JP2004522191A - オートフォーカス装置付き顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造でありながら観察対象物へのフォーカシングが高い精度で実施可能なオートフォーカス装置付き顕微鏡
【解決手段】照明光源(2)、照明光源(2)からの光を照明フィールドの形態で観察対象物(4)に向ける光学結像装置(3)、観察対象物(4)の影響を受けた光を照明フィールドに呼応する画像フィールドの形態で受信する受光装置(6)および結像装置(3)と観察対象物(4)間の距離調整のための装置(14)を有し、そのほか、光路中に、即ち照明光源(2)と結像装置(3)との間に2つまたはそれ以上の絞り構造体(10、11、12)を持つ、照明光の構造化のための装置(9)が光路の軸方向に互いに距離を置いて配置される。
尚、絞り構造体(10、11)は、それらの間に位置する平面(L)が観察対象物(4)と同時に受光装置(6)の画像フィールドにフォーカシングされるように位置設定され、評価装置(13)は、調整装置(14)の作動のため光強度に対応した調整信号(S)を発信する。
【選択図】図1
【解決手段】照明光源(2)、照明光源(2)からの光を照明フィールドの形態で観察対象物(4)に向ける光学結像装置(3)、観察対象物(4)の影響を受けた光を照明フィールドに呼応する画像フィールドの形態で受信する受光装置(6)および結像装置(3)と観察対象物(4)間の距離調整のための装置(14)を有し、そのほか、光路中に、即ち照明光源(2)と結像装置(3)との間に2つまたはそれ以上の絞り構造体(10、11、12)を持つ、照明光の構造化のための装置(9)が光路の軸方向に互いに距離を置いて配置される。
尚、絞り構造体(10、11)は、それらの間に位置する平面(L)が観察対象物(4)と同時に受光装置(6)の画像フィールドにフォーカシングされるように位置設定され、評価装置(13)は、調整装置(14)の作動のため光強度に対応した調整信号(S)を発信する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明光源、照明光を照明フィールドとして観察対象物に向ける光学結像装置、観察対象物の影響を受けた光を照明フィールドに呼応する画像フィールドとして受信する受光装置および結像装置と観察対象物間の距離変更装置を持つオートフォーカス装置付き顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の顕微鏡は、観察対象物と顕微鏡を相対的に相互移動させ、観察対象物を光学的に走査するという、例えば共焦点鏡検法に使用される。
【0003】
照明光源から観察対象物に入射した光は、観察対象物に大なり小なり反射された後、結像装置を通って受光装置上に結像するようになっているので、その結像を手掛かりに観察対象物、つまり正しくその検査対象領域の情報を得ることができる。
【0004】
観察位置としては、特に対象物表面のトポグラフィーから、対象物が、より詳細にはその選択領域が鮮明な結像を見せる切断平面を選択する。
観察対象物と結像装置間の光軸方向での相対的位置設定において偏差が生じれば、両者間の距離は調整装置によりフォーカスポジションに到るまで修正される。
【0005】
例えばウェハ検査の場合など、特に連続製造工程のコントロールにおいては、ウェハ表面、より詳細にはウェハ検査対象層への光学結像装置のフォーカシングが自動的になされることが望まれる。
この関係では、作用態様および性能パラメータの異なる光学システム用オートフォーカス装置が、既に現状技術にて多数公知になっている。性能パラメータには、特に、光軸(以下z軸と言う)方向の分解能、捕捉領域あるいは作業領域の深度、修正移動のための方向信号の生成可能性および達成可能な測定速度が数え入れられる。
【0006】
三角測量法の操作方式によるオートフォーカス装置は、確かに大きな捕捉領域を持つが、しかしz軸方向の分解能に関しては、約300nmレベルに制限されるのでウェハ検査には適していない。その目的には捕捉領域数μmで、約50nmレベルの分解能を必要とするからである。
例えばCDプレーヤーに使用されるオートフォーカス装置は、確かに比較的大きな捕捉領域および高いz分解能を持っているが、これは測定表面が非常に良好な反射特性を有している場合にしか適用できない。
【0007】
その装置の場合オートフォーカシングには通例レーザ光線が使用される。しかし、主光学システムの波長スペクトルがオートフォーカシングシステムの波長スペクトルと大きく異なれば、焦準時には、例えば観察対象物における表面コーティングの素材特性および微小構造に依存する体系的誤差が発生する。主光学システムがオートフォーカシングシステムとは異なる波長領域で作動する場合、後者には別なシステムコンポーネントを用意しなければならない。それに伴い、光線誘導も少なくとも部分的には別々に行われなければならない。その上、主システムもオートフォーカシングシステムの別途波長に適合した特殊構造にしなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況から出発して、本発明では簡易な構造でありながら観察対象物へのフォーカシングが、高い精度で実施可能な、上記種類に属する顕微鏡を作り出すことを課題に置いている。
【0009】
この課題は、請求項1の上位概念に基づく顕微鏡については、光路中、即ち照明光源と結像装置との間、または照明光源と結像装置に対して光学的に共役なポジションとの間に、2つまたはそれ以上の絞りプレートを持つ、照明光の構造化のための装置を、光路の軸方向に互いに距離を置いて配置することによって解消される。その場合、第1絞りプレートと第2絞りプレートは、設定基準位置にある観察対象物またはその一部が受光装置の画像フィールドに結像すると同時に、両絞りプレート間の平面に光線が集束するように配置されている。
【0010】
そのほか、受光装置と連携作用をする装置、即ち絞りプレートの影響を受けた、画像フィールド部分領域の光強度評価装置が配備されている。その評価装置は、評価された強度結果に従って、絞りプレート間に位置する平面へのフォーカシング調整のための装置を作動させる制御信号を発信する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に基づくオートフォーカス装置では、光構造化のための追加装置を除き、主光学システムの全コンポーネント、特にその照明光源、光学結像装置および受光装置が利用されている。それにより簡易な構造に構成することが可能である。主光学システムにもオートフォーカシングシステムにも同じ照明光源が使用されるので、上で説明したシステム誤差は避けられる。
【0012】
光路方向に互いに間隔を有して配置される絞りプレートは、画像フィールドの小さな切断部分にしか作用せず、他方、画像フィールドの大部分は本来の顕微鏡結像用として残されている。
【0013】
絞りプレートに対応する画像フィールド部分領域において測定した光強度は、観察対象物と光学結像装置間のz軸方向での実距離に依存している。絞りプレートは光路方向に互いに区々な位置設定になっているので、各絞りプレート毎に観察対象物のzポジションに依存した当該強度特性が現われる。
【0014】
個々の絞りプレート毎に行う光強度の評価により、観察対象物の実際位置が推定でき、場合により発生する設定基準位置からの偏差が測定できる。このようにしてさらに、観察対象物の実際の位置が設定基準位置からz軸に沿っていずれの方向に離反しているかが、従っていずれの方向にフォーカシング修正しなければならないかが確認できる。
【0015】
この情報によって観察対象物の位置を設定基準位置に向かって修正すること、即ち精確にフォーカシングすることができる。
本発明に基づくオートフォーカス装置によれば、z軸方向での高い測定速度のもと数μmの捕捉範囲および50nmレベルの分解能が実現できる。
【0016】
調整信号は、例えば個別絞りプレート毎に測定した光強度を基にして直接求めることができる。その場合では個別の値を互いに関連づける。勿論、光強度から導き出した各種値を調整信号の生成に使用することもできる。
【0017】
本発明の有利な実施態様では、例えば調整信号生成のための評価装置は、捕捉される光強度またはこれより導き出されるコントラスト値から比較値が生成されて、その比較値から調整装置に対する方向指示が誘導されるように構成されている。このようにして調整装置のための調整信号または制御信号を非常に簡単に得ることができる。必要であれば比較値を設定基準値に関連づける。
【0018】
精度の向上には強度および/またはコントラスト値の差および/または強度および/またはコントラスト値の商から比較値を求めるのが有利である。それにより、例えば調整装置のための調整信号、制御信号を基準化できることが特に有利である。
【0019】
絞りプレートは、観察対象物が当該絞りプレートから一定のzポジションにあるならば、受光装置上にコントラスト豊富な光構造が生成されるように構成、配置されているのが好適である。そうであれば、観察対象物が設定基準位置からずれている場合にも個々の絞り構造体間でコントラスト値に明白な差異が生じることになる。それにより、観察対象物と設定基準位置との偏差が非常に精確に確定できる。
【0020】
原則的には、各絞りプレートに画像フィールドのそれぞれ固有の部分領域を割当てることが可能である。これにより、個別絞りプレートの当該部分領域が互いに影響されないものとする。この場合、個々の絞りプレートでの強度が受光装置上に明瞭に現われるので、例えばコントラスト測定の場合でも測定強度は極めて簡単に評価することができる。この関係から、絞りプレートの共焦点配置が非常に有力であると判明している。その場合、検出領域は絞りプレートの画像に対応しているので迅速な評価が可能である。それはコントラスト測定の計算に手間をかける必要がないからである。
【0021】
主光学システムの画像フィールドがオートフォーカシングシステムに必要な部分領域で制限される範囲をできるだけ小さくするために、それぞれの絞りプレートが光軸方向に見て、少なくとも部分的に重なり合っていれば非常に有利である。
各絞りプレートは部分透光性を持つように構成されていて、それぞれ光学的に互いに異なった構造化パターンを有している。そのような絞りプレートを光路中に相前後して配置させることにより、受光装置上では光強度の組み合わせが起こるが、構造化パターンに差異があるので、測定強度の分析から個々の絞りプレートに対して、観察対象物の焦点位置に依存する特性値を付与することができる。そして個々の絞りプレートに振り分けられるこれらの情報から、位置修正に備えた調整信号が生成される。
【0022】
それぞれの絞りプレートには、例えば互いに異なる格子構造を付与することができる。即ち、それぞれの絞りプレートの格子線が互いにクロスするように、および/または格子線の間隔が異なるように構成する。絞りプレートを2つ以上使用した場合、ペアになっている格子構造は少なくとも1つの幾何学的基準が異なっているものとする。
【0023】
本発明のまた別の有利な実施態様では、第1絞りプレートと第2絞りプレートの間に第3絞りプレートが配置されていて、設定基準位置にある観察対象物またはその一部分が、受光装置画像フィールドに結像すると同時に、第3絞りプレートの結像がフォーカシングされるようになっている。
【0024】
観察対象物が設定基準位置にあれば、コントラスト評価の場合、第3絞りプレートに関しては当ポジションでコントラスト最大値となる。明度評価の場合でも、このポジションで強度または明度の最大値が確認される。これは、観察対象物が設定基準位置に正しく位置付けされていることを立証する補強情報となる。それは特に、他の絞りプレートが設定基準位置では低い値のコントラストまたは明度しか示さない場合に効果的である。さらには、それによって捕捉領域の拡大という利点が提供されるほか、基準化への可能性もある。
【0025】
大きな捕捉領域を得るためには、光路方向に多数の絞りプレートを設置することができる。但し、オートフォーカシングシステム画像フィールドにおける所要面積の点から、あるいは絞りプレートが光路方向で互いに重なり合うように配置されている限り、それら絞りプレートの透過特性の点から制限が生じてくる。大きな捕捉領域の実現は、焦点外および焦点内に配置する絞りプレートの数を増やすことにより可能である。しかし、実用面からは3つの絞りプレートによるのが、比較的簡易な構成を維持できて、好適であり十分でもあると実証された。
【0026】
以上の他、本発明の有利な実施態様例として、第1絞りプレートおよび第2絞りプレートがそれぞれ多数の個別絞り孔を有し、絞り孔それぞれの結像が受光装置上で互いに離れた位置になるように絞り孔が配置される。当例では、それぞれの結像に受光装置の感光領域が別々に割当てられ、それぞれ軸方向で互いにずらした位置に設定される共焦点光路を持つ複数絞りプレートの配置が実現される。
【0027】
そのような配置は、特に光強度または共焦点明度の直接的評価に適している。例えば、異なった絞りプレートで互いに近くに位置する個別絞り孔に対する光強度の値を相互に関連づけすることで、調整信号を生成することが可能である。さらには、まず全ての絞りプレートについて個別特徴的な光強度または明度を測定し、続いて調整信号生成のために相互比較することもできる。
【0028】
画像フィールドに結像する穿孔パターンは、その他の絞りプレートのコントラスト値の測定にも利用できる。この場合、個別絞り孔と受光装置の感光性領域、例えばCCDマトリックスの画素との間に共焦点関係は必ずしも必要ない。
個別絞り孔の代わりに、縦方向の想定延長線が光学結像装置の光軸上にある1点で交わるそれぞれ複数のストライプ状個別絞り孔を持つ第1および第2絞りプレートを構成することができる。この場合でも個別絞り孔は、受光装置上での結象が互いに離れた位置になるように配置されている。
【0029】
各結像に対しては、それぞれ独自の受光装置感光領域が割当てられ、例えば対物レンズの交換を原因として数パーセントレベルにも達し得る、光学結像装置の結像特性偏差をフォーカシング精度への影響なく補正することができる。
【0030】
絞りプレートのストライブ状個別孔の長さに応じて観察用対物レンズも様々な結像特性のものが使用できる。なお、個別絞り孔の長さは、求める倍率範囲では受光装置の感光領域が常にカバーされるように構成されている。
【0031】
本発明のまた別の有利な実施態様では、観察対象物を結像装置の光軸と交叉する方向に移動させる装置が配備され、絞りプレートの観察対象物の移動方向に構造化パターンが繰り返し配置される。これにより、光路の横断面に並置されている別の絞りプレートも調整信号生成のために、観察対象物における同一点の情報評価に共同で加わることが可能である。
【0032】
それにはまず、絞りプレートからの入射光線を、つまりその強度を観察対象物の第1ポジションとしての上記点について測定し、得られる光強度を記録する。続いて、上記の点から反射する光が別な絞りプレートの影響領域下に入るように、観察対象物をz軸に垂直な平面で移動させる。
【0033】
当該強度を上記の点とセットにして記録し、それぞれの点の間で互いに関連づける。好適には、配置される絞りプレートのそれぞれについてこの測定を実施する。しかし、絞りプレートの数が多ければ、その数を制限して、選定した絞りプレートだけを測定対象にすることもできる。
【0034】
以上の他、受光装置を、観察対象物において連続測定したn個の強度値を合計する光強度の連続測定用TDIカメラ(TDI=遅延積分)として構成することも本発明の範囲内である。各絞りプレートの構造化パターンは、測定回数に対応して観察対象物の移動方向に繰り返しn回現われる。
【0035】
TDIカメラによれば、n回ずつの連続測定による個別強度の値を相互間で電子的に関連づけ、それを加工して測定結果を得ることができる。これによれば、なかでも高い測定速度が実現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下では本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。各図面はそれぞれ次のものを表わしている。
図1は、主光学システムとオートフォーカシングシステムが、共に同じ光学構成素子を利用するオートフォーカス装置付き顕微鏡1の例である。但し、図1にはここで詳細に取り上げるオートフォーカシングシステムの光路しか描かれていない。
【0037】
顕微鏡1は、例えば可視領域の光を放射する中央照明光源2を有している。その他に、主要素子として観察用対物レンズを持つ光学結像装置3が配備されている。照明光源2の光はここを通過して照明フィールドの状態で観察対象物4に向かう。その照明フィールドの形態は、照明光源2と光学結像装置3の観察用対物レンズ間に配置される照明フィールド絞り5によって付与される。
【0038】
さらに顕微鏡1は、観察対象物に影響される光を照明フィールドに呼応する画像フィールドの形態で受信する受光装置6を有している。受光装置6は、本例においては衝突光線の強度を測定するCCDマトリックスとして構成されている。
【0039】
図1には、照明フィールド用の絞り5が配置されている照明フィールド平面Lが、受光装置6の平面E上に鮮鋭に結像する観察対象物4にフォーカシングしたときの顕微鏡1の状態を示している。この状態のとき観察対象物4はその表面が、本例では平面Oが示唆する設定基準位置にある。観察対象物4で反射した光は光学結像装置3に捕捉され、部分透過層8を持つ転向装置7により受光装置6の方へ向けられる。
【0040】
図1には、その他に、照明フィールド絞り5の領域に設置される照明光源2の光を、構造化するための構造体9が描かれている。この構造体9は、本例では3つの絞りプレート10、11および12を有している。これらの絞りプレート10、11および12は照明フィールドの領域に配置されているので、受光装置6に現われる画像フィールドの部分領域に影響を与えることになる。
【0041】
図1から見て取れるように、それぞれの絞りプレート10、11および12は、顕微鏡1の光軸方向に互いに間隔を有して配置されている。第1の絞りプレート10は、照明フィールド平面Lの前の焦点外ポジションにある。それに対し、第2の絞りプレート11は、照明フィールド平面Lを越えて焦点内側の位置にある。
その場合両絞りプレート10および11は、観察対象物4が設定基準位置にあるとき、即ち本実施例ではその表面が平面Oの高さにあるとき、両者間にある平面、本例では照明フィールド平面Lが、受光装置6に鮮明に結像するように配置されている。
【0042】
第1の実施例では、第1の絞りプレート10と第2の絞りプレート11間に、例えばその中央に当る照明フィールド平面Lの位置に、第3の絞りプレート12が設置されている。それぞれの絞りプレート10、11および12は、画像フィールドの狭い範囲にのみ影響するように構成されている。画像フィールドの大部分は顕微鏡の結像用として利用できる状態のまま残されている。
【0043】
絞りプレート10、11および12のいずれかが、観察対象物4と光学的共役関係にあれば、当該絞りプレートによって観察対象物4上にコントラスト豊富な光構造が生成される。観察対象物4を、光軸方向、即ちz方向に移動させると、観察対象物4上、延いては受光装置6上における光構造のコントラストが変化する。
【0044】
対応の光強度は、受光装置6によりそれぞれの絞りプレート毎に捕捉され、評価装置13で加工される。評価装置13内では、特に、強度の評価結果に依存して調整信号Sが生成される。この調整信号は、観察対象物4を結像装置に対してフォーカシングするため、あるいは設定基準位置からの偏差を観察対象物4の走査中に修正するため、観察対象物4をz軸に沿って移動させることのできる調整装置14用の制御量として用いられる。
【0045】
個々の絞りプレート10、11および12に対応する受光装置6上のコントラストが、図3に詳細に描かれた絞りプレート10、11および12の配置と観察対象物4のz方向における位置との関係に如何に依存しているかが、図4に描かれた各絞りプレートに対応するコントラスト値曲線K10、K11およびK12から見て取れる。
【0046】
絞りプレート10、11および12は光軸方向に互いに間隔を有して配置されているので、コントラスト値曲線K10、K11およびK12は観察対象物4の位置に依存して相互間でシフトした位置にそれぞれ最大値を有している。この場合、隣接する絞りプレートが、それぞれ受光装置6にフォーカシングされるという観察対象物4の位置間に存するz位置に観察対象物4があるという条件下では、それぞれ当該光構造のコントラストが明白に、例えば50%低下するように絞り構造体が構成されている。急勾配のコントラスト関数によれば高い感度が実現できる。
【0047】
観察対象物4が設定基準位置にあるときには、中央の第3絞りプレート12の光構造が、受光装置6にフォーカシングされ結像する。それに応じて、対応のコントラスト値曲線K12が、当該zポジションで最大値を取ることになる。それに対し、第1および第2の絞りプレート10および11は焦点ずれの状態で受光装置に結像するので、対応コントラスト値曲線K10およびK11のコントラスト値が比較的小さくなる。
【0048】
第1および第2の絞りプレート10および11が、中央の絞りプレート12を基準として対称に配置されている場合、対応の両コントラスト値は互いにほぼ等しい値になる。それに対し、観察対象物4が、z方向の設定基準位置から外れている場合、それぞれの絞りプレート10、11および12には別なコントラスト値が得られることになり、それを基に偏差を測定することができる。
【0049】
図2は、第2の焦点内絞りプレート11の方が受光装置6に鮮明に結像した偏差例を示す。本例では絞りプレート10および12は焦点ずれの状態で受光装置6に結像している。その場合第1絞りプレート10は遠く離れた位置にあるので、中央の第3絞りプレート12より結像時の焦点ずれが大きい。この例では第2絞りプレート11のコントラスト値K11が最大であり、他の絞りプレート10および12のコントラスト値K10およびK12は、それより低い。
【0050】
コントラスト値のこの変動は、オートフォーカシングに利用される。オートフォーカシングの目標は、中央第3絞りプレート12のコントラスト値K12を最大にすることである。それは、その状態のときに観察対象物4が設定基準位置を取るからである。設定基準位置から外れている場合、焦点外、焦点内絞りプレート10および11のそれぞれのコントラスト値K10、K11から、偏差の大きさ以外に、z軸に沿った修正をいずれの方向になすべきかの方向情報をも含む調整、制御信号Sが求められる。
【0051】
これの最も簡単な例では、第1絞りプレート10と第2絞りプレート11それぞれのコントラスト値K10、K11間の差を算出する。この差と予備設定基準値との偏差から、求める情報、即ち観察対象物4を設定基準位置に設置するために必要な調整装置14の修正移動量および修正方向に関する情報を得ることができる。
【0052】
コントラスト値は、受光装置6のCCDマトリックスにおいて各絞りプレート10、11および12別に測定される複数画素の強度に対する評価から求められる。
しかし、コントラスト値の代わりに、それぞれの絞りプレートについて測定した強度を相互間で直接関連づけることもできる。それには共焦点型構成が前提となる。即ち、検出器の大きさと絞りプレートによる画像の大きさとが呼応していなければならない。
【0053】
上記いずれの場合でも、互いに間隔を有して設置される焦点外、焦点内絞りプレートの数を増やすことによって、例えば2倍または3倍にすることによって捕捉領域を拡大することができる。その他に、捕捉領域を片方だけ広げて、焦点絞りプレートに対し非対称に構成することも考えられる。
【0054】
さらには、特に焦点外、焦点内絞りそれぞれのコントラスト値間の差および/または商を含む数学的関数を、制御信号に使用することも可能である。その場合それに加えて、あるいはそれに代わって、例えば、求めた値を基準化するために光強度の値を考慮に入れることもできる。
【0055】
図5は、図1に基づく顕微鏡に使用できる絞り構造体のまた別な実施例である。第1の実施例とは異なり、本実施例では照明フィールド平面Lには絞りプレートが配置されていない。その他の特徴として、第1絞りプレート10’と第2絞りプレート11’は、光軸方向に見ると、互いに覆い被さるように配置されている。
【0056】
尚、各絞りプレート10’、11’は十分な透過性を有しているので、照明光源2の光がこれら絞りプレートの配置によって過度に弱められることはない。また、それぞれの絞りプレート10’、11’は光学的構造化パターンが互いに異なっているので、これらの絞りプレートによって影響される光の画像フィールドにおける分析時にその特徴が明瞭に現われる。従って、それぞれの絞りプレート10’、11’に固有のコントラスト値を付与することができる。
【0057】
図5に描かれた実施例では、それぞれの絞りプレート10’、11’は格子構造に形成されている。絞りプレート10’、11’は、双方の格子線方向が直行するように配置されている。受光装置6において第1方向およびそれと交叉する第2方向でコントラストを測定することにより、それぞれの絞りプレートに別々なコントラスト値を付与することができる。この値から、図4の関係で説明した方法に準じて、観察対象物4のz軸における位置修正方向を決定するための制御入力信号Sを求めることができる。
【0058】
図6に、構造化された多平面照明を基本原理とするオートフォーカス構造体の第3の実施例が図示されている。焦点外、焦点内絞りプレート20および21にはコントラストパターンの代わりに、それぞれ任意の形態をした小さな個別絞り孔が多数設けられている。個別絞り孔22、23の大きさは、観察対象物空間におけるエアリー直径に、照明フィールド絞り5と観察対象物4間における結像倍率を掛け合わせた値にほぼ相当する。
【0059】
個別絞り孔の結像は受光装置6上で互いに重なり合うことがなく、むしろ受光装置6上では各個別絞り孔22、23に別々の感光性領域が割り振られている状態になっている。
【0060】
図に描かれているように、当該実施例では、個別絞り孔22、23はそれぞれ列をなすように配置されており、従って各絞り孔は、好適にはCCDマトリックスとして構成されている受光装置6上の単一または複数の画素と符合している。画素は個別絞り孔22、23毎に選択的に読み出される。このようにして、軸方向の互いに異なるルートを通る複数の共焦点光路が実現できる。
【0061】
それにより、受光装置6では絞りプレート20、21および絞り孔22、23についてそれぞれの共焦点強度が検出される。オートフォーカシングのための制御入力信号は、本実施例では2基である絞りプレート20および21の共焦点強度の値を用いて、上記方法に準じて生成する。
【0062】
結像装置3における作業が、異なった結像特性を持つ複数の観察対物レンズによる場合、個別絞り孔型の上記絞りプレート20、21の使用下では、事情によっては(結像特性次第では)受光装置6での評価において様々な感光領域の分析が必要になる。
【0063】
これは、円形個別絞り孔の代わりにストライブ状個別絞り孔22’、23’の形成されている絞りプレート20’および21’の使用によって避けられる(図7)。ストライブの幅は上で説明した個別絞り孔22、23の直径にほぼ等しい。倍率差を補整するために、ストライブ状個別絞り孔22’、23’は、それぞれ長軸の想定延長線が光学結像装置3の光軸と1点で交わるように配置されている。
【0064】
したがって、倍率に変化が生じれば、ストライブ状個別絞り孔の結像は、受光装置6上で、上記長軸の想定延長線上の動きに対応して移動する。そのことより、それぞれのストライブ状個別絞り孔22’、23’に使用される観察対物レンズにおいて可能な結像倍率の範囲内であれば、受光装置6上で、常に同一感光領域がカバーされることになる。
【0065】
互いにオーバーラップしない絞りプレートの使用されている上記オートフォーカス構造体によれば、静止状態の観察対象物4を、それぞれの絞りプレートを通して測定する場合には、観察対象物4の様々な箇所から反射した光が分析されるので、制御入力信号は、オートフォーカシング用と見なされる全領域を対象としたいわば強度平均値から求められる。
【0066】
フォーカシング精度は、観察対象物4の同一領域からの光を様々な絞りプレートによって分析することで、さらに向上させることができる。それには、観察対象物4をXY平面内で結像装置3の光軸に対し垂直な方向Bにシフトさせて複数回の測定を行う。この場合観察対象物4の調整移動は、絞りプレート20、21の移動方向Bおよび移動量に対応している。
【0067】
受光装置6としては、観察対象物4のステップ式移動に対応して照射される2次元CCDマトリックスが使用できる。評価装置13内では、観察対象物4の同一箇所について測定、記録した様々な強度結果が評価され、そこから調整装置14に対して方向指示する調整信号が発せられる。
しかしCCDマトリックスによる画像記録は、広い帯域幅の適用下で観察対象物4の測定箇所を密に配置した場合では、オートフォーカス制御を実現するには緩慢過ぎることが多い。
【0068】
より迅速な画像記録には、受光装置6としてTDI走査カメラが使用できる。
それによれば、このタイプのカメラでは常例であるが、移動下で記録できる。上記オートフォーカス法もそれに準じた方法でTDI走査カメラにより行うことができる。その場合では、TDI走査カメラによりそれぞれの観察箇所で光強度をn回測定する。捕捉される信号はカメラ内で電子的に合算される。従って、構造化パターンが各絞りプレートでn回繰り返されることになる。受光装置としてCCDマトリックスを使用した場合と比較すると、絞りプレートは、図8(b)のように構造化されている。その場合n=4である。
【0069】
図9との関連で次に説明する実施例の場合、2つの絞りプレートが使用されている。第1絞りプレート20”が照明フィールド絞り5の前に、第2絞りプレート21”が照明フィールド絞り5の後に配置されている。その場合、n個の構造化パターンが孔行列として構成されていて、各縦列Spが観察位置のそれぞれ1箇所ずつに割当てられている。n個の構造化パターンが絞りプレート20”と21”にそれぞれ半分ずつ配分されている。
【0070】
図9に描かれた明暗分布の差から察知されるように、絞り構造体の1つに対して補完的アパーチャが構成されている。尚、図9の実施例ではn=2が選択されている。その場合、矢印Bで示される観察対象物4の移動方向において、絞りプレート20”が絞りプレート21”より前にあるか後にあるかは些細なことで重要ではない。
【0071】
補完的アパーチャの作用により、絞りプレートの縦列Sp、即ちTDI走査カメラの縦列に対応する受光器信号は、絞り孔によるn回の測定と補完的絞り孔によるn回の測定との加算から得られることになる。
この値は、定数を除けば、下記の数学的考察に示されているように、絞りプレート20”の絞り孔による値と絞りプレート21”の対応絞り孔による値との差に等しい。
【0072】
固定した観察箇所、つまり観察対象物の固定点について次のように定義する :
Ip_intra 絞りプレート20”の軸平面内にある絞り孔による受光器上の光強度
Ip _extra 絞りプレート21”の軸平面内にある絞り孔による受光器上の光強度
In _intra 絞りプレート20”の軸平面内にある逆型絞り孔による受光器上の光強度
In _extra 絞りプレート21”の軸平面内にある逆型絞り孔による受光器上の光強度
Io 光路内に絞りプレートを設置しなかった場合の受光装置6上の光強度
z 観察対象物4の軸方向ポジション
【0073】
観察対象物の各ポジションについては次式が成立する :
Ip _intra(z)+In _intra(z)=Io(z)
および
Ip _extra(z)+In _extra(z)=Io(z)
上記関係により加算から次式が成立する :
Ip _intra(z)+In _extra(z)=Ip _intra(z)+(Io(z)−Ip _extra(z))=Ip _intra(z)−Ip _extra(z)+Io(z)
【0074】
zによるIoの変量が比較的僅かに過ぎないので(光路内に絞りプレートを設置しない場合の照明は、ブライトフィールド照明と同一である)、高い近似性を持つものとして次式が想定できる :
Ip _intra(z)+In _extra(z)=Ip _intra(z)−Ip _extra(z)+定数
同様に次式も成立する :
In _intra(z)+Ip _extra(z)=Ip _extra(z)−Ip _intra(z)+定数
【0075】
【発明の効果】
以上のように、ここで紹介した方法は、検出信号として制御入力信号Sを供給し、それによってオートフォーカシングの方向が制御できる。信号には観察対象物の同一点における測定値だけが含まれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】観察対象物にフォーカシングした状態の、本発明に基づくオートフォーカス装置付き顕微鏡の概略図。
【図2】焦点ずれの状態にある図1の顕微鏡。
【図3】顕微鏡光路内に複数の絞りプレートの設置される例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図4】観察対象物と光学結像装置との光軸方向、即ちz方向の距離に依存する、図3の絞りプレートにより生じるコントラスト値のグラフ表示。
【図5】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの別な配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図6】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの第3の配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図7】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの第4の配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図8】観察対象物をオートフォーカシングの目的で何回か記録し、その間に観察対象物をシフトするというオートフォーカシング法の説明のための概略図。
【図9】絞り構造体が照明フィールド絞りの前後に配置された場合の明暗分布
【符号の説明】
1 顕微鏡
2 照明光源
3 光学結像装置
4 観察対象物
5 照明フィールド絞り
6 受光装置
7 転向装置
8 部分透過層
9 構造体
10、10’、11、11’、12 絞りプレート
13 評価装置
14 調整装置
K10、K11、K12 コントラスト値曲線
20、20’、20” 絞りプレート
21、21’、21” 絞りプレート
22、22’、23、23’ 個別絞り孔
S 制御信号
L 照明フィールド平面
E 平面
Sp 縦列
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明光源、照明光を照明フィールドとして観察対象物に向ける光学結像装置、観察対象物の影響を受けた光を照明フィールドに呼応する画像フィールドとして受信する受光装置および結像装置と観察対象物間の距離変更装置を持つオートフォーカス装置付き顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の顕微鏡は、観察対象物と顕微鏡を相対的に相互移動させ、観察対象物を光学的に走査するという、例えば共焦点鏡検法に使用される。
【0003】
照明光源から観察対象物に入射した光は、観察対象物に大なり小なり反射された後、結像装置を通って受光装置上に結像するようになっているので、その結像を手掛かりに観察対象物、つまり正しくその検査対象領域の情報を得ることができる。
【0004】
観察位置としては、特に対象物表面のトポグラフィーから、対象物が、より詳細にはその選択領域が鮮明な結像を見せる切断平面を選択する。
観察対象物と結像装置間の光軸方向での相対的位置設定において偏差が生じれば、両者間の距離は調整装置によりフォーカスポジションに到るまで修正される。
【0005】
例えばウェハ検査の場合など、特に連続製造工程のコントロールにおいては、ウェハ表面、より詳細にはウェハ検査対象層への光学結像装置のフォーカシングが自動的になされることが望まれる。
この関係では、作用態様および性能パラメータの異なる光学システム用オートフォーカス装置が、既に現状技術にて多数公知になっている。性能パラメータには、特に、光軸(以下z軸と言う)方向の分解能、捕捉領域あるいは作業領域の深度、修正移動のための方向信号の生成可能性および達成可能な測定速度が数え入れられる。
【0006】
三角測量法の操作方式によるオートフォーカス装置は、確かに大きな捕捉領域を持つが、しかしz軸方向の分解能に関しては、約300nmレベルに制限されるのでウェハ検査には適していない。その目的には捕捉領域数μmで、約50nmレベルの分解能を必要とするからである。
例えばCDプレーヤーに使用されるオートフォーカス装置は、確かに比較的大きな捕捉領域および高いz分解能を持っているが、これは測定表面が非常に良好な反射特性を有している場合にしか適用できない。
【0007】
その装置の場合オートフォーカシングには通例レーザ光線が使用される。しかし、主光学システムの波長スペクトルがオートフォーカシングシステムの波長スペクトルと大きく異なれば、焦準時には、例えば観察対象物における表面コーティングの素材特性および微小構造に依存する体系的誤差が発生する。主光学システムがオートフォーカシングシステムとは異なる波長領域で作動する場合、後者には別なシステムコンポーネントを用意しなければならない。それに伴い、光線誘導も少なくとも部分的には別々に行われなければならない。その上、主システムもオートフォーカシングシステムの別途波長に適合した特殊構造にしなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況から出発して、本発明では簡易な構造でありながら観察対象物へのフォーカシングが、高い精度で実施可能な、上記種類に属する顕微鏡を作り出すことを課題に置いている。
【0009】
この課題は、請求項1の上位概念に基づく顕微鏡については、光路中、即ち照明光源と結像装置との間、または照明光源と結像装置に対して光学的に共役なポジションとの間に、2つまたはそれ以上の絞りプレートを持つ、照明光の構造化のための装置を、光路の軸方向に互いに距離を置いて配置することによって解消される。その場合、第1絞りプレートと第2絞りプレートは、設定基準位置にある観察対象物またはその一部が受光装置の画像フィールドに結像すると同時に、両絞りプレート間の平面に光線が集束するように配置されている。
【0010】
そのほか、受光装置と連携作用をする装置、即ち絞りプレートの影響を受けた、画像フィールド部分領域の光強度評価装置が配備されている。その評価装置は、評価された強度結果に従って、絞りプレート間に位置する平面へのフォーカシング調整のための装置を作動させる制御信号を発信する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に基づくオートフォーカス装置では、光構造化のための追加装置を除き、主光学システムの全コンポーネント、特にその照明光源、光学結像装置および受光装置が利用されている。それにより簡易な構造に構成することが可能である。主光学システムにもオートフォーカシングシステムにも同じ照明光源が使用されるので、上で説明したシステム誤差は避けられる。
【0012】
光路方向に互いに間隔を有して配置される絞りプレートは、画像フィールドの小さな切断部分にしか作用せず、他方、画像フィールドの大部分は本来の顕微鏡結像用として残されている。
【0013】
絞りプレートに対応する画像フィールド部分領域において測定した光強度は、観察対象物と光学結像装置間のz軸方向での実距離に依存している。絞りプレートは光路方向に互いに区々な位置設定になっているので、各絞りプレート毎に観察対象物のzポジションに依存した当該強度特性が現われる。
【0014】
個々の絞りプレート毎に行う光強度の評価により、観察対象物の実際位置が推定でき、場合により発生する設定基準位置からの偏差が測定できる。このようにしてさらに、観察対象物の実際の位置が設定基準位置からz軸に沿っていずれの方向に離反しているかが、従っていずれの方向にフォーカシング修正しなければならないかが確認できる。
【0015】
この情報によって観察対象物の位置を設定基準位置に向かって修正すること、即ち精確にフォーカシングすることができる。
本発明に基づくオートフォーカス装置によれば、z軸方向での高い測定速度のもと数μmの捕捉範囲および50nmレベルの分解能が実現できる。
【0016】
調整信号は、例えば個別絞りプレート毎に測定した光強度を基にして直接求めることができる。その場合では個別の値を互いに関連づける。勿論、光強度から導き出した各種値を調整信号の生成に使用することもできる。
【0017】
本発明の有利な実施態様では、例えば調整信号生成のための評価装置は、捕捉される光強度またはこれより導き出されるコントラスト値から比較値が生成されて、その比較値から調整装置に対する方向指示が誘導されるように構成されている。このようにして調整装置のための調整信号または制御信号を非常に簡単に得ることができる。必要であれば比較値を設定基準値に関連づける。
【0018】
精度の向上には強度および/またはコントラスト値の差および/または強度および/またはコントラスト値の商から比較値を求めるのが有利である。それにより、例えば調整装置のための調整信号、制御信号を基準化できることが特に有利である。
【0019】
絞りプレートは、観察対象物が当該絞りプレートから一定のzポジションにあるならば、受光装置上にコントラスト豊富な光構造が生成されるように構成、配置されているのが好適である。そうであれば、観察対象物が設定基準位置からずれている場合にも個々の絞り構造体間でコントラスト値に明白な差異が生じることになる。それにより、観察対象物と設定基準位置との偏差が非常に精確に確定できる。
【0020】
原則的には、各絞りプレートに画像フィールドのそれぞれ固有の部分領域を割当てることが可能である。これにより、個別絞りプレートの当該部分領域が互いに影響されないものとする。この場合、個々の絞りプレートでの強度が受光装置上に明瞭に現われるので、例えばコントラスト測定の場合でも測定強度は極めて簡単に評価することができる。この関係から、絞りプレートの共焦点配置が非常に有力であると判明している。その場合、検出領域は絞りプレートの画像に対応しているので迅速な評価が可能である。それはコントラスト測定の計算に手間をかける必要がないからである。
【0021】
主光学システムの画像フィールドがオートフォーカシングシステムに必要な部分領域で制限される範囲をできるだけ小さくするために、それぞれの絞りプレートが光軸方向に見て、少なくとも部分的に重なり合っていれば非常に有利である。
各絞りプレートは部分透光性を持つように構成されていて、それぞれ光学的に互いに異なった構造化パターンを有している。そのような絞りプレートを光路中に相前後して配置させることにより、受光装置上では光強度の組み合わせが起こるが、構造化パターンに差異があるので、測定強度の分析から個々の絞りプレートに対して、観察対象物の焦点位置に依存する特性値を付与することができる。そして個々の絞りプレートに振り分けられるこれらの情報から、位置修正に備えた調整信号が生成される。
【0022】
それぞれの絞りプレートには、例えば互いに異なる格子構造を付与することができる。即ち、それぞれの絞りプレートの格子線が互いにクロスするように、および/または格子線の間隔が異なるように構成する。絞りプレートを2つ以上使用した場合、ペアになっている格子構造は少なくとも1つの幾何学的基準が異なっているものとする。
【0023】
本発明のまた別の有利な実施態様では、第1絞りプレートと第2絞りプレートの間に第3絞りプレートが配置されていて、設定基準位置にある観察対象物またはその一部分が、受光装置画像フィールドに結像すると同時に、第3絞りプレートの結像がフォーカシングされるようになっている。
【0024】
観察対象物が設定基準位置にあれば、コントラスト評価の場合、第3絞りプレートに関しては当ポジションでコントラスト最大値となる。明度評価の場合でも、このポジションで強度または明度の最大値が確認される。これは、観察対象物が設定基準位置に正しく位置付けされていることを立証する補強情報となる。それは特に、他の絞りプレートが設定基準位置では低い値のコントラストまたは明度しか示さない場合に効果的である。さらには、それによって捕捉領域の拡大という利点が提供されるほか、基準化への可能性もある。
【0025】
大きな捕捉領域を得るためには、光路方向に多数の絞りプレートを設置することができる。但し、オートフォーカシングシステム画像フィールドにおける所要面積の点から、あるいは絞りプレートが光路方向で互いに重なり合うように配置されている限り、それら絞りプレートの透過特性の点から制限が生じてくる。大きな捕捉領域の実現は、焦点外および焦点内に配置する絞りプレートの数を増やすことにより可能である。しかし、実用面からは3つの絞りプレートによるのが、比較的簡易な構成を維持できて、好適であり十分でもあると実証された。
【0026】
以上の他、本発明の有利な実施態様例として、第1絞りプレートおよび第2絞りプレートがそれぞれ多数の個別絞り孔を有し、絞り孔それぞれの結像が受光装置上で互いに離れた位置になるように絞り孔が配置される。当例では、それぞれの結像に受光装置の感光領域が別々に割当てられ、それぞれ軸方向で互いにずらした位置に設定される共焦点光路を持つ複数絞りプレートの配置が実現される。
【0027】
そのような配置は、特に光強度または共焦点明度の直接的評価に適している。例えば、異なった絞りプレートで互いに近くに位置する個別絞り孔に対する光強度の値を相互に関連づけすることで、調整信号を生成することが可能である。さらには、まず全ての絞りプレートについて個別特徴的な光強度または明度を測定し、続いて調整信号生成のために相互比較することもできる。
【0028】
画像フィールドに結像する穿孔パターンは、その他の絞りプレートのコントラスト値の測定にも利用できる。この場合、個別絞り孔と受光装置の感光性領域、例えばCCDマトリックスの画素との間に共焦点関係は必ずしも必要ない。
個別絞り孔の代わりに、縦方向の想定延長線が光学結像装置の光軸上にある1点で交わるそれぞれ複数のストライプ状個別絞り孔を持つ第1および第2絞りプレートを構成することができる。この場合でも個別絞り孔は、受光装置上での結象が互いに離れた位置になるように配置されている。
【0029】
各結像に対しては、それぞれ独自の受光装置感光領域が割当てられ、例えば対物レンズの交換を原因として数パーセントレベルにも達し得る、光学結像装置の結像特性偏差をフォーカシング精度への影響なく補正することができる。
【0030】
絞りプレートのストライブ状個別孔の長さに応じて観察用対物レンズも様々な結像特性のものが使用できる。なお、個別絞り孔の長さは、求める倍率範囲では受光装置の感光領域が常にカバーされるように構成されている。
【0031】
本発明のまた別の有利な実施態様では、観察対象物を結像装置の光軸と交叉する方向に移動させる装置が配備され、絞りプレートの観察対象物の移動方向に構造化パターンが繰り返し配置される。これにより、光路の横断面に並置されている別の絞りプレートも調整信号生成のために、観察対象物における同一点の情報評価に共同で加わることが可能である。
【0032】
それにはまず、絞りプレートからの入射光線を、つまりその強度を観察対象物の第1ポジションとしての上記点について測定し、得られる光強度を記録する。続いて、上記の点から反射する光が別な絞りプレートの影響領域下に入るように、観察対象物をz軸に垂直な平面で移動させる。
【0033】
当該強度を上記の点とセットにして記録し、それぞれの点の間で互いに関連づける。好適には、配置される絞りプレートのそれぞれについてこの測定を実施する。しかし、絞りプレートの数が多ければ、その数を制限して、選定した絞りプレートだけを測定対象にすることもできる。
【0034】
以上の他、受光装置を、観察対象物において連続測定したn個の強度値を合計する光強度の連続測定用TDIカメラ(TDI=遅延積分)として構成することも本発明の範囲内である。各絞りプレートの構造化パターンは、測定回数に対応して観察対象物の移動方向に繰り返しn回現われる。
【0035】
TDIカメラによれば、n回ずつの連続測定による個別強度の値を相互間で電子的に関連づけ、それを加工して測定結果を得ることができる。これによれば、なかでも高い測定速度が実現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下では本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。各図面はそれぞれ次のものを表わしている。
図1は、主光学システムとオートフォーカシングシステムが、共に同じ光学構成素子を利用するオートフォーカス装置付き顕微鏡1の例である。但し、図1にはここで詳細に取り上げるオートフォーカシングシステムの光路しか描かれていない。
【0037】
顕微鏡1は、例えば可視領域の光を放射する中央照明光源2を有している。その他に、主要素子として観察用対物レンズを持つ光学結像装置3が配備されている。照明光源2の光はここを通過して照明フィールドの状態で観察対象物4に向かう。その照明フィールドの形態は、照明光源2と光学結像装置3の観察用対物レンズ間に配置される照明フィールド絞り5によって付与される。
【0038】
さらに顕微鏡1は、観察対象物に影響される光を照明フィールドに呼応する画像フィールドの形態で受信する受光装置6を有している。受光装置6は、本例においては衝突光線の強度を測定するCCDマトリックスとして構成されている。
【0039】
図1には、照明フィールド用の絞り5が配置されている照明フィールド平面Lが、受光装置6の平面E上に鮮鋭に結像する観察対象物4にフォーカシングしたときの顕微鏡1の状態を示している。この状態のとき観察対象物4はその表面が、本例では平面Oが示唆する設定基準位置にある。観察対象物4で反射した光は光学結像装置3に捕捉され、部分透過層8を持つ転向装置7により受光装置6の方へ向けられる。
【0040】
図1には、その他に、照明フィールド絞り5の領域に設置される照明光源2の光を、構造化するための構造体9が描かれている。この構造体9は、本例では3つの絞りプレート10、11および12を有している。これらの絞りプレート10、11および12は照明フィールドの領域に配置されているので、受光装置6に現われる画像フィールドの部分領域に影響を与えることになる。
【0041】
図1から見て取れるように、それぞれの絞りプレート10、11および12は、顕微鏡1の光軸方向に互いに間隔を有して配置されている。第1の絞りプレート10は、照明フィールド平面Lの前の焦点外ポジションにある。それに対し、第2の絞りプレート11は、照明フィールド平面Lを越えて焦点内側の位置にある。
その場合両絞りプレート10および11は、観察対象物4が設定基準位置にあるとき、即ち本実施例ではその表面が平面Oの高さにあるとき、両者間にある平面、本例では照明フィールド平面Lが、受光装置6に鮮明に結像するように配置されている。
【0042】
第1の実施例では、第1の絞りプレート10と第2の絞りプレート11間に、例えばその中央に当る照明フィールド平面Lの位置に、第3の絞りプレート12が設置されている。それぞれの絞りプレート10、11および12は、画像フィールドの狭い範囲にのみ影響するように構成されている。画像フィールドの大部分は顕微鏡の結像用として利用できる状態のまま残されている。
【0043】
絞りプレート10、11および12のいずれかが、観察対象物4と光学的共役関係にあれば、当該絞りプレートによって観察対象物4上にコントラスト豊富な光構造が生成される。観察対象物4を、光軸方向、即ちz方向に移動させると、観察対象物4上、延いては受光装置6上における光構造のコントラストが変化する。
【0044】
対応の光強度は、受光装置6によりそれぞれの絞りプレート毎に捕捉され、評価装置13で加工される。評価装置13内では、特に、強度の評価結果に依存して調整信号Sが生成される。この調整信号は、観察対象物4を結像装置に対してフォーカシングするため、あるいは設定基準位置からの偏差を観察対象物4の走査中に修正するため、観察対象物4をz軸に沿って移動させることのできる調整装置14用の制御量として用いられる。
【0045】
個々の絞りプレート10、11および12に対応する受光装置6上のコントラストが、図3に詳細に描かれた絞りプレート10、11および12の配置と観察対象物4のz方向における位置との関係に如何に依存しているかが、図4に描かれた各絞りプレートに対応するコントラスト値曲線K10、K11およびK12から見て取れる。
【0046】
絞りプレート10、11および12は光軸方向に互いに間隔を有して配置されているので、コントラスト値曲線K10、K11およびK12は観察対象物4の位置に依存して相互間でシフトした位置にそれぞれ最大値を有している。この場合、隣接する絞りプレートが、それぞれ受光装置6にフォーカシングされるという観察対象物4の位置間に存するz位置に観察対象物4があるという条件下では、それぞれ当該光構造のコントラストが明白に、例えば50%低下するように絞り構造体が構成されている。急勾配のコントラスト関数によれば高い感度が実現できる。
【0047】
観察対象物4が設定基準位置にあるときには、中央の第3絞りプレート12の光構造が、受光装置6にフォーカシングされ結像する。それに応じて、対応のコントラスト値曲線K12が、当該zポジションで最大値を取ることになる。それに対し、第1および第2の絞りプレート10および11は焦点ずれの状態で受光装置に結像するので、対応コントラスト値曲線K10およびK11のコントラスト値が比較的小さくなる。
【0048】
第1および第2の絞りプレート10および11が、中央の絞りプレート12を基準として対称に配置されている場合、対応の両コントラスト値は互いにほぼ等しい値になる。それに対し、観察対象物4が、z方向の設定基準位置から外れている場合、それぞれの絞りプレート10、11および12には別なコントラスト値が得られることになり、それを基に偏差を測定することができる。
【0049】
図2は、第2の焦点内絞りプレート11の方が受光装置6に鮮明に結像した偏差例を示す。本例では絞りプレート10および12は焦点ずれの状態で受光装置6に結像している。その場合第1絞りプレート10は遠く離れた位置にあるので、中央の第3絞りプレート12より結像時の焦点ずれが大きい。この例では第2絞りプレート11のコントラスト値K11が最大であり、他の絞りプレート10および12のコントラスト値K10およびK12は、それより低い。
【0050】
コントラスト値のこの変動は、オートフォーカシングに利用される。オートフォーカシングの目標は、中央第3絞りプレート12のコントラスト値K12を最大にすることである。それは、その状態のときに観察対象物4が設定基準位置を取るからである。設定基準位置から外れている場合、焦点外、焦点内絞りプレート10および11のそれぞれのコントラスト値K10、K11から、偏差の大きさ以外に、z軸に沿った修正をいずれの方向になすべきかの方向情報をも含む調整、制御信号Sが求められる。
【0051】
これの最も簡単な例では、第1絞りプレート10と第2絞りプレート11それぞれのコントラスト値K10、K11間の差を算出する。この差と予備設定基準値との偏差から、求める情報、即ち観察対象物4を設定基準位置に設置するために必要な調整装置14の修正移動量および修正方向に関する情報を得ることができる。
【0052】
コントラスト値は、受光装置6のCCDマトリックスにおいて各絞りプレート10、11および12別に測定される複数画素の強度に対する評価から求められる。
しかし、コントラスト値の代わりに、それぞれの絞りプレートについて測定した強度を相互間で直接関連づけることもできる。それには共焦点型構成が前提となる。即ち、検出器の大きさと絞りプレートによる画像の大きさとが呼応していなければならない。
【0053】
上記いずれの場合でも、互いに間隔を有して設置される焦点外、焦点内絞りプレートの数を増やすことによって、例えば2倍または3倍にすることによって捕捉領域を拡大することができる。その他に、捕捉領域を片方だけ広げて、焦点絞りプレートに対し非対称に構成することも考えられる。
【0054】
さらには、特に焦点外、焦点内絞りそれぞれのコントラスト値間の差および/または商を含む数学的関数を、制御信号に使用することも可能である。その場合それに加えて、あるいはそれに代わって、例えば、求めた値を基準化するために光強度の値を考慮に入れることもできる。
【0055】
図5は、図1に基づく顕微鏡に使用できる絞り構造体のまた別な実施例である。第1の実施例とは異なり、本実施例では照明フィールド平面Lには絞りプレートが配置されていない。その他の特徴として、第1絞りプレート10’と第2絞りプレート11’は、光軸方向に見ると、互いに覆い被さるように配置されている。
【0056】
尚、各絞りプレート10’、11’は十分な透過性を有しているので、照明光源2の光がこれら絞りプレートの配置によって過度に弱められることはない。また、それぞれの絞りプレート10’、11’は光学的構造化パターンが互いに異なっているので、これらの絞りプレートによって影響される光の画像フィールドにおける分析時にその特徴が明瞭に現われる。従って、それぞれの絞りプレート10’、11’に固有のコントラスト値を付与することができる。
【0057】
図5に描かれた実施例では、それぞれの絞りプレート10’、11’は格子構造に形成されている。絞りプレート10’、11’は、双方の格子線方向が直行するように配置されている。受光装置6において第1方向およびそれと交叉する第2方向でコントラストを測定することにより、それぞれの絞りプレートに別々なコントラスト値を付与することができる。この値から、図4の関係で説明した方法に準じて、観察対象物4のz軸における位置修正方向を決定するための制御入力信号Sを求めることができる。
【0058】
図6に、構造化された多平面照明を基本原理とするオートフォーカス構造体の第3の実施例が図示されている。焦点外、焦点内絞りプレート20および21にはコントラストパターンの代わりに、それぞれ任意の形態をした小さな個別絞り孔が多数設けられている。個別絞り孔22、23の大きさは、観察対象物空間におけるエアリー直径に、照明フィールド絞り5と観察対象物4間における結像倍率を掛け合わせた値にほぼ相当する。
【0059】
個別絞り孔の結像は受光装置6上で互いに重なり合うことがなく、むしろ受光装置6上では各個別絞り孔22、23に別々の感光性領域が割り振られている状態になっている。
【0060】
図に描かれているように、当該実施例では、個別絞り孔22、23はそれぞれ列をなすように配置されており、従って各絞り孔は、好適にはCCDマトリックスとして構成されている受光装置6上の単一または複数の画素と符合している。画素は個別絞り孔22、23毎に選択的に読み出される。このようにして、軸方向の互いに異なるルートを通る複数の共焦点光路が実現できる。
【0061】
それにより、受光装置6では絞りプレート20、21および絞り孔22、23についてそれぞれの共焦点強度が検出される。オートフォーカシングのための制御入力信号は、本実施例では2基である絞りプレート20および21の共焦点強度の値を用いて、上記方法に準じて生成する。
【0062】
結像装置3における作業が、異なった結像特性を持つ複数の観察対物レンズによる場合、個別絞り孔型の上記絞りプレート20、21の使用下では、事情によっては(結像特性次第では)受光装置6での評価において様々な感光領域の分析が必要になる。
【0063】
これは、円形個別絞り孔の代わりにストライブ状個別絞り孔22’、23’の形成されている絞りプレート20’および21’の使用によって避けられる(図7)。ストライブの幅は上で説明した個別絞り孔22、23の直径にほぼ等しい。倍率差を補整するために、ストライブ状個別絞り孔22’、23’は、それぞれ長軸の想定延長線が光学結像装置3の光軸と1点で交わるように配置されている。
【0064】
したがって、倍率に変化が生じれば、ストライブ状個別絞り孔の結像は、受光装置6上で、上記長軸の想定延長線上の動きに対応して移動する。そのことより、それぞれのストライブ状個別絞り孔22’、23’に使用される観察対物レンズにおいて可能な結像倍率の範囲内であれば、受光装置6上で、常に同一感光領域がカバーされることになる。
【0065】
互いにオーバーラップしない絞りプレートの使用されている上記オートフォーカス構造体によれば、静止状態の観察対象物4を、それぞれの絞りプレートを通して測定する場合には、観察対象物4の様々な箇所から反射した光が分析されるので、制御入力信号は、オートフォーカシング用と見なされる全領域を対象としたいわば強度平均値から求められる。
【0066】
フォーカシング精度は、観察対象物4の同一領域からの光を様々な絞りプレートによって分析することで、さらに向上させることができる。それには、観察対象物4をXY平面内で結像装置3の光軸に対し垂直な方向Bにシフトさせて複数回の測定を行う。この場合観察対象物4の調整移動は、絞りプレート20、21の移動方向Bおよび移動量に対応している。
【0067】
受光装置6としては、観察対象物4のステップ式移動に対応して照射される2次元CCDマトリックスが使用できる。評価装置13内では、観察対象物4の同一箇所について測定、記録した様々な強度結果が評価され、そこから調整装置14に対して方向指示する調整信号が発せられる。
しかしCCDマトリックスによる画像記録は、広い帯域幅の適用下で観察対象物4の測定箇所を密に配置した場合では、オートフォーカス制御を実現するには緩慢過ぎることが多い。
【0068】
より迅速な画像記録には、受光装置6としてTDI走査カメラが使用できる。
それによれば、このタイプのカメラでは常例であるが、移動下で記録できる。上記オートフォーカス法もそれに準じた方法でTDI走査カメラにより行うことができる。その場合では、TDI走査カメラによりそれぞれの観察箇所で光強度をn回測定する。捕捉される信号はカメラ内で電子的に合算される。従って、構造化パターンが各絞りプレートでn回繰り返されることになる。受光装置としてCCDマトリックスを使用した場合と比較すると、絞りプレートは、図8(b)のように構造化されている。その場合n=4である。
【0069】
図9との関連で次に説明する実施例の場合、2つの絞りプレートが使用されている。第1絞りプレート20”が照明フィールド絞り5の前に、第2絞りプレート21”が照明フィールド絞り5の後に配置されている。その場合、n個の構造化パターンが孔行列として構成されていて、各縦列Spが観察位置のそれぞれ1箇所ずつに割当てられている。n個の構造化パターンが絞りプレート20”と21”にそれぞれ半分ずつ配分されている。
【0070】
図9に描かれた明暗分布の差から察知されるように、絞り構造体の1つに対して補完的アパーチャが構成されている。尚、図9の実施例ではn=2が選択されている。その場合、矢印Bで示される観察対象物4の移動方向において、絞りプレート20”が絞りプレート21”より前にあるか後にあるかは些細なことで重要ではない。
【0071】
補完的アパーチャの作用により、絞りプレートの縦列Sp、即ちTDI走査カメラの縦列に対応する受光器信号は、絞り孔によるn回の測定と補完的絞り孔によるn回の測定との加算から得られることになる。
この値は、定数を除けば、下記の数学的考察に示されているように、絞りプレート20”の絞り孔による値と絞りプレート21”の対応絞り孔による値との差に等しい。
【0072】
固定した観察箇所、つまり観察対象物の固定点について次のように定義する :
Ip_intra 絞りプレート20”の軸平面内にある絞り孔による受光器上の光強度
Ip _extra 絞りプレート21”の軸平面内にある絞り孔による受光器上の光強度
In _intra 絞りプレート20”の軸平面内にある逆型絞り孔による受光器上の光強度
In _extra 絞りプレート21”の軸平面内にある逆型絞り孔による受光器上の光強度
Io 光路内に絞りプレートを設置しなかった場合の受光装置6上の光強度
z 観察対象物4の軸方向ポジション
【0073】
観察対象物の各ポジションについては次式が成立する :
Ip _intra(z)+In _intra(z)=Io(z)
および
Ip _extra(z)+In _extra(z)=Io(z)
上記関係により加算から次式が成立する :
Ip _intra(z)+In _extra(z)=Ip _intra(z)+(Io(z)−Ip _extra(z))=Ip _intra(z)−Ip _extra(z)+Io(z)
【0074】
zによるIoの変量が比較的僅かに過ぎないので(光路内に絞りプレートを設置しない場合の照明は、ブライトフィールド照明と同一である)、高い近似性を持つものとして次式が想定できる :
Ip _intra(z)+In _extra(z)=Ip _intra(z)−Ip _extra(z)+定数
同様に次式も成立する :
In _intra(z)+Ip _extra(z)=Ip _extra(z)−Ip _intra(z)+定数
【0075】
【発明の効果】
以上のように、ここで紹介した方法は、検出信号として制御入力信号Sを供給し、それによってオートフォーカシングの方向が制御できる。信号には観察対象物の同一点における測定値だけが含まれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】観察対象物にフォーカシングした状態の、本発明に基づくオートフォーカス装置付き顕微鏡の概略図。
【図2】焦点ずれの状態にある図1の顕微鏡。
【図3】顕微鏡光路内に複数の絞りプレートの設置される例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図4】観察対象物と光学結像装置との光軸方向、即ちz方向の距離に依存する、図3の絞りプレートにより生じるコントラスト値のグラフ表示。
【図5】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの別な配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図6】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの第3の配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図7】図1および図2に基づく顕微鏡の光路内へ設置される絞りプレートの第4の配置例、aは光路側面図、bは光路断面図である。
【図8】観察対象物をオートフォーカシングの目的で何回か記録し、その間に観察対象物をシフトするというオートフォーカシング法の説明のための概略図。
【図9】絞り構造体が照明フィールド絞りの前後に配置された場合の明暗分布
【符号の説明】
1 顕微鏡
2 照明光源
3 光学結像装置
4 観察対象物
5 照明フィールド絞り
6 受光装置
7 転向装置
8 部分透過層
9 構造体
10、10’、11、11’、12 絞りプレート
13 評価装置
14 調整装置
K10、K11、K12 コントラスト値曲線
20、20’、20” 絞りプレート
21、21’、21” 絞りプレート
22、22’、23、23’ 個別絞り孔
S 制御信号
L 照明フィールド平面
E 平面
Sp 縦列
Claims (15)
- − 照明光源(2)と結像装置(3)との間の光路中に、または照明光源と結像装置に対して光学的に共役なポジションとの間に、光路方向に相前後して配置される複数の絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)を持つ照明光の構造化のための装置(9)が配置されていること、
− その場合、少なくとも1つの第1絞りプレート(10、10’、20、20’、20”)と少なくとも1つの第2絞りプレート(11、11’、21、21’、21”)が、照明フィールド絞り平面(L)に対する位置設定として、照明フィールド絞り平面(L)と観察対象物(4)とが、同時に受光装置(6)に集束するように配置されていること、および
− 受光装置(6)と連携作用をする装置、即ち絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)の影響を受けた画像フィールド部分領域の光強度についての評価装置(13)が配備されていること、
− その場合、評価装置(13)が、得られる強度結果に従って調整装置(14)作動のための、つまりフォーカシングのための調整信号(S)を発信すること、
を特徴とする、
− 照明光源(2)、
− 照明光源(2)からの光を観察対象物(4)の所定箇所に向ける光学結像装置(3)、
− 観察対象物(4)の影響を受けた光を画像フィールドとして受信する受光装置(6)および
− 結像装置(3)と観察対象物(4)間の距離変更のための調整装置(14)を持つオートフォーカス装置付き顕微鏡。 - 絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)の1つが観察対象物(4)の結像箇所と光学的共役関係にあれば、観察対象物(4)上の結像箇所にコントラスト豊富な光構造が生成されるように、それぞれの絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)が構成、配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。 - 絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)が光路に垂直な方向に互いにずらして配置されているため、各絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)が、別々な画像フィールド部分領域を支配していることを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡。
- 絞りプレート(10’、11’)がそれぞれ部分透光性を持つように構成されていて、光学的に互いに異なった構造化されたパターンを持っていること、およびその絞りプレート(10’、11’)が、光路方向に見て、互いに重なり合うように配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の顕微鏡。
- 絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)に格子構造が付与されていて、好適には対となる2つの絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)間で、格子線が互いにクロスする、および/または格子線の間隔が互いに異なっていること、
を特徴とする請求項1〜4のうちの1項に記載の顕微鏡。 - 捕捉される光強度またはこれより導き出されるコントラスト値と保存される設定基準値との比較値を求めるために評価装置(13)が構成されていて、得られる比較値から調整装置(14)に対する方向指示が誘導されることを特徴とする請求項1〜5のうちの1項に記載の顕微鏡。
- 強度および/またはコントラスト値の差および/または強度および/またはコントラスト値の商から比較値を求めることを特徴とする請求項6に記載の顕微鏡。
- 第1絞りプレート(10)と第2絞りプレート(11)の間に第3絞りプレート(12)が配置されていて、設定基準位置にある観察対象物(4)が受光装置(6)の画像フィールドに結像すると、それと同時に第3絞りプレート(12)の結像がフォーカシングされることを特徴とする請求項1〜7のうちの1項に記載の顕微鏡。
- 第1絞りプレート(20、20’、20”)および第2絞りプレート(21、21’、21”)が、それぞれ多数の個別絞り孔(22、23)を有していて、絞り孔それぞれの結像が、受光装置(6)上で互いに離れた位置になるように該絞り孔が配置されており、それぞれの結像に対して受光装置(6)の感光領域が別々に割当てられていることを特徴とする請求項1〜8のうちの1項に記載の顕微鏡。
- 第1絞りプレート(20’)と第2絞りプレート(21’)には、長軸の延長線が光学結像装置(3)の光軸と1点で交わる、それぞれ複数のストライブ状個別絞り孔(22’、23’)が存在すること、ストライブ状個別絞り孔(22’、23’)それぞれの結像が受光装置(6)上で互いに離れた位置になるように当絞り孔が配置されており、それぞれの結像に対して受光装置(6)の感光領域が別々に割当てられていることを特徴とする請求項1〜8のうちの1項に記載の顕微鏡。
- 光強度が、選択的に別々の感光領域において読み取られることを特徴とする請求項9または10に記載の顕微鏡。
- 観察対象物(4)を結像装置(3)の光軸と交叉する方向に移動させる装置が配備されていて、また絞りプレート(10、11、12、10’、11’、20、21、20’、21’、20”、21”)には、移動方向(B)に構造化パターンが繰り返し配置されており、観察対象物(4)の移動経過中に同一観察位置の光強度を構造化パターンを通して複数回測定できることを特徴とする請求項9〜11のうちの1項に記載の顕微鏡。
- 構造化パターンが観察対象物(4)の移動方向に繰り返しn回配置されていて、また受光装置(6)が、同一観察位置におけるn回連続測定によって求めた強度結果を総計する、光強度連続測定用TDIカメラ(TDI=遅延積分)として構成されていることを特徴とする請求項12に記載の顕微鏡。
- 構造化パターンが、観察対象物の移動方向に相前後して並ぶn個の個別絞り孔によって形成されていることを特徴とする請求項12または13に記載の顕微鏡。
- nが偶数であって、移動方向に相前後して並ぶそれぞれn/2個ずつの個別絞り孔が互いに透光性に関して逆のパターンとして構成されていることを特徴とする請求項14に記載の顕微鏡。
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