JP2004517993A - スピロオルトカーボネートを含む架橋性のポリマー組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
スピロオルトカーボネート基を含有するポリマー組成物を、そのスピロオルトカーボネート基を加水分解させ、その組成物を架橋させるために形成されるヒドロキシル基を反応させることによって、架橋させる。
【0002】
技術の背景
ポリマーを架橋(硬化)させることは、産業上重要な作業であって、例えば、エラストマー分野、コーティング分野、エレクトロニクス方面などで使用される熱硬化性材料分野などにおいて、有用なものである。架橋を起こさせるタイミングとそのための条件を調節するのは、通常極めて重要なことであるが、それは、ポリマーが一旦架橋してしまうと、普通は「加工不能(not workable)」、すなわち再形成されなくなる場合があるからである。例えばコーティングやエレクトロニクスへの応用など、用途によっては、ポリマーの架橋時および架橋後は、低分子量化合物の揮散が一切無いということが望ましく、あるいは必須でさえあるが、それは、エレクトロニクスのようなデリケートな機器を汚染したり、および/またはコーティングの場合のように環境を汚染したりすることがないようにするためである。
【0003】
硬化の際に揮発性の化合物が生成するのを避けるための、各種の方法が見出されている。例えばエポキシ基とその他の基(例えばヒドロキシル基)との反応では、この目的を達することができるが、成分を混合した後および/または、高温が必要とさえる後のコントロールが困難である。この種の問題を避けるために、特にコーティングの場合には、環境条件に近い条件下で硬化させねばならなかったり、硬化まで長期間安定していなければならない事も多いので、例えばスピロオルトエステルの使用など他の解決法も見出されている。これについては例えば、国際特許出願第9731073号を参照されたい。しかしながら、ポリマーを架橋させるための新規な、および/または改良された方法には、常に関心が寄せられている。
【0004】
コーティングの場合、自動車の仕上げ用として、ベースコート−クリアコートシステムがこの10年の間に広く使用されるようになった。総合的な外観、トップコートの透明性および耐劣化性を改良するために、そのようなコーティングシステムに努力が注がれ続けてきた。揮発性有機化合物含量(VOC)が低いコーティング組成物の開発にも、さらなる努力が向けられている。塗布後の優れた性能特性、特に表面摩耗抵抗および環境腐食抵抗性を有するコーティング配合に対する要望は、絶えることなく存在している。これまでは、コーティングを軟かくすることで表面摩耗抵抗性コーティングを得てはいたが、これは他の性能特性を犠牲にしている。本発明はこの問題を克服するための一助となるものである。
【0005】
自動車の車体のくぼみのような損傷を補修する場合、通常その損傷部分および周辺にある元のコーティングを、機械的な手段を用いて、サンディングしたりグラインダーをかけたりする。時には、元のコーティングを部分的にあるいは自動車ボディ全体から剥離させ、下層の金属をむき出しにする。損傷を補修した後、その補修した表面にコーティングするが、その場合好ましくは低VOCコーティング組成物を使用し、典型的には、移動式または据付型の低コストの塗装用囲いの中で作業をして、新たに塗布したペイントコーティングから出る有機溶媒を除去して、環境に安全なやり方で、大気中に放出する。通常、新たに塗布したペイントの乾燥および硬化は、これらの囲いの内部で実施される。さらに、前述の乾燥および硬化の工程が囲いの中で実施されるのは、未乾燥状態のペイントに空気中のほこりやその他の汚染物が付着するのを防止するためでもある。
【0006】
これらのペイント用の囲いは、典型的な小規模の自動車ボディペイント修理ショップではかなりの床面積を占領するので、これらのショップではペイントをできるだけ早く乾燥および硬化させることが好ましい。より高価な囲いでは熱源を備えていることも多く、例えば、囲いの中に通常使用される加熱ランプを備えておいて、新たに塗布したペイントの硬化速度を加速させる。したがって、ショップの床面積をコスト的により有効に活用し、溶媒系コーティング組成物を用いた液状コーティングによる火災の危険性を最小限に抑える目的で、優れた性能特性、特に摩耗の問題および環境腐食抵抗性の問題を克服する特性を備えながらも、環境条件下でも硬化するような、低VOCで速硬化性のコーティング配合を要望する声は、依然として存在する。
【0007】
スピロオルトカーボネートは各種の架橋可能なポリマーシステムにおいて、スピロオルトカーボネート基をカチオン重合させたり、時には例えばエポキシといった他の基と(共)重合させることによって、システムを架橋させる目的で一般に使用されている。これについては、国際特許出願第0040280号、米国特許第5,808,108号、およびC.Panらによる、Polym.Int.Vol.49、p.74〜80(2000)を参照されたい。これらの引用文献のいずれにも、スピロオルトカーボネート基を加水分解することによってスピロオルトカーボネート含有組成物を架橋させるということについては、記載されていない。
【0008】
発明の概要
本発明は以下のものを含む第1の組成物に関する、すなわち、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーの分子に付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む組成物である。
【0009】
本明細書にはまた、第2の組成物が開示されるが、それはすなわち、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーの分子に付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記の架橋剤が前記の架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;
(iii)水分;および
(iv)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるがあって、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;
(iii)水分;および
(iv)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、の1つまたは複数、を含む組成物である。
【0010】
本明細書にはさらに、ポリマー組成物を架橋させるための第1の方法が記載されているが、それには、未架橋の形態にある前記ポリマー組成物を水分に対して、前記ポリマー組成物を架橋させるための時間の間、暴露することを含むが、ただしここで、前記ポリマー組成物には以下の、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーに付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む方法である。
【0011】
本明細書にはさらに、ポリマー組成物を架橋させるための第2の方法が記載されているが、それには、未架橋の形態にあるポリマー性コーティング組成物を基材に塗布し、未架橋の形態にある前記ポリマー性コーティング組成物を水分に対して暴露し、未架橋の形態にある前記ポリマー性コーティング組成物を架橋させるが、前記ポリマー組成物には、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーに付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む方法である。
【0012】
好適な実施態様の説明
本明細書において「ポリマー」という用語には、数平均分子量が3000以上の高分子量のポリマーだけではなく、低分子量のポリマー、例えばオリゴマーとも呼ばれることもある、数平均分子量が例えば300〜3000の範囲であるものも含まれる。
【0013】
本明細書において「スピロオルトカーボネート基」という用語は、下記の基を意味する。
【0014】
【化1】
【0015】
「完全な形の(intact)スピロオルトカーボネート基」という用語は、少なくとも所望の反応、例えば加水分解が起きるまでは、スピロ基の2つの環が存在していることを意味している。
【0016】
スピロオルトカーボネート基を含む好適な化合物には、次式の化合物がある。
【0017】
【化2】
【0018】
ここでR1およびR2は、少なくとも2つの橋かけ炭素原子を有する、ヒドロカルビレンまたは置換ヒドロカルビレン橋かけ基である。式(I)において、酸素間のそれぞれの橋状結合には、独立して2つまたは3つの原子が存在しているのが好ましい。「ヒドロカルビレン」という用語は、炭素と水素だけを含む基で、炭素に結合した自由原子価を2つ持つがこの2つの自由原子価は同一の炭素原子の上には存在しない基を意味する。「置換ヒドロカルビレン」という用語は、1つまたは複数の水素原子を官能基で置換したことを意味するが、この官能基は、それが関連する化合物の所望の反応や生成を妨害するものであってはならない。好適な官能基としては、ハロゲン、アルコキシを含むエーテル、ヒドロキシルなどがある。
【0019】
R1およびR2として好ましい基は、それぞれ独立して、−CR3R4−CR5R6−(CR7R8)n−の式で表されるもので、ここでnは0または1、また、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、ただし、たがいにビシナルまたはジェミナルな関係にあるR3、R4、R5、R6、R7およびR8の内の2つが環を形成して連結していてもよい。1つの好ましい形態では、R1とR2が同一である。R3、R4、R5、R6、R7およびR8として好ましい基は互いに独立して、水素;アルキル、特に炭素原子数1〜10のアルキル、より好ましくはメチルまたはエチル;およびヒドロキシアルキル、特にヒドロキシメチルである。化合物(I)で特に好ましい置換のパターンを表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
スピロオルトカーボネートを合成するには、適当なジオール(例えばこの「ジオール」中に存在する可能性のある他のヒドロキシアルキル基は一切含めない)を、テトラアルキルオルトカーボネートと反応させるが、この反応は還流条件下で、テトラアルキルオルトカーボネートのアルキル基から生成する副生物のアルコールを除去しながら行う。R1とR2を同じにするのなら、単一のジオールを使用すればよいが、それに対して、R1とR2を異なったものにするには、2種の異なったジオールを使用するが、その場合生成物は、2種の対称スピロオルトカーボネートと1種の非対称オルトカーボネートの混合物となり、これら3種のスピロオルトカーボネートが互いに平衡関係にある。例えば、化合物Aは1,3−ブタンジオールから調製することができ、Bはトリメチロールプロパンから、Cはトリメチロールプロパンとエチレングリコールから、Dはトリメチロールプロパンと1,3−プロパンジオールから、Eは1,3−プロパンジオールから、Fは1,2−プロパンジオールから、Gはエチレングリコールから、Hは2,ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールから、そしてIは1,2−デカンジオールから調製することができる。これらの化合物の合成についての詳細は、実験例ならびに米国特許第5,808,108号および同第5,298,631号、R.BaiらによるGaofenzi Xuebao、p.21〜27(1996)、R.BaiらによるGongneng Gaofenzi Xuebao、vol.8、p.321〜327(1995)、日本特許出願第60204789号などに見ることができる。これらの文献はここに引用することにより、本明細書に取り入れたものとする。
【0022】
本明細書における架橋性の組成物中には、各種の形態でのスピロオルトカーボネート基が存在し(以下を参照)、水分がこれらの基と接触してそれらを加水分解させることによって、架橋反応が開始される。この加水分解は極めて速やかに起こり得るが、これについては、例えば、P.DeslongchampsらによるTetrahedron、vol.56、p.3533〜3537(2000)を参照されたい。スピロオルトカーボネートが単純に加水分解されると、2つのヒドロキシル基を有する「直鎖状」のカーボネート結合が生成するが、例として化合物Eでの反応を次に示す。
【0023】
【化3】
【0024】
この反応では、比較的揮発性の高い低分子量の生成物が生成されないことに注目されたい。これらの反応は酸による触媒作用を受けることができるので、スピロオルトカーボネートの開環の幾分かは、単なる開環ではなくカチオン重合する可能性もある。本発明においては、好ましくは存在するスピロオルトカーボネートの大部分、より好ましくは少なくとも約75モル%、特に好ましくは少なくとも90モル%が単純な開環反応をして、重合することがない。
【0025】
本明細書における第1および第2の組成物において、および、第1および第2の方法に使用される原料において、(a)(i)および(b)(ii)では、スピロオルトカーボネート基は各種の方法で取り入れることができる。1つの例としては((b)(ii)におけるように)、スピロオルトカーボネートは例えば化合物Eのような「モノマー性」化合物として取り入れられ、それが加水分解されれば反応性のヒドロキシル基を生ずることができる。別な方法では、スピロオルトカーボネート基を(できれば低分子量の)ポリマーの一部としてもよい((a)(i)のように)。例えば、化合物Bのようなジヒドロキシスピロオルトカーボネート(加水分解される前)を過剰のジイソシアネート、例えば、ビス(4−イソシアネートフェニル)メタン(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)と反応させて、イソシアネート末端の「プレポリマー」を形成させることができるが、これが水分と接触するとスピロオルトカーボネートの加水分解が起きてヒドロキシル基が生成し、それが残存しているイソシアネート基と反応することでポリマーが架橋される。スピロオルトカーボネートの方が、イソシアネートが水と反応するよりは早く加水分解されることが多いので、このタイプのポリマーでは上記のような架橋反応が主となると考えられる。他のジオール類、例えばエチレングリコールまたは1,4−ブタンジオール、を形成される(プレ)ポリマー中に共重合させることも可能である。このタイプのイソシアネート含有(プレ)ポリマーでは、スピロオルトカーボネート基は(少なくとも加水分解の前は)、形成されるポリマーの(側鎖上ではなく)主鎖の一部となっていることに注目されたい。
【0026】
しかしながら、スピロオルトカーボネートを、ポリマー中で側鎖の一部として存在させることも可能である。例えば、モノヒドロキシルスピロオルトカーボネート、例えば化合物Dは、エステル化によって(メタ)アクリレートエステルに転化させ、(メタ)アクリル酸エステルとすることもできる。
【0027】
【化4】
【0028】
これは、(メタ)アクリレート類やスチレン類などのラジカル共重合性モノマーとラジカル共重合させることができる。同様の変更が可能であることは、当業者には自明である。
【0029】
(a)(ii)または(b)(i)、およびそれらが使用される方法におけるように、これらの組成物中にはさらに、ヒドロキシル基と反応する第1または第2の官能基を有する物質が存在する。この反応は、架橋反応のために選択された条件下で起きなければならない。それらの条件としては、環境条件でもよいし、加熱してもよいし、あるいは、反応の進行を促進するために使用できるのであれば、その他の条件下であってもよい。好ましくは、ヒドロキシル基との反応では、大気中に通常認められるようなもの(CO2、水分など)以外の揮発性低分子量化合物は一切生成してはならない。ヒドロキシル基と反応する典型的な基としては、イソシアネート(イソシアヌレートトリマーを含む)、エポキシド、カルボン酸無水物(特にポリマーの一部となっているもの)、メラミン、シラン(類)などがある。コーティング用には、イソシアネート、メラミンおよびシランが特に好ましい。
【0030】
(a)(i)では、第1のポリマーには完全な形の(加水分解前)スピロオルトカーボネート基が含まれ、また、架橋剤にはヒドロキシル基と反応する第1の官能基が含まれる。この架橋剤は、例えば、MDI、TDI、HMDIまたはIPDIのようなジイソシアネート、またはエポキシ樹脂のようなモノマー性の化合物であってもよいし、あるいは、第1の官能基を含むポリマーであってもよい。例えばそれは、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートまたはグリシジル(メタ)アクリレートからのくり返し単位を含む(メタ)アクリレート共重合体であってもよい。さらに、(a)(i)と(a)(ii)とを同一のポリマー中で「組み合わす」ことも可能で、この場合は、単一のポリマーが、(a)(i)と(a)(ii)の両方の役目を果たす。例えば(ii)を、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートまたはグリシジル(メタ)アクリレートおよびその他任意の共重合可能なモノマーと共重合させることも可能である。上記の単一ポリマーを水分と接触させると、おそらくスピロオルトカーボネート基が加水分解されてヒドロキシル基が生成し、これがさらにイソシアネート、カルボン酸無水物、メラミン、シラン(類)またはエポキシド基など、その場に存在するものなら何とでも反応する。この(a)(i)および(a)(ii)は単一のポリマーとして組み合わされていてもよいし、あるいは、2つ以上の物質であってもよい。
【0031】
同様にして、(b)(ii)は、1つまたは複数のスピロオルトカーボネート基、より好ましくは1つのスピロオルトカーボネート基を含むモノマー性化合物であってもよい。
【0032】
本明細書におけるどの組成物においても、そのポリマー性物質は、比較的低分子量から比較的高分子量までの範囲のものでよい。それらが比較的低分子量で、架橋前の組成物の粘度を低く保ち、溶媒(類)を使用しないかあるいはその使用を最小限にとどめることが可能であれば、好ましい。
【0033】
本明細書における第2の組成物には水分が含まれる。水分が組成物中に存在するスピロオルトカーボネート基と接触すると、スピロオルトカーボネート基の加水分解が始まり、その結果組成物が架橋されることになる、と理解されたい。これが、本明細書における第1および第2の方法で起きている基本的な現象である。水分は各種の方法により、導入することができる。例えば、特にコーティングの場合には、未架橋または架橋(架橋が進行中)のコーティング中に、水分を空気中から吸収させることで導入することができる。これは、(湿った)空気に暴露するまでは安定な、未架橋コーティング組成物を製造するには極めて好都合である。別な方法として、架橋を起こさせる直前に、(コーティング用の)混合ヘッドまたはスプレー混合ヘッド中で水分を混合させることもできる。これは、厚みのある部分に水分が拡散していくのに時間がかかる電子封止材のような、厚みのある架橋物品を製造する場合に特に有用である。水分は、ポリマー架橋部品の最終的な形状が仕上がってから導入すべきであって、その後に架橋が起きるようにする。
【0034】
組成物および方法において任意に存在させることが可能なその他の原料には、1種または複数の溶媒がある(これらは溶媒としてのみ働くものを意味する)。これらには、第1または第2のいずれかの官能基および/またはスピロオルトカーボネートと反応することが可能な、ヒドロキシル基や1級または2級アミノのような基を含んでいないことが好ましい。スピロオルトカーボネートを加水分解させるための1種または複数の触媒を存在させてもよい。これらは典型的にはブレンステッド酸であるが、ただし、これらの酸は、共存しているスピロオルトカーボネートおよび/またはエポキシドのカチオン開環重合を実質的に引き起こす程に強いものであってはならない。スピロオルトカーボネート基のカチオン開環重合が実質的に起きるようなら、それが原因となって組成物の架橋が予定外に早く起きることになりやすい。同様な注意は、ヒドロキシル基と第1または第2の官能基との反応に対して触媒作用を有する、存在している触媒すべてについて言える。これらがどのような触媒であるかは、存在している第1または第2の官能基(類)が何であるかによって決まってくる。そのような触媒は、当業者には周知であって、例えばイソシアネートとヒドロキシル基の反応の場合には、各種の触媒が使用でき、例えばスズ化合物の例えばジブチルスズジラウレートや、3級アミンの例えばトリエチレンジアミンなどがある。これらの触媒は単独でも使用できるし、酢酸のようなカルボン酸と同時に使用することもできる。
【0035】
本発明の組成物、およびそれらを架橋させる方法は、封止材、シーラント、コーティングとして有用である。それらはコーティング、特に交通機関(自動車)用コーティングや産業用コーティングとして有用である。交通機関用コーティングとしてそれらは、OEM(相手先ブランド供給業者)および自動車の再仕上げコーティングの、いずれにおいても有用である。それらは、プライマーコーティングとしても使用できる。それらは、環境条件で硬化させても強靱で硬質のコーティングが得られることが多く、いわゆる自動車コーティング用ベースコートおよびクリアコートのいずれかまたは両方に使用することができる。この理由からそれらは、市場に出た後の輸送機関の再塗装において特に有用となっている。本発明の材料および方法を封止材およびシーラントに使用した場合の利点は、スピロオルトカーボネートを架橋反応に使用すると、それによって得られる生成物が全く収縮しないか、あるいは、通常の典型的な架橋反応における程には収縮しないことである。このことは、この架橋性材料で充填する空間での充填信頼性が高く、架橋に伴う収縮のために空隙が生じる可能性が低い、ということを意味している。
【0036】
その用途が何であれ、本明細書に記載された組成物および方法で使用される材料には、そのような用途で従来から使用されている各種の材料を含んでいてもよい。例えば、封止材やシーラントとして使用する場合には、その組成物にフィラー、顔料および/または抗酸化剤が含まれていてもよい。
【0037】
コーティングの場合にも、その他の成分は無数と言ってよい程あるが、それらのいくつかを以下に挙げる。特に、その他のポリマー(特に低分子量の、「官能性オリゴマー」)を挙げることができるが、それらは不活性であってもよいし、あるいは、(a)(ii)または(b)(i)として働らく以外の官能基を有していてもよく、また、(a)(ii)または(b)(i)として働らき、かつコーティング組成物中の他の反応性物質と反応するものであってもよい。その他の添加物としてはまた、ポリアスパラギン酸エステルがあるが、これは、ジアミン(例えばイソホロンジアミン)と、マレイン酸ジアルキル(例えばマレイン酸ジエチル)との反応生成物である。
【0038】
成分iまたはiiとして使用できる官能基を有するオリゴマーの代表的なものを以下に挙げる。
【0039】
酸オリゴマー:多官能アルコール(例えばペンタエリトリトール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなど)と、環状モノマー性無水物(例えばヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物など)との反応生成物。
【0040】
ヒドロキシルオリゴマー:上記の酸オリゴマーをさらに、多官能エポキシ例えばブチレンオキシド、プロピレンオキシドなどと反応させたもの。
【0041】
無水物オリゴマー;上記の酸オリゴマーをさらにケテンと反応させたもの。
【0042】
シランオリゴマー:上記のヒドロキシルオリゴマーをさらにイソシアネートプロピルトリメトキシシランと反応させたもの。
【0043】
エポキシオリゴマー:シクロヘキサンジカルボン酸のジグリシジルエステル、例えばCiba Geigy社のAraldite(登録商標)CY−184、およびシクロアリファティックエポキシでUnion Carbide社のERL(登録商標)−4221など。
【0044】
イソシアネートリゴマー:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体の、Bayer社のDESMODUR(登録商標)3300またはRhodia Inc.社のTolonate HDT(登録商標)、およびイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体など。
【0045】
アルジミンオリゴマー:イソブチルアルデヒドと、ジアミン例えばイソホロンジアミンなどとの反応生成物。
【0046】
ケチミンオリゴマー:メチルイソブチルケトンと、ジアミン例えばイソホロンジアミンとの反応生成物。
【0047】
メラミンオリゴマー:市販のメラミン、例えばCytec Industries社のCYMEL(登録商標)1168など。
【0048】
AB−官能化オリゴマー:酸/ヒドロキシル官能性オリゴマーで、上記の酸オリゴマーをさらに、50%(当量基準)の一官能性エポキシ例えばブチレンオキシドと反応させたもの、上記のヒドロキシルオリゴマーと酸オリゴマーのブレンド物、または上記のものの各種ブレンド物。
【0049】
CD−官能化架橋剤:エポキシ/ヒドロキシル官能性架橋剤、例えば、ソルビトールのポリグリシジルエーテルで、Dixie Chemical社のDCE−358(登録商標)、またはヒドロキシルオリゴマーと上記のエポキシ架橋剤のブレンド物、または上記のものの各種ブレンド物。
【0050】
本発明の組成物にはさらに、非環状オリゴマーバインダー、すなわち線状または芳香族のバインダーを含んでもよい。そのような非環状オリゴマーとしては、例えば、前述した酸オリゴマーの無水コハク酸−または無水フタル酸−誘導体がある。
【0051】
好適なオリゴマー(i)は、重量平均分子量が約3,000未満で、多分散性が1.5を超えないものであり、より好ましいオリゴマーは重量平均分子量が約2,500未満で、多分散性が1.4を超えないもの、最も好ましいオリゴマーは重量平均分子量が約2,200未満で、多分散性が1.25を超えないものである。本発明の組成物では、成分(i)がそれ自身架橋剤でもある場合には、成分(i)を100重量%含むことができる。より典型的には、組成物には(i)を20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%含み、残りは(ii)である。
【0052】
このコーティング組成物は、少なくとも1種の溶媒を使用して溶解させたハイソリッドコーティングシステムとして配合することができる。この溶媒は通常有機溶媒である。好適な溶媒としては、芳香族炭化水素例えば石油ナフサまたはキシレン;ケトン例えばメチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンまたはアセトン;エステル(例えば酢酸ブチルまたは酢酸ヘキシル);およびグリコールエーテルエステル(例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)がある。
【0053】
このコーティング組成物にはさらに、外観、垂れ下がり抵抗性、流動性、レベリング性などを改良するために、重量平均分子量が3,000を超えるアクリル系ポリマーまたは、Etna Product Inc社のSCD(登録商標)−1040のような通常のポリエステルを加えることもできる。このアクリル系ポリマーには、典型的なモノマーのアクリレート、メタクリレート、スチレンなどや、官能性モノマー例えばヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、またはガンマメタクリリルプロピルトリメトキシシランなどを含むことができる。
【0054】
このコーティング組成物にはさらに、分散アクリル成分のバインダーを加えることもできるが、このものは、有機媒体中にポリマー粒子を分散させたもので、その粒子はいわゆる立体安定化(steric stabilization)によって安定化されている。以下において、立体バリアによって包まれた分散相または粒子は、「マクロモレキュラーポリマー」または「コア」と呼ぶこととする。このコアに付着して立体バリアを構成している安定剤のことを、「マクロモノマーチェーン」または「アーム(arm)」と呼ぶこととする。
【0055】
分散ポリマーには、分散ポリマーの重量を基準にして約10〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の、重量平均分子量が約50,000〜500,000の高分子量コアが含まれている。好適な平均粒径は0.1〜0.5ミクロンである。アームは、コアに付着しているが、分散ポリマーの重量の、約10〜90重量%、好ましくは10〜59重量%を占めていて、その重量平均分子量は約1,000〜30,000、好ましくは1,000〜10,000である。この分散ポリマーのマクロモレキュラーコアは、重合させたアクリル系単量体(類)でできているが、任意にエチレン系不飽和単量体(類)を共重合させてあってもよい。好適なモノマーとしては、スチレン、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、エチレン系不飽和モノカルボン酸および/またはシラン含有モノマーなどがある。メチルメタクリレートのようなモノマーは、分散ポリマーのTg(ガラス転移温度)を上げるの寄与し、それに対して「軟化性」モノマーである例えばブチルアクリレートまたは2−エチルヘキシルアクリレートは分散ポリマーを低Tg化するのに寄与する。その他の任意モノマーとしては、ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはメタクリレート、またはアクリロニトリルがある。このマクロモレキュラーコアは任意に架橋させることもできるが、それにはジアクリレートまたはジメタクリレート(例えばアリルメタクリレート)を使用するか、あるいは、ヒドロキシル部分を多官能イソシアネートと後反応させる。このコアに付着させたマクロモノマーアームには、それぞれアルキル基の炭素原子数が1〜12のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレートモノマーを重合させたもの、それに、固着および/または架橋のためのグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートまたはエチレン系不飽和モノカルボン酸を含むことができる。有用なヒドロキシ含有モノマーで典型的なのは、上述したように、ヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートである。
【0056】
コーティング組成物にはさらに、常用の添加剤を加えることができ、そのようなものとしては例えば、顔料、安定剤、レオロジー調節剤、流動化剤、強化剤、フィラーなどがある。そのような追加の添加物は、当然のことながら、そのコーティング組成物の使用目的によって変わる。組成物の目的がクリアコーティングの場合には、フィラー、顔料およびその他の添加物で、硬化後のコーティングの透明性に悪影響を与えるようなものは加えない。
【0057】
典型的には、このコーティング組成物は従来からの方法を用いて基材に塗布されるが、そのような方法としては、スプレー法、静電スプレー法、ローラーコーティング法、浸漬法あるいは刷毛塗り法などがある。前述のように、大気中の水分がコーティングの中に「拡散」して硬化をもたらしたり、あるいは別な方法で、コーティングを塗布する直前に、例えば混合スプレーヘッドで適当な水分を混合する。この後者の条件では、架橋がおきる前にコーティングを塗布することが重要である。本発明の配合は、屋外の物品、例えば自動車その他の車両のボディーパーツに対するクリアコーティングとして特に有用である。一般には、本発明の組成物をコーティングする前に、基材にプライマーおよび/またはカラーコーティング、その他の表面処理をしておく。
【0058】
コーティング組成物の層は、環境条件下で30分〜24時間、好ましくは30分〜3時間の範囲で硬化させると、所望の塗膜性能を有するコーティングが基材上に形成される。実際の硬化時間は、塗布した層の厚みに依存し、また、例えばファンを使用して硬化速度を上げる目的でコーティングした基材に連続的に空気を流すような、機械的な補助手段にも依存する。所望により、コーティングした基材を一般に温度約60℃〜150℃の範囲で約15分〜90分かけて焼き付けることによって、硬化速度をさらに上げることもできる。上記のような焼き付けは、OEM(相手先ブランド供給業者)の場合には特に有用である。
【0059】
実験例および実施例においては、以下の略号を使用する。
RB:丸底、
RT:室温、
THF:テトラヒドロフラン、
TLC:薄層クロマトグラフィー。
【0060】
実験例1
3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
米国特許第5,808,108号参照。ディーンスタークトラップ、還流冷却器、撹拌機を備えた1リットルの3口RBフラスコに、窒素雰囲気下でトリメチロールプロパン(65.10g、0.48モル)およびトルエン(600mL)を加えた。この溶液を1時間還流させて、その間にディーンスタークトラップに20mLずつ2回の液を集めて、廃棄した。この溶液をRTまで冷却し、テトラエチルオルトカーボネート(46.7g、0.24モル)および4−エチルベンゼンスルホン酸(0.3g)を加えた。得られた混合物をもう一度加熱して還流させ、反応により生成したエタノールを共沸的に除去した。共沸混合物をディーンスタークトラップに集め、温度が110℃(純トルエンの沸点)に達するまで続けた。その時点では約210mLの物質が集められたが、それを食塩水と共に振盪した。トルエン相を分離すると、約55mLのエタノールが得られた。温度が110℃に達し、共沸混合物を集めた後で、反応液をさらに1時間還流させてから、室温にまで放冷した。TLC(ヘキサン/酢酸エチル(1:3))からは、出発物質のトリメチロールプロパンが完全に無くなり、オルトカーボネートができていることが判った。次いでトリエチルアミン(3mL)をこの冷却溶液に添加した。トルエンを減圧下で除去すると、白色の固体状物質が得られた(結晶化させるのには、2日かかる)。この物質をジエチルエーテルに溶解させ、再結晶させ、真空下で乾燥させると、19.28gの物質が得られた(第1産物(first crop))。濾液を濃縮し、エーテルから再結晶させるとさらに20.07gの物質が得られた(第2産物)。13CNMR(CDCl3)(第1産物):6.10、22.06、35.72、61.08、65.80、66.30および113.80(Cオルトカーボネート)。
【0061】
実験例2
3,9−ジブチル−3,9−ジエチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
米国特許第5,808,108号参照。還流冷却器、ディーンスタークトラップを備えた500mLの3口RBフラスコに、窒素雰囲気下で2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(35.33g、0.22モル)およびトルエン(350mL)を加えた。得られた混合物を加熱して2時間還流させた。得られた溶液を冷却してRTとしてから、4−エチルベンゼンスルホン酸(0.35g)およびテトラエチルオルトカーボネート(21.3g、0.11モル)を添加した。この反応混合物を加熱還流させ、共沸溶液をディーンスタークトラップに集めた。この共沸混合物を測定し、トラップから抜き出して食塩水中に注いだ。食塩水と共に振盪すると、トルエン相が分離して約22mLのエタノールが得られた。この反応混合物のTLCでは、出発物質のジオールが完全に転化していることが判った。冷却したこの反応混合物にトリエチルアミン(3.0mL)を加えた。次いでこの反応混合物を減圧下で濃縮(ロータリーエバポレーター)してから、真空下で乾燥させた。この粗製物を次いで真空蒸留で分別して、240Paでの沸点が175〜181℃の留分を集めると、水のように澄明な液状物が得られた(24.72g)。13CNMR(CDCl3):4.59、11.30、20.72、21.20、22.29、28.08、31.78、67.13、112.20(Cオルトカーボネート)。
【0062】
実験例3
2,8−ジメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
米国特許第5,808,108号参照。還流冷却器、撹拌機およびディーンスタークトラップを備えた500mLのRBフラスコに、1,3−ブタンジオール(20.0g、0.22モル)およびトルエン(350mL)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下で2時間加熱還流させ、混合物中の水分を除去した。この溶液を冷却してRTとしてから、4−エチルベンゼンスルホン酸(0.35g)およびテトラエチルオルトカーボネート(21.3g、0.11モル)を添加した。この溶液を加熱還流させて、共沸混合物を集めた。蒸留物の温度が110℃(純トルエンの沸点)に達するまで反応液を還流させた。集めた共沸混合物の量を測定秤量してから、食塩水中に注ぎ、有機相を分離させると、約22mLのエタノールが得られた。TLC分析では、ジオールの消滅から反応が完結したことが判り、生成物がRf=0.59(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン(3/2))に現れた。この反応液をRTまで冷却し、トリエチルアミン(2.5mL)を添加した。トルエンを減圧下に除去し(ロータリーエバポレーター)、得られた液状物を真空下で乾燥させた。真空蒸留により目的の生成物の4つの留分が得られたが、それらは水のように澄明な液状物で、その沸点は40Paで70〜75℃であった。留分1と2は少し純度が低かったが、合わせて5.715gであり、留分3と4は非常に純度が高く、合計で10.046gあった。全収率:15.761g(75.66%)。13CNMRは、この生成物が異性体の混合物であることを示した。
【0063】
実験例4
2,7−ジオクチル−1,4,6,9−テトラオキサスピロ[4,4]ノナン
還流冷却器、撹拌機およびディーンスタークトラップを備えた500mLのRBフラスコに、1,2−デカンジオール(38.48g、0.22モル)およびトルエン(350mL)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下で2時間加熱還流させ、混合物中の水分を除去した。この溶液を冷却してRTとしてから、4−エチルベンゼンスルホン酸(0.35g)およびテトラエチルオルトカーボネート(21.3g、0.11モル)を添加した。この溶液を加熱還流させて、共沸混合物を集めた。蒸留物の温度が110℃(純トルエンの沸点)に達するまで反応液を還流させた。集めた共沸混合物の量を測定秤量してから、食塩水中に注ぎ、有機相を分離させると、約22mLのエタノールが得られた。この反応液をRTまで冷却し、トリエチルアミン(2.5mL)を添加した。トルエンを減圧下に除去し(ロータリーエバポレーター)、得られた液状物を真空下で乾燥させた。真空蒸留により目的の生成物が、水のように澄明な液状物として得られ、その沸点は240Paで195〜197℃であった(25.44g)。13CNMRは、この生成物が異性体の混合物であることを示した。
【0064】
実験例5
3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのn−ブチルウレタン
ドライボックス中で、乾燥器中で加熱乾燥させた撹拌機付きの300mLのRBフラスコに、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(28.827g)およびトルエン(100mL)を添加した。この溶液を撹拌して、オルトカーボネートを溶解させた。n−ブチルイソシアネート(20.852g)およびジブチルスズジラウレート(1.05g)を添加した。還流冷却器を取り付けてから、装置をドライボックスから取り出し、直ちに窒素雰囲気下にしてから、得られた溶液を70℃で4時間加熱した。トルエンを真空下に除去すると、非常に粘度の高い物質が得られた。この小麦色の物質の13CNMRから、このものには目的のウレタンと共にいくらかのトルエンが含まれていることが判った。この物質を酢酸エチルに溶解させてから、カラムクロマトグラフィにかけると[シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル(1/1)、カラムサイズ(35cm×5cm)]、Rfは0.47であった。溶媒を減圧下で除去し(ロータリーエバポレーター)、次いで真空下で乾燥させると、38.88gの粘稠な物質が得られた。NMR(1Hおよび13C)から、この試料には少量の酢酸エチルが含まれていることが判った。
【0065】
実施例1
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、1,4−ジイソシアネートブタン(0.72g、0.005モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.04g)を加えた。得られた溶液を約5分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.03g)を添加した。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。1時間後にはこのコーティングの粘度が上がり、18時間後にはクリアで固いコーティングが得られた。
【0066】
実施例2
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(1.11g、0.005モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.04g)を加えた。得られた溶液を約5分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.03g)を添加した。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。1時間後にはこのコーティングの粘度がやや上がり、18時間後にはクリアで固いコーティングが得られた。
【0067】
実施例3
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.044g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に1,4−ジイソシアネートブタン(0.368g)、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.046g)を添加した。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。5日後に、ペンデュラム(Pendulum)硬さ計で測定すると、そのペルソズ(Persoz)硬さは134であった。
【0068】
実施例4
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.041g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.03g)を加えた。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。5日後に、ペンデュラム硬さ計で測定すると、そのペルソズ硬さは276であった。ガラスプレート上のコーティングの減衰全反射法(ATR)赤外測定では、1696cm−1に強い吸収があり、ウレタン結合の存在を示した。
【0069】
実施例5
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.075g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に、1,4−ジイソシアネートブタン(0.72、0.00519モル)、3,9−ジブチル−3,9−ジエチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.845g、0.00257モル)を添加し、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.077g)を加えた。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだが、少量はバイアルの中に残した。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。栓をしたバイアル中に残しておいたものは、2週間後にも、流動性のある液状を保っており、明らかな粘度の上昇は認められなかった。このことは、水分さえ入らなければ、この配合のポットライフが長期間維持されることを示している。
【0070】
実施例6
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.075g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(1.10g、0.005モル)と、3,9−ジブチル−3,9−ジエチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.845g、0.00257モル)を添加し、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.110g)を加えた。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだが、ただし少量はバイアルの中に残した。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。栓をしたバイアル中に残しておいたものは、2週間後にも、流動性のある液状を保っており、明らかな粘度の上昇は認められなかった。このことは、水分さえ入らなければ、この配合のポットライフが変化せず維持されることを示している。
【0071】
実施例7
コーティング配合
ドライボックス中で、Desmodour(登録商標)N3390(1,6−ジイソシアネートヘキサン三量体、Bayer社製)(1.00g)、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのn−ブチルウレタン(1.4g)およびエチルベンゼンスルホン酸(0.06g)をバイアル中に加え、さらにTHF(約1mL)を添加してその混合物を溶解させた。均一な溶液が得られてから、内容物をガラスプレート上に注ぎ、硬化させた。24時間後、得られたコーティングに触れると少しタックが認められた。48時間後には比較的固いコーティングとなっていた。
【0072】
実施例8
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、次にジブチルスズジラウレート(0.075g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(1.11g、0.005モル)と、2,8−ジメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.483g、0.00257モル)を添加し、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.07g)を加えた。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。1時間後では、このコーティングに触れると、まだタックがあった(ほとんど未乾燥状態)。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。5日後に、ペンデュラム硬さ計で測定すると、そのペルソズ硬さは104であった。
【0073】
実施例9
コーティング配合
ドライボックス中で、3,9−ジエチル−3,9−ジヒドロキシメチル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(0.69g、0.0025モル)をガラスバイアル中のTHF(2.0g)に溶解させた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(0.555g、0.0025モル)、さらに続けてジブチルスズジラウレート(0.083g)を加えた。得られた溶液を約10分間撹拌すると、内容物が温かくなってきた。この溶液に、イソホロンジイソシアネート(1.11g、0.005モル)、2,7−ジオクチル−1,4,6,9−テトラオキサスピロ[4,4]ノナン(0.914g、0.00257モル)を添加し、次に4−エチルベンゼンスルホン酸(0.084g)を加えた。得られた溶液に栓をしてから、ドライボックスから取り出し、次いでそれをガラスプレート上に注いだ。1時間後では、このコーティングに触れると、まだタックがあった(ほとんど未乾燥状態)。18時間後には、クリアで固いコーティングが得られた。5日後に、ペンデュラム硬さ計で測定すると、そのペルソズ硬さは162であった。
【0074】
このコーティングをガラスプレートから取り外し、その断片を以下の溶媒(約10mL)中に浸漬させた:アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよびトルエン。それぞれの混合物を7日間振盪させた。取り出すと、コーティングは完全な形状を保っていて、膨潤や変色は認められないことから、このコーティングが架橋されていたことが判った。
【0075】
実施例10
コーティング配合
電着塗装鋼板または熱可塑性オレフィン(TPO)の上に、0.015mm(6ミル)のドローダウンブレードを用いて、クリアコートを引いた。このコーティングの微小硬度を、フィッシャースコープ硬さ計(モデルHM100V、Fischer Technology、Inc.(米国、コネティカット州、Windsor)から入手可能)を用いて測定した。試験機には1秒おきに、50刻みで変化する最大100Nmの力をかけた。硬さの単位は、N/mm2で表した。(TPOから取り外した)フリーなフィルムについて、塩化メチレン中での膨潤を測定した。フリーなフィルムを2枚のアルミフォイルの間に挟み、LADDポンチを用いて、直径約3.5mmの円板をフィルムから打ち抜いた。アルミフォイルをこのフリーなフィルムの両側から取り除いた。倍率10倍で、糸線入りレンズ付き顕微鏡を用いて、このフィルムの未膨潤直径(D0)を測定した。塩化メチレンを4滴このフィルム上に落とし、数秒間フィルムを膨潤させてから、その上にガラススライドを載せた。次式によって膨潤比を計算した:膨潤比=(Ds)2/(D0)2。
【0076】
ガラス容器の中で、実験例3で得られたもの11.96g、酢酸ブチル0.84g、2%のジブチルスズジラウレート酢酸エチル溶液1.2g、および10%のBYK(登録商標)301溶液(流動性向上剤、BYK−Chemie(コネティカット州、Wallingford)製、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)0.48g、を混合した。この混合物に、Desmodur(登録商標)BAZ4470(IPDIイソシアヌレート三量体、Bayer社から入手可能)19.58g、Desmodur(登録商標)3300(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、Bayer社から入手可能)22.40g、および酢酸ブチル3.54gを添加した。この混合物を撹拌し、さらにNacure(登録商標)XP−221(ドデシルベンゼンスルホン酸の70%のイソプロパノール溶液、King Industries社(米国、コネティカット州、Norwalk)から入手可能)の40%の溶液を4.09g添加して、その混合物を撹拌した。この混合物を引いて、厚みが約0.05mm(約2ミル)のコーティングとした。1日後、このコーティングのペルソズペンデュラム硬さは237、フィッシャースコープ硬さは95N/mm2、膨潤比は2.16であった。
Claims (17)
- 組成物であって、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーの分子に付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む組成物。 - 組成物であって、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーの分子に付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;
(iii)水分;および
(iv)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;
(iii)水分;および
(iv)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の第1の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の第2の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む組成物。 - ポリマー組成物を架橋させるための方法であって、未架橋の形態にある前記ポリマー組成物を水分に対して、前記ポリマー組成物を架橋させるための時間の間、暴露することを含むが、ただしここで、前記ポリマー組成物が以下の、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーに付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記の架橋剤が前記の架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む方法。 - 架橋させたコーティングを形成するための方法であって、基材に対して未架橋の形態にあるポリマー性コーティング組成物を塗布し、未架橋の形態にある前記ポリマー性コーティング組成物を水分に暴露し、未架橋の形態にある前記ポリマー性コーティング組成物を架橋させるが、ただし前記ポリマー組成物が、
(a)(i)第1のポリマーであって、前記第1のポリマーに付いた1つまたは複数の完全な形のスピロオルトカーボネート基を有する第1のポリマー;
(ii)ヒドロキシル基と反応する第1の官能基を含む架橋剤であるが、ただし前記架橋剤が前記架橋剤の1分子あたり平均して少なくとも2つの第1の官能基を有する、架橋剤;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第1の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含むか、
または、
(b)(i)ヒドロキシル基と反応する第2の官能基を有する第2のポリマーであるが、ただし前記第2のポリマーが前記第2のポリマー1分子あたり平均して少なくとも2つの第2の官能基を有する、第2のポリマー;
(ii)少なくとも1つの完全な形のスピロオルトカーボネート基を含む化合物;および
(iii)任意成分として、1種または複数の溶媒、前記ヒドロキシル基と前記第2の官能基との反応のための1種または複数の触媒、および前記スピロオルトカーボネート基の加水分解のための1種または複数の触媒、のうちの1つまたは複数、を含む方法。 - 水分と反応して、架橋されたポリマー性物質を形成する、請求項1に記載の組成物。
- 水分と反応して、架橋されたポリマー性物質を形成する、請求項2に記載の組成物。
- コーティング組成物である、請求項1に記載の組成物。
- コーティング組成物である、請求項2に記載の組成物。
- 前記ヒドロキシル基と反応する前記官能基がイソシアネートである、請求項7または8に記載の組成物。
- 前記第2のポリマーがオリゴマーである、請求項7または8に記載の組成物。
- 前記ヒドロキシル基と反応する前記官能基がイソシアネートである、請求項10に記載の組成物。
- 組成物がさらに顔料を含む、請求項7または8に記載の組成物。
- 前記組成物が、官能性オリゴマー、ポリアスパラギン酸エステル、非環状オリゴマー、アクリル系ポリマー、ポリエステル、分散アクリル系成分、およびそれらの組合せからなる群より選択される物質をさらに含む、請求項7または8に記載の組成物。
- 請求項7または8に記載のコーティング組成物を用いてコーティングされた基材。
- 架橋された、請求項3の方法の生成物。
- 架橋された、請求項4の方法の生成物。
- コーティングである、請求項3の生成物。
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