JP2004517223A - 増加強度を有する保護手袋およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、手袋の内側から外側に向かって、高強度布地層と、この布地層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層と、このエラストマー層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られた少なくとももう一層のエラストマー層とを備えた高強度手袋に関する。
本発明は、さらにこの手袋の製造方法およびその用途に関する。
本発明は、さらにこの手袋の製造方法およびその用途に関する。
Description
【0001】
本発明は、強度を増した手袋とその製造方法および該手袋の用途に関するものである。
【0002】
鋭利なまたはざらざらした物品や工具、機器などの取り扱いには、手袋を嵌めることによって作業者の手を効果的に保護することが求められる。「ケブラー」(KEVLARR)繊維や、「ダイニーマ」(DYNEEMAR)繊維(DSM社製)等から形成された高強度布地が、そのような手袋の製造に特に適した素材の構成要素である。
【0003】
これらの布地に不透過性を持たせ、かつこれらの繊維を外部環境(水、油類、各種化学品)から保護するために、エラストマーのような保護材で手袋の外側を被覆する必要がある。
【0004】
本目的のために、ハッチンソン(Hutchinson)の名義による特許EP0716817号は、人の手の掌を覆う手袋の面は、パラアラミド繊維編物のような高い切断抵抗を有する材料で構成され、人の手の裏を覆う手袋の面は、綿繊維編物のような天然または有機合成繊維で作られた弾性布地で構成され、手袋の外側表面の全部または一部がエラストマーで被覆された、切断の危険性から高度の保護ができる手袋を開示している。
【0005】
使用者の手を効果的に保護するためには、エラストマーを用いることが望ましいが、これは、エラストマーが、布地に不透過性を持たせ、かつ外部環境からの保護する役割は別として、特に破壊抵抗や引裂抵抗の点から、良好な機械的特性を有するためである。これに関しては、水分散液から由来する場合よりも良好な機械的特性を有する溶液由来のエラストマー(例えば、あるポリウレタンの場合のように)を用いるのがより有利である。更にあるエラストマーは、例えばブチルゴムの場合のように、溶液の形においてのみ加工処理でき、従って、水分散液の形では得ることはできない。
【0006】
更に、特許EP0716817号は、布地をこれらの水分散液中へ連続的に、浸漬することにより、水分散液の形のエラストマーだけを用いて布地を被覆することを開示している。当業者には知られている通り、布地をエラストマー溶液中へ直接浸漬することは、エラストマー溶液の高浸透性によって、布地がその厚み全体にわたってエラストマー中に完全に包含されてしまうため、実際的には禁じられるべきである。これは、布地の柔軟性を失う結果となる。このようにして得られた手袋は、着装する使用者にとって著しく不快であり、柔軟性が失われることで、人の手と指の動きに追随することには適さなくなる。
【0007】
本発明は、柔軟性があり、かつ特に破壊抵抗や引裂抵抗に関して、高い機械的強度を有すると共に、高強度布地層が、良好な機械的特性を得るために選択されたエラストマー層と結合されている手袋を提供することを目的とする。
【0008】
この目的は、一方では溶液の形で用いられるエラストマーを使用することによって、そして他方では、水分散液の形でのエラストマー層を、布地層と溶液由来のエラストマー層との間に挿入することによって達成される。
【0009】
したがって、本発明の主題は、手袋の内側から外側に向かって、
高強度布地層と、
この布地層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層と、
このエラストマー層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られた少なくとももう一層のエラストマー層とを備えた高強度手袋である。
【0010】
本発明においては、用語「エラストマー溶液」は、顕微鏡レベルで二つの別々の相であるエラストマー水分散液(またはラテックス)とは対照的な、単一連続相のみを有する液体状のエラストマーを意味すると理解される。この発明の中で使用できるエラストマー水分散液は、エラストマーの分野で通常用いられる凝固剤を用いて固化され得る分散液、またはその粘度を増加するように流動学的に改変された水分散液である。
【0011】
表現「手袋の内面」は、使用者の手に触れる手袋の面を意味し、これに対し用語手袋の「外面」は、外的環境に触れる手袋の面を意味すると理解される。
【0012】
用語「高強度布地」は、NF EN 388標準に従って定められる良好な破壊抵抗と引裂抵抗を有する布地を意味すると理解される。切断抵抗のレベルに関しては、選択した布地の性質や、繊維の直径や、布地の繊維が編んであれば布地の網目構造の大きさによって決まる。
【0013】
NF EN 388標準に準拠すれば、破壊抵抗(puncture resistance)、切断抵抗および引裂抵抗のレベルは、異なった機械的特性に関与している。これは、それらが、異なったタイプの機械的応力への耐性、即ち、それぞれ、尖った物品との接触に対する耐性、鋭利な物品との接触に対する耐性、及びノッチを持つ試料の、このノッチからそれ以上は引き裂けない能力に対応しているためである。
【0014】
本発明の手袋によれば、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層が、布地層と溶液から得られたエラストマー層との中間位置に存在することにより、溶液の形のエラストマーが布地層の厚み全体に浸透するのを防止することができる。したがって、その結果、手袋は柔軟性が保たれ、その上、溶剤から得られたエラストマー層によって不透過性が付与される。
【0015】
本発明の手袋に使用される高強度布地は、強力ポリエチレン繊維、強力ポリエステル繊維、ポリアラミド繊維、ポリアミド繊維、ビスコース繊維およびこれらの混合物のうちから選択される織物または編み物の、天然または合成の繊維からなる。
【0016】
特に好都合には、水分散液から得られたエラストマーは、天然ゴム、ポリクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴム、ポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択される。
【0017】
一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマーについては、これは、ポリウレタン、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン(例えば、フランスのDuPont De Nemours社製の商品名 HYPALONRの下で販売されている製品)、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択されることが有利である。
【0018】
しかしながら、これらの例に限定されるものではなく、一般的に、有機溶剤中または水中に溶解し得、かつ溶液の蒸発後に皮膜を形成し得るエラストマーであればいかなるエラストマーも使用することができる。
【0019】
本発明の手袋の有利な実施例においては、手袋は高耐薬品性を有し、一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマーはこの場合、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択される。
【0020】
ブチルゴムでは気体に対して不透過性を有する手袋を得ることが実際可能であり、一方、クロロスルホン化ポリエチレンやポリビニルアルコールでは、液体に対する優れた不透過性を手袋に与えることができる(水、油類、溶剤類)。耐薬品性を示す他のいかなるエラストマー溶液も使用することができる。
【0021】
一般的に、表現「高耐薬品性を有する手袋」は、使用者がいかなる接触をも避けなければならない製品、例えば皮膚を冒す製品又はそれと接触すると危険な製品(例えば腐食性の薬品)の取扱いを可能とする手袋を意味すると理解される。
【0022】
本発明の手袋のエラストマー層の合計厚さは、0.1〜1mm、好ましくは0.1〜0.6mmであってもよい。
【0023】
本発明の手袋は、エラストマー層の特性がいかなるものであれ、少なくとも150Nの破壊抵抗を有し、かつ少なくとも75Nのズボン引裂き強度を有することが都合がよい。これらはNF EN 388標準により測定される(すなわち、この標準によれば、レベル4の破壊抵抗とズボン引裂き強度)。
【0024】
本発明の主題はまた、上に定義した手袋の製造方法であって、
a) 高強度布地を型に被せる工程と、
b) 同一または異なるエラストマーの一以上の水分散液中に、型/高強度布地の組み合わせを浸漬する工程と、
c) 同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液中に、先の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを1回またはそれより多く浸漬する工程と、
d) 型から手袋を滑らせて取り外す工程と
を備えたことを特徴とする手袋の製造方法である。
【0025】
この方法において、エラストマーの水分散液、エラストマー溶液および高強度布地は、本発明の手袋に関して上に定義した通りである。
【0026】
上に定義した方法の工程b)と工程c)の間に、工程b)から得られたエラストマー層の架橋工程を行うこともできる。これは、このエラストマー層の架橋が、工程c)で用いられる溶剤に対する耐薬品性を有利に増強することができるためである。
【0027】
本発明の方法は、エラストマーの槽中に布地を浸漬する手法により、エラストマー溶液由来のエラストマー層で被覆された布地からなる柔軟な手袋を製造可能とすることにおいて、従来技術が生じていた欠点を緩和する。
【0028】
これまでは、布地の全ての繊維をコーティングすることなく溶液の形のエラストマーを布地に結合させる方法は知られていなかった。本発明の方法の新規な連続の工程によれば、溶液の形のエラストマーと布地とをこの方法の工程c)で互いに接触させる際に、これらの2つの物質間の相互浸透を制限することができる。これは、布地を水分散液の形のエラストマー中に浸漬する工程b)により、布地表面が不透過性を持ち、工程c)において繊維の網目全てがエラストマー溶液で被覆されるのが防止できるためである。したがって、布地は柔軟性が保たれ、その機械的特性は保持される。このため、非常に柔軟で付け心地のよい手袋を得ることができるが、これらは重要な特性であり、使用者は非常に細かい仕事を行い、なおかつ十分正確な動作をすることができる。
【0029】
本発明の工程は、a)の工程とb)の工程の間に、型/高強度布地の組み合わせを凝固剤の槽中に浸し、この組み合わせを部分的に乾燥させる工程a′)を含むのが有利である。エラストマーの水分散液に適した凝固剤は、当業者に公知のものである。
【0030】
本発明の方法を実施する1つの有利な手段によれば、この方法は、c)の工程とd)の工程の間に、c)の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを乾燥させる工程c′)を含むものである。
【0031】
工程b)は、型/高強度布地の組み合わせをエラストマーの水分散液中に1回のみ浸漬することを任意に含んでもよい。
【0032】
本発明の方法の工程c)については、これは、エラストマーの所望の最終厚みに依存して、工程b)の後に得られた型/高強度布地の組み合わせを、工程c)において、同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液中または水との溶液中に、1〜20回、好ましくは1〜8回浸漬することを含んでもよい。この場合、次の浸漬を行う前に、各エラストマー層を少なくとも部分的に乾燥させる。
【0033】
本発明の主題はまた、切断、破壊または引裂きの危険を伴う物品を取扱うことよりなる上に定義した手袋の用途である。
【0034】
本発明の主題はまた、腐食性薬品のような危険な化学物質の取扱うことよりなる、上に定義したように高い耐薬品性を示す高強度手袋の用途である。
【0035】
前述の構成以外にも、本発明は、本発明の手袋の製造方法を詳述した実施例を記載した以下の説明から明らかになるであろう他の構成も含むものである。しかしながら、前述したこれらの例は単に本発明の主題を説明するためのものに過ぎず、これらが本発明を限定する構成要素とはならないことを理解すべきである。
【0036】
実施例:本発明の高強度手袋の製造
本発明の手袋は、水分散液から得られたポリウレタン層で被覆され、次いで有機溶剤溶液から得られたポリウレタン層で被覆された高強度布地層からなり、下記の工程によって得られる。
【0037】
磁器から通常は形成された、手の形及び大きさを有する型を用いた。この型に、先ず、例えば使用者の手に対応する型の部分あるいは型の表面全体にわたって、高強度布地層を被せた。この場合に用いた高強度布地層は、「ダイニーマ」が(DSM社製の強力ポリエチレン布地)であった。
【0038】
この型/高強度布地の組み合わせを、硝酸カルシウム槽のような凝固剤槽に浸した。これを部分的に乾燥させた後、例えば30秒〜3分間ポリウレタンの水分散液に浸した。
【0039】
しかしながら、水分散液の形のエラストマーの選択は、この後使用しなければならない溶液の形のエラストマーの選択に鑑みて行うことにより、水分散液から得られたエラストマー層が、溶液の形をとるエラストマー溶液に冒されたり、反応したりするのを防止しなければならないことを明確に理解すべきである。
【0040】
型/高強度布地の組み合わせを、布地全体が水分散液中に浸るように、ポリウレタンの水分散液に浸漬した。この浸漬は、布地の一部のみがエラストマーの水分散液中に浸るように実施することもできる:例えば、布地が、使用者の手に対応する型の部分上と、使用者の前腕に対応する型の部分上との両方に存在する場合、使用者の手に対応する布地の部分のみをエラストマーの水分散液に浸すことができる。
【0041】
この操作によって、高強度布地の表面に非常に薄い厚み(布地層の明らかな厚みと比較して極わずかな厚みであり、通常0.5〜3mm)の均一なポリウレタンフィルムを覆うことができる。ポリウレタンを水分散液の形で使用したことで、エラストマーが布地の厚みに浸透することが防止されたが、これは、ポリウレタンが布地の表面で凝固したためである。したがって、布地の網目は、エラストマーに完全には包含されずにエラストマーにより不透過性を付与され、したがって、布地は柔軟性を保っていた。
【0042】
これらの工程の後に得られた型/高強度布地/ポリウレタンの組み合わせを、オーブン中で20〜100℃(好ましくは70℃)の温度で、かつ5〜60分(好ましくは30分)間乾燥した。この温度と時間は使用するポリウレタンのタイプによって選択した。
【0043】
次に、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、又はテトラヒドロフランのような有機溶剤とのポリウレタン溶液中、又はいくつか有機溶剤の混合物中に、型を浸漬する操作を何回か行った。浸漬を行う回数は、所望するポリウレタンの厚みによった。
【0044】
有機溶剤中に溶解し得、かつ溶液の蒸発後に皮膜を形成し得る当業者に公知のポリウレタンであればいかなるポリウレタンも使用することができる。例として、芳香族又は脂肪族、ポリエステル又はポリエーテルタイプのポリウレタンを挙げることができる。しかしながら、これらの例に限定されるものではなく、溶解性と上記の皮膜形成能とは別に、3MPa未満で伸び率20%、7MPa未満で伸び率100%、20MPaよりも大きい引張強さ、および400%より大きい破断点伸びを有するポリウレタンであればいかなるポリウレタンも使用することができる。
【0045】
各浸漬操作中は、型を3〜30分間、好ましくは10分間ポリウレタン溶液に浸し続けた。型上に得られた各ポリウレタン層を、例えば、オーブン中で20〜130℃、好ましくは60℃の温度で、1〜300分間、好ましくは60分間、部分的に乾燥させた後、再びポリウレタン溶液に浸漬する。なお、ここに示した温度と時間は、ポリウレタンの溶剤と使用するポリウレタンと依存する。
【0046】
型をポリウレタン溶液に数回浸した後の型上に得られたポリウレタン層は次いで、例えば、オーブンで20〜130℃(好ましくは80℃)で2〜24時間(好ましくは5時間)十分に乾燥させた。なお、温度と時間は、溶剤と使用するポリウレタンにより選択する。
【0047】
冷却後、手袋を型から滑らせて取り外した。優れた摩滅抵抗(NF EN 388標準によれば摩滅抵抗はレベル4)と、十分高い不透過性(NF EN 374−2標準の意味合いにおいて)を有する手袋が、得られた。
【0048】
以上に説明した高強度手袋製造の実施例においては、ポリウレタン以外のエラストマーも使用可能であった。例えば、ポリウレタンの代わりに、耐薬品性、特に上述した薬品に対する耐性を有する溶液の形のエラストマーの使用が可能である。このようにして、高い耐薬品性を有する高強度手袋が得られる。
【0049】
同様に、異なるエラストマーの幾つかの溶液に型を連続的に浸漬し、それによって幾つかのエラストマーの有利な特性が組み合わされることができる。例えば、型をブチルゴム溶液(気体不透過性エラストマー)に数回浸漬し、それからクロロスルホン化ポリエチレン(液体不透過性エラストマー)に数回浸漬する場合がそれである。
【0050】
以上から明らかなように、本発明は、より明示的に述べてきた実施態様、実施の方法及び使用の方法に限定されることはなく、反対に、本発明の文脈および範囲から外れることなしに、当業者の能力の範囲内での全ての変形例を包含する。
本発明は、強度を増した手袋とその製造方法および該手袋の用途に関するものである。
【0002】
鋭利なまたはざらざらした物品や工具、機器などの取り扱いには、手袋を嵌めることによって作業者の手を効果的に保護することが求められる。「ケブラー」(KEVLARR)繊維や、「ダイニーマ」(DYNEEMAR)繊維(DSM社製)等から形成された高強度布地が、そのような手袋の製造に特に適した素材の構成要素である。
【0003】
これらの布地に不透過性を持たせ、かつこれらの繊維を外部環境(水、油類、各種化学品)から保護するために、エラストマーのような保護材で手袋の外側を被覆する必要がある。
【0004】
本目的のために、ハッチンソン(Hutchinson)の名義による特許EP0716817号は、人の手の掌を覆う手袋の面は、パラアラミド繊維編物のような高い切断抵抗を有する材料で構成され、人の手の裏を覆う手袋の面は、綿繊維編物のような天然または有機合成繊維で作られた弾性布地で構成され、手袋の外側表面の全部または一部がエラストマーで被覆された、切断の危険性から高度の保護ができる手袋を開示している。
【0005】
使用者の手を効果的に保護するためには、エラストマーを用いることが望ましいが、これは、エラストマーが、布地に不透過性を持たせ、かつ外部環境からの保護する役割は別として、特に破壊抵抗や引裂抵抗の点から、良好な機械的特性を有するためである。これに関しては、水分散液から由来する場合よりも良好な機械的特性を有する溶液由来のエラストマー(例えば、あるポリウレタンの場合のように)を用いるのがより有利である。更にあるエラストマーは、例えばブチルゴムの場合のように、溶液の形においてのみ加工処理でき、従って、水分散液の形では得ることはできない。
【0006】
更に、特許EP0716817号は、布地をこれらの水分散液中へ連続的に、浸漬することにより、水分散液の形のエラストマーだけを用いて布地を被覆することを開示している。当業者には知られている通り、布地をエラストマー溶液中へ直接浸漬することは、エラストマー溶液の高浸透性によって、布地がその厚み全体にわたってエラストマー中に完全に包含されてしまうため、実際的には禁じられるべきである。これは、布地の柔軟性を失う結果となる。このようにして得られた手袋は、着装する使用者にとって著しく不快であり、柔軟性が失われることで、人の手と指の動きに追随することには適さなくなる。
【0007】
本発明は、柔軟性があり、かつ特に破壊抵抗や引裂抵抗に関して、高い機械的強度を有すると共に、高強度布地層が、良好な機械的特性を得るために選択されたエラストマー層と結合されている手袋を提供することを目的とする。
【0008】
この目的は、一方では溶液の形で用いられるエラストマーを使用することによって、そして他方では、水分散液の形でのエラストマー層を、布地層と溶液由来のエラストマー層との間に挿入することによって達成される。
【0009】
したがって、本発明の主題は、手袋の内側から外側に向かって、
高強度布地層と、
この布地層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層と、
このエラストマー層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られた少なくとももう一層のエラストマー層とを備えた高強度手袋である。
【0010】
本発明においては、用語「エラストマー溶液」は、顕微鏡レベルで二つの別々の相であるエラストマー水分散液(またはラテックス)とは対照的な、単一連続相のみを有する液体状のエラストマーを意味すると理解される。この発明の中で使用できるエラストマー水分散液は、エラストマーの分野で通常用いられる凝固剤を用いて固化され得る分散液、またはその粘度を増加するように流動学的に改変された水分散液である。
【0011】
表現「手袋の内面」は、使用者の手に触れる手袋の面を意味し、これに対し用語手袋の「外面」は、外的環境に触れる手袋の面を意味すると理解される。
【0012】
用語「高強度布地」は、NF EN 388標準に従って定められる良好な破壊抵抗と引裂抵抗を有する布地を意味すると理解される。切断抵抗のレベルに関しては、選択した布地の性質や、繊維の直径や、布地の繊維が編んであれば布地の網目構造の大きさによって決まる。
【0013】
NF EN 388標準に準拠すれば、破壊抵抗(puncture resistance)、切断抵抗および引裂抵抗のレベルは、異なった機械的特性に関与している。これは、それらが、異なったタイプの機械的応力への耐性、即ち、それぞれ、尖った物品との接触に対する耐性、鋭利な物品との接触に対する耐性、及びノッチを持つ試料の、このノッチからそれ以上は引き裂けない能力に対応しているためである。
【0014】
本発明の手袋によれば、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層が、布地層と溶液から得られたエラストマー層との中間位置に存在することにより、溶液の形のエラストマーが布地層の厚み全体に浸透するのを防止することができる。したがって、その結果、手袋は柔軟性が保たれ、その上、溶剤から得られたエラストマー層によって不透過性が付与される。
【0015】
本発明の手袋に使用される高強度布地は、強力ポリエチレン繊維、強力ポリエステル繊維、ポリアラミド繊維、ポリアミド繊維、ビスコース繊維およびこれらの混合物のうちから選択される織物または編み物の、天然または合成の繊維からなる。
【0016】
特に好都合には、水分散液から得られたエラストマーは、天然ゴム、ポリクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴム、ポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択される。
【0017】
一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマーについては、これは、ポリウレタン、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン(例えば、フランスのDuPont De Nemours社製の商品名 HYPALONRの下で販売されている製品)、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択されることが有利である。
【0018】
しかしながら、これらの例に限定されるものではなく、一般的に、有機溶剤中または水中に溶解し得、かつ溶液の蒸発後に皮膜を形成し得るエラストマーであればいかなるエラストマーも使用することができる。
【0019】
本発明の手袋の有利な実施例においては、手袋は高耐薬品性を有し、一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマーはこの場合、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択される。
【0020】
ブチルゴムでは気体に対して不透過性を有する手袋を得ることが実際可能であり、一方、クロロスルホン化ポリエチレンやポリビニルアルコールでは、液体に対する優れた不透過性を手袋に与えることができる(水、油類、溶剤類)。耐薬品性を示す他のいかなるエラストマー溶液も使用することができる。
【0021】
一般的に、表現「高耐薬品性を有する手袋」は、使用者がいかなる接触をも避けなければならない製品、例えば皮膚を冒す製品又はそれと接触すると危険な製品(例えば腐食性の薬品)の取扱いを可能とする手袋を意味すると理解される。
【0022】
本発明の手袋のエラストマー層の合計厚さは、0.1〜1mm、好ましくは0.1〜0.6mmであってもよい。
【0023】
本発明の手袋は、エラストマー層の特性がいかなるものであれ、少なくとも150Nの破壊抵抗を有し、かつ少なくとも75Nのズボン引裂き強度を有することが都合がよい。これらはNF EN 388標準により測定される(すなわち、この標準によれば、レベル4の破壊抵抗とズボン引裂き強度)。
【0024】
本発明の主題はまた、上に定義した手袋の製造方法であって、
a) 高強度布地を型に被せる工程と、
b) 同一または異なるエラストマーの一以上の水分散液中に、型/高強度布地の組み合わせを浸漬する工程と、
c) 同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液中に、先の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを1回またはそれより多く浸漬する工程と、
d) 型から手袋を滑らせて取り外す工程と
を備えたことを特徴とする手袋の製造方法である。
【0025】
この方法において、エラストマーの水分散液、エラストマー溶液および高強度布地は、本発明の手袋に関して上に定義した通りである。
【0026】
上に定義した方法の工程b)と工程c)の間に、工程b)から得られたエラストマー層の架橋工程を行うこともできる。これは、このエラストマー層の架橋が、工程c)で用いられる溶剤に対する耐薬品性を有利に増強することができるためである。
【0027】
本発明の方法は、エラストマーの槽中に布地を浸漬する手法により、エラストマー溶液由来のエラストマー層で被覆された布地からなる柔軟な手袋を製造可能とすることにおいて、従来技術が生じていた欠点を緩和する。
【0028】
これまでは、布地の全ての繊維をコーティングすることなく溶液の形のエラストマーを布地に結合させる方法は知られていなかった。本発明の方法の新規な連続の工程によれば、溶液の形のエラストマーと布地とをこの方法の工程c)で互いに接触させる際に、これらの2つの物質間の相互浸透を制限することができる。これは、布地を水分散液の形のエラストマー中に浸漬する工程b)により、布地表面が不透過性を持ち、工程c)において繊維の網目全てがエラストマー溶液で被覆されるのが防止できるためである。したがって、布地は柔軟性が保たれ、その機械的特性は保持される。このため、非常に柔軟で付け心地のよい手袋を得ることができるが、これらは重要な特性であり、使用者は非常に細かい仕事を行い、なおかつ十分正確な動作をすることができる。
【0029】
本発明の工程は、a)の工程とb)の工程の間に、型/高強度布地の組み合わせを凝固剤の槽中に浸し、この組み合わせを部分的に乾燥させる工程a′)を含むのが有利である。エラストマーの水分散液に適した凝固剤は、当業者に公知のものである。
【0030】
本発明の方法を実施する1つの有利な手段によれば、この方法は、c)の工程とd)の工程の間に、c)の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを乾燥させる工程c′)を含むものである。
【0031】
工程b)は、型/高強度布地の組み合わせをエラストマーの水分散液中に1回のみ浸漬することを任意に含んでもよい。
【0032】
本発明の方法の工程c)については、これは、エラストマーの所望の最終厚みに依存して、工程b)の後に得られた型/高強度布地の組み合わせを、工程c)において、同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液中または水との溶液中に、1〜20回、好ましくは1〜8回浸漬することを含んでもよい。この場合、次の浸漬を行う前に、各エラストマー層を少なくとも部分的に乾燥させる。
【0033】
本発明の主題はまた、切断、破壊または引裂きの危険を伴う物品を取扱うことよりなる上に定義した手袋の用途である。
【0034】
本発明の主題はまた、腐食性薬品のような危険な化学物質の取扱うことよりなる、上に定義したように高い耐薬品性を示す高強度手袋の用途である。
【0035】
前述の構成以外にも、本発明は、本発明の手袋の製造方法を詳述した実施例を記載した以下の説明から明らかになるであろう他の構成も含むものである。しかしながら、前述したこれらの例は単に本発明の主題を説明するためのものに過ぎず、これらが本発明を限定する構成要素とはならないことを理解すべきである。
【0036】
実施例:本発明の高強度手袋の製造
本発明の手袋は、水分散液から得られたポリウレタン層で被覆され、次いで有機溶剤溶液から得られたポリウレタン層で被覆された高強度布地層からなり、下記の工程によって得られる。
【0037】
磁器から通常は形成された、手の形及び大きさを有する型を用いた。この型に、先ず、例えば使用者の手に対応する型の部分あるいは型の表面全体にわたって、高強度布地層を被せた。この場合に用いた高強度布地層は、「ダイニーマ」が(DSM社製の強力ポリエチレン布地)であった。
【0038】
この型/高強度布地の組み合わせを、硝酸カルシウム槽のような凝固剤槽に浸した。これを部分的に乾燥させた後、例えば30秒〜3分間ポリウレタンの水分散液に浸した。
【0039】
しかしながら、水分散液の形のエラストマーの選択は、この後使用しなければならない溶液の形のエラストマーの選択に鑑みて行うことにより、水分散液から得られたエラストマー層が、溶液の形をとるエラストマー溶液に冒されたり、反応したりするのを防止しなければならないことを明確に理解すべきである。
【0040】
型/高強度布地の組み合わせを、布地全体が水分散液中に浸るように、ポリウレタンの水分散液に浸漬した。この浸漬は、布地の一部のみがエラストマーの水分散液中に浸るように実施することもできる:例えば、布地が、使用者の手に対応する型の部分上と、使用者の前腕に対応する型の部分上との両方に存在する場合、使用者の手に対応する布地の部分のみをエラストマーの水分散液に浸すことができる。
【0041】
この操作によって、高強度布地の表面に非常に薄い厚み(布地層の明らかな厚みと比較して極わずかな厚みであり、通常0.5〜3mm)の均一なポリウレタンフィルムを覆うことができる。ポリウレタンを水分散液の形で使用したことで、エラストマーが布地の厚みに浸透することが防止されたが、これは、ポリウレタンが布地の表面で凝固したためである。したがって、布地の網目は、エラストマーに完全には包含されずにエラストマーにより不透過性を付与され、したがって、布地は柔軟性を保っていた。
【0042】
これらの工程の後に得られた型/高強度布地/ポリウレタンの組み合わせを、オーブン中で20〜100℃(好ましくは70℃)の温度で、かつ5〜60分(好ましくは30分)間乾燥した。この温度と時間は使用するポリウレタンのタイプによって選択した。
【0043】
次に、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、又はテトラヒドロフランのような有機溶剤とのポリウレタン溶液中、又はいくつか有機溶剤の混合物中に、型を浸漬する操作を何回か行った。浸漬を行う回数は、所望するポリウレタンの厚みによった。
【0044】
有機溶剤中に溶解し得、かつ溶液の蒸発後に皮膜を形成し得る当業者に公知のポリウレタンであればいかなるポリウレタンも使用することができる。例として、芳香族又は脂肪族、ポリエステル又はポリエーテルタイプのポリウレタンを挙げることができる。しかしながら、これらの例に限定されるものではなく、溶解性と上記の皮膜形成能とは別に、3MPa未満で伸び率20%、7MPa未満で伸び率100%、20MPaよりも大きい引張強さ、および400%より大きい破断点伸びを有するポリウレタンであればいかなるポリウレタンも使用することができる。
【0045】
各浸漬操作中は、型を3〜30分間、好ましくは10分間ポリウレタン溶液に浸し続けた。型上に得られた各ポリウレタン層を、例えば、オーブン中で20〜130℃、好ましくは60℃の温度で、1〜300分間、好ましくは60分間、部分的に乾燥させた後、再びポリウレタン溶液に浸漬する。なお、ここに示した温度と時間は、ポリウレタンの溶剤と使用するポリウレタンと依存する。
【0046】
型をポリウレタン溶液に数回浸した後の型上に得られたポリウレタン層は次いで、例えば、オーブンで20〜130℃(好ましくは80℃)で2〜24時間(好ましくは5時間)十分に乾燥させた。なお、温度と時間は、溶剤と使用するポリウレタンにより選択する。
【0047】
冷却後、手袋を型から滑らせて取り外した。優れた摩滅抵抗(NF EN 388標準によれば摩滅抵抗はレベル4)と、十分高い不透過性(NF EN 374−2標準の意味合いにおいて)を有する手袋が、得られた。
【0048】
以上に説明した高強度手袋製造の実施例においては、ポリウレタン以外のエラストマーも使用可能であった。例えば、ポリウレタンの代わりに、耐薬品性、特に上述した薬品に対する耐性を有する溶液の形のエラストマーの使用が可能である。このようにして、高い耐薬品性を有する高強度手袋が得られる。
【0049】
同様に、異なるエラストマーの幾つかの溶液に型を連続的に浸漬し、それによって幾つかのエラストマーの有利な特性が組み合わされることができる。例えば、型をブチルゴム溶液(気体不透過性エラストマー)に数回浸漬し、それからクロロスルホン化ポリエチレン(液体不透過性エラストマー)に数回浸漬する場合がそれである。
【0050】
以上から明らかなように、本発明は、より明示的に述べてきた実施態様、実施の方法及び使用の方法に限定されることはなく、反対に、本発明の文脈および範囲から外れることなしに、当業者の能力の範囲内での全ての変形例を包含する。
Claims (15)
- 手袋の内側から外側に向かって、
高強度布地層と、
この布地層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの水分散液から得られた少なくとも一層のエラストマー層と、
このエラストマー層の表面の一部または全部を被覆する、エラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られた少なくとももう一層のエラストマー層とを備えた高強度手袋。 - 高強度布地は、強力ポリエチレン繊維、強力ポリエステル繊維、ポリアラミド繊維、ポリアミド繊維、ビスコース繊維およびこれらの混合物のうちから選択される織物または編物の天然または合成の繊維からなることを特徴とする請求項1に記載の高強度手袋。
- 水分散液から得られたエラストマー層は、天然ゴム、ポリクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴム、ポリウレタンおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の高強度手袋。
- エラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマー層は、ポリウレタン、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリウレタン、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の高強度手袋。
- 手袋は、高耐薬品性を有し、かつエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液から得られたエラストマー層は、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物からなる群のうちから選択されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の高強度手袋。
- エラストマー層の合計厚さは、0.1〜1mm、好ましくは0.1〜0.6mmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の高強度手袋。
- 少なくとも150Nの破壊抵抗を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の高強度手袋。
- 少なくとも75Nのズボン引裂き強度を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1つに記載の高強度手袋。
- 請求項1〜8の何れか1つに記載の高強度手袋の製造方法であって、
a) 高強度布地を型に被せる工程と、
b) 同一または異なるエラストマーの一以上の水分散液中に、型/高強度布地の組み合わせを浸漬する工程と、
c) 同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液または水との溶液中に、先の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを1回またはそれより多く浸漬する工程と、
d) 型から手袋を滑らせて取り外す工程と
を備えたことを特徴とする高強度手袋の製造方法。 - a)の工程とb)の工程の間に、
型/高強度布地の組み合わせを凝固剤溶液に浸し、その後、それの組み合わせを部分的に乾燥させるa′)の工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の高強度手袋の製造方法。 - c)の工程とd)の工程の間に、
c)の工程後に得られた型/高強度布地/エラストマーの組み合わせを乾燥させるc′)の工程を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の高強度手袋の製造方法。 - b)の工程が、型/高強度布地の組み合わせをエラストマーの水分散液に1回のみ浸漬することを含むことを特徴とする請求項9〜11の何れか1つに記載の高強度手袋の製造方法。
- c)の工程が、b)の工程の後に得られた型/高強度布地の組み合わせを、同一または異なるエラストマーの一以上の有機溶剤との溶液中または水との溶液中に、1〜20回、好ましくは1〜8回の浸漬を行うことからなることを特徴とする請求項9〜12の何れか1つに記載の高強度手袋の製造方法。
- 切断、破壊、又は引裂きの危険を伴う物品を取扱うことよりなる請求項1〜8の何れか1つに記載の高強度手袋の用途。
- 腐食性薬品のような危険な薬品を取扱うことよりなる請求項5に記載の高強度手袋の用途。
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