JP2004518663A - 非対称なパルスフィールド電気泳動を使用した巨大分子の分画 - Google Patents
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Abstract
DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置を提供する。DNA溶液を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加する。異なる方向で、2つの異なる電場を有する交番電場をかける。交番電場は、一方の電場が、持続時間または強度において他方の電場よりも強い点で非対称であるか、あるいは他の点で非対称である。これにより、DNA分子は、サイズにより分画され、マトリックスの反対側まで動かされ、そこで分画DNAが回収される。分画用電場を、DNAの添加および回収に使用でき、プロセスを連続して作動することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2000年12月18日に提出された、仮特許出願番号第60/256,298号の優先権を主張し、この全開示内容を参考として本明細書に組み込む。
【0002】
政府の権利
本発明は、連邦契約承認番号MDA972−00−1−0031の下で行なわれ、政府は本発明に特定の権利を有することができる。
【0003】
発明の分野
本発明は、非対称パルスフィールド電気泳動を使用して、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0004】
関連技術
大きなDNA分子の解析および分画は、大規模なシークエンスプロジェクトの中心的な段階である。慣用的には、ゲル電気泳動を使用し、そのサイズによりDNA分子を分画する。この方法は、試料添加および分画という二つの段階を含む。まず、電場のスイッチを入れる前に、DNAを含む試料溶液をゲル板中の添加ウェルに添加する。次に電場をかける。DNA分子は負に荷電しているため、電場とは反対の方向に移動する。電場をかけると、DNA分子はそのサイズに応じて異なる速度で移動するが、移動する方向は常に同じである。最終的に、試料DNA分子は異なるバンドへと分離し、その各々が、図1に示すように、同じサイズのDNA分子を含む。短いDNA断片は長いDNA断片よりもより速く動く。このため、そのサイズにより分離される。しかしこの標準的な方法は、40kbpよりも小さいDNA分子についてのみ有効に作用する。この範囲を超えると、標準的な方法に変更を加えなければならない。特に、かけた電場は、もはやDC(直流)ではあり得ず、2つの異なる方向の間で交番するようにされている。この変更された仕組み(パルスフィールドゲル電気泳動)は、現代分子生物学研究所で日常的に使用されているが、通常1セットのDNA試料を分画するには数日間を要する。
【0005】
必要とされながら、これまで提供されていなかった事は、迅速に、また更には連続的に、荷電巨大分子を分画する方法および装置である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の目的と要約
本発明の目的は、荷電巨大分子を迅速に分画する方法および装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、荷電巨大分子を連続的に分画する方法および装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、非対称な電気パルスをかける電気泳動を使用して、巨大分子を分画する方法および装置を提供することであり、2つの異なる方向をもつ交番電場をかけ、一方の電場が持続時間または強度において他方の電場よりも強いか、あるいは電場が他の点で非対称である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。DNA溶液を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加する。異なる方向で、2つの異なる電場を有する交番電場をかける。交番電場は、一方の電場が持続時間または強度において、他方の電場より強いという点で非対称であるか、あるいは他の点で非対称である。これにより、DNA分子はサイズにより分画され、マトリックスの反対側まで動かされ、そこで分画DNAが回収される。分画用電場を、DNAの添加および回収に使用でき、プロセスを連続して作動することができる。
【0010】
本発明の他の重要な目的および特徴は、添付図面と関連した、以下の発明の詳細な説明から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。DNA溶液を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加する。異なる方向で2つの異なる電場を有する交番電場をかける。交番電場は、一方の電場が持続時間または強度において他方の電場よりも強いという点で非対称であるか、あるいは他の点で非対称である。これによりDNA分子はサイズによって分画され、マトリックスの反対側まで動かされ、そこで分画DNAは回収される。分画用電場は、プロセスを連続して作動するために、DNAの添加および回収に使用できる。
【0012】
本発明は、マイクロ/ナノ加工された支持材料(別名マトリックス)上で巨大分子を分画する方法および装置を提供する。DNA分子の動きは、マイクロ/ナノ加工された環境で、正確に制御できるので、DNAの分画は、100kbpより大きなDNA分子でさえ、短時間(すなわち数秒)以内に、非常に高い分解能でもって行なうことができる。さらに、プロセスは連続作動可能であり、すなわち、同時に、DNAを添加し、分画し、回収する。さらに、本方法は、マイクロ/ナノ加工構造を利用するので、1つの構成部品として、ラボ・オン・チップデバイスに容易に一体化することができる。
【0013】
本発明によれば、図2に示すように、DNA分子はマトリックス10の境界線12上の一点、すなわち添加チャネル14から入る。分子はその後、マトリックス10の他方側13の方に動かされるにつれて、サイズに応じて異なる方向で異なるバンドに分画され、他方側13で精製DNA分子30は最終的に回収される。DNA分子は、一端では短い断片32に分画され、他端では長い断片36に分画され、その間では中程度の断片34に分画される。DNA試料を分画する電場(E1およびE2)も、試料の添加および回収に使用でき、プロセスを連続して作動する機能を与える。
【0014】
DNA分子の混合物は、添加チャネルから連続的に出現する。支持材料は、マイクロ/ナノ加工された多孔性構造を含み、DNAはその中を移動できる。E1およびE2で示す交番電場を全マトリックスにかける。E1およびE2は互いに対しある角度をなし、好ましくは鈍角をなし、異なる強度および/または持続時間を有する。DNA分子は交番電場の下で伸長しかつジグザグに動くので、より短い断片はより長い断片に対してある角度をなして動く。
【0015】
DNA分子を、鈍角のような角度をなす2つの方向の間で交番電場にかけた場合、その分子量に応じて伸びの長さは異なる。図3を参照し、伸長したDNA分子の末端から末端までの長さをxとする。電場E1はどのDNA分子もほぼ同じ変位αe1だけ変位させ、一方E2はどのDNA分子もほぼβe2だけ変位させる、と仮定する(e1およびe2は単位ベクトルであり、αおよびβは両方とも正の数であり、DNA分子は負に荷電しているので、かけた電場に対して反対方向に移動する)。広範囲の水力学的相互作用が、カウンターイオン層により遮蔽されているという事実により、全DNA分子が事実上同じ移動度を示すということが知られているので、これは妥当な仮定である。単純化にするために、αをβよりも大とする。これは、−e2よりも−e1に添ってより長時間電気パルスをかける、および/または、−e2よりも−e1に添って電場をより強力にすることにより達成できる。電場が2つの異なる方向の間で交番するので、DNA分子はジグザグに動く。理想的には、電場をx<β<αとなるように選択する。1パルスサイクル(1サイクルは、E1をかけ、次にE2をかけることを意味する)における、非常に短いDNA分子(x<<β)の正味の移動は、単純に、αe1+βe2である。これに対し、非常に長い分子(x>β)は、1サイクルで(α−β)e1移動する。これは一見予想以上に驚くべきことのようだが、電場が一方から他方に切り替えられれば、図4に示すように、DNA鎖の尾部40が、動きを先導する端部になり、頭部42がその後に続くことに気が付けば、理解し難くはない。原則的に、伸長したDNAの長さが、βより短いか等しい場合、バンドの角度(このバンドの中に、本技術によりDNA混合物が分画される)を予測できる。この範囲(x<βまたはx=β)内で、1回のサイクルにおけるDNA分子の正味の移動は(α−x)e1+(β−x)e2である。精製DNA分子は、サイクルを数多く繰り返した後、支持材料の底から回収することができる。1回のサイクルで、長さxまで伸長したDNA分子は、(α−x)e1+(β−x)e2だけ移動する。
【0016】
図4に示すように、交番電場は、DNA分子を直線的なコンフォメーションへ伸長させるだけでなく、DNA分子をジグザグに動かす。DNA分子の初期位置を0と標識する。DNAの一端の大きな点は、分子の「頭部」42を示す。分子の反対の端を、「尾部」40とする。E1をかけると、DNA分子は位置1に移動する。電場をE2に切り替えると、尾部40が動きの先頭となる。1回のサイクルの終了時に、該分子は位置2に移動し、1回のサイクルにおける正味の変位は(α−x)e1+(β−x)e2である。
【0017】
電場が意味するのは、1つの障害物の周りの顕微的な電場分布ではなく、数個の障害物の長さ規模の、ある場所の周りにおける空間的な電場平均である。特定の場所における任意の電場(その方向は時間の経過と共に変化する)は、一意的に、瞬間的な電場の方向によって2つの電気パルス系列に分解できる。電気パルスの第一系列は、分子の分画のため電場をかけた全時間にわたり、平均電場ベクトルの一方の側を指した電場を含む。電気パルスの第二系列は、平均電場ベクトルの反対側を指した電場を含む。ある瞬間の電場ベクトルが、平均電場ベクトルと同じ方向または逆の方向である場合、いずれかのパルス系列で排除される。非対称電場が意味するのは、時間の関数として、特定の電場から分解した、2つの電気パルス系列が、時間平均電場方向に関して対称ではない、時間に対するベクトル積分を有することを意味する。言い換えれば、電場、すなわち、場
【数1】
(ここで時間に対する奇数積分
【数2】
は、あらゆるnにおいて、時間平均電場方向にはなく、nは任意の正の偶数である)である。従って、異なる方向および異なる強度、すなわち異なる持続時間または異なる強度あるいはその両方をもつ電場をかけることにより、非対称な電場をかける。非対称な電場は、方向、持続時間および強度において、シグナルを掃引することによっても作成できる。従来は、電場は、時間に対するベクトル積分が、平均電場に関して対称である第一および第二パルス系列を有する。
【実施例】
【0018】
実験結果
以下の実施例は、マイクロ加工されたマトリックス10を使用する。図5に示すように、マトリックス10は、石英中のマイクロ加工された障害物アレイ20と、石英基材16のマイクロ加工側に密閉して結合したキャップ層18という、二つの部分からなる。石英基材16は、標準的なマイクロ加工技術を使用して表面が超微細機械加工されている。基材はその後、ガラスキャップ層18に密閉して結合させる。基材とキャップ層の間の空洞は微細流体チャネルとなり、この中でDNA分子が分画される。このマイクロ加工されたデバイスの寸法を、図6aおよび6bに示す。図6aは、マトリックス10の上面図であり、図6bは、マトリックス10の側面図である。この場合のマトリックス10は、障害物20の六方晶系アレイである。それぞれの障害物20は、円柱状の直径2μmの柱を含む。隣接する障害物の間で、中心から中心までの距離は4μmである。全マトリックスにわたる電場の均一性は、マトリックスを囲む周辺構造により正確に制御されている。図7は、T4(169kbp)およびT7(40kbp)DNA分子の分画を示す。パルス条件は、横軸境界線に対して60°でE1=120V/cm、−60°でE2=60V/cmである。マトリックスに注入したDNAは、1/2TBE緩衝液中10μg/mlのT4DNA、および10μg/mlのT7DNAである。E1の持続時間は、E2のそれと全く同じで、166m秒である。電場を交番する周波数は3Hzである。明らかに、DNA混合物は2つのバンドに分離する。
【0019】
このように本発明を詳細に記載したが、前述の記載は、本発明の精神および範囲を限定するものではないことを理解されたい。特許証による保護が望まれるものは、添付の特許請求の範囲に示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、従来のゲル電気泳動を示す。
【図2】図2は、本発明によるマイクロ/ナノ加工されたマトリックス中での非対称パルスフィールド電気泳動を示す線図である。
【図3】図3は、本発明の非対称に電気パルスをかける電気泳動の基本原理を示す線図である。
【図4】図4は、伸長したDNA分子の、非対称に電気パルスがかかった電場における動き方を示す。
【図5】図5は、本発明によるDNAの分画に使用する支持材料(マトリックス)を示す。
【図6】図5で示されたマイクロ加工された支持材料の、図6Aは上面図であり、図6Bは側面図である。
【図7】図7は、T4およびT7DNAの分画を示す。
【0001】
関連出願
本出願は、2000年12月18日に提出された、仮特許出願番号第60/256,298号の優先権を主張し、この全開示内容を参考として本明細書に組み込む。
【0002】
政府の権利
本発明は、連邦契約承認番号MDA972−00−1−0031の下で行なわれ、政府は本発明に特定の権利を有することができる。
【0003】
発明の分野
本発明は、非対称パルスフィールド電気泳動を使用して、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0004】
関連技術
大きなDNA分子の解析および分画は、大規模なシークエンスプロジェクトの中心的な段階である。慣用的には、ゲル電気泳動を使用し、そのサイズによりDNA分子を分画する。この方法は、試料添加および分画という二つの段階を含む。まず、電場のスイッチを入れる前に、DNAを含む試料溶液をゲル板中の添加ウェルに添加する。次に電場をかける。DNA分子は負に荷電しているため、電場とは反対の方向に移動する。電場をかけると、DNA分子はそのサイズに応じて異なる速度で移動するが、移動する方向は常に同じである。最終的に、試料DNA分子は異なるバンドへと分離し、その各々が、図1に示すように、同じサイズのDNA分子を含む。短いDNA断片は長いDNA断片よりもより速く動く。このため、そのサイズにより分離される。しかしこの標準的な方法は、40kbpよりも小さいDNA分子についてのみ有効に作用する。この範囲を超えると、標準的な方法に変更を加えなければならない。特に、かけた電場は、もはやDC(直流)ではあり得ず、2つの異なる方向の間で交番するようにされている。この変更された仕組み(パルスフィールドゲル電気泳動)は、現代分子生物学研究所で日常的に使用されているが、通常1セットのDNA試料を分画するには数日間を要する。
【0005】
必要とされながら、これまで提供されていなかった事は、迅速に、また更には連続的に、荷電巨大分子を分画する方法および装置である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の目的と要約
本発明の目的は、荷電巨大分子を迅速に分画する方法および装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、荷電巨大分子を連続的に分画する方法および装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、非対称な電気パルスをかける電気泳動を使用して、巨大分子を分画する方法および装置を提供することであり、2つの異なる方向をもつ交番電場をかけ、一方の電場が持続時間または強度において他方の電場よりも強いか、あるいは電場が他の点で非対称である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。DNA溶液を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加する。異なる方向で、2つの異なる電場を有する交番電場をかける。交番電場は、一方の電場が持続時間または強度において、他方の電場より強いという点で非対称であるか、あるいは他の点で非対称である。これにより、DNA分子はサイズにより分画され、マトリックスの反対側まで動かされ、そこで分画DNAが回収される。分画用電場を、DNAの添加および回収に使用でき、プロセスを連続して作動することができる。
【0010】
本発明の他の重要な目的および特徴は、添付図面と関連した、以下の発明の詳細な説明から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、DNAなどの荷電巨大分子を分画する方法および装置に関する。DNA溶液を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加する。異なる方向で2つの異なる電場を有する交番電場をかける。交番電場は、一方の電場が持続時間または強度において他方の電場よりも強いという点で非対称であるか、あるいは他の点で非対称である。これによりDNA分子はサイズによって分画され、マトリックスの反対側まで動かされ、そこで分画DNAは回収される。分画用電場は、プロセスを連続して作動するために、DNAの添加および回収に使用できる。
【0012】
本発明は、マイクロ/ナノ加工された支持材料(別名マトリックス)上で巨大分子を分画する方法および装置を提供する。DNA分子の動きは、マイクロ/ナノ加工された環境で、正確に制御できるので、DNAの分画は、100kbpより大きなDNA分子でさえ、短時間(すなわち数秒)以内に、非常に高い分解能でもって行なうことができる。さらに、プロセスは連続作動可能であり、すなわち、同時に、DNAを添加し、分画し、回収する。さらに、本方法は、マイクロ/ナノ加工構造を利用するので、1つの構成部品として、ラボ・オン・チップデバイスに容易に一体化することができる。
【0013】
本発明によれば、図2に示すように、DNA分子はマトリックス10の境界線12上の一点、すなわち添加チャネル14から入る。分子はその後、マトリックス10の他方側13の方に動かされるにつれて、サイズに応じて異なる方向で異なるバンドに分画され、他方側13で精製DNA分子30は最終的に回収される。DNA分子は、一端では短い断片32に分画され、他端では長い断片36に分画され、その間では中程度の断片34に分画される。DNA試料を分画する電場(E1およびE2)も、試料の添加および回収に使用でき、プロセスを連続して作動する機能を与える。
【0014】
DNA分子の混合物は、添加チャネルから連続的に出現する。支持材料は、マイクロ/ナノ加工された多孔性構造を含み、DNAはその中を移動できる。E1およびE2で示す交番電場を全マトリックスにかける。E1およびE2は互いに対しある角度をなし、好ましくは鈍角をなし、異なる強度および/または持続時間を有する。DNA分子は交番電場の下で伸長しかつジグザグに動くので、より短い断片はより長い断片に対してある角度をなして動く。
【0015】
DNA分子を、鈍角のような角度をなす2つの方向の間で交番電場にかけた場合、その分子量に応じて伸びの長さは異なる。図3を参照し、伸長したDNA分子の末端から末端までの長さをxとする。電場E1はどのDNA分子もほぼ同じ変位αe1だけ変位させ、一方E2はどのDNA分子もほぼβe2だけ変位させる、と仮定する(e1およびe2は単位ベクトルであり、αおよびβは両方とも正の数であり、DNA分子は負に荷電しているので、かけた電場に対して反対方向に移動する)。広範囲の水力学的相互作用が、カウンターイオン層により遮蔽されているという事実により、全DNA分子が事実上同じ移動度を示すということが知られているので、これは妥当な仮定である。単純化にするために、αをβよりも大とする。これは、−e2よりも−e1に添ってより長時間電気パルスをかける、および/または、−e2よりも−e1に添って電場をより強力にすることにより達成できる。電場が2つの異なる方向の間で交番するので、DNA分子はジグザグに動く。理想的には、電場をx<β<αとなるように選択する。1パルスサイクル(1サイクルは、E1をかけ、次にE2をかけることを意味する)における、非常に短いDNA分子(x<<β)の正味の移動は、単純に、αe1+βe2である。これに対し、非常に長い分子(x>β)は、1サイクルで(α−β)e1移動する。これは一見予想以上に驚くべきことのようだが、電場が一方から他方に切り替えられれば、図4に示すように、DNA鎖の尾部40が、動きを先導する端部になり、頭部42がその後に続くことに気が付けば、理解し難くはない。原則的に、伸長したDNAの長さが、βより短いか等しい場合、バンドの角度(このバンドの中に、本技術によりDNA混合物が分画される)を予測できる。この範囲(x<βまたはx=β)内で、1回のサイクルにおけるDNA分子の正味の移動は(α−x)e1+(β−x)e2である。精製DNA分子は、サイクルを数多く繰り返した後、支持材料の底から回収することができる。1回のサイクルで、長さxまで伸長したDNA分子は、(α−x)e1+(β−x)e2だけ移動する。
【0016】
図4に示すように、交番電場は、DNA分子を直線的なコンフォメーションへ伸長させるだけでなく、DNA分子をジグザグに動かす。DNA分子の初期位置を0と標識する。DNAの一端の大きな点は、分子の「頭部」42を示す。分子の反対の端を、「尾部」40とする。E1をかけると、DNA分子は位置1に移動する。電場をE2に切り替えると、尾部40が動きの先頭となる。1回のサイクルの終了時に、該分子は位置2に移動し、1回のサイクルにおける正味の変位は(α−x)e1+(β−x)e2である。
【0017】
電場が意味するのは、1つの障害物の周りの顕微的な電場分布ではなく、数個の障害物の長さ規模の、ある場所の周りにおける空間的な電場平均である。特定の場所における任意の電場(その方向は時間の経過と共に変化する)は、一意的に、瞬間的な電場の方向によって2つの電気パルス系列に分解できる。電気パルスの第一系列は、分子の分画のため電場をかけた全時間にわたり、平均電場ベクトルの一方の側を指した電場を含む。電気パルスの第二系列は、平均電場ベクトルの反対側を指した電場を含む。ある瞬間の電場ベクトルが、平均電場ベクトルと同じ方向または逆の方向である場合、いずれかのパルス系列で排除される。非対称電場が意味するのは、時間の関数として、特定の電場から分解した、2つの電気パルス系列が、時間平均電場方向に関して対称ではない、時間に対するベクトル積分を有することを意味する。言い換えれば、電場、すなわち、場
【数1】
(ここで時間に対する奇数積分
【数2】
は、あらゆるnにおいて、時間平均電場方向にはなく、nは任意の正の偶数である)である。従って、異なる方向および異なる強度、すなわち異なる持続時間または異なる強度あるいはその両方をもつ電場をかけることにより、非対称な電場をかける。非対称な電場は、方向、持続時間および強度において、シグナルを掃引することによっても作成できる。従来は、電場は、時間に対するベクトル積分が、平均電場に関して対称である第一および第二パルス系列を有する。
【実施例】
【0018】
実験結果
以下の実施例は、マイクロ加工されたマトリックス10を使用する。図5に示すように、マトリックス10は、石英中のマイクロ加工された障害物アレイ20と、石英基材16のマイクロ加工側に密閉して結合したキャップ層18という、二つの部分からなる。石英基材16は、標準的なマイクロ加工技術を使用して表面が超微細機械加工されている。基材はその後、ガラスキャップ層18に密閉して結合させる。基材とキャップ層の間の空洞は微細流体チャネルとなり、この中でDNA分子が分画される。このマイクロ加工されたデバイスの寸法を、図6aおよび6bに示す。図6aは、マトリックス10の上面図であり、図6bは、マトリックス10の側面図である。この場合のマトリックス10は、障害物20の六方晶系アレイである。それぞれの障害物20は、円柱状の直径2μmの柱を含む。隣接する障害物の間で、中心から中心までの距離は4μmである。全マトリックスにわたる電場の均一性は、マトリックスを囲む周辺構造により正確に制御されている。図7は、T4(169kbp)およびT7(40kbp)DNA分子の分画を示す。パルス条件は、横軸境界線に対して60°でE1=120V/cm、−60°でE2=60V/cmである。マトリックスに注入したDNAは、1/2TBE緩衝液中10μg/mlのT4DNA、および10μg/mlのT7DNAである。E1の持続時間は、E2のそれと全く同じで、166m秒である。電場を交番する周波数は3Hzである。明らかに、DNA混合物は2つのバンドに分離する。
【0019】
このように本発明を詳細に記載したが、前述の記載は、本発明の精神および範囲を限定するものではないことを理解されたい。特許証による保護が望まれるものは、添付の特許請求の範囲に示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、従来のゲル電気泳動を示す。
【図2】図2は、本発明によるマイクロ/ナノ加工されたマトリックス中での非対称パルスフィールド電気泳動を示す線図である。
【図3】図3は、本発明の非対称に電気パルスをかける電気泳動の基本原理を示す線図である。
【図4】図4は、伸長したDNA分子の、非対称に電気パルスがかかった電場における動き方を示す。
【図5】図5は、本発明によるDNAの分画に使用する支持材料(マトリックス)を示す。
【図6】図5で示されたマイクロ加工された支持材料の、図6Aは上面図であり、図6Bは側面図である。
【図7】図7は、T4およびT7DNAの分画を示す。
Claims (46)
- 荷電巨大分子を分画する方法であって、
分子を障害物を含むマトリックス中に添加し、
非対称に変化する電場をマトリックスにかけることを含む方法。 - 非対称な電場をマトリックスにかける段階が、マトリックスのある場所において時間の関数として方向が交番する電場であり、多くのサイクルにわたるその時間平均ベクトルを有する電場をかけることを含み、これにより、時間平均電場ベクトルの一方の側を瞬時に指している場合のサイクルの一部にわたる同じ場所での電場ベクトルの時間積分と、前記時間平均電場ベクトルの反対側を瞬時に指している場合のサイクルの一部にわたる同じ場所での電場ベクトルの時間積分とは、同じ前記時間平均ベクトルに関して空間的に対称ではない、請求項1に記載の方法。
- 電場は、
第一波形および第二波形をもつ第一電気パルスおよび第二電気パルスを交番し;
時間に対する第一パルスまたは第二パルスの一方の振幅の積分を、他方のパルスの積分より高く維持し;
第一電気パルスの方向を、第一方向および第二方向内で変化させ、第二電気パルスの方向を、第三方向および第四方向内で変化させることを含む、請求項1に記載の方法。 - 第一波形および第二波形は、方形パルスである、請求項4に記載の方法。
- 方形パルスの一方は、他方よりも振幅が高い、請求項5に記載の方法。
- 方形パルスの一方は、他方よりも持続期間が長い、請求項5に記載の方法。
- 電場は、
第一波形および第二波形をもつ第一電気パルスおよび第二電気パルスを交番し;
時間に対する第一パルスまたは第二パルスの振幅の積分を、他方のパルスの積分よりも高く維持し;
第一電気パルスおよび第二電気パルスを、第一の固定方向および第二の固定方向にかけることを含む、請求項1に記載の方法。 - 第一波形および第二波形が方形パルスである、請求項8に記載の方法。
- 方形パルスの一方は、他方よりも振幅が高い、請求項9に記載の方法。
- 方形パルスの一方は、他方よりも持続時間が長い、請求項9に記載の方法。
- 荷電巨大分子がデオキシリボ核酸(別名DNA)である、請求項1に記載の方法。
- 処理が連続して作動する、請求項1に記載の方法。
- 分子が障害物のアレイから抽出される、請求項1に記載の方法。
- 分子が電場を使用して添加される、請求項1に記載の方法。
- 分子が電場を使用して、障害物のアレイから抽出される、請求項1に記載の方法。
- 分子が分画後に次のプロセス段階に送られる、請求項1に記載の方法。
- 荷電巨大分子を分画する方法であって、
分子を、障害物のアレイを含むマトリックス中に添加し;
マトリックスに、時間が経過しても振幅が一定である電場をかけ;
電場方向を時間経過と共に変化させ、非対称な電場を作成する
ことを含む、前記方法。 - 電場方向を時間の経過と共に変化させて非対称な電場を作成する段階が、
∫[θ(t)]n+1dt(ここでの、θ(t)は、時間平均電場方向に関して、電場方向であり、nは、0より大きな、任意の偶数である)があらゆるnにおいて0にならないよう、電場方向を時間の経過と共に変化させることを含む、請求項18に記載の方法。 - 電場が2つの固定された方向の間で交番する、請求項19に記載の方法。
- 荷電巨大分子がデオキシリボ核酸(別名DNA)である、請求項18に記載の方法。
- 処理が連続して作動する、請求項18に記載の方法。
- 分子が障害物のアレイから抽出される、請求項18に記載の方法。
- 分子が電場を使用して添加される、請求項18に記載の方法。
- 分子が電場を使用して、障害物のアレイから抽出される、請求項18に記載の方法。
- 分子が分画後に次のプロセス段階に送られる、請求項18に記載の方法。
- 障害物のアレイ、および非対称に交番する電場を含む、荷電巨大分子を分画する装置。
- 非対称に交番する電場が、
マトリックスのある場所において時間の関数として方向が交番し、多くのサイクルにわたるその時間平均ベクトルを有する電場を含み、これにより、前記時間平均電場ベクトルの一方の側を瞬時に指している場合のサイクルの一部にわたる同じ場所での電場ベクトルの時間積分と、前記時間平均電場ベクトルの他方の側を瞬時に指している場合のサイクルの一部にわたる同じ場所での電場ベクトルの時間積分とは、同じ前記時間平均ベクトルに関して空間的に対称ではない、請求項27の装置。 - 非対称に交番する電場が、
第一波形および第二波形をもつ第一電気パルスおよび第二電気パルス;
時間に対する、第一パルスまたは第二パルスの一方の振幅の積分であって、これは他方のパルスの積分より大きく;
第一方向と第二方向の間で変化する第一電気パルスの方向、および第三方向と第四方向の間で変化する第二電気パルスの方向
を含む、請求項27の装置。 - 第一波形および第二波形は方形パルスである、請求項30の装置。
- 方形パルスの一方が、他方より振幅が高い、請求項31の装置。
- 方形パルスの一方が、他方より持続時間が長い、請求項31の装置。
- 非対称に交番する電場が、
第一波形および第二波形をもつ第一および第二の交番する電気パルス;
時間に対する、第一または第二パルスの一方の振幅の積分であって、これは他方のパルスの積分より大きく;
第一の固定方向および第二の固定方向にかけた第一および第二電気パルス
を含む、請求項27の装置。 - 第一波形および第二波形が方形パルスである、請求項34の装置。
- 方形パルスの一方が、他方より振幅が高い、請求項35の装置。
- 方形パルスの一方が、他方より持続時間が長い、請求項35の装置。
- 非対称に交番する電場が、
振幅が時間に関して一定である電場を含み、
該電場方向が、∫[θ(t)]n+1dt(ここでθ(t)は、時間平均電場方向に関しての電場配向であり、nが0より大きな任意の偶数である)が、あらゆるnにおいて0にならないように時間の経過と共に変化している、請求項27の装置。 - 電場が2つの固定した方向の間で交番する、請求項38の装置。
- 荷電分子がデオキシリボ核酸(別名DNA)である、請求項27の装置。
- 装置が連続して作動する、請求項27の装置。
- 装置が、障害物のアレイから分画した分子を抽出するための抽出構造を含む、請求項27の装置。
- 装置が、分子を添加するための添加チャネル(群)を含む、請求項27の装置。
- 分子が電場を使用して障害物のアレイから抽出される、請求項27の装置。
- 分子が電場を使用して障害物のアレイに添加される、請求項27の装置。
- 分子が分画後に次のプロセス段階に送られる、請求項27の装置。
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