JP2004519730A - スカイダイビングシミュレーター及びそれを使用したスカイダイビング訓練方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションスカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法を提供することである。このシミュレーターは、飛行機胴体(10)と、飛行機胴体から飛び降りたスカイダイバーを支える回転吊り下げ部(30)と、スカイダイバーが飛行機胴体から飛び降りる開放されたシミュレーション空間に水平方向および上方向の空気の流れを送風する二つの送風機部(40、50)と、により構成される。風速感知器(46、56)は二つの送風機部からの空気の流れの速度を感知し、CCDカメラ(47、57)は訓練過程中のスカイダイバーの映像を生成し、中央制御手段(CCU、60)はシミュレーター及び過程を実時間で制御する。
Description
【0001】
技術分野
本発明は、概略的には、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法に関し、より詳細には、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況を模擬的に作ることにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができるだけでなく、本発明のスカイダイビングシミュレーター及びシミュレーションされたスカイダイビング訓練方法により、スカイダイビング訓練を行っている最中にスカイダイバーの位置や体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオ録画手段により録画し、スカイダイビングの訓練過程が終了した後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生することができ、そして、このようなシミュレーターの経済効率を向上させるためにシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を低減することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法に関するものである。
【0002】
背景技術
技術を有する者には周知の通り、スカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーが、地上の支持土台上に設置され、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況を模擬的に作るシミュレーターの中で、スカイダイビングの訓練を行うことを可能にすることにより、スカイダイバーが飛行機を実際に飛行させる必要なしに非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることを可能にする。スカイダイビングシミュレーターは、このようにして、スカイダイバーが悪天候のなかでもスカイダイビングの訓練ができるようにし、実際のスカイダイビングの過程において不意に起こる危険から熟練していないスカイダイバーを守ることにより、このような熟練していないスカイダイバーがこのような実際のスカイダイビングにおいて発生する危険によって重傷を負ったり死亡するといった被害を被ることを防止する。スカイダイビングシミュレーターのもう一つの利点は、シミュレーターがスカイダイバーが飛行機を実際に飛行させる必要なしにスカイダイビングの訓練をすることを可能にすることによって、飛行機の燃料を消費しないことにある。このようにして、スカイダイビングシミュレーターは飛行機の燃料を節減してスカイダイビングの訓練にかかる費用を減少させる。
【0003】
このようなスカイダイビングシミュレーターの例として、日本国特開平8−173583号が挙げられる。添付した図面の図1A及び図1Bに示すように、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーを支持するためのスカイダイバー支持部と、スカイダイバーを移動させるために支持部に備えられる作動部と、スカイダイバーの手足の動きを感知するために支持部に取り付けられる手足動作感知器と、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作したかを感知するために支持部に取り付けられるパラシュート感知器と、スカイダイバーによって操作されるパラシュート制御綱の移動距離を感知するために支持部に取り付けられる操縦感知器と、により構成される。シミュレーターは、更に、前記各感知器から出力される信号を受信し、スカイダイバーの体勢が水平状態であるときに手足動作感知器からの信号に応じて作動部を動作させる制御部を含み、これにより、パラシュート感知器からの信号に応じて支持部の位置を水平位置から垂直位置に変換させて、それによって水平状態にあったスカイダイバーの体勢を垂直状態へと変える。即ち、制御部は、パラシュート感知器からの信号に応じて、スカイダイバーの体勢を、パラシュートが開くまでの降下している状態の位置(水平体勢)から、パラシュートが開かれた状態の位置(垂直体勢)に変えるように作動部を動作させる。また、制御部は、スカイダイバーが垂直体勢をとっている際の操縦感知器からの信号にも応じて、作動部を動作させる。
【0004】
詳細に説明すると、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、地上の支持土台上に固定されて設置される搭乗台1と、搭乗台1に備えられ搭乗台1にいるスカイダイバー“P”を支持するスカイダイバー支持部5と、開放されたシミュレーション空間の下部分に設けられ、スカイダイバー“P”を空気によって無重量状態で支持するために開放されたシミュレーション空間内で上方向に空気を送風する機能をもつ上方向送風機部2と、により構成される。複数の水平方向送風機部3は、通常、開放されたシミュレーション空間を取り囲むように支持土台上に取り付けられ、開放されたシミュレーション空間内へ水平方向に空気を送風する機能をもつ。制御部4は、搭乗台1の枠組みに取り付けられ、開放されたシミュレーション空間内へ上方向及び水平方向に空気を送風させるよう送風機部2及び3を制御しながら動作させ、これにより、シミュレーション空間内にスカイダイバー支持部5により吊り下げられているスカイダイバー“P”を無重量状態で支持し、その間にスカイダイバー“P”の水平及び垂直体勢を繰り返し変えることによりスカイダイバー“P”がシミュレーターの中でスカイダイビングの訓練ができるようにする。
【0005】
上記シミュレーターでは、シミュレーション空間内で空気によって無重量状態で浮遊しているスカイダイバーの位置及び体勢を観測して、スカイダイバーの位置、体勢、及び意図に合うように環境及びその他の状況を模擬的に作るための、複数のセンサー及び信号を送信するためのワイヤーがスカイダイバーの身体及び手足に取り付けられる。しかし、複数のセンサー及び信号を送信するためのワイヤーは、スカイダイバーがシミュレーターの中で非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練を行うのを妨げ、スカイダイビングの訓練をするための準備にスカイダイバーが過剰な労力及び時間を費やすことを余儀なくされる。
【0006】
日本製のシミュレーターは、スカイダイバーの位置、体勢、及び意図を、入力された信号を利用して実時間で解析する手段、あるいは、指導者が実時間でスカイダイバーに指揮したり対話をすることを可能とする手段が全くない。従って、シミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練過程において、指導者は、シミュレーション空間内に浮遊しているスカイダイバーに指示を与えるのにメガホンを用いなければならず、この方法はシミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練における活動性及び現実性を低減させている。
【0007】
更に、上記シミュレーターの搭乗台は移動させることができず支持土台に固定されているので、シミュレーターは飛行機の水平飛行をシミュレーションすることができない。従って、本シミュレーターにおいては、スカイダイバーが水平飛行している実際の飛行機から飛び降りた直後に自分の身体を使って方向及び動きを制御する、自由降下の訓練を行うことができない。上記シミュレーターの更なる欠点は、飛び降りの訓練はスカイダイビングの訓練過程において非常に重要な過程の一つであるにもかかわらず、シミュレーターは飛行機から飛び降りる訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることができない、という点にある。特に、スカイダイビングにおける高い高度を飛行している実際の飛行機からの飛び降りは、通常、初心者や熟練していないスカイダイバーを恐怖心で襲い、そして、時には安全を脅かす原因ともなるため、このような初心者や熟練していないスカイダイバーにとっては、飛び降りる訓練を地上で何度も繰り返し行って、飛び降りの経験を相当に積むことが必要となってくる。従って、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、このような飛び降りの訓練を行うための環境及びその他の状況をシミュレーションすることができないという、致命的な欠点を抱えている。
【0008】
初心者の中には、実際の飛行機を使ったスカイダイビングの訓練過程を実施している最中に、恐怖心に襲われて高い高度を飛行している飛行機から飛び降りるのを拒否する者もいる。更に、スカイダイバーが飛行機から飛び降りる際に十分な距離をもって飛行機からジャンプするのに失敗した場合、スカイダイバーは不運にも飛行中の飛行機の胴体に頭部をぶつけて、自由降下の最中に意識を失うこともある。更に、スカイダイバーは、機体の中から強い気流の中に突然放り出されるような感じで飛行機から飛び降りるので、飛行機からの飛び降りを行うスカイダイバーの中には、自身のヘルメット及びパラシュート背負い具が強い気流の中で身体から離脱するような感じを受けて、混乱に陥る者もいる。このような状況において、自由降下中のスカイダイバーは、繰り返し行われたスカイダイビングの訓練過程において習熟した適切な位置あるいは体勢をとることに失敗する場合がある。
【0009】
よって、スカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーが飛び降りの訓練ができるものでなければならないのは明らかである。しかし、上述した日本製のスカイダイビングシミュレーターは、現実感を全く提供せず、また、高い高度を飛行している飛行機からの飛び降りの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることもできない。更に、シミュレーターは、スカイダイバーが単独でスカイダイビングの訓練を実施することができるようになっていない。
【0010】
上記日本製のスカイダイビングシミュレーターにおいては、固定された送風機部を使用してシミュレーション空間内の全ての方向に対して空気を送風する必要があるので、膨大な数の大型の送風機部を使用しなければならない。これは、スカイダイビングシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を増加させる。更に、上記シミュレーターの送風機部からの空気は、誘導手段により誘導されることなくシミュレーション空間内に送風されるので、シミュレーターは資源の大きな損失を与儀なくされ、その経済効率も低くなる。
【0011】
スカイダイバーがシミュレーターを使って非常に活動的かつ実際の状況に近い状態で訓練することを可能にする目的で、自由降下の高度をより高くする要求がある場合、搭乗台と送風機部とを含むシミュレーターはその規模が大きくされなければならず、シミュレーターの所有者にシミュレーターを設置及び維持するために余分な費用を支払うことを強要させる。これは、シミュレーターの経済効率を更に低くさせることにつながる。
【0012】
ほかの従来のスカイダイビングシミュレーターの例としては、スカイダイビング及びパラシュート降下の訓練のためのシミュレーターを公開している、日本国特開平8−182787号が挙げられる。添付した図面の図2A及び図2Bに示すように、上記シミュレーターは、シミュレーション室と、スカイダイバー吊り下げ部と、スカイダイバーを無重量状態で支持するためにシミュレーション室内に上方向に空気を送風する機能をもつ上方向送風機部と、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作したか否かを感知するためのパラシュート感知器と、前記スカイダイバーが制御綱を操作した後のスカイダイバーの制御綱の操作を感知するための操縦感知器と、制御綱が操作されてからシミュレーション室内に水平方向に空気を送風する機能をもつ複数の水平方向送風機部と、により構成される。シミュレーターは、更に、前記各感知器からの信号を受信して、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作すると、空気によって無重量状態で支持されているスカイダイバーがシミュレーション室中をゆっくりと降下してくるよう、上方向送風機部がシミュレーション室内に空気を送風するように上方向送風機部を制御する、制御部を含む。制御部は、更に、前記各感知器からの入力信号に応じて水平方向送風機部を制御する。シミュレーターは、更に、制御部から出力される制御信号に応じて動画像を投射することによってスカイダイバーが空気中を降下する感覚を体感できるようにするための画像投射部と、画像投射部によって投射された動画像を表示するための画像表示部と、を含む。
【0013】
言い換えれば、この日本製のシミュレーターは、固定構造物“S”内に設けられる閉鎖されたシミュレーション室“R”と、スカイダイバー“P”を空気によって無重量状態で支持するために、シミュレーション室“R”内に空気誘導トンネル6を通じて上方向の空気を送風する上方向送風機部7と、スカイダイバー“P”のシミュレーション室“R”内での位置を調整するために、シミュレーション室“R”内に水平方向の空気を送風する水平方向送風機部9と、を備える。即ち、このシミュレーターは、スカイダイバーが閉鎖されたシミュレーション室内でスカイダイビング及びパラシュート降下の訓練ができるようにしている。
【0014】
上記スカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、シミュレーション室からの風の流れの漏れを防止することによってエネルギーの損失を低減させる、という点において利点がある。しかし、このシミュレーターは、スカイダイバーがシミュレーション室内で動いたり自分が望む位置や体勢をとることが自由にできる十分な空間をスカイダイバーに提供することを要求された場合、固定構造物“S”の規模を必要以上に大型化しなければならないので、その経済効率があまりにも低い、という点において問題がある。スカイダイバーがシミュレーション室“R”内で浮遊している際に正しい位置あるいは正しい体勢をとるのに失敗すると、スカイダイバーはシミュレーション室“R”の側壁に衝突して負傷する可能性がある。このシミュレーターのその他の欠点は、シミュレーターを使ったスカイダイビング及びパラシュート降下の過程が、その現実性及び活動性に乏しいという点にある。
【0015】
前述した説明から明らかなように、日本国特開平8−182787のスカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、前述した日本国特開平8−173583にて公開されたシミュレーターと同様の構造を有するため、スカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、前述したような問題点を解決することができない。
【0016】
従来のスカイダイビングシミュレーターにおいて発生したこうのような問題点を解決するべく、本発明の発明者は、スカイダイバーが固定された装置の中でしかスカイダイビングの訓練をできない設計だった従来のスカイダイビングシミュレーターとは異なり、スカイダイバーが実際に空中を飛行している飛行機から飛び降りたかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションする、スカイダイビングシミュレーターを積極的に開発した。本発明者は、更に、模型の飛行機胴体に搭乗する第1段階と、実際の飛行の環境及びその他の状況をシミュレーションした模型の飛行機胴体から飛び降りて、方向及び動きを制御するためにスカイダイバーの身体を使って空気中を自由降下する第2段階と、パラシュートを開いて空気中を浮遊しながら下降する第3段階と、地上に着地する最終段階と、により構成され、このようにして、スカイダイバーがシミュレーターを使って非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができる、シミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練方法を開発した。
【0017】
また、本発明者は、スカイダイバーが空中を飛行している実際の飛行機から実際のスカイダイビングをしたかのような現実感を体感することができるように、ハーネス及びHMD(head−mounted display:頭部搭載映像装置)のみを身につけてスカイダイビングの訓練過程を実行することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を創案した。本発明者により提案されたスカイダイビングシミュレーター及びスカイダイビング訓練方法は、このようにして、スカイダイバーがシミュレーターの中で訓練をしながら自由に動いて自分が望む位置及び体勢をとることができるようにし、そして、シミュレーターの送風機部により発生される風の流れの漏れを防止することにより、スカイダイビングシミュレーターに要求される経済効率を達成することができる。
【0018】
本発明によるシミュレーターは、複数の垂直方向及び水平方向のCCDカメラ(Charge Coupled Device Camera)を有し、スカイダイバーのスカイダイビング訓練過程における位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画し、スカイダイバーの位置、体勢、及び動きを実時間で制御し、そして、スカイダイビングの訓練過程終了後に、スカイダイバーの位置及び体勢を解析するために記録された情報を再生することにより、訓練の効果を高めることができた。
【0019】
本発明の発明者は、シミュレーターが非常に活動的かつ実際に近い状況でのスカイダイビング訓練に要求される環境及びその他の状況をシミュレーションしつつも、このようなシミュレーターの経済効率を高めるためにスカイダイビングシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を減少させるよう努めた。
【0020】
発明の開示
従って、本発明は、前述した従来の技術において発生する問題点を考慮して発明され、本発明の目的は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションし、これにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、スカイダイビング訓練の効果を高めることができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、スカイダイバーが実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが地上で安全に行われる訓練過程を繰り返すことによりスカイダイビングに熟練できるようにして、スカイダイバーが実際のスカイダイビングにおいて高い高度にある実際の飛行機から飛び降りる際に恐怖心に襲われるのを防止し、このような実際のスカイダイビングにおいて発生する予期せぬ危険からスカイダイバーを守る、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0022】
本発明の更なる目的は、スカイダイバーの位置及び体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによりビデオ録画手段に録画し、スカイダイビングの訓練過程終了後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0023】
本発明の更なる他の目的は、このようなシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を減少させ、シミュレーターからの空気の流れの漏れを防止することにより訓練過程におけるエネルギーの損失を最小限まで低減させ、その結果経済効率が向上される、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0024】
発明を実施するための最良の形態
以下、図面について参照していくが、同一参照符号は、全ての異なる図面を通して同一または同様の構成要素を示すのに使われる。
【0025】
シミュレーターの各構成要素の詳細な説明に先立って、先ず、図3Aから図9を参照しながら、本発明の好ましい実施例によるスカイダイビングシミュレーターの構造について、簡潔に説明する。図面に示されるように、本発明のスカイダイビングシミュレーターは、その中にスカイダイバーを搭乗させる模型の飛行機胴体10と、模型の飛行機胴体10を作動させる飛行機胴体駆動部20と、模型の飛行機胴体10の上壁に飛び降り口13の中心軸と同一線上に設けられ、飛行機胴体10の飛び降り口13から飛び降りたスカイダイバーを支持する回転吊り下げ部30と、飛行機胴体駆動部20により作動される飛行機胴体10の動きに連動して飛行機胴体10の前面に水平方向の空気を送風し、スカイダイバーが飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内に飛び降りると開放されたシミュレーション空間内に上方向の空気を送風する、複数の送風機部40及び50と、送風機部40及び50により生成された空気の流れの速度を感知する複数の風速感知器46及び56と、飛行機胴体10より飛び降りる段階から地上に着地する段階までのスカイダイビング訓練過程におけるスカイダイバーの映像を生成するCCDカメラ47及び57と、統制室“S”に設けられ、上述したシミュレーターの各構成要素の動作、及びスカイダイバーの訓練過程、の両方を実時間で制御する、中央制御手段(CCU)60と、により構成される。
【0026】
上述した本シミュレーターの構成について詳細に説明すると、図3A、図3B、図4A、図4B、及び図5に示すように、模型の飛行機胴体10は、飛行機胴体駆動部20の油圧装置12により開閉され、スカイダイバーが飛行機胴体10への出入りができるようにはしごが設けられる後方ドア11を有する。スカイダイバーが飛行機胴体10に搭乗すると、飛行機胴体10の後端部を閉じるために後方ドア11が油圧装置12によって上昇される。また、飛行機胴体10は、その第1側壁に飛び降り口13を有し、これにより、スカイダイバーは飛び降り口13を通って飛行機胴体10から飛び降りることができる。
【0027】
吊り下げ支持部14は、飛行機胴体10に装備される。この吊り下げ支持部14は、飛び降り口13の反対側である飛行機胴体10の第2側壁の上部が吊り下げ支持部14の始端となり、飛行機胴体10の上壁を横断して飛び降り口13の正面上方の所定の位置へ届くように、飛行機胴体10の外部表面に沿って横方向に延長される。このとき、吊り下げ支持部14は、飛び降り口13の中心軸と同一線上に位置するように直線状に延長され、常に飛行機胴体10の外部表面から一定の間隔、例えば1.5〜2.0cmの間隔、を空けて設けられ、複数のナット及びボルトを使用して飛行機胴体10に堅く固定されて装備される。吊り下げ支持部14の材質は、回転吊り下げ部30とスカイダイバー“P”を合わせた重量を十分に支えるものである。回転吊り下げ部30については、本文にて後に詳細に説明する。
【0028】
上昇アーム21は、その端部において、飛行機胴体10の第2側壁の所定の位置に設けられるアイドルベアリング22に軸支持される。アイドルベアリング22は、飛行機胴体10に対して空回転するように設計されているので、飛行機胴体10は、水平な状態を維持しながら、上昇アーム21の駆動によって上昇あるいは下降されることができる。上昇アーム21については、本文にて後に詳細に説明する。
【0029】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、飛行機胴体駆動部20は本シミュレーターの飛行機胴体10を作動させる。この飛行機胴体駆動部20は、飛行機胴体10の第2側壁に設けられるアイドルベアリング22と、その第1端部がベアリング22に連結され、その第2端部が上昇アーム21を作動させるために地上に設置される油圧駆動装置の回転軸と連結される、所定の長さの上昇アーム21と、により構成される。すなわち、上昇アーム21は、その第1端部がベアリング21に、第2端部が地上に設置される油圧駆動装置の回転軸に、それぞれ軸支持され、これにより、アーム21は油圧駆動装置によって上方向及び下方向に回転する。上昇アーム21の第1端部に連結される飛行機胴体10は、上昇アーム駆動装置の駆動による上昇アーム21の上方向あるいは下方向の回転運動に対応して、上昇あるいは下降される。本発明においては、飛行機胴体駆動部20として、油圧駆動装置の代わりに空気駆動装置を使用することも可能であり、これにより本発明の機能に影響を与えることはない。後部ドア駆動装置12及び上昇アーム駆動装置は、飛行機胴体駆動部20を構成する。
【0030】
図5、図6、図7A、図7B、及び図8に示すように、回転吊り下げ部30は、飛行機胴体10の飛び降り口13の正面上方の所定の位置へ延長される吊り下げ支持部14の外側の端部に連結される回転盤31を含んで構成される。回転吊り下げ部30には、回転盤31を時計方向あるいは反時計方向に回転させるための回転盤駆動モーター“M”が含まれる。この回転吊り下げ部30は、スカイダイバー“P”を吊り下げ、スカイダイビング訓練過程におけるスカイダイバーの位置を制御する。
【0031】
回転盤31は、飛行機胴体10の吊り下げ支持部14の外側の端部に、回転シャフト組立体35及びベアリング36を用いて回転可能に連結される。回転盤31を回転させるために使用される回転盤駆動モーター“M”は、吊り下げ支持部14の下部表面に設置される。回転盤駆動モーター“M”、回転シャフト組立体35、及びベアリング36は、回転盤駆動部を形成する。
【0032】
回転盤31の中には、スカイダイバー吊り下げロープ34a及び34bが備えられる複数の巻取ローラー33a及び33bが設置される。回転盤31は、更に、中央制御手段60の制御により吊り下げロープ34a及び34bを巻き取ったりあるいは解いたりするために巻取ローラー33a及び33bを回転させるために使用される複数のローラー駆動モーター32a及び32bを有する。中央制御手段60は、複数の信号送信ワイヤーによりローラー駆動モーター32a及び32bと結ばれる。
【0033】
回転シャフト組立体35は、回転盤31の中心に連結され、その下半部に設けられる回転接触軸37と、その上半部に設けられる固定接触軸38と、により構成される。回転接触軸37は、回転盤31の上面に固着され回転盤31とともに回転される一方で、固定接触軸38は、吊り下げ支持部14の上面に、同じく吊り下げ支持部14に固定される連結金具“B”によって、吊り下げ支持部14に固定される。回転シャフト組立体35の内部には、円筒形絶縁体39が垂直方向に設置され、回転シャフト組立体35の内部を内軸と外軸とに分割させている。このようにして、回転シャフト組立体35は、中央制御手段60から駆動モーター32a及び32bへ信号を伝達するために使用される信号送信ワイヤーのねじれを防止しながら、回転盤31と共に回転される。
【0034】
このとき、ローラー駆動モーター32a及び32bから回転接触軸37へと延長される信号送信ワイヤーの第1区間は、回転シャフト組立体35の外軸及び内軸に回転シャフト組立体35の下端にてそれぞれ接続され、これにより、各モーターと回転接触軸との間の信号伝達がなされる。回転接触軸37と固定接触軸38との間の信号伝達は、二つの軸37及び38の接合点においてなされる。中央制御手段60から固定接触軸38へと延長される信号送信ワイヤーの第2区間は、回転シャフト組立体35の外軸及び内軸に回転シャフト組立体35の上端にてそれぞれ接続され、これにより、中央制御手段と固定接触軸との間の信号伝達がなされる。したがって、回転盤31のローラー駆動モーター32a及び32bは、中央制御手段60から出力される制御信号に応じて作動する。
【0035】
スカイダイバー吊り下げロープは、スカイダイバー“P”の肩を支えるための肩吊り下げロープ34aと、スカイダイバーの腰を支える腰吊り下げロープ34bと、を含む。それぞれのロープ34a、34bの端部にはフックが取り付けられ、スカイダイバー“P”が着用しているハーネス“H”のリングに連結される。このようにして、ロープ34a及び34bは、飛行機胴体10の飛び降り口13から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りるスカイダイバー“P”を支える。
【0036】
巻取ローラー33a及び33bのそれぞれは、連結モーター32a、32bによって相対する方向に回転され、これにより、吊り下げロープに支えられているスカイダイバー“P”の位置を制御あるいは調整するために、そのフックがスカイダイバー“P”のハーネス“H”のリングに連結される、ロープ34a及び34bを巻き取ったりあるいは解いたりする。
【0037】
スカイダイバーが自由落下状態のときの水平体勢をとることを要求されるとき、ロープ34a及び34bは同一の長さでローラー33a及び33bから解かれる。このとき、上方向送風機部50は開放されたシミュレーション空間内に上方向に空気を送風することにより、開放されたシミュレーション空間内の空気によりスカイダイバーを無重量状態で上方向に支持する。スカイダイバーの自由落下状態のときの水平体勢を、パラシュート降下状態のときの垂直体勢へと変えることを要求されるとき、肩吊り下げロープ34aは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bよりも所定の長さだけ短くなるように巻取ローラー33aの周りに適切に巻き取られる。このとき、水平方向送風機部40は、開放されたシミュレーション空間内に水平方向の空気を送風することにより、開放されたシミュレーション空間内でスカイダイバー“P”があたかも実際のパラシュートを使って空中を浮遊して降下するように、パラシュート降下に要求される垂直体勢をとることができるようにする。上方向送風機部50及び水平方向送風機部40については、本文にて後に詳細に説明する。
【0038】
以下に、自由落下している状態のスカイダイバーの位置を制御および調整する過程について説明する。
【0039】
前述したように、回転盤31の中心に結合されている回転シャフト組立体35は、その下半部に設けられ回転盤31の上壁に固定して設置されて回転盤31と共に回転される回転接触軸37と、その上半部に設けられ吊り下げ支持部14に連結金具“B”によって固定して設置される固定接触軸38と、回転シャフト組立体35の内部を内軸と外軸とに分割させるために回転シャフト組立体35の内部に垂直方向に設置される円筒形絶縁体39と、により構成される。
【0040】
シミュレーターの動作中においては、吊り下げ支持部14に軸支持される回転盤31は、回転盤駆動モーター“M”によって回転シャフト組立体35の周りを回転される。このとき、ローラー駆動モーター32a及び32bを回転接触軸37に接続させる信号送信ワイヤーは、導線が捻れないように回転盤31と同一方向に共に回転される。固定接触軸38は、その上端部がベアリング36内に挿入され、連結金具“B”によって吊り下げ支持部14に固定される。かくして、固定接触軸38はこの場合において回転されない。
【0041】
回転盤31が上述したように回転されると、回転盤31によって吊り下げられて自由落下状態の水平体勢をとっているスカイダイバー“P”は、自身の方向を調整する際に回転されるので、実際に高い高度に位置する飛行機から飛び降りた後の自由落下において空中を遊泳しているような感じを受ける。このような場合において、二つの送風機部40及び50は、それらが生成する空気の流れの方向を変えることによって、スカイダイバーが自身の位置及び体勢を変えたりあるいは調整したりできるように、中央制御手段60によって制御される。
【0042】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、二つの送風機部40及び50は、水平方向送風機部40と、上方向送風機部50と、を含む。水平方向送風機部40は、飛行機胴体10の前方に設置され、飛行機胴体10の前部に強い空気の流れが勢い良く吹き付けるように、飛行機胴体10の上昇される動作と連動して作動して、開放されたシミュレーション空間内に水平方向の空気を送風する。上方向送風機部50は、飛行機胴体10の下方に設置され、スカイダイバーが飛び降り口13から飛び降りる際に空気によって無重量状態で支えられる開放されたシミュレーション空間内に、上方向の空気を送風するように機能する。
【0043】
水平方向送風機部40は、飛行機胴体10の前方の位置の地上に、複数の固定支持支柱42により固定設置される水平方向送風機41によって構成され、強い水平方向の風を生成する。上方向送風機部50は、飛行機胴体10の下方の地上に、複数の固定支持支柱42により固定設置される上方向送風機51によって構成され、強い上方向の風を生成する。二つの送風機部40及び50のそれぞれには、更に、飛行機胴体10の動きと連動して動作する垂直方向の伸縮支柱44、54が備えられ、また、伸縮支柱44、54は、その第1端部が対応する送風機41、51の縁に結合され、その第2端部が対応する伸縮支柱44、54の上端に接続される、空気案内通路45、55を有する。このとき、空気案内通路45、55のそれぞれの第2端部には、空気案内枠43、53が設置され、これらが対応する伸縮支柱44、54の上端に結合されることによって、空気案内通路45、55の第2端部の地上からの高さを伸縮支柱44、54の動きと連動して制御する。
【0044】
詳しく説明すると、伸縮支柱44及び54は、送風機41及び51から送風される空気がその送風される方向を、飛行機胴体駆動部20によって上昇あるいは下降される飛行機胴体10の高さの変化に合わせて変えるように、空気案内枠43、53の地上からの高さを調整するために使用される。本発明においては、伸縮支柱44及び54は、油圧シリンダ方式で駆動させる構造、あるいは空気シリンダ方式で駆動させる構造、を有するように設計されることができ、実際のスカイダイビングにおいて想定される環境及びその他の状況を効果的にシミュレーションする。勿論、伸縮支柱は、油圧シリンダ方式で駆動させる構造、及び空気シリンダ方式で駆動させる構造の代わりに、ギヤ駆動方式で駆動させる構造を有するように設計されることもでき、この場合、本発明が果たす機能に影響を与えることがないものと、了解される。
【0045】
更に、その第1端部が対応する送風機41、51の縁に結合され、その第2端部が対応する伸縮支柱44、54の上端に接続される、伸縮支柱44、54のそれぞれは、伸縮性及び可撓性のある材質を用いて蛇腹構造を有するようにするのが望ましい。そのような伸縮性及び可撓性のある蛇腹構造によって、空気案内通路45及び55は伸縮支柱44及び54の動きに対応して容易に伸びたり縮んだりする。
【0046】
空気案内枠43及び53は、空気の漏れを許容することなく、送風機部40及び50から開放されたシミュレーション空間へより効果的に空気を送風し、これにより、ネルギーの損失を最小限に低減させると同時にスカイダイビング訓練の効果を高めることもできる。
【0047】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、第1及び第2風速感知器46及び56は、それぞれ空気案内枠43及び53の所定の位置に設置され、送風機41及び51によって生成される空気の流れの速度を感知して中央制御手段60に信号を出力することにより、中央制御手段60が送風機部41及び51によって生成される空気の流れの速度を制御できるようにする。すなわち、二つの風速感知器46及び56は、シミュレーションされた飛び降り時の高度、シミュレーションされた自由落下の高度、及びシミュレーションされたパラシュート降下の高度、を含むシミュレーションされた訓練環境に対応して、適切な風速で空気の流れを送風するよう送風機部40及び50の動作を制御するためのものである。二つの感知器46及び56は、感知器部を構成する。
【0048】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、CCDカメラ47及び57は、それぞれ空気案内枠43及び53の所定の位置に設置され、機体を動作させる段階、機体から飛び降りる段階、及び地上に着地する段階、を含むスカイダイビングの訓練の過程におけるスカイダイバーの映像を生成して、中央制御手段60に信号を出力することにより、ビデオレコーダーによって映像をビデオ録画手段に録画させることができる。録画された映像は、スカイダイビングの訓練過程が終了後、スカイダイバーの位置及び体勢を分析するために再生される。
【0049】
このようなカメラ47及び57により、訓練過程の最中にスカイダイバーの位置及び体勢を確認したり、ビデオレコーダーによってスカイダイバーの位置及び体勢をビデオ録画手段に録画させたり、訓練過程の最中にスカイダイバーの位置及び体勢を分析するために録画された映像を再生したりすることができる。したがって、本発明のシミュレーターは、スカイダイバーの手足に装着される手足感知器などの感知器を必要とせず、従来のスカイダイビングシミュレーターとは異なり、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることを可能とする。
【0050】
図3A及び図3Bに示すように、中央制御手段60は統制室“S”の内部に設けられ、シミュレーター及びシミュレーションされたスカイダイビングの訓練過程を実時間で制御する。この中央制御手段60は、シミュレーターの構成要素の動作を制御する制御部と、飛び降り高度、自由落下高度、及びパラシュート降下高度に応じて決定される、風速情報、風向情報、自由落下速度情報、及びパラシュート降下速度情報等の様々なデータが保存されているデータベースと、により構成される。中央制御手段60は、更に、踏み切り段階、飛び降り段階、自由落下段階、及びパラシュート降下段階、における様々な環境的な条件に相当する映像信号を、スカイダイバーが頭にかぶっている頭部搭載映像装置に送信する映像信号送信部を含む。頭部搭載映像装置は、シミュレーターの映像表示部を形成する。中央制御手段60には、ビデオレコーダー及びビデオプレーヤーが含まれる。ビデオレコーダーは、カメラから出力される映像信号を受信して、飛び降り段階から着地段階までのスカイダイビングの訓練過程を実施するスカイダイバーの映像をビデオ録画手段に録画する。ビデオプレーヤーは、訓練過程終了後に録画されたスカイダイバーの映像を再生するのに使われる。中央制御手段60は、更に、スカイダイバーが統制室にいる指導者と実時間で対話することのできる通信網を有する。二つのカメラ47及び57とビデオレコーダーは、シミュレーターのビデオ録画部を形成する。
【0051】
以下に、上述したシミュレーターを用いて実施されるスカイダイビングの訓練過程について説明する。
【0052】
図10は、本発明のシミュレーターの構成を示すブロック図である。図11A及び図11Bは、本発明によるスカイダイビングの訓練方法のフローチャートである。
【0053】
概要を説明すると、本発明のシミュレーターを用いたスカイダイビングの訓練方法は、以下の段階によって構成される。すなわち、このシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法は、中央制御手段60から出力される制御信号に応じて飛行機胴体駆動部20を動作させる飛行機胴体駆動段階から開始され、これによって、スカイダイバー“P”が搭乗している飛行機胴体10を、上昇アーム21によって、上昇アーム21の端部によって描かれる上方向の円弧に沿って上昇させる。
【0054】
次に、飛び降り段階が実施される。飛び降り段階においては、送風機及び飛行機胴体10の動きに対応して作動される伸縮支柱によって高さが調節される高さ調節可能な空気案内枠、をそれぞれ備える二つの送風機部40及び50のそれぞれが、飛行機胴体10の周りの開放されたシミュレーション空間内に水平方向及び上方向に空気を送風して、スカイダイバー“P”は飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間へと飛び降りる。
【0055】
飛び降り段階の次に続くのは、スカイダイバーが飛行機胴体10から飛び降りた後に、回転吊り下げ部30が吊り下げロープを使用してスカイダイバー“P”を吊り下げる自由落下浮遊段階である。上方向送風機部50は、上方向送風機部50によって生成される空気の流れの速度及び方向が時間の経過にしたがって制御されるように、中央制御手段60によって制御される。更に、回転盤31は、スカイダイバーが開放されたシミュレーション空間の中を無重量状態で水平に浮遊できるようにしながら、スカイダイバーの位置を変えるように回転される。
【0056】
次に、中央制御手段60は、スカイダイバーがパラシュート制御ハンドルを操作したことを表す信号に応じて、回転吊り下げ部30の吊り下げロープの巻き取られていない部分の長さを制御することによって、スカイダイバーの自由落下状態の水平体勢をパラシュート降下状態の垂直体勢に変換させる、スカイダイバーの位置変換段階を実施する。
【0057】
本発明によるスカイダイビングの訓練過程は、スカイダイバー“P”が地上の近くまで浮遊して降下してきたことを表す中央制御手段60から出力される信号に応じて、飛行機胴体10を降下させる着地段階において完了する。この着地段階において、巻取ローラーに巻き取られている吊り下げロープは、スカイダイバーを安全に地上に着地させるためにゆっくりと解かれる。
【0058】
本発明のスカイダイビング訓練方法は、更に、CCDカメラ47及び57が、送風機部40及び50の空気案内枠43及び53にそれぞれ設置されて、訓練過程の最中におけるスカイダイバー“P”の飛び降り段階から着地段階までの映像を生成して、中央制御手段60に信号を出力することによって、映像がビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画されるようになり、そして、スカイダイビングの訓練過程が終了した後に、スカイダイバーの位置及び体勢を分析するために、録画された映像がビデオ再生部によって再生される点において、特徴を有する。
【0059】
本発明のシミュレーターを用いたスカイダイビング訓練方法を構成する上述した段階について、以下に詳細に説明する。
【0060】
頭部搭載映像装置及びハーネス“H”を着用したスカイダイバー“P”が、地上にある飛行機胴体10の後端部に接近すると、飛行機胴体10の後部ドア11が油圧シリンダ駆動装置12によって開けられ、これにより、スカイダイバーは後部ドア11のはしごに沿って上って飛行機胴体10に搭乗することができる。スカイダイバーが飛行機胴体10の中に入ると、油圧装置12は後部ドア11を閉じるように作動し、これによりスカイダイバーが開放された後部ドア11を通じて誤って転落することを防止する。
【0061】
そして次に、飛行機胴体駆動部20によって飛行機胴体10を上昇させるために、飛行機胴体駆動段階が実施される。すなわち、飛行機胴体駆動部20は中央制御手段60から出力される制御信号に応じて作動され、これにより、スカイダイバー“P”が搭乗している飛行機胴体10を、上昇アーム21によって、前記上昇アーム21の端部により描かれる上方向の円弧に沿って上昇させる。このとき、飛行機胴体駆動部20は、油圧駆動装置あるいは空圧駆動装置を用いることによって上昇アーム21を作動させる。飛行機胴体10が上昇アームによって上昇されて所定の高さに達すると、中央制御手段60は二つの送風機部40及び50が飛行機胴体10に向けて水平方向及び上方向に空気を送風するように作動させ、これにより、飛行機の実際の離陸において想定し得る環境及びその他の状況をシミュレーションする。
【0062】
このような場合、上昇アーム21はその端部を飛行機胴体10のアイドルベアリング22に軸支持されているので、飛行機胴体10は水平な位置状態を維持しながら上昇される。更に、飛行機胴体10の中では、飛行機胴体10が実際の離陸を行っているかのような離陸音が生成される。前述のようにして飛行機胴体10が上昇されると、空気案内枠43及び53は、中央制御手段60の制御下において飛行機胴体10の動きに合わせて作動される伸縮支柱44及び54によって上昇される。勿論、空気案内枠43及び53に設置されているカメラ47及び57と、風速感知器46及び56も、上昇される飛行機胴体10を追うように上昇される。更に、二つの風機部40及び50は、飛行機胴体10に向けて水平方向及び上方向に空気を送風する。
【0063】
このとき、水平方向送風機部40の送風機41は飛行機胴体10に向けて水平方向に空気を送風し、これにより水平方向の空気の流れが生成されて、飛行機胴体10の中にいるスカイダイバーが、飛行機胴体10が実際に空中を高速で前進飛行しているかのように飛行機胴体10の仮想的なスピードを体感することができる。
【0064】
スカイダイバーの頭部に着用されている頭部搭載映像装置は、飛行機胴体10が上昇されている最中に、飛行機の実際の離陸における環境をシミュレーションした動画像をそのスクリーンに表示することによって、シミュレーションの現実感を高めている。更に、上昇アーム21は、飛行機胴体10の上昇運動の最中に振動することによって空中へと離陸する飛行機の振動をシミュレーションする。
【0065】
飛行機胴体10が所定の高度に到達すると、スカイダイバーあるいは指導者はハーネスの複数のフックを、飛行機胴体10の飛び降り口13付近の位置に結び付けられて垂れ下がっている複数のロープの各端部に設けられる各リングに連結させ、スカイダイバーは飛び降り口13の底面に立つことになる。
【0066】
スカイダイバーが飛び降り口13の底面に立つと、スカイダイバーは水平方向の空気の流れが飛行機胴体10の外側の表面を強く流れているのを感じ、飛び降りの準備をする。
【0067】
そして次に、飛び降り段階が実施される。飛び降り段階において、中央制御手段60は、入力された飛び降り高度に合わせて決定された風速情報及び風向情報をデータベースから受けとって、二つの送風機部40及び50によって生成される空気の流れの速度及び風向を制御し、これにより、飛行機からの飛び降りの訓練を目的とする環境及び状況がシミュレーションされる。したがって、スカイダイバー“P”は、空中を飛行する実際の飛行機から飛び降りるかのように、活動的かつ実際の状況に近い状態で飛び降りの訓練を行う。
【0068】
スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間に飛び降りると、スカイダイバーは、うつ伏せの姿勢で横になって手足を外方向に広げる自由落下状態の水平体勢をとりながら、空気によって無重量状態で浮遊する。このとき、スカイダイバー“P”は、回転吊り下げ部30の巻取ローラー33a及び33により支持される吊り下げロープ34a及び34bによって、開放されたシミュレーション空間に吊り下げられる。
【0069】
上記吊り下げロープ34a及び34bは、それらがスカイダイバー“P”の飛び降り動作の邪魔をしないように、巻取ローラー33a及び33bによって円滑に支持される。更に、ロープ34a及び34bは、それらが飛び降りたスカイダイバーの自由落下の速度を低下させないように、飛行機胴体10から飛び降りたスカイダイバーの体重によって円滑に長さの調整が行われる。したがって、自由落下状態の体勢にあるスカイダイバーは、スピードの減速を全く感じない。スカイダイバーが自由落下状態の体勢をとる訓練をする場合、水平方向送風機部40の送風機41によって生成される空気の流れの速度は、時間の経過にともなって徐々に減速されていき、これにより、スカイダイバーの開放されたシミュレーション空間内での水平方向の動きは減少されていく。一方、上方向送風機部50の送風機51によって生成される空気の流れの速度は、垂直方向の空気抵抗の増加率がスカイダイバー“P”の落下速度の増加率と比例するように、時間の経過にともなって徐々に加速されていく。
【0070】
上述したように、中央制御手段60は、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から飛び降りた後の時間の経過、及び、CCDカメラ47及び57によって生成されるスカイダイバーの位置の映像、とに対応するように、送風機部40及び50によって生成される空気の流れの方向及び速度を適切に制御する。このとき、頭部搭載映像装置に表示される映像は、実際のスカイダイビングの自由落下段階の環境をシミュレーションするために、仮想映像生成装置の制御によって変化する。
【0071】
すなわち、中央制御手段60は、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りた後の時間の経過に応じて、及び、カメラによって生成されるスカイダイバーの位置及び体勢の映像に対応して、二つの送風機部40及び50によって生成される空気の流れの方向及び速度を制御し、そして、スカイダイバーの頭部搭載映像装置に表示される映像を変えることによって、スカイダイバーが、飛び降りた後の自由落下の訓練を目的とするシミュレーションされた環境及びその他の状況を与えられて、開放されたシミュレーション空間内に無重量状態で浮遊できるようにする。
【0072】
更に、スカイダイバー“P”を吊り下げる回転盤31は、中央制御手段60の制御のもとに、モーター“M”によって回転される。スカイダイバー“P”は、このようにして、自身の位置及び体勢を変えながら、かつ、二つの送風機部40及び50によって生成されて、その方向及び速度がシミュレーションされた様々な高度に対応するように中央制御手段60の制御のもとにおいて変化する、空気の流れによって支えられながら、シミュレーション空間の中を無重量状態で移動する。
【0073】
すなわち、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りると、シミュレーション空間の下方に設置された上方向送風機部50は上方向の空気の流れを送風し、これにより、スカイダイバーを無重量状態で支えてスカイダイバーが空中で水平体勢で浮遊することができるようにする。このとき、中央制御手段60は、スカイダイバーの位置に合わせて、水平方向及び上方向の空気の流れの速度、及び、二つの送風機部40及び50の空気案内枠43及び53の位置を変化させる。中央制御手段60は、更に、回転盤31が、吊り下げロープ34a及び34bが捻ったりきつくしたり、あるいは、シミュレーションされたスカイダイビングの過程の現実感を減少したりしないように、回転盤31の回転を制御する。更に、中央制御手段60は、スカイダイバーの位置に合わせて巻取ローラー33a及び33bを制御しながら駆動させ、このようにしながら吊り下げロープの巻き取られていない部分の長さを調節してスカイダイバーの位置を制御する。
【0074】
このとき、シミュレーションされたスカイダイバーの環境を表す映像信号がスカイダイバーの頭部搭載映像装置に送信されることにより、頭部搭載映像装置は環境の映像をそのスクリーンに表示することができ、シミュレーションされたスカイダイビングの現実感をより高めることができる。送風機部40及び50の空気案内枠43及び53の高さは、スカイダイバーが浮遊する高度の変化に対応するように伸縮支柱44及び54によって変えられ、これにより、最小量の空気を使った空気の流れによってスカイダイバーをシミュレーション空間内に無重量状態で支持することができ、スカイダイバーに実際のスカイダイビングにおいて空中を水平に移動しているかのような水平方向の空気の流れを感じさせることができる。
【0075】
浮遊しているスカイダイバー“P”が、飛び降りてから一定の時間が経過した後にパラシュート操作ハンドルを操作すると、パラシュート傘開信号が制御ハンドルから中央制御手段60へと送信される。中央制御手段60は、パラシュート傘開信号を受けとると、ロープ34a及び34bを巻取ローラー33a及び33bに巻き取るようにローラー駆動モーター32a及び32bを動作させることにより、スカイダイバーの体勢が自由落下状態の水平体勢からパラシュート降下状態の垂直体勢に変わるようにする。
【0076】
詳しく説明すると、スカイダイバー“P”の自由落下状態の水平体勢をパラシュート降下状態の垂直体勢に変換することを要求されるとき、二種類の吊り下げロープ34a及び34bは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bの巻き取られていない部分よりも所定の長さだけ短くなるように、巻取ローラー33a及び33bの回りに適切に巻き取られる。スカイダイバーの自由落下状態の水平浮遊体勢は、このようにして、要求されるパラシュート降下状態の垂直体勢に変換される。
【0077】
すなわち、スカイダイバーが自由落下状態において無重量状態で浮遊できた最初の時間から一定の時間が経過すると、スカイダイバーは地上から一定の高さに到達する。このような状態になると、スカイダイバーはパラシュート制御ハンドルを操作し、パラシュート傘開信号が制御ハンドルから中央制御手段60へと送信される。パラシュート傘開信号を受けとると、中央制御手段60は、水平体勢で浮遊しているスカイダイバーのハーネスに接続されている吊り下げロープ34a及び34bの長さを、巻取ローラー33a及び33bを作動させることによって調節し、これによって、スカイダイバーの自由落下状態における水平体勢を、パラシュート降下状態における垂直体勢に変換する。このとき、二種類の吊り下げロープ34a及び34bは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bの巻き取られていない部分よりも所定の長さだけ短くなるように、それぞれ独立して巻取ローラー33a及び33bの回りに巻き取られる。このようにして、水平浮遊体勢にあるスカイダイバーの上半身は肩吊り下げロープによって上方向に引っ張られ、一方でスカイダイバーの下半身は腰吊り下げロープによって下に下げられる。こうして、自由落下状態におけるスカイダイバーの水平浮遊体勢は、パラシュート降下状態において要求される垂直体勢に変換される。
【0078】
このような、本シミュレーターによる、自由落下状態におけるスカイダイバーの水平浮遊体勢をパラシュート降下状態における垂直体勢に変換させる技術は、従来のスカイダイビングシミュレーターによる空気の流れによって体勢を変換させる技術とは著しく異なるものである。本シミュレーターによる体勢変換技術は、スカイダイバーが体勢変換の訓練を非常に現実感のある状況で行えるように、環境及びその他の状況をシミュレーションする。つまり、この体勢変換技術によって提供されるシミュレーションされた環境及びその他の状況は、実際のスカイダイビングにおける環境及びその他の状況と、開かれたばかりの実際のパラシュートが、ハーネスが急に上に引っ張られてスカイダイバーの体勢が崩されてしまうほどの強い勢いの空気抵抗を受ける点において、類似している。このようにして、この技術は、スカイダイビングの訓練効果を著しく高め、スカイダイバーが空中でパラシュートを開く際に実際のパラシュートの紐を素早く引く動作を容易に習熟できるようにしている。
【0079】
空気案内枠43及び53の所定の位置に設置されるCCDカメラ47及び57においては、開放されたシミュレーション空間の底部に上方向を向いて設置される第2カメラ57は、飛行機胴体10から飛び降りてシミュレーション空間内を浮遊しているスカイダイバーの位置及び体勢の映像を生成する。シミュレーション空間の側面に水平方向を向いて設置される第1カメラ47は、スカイダイバーを垂直方向の位置が合うように移動しながら、スカイダイバーの位置及び体勢の映像を生成する。二つのカメラ47及び57は、飛行機胴体10から飛び降りる段階から地上に着地する段階までのスカイダイバーの映像を生成して、中央制御手段60に映像信号を出力することによって、指導者あるいは審査官が統制室“S”のスクリーンに表示される映像を見ることができるようにする。
【0080】
カメラ47及び57によって生成された画像は、スカイダイバーの位置及び体勢を測定して、スカイダイバーがスカイダイビングの最中において必要とする空間の垂直方向及び水平方向の断面積を決定するために、中央制御手段60によって解析される。さらに、画像は、ビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画されることにより、スカイダイバーは、シミュレーションされたスカイダイビングの訓練終了後に、自身の位置及び体勢を確認するために画像を再生することができる。これは、スカイダイビングの訓練の効果を著しく高めるものである。
【0081】
スカイダイバーの身体にセンサーが取り付けられる従来のシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法とは異なり、カメラを使用する本発明のシミュレーションされた訓練方法は、高い現実感を提供し、そして、スカイダイバーの位置及び体勢の変化の詳細を効果的に分析するので、非常に向上されたスカイダイビングの訓練における効果を提供することができる。更に、本訓練方法においては、スカイダイバーの位置あるいは体勢の細かい調整、及び、スカイダイバーの位置あるいは体勢の詳細な変更を行った結果に対する信頼度の高い分析、を行うことも可能である。
【0082】
図11A及び図11Bは、本発明によるシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法のフローチャートである。本発明のスカイダイビングの訓練方法について、フローチャートを参照しながら、以下により詳細に説明する。
【0083】
図に示すように、段階S1においては、統制室“S”内の席にいるシミュレーターのオペレーターは、データ入力部を使用して、シミュレーションされたスカイダイビングにおける、要求される飛び降り高度、及び、様々な、降下速度、降下高度、風向き、風速のデータを、中央制御手段60に入力及び保存する。
【0084】
その後、段階S2において、飛行機胴体10の後部ドアが、スカイダイバーが飛行機胴体10に搭乗できるように油圧装置12によって開けられ、そして、スカイダイバーが搭乗すると閉じられる。
【0085】
段階S3においては、飛行機胴体駆動部20によって飛行機胴体10が上昇され、それと同時に、水平方向送風機部40が飛行機胴体10の前部へ送風される水平方向の空気の流れを生成する。
【0086】
段階S4において、中央制御手段60は、飛行機胴体10が要求される地上からの高度に十分に到達した時に感知される水平方向の空気の流れの実際の速度と、中央制御手段60に保存されている飛び降り高度における要求された風速と、を比較して、送風機部40によって生成される実際の空気の流れの速度が対照となる飛び降り高度における要求された風速と等しくなるように、実際の水平方向の空気の流れの速度を制御する。
【0087】
段階S5において、スカイダイバー“P”は、実際の空気の流れの速度が指示された飛び降り高度における風速と等しくなってから、飛行機胴体10の飛び降り口13から飛び降りる。
【0088】
段階S6において、上方向送風機部50は、スカイダイバーが飛び降りると同時に、中央制御手段60の制御下において上方向の空気の流れの生成を始める。中央制御手段60は、水平方向の空気の流れの速度が徐々に減少する一方で、上方向の空気の流れの速度が徐々に増加するように、水平方向及び上方向の空気の流れの速度を制御することによって、スカイダイバーが空中で自由落下状態の水平体勢をとれるようにする。
【0089】
段階S7において、中央制御手段60は、時間の経過にともなう、スカイダイバーの自由落下速度、自由落下しているスカイダイバーの様々な高度、及びスカイダイバーの体勢、を確認する。段階S8において、中央制御手段60は、スカイダイバーの落下高度に対応するように送風機部40及び50の位置を決定し、伸縮支柱44及び54を作動させることによって送風機部40及び50の位置を調節し、このように送風機部40及び50の位置を調節することによって水平方向及び上方向の空気の流れの速度を制御する。
【0090】
段階S9において、中央制御手段60は、スカイダイバーが自由落下の後にパラシュートを開かなければならない所定の高度に到達して、垂直パラシュートを開くために制御ハンドルを操作すると、パラシュート制御ハンドルから信号を受け取って、垂直パラシュートが開かれたか否かを判断する。段階S9の結果がYESの場合、これは、信号がパラシュート制御ハンドルから中央制御手段60に入力され、垂直パラシュートが開かれたことを意味する。このとき、中央制御手段60は、吊り下げロープをそれぞれ別々に巻き取るために回転吊り下げ部30の巻取ローラーを駆動させることによって、スカイダイバーの体勢を水平体勢から垂直体勢に変換させる。一方、段階S9の結果がNOの場合、処理は段階S6に戻される。
【0091】
すなわち、段階S9の結果がYESの場合、スカイダイバーの体勢は、段階S10におけるそれぞれの吊り下げロープの互いに独立した調節によって、水平体勢から垂直体勢に変換される。次に、段階S11において、送風機部40及び50によって生成される空気の流れの速度は、パラシュートの傘開によってスカイダイバーの落下速度が急に減速されるように、中央制御手段60によって制御される。
【0092】
段階S12にて、時間の経過にともないスカイダイバーが地上に近接した所定の高度に接近すると、飛行機胴体駆動部20は中央制御手段60より出力される制御信号に応じて作動される。飛行機胴体10はこのようにして、スカイダイバーが地上に着地可能な空中の位置まで下降される。段階S13にて、吊り下げロープは回転吊り下げ部30の巻取ローラーから充分に解かれ、これにより、スカイダイバーは実際のスカイダイビングにおいて実際に地上に着地したかのように、地上に着地することができる。段階S14にて、スカイダイバーが吊り下げロープから開放されることによって、本発明のシミュレーションされたスカイダイビングの訓練過程が終了される。
【0093】
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明は、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビングの訓練方法を提供する。本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションし、これにより、スカイダイバーは非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、スカイダイビング訓練の効果を高めることができる。
【0094】
本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、更に、スカイダイバーが実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが地上で安全に行われる訓練過程を繰り返すことによりスカイダイビングに熟練できるようにして、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが実際のスカイダイビングにおいて高い高度にある実際の飛行機から飛び降りる際に恐怖心に襲われるのを防止し、このような実際のスカイダイビングにおいて発生する予期せぬ危険から初心者あるいは熟練していないスカイダイバーを守る。
【0095】
また、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーの位置や体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画し、スカイダイビングの訓練過程終了後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生する。
【0096】
さらに、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、このようなシミュレーターの設置及び維持コストを低減させ、シミュレーターの送風機部からの空気の流れの漏れを減少させることによりスカイダイビングの訓練過程におけるエネルギーの損失を最小限に低減させ、その結果、経済効率を向上させることができる。
【0097】
略述すると、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、また、スカイダイバーの位置や体勢を実時間で制御し、更に、スカイダイバーの位置及び体制を分析するためにスカイダイバーの位置及び体勢の映像を録画して、スカイダイビングの訓練過程終了後に録画された情報を再生し、そして、スカイダイビングシミュレータ及び訓練過程の経済効率を向上させるためにこのようなシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を低減させる。
【0098】
以上、本発明を明らかにするために好ましい具体例について示したが、当業者であれば、添付する特許請求範囲に記載されているような本発明の範囲及び思想から逸脱しないで、多様な変形例、付加例、及び代替例を提供し得るものと了解される。
【図面の簡単な説明】
本発明の前記及びその他の目的、特徴、及びその他の利点は、添付された図面と対応した下記の詳細な説明により、より明確に理解されるであろう。
図面において、
【図1】
図1A及び図1Bは、従来のスカイダイビングシミュレーターの動作を示す斜視図であり、 図1Aはスカイダイバーが水平体勢に支持されている際のシミュレーターを示し、 図1Bはスカイダイバーが垂直体勢に支持されている際のシミュレーターを示し、
【図2】
図2Aは、スカイダイバーを空気によって支持するための閉鎖されたシミュレーション室を有する、従来の他のスカイダイビングシミュレーターの斜視図であり、図2Bは、シミュレーション室内で空気によって支持されるスカイダイバーの位置を示す、図2Aのシミュレーターの閉鎖されたシミュレーション室の拡大斜視図であり、
【図3】
図3Aは、本発明の好ましい具体例におけるスカイダイビングシミュレーターの斜視図であり、図3Bは、図3Aのシミュレーターの平面図であり、
【図4】
図4Aは、本発明のシミュレーターが動作される際の初期段階における側面図であり、図4Bは、シミュレーターの模型の飛行機胴体が上昇される際の本発明のシミュレーターの側面図であり、
【図5】
図5は、本発明の、回転吊り下げ部を模型の飛行機胴体に結合させる構造を示す、一部切開平面図であり、
【図6】
図6は、図5のA−A線に沿った断面を横向きにした断面図であり、
【図7】
図7Aは、本発明の回転吊り下げ部を回転吊り下げ部支持部に結合させる構造を示す断面図であり、図7Bは、図7Aの回転吊り下げ部の要部の断面図であり、
【図8】
図8は、吊り下げ部によりスカイダイバーが吊り下げられる際の本発明の回転吊り下げ部の側断面図であり、
【図9】
図9は、本発明のシミュレーターの模型の飛行機胴体がスカイダイバーを地上に着地させるために下降された状態を示す側面図であり、
【図10】
図10は、本発明のシミュレーターの構成を示すブロック図であり、
【図11】
図11A、及び図11Bは、本発明によるシミュレーションされたスカイダイビング訓練過程のフローチャートである。
技術分野
本発明は、概略的には、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法に関し、より詳細には、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況を模擬的に作ることにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができるだけでなく、本発明のスカイダイビングシミュレーター及びシミュレーションされたスカイダイビング訓練方法により、スカイダイビング訓練を行っている最中にスカイダイバーの位置や体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオ録画手段により録画し、スカイダイビングの訓練過程が終了した後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生することができ、そして、このようなシミュレーターの経済効率を向上させるためにシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を低減することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法に関するものである。
【0002】
背景技術
技術を有する者には周知の通り、スカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーが、地上の支持土台上に設置され、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況を模擬的に作るシミュレーターの中で、スカイダイビングの訓練を行うことを可能にすることにより、スカイダイバーが飛行機を実際に飛行させる必要なしに非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることを可能にする。スカイダイビングシミュレーターは、このようにして、スカイダイバーが悪天候のなかでもスカイダイビングの訓練ができるようにし、実際のスカイダイビングの過程において不意に起こる危険から熟練していないスカイダイバーを守ることにより、このような熟練していないスカイダイバーがこのような実際のスカイダイビングにおいて発生する危険によって重傷を負ったり死亡するといった被害を被ることを防止する。スカイダイビングシミュレーターのもう一つの利点は、シミュレーターがスカイダイバーが飛行機を実際に飛行させる必要なしにスカイダイビングの訓練をすることを可能にすることによって、飛行機の燃料を消費しないことにある。このようにして、スカイダイビングシミュレーターは飛行機の燃料を節減してスカイダイビングの訓練にかかる費用を減少させる。
【0003】
このようなスカイダイビングシミュレーターの例として、日本国特開平8−173583号が挙げられる。添付した図面の図1A及び図1Bに示すように、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーを支持するためのスカイダイバー支持部と、スカイダイバーを移動させるために支持部に備えられる作動部と、スカイダイバーの手足の動きを感知するために支持部に取り付けられる手足動作感知器と、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作したかを感知するために支持部に取り付けられるパラシュート感知器と、スカイダイバーによって操作されるパラシュート制御綱の移動距離を感知するために支持部に取り付けられる操縦感知器と、により構成される。シミュレーターは、更に、前記各感知器から出力される信号を受信し、スカイダイバーの体勢が水平状態であるときに手足動作感知器からの信号に応じて作動部を動作させる制御部を含み、これにより、パラシュート感知器からの信号に応じて支持部の位置を水平位置から垂直位置に変換させて、それによって水平状態にあったスカイダイバーの体勢を垂直状態へと変える。即ち、制御部は、パラシュート感知器からの信号に応じて、スカイダイバーの体勢を、パラシュートが開くまでの降下している状態の位置(水平体勢)から、パラシュートが開かれた状態の位置(垂直体勢)に変えるように作動部を動作させる。また、制御部は、スカイダイバーが垂直体勢をとっている際の操縦感知器からの信号にも応じて、作動部を動作させる。
【0004】
詳細に説明すると、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、地上の支持土台上に固定されて設置される搭乗台1と、搭乗台1に備えられ搭乗台1にいるスカイダイバー“P”を支持するスカイダイバー支持部5と、開放されたシミュレーション空間の下部分に設けられ、スカイダイバー“P”を空気によって無重量状態で支持するために開放されたシミュレーション空間内で上方向に空気を送風する機能をもつ上方向送風機部2と、により構成される。複数の水平方向送風機部3は、通常、開放されたシミュレーション空間を取り囲むように支持土台上に取り付けられ、開放されたシミュレーション空間内へ水平方向に空気を送風する機能をもつ。制御部4は、搭乗台1の枠組みに取り付けられ、開放されたシミュレーション空間内へ上方向及び水平方向に空気を送風させるよう送風機部2及び3を制御しながら動作させ、これにより、シミュレーション空間内にスカイダイバー支持部5により吊り下げられているスカイダイバー“P”を無重量状態で支持し、その間にスカイダイバー“P”の水平及び垂直体勢を繰り返し変えることによりスカイダイバー“P”がシミュレーターの中でスカイダイビングの訓練ができるようにする。
【0005】
上記シミュレーターでは、シミュレーション空間内で空気によって無重量状態で浮遊しているスカイダイバーの位置及び体勢を観測して、スカイダイバーの位置、体勢、及び意図に合うように環境及びその他の状況を模擬的に作るための、複数のセンサー及び信号を送信するためのワイヤーがスカイダイバーの身体及び手足に取り付けられる。しかし、複数のセンサー及び信号を送信するためのワイヤーは、スカイダイバーがシミュレーターの中で非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練を行うのを妨げ、スカイダイビングの訓練をするための準備にスカイダイバーが過剰な労力及び時間を費やすことを余儀なくされる。
【0006】
日本製のシミュレーターは、スカイダイバーの位置、体勢、及び意図を、入力された信号を利用して実時間で解析する手段、あるいは、指導者が実時間でスカイダイバーに指揮したり対話をすることを可能とする手段が全くない。従って、シミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練過程において、指導者は、シミュレーション空間内に浮遊しているスカイダイバーに指示を与えるのにメガホンを用いなければならず、この方法はシミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練における活動性及び現実性を低減させている。
【0007】
更に、上記シミュレーターの搭乗台は移動させることができず支持土台に固定されているので、シミュレーターは飛行機の水平飛行をシミュレーションすることができない。従って、本シミュレーターにおいては、スカイダイバーが水平飛行している実際の飛行機から飛び降りた直後に自分の身体を使って方向及び動きを制御する、自由降下の訓練を行うことができない。上記シミュレーターの更なる欠点は、飛び降りの訓練はスカイダイビングの訓練過程において非常に重要な過程の一つであるにもかかわらず、シミュレーターは飛行機から飛び降りる訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることができない、という点にある。特に、スカイダイビングにおける高い高度を飛行している実際の飛行機からの飛び降りは、通常、初心者や熟練していないスカイダイバーを恐怖心で襲い、そして、時には安全を脅かす原因ともなるため、このような初心者や熟練していないスカイダイバーにとっては、飛び降りる訓練を地上で何度も繰り返し行って、飛び降りの経験を相当に積むことが必要となってくる。従って、日本製のスカイダイビングシミュレーターは、このような飛び降りの訓練を行うための環境及びその他の状況をシミュレーションすることができないという、致命的な欠点を抱えている。
【0008】
初心者の中には、実際の飛行機を使ったスカイダイビングの訓練過程を実施している最中に、恐怖心に襲われて高い高度を飛行している飛行機から飛び降りるのを拒否する者もいる。更に、スカイダイバーが飛行機から飛び降りる際に十分な距離をもって飛行機からジャンプするのに失敗した場合、スカイダイバーは不運にも飛行中の飛行機の胴体に頭部をぶつけて、自由降下の最中に意識を失うこともある。更に、スカイダイバーは、機体の中から強い気流の中に突然放り出されるような感じで飛行機から飛び降りるので、飛行機からの飛び降りを行うスカイダイバーの中には、自身のヘルメット及びパラシュート背負い具が強い気流の中で身体から離脱するような感じを受けて、混乱に陥る者もいる。このような状況において、自由降下中のスカイダイバーは、繰り返し行われたスカイダイビングの訓練過程において習熟した適切な位置あるいは体勢をとることに失敗する場合がある。
【0009】
よって、スカイダイビングシミュレーターは、スカイダイバーが飛び降りの訓練ができるものでなければならないのは明らかである。しかし、上述した日本製のスカイダイビングシミュレーターは、現実感を全く提供せず、また、高い高度を飛行している飛行機からの飛び降りの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることもできない。更に、シミュレーターは、スカイダイバーが単独でスカイダイビングの訓練を実施することができるようになっていない。
【0010】
上記日本製のスカイダイビングシミュレーターにおいては、固定された送風機部を使用してシミュレーション空間内の全ての方向に対して空気を送風する必要があるので、膨大な数の大型の送風機部を使用しなければならない。これは、スカイダイビングシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を増加させる。更に、上記シミュレーターの送風機部からの空気は、誘導手段により誘導されることなくシミュレーション空間内に送風されるので、シミュレーターは資源の大きな損失を与儀なくされ、その経済効率も低くなる。
【0011】
スカイダイバーがシミュレーターを使って非常に活動的かつ実際の状況に近い状態で訓練することを可能にする目的で、自由降下の高度をより高くする要求がある場合、搭乗台と送風機部とを含むシミュレーターはその規模が大きくされなければならず、シミュレーターの所有者にシミュレーターを設置及び維持するために余分な費用を支払うことを強要させる。これは、シミュレーターの経済効率を更に低くさせることにつながる。
【0012】
ほかの従来のスカイダイビングシミュレーターの例としては、スカイダイビング及びパラシュート降下の訓練のためのシミュレーターを公開している、日本国特開平8−182787号が挙げられる。添付した図面の図2A及び図2Bに示すように、上記シミュレーターは、シミュレーション室と、スカイダイバー吊り下げ部と、スカイダイバーを無重量状態で支持するためにシミュレーション室内に上方向に空気を送風する機能をもつ上方向送風機部と、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作したか否かを感知するためのパラシュート感知器と、前記スカイダイバーが制御綱を操作した後のスカイダイバーの制御綱の操作を感知するための操縦感知器と、制御綱が操作されてからシミュレーション室内に水平方向に空気を送風する機能をもつ複数の水平方向送風機部と、により構成される。シミュレーターは、更に、前記各感知器からの信号を受信して、スカイダイバーが垂直パラシュートを開くためにパラシュート制御綱を操作すると、空気によって無重量状態で支持されているスカイダイバーがシミュレーション室中をゆっくりと降下してくるよう、上方向送風機部がシミュレーション室内に空気を送風するように上方向送風機部を制御する、制御部を含む。制御部は、更に、前記各感知器からの入力信号に応じて水平方向送風機部を制御する。シミュレーターは、更に、制御部から出力される制御信号に応じて動画像を投射することによってスカイダイバーが空気中を降下する感覚を体感できるようにするための画像投射部と、画像投射部によって投射された動画像を表示するための画像表示部と、を含む。
【0013】
言い換えれば、この日本製のシミュレーターは、固定構造物“S”内に設けられる閉鎖されたシミュレーション室“R”と、スカイダイバー“P”を空気によって無重量状態で支持するために、シミュレーション室“R”内に空気誘導トンネル6を通じて上方向の空気を送風する上方向送風機部7と、スカイダイバー“P”のシミュレーション室“R”内での位置を調整するために、シミュレーション室“R”内に水平方向の空気を送風する水平方向送風機部9と、を備える。即ち、このシミュレーターは、スカイダイバーが閉鎖されたシミュレーション室内でスカイダイビング及びパラシュート降下の訓練ができるようにしている。
【0014】
上記スカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、シミュレーション室からの風の流れの漏れを防止することによってエネルギーの損失を低減させる、という点において利点がある。しかし、このシミュレーターは、スカイダイバーがシミュレーション室内で動いたり自分が望む位置や体勢をとることが自由にできる十分な空間をスカイダイバーに提供することを要求された場合、固定構造物“S”の規模を必要以上に大型化しなければならないので、その経済効率があまりにも低い、という点において問題がある。スカイダイバーがシミュレーション室“R”内で浮遊している際に正しい位置あるいは正しい体勢をとるのに失敗すると、スカイダイバーはシミュレーション室“R”の側壁に衝突して負傷する可能性がある。このシミュレーターのその他の欠点は、シミュレーターを使ったスカイダイビング及びパラシュート降下の過程が、その現実性及び活動性に乏しいという点にある。
【0015】
前述した説明から明らかなように、日本国特開平8−182787のスカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、前述した日本国特開平8−173583にて公開されたシミュレーターと同様の構造を有するため、スカイダイビング及びパラシュート降下シミュレーターは、前述したような問題点を解決することができない。
【0016】
従来のスカイダイビングシミュレーターにおいて発生したこうのような問題点を解決するべく、本発明の発明者は、スカイダイバーが固定された装置の中でしかスカイダイビングの訓練をできない設計だった従来のスカイダイビングシミュレーターとは異なり、スカイダイバーが実際に空中を飛行している飛行機から飛び降りたかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションする、スカイダイビングシミュレーターを積極的に開発した。本発明者は、更に、模型の飛行機胴体に搭乗する第1段階と、実際の飛行の環境及びその他の状況をシミュレーションした模型の飛行機胴体から飛び降りて、方向及び動きを制御するためにスカイダイバーの身体を使って空気中を自由降下する第2段階と、パラシュートを開いて空気中を浮遊しながら下降する第3段階と、地上に着地する最終段階と、により構成され、このようにして、スカイダイバーがシミュレーターを使って非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができる、シミュレーターを使ったスカイダイビングの訓練方法を開発した。
【0017】
また、本発明者は、スカイダイバーが空中を飛行している実際の飛行機から実際のスカイダイビングをしたかのような現実感を体感することができるように、ハーネス及びHMD(head−mounted display:頭部搭載映像装置)のみを身につけてスカイダイビングの訓練過程を実行することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を創案した。本発明者により提案されたスカイダイビングシミュレーター及びスカイダイビング訓練方法は、このようにして、スカイダイバーがシミュレーターの中で訓練をしながら自由に動いて自分が望む位置及び体勢をとることができるようにし、そして、シミュレーターの送風機部により発生される風の流れの漏れを防止することにより、スカイダイビングシミュレーターに要求される経済効率を達成することができる。
【0018】
本発明によるシミュレーターは、複数の垂直方向及び水平方向のCCDカメラ(Charge Coupled Device Camera)を有し、スカイダイバーのスカイダイビング訓練過程における位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画し、スカイダイバーの位置、体勢、及び動きを実時間で制御し、そして、スカイダイビングの訓練過程終了後に、スカイダイバーの位置及び体勢を解析するために記録された情報を再生することにより、訓練の効果を高めることができた。
【0019】
本発明の発明者は、シミュレーターが非常に活動的かつ実際に近い状況でのスカイダイビング訓練に要求される環境及びその他の状況をシミュレーションしつつも、このようなシミュレーターの経済効率を高めるためにスカイダイビングシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を減少させるよう努めた。
【0020】
発明の開示
従って、本発明は、前述した従来の技術において発生する問題点を考慮して発明され、本発明の目的は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションし、これにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、スカイダイビング訓練の効果を高めることができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、スカイダイバーが実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが地上で安全に行われる訓練過程を繰り返すことによりスカイダイビングに熟練できるようにして、スカイダイバーが実際のスカイダイビングにおいて高い高度にある実際の飛行機から飛び降りる際に恐怖心に襲われるのを防止し、このような実際のスカイダイビングにおいて発生する予期せぬ危険からスカイダイバーを守る、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0022】
本発明の更なる目的は、スカイダイバーの位置及び体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによりビデオ録画手段に録画し、スカイダイビングの訓練過程終了後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生することができる、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0023】
本発明の更なる他の目的は、このようなシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を減少させ、シミュレーターからの空気の流れの漏れを防止することにより訓練過程におけるエネルギーの損失を最小限まで低減させ、その結果経済効率が向上される、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使ったスカイダイビング訓練方法を提供することである。
【0024】
発明を実施するための最良の形態
以下、図面について参照していくが、同一参照符号は、全ての異なる図面を通して同一または同様の構成要素を示すのに使われる。
【0025】
シミュレーターの各構成要素の詳細な説明に先立って、先ず、図3Aから図9を参照しながら、本発明の好ましい実施例によるスカイダイビングシミュレーターの構造について、簡潔に説明する。図面に示されるように、本発明のスカイダイビングシミュレーターは、その中にスカイダイバーを搭乗させる模型の飛行機胴体10と、模型の飛行機胴体10を作動させる飛行機胴体駆動部20と、模型の飛行機胴体10の上壁に飛び降り口13の中心軸と同一線上に設けられ、飛行機胴体10の飛び降り口13から飛び降りたスカイダイバーを支持する回転吊り下げ部30と、飛行機胴体駆動部20により作動される飛行機胴体10の動きに連動して飛行機胴体10の前面に水平方向の空気を送風し、スカイダイバーが飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内に飛び降りると開放されたシミュレーション空間内に上方向の空気を送風する、複数の送風機部40及び50と、送風機部40及び50により生成された空気の流れの速度を感知する複数の風速感知器46及び56と、飛行機胴体10より飛び降りる段階から地上に着地する段階までのスカイダイビング訓練過程におけるスカイダイバーの映像を生成するCCDカメラ47及び57と、統制室“S”に設けられ、上述したシミュレーターの各構成要素の動作、及びスカイダイバーの訓練過程、の両方を実時間で制御する、中央制御手段(CCU)60と、により構成される。
【0026】
上述した本シミュレーターの構成について詳細に説明すると、図3A、図3B、図4A、図4B、及び図5に示すように、模型の飛行機胴体10は、飛行機胴体駆動部20の油圧装置12により開閉され、スカイダイバーが飛行機胴体10への出入りができるようにはしごが設けられる後方ドア11を有する。スカイダイバーが飛行機胴体10に搭乗すると、飛行機胴体10の後端部を閉じるために後方ドア11が油圧装置12によって上昇される。また、飛行機胴体10は、その第1側壁に飛び降り口13を有し、これにより、スカイダイバーは飛び降り口13を通って飛行機胴体10から飛び降りることができる。
【0027】
吊り下げ支持部14は、飛行機胴体10に装備される。この吊り下げ支持部14は、飛び降り口13の反対側である飛行機胴体10の第2側壁の上部が吊り下げ支持部14の始端となり、飛行機胴体10の上壁を横断して飛び降り口13の正面上方の所定の位置へ届くように、飛行機胴体10の外部表面に沿って横方向に延長される。このとき、吊り下げ支持部14は、飛び降り口13の中心軸と同一線上に位置するように直線状に延長され、常に飛行機胴体10の外部表面から一定の間隔、例えば1.5〜2.0cmの間隔、を空けて設けられ、複数のナット及びボルトを使用して飛行機胴体10に堅く固定されて装備される。吊り下げ支持部14の材質は、回転吊り下げ部30とスカイダイバー“P”を合わせた重量を十分に支えるものである。回転吊り下げ部30については、本文にて後に詳細に説明する。
【0028】
上昇アーム21は、その端部において、飛行機胴体10の第2側壁の所定の位置に設けられるアイドルベアリング22に軸支持される。アイドルベアリング22は、飛行機胴体10に対して空回転するように設計されているので、飛行機胴体10は、水平な状態を維持しながら、上昇アーム21の駆動によって上昇あるいは下降されることができる。上昇アーム21については、本文にて後に詳細に説明する。
【0029】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、飛行機胴体駆動部20は本シミュレーターの飛行機胴体10を作動させる。この飛行機胴体駆動部20は、飛行機胴体10の第2側壁に設けられるアイドルベアリング22と、その第1端部がベアリング22に連結され、その第2端部が上昇アーム21を作動させるために地上に設置される油圧駆動装置の回転軸と連結される、所定の長さの上昇アーム21と、により構成される。すなわち、上昇アーム21は、その第1端部がベアリング21に、第2端部が地上に設置される油圧駆動装置の回転軸に、それぞれ軸支持され、これにより、アーム21は油圧駆動装置によって上方向及び下方向に回転する。上昇アーム21の第1端部に連結される飛行機胴体10は、上昇アーム駆動装置の駆動による上昇アーム21の上方向あるいは下方向の回転運動に対応して、上昇あるいは下降される。本発明においては、飛行機胴体駆動部20として、油圧駆動装置の代わりに空気駆動装置を使用することも可能であり、これにより本発明の機能に影響を与えることはない。後部ドア駆動装置12及び上昇アーム駆動装置は、飛行機胴体駆動部20を構成する。
【0030】
図5、図6、図7A、図7B、及び図8に示すように、回転吊り下げ部30は、飛行機胴体10の飛び降り口13の正面上方の所定の位置へ延長される吊り下げ支持部14の外側の端部に連結される回転盤31を含んで構成される。回転吊り下げ部30には、回転盤31を時計方向あるいは反時計方向に回転させるための回転盤駆動モーター“M”が含まれる。この回転吊り下げ部30は、スカイダイバー“P”を吊り下げ、スカイダイビング訓練過程におけるスカイダイバーの位置を制御する。
【0031】
回転盤31は、飛行機胴体10の吊り下げ支持部14の外側の端部に、回転シャフト組立体35及びベアリング36を用いて回転可能に連結される。回転盤31を回転させるために使用される回転盤駆動モーター“M”は、吊り下げ支持部14の下部表面に設置される。回転盤駆動モーター“M”、回転シャフト組立体35、及びベアリング36は、回転盤駆動部を形成する。
【0032】
回転盤31の中には、スカイダイバー吊り下げロープ34a及び34bが備えられる複数の巻取ローラー33a及び33bが設置される。回転盤31は、更に、中央制御手段60の制御により吊り下げロープ34a及び34bを巻き取ったりあるいは解いたりするために巻取ローラー33a及び33bを回転させるために使用される複数のローラー駆動モーター32a及び32bを有する。中央制御手段60は、複数の信号送信ワイヤーによりローラー駆動モーター32a及び32bと結ばれる。
【0033】
回転シャフト組立体35は、回転盤31の中心に連結され、その下半部に設けられる回転接触軸37と、その上半部に設けられる固定接触軸38と、により構成される。回転接触軸37は、回転盤31の上面に固着され回転盤31とともに回転される一方で、固定接触軸38は、吊り下げ支持部14の上面に、同じく吊り下げ支持部14に固定される連結金具“B”によって、吊り下げ支持部14に固定される。回転シャフト組立体35の内部には、円筒形絶縁体39が垂直方向に設置され、回転シャフト組立体35の内部を内軸と外軸とに分割させている。このようにして、回転シャフト組立体35は、中央制御手段60から駆動モーター32a及び32bへ信号を伝達するために使用される信号送信ワイヤーのねじれを防止しながら、回転盤31と共に回転される。
【0034】
このとき、ローラー駆動モーター32a及び32bから回転接触軸37へと延長される信号送信ワイヤーの第1区間は、回転シャフト組立体35の外軸及び内軸に回転シャフト組立体35の下端にてそれぞれ接続され、これにより、各モーターと回転接触軸との間の信号伝達がなされる。回転接触軸37と固定接触軸38との間の信号伝達は、二つの軸37及び38の接合点においてなされる。中央制御手段60から固定接触軸38へと延長される信号送信ワイヤーの第2区間は、回転シャフト組立体35の外軸及び内軸に回転シャフト組立体35の上端にてそれぞれ接続され、これにより、中央制御手段と固定接触軸との間の信号伝達がなされる。したがって、回転盤31のローラー駆動モーター32a及び32bは、中央制御手段60から出力される制御信号に応じて作動する。
【0035】
スカイダイバー吊り下げロープは、スカイダイバー“P”の肩を支えるための肩吊り下げロープ34aと、スカイダイバーの腰を支える腰吊り下げロープ34bと、を含む。それぞれのロープ34a、34bの端部にはフックが取り付けられ、スカイダイバー“P”が着用しているハーネス“H”のリングに連結される。このようにして、ロープ34a及び34bは、飛行機胴体10の飛び降り口13から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りるスカイダイバー“P”を支える。
【0036】
巻取ローラー33a及び33bのそれぞれは、連結モーター32a、32bによって相対する方向に回転され、これにより、吊り下げロープに支えられているスカイダイバー“P”の位置を制御あるいは調整するために、そのフックがスカイダイバー“P”のハーネス“H”のリングに連結される、ロープ34a及び34bを巻き取ったりあるいは解いたりする。
【0037】
スカイダイバーが自由落下状態のときの水平体勢をとることを要求されるとき、ロープ34a及び34bは同一の長さでローラー33a及び33bから解かれる。このとき、上方向送風機部50は開放されたシミュレーション空間内に上方向に空気を送風することにより、開放されたシミュレーション空間内の空気によりスカイダイバーを無重量状態で上方向に支持する。スカイダイバーの自由落下状態のときの水平体勢を、パラシュート降下状態のときの垂直体勢へと変えることを要求されるとき、肩吊り下げロープ34aは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bよりも所定の長さだけ短くなるように巻取ローラー33aの周りに適切に巻き取られる。このとき、水平方向送風機部40は、開放されたシミュレーション空間内に水平方向の空気を送風することにより、開放されたシミュレーション空間内でスカイダイバー“P”があたかも実際のパラシュートを使って空中を浮遊して降下するように、パラシュート降下に要求される垂直体勢をとることができるようにする。上方向送風機部50及び水平方向送風機部40については、本文にて後に詳細に説明する。
【0038】
以下に、自由落下している状態のスカイダイバーの位置を制御および調整する過程について説明する。
【0039】
前述したように、回転盤31の中心に結合されている回転シャフト組立体35は、その下半部に設けられ回転盤31の上壁に固定して設置されて回転盤31と共に回転される回転接触軸37と、その上半部に設けられ吊り下げ支持部14に連結金具“B”によって固定して設置される固定接触軸38と、回転シャフト組立体35の内部を内軸と外軸とに分割させるために回転シャフト組立体35の内部に垂直方向に設置される円筒形絶縁体39と、により構成される。
【0040】
シミュレーターの動作中においては、吊り下げ支持部14に軸支持される回転盤31は、回転盤駆動モーター“M”によって回転シャフト組立体35の周りを回転される。このとき、ローラー駆動モーター32a及び32bを回転接触軸37に接続させる信号送信ワイヤーは、導線が捻れないように回転盤31と同一方向に共に回転される。固定接触軸38は、その上端部がベアリング36内に挿入され、連結金具“B”によって吊り下げ支持部14に固定される。かくして、固定接触軸38はこの場合において回転されない。
【0041】
回転盤31が上述したように回転されると、回転盤31によって吊り下げられて自由落下状態の水平体勢をとっているスカイダイバー“P”は、自身の方向を調整する際に回転されるので、実際に高い高度に位置する飛行機から飛び降りた後の自由落下において空中を遊泳しているような感じを受ける。このような場合において、二つの送風機部40及び50は、それらが生成する空気の流れの方向を変えることによって、スカイダイバーが自身の位置及び体勢を変えたりあるいは調整したりできるように、中央制御手段60によって制御される。
【0042】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、二つの送風機部40及び50は、水平方向送風機部40と、上方向送風機部50と、を含む。水平方向送風機部40は、飛行機胴体10の前方に設置され、飛行機胴体10の前部に強い空気の流れが勢い良く吹き付けるように、飛行機胴体10の上昇される動作と連動して作動して、開放されたシミュレーション空間内に水平方向の空気を送風する。上方向送風機部50は、飛行機胴体10の下方に設置され、スカイダイバーが飛び降り口13から飛び降りる際に空気によって無重量状態で支えられる開放されたシミュレーション空間内に、上方向の空気を送風するように機能する。
【0043】
水平方向送風機部40は、飛行機胴体10の前方の位置の地上に、複数の固定支持支柱42により固定設置される水平方向送風機41によって構成され、強い水平方向の風を生成する。上方向送風機部50は、飛行機胴体10の下方の地上に、複数の固定支持支柱42により固定設置される上方向送風機51によって構成され、強い上方向の風を生成する。二つの送風機部40及び50のそれぞれには、更に、飛行機胴体10の動きと連動して動作する垂直方向の伸縮支柱44、54が備えられ、また、伸縮支柱44、54は、その第1端部が対応する送風機41、51の縁に結合され、その第2端部が対応する伸縮支柱44、54の上端に接続される、空気案内通路45、55を有する。このとき、空気案内通路45、55のそれぞれの第2端部には、空気案内枠43、53が設置され、これらが対応する伸縮支柱44、54の上端に結合されることによって、空気案内通路45、55の第2端部の地上からの高さを伸縮支柱44、54の動きと連動して制御する。
【0044】
詳しく説明すると、伸縮支柱44及び54は、送風機41及び51から送風される空気がその送風される方向を、飛行機胴体駆動部20によって上昇あるいは下降される飛行機胴体10の高さの変化に合わせて変えるように、空気案内枠43、53の地上からの高さを調整するために使用される。本発明においては、伸縮支柱44及び54は、油圧シリンダ方式で駆動させる構造、あるいは空気シリンダ方式で駆動させる構造、を有するように設計されることができ、実際のスカイダイビングにおいて想定される環境及びその他の状況を効果的にシミュレーションする。勿論、伸縮支柱は、油圧シリンダ方式で駆動させる構造、及び空気シリンダ方式で駆動させる構造の代わりに、ギヤ駆動方式で駆動させる構造を有するように設計されることもでき、この場合、本発明が果たす機能に影響を与えることがないものと、了解される。
【0045】
更に、その第1端部が対応する送風機41、51の縁に結合され、その第2端部が対応する伸縮支柱44、54の上端に接続される、伸縮支柱44、54のそれぞれは、伸縮性及び可撓性のある材質を用いて蛇腹構造を有するようにするのが望ましい。そのような伸縮性及び可撓性のある蛇腹構造によって、空気案内通路45及び55は伸縮支柱44及び54の動きに対応して容易に伸びたり縮んだりする。
【0046】
空気案内枠43及び53は、空気の漏れを許容することなく、送風機部40及び50から開放されたシミュレーション空間へより効果的に空気を送風し、これにより、ネルギーの損失を最小限に低減させると同時にスカイダイビング訓練の効果を高めることもできる。
【0047】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、第1及び第2風速感知器46及び56は、それぞれ空気案内枠43及び53の所定の位置に設置され、送風機41及び51によって生成される空気の流れの速度を感知して中央制御手段60に信号を出力することにより、中央制御手段60が送風機部41及び51によって生成される空気の流れの速度を制御できるようにする。すなわち、二つの風速感知器46及び56は、シミュレーションされた飛び降り時の高度、シミュレーションされた自由落下の高度、及びシミュレーションされたパラシュート降下の高度、を含むシミュレーションされた訓練環境に対応して、適切な風速で空気の流れを送風するよう送風機部40及び50の動作を制御するためのものである。二つの感知器46及び56は、感知器部を構成する。
【0048】
図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、CCDカメラ47及び57は、それぞれ空気案内枠43及び53の所定の位置に設置され、機体を動作させる段階、機体から飛び降りる段階、及び地上に着地する段階、を含むスカイダイビングの訓練の過程におけるスカイダイバーの映像を生成して、中央制御手段60に信号を出力することにより、ビデオレコーダーによって映像をビデオ録画手段に録画させることができる。録画された映像は、スカイダイビングの訓練過程が終了後、スカイダイバーの位置及び体勢を分析するために再生される。
【0049】
このようなカメラ47及び57により、訓練過程の最中にスカイダイバーの位置及び体勢を確認したり、ビデオレコーダーによってスカイダイバーの位置及び体勢をビデオ録画手段に録画させたり、訓練過程の最中にスカイダイバーの位置及び体勢を分析するために録画された映像を再生したりすることができる。したがって、本発明のシミュレーターは、スカイダイバーの手足に装着される手足感知器などの感知器を必要とせず、従来のスカイダイビングシミュレーターとは異なり、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることを可能とする。
【0050】
図3A及び図3Bに示すように、中央制御手段60は統制室“S”の内部に設けられ、シミュレーター及びシミュレーションされたスカイダイビングの訓練過程を実時間で制御する。この中央制御手段60は、シミュレーターの構成要素の動作を制御する制御部と、飛び降り高度、自由落下高度、及びパラシュート降下高度に応じて決定される、風速情報、風向情報、自由落下速度情報、及びパラシュート降下速度情報等の様々なデータが保存されているデータベースと、により構成される。中央制御手段60は、更に、踏み切り段階、飛び降り段階、自由落下段階、及びパラシュート降下段階、における様々な環境的な条件に相当する映像信号を、スカイダイバーが頭にかぶっている頭部搭載映像装置に送信する映像信号送信部を含む。頭部搭載映像装置は、シミュレーターの映像表示部を形成する。中央制御手段60には、ビデオレコーダー及びビデオプレーヤーが含まれる。ビデオレコーダーは、カメラから出力される映像信号を受信して、飛び降り段階から着地段階までのスカイダイビングの訓練過程を実施するスカイダイバーの映像をビデオ録画手段に録画する。ビデオプレーヤーは、訓練過程終了後に録画されたスカイダイバーの映像を再生するのに使われる。中央制御手段60は、更に、スカイダイバーが統制室にいる指導者と実時間で対話することのできる通信網を有する。二つのカメラ47及び57とビデオレコーダーは、シミュレーターのビデオ録画部を形成する。
【0051】
以下に、上述したシミュレーターを用いて実施されるスカイダイビングの訓練過程について説明する。
【0052】
図10は、本発明のシミュレーターの構成を示すブロック図である。図11A及び図11Bは、本発明によるスカイダイビングの訓練方法のフローチャートである。
【0053】
概要を説明すると、本発明のシミュレーターを用いたスカイダイビングの訓練方法は、以下の段階によって構成される。すなわち、このシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法は、中央制御手段60から出力される制御信号に応じて飛行機胴体駆動部20を動作させる飛行機胴体駆動段階から開始され、これによって、スカイダイバー“P”が搭乗している飛行機胴体10を、上昇アーム21によって、上昇アーム21の端部によって描かれる上方向の円弧に沿って上昇させる。
【0054】
次に、飛び降り段階が実施される。飛び降り段階においては、送風機及び飛行機胴体10の動きに対応して作動される伸縮支柱によって高さが調節される高さ調節可能な空気案内枠、をそれぞれ備える二つの送風機部40及び50のそれぞれが、飛行機胴体10の周りの開放されたシミュレーション空間内に水平方向及び上方向に空気を送風して、スカイダイバー“P”は飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間へと飛び降りる。
【0055】
飛び降り段階の次に続くのは、スカイダイバーが飛行機胴体10から飛び降りた後に、回転吊り下げ部30が吊り下げロープを使用してスカイダイバー“P”を吊り下げる自由落下浮遊段階である。上方向送風機部50は、上方向送風機部50によって生成される空気の流れの速度及び方向が時間の経過にしたがって制御されるように、中央制御手段60によって制御される。更に、回転盤31は、スカイダイバーが開放されたシミュレーション空間の中を無重量状態で水平に浮遊できるようにしながら、スカイダイバーの位置を変えるように回転される。
【0056】
次に、中央制御手段60は、スカイダイバーがパラシュート制御ハンドルを操作したことを表す信号に応じて、回転吊り下げ部30の吊り下げロープの巻き取られていない部分の長さを制御することによって、スカイダイバーの自由落下状態の水平体勢をパラシュート降下状態の垂直体勢に変換させる、スカイダイバーの位置変換段階を実施する。
【0057】
本発明によるスカイダイビングの訓練過程は、スカイダイバー“P”が地上の近くまで浮遊して降下してきたことを表す中央制御手段60から出力される信号に応じて、飛行機胴体10を降下させる着地段階において完了する。この着地段階において、巻取ローラーに巻き取られている吊り下げロープは、スカイダイバーを安全に地上に着地させるためにゆっくりと解かれる。
【0058】
本発明のスカイダイビング訓練方法は、更に、CCDカメラ47及び57が、送風機部40及び50の空気案内枠43及び53にそれぞれ設置されて、訓練過程の最中におけるスカイダイバー“P”の飛び降り段階から着地段階までの映像を生成して、中央制御手段60に信号を出力することによって、映像がビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画されるようになり、そして、スカイダイビングの訓練過程が終了した後に、スカイダイバーの位置及び体勢を分析するために、録画された映像がビデオ再生部によって再生される点において、特徴を有する。
【0059】
本発明のシミュレーターを用いたスカイダイビング訓練方法を構成する上述した段階について、以下に詳細に説明する。
【0060】
頭部搭載映像装置及びハーネス“H”を着用したスカイダイバー“P”が、地上にある飛行機胴体10の後端部に接近すると、飛行機胴体10の後部ドア11が油圧シリンダ駆動装置12によって開けられ、これにより、スカイダイバーは後部ドア11のはしごに沿って上って飛行機胴体10に搭乗することができる。スカイダイバーが飛行機胴体10の中に入ると、油圧装置12は後部ドア11を閉じるように作動し、これによりスカイダイバーが開放された後部ドア11を通じて誤って転落することを防止する。
【0061】
そして次に、飛行機胴体駆動部20によって飛行機胴体10を上昇させるために、飛行機胴体駆動段階が実施される。すなわち、飛行機胴体駆動部20は中央制御手段60から出力される制御信号に応じて作動され、これにより、スカイダイバー“P”が搭乗している飛行機胴体10を、上昇アーム21によって、前記上昇アーム21の端部により描かれる上方向の円弧に沿って上昇させる。このとき、飛行機胴体駆動部20は、油圧駆動装置あるいは空圧駆動装置を用いることによって上昇アーム21を作動させる。飛行機胴体10が上昇アームによって上昇されて所定の高さに達すると、中央制御手段60は二つの送風機部40及び50が飛行機胴体10に向けて水平方向及び上方向に空気を送風するように作動させ、これにより、飛行機の実際の離陸において想定し得る環境及びその他の状況をシミュレーションする。
【0062】
このような場合、上昇アーム21はその端部を飛行機胴体10のアイドルベアリング22に軸支持されているので、飛行機胴体10は水平な位置状態を維持しながら上昇される。更に、飛行機胴体10の中では、飛行機胴体10が実際の離陸を行っているかのような離陸音が生成される。前述のようにして飛行機胴体10が上昇されると、空気案内枠43及び53は、中央制御手段60の制御下において飛行機胴体10の動きに合わせて作動される伸縮支柱44及び54によって上昇される。勿論、空気案内枠43及び53に設置されているカメラ47及び57と、風速感知器46及び56も、上昇される飛行機胴体10を追うように上昇される。更に、二つの風機部40及び50は、飛行機胴体10に向けて水平方向及び上方向に空気を送風する。
【0063】
このとき、水平方向送風機部40の送風機41は飛行機胴体10に向けて水平方向に空気を送風し、これにより水平方向の空気の流れが生成されて、飛行機胴体10の中にいるスカイダイバーが、飛行機胴体10が実際に空中を高速で前進飛行しているかのように飛行機胴体10の仮想的なスピードを体感することができる。
【0064】
スカイダイバーの頭部に着用されている頭部搭載映像装置は、飛行機胴体10が上昇されている最中に、飛行機の実際の離陸における環境をシミュレーションした動画像をそのスクリーンに表示することによって、シミュレーションの現実感を高めている。更に、上昇アーム21は、飛行機胴体10の上昇運動の最中に振動することによって空中へと離陸する飛行機の振動をシミュレーションする。
【0065】
飛行機胴体10が所定の高度に到達すると、スカイダイバーあるいは指導者はハーネスの複数のフックを、飛行機胴体10の飛び降り口13付近の位置に結び付けられて垂れ下がっている複数のロープの各端部に設けられる各リングに連結させ、スカイダイバーは飛び降り口13の底面に立つことになる。
【0066】
スカイダイバーが飛び降り口13の底面に立つと、スカイダイバーは水平方向の空気の流れが飛行機胴体10の外側の表面を強く流れているのを感じ、飛び降りの準備をする。
【0067】
そして次に、飛び降り段階が実施される。飛び降り段階において、中央制御手段60は、入力された飛び降り高度に合わせて決定された風速情報及び風向情報をデータベースから受けとって、二つの送風機部40及び50によって生成される空気の流れの速度及び風向を制御し、これにより、飛行機からの飛び降りの訓練を目的とする環境及び状況がシミュレーションされる。したがって、スカイダイバー“P”は、空中を飛行する実際の飛行機から飛び降りるかのように、活動的かつ実際の状況に近い状態で飛び降りの訓練を行う。
【0068】
スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間に飛び降りると、スカイダイバーは、うつ伏せの姿勢で横になって手足を外方向に広げる自由落下状態の水平体勢をとりながら、空気によって無重量状態で浮遊する。このとき、スカイダイバー“P”は、回転吊り下げ部30の巻取ローラー33a及び33により支持される吊り下げロープ34a及び34bによって、開放されたシミュレーション空間に吊り下げられる。
【0069】
上記吊り下げロープ34a及び34bは、それらがスカイダイバー“P”の飛び降り動作の邪魔をしないように、巻取ローラー33a及び33bによって円滑に支持される。更に、ロープ34a及び34bは、それらが飛び降りたスカイダイバーの自由落下の速度を低下させないように、飛行機胴体10から飛び降りたスカイダイバーの体重によって円滑に長さの調整が行われる。したがって、自由落下状態の体勢にあるスカイダイバーは、スピードの減速を全く感じない。スカイダイバーが自由落下状態の体勢をとる訓練をする場合、水平方向送風機部40の送風機41によって生成される空気の流れの速度は、時間の経過にともなって徐々に減速されていき、これにより、スカイダイバーの開放されたシミュレーション空間内での水平方向の動きは減少されていく。一方、上方向送風機部50の送風機51によって生成される空気の流れの速度は、垂直方向の空気抵抗の増加率がスカイダイバー“P”の落下速度の増加率と比例するように、時間の経過にともなって徐々に加速されていく。
【0070】
上述したように、中央制御手段60は、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から飛び降りた後の時間の経過、及び、CCDカメラ47及び57によって生成されるスカイダイバーの位置の映像、とに対応するように、送風機部40及び50によって生成される空気の流れの方向及び速度を適切に制御する。このとき、頭部搭載映像装置に表示される映像は、実際のスカイダイビングの自由落下段階の環境をシミュレーションするために、仮想映像生成装置の制御によって変化する。
【0071】
すなわち、中央制御手段60は、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りた後の時間の経過に応じて、及び、カメラによって生成されるスカイダイバーの位置及び体勢の映像に対応して、二つの送風機部40及び50によって生成される空気の流れの方向及び速度を制御し、そして、スカイダイバーの頭部搭載映像装置に表示される映像を変えることによって、スカイダイバーが、飛び降りた後の自由落下の訓練を目的とするシミュレーションされた環境及びその他の状況を与えられて、開放されたシミュレーション空間内に無重量状態で浮遊できるようにする。
【0072】
更に、スカイダイバー“P”を吊り下げる回転盤31は、中央制御手段60の制御のもとに、モーター“M”によって回転される。スカイダイバー“P”は、このようにして、自身の位置及び体勢を変えながら、かつ、二つの送風機部40及び50によって生成されて、その方向及び速度がシミュレーションされた様々な高度に対応するように中央制御手段60の制御のもとにおいて変化する、空気の流れによって支えられながら、シミュレーション空間の中を無重量状態で移動する。
【0073】
すなわち、スカイダイバー“P”が飛行機胴体10から開放されたシミュレーション空間内へ飛び降りると、シミュレーション空間の下方に設置された上方向送風機部50は上方向の空気の流れを送風し、これにより、スカイダイバーを無重量状態で支えてスカイダイバーが空中で水平体勢で浮遊することができるようにする。このとき、中央制御手段60は、スカイダイバーの位置に合わせて、水平方向及び上方向の空気の流れの速度、及び、二つの送風機部40及び50の空気案内枠43及び53の位置を変化させる。中央制御手段60は、更に、回転盤31が、吊り下げロープ34a及び34bが捻ったりきつくしたり、あるいは、シミュレーションされたスカイダイビングの過程の現実感を減少したりしないように、回転盤31の回転を制御する。更に、中央制御手段60は、スカイダイバーの位置に合わせて巻取ローラー33a及び33bを制御しながら駆動させ、このようにしながら吊り下げロープの巻き取られていない部分の長さを調節してスカイダイバーの位置を制御する。
【0074】
このとき、シミュレーションされたスカイダイバーの環境を表す映像信号がスカイダイバーの頭部搭載映像装置に送信されることにより、頭部搭載映像装置は環境の映像をそのスクリーンに表示することができ、シミュレーションされたスカイダイビングの現実感をより高めることができる。送風機部40及び50の空気案内枠43及び53の高さは、スカイダイバーが浮遊する高度の変化に対応するように伸縮支柱44及び54によって変えられ、これにより、最小量の空気を使った空気の流れによってスカイダイバーをシミュレーション空間内に無重量状態で支持することができ、スカイダイバーに実際のスカイダイビングにおいて空中を水平に移動しているかのような水平方向の空気の流れを感じさせることができる。
【0075】
浮遊しているスカイダイバー“P”が、飛び降りてから一定の時間が経過した後にパラシュート操作ハンドルを操作すると、パラシュート傘開信号が制御ハンドルから中央制御手段60へと送信される。中央制御手段60は、パラシュート傘開信号を受けとると、ロープ34a及び34bを巻取ローラー33a及び33bに巻き取るようにローラー駆動モーター32a及び32bを動作させることにより、スカイダイバーの体勢が自由落下状態の水平体勢からパラシュート降下状態の垂直体勢に変わるようにする。
【0076】
詳しく説明すると、スカイダイバー“P”の自由落下状態の水平体勢をパラシュート降下状態の垂直体勢に変換することを要求されるとき、二種類の吊り下げロープ34a及び34bは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bの巻き取られていない部分よりも所定の長さだけ短くなるように、巻取ローラー33a及び33bの回りに適切に巻き取られる。スカイダイバーの自由落下状態の水平浮遊体勢は、このようにして、要求されるパラシュート降下状態の垂直体勢に変換される。
【0077】
すなわち、スカイダイバーが自由落下状態において無重量状態で浮遊できた最初の時間から一定の時間が経過すると、スカイダイバーは地上から一定の高さに到達する。このような状態になると、スカイダイバーはパラシュート制御ハンドルを操作し、パラシュート傘開信号が制御ハンドルから中央制御手段60へと送信される。パラシュート傘開信号を受けとると、中央制御手段60は、水平体勢で浮遊しているスカイダイバーのハーネスに接続されている吊り下げロープ34a及び34bの長さを、巻取ローラー33a及び33bを作動させることによって調節し、これによって、スカイダイバーの自由落下状態における水平体勢を、パラシュート降下状態における垂直体勢に変換する。このとき、二種類の吊り下げロープ34a及び34bは、肩吊り下げロープ34aの巻き取られていない部分が腰吊り下げロープ34bの巻き取られていない部分よりも所定の長さだけ短くなるように、それぞれ独立して巻取ローラー33a及び33bの回りに巻き取られる。このようにして、水平浮遊体勢にあるスカイダイバーの上半身は肩吊り下げロープによって上方向に引っ張られ、一方でスカイダイバーの下半身は腰吊り下げロープによって下に下げられる。こうして、自由落下状態におけるスカイダイバーの水平浮遊体勢は、パラシュート降下状態において要求される垂直体勢に変換される。
【0078】
このような、本シミュレーターによる、自由落下状態におけるスカイダイバーの水平浮遊体勢をパラシュート降下状態における垂直体勢に変換させる技術は、従来のスカイダイビングシミュレーターによる空気の流れによって体勢を変換させる技術とは著しく異なるものである。本シミュレーターによる体勢変換技術は、スカイダイバーが体勢変換の訓練を非常に現実感のある状況で行えるように、環境及びその他の状況をシミュレーションする。つまり、この体勢変換技術によって提供されるシミュレーションされた環境及びその他の状況は、実際のスカイダイビングにおける環境及びその他の状況と、開かれたばかりの実際のパラシュートが、ハーネスが急に上に引っ張られてスカイダイバーの体勢が崩されてしまうほどの強い勢いの空気抵抗を受ける点において、類似している。このようにして、この技術は、スカイダイビングの訓練効果を著しく高め、スカイダイバーが空中でパラシュートを開く際に実際のパラシュートの紐を素早く引く動作を容易に習熟できるようにしている。
【0079】
空気案内枠43及び53の所定の位置に設置されるCCDカメラ47及び57においては、開放されたシミュレーション空間の底部に上方向を向いて設置される第2カメラ57は、飛行機胴体10から飛び降りてシミュレーション空間内を浮遊しているスカイダイバーの位置及び体勢の映像を生成する。シミュレーション空間の側面に水平方向を向いて設置される第1カメラ47は、スカイダイバーを垂直方向の位置が合うように移動しながら、スカイダイバーの位置及び体勢の映像を生成する。二つのカメラ47及び57は、飛行機胴体10から飛び降りる段階から地上に着地する段階までのスカイダイバーの映像を生成して、中央制御手段60に映像信号を出力することによって、指導者あるいは審査官が統制室“S”のスクリーンに表示される映像を見ることができるようにする。
【0080】
カメラ47及び57によって生成された画像は、スカイダイバーの位置及び体勢を測定して、スカイダイバーがスカイダイビングの最中において必要とする空間の垂直方向及び水平方向の断面積を決定するために、中央制御手段60によって解析される。さらに、画像は、ビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画されることにより、スカイダイバーは、シミュレーションされたスカイダイビングの訓練終了後に、自身の位置及び体勢を確認するために画像を再生することができる。これは、スカイダイビングの訓練の効果を著しく高めるものである。
【0081】
スカイダイバーの身体にセンサーが取り付けられる従来のシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法とは異なり、カメラを使用する本発明のシミュレーションされた訓練方法は、高い現実感を提供し、そして、スカイダイバーの位置及び体勢の変化の詳細を効果的に分析するので、非常に向上されたスカイダイビングの訓練における効果を提供することができる。更に、本訓練方法においては、スカイダイバーの位置あるいは体勢の細かい調整、及び、スカイダイバーの位置あるいは体勢の詳細な変更を行った結果に対する信頼度の高い分析、を行うことも可能である。
【0082】
図11A及び図11Bは、本発明によるシミュレーションされたスカイダイビングの訓練方法のフローチャートである。本発明のスカイダイビングの訓練方法について、フローチャートを参照しながら、以下により詳細に説明する。
【0083】
図に示すように、段階S1においては、統制室“S”内の席にいるシミュレーターのオペレーターは、データ入力部を使用して、シミュレーションされたスカイダイビングにおける、要求される飛び降り高度、及び、様々な、降下速度、降下高度、風向き、風速のデータを、中央制御手段60に入力及び保存する。
【0084】
その後、段階S2において、飛行機胴体10の後部ドアが、スカイダイバーが飛行機胴体10に搭乗できるように油圧装置12によって開けられ、そして、スカイダイバーが搭乗すると閉じられる。
【0085】
段階S3においては、飛行機胴体駆動部20によって飛行機胴体10が上昇され、それと同時に、水平方向送風機部40が飛行機胴体10の前部へ送風される水平方向の空気の流れを生成する。
【0086】
段階S4において、中央制御手段60は、飛行機胴体10が要求される地上からの高度に十分に到達した時に感知される水平方向の空気の流れの実際の速度と、中央制御手段60に保存されている飛び降り高度における要求された風速と、を比較して、送風機部40によって生成される実際の空気の流れの速度が対照となる飛び降り高度における要求された風速と等しくなるように、実際の水平方向の空気の流れの速度を制御する。
【0087】
段階S5において、スカイダイバー“P”は、実際の空気の流れの速度が指示された飛び降り高度における風速と等しくなってから、飛行機胴体10の飛び降り口13から飛び降りる。
【0088】
段階S6において、上方向送風機部50は、スカイダイバーが飛び降りると同時に、中央制御手段60の制御下において上方向の空気の流れの生成を始める。中央制御手段60は、水平方向の空気の流れの速度が徐々に減少する一方で、上方向の空気の流れの速度が徐々に増加するように、水平方向及び上方向の空気の流れの速度を制御することによって、スカイダイバーが空中で自由落下状態の水平体勢をとれるようにする。
【0089】
段階S7において、中央制御手段60は、時間の経過にともなう、スカイダイバーの自由落下速度、自由落下しているスカイダイバーの様々な高度、及びスカイダイバーの体勢、を確認する。段階S8において、中央制御手段60は、スカイダイバーの落下高度に対応するように送風機部40及び50の位置を決定し、伸縮支柱44及び54を作動させることによって送風機部40及び50の位置を調節し、このように送風機部40及び50の位置を調節することによって水平方向及び上方向の空気の流れの速度を制御する。
【0090】
段階S9において、中央制御手段60は、スカイダイバーが自由落下の後にパラシュートを開かなければならない所定の高度に到達して、垂直パラシュートを開くために制御ハンドルを操作すると、パラシュート制御ハンドルから信号を受け取って、垂直パラシュートが開かれたか否かを判断する。段階S9の結果がYESの場合、これは、信号がパラシュート制御ハンドルから中央制御手段60に入力され、垂直パラシュートが開かれたことを意味する。このとき、中央制御手段60は、吊り下げロープをそれぞれ別々に巻き取るために回転吊り下げ部30の巻取ローラーを駆動させることによって、スカイダイバーの体勢を水平体勢から垂直体勢に変換させる。一方、段階S9の結果がNOの場合、処理は段階S6に戻される。
【0091】
すなわち、段階S9の結果がYESの場合、スカイダイバーの体勢は、段階S10におけるそれぞれの吊り下げロープの互いに独立した調節によって、水平体勢から垂直体勢に変換される。次に、段階S11において、送風機部40及び50によって生成される空気の流れの速度は、パラシュートの傘開によってスカイダイバーの落下速度が急に減速されるように、中央制御手段60によって制御される。
【0092】
段階S12にて、時間の経過にともないスカイダイバーが地上に近接した所定の高度に接近すると、飛行機胴体駆動部20は中央制御手段60より出力される制御信号に応じて作動される。飛行機胴体10はこのようにして、スカイダイバーが地上に着地可能な空中の位置まで下降される。段階S13にて、吊り下げロープは回転吊り下げ部30の巻取ローラーから充分に解かれ、これにより、スカイダイバーは実際のスカイダイビングにおいて実際に地上に着地したかのように、地上に着地することができる。段階S14にて、スカイダイバーが吊り下げロープから開放されることによって、本発明のシミュレーションされたスカイダイビングの訓練過程が終了される。
【0093】
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明は、スカイダイビングシミュレーター及びシミュレーターを使用したスカイダイビングの訓練方法を提供する。本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションし、これにより、スカイダイバーは非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、スカイダイビング訓練の効果を高めることができる。
【0094】
本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、更に、スカイダイバーが実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが地上で安全に行われる訓練過程を繰り返すことによりスカイダイビングに熟練できるようにして、初心者あるいは熟練していないスカイダイバーが実際のスカイダイビングにおいて高い高度にある実際の飛行機から飛び降りる際に恐怖心に襲われるのを防止し、このような実際のスカイダイビングにおいて発生する予期せぬ危険から初心者あるいは熟練していないスカイダイバーを守る。
【0095】
また、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーの位置や体勢を実時間で確認及び制御し、スカイダイバーの位置及び体勢の変化をビデオレコーダーによってビデオ録画手段に録画し、スカイダイビングの訓練過程終了後にスカイダイバーの位置及び体制を分析するために録画された情報を再生する。
【0096】
さらに、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、このようなシミュレーターの設置及び維持コストを低減させ、シミュレーターの送風機部からの空気の流れの漏れを減少させることによりスカイダイビングの訓練過程におけるエネルギーの損失を最小限に低減させ、その結果、経済効率を向上させることができる。
【0097】
略述すると、本発明のスカイダイビングシミュレーター及び訓練方法は、スカイダイバーが飛行機に搭乗する最初の段階から地上へ着地する最後の段階までの実際のスカイダイビングの過程をあたかも行ったかのようなスカイダイビングの訓練を目的とする環境及びその他の状況をシミュレーションすることにより、スカイダイバーが非常に活動的かつ実際の状況に近い状態でスカイダイビングの訓練をすることができ、また、スカイダイバーの位置や体勢を実時間で制御し、更に、スカイダイバーの位置及び体制を分析するためにスカイダイバーの位置及び体勢の映像を録画して、スカイダイビングの訓練過程終了後に録画された情報を再生し、そして、スカイダイビングシミュレータ及び訓練過程の経済効率を向上させるためにこのようなシミュレーターの設置及び維持にかかる費用を低減させる。
【0098】
以上、本発明を明らかにするために好ましい具体例について示したが、当業者であれば、添付する特許請求範囲に記載されているような本発明の範囲及び思想から逸脱しないで、多様な変形例、付加例、及び代替例を提供し得るものと了解される。
【図面の簡単な説明】
本発明の前記及びその他の目的、特徴、及びその他の利点は、添付された図面と対応した下記の詳細な説明により、より明確に理解されるであろう。
図面において、
【図1】
図1A及び図1Bは、従来のスカイダイビングシミュレーターの動作を示す斜視図であり、 図1Aはスカイダイバーが水平体勢に支持されている際のシミュレーターを示し、 図1Bはスカイダイバーが垂直体勢に支持されている際のシミュレーターを示し、
【図2】
図2Aは、スカイダイバーを空気によって支持するための閉鎖されたシミュレーション室を有する、従来の他のスカイダイビングシミュレーターの斜視図であり、図2Bは、シミュレーション室内で空気によって支持されるスカイダイバーの位置を示す、図2Aのシミュレーターの閉鎖されたシミュレーション室の拡大斜視図であり、
【図3】
図3Aは、本発明の好ましい具体例におけるスカイダイビングシミュレーターの斜視図であり、図3Bは、図3Aのシミュレーターの平面図であり、
【図4】
図4Aは、本発明のシミュレーターが動作される際の初期段階における側面図であり、図4Bは、シミュレーターの模型の飛行機胴体が上昇される際の本発明のシミュレーターの側面図であり、
【図5】
図5は、本発明の、回転吊り下げ部を模型の飛行機胴体に結合させる構造を示す、一部切開平面図であり、
【図6】
図6は、図5のA−A線に沿った断面を横向きにした断面図であり、
【図7】
図7Aは、本発明の回転吊り下げ部を回転吊り下げ部支持部に結合させる構造を示す断面図であり、図7Bは、図7Aの回転吊り下げ部の要部の断面図であり、
【図8】
図8は、吊り下げ部によりスカイダイバーが吊り下げられる際の本発明の回転吊り下げ部の側断面図であり、
【図9】
図9は、本発明のシミュレーターの模型の飛行機胴体がスカイダイバーを地上に着地させるために下降された状態を示す側面図であり、
【図10】
図10は、本発明のシミュレーターの構成を示すブロック図であり、
【図11】
図11A、及び図11Bは、本発明によるシミュレーションされたスカイダイビング訓練過程のフローチャートである。
Claims (13)
- スカイダイバーをその中に搭乗させて収容する模型の飛行機胴体と、
前記飛行機胴体を動作させる飛行機胴体駆動部と、
前記飛行機胴体の飛び降り口の中心軸と同一線上に位置するように前記飛行機胴体の上部壁に搭載され、前記飛行機胴体から飛び降りたスカイダイバーを吊り下げて支えるために使用される回転吊り下げ部と、
飛行機胴体駆動部によって駆動される飛行機胴体の動きに対応するように前記飛行機胴体の前部に向けて水平方向に空気の流れを送風し、スカイダイバーが飛行機胴体から開放されたシミュレーション空間に飛び降りると、開放されたシミュレーション空間内に上方向の空気の流れを送風する、複数の送風機部と、
前記送風機部により生成される空気の流れの速度を感知する複数の風速感知器と、
スカイダイビングの訓練過程中におけるスカイダイバーの、飛行機胴体から飛び降りる段階から地上に着地する段階に至るまで、の映像を生成する複数の電荷結合デバイスカメラ(CCDカメラ)と、
統制室に設置されて、前記各構成要素の動作、及びスカイダイバーのスカイダイビング訓練過程の双方を、実時間で制御するために使用される中央制御手段(CCU)と、
を含むことを特徴とするスカイダイビングシミュレーター。 - 前記飛行機胴体駆動部は、
前記飛行機胴体の側壁の所定の位置に設けられるアイドルベアリングと、
所定の長さを有し、その第1端部が前記アイドルベアリングに結合され、その第2端部が地上に設置されるアーム駆動装置の回転軸に結合される上昇アームと、
を含み、
前記アーム駆動装置は前記上昇アームを動作させること、
を特徴とする請求項1に記載のスカイダイビングシミュレーター。 - 前記回転吊り下げ部は、
前記飛行機胴体の飛び降り口の正面上方の所定の位置へ延長される吊り下げ支持部の外側の端部に連結される回転盤と、
前記回転盤を時計方向又は反時計方向に回転させるために使用される回転盤駆動モーターと、を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のスカイダイビングシミュレーター。 - 前記回転盤は、
前記回転盤に設けられ、スカイダイバーを吊り下げて支えるために使用される吊り下げロープがそれぞれに巻かれる複数の巻取ローラーと、
吊り下げロープを巻き取ったりあるいは解いたりするために、前記中央制御手段の制御下において、前記巻取ローラーを回転させるために使用される複数のローラー駆動モーターと、
中央制御手段から前記ローラー駆動モーターに信号を送信するために使用される複数の信号送信ワイヤーと、を含むこと
を特徴とする請求項3に記載のスカイダイビングシミュレーター。 - 前記回転盤は、回転シャフト組立体によって吊り下げ支持部に連結され、
前記回転シャフト組立体は、その下半部に設けられる回転接触軸と、その上半部に回転接触軸に接触するように設けられる固定接触軸とを含み、回転接触軸からローラー駆動モーターへの信号の送信を行うために回転接触軸に接合される第1信号送信ワイヤーと、中央制御手段からローラー駆動モーターへの信号の送信を固定接触軸及び回転接触軸の中を通過して行うために固定接触軸に接合される第2信号送信ワイヤーと、を備え、
回転接触軸に接合される前記信号送信ワイヤーは回転盤と共に回転され、これにより、信号送信ワイヤーが捻れるのを防止すること、
を特徴とする請求項3又は4に記載のスカイダイビングシミュレーター。 - 前記送風機部は、
前記飛行機胴体の前方の位置に地上に固定されて設置され、水平方向に送風される空気の流れを生成するために使用される、水平方向送風機と、
前記飛行機胴体の下方の位置に地上に固定されて設置され、スカイダイバーが飛行機胴体から飛び降りるときに上方向に送風される空気の流れを生成するために使用される、上方向送風機と、
水平方向及び上方向の送風機のそれぞれの周りの位置に設けられ、飛行機胴体の動きに合わせて作動される複数の垂直方向の伸縮支柱と、
その第1端部が対応する水平方向または上方向のそれぞれの送風機の縁に結合され、その第2端部が対応するそれぞれの伸縮支柱の上端に接続され、対応する送風機によって生成される空気の流れを案内するために使用される空気案内通路と、
空気案内通路の第2端部の地上からの高さを、伸縮支柱の動きと連動して制御する空気案内枠と、を含むこと
を特徴とする請求項1に記載のスカイダイビングシミュレーター。 - 前記空気案内通路は、伸縮性及び可撓性のある材質を用いた蛇腹構造を有すること、を特徴とする請求項6に記載のスカイダイビングシミュレーター。
- 中央制御手段(CCU)から出力される制御信号に応じて飛行機胴体駆動部を作動させることによって、スカイダイバーが搭乗した前記飛行機胴体を、上昇アームによって前記上昇アームの外側の端部によって描かれる上方向の円弧に沿って、上昇させる、飛行機胴体駆動段階と、
送風機、及び、前記飛行機胴体の動きに対応するように作動される伸縮支柱によってその高さが制御される高さ調節可能な空気案内枠と、をそれぞれ備える水平方向及び上方向の送風機部を稼動させて、それぞれが飛行機胴体の周りの開放されたシミュレーション空間内に水平方向及び上方向に空気の流れを送風して、スカイダイバーを飛行機胴体から開放されたシミュレーション空間へと飛び降りさせる、飛び降り段階と、
スカイダイバーが飛行機胴体から飛び降りた後に、回転吊り下げ部の複数の吊り下げロープを使用してスカイダイバーを吊り下げて支え、前記上方向送風機部によって生成される空気の流れの速度及び方向が時間の経過にしたがって制御されるように中央制御手段によって上方向送風機部を制御して、スカイダイバーが開放されたシミュレーション空間の中を無重量状態で水平に浮遊できるようにしながらスカイダイバーの位置を変えるように回転盤を回転させる、自由落下浮遊段階と、
スカイダイバーがパラシュート制御ハンドルを操作したことを表す信号に応じて、前記回転吊り下げ部の吊り下げロープの巻き取られていない部分の長さを制御することによって、スカイダイバーの自由落下状態の水平体勢をパラシュート降下状態の垂直体勢に変換させる、スカイダイバーの位置変換段階と、
前記中央制御手段から出力され、スカイダイバーが地上の近くまで浮遊して降下してきたことを表す信号に応じて飛行機胴体を降下させ、スカイダイバーを安全に地上に着地させるために複数の巻取ローラーに巻き取られている吊り下げロープを解く、着地段階と、からなること
を特徴とするスカイダイビングシミュレーターを使用したスカイダイビング訓練方法。 - 前記中央制御手段は、飛び降り段階において、入力された飛び降り高度に対応して決定された風速情報及び風向情報をデータベースから受け取り、水平方向及び上方向の送風機部によって生成される空気の流れの速度及び風向を制御し、このようにして、飛行機からの飛び降りの訓練を目的とする環境及び状況をシミュレーションすること、
を特徴とする請求項8に記載のスカイダイビング訓練方法。 - 前記中央制御手段は、
スカイダイバーが飛行機胴体から飛び降りた後の時間の経過に応じて、及び、複数のカメラによって生成されるスカイダイバーの位置の映像に対応して、水平方向及び上方向の送風機部によって生成される空気の流れの方向及び速度を制御し、そして、実際のスカイダイビングの自由落下段階の環境をシミュレーションするために頭部搭載映像装置に表示される映像が変化するように、スカイダイバーの頭部に搭載される頭部搭載映像装置(HMD)を制御し、このようにして、スカイダイバーが、飛び降りた後の自由落下の訓練を目的とする環境及びその他の状況がシミュレーションされた開放されたシミュレーション空間内で、無重量状態で浮遊できるようにすること、
を特徴とする請求項8に記載のスカイダイビング訓練方法。 - 前記中央制御手段は、
前記送風機部によって生成される空気の流れの速度及び方向が、スカイダイバーの自由落下高度と対応して制御されるように、水平方向及び上方向の送風機部を制御し、更に、スカイダイバーを吊り下げて支える回転盤を回転させるために回転盤駆動モーターを作動させ、このようにして、スカイダイバーが開放されたシミュレーション空間の中を無重量状態で水平に浮遊できるようにしながらスカイダイバーの位置を変化させること、
を特徴とする請求項8に記載のスカイダイビング訓練方法。 - 前記中央制御手段は、
飛び降りから一定の時間が経過した後にスカイダイバーがパラシュート制御ハンドルを操作したときに、パラシュート制御ハンドルから出力されるパラシュート傘開信号を受け取り、そして、前記巻取ローラーにそれぞれのロープを巻き取るために複数のローラー駆動モーターを作動させて、スカイダイバーの体勢が自由落下状態の水平体勢からパラシュート降下状態の垂直体勢に変化されるようにすること、
を特徴とする請求項8に記載のスカイダイビング訓練方法。 - 複数のCCDカメラは、
送風機部の空気案内枠の所定の位置にスカイダイバーの方向に向けて設けられ、スカイダイバーの飛び降り段階から着地段階までの映像を生成して、中央制御手段に映像信号を出力し、これにより、スカイダイバーの映像が、ビデオ録画部によってビデオ録画手段に録画され、スカイダイビングの訓練過程終了後にスカイダイバーの位置及び体勢を分析するために、ビデオ再生部によって再生されること
を特徴とする請求項8に記載のスカイダイビング訓練方法。
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