JP2004521946A - 硫黄含有有機シロキサン化合物の調製方法 - Google Patents

硫黄含有有機シロキサン化合物の調製方法 Download PDF

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Abstract

式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−m[式中、Rは、独立に1乃至12の炭素原子の一価の炭化水素であり;Alkは、1乃至18の炭素原子の二価の炭化水素であり;mは、0乃至2の整数であり、nは1乃至8の数である]の有機ケイ素化合物の製造のための改善された方法が開示される。前記方法には、(A)硫黄、相間移動触媒、式MまたはMHS(式中、Hは水素であり、Mはアンモニウムまたはアルカリ金属であり、nは上記と同様である)を有するスルフィド化合物、及び水を反応させて、反応中間体生成物を形成する工程;(B)前記反応中間体生成物を、式(RO)3−mSi−Alk−X[式中、XはCl、Br、またはIであり、mは上記と同様である]のシラン化合物と反応させる工程;(C)前記混合生成物に水または希酸溶液を加えることにより、前記混合生成物から有機ケイ素化合物を分離させ、前記混合生成物を有機ケイ素化合物を含む有機相と水相とに相分離させる工程;を含む方法。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相間移動触媒技術による、硫黄含有有機ケイ素化合物の製造方法に関する。該方法には、該方法の水相成分と相間移動触媒とを反応させて、反応中間体生成物を生成させる工程が含まれ、前記反応中間体生成物をシラン化合物と反応させて混合生成物を生成させ、次いで前記混合生成物から有機ケイ素化合物を分離する。
【0002】
【従来の技術】
硫黄含有有機ケイ素化合物は、様々な商業的応用における反応性カップリング剤として有用である。特に、硫黄含有有機ケイ素化合物は、シリカを含有するラバー加硫物に基づくタイヤの製造における、必須の成分となっている。前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、シリカを含有するラバー加硫物の物理特性を改善し、その結果として、優れた耐摩耗性、ローリング抵抗、及び湿式スリップ性能(wet skidding performance)をもたらす。該硫黄含有有機ケイ素化合物は、シリカを含有するラバー加硫物に直接加えることができ、あるいはまた、ラバー加硫物組成物に加える前のシリカを予備処理するために使用することができる。
【0003】
硫黄含有有機ケイ素化合物の調製のための技術については、多くの方法が開示されている。例えば、FrenchらによるUS5399739には、アルカリ金属アルコレートと硫化水素を反応させて、アルカリ金属ヒドロスルフィドを生成させ、次いで前記アルカリ金属ヒドロスルフィドをアルカリ金属と反応させてアルカリ金属スルフィドを与えることによる、硫黄含有オルガノシランの製造方法が記載されている。生成するアルカリ金属スルフィドを、その後硫黄と反応させてアルカリ金属ポリスルフィドを得て、その後これを、最後に式X−R−Si(R(Xは塩素または臭素である)のシラン化合物と反応させて、硫黄含有有機シランを製造する。
【0004】
米国特許第5466848号、第5596116号、及び第5489701号には、シランポリスルフィドの調製方法が記載されている。前記第5466848号の特許方法は、まず、硫化水素とナトリウムエトキシレートとの反応により、硫化ナトリウムを製造することに基づく。前記硫化ナトリウムを、その後硫黄と反応させてテトラスルフィドを生成させ、次いで前記テトラスルフィドをクロロプロピルトリエトキシシランと反応させて3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドを生成させる。前記第5596116号の特許には、硫化水素を使用せず、アルコール中の金属アルコキシドを元素状硫黄と反応させること、または金属ナトリウムと共に元素状硫黄及びアルコールを、クロロプロピルトリエトキシシラン等のハロヒドロカルビルアルコキシシランと反応させることによる、ポリスルフィドの調製方法が教示されている。第5489701号の特許は、硫化水素気体を活性金属アルコキシド溶液と接触させ、次いで反応生成物をクロロプロピルトリエトキシシラン等のハロヒドロカルビルアルコキシシランと反応させることによる、シランポリスルフィドの調製方法をクレームしている。
【0005】
米国特許第5892085号には、高純度有機ケイ素ジスルファンの調製方法が記載されている。米国特許第5859275号には、ビス(シリルオルガニル)ポリスルファンの製造方法が記載されている。前記第5892085号及び第5859275号の両方の特許に、ハロアルコキシシランのポリスルフィドとの直接反応を含む無水技術が開示されている。
【0006】
米国特許第6066752号には、硫黄、アルカリ金属、及びハロゲンアルコキシシランを、溶媒無しまたは非プロトン性溶媒の存在下において反応させることによる、硫黄含有有機ケイ素化合物の製造方法が教示されている。
【0007】
もっとも最近では、米国特許第6140524には、式(RO)SiCSi(RO) の短鎖のポリスルフィドシラン混合物(式中、nが2.2乃至2.8の範囲に入るような分布を有する)の調製方法が開示されている。前記第6140524号の方法は、金属ポリスルフィド、典型的にはNaを、アルコール溶媒中の式(RO)SiCX(式中、Xはハロゲンである)を有するハロゲノプロピルトリアルコキシシランと反応させる。
【0008】
当業界においては、相間移動触媒技術の利用に基づく、硫黄含有オルガノシランの別の調製方法が教示されている。相間移動触媒技術は、前述の、従来技術による硫黄含有有機ケイ素化合物の製造方法に付随する、実際的な問題の多くを解消する。これらの問題の多くは、溶媒の使用に関連する。特に、エチルアルコールの使用は、その低い引火点のために問題となりうる。更に、前述の従来技術の方法の多くにおいて必要な、無水条件を得ること及び維持することが、工業スケールでは困難である。
【0009】
硫黄含有有機ケイ素化合物の製造のための、相間移動触媒技術は、例えば、米国特許第5405985号、第5663396号、第5468893号、及び第5583245号に教示されている。これらの特許が、硫黄含有有機ケイ素化合物の調製のための、相間移動触媒を使用する新たな方法を教示する一方で、工業スケールでの相間移動触媒技術の使用は、依然として数多くの実際的な問題を伴う。例えば、硫黄含有オルガノシランの調製においては、工業スケールで操業することのできる、有効であって且つ安全な反応を行うために、相間移動触媒の反応性を制御する必要性がある。さらにまた、最終生成物の安定性、外観、及び純度を改善する必要性がある。特に、従来技術の相間移動触媒方法は、未反応の硫黄種を多量に含む最終生成組成物をもたらす。これら未反応の硫黄種は、貯蔵された製品中において経時的に沈殿して、製品のスルフィド分布に変化を引き起こす可能性がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、相間移動触媒技術に基づく、硫黄含有有機ケイ素化合物の、改善された製造方法を提供することである。
【0011】
本発明の更なる目的は、最終生成組成物により高い安定性、純度、及び優れた外観をもたらす、相間移動触媒技術に基づく硫黄含有有機ケイ素化合物の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、相間移動触媒技術による硫黄含有有機ケイ素化合物の製造方法を提供する。前記方法には、相間移動触媒を該方法の水相成分と反応させて中間体反応生成物を生成させる工程が含まれ、その後前記中間体反応生成物をシラン化合物と反応させて混合生成物を生成させる。硫黄含有有機ケイ素化合物が、その後前記混合生成物から分離される。
【0013】
本発明の改良点は、反応のために水相をシラン化合物と混合する前に、相間移動触媒を水相に添加すること、及び付加的な分離工程によって特徴付けられる。本発明の改良点は、工業スケールで制御され且つ操作可能であり、より高い純度及び優れた外観の最終生成物を生み出す方法をもたらす。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、下式:
(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−m
[式中、Rは、独立に1乃至12の炭素原子の一価の炭化水素であり;
Alkは、1乃至18の炭素原子の二価の炭化水素であり;
mは、0乃至2の整数であり、nは1乃至8の数である]
の有機ケイ素化合物の製造方法であって、
(A)硫黄、相間移動触媒、式MまたはMHS(式中、Hは水素であり、Mはアンモニウムまたはアルカリ金属である)を有するスルフィド化合物、及び水を反応させて、反応中間体生成物を形成する工程;
(B)前記反応中間体生成物を、下式
(RO)3−mSi−Alk−X
[式中、XはCl、Br、またはIである]
のシラン化合物と反応させて混合生成物を形成する工程;
(C)前記混合生成物から有機ケイ素化合物を分離する工程;
を含む方法である。
【0015】
本発明に従って調製しうる硫黄含有有機ケイ素化合物の例は、ここに参照のために取り込むこととする、米国特許第5405985号、第5663396号、第5468893号、及び第5583245号に開示されている。本発明に従って調製される好ましい硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’−ビス(トリアルコキシシリルプロピル)ポリスルフィド類である。最も好ましい化合物は、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド及び3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである。
【0016】
本発明の方法の第一工程は、硫黄、相間移動触媒、式MまたはMHS(式中、Hは水素であり、Mはアンモニウムまたはアルカリ金属であり、nは上記と同じである)を有するスルフィド化合物、及び水を反応させて、反応中間体生成物を形成することを含む。本発明の反応において使用される硫黄は、元素状硫黄である。そのタイプ及び形態は重要ではなく、一般に知られ、且つ使用されているものを含みうる。好適な硫黄製品の例は、Aldrich社(Milwaukee WI)からの100メッシュで精製した硫黄粉末形態である。
【0017】
式MまたはMHSのスルフィド化合物はまた、本発明の第1工程において水相に添加される。Mはアルカリ金属またはアンモニウム基を表し、Hは水素を表す。代表的なアルカリ金属には、カリウム、ナトリウム、ルビジウム、またはセシウムが含まれる。好ましくはMはナトリウムである。一般的には、生じる生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−m中のnの平均値が2であることが望ましい場合には、MHS化合物が優先的に使用される。MHS化合物の好適な例には、以下に限定されるものではないが、NaHS、KHS、及びNHHSが含まれる。前記スルフィド化合物がMHS化合物である場合には、NaHSが好ましい。NaHS化合物の好適な例には、以下に限定されるものではないが、PPG社(Pittsburgh, PA)製のNaHSフレーク(71.5乃至74.5%のNaHSを含む)及びNaHS溶液(45乃至60%のNaHSを含む)が含まれる。M化合物は、生じる生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−m中のnの平均値が4であることが望ましい場合に優先的に使用される。Mの化合物の好適な例には、以下に限定されるものではないが、NaS、KS、CsS、(NHS、Na、Na、Na、Na、K、K、K、K、及び(NHが含まれる。好ましいスルフィド化合物は、NaSである。特に好ましいスルフィド化合物は、PPG社(Pittsburgh, PA)製のナトリウムスルフィドフレーク(60乃至63%のNaSを含む)である。
【0018】
本発明の方法において使用される硫黄及びスルフィド化合物の量は、様々であってよいが、好ましくは、S/MまたはS/MHSのモル比は0.3乃至5の範囲である。硫黄/スルフィド化合物のモル比を利用して、最終生成物の分散、すなわち次式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mにおけるnの平均値に影響を与えることができる。生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mにおいてnの平均値が4であるのが望ましい場合に、硫黄/スルフィド化合物の比の好ましい範囲は、2.7乃至3.2である。生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mにおいてnの平均値が2であるのが望ましい場合に、硫黄/スルフィド化合物の比の好ましい範囲は、0.3乃至0.6である。
【0019】
本発明において使用可能な相間移動触媒は、第4級オニウムカチオンである。本発明において相間移動触媒として使用可能な第4級オニウムカチオンの例は、US5405985に記載されており、これは参照のためにここに取り込むこととする。好ましくは、前記第4級オニウムカチオンは、テトラブチルアンモニウムブロミドまたはテトラブチルアンモニウムクロリドである。特に好ましい第4級オニウム塩は、Aldrich Chemical社(Milwaukee, WI)製のテトラブチルアンモニウムブロミド(99%)である。
【0020】
前記方法において使用される相間移動触媒の量は様々であってよい。好ましくは、相間移動触媒の量は、使用されるシラン化合物の量に基づいて0.1乃至10重量%であり、最も好ましくは使用されるシラン化合物の量に基づいて0.5乃至2重量%である。
【0021】
相間移動触媒、硫黄、及びスルフィド化合物は、水中で混合され、反応して反応中間体生成物を生成する。前記反応中間体生成物を生成させるために使用される水の量は様々であってよいが、好ましくは、該方法において使用されるシラン化合物の量に基づく。水は、幾らかの水が既に別の出発物質中に少量存在することがありうるため、直接的または間接的に加えることができる。本発明の目的のためには、存在する水の総量を算出すること、すなわち直接的及び間接的に加えられた、全ての水の量を考慮することが好ましい。好ましくは、前記反応中間体生成物を生成させるために使用する水の全量は、使用するシラン化合物の1乃至100重量%であり、2.5乃至70重量%の範囲が更に好ましい。最も好ましくは、反応中間体生成物について使用される水は、使用するシラン化合物の量に基づいて、20乃至40重量%の範囲である。
【0022】
第1工程の反応には、硫黄、スルフィド化合物、相間移動触媒、及び水を、反応容器中において互いに混合することが含まれる。第1工程の反応は、様々な温度で実行可能であるが、一般的には40乃至100℃の範囲である。好ましくは、前記反応は、65乃至95℃の範囲の温度で実行される。一般的には、第1工程は様々な圧力にて実行可能であるが、好ましくは第1工程の反応は、常圧で行われる。第1工程の反応が起こるのに必要な時間は重要ではないが、一般的には5乃至30分間の範囲である。
【0023】
本発明の方法の第2工程には、前記反応中間体生成物と、下式
(RO)3−mSi−Alk−X
のシラン化合物と反応させることが含まれる。各Rは、独立に選択される、1乃至12の炭素原子を含む炭化水素基である。然るに、Rの例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、シクロヘキシル、またはフェニルである。好ましくは、Rは、メチルまたはエチル基である。式(RO)3−mSi−Alk−X中においては、mは整数であり、0乃至2の値を取りうる。好ましくは、mは0に等しい。Alkは、1乃至18の炭素原子を含む二価の炭化水素基である。Alkは、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、またはイソブチレンであってよい。好ましくは、Alkは2乃至4の炭素原子を含む二価の炭化水素基であるが、最も好ましくは、Alkはプロピレン基である。Xは、塩素、臭素、またはヨウ素から選択されるハロゲン原子である。好ましくは、Xは塩素である。本発明において使用してもよいシラン化合物の例には、クロロプロピルトリエトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、クロロエチルトリエトキシシラン、クロロブチルトリエトキシシラン、クロロイソブチルメチルジエトキシシラン、クロロイソブチルメチルジメトキシシラン、クロロプロピルジメチルエトキシシランが含まれる。好ましくは、本発明のシラン化合物は、クロロプロピルトリエトキシシラン(CPTES)である。
【0024】
シラン化合物(RO)3−mSi−Alk−Xは、上記反応中間体生成物と直接反応させることができる。あるいは、前記シラン化合物は、有機溶媒中に分散させることができる。有機溶媒の代表的な例には、トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘプタン、オクタン、デカン、クロロベンゼンなどが含まれる。有機溶媒を使用する場合には、好ましい有機溶媒はトルエンである。
【0025】
本発明の方法を実施する場合には、好ましくは、シラン化合物と上記反応中間体生成物とを直接反応させる。
【0026】
本発明の方法において使用されるシラン化合物(RO)3−mSi−Alk−Xの量は、様々であってよい。好適なモル範囲の例には、使用されるスルフィド化合物の量に基づいて1/10乃至10/1が含まれる。前記生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mにおいて、nの平均値が4であることが望ましい場合には、シラン化合物(RO)3−mSi−Alk−Xは、一般的にスルフィド化合物Mに対して2.0乃至2.10のモル過剰で使用され、2.01乃至2.06の範囲が最も好ましい。生成物の式(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mにおいてnの平均値が2であることが望ましい場合、シラン化合物(RO)3−mSi−Alk−Xは、好ましくはスルフィド化合物MHSに対して1.8乃至2.1のモル過剰で使用され、1.9乃至2.0の範囲が最も好ましい。
【0027】
本発明の第2工程を実行する場合には、好ましくは、シラン化合物は、一定の反応温度を維持するような速度で反応中間体生成物に加えられる。本発明の第2工程の反応は、様々な温度で実行することができるが、一般的には40乃至100℃の範囲で行われる。好ましくは、前記反応は65乃至95℃の範囲の温度で行われる。一般的には、第2工程は、様々な圧力にて実行可能であるが、好ましくは第2工程の反応は常圧で行われる。第2工程の反応が起こるのに必要な時間は重要ではないが、一般的には5分間乃至6時間の範囲である。
【0028】
本発明の方法は、平均2乃至6の硫黄原子を含むジアルキルポリスルフィド類である有機ケイ素化合物を、ポリスルフィドを含む水相及びシラン化合物の相間移動触媒反応を経て製造する。本発明の典型的反応は、下記の等式:
【化1】
Figure 2004521946
によって例示される。
典型的なランにおいては、化学量論的な量の硫黄及びNaSを水に加え、65℃に加熱して、固体全てが分散されるまで混合する。相間移動触媒の水溶液を加える。その後、オルガノシラン化合物を、発熱反応を制御するような速度で前記水溶液に加え、温度を40乃至110℃の範囲に維持する。好ましくは、前記反応温度は、60乃至95℃に維持される。該反応の進行は、前記オルガノシラン出発物質の消費によって監視することができる。塩の沈殿、例えば出発反応物としてNaSが使用されるならば、塩化ナトリウムの沈殿もまた、該反応の進行を示す。触媒の量及び反応温度は、完了までに必要な反応時間に影響する。
【0029】
反応の終点で、有機相、水相、及びおそらくは、反応中に生成した塩を含みうる沈殿した固体物質を含有する、混合生成物が生成する。前記有機相は、オルガノシラン化合物を含む。本発明は、前記混合生成物からの、オルガノシラン化合物の分離を促進するための処理工程を提供する。さらにまた、本発明は、優れた純度を有するオルガノシラン化合物を提供するための更なる処理工程を提供する。
【0030】
本発明の工程(C)は、前記混合生成物から有機ケイ素化合物(RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−mを分離することを含む。この分離は、有機相と水相との相分離であってよく、上記工程(A)及び(B)の反応から直接もたらされる。あるいはまた、反応の間に沈殿した塩が生成するならば、相分離の前にまず前記塩を濾過処理またはデカント法によって分離することができる。好ましくは、水または希酸溶液が、分離の前に混合生成物に添加される。水または希酸溶液の添加は、沈殿した塩の一部または全部を溶解することによって、相分離を促進しうる。この工程の間に加える水または希酸溶液の量は、使用するシラン化合物の量に基づいて10乃至50重量%の範囲であってよく、好ましくは、加える水または希酸溶液の量は、使用するシラン化合物の量に基づいて20乃至40重量%の範囲であり、最も好ましくはこの値は25乃至35である。希酸溶液を使用する場合には、これは一般的な酸のいずれであってもよく、例えば0.0000001乃至5、好ましくは0.01乃至1の通常の(N)濃度を有する、HCl、HNO、HSO等であってよい。前記希酸溶液はまた、クロロシランの水への添加によっても調製することができる。前記希酸溶液の製造のために使用可能なクロロシランの例には、トリクロロシラン、トリクロロメチルシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシランが含まれる。希酸溶液の調製にクロロシランが使用される場合には、該希酸溶液の調製のために、好ましくは5乃至10重量%のクロロシランを使用することができ、1乃至5重量%が最も好ましい。前記希酸溶液の調製のためにクロロシランを使用する場合には、該クロロシランは好ましくはトリメチルクロロシランである。
【0031】
前記混合生成物への水または希酸溶液の添加に次いで、有機相と水相との相分離によって、有機ケイ素化合物を前記混合生成物から単離する。前記有機ケイ素化合物を含む有機相には、更に乾燥工程を施すことができる。乾燥工程の1つの例は、真空下で有機相を処理して、存在する全ての揮発性有機物質を存在しうる全ての残留水と共に除去することであってもよい。この乾燥工程は、例えば、前記有機相を、5乃至35mmHg(0.67乃至4.65kPa)の減圧下で20乃至160℃の温度に加熱する工程を含みうる。好ましくは、前記条件は、5乃至25mmHg(0.67乃至3.33kPa)の減圧下で90乃至120℃の温度である。あるいはまた、有機相の乾燥工程は、薄膜ストリッパーの使用により、有機相中の揮発性有機物質及び残留水含量を除去することを含みうる。有機相の乾燥工程のための更に別の技術は、有機ケイ素化合物を含有する前記有機相を乾燥剤と接触させることであってよい。前記乾燥剤は、有機相中における微量の水を除去するための、当業界において既知の如何なる固体物質であってもよい。これらには、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の既知のイオン性吸湿性物質、またはゼオライト、シリカ、アルミナシリケート等のシリケートベースの物質が含まれる。好ましい乾燥物質は、硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムであり、硫酸ナトリウムが最も好ましい。
【0032】
乾燥された有機相には、本発明による付加的な工程を施すことができ、これは有機ケイ素化合物の最終純度及び外観の改善をもたらす。有機ケイ素化合物を含む前記有機相は、15℃未満の温度に冷却することが可能である。この冷却工程は、未反応の硫黄及び硫黄化合物の沈殿を引き起こす。好ましくは、有機ケイ素化合物を含む有機相を、−20乃至30℃の範囲に、最も好ましくは−20乃至−10℃の範囲の温度に冷却する。沈殿した未反応の硫黄及び硫黄化合物は、その後、例えば濾過により有機ケイ素化合物を含む有機相から分離させることができる。本発明者等は、未反応の硫黄及び硫黄化合物を除去することにより、硫黄及び未反応の硫黄化合物の経時的な更なる沈殿が、最小限に抑えられるか排除されることを見出した。結果として、前記有機ケイ素化合物の長期貯蔵安定性は、経時的に変化しない組成物を製造することによって増大されるか、あるいは固体沈殿物を含む生成組成物をもたらす。
【0033】
以下の実施例を、本発明を詳説するために提供する。これらの実施例は、ここに記載したクレームの範囲の限定を企図するものではない。
【0034】
【実施例】
(実施例1)
下記の一般操作を利用して、表1に示したように1乃至6回の操作を行った。コンデンサー、窒素スウィープ、及びマグネチックスターラーを取り付けた100mlの三口丸底フラスコに、異なる量のNaS、硫黄(表Iに表示)、及び6.25gの水を仕込んだ。前記内容物を窒素下で撹拌しつつ70℃に加熱した。NaS及び硫黄が溶解した後に、様々な量の触媒(表Iに表示)、Aldrich社(Milwaukee, WI)製のテトラブチルアンモニウムブロミドを加え、10分間に亘って混合した。その後、25gのシクロプロピルトリエトキシシラン(CPTES)及び1.25gのトルエン(ガスクロマトグラフィー分析のための標準試料として使用)を含む溶液を、反応温度が70乃至80℃の範囲に維持されるような速度で滴下した。該反応をガスクロマトグラフィー法で監視し、全CPTESが消費されるまで、またはその濃度に更なる変化が見られなくなるまで、進行させた。該反応の完了後、反応混合物を25℃に冷却し、その後14.2gの水を反応混合物に加えて沈殿した塩化ナトリウムを溶解させた。前記反応混合物は、その後相分離された。生じた有機相を、その後硫酸ナトリウムで処理して、濾過した。生成した濾液はその後冷却して−13℃にて貯蔵し、引き続いて再度濾過した。
【0035】
様々な硫黄含有有機ケイ素化合物の分布を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析した。HPLC分析のための典型的な操業条件(ラン条件)は、下記の通りであった:8乃至9滴の反応試料を8.5gのクロロヘキサン中に希釈し、その後これを0.2μmのPTFE膜(例えばWhatman(登録商標)のPURADISC(登録商標)25TF)で濾過してバイアルに入れ、10μlの濾液の試料をオートサンプラーからHPLCシステム(例えばHewlett−Packard 1050)に注入した。前記試料を、96%アセトニトリル及び4%テトラヒドロフラン(体積/体積)を移動相として使用して、Lichrosorp RP18カラム(例えばAlltech Assoc., Inc; 250mm×4.6mm,10μm)で分画した。前記分画を、UV吸収検出器で254nmを適当な励起波長として使用して調査した。各スルフィド種全ての様々なUV感受性を、鎖中の全ての硫黄原子及び元素状硫黄ハイパークロミルを反映する、以下に列挙した、特定の実験的に評価された応答因子(RF)によって、それぞれのピーク領域の除算によって平均した。
HPLC応答因子
【表1】
Figure 2004521946
H. −D. Luginsland, ”Reactivity of the Sulfur Functions of the Disulfane TESPD and the Tetrasulfane Silane TESPT”; Rubber Division, American Chemical Society; Chicago, IL, April 13−16, 1999に報告されるとおり。
【0036】
前記生成物は、一般式(EtO)Si−CHCHCH−Sn−CHCHCH−Si(OEt)に合致した。該組成中の、それぞれ個々の有機ケイ素硫黄種のパーセンテージは、上記式中にSnの値として表されるものであり、表IIに示される。
【0037】
1乃至6回の操作により得られる結果により、CPTESと硫化ナトリウムとを、ナトリウム及びスルフィドに基づいて様々な化学量論比で使用する効果、触媒濃度、反応温度、及びS/S−2のモル比の効果を示す。
【0038】
表I
【表2】
Figure 2004521946
a)CPTESの量に基づく:b)CPTES添加の開始から冷却サイクルまでのおおよそのラン時間;c)56.20wt%のNaS及び5.20wt%のNaSHを含むNaSフレーク;d)59.75wt%のNaS及び0.26wt%のNaSHを含むNaSフレーク;e)ガスクロマトグラフィーにおいてエタノールのピーク値が高いために反応が未完了のまま停止;f)塩水で洗浄;g)1.0規定HCl溶液で洗浄。
【0039】
(表II:HPLCによるスルフィド分布及び硫黄等級)
【表3】
Figure 2004521946
【0040】
(表III:ラン第1−7回についての沈殿及び色の観察)
Figure 2004521946
【0041】
(実施例2)
ラン第7−15回を実行するために、表IIIに示したように以下の一般操作を使用した。コンデンサー、内部温度計、バッフル、窒素スウィープ、及びスターラーを取り付けた、1リットルまたは1.5リットルの三口反応器に、異なる量のNaS、硫黄(表IIIに表示)、及び112.5gの水を仕込んだ。内容物を、窒素下にて300rpmの一定の撹拌速度で混合し、70℃に加熱した。NaS及び硫黄が溶解した後に、様々な量の触媒、Aldrich(Milwaukee, WI)製のテトラブチルアンモニウムブロミドを加え、10分間に亘って混合した。その後、CPTES(量は表IIIに表示の通り)を、反応温度が維持されるような速度で滴下した。該反応をガスクロマトグラフィー法で監視し、全CPTESが消費されるまで、またはその濃度に更なる変化が見られなくなるまで、進行させた。該反応の完了後、反応混合物を25℃に冷却し、その後137.5gの水を反応混合物に加えて沈殿した塩化ナトリウムを溶解させた。前記反応混合物は、その後相分離した。生じた有機相を濾過し、その後硫酸ナトリウムで処理して、再度濾過した。生成した濾液はその後冷却して−13℃にて貯蔵し、引き続いて再度濾過した。
【0042】
これらのランによる最終有機生成物を、HPLCにより、様々なポリスルフィド有機ケイ素化合物について分析した。前記生成物は、一般式(EtO)Si−CHCHCH−Sn−CHCHCH−Si(OEt)に合致した。該組成中の、それぞれ個々の有機ケイ素硫黄種のパーセンテージは、上記式中にSnの値として表されるものであり、表IVに示される。
【0043】
(表IV:ラン第7−15回についての条件)
【表4】
Figure 2004521946
a)CPTES添加の開始から冷却サイクルまでのおおよそのラン時間。
【0044】
(表V:HPLCによるスルフィド分布及び硫黄等級)
【表5】
Figure 2004521946
【0045】
(表VI:ラン第7−15回についての沈殿及び色の観察)
Figure 2004521946

Claims (15)

  1. 下式:
    (RO)3−mSi−Alk−S−Alk−SiR(OR)3−m
    [式中、Rは、独立に1乃至12の炭素原子の一価の炭化水素であり;
    Alkは、1乃至18の炭素原子の二価の炭化水素であり;
    mは、0乃至2の整数であり、nは1乃至8の数である]
    の有機ケイ素化合物の製造方法であって、
    (A)硫黄、相間移動触媒、式MまたはMHS(式中、Hは水素であり、Mはアンモニウムまたはアルカリ金属である)を有するスルフィド化合物、及び水を反応させて、反応中間体生成物を形成する工程;
    (B)前記反応中間体生成物を、下式
    (RO)3−mSi−Alk−X
    [式中、XはCl、Br、またはIである]
    のシラン化合物と反応させて混合生成物を形成する工程;
    (C)前記混合生成物から有機ケイ素化合物を分離する工程;
    を含む方法。
  2. (D)水または希酸溶液を、前記混合生成物に加える工程、及び
    (E)前記混合生成物を、有機ケイ素化合物を含む有機相と水相とに相分離させる工程、
    により、前記混合生成物から有機ケイ素化合物を分離する、請求項1の方法。
  3. 水または希酸溶液の、シラン化合物に対する重量割合が、10乃至50重量%である、請求項2の方法。
  4. 水または希酸溶液の、シラン化合物に対する重量割合が、20乃至40重量%である、請求項2の方法。
  5. 前記有機ケイ素化合物を含む有機相を乾燥させる、請求項2の方法。
  6. 前記有機ケイ素化合物を含む有機相が、前記有機相を減圧下で加熱することにより乾燥される、請求項5の方法。
  7. 前記有機ケイ素化合物を含む有機相を、該有機相と固体乾燥剤とを接触させることにより乾燥させる、請求項5の方法。
  8. 前記固体乾燥剤が、硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムである、請求項7の方法。
  9. 前記乾燥剤が、硫酸ナトリウムである、請求項8の方法。
  10. (F)有機ケイ素化合物を含む有機相を、15℃未満に冷却して、未反応の硫黄化合物を沈殿させる工程、
    (G)有機ケイ素化合物を含む前記有機相を、沈殿した未反応の硫黄化合物から分離する工程、
    を更に含む、請求項2の方法。
  11. 有機ケイ素化合物を含む前記有機相を、−20℃乃至10℃の範囲の温度に冷却する、請求項10の方法。
  12. 有機ケイ素化合物を含む前記有機相を、−15乃至−10℃の範囲の温度に冷却する、請求項11の方法。
  13. 請求項1の方法により製造される生成物。
  14. 請求項2の方法により製造される生成物。
  15. 請求項10の方法により製造される生成物。
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