JP2004523418A - 大きな摩擦係数でのフルブレーキング時のブレーキ圧力上昇を制御および/または調整する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、個々の車輪の回転状態と、瞬時の摩擦係数および/または道路状況が決定または推定され、ブレーキ圧力の制御および/または調整のために評価される、アンチロックコントロール式の単独制動可能なブレーキ装置のための、大きな摩擦係数でのフルブレーキングのときにブレーキ圧力上昇を制御および/または調整するための方法に関する。この方法は、フルブレーキング状況または緊急時ブレーキング状況を検出し、ブレーキング開始時にブレーキ圧力を急激に上昇させ、車輪スリップと車輪減速度またはろ波された車輪減速度を、設定された限界値と比較し、ロック圧力レベルに達する直前に、すなわち車輪スリップと車輪減速度のために設定された限界値を上回るときに、ブレーキ圧力上昇勾配を縮小するかまたは縮小したブレーキ圧力上昇勾配に移行させるステップを含んでいる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、個々の車輪の回転状態と、瞬時の摩擦係数および/または道路状況が決定または推定され、ブレーキ圧力の制御および/または調整のために評価される、アンチロックコントロール式の単独制動可能なブレーキ装置のための、大きな摩擦係数でのフルブレーキングのときにブレーキ圧力上昇を制御および/または調整するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気油圧式ブレーキシステム(EHB)または電気機械式ブレーキシステム(EMB)のような未来の“X−バイ−ワイヤ”システム(ブレーキ−バイ−ワイヤ−ブレーキシステム)は、システムの要求に応じて、車輪ブレーキ回路に圧力センサおよび/または力センサを備えている。このようなセンサによって得られる情報によって、慣用のシステムの場合い供される測定値や情報と比べて、一層適合した圧力上昇プロフィルを得ることができる。
【0003】
最初の圧力上昇、ABSコントロール介入および最初の車輪ロック傾向の調整は、特別な注意が必要である。今日のABSコントローラによって、最初にブレーキを踏むときに、個々の車輪に大きすぎるスリップ値と、遅れた圧力低下に基づいて、不安定な範囲において長さすぎる相がしばしば生じる。その結果、車輪接地力の最大値を、ブレーキ力作用を高めるために常に利用できるとは限らない。それによって、価値のある制動距離が生じない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、このようなシステムにおける圧力上昇戦略を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は請求項1に記載した特徴によって解決されることが判った。この方法の特徴は次のステップにある。
【0006】
フルブレーキング状況または緊急時ブレーキング状況を検出し、
ブレーキング開始時にブレーキ圧力を急激に上昇させ、
車輪スリップと車輪減速度またはろ波された車輪減速度を、設定された限界値と比較し、
ロック圧力レベルに達する直前に、すなわち車輪スリップと車輪減速度のために設定された限界値を上回るときに、ブレーキ圧力上昇勾配を縮小するかまたは縮小したブレーキ圧力上昇勾配に移行させる。
【0007】
従属請求項は本発明による方法のきわめて有利な実施形を対象としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図は、本発明を具体的に示し、詳しく説明するために役立つ。
【0009】
次の認識と考察が本発明の根底をなしている。
【0010】
緊急ブレーキングの場合の大きな車両減速の結果として、後車軸から前車軸への大きな動的車軸荷重移動が生じる。それによって、この過程がはっきりした再現可能な過渡応答で行われるので、制動出力の著しい増大が最適化された圧力制御または圧力調整によって得られる。
【0011】
“X−バイ−ワイヤ”システム(ブレーキ−バイ−ワイヤ)または他の単独制動可能な装置により、運転者による直接的なブレーキング要求に依存しないで、最初の圧力上昇を生じることができる。
【0012】
この圧力上昇は次に説明する概要によって、上記の車両の動的な車軸荷重移動が最適に考慮されるように巧みに選定可能である。
【0013】
シミュレーションと一連の試験から、ロック圧力に達するまでの(例えば100ms以内の)急激な圧力上昇が最適なブレーキング結果をもたらさないことが判った。というのは、車両が懸架装置の圧縮プロセスをまだ終了していないからである。一般的に、車両は前輪の最大車輪接地力に達するまで約300msを必要とする。
【0014】
図1には、例示的な状況における車輪接地力の変化が示してある。
【0015】
圧力が急激に上昇すると、前輪は車輪接地力最大値に達するかなり前にロック限界に達する。それによって、非常に低い圧力レベルで既に圧力低下が行われる。というのは、ロック圧力が車輪接地力とほぼ線形に高まるからである。その結果、車輪は小さな車輪接地力と大きなスリップ値を有する動作点にある。図2には、従来の方法と、本発明による方法を適用したときの(制御される調整戦略をしない場合とする場合の)車輪速度の変化が示してある。
【0016】
その結果、前輪を最大の圧力上昇勾配でロックさせずに、できるだけ急激な圧力上昇(いわゆるBA機能すなわちブレーキアシスト機能)をブレーキング開始時に達成しなければならない。すなわち、ロック圧力レベルに達する直前に、小さくなった勾配で圧力を上昇させるべきである。この勾配の計算は車輪回転状態に依存して行われる。この車輪回転状態の評価はスリップとろ波された車輪減速度によって行われる。
【0017】
ロック圧力レベルに達することは、前車軸の平均圧力と、スリップ査定(例えば5%よりも大きなスリップおよびスリップ積分考察)と、ろ波された車輪減速度(例えば−1.6gよりも小さい)の評価によって検出される。図3は圧力/力上昇の本発明による戦略を示している。
【0018】
車重が既に前車軸に充分に移動し、それによってスリップ範囲が安定しかつ車輪接地力が大きい動作点で、車輪が運転される。最適なタイミングの場合、車輪接地力がその最大値に達する前に、前輪はロックされる。この状態を得るべきである。というのは、そうしないと、前輪が最大車輪接地力の点で遅れてロックすると共に、大きな正のフィードバック作用が生じるからである。この正のフィードバック作用は、タイヤに最大荷重がかかるときに、この時点でタイヤのμ−スリップ−ピークを上回ることを示す。それによって、車輪がロックするときに、ピークを上回るだけでなく、伝達される車輪接地力がかなり低い動作点にタイヤが移行する(図4参照)。発生する強いタイヤロック傾向は、極端な圧力負荷低下と、その結果生じる縦方向減速度変化を要求する。従って、制御戦略は上記の極端なケースの間における妥協を要求する。
【0019】
本発明による方法によって、図3から明らかなように、時点t0 (t0 は縮小されたブレーキ圧上昇勾配への移行を示す)でのブレーキ圧力上昇勾配の縮小と、ロック圧力レベルに達するまでの車輪回転状態に依存するブレーキ圧力勾配のそれ以降の変化との結果として、従来のアンチロックコントロールと比較して、ブレーキ圧力上昇の遅延が達成される。動的な車軸荷重移動による車輪接地力の増大は、アンチロックコントロールの開始時点で作用する。コントロールによるブレーキ圧力低下は遅く開始され、ロック圧力レベルは高くなり、それによって制動距離は短くなる。
【0020】
新しいX−バイ−ワイヤ・圧力センサ装置/力センサ装置による、車両の最初のピッチングの間の動的な車軸荷重変動を推定するために次のことを考慮すべきである。
【0021】
前述の圧力変調機構は、最初の車両ピッチング中の個々の動的車輪接地力を知る必要がある。市販の懸架装置の場合、車両を大きな摩擦係数の道路で強く制動するとき(ハードブレーキング)、車輪接地力変化がほぼ一定であることを前提とする。
【0022】
道路摩擦係数はロックする傾向がないときの圧力値によって感知される。強くブレーキを掛けることは、ブレーキペダルセンサ装置によって、運転者操作のブレーキペダルの勾配(例えばペダルストローク、ペダル圧力)に基づいて感知される。
【0023】
要約すると、次の通りである。
【0024】
本発明による方法の特徴は、圧力上昇戦略/力上昇戦略と関連して単独制動可能な常用ブレーキ装置(X−バイ−ワイヤ)と組み合わせて車輪圧力情報/車輪力情報を利用することにある。
【0025】
車輪が大きすぎるスリップをしないで、かつそれに伴い最終的に制動距離が長くならずに、最大値まで増大する車輪接地力(図1参照)を最適に利用するために、ブレーキング開始時に大きな摩擦係数、すなわち最大目標圧力上昇または目標力上昇で、ブレーキペダルの操作時または緊急状況(ブレーキアシスト介入→フルブレーキング)の認識時の既存の単独制動可能な常用ブレーキ装置の動特性が利用され、そして車両に適合した、所定の調整(または制御)された弱い目標圧力変化または目標力変化が利用される。車輪接地力は車両に伝達可能可能な制動力を示す程度として見なされる。
【0026】
ブレーキ力設定値/ブレーキ圧力設定値の、適合調整/制御される変化は、次のa)〜c)に依存する。
a)車輪状態(スリップ→最適なスリップ帯域、車輪減速度)、
b)道路の摩擦係数推定(車輪圧力情報の統合)、
c)場合によって一緒に走行する車両モデル(シャーシの測定信号によって供給される)。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】車輪接地力の変化を示す。
【図2】車輪速度と車両基準速度の変化を示す。
【図3】圧力上昇戦略を示す。
【図4】パラメータとしての車輪接地力と共に、車輪スリップの関数としてのブレーキ力を示す。
【0001】
本発明は、個々の車輪の回転状態と、瞬時の摩擦係数および/または道路状況が決定または推定され、ブレーキ圧力の制御および/または調整のために評価される、アンチロックコントロール式の単独制動可能なブレーキ装置のための、大きな摩擦係数でのフルブレーキングのときにブレーキ圧力上昇を制御および/または調整するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気油圧式ブレーキシステム(EHB)または電気機械式ブレーキシステム(EMB)のような未来の“X−バイ−ワイヤ”システム(ブレーキ−バイ−ワイヤ−ブレーキシステム)は、システムの要求に応じて、車輪ブレーキ回路に圧力センサおよび/または力センサを備えている。このようなセンサによって得られる情報によって、慣用のシステムの場合い供される測定値や情報と比べて、一層適合した圧力上昇プロフィルを得ることができる。
【0003】
最初の圧力上昇、ABSコントロール介入および最初の車輪ロック傾向の調整は、特別な注意が必要である。今日のABSコントローラによって、最初にブレーキを踏むときに、個々の車輪に大きすぎるスリップ値と、遅れた圧力低下に基づいて、不安定な範囲において長さすぎる相がしばしば生じる。その結果、車輪接地力の最大値を、ブレーキ力作用を高めるために常に利用できるとは限らない。それによって、価値のある制動距離が生じない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、このようなシステムにおける圧力上昇戦略を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は請求項1に記載した特徴によって解決されることが判った。この方法の特徴は次のステップにある。
【0006】
フルブレーキング状況または緊急時ブレーキング状況を検出し、
ブレーキング開始時にブレーキ圧力を急激に上昇させ、
車輪スリップと車輪減速度またはろ波された車輪減速度を、設定された限界値と比較し、
ロック圧力レベルに達する直前に、すなわち車輪スリップと車輪減速度のために設定された限界値を上回るときに、ブレーキ圧力上昇勾配を縮小するかまたは縮小したブレーキ圧力上昇勾配に移行させる。
【0007】
従属請求項は本発明による方法のきわめて有利な実施形を対象としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図は、本発明を具体的に示し、詳しく説明するために役立つ。
【0009】
次の認識と考察が本発明の根底をなしている。
【0010】
緊急ブレーキングの場合の大きな車両減速の結果として、後車軸から前車軸への大きな動的車軸荷重移動が生じる。それによって、この過程がはっきりした再現可能な過渡応答で行われるので、制動出力の著しい増大が最適化された圧力制御または圧力調整によって得られる。
【0011】
“X−バイ−ワイヤ”システム(ブレーキ−バイ−ワイヤ)または他の単独制動可能な装置により、運転者による直接的なブレーキング要求に依存しないで、最初の圧力上昇を生じることができる。
【0012】
この圧力上昇は次に説明する概要によって、上記の車両の動的な車軸荷重移動が最適に考慮されるように巧みに選定可能である。
【0013】
シミュレーションと一連の試験から、ロック圧力に達するまでの(例えば100ms以内の)急激な圧力上昇が最適なブレーキング結果をもたらさないことが判った。というのは、車両が懸架装置の圧縮プロセスをまだ終了していないからである。一般的に、車両は前輪の最大車輪接地力に達するまで約300msを必要とする。
【0014】
図1には、例示的な状況における車輪接地力の変化が示してある。
【0015】
圧力が急激に上昇すると、前輪は車輪接地力最大値に達するかなり前にロック限界に達する。それによって、非常に低い圧力レベルで既に圧力低下が行われる。というのは、ロック圧力が車輪接地力とほぼ線形に高まるからである。その結果、車輪は小さな車輪接地力と大きなスリップ値を有する動作点にある。図2には、従来の方法と、本発明による方法を適用したときの(制御される調整戦略をしない場合とする場合の)車輪速度の変化が示してある。
【0016】
その結果、前輪を最大の圧力上昇勾配でロックさせずに、できるだけ急激な圧力上昇(いわゆるBA機能すなわちブレーキアシスト機能)をブレーキング開始時に達成しなければならない。すなわち、ロック圧力レベルに達する直前に、小さくなった勾配で圧力を上昇させるべきである。この勾配の計算は車輪回転状態に依存して行われる。この車輪回転状態の評価はスリップとろ波された車輪減速度によって行われる。
【0017】
ロック圧力レベルに達することは、前車軸の平均圧力と、スリップ査定(例えば5%よりも大きなスリップおよびスリップ積分考察)と、ろ波された車輪減速度(例えば−1.6gよりも小さい)の評価によって検出される。図3は圧力/力上昇の本発明による戦略を示している。
【0018】
車重が既に前車軸に充分に移動し、それによってスリップ範囲が安定しかつ車輪接地力が大きい動作点で、車輪が運転される。最適なタイミングの場合、車輪接地力がその最大値に達する前に、前輪はロックされる。この状態を得るべきである。というのは、そうしないと、前輪が最大車輪接地力の点で遅れてロックすると共に、大きな正のフィードバック作用が生じるからである。この正のフィードバック作用は、タイヤに最大荷重がかかるときに、この時点でタイヤのμ−スリップ−ピークを上回ることを示す。それによって、車輪がロックするときに、ピークを上回るだけでなく、伝達される車輪接地力がかなり低い動作点にタイヤが移行する(図4参照)。発生する強いタイヤロック傾向は、極端な圧力負荷低下と、その結果生じる縦方向減速度変化を要求する。従って、制御戦略は上記の極端なケースの間における妥協を要求する。
【0019】
本発明による方法によって、図3から明らかなように、時点t0 (t0 は縮小されたブレーキ圧上昇勾配への移行を示す)でのブレーキ圧力上昇勾配の縮小と、ロック圧力レベルに達するまでの車輪回転状態に依存するブレーキ圧力勾配のそれ以降の変化との結果として、従来のアンチロックコントロールと比較して、ブレーキ圧力上昇の遅延が達成される。動的な車軸荷重移動による車輪接地力の増大は、アンチロックコントロールの開始時点で作用する。コントロールによるブレーキ圧力低下は遅く開始され、ロック圧力レベルは高くなり、それによって制動距離は短くなる。
【0020】
新しいX−バイ−ワイヤ・圧力センサ装置/力センサ装置による、車両の最初のピッチングの間の動的な車軸荷重変動を推定するために次のことを考慮すべきである。
【0021】
前述の圧力変調機構は、最初の車両ピッチング中の個々の動的車輪接地力を知る必要がある。市販の懸架装置の場合、車両を大きな摩擦係数の道路で強く制動するとき(ハードブレーキング)、車輪接地力変化がほぼ一定であることを前提とする。
【0022】
道路摩擦係数はロックする傾向がないときの圧力値によって感知される。強くブレーキを掛けることは、ブレーキペダルセンサ装置によって、運転者操作のブレーキペダルの勾配(例えばペダルストローク、ペダル圧力)に基づいて感知される。
【0023】
要約すると、次の通りである。
【0024】
本発明による方法の特徴は、圧力上昇戦略/力上昇戦略と関連して単独制動可能な常用ブレーキ装置(X−バイ−ワイヤ)と組み合わせて車輪圧力情報/車輪力情報を利用することにある。
【0025】
車輪が大きすぎるスリップをしないで、かつそれに伴い最終的に制動距離が長くならずに、最大値まで増大する車輪接地力(図1参照)を最適に利用するために、ブレーキング開始時に大きな摩擦係数、すなわち最大目標圧力上昇または目標力上昇で、ブレーキペダルの操作時または緊急状況(ブレーキアシスト介入→フルブレーキング)の認識時の既存の単独制動可能な常用ブレーキ装置の動特性が利用され、そして車両に適合した、所定の調整(または制御)された弱い目標圧力変化または目標力変化が利用される。車輪接地力は車両に伝達可能可能な制動力を示す程度として見なされる。
【0026】
ブレーキ力設定値/ブレーキ圧力設定値の、適合調整/制御される変化は、次のa)〜c)に依存する。
a)車輪状態(スリップ→最適なスリップ帯域、車輪減速度)、
b)道路の摩擦係数推定(車輪圧力情報の統合)、
c)場合によって一緒に走行する車両モデル(シャーシの測定信号によって供給される)。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】車輪接地力の変化を示す。
【図2】車輪速度と車両基準速度の変化を示す。
【図3】圧力上昇戦略を示す。
【図4】パラメータとしての車輪接地力と共に、車輪スリップの関数としてのブレーキ力を示す。
Claims (5)
- 個々の車輪の回転状態と、瞬時の摩擦係数および/または道路状況が決定または推定され、ブレーキ圧力の制御および/または調整のために評価される、アンチロックコントロール式の単独制動可能なブレーキ装置のための、大きな摩擦係数でのフルブレーキングのときにブレーキ圧力上昇を制御および/または調整するための方法において、
フルブレーキング状況または緊急時ブレーキング状況を検出し、
ブレーキング開始時にブレーキ圧力を急激に上昇させ、
車輪スリップと車輪減速度またはろ波された車輪減速度を、設定された限界値と比較し、
ロック圧力レベルに達する直前に、すなわち車輪スリップと車輪減速度のために設定された限界値を上回るときに、ブレーキ圧力上昇勾配を縮小するかまたは縮小したブレーキ圧力上昇勾配に移行させることを特徴とする方法。 - フルブレーキング状況または緊急時ブレーキング状況を検出するために、ブレーキペダル操作速度および/またはブレーキペダル操作速度変化が評価されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 車輪スリップの限界値として、3%乃至7%よりも大きな、特に5%よりも大きなオーダーのスリップが設定されることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
- ろ波された車輪減速度のための限界値として、−1.2乃至−2.5gよりも小さな、特に−1.6gよりも小さなオーダーの値が設定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つまたは複数に記載の方法。
- 車輪スリップとろ波された加速度の設定された限界値がほぼ維持される、すなわち設定された許容誤差範囲内にあるように、アンチロックコントロールの開始までの縮小したブレーキ圧力上昇勾配が車輪状態、特に車輪スリップとろ波された車輪減速度に依存して定められることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つまたは複数に記載の方法。
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PCT/EP2002/002058 WO2002074595A1 (de) | 2001-03-15 | 2002-02-27 | Verfahren zur steuerung und/oder regelung des bremsdruckaufbaus bei vollbremsung auf hochreibwert |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002573276A Withdrawn JP2004523418A (ja) | 2001-03-15 | 2002-02-27 | 大きな摩擦係数でのフルブレーキング時のブレーキ圧力上昇を制御および/または調整する方法 |
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EP (1) | EP1370449B1 (ja) |
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WO (1) | WO2002074595A1 (ja) |
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JP5804088B2 (ja) * | 2012-01-25 | 2015-11-04 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御装置及び車両の制御方法 |
DE102016211728A1 (de) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | Trw Automotive U.S. Llc | Reibwertschätzer |
Family Cites Families (10)
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DE3521960A1 (de) * | 1985-06-20 | 1987-01-02 | Teves Gmbh Alfred | Verfahren und schaltungsanordnung zur steuerung einer blockiergeschuetzten bremsanlage fuer kraftfahrzeuge mit allradantrieb |
DE3741247C1 (de) * | 1987-12-05 | 1989-05-24 | Daimler Benz Ag | Verfahren zur Anpassung von Schlupfschwellwerten fuer ein Antriebsschlupf- und/oder Bremsschlupf-Regelsystem an die Bereifung eines Kraftfahrzeuges |
US4916619A (en) * | 1989-04-13 | 1990-04-10 | General Motors Corporation | Adaptive wheel slip threshold |
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