JP2004515580A - 溶液触媒液滴の制御 - Google Patents

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Abstract

(a)固体ならびに溶媒の混合物が少なくとも95重量パーセントの固体を含み、および(b)混合物はキャリアガスによってリアクターの粒子希薄区域または流動床にスプレーされるという条件下にて、キャリアガスおよび遷移金属化合物または錯体ならびに液体有機溶媒を含む固体の混合物を含む触媒系に、重合条件下にて流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター中で1以上のオレフィンを接触させることを含む、気相中で実施される方法。

Description

本発明は、重合プロセスのパラメータを、そのプロセスで使用される触媒液滴(catalyst droplets)を通じて制御することに関する。
【0001】
液体の形態の触媒を用いた、流動床リアクターでのオレフィンの気相重合は周知である。そのような系において、樹脂粒子のサイズは液体触媒を液滴の形で、実質的に樹脂を含まない区域(粒子希薄区域)中にスプレーすることによって制御できる。本工程により、スプレー液滴が蒸発して、すでにリアクター内にあるポリマー粒子に接触する前に固化するまの時間を短くすることが可能となり、それゆえ液滴がすでに形成された粒子に付着したり、凝集体を形成する傾向が低下する。凝集体の問題の解決策は米国特許第6,075,101号で述べられており、他のプロセス条件とともに垂直スプレーノズルを使用することによって実施される。
【0002】
溶液中触媒を流動床リアクターにスプレーすることによって、意味のある操作上の適応性が提供される。スプレー液滴は非常に高速、すなわち46〜61m/秒(150〜200)フィート/秒で移動するため、液滴は上述したように、凝集体の形成を避けるために非常に短い時間内に固体粒子となる。スプレーノズル設計、シュラウド設計および液体ならびにガス流量などの、スプレー効率に影響を与える多くの要素があり、これらの要素のほとんどが検討されてきた。しかしながら、業界は絶えず触媒スプレー系と、それが使用される重合工程の効率を改良しようと努めている。
【0003】
そして本発明の目的は、さらに効率的な液体触媒スプレー送達(liquid catalyst spray delivery)による重合方法を提供することである。他の目的および利点は本明細書で明らかになるであろう。
【0004】
本発明により、そのような方法が見出された。ガス相で実施される当該方法は、1以上のオレフィンを、キャリアガス並びに遷移金属化合物または錯体を含む固体および液体有機溶媒の混合物を含有する触媒系に、重合条件下、流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター内において、(a)固体および溶媒の該混合物が少なくとも約95重量パーセントの固体を含み、(b)該混合物が該キャリアガスと共に該リアクターの粒子希薄区域、または該流動床にスプレーされるという条件で接触させる。
【0005】
より具体的な実施態様によれば、ガス相で実施される当該方法は、1以上のオレフィンを、キャリアガス並びに遷移金属化合物または錯体を含む固体および液体有機溶媒の混合物を含有する触媒系に、重合条件下、流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター内において、
(a)触媒系を最初に1以上の、一端に入口をもう一端に出口チップを持つノズルであって、触媒系を液滴に変換し、液滴を流動床リアクター内に噴霧するように適合されたノズルに導入し;
(b)各ノズルに導入される触媒系の温度が、約マイナス20〜プラス120℃(好ましくは0〜30℃)の範囲にあり;
(c)各ノズルに導入されるキャリアガス対溶媒の重量比が、約0.15:1〜20:1の範囲にあり;
(d)条件(c)で述べた重量比が、各ノズルのチップにおいて、溶媒のほぼ露点の温度を与えるように調整され;
(e)条件(d)で与えた温度が、ノズルのチップで形成される液滴が少なくとも約95重量パーセントの固体を含むような温度であり;
(f)液滴がノズルからリアクターの粒子希薄区域、または流動床にスプレーされる;
という条件で接触させる。
【0006】
「実質的に固体」という用語は、少なくとも99パーセントの固体を含む、固体および溶媒または液滴の混合物として定義される。本混合物は、「ドライ」とも呼ぶことができる。アルミノキサン共触媒が含まれている場合、固体は粘性となり、ガラス状またはゼラチン状に見える。「溶媒のほぼ露点において」という用語は、溶媒の露点プラスマイナス5℃である;範囲内で温度が高くなるほど、固体含有量が大きくなる。それゆえ露点プラス5℃の過熱温度において、固体および溶媒の混合物は本質的に固体またはドライである。「溶媒」という用語は、触媒系に含まれる、後述する従来の液体有機溶媒および他の任意の有機液体、例えば1−ヘキサンであり、ノズルまたは注入管内に導入され、そこで蒸発させることができる。
【0007】
「粒子希薄区域」は下記のように定義される:非係合部分、ガス再循環系、または分配器プレート下のエリアなどの、標準的には流動床を含まない、リアクターの部分;またはポリマー樹脂粒子密度が流動床よりも例えば少なくとも2倍低い、好ましくは5倍低い、および最も好ましくは10倍低い領域などの、標準的に流動床を含む、リアクターの部分。この領域は、ガス流を用いて樹脂を触媒スプレーから偏らせる(deflecting)ことによって作られる。粒子なし区域を作成する、および触媒をスプレーする方法は、米国特許第5,693,727号および第5,948,871号で述べられている。好ましい実施形態において、窒素、アルゴン、アルカン、またはその混合物などのキャリアガス中の触媒は、少なくとも1つのガスに包囲されている。ガスは床内の樹脂粒子が流動化区域に入り、触媒入口エリアから出るときに、それを触媒経路から移動または偏らせるのに役立ち、それゆえ粒子希薄区域を提供する。特に好ましい実施形態において、キャリアガス中の触媒は少なくとも2つのガスによって包囲され、第一のガスは主に、液体触媒経路から床の樹脂粒子を偏らせ、第二のガスは主に触媒注入管またはノズルチップの目詰まりを防止する。触媒送達システムは、次に触媒注入管を包囲する、任意のチップ洗浄管(支持管または触媒支持管としても既知)を包囲する粒子偏向管(particle−deflecting tube)(プレナムとしても既知)を含む。これらの管はそれぞれガスを含み、粒子偏向器として作用することができる。チップ洗浄管内のガス自体は、粒子偏向器として機能することができる。キャリアガス中の触媒が2つのガスによって包囲されている場合、触媒は覆われていると見なされる。好ましくは粒子偏向プレナムガスは、再循環ガスの全部または一部であり、チップ洗浄ガスは工程で利用される1以上のモノマー(例えばエチレンまたはプロピレン)の全部または一部となりうる。
【0008】
液滴の温度を制御する方法は非常に多く、触媒の最も揮発性の高い成分によるキャリアガスを予備飽和させることから、液滴が生成されるスプレー混合物全体を、スプレーノズルから出る前に熱交換器に通過させることまで、様々である。さらにスプレー混合物のいずれかまたはすべての温度は、混合前に個別に制御できる。そのような成分の例は、溶液、構成溶媒およびキャリアガス中の、活性または不活性遷移金属化合物または錯体を含む。気化溶媒がキャリアガスの代用として使用できることは注目される。
【0009】
液滴の温度を制御する別の方法は、「支持管」または「プレナム」ガス、すなわち樹脂粒子をノズル先端から隔離したり、または液滴がスプレーされる粒子希薄区域の作成を補助するのに通常使用される、注入ノズルを包囲するガス流の温度を制御することである。これらのガスは液滴の周囲環境の温度を変更するだけでなく、これらのガスと十分な時間、熱的に接触する場合には、ノズルまたは注入管内の液体触媒系の温度にも影響を与えることができる。通例、液体触媒系を短時間かつ迅速に加熱することによって、あるいはその成分の1つを加熱して、次に注入直前に液体触媒系の他の成分と混合することによって、液体触媒系に対する熱応力を最小限にすることは望ましい。
【0010】
本発明の別の好ましい実施形態において、ノズル内の、およびノズル先端の液滴の温度は、溶媒に対するキャリアガスの重量比を操作することによって制御できることが分かっている。上述のように、ノズルの入口における溶媒に対するキャリアガスの初期重量比は約0.15:1〜約20:1の範囲であり、好ましくは約0.25:1〜約6:1の範囲である。比の増加は温度を上昇させ、比の減少は温度を低下させる。温度変化が液滴の固形分に影響を与えるため、比の操作も液滴の固形分を制御することが明白である。
【0011】
触媒(遷移金属化合物または錯体)/共触媒/液体オレフィン、例えばイソペンタンに関連するヘキサン溶媒中の、例えば1−ヘキセンは、ノズル先端の温度が上昇するにつれ濃縮されるのが観察される。これは、ノズルを出た液滴が、さらにイソペンタンを含んでいる場合と比較して、はるかに冷却されないことを意味する。次にノズル温度を上昇させることによって、液滴はそれゆえ、その初期のマイクロ秒をさらに高温にて過ごす。同じ効果は、イソペンタン(または他のより沸点の低い溶媒)に対する1−ヘキセンまたはヘキサン(または他のより沸点の高い溶媒)の比を変更することにより実現できる。高い固形分および低い溶媒含有量の観点から、より高い液滴温度を維持するこの方法は、溶媒含有量の高い液滴ほど有効ではない。
【0012】
触媒液滴サイズの制御は、下記のように説明できる:一般に、所与の二流体またはガス補助気化ノズルおよび所与のリアクター圧では、液滴サイズは噴霧ガス流量、全液体流量、および粘性、密度、ならびに表面張力の液体特性の関数である。液体粘性が低いと、噴霧ガスの流量は特に垂直スプレーノズルに関し、液滴サイズに対して最強の影響を持つ。垂直スプレーノズルからの液滴サイズの分布は撮影システムにより、1時間あたり9.1キログラムの触媒溶媒のスプレーについて、1962kPa(キロパスカル)の圧力においてオフラインリアクター内で測定される。平均液滴サイズは、窒素流の増加とともに迅速に縮小することが分かっている。一般にガス補助気化の場合、ガス供給速度を一定にして液体全体の供給速度を上昇させると、液滴サイズが増加する(例えばルフェーブル,A.H.,Atomization and Sprays,Taylor and Francis,Hemisphere Publishing Corporation,1989(228〜264ページ)を参照。垂直スプレーノズルの場合、平均液滴サイズは、1時間あたり窒素9キログラムの窒素噴霧での、1時間あたり液体5〜10キログラムの実際的な送達範囲にわたり本質的に一定である。さらに、垂直スプレーノズルについて研究した範囲にわたって、触媒/共触媒溶液の追加溶媒による希釈から結果として生じた液体特性(密度、粘度、ならびに表面張力)の変化は、噴霧ガス流量の影響と比較した場合に液滴サイズにわずかな影響しか持たないオフラインリアクターの研究から予測される。しかしながら、オフライン研究は、液体の全部ではないにしてもかなりの部分(溶媒、触媒および活性剤)が触媒注入管内にて、管の加熱によりガスキャリア中に蒸発する可能性があることを説明しなかった。このことはノズルチップにおけるガス対液体比を大きく上昇させ、ガスの特性を変化させる。予想された効果は、液滴粒径の減少である。さらに残りの液体の粘度は、アルミニウムアルキルまたはアルミノキサン[MAO(メチルアルミノキサン)およびMMAO(修飾メチルアルミノキサン)]の存在によって、劇的に上昇する可能性がある。MMAOは特に、一部の他の液体、特に溶媒および触媒を保持するマトリクスを形成できる。MAOはむしろガラス状固体を形成する傾向がある。それにもかかわらず残りの固体の粘度は、大きく上昇する可能性がある。そのような粘度の上昇によって、液滴粒径を増加することが予想される。それゆえ液滴粒径は、チップにおけるガス対液体比の増加によって最初はより小さくなり、噴霧チップでの液体量が減少するにつれて、最小値を通過することがあり、次に混合物の粘度が上昇するにつれ、より大きく成長する。
【0013】
液滴粒径において似ているが、異なる最小値がInamuraおよび Magai によって報告されている[The relative Performance of Externally and Internally−Mixed Twin−Fluid Atomizers,Proceedings of the 3rd International Conference on Liquid Atomization and Sprays,ロンドン(London),1985年7月,IIC/2/1〜11ページ]。彼らは空気を一定速度にて垂直に取り付けられた円筒状ノズルに流し、幅1ミリメートルの細い環状スロットを用いて、ノズルの内壁に沿って液体を注入した。水、エタノール、およびグリセリン溶液を使用した。ガス速度は1秒あたり120〜300メートルの範囲であり、液体流に対するガスの範囲は約1〜10であった。1秒あたり120〜150メートルのガス流量において、ガス対液体比が増加したときに、液滴粒径は最小値を通過した。最小サイズは1秒あたり120メートルの場合、約3.5ガス対液体比であり、1秒あたり150メートルの場合、約4.5ガス対液体比であった。最小値は、噴霧の1つの方式から別の方式への移行−ひも形成による噴霧」から「フィルム形成による噴霧」への移行によるものであった。どちらの場合においても、一方の場合では液体ひもとして、他方ではノズル端における薄い連続フィルムとして、液体はノズル先端から出た。InamuraとNagaiのデータも、液体粘度の上昇は空気速度とは無関係に、より粗い噴霧を引き起こすことを確認している。
【0014】
実際の触媒液滴サイズも、オリフィス上での膨張制御装置の使用によって制御できる。そのような装置は、液滴サイズを調節するためにオリフィスサイズの拡張または収縮を可能とする。この制御は、ライン内で手動または自動で実施できる。いずれの場合でも、各液滴は形成時に、約20〜約120℃の範囲の温度を、好ましくは約50〜100℃の範囲の温度を、最も好ましくは約60〜90℃の範囲の温度を持つ。液滴の形成時においてノズルチップにて、またはその付近での、液滴中の液体溶媒に対するキャリアガスの重量比は、通常は約0.15:1〜約6:1の範囲の、系に添加された液体溶媒に対するキャリアガスの重量比から、注入管内での液体の蒸発により本質的に無限大まで変動しうる。ノズル先端およびノズル先端の10.16cm(4インチ)以内の温度は、ほぼ同じであることに注目する。
【0015】
樹脂粒径の制御は、下記のように説明できる:リアクター内の最終樹脂粒径は、最初の触媒液滴サイズ、液滴中の触媒量、およびリアクター内の液滴と粒子との凝集度によって決定される。上述したように、液滴サイズは主に、噴霧ガスの流量または速度、ノズルチップにおけるガス対液体比、および蒸発液体の最終粘度によって決定される。液滴中の触媒量は、触媒固体に添加される希釈剤(溶媒)の量、蒸発度、および液滴サイズによって決定される。液滴と粒子との凝集度は、液滴サイズ、粒子中の触媒量、触媒活性ならびに動力学的挙動、液滴初期温度、およびスプレー中の液滴溶媒の蒸発速度に影響を受ける可能性がある。本発明の場合とは異なるがスプレー中の液体量が過剰である場合、液滴は流動床中の樹脂粒子に癒着するか、または衝撃を与え、固着し、結果として、凝集成長によって樹脂粒子の平均サイズが全体として増加する。液体量が徐々に減少するにつれ、液滴は一般に、床内の樹脂粒子に固着できない程度まで乾燥し、代わりに分離した新たなポリマー粒子が形成される。樹脂のコーティングと、手に負えない粒子成長なしの、流動床における一定の樹脂粒径をなお達成する、新たな粒子形成との組合せがありうる。粒子希薄区域は液体が実質的にノズルチップに存在する場合に、0.0038cm〜0.1651cm(0.015〜0.065インチ)の範囲の、安定した好ましい樹脂粒径を達成するのに特に有用である。液体の量がさらに減少し、ノズルチップにおける、またはその付近の温度が溶媒の露点以上に達すると、液滴はむしろ吸着または吸収された液体を含む固体になる。このことは結果として、指定されたガス流量およびガス対液体供給比に基づいた最小樹脂粒子平均サイズを生じる。ガス流およびガス対液体比を変更することによって、さらなる操作が可能である。
【0016】
工業上の習慣において、液体流は通常、触媒または触媒溶液、溶媒、希釈剤キャリア液体、共触媒、および/または任意の活性剤よりなる。全体の液体の割合は、一定の重合度を維持するために必要な触媒および共触媒の定常流に添加された希釈剤の量を変更することによって調整される。垂直スプレーノズルの場合、ライン外に持ち上げられたため、全液体流の増加により、結果として同じサイズの液滴が形成され、触媒含有量が低下する。このことが樹脂粒径の低下を生じさせることが予想されるにもかかわらず、生じた粒径は代わりに、既存の樹脂粒子のコーティングおよび成長により、増加する可能性がある。
【0017】
液滴サイズおよび液滴中の触媒量を調整すること、およびスプレー中に残っている場合は、液体の量を操作することによって、最終樹脂粒径は制御できる。噴霧速度の増加は、液滴粒径を減少させ、樹脂平均粒径(APS)を減少させる。条件によって、全液体の割合は、最終樹脂APSの増加または減少のいずれかのために変更することができる。しかしながら、本発明においては、液体の量は非常に少ないことを記憶しておくべきである。それゆえ、液体の効果は最小限であり、最終樹脂粒径は主として、ノズルを出た液滴のサイズによって決定される。
【0018】
触媒とともに供給される希釈剤の量およびプロセスサイクルガス中の希釈上記の量は個別に変更できる。しばしば触媒および共触媒の希釈に使用される追加溶媒流は、誘発性縮合剤として、工程に直接供給することができる。このようにして、溶媒蒸発の相対速度は、サイクルガス中の溶媒蒸気量を調整することによって制御できる。誘発性縮合剤(ICA)のレベルがサイクルガス内で上昇した場合、液滴の蒸発速度は低下し、ある条件下での粒径の増加につながることがある。この場合、液滴中の溶媒量は触媒とともにより少ない溶媒を供給することによって減少させることが可能であり、液滴サイズは、さらに噴霧ガスを供給することによって減少させることができる。このようにして液滴は、露点の上昇またはサイクルガス中での縮合などの条件下でさらに迅速に、新しい安定した粒子を形成することができる。どの場合においても、リアクター内に注入された液滴は、高い固形分と低い溶媒含有量を有する。
【0019】
垂直スプレーノズルは、狭いサイズ分布内で所望の平均サイズの触媒液滴(約0.005〜0.150ミリメートル)を生成できる。液滴サイズは、液体およびガス流量を調節することによって、進行中の重合反応を妨害せずに調整できる。約0.005〜約0.150ミリメートルの、好ましくは約0.010〜0.0750ミリメートルの狭い液滴サイズ分布は、大型の液滴から生じる大型の凝集塊の形成および小型の液滴から生じる微粉の形成を防止することができる。しかしながら、より小さい液滴はリアクター中の樹脂とある程度まで凝集可能であり、大型の液滴は約0.5センチメートルまでのより大型の粒子を形成可能であり、粒子分率が十分に低い限り、好ましくは床内の全樹脂の約10パーセント重量未満、さらに好ましくは2重量パーセント未満であるかぎり、ただちに流動化可能であるため、多くの条件下で広い液滴サイズ分布が許容される。
【0020】
この液滴サイズ/流量モデルの使用は、具体的なリアクター条件および制御と(コンピュータ、人間のオペレータまたは他の手段によって)操作上結びつけることが可能であり、これにより、リアクター内のポリマー粒径に対して、触媒液滴サイズの制御が可能になる。ポリマーのバルク密度は、望ましくないより大型の粒子の存在下で低下する。バルク密度の変動により、床の変動を表現する床レベルおよび流動化帯の幅に、同程度の変化がある。樹脂粒子が小さすぎる場合、樹脂粒子はリアクター上部に蓄積する傾向があり、流動化バルク密度、床レベル、および高床レベルの変化を検出することによって識別できる。そのような測定値に基づいて、重合中の樹脂サイズを維持する目的で粒子を望ましい範囲内に調整するために、ノズル内の液体およびガス流(またはオリフィスサイズさえ)に適切な変化を施すことができる。そのような制御は、触媒流量とは個別に、希釈剤レベルを制御することによって実施できる。当業者に理解されるように、上述のことは自動化制御技術を使用して実現できる。
【0021】
APSのさらなる制御は、複数の垂直スプレーノズル、または垂直スプレーノズルとそれぞれ独自の液滴サイズを生成する他の噴霧装置の組合せを用いて実施できる。相対触媒供給速度は、APS全体を制御するために変更できる。さらに、1個のリアクター内で広範な、または二峰性の分子量およびコモノマー分布のポリマーを生成するため、複数のノズルを用いて、溶媒適合性および粒子形成傾向の異なる各種の触媒をスプレーできる。
【0022】
本発明において、どの種類の重合触媒でも、安定している限り使用できる;最初は液体形で調製できる;そして固形分の高い液滴形である場合に、効率的にスプレーできる。単一の液体触媒または触媒の液体混合物を使用できる。担持型触媒を含むスラリーも使用できる。これらの触媒は共触媒、場合によっては当業界で周知の活性剤、修飾剤および/または助触媒とともに使用できる。適切な触媒の例は以下を含む:
A.米国特許第4,376,062号および第4,379,758号に述べられているようなチタニウムベース触媒を含む、チーグラー−ナッタ触媒。チーグラー−ナッタ触媒は通常は有機アルミニウム共触媒と併せて使用される、マグネシウム/チタニウム/電子供与体複合体である。
【0023】
注:イソペンタンまたはイソペンタン希釈剤を含む鉱油などのICA(誘発性縮合剤)を添加した担持型触媒は、チップ温度および露点制御とともに利用することができる。
【0024】
B.米国特許第3,709,853号;第3,709,954号;および第4,077,904号で述べられているようなクロムベース触媒。
【0025】
C.米国特許第5,317,036号で述べられているような、オキシ塩化バナジウムおよびアセチルアセトン酸バナジウムなどのバナジウムベース触媒。
【0026】
D.メタロセン触媒。
【0027】
E.三ハロゲン化アルミニウムなどの、ハロゲン化金属のカチオン形。
【0028】
F.米国特許第4,472,559号および第4,182,814号で述べられているようなコバルト触媒。
【0029】
G.米国特許第4,155,880号および第4,102,817号で述べられているようなニッケル触媒。
【0030】
H.希土類金属触媒、すなわちセリウム、ランタニウム、プラセオジウム、ガドリニウムおよびネオジムの化合物などの周期律表で原子番号57〜103を持つ金属を含む触媒。特に有用なのは、そのような金属のカルボキシラート、アルコラート、アセチルアセトン酸塩、ハロゲン化物(三塩化ネオジムのエーテルおよびアルコール錯体を含む)、およびアルキル誘導体である。ネオジム化合物、特にネオデカン酸、オクタン酸およびベルサト酸ネオジムは最も好ましい希土類金属触媒である。希土類触媒は、ブタジエンまたはイソプレンのポリマーを生成するのに使用される。
【0031】
これらの各種触媒系の中で好ましいのは、液体形のメタロセン触媒および活性共触媒を含む触媒組成物である。したがって触媒組成物は、スラリー、溶液またはガス相オレフィン重合において有用なすべての非担持型メタロセン触媒を含むことが可能である。1以上のメタロセン触媒を利用できる。例えば米国特許第4,530,914号で述べられているように、少なくとも2つのメタロセン触媒を1つの触媒組成物中で使用して、広い分子量分布のポリマー生成物を実現することができる。
【0032】
メタロセン触媒は、第IIIB族〜第VIII族の金属原子または周期律表の遷移金属と関連した、1以上のπ結合部分の有機金属配位錯体である。
【0033】
架橋および非架橋モノ−、ビス−およびトリ−シクロアルカジエニル/金属化合物は、最も一般的なメタロセン触媒であり、一般に下記の式である:
【0034】
【化1】
Figure 2004515580
式中、Mは周期律表の第IIIB族〜第VIII族の金属であり;LおよびL’は同じまたは異なっており、好ましくは、場合により1〜20の炭素原子を含む1以上のヒドロカルビル基によって置換された、シクロペンタジエニル、インデニル、またはフルオレニル基などのシクロアルカジエニル基などの、Mに配位されたπ結合配位子であり、;Rは1〜4の炭素原子を持つ置換または未置換アルキレンラジカル、ジアルキルまたはジアリールゲルマニウムまたはケイ素、あるいはLおよびL’を架橋するアリールホスフィンまたはアミンラジカルであり;各Xは独立に水素、アリール、アルキル、アルケニル、アルキルアリール、または1〜20の炭素原子を持つアリールアルキル、1〜20の炭素原子を持つハイドロカルボキシラジカル、ハロゲン、RCO−、またはR NCO−(式中、各Rは1〜20の炭素原子を持つヒドロカルビル基であり、同じでも異なっていてもよい)であり;yは0、1または2であり;xはMの価数状態によって1、2、3、または4であり;zは0または1であり、yが0である場合は0であり;x−yは1以上である。
【0035】
式Iで表されるメタロセン触媒の例は、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムメチルおよびジフェチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジネオペンチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジネオペンチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジエニル)バナジウムジメチルなどの、ジアルキルメタロセン;ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムエチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフェニルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムメチルブロミドなどのモノアルキルメタロセン;シクロペンタジエニルチタニウムトリメチル、シクロペンタジエニルジルコニウムトリフェニル、シクロペンタジエニルジルコニウムトリネオペンチル、シクロペンタジエニルジルコニウムトリメチル、シクロペンタジエニルハフニウムトリフェニル、シクロペンタジエニルハフニウムトリネオペンチル、およびシクロペンタジエニルハフニウムトリメチルなどの、トリアルキルメタロセン;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、ペンタエチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライドなどの、モノシクロペンタジエニルチタノセン;ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル;ビス(インデニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジハライドなどの、置換ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム(IV)化合物;ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド,ビス(1,2−ジエチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライドなどの、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキルおよびペンタアルキルシクロペンタジエニルチタニウム化合物;およびジメチルシリルジシクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジクロライド、メチルホスフィンジシクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジクロライド、メチレンジシクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジクロライドなどの、ケイ素、ホスフィン、アミン、または炭素架橋シクロペンタジエン錯体および他のハロゲン化錯体はもちろんのこと、イソプロピル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピル(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジ−t−ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジ−t−ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジ−t−ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジイソプロピルメチレン(2,5ジメチルシクロペンタジエニルフルオレニル)チタニウムジクロライド、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド,ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、エチリデン(1−インデニルテトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(2−メチル−4−t−ブチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド,ラセミ−エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、エチリデン(1−インデニル−2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)ハフニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、ラセミ−1,1,2,2−テトラメチルシラニレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)チタニウム(IV)ジクロライド、およびエチリデン(1−インデニル−2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)チタニウムIV)ジクロライドなどの架橋メタロセン化合物である。
【0036】
特に好ましいメタロセン触媒は、下記の式(IIまたはIII)のうちの1つを持つ:
【0037】
【化2】
Figure 2004515580
式中:
Mは周期律表の第IIIB族〜第VIII族の金属、好ましくはZrまたはHfであり;
LはMに配位された置換または未置換のπ結合配位子、好ましくは置換シクロアルカジエニル配位子であり;
各Qは−O−、−NR−、−CR −および−S−からなる群より独立に選択され、好ましくは酸素であり;
YはCまたはS、好ましくは炭素であり;
Zは、Qが−NR−である場合、Zが−OR、−NR 、−SR、−SiR 、−PR および−Hからなる群より選択されるという条件で、−OR、−NR 、−CR 、−SR、−SiR 、−PR 、および−Hからなる群より選択され、好ましくはZは−OR、−CR および−NR からなる群より選択され;
nは1または2であり;
Aはnが2の場合、1価アニオン性基であるか、またはnが1の場合、Aは2価アニオン性基であり、好ましくはAはカルバメート、カルボキシラート、またはQ、YおよびZの組合せで記述される他のヘテロアリル部分であり;
各Rは独立に、炭素、ケイ素、窒素、酸素および/またはリンを含む基であり、1以上のR基はL置換基に結合することがあり、好ましくはRは1〜20の炭素原子を含む炭化水素基、最も好ましくはアルキル、シクロアルキルまたはアリール基であり;
Tは、場合により炭素またはヘテロ原子、ゲルマニウム、シリコーンおよびアルキルホスフィンで置換された1〜10の炭素原子を含むアルキレンまたはアリーレン基からなる群より選択された架橋基であり;および
mは、1〜7、好ましくは2〜6、最も好ましくは2または3の整数である。
【0038】
Q、YおよびZにより形成された支持置換基は、シクロペンタジエニル基に似た高い分極率による電子効果を及ぼす一価に荷電された多座配位子である。本発明の最も好ましい実施形態は、配置されたカルバメート
【0039】
【化3】
Figure 2004515580
およびカルボキシラート
【0040】
【化4】
Figure 2004515580
が使用される。
【0041】
式IIおよびIIIによるメタロセン触媒の例は、インデニルジルコニウムトリス(ジエチルカルバメート)、インデニルジルコニウムトリス(ピバレート)、インデニルジルコニウムトリス(p−トルエート)、インデニルジルコニウムトリス(ベンゾエート)、(1−メチルインデニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、(2−メチルインデニル)ジルコニウムトリス(ジエチルカルバメート)、(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ピバレート)、シクロペンタジエニルトリス(ピバレート)、および(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリス(ベンゾエート)を含む。これらのメタロセン触媒の好ましい例は、インデニルジルコニウムトリス(ジエチルカルバメート)およびインデニルジルコニウムトリス(ピバレート)である。
【0042】
本発明にしたがって使用できる別の種類のメタロセン触媒は、制約された形態の、下記の式である:
【0043】
【化5】
Figure 2004515580
式中:
Mは周期律表の第IIIB族〜第VIII族の金属であり;
はMへのη結合方式で結合されたシクロペンタジエニルまたは置換シクロペンタジエニル基であり;
Z’はボロン、または周期律表の第IVB族のメンバ、および場合により、硫酸または酸素を含む部分であって、20までの非水素原子を含む部分であり、場合によりCはおよびZ’はともに縮合環系を形成する;
X’は30までの非水素原子を持つアニオン性配位子基または中性ルイス塩基配位子であり;
aはMの価数によって0、1、2、3または4であり;および
Y’は、窒素、リン、酸素または硫黄を含み、20までの非水素原子を含む、Z’およびMに結合されたアニオン性または非アニオン性配位子基であり、場合によりY’およびZ’ともに縮合環系を形成する。
【0044】
制約された形態の触媒は、当業者に周知であり、例えば米国特許第5,026,798号ならびに第5,055,438号および欧州特許出願第0416815号で開示されている。
【0045】
式(VI)の置換基Z’、Cp、Y’、X’およびMの例示的であるが非制限的な例は下記のとおりである:
Figure 2004515580
本発明は、PCT出願国際公開広報第WO96/23010号で述べられているように、別のクラスのシングルサイト触媒前駆体、ジ(イミン)金属錯体を用いても有用である。
【0046】
共触媒は、メタロセン触媒を活性化できる化合物である。好ましくは、共触媒は下記のうちの1つである:(a)一般式−(Al(R)O)−(式中、Rは水素、1〜12の炭素原子を含むアルキルラジカル、あるいは置換または未置換フェニルまたはナフチル基などのアリールラジカルである)の反復単位を含む、分岐または環状オリゴマーポリ(ヒドロカルビル−酸化アルミニウム);(b)一般式[A][BR** ](式中、Aは、メタロセン触媒からアルキル、ハロゲン、または水素を抽出することができるカチオン性ルイスまたはブロンステッド酸であり、Bはボロンであり、およびR**は置換芳香族炭化水素、好ましくはパーフルオロフェニルラジカルである)のイオン性塩;および(c)一般式BR** (式中、R**は上で定義したとおりである)。
【0047】
好ましくは共触媒は、メチルアルミノキサン(MAO)または修飾メチルアルミノキサン(MMAO)などのアルミノキサン、またはボロンアルキルである。アルミノキサンの調製方法は当業界で周知である。それらは式
【0048】
【化6】
Figure 2004515580
によって表されるオリゴマー線状アルキルアルミノキサン、または
【0049】
【化7】
Figure 2004515580
のオリゴマー環状アルキルアルミノキサンの形となりうる。
【0050】
式中、sは1〜40、好ましくは10〜20であり;pは3〜40、好ましくは3〜20であり;およびR***は1〜12の炭素原子を含むアルキル基、好ましくはメチルあるいは置換または未置換フェニルまたはナフチルラジカルなどの、アリールラジカルである。MAOの場合、R***はメチルであるが、MMAOにおいては、R***は2〜12の炭素原子を含むメチルおよびアルキル基の混合物であって、メチルは約20〜80重量パーセントのR***基を含む。
【0051】
有用に利用される共触媒およびメタロセン触媒は、反応区域に導入されるときにインサイチューで形成されるか、または反応区域に導入される前に形成されるかにかかわらず、広い範囲で変化可能である。共触媒が分岐または環状オリゴマーポリ(ヒドロカルビルアルミニウムオキシド)である場合、メタロセン触媒に含まれる金属原子に対するポリ(ヒドロカルビルアルミニウムオキシド)に含まれるアルミニウム原子のモル比は一般に、約2:1〜約100,000:1の範囲、好ましくは10:1〜約10,000:1の範囲、および最も好ましくは約50:1〜2,000:1の範囲にある。共触媒が式[A][BR ]のイオン塩または式BR のボロンアルキルである場合、メタロセン触媒に含まれる金属原子に対する、イオン塩に含まれるボロン原子またはボロンアルキルのモル比は一般に、約0.5:1〜約10:1の範囲、好ましくは約1:1〜約5:1の範囲にある。Rは水素、1〜12炭素原子を含むアルキルラジカル、または置換または未置換フェニルまたはナフチル基などのアリールラジカルである。
【0052】
液体触媒は、1以上の共触媒と組み合わせた、1以上の金属錯体よりなりうる。錯体および共触媒は、触媒系と呼ぶことができる。あるいは共触媒の全部または一部は、リアクターに個別に供給することができる。特定の重合に関連する助触媒は通常、共触媒および/または金属錯体とは個別にリアクターに添加されるが、触媒系とともに添加することができる。
【0053】
自然に液体形で発生する金属錯体は、少なくとも約95パーセント固体となる触媒組成物に変換できない限り、本発明の候補ではない。そのような液体触媒は、固体または半固体まで乾燥し、それゆえ候補となるために、共触媒上で担持することができるようになりうる。共触媒が自然に液体形で発生する場合、粒子希薄区域(または流動床)に「そのままで」に導入されることが可能である。本明細書で使用されるように、「液体触媒」または「液体形」は、初期段階で共触媒を含んで、または含まないで、すなわちノズルまたは注入管に導入されるように、触媒錯体のそのままの溶液、エマルジョン、コロイド、懸濁液、分散液およびスラリーを含むが、上述したようにそれぞれ少なくとも約95パーセントの固体に変換可能でなければならない。
【0054】
液体触媒を形成するために利用できる溶媒は不活性溶媒、好ましくは非官能性炭化水素溶媒であり、ブタン、イソブタン、エタン、プロパン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカンおよびオクタデカンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、ノルボルナン、およびエチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、キシレンおよびテトラヒドロフランなどの芳香族炭化水素;ガソリン、ケロシン、および軽油などの石油画分;および鉱油を含むことができる。同様に、塩化メチレン、クロロトルエン、およびオルト−クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素も利用できる。「不活性」とは、言及されている物質が、ガス相重合の条件下での重合反応区域において、非不活性であり、反応区域内外で触媒に関する限り、非不活性であることを意味する。「非官能性」とは、活性触媒金属部位を不活性化することのできる、強い極性基などの基を溶媒が含んでいないことを意味する。
【0055】
ある溶媒特性の例として:イソペンタンより重い溶媒を含むことにより、ノズル先端の液滴の露点が、ガス対液体比が2.4の場合、52℃から58℃に、ガス対液体比が1.5の場合、66℃から71℃に、およびガス対液体比が0.75の場合、88℃から92.5℃に上昇する。イソペンタン溶媒によってスプレードライされる一部の固体/溶媒混合物は、より重い溶媒を用いると濡れる。イソペンタン溶媒を用いてスプレーウェットされる混合物は、より重い溶媒を使用した場合よりも高い分率の液体を含む。混合物にMMAOを含めると、先端での露点がさらに上昇することが予想される。
【0056】
溶媒中にあり、例えば触媒注入管の供給(入口)部分に供給される触媒および/または共触媒の濃度は、使用される特定の溶媒の飽和点と同じくらい高くなりうる。この注入管において、溶媒は望ましい程度まで蒸発し、多少の溶媒を含む、または本質的に溶媒を含まない固体が形成される。注入管は次に、触媒/共触媒をリアクター内に注入またはスプレーする。好ましくは溶媒中の触媒/共触媒の濃度は、最初は1リットルあたり約0.01〜約10,000ミリモルの範囲にある。触媒、溶媒、共触媒、および助触媒の液体流量は、工業規模のガス相リアクターでは、1時間あたり約5〜約250キログラムの範囲にある。少なくとも約95重量パーセントを含む固体/溶媒混合物の流量は、1時間あたり約0.25〜約12.5キログラムの範囲にありうる。
【0057】
スプレーノズル(注入管)で使用できるガスは、ノズルに閉塞が無いように、触媒に対して比較的不活性であるどの触媒でもよい。ガスの例は、N、Ar、He、CH、C、C、CO、Hおよびサイクルガスである。反応性ガス(例えばオレフィン)は、触媒がリアクター内で活性化された場合、例えば共触媒独立して供給される場合に使用できる。ノズル内のガス流量は、上述したリアクターサイズおよび粒径制御によって、1時間あたり0.5〜200キログラムとなりうる。
【0058】
スプレーノズルはリアクターに非触媒液体または固体あるいは液体/固体混合物、例えば溶媒、防汚剤、洗浄剤、モノマー、静電気防止剤、二級アルキル、安定剤および抗酸化剤を送達するのにも使用できる。ある具体的な例は、メタノール、ベラトロール、プロピレンオキシド、グリム、水、帯電防止剤、水素、一般式Mgのアルキル金属(式中、Mは第IA、IIAまたはIIIA族金属であり、Rはアルキルまたはアリールであり、gは1、2または3;アルキル亜鉛;CHCl;CFCl;CHCCl;CFClCCl;トリクロロ酢酸エチル;およびアルミニウムアルキルであり、最も好ましくはトリイソブチルアルミニウムである。これらの添加剤は、リアクター内のどこにでも、例えば床、床の下、床の上、またはサイクルラインに添加可能であり、その使用は当技術分野の十分範囲内である。これらの添加剤は、それらが望ましい噴霧を妨害しないという条件で固体または触媒の一部としてならば、触媒とは個別にまたは独立して反応区域に添加できる。触媒溶液の一部とするために、添加剤は液体であるか、触媒溶液に溶解可能である必要があるが、固体が多く、溶媒が少ない混合物中に保持可能である必要もある。
【0059】
好ましくは、使用されるノズル(注入管)は、高い圧力(4200kPaまで)、温度(300℃まで)、および過酷な化学環境(例えばアルキルアルミニウムまたはHCl)に耐え、高圧(3500kPaまで)にてスプレーを送達する。それらは、リアクターの動作を妨害することなく、安全かつ安全な導入およびリアクターからの取外しが可能である必要もある。使用するために選択されたこれらのノズルは、懸濁固体汚染物質によって容易に目詰まりすべきでなく、反応性モノマーを逆流させるべきではない。
【0060】
ポリマーによるリアクターの汚損回避は偏向ガス、すなわち、ノズル入口にて、またはその付近で樹脂密度を低下させるために使用されるガスの使用により実現可能であり、偏向ガスは触媒をリアクターの粒子希薄区域、すなわち本質的にポリマーのない区域に入らせることができる。この偏向ガス流がノズルのオリフィスを通過する場合、樹脂すべてを一掃し、オリフィスを清浄に保っている。そのような偏向ガスの構成方法は、米国特許出願08/659,764号に開示されている。本発明の好ましい実施形態において、キャリアガス(例えば、窒素、アルゴン、アルカン、またはその混合物)中の液体触媒は、再循環ガス、モノマーガス、連鎖移動ガス(例えば水素)、不活性ガス、またはその混合物などの、少なくとも1つの粒子偏向および/またチップ洗浄ガスによって包囲されている。好ましくは粒子偏向ガスは、再循環ガスの全部または一部であり、チップ洗浄ガスは工程で利用されるモノマー(例えばエチレンまたはプロピレン)の全部または一部である。
【0061】
ノズルは、これに限定されるわけではないが、アルミニウム、アルミニウム青銅、Hastalloy(商標)、Inconel(商標)、Incoloy(商標)、Monel(商標)、クロムカーバイド、ボロンカーバイド、鋳鉄、セラミック、銅、ニッケル、シリコンカーバイド、タンタル、チタニウム、ジルコニウム、タングステンカーバイドはもちろんのこと、あるポリマー組成物も含む、選択された重合条件下にて反応性でないどの物質によっても構成できる。特に好ましくは、ステンレス鋼である。ノズル末端は、例えば球根状、円形、放物線状、円錐形、長方形または半円形などの、どのような形態構造でもよいが、乱流を制限するために、ノズルは好ましくは水平軸(管の中心軸)から5〜15度でテーパーを付ける。水平軸からのテーパーがゆるやかであるならば、より大きいテーパー角が許容される。テーパー付きチップは、触媒およびポリマー蓄積によって使用される面積が小さいため、汚損も最小限にする。市販の広角スプレーノズルは通常、スプレー角を大きくするために大型のチップが必要である。そのような幅広チップは、ガス相流動床リアクター内の触媒およびポリマーの許容されない蓄積に対して広い面積を提供できる。しかしながら、広角スプレーは、細いテーパー付きチップを備えたノズルから実現できる。上述したように、ノズルは多くの各種構造を取りうる。これは、回転設計を持つオリフィス、または液体に回転を与えるためにらせん溝を持つノズルを含むことができる。超音波ノズルは、粒径の変化をもたらすために自動的に制御できる圧電性結晶を持つ。
【0062】
ノズルの例は、米国特許第6,075,101号で述べられているように単にテーパー付き管である、標準空気圧垂直スプレーノズルである。このノズルでは、固体および希釈剤は任意の噴霧ガスとともに管の中心軸を下方に運ばれる。一部の小型の液滴は、このガス流中で懸濁され、1〜3のオリフィスを通じて、ノズルのテーパー付き端から出る。オリフィスの少なくとも1つは、管の中央軸から少なくとも10〜20度、好ましくは20〜60度、最も好ましくは60〜90度傾いている。触媒注入管中で蒸発しない液体は大部分は、壁上のフィルムとして、または液体スラグ中で管内を下方に通過する。これらのスラグまたはフィルムは、キャリアガスがオリフィスを強制的に通過するときに、噴霧されて微細なスプレーとなる。ノズルは1以上のオリフィスを用いて設計できる。オリフィスは、テーパー付き部分または円筒状部分に穴あけすることができ、場合により別のオリフィスはチップに穴あけすることができる。穴の直径は、少なくとも約95パーセントの固体を含む、所与の範囲の液滴について、および本質的に固体である液滴について設計できる。最良の結果は、対液滴の質量流量比が約20:1〜約150:1、好ましくは約25:1〜約125:1であるガス(気化液体を含む)で得られている。直径は、ガス表面流出速度が1秒あたり4〜100メートル(m/s)、好ましくは9〜75m/s、および最も好ましくは14〜40m/sであるように設計される。個々のオリフィスサイズは重要でなく、むしろオリフィスの総表面積が決定的要素である。ノズルチップ端の穴は任意である。その目的は、ガス流をチップから流出させて、それゆえチップでの停滞区域を防止することである。1つの実施例において、1以上の穴がノズルテーパー側面に沿って配置され、ノズルチップ端には穴がなく代わりに、テーパー付き端の孔の直後の箇所にノズルの中心軸にほぼ垂直な切欠きがある。
【0063】
ノズル形態の多くの変形が使用できる。例えばオリフィスの穴の代わりに、約1ミリメートル(mm)×3mmの、管軸に垂直なスロットを使用できる。スロットは管に対して垂直に、円筒状部分の軸に沿ってチップ付近に、またはテーパー付き部分に切ることができる。あるいはスロットは、チップ端を通るように作成できる。
【0064】
液体およびガスをノズルに送達する従来手段が装備されている。これらはノズルの入口端に連結されている。
【0065】
管直径は、約1/8インチ(3.175mm)〜1/2インチ(12.7mm)の範囲を取りうる。オリフィスは0.25mm〜6mm、好ましくは1.5mm〜3mmの間で可能である。商業用プラントでは、ノズルのチップは通常、加熱モノマーの、1時間あたり450〜1400キログラムのチップ洗浄ガスの噴流内に配置され、これは次に、1時間あたり4,000〜30,000キログラムの循環ガスの噴流内に配置される
ノズルの別の例は、同心外管内に内管のある垂直起沸性ノズルである。液体は管の間の環状スペースを運搬され、ガスは内管を運搬される。または、液体は内管を通じて、ガスはガスは環状スペースを通じて供給することができる。液体およびガスはノズルの入口から個別に供給される。ガスおよび液体はノズルチップ付近まで混合しないため、液体の蒸発はその箇所まで、減少するか、本質的にほとんどない。スプレーチップ付近で内管に小さな穴があり、液体がオリフィスに達する前に、ガスが液体に接触することができる。外管のスプレーチップは上のようにテーパー付けされている。再び、外管の末端に向かって少なくともひとつのオリフィスがあり、そこでオリフィスは環の中央軸から少なくとも10〜20度、好ましくは20〜60度、最も好ましくは60〜90度傾いている。ノズルのガスは内管に、液体触媒は外管に供給され、両者ともオリフィスに向かって流れるよう、同じ方向に供給されることが好ましい。ガスは、内管の穴から出るときに液体中で気泡を形成し、液体を外管の外壁に押し付ける。それゆえ、少量の液体がもしある場合は、オリフィスを通じて流出し、ガス液体を散開するのに役立つ。
【0066】
本発明によって生成できるポリマーの例は下記のとおりである:一般にポリオレフィン、さらに詳細にはエチレンホモポリマーならびに1以上のC〜C12α−オレフィンを使用したエチレンコポリマー、およびプロピレンホモポリマーならびに1以上のCおよび/またはC〜C12α−オレフィンを使用したプロピレンコポリマーを含む、ポリエチレンおよびポリプロピレン;ポリイソプレン;ポリスチレン;ポリブタジエン;スチレンと共重合したブタジエンのポリマー;アクリルニトリルと共重合したブタジエンのポリマー;イソプレンと共重合したイソブチレンのポリマー;エチレンプロピレンゴムおよびエチレンプロピレンジエンゴム;およびポリクロロプレン。
【0067】
本発明の工程は、1つの流動床、または直列に連結された2つ以上の流動床リアクターガス相で実施される。縮合方式および液体モノマー技術を含む、従来のガス相重合工程を使用できる。
【0068】
樹脂を製造する従来の流動床工程は、重合触媒の存在下で重合条件にて、流動床リアクターに継続的に1以上のモノマーを含むガス流を通過させることによって実施される。生成物はリアクターから回収される。未反応モノマーのガス流は、リアクターから継続的に回収され、再循環流に添加された補充モノマーとともにリアクター内へ再循環させられる。
【0069】
縮合様式重合は米国特許第4,543,399号;第4,588,790号;第5,352,749号;および第5,462,999号に述べられている。また米国特許第5,834,571号;第6,096,840号;第5,453,471号;第6,063,877号;第5,436,304号;第5,405,922号;および第5,352,7409号も参照のこと。これらの縮合様式工程は、より高い冷却能力、そしてそれゆえより高いリアクター生産性を実現するために、流動床重合で利用される。通常、再循環流は露点以下の温度まで冷却され、結果として再循環流の全部または一部が縮合される。再循環流はリアクターに戻される。再循環流の露点は、反応/再循環系の運転圧を上昇させること、および/または縮合性流体のパーセンテージを上昇させること、および再循環流中の非縮合性ガスのパーセンテージを低下させることによって上昇させることができる。縮合性流体は触媒、反応物質、および生成されたポリマー生成物に対して不活性であるが、モノマーおよびコノモマーを含むこともできる。重合工程による縮合性流体そのものに加えて、縮合方式操作を「引き起こす」ために、重合に対して不活性である他の縮合性流体を導入することができる。適切な縮合性流体の例は、2〜8の炭素原子を含む液体飽和炭化水素(例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、および他の飽和C炭化水素、n−ヘプタン、n−オクタン、および他の飽和CおよびC炭化水素、およびその混合物)から選択できる。
【0070】
縮合性流体は、オレフィン、α−オレフィン、ジオレフィン、少なくとも1つのα−オレフィンを含むジオレフィン、およびその混合物などの、重合可能な縮合性コモノマーも含む。縮合方式において、床に入る液体が迅速に分散および蒸発されることが望ましい。
【0071】
液体モノマー重合は、米国特許第5,453,471号;およびPCT特許出願国際公開広報第95/09826号および第95/09827号に開示されている。液体モノマー様式で操作する場合、床に存在する液体モノマーが生成されるポリマーまたは流動化剤(例えばカーボンブラック)などの固体粒子物質に吸着および吸収されるという条件で、重合区域への入口点よりもわずかな距離だけ上に存在する遊離液体モノマーが十分な量存在しない限り、液体は床全体に存在することが可能である。通常、区域内の温度および区域を通過するガス速度は、これを実現するような温度および速度である。液体様式によって、従来のポリオレフィンが製造されるよりもはるかに高い縮合温度を持つモノマーを使用して、ガス相リアクター内でポリマーを製造することができる。一般に、液体モノマー工程は、成長ポリマー粒子床を含む重合区域を持つ、撹拌床またはガス流動床反応容器内で実施される。工程は1以上のモノマーおよび、場合により1以上の不活性ガスまたは液体の流れを重合区域に継続的に導入することと;重合触媒を重合区域に継続的または断続的に導入することと;重合区域からポリマー生成物を継続的または断続的に回収することと;継続的に区域から未反応ガスを回収することと;および区域内の温度を、区域に存在する少なくとも1つのモノマーの露点以下に維持しながら、ガスを圧縮および冷却すること、を含む。ガス−液体流中に1つのモノマーしかない場合、少なくとも1つの不活性ガスが好ましくは存在する。
【0072】
本発明の利点は、上述のように、触媒、共触媒、および他の添加剤を含みうる、少なくとも約95パーセントの固体を含む液滴を1以上の流動床リアクター内にスプレーすること、および好ましくは本質的に固体またはドライ様式にてそのような液滴をスプレーすることによって実現される。利点は下記のとおりである:樹脂形態、樹脂粒径および粒径分布の制御向上;凝集体成長を伴わない、流動床での新たな樹脂粒子の形成;偏向ガス流の削減;粒子偏向ガスを用いない操作;濃縮様式操作での樹脂形態の向上。
【0073】
すべての分子量は別途指摘しない限り、重量平均分子量である。
【0074】
本発明は下記の実施例によって説明される。
【0075】
(実施例1から9)
実施例1
本実施例で使用するリアクターは、次に触媒注入管を包囲するチップ洗浄ガス管を包囲する、粒子偏向ガス管を含む触媒送達系を備えた、米国特許第5,693,727号で述べたような市販のリアクターである。メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリピバレート触媒は、精製n−ヘキサン中の2重量パーセント溶液として使用する。それは0.82kg/時(1時間あたり1.8ポンド)にてリアクター内に供給され、0.36kg/時(1時間あたり0.8ポンド)で流れる1−ヘキサン流と混合される。次にイソペンタン中の、MMAO(イソブチル基によって修飾されたメチルアルミノキサン)の形の7.1重量パーセントのアルミニウムを、本触媒/ヘキサン/ヘキセン流と0℃にて45〜60分間混合する。MMAO共触媒の供給速度は、Al対Zrのモル比が200:1になるように調整される。これは通常、2.72kg/時(1時間あたり6ポンド)のMMAO溶液を必要とする。触媒/共触媒/ヘキサン/イソペンタン/ヘキセンの溶液は、7.26kg/時(1時間あたり約16ポンド)のイソペンタンを用いて、合計11.34kg/時(1時間あたり25ポンド)の全液体までさらに希釈される。溶液を次に27.2kg/時(1時間あたり60ポンド)の窒素と混合して、0.64cm(4分の1インチ)の注入管を通じて、分配器より2.4m(8フィート)上にあるポリマー生成物の流動床内に配置された、リアクター内へ水平に0.61〜1.2m(2〜4フィート)延伸している、垂直スプレーノズルに送る。注入管は外部リアクター壁に対してほぼ垂直に入り、リアクターの半径中心に向けられている。ノズルチップはチップ洗浄および粒子偏向ガス流に包囲されている。チップ洗浄ガスは、0.64cm(1/4インチ)注入管を包囲する1.9cm(3/4インチ)支持管によってノズルチップに送達される、1134kg/時(2,500pphまたは1時間あたりポンド)の加熱エチレン流である。粒子偏向またはプレナムガスは11340kg/時(25,000pph)の再循環ガス流である。
【0076】
0.05cm(0.02インチ)の熱電対がノズルから約7.6cm(3インチ)上流に、注入管の内部に配置される。それによってノズルを通じてスプレーされる直前に、窒素/液体混合物の測定が可能となる。熱電対はステンレス鋼に覆われ、全長は3.05m(10フィート)である。それはリアクターの外部から、0.64cm(1/4インチ)の注入管を下方向に、ノズルチップから約5.08〜7.62cm(2〜3インチ)の箇所まで、Buffalo−Conax(商標)圧縮パッキン内に通される。熱電対は、ノズルを出る固体/溶媒混合物の温度測定値を与える。注入管内の、第二の0.05cm(0.02インチ)の熱電対は、ガスキャリアが触媒および溶媒と混合する直後の反応容器内の外側に配置されており、チップ洗浄および粒子偏向ガスの同心管に入る前の温度を測定する。
【0077】
一連の実施例(運転と呼ぶ)は、同様の条件、すなわち16.2〜16.9kg/cm(230〜240psia)エチレン;0.04モル比C6/C2(1−ヘキセン対エチレン);500〜700ppm水素;および75℃。窒素速度は27.2kg/時(1時間あたり60ポンド)に維持され、全液体の供給速度は11.34kg/時(1時間あたり25ポンド)に維持され、ガス対液体供給重量比は2.4である。実施例の間、1.9cm(3/4インチ)支持管を通過する(および0.64cm(1/4インチ)触媒注入器管を包囲する)エチレン温度は、固体およびキャリアガスがノズルを出る触媒系の温度も変化するように変化される。結果として得られた粒径は変化することが分かっている。それゆえ、平均粒径(APS)は、スプレーノズルを出る液滴の混合物の温度の調整によって制御できる。変形および結果を下記の表Iに示す。
【0078】
【表1】
Figure 2004515580
樹脂設定バルク密度は、最初は上昇する温度とともに上昇し、次に低下し、次に再度低下するという異常な反応にしたがって、20〜93℃のチップ温度とともに変化することも分かっている。運転の触媒およびキャリアフローの蒸気−液体平衡は下記のとおりである。運転1、2および3の場合、ヘキサン/イソペンタン/ヘキセンはノズルチップにおいてすべて気体状であり、触媒およびMMAOは本質的に固体である。すべての液体は蒸発して、すべての液体が気化する最低温度に相当する59℃露点温度に対して過熱した可変温度のノズルから出る。測定されたノズルチップ温度は、運転1では約82℃、運転2では約93℃、および運転3では約74℃である。運転5では、チップ温度は約20℃であり、ノズルを出る流体は液体およびガスの混合物である。混合物の蒸気−液体平衡は、その組成および温度に基づいて計算される。蒸発していない液体の重量分率は70重量パーセントであり、溶媒中にMMAOおよび触媒を含む、ヘキサンおよび1−ヘキセン強化組成物よりなる。蒸発していない液体の分率は、ノズル温度0℃にて86パーセント、10℃にて79パーセント、30℃にて58パーセント、40℃にて42パーセント、50℃にて22パーセント、および58℃にて0パーセントとなる。
【0079】
同じリアクターは同様の条件下で運転され、チップ温度、すなわちノズルチップにおける液滴の温度は、100℃まで上昇する。この点において、樹脂バルク密度は433kg/m(1立方フィートあたり27ポンド)まで上昇することがわかる。バルク密度は通常、288〜401kg/m(1立方フィートあたり18〜25ポンド)の範囲にある。それゆえバルク密度は、チップ温度をより高いレベルに上昇させることによって上昇させることができることがわかる。この温度は、液滴が本質的に固体濃厚粒子を形成するように液滴中の触媒を濃縮するか;固体粒子形成を促進する初期触媒活性を上昇させるか;または粒子空隙が充填されるように、エチレンチップガスに引き込まれる樹脂の一部を一時的に溶解または軟化する。中間温度におけるバルク密度の異常な低下も、同様な効果または液体(おそらくMMAOによる高粘性スラリ)の存在によるものである。
【0080】
2.4のガス対液体供給比に基づいて、窒素中の液体成分(触媒、1−ヘキセン、ヘキサンおよびイソペンタン)の飽和温度は、約59℃と見積もられる。運転1、2および3は、触媒を、(MMAOが粘性液体として存在しても)異なる過熱温度の、本質的に乾燥し、溶媒を含まないリアクターに送達する。チップ温度74℃(飽和温度に最も近い)を用いた運転3での操作は、樹脂バルク密度のわずかな上昇をもたらすことができる。チップ温度が82℃の、運転1のバルク密度はおそらく、残りの溶媒が少ないために低下する。チップ温度が93℃の運転2において、樹脂の軟化または動力学的効果は、バルク密度を再び上昇させることができる。そのような効果は、樹脂APSおよび粒径分布とは独立させることができる。
【0081】
運転5は、わずか30重量パーセントの液体が蒸発した状態、すなわち液体7.9kg/時(1時間あたり17.5ポンド)および全ガス(窒素および気化液体)31kg/時(1時間あたり67.5ポンド)で、ガスおよび液体の2相流体をリアクターに送達する。液体の存在はもちろんのこと、噴霧スプレーの粒径および分布も、結果として得られた樹脂粒径およびバルク密度の一因となる。
【0082】
運転4(表には示さず)は、規定された反応条件、窒素、イソペンタン、ヘキサン、1−ヘキセンおよび触媒流量にて実施されたが、短すぎて有意義な樹脂APSおよびバルク密度データは得られない。エチレンシュラウド温度は約45℃であり、結果として得られたチップ温度は約40℃である。混合物がノズルチップにスプレーされた場合、約42重量パーセントの添加液体が存在する。
【0083】
実施例2
イソペンタン流と窒素流の接触の結果、窒素が飽和されるまで、イソペンタンの迅速な蒸発が起こる。1時間あたり1ポンドのイソペンタンおよび27kg/時(1時間あたり60ポンド)の窒素(どちらも最初は20℃および19kg/cm(270psig))が混合されると、すべてのイソペンタンが蒸発するため、温度は15℃まで低下する。イソペンタン中の混合物が濃厚になるにつれ、温度は低下しつづけ、1時間あたり4ポンドのイソペンタンによって窒素が飽和されると2℃に達する。さらなるイソペンタンは気化せず、混合物の温度はゆっくりと上昇し、1時間あたり10ポンドのイソペンタンにて約3℃に達する。モル蒸気分率(蒸気である混合物のモル数)は、0〜1.8kg/時(1時間あたり0〜4.0ポンド)のイソペンタンにおいて1.0であり、液体が濃縮するにつれてゆっくりと低下する。
【0084】
このことは、液体供給速度が飽和に達するまで上昇するにつれ、ノズルチップにおける温度が着実に低下することを証明する。飽和は、最低チップ温度を示すことが可能であり溶媒のさらなる増加は、飽和を超えてチップ温度がわずかだけ上昇させる。
【0085】
実施例3
溶媒の蒸発は、溶液触媒がノズル注入管内の窒素噴霧ガスに接触した場合に開始する。溶液触媒は実施例1と同様である、すなわち最初に窒素と混合した後の、約20℃における表示した割合の触媒、ヘキサン、1−ヘキセン、イソペンタン、およびMMAOである。ノズルまたは注入管は1.9cm(3/4インチ)支持管でリアクター内に挿入される。約1134kg/時(1時間あたり2500ポンド)の加熱エチレンは支持管を通過する。溶液触媒および窒素は、ノズルチップに達する時間まで、80℃もの温度で加熱される。59℃の飽和温度により、すべてではないにしても多くのイソペンタン、1−ヘキセン、およびヘキサンは、触媒混合物がノズルを出る前に注入管内で蒸発する。最初に管の一部は溶媒を含み、ノズル付近の管の一部は本質的に溶媒を含まない。管内のある箇所で、ガスは飽和する。さらに後の箇所でガスは過熱される。液体およびガスの蒸発性2相沸騰により、管内のガスの沸騰のために、場合によっては液体の不完全な蒸発のために、チップが液体を跳ね飛ばすことがある。
【0086】
実施例4
実施例1の溶液触媒をリアクター中に供給する前に、窒素およびイソペンタンを混合して、ノズルを通じてリアクターに供給する。リアクターは樹脂シード床を含み、19kg/cm(270psig)の圧力および75℃の初期温度にある。1134kg/時(1時間あたり2500ポンド)のエチレンを支持管を通じてリアクター内に供給する(実施例1を参照)。エチレン温度は約87または112℃で制御される。
【0087】
ケース1:
チップ温度は、4.5kg/時(1時間あたり10ポンド)のイソペンタンを含む13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)の窒素の場合、112℃のエチレン温度を用いると、103.5℃に達する。本質的にすべてのイソペンタンが気化する。窒素速度が13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)に維持されたまま、イソペンタン速度が13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)が上昇されるため、チップ温度は87℃まで下降する。これらの条件下では、本質的にすべてのイソペンタンも気化する。窒素は、84℃にて15.9kg/時(1時間あたり35ポンド)のイソペンタンによって飽和に達する。18.1kg/時(1時間あたり40ポンド)のイソペンタンでは、チップ温度は81.4℃に低下し、27重量パーセントのイソペンタンは液体のままである。27.2kg/時(1時間あたり60ポンド)のイソペンタンおよび13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)の窒素では、チップ温度は81.7℃に達し、51重量パーセントのイソペンタンは液体のままである。
【0088】
2相煮沸熱伝達から温度プロフィールが得られる。窒素飽和の開始および2相流は、チップ温度のプラスマイナス1〜3℃の急速な振動によって検出できる。これらの振動は、本質的にすべてのまたは大半のイソペンタンが蒸発する限り、起こらない。振動はノズル内での液体スラグ化に起因し、元の液体が少量のみ(20〜30重量パーセント未満)残っている場合には小さいと考えられる。より多くの液体がノズルチップに存在していると、振動は振幅が大きくなるように見える。
【0089】
ケース2:
87℃のエチレン温度によって、同様のプロフィールが得られた。13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)の窒素および4.5kg/時(1時間あたり10ポンド)のイソペンタンでは、本質的にすべてのイソペンタンが気化し、チップ温度は82.7℃である。イソペンタン速度を9kg/時(1時間あたり20ポンド)に上昇させると、チップ温度が72.5℃に低下し、本質的にすべてのイソペンタンが気化する。11.3kg/時(1時間あたり25ポンド)のイソペンタンでは、チップ温度は69.9℃であり、20重量パーセントのイソペンタンが液体のままである。13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)のイソペンタンでは、チップ温度は69.1℃であり、35重量パーセントのイソペンタンが液体のままである。18.1kg/時(1時間あたり40ポンド)のイソペンタンでは、チップ温度は71.4℃であり、48重量パーセントのイソペンタンが液体のままである。112℃のエチレンでの経験と同様に、本質的にすべてのイソペンタンが蒸発し、および/または過熱される場合、チップ温度は安定している。しかしながら、チップ温度は、飽和時および87℃でのエチレンで液体が存在している場合には、支持管の112℃のエチレンと比べて、より少ない振動を示す。
【0090】
ケース3:
窒素流量の減少の効果を判定するために、112℃のエチレン条件にてさらに実験を実施する。13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)のイソペンタンでは、窒素は6.8kg/時(1時間あたり15ポンド)に調整する。チップ温度は90℃であり、34重量パーセントのイソペンタンは液体のままである。これは本質的にすべてのイソペンタンが気化する、13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)の窒素を用いた初期の場合と比較する:ノズルチップにて90℃の4.5kg/時(1時間あたり10ポンド)の液体対窒素速度のわずかな低下の結果として、87℃にて本質的に液体は存在せず(乾燥)。
【0091】
これらの実施例に基づいて、窒素および/または液体の供給速度はもちろんのこと、支持管内の流体の温度の小さな変化は、ノズルスプレー性能に劇的な効果を持つことができる。スプレーは「乾燥」から「湿潤」に容易に変更可能であり、樹脂形態および触媒性能に大きな影響を及ぼす。ノズルチップでの条件を理解することは、ノズルのスプレー挙動の定量化に必須である。
【0092】
窒素ならびにイソペンタンの供給速度およびチップ洗浄支持管上のエチレンの温度の制御を通じて、ノズルチップにおける温度および、乾燥、湿潤、飽和または過熱であっても、ノズルを出る流体の性質を制御すること、そして蒸気−液体組成を制御することが可能である。
【0093】
実施例5
実施例3で述べた液体系における27kg/時(1時間あたり60ポンド)の窒素および13.6kg/時(1時間あたり30ポンド)の全液体では、ガス対液体重量比は2である。ノズル温度が54℃の場合、ノズルチップにおける液体溶媒対全溶媒の重量比はわずかに0.23であるため、10.5kg/時(1時間あたり23.1ポンド)の溶媒が蒸発し、3.1kg/時(1時間あたり6.9ポンド)が液体状態のままである。
【0094】
ノズルチップにおけるガス流は、37.7kg/時(1時間あたり83.1ポンド)であり、イソペンタン、ヘキサンおよび1−ヘキセン中で濃縮される。チップにおけるガス対液体重量比は、注入管の始まりでの2.0と比較して、12.0である。液体およびガスの温度ならびに圧力と同様に、粘度、密度、組成、および表面張力は、注入管に供給されるものと比較すると、ノズルチップでは著しく異なる。これらのパラメータは、スプレーノズルの性能を大きく左右し、生じる樹脂の平均粒径、粒径分布、樹脂形態、および樹脂バルク密度に影響を及ぼす。
【0095】
実施例6
流入ガス対液体重量比が2.4、1.5および0.75であることを除いて、実施例5を繰り返した。イソペンタン単独と比較して重い溶媒であるヘキサンおよび1−ヘキセンを含む露点を計算すると、チップにおける露点は比2.4では52から58℃に上昇し;比1.5では66から71℃に上昇し;比0.75では88から92.5℃に上昇する。
【0096】
実施例6の間に用いた流れおよび温度条件は下記のとおりである。液体がノズルチップから明らかに流出する「湿潤様式」での運転の間、コールドモデルで展開された相関により、液滴サイズの見積値が与えられた。溶媒が蒸発すると、混合物の粘度が劇的に上昇し、液滴直径が粘度とともに上昇して、結果として樹脂粒径が増大することが予想される。
【0097】
実施例7
溶媒が触媒注入管およびノズル内で蒸発すると、残りの液体は、より高温で沸騰するヘキサンおよび1−ヘキセン中で濃縮される。例えば、27.2kg/時(1時間あたり60ポンド)の窒素;0.86kg/時(1時間あたり1.9ポンド)のヘキサン;0.38kg/時(1時間あたり0.836ポンド)の1−ヘキセン;および10.1kg/時(1時間あたり22.28ポンド)の場合、結果は、イソペンタンの重量分率が0.877から0.733に低下し;ヘキサンの分率が0.085から0.194に上昇し;1−ヘキセンの分率が0.037から0.073に上昇する。
【0098】
ヘキサンおよび1−ヘキセン中でのこのような濃縮は、新たに形成された触媒液滴の蒸発性冷却、乾燥時のその最低温度はもちろんのこと、物質移動、拡散効果、およびその発達の初期段階におけるポリマー粒子の膨潤に影響を及ぼし、樹脂の粒子形態、粒径および分布に影響を及ぼす。
【0099】
実施例8
実施例1による反応条件およびデータを再試験する。変数および結果を表IIに示す。
【0100】
【表2】
Figure 2004515580
表IIの注:
*チップの液体に関して、ゼロの値は本質的にゼロを意味する。
エチレン熱交換器=触媒支持管へのエチレン供給の場合の、熱交換器の温度。
触媒流体の温度は、触媒注入管内に同軸状に、ノズルチップから5〜7.6cm(2〜3インチ)の位置に挿入された熱電対を使用して測定する。チップの液体は、測定温度および触媒液体/窒素供給組成より計算される。支持管上のエチレンの温度は、エチレン熱交換器の温度によって制御される。10回の運転のうち5回において、本質的にすべての液体が気化する。
【0101】
樹脂平均粒径は、ノズルを出る触媒流体の「乾燥度」または「湿潤度」によって大きく左右される。液体量の減少によって、APSが、本質的にすべてのまたは大半の液体が気化する領域(状態式に基づいて)に対応する最低値まで低下する。チップ温度がさらに上昇するため、樹脂APSは確実に増大する。
【0102】
樹脂の固定バルク密度は触媒スプレーが完全に乾燥すると上昇することが分かっている。しかしながら、乾燥状態に達するある点において、またはその点付近において、バルク密度は狭い温度範囲にわたって低下する。過熱に相当するより高いチップ温度において、樹脂形態は、バルク密度が93℃にて368kg/m(1立方フィートあたり23ポンド)(ポンド/立方フィート)より上昇したように改良される。97〜100℃までのチップ温度により、433kg/m(27ポンド/立方フィート)を超えるバルク密度が生じている。
【0103】
これらの実施例の重要性は、ノズルチップにおける物理状態を知らないと、ノズルへの液体またはガス供給を変更するような処置が樹脂APSおよびバルク密度に対して、予測できない効果を持ちうることである。チップにおける流体の状態を知ることによって、ガスおよび液体流は、樹脂形態制御について操作できる。
【0104】
実施例9
トルエン中の0.02M溶液としてもジルコニウムメタロセン触媒を、触媒注入管の上流でイソペンタン中の修飾メチルアルミノキサン(MMAO)共触媒溶液と混合する。追加量のイソペンタンおよび/またはヘキサンを加えて混合触媒/MMAO溶液を希釈して、テーパー付き1穴噴霧ノズルのチップにおけるガス/液体比を制御する。Al/Zrモル比は、300〜700で変化する。
【0105】
合わせた触媒および共触媒供給は、支持管によって包囲された毛細注入管および2.54cm(1インチ)循環ガスパージ流を用いて、ガス相流動床重合リアクター内にスプレーされる。毛細注入管は、i.d.(内径)1.4mm(0.055インチ)の着脱自在チップに連結された3.2mmの(1/8インチ)配管よりなる。注入管は、窒素を含む19mm(3/4インチ)支持管シュラウド内に取り付けられる。チップ端はシュラウドを約5cm(2インチ)超えて延伸する。窒素シュラウドは、触媒注入ラインを中心に配置し、毛細管チップ周囲のエチレンの量を最小限にするために使用される。注入管および窒素シュラウドは、注入チップ周囲に樹脂なし区域を作成するために使用される、循環ガスパージ流内に包囲される。蒸発する触媒液滴と流動床との衝突を最小限にするために、
この設計は新たな触媒粒子の形成を促進する。循環ガスパージ流は、圧縮器と冷却器の間に配置された2.54cm(1インチ)の連結装置によって、循環ガスラインから偏向される。窒素キャリアおよび噴霧補助ガスは、公称2.3kg/時(5pph(1時間あたりポンド))で触媒注入管に添加される。
【0106】
重合温度は85℃に維持され、リアクター内のエチレン部分圧は140,620kg/cm(200psi)である。リアクターの総圧力は246,085kg/cm(350psi)である。水素は、ポリマー密度を制御する目的で、
分子量およびヘキセン−1を制御するために用いられる。結果として得られたMIは、約0.50〜2.61dg/分の範囲であり、密度は0.923〜0.925g/ccの範囲である。触媒およびキャリア流体の温度は、注入管を通過する流体について熱伝達物質移動計算によって計算されたように、ノズルチップにおいて22〜31℃の範囲である。イソペンタンおよびヘキサンキャリアの窒素キャリアガス内への蒸発による著しい冷却があるにもかかわらず、流体の温度は、窒素シュラウドの容器に入る前に周囲温度付近に戻る。この窒素シュラウド流は加熱されないため、チップ温度は比較的低く保たれる。
【0107】
各種のイソペンタンおよびヘキサンキャリア流の樹脂平均粒径および固定樹脂バルク密度に対する効果を探るための実験計画の一部として、複数の実験を実施する。イソペンタンキャリアは58〜400cc/時の範囲で変わる。ヘキサンキャリアは「0」〜309cc/時の範囲で変わる。
【0108】
イソペンタン230cc/時およびヘキサン流110cc/時において、APSの最小値0.6mm(0.025インチ)およびバルク密度の最大値296kg/m(18.5ポンド/立方フィート)がある。「乾燥」または「湿潤」にかかわらずスプレーの組成および液体含有量は、チップ温度、流体組成および圧力に基づいてそれぞれ概算される。実施例11で得られた結果に一致して、APSは極小を通過し、バルク密度は極大を通過するのがわかる。結果は、「湿潤」および「乾燥」スプレーの転換は、触媒注入管への供給組成を変化させることによって、すなわち軽いおよび重い溶媒および/またはキャリアの相対量を調整することによって実現できることを示している。
【0109】
ヘキサンが少ない場合およびヘキサンのない乾燥の場合では、イソペンタンが150から300cc/時に増加される場合にAPSおよびバルク密度の曲線プロットはそれぞれ、小さい最小値と最大値を示すことが注目される。
【0110】
チップ圧力の効果を調べる。注入管内の仮定圧力が増加されたので、チップ蒸発の「運転」曲線は、あまり変化しないことがわかる。注入管を通る3.05m(10フィート)の2相フローを含めて、窒素キャリアラインからリアクターまでの総圧力降下は、わずか42,186kg/m(60psi)であるため、チップでの圧力降下はおそらく7,031kg/m(10psi)未満である。

Claims (11)

  1. ガス相で実施される方法であって、1以上のオレフィンを、キャリアガス並びに遷移金属化合物または錯体を含む固体および液体有機溶媒の混合物を含有する触媒系に、重合条件下、流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター内において、(a)固体および溶媒の該混合物が少なくとも約95重量パーセントの固体を含み、(b)該混合物が該キャリアガスと共に該リアクターの粒子希薄区域、または該流動床にスプレーされるという条件で接触させることを含む方法。
  2. 固体および溶媒の混合物が本質的に固体である、請求項1に記載の方法。
  3. ガス相で実施される方法であって、1以上のオレフィンを、キャリアガス並びに遷移金属化合物または錯体を含む固体および液体有機溶媒の混合物を含有する触媒系に、重合条件下、流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター内において、
    (a)触媒系を最初に1以上の、一端に入口をもう一端に出口チップを持つノズルであって、触媒系を液滴に変換し、液滴を流動床リアクター内に噴霧するように適合されたノズルに導入し;
    (b)各ノズルに導入される触媒系の温度が、約マイナス20〜プラス120℃の範囲にあり;
    (c)各ノズルに導入されるキャリアガス対溶媒の重量比が、約0.15:1〜20:1の範囲にあり;
    (d)条件(c)で述べた重量比が、各ノズルのチップにおいて、溶媒のほぼ露点の温度を与えるように調整され;
    (e)条件(d)で与えた温度が、ノズルのチップで形成される液滴が少なくとも約95重量パーセントの固体を含むような温度であり;
    (f)液滴がノズルからリアクターの粒子希薄区域、または流動床にスプレーされる;
    という条件で接触させることを含む方法。
  4. 条件(e)の液滴が本質的に固体である、請求項3に記載の方法。
  5. 条件(b)の温度が0〜40℃の範囲にある、請求項3に記載の方法。
  6. 条件(c)の重量比が0.25:1〜6:1の範囲にある、請求項3に記載の方法。
  7. オレフィンがエチレン;エチレンおよび1以上のα−オレフィン;プロピレン;またはプロピレンおよび1以上のα−オレフィンである、請求項3に記載の方法。
  8. 遷移金属化合物または錯体がメタロセン錯体である、請求項3に記載の方法。
  9. 有機溶媒がイソペンタン、ヘキサン、または該溶媒の混合物である、請求項3に記載の方法。
  10. キャリアガスが窒素である、請求項1に記載の方法。
  11. ガス相におけるオレフィンの重合方法であって:
    (i)エチレン;エチレンおよび1以上のα−オレフィン;プロピレン;またはプロピレンおよび1以上のα−オレフィンを、窒素キャリアガスおよびメタロセン錯体を含む固体とイソペンタン、ヘキサン、および該溶媒の混合物からなる群より選択される少なくとも1つの有機溶媒との混合物を含む、オレフィン重合に適した液体触媒系に、重合条件下、流動状態の樹脂粒子を含む流動床リアクター内において、
    (a)触媒系を最初に1以上の、一端に入口をもう一端に出口チップを持つノズルであって、触媒系を液滴に変換し、液滴を流動床リアクター内に噴霧するよう改良されたノズルに導入し;
    (b)各ノズルに導入される触媒系の温度が、0〜30℃の範囲にあり;
    (c)各ノズルに導入されるキャリアガス対溶媒の重量比が、約0.25:1〜6:1の範囲にあり;
    (d)条件(c)で述べた重量比が、各ノズルのチップにおいて、溶媒のほぼ露点の温度を与えるように調整され;
    (e)条件(d)で与えた温度が、ノズルのチップで形成される液滴が本質的に固体であるような温度であり;
    (f)液滴がノズルからリアクターの粒子希薄区域、または流動床にスプレーされる;
    という条件で接触させることを含む方法。
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