その結果、できるだけ狭い重量範囲にある腫瘍を、処置開始の日(腫瘍移植の13日後)における試験のために選択した。適切なサイズ範囲にある腫瘍で選択された動物のものを、種々の処置群に分けた。各処置群における中央の腫瘍重量は、94から117mgまでの範囲に入った。
【0107】
研究期間は、腫瘍移植後70日、または処置開始後56日であった。その腫瘍が、腫瘍を形成するか、またはサイズで4000mgに達した全ての動物を、研究終了前に犠牲にした。
【0108】
群の間の成長データを十分に比較するために、評価サイズに達するための個別の動物の時間(2つの腫瘍マス倍加に達する時間)を、中央の腫瘍の成長における総体的遅延の計算[(T−C)/C×100%]に、そして生命表分析(マントル−ヘンゼルのログ等級試験に従った等級分類カプラン−メイアー概算)における終点として使用した。
【0109】
皮下の腫瘍を測定し、そして動物を、処置の最初の日に始めて、週に2回秤量した。カリパー測定(mm)により、そして楕円球体についての式:L×W2/2=mm3(式中、LおよびWは、各測定で収集される大および小直径に該当する)を使用して、腫瘍容積を測定した。この式は、腫瘍重量を計算し、そして単位密度を推定(1mm3=1mg)するためにも使用した。
【0110】
自然界で約800,000Dの分子量を示すガラクトマンナンを切断して、215,000Dの平均分子量を示すガラクトマンナンを供した。この源から得られるガラクトマンナンは、2.2のガラクトース対マンノース比を示す。ガラクトマンナンの源とそれの単離、精製および特徴付けは、実施例1に記述されるとおりである。
【0111】
ガラクトマンナンを、120mg/kg/用量の投薬量(60mg/kg投薬量を除いて、下記参照)で、総計3回の注射で、4日毎に1回、静脈内(i.v.)に投与したか、または120mg/kg/用量のガラクトマンナンと75mg/kg/用量の5−FUの投薬量で、同じq4d×3処置日程で、5−FUとの1回注射として同時投与した。75mg/kg/用量の投薬量で同じq4d×3処置日程で、5−FU単独を静脈に投与した。5−FUは、pH8.4−9.0(1N NaOHで)で、3.75mg/mLの濃度で、処置の各日に、新鮮な生理食塩水中に処方した。ガラクトマンナンと5−FUを同時投与した群では、ガラクトマンナン粉末を、5−FU溶液に溶解させて、6mg/mLのガラクトマンナン濃度および3.75mg/mLの5−FU濃度を得た。0.2mL/10g体重であるべき注射容積と正確な体重によって、両方の個別の化合物およびそれらの混合物を投与した。
【0112】
各々、COLO205ヒト回腸腫瘍外来移植片を皮下移植された10匹の動物の総計7つの群があった。以下のとおり、q4d×3日程で、その群を、腫瘍移植の13日後に処置した(q1d×5日程で、低用量のガラクトマンナン単独で、比較目的のために処置された最終群を除いて、表1参照)。
【0113】
(1)生理食塩水(NaCl、0.9%)、
(2)5−FU(75mg/kg)、
(3)ガラクトマンナン(120mg/kg)、
(4)5−FU(75mg/kg)+ガラクトマンナン(120mg/kg)、
(5)5−FU(375mg/kg)、
(6)5−FU(375mg/kg)+ガラクトマンナン(120mg/kg)、
(7)連続5日間(q1d×5)、ガラクトマンナン(60mg/kg)。
データ(群5および6を除き、下記参照)を、表1で示す。
【0114】
【表1】
【0115】
対照未処置腫瘍は、全てのマウスで十分に成長し、そして腫瘍重量の4倍化までの中央値は、12.5日に等しかった。56日の研究の後に、腫瘍後退はなく、そして特に、腫瘍減退はなかった。中央の腫瘍重量は、処置開始時の111mg(この場合には、生理食塩水単独で)から、5−8週間後の2000−2450mgまで増加した。1匹のマウスが死亡し、そして4匹のさらなる動物を、大型腫瘍(>4グラム)または腫瘍形成のいずれかにより、研究の終了時に犠牲にした。パラメーターのモデル、およびマントル−ヘンゼルのログ等級試験に従った等級分類カプラン−メイアー概算を使用して計算した平均生存時間は、14.2日に等しかった。
【0116】
q4d×3日程で、375mg/kg/用量の投薬量で、単独で投与された5−FUは、致命的であり、そして処置開始後10日以内に、10匹のマウスの内の9匹の死亡を引き起こした(マウスでの5−FUについて単回LD50用量は、340mg/kgであると報告された、「医師の机上便覧」、48版(1994年)、1925頁参照)。ガラクトマンナン(120mg/kg/用量)との組合せで同じ処置は、同じ期間内に、7匹の死亡を引き起こした。データは、表1に示されない。
【0117】
75mg/kg/用量の5−FUの投薬量(すなわち、8日間かけて、225mg/kg総用量)は、2週間以内に、10匹のマウスの内の3匹の処置に関係した死亡を生じる最大限の寛容投薬量の過剰にあった。処置は、12.5から23.7日までの腫瘍重量の4倍化までの中央での遅延を起こした。さらに、56日の研究の後に腫瘍後退はなかったが、しかし、処置の開始で各々75mgから、研究の終了までに126mgおよび567mgまで成長した2つの比較的小さな腫瘍を観察した。中央の腫瘍重量は、処置開始時の101mgから、56日の研究の後の2254mgまで増大した。2週間以内に、3匹の不特定の死亡(明らかに、毒性により)を観察し、1匹のマウスは、5週で死亡し、そして1匹のマウスを、腫瘍形成のため研究の終了までに犠牲にした。平均生存時間は、14.2日(対照、未処置動物)から、23.7日に移行した。
【0118】
q4d×3日程で単独に投与された120mg/kg/用量の投薬量でのガラクトマンナンは、死亡または体重損失なしに十分に許容され、そして腫瘍重量の4倍化までの中央値は、15.5日に等しく、そしてそれは、未処置動物と比較して、わずかに(3日)遅延している。56日の研究の後に腫瘍後退はなかったが、しかし、2つの比較的小さな腫瘍(中央の腫瘍重量に比べて)は、処置の開始時の100mgおよび126mgから、研究の終了までに、それぞれ270mgおよび729mgに成長したことが観察された。中央の腫瘍重量は、処置開始時の100mgから、56日の研究後の1813mgまで増大し、そしてそれは、未処置動物についての2000−2450mg、そして5−FU(75mg/kg/用量)処置動物についての2254mgに比較して際立って少ない。2匹のマウスを、研究の終了までに犠牲にし、1匹は、大型腫瘍(>4グラム)により、別のものは、腫瘍形成のために犠牲にした。平均生存時間は、14.2日(対照、未処置動物)から、19.2日に移行した。
【0119】
4日毎に1日、3回注射(q4d×3)で、120mg/kg/用量から、毎日、5回注射(q1d×5)で、60mg/kg/用量へのガラクトマンナンについての投与日程の変化は、腫瘍重量の4倍化において、対照(未処置動物)での12.5日から、それぞれ15.5日および20.0日までさらなる遅延を引き起こした(表1参照)。平均生存時間は、ガラクトマンナン投与についての2つの日程、すなわち19.2および18.1日(表1)に近かったが、しかし、中央の腫瘍サイズは、低用量のガラクトマンナンのさらに頻繁な投与(それぞれ、1813mgおよび1152mg)で明らかに小さく、そして5−FU投与についてのもの(2254mg)と比較して小さくさえあった。
【0120】
q4d×3日程でのガラクトマンナン(120mg/kg/用量)および5−FU(75mg/kg/用量)の同時投与は、際立った効果をもたらした。それは、未処置動物(対照)についての12.5日、5−FU単独およびガラクトマンナン単独それぞれについて23.7および15.5日から、それらの組合せについての56.0日に、腫瘍重量の4倍化における明らかな遅延を引き起こした。研究の終了までに完全に消えた1つの腫瘍があった。それは、処置開始の3日後(すなわち、最初の注射の後)に、当初の75mgから、126mgまでに、そしてさらに、第二および第三の注射の後144mgになり、そして研究での2週間後に、それは、ほとんど検出可能性のないものに減少し、そしてその後、完全に消えた。2つの別の腫瘍は、研究の終了までに、比較的小型サイズ(352および405mg)のものであった。全体的に、中央の腫瘍重量は、処置開始時の111mgから、56日の研究の後405mgにしか増加せず、そしてそれは、未処置動物についての2000−2450mg、および5−FU(75mg/kg/用量)処置動物についての2254mgに比べて明らかに少なかった。しかし、毒性は、2週以内の4匹の不特定の死亡、4週後の1匹の死亡、および腫瘍形成による研究の終了までに1匹の犠牲マウスと共に、なおそこにあった。平均生存時間は、14.2日(対照、未処置動物)および23.7日(5−FU処置)から、組合せ処置について44.2日に移行した。
【0121】
したがって、この結果は、5−FU単独で処置した癌担持マウスでの結果に著しく対照的である。
Claims (39)
- 製薬上許容しうる処方中にガラクトマンナン多糖および有効な用量の化学療法剤の混合物を得て、そして癌を処置するために、その対象に処方を投与する
ことを特徴とする、対象とする癌を処置する方法。 - 混合物が、対象における毒性影響を減少させるのに適切な比率で、多量のガラクトマンナンおよび治療剤を含み、毒性影響が、ガラクトマンナン不在の化学療法剤の投与に関連する、請求項1に記載の方法。
- 混合物が、癌を処置するための化学療法剤効果の効力を増大させるのに適切な比率で、多量のガラクトマンナン、および治療剤を含む請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンの大きさが、20,000から600,000Dまでの範囲にある請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、90,000から415,000Dまでの範囲にある分子量を示す請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、40,000から200,000Dまでの範囲にある分子量を示す請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、48,000Dの平均分子量を示す請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、83,000Dの平均分子量を示す請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、215,000Dの平均分子量を示す請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、グレジツシア・トリアカントス(Gleditsia triacanthos)から得られる単離物の誘導体である請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、メジカゴ・ファルカタ(Medicago falcata)から得られる単離物の誘導体である請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、シアモプシス・テトラゴノロバ(Cyamopsis tetragonoloba)から得られる単離物の誘導体である請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、β1,4D−ガラクトマンナンである請求項1に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、1.0−3.0の範囲にあるマンノース対ガラクトースの比率を包含する請求項4に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、2.6マンノース対1.5ガラクトースの比率を包含する請求項14に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、2.2マンノース対0.9ガラクトースの比率を包含する請求項14に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、1.13マンノース対1ガラクトースの比率を包含する請求項14に記載の方法。
- ガラクトマンナンが、2.2マンノース対1ガラクトースの比率を包含する請求項14に記載の方法。
- ガラクトマンナンと化学療法剤が、0.1:1w/wから10:1w/wの比率で混合物中に存在する請求項1に記載の方法。
- 混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して50%以上多く毒性が減少したことを示す請求項2に記載の方法。
- 混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して80%以上多く毒性が減少したことを示す請求項2に記載の方法。
- 混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して50%以上多く効果が増強したことを示す請求項3に記載の方法。
- 混合物が、同じ用量のガラクトマンナンのない剤と比較して80%以上多く効果が増強したことを示す請求項3に記載の方法。
- 化学療法剤が、アドリアマイシンである請求項1に記載の方法。
- 化学療法剤が、5−FUである請求項1に記載の方法。
- 癌が、慢性白血病、乳癌、肉腫、卵巣癌、直腸癌、喉頭癌、黒色腫、結腸癌、膀胱癌、肺癌、哺乳類腺癌、胃腸癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、またはカポジ肉腫のいずれかである請求項1に記載の方法。
- 癌が、乳癌、結腸癌、または膵臓癌のいずれかである請求項1に記載の方法。
- 対象が、ヒト対象である請求項26に記載の方法。
- 製薬上許容しうる処方中にガラクトマンナン多糖と、癌を治療するために有効な用量の化学療法剤の混合物を含む製薬処方。
- 混合物が、対象における毒性影響を減少させるのに適した比率で、多量のガラクトマンナンと、化学療法剤を含み、毒性影響が、ガラクトマンナンのない化学療法剤の癌治療量の投与から生じる請求項29に記載の製薬処方。
- 混合物が、癌を治療するための化学療法効果の効力を増強するのに適した比率で、多量のガラクトマンナンと、化学療法剤を含む請求項29に記載の製薬処方。
- 化学療法剤が、5−FUである請求項29に記載の製薬処方。
- 化学療法剤が、アドリアマイシンである請求項29に記載の製薬処方。
- 処方が、粉末形態である請求項30および31に記載の処方。
- 処方が、液状形態である請求項30および31に記載の処方。
- ガラクトマンナン多糖および有効な用量の処方された化学療法剤の混合物を得て、その結果、化学療法剤が、ガラクトマンナンの存在下で毒性が減少していることを示し、処方が、対象に対して非経口投与に適しており、そして
癌を治療するために、対象にその処方を投与することを特徴とする、対象にある癌を処置する方法。 - ガラクトマンナン多糖および有効な用量の処方された化学療法剤の混合物を得て、その結果、化学療法剤が、ガラクトマンナンの存在下で治療効力を増強したことを示し、処方が、対象に対して非経口投与に適しており、そして
癌を治療するために、対象にその処方を投与することを特徴とする、対象にある癌を処置する方法。 - 化学療法剤が、アドリアマイシンまたは5フルオロウラシルである請求項36または37に記載の方法。
- 増強された治療効果が、相乗作用の治療効果である請求項38に記載の方法。
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