JP2004515426A - タバコ製品用硬質蝶番式蓋付きパック - Google Patents

Abstract

タバコ製品用の蝶番式蓋付き硬質パックは、上自由エッジ（３ａ）に囲まれた開放上部（４）を有する容器（３）、および下自由エッジ（５ａ）を有しかつ折り線（６）に沿って容器に蝶番止めされた蓋（５）を有する。蓋（５）が閉鎖位置のときに、二つの自由エッジ（３ａ，５ａ）は閉鎖線（１５）に沿って合致し、閉鎖線の少なくとも一部は蝶番線（６）と平行の通路から少なくとも一部が偏向しかつその長手の少なくとも一部に沿ってハイライト領域（２１）を形成する通路を描く。ハイライト領域（２１）は閉鎖線（１５）を強調する作用をしかつ単にその線を更に明瞭に視認させたい場合には印刷でき、または閉鎖線（１５）を強調するだけでなく蓋（５）の開放操作を促進するために粗面を提供する場合には選択的にエンボシングによりまたは付加的端を有する高摩擦係数の材料層を付与することにより形成できる。

Description

【０００１】
［技術分野］
本発明はタバコ製品の蝶番式蓋を有する硬質パックに関する。
【０００２】
本明細書で使用する「パック」の用語は、シガレットの複数のパケットを収容するためのカートン、または一般的に一群のシガレットまたはタバコ製品を収容する単一パケットを意味するものと理解されてよい。
【０００３】
［背景技術］
一般的に、上記タイプの硬質パケットは、予め折り目を付けたフラットなダイカットブランクから加工され、かつ容器、容器の開放端を閉鎖するように蝶番線を中心に回転可能に容器の後エッジに蝶番止めされた蓋、および容器の内側に一部が設置された強化フレームを含む。フレームは容器の前面および二つのフランク面に固定され、かつパックが閉鎖されたときに蓋をその位置に保持する作用をする安定要素として機能する。
【０００４】
従来、このタイプのパックが閉鎖されると、蓋の下自由エッジおよび容器の上自由エッジは閉鎖線に沿って相互に接触し、かつ特に、パックの前面で整合するそれぞれのエッジ部分は蝶番線と平行に設けられる。
【０００５】
従来技術は、また、二つの自由エッジ、または少なくともパックの前面を占める閉鎖線の部分と合致するエッジの部分がゆがみかつ蝶番線と平行にならないようなパックを含む。
【０００６】
後者の解決策は、蓋の内側と強化フレーム間の接触領域を大きくすることにより蓋の効果的閉鎖を可能にすると経験則上考えられている。
【０００７】
更に、この解決策では、伝統的タイプのパケットの取扱いに慣れた消費者が第一タッチで蓋のエッジを位置決めすることに困惑し、かつ蓋を開放する、特に新規パケットを破って開くときに困難性を感じることが、観察されている。その理由はフレームと蓋の接触面が大きく、結果としてパケットを損傷するおそれがあるからである。
【０００８】
本発明の課題は上述の欠点を解消することにある。
【０００９】
［発明の開示］
上記課題は、実質的平行六面体の外観を呈示するタバコ製品用硬質蝶番式蓋付きパックとして形成され、かつ上自由エッジを形成する開放部を有する容器、および蝶番線に沿って前記容器に蝶番止めされかつ下エッジを有する蓋を含む本発明により達成され、タバコ製品用硬質蝶番式蓋付きパックにおいて、前記下エッジは前記容器により提供される開放部の上自由エッジと接触する閉鎖位置につくときに閉鎖線を形成し、少なくともパックの前面と合致する前記閉鎖線の少なくとも一部が前記蝶番線と平行の通路から偏向する通路を描き、かつ前記閉鎖線を強調する作用をするハイライト領域が前記閉鎖線の少なくとも一部に沿って形成されている。
【００１０】
次に、添付図面を参照して例示として本発明を詳細に説明する。
【００１１】
添付図面の図１から１０を参照すると、１はタバコ製品のパックを全体的に示し、この特定例において、一群のシガレット（図示されていない）を収容するための硬質パケット２として具体化され、開放上端４を有するカップ形容器３、およびその上に取り付けられたカップ形蓋５を含み、蓋５は図２，４，６，８および１０に示された開放位置と、図１，３，５，７および９に示された容器の開放上端４が閉鎖される閉鎖位置との間を回転可能に蝶番線６に沿って容器３へ連結されている。
【００１２】
容器３は下端面７、前面８、後面９および二つのフランク面１０を有する。前面８およびフランク面１０の上自由エッジ８ａおよび１０ａは結合して容器の上自由エッジ３ａを形成し、そのようにして蓋５へ向けた開放上端４と一致する。
同様に、蓋５は前面１１、後面１２、二つのフランク面１３、および上端面１４を有する。
【００１３】
容器３の前面８および蓋５の前面１１はパケット２の前面２ａを形成し、他方、容器のフランク面１０および蓋のフランク面１３はパケット２のフランク面２ｂを形成する。
【００１４】
蓋の前面１１およびフランク面１３は、結合して蓋５の下エッジ５ａを形成すると共に開放下端と一致する自由エッジ１１ａおよび１３ａをそれぞれ有し、前記開放下端は蓋５が閉鎖位置に付くときに容器３へ向けて案内される。
【００１５】
閉鎖位置において、合致する容器３および蓋５のそれぞれの上自由エッジ３ａおよび下エッジ５ａはパケット２上の閉鎖線を形成する。
【００１６】
単一パケット２は一群のシガレット（図示せず）を封入する内包装体１６を収容し、パケット２の硬質材料と内包装体１６間に介在する強化フレーム１７を有し、強化フレーム１７は容器３に固定されかつ容器３の内部に位置する部１７ａおよび開放上端４を経て容器から突出する部１７ｂを含む。
【００１７】
更に精確には、強化フレーム１７は容器３の前面８に内側で一部が固定されたブレスト（ｂｒｅａｓｔ）片１８、および容器３のフランク面１０に内側で一部が固定された二つの側片１９を有する。
【００１８】
フレーム１７のブレスト片１８は、蓋５に向かう凹状外形線を有する”Ｕ”形のエッジ２０で最上部が終端する。
【００１９】
閉鎖位置のパケット２を示す図１から１０の例において、即ち、蓋５の下自由エッジ５ａが容器３の上自由エッジ３ａと係合し、二つの合致するエッジが結合して閉鎖線１５を形成し、閉鎖線１５は蝶番線６に平行の通路から偏向した通路を描く。
【００２０】
図１の場合において、更に精確には、閉鎖線１５は前面２ａを横切る通路を描き、各フランク面２ｂ近くで凹状稜線が下端面７へ向かい、かつ各フランク面２ｂ上で凹状稜線の二つの弓状端が上端面１４へ向かう。
【００２１】
図３の場合に、閉鎖線１５は前面２ａおよびフランク面２ｂ上で上端面１４へ向かう凹状稜線を有する弓状通路を描く。
【００２２】
最後に、図５、７および９の例において、閉鎖線１５は図５に示されたように前面２ａおよびフランク面２ｂの両面、または図７および９に示されたように前面２ａを横切って延びる波状通路を描く。
【００２３】
明なように、添付図面に示された閉鎖線１５は単に例示であり、かつ実際には閉鎖線１５の少なくとも一部は蓋５および容器３が連結されている蝶番線６に平行の通路から偏向した所定通路を描く。
【００２４】
本発明によれば、単一パケット２は閉鎖線１５の少なくとも一部を占めかつ閉鎖線１５を強調するハイライト領域２１を有する。
【００２５】
図１，２，５および６の例において、ハイライト領域２１は閉鎖線１５の全長に沿って延在し、他方、図３，４，７，８，９および１０の例においてハイライト領域２１は閉鎖線１５の一部のみに沿って延在する。
【００２６】
ハイライト領域２１は、全ての図示実施形態において、蓋６に形成され、かつ図１，２，３および４の例に示されたように印刷されてよい。選択的に、ハイライト領域２１は、図５および６の例に示されたように、刻みをつけ（ｒｅｅｄｉｎｇ）またはエンボッシングにより形成されてよい。最後に、ハイライト領域２１は、図７から１０の例に示されたように、ペイント、ラッカー等の摩擦係数の高い物質の層２２を添加することにより形成できる。
【００２７】
この目的から、図５および６、ならびに図７，８，９および１０の図示例の場合に、それぞれのハイライト領域２１は、閉鎖線１５を更に容易に認識できかつ容器３から蓋５の開放操作を容易にするための粗面を提供するものであることを観察することが重要である。
【００２８】
更に、特記すべきことは、図５および６の例においてエンボッシングによりまたは図７，８，９および１０の例において材料の付与により得られるハイライト領域２１はそれらを組み合わせてかつ／または印刷法に加えて形成できる。
【００２９】
図１１および１２の例に示されたように、図１から１０に示された全パケットは長手方向の傾斜コーナーエッジ２３（図１１）または円弧状コーナーエッジ２４（図１２）を有するように形成できる。
【００３０】
同様に、図１３および１４に示されたように、パック１は複数のパケット２を含むカートン２５として具体化できる。カートン２５は図１から１２のパケットについて説明した同一特徴を有し、傾斜したまたは円弧状の長手方向コーナーエッジを合体する可能性を含む。
【００３１】
パック１または２５は１９９９年１月２１日出願のイタリア特許出願第ＢＯ９９Ａ００００２９号、２０００年７月７日出願の同第ＢＯ２０００Ａ０００３４３号、２０００年６月２３日出願の同第ＢＯ２０００Ａ０００３６７号、または２０００年１１月２０日出願の同第ＢＯ２０００Ａ０００６７６号に示された幾何学形態のいずれか、またはその他の幾何学形態を採用して形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明による第一形態のパック、特にシガレットのパケット形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図２】
図１のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。
【図３】
本発明による第二形態のパック、特にシガレットのパケット形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図４】
図３のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。
【図５】
本発明による第三形態のパック、特にシガレットのパケットの形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図６】
図５のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。
【図７】
本発明による第四形態のパック、特にシガレットのパケットの形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図８】
図７のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。
【図９】
本発明による第五形態のパック、特にシガレットのパケットの形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図１０】
図９のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。
【図１１】
本発明による他の形態のパックの概略的斜視図を示す。
【図１２】
本発明による更に他の形態のパックの概略的斜視図を示す。
【図１３】
本発明による更に他の形態のパック、特に複数のシガレットパケットを収容するカートン形態のパックの閉鎖状態を示す概略的斜視図である。
【図１４】
本発明による更に他の形態のパック、特に複数のシガレットパケットを収容するカートン形態のパックの開放状態を示す概略的斜視図である。

Claims (10)

1. 上自由エッジ（３ａ）を形成する開放部（４）を有する容器（３）、および蝶番線（６）に沿って前記容器（３）に蝶番止めされかつ下エッジ（５ａ）を有する蓋（５）を含み、前記下エッジ（５ａ）が前記容器（３）により提供される開放部（４）の上自由エッジ（３ａ）と接触する閉鎖位置につくときに閉鎖線（１５）を形成し、少なくともパック（１）の前面（２ａ）と合致する前記閉鎖線（１５）の少なくとも一部が前記蝶番線（６）と平行の通路から偏向する通路を描く、実質的平行六面体の外観を呈示するタバコ製品用硬質蝶番式蓋付きパックにおいて、前記閉鎖線（１５）を強調する作用をするハイライト領域（２１）が前記閉鎖線（１５）の少なくとも一部に沿って形成されている、タバコ製品用硬質蝶番式蓋付きパック。
2. 前記ハイライト領域（２１）は前記閉鎖線（１５）の全長に沿って延在する、請求項１のパック。
3. 前記ハイライト領域（２１）は前記蓋（５）に形成されている、請求項１または２のパック。
4. 前記ハイライト領域（２１）は印刷されている、請求項１から３のいずれか１のパック。
5. 前記ハイライト領域（２１）はエンボスにより形成されて粗面を形成している、請求項１から４のいずれか１のパック。
6. 前記ハイライト領域（２１）は高摩擦係数の物質層（２２）が付与されて粗面を形成している、請求項１から４のいずれか１のパック。
7. 傾斜コーナーエッジ（２３）を有する、請求項１から６のいずれか１のパック。
8. 円弧状コーナーエッジを有する、請求項１から６のいずれか１のパック。
9. シガレットの一パケット（２）として形成されている、請求項１から８のいずれか１のパック。
10. シガレットの複数パケット（２）を含むカートン（２５）として形成されている、請求項１から８のいずれか１のパック。