JP2004514854A - 火に対して高められた反応を有するミネラルウール要素およびその要素を含む空気ダクト - Google Patents

Abstract

火に対して高められた反応を示すミネラルウールから本質的になる要素。かかる要素は、特に、パネルの形態にあり、空気ダクトの構築のために用いられる。パネルは、グラスウールコアを含み、このコアは、ウールの成分として機能するガラス繊維から形成される。本発明による要素のガラス繊維は、同様の用途のためのパネルまたはダクトの製造のために現在用いられているガラス繊維の直径より実質的に大きい直径を有する。本発明により用いられるガラス繊維は、６グラムについて５．８±０．５にわたる値を有する繊度指数を有する。本発明はまた、前記パネルから空気ダクトを製造するための方法にも関する。

Description

【０００１】
本明細書は、火に対して高められた反応を示すミネラルウールから本質的になる要素に関する特許出願に言及する。そのような要素は、特に、パネルの形態にあり、空気ダクトの構築のために用いられる。パネルは、グラスウールコアを含み、コアは、ウールの成分として機能するガラス繊維から形成される。本発明による要素のガラス繊維は、パネルまたは同様の用途のためのダクトの製造のために現在用いられているガラス繊維の直径より実質的に大きい直径を有する。本発明に従って用いられるガラス繊維は、６グラムについて５．８±０．５にわたる値を有する繊度指数を有する。本発明は、また、かかるパネルから空気ダクトを製造するための方法にも関する。
【０００２】
本発明は、グラスウールおよびミネラルウール並びに同様の製品の製造および変換に専門化している産業に適用される。特に、空気ダクト、特に断熱手段を含むダクトが広く用いられるエアコンディショニングの分野での使用を目的とする。
【０００３】
本出願人は、空気ダクトを製造するために、現在、ミネラルウールを構成するガラス繊維から本質的になる要素が使用されていることに気付いており、その繊維は、５グラムについて４±０．４にある繊度指数を有するものである。そのような繊維から高品質の製品を得るためには、１０重量％を超える仕上げ剤を適用することが必要である。そのような要素は、その要素を含む空気ダクトについて、貧弱な対火反応の分類に導いてしまう。「繊度指数」という表現は、特性決定されるべき繊維からなる試料を通って流れるガスの損失水頭を測定することにより得られる値を意味するものと理解される。この測定は、繊維の平均直径についての指標を与え、通常、「ミクロネア（ｍｉｃｒｏｎａｉｒｅ）測定」として知られている。この測定は、ＡＳＴＭ　Ｄ１４４８規格（およびＤＩＮ　５３９４１）に記載されている。この測定は、最初は、綿繊維を特性決定するために開発され、そしてガラス繊維を特性決定するために鉱物繊維産業で長い間用いられてきた。「繊度指数」は、所定の質量の製品についてミクロネア装置で読み取ることにより規定される。
【０００４】
本発明に従って用いられる繊維の場合には、６グラムの質量に相当する量の繊維がミクロネア装置の測定セルに導入されるとき５．８±０．５のミクロネア読み取り値が測定されると理解されるべきである。
【０００５】
大きさ（ｍａｇｎｉｔｕｄｅ）の序列を与えるために、５グラムについて４±０．４の繊度指数は、約３．５から４μｍの平均直径を有するガラス繊維の特性に対応し、６グラムについて５±０．５の繊度指数は、平均直径が約９μｍであるところのガラス繊維の特性に対応し、そして、６グラムについて６±０．５の繊度指数は、平均直径が約１２μｍであるところのガラス繊維の特性に対応するということができる。
【０００６】
対火反応の規格に有効に合致させるためには、ミネラルウールに含められる仕上げ剤、すなわち、繊維間の接着を作り出す材料の含有量を実質的に減少させることが望ましいであろう。試験は、（仕上げ剤を含む繊維製品の全質量の）５％〜６％の範囲内の仕上げ剤が有効に規格に合致させることを可能とすることを示した。しかしながら、そのような用途のために知られている繊維についてそのような仕上げ剤含有量を採用することは不可能である。そのようにすると、製品の品質の許容し得ない低下をもたらすであろうからである。
【０００７】
それゆえ本出願人は、対火反応の規格に有効に合致する、ガラス繊維を含むミネラルウールダクトについて、現時点では、その存在を知らない。
【０００８】
本発明により提案される火に対する反応が高められた、グラスウールから本質的になる要素は、その用途のコンテキストの中で、現在用いられる繊維に用いられるものより実質的に大きい直径を有するガラス繊維、特にケイ素、ナトリウム、ホウ素およびカルシウムに基づくタイプのガラス繊維を有することによりそれ自体新規である。驚くべきことに、ガラス繊維、特に６グラムについて５．８±０．５の繊度指数を有するガラス繊維は、仕上げ剤含有量が大きく減少してさえ、特に５〜６％の仕上げ剤が用いられるときでさえ、良好な使用特性を示すパネルに形成されることが意図される要素を得ることを可能とすることが実験的に見いだされた。かくして、よりすぐれた対火反応を有し、有効に規格に合致し得るグラスウール系要素を得ることが可能となる。空気ダクトの製造のためのパネルは、そのような要素から形成され得る。
【０００９】
それらのパネルの構造は、特に、商品名ＣＬＩＭＡＶＥＲまたはＣＬＩＭＡＶＥＲ ＰＬＵＳ（例えば、イゾベール（Ｉｓｏｖｅｒ）により販売されている）により知られるタイプのパネルである。特許出願ＦＲ２７８６５５０で記載されているもののような硬質パネルは、例えば、本発明による要素から製造され得る。
【００１０】
特に、火に対して高められた反応を有する鉱物繊維ダクトは、空気ダクトの構築を意図するパネルから作られ、このパネルは、６グラムについて５．８±０．５にわたる繊度指数により規定される、現在用いられている製品の直径よりも実質的に大きな直径を有し、繊維に含まれる仕上げ剤の量が５％から６％の範囲ないにあるグラスウールコアからなる。好ましい態様によれば、仕上げ剤は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂から得られるバインダーである。
【００１１】
提案された火に対する高められた反応を有するミネラルウールダクトは、６グラムについて５．８±０．５にわたる繊度指数を有するグラスウールコアおよび５％〜６％の仕上げ剤、特に接着剤の含有量で構成される、空気ダクトの製造のためのパネルからなる。
【００１２】
好ましくは、仕上げ剤は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂から得られるバインダーである。
【００１３】
そのようなミネラルウールダクトを製造するために、特に、特許出願ＥＰ０７９１７９１に記載されているもののようなセクション（ｓｅｃｔｉｏｎｓ）を用いることが可能である。
【００１４】
本発明はまた、空気ダクト、特に加熱ダクトおよび／またはエアコンディショニングダクトを製造するための方法にも関する。この方法は、上で規定されたパネルを組み立てる工程を含む。

Claims (6)

1. 空気ダクトの構築のためのパネルを製造することが意図されるミネラルウールから本質的になり、接着剤が添加されたミネラルウールコアで構成される要素であって、前記ミネラルウール繊維は、６グラムについて５．８±０．５にわたる繊度指数を有するガラス繊維、特にケイ素、ナトリウム、ホウ素およびカルシウムに基づくタイプのガラス繊維であり、接着剤が５％〜６％にわたる量で前記ガラス繊維に加えられていることを特徴とする要素。
2. 前記接着剤が、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂から得られるバインダーであることを特徴とする請求項１記載の要素。
3. 前記ミネラルウールが、ガラス繊維ウール、特にケイ素、ナトリウム、ホウ素およびカルシウムに基づくタイプのガラス繊維ウールであり、前記ガラス繊維が、６グラムについて５．８±０．５の繊度指数を有し、前記ウールが接着剤を含み、その含有量が５％〜６％であることを特徴とするミネラルウールで作られたパネル。
4. 前記接着剤が、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂から得られるバインダーであることを特徴とする請求項３記載のパネル。
5. 請求項３または４記載のグラスウールで作られたパネルを含む、空気ダクト、特にエアコンディショニングダクトおよび／または加熱ダクト。
6. 空気ダクト、特に、エアコンディショニングダクトおよび／または加熱ダクトを製造するための方法であって、請求項３または４記載のパネルを組み立てる工程を含むことを特徴とする該方法。