JP2004519228A - 抗コレステロール血症食用油 - Google Patents

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Abstract

ヒト患者によるコレステロールの合成、吸収および血中レベルを減少させ、ヒト患者からコレステロールの排出を増加させ、ヒト患者の血中での過酸化物質の蓄積を減少させて、上記ヒト患者にビタミンEの血中レベルも増加させる食用油が提供される。

Description

【0001】
この出願は1998年10月14日付で出願されたUS仮特許出願第60/104,227号に基づいており、その開示は参考のためその全体でここに組み込まれる。
【0002】
【発明の分野】
本発明は、ヒト患者で血中脂質レベルを改善する上で有用な食用油、並びにその油を製造および使用するための方法に関する。
【0003】
【発明の背景】
米国で750,000人以上が冠状動脈系心臓疾患および卒中で毎年死んでいる。約125万人が毎年心臓発作を起し、そのうち半分は徴候なしで起こる。冠状動脈系心臓疾患は米国の男女で最も多い死因である。1世紀にわたる医薬開発にもかかわらず、世紀の変わり目のときより10倍も多いアメリカ人が心臓発作で死亡している。
【0004】
米国心臓学会によると、コレステロールレベルが心臓血管系疾患で主要な予兆である。血流中に脂質の中でみられる軟質ロウ状物質のコレステロールは、細胞膜、一部のホルモンおよび他の所要組織を形成するために用いられることから、健康体の重要な要素である。しかしながら、血中で高レベルのコレステロール(高コレステロール血症)は冠状動脈系心臓疾患の主要リスクファクターであり、心臓発作に至る。
【0005】
コレステロールは血中で不溶性であり、リポタンパク質と称される脂質およびタンパク質の特別なキャリアにより、細胞から細胞へと輸送されねばならない。数種のリポタンパク質があり、そのうち最も重要なものは低密度リポタンパク質(LDL)および高密度リポタンパク質(HDL)である。
【0006】
低密度リポタンパク質は血中で主要なコレステロールキャリアである。過剰のLDLコレステロールが血中で循環すると、心臓および脳へ栄養補給する動脈の壁内でゆっくり蓄積していく。他の物質と一緒になって、それは動脈を閉塞させうる厚くて硬い沈着物、プラークを形成することがある。この状態はアテローム性動脈硬化症として知られている。このプラーク付近における血餅(または血栓)の形成は心筋の一部への血流を妨げて、心臓発作を引き起こすことがある。血餅が脳の一部への血流を妨げると、結果は卒中である。高レベルのLDLコレステロールは心臓疾患のリスク増加をもたらす。そのため、LDLコレステロールはしばしば“悪いコレステロール”と称されている。
【0007】
高密度リポタンパク質(“HDL”)は血中コレステロールの約1/3〜1/4を運搬する。HDLはコレステロールを動脈から運び出して、肝臓へ戻し、それは最終的に体から排出される、と考えられている。HDLは過剰のコレステロールをアテローム硬化プラークから除去して、それらの成長を遅らせる、と一部の専門家は考えている。高レベルのHDLは心臓発作から防御するらしいため、HDLは“良いコレステロール”として知られている。その逆も真実である:低HDLレベルはより大きなリスクを示す。
【0008】
コレステロールは2種の供給源から生じる。それは体内で、主に肝臓で(1日約1000mg)生産され、肉、家禽、魚、魚介および乳製品のような動物由来の食品でもみられる。植物由来の食品(果物、野菜、穀物、堅果および種子)はコレステロールを含有していない。
【0009】
飽和脂肪酸は血中コレステロールを上昇させる主要な元凶であり、それが心臓疾患のリスクを増加させている。しかし、食物コレステロールも関与している。平均のアメリカ人男性は1日約360mg;平均のアメリカ人女性は220〜260mgのコレステロールを消費している。
【0010】
1億の成人が200ミリグラム/デシリットル(mg/dl)以上の血中コレステロールレベルを有し、ほぼ4千万のアメリカ人が240mg/dl以上のレベルを有している。治療を要するLDLレベルを有したアメリカ人は5300万いるが、そのうち1/3以下が必要な治療をうけているにすぎない、とみられている。更に、治療されたほとんどの患者は、治療目標を達成していない。年間の治療費は1千億ドル以上とみられ、冠状動脈系心臓疾患はなおアメリカ人のNo.1死因のままである。
【0011】
そのため、心臓発作または卒中を有するリスクは、血中における低密度リポタンパク質(LDL)、高密度リポタンパク質(HDL)およびトリグリセリドの量により明確に予測される。
【0012】
コレステロールおよびトリグリセリドレベルは、コレステロールおよび飽和脂肪の食物摂取の減少のように、医学的介入および/または食物制限で減少させうる。しかしながら、一部の食物制限は新たな問題を生じた。例えば、近年バターからマーガリンへの変更が勧められている。バターはコレステロールおよび飽和脂肪が高い。他方、スティックマーガリンは水素添加油分をベースにした半固形粘稠度を有している。しかしながら、水素添加プロセスはトランス脂肪を形成する。トランス脂肪はアテローム形成性であり、バターに安定性を付与する天然飽和脂肪より2〜3倍高い心臓血管リスクを生じることが、臨床研究で証明された。マーガリン、特にスティックマーガリンが20〜30%のトランス脂肪を含有しうるという点で、バターよりマーガリンが優れているという健康上の利点には現在疑いがある。米国心臓学会は現在ソフトマーガリンを勧めている。このようなマーガリン、いわゆる無トランスマーガリン、即ち、完全に水素添加されたヤシ油またはヤシ油フラクションから処方されているマーガリンが最近売り出された。このマーガリンは、トランス脂肪はないが、マーガリンで2番目に危険な成分、飽和脂肪のレベルが高い。
【0013】
ヒトでコレステロールレベルを減少させる他の化合物が報告された。例えば、植物ステロール類、特にβ‐シトステロールは抗コレステロール血症効果を有することが報告され、小腸でコレステロール吸収を阻害すると考えられている。植物ステロール類は胆汁塩ミセル中のコレステロールと置き換わると考えられている。摂取された食物コレステロールのうち約半分が吸収され、他方5%未満のβ‐シトステロールが吸収される。植物ステロール類が胆汁塩ミセルのコレステロールと置き換わると、コレステロールは便中に排泄される。
【0014】
植物ステロール類は、遊離アルコールおよびエステルとして、飽和および不飽和型で天然に存在する。不飽和型の方が多い。天然シトステロール類は水素添加によりシトスタノール類へ変換されることが知られており、スタノール類はコレステロール吸収を阻止する上でステロール類よりも単位重量当たりで有効であり、スタノール類は吸収されないことが報告されている。更に、吸収されるβ‐シトステロールの量は、投与される用量が変わっても、比較的一定のようである。ステロール類およびスタノール類の双方は、それらの非吸収性のせいで、コレステロール吸収の比較マーカーとして用いられている。しかしながら、シトスタノールが全く吸収されず、あるシトステロールが吸収されることは、明白であるらしい。
【0015】
更に、食物へのシトスタノールの添加は、コレステロール吸収のみならず、シトステロールおよびビタミン吸収も減少させる。一部の人々はこれを利点として特徴付けたが、シトスタノール類が微量栄養素の通常吸収を阻止するという事実は問題となりうるのである。
【0016】
Lancet 1995;345:1529−1532では、良性前立腺過形成(BPH)の治療でβ‐シトステロール(20mg/日)の使用を報告した。この症状は前立腺内で繊維性筋性および上皮構造のゆっくりした腫脹であり、最終的には閉塞性尿症状に至り、これは50歳を超えるほとんどの男性である程度みられる。そのため、抗コレステロール血症剤としてシトスタノール類のみの使用はBPHのリスクを増すことがある。
【0017】
動脈硬化症および高コレステロールレベルを含めた疾患の治療および予防に関して研究された他の化合物にはトコトリエノール類があり、これは小麦麦芽、コメヌカ、オート麦およびヤシでみられる天然型のビタミンEである。
【0018】
インビトロで、コレステロールに対するトコトリエノール類の濃度依存性影響から、3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル補酵素Aレダクターゼ(HMGCoAレダクターゼ)活性の転写後ダウンレギュレーションを行うことが証明しうる。これは、US単独で年間80億ドルの売上にのぼる抗コレステロール血症剤、スタチン類の標的となる酵素である。スタチン類は直接作用して、HMGCoAレダクターゼを阻止する。しかしながら、スタチン類は肝機能不全も時々起す。
【0019】
残念ながら、スタチン類またはトコトリエノール類を投与された多くの患者は、食物コレステロールが食品から吸収される速度の補償的増加で、コレステロール合成速度の減少に応答している。単一療法としてスタチン類を投与された患者の80%は治療目的を達成できなかった、と近年の研究では報告している。スタチン類に関して、コレステロール吸収の補償的増加を抑える上で多くの場合に必要なレベルまで用量を増加させると、前記のように肝臓合併症の発生率を11倍増加させてしまう。肝臓合併症のリスクのせいで、スタチン類は医者の指示のもとで投与されねばならない。同様に、トコトリエノール類はインビトロで見込みを示したが、臨床試験の結果は不明確であった。Qureshi,Am.J Clin.Nutr.53:Suppl.4:1021S−1026S,(1991 Apr.)は簡単な研究において“応答者”の脂質パラメーターで有意の改善を報告したが、同物質(ヤシ由来のトコトリエノールに富むフラクション、即ちヤシ由来TRF)を補給された美食患者におけるその後3回の研究では結果を確認できなかった。Antila,et al,Helsinki Antioxidant Symposium,1991 Wahlquist,M.,et al,Nutrition Research 12:Suppl.1:S181−S201(1992);Tomeo,A.,et al,Lipids 30:1179−1183(1995)参照。その答えとして、QureshiはQureshi A.,et al,Lipids 30(12):1171−1177(1995)で、d‐トコフェロールがトコトリエノール類の抗コレステロール血症効果を阻害することを示唆した。本発明による油類での臨床試験の結果はこの結論を支持せず、むしろ他の非ケン化性成分との相乗作用が血中脂質調整を行う上で必要であることを示している。
【0020】
パルプおよび紙廃棄物から抽出される水素添加植物ステロール類を含有している、Finland,Benecolで近年売り出されたマーガリンは、食事で標準マーガリンの代わりにBenecolマーガリンを用いた患者でコレステロールレベルを10〜15%減少させることがわかった。この減少は心臓血管リスクで20〜30%減少に相当する。しかしながら、植物ステロール抽出物が新食品添加物として米国および他の諸国で規制認可を要する、という欠点をBenecolはかかえている。
【0021】
毒性型の酸素が多くの慢性衰弱性疾患に関与している。これらには、特に心臓血管、新生物、関節炎、年齢関連黄斑変性および早老がある。これら毒性型の酸素の組織レベルが上昇すると、ビタミンE群の酸化防止剤のような防御酸化防止剤の組織レベルは低下する。これらのリスクファクターはGeyにより心臓血管系疾患の場合で確認され、血中ビタミンE値が減少すると、虚血性心疾患の頻度が上昇することを彼は示した。過酸化物の血中レベルを調べるために、多くの研究者はチオバルビツール酸の付加物(TBARS、チオバルビツール酸反応物質としても知られ、マロンアルデヒド修飾物質とも称されている)または過酸化物を測定した。Holvoet、Collenおよびvan de Werfは最近、急性冠状動脈症候群のマーカーとして、マロンアルデヒド修飾LDLの関連性を証明した。血中でのマロンアルデヒド(TBARS)タイプの混入が内皮損傷およびプラーク不安定を示し、トロポニンIのような他の常用指標よりも急性冠状動脈症候群を更に正確に示すことを、これらの科学者は指摘した。Redeemで毎日補給されている、少くとも1回卒中を起した患者の介在研究では、TBARS物質の血清レベルが研究前の値より有意に減少した。Tomeo,A.C.,et al,Antioxidant effects of tocotrienols in patients with hyperlipidemia and carotid stenosis(高脂血症および頚動脈狭窄症の患者におけるトコトリエノール類の酸化防止効果),Lipids 30:1179−1183,1995;Watkins,T.R.et al,Hypocholesterolemic and antioxidant effects of rice bran oil non−saponifiables in hypercholesterolemic subjects(高コレステロール血症者におけるコメヌカ油非ケン化性物質の血中コレステロール低下および酸化防止効果),Environ.Nutr.Interactions,3:(2)1−8,1999参照。更に、彼らの血清ビタミンEレベルは研究前値のほぼ2倍であった。Jordan Heart Research Foundationのこの同グループの研究者は、実験ラットモデルで同様の関連性を先に証明していた。Watkins,T.R.,et al,γ−tocotrienol as a hypocholesterolemic and antioxidant agent in rats fed atherogenic diets(アテローム形成食を与えたラットで血中コレステロール低下および酸化防止剤としてのγ‐トコトリエノール),Lipids,28:1113−1118,1993参照。
【0022】
したがって、無トランスで、飽和脂肪が少なく、マーガリンの製造で使用に適した食用油について、必要性が存在している。好ましくは、その食用油は化学的に処理(例えば、水素添加)されねばならない添加物を必要としない。
【0023】
公知の油製品に代わる安全で有効な代替品であって、店頭(OTC)で販売されるかまたは主要食品に配合されうる食用油製品についても、必要性が存在している。
【0024】
更に、長期にわたる悪い食習慣を変える上で患者が有する困難性を認識して、心臓血管系薬剤と異なり、直接的な医者の指示なしに摂取しても十分に安全な、心臓血管系疾患に対する新たな介入戦略について必要性が存在している。
【0025】
【好ましい態様の要旨】
本発明の一面によると、ヒト患者によるコレステロールの合成および吸収を減少させて、ヒト患者からコレステロールの排出を促進する食用油が提供される。
好ましくは、その食用油は実質的にトランス脂肪酸を含んでいない。
【0026】
好ましい態様において、本発明の油は植物油または植物油の混合物である。非常に好ましくは、本発明の油は精製コメヌカ油またはコメヌカおよびヤシ油の混合物である。
【0027】
本発明の更に別の面によると、前記いずれかの油を含有した食品が提供される。
【0028】
本発明の追加面によると、有効量の前記いずれかの油を患者に投与するステップからなる、ヒト患者で総コレステロールおよびLDLを減少させて、HDLを上昇させる方法が提供される。
【0029】
本発明の更に別の面によると、抗コレステロール血症食用油の製造方法が提供される。その方法は、食用油を用意し、前選択用量および前選択投与形態で消費されたときに、その油が1日ベースで約25〜750mgのトコフェロール類、トコトリエノール類またはそれらの組合せ、約5〜約500mgのステリルエステル類および約5〜約500mgのシクロアルテノール類を供するように、その食用油のトコフェロール類、トコトリエノール類、遊離ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類の含有率を調整するステップからなる。
【0030】
好ましい態様では、粗製植物油(“Oil A”)、特に粗製コメヌカ油を脱ロウおよび脱ガム化し、真空下高温で保つ。次いで、石鹸ストックへのステロール類およびシクロアルテノール類のエステルの損失を最少に抑える条件下で、遊離脂肪酸を(ケン化された)石鹸へ変換するように、アルカリ性水和ケイ酸ナトリウムおよび少量の水酸化カリウムを用いてマイルドなpHで遊離脂肪酸をOil Aから除去する。次いで、トコトリエノールに富む蒸留物、好ましくはコメヌカまたはヤシ油デオドライザー蒸留物を、好ましくはイソプロパノール中で、実質的にケン化し、非ケン化性フラクションを好ましくはヘキサンおよび水で抽出し、抽出物(“Oil B”)を得る。最後に、適切な部分のOil AおよびOil Bを、望ましい濃度のトコフェロール類、トコトリエノール類、遊離ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類を有する製品を製造するために混合する。
【0031】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかとなるであろう。しかしながら、詳細な説明および具体例は、本発明の好ましい態様を示しているが、説明のためであって、限定のためではないことが、理解されるべきである。本発明の範囲内で多くの変更および修正がその精神から逸脱せずに行え、本発明はこのようなすべての修正を含んでいる。
【0032】
【好ましい態様の詳細な説明】
人体のコレステロールレベルは、3つの協同メカニズム、即ち合成、吸収および排出により調節されている。ほとんどの公知抗コレステロール血症化合物および組成物はこれらメカニズムのうち1つのみを標的にしているため、機能するには標的メカニズムに比較的大きな影響を有しなければならない。
【0033】
本発明による食用油はコレステロールの合成および吸収を減少させ、その一方でコレステロールの排出を増加させる。3つすべてのメカニズムが同時に働いて、LDL、HDLおよびトリグリセリドレベルで適度にバランスのとれた改善を果たす。
【0034】
ヒト患者でのコレステロールの合成、吸収および排出の減少および増加は、本発明による食用油の投与前および後にヒト患者で測定したその量の比較により調べられる。
【0035】
本発明による食用油は、薬剤またはニュートラシューティカル(栄養剤:nutraceutical)ではなく、“機能性食品”として特徴付けられる。機能性食品は、European Unionにより、“それらが科学的に健康増進効果を証拠書類で証明しており、健康という名目で販売されうるように処理または改変された日常食品”として規定されている。日本では、“機能性食品”は天然成分のみから誘導され、食物の一部として消費されて、サプルメント形態ではない(即ち、錠剤またはカプセルではない)日常食品として規定されている。
【0036】
好ましくは、本発明による食用油はヒト患者でコレステロール合成を減少させる少くとも1種の化合物、例えば少くとも1種のトコトリエノールを含有している。このような化合物の具体例としては、α‐トコトリエノール、β‐トコトリエノール、γ‐トコトリエノールおよびδ‐トコトリエノールがある。
【0037】
食用油は、好ましくは、ヒト患者でコレステロール吸収を減少させる少くとも1種の化合物、例えば少くとも1種の遊離ステロールまたはステリルエステルも含有している。本発明で有用な具体的化合物としては、カンペステロール、β‐シトステロールおよび他のステロール類およびスタノール類のフェルラ酸および脂肪酸エステルがある。
【0038】
本発明の油に好ましく含まれるものは、ヒト患者でコレステロール排出を促進させる少くとも1種の化合物である。このような化合物としては、3‐(4‐ヒドロキシ‐3‐メトキシフェニル)‐2‐プロパン酸、4‐ヒドロキシ‐3‐メトキシ‐シンナル酸(cinnarnic acid)または3‐メトキシ‐4‐ヒドロキシケイ皮酸と様々に称されるフェルラ酸(C1010)のシクロアルテノールエステル類がある。このような化合物の具体例としては、24‐メチレン‐シクロアルテノールおよびシクロアルテノールのフェルラ酸エステルがある。
【0039】
本発明による食用油は、過酸化物と称されているが、分析では、公知の心臓血管リスクファクターである、TBARS(チオバルビツール酸反応物質)およびマロンアルデヒド様化合物(即ち、TBA)とも称されている、過酸化された脂質‐および他の物質、例えばタンパク質、炭水化物および核酸‐の蓄積および血中レベルを好ましくは減少させる。
【0040】
非常に好ましくは、本発明の食用油はヒト患者でTBARSおよび類似の過酸化付加物の形成および蓄積を制限する化合物を少くとも1種供する。
【0041】
本発明によると、食用油は、トコトリエノールまたはトコフェロール群のいずれに由来してもよいが、トコトリエノールまたはトコフェロールとして測定しうる酸化防止活性を組織、例えば血液に、付与するビタミンE様活性も発揮する。
【0042】
非常に好ましくは、油中の少くとも1種の化合物は(ここで詳細に記載されている)トコトリエノールまたはトコフェロール群に由来しているため、心臓血管系疾患のリスクがあるヒト患者の血中で血清トコフェロールまたはトコトリエノールレベルを上昇させる。
【0043】
本発明に従い用いられるトコフェロール類、トコトリエノール類、ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類は、好ましくは天然源に由来するが、所望であれば合成で製造してもよい。特に、1種以上の成分は合成でも、または植物油ベース以外の供給源に由来してもよい。
【0044】
非常に好ましくは、本発明の油はトランス脂肪酸を実質的に含まない。ここで用いられている“実質的に含まない”とは、約2%(重量/重量)未満を意味する。最良では、本発明の油はトランス脂肪酸を全く含まない。
【0045】
(i)トコトリエノール類および/またはトコフェロール類対(ii)遊離ステロール類および/またはステリルエステル類対(iii)シクロアルテノール類の最良比は約1:0.5:0.05〜1:5:0.5であり、非常に好ましくは約1:1:0.05であることが、臨床試験でわかった。そのため、好ましい態様において、本発明の油中における上記成分の比率はこの好ましい範囲内に入り、最良には約1:1:0.05である。
【0046】
ヒト患者に投与されるトコフェロール類およびトコトリエノール類の量は好ましくは約50〜500mg/日、または換言すると約10〜200mg/投与単位である。ステロール類およびステリルエステル類の量も同様に、好ましくは約50〜500mg/日である。シクロアルテノール類の量は、好ましくは約2.5〜25mg/日である。好ましい態様において、ヒト患者に約400mgのトコフェロール類およびトコトリエノール類、400mgのステロール類およびステリルエステル類および20mgのシクロアルテノール類が投与される。これは約1:1:0.05の好ましい成分比に相当する。諸成分の割合が前記範囲内にあり、患者が1日に前記範囲内で各成分の総量を消費するかぎり、本発明の油中における様々な成分の割合は広い範囲内で変わりうる。
【0047】
好ましい態様において、本発明による食用油は植物油、特に精製コメヌカ油または精製コメヌカ油およびヤシ油の混合物である。
【0048】
非常に好ましくは、本発明の食用油は精製コメヌカ油である。粗製コメヌカ油はあらゆる市販植物油の中で最大の割合で非ケン化性物質を含有している。総非ケン化性物質はしばしば4%(重量による)を超え、これはマーガリン製造で現在用いられている油の約4倍である。
【0049】
粗製コメヌカ油は、好ましくは本発明による使用上精製される。含油ヌカがコメから分離されるときに、遊離脂肪酸の非常に速い増加を起こす特に活性なリパーゼ酵素が活性化される。コメが粉砕後すぐに熱または化学物質で安定化されたときでも、5〜10%の遊離脂肪酸(FFA)レベルが普通である;工業用コメヌカ油は30%もの高いFFAレベルを有することがある。更に、FFAレベルには季節変動がある。ロウレベルも高く、ヌカが溶媒で抽出された温度と通常関連している。そのためコメヌカ油は精製が最も難しい油の1つである。工業的に、コメヌカ油は化学的精製により処理される。
【0050】
トコトリエノール類の別な有用源、ヤシ油も、つぶされたときにヤシの実がリパーゼ酵素を放出することから、高いFFAレベルを有している。ヤシ油のFFAレベルは2〜5%である。ヤシ油のほとんどの商業生産では物理的精製プロセスを用いている。しかしながら、このような精製法では低トコフェロール/トコトリエノール濃度、典型的には3000〜5000ppmの低グレード蒸留物を生じる。化学精製機から得られたデオドライザー蒸留物は、それより高い濃度、典型的には1〜3%のトコフェロール/トコトリエノールのものである。しかしながら、化学精製プロセスに際して、ステロール類およびシクロアルテノール類のフェルラ酸および脂肪酸エステルはイオン化され、石鹸ストックへ失われる。遊離ステロール類およびトリテルペンアルコール類(シクロアルテノール類)は極性および無極性双方の溶媒に様々な程度で可溶性であるが、無極性溶媒は脂肪酸およびフェルラ酸類のエステルに対して選択的である。これらの分子はコレステロールと構造的に類似している。エステル型のとき、それらは消化管でミセルからのコレステロールとより容易に入れ替わるが、それ自体は吸収されないか、または吸収されても速やかに排出される。
【0051】
そのため、トコトリエノールに富むフラクションは化学的精製コメデオドライザー蒸留物から回収しうるが、それはこれらの有用なエステル類を実質的に欠いている。
【0052】
デオドライザー蒸留物からのトコフェロールおよびトコトリエノールに富むフラクションの公知の生産プロセスには、イオン交換、ケン化および硬石鹸からの抽出、メチルエステル化、遊離脂肪酸のエステル化および分子蒸留、およびディーステロライゼイション(脱ステロール化:desterolization)のようなプロセスがある。これらプロセスの各々において、トコトリエノールに富む濃縮物の分離方法は、意図的または付随的にフェルレート類およびシクロアルテノール類の天然ステリルエステルを除去する。
【0053】
粗製コメヌカ油が時間を経ると、遊離ステロール類は遊離脂肪酸とエステル化することが観察された。遊離ステロール類および遊離シクロアルテノール類がエステル化されて、トコフェロール類がされないようなマイルドな条件下で、油を真空下高温でエージングさせることにより、このプロセスは加速されうることがわかった。Rogers,et al,J.Am.Oil Chem.Assoc.,70:No.3,1993は、異なる製造業者から入手した5種の市販コメヌカ油を分析した。(オリザノール類として定量された)シクロアルテノール類および植物ステロール類のフェルラ酸エステル分は115〜787ppmで、平均400ppmである。同油で、トコトリエノール分は72〜1157ppmで、平均500ppmである。オリザノール類の95%およびトコトリエノール類の60%以上は従来の精製プロセスで失われる。そのため有効量の抗コレステロール血症活性成分を得るためには、患者は1日1kg以上の油を消費することが求められる。
【0054】
こうして本発明は、最適割合のトコトリエノール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類が製品に留まり、存在するステロール類が、実質的に、脂質への溶解性増加が食物コレステロールの吸収を減少させる上で化合物の効力の根底にあるステリルエステル類の形態であるという点で、新規方法の必要性を満たしている。
【0055】
一般的に、本発明の方法は、脱ロウおよび脱ガム化された粗製コメヌカ油(“Oil A”)と、遊離脂肪酸でエステル化された遊離ステロール類およびトリテルペンアルコール類から始める。次いで、石鹸ストックへのステロール類およびシクロアルテノール類のエステルの損失を最少に抑える条件下で(ケン化された)石鹸へ遊離脂肪酸が変換されるように、蒸留により、または、アルカリ性水和ケイ酸ナトリウムおよび少量の水酸化カリウムを用いたマイルドなpHで、ステロール類およびシクロアルテノール類のエステル化状態を保てる条件下で、残留遊離脂肪酸を除去する。次いで、好ましくはコメヌカまたはヤシ油の、トコトリエノールに富むデオドライザー蒸留物をイソプロパノール中で実質的にケン化し、非ケン化性フラクションをヘキサンおよび水で抽出し、抽出物(“Oil B”)を得る。最後に、適量のOil AおよびOil Bを、所要濃度のトコフェロール類、トコトリエノール類、遊離ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類を有する製品を形成するために混合する。
【0056】
規制認可を要する合成成分を含有したBenecolのような製品とは対照的に、精製コメヌカ油のような、本発明による植物油の好ましい態様は、Benecolとは異なり、トランス脂肪酸形成のリスクを伴う水素添加および化学処理を要しない適切なステリルおよびスタニルエステル類をそれらが天然で含有していることから、規制問題を生じない。
【0057】
本発明による植物油は、限定されないが、バター、マーガリン、アイスクリームおよびマヨネーズ‐チョコレート製品;大豆乳および米乳のような液体;および、ワインおよびミネラル水のような水ベースドリンクを含めた様々な食品中へ配合することができる。本発明の油は、軟質ゲルを形成する上で、ゼラチン外皮中への封入にも適している。本発明の油が製造されている形態が具体的にどのようなものであっても、ヒト患者への様々な成分の1日量は前記範囲内にすべきである。所定形態中における本発明油の濃度に応じて、1食当たりの食品または封入油などの総量も変わる。軟質ゲルのような高濃度形態は、ドリンクのような希釈形態よりも少ない総量で投与される。
【0058】
本発明は下記非制限例で更に説明される。例1は本発明油の一態様の製造方法を開示している。例2、3、4および5は、本発明の油、または本発明油の成分を個別にまたは本発明の場合とは実質的に異なる割合で含有した他の調製物を患者に投与する、ヒト研究の結果について比較している。例2はヤシ由来トコトリエノール類と本発明油との投与を比較している。例3は別な方法により処理されたコメトコトリエノール類と本発明油とを比較している。例4は従来処理コメ油と本発明油とを比較している。例5は、高レベルのステロール類およびステリルエステル類を配合した2種の市販マーガリンに対して、本発明油の性能を比較している。
【0059】
各場合において、活性成分の割合が本発明によるときのみ、血中脂質値の望ましい変化が達成されることが証明されている。本発明油は著しく優れており、LDLレベルを減少させ、HDLを上昇およびトリグリセリド値を減少させる上で格別優れていることが示されている。
【0060】
例1
コメ油(“Oil A”)100gを分析し、脱ロウおよび脱ガム化し、その油の酸値をAOAC法により調べる。その油は5%のステロール類、スタノール類およびシクロアルテノール類を:
カンペステロール 15%
シトステロール 10
カンペスタノール 1.4
スチグマステロール 1.5
シトスタノール 1.5
シクロアルテノール 30
24‐メチレンシクロアルテノール 40
として含有し、更に1120ppmのトコフェロール類およびトコトリエノール類、γ‐トコトリエノールとして58%を含有している。Oil Aを適度な真空下125℃で一夜保ち、こうしてエステル化に際して生成する水を除去し、反応を正常に進行させて、ステロール類およびシクロアルテノール類の脂肪酸エステルが形成される天然エージングプロセスを加速させる。次いでOil Aを50℃に冷却する。
【0061】
スラリー中で水酸化カリウムおよびアルカリ性水和ケイ酸ナトリウム(BritesorbNC、PQ Corporation,Valley Forge,PA市販)を1部の水酸化カリウム対4部のBritesorb対6部の水の比率で混合することにより、マイルドな苛性剤を調製する。既に測定された酸値の5%化学量論過剰に相当する量のスラリーを上記の冷却Oil Aへ加え、混合物を60℃で1時間攪拌した後、温度を80℃に上昇させ、混合物を濾過する。
【0062】
精製された油を洗浄および乾燥させて、フェルラ酸のステロールエステル類およびシクロアルテノールエステル類に富むが、遊離脂肪酸および遊離ステロール類を実質的に含まない天然油を得る。
【0063】
次いで、コメヌカ油の化学精製によるデオドライザー蒸留物を得て、分析する。その蒸留物は次の成分を含有していることがわかった:
以下を含有する2.0%のトコフェロール類およびトコトリエノール類:
α‐トコフェロール 0.5%
γ‐トコフェロール 0.4%
α‐トコトリエノール 0.1%
γ‐トコトリエノール 1.0%
8.0%ステロール類、全体
2.0%ステリルエステル類
以下を含有する全体で75.2%のグリセリド類:
遊離脂肪酸 43.5%
モノグリセリド類 6.7%
ジグリセリド類 8.6%
トリグリセリド類 16.4%
【0064】
脂肪酸の分布は次のとおりである:
C12:0 0.1%(重量による)
C14:0 1.0
C16:0 27.5
C16:1 0.3
C18:0 2.0
C18:1 39.0
C18:2 27.0
C18:3 0.8
C20:0 0.8
C20:1 0.6
C22:0 0.2
C24:0 0.4
【0065】
次いで、50gの蒸留物を5倍容量のイソプロパノールと混合し、AOAC法を用いて上記分析からケン化を計算する。次いで、すべてのグリセリド成分をケン化するために要する計算上の化学量論重量の150%で80%水酸化カリウムの量を求め、反応混合物へゆっくり加える。反応混合物を60℃で30分間水浴中に保ち、冷却させ、次いで10倍容量のヘキサンおよび20倍容量の水で一夜かけて中和および抽出する。ヘキサン相を分離し、洗浄および乾燥させ、得られた半固形相(“Oil B”)を上記で得られた中性油と合わせる。得られた精製油はトコフェロール類およびトコトリエノール類と、シクロアルテノール類およびステロール類のエステルに富むが、遊離脂肪酸、モノ‐、ジ‐およびトリグリセリド類および遊離ステロール類を欠いている。
【0066】
場合により、得られた上記の半固形相は、4℃で遊離ステロール類をメタノールから沈澱させることにより脱ステロール化して、混合前に蒸留により濃縮することができる。
【0067】
トコフェロール類およびトコトリエノール類の収率は、反応混合物のケン化度に応じて、45〜75%である。トコトリエノール類およびトコフェロール類対シクロアルテノール類およびフェルラ酸およびステロールエステル類の比率も、ケン化度により調整しうる。
【0068】
混合されるOil AおよびOil Bの比率は、約0.5〜25%(重量/重量、油の総重量ベース)のトコフェロール類およびトコトリエノール類の濃度で割合再調整された油を製造するために、変えることができる。高濃度のとき、油はニュートラシューティカル(栄養剤)または治療剤として、軟質ゲル中への封入に適する。低濃度のとき、油はマーガリンまたはマヨネーズのような食品中へ直接配合しうる。各場合において、望ましい濃度は、その製品を消費する患者へ50〜500mg/日(または換言すると、約20〜200mg/食)のトコトリエノール類/トコフェロール類を供するために十分なものである。
【0069】
例2
ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類を欠くように処理された、ヤシ油由来のトコトリエノールに富むフラクション(TRF)を、1年間にわたり1日3回160〜240mgの量で試験群に投与した。Tomeo,A.,et al,Lipids 30:1179−1183,1995。更に2年間にわたりトコトリエノール類の用量を1日3回240mgまで増加させた。Kooyenga,D.,et al,Asia Pacific J.Clin.Nutr.6:72−75,1996。総コレステロール、LDLまたはHDLコレステロール、またはトリグリセリドレベルの変化は2年間にわたり観察されなかった。次いで、200mgのトコトリエノール類を含有した本発明による油を1年間わたり1日3回2.4g/日で試験群に投与した。血中脂質は改善した:LDLコレステロールの20%減少、HDLコレステロールの20%増加、およびトリグリセリド類の23%減少が観察された。表1参照。
表1. ヤシ由来トコトリエノールまたは非ケン化性物質入り本発明の
コメヌカトコトリエノール類の補給による血中脂質の変化:mg/dlでの
データ:N=50例
Figure 2004519228
3および4年目のデータは有意に異なる.p<0.01
【0070】
例3
例2の研究のメンバー10人は、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類の油を欠くように処理された、Eastman Chemical Company製のコメ油からのトコトリエノールに富む濃縮物NuTrieneに切り換えた。例2で観察されたLDLコレステロールの低下は維持されたが、HDLコレステロールレベルの増加の25%およびトリグリセリドの減少の50%が失われた。表2参照。
表2. 4〜5年目における、本発明のコメヌカトコトリエノール類
および非ケン化性物質、またはNuTrieneで補給された被験者における
血中脂質の変化:mg/dlとしてのデータ:N=10
Figure 2004519228
【0071】
例4
ステロール類、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類に富む(合計1.5mg/日)が、トコトリエノール類に乏しい(2.5mg/日)物理的精製コメ油から製造されたマーガリンを患者に投与した。血中脂質値に変化はみられなかった。Weststrate,J.A.et al,European J.Clin.Nutr.52:334−343,1998。表3参照。
表3. 本発明油で観察された場合と比較した、物理的精製コメヌカ油
からのステロールおよびスタノールエステル類およびトコトリエノール類
を投与された患者における血中脂質成分の変化率
Figure 2004519228
2.5mg/dトコトリエノール類を供する油30g中1.5g/d
**前記のとおり
【0072】
例5
例4の患者を、スタノールエステル類(Benecol)またはステリルエステル類のいずれかを含有したマーガリン製品に切り換えた。双方のグループが、上記エステル類約3g/日を含有するマーガリンを摂取した。8〜13%のLDLコレステロール濃度の減少が観察されたが、HDLコレステロールまたはトリグリセリド類で有意の変化はみられなかった。この研究では、シトスタノールエステル類の他の研究の結果を確認しているが、血漿酸化防止剤の有意な枯渇を報告している。Miettinen,T.A.et al,New Engl.J.Med.333:1308−1312,1995;Weststrate,J.A.et al,Eur.J.Clin.Nutr.52:334−343,1998。表4参照。
表4. 本発明油で観察された場合と比較した、ステロールおよび
スタノールエステル類を投与された患者における血中脂質の変化率
Figure 2004519228
ステリルエステル類:油30g中3g/d;0mg/dトコトリエノール類
**スタノールエステル類:油30g中3g/d;0mg/dトコトリエノール類
***前記のとおり
【0073】
結論
前記のデータは、本発明による、トコトリエノール類/トコフェロール類、ステリルエステル類、遊離ステロール類およびシクロアルテノール類の量のコントロールが、最良の治療手法で血中脂質値を調整する、ということを証明している。例2の結果は、トコトリエノール類単独の投与が血中脂質値に影響を与えないことを示している。本発明による食用油の投与が、総コレステロール、LDLコレステロールおよびトリグリセリド類を低下させ、一方でHDLコレステロールを増加させることを、例2は更に証明している。例3は、ステリルエステル類およびシクロアルテノール類を欠くコメ由来トコトリエノール濃縮物が、HDLレベルを増加させるかまたはトリグリセリド類を減少させる上で無効であることを証明している。例4は、トコトリエノールに乏しい物理的に精製したコメ油が無効であることを示し、例5は、トコトリエノール類なしでのステロール類およびステリルエステル類の投与は、HDLまたはトリグリセリド値に変化をもたらさないことを示している。
【0074】
本発明による油を投与された患者により達成される血清総コレステロールおよびLDLコレステロールの減少は、薬物療法で達成される最良の結果に匹敵する。20%のHDLコレステロールレベルの増加および23%のトリグリセリド類の減少は特に有意である。Watkins,T.et al,Environmental Nutr.Interactions,3:8−18,1999。総コレステロール(TC)/HDLコレステロール比は、総コレステロールまたはLDLコレステロールレベル単独と比較して、冠状動脈系心臓疾患のリスクの優れた尺度であることがわかった。Framingham研究では、冠状動脈系心臓疾患の8年見込み比は、最高比のヒトと比較して、最低のTC/HDL比のヒトで10倍増加した。Kinosian,B.et al,L.J.Invest.Med.43,443−450,1995。平均で、本発明による油を投与された患者のTC/HDL比は5.97から4.29へ28%減少した。公衆衛生を改善するために本発明の油で生じうる影響は自明である。本発明の油を用いた臨床試験で報告された、TC/HDL比で28%減少した50歳男性は、75歳すぎまで生きる可能性が2倍である。
【0075】
前記の例は説明目的のみであり、請求の範囲により特定される本出願人の発明の範囲を決して制限するものではない。

Claims (51)

  1. ヒト患者によるコレステロールの合成、吸収および血中レベルを減少させて、上記ヒト患者からコレステロールの排出を増加させる食用油。
  2. ヒト患者でコレステロール吸収を減少させる少くとも1種の化合物を含んでなる、請求項1に記載の食用油。
  3. ヒト患者でコレステロール合成を減少させる少くとも1種の化合物を含んでなる、請求項1に記載の食用油。
  4. ヒト患者からコレステロール排出を増加させる少くとも1種の化合物を含んでなる、請求項1に記載の食用油。
  5. トランス脂肪酸を実質的に含んでいない、請求項1に記載の食用油。
  6. 過酸化物の血中レベルを減少させる、請求項1に記載の食用油。
  7. ヒト高コレステロール血症者でTBARSの形成および蓄積を抑制する少くとも1種の化合物を油中に配合している、請求項1に記載の食用油。
  8. ヒト患者の血液および他の組織に対してトコフェロールまたはトコトリエノール酸化防止活性のレベルを増加させる、請求項1に記載の食用油。
  9. 5.6μmol/Lを超える血中コレステロールのヒト高コレステロール血症者における、総コレステロール、LDLコレステロールおよびトリグリセリド/HDLコレステロールの血中レベルを有意に減少させる、、請求項1に記載の食用油。
  10. 高コレステロール血症者における、血中HDLコレステロール/総コレステロールの比率として表示される、HDLコレステロールの血中レベルを有意に増加させる、請求項1に記載の食用油。
  11. 高コレステロール血症者における、TBARSとして測定される過酸化物の血中レベルを低下させる、請求項1に記載の食用油。
  12. ヒト高コレステロール血症者における、ビタミンE活性の血中レベルを有意に増加させる、請求項1に記載の食用油。
  13. 請求項1に記載の油を含んでなる食品。
  14. バター、マーガリン、アイスクリームおよびマヨネーズからなる群より選択される、請求項13に記載の食品。
  15. チョコレート製品である、請求項13に記載の食品。
  16. 液体である、請求項13に記載の食品。
  17. ミルク、大豆乳および米乳からなる群より選択される、請求項13に記載の食品。
  18. 水ベースドリンクである、請求項13に記載の食品。
  19. ワインおよびミネラル水からなる群より選択される、請求項13に記載の食品。
  20. 植物油または植物油の混合物である、請求項1に記載の食用油。
  21. 精製コメヌカ油である、請求項1に記載の食用油。
  22. コメヌカ油およびヤシ油の混合物である、請求項1に記載の食用油。
  23. 請求項1に記載の食用油を含んでなる充填物を含有している軟質ゲル。
  24. すべてのパーセンテージが重量/重量で、i)約10〜30%のトコフェロール類、トコトリエノール類またはそれらの組合せ;ii)約2〜20%の遊離ステロール類;iii)約2〜20%のステロールエステル類;iv)約0.1〜1.0%のシクロアルテノール類;およびv)約7〜19%の飽和脂肪を含んでなる、食用油。
  25. 約70〜80%の総脂肪を含んでなる、請求項24に記載の食用油。
  26. 2%未満のトランス脂肪酸を含んでなる、請求項24に記載の食用油。
  27. 約20〜60%の非ケン化性成分を含んでなる、請求項24に記載の食用油。
  28. 植物油または植物油の混合物である、請求項24に記載の食用油。
  29. 精製コメヌカ油である、請求項24に記載の食用油。
  30. コメヌカ油およびヤシ油の混合物である、請求項24に記載の食用油。
  31. 請求項24に記載の油を含んでなる食品。
  32. 約20〜60%の非ケン化性成分を含んでなり、その非ケン化性成分が(i)少くとも1種のトコトリエノールまたはトコフェロール、(ii)少くとも1種の遊離ステロールまたはステロールエステル、および(iii)少くとも1種のシクロアルテノールを含んでなり、上記成分(i):(ii):(iii)の量の比率が約1:0.5:0.05〜約1:5:0.05である、食用油。
  33. 比率が約1:1:0.05である、請求項33に記載の油。
  34. 請求項1に記載の食用油の有効量を患者に投与するステップからなる、ヒト患者で総血清コレステロールおよび血清LDLコレステロールを減少させて、血清HDLコレステロールを増大させる方法。
  35. ヒト患者で血中トリグリセリドレベルも減少させる、請求項34に記載の方法。
  36. 油を食品の形態で投与する、請求項34に記載の方法。
  37. 油を、約1〜10mg/kg体重/日の量で、患者へ投与する、請求項34に記載の方法。
  38. 総血清コレステロールを約5〜25%減少させる、請求項34に記載の方法。
  39. 血清LDLコレステロールを約5〜25%減少させる、請求項34に記載の方法。
  40. 血清HDLコレステロールを約10〜30%増大させる、請求項34に記載の方法。
  41. ヒト患者でのHDL対総コレステロールの比率を、約10〜30%増大させる、請求項34に記載の方法。
  42. TBARSとして測定される過酸化物の血清レベルを、約10〜60%減少させる、請求項34に記載の方法。
  43. トコフェロールまたはトコトリエノールの血清レベルを、20〜110%増大させる、請求項34に記載の方法。
  44. ヒト患者によるコレステロールの合成、吸収および血中レベルを減少させて、上記ヒト患者からコレステロールの排出を増加させる有効量の食用油を上記患者へ投与することにより、ヒト患者における総血中コレステロールを減少させる方法。
  45. 油が、ヒト患者におけるコレステロール合成を減少させる少くとも1種の化合物を含んでいる、請求項44に記載の方法。
  46. 油が、ヒト患者からコレステロール排出を増加させる少くとも1種の化合物を含んでいる、請求項44に記載の方法。
  47. 油が、(i)少くとも1種のトコトリエノールまたはトコフェロール;(ii)少くとも1種の遊離ステロールまたはステロールエステル;(iii)少くとも1種のシクロアルテノールの混合物を含んでいる、請求項44に記載の方法。
  48. 混合物の成分(i)〜(iii)の比率が、ヒト患者によるコレステロールの吸収、合成および血中レベルを有効に減少させて、上記ヒト患者からのコレステロールの排出も増加させる、請求項47に記載の方法。
  49. a)食用油を用意し、およびb)すべてのパーセンテージが重量/重量で、(i)10〜30%のトコフェロール類、トコトリエノール類またはそれらの組合せ;(ii)約2〜20%の遊離ステロール類;(iii)約2〜20%のステロールエステル類;(iv)約0.1〜1.0%のシクロアルテノール類を油が含むように、上記食用油のトコフェロール類、トコトリエノール類、遊離ステロール類、ステロールエステル類およびシクロアルテノール類の含有率を調整するステップからなる、抗コレステロール血症食用油の製造方法。
  50. ステップa)で、食用油が少くとも1種の飽和脂肪を含有し、ステップb)で、上記食用油が約7〜19%の飽和脂肪を含むように、上記食用油の飽和脂肪分を調整する、請求項49に記載の方法。
  51. ステップa)後に、食用油がトランス脂肪酸を実質的に含んでいない、請求項49に記載の方法。
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